図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2016年12月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

外部空気を介さず冷媒蓄冷材との間の熱伝導によって蓄冷材を効率的に冷却することができる蓄冷熱交換器を提供する。

解決手段

冷媒通路インナーフィン24および蓄冷空間インナーフィン26は、それらのインナーフィン24、26のうちの一方から他方へ介装部16を介して熱が伝導されるように、介装部16に接合されている。そのため、冷媒と蓄冷材との間で熱の授受が為される場合、例えば各インナーフィン24、26が介装部16に接合されていない構成と比較して、冷媒通路インナーフィン24、第1介装部、および蓄冷空間インナーフィン26を介し熱伝導し易くなる。また、インナーフィン24、26は外部の空気に晒されていないので、冷媒の冷たさが外部空気を介さずに蓄冷材へ伝わりやすい。従って、冷媒と蓄冷材との間にて冷媒管部12まわりの空気を経ない熱伝導性を高めることより蓄冷材を効率的に冷却することができる。

概要

背景

蓄冷熱交換器は、例えば車両用空調装置の一部を構成し、車室内へ吹き出される空気を冷却する。そして、その車両用空調装置は、蓄冷熱交換器の蓄冷機能により、車両のエンジン停止時にも冷房を提供することができる。

このような蓄冷熱交換器として、例えば特許文献1に記載された空気冷却器を挙げることができる。その特許文献1の空気冷却器は、複数のチューブを有するコアと、そのチューブが連通するとともに冷媒をチューブに分流させるヘッダタンクと、チューブに一体成形され蓄冷材充填されている蓄冷材充填管部と、チューブと蓄冷材充填管部との間に介装された連結板部とを備えている。

この特許文献1の空気冷却器では、チューブ、連結板部、および蓄冷材充填管部は空気流れ方向に沿って並んでおり、チューブは、蓄冷材充填管部に対し風上側に配置されている。そして、チューブ、連結板部、および蓄冷材充填管部は一体成形されている。従って、チューブを流通する冷媒の冷熱は、外部空気を介して蓄冷材充填管部の蓄冷材へ伝わると共に、チューブを構成する管壁から連結板部と蓄冷材充填管部を構成する管壁とを経て蓄冷材へ伝わる。

概要

外部空気を介さず冷媒と蓄冷材との間の熱伝導によって蓄冷材を効率的に冷却することができる蓄冷熱交換器を提供する。冷媒通路インナーフィン24および蓄冷空間インナーフィン26は、それらのインナーフィン24、26のうちの一方から他方へ介装部16を介して熱が伝導されるように、介装部16に接合されている。そのため、冷媒と蓄冷材との間で熱の授受が為される場合、例えば各インナーフィン24、26が介装部16に接合されていない構成と比較して、冷媒通路インナーフィン24、第1介装部、および蓄冷空間インナーフィン26を介し熱伝導し易くなる。また、インナーフィン24、26は外部の空気に晒されていないので、冷媒の冷たさが外部空気を介さずに蓄冷材へ伝わりやすい。従って、冷媒と蓄冷材との間にて冷媒管部12まわりの空気を経ない熱伝導性を高めることより蓄冷材を効率的に冷却することができる。

目的

そして、その車両用空調装置は、蓄冷熱交換器の蓄冷機能により、車両のエンジン停止時にも冷房を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

冷媒流通する第1冷媒通路(12a)を形成し、所定の空気流れ方向(Fa)に沿った空気流れの中に配置され、前記第1冷媒通路を流れる冷媒と前記空気流れ方向へ流れる空気とを熱交換させることで該空気を冷却する第1冷媒管部(12)と、該第1冷媒管部に対し前記空気流れ方向に少なくとも部分的に重ねて設けられ、蓄冷材が収容される蓄冷空間(14a)を形成する蓄冷材収容部(14)と、前記第1冷媒管部と前記蓄冷材収容部との間に介装されると共に該第1冷媒管部と該蓄冷材収容部とにそれぞれ接合され、前記第1冷媒通路と前記蓄冷空間とを隔てる第1介装部(16)と、前記第1冷媒通路内に配置され、前記第1冷媒通路を流れる冷媒と接触する第1インナーフィン(24)と、前記蓄冷空間内に配置され、前記蓄冷材と接触する蓄冷空間インナーフィン(26)とを備え、前記第1インナーフィンおよび前記蓄冷空間インナーフィンは、該第1インナーフィンと該蓄冷空間インナーフィンとのうちの一方から他方へ前記第1介装部を介して熱が伝導されるように、前記第1介装部に接合されていることを特徴とする蓄冷熱交換器

請求項2

前記蓄冷材収容部は、前記蓄冷空間を囲む収容部壁(141)から構成され、前記第1インナーフィンおよび前記蓄冷空間インナーフィンの熱伝導率は何れも、前記収容部壁の熱伝導率と比較して高いことを特徴とする請求項1に記載の蓄冷熱交換器。

請求項3

前記第1インナーフィンは、前記第1介装部の一部を構成する第1中間部(342)を含み前記第1冷媒通路から前記蓄冷空間にわたって配置された一成形部材(34)のうち前記第1冷媒通路内に配置されている部位で構成され、前記蓄冷空間インナーフィンは、前記一成形部材のうち前記蓄冷空間内に配置されている部位で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の蓄冷熱交換器。

請求項4

冷媒が流通する第2冷媒通路(40a)を形成し、前記空気流れ方向に沿った空気流れの中に配置されると共に前記蓄冷材収容部に対し前記空気流れ方向に少なくとも部分的に重ねて設けられ、前記第2冷媒通路を流れる冷媒と前記空気流れ方向へ流れる空気とを熱交換させることで該空気を冷却する第2冷媒管部(40)と、前記第2冷媒管部と前記蓄冷材収容部との間に介装されると共に該第2冷媒管部と該蓄冷材収容部とにそれぞれ接合され、前記第2冷媒通路と前記蓄冷空間とを隔てる第2介装部(42)と、前記第2冷媒通路内に配置され、前記第2冷媒通路を流れる冷媒と接触する第2インナーフィン(44)とを備え、前記第1冷媒管部、前記第1介装部、前記蓄冷材収容部、前記第2介装部、および前記第2冷媒管部は、前記空気流れ方向での空気流れ上流側から、前記第1冷媒管部、前記第1介装部、前記蓄冷材収容部、前記第2介装部、前記第2冷媒管部の順に配置され、前記第2インナーフィンおよび前記蓄冷空間インナーフィンは、該第2インナーフィンと該蓄冷空間インナーフィンとのうちの一方から他方へ前記第2介装部を介して熱が伝導されるように、前記第2介装部に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の蓄冷熱交換器。

請求項5

前記蓄冷材収容部は、前記蓄冷空間を囲む収容部壁(141)から構成され、前記第1インナーフィン、前記蓄冷空間インナーフィン、および前記第2インナーフィンの熱伝導率は何れも、前記収容部壁の熱伝導率と比較して高いことを特徴とする請求項4に記載の蓄冷熱交換器。

請求項6

前記第1インナーフィンは、前記第1介装部の一部を構成する第1中間部(342)と前記第2介装部の一部を構成する第2中間部(343)とを含み前記第1冷媒通路から前記第2冷媒通路にわたって配置された一成形部材(34)のうち前記第1冷媒通路内に配置されている部位で構成され、前記蓄冷空間インナーフィンは、前記一成形部材のうち前記蓄冷空間内に配置されている部位で構成され、前記第2インナーフィンは、前記一成形部材のうち前記第2冷媒通路内に配置されている部位で構成されていることを特徴とする請求項4または5に記載の蓄冷熱交換器。

請求項7

前記一成形部材は板状の部材から成り、前記第1中間部において局所的に厚く形成されていることを特徴とする請求項3または6に記載の蓄冷熱交換器。

請求項8

前記第1冷媒管部は、前記第1冷媒通路を囲む第1冷媒通路壁(121)から構成され、前記第1介装部は、前記第1冷媒通路壁から延設されて構成された一対の通路壁延設部(302、322)を含み、該通路壁延設部が前記第1中間部の両側にそれぞれ積層されて接合されることで構成されていることを特徴とする請求項3、6、7のいずれか1つに記載の蓄冷熱交換器。

請求項9

前記第1冷媒管部は、前記第1冷媒通路を囲む第1冷媒通路壁(121)から構成され、前記第1インナーフィンは板状の部材から構成され、前記第1冷媒通路の冷媒流れ方向(DRf)と前記空気流れ方向とに交差する前記第1介装部の厚み方向における該第1介装部の幅(Wt)は、前記第1冷媒通路壁の壁厚みの2倍と前記第1インナーフィンの材料厚みとの和よりも大きくなっていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の蓄冷熱交換器。

請求項10

前記第1介装部は、前記第1冷媒通路壁から延設されて構成された通路壁延設部(302、322)と、該通路壁延設部の外側に接合された外側接合部(161、162)とを含んで構成されていることを特徴とする請求項9に記載の蓄冷熱交換器。

請求項11

前記第1介装部は、前記空気流れ方向を厚み方向とした壁形状を成していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の蓄冷熱交換器。

技術分野

0001

本発明は、冷媒吸熱させることにより空気を冷却すると共に蓄冷機能を有する蓄冷熱交換器に関するものである。

背景技術

0002

蓄冷熱交換器は、例えば車両用空調装置の一部を構成し、車室内へ吹き出される空気を冷却する。そして、その車両用空調装置は、蓄冷熱交換器の蓄冷機能により、車両のエンジン停止時にも冷房を提供することができる。

0003

このような蓄冷熱交換器として、例えば特許文献1に記載された空気冷却器を挙げることができる。その特許文献1の空気冷却器は、複数のチューブを有するコアと、そのチューブが連通するとともに冷媒をチューブに分流させるヘッダタンクと、チューブに一体成形され蓄冷材充填されている蓄冷材充填管部と、チューブと蓄冷材充填管部との間に介装された連結板部とを備えている。

0004

この特許文献1の空気冷却器では、チューブ、連結板部、および蓄冷材充填管部は空気流れ方向に沿って並んでおり、チューブは、蓄冷材充填管部に対し風上側に配置されている。そして、チューブ、連結板部、および蓄冷材充填管部は一体成形されている。従って、チューブを流通する冷媒の冷熱は、外部空気を介して蓄冷材充填管部の蓄冷材へ伝わると共に、チューブを構成する管壁から連結板部と蓄冷材充填管部を構成する管壁とを経て蓄冷材へ伝わる。

先行技術

0005

特開2014−105900号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1の空気冷却器において冷媒の冷熱が蓄冷材へ伝わる経路としては、上述したように、外部空気を介する第1の経路の他に、チューブの管壁と連結板部と蓄冷材充填管部の管壁とを介する第2の経路がある。この第2の経路のように外部空気を介さずに冷媒の冷熱が蓄冷材へ伝われば、蓄冷材を迅速に冷却できると考えられる。

0007

しかし、特許文献1の空気冷却器では、チューブの管壁は外部空気に晒されているので、冷媒の冷熱は外部空気へ伝わりやすく第2の経路を経にくいものであった。従って、蓄冷材に効率良く蓄冷し蓄冷性能の向上を図るためには、蓄冷材と冷媒との間において、チューブと蓄冷材充填管部との間の連結板部を介して熱を伝えやすくする必要があった。

0008

本発明は上記点に鑑みて、冷媒と蓄冷材との間にて外部空気を経ない熱伝導性を高めることより蓄冷材を効率的に冷却することができる蓄冷熱交換器を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するため、請求項1に記載の蓄冷熱交換器の発明では、冷媒が流通する第1冷媒通路(12a)を形成し、所定の空気流れ方向(Fa)に沿った空気流れの中に配置され、第1冷媒通路を流れる冷媒と空気流れ方向へ流れる空気とを熱交換させることでその空気を冷却する第1冷媒管部(12)と、
その第1冷媒管部に対し空気流れ方向に少なくとも部分的に重ねて設けられ、蓄冷材が収容される蓄冷空間(14a)を形成する蓄冷材収容部(14)と、
第1冷媒管部と蓄冷材収容部との間に介装されると共にその第1冷媒管部と蓄冷材収容部とにそれぞれ接合され、第1冷媒通路と蓄冷空間とを隔てる第1介装部(16)と、
第1冷媒通路内に配置され、第1冷媒通路を流れる冷媒と接触する第1インナーフィン(24)と、
蓄冷空間内に配置され、蓄冷材と接触する蓄冷空間インナーフィン(26)とを備え、
第1インナーフィンおよび蓄冷空間インナーフィンは、その第1インナーフィンと蓄冷空間インナーフィンとのうちの一方から他方へ第1介装部を介して熱が伝導されるように、第1介装部に接合されていることを特徴とする。

0010

上述の発明によれば、第1インナーフィンおよび蓄冷空間インナーフィンは、その第1インナーフィンと蓄冷空間インナーフィンとのうちの一方から他方へ第1介装部を介して熱が伝導されるように、第1介装部に接合されているので、冷媒と蓄冷材との間での熱移動では、例えば各インナーフィンが第1介装部に接合されていない構成と比較して、第1インナーフィン、第1介装部、および蓄冷空間インナーフィンを介し熱伝導し易くなる。従って、冷媒と蓄冷材との間にて第1冷媒管部まわりの空気を経ない熱伝導性を高めることより蓄冷材を効率的に冷却することができる。

0011

なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した括弧内の各符号は、後述する実施形態に記載の具体的内容との対応関係を示す一例である。

図面の簡単な説明

0012

第1実施形態において蒸発器10の概略構成を示した正面図である。
第1実施形態における図1のII−II断面図のうち、一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した図である。
第1実施形態の蒸発器10と、第1実施形態に対しインナーフィン24、26の熱伝導率を収容部壁141の熱伝導率と同じにした比較例の蒸発器10とのそれぞれにおいて実施したシミュレーションの結果を示した図である。
第1実施形態において、蒸発器10の体格を維持するという条件の下でインナーフィン24、26の厚みと蒸発器10の冷房性能比とインナーフィン24、26の熱移動量比との関係を示した図である。
第2実施形態において一組を成す冷媒管部12、40および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。
第3実施形態において一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。
第4実施形態において一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。
第5実施形態において一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。
第6実施形態において一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。
第7実施形態において一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第6実施形態の図9に相当する図である。
第8実施形態において一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。

実施例

0013

以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。

0014

(第1実施形態)
図1は、本実施形態において蒸発器10の概略構成を示した正面図である。図1に示す蒸発器10は、エンジンによって駆動されて冷媒を圧縮する圧縮機を含みその冷媒が循環する冷凍サイクル装置の一部を構成し、車室内の空調を行う車両用空調装置が有する不図示の空調ユニットケース内に設置される。具体的には、蒸発器10には、不図示の送風機によって、図2に示す所定の空気流れ方向Faへ空気が送風される。そして、蒸発器10は、この空気流れ方向Faに流れる送風空気と冷媒とを熱交換させることで、その送風空気を冷却すると共に冷媒を蒸発させる。なお、図2は、図1におけるII−II断面図のうち、一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した図である。

0015

具体的に、蒸発器10は、蓄冷材を備えた蓄冷熱交換器である。例えば、蒸発器10は、停車中にエンジンを一時的に停止させるアイドリングストップ機能を備えたアイドリングストップ車両に搭載される車両用空調装置に用いられる。そして、その車両用空調装置は、蒸発器10の蓄冷機能により、アイドリングストップ中(すなわちエンジンの一時停止中)にも冷房を継続させることが可能となっている。

0016

図1および図2に示すように、蒸発器10は、複数の冷媒管部12、複数の蓄冷材収容部14、複数の介装部16、複数のコルゲートフィン18、第1ヘッダタンク20、第2ヘッダタンク22、複数の冷媒通路インナーフィン24、および複数の蓄冷空間インナーフィン26を備えている。上記の冷媒管部12は本発明の第1冷媒管部に対応し、介装部16は本発明の第1介装部に対応し、冷媒通路インナーフィン24は本発明の第1インナーフィンに対応する。

0017

複数の冷媒管部12は何れも、冷媒を流す冷媒チューブであり、冷媒管部12の冷媒流れ方向DRfに直交する断面形状が扁平状を成している。冷媒管部12は、冷媒が流通する冷媒通路12aを冷媒管部12の内側に形成している。すなわち、冷媒管部12は、冷媒通路12aを囲む冷媒通路壁121から構成されている。その冷媒通路12aは本発明の第1冷媒通路に対応し、冷媒通路壁121は本発明の第1冷媒通路壁に対応する。

0018

また、複数の冷媒管部12は、送風空気が通過する間隔を相互に空けて冷媒管積層方向DRsへ積層配置されている。そして、その送風空気の空気流れ方向Faは冷媒管部12の扁平状断面の長手方向に沿っており、複数の冷媒管部12は何れも、その空気流れ方向Faに沿った空気流れの中に配置されている。このように配置された冷媒管部12はそれぞれ、冷媒通路12aを流れる冷媒と空気流れ方向Faへ流れる空気とを熱交換させることでその空気を冷却する。なお、冷媒管部12まわりを流れる送風空気の空気流れ方向Fa、上記の冷媒管積層方向DRs、および、冷媒管部12の冷媒流れ方向DRfは互いに交差(詳細には直交)する方向である。

0019

蓄冷材収容部14は例えば密閉構造となっている。蓄冷材収容部14は蓄冷材保持容器として機能し、蓄冷材を蓄冷材収容部14の内部に保持している。例えば、蓄冷材収容部14の内部には蓄冷材が充填されている。具体的には、蓄冷材収容部14は、蓄冷材が収容される蓄冷空間14aを蓄冷材収容部14の内側に形成している。すなわち、蓄冷材収容部14は、蓄冷空間14aを囲む収容部壁141から構成されている。

0020

蓄冷空間14a内に収容されている蓄冷材は、空調装置に一般的に用いられる蓄冷材であり、エンジン稼働中には冷媒によって冷却されることで凝固して蓄冷する。その一方で、蓄冷材は、エンジンが停止して冷媒による冷却が止まった場合には融解することで吸熱し、それにより冷媒を冷やし冷媒温度の上昇を抑制する。

0021

蓄冷材収容部14の断面形状は、冷媒管部12と同様に扁平状を成している。そして、蓄冷材収容部14は、図2に示すように、冷媒管部12に対し空気流れ方向Faに並んで配置されている。具体的には、冷媒管積層方向DRsにおける蓄冷材収容部14の幅は冷媒管部12の幅と同じになっており、蓄冷材収容部14の全体が、冷媒管部12に対し空気流れ方向Faに重ねて設けられている。

0022

介装部16は、冷媒管部12と蓄冷材収容部14との間に介装されると共に、その冷媒管部12と蓄冷材収容部14とにそれぞれ接合されている。そして、介装部16は、冷媒管部12の内部空間である冷媒通路12aと蓄冷材収容部14の内部空間である蓄冷空間14aとを隔てている。すなわち、介装部16は、冷媒通路12aと蓄冷空間14aとの間の境界をなす境界部になっている。

0023

また、冷媒管部12、介装部16、および蓄冷材収容部14は、空気流れ方向Faでの空気流れ上流側から、冷媒管部12、介装部16、蓄冷材収容部14の順に配置されている。すなわち、蓄冷材収容部14は、冷媒管部12に対し、空気流れ方向Faでの下流側に配置されている。

0024

図1および図2に示すコルゲートフィン18は、例えばアルミニウム合金等の金属で構成されており、薄肉帯板材から波形成形されたものである。コルゲートフィン18は、空気流れ方向Faに沿った方向においては、冷媒管部12の空気流れ上流端122に合った位置から蓄冷材収容部14の空気流れ下流端142に合った位置にまで及んでいる。

0025

そして、コルゲートフィン18は、冷媒管部12同士の相対向する平坦面の間および蓄冷材収容部14同士の相対向する平坦面の間に介装され、コルゲートフィン18に隣接する冷媒管部12および蓄冷材収容部14にロウ付け等によって接合されている。すなわち、コルゲートフィン18は、冷媒管積層方向DRsを向いた冷媒管部12の外側面である扁平面123、124と、蓄冷材収容部14の外側面である扁平面143、144とに接合されている。

0026

コルゲートフィン18は、冷媒管部12の相互間を流れる空気の熱を冷媒管部12へ伝える。そして、冷媒管部12の冷媒通路壁121は、コルゲートフィン18が空気から吸熱した熱を冷媒通路12a内の冷媒へ伝える。

0027

第1ヘッダタンク20および第2ヘッダタンク22は、図1に示すように、冷媒管積層方向DRsへ延びて形成されている。第1ヘッダタンク20には、複数の冷媒管部12の一端がそれぞれ接続され、第2ヘッダタンク22には、複数の冷媒管部12の他端がそれぞれ接続されている。冷媒管部12はそれぞれ、第1ヘッダタンク20および第2ヘッダタンク22に対し例えばロウ付け等によって接合されている。

0028

例えば、第1ヘッダタンク20には、冷凍サイクル装置の一部を構成する不図示の膨張弁減圧膨張させられた冷媒が流入し、第1ヘッダタンク20は、その流入した冷媒を複数の冷媒管部12へそれぞれ分配する。一方で、第2ヘッダタンク22には、複数の冷媒管部12から冷媒が流入し、第2ヘッダタンク22は、その流入した冷媒を蒸発器10の外部へ流出させる。具体的には、冷凍サイクル装置の一部を構成する不図示の圧縮機の冷媒吸入口へ向けてその冷媒を流出させる。なお、蓄冷材収容部14は、第1ヘッダタンク20および第2ヘッダタンク22には接続されておらず、蓄冷材収容部14の蓄冷空間14aは、冷媒が流れる経路から分離された空間となっている。

0029

図2に示す冷媒通路インナーフィン24は、冷媒通路12a内を流れる冷媒の吸放熱を促進する構成材である。冷媒通路インナーフィン24は、図2に示すように冷媒通路12a内に配置されており、冷媒通路12a内を流れる冷媒と接触する。具体的に、冷媒通路インナーフィン24は板状の部材から構成され、冷媒管部12の冷媒流れ方向DRf(図1参照)に直交する断面形状が波状を成すように成形されている。冷媒通路インナーフィン24は冷媒通路12a内に収容されているので、冷媒管部12まわりを流れる外部空気と冷媒通路インナーフィン24との間には冷媒通路壁121が介在しており、冷媒通路インナーフィン24はその外部空気に直接には接触しない。

0030

蓄冷空間インナーフィン26は、蓄冷空間14a内に封入された蓄冷材の吸放熱を促進する構成材である。蓄冷空間インナーフィン26は蓄冷空間14a内に配置されており、蓄冷空間14a内の蓄冷材と接触する。具体的に、蓄冷空間インナーフィン26は板状の部材から構成され、冷媒管部12の冷媒流れ方向DRf(図1参照)に直交する断面形状が波状を成すように成形されている。蓄冷空間インナーフィン26は蓄冷空間14a内に収容されているので、蓄冷材収容部14まわりを流れる外部空気と蓄冷空間インナーフィン26との間には収容部壁141が介在しており、蓄冷空間インナーフィン26はその外部空気に直接には接触しない。

0031

また、冷媒通路インナーフィン24は介装部16側の端部において介装部16に接合されて介装部16と一体になっている。これと同様に、蓄冷空間インナーフィン26も介装部16側の端部において介装部16に接合されて介装部16と一体になっている。すなわち、冷媒通路インナーフィン24および蓄冷空間インナーフィン26は、冷媒通路インナーフィン24と蓄冷空間インナーフィン26とのうちの一方から他方へ介装部16を介して熱が伝導されるように、その介装部16に接合されている。従って、冷媒通路12a内の冷媒と蓄冷空間14a内の蓄冷材との間における熱の授受は、例えば両インナーフィン24、26が介装部16に一体接合されていない構成と比較して、介装部16を介した熱伝導により行われ易くなっている。

0032

なお、上記の冷媒通路インナーフィン24と蓄冷空間インナーフィン26とのうちの一方から他方へ介装部16を介して熱が伝導されることとは、詳細に言えば、その一方のインナーフィンのうちの介装部16側の端部から介装部16を介してその他方のインナーフィンのうちの介装部16側の端部へと最短経路で熱が伝導されることである。

0033

上述した冷媒管部12、蓄冷材収容部14、介装部16、冷媒通路インナーフィン24、および蓄冷空間インナーフィン26は、具体的には図2に示すように、第1外殻部材30と第2外殻部材32とフィン構成部材34とが互いにロウ付け等で接合されることによって構成されている。第1外殻部材30、第2外殻部材32、およびフィン構成部材34は何れも、アルミニウム合金製の板状部材を成形して成る部材である。

0034

第1外殻部材30は、空気流れ方向Faの上流側から順に、第1外殻部301と第2外殻部302と第3外殻部303とを有している。その第1外殻部301は、冷媒管積層方向DRsの一方側ではコルゲートフィン18に接合され、冷媒管積層方向DRsの他方側には、冷媒通路12aを形成するための凹形状を形成している。第3外殻部303もこれと同様に、冷媒管積層方向DRsの一方側ではコルゲートフィン18に接合され、冷媒管積層方向DRsの他方側には、蓄冷空間14aを形成するための凹形状を形成している。

0035

そして、第1外殻部材30の第2外殻部302は、第1外殻部301と第3外殻部303とをつなぐ平板形状を成している。

0036

第2外殻部材32は、第1外殻部材30と同様に、空気流れ方向Faの上流側から順に、第1外殻部321と第2外殻部322と第3外殻部323とを有している。第2外殻部材32は、第1外殻部材30に対して冷媒管積層方向DRsに対称形状を成している。

0037

フィン構成部材34は、冷媒通路12aから蓄冷空間14aにわたって配置された一成形部材であり、介装部16の一部を構成する中間部342を含んでいる。その中間部342は本発明の第1中間部に対応する。

0038

そして、冷媒管積層方向DRsにおいて第1外殻部材30と第2外殻部材32とがフィン構成部材34を挟むと共に、第1外殻部301、321同士の凹形状を対向させ且つ第3外殻部303、323同士の凹形状を対向させて互いに接合されている。詳細には、第1外殻部301、321の空気流れ上流側の端部同士が互いに接合され、第2外殻部302、322同士がフィン構成部材34の中間部342を挟んで互いに接合され、第3外殻部303、323の空気流れ下流側の端部同士が互いに接合されている。このようにして冷媒管部12、蓄冷材収容部14、および介装部16が一体に構成されている。そして、その冷媒管部12、蓄冷材収容部14、および介装部16は、冷媒管積層方向DRsに積層配置された個々のチューブセットを構成している。

0039

上記のように各部材30、32、34が互いに接合されるので、冷媒通路インナーフィン24は、フィン構成部材34のうち冷媒通路12a内に配置されている部位で構成されている。それと共に、蓄冷空間インナーフィン26は、フィン構成部材34のうち蓄冷空間14a内に配置されている部位で構成されている。

0040

従って、フィン構成部材34は、冷媒圧に耐える機能を備え、冷媒通路インナーフィン24として機能する部位で効率よく冷媒と熱の授受を行うと共に、蓄冷空間インナーフィン26として機能する部位で効率よく蓄冷材と熱の授受を行う。更に、フィン構成部材34は、蓄冷材と冷媒との一方から吸熱した熱を他方へ伝導させる機能も備えている。そのために、フィン構成部材34の熱伝導率は、第1外殻部材30および第2外殻部材32と比較して高くなっている。すなわち、冷媒通路インナーフィン24の熱伝導率および蓄冷空間インナーフィン26の熱伝導率は何れも、冷媒通路壁121の熱伝導率および収容部壁141の熱伝導率の双方に対して高くなっている。

0041

例えば、フィン構成部材34は、熱交換器用の冷媒チューブに一般的に用いられる一般アルミニウム合金材に比して高熱伝導な材料で構成されることが好ましい。また、フィン構成部材34は、単体材および複合材の何れであっても構わない。

0042

また、図2に示すように、冷媒通路壁121は、第1外殻部材30の第1外殻部301と第2外殻部材32の第1外殻部321とから構成されている。それと共に、収容部壁141は、第1外殻部材30の第3外殻部303と第2外殻部材32の第3外殻部323とから構成されている。従って、第1外殻部材30および第2外殻部材32の第2外殻部302、322は、冷媒通路壁121から延設されて構成された一対の通路壁延設部となっている。

0043

そして、介装部16は、第1外殻部材30および第2外殻部材32の第2外殻部302、322とフィン構成部材34の中間部342とを含んでおり、その一対を成す第2外殻部302、322が中間部342の両側にそれぞれ積層されて接合されることで構成されている。

0044

上述したように、本実施形態によれば、冷媒通路インナーフィン24および蓄冷空間インナーフィン26は、その冷媒通路インナーフィン24と蓄冷空間インナーフィン26とのうちの一方から他方へ介装部16を介して熱が伝導されるように、介装部16に接合されている。そのため、冷媒と蓄冷材との間で熱の授受が為される場合、例えば各インナーフィン24、26が介装部16に接合されていない構成と比較して、冷媒通路インナーフィン24、介装部16、および蓄冷空間インナーフィン26を介し熱伝導し易くなる。また、冷媒通路インナーフィン24および蓄冷空間インナーフィン26は外部の空気に晒されていないので、冷媒の冷たさが空気を介さずに蓄冷材へ伝わりやすい。従って、冷媒と蓄冷材との間にて冷媒管部12まわりの空気を経ない熱伝導性を高めることより蓄冷材を効率的に冷却することができる。

0045

また、本実施形態によれば、冷媒通路インナーフィン24および蓄冷空間インナーフィン26の熱伝導率は何れも、収容部壁141の熱伝導率と比較して高い。従って、例えばインナーフィン24、26の熱伝導率が収容部壁141の熱伝導率と同じにされた構成と比較して、蓄冷材収容部14の蓄冷材を冷媒で冷却する際に、冷媒通路インナーフィン24と介装部16と蓄冷空間インナーフィン26とを介した冷媒と蓄冷材との間の熱伝導が為されやすくなる。その結果、蓄冷材が冷媒によって迅速に冷却され、蓄冷材を冷却して蓄冷を完了するのに要する蓄冷時間を短縮することが可能である。

0046

このような蓄冷時間が短縮されるという効果は、例えば図3に示されている。図3は、本実施形態の蒸発器10と、本実施形態に対しインナーフィン24、26の熱伝導率を収容部壁141の熱伝導率と同じにした比較例の蒸発器10とのそれぞれにおいて実施したシミュレーションの結果を示した図である。この図3には、冷媒で蓄冷材を冷却する冷却時間Tcと、蓄冷材の平均温度である平均蓄冷材温度TMPcとの関係を示しており、図3横軸は冷却時間Tcを示し、縦軸は平均蓄冷材温度TMPcを示している。

0047

本実施形態と比較例とで実施したシミュレーションは互いに同じ条件で実施され、冷却時間Tcの始点である0秒の時点にて、冷媒を圧縮する圧縮機が始動している。すなわち、冷媒による蓄冷材の冷却は冷却時間Tcの0秒時点から開始されている。また、図3では、実線L1が本実施形態のシミュレーション結果を示し、破線L2が比較例のシミュレーション結果を示している。

0048

蓄冷材の蓄冷時間とは、上述したように蓄冷材を冷却して蓄冷を完了するのに要する時間であるので、図3で言えば、冷却時間Tcの0秒時点から平均蓄冷材温度TMPcが下がりきり一定になるまでに要する所要時間である。そして、図3の実線L1と破線L2とから判るように、本実施形態では、平均蓄冷材温度TMPcが比較例よりも早期に最低温度に達し一定になっているので、蓄冷時間が短くなっている。このように、図3のシミュレーション結果から、本実施形態の蓄冷時間が短縮されるという効果が確認されている。

0049

ところで、本実施形態では上記のようにインナーフィン24、26の熱伝導率を高めることで、そのインナーフィン24、26の熱移動量を高めているが、インナーフィン24、26の厚みを増すことでインナーフィン24、26の熱移動量を高めることも可能である。しかし、蒸発器10の体格を維持しつつインナーフィン24、26の厚みを増したとすれば、蒸発器10の冷房性能が落ちることにつながる。このことが、次に説明する図4に示されている。なお、上記のインナーフィン24、26の熱移動量とは、詳細に言えば、介装部16を介したインナーフィン24、26相互間での熱伝導による熱移動量であり、以下の説明でも同じである。

0050

図4は、本実施形態において、蒸発器10の体格を維持するという条件の下でインナーフィン24、26の厚み(板厚)と蒸発器10の冷房性能とインナーフィン24、26の熱移動量との関係を示した図である。この図4は、蒸発器10を含む車両用空調装置の冷房運転一定状態で行った場合のシミュレーション結果を示している。また、図4において、蒸発器10の冷房性能およびインナーフィン24、26の熱移動量は、基準となる所定の構成を1とした比率で示されている。蒸発器10の冷房性能とは、蒸発器10が空気を冷やす能力(単位は例えばW)である。

0051

図4に示すように、インナーフィン24、26の板厚を増すほど、インナーフィン24、26の熱移動量は大きくなる。すなわち、インナーフィン24、26は熱を伝導しやすくなる。そして、インナーフィン24、26の板厚がtxまでであれば、その板厚の増加は蒸発器10の冷房性能に影響しない。しかし、インナーフィン24、26の板厚がtxを超えて増加すると、その板厚の増加に従って蒸発器10の冷房性能は低下する。

0052

これは、インナーフィン24、26の板厚が増加すると、冷媒の流路を確保する必要があるので冷媒管部12が冷媒管積層方向DRsへ拡幅するからである。そして、その冷媒管部12の拡幅に従って冷媒管部12同士の相互間隔とコルゲートフィン18の幅とが狭くなり、空気の通路が狭められるからである。

0053

このように、蓄冷時間を短縮するために、冷媒通路インナーフィン24および蓄冷空間インナーフィン26の熱伝導率を高くすることでインナーフィン24、26の熱伝導性を向上させることは、インナーフィン24、26の板厚を増すことでインナーフィン24、26の熱伝導性を向上させることと比較してメリットが大きいものと考えられる。例えば、本実施形態のように冷媒通路インナーフィン24および蓄冷空間インナーフィン26の熱伝導率を高くすれば、冷媒管部12の相互間を通過する空気に対する通風抵抗の増加および冷房性能の低下を防止しつつ、インナーフィン24、26の熱移動量を増やして蓄冷時間の短縮を図ることが可能である。

0054

また、本実施形態によれば、図2に示すように、冷媒通路インナーフィン24は、介装部16の一部を構成する中間部342を含む一成形部材としてのフィン構成部材34のうち冷媒通路12a内に配置されている部位で構成されている。そして、蓄冷空間インナーフィン26は、フィン構成部材34のうち蓄冷空間14a内に配置されている部位で構成されている。従って、両インナーフィン24、26が互いに別個の部材で構成された上で一体的に接合されている場合と比較して、両インナーフィン24、26の相互間における熱伝導性を高めやすいというメリットがある。

0055

また、本実施形態によれば、介装部16は、フィン構成部材34の中間部342と、冷媒通路壁121から延設されて構成された一対の第2外殻部302、322とを含んでいる。そして、介装部16は、その第2外殻部302、322が中間部342の両側にそれぞれ積層されて接合されることで構成されている。従って、第2外殻部302、322と中間部342とを面で対向させて接合することが可能である。そのため、冷媒通路12aと蓄冷空間14aとを互いに分離された空間として形成し、冷媒通路12aと蓄冷空間14aとの連通を確実に遮断するように加工することが容易である。

0056

(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。後述の第3実施形態以降でも同様である。

0057

図5は、本実施形態において一組を成す冷媒管部12、40および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。図5に示すように、本実施形態では、空気流れ方向Faに沿って2本の冷媒管部12、40が蓄冷材収容部14を挟み並んで設けられている。そして、介装部16、42も空気流れ方向Faに沿って2つ設けられている。本実施形態は、これらの点において第1実施形態と異なっている。

0058

なお、本実施形態では、空気流れ方向Faに沿って並ぶ2本の冷媒管部12、40のうちの一方を第1冷媒管部12と呼び、他方を第2冷媒管部40と呼ぶものとする。また、空気流れ方向Faに沿って並ぶ2つの介装部16、42のうちの一方を第1介装部16と呼び、他方を第2介装部42と呼ぶものとする。また、第2冷媒管部40内にも第1冷媒管部12内と同様に冷媒通路インナーフィン44が配置されているので、第1冷媒管部12内の冷媒通路インナーフィン24を第1インナーフィン24と呼び、第2冷媒管部40内の冷媒通路インナーフィン44を第2インナーフィン44と呼ぶものとする。

0059

具体的に、本実施形態の蒸発器10は、複数の第1冷媒管部12、複数の第2冷媒管部40、複数の蓄冷材収容部14、複数の第1介装部16、複数の第2介装部42、複数のコルゲートフィン18、第1ヘッダタンク20、第2ヘッダタンク22、複数の第1インナーフィン24、複数の第2インナーフィン44、および複数の蓄冷空間インナーフィン26を備えている。

0060

そして、第1冷媒管部12、第1介装部16、蓄冷材収容部14、第2介装部42、および第2冷媒管部40は、図5のように空気流れ方向Faに並んで一組を成しており、その一組が、コルゲートフィン18と交互に冷媒管積層方向DRsへ積層されている。また、その一組毎に着目すれば、第1冷媒管部12、第1介装部16、蓄冷材収容部14、第2介装部42、および第2冷媒管部40は、空気流れ方向Faでの空気流れ上流側から、第1冷媒管部12、第1介装部16、蓄冷材収容部14、第2介装部42、第2冷媒管部40の順に配置されている。

0061

複数の第2冷媒管部40は、第1冷媒管部12と同様に冷媒を流す冷媒チューブであり、第2冷媒管部40の冷媒流れ方向DRf(図1参照)に直交する断面形状が扁平状を成している。空気流れ方向Faにおいて第1冷媒管部12は蓄冷材収容部14に対し空気流れ上流側に配置されているが、第2冷媒管部40は蓄冷材収容部14に対し空気流れ下流側に配置されている。

0062

第2冷媒管部40は、冷媒が流通する第2冷媒通路40aを第2冷媒管部40の内側に形成している。すなわち、第2冷媒管部40は、第2冷媒通路40aを囲む第2冷媒通路壁401から構成されている。

0063

図1に示す第1ヘッダタンク20には、複数の第1冷媒管部12の一端と共に複数の第2冷媒管部40の一端もそれぞれ接続されている。そして、第2ヘッダタンク22には、複数の第1冷媒管部12の他端と共に複数の第2冷媒管部40の他端もそれぞれ接続されている。従って、冷媒は、例えば複数の第1冷媒管部12と複数の第2冷媒管部40とに並列に流れる。

0064

また、複数の第2冷媒管部40も第1冷媒管部12と同様に、送風空気が通過する間隔を相互に空けて、冷媒管積層方向DRsへ積層配置され、図5に示すように扁平状断面を有している。そして、第2冷媒管部40の扁平状断面の長手方向は空気流れ方向Faに沿っており、複数の第2冷媒管部40は何れも、その空気流れ方向Faに沿った空気流れの中に配置されている。このように配置された第2冷媒管部40はそれぞれ、第2冷媒通路40aを流れる冷媒と空気流れ方向Faへ流れる空気とを熱交換させることでその空気を冷却する。なお、その第2冷媒通路40aおよび第2冷媒通路壁401と第1冷媒管部12の冷媒通路12aおよび冷媒通路壁121とを明確に区別するために、第1冷媒管部12の冷媒通路12aを第1冷媒通路12aと呼び、第1冷媒管部12の冷媒通路壁121を第1冷媒通路壁121と呼ぶものとする。

0065

冷媒管積層方向DRsにおける蓄冷材収容部14の幅および第2冷媒管部40の幅は冷媒管部12の幅と同じになっている。そのため、第2冷媒管部40の全体が、第1冷媒管部12に対し空気流れ方向Faに重ねて設けられ、それと共に、蓄冷材収容部14に対しても空気流れ方向Faに重ねて設けられている。

0066

第2介装部42は、蓄冷材収容部14と第2冷媒管部40との間に介装されると共に、その蓄冷材収容部14と第2冷媒管部40とにそれぞれ接合されている。そして、第2介装部42は、蓄冷材収容部14の内部空間である蓄冷空間14aと第2冷媒管部40の内部空間である第2冷媒通路40aとを隔てている。すなわち、第2介装部42は、蓄冷空間14aと第2冷媒通路40aとの間の境界をなす境界部になっている。

0067

コルゲートフィン18は、空気流れ方向Faに沿った方向においては、冷媒管部12の空気流れ上流端122に合った位置から第2冷媒管部40の空気流れ下流端402に合った位置にまで及んでいる。

0068

そして、コルゲートフィン18は、第1冷媒管部12同士の相対向する扁平面123、124の間、蓄冷材収容部14同士の相対向する扁平面143、144の間、および第2冷媒管部40同士の相対向する扁平面403、404の間に介装され、コルゲートフィン18に隣接する第1冷媒管部12と蓄冷材収容部14と第2冷媒管部40とにロウ付け等によって接合されている。すなわち、コルゲートフィン18は、冷媒管積層方向DRsを向いた第1冷媒管部12の外側面である扁平面123、124と、蓄冷材収容部14の外側面である扁平面143、144と、第2冷媒管部40の外側面である扁平面403、404とに接合されている。

0069

コルゲートフィン18は、冷媒管部12の相互間を流れる空気の熱を第1冷媒管部12および第2冷媒管部40へ伝える。そして、第1冷媒通路壁121は、コルゲートフィン18が空気から吸熱した熱を第1冷媒通路12a内の冷媒へ伝え、第2冷媒通路壁401は、コルゲートフィン18が空気から吸熱した熱を第2冷媒通路40a内の冷媒へ伝える。

0070

第2インナーフィン44は、第2冷媒通路40a内を流れる冷媒の吸放熱を促進する構成材である。第2インナーフィン44は、図5に示すように第2冷媒通路40a内に配置されており、第2冷媒通路40a内を流れる冷媒と接触する。具体的に、第2インナーフィン44は板状の部材から構成され、第2冷媒管部40の冷媒流れ方向DRf(図1参照)に直交する断面形状が波状を成すように成形されている。第2インナーフィン44は第2冷媒通路40a内に収容されているので、第2冷媒管部40まわりを流れる外部空気と第2インナーフィン44との間には第2冷媒通路壁401が介在しており、第2インナーフィン44はその外部空気に直接には接触しない。

0071

また、第2インナーフィン44は第2介装部42側の端部において第2介装部42に接合されて第2介装部42と一体になっている。そして、蓄冷空間インナーフィン26は第1介装部16側の端部において第1介装部16に接合されて第1介装部16と一体になっているだけでなく、第2介装部42側の端部において第2介装部42に接合されて第2介装部42と一体になっている。

0072

すなわち、第1インナーフィン24および蓄冷空間インナーフィン26は、第1インナーフィン24と蓄冷空間インナーフィン26とのうちの一方から他方へ第1介装部16を介して熱が伝導されるように、その第1介装部16に接合されている。この点は第1実施形態と同様であるが更に、第2インナーフィン44および蓄冷空間インナーフィン26が、第2インナーフィン44と蓄冷空間インナーフィン26とのうちの一方から他方へ第2介装部42を介して熱が伝導されるように、第2介装部42に接合されている。

0073

従って、第1冷媒通路12a内の冷媒と蓄冷空間14a内の蓄冷材との間における熱の授受は、第1実施形態と同様に第1介装部16を介した熱伝導により行われ易くなっている。それに加えて、第2冷媒通路40a内の冷媒と蓄冷空間14a内の蓄冷材との間においても熱の授受が行われ、その熱の授受は、例えば第2インナーフィン44および蓄冷空間インナーフィン26が第2介装部42に一体接合されていない構成と比較して、第2介装部42を介した熱伝導により行われ易くなっている。

0074

上述した第1冷媒管部12、第2冷媒管部40、蓄冷材収容部14、第1介装部16、第2介装部42、第1インナーフィン24、第2インナーフィン44、および蓄冷空間インナーフィン26は、具体的には図5に示すように、第1外殻部材30と第2外殻部材32とフィン構成部材34とが互いにロウ付け等で接合されることによって構成されている。

0075

第1外殻部材30は、空気流れ方向Faの上流側から順に、第1外殻部301と第2外殻部302と第3外殻部303と第4外殻部304と第5外殻部305とを有している。第1〜3外殻部301、302、303は第1実施形態と同様である。

0076

第4外殻部304は、第2外殻部302と同様の構成であり、第3外殻部303と第5外殻部305とをつなぐ平板形状を成している。また、第5外殻部305は、第1外殻部301と同様の構成であり、冷媒管積層方向DRsの一方側ではコルゲートフィン18に接合され、冷媒管積層方向DRsの他方側には、第2冷媒通路40aを形成するための凹形状を形成している。

0077

第2外殻部材32は、第1外殻部材30と同様に、空気流れ方向Faの上流側から順に、第1外殻部321と第2外殻部322と第3外殻部323と第4外殻部324と第5外殻部325とを有している。第2外殻部材32は、第1外殻部材30に対して冷媒管積層方向DRsに対称形状を成している。

0078

フィン構成部材34は、第1冷媒通路12aから第2冷媒通路40aにわたって配置された一成形部材であり、第1介装部16の一部を構成する第1中間部342と、第2介装部42の一部を構成する第2中間部343とを含んでいる。

0079

そして、冷媒管積層方向DRsにおいて第1外殻部材30と第2外殻部材32とがフィン構成部材34を挟むと共に、第1外殻部301、321同士の凹形状を対向させ、第3外殻部303、323同士の凹形状を対向させ、且つ第5外殻部305、325同士の凹形状を対向させて互いに接合されている。

0080

詳細には、第1外殻部301、321の空気流れ上流側の端部同士が互いに接合され、第2外殻部302、322同士がフィン構成部材34の第1中間部342を挟んで互いに接合されている。それに加えて、第4外殻部304、324同士がフィン構成部材34の第2中間部343を挟んで互いに接合され、第5外殻部305、325の空気流れ下流側の端部同士が互いに接合されている。このようにして第1冷媒管部12、第1介装部16、蓄冷材収容部14、第2介装部42、および第2冷媒管部40が一体に構成されている。そして、その第1冷媒管部12、第1介装部16、蓄冷材収容部14、第2介装部42、および第2冷媒管部40は、冷媒管積層方向DRsに積層配置された個々のチューブセットを構成している。

0081

上記のように各部材30、32、34が互いに接合されるので、第1インナーフィン24は、フィン構成部材34のうち第1冷媒通路12a内に配置されている部位で構成されている。それと共に、蓄冷空間インナーフィン26は、フィン構成部材34のうち蓄冷空間14a内に配置されている部位で構成されている。更に、第2インナーフィン44は、フィン構成部材34のうち第2冷媒通路40a内に配置されている部位で構成されている。

0082

また、フィン構成部材34の熱伝導率は、第1実施形態と同様に、第1外殻部材30および第2外殻部材32と比較して高くなっている。すなわち、第1インナーフィン24の熱伝導率、第2インナーフィン44の熱伝導率、および蓄冷空間インナーフィン26の熱伝導率は、第1冷媒通路壁121の熱伝導率、第2冷媒通路壁401の熱伝導率、および収容部壁141の熱伝導率の何れに対しても高くなっている。

0083

また、図5に示すように、第2冷媒通路壁401は、第1外殻部材30の第5外殻部305と第2外殻部材32の第5外殻部325とから構成されている。そして、第2介装部42は、第1外殻部材30および第2外殻部材32の第4外殻部304、324とフィン構成部材34の第2中間部343とを含んでおり、その一対を成す第4外殻部304、324が第2中間部343の両側にそれぞれ積層されて接合されることで構成されている。

0084

本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。

0085

更に、本実施形態によれば、第1インナーフィン24および蓄冷空間インナーフィン26は、第1インナーフィン24と蓄冷空間インナーフィン26とのうちの一方から他方へ第1介装部16を介して熱が伝導されるように、その第1介装部16に接合されている。これに加えて、第2インナーフィン44および蓄冷空間インナーフィン26が、第2インナーフィン44と蓄冷空間インナーフィン26とのうちの一方から他方へ第2介装部42を介して熱が伝導されるように、第2介装部42に接合されている。

0086

従って、第1冷媒通路12a内の冷媒で第2冷媒管部40を介することなく蓄冷材を冷却でき、それと共に、第2冷媒通路40a内の冷媒で第1冷媒管部12を介することなく蓄冷材を冷却できる。例えば、蓄冷材収容部14が第1冷媒管部12および第2冷媒管部40の両方に対し空気流れ方向Faの一方に偏って配置された構成と比較して、蓄冷材を迅速に冷却することが可能である。

0087

また、本実施形態によれば、第1インナーフィン24、蓄冷空間インナーフィン26、および第2インナーフィン44の熱伝導率は何れも、収容部壁141の熱伝導率と比較して高い。従って、蓄冷材収容部14の蓄冷材を冷媒で冷却する際に、第1インナーフィン24と第1介装部16と蓄冷空間インナーフィン26とを介した冷媒と蓄冷材との間の熱伝導、および、第2インナーフィン44と第2介装部42と蓄冷空間インナーフィン26とを介した冷媒と蓄冷材との間の熱伝導が為されやすくなる。

0088

また、本実施形態によれば、図5に示すように、第1インナーフィン24は、第1介装部16の一部を構成する第1中間部342と第2介装部42の一部を構成する第2中間部343とを含む一成形部材としてのフィン構成部材34のうち冷媒通路12a内に配置されている部位で構成されている。そして、蓄冷空間インナーフィン26は、フィン構成部材34のうち蓄冷空間14a内に配置されている部位で構成されている。更に、第2インナーフィン44は、フィン構成部材34のうち第2冷媒通路40a内に配置されている部位で構成されている。従って、第1および第2インナーフィン24、44が蓄冷空間インナーフィン26とは別個の部材で構成された上で一体的に接合されている場合と比較して、第1および第2インナーフィン24、44の各々と蓄冷空間インナーフィン26との間における熱伝導性を高めやすいというメリットがある。

0089

(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。

0090

図6は、本実施形態において一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。図6に示すように、本実施形態では、第1実施形態と比較して、介装部16のうちフィン構成部材34の中間部342が厚くなっている。

0091

具体的に本実施形態では、フィン構成部材34は、中間部342において局所的に冷媒管積層方向DRsへ厚く形成されている。例えば、そのフィン構成部材34の中間部342は、フィン構成部材34の素材としての板状部材が冷媒管積層方向DRsへ積層されるように折り重ねられて構成されている。これにより、その中間部342は他の部位(例えばインナーフィン24、26)に比して厚くなっている。

0092

このように、介装部16のうち、外部空気に対して晒されない中間部342が肉厚にされることで、冷媒管部12まわりを流れる外部空気を介さない伝熱経路において冷媒と蓄冷材との間での熱伝導性を向上させることが可能である。その結果として、蓄冷材を効率的に冷却することができる。

0093

なお、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。また、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態と組み合わせることも可能である。また、本実施形態を前述の第2実施形態と組み合わせた場合には、第2介装部42を第1介装部16と同等に構成してもよい。

0094

(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。

0095

図7は、本実施形態において一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。図7に示すように、本実施形態では、第1実施形態と比較して、フィン構成部材34の板厚が厚くなっている。

0096

例えば、フィン構成部材34の板厚は、第1外殻部材30および第2外殻部材32の板厚よりも厚くなっている。これにより、インナーフィン24、26の板厚は冷媒通路壁121および収容部壁141の板厚よりも厚くなっている。

0097

このようにフィン構成部材34の板厚が増せば、その分、介装部16を介したインナーフィン24、26相互間の熱伝導性を向上させることが可能である。その結果として、蓄冷材を効率的に冷却することができる。

0098

なお、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。また、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態または第3実施形態と組み合わせることも可能である。

0099

(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。

0100

図8は、本実施形態において一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。図8に示すように、本実施形態では、第1実施形態と比較して、第1外殻部材30および第2外殻部材32の板厚が厚くなっている。

0101

このように外殻部材30、32の板厚が増せば、その分、空気流れ方向Faに沿った冷媒通路インナーフィン24と蓄冷空間インナーフィン26との並び方向に直交する介装部16の断面積が増すので、介装部16を介したインナーフィン24、26相互間での熱伝導による熱移動量が増加する。その一方で、冷媒と蓄冷材との間の伝熱経路のうち外部空気を介した伝熱経路での熱抵抗が、外殻部材30、32の板厚が増すほど大きくなる。従って、外殻部材30、32の板厚が増せば、その分、冷媒は、外部空気を介さずに、介装部16を介したインナーフィン24、26相互間の熱伝導を利用して蓄冷材を冷却しやすくなる。その結果、蓄冷材を効率的に冷却することができる。

0102

なお、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。また、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態または第3実施形態と組み合わせることも可能である。

0103

(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。

0104

図9は、本実施形態において一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。図9に示すように、本実施形態では、第1実施形態と比較して、冷媒管積層方向DRsにおける介装部16の厚みが厚くなっている。

0105

具体的に、本実施形態の介装部16は、第1外殻部材30および第2外殻部材32の第2外殻部302、322とフィン構成部材34の中間部342とに加えて、第1の外側接合部161と第2の外側接合部162とを含んでいる。その外側接合部161、162は、第1外殻部材30および第2外殻部材32と同等の熱伝導率を有する板状部材であり、例えばその外殻部材30、32の一方または両方と同じ材質で構成されている。

0106

また、第1の外側接合部161は、冷媒管積層方向DRsにおいて、第1外殻部材30の第2外殻部302に対し中間部342側とは反対側すなわち外側に積層されて一体に接合されている。それと共に、第2の外側接合部162は、冷媒管積層方向DRsにおいて、第2殻部材32の第2外殻部322に対し中間部342側とは反対側すなわち外側に積層されて一体に接合されている。

0107

従って、冷媒管積層方向DRsに沿った方向である介装部16の厚み方向における介装部16の幅Wtは、第1および第2の外側接合部161、162の厚みを含んでいるので、冷媒通路壁121の壁厚みの2倍と冷媒通路インナーフィン24の材料厚みとの和よりも大きくなっている。その冷媒通路壁121の壁厚みとしては、例えば冷媒通路壁121の平均板厚が採用され、冷媒通路インナーフィン24の材料厚みとしては、例えば冷媒通路インナーフィン24の平均板厚が採用される。

0108

上述のように介装部16の厚み方向における介装部16の幅Wtは、例えば第1実施形態と比較して大きくなっているので、介装部16を介したインナーフィン24、26相互間の熱伝導性を向上させることが可能である。

0109

なお、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。また、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2〜5実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。また、本実施形態を前述の第2実施形態と組み合わせた場合には、第2介装部42を第1介装部16と同等に構成してもよい。

0110

(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第6実施形態と異なる点を主として説明する。

0111

図10は、本実施形態において一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第6実施形態の図9に相当する図である。図10に示すように、本実施形態では、第6実施形態と比較して、第1および第2の外側接合部161、162が厚くなり、介装部16とコルゲートフィン18との間の隙間がその外側接合部161、162によって埋められている。

0112

例えば本実施形態では、第1の外側接合部161の材料としてのペースト状の充填材が、第1外殻部材30の第2外殻部302とコルゲートフィン18との間の隙間を埋めるように充填された上で固化されている。これと同様に、第2の外側接合部162の材料としてのペースト状の充填材が、第2外殻部材32の第2外殻部322とコルゲートフィン18との間の隙間を埋めるように充填された上で固化されている。

0113

すなわち、第1の外側接合部161は、第1外殻部材30の第2外殻部302とコルゲートフィン18との間に充填された充填材が固化したものであり、第2の外側接合部162は、第2外殻部材32の第2外殻部322とコルゲートフィン18との間に充填された充填材が固化したものである。

0114

なお、本実施形態の外側接合部161、162は、第6実施形態と同様に、第1外殻部材30および第2外殻部材32と同等の熱伝導率を有している。

0115

本実施形態では、前述の第6実施形態と共通の構成から奏される効果を第6実施形態と同様に得ることができる。

0116

(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。

0117

図11は、本実施形態において一組を成す冷媒管部12および蓄冷材収容部14とその近傍とを示す部分を抜粋した断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。図11に示すように、本実施形態では、第1実施形態と比較して、空気流れ方向Faにおける介装部16の幅が小さくなっている。

0118

具体的に、本実施形態の介装部16では、第2外殻部302、322がそれぞれ、空気流れ方向Faへ積層されるように折り重ねられている。そのため、介装部16は、空気流れ方向Faを厚み方向とした壁形状を成している。そして、介装部16は、介装部16とその両側のコルゲートフィン18との間の隙間が生じない構造または殆ど生じない構造となっている。従って、本実施形態では、例えば第1実施形態と比較して、介装部16を介したインナーフィン24、26相互間の熱伝導性を向上させることが可能である。

0119

なお、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。また、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2〜5実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。また、本実施形態を前述の第2実施形態と組み合わせた場合には、第2介装部42を第1介装部16と同等に構成してもよい。

0120

(他の実施形態)
(1)上述の各実施形態において、蓄冷材収容部14の全体が冷媒管部12に対し空気流れ方向Faに重ねて設けられているが、それに限らず、蓄冷材収容部14は、冷媒管部12に対し空気流れ方向Faに少なくとも部分的に重ねて設けられていればよい。

0121

このことは、第2実施形態における蓄冷材収容部14と第2冷媒管部40との関係についても同様である。すなわち、第2冷媒管部40は、蓄冷材収容部14に対し空気流れ方向Faに少なくとも部分的に重ねて設けられていればよい。

0122

(2)上述の第1実施形態において、冷媒管部12、蓄冷材収容部14、および介装部16はそれぞれ、板状部材の成形品である第1外殻部材30と第2外殻部材32とを互いに接合することで構成された板成形管の一部分になっているが、その板成形管は、例えばアルミニウム合金製の押出し成形管に置き換えられても差し支えない。例えば、押出し成形管の場合には、その押出し成形管は断面扁平形状に成形され、その断面扁平形状をその厚み方向へ局所的に押し潰すように変形させることで、介装部16が形成されると共に、冷媒通路12aと蓄冷空間14aとが並列的に形成される。このことは、第2〜8実施形態に関しても同様である。

0123

(3)上述の各実施形態において、蒸発器10は、例えばアイドリングストップ車両に搭載される車両用空調装置に用いられるが、アイドリングストップ機能を備えない通常車両に搭載される車両用空調装置に用いられても差し支えない。要するに、蒸発器10の用途に限定はない。

0124

(4)上述の各実施形態において、図2に示すように、コルゲートフィン18は、空気流れ方向Faに沿った方向において冷媒管部12の空気流れ上流端122に合った位置から蓄冷材収容部14の空気流れ下流端142に合った位置にまで及んでいるが、これに比して短く形成されていても差し支えない。例えば、コルゲートフィン18は、図2では、冷媒管積層方向DRsにおける冷媒管部12の両側だけでなく蓄冷材収容部14の両側にも設けられているが、蓄冷材収容部14の両側には設けられずに冷媒管部12の両側にだけ設けられていてもよい。

0125

(5)上述の第1実施形態において、冷媒通路インナーフィン24および蓄冷空間インナーフィン26は各々、一成形部材であるフィン構成部材34のうちの互いに異なる一部位で構成されているが、冷媒通路インナーフィン24および蓄冷空間インナーフィン26は別個の部材から成るものであっても差し支えない。例えば、冷媒通路インナーフィン24を構成する部材と蓄冷空間インナーフィン26を構成する部材とが介装部16にて突き合わされるように配置された上で、それぞれのインナーフィン24、26を構成する部材が別々に介装部16に接合されてもよい。このことは、第2〜8実施形態に関しても同様であり、第2実施形態における蓄冷空間インナーフィン26と第2インナーフィン44との関係に関しても同様である。

0126

(6)上述の第3実施形態において、フィン構成部材34の中間部342は、そのフィン構成部材34の素材としての板状部材が折り重ねられることで肉厚にされているが、中間部342を肉厚にする手段に限定はない。例えば、中間部342は、溶接などによって肉厚にされても差し支えない。

0127

(7)上述の各実施形態において、冷媒通路12a、40a内の冷媒は、第1ヘッダタンク20側から第2ヘッダタンク22側へ何れも同じ向きに流れるが、例えば第2ヘッダタンク22内が仕切られる等して第2ヘッダタンク22に冷媒流入口冷媒流出口とが設けられると共に、第1ヘッダタンク20において冷媒流れUターンさせられても差し支えない。

0128

なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。

0129

10蒸発器(蓄冷熱交換器)
12冷媒管部(第1冷媒管部)
12a冷媒通路
14蓄冷材収容部
14a蓄冷空間
16介装部(第1介装部)
24 冷媒通路インナーフィン(第1インナーフィン)
26 蓄冷空間インナーフィン
Fa 空気流れ方向

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 三菱電機株式会社の「 フリークーリングユニット」が 公開されました。( 2021/04/30)

    【課題・解決手段】フリークーリングユニットは、空気熱交換器と、冷却熱交換器と、ポンプと、が配管で接続され、配管内に熱媒体を循環させるフリークーリング回路を有している。フリークーリングユニットは、上部に... 詳細

  • 三菱電機株式会社の「 熱交換器ユニット及び冷凍サイクル装置」が 公開されました。( 2021/04/30)

    【課題・解決手段】熱交換器ユニットは、複数の熱交換部を有する熱交換器と、熱交換器に空気を供給するファンと、を備え、複数の熱交換部のそれぞれは、伝熱管と、伝熱管の風上側端部から風上側に延びた風上側フィン... 詳細

  • 三菱電機株式会社の「 熱交換装置、熱交換器ユニット及び冷凍サイクル装置」が 公開されました。( 2021/04/30)

    【課題・解決手段】熱交換器は、第1伝熱管と、第1伝熱管の風上側端部から風上側に延びた風上側フィンと、第1伝熱管の風下側端部から風下側に延びた風下側フィンと、をそれぞれ有し、互いに並列して配置された複数... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ