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技術 有向ビーム信号分析を使用した粒子サイズの適応走査

出願人 エフ・イ-・アイ・カンパニー
発明者 コーネリス・サンデル・クイマンヤコブ・サイモン・フェイバー
出願日 2016年4月28日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2016-091417
公開日 2016年12月15日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2016-213189
状態 特許登録済
技術分野 電子顕微鏡2 電子顕微鏡(3)
主要キーワード 円サイズ 分解能要件 作動エリア 視覚的描写 検出器出力データ 振幅測定値 初期走査 アナログ制御回路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年12月15日)のものです。
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図面 (15)

課題

1つの領域の部分ディジタル画像走査顕微鏡が迅速に形成するための方法およびシステムを提供すること。

解決手段

この方法は、その領域に対して初期走査を実行することと、初期走査を使用して、その領域内の関心の特徴部分を表す領域を識別することとを含む。この方法は次いで、関心の構造を表すそれらの領域の追加の適応走査を実行する。このような走査は、特徴部分の縁と交差する限局走査パターンを実行し、それらの限局走査パターンを、特徴部分の縁をたどるように導くことによって、走査ビーム経路を、関心の特徴部分の縁をたどるように適応させる。

概要

背景

世紀中の荷電粒子顕微鏡CPM)の開発は、光学顕微鏡法で達成することができる倍率よりもはるかにより大きな倍率での自然現象の観察を可能にした。基本的な電子顕微鏡は、透過電子顕微鏡TEM)、走査電子顕微鏡(SEM)、透過走査電子顕微鏡(STEM)などのいくつかの種類の装置、および顕微鏡と「機械加工集束イオンビーム(FIB)とを組み合わせたいわゆる「デュアル・ビーム」ツール(FIB−SEMな)などのさまざまな亜種装置へと進化した。機械加工FIBは、例えばイオン・ビーム・ミリング、イオン・ビーム誘起付着(Ion−Beam−Induced Deposition:IBID)などの支援活動を可能にする。

SEMの動作では、走査電子ビーム試験体照射すると、例えば2次電子後方散乱電子X線ならびに光ルミネセンス赤外可視および/または紫外光子)の形態の「補助的」放射が試験体から放出される。次いで、このような放出を、単独でまたは組み合わせて検出し、走査プロセスの進行にわたって蓄積して、画像を生成することができる。

電子照射ビームとして使用する代わりに、荷電粒子顕微鏡は他の荷電粒子種を使用することもできる。この点に関して、語「荷電粒子」は、電子、陽イオン(例えばGaまたはHeイオン)、陰イオン陽子および陽電子包含するものと広く解釈されるべきである。

走査型CPM顕微鏡は通常、少なくとも以下の構成要素を備える。

ショットキー(Schottky)電子源イオン銃などの放射源

集束収差軽減、(絞りを用いた)クロッピング(cropping)、フィルタリングなどのある種の操作を実行することによって源からの放射ビームを操作する構成要素の集束カラム。このカラムは一般に1つまたは複数の荷電粒子レンズを含み、他のタイプの粒子光学部品を含むこともできる。このカラムはしばしば、調査中の試験体にわたる走査運動を実行するために場を使用して出力ビームを偏向させる偏向器システムを含む。

−調査中の試験体または加工物をその上に保持し、位置決めする(例えば傾けたり、回転させたりする)試験体ホルダ。試験体に対するビームの相対運動を達成して走査を支援するために、希望に応じて、このホルダを可動とすることもできる。このような試験体ホルダは一般に、機械ステージなどの位置決めシステムに接続される。

検出器。この検出器は、事実上、一体型複合型または分散型とすることができ、検出する放射に応じて多くの異なる形態をとることができる。電子検出器の例には、シンチレータ光電子増倍器の組合せ(「エバハートソーンリー(Everhart Thronley)」検出器と呼ばれている)や、固体光電子増倍器、フォトダイオード、CMOS検出器およびCCD検出器を含む固体検出器などがある。光子検出器は、陰極ルミネセンス、電子が試料衝突したときに放出された光、およびX線を検出することができ、光電池、光電子増倍器(管と固体の両方)および他の固体検出器を含むことができる。

概要

1つの領域の部分ディジタル画像走査顕微鏡が迅速に形成するための方法およびシステムを提供すること。この方法は、その領域に対して初期走査を実行することと、初期走査を使用して、その領域内の関心の特徴部分を表す領域を識別することとを含む。この方法は次いで、関心の構造を表すそれらの領域の追加の適応走査を実行する。このような走査は、特徴部分の縁と交差する限局走査パターンを実行し、それらの限局走査パターンを、特徴部分の縁をたどるように導くことによって、走査ビーム経路を、関心の特徴部分の縁をたどるように適応させる。

目的

この場合の問題は、高エネルギー・ビーム(特に荷電粒子ビーム)をこのような試験体に照射する行為が、分子再配置もしくは突然変異融解または乾燥を引き起こすことによって、試験体を傷つける傾向を有することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

荷電粒子ビームを使用した走査方法であって、(a)視野内において荷電粒子ビームを加工物に向かって初期走査パターンで導くことであって、同時に、前記荷電粒子ビームの衝突に反応して前記加工物の表面から発散した2次粒子を検出することであり、前記2次粒子が前記加工物の特性に対応し、(b)前記加工物中の特徴部分の縁上の点を識別するために、前記加工物の特性が変化する、前記初期走査パターンに沿った点を決定することと、(c)前記荷電粒子ビームを後続限局走査パターンで導くことであって、前記後続の限局走査パターンの出発点が、前記特徴部分の前記縁上で識別された前記点によって決定され、前記後続の限局走査パターンが、前記縁における前記加工物の前記特性の変化によって決定される1つまたは複数の交点において、前記特徴部分の前記縁と交差し、(d)前記特徴部分の外形を追跡する前記特徴部分の前記縁の複数の点を決定するために、前記荷電粒子ビームを、複数の後続の限局走査パターンで導くことであって、前記後続の限局走査パターンの出発点が、1つまたは複数の以前の限局走査パターンと前記特徴部分の前記縁との交点に基づいて決定される、ことを含む方法。

請求項2

前記荷電粒子ビームを後続の限局走査パターンで導くことが、前記荷電粒子ビームを曲線走査パターンで導くことを含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記荷電粒子ビームを後続の限局走査パターンで導くことが、前記ビームを円を描いて導くことを含む、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

前記円の半径が、前記ビームの直径の2倍から前記ビームの直径の10倍の間である、請求項3に記載の方法。

請求項5

信号対ノイズ比を向上させるために、前記ビームが前記円を描いて複数回走査される、請求項3に記載の方法。

請求項6

前記後続の限局走査パターンの前記出発点を決定することが、前記円形走査の中心から前記走査と前記縁との前記交点のうちの1つの交点までのベクトルの角度を決定することを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

前記後続の限局走査パターンの前記出発点を決定することが、前記特徴部分の縁に対して垂直なベクトルを決定することと、前記特徴部分の縁に対して平行に、直前の限局走査パターンに対して移動させた出発点を選択することとを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

前記走査の特性が少なくとも所定の量だけ変化する、前記走査パターンに沿った点を決定することが、2次電子または後方散乱電子の数が所定の量だけ変化する、前記走査パターンに沿った点を決定することを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

前記後続の限局走査パターンの位置が、前記特徴部分の前記縁上の直前に位置が突き止められた点のうちの1つの点に対して決定される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。

請求項10

前記後続の限局走査パターンからの検出器信号デューティサイクルを決定することをさらに含み、前記デューティ・サイクルが、前記走査パターンが前記特徴部分の縁の内側にどれくらい長い間あるのか、および前記走査パターンが前記特徴部分の縁の外側にどれくらい長い間あるのかを示す、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。

請求項11

前記特徴部分の前記外形を決定するために走査される点の総数が、前記特徴部分全体を走査するのに必要な点の総数の20%よりも少ない、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。

請求項12

加工物を観察する荷電粒子ビーム顕微鏡であって、(a)荷電粒子の源と、(b)前記荷電粒子をビームにする集束カラムと、(c)前記ビームを、前記加工物に導くパターンで走査する偏向器と、(d)前記荷電粒子ビームの衝突に反応して前記加工物の表面から発散した粒子を検出する検出器であり、検出された粒子が、前記加工物の少なくとも部分的な画像を形成するために使用される検出器と、(e)前記荷電粒子ビーム顕微鏡を制御するコントローラと、(f)請求項1に記載の方法に従って前記顕微鏡を動作させるように前記コントローラに命令するコンピュータ可読命令を記憶した記憶装置とを備える荷電粒子ビーム顕微鏡。

請求項13

前記偏向器に動作可能に結合された適応ビーム制御回路であり、前記ビームを限局走査パターンで導く適応ビーム制御回路をさらに備える、請求項12に記載の荷電粒子ビーム顕微鏡。

請求項14

前記適応ビーム制御回路が、前記検出器からの出力信号位相分析するように動作可能な位相分析回路をさらに備える、請求項13に記載の荷電粒子ビーム顕微鏡。

請求項15

前記荷電粒子ビームを後続の限局走査パターンで導くことが、前記荷電粒子ビームを曲線走査パターンで導くことを含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム顕微鏡。

請求項16

前記荷電粒子ビームを後続の限局走査パターンで導くことが、前記ビームを円を描いて導くことを含む、請求項12から15のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム顕微鏡。

請求項17

前記後続の限局走査パターンの前記出発点を決定することが、前記円形走査の中心から前記走査と前記縁との前記交点のうちの1つの交点までのベクトルの角度を決定することを含む、請求項12から16のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム顕微鏡。

請求項18

前記後続の限局走査パターンの前記出発点を決定することが、前記特徴部分の縁に対して垂直なベクトルを決定することと、前記特徴部分の縁に対して平行に、直前の限局走査パターンに対して移動させた出発点を選択することとを含む、請求項12から17のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム顕微鏡。

請求項19

前記後続の限局走査パターンからの検出器信号のデューティ・サイクルを決定することをさらに含み、前記デューティ・サイクルが、前記走査パターンが前記特徴部分の縁の内側にどれくらい長い間あるのか、および前記走査パターンが前記特徴部分の縁の外側にどれくらい長い間あるのかを示す、請求項12から18のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム顕微鏡。

請求項20

前記顕微鏡を動作させるように前記コントローラに命令する前記可読命令が、前記特徴部分の縁の全体を巡って限局走査パターンが実施されるまで、前記限局走査パターンを繰り返す命令をさらに含む、請求項12から19のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム顕微鏡。

技術分野

0001

以下の記述は、比較的に大きな試験体に沿って荷電粒子または電子走査ビームを導き、関心の特徴部分(feature)の外形に沿って走査ビームを適応的に(adaptively)導く方法、装置およびシステムを対象とする。

背景技術

0002

世紀中の荷電粒子顕微鏡CPM)の開発は、光学顕微鏡法で達成することができる倍率よりもはるかにより大きな倍率での自然現象の観察を可能にした。基本的な電子顕微鏡は、透過電子顕微鏡TEM)、走査電子顕微鏡(SEM)、透過走査電子顕微鏡(STEM)などのいくつかの種類の装置、および顕微鏡と「機械加工集束イオンビーム(FIB)とを組み合わせたいわゆる「デュアル・ビーム」ツール(FIB−SEMな)などのさまざまな亜種装置へと進化した。機械加工FIBは、例えばイオン・ビーム・ミリング、イオン・ビーム誘起付着(Ion−Beam−Induced Deposition:IBID)などの支援活動を可能にする。

0003

SEMの動作では、走査電子ビームを試験体に照射すると、例えば2次電子後方散乱電子X線ならびに光ルミネセンス赤外可視および/または紫外光子)の形態の「補助的」放射が試験体から放出される。次いで、このような放出を、単独でまたは組み合わせて検出し、走査プロセスの進行にわたって蓄積して、画像を生成することができる。

0004

電子を照射ビームとして使用する代わりに、荷電粒子顕微鏡は他の荷電粒子種を使用することもできる。この点に関して、語「荷電粒子」は、電子、陽イオン(例えばGaまたはHeイオン)、陰イオン陽子および陽電子包含するものと広く解釈されるべきである。

0005

走査型CPM顕微鏡は通常、少なくとも以下の構成要素を備える。

0006

ショットキー(Schottky)電子源イオン銃などの放射源

0007

集束収差軽減、(絞りを用いた)クロッピング(cropping)、フィルタリングなどのある種の操作を実行することによって源からの放射ビームを操作する構成要素の集束カラム。このカラムは一般に1つまたは複数の荷電粒子レンズを含み、他のタイプの粒子光学部品を含むこともできる。このカラムはしばしば、調査中の試験体にわたる走査運動を実行するために場を使用して出力ビームを偏向させる偏向器システムを含む。

0008

−調査中の試験体または加工物をその上に保持し、位置決めする(例えば傾けたり、回転させたりする)試験体ホルダ。試験体に対するビームの相対運動を達成して走査を支援するために、希望に応じて、このホルダを可動とすることもできる。このような試験体ホルダは一般に、機械ステージなどの位置決めシステムに接続される。

0009

検出器。この検出器は、事実上、一体型複合型または分散型とすることができ、検出する放射に応じて多くの異なる形態をとることができる。電子検出器の例には、シンチレータ光電子増倍器の組合せ(「エバハートソーンリー(Everhart Thronley)」検出器と呼ばれている)や、固体光電子増倍器、フォトダイオード、CMOS検出器およびCCD検出器を含む固体検出器などがある。光子検出器は、陰極ルミネセンス、電子が試料衝突したときに放出された光、およびX線を検出することができ、光電池、光電子増倍器(管と固体の両方)および他の固体検出器を含むことができる。

発明が解決しようとする課題

0010

十年にもわたって、さまざまな形態の走査顕微鏡法が知られているが、走査に基づく画像化は、比較的に低速で冗長なプロセスとなる傾向があり、したがって、非常に小さな試験体、例えばCPMでは通常数ナノメートル規模共焦点顕微鏡法では数十ミクロン規模の試験体、またはそのような試験体の一部分を調査することに限定されている。それでも、CPMを使用する多くの技術分野では、これらの技法が提供する分解能を維持し、同時に画像化面積を数桁拡大することがますます求められている。さらに、近年、高スループットDNA配列決定、高速生体試料走査(組織検査)、天然資源試料の高速分析コア試料の検査)などの高スループット用途に対してSEM技術を適応させる必要性が増している。

0011

生体試料、極低温試験体などの放射に敏感な試験体を画像化するときには、今日の走査顕微鏡技法の他の問題が生じ得る。この場合の問題は、高エネルギー・ビーム(特に荷電粒子ビーム)をこのような試験体に照射する行為が、分子再配置もしくは突然変異融解または乾燥を引き起こすことによって、試験体を傷つける傾向を有することである。この影響を軽減するため、既存のいくつかのシステムは、照射ビームの強度を低減させたり、または照射ビームの走査速度を大きくしたりする。しかしながら、このような対策は一般に、信号対ノイズ比(SNR)の望ましくない低下につながる。

0012

また、走査電子顕微鏡(SEM)/集束イオン・ビーム(FIB)デュアル・ビーム装置によって3D体積高分解能ディジタル走査を形成することは、生物学および天然資源利用の分野における有用なツールである。この技法では、FIBが、画像化する体積の薄い層を繰り返し除去し、SEMが画像化する表面を繰り返し露出させる。このプロセスは、通常はギガ画素範囲莫大な量のデータを集めることができる。このような収集は通常、4から60時間かかる低速プロセスであり、このことは、複数の試料を高速に画像化する必要がある状況において、装置の有用なスループットおよび装置の有用性を制限する。したがって、関心の物体/粒子がまばらに存在する大きな画像領域を走査することは、上で論じたどの分野においても能率の悪いプロセスである。

課題を解決するための手段

0013

関心の粒子または特徴部分の輪郭を、荷電粒子顕微鏡走査ビームを用いて適応的に追跡しまたはたどるシステムおよび方法が提供される。この方法は、ある領域に対して初期走査パターンを実行することと、その領域内の関心の特徴部分を表す領域を識別するために、初期走査を使用することとを含む。この方法は次に、関心の構造または特徴部分を表すそれらの領域の追加の限局された適応走査を実行する。このような走査は、特徴部分の縁と交差する限局走査パターンを実行し、それらの限局走査パターンを、検出器出力の分析に基づいて、特徴部分の縁をたどるように導くことによって、走査ビームの経路を、関心の特徴部分の縁をたどるように適応させる。そのために、好ましいバージョンは、粒子の縁に沿った走査ビームの繰返し円運動を、運動中に記録された検出器信号を分析し、必要な方向を計算し、続いてビームを正しい方向へ駆動することによって利用する。典型的な走査円の寸法はビーム直径の2倍から10倍だが、これよりもずっと大きくすることもできる。複数回の円形走査によってSNRを向上させることができる。

0014

個々の粒子のサイズまたは構成だけが必要なときには、特徴部分全体をビームで走査しなくても、特徴部分の輪郭を捕捉するだけで十分である。このことは、損傷しやすい試料のビームによる損傷を最小化するのに役立ち得る。さらに、本発明は、さらなる分析を指揮するのに役立つ可能性がある形状を記録し、さまざまな分野における所望の分析的洞察を大幅にスピードアップする方法を提供する。例えば、形状データの分析は重心を提供することができ、したがって、化学分析を実行するためにビームを粒子の中心に置くことができる。さらに、形状によって、オペレータが全体にまたはより包括的にビーム走査したい特徴部分を識別することができる。

0015

検出器出力を分析して適応走査プロセスを指揮するようにプログラムされた荷電粒子顕微鏡システムも提供される。それらのシステムは、特徴部分の縁を追跡する一連の限局走査パターンを制御する、検出器に結合された適応走査制御回路を含むことができる。このような回路はさらに、検出器信号から位相情報を決定し、後続の限局走査パターンがそれによって導かれるフィードバックをプロセスに提供する分析機構を含むことができる。このような適応分析も、特別にプログラムされたプロセッサによって実行することができる。

0016

以上では、以下の本発明の詳細な説明をより十分に理解できるように、本発明の特徴および技術上の利点をかなりおおまかに概説した。以下では、本発明の追加の特徴および追加の利点を説明する。開示される着想および特定の実施形態を、本発明の同じ目的を達成するために他の構造体を変更しまたは設計するベースとして容易に利用することができることを当業者は理解すべきである。さらに、このような等価の構造体は、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を逸脱しないことを当業者は理解すべきである。

0017

次に、本開示および本開示の利点のより完全な理解のため、添付図面に関して書かれた以下の説明を参照する。

図面の簡単な説明

0018

エポキシ樹脂中に固定された、調査対象の試験体の例示的な試料加工物を示す図である。
X線検出器を備える、1つまたは複数の実施形態に基づく走査電子ビーム・システムを示す図である。
試料上の試験体の位置を突き止め、ターゲットの特徴部分またはターゲット粒子の輪郭または縁をたどることによって、試験体を適応画像化するプロセスの流れ図である。
図3のプロセスの限局走査を実施する1つの例示的な一例のバージョンの詳細なステップを示す、プロセスの流れ図である。
限局ビーム走査結果を分析する、他の実施形態に基づく例示的ないくつかの代替プロセスの流れ図である。
限局ビーム走査結果を分析する、他の実施形態に基づく例示的ないくつかの代替プロセスの流れ図である。
限局ビーム走査結果を分析する、他の実施形態に基づく例示的ないくつかの代替プロセスの流れ図である。
特徴部分の境界に沿った限局ビーム走査の例示的な一連の筋書きを示す、一連の図および検出器出力グラフである。
特徴部分の境界に沿った限局ビーム走査の例示的な一連の筋書きを示す、一連の図および検出器出力グラフである。
特徴部分の境界の周囲の完了した一連の限局走査を示す図である。
他の実施形態に基づく、限局走査ビーム移動の代替形状を示す図である。
他の実施形態に基づく、限局走査ビーム移動の代替形状を示す図である。
例示的な一実施形態に基づく限局走査ビーム制御回路を示す回路図である。
例示的な一実施形態に基づく限局走査検出器出力分析回路を示す回路図である。

実施例

0019

図面および以下の説明では、本明細書に開示された異なる実施形態において、同様の参照符号が同様の構成要素を指すことがある。図面は必ずしも一定の比率では描かれていない。本発明のある種の特徴が、スケール誇張されて、またはいくぶん概略的に示されていることがあり、明瞭にするために従来の要素の一部の詳細が省略されている。本発明は、さまざまな形態の実施形態を受け入れることができる。特定の実施形態が詳細に説明され、図面に示されているが、本発明を、本明細書に記載された実施形態だけに限定することは意図されていない。本明細書で論じられている異なる特徴部分を別々に使用してまたは適当な組合せで使用して、所望の結果を生み出すことができる。

0020

以下の議論および特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「備える(comprising)」が、オープンエンド(open−ended)型の用語として使用されており、したがって、これらの用語は、「...を含むが、それらだけに限定されない(including,but not limited to...)」ことを意味すると解釈すべきである。ある用語が本明細書で特に定義されていない場合、その用語は、その通常の一般的な意味で使用されることが意図されている。さらに、本明細書での用語「および/または」の使用は、「包括的な」「または」として解釈すべきであり、「排他的な」「または」と解釈すべきではない。例えば、本明細書で使用される「Aおよび/またはB」は、「AもしくはB、またはAおよびB」を意味する。他の例として、明細書で使用される句「A、Bおよび/またはC」は、「AもしくはBもしくはC、またはこれらの任意の組合せ」を意味する。さらに、本明細書において、用語「自動」、「自動化された」または類似の用語が使用されるとき、これらの用語は、自動プロセスもしくは自動ステップまたは自動化されたプロセスもしくは自動化されたステップの手動による開始を含むものと理解される。さらに、本明細書では用語「試験体(specimens)」が、文脈矛盾する場合および本開示が単数の場合を別途取り扱っている場合を除いて、単数と複数の両方の意味を伝達するために使用される。例えば、「試験体(specimens)がビームで走査される」実施形態は、「1つの試験体(a specimen)がビームで走査される」実施形態および「複数の試験体(specimens)がビームで走査される」実施形態の意味を伝達することが意図されている。

0021

図1は、走査によって調べる試料試験体を含む例示的な加工物を示す。試料試験体はエポキシ樹脂中に固定されている。示された試料100は、エポキシ樹脂基質104中に埋め込まれた特徴部分102を有する。この例では、特徴部分102が、鉱山または掘削井から採取した鉱物試料の粒状体であるが、他のタイプの試験体、少し例を挙げれば生命科学(生体試料またはDNA型試料)、天然資源、材料科学および半導体などの試験体を調べることもでき、それらの試験体は、エポキシ樹脂基質を伴っても伴わなくてもよい。試験体を調べるための上述のさまざまなタイプの荷電粒子顕微鏡法または本明細書で論じられていない新しく開発されたタイプの荷電粒子顕微鏡法を使用するほぼ全ての分野が、本明細書に記載された発明から利益を得ることができる。さらに、本明細書に記載された技法を、全体にまたは特定の特徴部分の近くだけに導かれたイオン・ビームを使用して層をミリングによって除去するFIB−SEM型のシステムとともに使用して、単層走査ではなく3Dデータ走査を生み出すことができる。他の実施形態は、試料の部分または層を切削によって除去する適当な技法を使用して、切除部分上または残りの試料上で、本明細書に記載された走査を実施する。例えば、1つのバージョンは、マイクロトームを用いた逐次ブロック面断面形成(serial block face sectioning)を使用し、それぞれのスライスをマイクロトームによって除去した後に、試料を、本明細書に記載されたとおりに走査する。他のバージョンは、マイクロトームまたは他の適当な技法を使用して、層をスライスとして切り取り、次いでその層を、本明細書に記載されたとおりに走査する。

0022

図2は、2次電子検出器1174、X線検出器1140および後方散乱電子検出器1142を備える走査電子ビーム・システム1100を示す。後方散乱電子検出器1142は、分割されたシリコンドリフト検出器であることが好ましい。走査電子ビーム・システム1100は、本発明のいくつかの実施形態を実施するのに適している。本発明は、任意の走査ビーム・システムにおいて利益を提供することができる。他の実施形態は、他の走査装置、例えば走査透過電子顕微鏡(STEM)、集束イオン・ビーム・システム(FIB)、および電子ビーム・カラムとイオン・ビーム・カラムとを含む「デュアル・ビーム」システムなどのこれらの組合せを使用することができる。システム1100は、走査電子顕微鏡1141および電源および制御ユニット1145を含む。動作時、陰極1153と陽極(図示せず)の間に電圧印加することによって、陰極1153から電子ビーム1132が放出される。電子ビーム1132は、集光レンズ1154および対物レンズ1158によって微細スポットに集束する。電子ビーム1132は、偏向コイルまたは偏向板1156および1160(「偏向器」)によって2次元的に走査される。ビームを、試料表面に沿って、ラスタ走査蛇行走査、ヒルベルト(Hilbert)走査などの単純なまたは複雑なパターンで走査することができるように、これらの偏向コイルまたは偏向板は、x軸およびy軸に沿ってビームを偏向させることができる。偏向器1156および1160は、磁気偏向器または静電偏向器とすることができる。集光レンズ1154、対物レンズ1158および偏向器1156、1160の動作は、システム・コントローラ1133の指揮の下、電源および制御ユニット1145によって制御される。この実施形態では、システム1100がさらに、適応ビーム制御回路1106を含む。適応ビーム制御回路1106は、限局走査パターンの間、後にさらに説明する技法に従って、偏向器1156、1160に対する微調整を実行する。制御ユニット1145に接続された制御回路1106が示されているが、制御回路1106をさらに、後に論じるある種の計算およびフィードバック制御機能を実行するプロセッサ1120またはディジタル信号処理プロセッサ(DSP)に接続することもできる。

0023

システム・コントローラ1133は、走査電子ビーム・システム1100のさまざまな部分の動作を指揮する。真空室1110は、真空コントローラ1134の制御の下、イオン・ポンプ1168および機械式ポンピング・システム1169によって排気される。下部真空室1110内の可動X−Y−Zステージ1104上にある試料1102上に、電子ビーム1132を集束させることができる。電子ビーム中の電子が試料1102に当たると、試料は、低エネルギー2次電子、後方散乱電子およびX線を放出する。X線のエネルギーは、試料中の元素相関する。2次電子および/または後方散乱電子は、2次電子検出器1174および/または後方散乱電子検出器1142によって検出される。表示装置1144上に画像が形成される。この画像のそれぞれの画素グレー・レベルは、試料表面の対応する位置にビームが置かれたときに検出された2次電子電流または後方散乱電子電流に対応する。用語「画像」は、画面上に表示されたものだけに限定されない。「画像」は、記憶装置に記憶され、および/またはコンピュータによって分析された電子的表現とすることができ、人に対して表示するのかまたはしないのかは問わない。試料の元素組成に対して固有のエネルギーを有するX線1172も、電子ビームが入射した領域の近くで生成される。放出されたX線は、X線検出器1140、好ましくはシリコン・ドリフト検出器型のエネルギー分散型検出器によって集められるが、検出されたX線のエネルギーに比例した振幅を有する信号を生成する他のタイプの検出器を使用することもできる。

0024

検出器1140または1142からの出力は、プロセッサ1120によって増幅され、分類される。プロセッサ1120は例えば、マイクロプロセッサマイクロ・コントローラ、DSP、プログラマブルゲートアレイ、または他の任意のディジタルもしくはアナログ回路を含むことができる。X線を検出するとき、プロセッサ1120は、指定された時間中に検出されたX線の総数を、選択されたエネルギーおよびエネルギー分解能、ならびに好ましくは1チャンネルにつき10〜20電子ボルト(eV)の間のチャンネル幅エネルギー範囲)で分類する。このスペクトル既知のスペクトルと比較して、その点の組成を決定する。このスペクトルを使用して組成マップを作成することもできる。プロセッサ1120は、コンピュータ・プロセッサ、プログラマブル・ゲート・アレイまたは他のディジタルもしくはアナログ処理手段;オペレータ・インタフェース手段(キーボード、コンピュータ・マウスなど);データおよび実行可能命令を記憶するプログラム記憶装置1122;データの入出力用のインタフェース手段、実行可能なコンピュータ・プログラム・コードとして具体化された実行可能なソフトウェア命令;ならびに1つまたは複数の検出器から得られた画像をビデオ回路1192を経由して表示する表示装置1144を備えることができる。プログラム記憶装置1122は、適応ビーム制御プログラミング1123および適応ビーム分析プログラミング1124を含み、これらは、後にさらに説明するさまざまな実施形態において適応限局走査を指揮する目的に使用される。さらに、この実施形態では、このようなプログラミングおよび機能が、プロセッサ1120に常駐するものとして示されているが、これは限定を意味するものではなく、いくつかのバージョンに、システム・コントローラ1133またはDSPなどの専用適応走査コントローラを追加することができる。本明細書に記載された適応技法に対して使用されるコントローラが何であれ、コントローラは、検出器1140および/または1142(または他の実施形態で使用される他のタイプの検出器)からの出力を受け取るべきであり、適応ビーム制御回路1106の動作を指揮するように動作可能に接続されるべきである。他のバージョンは、適応ビーム制御プログラミング1123および適応ビーム分析プログラミング1124を保持および実行するために、適応ビーム制御回路1106、プロセッサ1120またはシステム・コントローラ1133内に、専用DSPまたは数値計算コプロセッサ(math co−processor)を含むことができる。このような処理能力の設計は、例えば、適応ビーム制御回路1106とプロセッサまたはコントローラの間の機能の特定の分布、分析する必要があるデータの量、さまざまなシステム・バスのスループットおよび計算速度に従って選択することができる。

0025

プロセッサ1120は、標準的な研究室パーソナル・コンピュータの一部とすることができ、通常、少なくともいくつかの形態のコンピュータ可読媒体に結合される。揮発性不揮発性および取外し可能と取外し不能の両方の媒体を含むコンピュータ可読媒体は、プロセッサ1120がアクセスすることができる使用可能な任意の媒体とすることができる。例として、コンピュータ可読媒体は、限定はされないが、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含む。コンピュータ記憶媒体には、コンピュータ可読の命令、データ構造、プログラム・モジュール、他のデータなどの情報を記憶する任意の方法または技術で実現された揮発性および不揮発性ならびに取外し可能および取外し不能の媒体が含まれる。コンピュータ記憶媒体には例えば、RAM、ROM、EEPROMフラッシュメモリもしくは他の記憶装置技術、CD−ROM、ディジタル・バーサタイルディスク(DVD)もしくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット磁気テープ磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、または所望の情報を記憶する目的に使用することができ、プロセッサ1120がアクセスすることができる他の媒体が含まれる。

0026

プログラム記憶装置1122は、取外し可能および/または取外し不能で揮発性および/または不揮発性の記憶装置の形態のコンピュータ記憶媒体を含むことができ、コンピュータ可読の命令、データ構造、プログラム・モジュールおよび他のデータの記憶を提供することができる。一般に、プロセッサ1120は、コンピュータのさまざまなコンピュータ可読記憶媒体にさまざまな時点で記憶された命令によってプログラムされる。プログラムおよびオペレーティング・システムは通常、例えばCD−ROM、USBサムドライブ(thumb drive)またはインターネットダウンロードによって配布される。プログラムおよびオペレーティング・システムは、それらの媒体から、コンピュータの補助記憶装置インストールまたはロードされる。実行時に、それらのプログラムおよびオペレーティング・システムは、プロセッサの電子的な主記憶装置に少なくとも部分的にロードされる。本明細書に記載された発明は、マイクロプロセッサまたは他のデータ・プロセッサと連携して後述の諸ステップを実行する命令またはプログラムを含む、これらのタイプのコンピュータ可読記憶媒体およびその他のさまざまなタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含む。本発明はさらに、本明細書に記載された方法および技法に従ってプログラムされたコンピュータを含む。走査によって得られた2次電子画像、後方散乱電子画像または他の検出器データは、データ記憶装置1125の一部分に記憶することができ、また、分析または長期記憶のために、後述するベクトル、交差位置などの分析データ点とともに、より大容量の記憶装置に保存することができる。

0027

図3は、試料上の試験体の位置を突き止め、その試験体を、目的の特徴部分またはターゲット粒子の輪郭または縁をたどることによって適応的に画像化する、本発明の例示的な一実施形態に基づくプロセス300の流れ図である。示されたプロセスは、例えば個々の粒子または特徴部分のサイズまたは構成だけが必要であるときに有用であることがある。このプロセスは、特徴部分の領域全体を走査することなく特徴部分の形状を記録することを可能にする。これから、計算によって、重心などの特性データを提供することができ、したがって、さらに、目的の特徴部分の鉱物内容を決定するエネルギー分散型X線分光法などのさらなる分析を実行するために粒子の中心にビームを置く走査など、さらなる分析を実行することができる。この流れ図に関して本明細書に記載された処理ステップは、適応ビーム制御プログラミング・コード1123および適応ビーム分析プログラミング・コード1124によって、適応ビーム制御回路1106または上で論じたさまざまな荷電粒子顕微鏡アーキテクチャ内の同様にプログラムされ構築化された構成要素と協力して実施することができることが理解される。

0028

例えば図1に示されているような試料加工物が走査装置内に装填されていると仮定すると、示されたプロセス300は、ブロック301から始まり、このブロックでプロセスは、加工物上を横切る初期走査経路に沿って荷電粒子ビームを導き、同時に、このビームの結果として加工物から発散した、2次電子、後方散乱電子などの2次粒子を検出する。走査の作動エリアを低い詳細さまたは低い分解能でカバーするように選択された、ラスタ・パターン、格子パターン、大蛇行パターン一群入れ子状の小蛇行パターン、または他の繰返しパターンなど、この初期走査経路はいくつかの形態をとることができる。加工物の最も高分解能の所望の走査に比べて、この初期走査は、比較的に大きなビーム幅を使用することができ、または比較的に大きな間隔をあけて配置された細いビーム幅を使用することができる。他のタイプの走査パターン、例えばヒルベルト曲線(Hilbert curve)、ムーア(Moore)曲線などの連続フラクタル曲線によって画定される走査パターンを使用することもできる。このような曲線またはパターンが使用される場合には、それらの曲線またはパターンのパラメータが、初期走査で走査する平面全体を埋めないように設定されることが好ましい。すなわち、この初期走査は通常、平面全体を埋めない走査パターンを使用するか、または平面全体を埋めるが、このプロセスの後半で実施される限局走査よりもはるかに低い分解能(より低い画素密度を有するより大きな画素)を有する走査パターンを使用する。いくつかのバージョンでは、初期走査が、1つのビームまたは走査技術を用いて実施され、限局走査が、別のビームまたは走査技術を用いて実施される。この実施形態は、両方の走査に対して同じタイプのビームを使用する。

0029

ブロック302で、プロセスは、初期走査データ中の点であって、限局された特徴部分の縁を識別するような態様で特性が変化する点の位置を突き止める。この点は通常、低から高へまたは高から低へ遷移する遷移点である。例えば、2次電子画像または後方散乱電子画像では、この遷移が、グレー・レベルの変化に対応することがある。X線を使用する場合には、この遷移が、検出されるX線の数の変化、または組成の変化を示すX線エネルギーの変化に対応することがある。識別された点に基づいて、プロセスは、ブロック304で、粒子ビームを、特徴部分の縁と交差する限局された曲線走査パターンで導く。この限局曲線走査パターンは、後にさらに説明するようにさまざまな形態をとることができるが、パターンのそれぞれの弧または曲線の間に少なくとも2回、特徴部分の縁と交差するように設計されていることが好ましい。結果として生じるデータの信号対ノイズ比特性を向上させるために、同じ領域にわたってこのパターンを繰り返すことができる。ブロック306で、プロセスは、その結果として得られた走査データを分析して、限局曲線走査パターンが特徴部分の縁とどのように交差するのかについてのある所望の特性を決定する。このような分析は、後述するいくつかの形態をとることができるが、一般に、パターンの弧または曲線のどこでパターンが特徴部分の縁と交差するのかを決定する。この分析は、適応ビーム制御分析プログラミング1124(図2)によって実行されることが好ましい。しかしながら、いくつかのケースでは、適応ビーム制御回路1106の内部のアナログ制御回路を使用して、含まれる分析の一部または全部を実行することができる。

0030

次に、ブロック308で、プロセスは、この限局走査が、目的の特徴部分の外縁の周囲の走査を完了したかどうかを判定する。この判定は、後にさらに説明するいくつかの方法で実行することができるが、一般に、その限局走査パターンが、その特徴部分に対する最初の限局走査パターンと重なったかどうかを判定する。重なっている場合、目的の特徴部分は、その全周が走査されており、ブロック312で、特徴部分全体の走査データが保存される。そのため、プロセスは、ブロック314で、初期走査中に見つかった次の目的の特徴部分へ移動することができる。

0031

ブロック308で、周囲がまだ完了していない場合、プロセスはブロック310へ進み、そこで、次の限局走査パターンを始める新たな点を、そのパターンと特徴部分の縁との交差の特性に基づいて識別する。この新たな点は、この次の走査を、特徴部分の縁に沿って、以前に走査されていない方向にさらに移動させるように計算されまたは選択される。このような点は、後にさらに説明するいくつかの方法で決定することができるが、一般に、特徴部分の周囲にさらに沿った、特徴部分の縁の近くの点または特徴部分の縁上の点を識別または計算することを含む。ブロック310で決定された点で、プロセスはブロック304に戻り、この新たに識別された点に基づいて新たな限局走査パターンを開始する。この開示から理解することができるように、このようなプロセスは、特徴部分の周囲に沿ってビームを導き、特徴部分の完全走査よりもはるかに小さいビーム活動(beam activity)で特徴部分のサイズ、形状および境界を決定する方法を提供する。さまざまな実施形態において、プロセス300は、識別された特徴部分がさらに完全に走査される、より大きな分析プロセスの部分、つまり、サイズ、形状および境界を手動または自動で分析して、完全に走査する特徴部分を、オペレータが求めているデータに基づいて選択する、より大きな分析プロセスの部分である。

0032

図4は、ステップ302で特徴部分の縁が識別された後にプロセス300の限局走査を実施する一実施形態に基づく詳細なステップを示す、プロセス400の流れ図である。この例示的なプロセスは、特徴部分の縁に沿って記載されたとおりに移動させる円形ビーム経路を使用する。しかしながら、これは限定を意味するものではなく、他の形状のビーム経路を、ビーム経路と特徴部分の縁との交差を判定する他の方法とともに使用することもできる。ここに記載されたプロセスはさらに、図6〜8に図式的に示されている。図6は、特徴部分603の拡大された縁に対するビーム経路606を示す図、およびその経路に対する走査検出器強度のグラフ602である。図4および6〜8を参照すると、このプロセスは、ブロック402で、(最初の限局走査に対する)プロセス開始点からまたは以前の走査パターンから提供された点に基づいて、個々の限局走査パターンを開始する。図6には0と記された最初の限局走査のプロセス開始点は、図6のビーム経路606の図形601に示されているように、特徴部分603の境界605の近くにあるように選択されるが、境界上に直接にないことが好ましい。例えば、出発点0は、限局走査プロセスを開始するために、初期走査結果から識別された特徴部分の縁点図3のブロック302)の外側に任意の距離だけまたは所定の距離だけ移動させることによって、選択することができる。他のバージョンは、特徴部分の境界605の内側に出発点を提供することができる。この点もやはり、縁から、選択されたある距離だけ移動させる。

0033

この出発点から、プロセスはブロック404へ進み、そこで、このバージョンでは円形のビーム経路606である例示的な限局走査経路などの円に沿って、ビームを導く。この円の直径は、ビーム直径よりも大きくなるように適当に選択され、例えば2倍から10倍またはそれ以上とする。この円の中心は、ステップ302で推定した、境界605上または境界605の近くに置かれる。円の回転はどちらの方向でもよい。この例示的な経路では、この方向が、0と記された点から出発して図形にわたる反時計回りであるとして示されている。円の直径は、試料加工物中にあることが予想されるまたは試料加工物中に見られる特徴部分の予想されるサイズに基づいて選択することもできる。例えば、ビーム幅の数千倍程度の大きな特徴部分が予想される場合には、目的の特徴部分の縁をより速く横切り、同時に、予想される輪郭よりもはるかに大きな円サイズを選択することによって特徴部分の輪郭を見失わないために、ビーム直径の10倍よりも大きい円直径を選択することができる。さらに、ビーム偏向回路によって許される最大周波数および所望のビーム移動速度または達成可能なビーム移動速度によって、円の直径を(範囲の下端に)制限することもできる。この最大周波数は、これを書いている時点で通常、MHz範囲にある。ブロック404で円形ビームを導いた後、プロセスは、例えば走査の信号対ノイズ比を向上させるために、ブロック406で、その円を繰り返すことができる。この円形走査の間、走査検出器は作動しており、データは記録されている。例示的な検出器出力が、円形走査経路606に対するグラフ602に示されている。グラフ602は、高低を示すために理想化されているが、実際の信号は、材料変動、含まれる境界の勾配、ビーム・プロファイルおよびノイズのために、より不規則なデータを含むことに留意されたい。

0034

次に、ブロック408で、プロセスは、限局走査結果(その既知の経路に沿った検出器出力)を分析して、走査経路が特徴部分の境界とどこで交差したかについての特性を決定する。ブロック408での走査結果の分析(ブロック410、412および414の詳細に分割されている)は、ディジタル信号処理回路またはアナログ回路(またはこれらの混合)によって実施することができる。目的は、示された角度のうちの少なくとも一方の角度φ1および/またはφ2を見つけることによって、特徴部分の縁を特徴づけることである。この角度から、縁に対して垂直なベクトル、したがって走査座標系に対する縁の角度を決定して、境界をたどることができるようにすることができる。ブロック410で、プロセスは、交点Aのところでの特徴部分603の外側のエリア604から内側のエリアへのビームの横断または交差の位置を突き止める(円の起点からの角度φ1のベクトルV1)。この横断によって低から高への遷移が生じ、この遷移は、図中の角度φ1でも観察される。当然ながら、分析する試料材料のタイプ、周囲の媒質または特徴部分、ビームおよび検出器技術、ならびに試料固定媒質に応じて、特徴部分603の内部が、高い検出器出力ではなく、低い検出器出力を生じさせることもある。この例では、特徴部分603が、周囲の領域604よりも高い出力を生じさせる。

0035

さらに、この例示的な一連の筋書きに対する検出器出力グラフ602に示されているように、点Bのところのビーム経路606と特徴部分の縁605との交差(ベクトルV2。図中の角度φ2)は、検出器レベルの高から低への遷移を生じさせる。このバージョンでは、ベクトルの角度が、円形限局走査経路の出発点ではない起点に対して測定されることに留意されたい。しかしながら、これは限定を意味するものではなく、計算基準点は、希望に応じて、図601上に示された従前の分析起点から変更することもできる。グラフ602上の回転は、ビーム経路出発点0がゼロ・ラジアンであるとして示されている。必要なのは、円形ビーム経路606が、目的の特徴部分または目的の粒子603の縁605を横切っていることである。このような形で交差する既知の円形ビーム経路を使用すると、グラフ上に示された検出器出力信号の遷移を、信号平均との比較で捜すことができ、この遷移は、円形ビーム経路606の遷移回転角φ1および/またはφ2の時間によって与えられる。

0036

希望する場合には、任意選択点線のブロックとして示されたプロセス・ブロック412で、ベクトルφ1とφ2の両方を決定することができ、これらのベクトルから、プロセスは、ブロック412で、特徴部分の縁に対して垂直なベクトルである図示されたベクトル(φ1+φ2)/2を決定または計算することができる。このベクトル・データを、それぞれの限局走査に対する特徴部分の縁の角度を提供する走査データとともに保存することができる。次に、角度φ1を見つけた後、プロセスは、ブロック414で、後続の限局走査のための構成として図7に示された位置Aに円の中心を置くビーム変位ベクトルを(円の既知の起点および半径に基づいて)計算する。すなわち、プロセスは、ブロック420で位置Aを使用して、限局走査を特徴部分603の縁に沿って移動させることができる。次の限局走査に移る前に、プロセスは、ブロック416で、その目的の特徴部分の全周の走査が完了したかどうかを判定し、全周走査が完了した場合には、その特徴部分に対する限局走査を終了する。このような判定は、ビーム変位ベクトルの終点の点Aが、出発点から円形走査半径1つ分以内にあるかどうかをチェックすることによってなされることが好ましい。図4の流れ図に示されている限局走査ブロックを繰り返すことによって、円中心は、粒子の輪郭のそばを移動し、暗いエリアは常に左側にある。

0037

図7を参照すると、以前の走査から得た点Aを走査円の中心として使用して、後続の限局走査が実行される。次いで、ブロック414で、次のステップで使用するビーム変位ベクトルとしてV1が選択される。円の中心は下方へ点Cまで移動し、特徴部分の暗いエリア603は常に、(図の左右に関して)限局円形走査606の右側にある。

0038

いくつかの実施形態は、後続の限局走査を単に、ブロック414で計算したビーム変位ベクトルの終点に移動させるのではなしに、垂直ベクトル((φ1+φ2)/2)を使用して、後続の限局走査を、縁605に沿ってさらに移動させる。このようなバージョンでは、決定されたビーム変位ベクトルから始め、特徴部分の縁に対して平行な決定された距離を追加する任意選択のブロック422を使用することができる。この好ましい例では、追加される距離が、円形走査の半径1つ分である。次いで、縁に沿って所望のどちらかの方向にさらに移動した、このようにして計算された新たな点が、後続の限局走査の出発点として、再びブロック402で使用される。例えば、プロセスは、ブロック420および422で、縁の平滑度のある尺度(measurement)または基準(metric)を計算または識別することができ、このようなデータが、その時点で、縁が平滑であることを示している条件下では、出発点を位置Aよりも遠くに移動させることができる。このような実施形態において、ブロック422は、計算されたビーム変位ベクトル422に円の直径を追加することができる。いくつかのバージョンは、円の直径を追加する平滑縁モードと円の半径だけを追加する粗縁モードの2つのモードだけを含むが、他のバージョンは、平滑度の尺度または基準に基づいて、追加する量を、半径と直径の間で変更することができる。

0039

このプロセス中の全ての座標を記録することによって、粒子の形状を再構成することが可能である。このプロセスは、データにタグを付けることによって実行される。図8に示されているように、このプロセスは、選択された目的の特徴部分の全周の走査を提供するが、特徴部分全体の詳細な走査を必要としない。その代わりに、複数回の限局走査、ならびにそれらの走査のさまざまな座標および計算された垂直ベクトルが、目的の特徴部分のサイズ、輪郭および形状を特徴づけるのに十分なデータを提供し、さらに、特徴部分を特徴づけるのに必要な所望の分析的洞察(insight)を提供するのに十分な走査データを、それぞれの限局円形走査の保存された検出器出力データを介して提供することができる。理解されるとおり、本明細書に記載されたプロセスは、特徴部分のあらゆる点を走査するプロセスよりもはるかに少ないビーム走査を使用して、特徴部分を、オペレータが必要とする程度に特徴づける能力を提供することができる。例えば、いくつかのバージョンでは、特徴部分全体を走査するのに必要と考えられる点の総数の20%未満の点を走査する間に、限局走査パターンが、上で述べたようにして特徴部分の縁を特徴づける。他のバージョンは、当然ながら、このプロセスに続いて、特徴部分の重心を使用してさらなる走査を実施すること、または、このようにして生成された特性データを使用して、特徴部分の全ての部分もしくは選択された部分の詳細走査を実行することができる。高度に予測可能な高速円形走査中に、粒子の輪郭に沿った、円半径の2倍の細い帯状の画像データを発生させることは容易に可能である。図8に示された進行間隔は、円の半径1つ分であるように選択されているが、上で論じたように、このことは限定を意味するものではなく、粒子の縁の周囲のエリアにおける分解能要件に応じて、より小さな間隔またはより大きな間隔を選択することもできる。

0040

図5A〜Cは、限局ビーム走査結果を分析する、他の実施形態に基づく例示的ないくつかの代替プロセスの流れ図である。図5Aに示されているように、限局走査結果を分析して交差特性を決定するブロック408の代替プロセスは、ブロック500に示されているとおり、一連の限局走査結果に対する検出器出力信号上での同期検出などのアナログ信号分析技法を適用することを含むことができる。このような知られている技法を使用して、信号の高部分の位相を検出し、(φ1+φ2)/2の位相を与え、それによって、円形ビーム経路606の起点中心から粒子縁605までの最も短い経路を与えることができる。このような技法からのベクトル出力に基づいて、このようなベクトルに対して直角な縁の方向も生成することもできる。さらに、当技術分野で知られているアナログ回路またはディジタル信号処理を用いてこのような技法を実施することもできる。次に、プロセスは、ブロック501で、後続の限局走査パターン606を特徴部分の縁605と整列させるように、ビーム偏向器へ向かう制御信号の位相を調整する。

0041

図5Bは、限局ビーム走査結果を分析する例示的な他のプロセスを示す。このバージョンでは、ブロック502で、高速フーリエ解析を使用して検出器出力を処理して、信号の位相、振幅およびデューティサイクルを決定する。円中心が特徴部分の縁605からどれくらい離れたところにあるのかを示すかなり正確な指標として、デューティ・サイクルだけを使用することができることに留意すべきである。例えば円の中心が縁上に置かれたとき、デューティ・サイクルは約50%である。このデータから、プロセスは、ブロック504で、限局走査パターン制御信号の位相を調整するのに必要なデータを与えるベクトルφ1およびφ2を上で論じたとおりに計算する(ブロック504)。これらの記載された計算は、例えばプロセッサ1120によって実行することができる。いくつかの実施態様では、図2のプロセッサ1120が、このような計算の実行を支援するディジタル信号処理プロセッサ(DSP)を含むシステム・オンチップ(system on chip:SoC)または処理モジュールであることがある。

0042

図5Cは、重なり合った特徴部分603に走査が遭遇する一連の筋書きを分析する例示的なプロセスの流れ図を示す。重なり合った特徴部分603は、調査分野に応じて、重なり合った粒子または他のタイプの特徴部分である。いくつかの状況では、重なり合った特徴部分が非常に似通って見えることがあり、そのため、それらの特徴部分は、走査によって、単一の特徴部分としてたどられ、別の状況では、検出器出力振幅が、重なった特徴部分の検出を可能にする変化を反映することができる。このような一連の筋書きを処理するため、図5Cのプロセスはブロック522から始まり、そこで、プロセスは、データが、現在の特徴部分の内部領域603の振幅の変化を示していることを検出する。これに応答して、プロセスはステップ524へ進み、そこで、プロセスは、取得されたデータをさらに分析し、またはさらなる周囲データを取得して、第2の特徴部分との重なりが存在するかを判定する。この第2の特徴部分は、その内部で異なる振幅信号を生じさせる。例えば、このステップは、出力信号が、異なった振幅レベルを有する3つの領域を有するかどうかを判定することができる。または、このステップは、領域の縁604に沿ってビームをさらに移動させて、第2の特徴部分が存在することを、内部振幅測定値一貫して変化していることを確認することによって確認することができる。重なった第2の特徴部分が存在するかどうかを判定するのに、ブロック524で他の技法を使用することもできる。存在しない場合、プロセスは、通常の走査を続ける。重なった第2の特徴部分が存在する場合、プロセスは、ステップ526で、現在の特徴部分の縁をたどる新たな振幅条件を設定することによって、元の特徴部分をたどる。本明細書に記載された技法に従って交差特性を決定するのに、外部振幅の代わりに第2の特徴部分の振幅を使用する。この新たな外部振幅(第2の特徴部分の内側の振幅)は、ケースによって、横断中の特徴部分の内側の振幅よりも高いことまたは低いことがある。これらの新たな振幅特性を使用して、プロセスは、ステップ528で、重なった部分を横断したことを検出するまで、その特徴部分の周囲の走査を続ける。この横断の検出は、ステップ524の条件と同様の条件を検出することによって、すなわち、外部振幅に再び達したことを検出することによって、または、ステップ524と同様の分析が、重なり合った特徴部分の境界が存在すると判定することによってなされる。このような検出の後、プロセスは、ステップ528で、交差特性を分析する際に使用する外部振幅をリセットし、現在の粒子の走査を終える。プロセスは、ステップ524および528で検出された交点などの重なりの交点にタグを付けることが好ましい。次に、530で、プロセスは、走査データおよびいずれかの検出点の位置を使用して、第2の特徴部分の縁に沿って第1の特徴部分から離れる方向に走査することによって、第2の特徴部分の新たな走査を始めることができる。言うまでもなく、2つ以上の追加の特徴部分が走査中の特徴部分と重なっている場合には、特定の特徴部分の全周を走査する間に、プロセス・ステップ522および528を2回以上繰り返すことができる。

0043

図11は、円運動の生成に使用することができる例示的な適応ビーム制御回路1106を示す。示されているように、コントローラから生成されたXscan位置信号およびYscan位置信号に、正弦および余弦を重ね合わせることによって、それらの信号を、図6の実施形態に記載された円形限局走査パターンを生成するように変更することができる。コントローラから偏向器の偏向板または偏向コイルまでの出力ラインアップ帯域幅が十分に高い場合、Xscan信号およびYscan信号に、正弦変動および余弦変動をディジタル式加算することができる。これは、図面の回路に示されているように、アナログ領域においても簡単であり、その場合、適当な発振器回路によってAcos(ωt)およびAsin(ωt)が生成され、加算器117によってXscan信号およびYscan信号に加算される。変更された信号は次いで、ドライバ増幅器118に通されて、偏向板または偏向コイルに送達される。他の代替設計は、増幅器の限定された帯域幅が円形走査速度に制限を課さないように、増幅器118の後の偏向コイルまたは偏向板のところで、正弦摂動および余弦摂動を直接に容量結合するものである。

0044

図12は、いくつかの実施形態において適応ビーム制御回路1106内に提供することができる位相検出器回路121を示す。位相検出器回路121は、増幅された走査検出器出力を受け取り、偏向器のXscan変動およびYscan変動を駆動するために以前に使用された対応するそれぞれの正弦信号および余弦信号と比較するために、この出力を2つのミキサ(mixer)123に渡す。結果は、フィルタ125によって低域フィルタリングされ、次いで、連続する限局走査間の移動のためのビーム移動方向を指図するのに必要な信号を提供するために、結果として生じる2つの信号のアークタンジェントが回路127によって計算される。当然ながら、この移動と縁の方向とを整列させるために、信号の適切な位相補正が必要となる。さらに、この例は、同期型位相検出を使用しているが、ビーム検出器出力上の単純なデューティ・サイクル検出器など、他の制御回路を使用することもでき、その制御回路は、デューティ・サイクルを50%付近に維持するよう次の限局走査の方向を誘導するように接続することができる。

0045

次に図9を参照すると、特徴部分603が線図の形態で示されており、2つの代替限局走査ビーム経路606が、特徴部分の選択された縁に沿って示されている。このバージョンでは、繰返し限局走査パターンが円ではなく、その代わりに、特徴部分606の縁に沿った方向にパターンが移動するときにビームXscan位置信号およびYscan位置信号に加算される正弦波の形状をとる。信号対ノイズ比が、限局走査領域を2回以上カバーする繰返し円または他の繰返しパターンを要求しないある種の用途では、このような方式が有益であることがある。この限局走査は、上で論じた技法の変形を使用して縁に沿って誘導される。この方式では、示された限局された波形の中心を通る一定の移動のためにXscanおよびYscanが使用され、次いで、これらを加算された正弦波信号によって発振させる。正弦波は、移動方向に応じてX成分およびY成分に分解されなければならない。これは、本明細書に記載された発想に従ってハードウェアまたはソフトウェアで実行することができる。例えば、検出器出力の高/低デューティ・サイクルを決定することができ、デューティ・サイクルを50%付近に維持し、それによって特徴部分606の縁をたどるように、ビーム移動の方向を調整することができる。使用時、特徴部分の形状および特徴部分の外形に関する所望のデータを得るため、その波形は特徴部分の全周をたどることになる。より複雑な形状または変動を有する特徴部分に対しては、左側に示された限局走査パターン606などのように、より高周波数の正弦波を使用することができる。比較的に大きな特徴部分または平滑な縁を有する特徴部分が予想される状況では、下側に示された限局ビーム走査パターンなどのような、より低周波数の走査パターンを使用することができる。この技法でも、パターンのそれぞれの正弦波の出発点の正確な位置が分かっていれば、これを、検出器出力からのデータと組み合わせることによって、限局された波形と特徴部分の縁との交点を決定することができる。加工物中の予想される特徴部分の特性に従ってシヌソイド変動の振幅を変化させることもできる。この実施形態では、限局ビーム走査パターンが連続的に接続されており、新たな限局走査を始める前にビームがブランキングされないことが好ましいことに留意されたい。しかしながら、これは限定を意味するものではなく、後続の限局走査(図3のブロック304)を始めるために決定された出発点に移動している間に、ビームをブランキングすることもできる。さらに、本明細書には、円形およびシヌソイド形の限局走査パターンが記載されているが、これは限定を意味するものではなく、他の適当な形状を使用することもでき、その形状は、縁の向きを与える垂直ベクトルなど、特徴部分の縁に関する適当な情報を抽出する能力を提供するために、それぞれの限局走査内で少なくとも2回、特徴部分の縁と交差するように設計されていることが好ましい。

0046

図10は、例示的な特徴部分603上の他の代替限局ビーム走査波形を、線図の形態で示す。この実施形態では、限局ビーム走査パターン606が円形であるが、1つの限局走査から次の限局走査へ移動する間、ビームがブランキングされない。これによって、隣接する限局ビーム走査パターン606を連結ビーム経路610が接続した連続ビームが生成される。特徴部分に対するビーム露光を最小化するため、連結ビーム経路610が、図示されているように、特徴部分の縁の外側に出現するように、または、限局走査が進むときに特徴部分から抽出される検出器データを最大化するために、連結ビーム経路610が特徴部分の縁の内側に出現するように、このプロセスを構成することができる。あるいは、それぞれの限局走査を同じ向きに維持するために、連結ビーム経路610が常に、図10の左に示された側など、相対的に同じ側に出現するようにすることができる。このような技法は、さまざまな形状の限局走査で使用することができ、本明細書に記載された円だけに限定されないが、円には、上で論じたさまざまな交差特性の計算の容易さおよび速度に起因する、いくつかの利点がある。

0047

本発明の実施形態は、コンピュータ・ハードウェアもしくはコンピュータ・ソフトウェアによって、またはコンピュータ・ハードウェアとコンピュータ・ソフトウェアの組合せによって実現することができることを認識すべきである。本発明の方法は、標準プログラミング技法を使用し、本明細書に記載された方法および図に基づいて、コンピュータ・プログラムとして実現することができ、このコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・プログラムを含むように構成されたコンピュータ可読の記憶媒体を含み、そのように構成された記憶媒体は、コンピュータを、予め定義された特定の方式で動作させる。コンピュータ・システムと通信するため、それぞれのプログラムは、高水準手続き型プログラミング言語またはオブジェクト指向プログラミング言語で実現することができる。しかしながら、所望ならば、それらのプログラムを、アセンブラ言語または機械語で実現することもできる。いずれにせよ、その言語は、コンパイルまたは解釈される言語とすることができる。さらに、そのプログラムは、そのプログラムを実行するようにプログラムされた専用集積回路上で実行することができる。

0048

さらに、方法論は、限定はされないが、荷電粒子ツールもしくは他の画像化デバイスセンサとは別個の、荷電粒子ツールもしくは他の画像化デバイス、センサと一体の、または荷電粒子ツールもしくは他の画像化デバイス、センサと通信するパーソナル・コンピュータ、ミニコンピュータメインフレームワークステーションネットワーク化されたコンピューティング環境または分散コンピューティング環境、コンピュータ・プラットホームなどを含む、任意のタイプのコンピューティング・プラットホームで実現することができる。本発明の諸態様は、取外し可能であるか、またはコンピューティング・プラットホームと一体であるかを問わない、ハードディスク光学式読取りおよび/または書込み記憶媒体、RAM、ROMなどの記憶媒体または記憶装置上にメモリとして記憶された機械可読コードであって、プログラム可能なコンピュータが、本明細書に記載された手順を実行するために、その記憶媒体または記憶装置を読んだときに、そのコンピュータを構成し、動作させるために、そのコンピュータが読むことができるように記憶された機械可読コードとして実現することができる。さらに、機械可読コードまたは機械可読コードの一部を、有線または無線ネットワークを介して伝送することができる。本明細書に記載された発明は、マイクロプロセッサまたは他のデータ処理装置と連携して上述の諸ステップを実現する命令またはプログラムを含む、これらのさまざまなタイプのコンピュータ可読記憶媒体、およびその他のさまざまなタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含む。本発明はさらに、本明細書に記載された方法および技法に従ってプログラムされたコンピュータを含む。

0049

入力データに対してコンピュータ・プログラムを使用して、本明細書に記載された機能を実行し、それによって入力データを変換して出力データを生成することができる。この出力情報は、ディスプレイモニタなどの1つまたは複数の出力装置に出力される。本発明の好ましい実施形態では、変換されたデータが物理的な実在する加工物を表し、これには、その物理的な実在する加工物の特定の視覚的描写をディスプレイ上に生成することが含まれる。

0050

本発明の好ましい実施形態は、試料を画像化するために、粒子ビーム装置、エネルギー・ビーム装置、または物理的プローブ先端を使用する装置を利用することができる。試料を画像化するために使用されるこのようなビームまたは物理的プローブは試料と本来的に相互作用し、その結果、試料はある程度、物理的に変形する。さらに、本明細書の全体を通じて、「計算する」、「決定する」、「測定する」、「発生させる」、「検出する」、「形成する」、「リセットする」、「読み取る」、「差し引く」、「検出する」、「比較する」、「取得する」、「マップする」、「記録する」、「変形する」、「変化させる」などの用語を利用した議論は、コンピュータ・システム、センサまたは同様の電子装置の動作および処理に関し、そのコンピュータ・システム、センサまたは同様の電子装置は、コンピュータ・システム内の物理量として表されたデータを操作し、そのデータを、その同じコンピュータ・システム内または他の情報記憶装置伝送装置もしくは表示装置内の、物理量として同様に表された他のデータに変換する。

0051

本発明は幅広い適用可能性を有し、上記の例において説明し示した多くの利点を提供することができる。本発明の実施形態は、具体的な用途によって大きく異なり、全ての実施形態が、これらの全ての利点を提供するわけではなく、本発明によって達成可能な全ての目的を達成するわけではない。本発明の一部の実施形態を実施するのに適した粒子ビーム・システムは例えば、本出願の譲受人であるFEICompanyから市販されている。

0052

本明細書に記載されたさまざまな特徴は、本明細書の実施形態に記載された組合せだけでなく、任意の機能組合せまたはそれよりも下位の機能組合せで使用することができる。そのため、本開示は、このような組合せまたは下位の組合せの書面による説明を提供するものであると解釈すべきである。

0053

さらに、本明細書において、用語「自動」、「自動化された」または類似の用語が使用されるとき、これらの用語は、自動プロセスもしくは自動ステップまたは自動化されたプロセスもしくは自動化されたステップの手動による開始を含むものと理解される。走査または画像がコンピュータ処理を使用して自動的に処理されているときには、見ることができる実際の画像を生成することなしに、未加工の画像データを処理することができることを理解すべきである。以下の議論および特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「備える(comprising)」が、オープン・エンド(open−ended)型の用語として使用されており、したがって、これらの用語は、「...を含むが、それらだけに限定されない」ことを意味すると解釈すべきである。

0054

ある用語が本明細書で特に定義されていない場合、その用語は、当技術分野においてその用語が使用される文脈におけるその用語の通常の一般的な意味で使用されていることが意図されている。添付図面は、本発明の理解を助けることが意図されており、特記しない限り、一定の比率では描かれていない。本発明および本発明の利点を詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲によって定義された発明から逸脱することなく、本明細書に、さまざまな変更、置換および改変を加えることができることを理解すべきである。さらに、本出願が、本明細書に記載されたプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法およびステップの特定の実施形態に限定されることは意図されていない。

0055

当業者なら本発明の開示から容易に理解するように、本明細書に記載された対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行し、または実質的に同じ結果を達成する既存のまたは今後開発されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを、本発明に従って利用することができる。したがって、特許請求の範囲は、このようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを含むことが意図されている。

0056

本発明の実施形態では、荷電粒子ビームを使用した走査方法提示される。この方法は、
(a)視野内において荷電粒子ビームを加工物に向かって初期走査パターンで導くことであり、同時に、荷電粒子ビームの衝突に反応して加工物の表面から発散した2次粒子を検出することであり、2次粒子が加工物の特性に対応し、
(b)加工物中の特徴部分の縁上の点を識別するために、加工物の特性が変化する、初期走査パターンに沿った点を決定することと、
(c)荷電粒子ビームを後続の限局走査パターンで導くことであり、後続の限局走査パターンの出発点が、特徴部分の縁において識別された点によって決定され、後続の限局走査パターンが、縁における加工物の特性の変化によって決定される1つまたは複数の交点において、特徴部分の縁と交差し、
(d)特徴部分の外形を追跡する特徴部分の縁の複数の点を決定するために、荷電粒子ビームを、複数の後続の限局走査パターンで導くことであり、後続の限局走査パターンの出発点が、1つまたは複数の以前の限局走査パターンと特徴部分の縁との交点に基づいて決定されること
を含む。

0057

いくつかの実施形態では、荷電粒子ビームを後続の限局走査パターンで導くことが、荷電粒子ビームを曲線走査パターンで導くことを含む。

0058

いくつかの実施形態では、荷電粒子ビームを曲線走査パターンで導くことが、ビームを円を描いて導くことを含む。

0059

いくつかの実施形態では、円の半径が、ビームの直径の2倍からビームの直径の10倍の間である。

0060

いくつかの実施形態では、信号対ノイズ比を向上させるために、ビームが円を描いて複数回走査される。

0061

いくつかの実施形態では、後続の限局走査パターンの出発点を決定することが、円形走査の中心から走査と縁との交点のうちの1つの交点までのベクトルの角度を決定することを含む。

0062

いくつかの実施形態では、後続の限局走査パターンの出発点を決定することが、特徴部分の縁に対して垂直なベクトルを決定することと、特徴部分の縁に対して平行に、直前の限局走査パターンに対して移動させた出発点を選択することとを含む。

0063

いくつかの実施形態では、走査の特性が少なくとも所定の量だけ変化する、走査パターンに沿った点を決定することが、2次電子または後方散乱電子の数が所定の量だけ変化する、走査パターンに沿った点を決定することを含む。

0064

いくつかの実施形態では、後続の限局走査パターンの位置が、特徴部分の縁上の直前に位置が突き止められた点のうちの1つの点に対して決定される。

0065

いくつかの実施形態では、後続の限局走査パターンからの検出器信号のデューティ・サイクルが決定され、デューティ・サイクルが、走査パターンが特徴部分の縁の内側にどれくらい長い間あるのか、および走査パターンが特徴部分の縁の外側にどれくらい長い間あるのかを示す。

0066

いくつかの実施形態では、特徴部分の外形を決定するために走査される点の総数が、特徴部分全体を走査するのに必要な点の総数の20%よりも少ない。

0067

本発明の一実施形態では、加工物を観察する荷電粒子ビーム顕微鏡が提示され、この荷電粒子ビーム顕微鏡は、
(a)荷電粒子の源と、
(b)荷電粒子をビームにする集束カラムと、
(c)ビームを、加工物に導くパターンで走査する偏向器と、
(d)荷電粒子ビームの衝突に反応して加工物の表面から発散した粒子を検出する検出器であり、検出された粒子が、加工物の少なくとも部分的な画像を形成するために使用される検出器と、
(e)荷電粒子ビーム顕微鏡を制御するコントローラと、
(f)他の実施形態に従って顕微鏡を動作させるようにコントローラに命令するコンピュータ可読命令を記憶した記憶装置と
を備える。

0068

いくつかの実施形態では、ビームを限局走査パターンで導くために、適応ビーム制御回路が偏向器に動作可能に結合される。

0069

いくつかの実施形態では、適応ビーム制御回路が、検出器からの出力信号の位相を分析するように動作可能な位相分析回路をさらに備える。

0070

いくつかの実施形態では、荷電粒子ビームを後続の限局走査パターンで導くことが、荷電粒子ビームを曲線走査パターンで導くことを含む。

0071

いくつかの実施形態では、荷電粒子ビームを曲線走査パターンで導くことが、ビームを円を描いて導くことを含む。

0072

いくつかの実施形態では、後続の限局走査パターンの出発点を決定することが、円形走査の中心から走査と縁との交点のうちの1つの交点までのベクトルの角度を決定することを含む。

0073

いくつかの実施形態では、後続の限局走査パターンの出発点を決定することが、特徴部分の縁に対して垂直なベクトルを決定することと、特徴部分の縁に対して平行に、直前の限局走査パターンに対して移動させた出発点を選択することとを含む。

0074

いくつかの実施形態では、後続の限局走査パターンから検出器信号のデューティ・サイクルが決定され、デューティ・サイクルが、走査パターンが特徴部分の縁の内側にどれくらい長い間あるのか、および走査パターンが特徴部分の縁の外側にどれくらい長い間あるのかを示す。

0075

いくつかの実施形態では、顕微鏡を動作させるようにコントローラに命令する可読命令が、特徴部分の縁の全体を巡って限局走査パターンが実施されるまで、限局走査パターンを繰り返す命令をさらに含む。

0076

603 特徴部分
604 特徴部分の外側のエリア
605境界
606ビーム経路
1100走査電子ビーム・システム
1102試料
1104可動X−Y−Zステージ
1110真空室
1120プロセッサ
1125データ記憶装置
1133 システム・コントローラ
1134真空コントローラ
1140X線検出器
1141走査電子顕微鏡
1142 後方散乱電子検出器

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