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技術 固液抽出装置、及び固液抽出方法

出願人 株式会社イズミフードマシナリ
発明者 濱田良樹
出願日 2015年5月14日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2015-098846
公開日 2016年12月22日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2016-215079
状態 特許登録済
技術分野 調味料 飲料を作る装置 抽出、液体の置換
主要キーワード 蝶つがい 液量変動 通過重量 液量計 液量調整 液詰まり 吐出液量 排出部側
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図面 (7)

課題

微粉フィルタを通過しにくく、抽出液清澄度を高く維持することが可能な固液抽出装置、及び固液抽出方法を提供する。

解決手段

原料溶媒を供給することにより、原料中の有用な成分を抽出液として抽出する。抽出液をろ過するフィルタ部を下部に備え、原料及び溶媒を貯留するタンクと、該タンク内に、フィルタ部を通過することが可能な大きさの微粉を含む原料を供給する原料供給部と、該タンク内に上方から溶媒を供給する溶媒供給部と、抽出された抽出液をタンクの下方から排出する抽出液排出部とを有する。タンクのフィルタ部に層状に蓄積された原料が溶媒に浸漬する液面レベルまで溶媒を供給し、その後タンク内の溶媒の液面レベルが一定になるよう、連続的に溶媒の供給及び抽出液の排出を行う。層状に蓄積された原料を溶媒が通過する平均流速が、タンクの高さ方向で8.5mm/分以下となるよう調整する。

概要

背景

コーヒー豆カツオ削り節等の微粉を含む原料から、温水等の溶媒中で有用な成分を抽出する抽出装置が知られている。図6は、従来の固液抽出装置の構成を示す模式図である。

図6に示すように、従来の固液抽出装置は、籠状の原料搭載部2をタンク1内に備えている。原料搭載部2は、側部及び底部がメッシュ状に形成されており、比較的大きな原料3を底部に堆積させ、その上に微小粉末である微粉原料4を布袋に収容して堆積させている。したがって、事前に原料を、比較的大きなものと微粉とで選別しておく必要が生じ、抽出作業の効率が悪い。

そこで、微粉を選別することなく、抽出液中に浸漬させた状態で静置又は撹拌を行い、短時間で抽出液を排出する。例えば特許文献1では、圧力容器内に細挽きのコーヒー豆を投入し、熱水シャワーノズルから熱水を均等に噴射することによりコーヒーを抽出する工業用エスプレッソコーヒーの製造方法が開示されている。

しかし、原料に微粉が含まれている場合、抽出に用いるフィルタ目詰まりが生じることによる抽出時間の増大、あるいは微粉そのものがフィルタを通過することによる抽出液の清澄度の低下等の問題が生じる。そこで、例えば特許文献2では、抽出室(タンク)を仕切りフィルタで上下に区切り、撹拌が終了するまで下部に抽出液が滴下しない抽出方法が開示されている。

特許文献2では、撹拌処理後に抽出液を静置することにより、原料に含まれる粒状物粒子径の大きなものから順に仕切りフィルタ上に堆積する。したがって、堆積された粒状物が微粉に対するフィルタとして機能し、抽出室の下部への微粉の通過、及びフィルタの目詰まりを未然に防止することができる。

概要

微粉がフィルタを通過しにくく、抽出液の清澄度を高く維持することが可能な固液抽出装置、及び固液抽出方法を提供する。原料に溶媒を供給することにより、原料中の有用な成分を抽出液として抽出する。抽出液をろ過するフィルタ部を下部に備え、原料及び溶媒を貯留するタンクと、該タンク内に、フィルタ部を通過することが可能な大きさの微粉を含む原料を供給する原料供給部と、該タンク内に上方から溶媒を供給する溶媒供給部と、抽出された抽出液をタンクの下方から排出する抽出液排出部とを有する。タンクのフィルタ部に層状に蓄積された原料が溶媒に浸漬する液面レベルまで溶媒を供給し、その後タンク内の溶媒の液面レベルが一定になるよう、連続的に溶媒の供給及び抽出液の排出を行う。層状に蓄積された原料を溶媒が通過する平均流速が、タンクの高さ方向で8.5mm/分以下となるよう調整する。

目的

本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、微粉がフィルタを通過しにくく、抽出液の清澄度を高く維持することが可能な固液抽出装置、及び固液抽出方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

原料溶媒を供給することにより、原料中の有用な成分を抽出液として抽出する固液抽出装置であって、抽出液をろ過するフィルタ部を下部に備え、原料及び溶媒を貯留するタンクと、該タンク内に、前記フィルタ部を通過することが可能な大きさの微粉を含む原料を供給する原料供給部と、前記タンク内に上方から溶媒を供給する溶媒供給部と、抽出された抽出液を前記タンクの下方から排出する抽出液排出部とを有し、前記原料供給部により前記タンクの前記フィルタ部に層状に蓄積された原料が溶媒に浸漬する液面レベルまで溶媒を供給し、その後前記タンク内の溶媒の液面レベルが一定になるよう、連続的に溶媒の供給及び抽出液の排出を行うよう前記溶媒供給部及び前記抽出液排出部の動作を調整する液量調整部とを備え、該液量調整部は、層状に蓄積された原料を溶媒が通過する平均流速が、前記タンクの高さ方向で8.5mm/分以下となるよう調整することを特徴とする固液抽出装置。

請求項2

前記液量調整部は、供給された原料が前記フィルタ部に層状に蓄積された後、前記タンクの前記抽出液排出部側から逆流させて溶媒を供給させることを特徴とする請求項1に記載の固液抽出装置。

請求項3

前記液量調整部は、前記溶媒供給部からも溶媒を供給させることを特徴とする請求項2に記載の固液抽出装置。

請求項4

前記液量調整部は、前記原料供給部から原料が供給される前に溶媒を供給させることを特徴とする請求項1に記載の固液抽出装置。

請求項5

前記液量調整部は、原料が供給された後に前記溶媒供給部から溶媒をさらに供給させることを特徴とする請求項4に記載の固液抽出装置。

請求項6

抽出液をろ過するフィルタ部を下部に備え、原料及び溶媒を貯留するタンクと、該タンク内に、前記フィルタ部を通過することが可能な大きさの微粉を含む原料を供給する原料供給部と、前記タンク内に上方から溶媒を供給する溶媒供給部と、抽出された抽出液を前記タンクの下方から排出する抽出液排出部とを有し、原料に溶媒を供給することにより、原料中の有用な成分を抽出液として抽出する固液抽出装置で実行することが可能な固液抽出方法であって、前記固液抽出装置は、前記原料供給部により原料を前記タンクの前記フィルタ部に層状に蓄積する工程と、蓄積された原料が溶媒に浸漬する液面レベルまで溶媒を供給する工程と、前記タンク内の溶媒の液面レベルが一定になるよう、連続的に溶媒の供給及び抽出液の排出を調整する工程とを含み、層状に蓄積された原料を溶媒が通過する平均流速が、前記タンクの高さ方向で8.5mm/分以下となるよう調整することを特徴とする固液抽出方法。

請求項7

供給された原料が前記フィルタ部に層状に蓄積した後、前記タンクの前記抽出液排出部側から逆流させて溶媒を供給することを特徴とする請求項6に記載の固液抽出方法。

請求項8

前記溶媒供給部からも溶媒を供給することを特徴とする請求項7に記載の固液抽出方法。

請求項9

前記原料供給部から原料を供給する前に溶媒を供給することを特徴とする請求項6に記載の固液抽出方法。

請求項10

原料を供給した後に前記溶媒供給部から溶媒をさらに供給することを特徴とする請求項9に記載の固液抽出方法。

技術分野

0001

本発明は、微粉を含む原料溶媒とを用いて抽出液を抽出する固液抽出装置、及び固液抽出方法に関する。

背景技術

0002

コーヒー豆カツオ削り節等の微粉を含む原料から、温水等の溶媒中で有用な成分を抽出する抽出装置が知られている。図6は、従来の固液抽出装置の構成を示す模式図である。

0003

図6に示すように、従来の固液抽出装置は、籠状の原料搭載部2をタンク1内に備えている。原料搭載部2は、側部及び底部がメッシュ状に形成されており、比較的大きな原料3を底部に堆積させ、その上に微小粉末である微粉原料4を布袋に収容して堆積させている。したがって、事前に原料を、比較的大きなものと微粉とで選別しておく必要が生じ、抽出作業の効率が悪い。

0004

そこで、微粉を選別することなく、抽出液中に浸漬させた状態で静置又は撹拌を行い、短時間で抽出液を排出する。例えば特許文献1では、圧力容器内に細挽きのコーヒー豆を投入し、熱水シャワーノズルから熱水を均等に噴射することによりコーヒーを抽出する工業用エスプレッソコーヒーの製造方法が開示されている。

0005

しかし、原料に微粉が含まれている場合、抽出に用いるフィルタ目詰まりが生じることによる抽出時間の増大、あるいは微粉そのものがフィルタを通過することによる抽出液の清澄度の低下等の問題が生じる。そこで、例えば特許文献2では、抽出室(タンク)を仕切りフィルタで上下に区切り、撹拌が終了するまで下部に抽出液が滴下しない抽出方法が開示されている。

0006

特許文献2では、撹拌処理後に抽出液を静置することにより、原料に含まれる粒状物粒子径の大きなものから順に仕切りフィルタ上に堆積する。したがって、堆積された粒状物が微粉に対するフィルタとして機能し、抽出室の下部への微粉の通過、及びフィルタの目詰まりを未然に防止することができる。

先行技術

0007

特開2002−253122号公報
特開2012−016300号公報

発明が解決しようとする課題

0008

微粉は抽出液を抽出するための溶媒が滴下されることにより互いに結合し、全ての微粉に溶媒が浸透することが困難になる。したがって、抽出液を一定量確保するためには、溶媒の供給流量を一定以上の大きさにする必要が生じる。層状に堆積された原料を溶媒が通過する流速が一定以上の大きさになった場合、抽出時間は短くなるので、微粉を含む原料が互いに結合することがない。しかし、微粉がそのままフィルタを通過しやすくなり、抽出液の清澄度が低くなるという問題点があった。

0009

本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、微粉がフィルタを通過しにくく、抽出液の清澄度を高く維持することが可能な固液抽出装置、及び固液抽出方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するために第1発明に係る固液抽出装置は、原料に溶媒を供給することにより、原料中の有用な成分を抽出液として抽出する固液抽出装置であって、抽出液をろ過するフィルタ部を下部に備え、原料及び溶媒を貯留するタンクと、該タンク内に、前記フィルタ部を通過することが可能な大きさの微粉を含む原料を供給する原料供給部と、前記タンク内に上方から溶媒を供給する溶媒供給部と、抽出された抽出液を前記タンクの下方から排出する抽出液排出部とを有し、前記原料供給部により前記タンクの前記フィルタ部に層状に蓄積された原料が溶媒に浸漬する液面レベルまで溶媒を供給し、その後前記タンク内の溶媒の液面レベルが一定になるよう、連続的に溶媒の供給及び抽出液の排出を行うよう前記溶媒供給部及び前記抽出液排出部の動作を調整する液量調整部とを備え、該液量調整部は、層状に蓄積された原料を溶媒が通過する平均流速が、前記タンクの高さ方向で8.5mm/分以下となるよう調整することを特徴とする。

0011

第1発明では、原料をタンクのフィルタ部に層状に蓄積し、蓄積された原料が溶媒に浸漬する液面レベルまで溶媒を供給し、その後タンク内の溶媒の液面レベルが一定になるよう、連続的に溶媒の供給及び抽出液の排出を調整する。層状に蓄積された原料を溶媒が通過する平均流速が、タンクの高さ方向で8.5mm/分以下となるよう調整することにより、排出される液量を比較的小さく抑制することができ、液量が一定になるよう調整することが容易となり、液詰まりが生じる可能性を低減することが可能となる。

0012

また、第2発明に係る固液抽出装置は、第1発明において、前記液量調整部は、供給された原料が前記フィルタ部に層状に蓄積された後、前記タンクの前記抽出液排出部側から逆流させて溶媒を供給させることが好ましい。

0013

第2発明では、供給された原料をフィルタ部に層状に蓄積した後、タンクの抽出液排出部側から逆流させて溶媒を供給するので、抽出液排出部の配管内及び層状に蓄積された原料内の空気を排除することができ、効率良く抽出液を得ることが可能となる。

0014

また、第3発明に係る固液抽出装置は、第2発明において、前記液量調整部は、前記溶媒供給部からも溶媒を供給させることが好ましい。

0015

第3発明では、タンクの上方に設けてある溶媒供給部からも溶媒を供給するので、タンクの抽出液排出部側から逆流させて供給された溶媒の液面に浮遊している微粉原料を確実に溶媒に浸漬させることが可能となる。

0016

また、第4発明に係る固液抽出装置は、第1発明において、前記液量調整部は、前記原料供給部から原料が供給される前に溶媒を供給させることが好ましい。

0017

第4発明では、原料が供給される前に溶媒を供給させるので、抽出液排出部の配管内の空気を排除してから原料を層状に蓄積することができ、効率良く抽出液を得ることが可能となる。

0018

また、第5発明に係る固液抽出装置は、第4発明において、前記液量調整部は、原料が供給された後に前記溶媒供給部から溶媒をさらに供給させることが好ましい。

0019

第5発明では、原料が供給された後に、タンクの上方に設けてある溶媒供給部から溶媒をさらに供給させるので、供給された溶媒の液面に浮遊している微粉原料を確実に溶媒に浸漬させることが可能となる。

0020

次に、上記目的を達成するために第6発明に係る固液抽出方法は、抽出液をろ過するフィルタ部を下部に備え、原料及び溶媒を貯留するタンクと、該タンク内に、前記フィルタ部を通過することが可能な大きさの微粉を含む原料を供給する原料供給部と、前記タンク内に上方から溶媒を供給する溶媒供給部と、抽出された抽出液を前記タンクの下方から排出する抽出液排出部とを有し、原料に溶媒を供給することにより、原料中の有用な成分を抽出液として抽出する固液抽出装置で実行することが可能な固液抽出方法であって、前記固液抽出装置は、前記原料供給部により原料を前記タンクの前記フィルタ部に層状に蓄積する工程と、蓄積された原料が溶媒に浸漬する液面レベルまで溶媒を供給する工程と、前記タンク内の溶媒の液面レベルが一定になるよう、連続的に溶媒の供給及び抽出液の排出を調整する工程とを含み、層状に蓄積された原料を溶媒が通過する平均流速が、前記タンクの高さ方向で8.5mm/分以下となるよう調整することを特徴とする。

0021

第6発明では、原料をタンクのフィルタ部に層状に蓄積し、蓄積された原料が溶媒に浸漬する液面レベルまで溶媒を供給し、その後タンク内の溶媒の液面レベルが一定になるよう、連続的に溶媒の供給及び抽出液の排出を調整する。層状に蓄積された原料を溶媒が通過する平均流速が、タンクの高さ方向で8.5mm/分以下となるよう調整することにより、排出される液量を比較的小さく抑制することができ、液量が一定になるよう調整することが容易となり、液詰まりが生じる可能性を低減することが可能となる。

0022

また、第7発明に係る固液抽出方法は、第6発明において、供給された原料が前記フィルタ部に層状に蓄積した後、前記タンクの前記抽出液排出部側から逆流させて溶媒を供給することが好ましい。

0023

第7発明では、原料を先に供給してフィルタ部に層状に蓄積した後、タンクの抽出液排出部側から逆流させて溶媒を供給するので、抽出液排出部の配管内及び層状に蓄積された原料内の空気を排除することができ、効率良く抽出液を得ることが可能となる。

0024

また、第8発明に係る固液抽出方法は、第7発明において、前記溶媒供給部からも溶媒を供給することが好ましい。

0025

第8発明では、タンクの上方に設けてある溶媒供給部からも溶媒を供給するので、タンクの抽出液排出部側から逆流させて供給された溶媒の液面に浮遊している微粉原料を確実に溶媒に浸漬させることが可能となる。

0026

また、第9発明に係る固液抽出方法は、第6発明において、前記原料供給部から原料を供給する前に溶媒を供給することが好ましい。

0027

第9発明では、原料を供給する前に溶媒を供給するので、抽出液排出部の配管内の空気を排除してから原料を層状に蓄積することができ、効率良く抽出液を得ることが可能となる。

0028

また、第10発明に係る固液抽出方法は、第9発明において、原料を供給した後に前記溶媒供給部から溶媒をさらに供給することが好ましい。

0029

第10発明では、原料を供給した後に、タンクの上方に設けてある溶媒供給部から溶媒をさらに供給するので、供給された溶媒の液面に浮遊している微粉原料を確実に溶媒に浸漬させることが可能となる。

発明の効果

0030

本発明によれば、原料をタンクのフィルタ部に層状に蓄積し、蓄積された原料が溶媒に浸漬する液面レベルまで溶媒を供給し、その後タンク内の溶媒の液面レベルが一定になるよう、連続的に溶媒の供給及び抽出液の排出を調整する。層状に蓄積された原料を溶媒が通過する平均流速が、タンクの高さ方向で8.5mm/分以下となるよう調整することにより、排出される液量を比較的小さく抑制することができ、液量が一定になるよう調整することが容易となり、液詰まりが生じる可能性を低減することが可能となる。

図面の簡単な説明

0031

本発明の実施の形態1に係る固液抽出装置の構成を示す模式断面図である。
本発明の実施の形態1に係る固液抽出装置の固定式のシャワーノズルの構成を示す例示図である。
本発明の実施の形態1に係る固液抽出装置の抽出処理の手順を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態1に係る固液抽出装置のタンクの構成を示す模式断面図である。
本発明の実施の形態2に係る固液抽出装置の抽出処理の手順を示すフローチャートである。
従来の固液抽出装置の構成を示す模式図である。

実施例

0032

以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。

0033

(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る固液抽出装置の構成を示す模式断面図である。図1に示すように、本実施の形態1に係る固液抽出装置のタンク101内に、原料及び溶媒を供給して貯留し、抽出された抽出液を得る。なお、溶媒は原料及び抽出される抽出液の種類により適当な液体を採用する。例えば水、エタノール水溶液等が該当する。

0034

タンク101は、下部にメッシュ状のフィルタ部102を設けてある。本実施の形態1における原料は、タンク101の上部から原料供給部(図示せず)によりタンク101内へ供給される。供給された原料は、フィルタ部102に原料層103として層状に蓄積される。層状に蓄積された原料層103にタンク101の上方から配管105(溶媒供給部)を介して溶媒を供給し、タンク101の下部の排出口(抽出液排出部)108から抽出された抽出液を排出する。

0035

原料は、フィルタ部102のメッシュを通過することができない大きさの原料と、フィルタ部102のメッシュを通過することができる微粉原料とが混在している。例えば最初に、フィルタ部102のメッシュを通過することができない原料としてシイタケを供給し、その上にフィルタ部102のメッシュを通過することができる微粉原料としてカツオの削り節を供給する。本実施の形態1では、原料中の微粉原料の割合は重量割合で10%以上とする。

0036

タンク101内の中央部には、溶媒を供給する配管105(溶媒供給部)が、回転することが可能にモータ106に連結されている。また、配管105には、均し104及びシャワーノズル107(溶媒供給部)が取り付けてある。

0037

配管105は伸縮自在な構造となっている。したがって、層状に蓄積された原料層103の高さに応じて均し翼104の高さを変動させることができ、原料層103を均等に均すことが可能となっている。

0038

シャワーノズル107は、配管105と連結されており、溶媒を原料に対して散布(供給)することができる。シャワーノズル107は、配管105の回転に伴って回転しても良いし、配管105に取り付けずに固定式であっても良い。

0039

図2は、本発明の実施の形態1に係る固液抽出装置の固定式のシャワーノズル107の構成を示す例示図である。図2に示すように、固定式のシャワーノズル107として、溶媒を供給する環状の配管121に複数のノズル孔122を設けておき、シャワーノズル107をタンク101の上方の内壁に取り付ける。配管105を介して配管121内に溶媒を供給することにより、原料に対してノズル孔122から溶媒を均等に散布(供給)することができる。

0040

本実施の形態1では、原料層103をタンク101のフィルタ部102の上に蓄積し、蓄積された原料層103が溶媒に浸漬する液面レベルまで溶媒を供給する。その後、タンク101内の溶媒の液面レベルが一定になるよう、連続的に溶媒の供給及び抽出液の排出を調整する液量調整部200を備えている。液量調整部200は、溶媒供給部200aと抽出液排出部200bとで構成されており、両者の動作を制御することによりタンク101内に貯留される液量を調整し、溶媒の液面レベルを一定になるよう調整することができる。

0041

溶媒供給部200aは、前述のシャワーノズル107、配管105、液量計201、供給ポンプ202、周波数調整機203で構成されている。抽出液排出部200bは、前述の排出口108、排出ポンプ210、液量計211、周波数調整機212で構成されている。また、溶媒の液面レベルを測定するレベルセンサ300を備えており、液面レベルに応じて供給ポンプ202及び排出ポンプ210の液量を調整するよう周波数を調整することにより、供給ポンプ202及び排出ポンプ210の回転数を調整することができる。

0042

溶媒供給部200aは、溶媒の通過重量から液量を測定する液量計201を備えている。供給ポンプ202からの吐出液量は、周波数調整機203によって設定された周波数により供給ポンプ202の回転数を調整することで調整される。同様に、抽出液排出部200bは、抽出液の通過重量から液量を測定する液量計211を備えている。排出ポンプ210への吐出液量は、周波数調整機212によって設定された周波数により排出ポンプ210の回転数を調整することで調整される。

0043

本実施の形態1に係る固液抽出装置では、まず原料を先に供給して、タンク101内のフィルタ部102の上に原料層103を形成しておく。そして、液量調整部200の抽出液排出部200bから抽出液を効率良く排出するために、排出ポンプ210を逆回転させて、溶媒を排出口108側からタンク101内に供給する。これにより、排出口108側の配管内に残留している空気を除去することができる。

0044

また、排出口108側から溶媒を供給しているので、原料層103の比較的上層に多い微粉原料が溶媒の液面に浮遊しやすい。そこで、溶媒供給部200aを経由して、タンク101の上方に設けてある配管105を介してシャワーノズル107からも溶媒を供給することが好ましい。溶媒の液面に浮遊しやすい微粉原料を排出口108側から供給される溶媒とシャワーノズル107から供給される溶媒とで挟み込むことにより、溶媒の液面に微粉原料が浮遊することを抑制することが可能となる。

0045

液量調整部200は、溶媒がタンク101内へ供給される液量と、抽出液がタンク101から排出される液量とが一致するように調整する。図3は、本発明の実施の形態1に係る固液抽出装置の抽出処理の手順を示すフローチャートである。

0046

図3(a)は、従来の浸漬式の固液抽出装置の抽出処理の手順を示すフローチャートである。図3(a)に示すように、まずタンク101内へ溶媒を供給する(ステップS301)。例えばシイタケとカツオの削り節から出汁を抽出する場合、140Lの水を供給する。

0047

次に、微粉原料を重量割合で10%以上含む原料をタンク101内へ供給する(ステップS302)。例えば比較的大きい原料であるシイタケ3.87kg及び微粉原料であるカツオの削り節3.87kgを供給する。原料が溶媒に完全に浸漬するように、一定時間(約40分程度)漬け置きする(ステップS303)。

0048

そして、一定の流速で抽出時間をかけて抽出液を排出する(ステップS304)。例えば液量333L/時間で抽出時間を20分かけて抽出液111Lを得る。目標とする抽出液の重量は、原料の3倍以上とする。

0049

図3(a)に示すように漬け置きする場合、抽出液の濃度が薄くなるので抽出時間の20分間で111L、つまり1時間当たり333Lもの大量の抽出液を排出する。排出される抽出液の液量が大きくなるので、抽出液の液量が一定になるよう調整することが困難であり、フィルタ部102に液詰まりが生じる可能性がある。

0050

図3(b)は、本発明の実施の形態1に係る半浸透式の固液抽出装置の抽出処理の手順を示すフローチャートである。図3(b)に示すように、まず微粉原料を重量割合で10%以上含む原料をタンク101内へ供給する。図3(b)では、例えば比較的大きい原料と10重量%以上の微粉を含む原料であるウコンを供給する(ステップS311)。

0051

次に、タンク101内へ排出口108側から溶媒を供給する(ステップS312)。例えばウコンから抽出液を抽出する場合、30Lの水を排出口108側から供給する。これにより、抽出液を排出する配管に空気が混入することがなくなるので、円滑に抽出液を排出することができる。

0052

微粉原料を重量割合で10%以上含む原料であるウコンが完全に溶媒に浸漬したか否かを判断して(ステップS313)、ウコンが完全に溶媒に浸漬していないと判断した場合(ステップS313:NO)、ウコンが完全に浸漬するまで溶媒の供給を続行する。ウコンが完全に溶媒に浸漬したと判断した場合(ステップS313:YES)、溶媒の供給量を抽出液の排出量と同一になるよう変更し(ステップS314)、溶媒の供給と抽出液の排出とを同時に行う(ステップS315)。具体的には、タンク101の上方から溶媒を供給する溶媒供給部200aからの供給に切り替える。例えばタンク101の上方から溶媒を供給する溶媒供給部200aから100L/時間で溶媒を供給しながら、タンク101の下方から抽出液を排出する抽出液排出部200bから抽出液を100L/時間で排出する。抽出液の濃度を調整するために、抽出時間を60分かけて排出することで抽出液100Lを得る。

0053

このように、溶媒の供給と抽出液の排出とを同時に同一量で行うことにより、タンク101内の溶媒の液面高さは一定となる。これにより、排出される抽出液の液量を比較的小さく抑制することができ、フィルタ部102に液詰まりが生じることを抑制することができる。なお、タンク101内の溶媒の液面高さ(液面レベル)は、レベルセンサ300で測定する。

0054

液量調整部200は、溶媒供給部200a、抽出液排出部200bの動作を調整することにより、抽出液の濃度を調整する。具体的にはタンク101内の層状の原料である原料層103を溶媒が通過する平均流速が、タンク101の高さ方向で8.5mm/分以下となるよう調整する。原料層103を溶媒が通過する平均流速を比較的小さく抑制することにより、液量変動が生じにくい。したがって、液詰まりが生じる可能性を低減することができる。結果として、供給された原料であるウコンに対して約7.5倍の重量の抽出液を得ることができた。

0055

なお、図3(a)及び(b)に示すフローチャートにおいて、抽出液の抽出は、内径が500mmのタンク101を使用して行った。図3(a)では、333L/時間で抽出液を排出したため、原料層103を溶媒が通過する平均流速は約28.3mm/分と比較的大きくなった。それに対して図3(b)では、100L/時間で抽出液を排出したため、原料層103を溶媒が通過する平均流速は約8.5mm/分となった。

0056

また、タンク101の下部は、開閉式であることが好ましい。図4は、本発明の実施の形態1に係る固液抽出装置のタンク101の構成を示す模式断面図である。

0057

図4に示すように、タンク101の下部に蝶つがい等により開閉可能な蓋部400を設けている。蓋部400にフィルタ部102を着脱可能に取り付けておくことにより、蓋部400を開いた状態でフィルタ部102に蓄積されている抽出済みの原料層103を容易に廃棄することができ、メンテナンスが容易となる。

0058

以上のように本実施の形態1によれば、原料層103を溶媒が通過する平均流速が、タンク101の高さ方向で8.5mm/分以下となるよう調整することにより、排出される抽出液の液量を比較的小さく抑制することができ、抽出液の液量が一定になるよう調整することが容易となり、液詰まりが生じる可能性を低減することが可能となる。

0059

(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る固液抽出装置の構成は、実施の形態1と同様であることから、同一の符号を付することにより詳細な説明は省略する。本実施の形態2は、原料の溶媒への浸漬状態を、先に溶媒を供給した後に原料を供給することで行う点で実施の形態1とは相違する。

0060

図5は、本発明の実施の形態2に係る固液抽出装置の抽出処理の手順を示すフローチャートである。図5に示すように、まずタンク101内へ溶媒を供給する(ステップS501)。例えばシイタケとカツオの削り節とから出汁を抽出する場合、30Lの水を供給する。

0061

なお、溶媒は、溶媒供給部200aを経由してタンク101の上方に設けてある配管105を介して供給すれば良い。もちろん、抽出液排出部200bを構成する排出口108側から溶媒を供給しても良い。

0062

次に、微粉原料を重量割合で10%以上含む原料をタンク101内へ供給する。図5では、例えば比較的大きい原料であるシイタケ3.87kgを供給し(ステップS502)、その後微粉原料であるカツオの削り節3.87kgを供給する(ステップS503)。この状態で、微粉原料を重量割合で10%以上含む原料が完全に溶媒に浸漬する状態にする。

0063

なお、原料を供給した後、原料が完全に溶媒に浸漬する前に、溶媒供給部200aを構成するシャワーノズル107からさらに溶媒を供給しても良い(ステップS504)。微粉原料が溶媒の液面に浮遊しやすいのを、タンク101の上方から溶媒を供給する溶媒供給部200aからの溶媒のさらなる供給により抑制することができるからである。

0064

この状態で、溶媒の供給量を抽出液の排出量と同一になるよう変更し(ステップS505)、溶媒の供給と抽出液の排出とを同時に行う(ステップS506)。具体的には、タンク101の上方から溶媒を供給する溶媒供給部200aからの供給量を、タンク1010の下方から抽出液を排出する抽出液排出部200bからの排出量と同等となるよう切り替える。例えばタンク101の上方から溶媒を供給する溶媒供給部200aからの供給量を80L/時間へ切り替えて溶媒を供給しながら、タンク101の下方から抽出液を排出する抽出液排出部200bからの排出量を80L/時間として抽出液を排出する。抽出液の濃度を調整するために、抽出時間を60分かけて抽出液80Lを得る。結果として、供給された原料であるシイタケ及びカツオの削り節に対して約5.5倍の重量の抽出液を得ることができた。

0065

なお、図5に示すフローチャートにおいても、抽出液の抽出は、内径が500mmのタンク101を用いて行っている。抽出液を80L/時間で排出したので、原料層103を溶媒が通過する平均流速は約6.8mm/分であった。

0066

以上のように本実施の形態2によれば、原料をタンク101のフィルタ部102に層状に蓄積し、蓄積された原料層103が溶媒に浸漬する液面レベル(液面高さ)まで溶媒を供給し、その後タンク101内の溶媒の液面レベルが一定になるよう、連続的に溶媒の供給及び抽出液の排出を調整する。原料層103を溶媒が通過する平均流速が、タンク101の高さ方向で8.5mm/分以下となるよう調整することにより、排出される抽出液の液量を比較的小さく抑制することができ、抽出液の液量が一定になるよう調整することが容易となり、液詰まりが生じる可能性を低減することが可能となる。

0067

その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において上記実施の形態に種々の変更をすることが可能であることは言うまでもない。例えば、供給ポンプ202及び排出ポンプ210の液量を調整するよう周波数を調整することに限定されるものではなく、配管上にバルブを設けて、バルブの開度を調整することにより調整しても良い。

0068

また、タンク101内の溶媒の液面レベルを測定するレベルセンサ300としては、差圧発信機ロードセル、あるいはレベルの上限と下限を設定し、その範囲に収束するようにするだけならば、レベル上下限指示計としてフロースイッチ静電容量式レベルスイッチ等を適用すれば良い。

0069

101タンク
102フィルタ部
103原料層
105配管(溶媒供給部)
107シャワーノズル
108 排出口
200液量調整部
200a 溶媒供給部
200b抽出液排出部
300レベルセンサ
400 蓋部

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