図面 (/)

技術 計測システム及び方法

出願人 東京電力ホールディングス株式会社
発明者 梅沢修一杉田勝彦
出願日 2015年5月13日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2015-097878
公開日 2016年12月15日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2016-212030
状態 特許登録済
技術分野 体積流量の測定(II);質量流量の測定
主要キーワード 蒸気供給システム 管壁近傍 圧力配管 蒸気生成装置 解析値 配管表面 湿り度 炭素鋼鋼管
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年12月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

配管の外部から配管内を流れる蒸気流速及び流量の少なくとも一方を精度良く計測することが可能な計測システム及び方法を提供する。

解決手段

計測システム1は、配管Pの表面の所定部分を加熱する計測用ヒータ12と、計測用ヒータ12の加熱によって生ずる配管Pの管軸方向における一点又は複数点温度変化に基づいて計測用ヒータ12に供給する電力を制御するヒータ電源18と、配管Pの管軸方向における表面の一点又は複数点の温度を計測する温度計測部14,15と、温度計測部14,15の計測結果に基づいて、蒸気の流速及び流量の少なくとも一方を算出するデータ処理装置20とを備える。

概要

背景

プラント工場等において、蒸気は、生産工程での加熱、空調での加熱・加湿、その他の各種用途に幅広く用いられている。このような幅広い用途に用いられる蒸気を効率的に供給するために、プラント等においては、例えば蒸気を生成するボイラが集中設置されており、このボイラで生成された蒸気を、ボイラから延びる配管によって各部(蒸気を必要とする部位)に導く蒸気供給システムが設けられている。このような蒸気供給システムを備えるプラント等において、エネルギーの「見える化」を行うためには、蒸気の流速(或いは、流量)や湿り度(或いは、乾き度)を計測することが不可欠になる。

以下の特許文献1〜3には、蒸気の流量を計測する従来技術が開示されている。具体的に、以下の特許文献1には、計測対象の蒸気が流れるダクトオリフィス板を設置し、オリフィス板の上流位置及び下流位置での差圧から蒸気の流量を計測する従来技術が開示されている。以下の特許文献2には、超音波流量計を用いて蒸気の流量を計測する従来技術が開示されており、以下の特許文献3には、渦流量計を用いて蒸気の流量を計測する従来技術が開示されている。

また、以下の特許文献4には、蒸気の流量を計測するものではないが、配管内を流れる流体の流量を計測する従来技術が開示されている。具体的に、以下の特許文献4には、配管表面の上流及び下流に設置した2つの温度センサにより配管内を流れる流体の温度変化を検出し、その際の時間差に基づいて配管内を流れる流体の流量を計測する従来技術が開示されている。

概要

配管の外部から配管内を流れる蒸気の流速及び流量の少なくとも一方を精度良く計測することが可能な計測システム及び方法を提供する。計測システム1は、配管Pの表面の所定部分を加熱する計測用ヒータ12と、計測用ヒータ12の加熱によって生ずる配管Pの管軸方向における一点又は複数点の温度変化に基づいて計測用ヒータ12に供給する電力を制御するヒータ電源18と、配管Pの管軸方向における表面の一点又は複数点の温度を計測する温度計測部14,15と、温度計測部14,15の計測結果に基づいて、蒸気の流速及び流量の少なくとも一方を算出するデータ処理装置20とを備える。

目的

そこで、配管の外部から配管の内部を流れる蒸気の流速を精度良く計測可能な新たな技術が望まれていた

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

配管内を流通する蒸気流速計測する計測システムにおいて、前記配管の表面の所定部分と熱交換を行う熱交換器と、前記熱交換器の熱交換によって生ずる前記配管の管軸方向における一点又は複数点温度変化に基づいて前記熱交換器の熱交換量を制御する第1制御部と、前記配管の管軸方向における前記表面の一点又は複数点の温度を計測する第1温度計測部と、前記第1温度計測部の計測結果に基づいて、前記蒸気の流速を算出する算出部とを備えることを特徴とする計測システム。

請求項2

前記熱交換器は、加熱装置であり、前記第1制御部は、前記加熱装置に供給する電力を制御することを特徴とする請求項1記載の計測システム。

請求項3

前記加熱装置は、リング状のヒータであることを特徴とする請求項2記載の計測システム。

請求項4

前記第1制御部は、前記温度変化が予め設定された閾値以下である場合には、前記加熱装置に供給する電力を徐々に大きくする制御を行うことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の計測システム。

請求項5

前記第1制御部は、前記温度変化と前記加熱装置に供給すべき電力とが対応付けられており、前記蒸気の温度及び圧力毎に用意された対応情報を備えており、該対応情報を参照して前記加熱装置に供給する電力を制御することを特徴とする請求項2又は請求項3記載の計測システム。

請求項6

前記所定部分よりも上流側の前記配管の外周面に取り付けられた予備加熱部と、前記予備加熱部と前記所定部分との間の前記配管の外周面に取り付けられた第2温度計測部と、前記第2温度計測部で計測される温度を参照し、前記蒸気の湿分が全て蒸発するように前記予備加熱部を制御する第2制御部とを備えることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の計測システム。

請求項7

前記第2温度計測部は、前記予備加熱部よりも下流側であって、前記予備加熱部の近傍に取り付けられていることを特徴とする請求項6記載の計測システム。

請求項8

前記第2温度計測部は、前記配管の外周面における底部に取り付けられていることを特徴とする請求項6又は請求項7記載の計測システム。

請求項9

前記第2制御部は、前記第2温度計測部で計測される温度が一定となるように前記予備加熱部を制御することを特徴とする請求項6から請求項8の何れか一項に記載の計測システム。

請求項10

配管内を流通する蒸気の流速を計測する計測方法であって、前記配管の表面の所定部分と熱交換を行う第1ステップと、前記第1ステップで行われる熱交換によって生ずる前記配管の管軸方向における一点又は複数点の温度変化に基づいて前記熱交換の熱交換量を制御する第2ステップと、前記配管の管軸方向における前記表面の一点又は複数点の温度を計測する第3ステップと、前記第3ステップの計測結果に基づいて、前記蒸気の流速を算出する第4ステップとを有することを特徴とする計測方法。

技術分野

0001

本発明は、計測ステム及び方法に関する。

背景技術

0002

プラント工場等において、蒸気は、生産工程での加熱、空調での加熱・加湿、その他の各種用途に幅広く用いられている。このような幅広い用途に用いられる蒸気を効率的に供給するために、プラント等においては、例えば蒸気を生成するボイラが集中設置されており、このボイラで生成された蒸気を、ボイラから延びる配管によって各部(蒸気を必要とする部位)に導く蒸気供給システムが設けられている。このような蒸気供給システムを備えるプラント等において、エネルギーの「見える化」を行うためには、蒸気の流速(或いは、流量)や湿り度(或いは、乾き度)を計測することが不可欠になる。

0003

以下の特許文献1〜3には、蒸気の流量を計測する従来技術が開示されている。具体的に、以下の特許文献1には、計測対象の蒸気が流れるダクトオリフィス板を設置し、オリフィス板の上流位置及び下流位置での差圧から蒸気の流量を計測する従来技術が開示されている。以下の特許文献2には、超音波流量計を用いて蒸気の流量を計測する従来技術が開示されており、以下の特許文献3には、渦流量計を用いて蒸気の流量を計測する従来技術が開示されている。

0004

また、以下の特許文献4には、蒸気の流量を計測するものではないが、配管内を流れる流体の流量を計測する従来技術が開示されている。具体的に、以下の特許文献4には、配管表面の上流及び下流に設置した2つの温度センサにより配管内を流れる流体の温度変化を検出し、その際の時間差に基づいて配管内を流れる流体の流量を計測する従来技術が開示されている。

先行技術

0005

特開2010−276381号公報
特開2013−185914号公報
特開2012−185100号公報
特開2010−261826号公報

発明が解決しようとする課題

0006

ところで、上述した特許文献4に開示された従来技術は、配管の加工等を行うことなく、配管表面に取り付けられた温度センサの計測結果を用いて配管内を流れる流体の流量を計測することが可能である。このため、この従来技術を蒸気の流量計測に適用することができれば、上述した特許文献1〜3に開示された従来技術に比べて、低コスト簡易に蒸気の流速や流量を計測することができると考えられる。

0007

しかしながら、上述した特許文献4に開示された従来技術を蒸気の計測に適用しようとしてみても、蒸気の流速を精度良く計測することができなかった。これは、蒸気は水に比べて熱伝導率が大幅に小さいため、配管内を流れる蒸気の熱が配管表面に伝わらず、温度センサによって配管表面の温度を良好に検出できないからである。そこで、配管の外部から配管の内部を流れる蒸気の流速を精度良く計測可能な新たな技術が望まれていた。

0008

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、配管の外部から配管内を流れる蒸気の流速及び流量の少なくとも一方を精度良く計測することが可能な計測システム及び方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するために、本発明の計測システムは、配管(P)内を流通する蒸気の流速及び流量の少なくとも一方を計測する計測システム(1)において、前記配管の表面の所定部分と熱交換を行う熱交換器(12)と、前記熱交換器の熱交換によって生ずる前記配管の管軸方向における一点の温度変化に基づいて前記熱交換器の熱交換量を制御する第1制御部(18)と、前記配管の管軸方向における前記表面の一点又は複数点の温度を計測する第1温度計測部(14、15)と、前記第1温度計測部の計測結果に基づいて、前記蒸気の流速及び流量の少なくとも一方を算出する算出部(20)とを備えることを特徴としている。
また、本発明の計測システムは、前記熱交換器が、加熱装置であり、前記第1制御部が、前記加熱装置に供給する電力を制御することを特徴としている。
また、本発明の計測システムは、前記加熱装置が、リング状のヒータであることを特徴としている。
また、本発明の計測システムは、前記第1制御部が、前記温度変化が予め設定された閾値以下である場合には、前記加熱装置に供給する電力を徐々に大きくする制御を行うことを特徴としている。
また、本発明の計測システムは、前記第1制御部が、前記温度変化と前記加熱装置に供給すべき電力とが対応付けられており、前記蒸気の温度及び圧力毎に用意された対応情報(TB)を備えており、該対応情報を参照して前記加熱装置に供給する電力を制御することを特徴としている。
また、本発明の計測システムは、前記所定部分よりも上流側の前記配管の外周面に取り付けられた予備加熱部(11)と、前記予備加熱部と前記所定部分との間の前記配管の外周面に取り付けられた第2温度計測部(13)と、前記第2温度計測部で計測される温度を参照し、前記蒸気の湿分が全て蒸発するように前記予備加熱部を制御する第2制御部(17)とを備えることを特徴としている。
また、本発明の計測システムは、前記第2温度計測部が、前記予備加熱部よりも下流側であって、前記予備加熱部の近傍に取り付けられていることを特徴としている。
また、本発明の計測システムは、前記第2温度計測部が、前記配管の外周面における底部に取り付けられていることを特徴としている。
また、本発明の計測システムは、前記第2制御部が、前記第2温度計測部で計測される温度が一定となるように前記予備加熱部を制御することを特徴としている。
本発明の計測方法は、配管(P)内を流通する蒸気の流速及び流量の少なくとも一方を計測する計測方法であって、前記配管の表面の所定部分と熱交換を行う第1ステップと、前記第1ステップで行われる熱交換によって生ずる前記配管の管軸方向における一点の温度変化に基づいて前記熱交換の熱交換量を制御する第2ステップと、前記配管の管軸方向における前記表面の一点又は複数点の温度を計測する第3ステップと、前記第3ステップの計測結果に基づいて、前記蒸気の流速及び流量の少なくとも一方を算出する第4ステップとを有することを特徴としている。

発明の効果

0010

この発明によれば、配管の表面の所定部分と熱交換を行い、熱交換を行った配管の表面の管軸方向における一点又は複数点の温度変化に基づいて熱交換器の熱交換量を制御し、配管の管軸方向における表面の一点又は複数点の温度を計測し、第1温度計測部の計測結果に基づいて、蒸気の流速及び流量の少なくとも一方を算出するようにしている。このため、配管の外部から配管内を流れる蒸気の流速及び流量の少なくとも一方を精度良く計測することができるという効果がある。

図面の簡単な説明

0011

本発明の第1実施形態による計測システムの要部構成を示す図である。
本発明の第1実施形態による計測システムの温度計測部の具体的構成を示す断面図である。
本発明の第1実施形態による計測システムが備えるデータ処理装置の要部構成を示すブロック図である。
本発明の第1実施形態において形成される配管の管軸方向における配管の表面の温度分布の一例を示す図である。
本発明の第1実施形態における計測誤差の評価結果を示す図である。
本発明の第2実施形態による計測システムで用いられるテーブルを示す図である。

実施例

0012

以下、図面を参照して本発明の実施形態による計測システム及び方法について詳細に説明する。

0013

〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態による計測システムの要部構成を示す図である。図1に示す通り、本実施形態の計測システム1は、プレヒータ11(予備加熱部)、計測用ヒータ12(熱交換器、加熱装置、ヒータ)、温度計測部13(第2温度計測部)、温度計測部14(第1温度計測部)、温度計測部15(第1温度計測部)、圧力計16、プレヒータ制御装置17(第2制御部)、ヒータ電源18(第1制御部)、データ収集装置19、及びデータ処理装置20(算出部)を備えており、蒸気生成装置E1と負荷設備E2との間に配設される配管P内を流れる熱流体(例えば、蒸気)の流速を計測する。

0014

ここで、蒸気生成装置E1は、例えばボイラであり、外部から供給される燃料燃焼させて得られる熱によって蒸気を生成する。尚、本実施形態では、理解を容易にするために、蒸気生成装置E1によって生成される蒸気が水蒸気であるものとする。負荷設備E2は、蒸気生成装置E1で生成されて配管Pを介して送られてくる蒸気又は蒸気の熱が利用される設備である。尚、負荷設備E2から排出された蒸気はドレンとして回収され、還水槽(図示省略)に集約された後、蒸気生成装置E1に再度給水される。また、配管Pとしては、圧力配管炭素鋼鋼管(STPG)やステンレス鋼管(SUS)を用いることができる。

0015

プレヒータ11は、計測用ヒータ12よりも上流側の配管Pの外周面に取り付けられており、計測用ヒータ12よりも上流側において配管Pを加熱する。このプレヒータ11は、蒸気生成装置E1によって生成された蒸気が計測用ヒータ12に入力される前に、その蒸気を予め加熱するために設けられる。このようなプレヒータ11を設けるのは、蒸気に含まれる湿分を予め蒸発させることで、湿り度が高い蒸気であっても流速を高い精度で計測可能とするためである。つまり、蒸気に湿分が含まれていると、その湿分を含む蒸気が計測用ヒータ12に到達した際に、計測用ヒータ12の熱が湿分の蒸発熱として奪われてしまい、その結果として配管Pの温度が低下して流速の計測に影響を及ぼす。このような影響を排除するためにプレヒータ11が設けられている。

0016

このプレヒータ11は、例えば電熱ヒータであり、配管Pを均一に加熱するように配管Pの外周面に一定のピッチ巻回されている。ここで、プレヒータ11が巻回される長さ(配管Pの管軸方向の長さ)は、例えば1〜数メートル程度である。上述の通り、プレヒータ11は、配管P内を流れる蒸気に含まれる湿分を蒸発させるために設けられるため、湿分を蒸発させるために必要な長さが確保される。尚、プレヒータ11は、リング状のヒータ(例えば、リング状のセラミックヒータ)であっても良い。このセラミックヒータとして半円の2つのパート割れるものを用いれば、配管Pへの装着を容易に行うことができる。

0017

計測用ヒータ12は、プレヒータ11よりも下流側の配管Pの外周面に取り付けられており、プレヒータ11よりも下流側において配管Pを加熱する。この計測用ヒータ12は、プレヒータ11と同様に、例えば電熱ヒータであり、配管Pを均一に加熱するように配管Pの外周面に一定のピッチで巻回されている。ここで、計測用ヒータ12が巻回される長さ(配管Pの管軸方向の長さ)は、例えば1〜数センチメートル程度であり、プレヒータ11が巻回される長さよりも短くなるように設定されている。これは、計測用ヒータ12によって、配管P内を流れる蒸気の流速を計測するために必要となる温度分布が形成できれば十分だからである。尚、計測用ヒータ12も、プレヒータ11と同様にリング状のヒータ(例えば、リング状のセラミックヒータ)であって良い。

0018

温度計測部13は、プレヒータ11と計測用ヒータ12との間の配管Pの外周面に取り付けられており、配管Pの表面温度を計測する。具体的に、温度計測部13は、プレヒータ11よりも下流側であって、プレヒータ11の近傍に取り付けられている。例えば、温度計測部13は、プレヒータ11の端部(下流側の端部)から10センチメートル程度下流側の位置に取り付けられている。このような位置に温度計測部13を取り付けるのは、配管P内を流れる蒸気に含まれる湿分を効果的に蒸発させるためである。

0019

また、温度計測部13は、上記の位置において、少なくとも配管Pの外周面における底部に取り付けられている。このような取り付けを行うのも、配管P内を流れる蒸気に含まれる湿分を効果的に蒸発させるためである。例えば、温度計測部13が配管Pの外周面における側部にのみ取り付けられている場合には、蒸気が冷却されて配管Pの内周面の底部に生じた水滴による温度低下が遅れて計測され、配管P内を流れる蒸気に含まれる湿分を効果的に蒸発させることができないことがある。

0020

温度計測部14は、計測用ヒータ12の上流側であって、温度計測部13よりも下流側の配管Pの外周面に取り付けられており、配管Pの表面温度を計測する。温度計測部15は、計測用ヒータ12の下流側の配管Pの外周面に取り付けられており、配管Pの表面温度を計測する。尚、温度計測部14,15の計測結果から、配管Pの管軸方向における配管Pの表面の温度分布が得られる。

0021

図2は、本発明の第1実施形態による計測システムの温度計測部の具体的構成を示す断面図である。尚、図2(a)は、配管Pの管軸方向に沿う方向の断面図であり、図2(b)は、配管Pの管軸方向に直交する方向の断面図(図2(a)中のA−A線断面矢視図)である。図2に示す通り、温度計測部14は、計測用ヒータ12の上流側において、配管Pの管軸方向に沿って配列された複数のセンサ群図2に示す例では、12個のセンサ群)を備える。温度計測部14に設けられた各センサ群は、配管Pの外周面の周方向において、90度ずつ位置を違えるように配置された4つの温度センサ14a(例えば、熱電対)を備える。

0022

また、図2に示す通り、温度計測部14に設けられるセンサ群は、計測用ヒータ12に近いほど、管軸方向の間隔が狭くなるように配置されている。これは、配管Pの管軸方向における配管Pの表面の温度分布を考慮したためである。つまり、配管Pの表面の温度分布は、計測用ヒータ12の近傍では温度が高いが、計測用ヒータ12の近傍から離れるにつれて急激に温度が低くなる特性を示す。このような特性合わせて、計測用ヒータ12の近傍では、温度計測部14に設けられるセンサ群が密になるように配置されている。

0023

温度計測部14に設けられるセンサ群は、計測用ヒータ12から遠ざかるにつれて、例えば隣接するものの間隔が徐々に大きくなるように配置されている。例えば、温度計測部14に設けられるセンサ群は、計測用ヒータ12の端部(上流側の端部)からの距離が4mm、8mm、12.5mm、17.5mm、32.5mm、47.5mm、62.5mm、77.5mm、107.5mm、137.5mm、167.5mm、197.5mmに配置されている。

0024

温度計測部15は、計測用ヒータ12の下流側において、配管Pの管軸方向に沿って配列された複数のセンサ群(図2に示す例では、12個のセンサ群)を備える。温度計測部15に設けられた各センサ群は、温度計測部14に設けられた各センサ群と同様に、配管Pの外周面の周方向において、90度ずつ位置を違えるように配置された4つの温度センサ15a(例えば、熱電対)を備える。

0025

また、図2に示す通り、温度計測部15に設けられるセンサ群は、温度計測部14に設けられるセンサ群と同様の理由で、計測用ヒータ12に近いほど、管軸方向の間隔が狭くなるように配置されている。尚、温度計測部15に設けられるセンサ群は、温度計測部14に設けられるセンサ群と同様に、例えば計測用ヒータ12の端部(下流側の端部)からの距離が4mm、8mm、12.5mm、17.5mm、32.5mm、47.5mm、62.5mm、77.5mm、107.5mm、137.5mm、167.5mm、197.5mmにそれぞれ配置されている。

0026

温度計測部14のセンサ群の各々に複数の温度センサ14aを設け、温度計測部15のセンサ群の各々に複数の温度センサ15aを設けるのは、複数の温度センサ14aの平均値計測値として得るとともに、複数の温度センサ15aの平均値を計測値として得るためである。このように平均値を計測値として得ることで、信頼性の高い計測結果を得ることができる。尚、配管Pは、図2に示す通り、その表面の少なくとも一部が保温材Hにより覆われている。

0027

圧力計16は、計測用ヒータ12の下流側に取り付けられており、配管P内を流れる蒸気の圧力を計測する。尚、圧力計16は、図1に示す通り計測用ヒータ12の下流側に取り付けられていても良く、プレヒータ11の上流側に取り付けられていても良く、プレヒータ11と計測用ヒータ12との間に取り付けられていても良い。また、圧力計16は、複数設けられていても良い。例えば、プレヒータ11の上流側及び計測用ヒータ12の下流側といった具合である。

0028

プレヒータ制御装置17は、温度計測部13で計測される温度を参照し、プレヒータ11の内部に入力された蒸気の湿分が全て蒸発するように、プレヒータ11を制御する。例えば、プレヒータ制御装置17は、温度計測部13の計測結果が一定となるように、PID(比例積分微分)制御を行うことによって、プレヒータ11をフィードバック制御する。ここで、プレヒータ制御装置17は、温度計測部13で計測される温度が、配管P内の飽和蒸気温度よりも予め規定された温度だけ高い温度(例えば、数〜十数℃程度高い温度)となるようにプレヒータ11を制御する。この温度は、プレヒータ11の内部に入力された蒸気の湿分を全て蒸発させることができるように設定される。

0029

尚、制御目標とする温度を飽和蒸気温度から数〜十数℃程度高い温度にすることで、後述する通り、湿り度の高い蒸気が入力されて温度が低下しても飽和蒸気温度以上を確保できるため、温度制御がしやすい。一方、制御目標とする温度を飽和蒸気温度(或いは、飽和蒸気温度から僅かに高い温度)にすると、湿り度の高い蒸気が入力されて温度が低下すると直ぐに飽和蒸気温度になるため、温度制御が困難になる。

0030

ヒータ電源18は、計測用ヒータ12を加熱するための電力を計測用ヒータ12に対して供給する。このヒータ電源18は、計測用ヒータ12の加熱によって生ずる配管Pの管軸方向における一点又は複数点の温度変化に基づいて、計測用ヒータ12に供給する電力を制御する。このような制御を行うのは、配管P内を流れる蒸気の流速を精度良く計測するためである。

0031

尚、本実施形態では、説明を簡単にするために、ヒータ電源18が、管軸方向における一点の温度変化に基づいて電力を制御する場合を例に挙げて説明する。具体的には、計測用ヒータ12が取り付けられている部分に設けられた温度センサ(図2中の温度センサSN)の計測結果(平均値)に基づいて、計測用ヒータ12に供給する電力をフィードバック制御する。このように、温度センサSNの計測結果に基づいて計測用ヒータ12に供給する電力を制御するのは、配管Pの温度が耐熱温度以上にならないようにするためである。尚、温度センサSNの計測結果に代えて、計測用ヒータ12の端部からの距離が0mmに配置されているセンサ群の計測結果に基づいて、計測用ヒータ12に供給する電力を制御するようにしても良い。以下、ヒータ電源18に入力される温度の計測結果を「一点計測結果」という。

0032

ヒータ電源18は、計測用ヒータ12の加熱によって生ずる配管Pの管軸方向における一点の温度変化(一点計測結果の変化)が、予め設定された閾値以下である場合には、計測用ヒータ12に供給する電力を徐々に大きくする制御を行う。例えば、計測用ヒータ12の加熱が行われていないときに得られる一点計測温度が175℃(蒸気の温度)とすると、計測用ヒータ12の加熱によって得られる一点計測温度が180℃に達しない場合(一点計測結果の変化が5℃以下である場合)には、ヒータ電源18は、計測用ヒータ12に供給する電力を徐々に(例えば、1[W]ずつ)大きくする制御を行う。このような制御を行うのは、配管P内を流れる蒸気の流速を精度良く計測する上で適切な電力が計測用ヒータ12に供給されるようにするためである。

0033

データ収集装置19は、計測システム1で用いられる各種データを収集する装置である。具体的に、データ収集装置19は、温度計測部13〜15及び圧力計16の計測結果を示すデータ、プレヒータ11の制御に係るデータ(プレヒータ11に印加される電圧及びプレヒータ11に流れる電流を示すデータ)、及びヒータ電源18のデータ(計測用ヒータ12に印加される電圧及び計測用ヒータ12に流れる電流を示すデータ)を収集する。このデータ収集装置19としては、所謂データロガーと呼ばれる装置を用いることができる。

0034

データ処理装置20は、データ収集装置19で収集されたデータ用いて、配管P内を流れる蒸気の流速を求める。具体的に、データ処理装置20は、温度計測部14,15の計測結果を示すデータに基づいて流速を求める。ここで、計測用ヒータ12によって配管Pが加熱されることにより生ずる温度分布(配管Pの管軸方向における配管Pの表面の温度分布)は、流速が速いと小さくなり、逆に流速が遅いと大きくなる。温度計測部15の計測結果は、上記の温度分布の変化に連動して変化することから、温度計測部15の計測結果を示すデータから配管P内を流れる蒸気の流速を求めることができる。

0035

図3は、本発明の第1実施形態による計測システムが備えるデータ処理装置の要部構成を示すブロック図である。図3に示す通り、データ処理装置20は、入力部21、データ取得部22、データ処理部23、メモリ24、及び表示部25を備える。尚、データ処理装置20は、例えばパーソナルコンピュータ等のコンピュータによって実現することが可能である。

0036

入力部21は、キーボードポインティングデバイス等の入力装置を備えており、外部からの各種指示を入力する。データ取得部22は、入力部21から入力される指示に基づき、データ処理部23の制御の下で、データ収集装置19で収集された各種データを取得する。データ処理部23は、入力部21から入力される指示に基づき、データ取得部22で取得された各種データ及びメモリ24に記憶された各種データを用いて配管P内を流れる蒸気の流速を求める。

0037

メモリ24は、例えば揮発性又は不揮発性のメモリ(半導体メモリ)であり、配管P内を流れる蒸気の流速を求める上で必要な各種データを記憶する。例えば、配管P内を流れる蒸気の流速と配管Pの外周面の管軸方向における温度分布とが対応付けられたデータを記憶する。表示部25は、例えば液晶表示装置等の表示装置を備えており、データ処理部23で求められた配管P内を流れる蒸気の流速を表示する。

0038

次に、本発明の第1実施形態による計測システムで生ずる計測誤差について説明する。図4は、本発明の第1実施形態において形成される配管の管軸方向における配管の表面の温度分布の一例を示す図である。尚、図4に示すグラフにおいては、横軸に配管Pの管軸方向の位置をとり、縦軸に温度をとってある。また、計測用ヒータ12は、その両端の中央が図4に示すグラフの横軸0.5[m]の位置に配置されているものとする。

0039

図4に示すグラフは、計測用ヒータ12に供給する電力を一定(例えば、70[W])にし、配管P内を流れる蒸気の流速を変えたときの温度計測部14,15の実測値及び解析値を示すグラフである。具体的に、図4(a)に示すグラフは、配管P内を流れる蒸気の流速を2[m/s]に設定した場合のグラフであり、図4(b)に示すグラフは、配管P内を流れる蒸気の流速を4[m/s]に設定した場合のグラフである。

0040

まず、図4(b)を参照すると、実測値と解析値との間に僅かなずれが見受けられるものの、実測値が解析値にほぼ一致していることが分かる。これに対し、図4(a)を参照すると、解析値に対する実測値の乖離が大きいことが分かる。これら図4(a)及び図4(b)から、計測用ヒータ12に供給する電力が一定であっても、配管P内を流れる蒸気の流速が遅くなると、解析値に対する実測値の乖離が大きくなることが分かる。これは、配管P内を流れる蒸気の流速が遅い場合には、計測用ヒータ12から発せられる熱を境界層で吸収することができず、散逸してしまい、配管Pの管壁近傍の温度が解析値よりも低下しているからであると考えられる。

0041

図5は、本発明の第1実施形態における計測誤差の評価結果を示す図である。この図5は、計測用ヒータ12に供給する電力と配管P内を流れる蒸気の流量とを変化させ、解析値に対する実測値の一致度図4参照)を評価した結果をまとめたものである。図5に示す例では、計測用ヒータ12に供給する電力を、25[W],45[W],70[W],159[W]に変化させ、配管P内を流れる蒸気の流量を、2[m/s],4[m/s],8[m/s],10[m/s],20[m/s],30[m/s]に変化させている。

0042

尚、図5中に示されている評価結果は以下の通りである。
○:解析値と実測値とが良く一致
△:解析値と実測値とがやや一致
×:解析値と実測値とが一致しない
−:計測非実施(電力が小さすぎるため計測が困難)

0043

図5を参照すると、計測用ヒータ12に対して比較的大きな電力が供給されている状況で、配管P内を流れる蒸気の流速が比較的遅い場合には、解析値と実測値とが一致しないことが分かる。また、図5を参照すると、計測用ヒータ12に対して比較的小さな電力が供給されている状況で配管P内を流れる蒸気の流速が比較的早い場合には、計測用ヒータ12に供給される電力が小さすぎるため計測が困難になることが分かる。

0044

以上から、配管P内を流れる蒸気の流量が比較的早い場合には計測用ヒータ12に供給する電力を大きくし、配管P内を流れる蒸気の流量が比較的遅い場合には計測用ヒータ12に供給する電力を小さくすれば、解析値と実測値とを一致させることができると考えられる。このような電力制御を行えば、実測値を解析値に一致させることができ、その結果として配管P内を流れる蒸気の流速を精度良く計測することができると考えられる。

0045

但し、計測用ヒータ12に供給する電力を大きくさせすぎたり、小さくさせすぎたりすると、却って解析値と実測値との不一致が生じ、計測が困難になることが考えられる。そこで、本実施形態では、前述の通り、ヒータ電源18が、計測用ヒータ12の加熱によって生ずる配管Pの管軸方向における一点の温度変化(一点計測結果の変化)が、予め設定された閾値以下である場合に、計測用ヒータ12に供給する電力を徐々に大きくする制御を行うようにしている。

0046

次に、上記構成における計測システム1による計測方法について説明する。尚、ここでは説明を簡単にするために、蒸気生成装置E1によって蒸気が生成されており、この生成された蒸気が配管Pを介して負荷設備E2に供給されている状態であるものとする。計測システム1の電源投入されると、温度計測部13で温度の計測が行われ、この温度計測部13で計測される温度が参照され、蒸気の湿分が全て蒸発するようにプレヒータ制御装置17によってプレヒータ11が制御される。例えば、温度計測部13で計測される温度が一定となるように制御される。

0047

以上の動作と並行して、ヒータ電源18から計測用ヒータ12に対して電力が供給され、計測用ヒータ12によって配管Pが加熱された状態にされる(第1ステップ)。例えば、ヒータ電源18から計測用ヒータ12に対して、25[W]の電力が供給されて、計測用ヒータ12によって配管Pが加熱された状態にされる。ここで、配管P内には蒸気生成装置E1からの蒸気が流れているため、配管Pの管内熱伝達が変化する。

0048

そして、図2に示す温度センサSNによって、配管Pの管軸方向における一点の温度が計測され、その計測結果(一点計測結果)がヒータ電源18に入力される。すると、入力された一点計測結果が予め設定された閾値(例えば、5℃)を超えているか否かがヒータ電源18で判断される。一点計測結果が閾値を超えていないと判断された場合には、ヒータ電源18は、計測用ヒータ12に供給する電力を徐々に大きくする制御を行う(第2ステップ)。

0049

これに対し、一点計測結果が閾値を超えていると判断された場合(或いは、一点計測結果が閾値を超えたと判断された場合)には、計測用ヒータ12の上流側の温度が温度計測部14で計測されるとともに、計測用ヒータ12の下流側の温度が温度計測部15で計測される(第3ステップ)。温度計測部14,15の計測結果を示すデータは、データ収集装置19で収集された後にデータ処理装置20のデータ取得部22で取得される。

0050

すると、データ処理部23において、データ取得部22で取得されたデータを用いて配管P内を流れる蒸気の流速を求める処理が行われる(第4ステップ)。尚、配管P内を流れる蒸気の流速は、例えばデータ取得部22で取得されたデータと、メモリ24に記憶されたデータ(配管P内を流れる蒸気の流速と配管Pの外周面の管軸方向における温度分布とが対応付けられたデータ)とを比較することによって求められる。以上の処理が終了すると、蒸気の流速を示す情報が表示部25に出力されて表示される。

0051

以上の通り、本実施形態によれば、配管Pの表面の所定部分を計測用ヒータ12で加熱し、計測用ヒータ12の加熱によって配管Pの管軸方向における一点の温度変化に基づいて計測用ヒータ12に供給する電力を制御し、配管Pの管軸方向における表面の温度分布を温度計測部14,15で計測し、温度計測部14,15の計測結果に基づいて、蒸気の流速を算出するようにしている。これにより、配管Pの外部から配管P内を流れる蒸気の流速を精度良く計測することができる。

0052

〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態による計測システムについて説明する。本実施形態の計測システムは、図1に示す第1実施形態の計測システム1とほぼ同様の構成であるが、第1実施形態とは異なる制御を行うヒータ電源18を備える点が相違する。具体的に、上述した第1実施形態におけるヒータ電源18は、一点計測結果の変化が予め設定された閾値以下である場合に、計測用ヒータ12に供給する電力を徐々に大きくする制御を行うものであった。これに対し、本実施形態におけるヒータ電源18は、図6に示すテーブルTB(対応情報)を用い、一点計測結果に応じて計測用ヒータ12に供給する電力を制御するものである。

0053

図6は、本発明の第2実施形態による計測システムで用いられるテーブルを示す図である。図6に示す通り、本実施形態におけるヒータ電源18で用いられるテーブルTBは、温度変化(一点計測結果の変化)と計測用ヒータ12に供給すべき電力とが対応付けられたテーブルである。このテーブルTBは、蒸気の温度及び圧力毎に用意されている。尚、図6に例示するテーブルTBは、5[℃]刻みのものであるが、温度の刻みは任意である。尚、図6に示すテーブルに代えて、温度変化(一点計測結果の変化)と計測用ヒータ12に供給すべき電力とが対応付けられた関数を用いるようにしても良い。

0054

本実施形態の計測システムの電源が投入されると、第1実施形態の計測システム1と同様に、温度計測部13で温度の計測が行われ、この温度計測部13で計測される温度が参照され、蒸気の湿分が全て蒸発するようにプレヒータ制御装置17によってプレヒータ11が制御される。例えば、温度計測部13で計測される温度が一定となるように制御される。

0055

以上の動作と並行して、ヒータ電源18から計測用ヒータ12に対して電力が供給され、計測用ヒータ12によって配管Pが加熱された状態にされる(第1ステップ)。例えば、ヒータ電源18から計測用ヒータ12に対して、25[W]の電力が供給されて、計測用ヒータ12によって配管Pが加熱された状態にされる。

0056

そして、図2に示す温度センサSNによって、配管Pの管軸方向における一点の温度が計測され、その計測結果(一点計測結果)がヒータ電源18に入力される。すると、入力された一点計測結果に対応する電力(或いは、入力された一点計測結果に最も近い温度に対応する電力)をテーブルTBから取得し、取得した電力を計測用ヒータ12に供給する制御がヒータ電源18で行われる(第2ステップ)。尚、このとき、圧力計16の計測結果、及び不図示の温度センサ(プレヒータ11と計測用ヒータ12との間であって、プレヒータ11から発せられる熱の影響を受けない箇所に設けられた温度センサ)の計測結果に応じたテーブルTBが用いられる。

0057

次いで、計測用ヒータ12の上流側の温度が温度計測部14で計測されるとともに、計測用ヒータ12の下流側の温度が温度計測部15で計測される(第3ステップ)。温度計測部14,15の計測結果を示すデータは、データ収集装置19で収集された後にデータ処理装置20のデータ取得部22で取得される。すると、データ処理部23において、データ取得部22で取得されたデータを用いて配管P内を流れる蒸気の流速を求める処理が行われる(第4ステップ)。尚、配管P内を流れる蒸気の流速は、第1実施形態と同様の方法で求められる。以上の処理が終了すると、蒸気の流速を示す情報が表示部25に出力されて表示される。

0058

以上の通り、本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、配管Pの表面の所定部分を計測用ヒータ12で加熱し、計測用ヒータ12の加熱によって配管Pの管軸方向における一点の温度変化に基づいて計測用ヒータ12に供給する電力を制御し、配管Pの管軸方向における表面の温度分布を温度計測部14,15で計測し、温度計測部14,15の計測結果に基づいて、蒸気の流速を算出するようにしている。これにより、配管Pの外部から配管P内を流れる蒸気の流速を精度良く計測することができる。

0059

また、本実施形態では、一点計測結果の変化と計測用ヒータ12に供給すべき電力とが対応付けられたテーブルTBを用いて温度制御を行っている。このため、計測用ヒータ12に供給する電力を徐々に大きくする制御を行う第1実施形態に比べて、短時間で精度良く配管P内を流れる蒸気の流速を精度良く計測することができる。

0060

以上、本発明の実施形態による計測システム及び方法について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、蒸気生成装置E1で生成された水蒸気の流速を計測する例について説明したが、本発明は、例えばLNG液化天然ガス)の蒸気の計測にも適用することができる。また、蒸気の流速のみならず、蒸気の流量を計測することも可能であり、或いは蒸気の流速及び流量の双方を計測することも可能である。

0061

また、上記実施形態では、温度計測部14,15で計測された配管Pの管軸方向における表面の温度分布に基づいて流速を計測する例について説明した。しかしながら、配管Pの管軸方向における計測用ヒータ12の内部又は近傍の一点の温度に基づいて流速を計測するようにしても良い。例えば、温度計測部14,15に設けられるセンサ群のうちの何れか1つのセンサ群の計測結果(平均値)に基づいて流速を計測するようにしても良く、或いは図2に示す温度センサSNの計測結果(平均値)に基づいて流速を計測するようにしても良い。

0062

また、上述した実施形態では、配管Pに設けられたプレヒータ11及び計測用ヒータ12が保温材Hで覆われた構成を例に挙げたが、これに限定されることは無い。例えば、データ処理装置20が、配管Pの表面からの放熱を考慮して温度計測部14,15の計測結果を示すデータを補正する処理を行うものである場合には、配管Pの表面を保温材Hで被覆しなくてもよい。或いは、配管Pの表面の一部(温度計測部13〜15の設置部分)のみを保温材Hで被覆する構成であってもよい。

0063

また、上述した実施形態では、プレヒータ制御装置17、ヒータ電源18、データ収集装置19、及びデータ処理装置20が別体として設けられている例について説明したが、これらは一体的に設けられていても良い。尚、プレヒータ11、温度計測部13、プレヒータ制御装置17は、省略することも可能である。

0064

1計測システム
11プレヒータ
12計測用ヒータ
13温度計測部
14 温度計測部
15 温度計測部
17 プレヒータ制御装置
18ヒータ電源
20データ処理装置
P配管
TB テーブル

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • ソニー株式会社の「 計測装置、及び計測方法」が 公開されました。( 2019/05/23)

    【課題】低コスト化を図りつつ、低消費電力化を実現することができる、レーザトップラ血流計の技術を利用した計測装置を提供する。【解決手段】少なくとも一部がコヒーレントな光を出射する光源101と、光源から出... 詳細

  • オムロン株式会社の「 フローセンサ」が 公開されました。( 2019/05/23)

    【課題】流量に対するセンサの出力の変化の割合の線型性を向上させる。【解決手段】フローセンサは、直線的に設けられる発熱部と、前記発熱部と離間して設けられた複数の熱電対とを備え、前記複数の熱電対の温接点は... 詳細

  • ワットロー・エレクトリック・マニュファクチャリング・カンパニーの「 二重目的のヒータ及び流体フロー測定システム」が 公開されました。( 2019/05/16)

    【課題・解決手段】流体フローアプリケーションに用いるための制御システムが提供される。制御システムは、少なくとも1つの抵抗発熱体を有するヒータを含む。ヒータは、流体フローを加熱するように構成される。制御... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ