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技術 アーチェリーの弓にストリングを張る器具

出願人 有限会社シャーウッドアーチェリー商会
発明者 北尾友則大野徹
出願日 2015年5月24日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-105029
公開日 2016年12月22日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2016-214702
状態 特許登録済
技術分野 訓練用具
主要キーワード 中空パイプ形状 軟質ビニル テイクダウン 溝状部分 袋状部分 基礎台 固定形状 紐部分
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年12月22日)のものです。
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図面 (7)

課題

ストリングノックリム端部の距離がきわめて短いに対しても、安全かつ容易にストリングを張ることが可能なボウストリンガーを提供する。

解決手段

紐体の一端に直径が2mm〜3mmので構成されるループを備え、これが上側ストリングノックに掛かる構成とした。該ループと紐体は縛結され、好ましくはループが引かれることによってより強固に締まるようにされており、かつ、紐体に対してまっすぐでじれが無く左右対称結び目が現れる特有の方法で縛結される。紐体の他端には下側リムの先端に被せて取り付けることができるポケットを備えることができる。

概要

背景

アーチェリー競技はもともとイギリスやアメリカで盛んなスポーツであるが、現在では日本においても多くの競技人口を擁している。近年、アーチェリーに広く使用されているリカーボウと呼ばれるタイプのものの中で特にテイクダウンボウというハンドルリムが別の部品からなる弓が主流である。弓のそれぞれの部品の機能により適した素材を使用することで最高の性能を得ることができるとともに、長い弓を分解してコンパクトにすることで保管運搬にも有利だからである。

さて、弓を組み立てる際には弓にストリングを張る必要があるが、これにはストリングの両端に設けられたループをリムの先端のチップに設けられた溝であるストリングノック掛けることで行う。この際、弓(実際にはリム)を大きくたわませつつ、リムの先端のチップにストリングのループを掛けなければならず、この作業に熟練していない者や非力な女性等にとって容易な作業ではない。また、近年広く使用されているリカーブボウの場合はその名前の通り、リムの先端付近にかけて弓のたわむ向きと逆方向に反る形状(リカーブ部分)とされている為、不用意に弓をたわませようとするとリムにねじれが発生し、弓を破損してしまったり、あるいは跳ねた弓によって怪我を負う危険が高い。

弓にストリングを張る作業を容易にするため、例えば実用新案登録第3150638号登録実用新案公報に開示されたような器具が提案されている。これは、携帯可能な大きさの基礎台に凹部が設けられ、かつ、該基礎台に滑り止めが設けられており、弓の一端を安定して保持する機能を有したものである。これにより、弓をたわませてストリングを張る作業の難度はある程度軽減する。しかしながら、弓をたわませた場合にねじれを発生しやすいリカーブボウにストリングを張る作業を十分安全かつ容易に行い得るものとは言い難いものであった。

概要

ストリングノックとリム端部の距離がきわめて短い弓に対しても、安全かつ容易にストリングを張ることが可能なボウストリンガーを提供する。紐体の一端に直径が2mm〜3mmので構成されるループを備え、これが上側ストリングノックに掛かる構成とした。該ループと紐体は縛結され、好ましくはループが引かれることによってより強固に締まるようにされており、かつ、紐体に対してまっすぐでじれが無く左右対称結び目が現れる特有の方法で縛結される。紐体の他端には下側リムの先端に被せて取り付けることができるポケットを備えることができる。

目的

本発明が解決しようとする課題は、上記説明したとおり、ストリングノックとリムの端部までの距離がきわめて短い場合であっても、安全かつ容易に弓にストリングを張ることができるボウストリンガーを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

紐体と、該紐体の一端に設けられた第1のループと、該紐体の他端に設けられた第2のループとを備えていることを特徴とする、ボウストリンガー

請求項2

紐体と、該紐体の一端に設けられた第1のループと、該紐体の他端に設けられたポケットとを備えていることを特徴とする、ボウストリンガー。

請求項3

前記第1のループは前記紐体と別部品によって構成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記載のボウストリンガー。

請求項4

前記第1のループは直径2mm以上の太さのによって構成されていることを特徴とする、請求項3に記載のボウストリンガー。

請求項5

前記第1のループは前記紐体に縛結によって固定され、かつ、該第1のループが引かれることによって該紐体との固定がより強固に縛結されるようにされていることを特徴とする、請求項4に記載のボウストリンガー。

請求項6

前記紐体の端部付近には中空鞘体を備え、該鞘体は中空部に紐体が通ると共に、前記第1のループを構成する紐の端部を挿納可能とされていることを特徴とする、請求項5に記載のボウストリンガー。

技術分野

0001

本発明は、アーチェリー競技で使用されるに弦(ストリング)を張る作業を行う際に使用される器具に関するものである。

背景技術

0002

アーチェリー競技はもともとイギリスやアメリカで盛んなスポーツであるが、現在では日本においても多くの競技人口を擁している。近年、アーチェリーに広く使用されている弓はリカーボウと呼ばれるタイプのものの中で特にテイクダウンボウというハンドルリムが別の部品からなる弓が主流である。弓のそれぞれの部品の機能により適した素材を使用することで最高の性能を得ることができるとともに、長い弓を分解してコンパクトにすることで保管運搬にも有利だからである。

0003

さて、弓を組み立てる際には弓にストリングを張る必要があるが、これにはストリングの両端に設けられたループをリムの先端のチップに設けられた溝であるストリングノック掛けることで行う。この際、弓(実際にはリム)を大きくたわませつつ、リムの先端のチップにストリングのループを掛けなければならず、この作業に熟練していない者や非力な女性等にとって容易な作業ではない。また、近年広く使用されているリカーブボウの場合はその名前の通り、リムの先端付近にかけて弓のたわむ向きと逆方向に反る形状(リカーブ部分)とされている為、不用意に弓をたわませようとするとリムにねじれが発生し、弓を破損してしまったり、あるいは跳ねた弓によって怪我を負う危険が高い。

0004

弓にストリングを張る作業を容易にするため、例えば実用新案登録第3150638号登録実用新案公報に開示されたような器具が提案されている。これは、携帯可能な大きさの基礎台に凹部が設けられ、かつ、該基礎台に滑り止めが設けられており、弓の一端を安定して保持する機能を有したものである。これにより、弓をたわませてストリングを張る作業の難度はある程度軽減する。しかしながら、弓をたわませた場合にねじれを発生しやすいリカーブボウにストリングを張る作業を十分安全かつ容易に行い得るものとは言い難いものであった。

0005

実用新案登録第3150638号 登録実用新案公報

0006

前記のような危険を防止し、初心者や非力な者でも安全・容易にストリングを張れるように、従来からボウストリンガーと呼ばれる器具が用いられている。これは、の両端にチップの先端に被せて固定できるポケットと呼ばれる部品が設けられたものである。ボウストリンガーを用いてストリングを張る手順は次のようである。なお、下記手順中のストリングノックとは、リムの先端のチップに設けられた溝状部分を指す。ここにストリングのループを掛けることで弓にストリングを張るのである。

0007

1.ストリングの一方のループを上側リムに通しておき、他方のループは下側リムのストリングノックに掛けた状態とする。
2.ボウストリンガーの両端のポケットを上側および下側のリムのチップ先端に被せて固定する。なお、ボウストリンガーの紐はストリングよりも十分に長いため、これの両端のポケットを弓の両端のチップ先端に被せることは極めて容易である。
3.ボウストリンガーの紐部分中央付近を踏んで固定し、弓を片手でまっすぐに持ち上げる。これにより、弓を絞る際と同様に両端を均等にボウストリンガーによって引かれた弓は安定してたわんだ状態となる。
4.もう一方の手で、上側リムのストリングノックにストリングのループを掛ける。ボウストリンガーによって弓(実際にはリム)は大きくたわんだ状態であるので、ストリングの長さに余裕があり、ループをストリングノックに容易に掛けることができる。
5.徐々に弓をおろし、ストリングが弓に正常に張られたことを確認して、ボウストリンガーを弓から取り外す。

0008

以上のように、ボウストリンガーを用いると安全・容易に弓にストリングを張ることができる。また、ボウストリンガーは紐の両端にポケットを設けるという簡単な構造であるので、小型・軽量であり、保管や運搬にも便利であるという優れた器具である。

0009

しかし、近年、ストリングノックがリムの端部付近に設けられる例が増えており、従来のボウストリンガーを利用して弓にストリングを張ることが困難になってきている。ストリングノックをリムの端部付近に設ける理由は、リムを構成する素材の強度の向上や設計の工夫によってより端部付近にストリングをかけても十分な耐久性が得られるようになったことや、このようにすることでリムの全長を変えずに実効長を長くできることなどがあげられるが、ボウストリンガーを使用するにあたって課題となるのはつぎの点である。

先行技術

0010

すなわち、ストリングのループがかかるストリングノックとリムの端部までの距離がきわめて短くなるので、ボウストリンガーのポケットをチップに被せるとストリングノックをポケットが覆って隠してしまい、ストリングのループを掛けることが不可能になってしまうのである。ポケットを小型化することでこの問題を解決することができるのだが、このようにするとポケットのチップへの被りが浅くなり、チップからポケットが外れてしまう危険が高くなる。つまり、ボウストリンガーを使用して弓にストリングを張る作業をしている際にチップからポケットが外れてしまうと、たわんだ弓が大きく跳ねるなどして使用者が怪我を負う危険が高いため、ポケットの小型化にはおのずと限界があるのである。

発明が解決しようとする課題

0011

本発明が解決しようとする課題は、上記説明したとおり、ストリングノックとリムの端部までの距離がきわめて短い場合であっても、安全かつ容易に弓にストリングを張ることができるボウストリンガーを提供することである。

課題を解決するための手段

0012

(1)上記課題を解決するため、本発明においては、
紐体と、
該紐体の一端に設けられた第1のループと、
該紐体の他端に設けられた第2のループと
を備えていることを特徴とする、ボウストリンガーとしている。

0013

紐体は、ボウストリンガーを使用して弓にストリングを張る際に必要となる張力に耐える強度を備えるとともに、使用の際に繰り返し足で踏まれても容易には摩耗等の劣化を生じない耐久性を兼ね備えているものであれば任意の紐を使用することができる。ただし、あまりに細いと使用時に張力がかかっている状態で手指が触れると怪我をする恐れがあるので、少なくとも直径が2mm以上、好ましくは3mm以上のものを使用することが好ましい。また、ストリングを張っていない弓の両端のストリングノックに無理無くボウストリンガーを取り付け可能とするため、紐体の長さは少なくとも165cm以上であり、好ましくは170cm、さらに好ましくは180cm以上であることが好ましい。一般にアーチェリーで使用されるストリングの長さは、短いもので150cm程度、長めのものでは180cm程度であるので、これよりも長くなければストリングを張る弓に容易にボウストリンガーを取り付けることが困難だからである。

0014

また、紐体の一端には紐を含む柔軟な素材によって構成された第1のループを備えるが、これは上側ストリングノックに掛けることでボウストリンガーを弓に取り付ける機能を奏する。したがって、第1のループの大きさは一般的な弓の上側チップが容易に通る程度以上の大きさとする。具体的には、第1のループの周長が4cm以上とされることが好ましい。また、あまりに第1のループの周長が長すぎると、ストリングノックから外れやすくなってしまうため、第1のループの周長は最大でも8cm以下とすることが好ましく、より好ましくは5cm以下とするとよく、さらに好ましくは4.5cm以下とすると良い。まとめると、対象とする弓のチップの形状にもよっても最適なループの大きさは多少変化するものの、一般的には第1のループの周長を4cm乃至4.5cmに選択すると標準的に使い勝手の良いものが得られるのである。

0015

そもそもストリングノック部はストリングのループを掛ける部分であるから、当然ながら第1のループはストリングノック部に容易かつ安定して掛かることができる。また、ポケットのようにチップに被さることはないため、ストリングノックとリムの端部までの距離がきわめて短い場合であってもストリングノックを隠してしまうことも発生しない。したがって、どのような弓に対しても安全かつ容易にストリングを張ることが可能になる。

0016

紐体の他端には第2のループを設けており、これは下側ストリングノックに掛けることでボウストリンガーを弓に取り付けるものであるが、その働きは第1のループと同様であるので詳細説明割愛する。

0017

(2)上記課題を解決するため、本発明においては、
紐体と、
該紐体の一端に設けられた第1のループと、
該紐体の他端に設けらたポケットと
を備えていることを特徴とする、ボウストリンガーとしている。

0018

ポケットとは、樹脂皮革等の素材によって袋状の部分を構成した構造物である。この袋状の部分に弓の下側チップを差し入れることでボウストリンガーと弓に取り付ける作用を奏する。このため、袋状部分は弓の下側チップの先端を容易に差し入れることが可能な大きさとする。具体的には、袋状部分の開口部の周長が少なくとも4cm以上であり、好ましくは4.5cm以上とする。また、ポケットについてもあまりに袋状部分の開口部が大きすぎると、ボウストリンガーと弓の取り付けが不安定になるので、袋状部分の開口部の周長は6cm以下とするとよく、より好ましくは5cm以下とするとよい。

0019

また、弓の下側チップが袋状部分に十分な深さ差し入れることができなければ、ボウストリンガーの使用時にポケットが弓の下側チップから外れてしまうという事故を発生する危険がある。このため、袋状部分の深さは少なくとも1cm以上、好ましくは1.5cm以上とし、より好ましくは2cm以上とする。このようにすれば、ほぼすべての弓のチップを十分に差し入れることが可能で、安全な弓張り作業を行うことができる。

0020

なお、弓の下側ストリングノックについてもリムの端部までの距離がきわめて短いことがある。しかし、すでに説明したとおり、ボウストリンガーを使用する際には、初めにストリングの一方のループを上側リムに通しておき、他方のループは下側リムのストリングノックに掛けた状態とする。つまり、下側ストリングノックにストリングの一方のループを掛けた状態の上からポケットを被せることができるので、ポケットによってストリングノックが隠されてしまうことが発生しない。この為、十分な深さの袋状部分を備えたポケットを使用することができる。

0021

ポケットは取り付け・取り外しがきわめて容易であるので、ボウストリンガーの一端に第1のループを備えてこれによってストリングノッチリム端部間の距離の短い場合の取り付けに対応する一方、他端には取り付け・取り外しの極めて容易なポケットを備えることで、ボウストリンガーの使い勝手をさらに良好にすることができる。

0022

(3)上記課題を解決するため、本発明においては、
前記第1のループは前記紐体と別部品によって構成されている
ことを特徴とする、(1)または(2)に記載のボウストリンガーとしている。

0023

第1のループは弓の上側ストリングノックに掛けられて、張力が掛けられて弓をたわませ、ストリングを張り終わると外されるという使用を繰り返される。強い力がかかること及びこの状態で弓がたわむことで掛かり具合が変化してチップ部と擦れるため、徐々に摩耗してしまう。そこで、第1のループは紐体と別部品によって構成し、摩耗した際には第1のループのみを交換可能とすれば、より経済的に長期間にわたってボウストリンガーを使用できる点で好ましい。

0024

第1のループと紐体の具体的な取付方法は任意の常法を用いることができるが、例えば、いわゆるカラビナのような金具をもちいることができるほか、紐体の端部に円環のような金具を取り付けるまたは紐体の端部を縛って輪を作るなどし、これに第1のループを縛り付けることによって取り付けることができる。

0025

また、第1のループと紐体を強固に固定し、第1のループの交換を不可能としてもかまわない。この場合は、第1のループが摩耗した場合にこの部分だけを交換することはできなくなるが、すでに説明したとおり紐体の機能と第1のループの機能は異なるものであり、これらに最も適した素材はおのずと異なるため、これらを別部品で構成することには利益があるからである。

0026

(4)上記課題を解決するため、本発明においては、
前記第1のループは直径2mm以上の太さの紐によって構成されている
ことを特徴とする、(3)に記載のボウストリンガーとしている。

0027

本発明に係るボウストリンガーを用いて弓にストリングを張る手順は、従来のボウストリンガーを用いる場合と実質的に同じであるものの、ボウストリンガーを弓に取り付ける手段にポケットと第1のループという違いがあるため、新たな課題が生じる場合がある。すなわち、第1のループを上側ストリングノックに掛けることでボウストリンガーを弓に取り付け、ボウストリンガーの紐部分の中央付近を踏んで固定し、弓を片手でまっすぐに持ち上げて弓をたわませ、この状態で上側ストリングノックにストリングのループを掛けるのであるが、この際に上側ストリングノックには第1のループとストリングのループの両方がかかった状態になっている。ここで、ストリングのループが第1のループの上にかかってしまう、つまり、ストリングのループとリムのストリングノックの表面部分で第1のループを挟んでしまうと、ボウストリンガーを弓から取り外すことができなくなってしまう場合が発生するのである。弓からボウストリングを取り外そうと、無理に第1のループを引くとストリングのループやリムとの間で擦れが生じてこれらを傷つけたり、あるいはストリングまでもが外れてしまう危険があるため、ストリングのループが第1のループの上にかかってしまうことは大いに好ましくない事態である。

0028

しかし、本発明の発明者はこの課題は第1のループを適切な太さの紐で構成することで解消できることを見出した。ここで紐とは、天然素材人工素材にかかわらず長尺で柔軟性に富む部品を指しており、この条件を満たす限り柔軟な樹脂製のバンドや細い針金のようなものを含むものである。ただし、弓のストリングノックに掛けた際に弓の表面を傷つけることを防ぐため、硬質の材料から成る場合には表面にやわらかい被覆が設けられることが好ましい。

0029

さて、紐が細い場合には、ストリングノックに掛かった第1のループの高さが低いことになるので、ここにストリングのループを掛けた際に上にかかってしまいやすい。しかし、紐が太い場合には、第1のループの高さが高くなるためストリングのループはこの上に係ることはなく、溝状のストリングノック内でボウストリンガーの第1のループとストリングのループが並んで掛かる他はない。具体的な紐の太さ、すなわち紐の直径は本発明の発明者の研究によると、少なくとも2mm必要であり、好ましくは2.0mm乃至2.3mmとすると良い。2.0mm以上の直径の紐を使用すれば、本発明に係るボウストリンガーの使用者が通常程度の注意を払えば、前記の問題の発生を回避できる。つまり、2.0mm以上の直径の紐を使用すれば、通常の使用においては前記の問題は発生せず、2.3mm以上とすれば故意を別とすれば前記の問題は発生しない。しかし、あまりにも太すぎる紐を使用すると、溝状のストリングノックが第1のループで埋まってしまい、そもそもストリングのループを掛けることが不可能になってしまう。したがって、紐の直径は3.0mm以下であることが好ましく、より好ましくは2.5mm以下とすればよい。

0030

(5)上記課題を解決するため、本発明においては、
前記第1のループは前記紐体に縛結によって固定され、かつ、該第1のループが引かれることによって該紐体との固定がより強固に縛結されるようにされている
ことを特徴とする、(4)に記載のボウストリンガーとしている。

0031

すでに説明したとおり、弓にストリングを張る際には弓を大きくたわませるためにボウストリンガーには強い張力がかかる。この際に、ボウストリンガーの紐体と第1のループの結合が解けることがあれば、たわんだ弓が勢いよく元に戻って跳ねて使用者が怪我を負うような危険が予想される。したがって、紐体と第1のループの結合は意図せず解けるようなことがあってはならない。また、第1のループを弓の上側ストリングノックに掛けて使用するのであるから、紐体と第1のループの結合部はボウストリンガーの使用時に弓に極めて近い状態になる。この為、紐体と第1のループの結合部に金属製の金具等を使用するとこれが弓と接触することで傷つけたりする恐れもある。金属製の金具等にエッジが無く表面が滑らかによく研磨されているものを選択すればこのような問題は発生しないが、これはしばしばコストの増大を招く。

0032

ボウストリンガーが弓を傷つけてしまうという問題は、金具等の部品を使用せずに第1のループと紐体を縛結すればそもそも発生しないが、縛結部が解けてしまっては使用者が怪我を負う危険が予想される。そこで、本発明の発明者は第1のループが引かれることで紐体との固定がより強固に締まるように縛結することでこの問題を解決した。弓にストリングを張る際に、ストリンガーに張力がかかればかかるほど縛結部が強固になるのであるから、ここが解けるという事故が発生する懸念はない。

0033

なお、このような性質を有する縛結の方法はいわゆるロープワークとして多くの方法が知られおり、任意の手法を用いることができることは言うまでもない。しかし、アーチェリー競技はスポーツであるので、競技者アーチェリー用品に単に機能や利便性のみを求めているとは限らず、むしろ、所有し使用することで満足感を得られることをも求めていることが多い。それゆえ、ファッション性の高い美しい外観を備えていることもボウストリンガーに求められている。この為、紐体や第1のループ、あるいはポケットなどの構成部品質感色彩は複数の種類の意匠を準備して、使用者の好みで選択可能とすることが好ましく、実際にこれを行うことは容易である。

0034

さらに、本願発明の発明者は第1のループを紐体に縛結する際に特有の縛り方を発明し、縛結した結び目そのものが美しく、かつ、引かれれば引かれるほどより強固に結び目が締まるという機能も実現した。具体的には図5に示すような手順で紐体に設けた輪に第1のループを構成する紐を縛結することで、図6に示すような美しい結び目を得ている。図5を詳細に観察すると明らかな通り、いわゆるもやい結びに見られる機構と同様の効果を実現している。すなわち、第1のループが引かれれば引かれるほど、第1のループを構成する紐の端部付近がより強く締め付けられる構成となっているため、使用中に縛結部が解ける懸念が無い。また、第1のループを正面から観察した際に紐体に対してまっすぐでじれが無く、左右対称の美しい外観の結び目となることも理解される。

0035

なお、ボウストリンガーの他端にポケットではなく、第2のループを備える実施形態においては、第2のループについても第1のループと同様の方法で紐体に縛結することができることは言うまでもない。

0036

(6)上記課題を解決するため、本発明においては、
前記紐体の端部付近には中空鞘体を備え、
該鞘体は中空部に紐体が通ると共に、前記第1のループを構成する紐の端部を挿納可能とされている
ことを特徴とする、(5)に記載のボウストリンガーとしている。

0037

すでに説明したとおり、本発明に係るボウストリンガーは優れた性質を有しているものの、例えば紐体と第1のループ及びこれの結合部を考えると、これらがほぼすべて紐で構成される場合がある。このことは弓を傷つける恐れが無いなどの優れた特徴が得られる反面、形状が不定であるため、使用者によってはやや取り扱いを難しく感じる場合がありえる。ある程度固定した形状の部分があるほうが、掴む際の手がかりとなって安定感が得られるからである。また、(5)の実施態様のように第1のループを紐体に縛結した場合には、第1のループを構成する紐の端部が自由な状態になっていると、ボウストリンガーの使用時に無秩序な状態の端部にストリングのループが掛かってしまう可能性もある。こうなると、ストリングを張り終えてボウストリンガーを取り外す際に、ストリングのループとストリングノックの間に端部を挟まれてボウストリンガーが取り外せないという事態を招いてしまう可能性がある。

0038

そこで、中空のパイプのようなスリーブを用意し、このスリープに紐体を通して端部付近に備えることとすると、紐状ではなくパイプ状の固定した形状のスリーブ部分を掴むことができるので使い勝手が向上する。またこのスリーブ内に紐体のみならず、第1のループを構成する紐の端部をも挿納すれば、この部分が無秩序となってボウストリンガーの使用時にストリングのループが掛かってしまうという事態をも防止される。

0039

また、第1のループという部品と、紐体という部品の接続部が単に縛結されているのではなく、この部分にスリーブを備えて端部をまとめていることは、すっきりとした外観を実現するという意匠的効果をも得られる。

発明の効果

0040

(1)紐体の両端にそれぞれ第1のループと第2のループを備えたボウストリンガーとしたので、ストリングノックとリムの端部までの距離が極めて短い場合であっても確実にボウストリンガーを弓に取り付けてストリングを張ることができるという効果を奏する。また、紐体の直径を2mm以上としたので、ボウストリンガーの使用時に使用者が手指を傷つける懸念が少なく、さらに、紐体の直径を3mm以上とすることでこの懸念をさらに低減することができるという効果を奏する。また、紐体の長さを一般にアーチェリーで使用されるストリングよりも長く設定したので、多くの弓にストリングを張ることができる。

0041

第1のループや第2のループは、その周長を4cm以上8cm以下としたので、多くの弓のチップを容易に通してストリングノックにかけることが可能であり、かつ、大きすぎて外れ易くなることもないという効果を奏する。また、その周長を4cm以上5cm以下としたので、前記特徴は益々顕著となる。さらに、これを4cm以上4.5cm以下とした場合には、ほとんどの弓のチップ形状に対して使い勝手の良いものが得られる。

0042

(2)紐体の一端に第1のループを設け、他端にポケットを設けたボウストリンガーとしたので、下側チップをポケットに差し入れることできわめて容易にボウストリンガーを弓に取り付け、及び、取り外すことができるという効果を奏する。また、ポケットの袋状部分の開口部の周長を4cm以上6cm以下としたので多くの弓のチップを差し入れることが可能でありつつ取り付けが安定するという効果を奏する。また、これを4.5cm以上5cm以下とするとこの効果は益々顕著となる。

0043

ポケットの袋状部分の深さを1.5cm以上としたので、ボウストリンガーによって弓にストリングを張る作業中にボウストリンガーのポケットが弓の下側チップから外れてしまうという事故を回避できるという効果を奏する。また、これを2cmとすればこの効果は益々顕著となる。

0044

(3)第1のループと紐体を別部品で構成することとしたので、ストリングノックに安定して掛かるとともにリムを傷つけないという第1のループに求められる機能と、強い張力に耐えつつ当たりが柔らかく手指を傷つけずかつ足で繰り返し踏んで使用されても容易には磨耗しない耐久性を有するという紐体に求められる機能を、それぞれに適した素材によって実現し、最高の性能のボウストリンガーを実現できるという効果を奏する。

0045

また、第1のループと紐体を着脱可能とすることで、不可避的に磨耗する第1のループを適宜交換することが可能となり、より長期間にわたって使用できる経済的なボウストリンガーを実現できるという効果を奏する。

0046

(4)第1のループを直径2mm以上3mm以下の紐によって構成したので、ボウストリンガーによって弓にストリングを張る作業時に、ストリングノックに掛かった第1のループの上にストリングのループが掛かってしまい、ストリングのループのストリングノック表面に第1のループがはさまれて取り外しができなくなってしまうという事態を防止できるとともに、第1のループを構成する紐によってストリングノックの溝が埋まってしまってストリングのループをかけられなくなってしまうという事態をも防止できるという効果を奏する。また、第1のループの直径を2.3mm以上2.5mm以下とすると、前記効果は益々顕著となる。

0047

(5)第1のループを紐体に縛結することで固定し、かつ、第1のループが引かれることによって縛結がより強固となるようにしたので、ボウストリンガーによって弓にストリングを張る際に弓を傷つける懸念が無く、また、作業中に縛結が解けてしまうという事故が発生する懸念も無くなるという効果を奏する。

0048

加えて、図5に示す手順で紐体に設けた輪に第1のループを構成する紐を縛結することで、使用中に縛結部が解ける懸念が無いのみならず、紐体に対して第1のループがまっすぐで捻じれが無い、左右対称の美しい外観を得ることができるという効果を奏する。

0049

(6)中空のパイプのようなスリーブを用意し、このスリープに紐体を通して端部付近に備えることとしたので、使用者は固定形状のスリーブ部分を掴むことができ、使い勝手が向上するという効果を奏する。また、スリーブ内に紐体のみならず、第1のループを構成する紐の端部をも挿納すれば、この部分にストリングのループが掛かってしまうという事態をも防止され、益々使い勝手が向上するほか、視覚的により優れたボウストリンガーが得られるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0050

本発明の一実施形態を示した説明図である。
本発明の使用方法を示した説明図である。
本発明の使用方法を示した説明図である。
本発明の使用方法を示した説明図である。
本発明の組み立て方法を示した説明図である。
本発明の一実施形態を詳細に示した説明図である。

0051

以下、本発明に掛かるボウストリンガーについて図面を用いて詳細に説明する。

0052

図1は、本発明に掛かるボウストリンガーの一実施形態を示した説明図である。本実施形態は(2)で説明したように紐体の一端に第1のループを、他端にポケットを備えた形態であり、また、(3)〜(6)で説明した特徴をも備えたものである。

0053

本実施形態では紐体(7)には直径4mmの強靭な紐を使用しており、その長さは180cmとしている。これは、日本国内で使用される大半の弓に余裕をもって取り付けられる長さを選択したものであるが、弓の大きさに対して長すぎると弓をたわませるために非常に高く弓を持ち上げなければならない等使い勝手が悪くなるので、適宜長さの異なるものを準備する、または、紐の長さの調整機構を設けると良い。図示はしていないが、これは任意の定法によって適宜行なうことができることは言うまでもない。

0054

紐体(7)の下端にはポケット(3)が取り付けられている。この実施例ではポケット(3)は夫で高級感のある皮革によって構成した。ポケット(3)には袋状部分(3a)が設けられており、これの開口部の周長を5.5cmとしているので、様々な弓の下側チップを差し入れて安定に取り付けることができる。なお、袋状部分(3a)の深さは2cmとし、ボウストリンガーを使用して弓にストリングを張る作業中に容易に外れてしまわないようにしている。また、ポケット(3)には紐体接続部分(3b)として皮革鳩目補強された穴が設けられており、ここに紐体(7)を縛結している。

0055

紐体(7)の上端には第1のループ(2)が設けられている。第1のループ(2)は直径2.0mmの強靭な紐で構成されており、これをストリングノックにかけた状態で弓をたわませ、ストリングのループをストリングノックにかける作業をした際に、ストリングのループが第1のループ(2)の上に掛かってしまう事態は発生しない。

0056

また第1のループのループ部(2a)の周長は5cmとしており、ほとんどのリムのチップを用意に通すことができ、かつ、ストリングノックにかけた状態でよく安定することができる。

0057

紐体(7)の上端は輪が作られてこの大部分が中空パイプ形状のスリーブ(5)に内挿されている。スリーブ(5)はある程度の柔軟性を有しつつ固定した形状を備えた軟質ビニル樹脂製で直径8mm程度、長さ3cmとしており、ボウストリンガー使用時に手指でつかみ易い部位となっている。

0058

スリーブ(5)から僅かに出た紐体(7)の輪には、第1のループ(2)が縛結されている。この縛結部(2b)は、図5に示すように行なわれており、図5を詳細に観察すれば理解できる通り、第1のループ(2)が引かれれば引かれるほど縛結部はさらに固く締まるようにされている。この為、ボウストリンガーを使用して弓にストリングを張る作業中に、縛結部が解けてしまう懸念は皆無である。また、第1のループ(2)の縛結部(2b)から伸びる紐の端である縛結端部(2c)も合わせてスリーブ(5)に挿納されており、すっきりした外観を実現するほか、縛結端部(2c)が無秩序な状態となって、ストリングのループがこれに掛かってしまうという事態を防止する。

0059

図2図4を参照しつつ本発明に係るボウストリンガーを用いた弓にストリングを張る手順を説明する。図2に示すように、まず、弓(8)の上側リム(9)にストリング(11)のループを通しておき、下側リム(10)のストリングノックにストリング(11)の他端のループを掛ける。この状態では、ストリング(11)には何ら張力がかかっていない状態であるので、これら作業には何ら困難はない。

0060

次に、下側リム(10)先端のチップにボウストリンガーのポケット(3)を被せ、上側リム(9)のストリングノックにボウストリンガーの第1のループ(2)を掛ける。ボウストリンガーの紐体(7)は弓の長さに対して十分に長いために紐体に張力がかかることはなく、この作業にも何ら困難はない。

0061

ここで、図3に示すようにボウストリンガーの紐体(7)を片足で踏んで固定し、一方の手(図では右手)で弓をゆっくりと引き上げる。紐体に両端を引かれた弓は安定してしなるため、ストリング(11)に十分なたわみが生じる。この状態で、もう一方の手(図では左手)で図4に示すように、ストリング(11)を上側リムの先端方向に押し上げて上側ストリングノック(13)に掛ける。ストリング(11)はたわんだ張力がかかっていない状態であるからこの作業は極めて容易に行うことができる。

0062

この後、ゆっくりと弓を下すとボウストリンガーでしなっていた弓が復元し、ストリングが張られた状態になる。この状態ではすでにボウストリンガーの紐体には張力はなくたわんだ状態になっている為、ボウストリンガーを弓から取り外すことも極めて容易である。なお、上側ストリングノックに掛かった第1のループは、直径2.0mmの紐で構成している為、ストリングが被さってしまうことが無いので容易に取り外すことが可能であり、下側リムについては、その先端のチップにポケット(3)が被さっているだけの状態であるから、これを取り外すことも極めて容易であることは言うまでもない。

実施例

0063

ところで、説明の便宜上、上記実施例では下側リムへの取り付けをポケットによって行うボウストリンガーについて説明したが、これは本発明の取り得る構成を限定する意図で行ったものではなく、本発明はその技術的意図を損ねない範囲での様々な変形例を包含するものであることは言うまでもない。例えば、下側リムへの取り付けを第2のループによって行うことも可能であるし、ループ部と紐体が別部材で作られている上記実施例と異なり、これを一体の部材で構成することも可能である。さらに、スリーブの有無や形状を適宜変更してもよい。

0064

以上のように、本発明はストリングノックとリム端部の距離が極めて短いアーチェリー競技の弓であっても、安全かつ容易にストリングを張ることができるボウストリンガーを提供するものであり、産業上の利用価値はきわめて高い。

0065

1ボウストリンガー
2 第1のループ
2a ループ部
2b縛結部
2c 縛結端部
3ポケット
3a袋状部分
3b紐体接続部分
4 紐体縛結部
5スリーブ
6 紐体縛結部
7 紐体
8弓
9 上側リム
10 下側リム
11ストリング
12 上側チップ
13 上側ストリングノック

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