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技術 梁補強金具

出願人 旭化成建材株式会社
発明者 萩野毅酒井舞
出願日 2016年4月28日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2016-091209
公開日 2016年12月15日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2016-211365
状態 特許登録済
技術分野 建築用棒状部材
主要キーワード 十二角形 罫書き 厚み変化率 SN材 正八角形 貫通孔形成 フランジ側 内接円
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年12月15日)のものです。
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図面 (8)

課題

重量の増加を抑えると共にコストの低減を図りながら、貫通孔が形成された梁の強度を補強することが可能な梁補強金具を提供する。

解決手段

本発明に係る梁補強金具2は、鉄骨梁1に固定されるフランジ部21と、フランジ部21より内側に設けられ、フランジ部21が形成する面211に対して立ち上がるように形成される立上部23と、フランジ部21と立上部23との間を連接する連接部22とを有し、フランジ部21、連接部22、及び立上部23は一体成形され、フランジ部21の厚さをt1、立上部23の厚さをt3と定義したときに、(t1−t3)/t1が0.3未満であることを特徴とする。

概要

背景

H形鋼I形鋼などは、建築構造物の梁として広く用いられているが、このような梁においては、建築構造物内部に設けられた配管を通すための貫通孔を形成する場合がある。その際、貫通孔を形成したことによる強度の低下を防ぐために、貫通孔に補強用金具を取り付けることが多く、一般に梁補強金具溶接により取り付けられることが多い。

上記のような梁補強金具としては、例えば下記特許文献1、2に記載されている。下記特許文献1、2に記載された梁補強金具は、リング形状を有する本体と、本体の周囲に設けられたフランジ部と、本体とフランジ部との間に設けられたテーパ部とを有し、フランジ部とテーパ部との間に、フランジ部の厚さよりも厚さ寸法の大きい肉厚部が設けられている。このような梁補強金具を設けることにより、梁補強金具の中空部分に配線等を通すことができると共に、梁に貫通孔を形成したことによる強度の低下を抑えることが可能となっている。

概要

重量の増加を抑えると共にコストの低減をりながら、貫通孔が形成された梁の強度を補強することが可能な梁補強金具を提供する。 本発明に係る梁補強金具2は、鉄骨梁1に固定されるフランジ部21と、フランジ部21より内側に設けられ、フランジ部21が形成する面211に対して立ち上がるように形成される立上部23と、フランジ部21と立上部23との間を連接する連接部22とを有し、フランジ部21、連接部22、及び立上部23は一体成形され、フランジ部21の厚さをt1、立上部23の厚さをt3と定義したときに、(t1−t3)/t1が0.3未満であることを特徴とする。

目的

本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、重量の増加を抑えると共にコストの低減を図りながら、貫通孔が形成された梁の強度を補強することが可能な梁補強金具を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

鉄骨梁に形成された貫通孔の周囲に設けられる梁補強金具であって、前記鉄骨梁に固定されるフランジ部と、前記フランジ部より内側に設けられ、前記フランジ部が形成する面に対して立ち上がるように形成される立上部と、前記フランジ部と前記立上部との間を連接する連接部とを有し、前記フランジ部、前記連接部、及び前記立上部は一体成形され、前記フランジ部の厚さをt1、前記立上部の厚さをt3と定義したときに、(t1−t3)/t1が0.3未満であることを特徴とする梁補強金具。

請求項2

前記フランジ部、前記連接部、及び前記立上部は、前記貫通孔の周縁よりも外周側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の梁補強金具。

請求項3

前記立上部が前記貫通孔内に嵌入した状態で、前記フランジ部が前記鉄骨梁に固定され、前記t3が前記t1よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の梁補強金具。

請求項4

側面断面視における前記梁補強金具の内径に占める前記立上部の立ち上がる高さの割合は、約10%以上40%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の梁補強金具。

請求項5

前記梁補強金具は、複数の部材を組み合わせることにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の梁補強金具。

請求項6

前記梁補強金具は、その外形多角形であり、前記多角形のいずれか1つの頂点が前記鉄骨梁のフランジ側に向くように設置されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の梁補強金具。

請求項7

前記多角形は、六角形又は八角形である請求項6に記載の梁補強金具。

技術分野

0001

本発明は、梁補強金具に関するものである。

背景技術

0002

H形鋼I形鋼などは、建築構造物の梁として広く用いられているが、このような梁においては、建築構造物内部に設けられた配管を通すための貫通孔を形成する場合がある。その際、貫通孔を形成したことによる強度の低下を防ぐために、貫通孔に補強用金具を取り付けることが多く、一般に梁補強金具は溶接により取り付けられることが多い。

0003

上記のような梁補強金具としては、例えば下記特許文献1、2に記載されている。下記特許文献1、2に記載された梁補強金具は、リング形状を有する本体と、本体の周囲に設けられたフランジ部と、本体とフランジ部との間に設けられたテーパ部とを有し、フランジ部とテーパ部との間に、フランジ部の厚さよりも厚さ寸法の大きい肉厚部が設けられている。このような梁補強金具を設けることにより、梁補強金具の中空部分に配線等を通すことができると共に、梁に貫通孔を形成したことによる強度の低下を抑えることが可能となっている。

先行技術

0004

特許4368830号公報
特許5063162号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところが、上記特許文献1、2に記載されたように、梁補強金具に肉厚部を設けると、梁補強金具の重量が増加してしまうことによるコストアップの問題があった。このため、梁補強金具の重量の増加を抑え、コストの低減を図りながら、貫通孔を形成したことで低下した梁の強度を補強することが求められていた。

0006

本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、重量の増加を抑えると共にコストの低減を図りながら、貫通孔が形成された梁の強度を補強することが可能な梁補強金具を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するために本発明に係る梁補強金具は、鉄骨梁に形成された貫通孔の周囲に設けられる梁補強金具であって、前記鉄骨梁に固定されるフランジ部と、前記フランジ部より内側に設けられ、前記フランジ部が形成する面に対して立ち上がるように形成される立上部と、前記フランジ部と前記立上部との間を連接する連接部とを有し、前記フランジ部、前記連接部、及び前記立上部は一体成形され、前記フランジ部の厚さをt1、前記立上部の厚さをt3と定義したときに、(t1−t3)/t1が0.3未満であることを特徴とする。

0008

かかる構成によれば、梁補強金具を構成するフランジ部及び立上部の厚さが(t1−t3)/t1が0.3未満の条件を満たすように厚み変化率が小さくなっているため、例えばフランジ部より厚い肉厚部を設けた梁補強金具と比較して、梁補強金具の重量を抑えることができる。その結果、梁補強金具の重量を抑えながら、貫通孔が形成された梁の強度を補強することができる。また、フランジ部、連接部及び立上部が一体成形されているので、例えば一体成形されていない梁補強金具においては、当該梁補強金具を構成する部材同士を連結するための溶接が必要となるが、本発明ではそのような溶接を必要としないので、溶接量を少なくすることができる。

0009

また本発明に係る梁補強金具では、前記フランジ部、前記連接部、及び前記立上部は、前記貫通孔の周縁よりも外周側に設けられていることが好ましい。

0010

かかる構成によれば、梁補強金具を構成するフランジ部、連接部及び立上部が梁に形成された貫通孔の周縁よりも外周側に設けられているので、貫通孔の周縁よりも内側に梁補強金具を配置した構成(例えば貫通孔内に梁補強金具の一部を嵌入した構成)と比較して、貫通孔の有効径(例えば配管等を貫通孔に通すために使用することが可能な領域)を大きく確保することができる。また、梁補強金具を貫通孔の周縁よりも外周側に設けると、梁補強金具を貫通孔の周縁よりも内周側に設けた場合と比較して、同じ有効径を確保するのに梁に設けた貫通孔の大きさを小さくすることができる。貫通孔の大きさを小さくすることができればその分貫通孔形成による鉄骨梁の強度の低下が抑えられるので、本発明では、梁補強金具を貫通孔の周縁よりも内周側に設けた場合と比較して、鉄骨梁を補強する補強効果を大きくすることができる。

0011

また本発明に係る梁補強金具では、前記立上部が前記貫通孔内に嵌入した状態で、前記フランジ部が前記鉄骨梁に固定され、前記t3が前記t1よりも小さいことが好ましい。

0012

かかる構成によれば、梁に形成された貫通孔内に立上部を嵌入させて梁補強金具を取り付けることができるので、梁補強金具を貫通孔に取り付ける際に、位置合わせを容易にすることができる。また、貫通孔内に嵌入させた立上部の厚さt3がフランジ部の厚さt1よりも小さいので、例えば貫通孔内にフランジ部よりも厚い肉厚部を嵌入させた構成と比較して、有効径を大きく確保することができる。

0013

また本発明に係る梁補強金具では、側面断面視における前記梁補強金具の内径に占める前記立上部の立ち上がる高さの割合は、約10%以上40%以下であることも好ましい。

0014

フランジ部から立ち上がる立上部の高さが高いほど、貫通孔の周囲を補強する補強効果を向上させることができる一方、立上部の高さを高くし過ぎると、立上がり形成時に梁補強金具にひび割れが生じ破損するおそれがある。この構成によれば、上記のように立上部の立ち上がる高さの割合が規定されているので、梁補強金具の破損を防止しながら、貫通孔の周囲を補強する補強効果を向上させることができる。

0015

また本発明に係る梁補強金具では、複数の部材を組み合わせることにより構成されていることも好ましい。

0016

かかる構成によれば、複数の部材を組み合わせて梁補強金具を形成することができるので、梁補強金具を構成する部材の選択の自由度を向上させることができる。

0017

また本発明に係る梁補強金具は、その外形多角形であり、前記多角形のいずれか1つの頂点が前記鉄骨梁のフランジ側に向くように設置されることも好ましい。また前記多角形は、六角形又は八角形であることも好ましい。

0018

かかる構成によれば、多角形の直線部内で作業者が一定の距離を保ちながら溶接できるので、円形の梁補強金具の場合と比較して溶接し易くすることができる。また、多角形の頂点をフランジ側に向くように設置すれば、当該頂点をフランジ近傍に設置しても、当該頂点近傍を溶接できる。その結果、より広い範囲で溶接することができるので、梁補強金具による補強効果を向上させることができる。

発明の効果

0019

本発明によれば、重量の増加を抑えると共にコストの低減を図りながら、貫通孔が形成された梁の強度を補強することが可能な梁補強金具を提供することができる。

図面の簡単な説明

0020

本発明の第1実施形態に係る梁補強金具を、鉄骨梁のウェブの貫通孔に固定した状態を示す側面断面図である。
本発明の第1実施形態に係る梁補強金具を、鉄骨梁のウェブの貫通孔に固定した状態を示す正面図である。
本発明の第2実施形態に係る梁補強金具を、鉄骨梁のウェブの貫通孔に固定した状態を示す側面断面図である。
本発明の第3実施形態に係る梁補強金具を、鉄骨梁のウェブの貫通孔に固定した状態を示す側面断面図である。
本発明の第4実施形態に係る梁補強金具を、鉄骨梁のウェブの貫通孔に固定した状態を示す正面図である。
本発明の第5実施形態に係る梁補強金具を説明するための図である。
従来の梁補強金具を、鉄骨梁のウェブの貫通孔に固定した状態を示す正面図である。

実施例

0021

以下添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。

0022

まず、図1を参照しながら第1実施形態における梁補強金具の構成について説明する。図1は、梁補強金具を、鉄骨梁のウェブの貫通孔に固定した状態を示す側面断面図である。図2は、梁補強金具を、鉄骨梁のウェブの貫通孔に固定した状態を示す正面図である。

0023

図1及び図2に示すように、鉄骨梁1には貫通孔11が設けられており、この貫通孔11の周囲のウェブ10に梁補強金具2を取り付けて、貫通孔11の周囲を補強するものである。

0024

第1実施形態における梁補強金具2は、略環状に形成され、中心部には孔231が設けられている。梁補強金具2は、フランジ部21と、連接部22と、立上部23とを備える。梁補強金具2の材質は、SM材SN材(例えばSM490、SN490等)を用いることが好適であるが、他の金属材料を用いることも可能である。

0025

フランジ部21は、梁補強金具2の外周側に設けられ、貫通孔11の周囲に形成された鉄骨梁1のウェブ10に固定される。フランジ部21とウェブ10との間は、図2に示すように溶接部40によって溶接されることで、梁補強金具2が鉄骨梁1のウェブ10に固定される。図2(A)に示すように、フランジ部21をウェブ10に溶接する際には、フランジ部21の一部(例えば平面視リング状のフランジ部21における対角上の4箇所)を溶接部40により溶接してウェブ10に固定しても良く、図2(B)に示すように、フランジ部21の周縁を溶接部40によって溶接してウェブ10に固定しても良い。図2(A)に示すようにフランジ部21とウェブ10とを溶接することで、図2(B)に示すように溶接した場合と比較して、溶接量を少なくした状態で梁補強金具2を鉄骨梁1に固定することができる。なお、フランジ部21とウェブ10との溶接は、図2(A)に示す4箇所を溶接することに限定されず、梁補強金具2が鉄骨梁1に固定されれば、その溶接箇所等は適宜選択可能である。

0026

立上部23は、フランジ部21よりも内側に設けられ、フランジ部21が形成する面211に対して略垂直に立ち上がるように形成される。立上部23の立ち上げ高さhが大きい程、貫通孔11の周囲を補強する補強効果が大きくなり、特に、立上部23の立ち上がる高さの割合は、側面断面視における梁補強金具2の内径d1の約10%以上とすればより補強効果が大きくなり好適である。なお、立上部23を成形するに際し、立上部23の高さを高くし過ぎる(例えば、梁補強金具2の内径の約40%より高くした場合)と、梁補強金具2材にひび割れが生じるおそれがある。このため、ひび割れの防止と補強効果との両立を図るために、立上部23の高さの割合を、梁補強金具2の内径d1の約10%以上約40%以下とすることが好ましい。

0027

フランジ部21と立上部23との間には連接部22が設けられている。この連接部22は、フランジ部21と立上部23とを連接するように円弧形状に形成されている。後述するように、立上部23が貫通孔11に嵌入される際には、この連接部22が貫通孔11の周縁に当接されて位置決めがされる。フランジ部21、連接部22及び立上部23は一体に成形されてなるものである。

0028

本実施形態では、上述したフランジ部21、連接部22、及び立上部23それぞれの厚み変化率は、小さいことが好ましい。この厚み変化率が小さいとは、図1に示すように、フランジ部21の厚さをt1、連接部22の厚さをt2、立上部23の厚さをt3と定義したときに、t1、t2、及びt3における最大値最小値との差(本実施形態ではt1−t3)がフランジ部の厚さt1に対して30%未満であることが好適である。すなわち、(t1−t3)/t1が0から0.3未満であることが好ましい。より好ましくは、(t1−t3)/t1が0から0.1以下であることが好ましい。

0029

このように、梁補強金具2を構成するフランジ部21、連接部22及び立上部23それぞれの厚さが、側面断面視においてほぼ同じになっているので、例えば従来のようなフランジ部21より厚い肉厚部を設けた梁補強金具と比較して、梁補強金具2の重量を抑えることができる。その結果、梁補強金具2の重量を抑えながら、貫通孔11が形成された鉄骨梁1の強度を補強することができる。また、フランジ部21、連接部22及び立上部23が一体成形されているので、例えば一体成形されていない梁補強金具においては、当該梁補強金具を構成する部材同士を連結するための溶接が必要となるが、本発明ではそのような部材同士を連結するための溶接を必要としないので、溶接量を少なくすることができる。

0030

また本実施形態では、上述したフランジ部21、連接部22、及び立上部23は、図1に示すように、貫通孔11の周縁よりも外周側に設けられた状態で、梁補強金具2が鉄骨梁1に固定される。

0031

このような構成とすることによって、貫通孔11の周縁よりも内側に梁補強金具2を配置した構成(図3を参照しながら後述するように、貫通孔11内に梁補強金具2の一部を嵌入した構成)と比較して、有効径d1を大きく確保することができる(図1に示す有効径d1と、図3に示す有効径d2とを比較すると、d1>d2)。また、梁補強金具2を貫通孔11の周縁よりも外周側に設けると、梁補強金具2を貫通孔11の周縁よりも内周側に設けた場合と比較して、同じ有効径を確保するのに貫通孔11の大きさを小さくすることができる(図3に示す貫通孔11内に梁補強金具2の一部を嵌入した構成において、図1の有効径d1と同じ寸法を確保するためには、図3に示す貫通孔11を大きくする必要がある。貫通孔11を大きくすると、その分鉄骨梁1の耐力が低下する)。貫通孔11の大きさを小さくすることができればその分貫通孔11形成による鉄骨梁1の耐力の低下が抑えられるので、本発明では、梁補強金具2を貫通孔11の周縁よりも内周側に設けた場合と比較して、鉄骨梁1を補強する補強効果を大きくすることができる。なお、図1では梁補強金具2の全体(フランジ部21、連接部22、及び立上部23)が貫通孔11の周縁よりも外周側に設けられた例が示されているが、この例に限定されず、梁補強金具2の一部(例えば立上部23)が貫通孔11の周縁よりも内周側に設けられた状態で、鉄骨梁1に梁補強金具2を固定することも可能である。この場合において、有効径d1が貫通孔11よりも若干小さくなるものであるが、例えば梁補強金具2の大部分を貫通孔11の周縁よりも内周側に設けた場合と比較して、有効径を大きく確保することが可能である。

0032

続いて、第2実施形態における梁補強金具の構成について説明する。図3は、第2実施形態における梁補強金具を、鉄骨梁のウェブの貫通孔に固定した状態を示す側面断面図である。第2実施形態における梁補強金具2は、第1実施形態と比較して、鉄骨梁1のウェブ10に対する梁補強金具2の取付けの方法を変えたもので、それ以外の構成や機能は同じである。従って第1実施形態と同じ部分については、その説明を省略する。

0033

第2実施形態における梁補強金具2では、鉄骨梁1の貫通孔11内に立上部23が嵌入した状態で、フランジ部21が鉄骨梁1に溶接されて固定され、立上部23の厚さt3がフランジ部21の厚さt1よりも小さくなっている。第2実施形態においても立上部23の高さhを高くするほど、貫通孔11の周囲を補強する補強効果が大きくなる利点がある。好適には、立上部23の高さhは、側面断面視における梁補強金具2の内径d2の約10%以上であることが好ましい。立上部23の形成による梁補強金具2材のひび割れの発生を防止しつつ、補強効果を大きくするためには、立上部23の高さhは、側面断面視における梁補強金具2の内径d2の約10%以上〜40%以下とすることが好ましい。なお、第2実施形態におけるフランジ部21と鉄骨梁1との溶接としては、例えばフランジ部21における対角上の4箇所(例えば、図2(a)参照)を溶接しても良く、フランジ部21の周縁(図2(b)参照)を溶接しても良い。また、貫通孔11の周縁と梁補強金具2との隙間に溶接部40(図3参照)を形成して溶接しても良く、その溶接方法は適宜選択可能である。

0034

第2実施形態においては、梁補強金具2を鉄骨梁1に取り付ける際に、立上部23を貫通孔11に嵌め込むことで取り付けを行うことができるので、梁補強金具2の位置決めを容易に行うことができるという利点がある。また、貫通孔11内に嵌入させた立上部23の厚さt3がフランジ部21の厚さt1よりも小さいので、例えば貫通孔内にフランジ部よりも厚い肉厚部を嵌入させた構成と比較して、有効径を大きく確保できるという利点がある。

0035

続いて、第3実施形態における梁補強金具の構成について説明する。図4は、第3実施形態における梁補強金具を、鉄骨梁のウェブの貫通孔に固定した状態を示す側面断面図である。

0036

第3実施形態では、梁補強金具2を、鉄骨梁1に形成された貫通孔11周囲のウェブ10の表と裏図4ではウェブ10の左側の面と右側の面)に取り付ける。梁補強金具2とウェブ10との溶接としては、例えば図2に示したように、フランジ部21の複数箇所(例えば4箇所)を溶接しても良く、フランジ部21の周縁を溶接しても良い。

0037

このように梁補強金具2をウェブ10の両面に取り付けることで、貫通孔11の周囲を補強する補強効果を向上させることが可能となる。

0038

続いて、第4実施形態における梁補強金具の構成について説明する。図5は、第4実施形態における梁補強金具を、鉄骨梁のウェブの貫通孔に固定した状態を示す正面図である。

0039

上記第1〜3実施形態では梁補強金具2が一体成形された例を説明したが、第4実施形態における梁補強金具2は、複数の部材を組み合わせることにより構成される。詳細には、図5に示すように、梁補強金具2は、平面視において半円形状の部材2a、2aを組み合わせて構成される。言い換えれば、梁補強金具2は、半円形状の部材2a、2aに分割されている。このように分割された状態で貫通孔11の周囲に固定され、貫通孔11の周囲を補強する。梁補強金具2の分割する箇所としては、梁補強金具2の中心を通り鉄骨梁1のウェブ10の長手方向(図5では左右方向)に平行な分割線41により、梁補強金具2を2つに分割することが好適である。しかしながら分割する箇所はこれに限定されず、梁補強金具2の中心を通る分割線を、当該長手方向に対して所定角度(例えば0°〜30°)傾斜させた線に基づき梁補強金具2を2つに分割することも可能である。

0040

なお、図5に示す梁補強金具2を構成する半円形状の部材2a、2aは、略同一形状に形成され、それぞれ半円形状のフランジ部21a、21a、連接部(図5では省略)、及び立上部23a、23a、を有している。半円形状のフランジ部21a、21aと鉄骨梁1との溶接としては、半円形状のフランジ部21a、21aの周縁に亘って溶接しても良く、その溶接方法は適宜選択することが可能である。

0041

図5に示したように、梁補強金具2として分割した構成も用いることを可能とすることで、梁補強金具2に使用する部材の選択の自由度を向上させることができる。

0042

上述した第1〜第4実施形態において、立上部23の高さを、梁補強金具2を構成する部材の厚みの大きさに応じて変化させるようにしても良い。例えば、梁補強金具2を構成する部材の厚みが厚いものを用いる場合には、厚みが薄いものを用いる場合と比較して、立上部23の高さを低くしても良い。このように立上部23の高さを変える場合においても、上述したように立上部23の高さは、側面断面視における梁補強金具2の内径の約10%以上〜40%以下とすることが好ましい。立上部23の高さを厚みに応じて変えることで、梁補強金具2にひび割れが生じることを防止しながら、より一層補強効果を大きくすることが可能となる。なお、上述のように、立上部23の高さについて梁補強金具2を構成する部材の厚みの大きさに応じて変化させる他に、立上部23の高さを、梁補強金具2の中心部に形成される孔231の大きさに応じて変えるようにしても良い。

0043

続いて、第5実施形態における梁補強金具の構成について説明する。図6に示す符号2B、2Cは、第5実施形態における梁補強金具を示す。比較のため、外形が円形状である梁補強金具を符号2Aで示す。第5実施形態の梁補強金具2B、2Cは、上述した第1〜第4実施形態の梁補強金具2の外形を変化させたもので、それ以外の構成及び機能は同一である。したがって、第1〜第4実施形態の梁補強金具2と同一の部分についてはその説明を省略する。

0044

第5実施形態では、正面視でみたときの梁補強金具2B、2Cの外形が多角形となっている。多角形の例としては、図6の符号2Bに示すように、六角形とする場合や、図6の符号2Cに示すように、八角形とする場合が挙げられる。なお、図6に示す例に限定されず、例えば十二角形や十六角形等、他の多角形状を選択することができるが、角数が4の倍数であると梁側の罫書きに合わせやすくすることができる点で好適である。また、本発明における「多角形」としては、全辺が直線で構成される形状に限定されず、その一部に曲線部分を含む多角形である形状も含まれる。

0045

このように、梁補強金具2B、2Cの外形を多角形とすることで、作業者が梁補強金具2B、2Cの周縁(溶接部40)を、所定の溶接棒(溶接するために用いられる機具)を使用して溶接するときに、直線部内で一定の距離を保ちながら溶接できるので、円形の梁補強金具の場合と比較して溶接し易くすることができる(すなわち、円形の場合には、作業者が所定の溶接棒を用いて梁補強金具2Aの周縁を溶接するときに、溶接方向が逐次変わっていくため、作業者が溶接しにくいという問題がある)。

0046

また図6の梁補強金具2Bに示すように、梁補強金具2Bの外形は、円形状の梁補強金具の外形(図6破線で示す符号2A)が多角形状の梁補強金具2Bの内接円となるように、形成されていることが好ましい。このような形状とすることで、梁補強金具2Bによる補強効果を保ちつつ、作業者による溶接をし易くすることができる。また、図6の梁補強金具2Cに示すように、正多角形を変形した形状(図6の2Cでは、波線で示す正八角形を斜め(梁材軸に対して概ね45°)方向にやや膨らました形状)とすることで、作業者の作業性を維持しつつ、フィーレンディール作用に対して、補強効果を向上させることができる。

0047

また図6に示すように、多角形のいずれか1つの頂点を鉄骨梁1のフランジ1b側に向くように、梁補強金具2B、2Cを設置することが好ましい。この場合に、鉄骨梁1のフランジ1bと、梁補強金具2B、2Cの外形線とのなす角θは、10°〜45°程度であることが好ましく、より好ましくは、20°〜30°であることが好ましい。このように梁補強金具2B、2Cを設置することで、作業者が溶接棒を斜めに挿入し易くなるので、多角形の頂点を鉄骨梁1のフランジ1b近傍に位置するように梁補強金具2を設置したとしても、当該頂点近傍を溶接することができる。

0048

比較例として、図6に示す円形の梁補強金具2Aや図7に示す形態では以下の問題がある。すなわち、円形の梁補強金具2Aでは、フランジ1b近傍に設置すると溶接しにくくなるため、所定距離図6に示す距離R)フランジ1bから離して梁補強金具2Aを設置する必要があるという問題がある。また、別の比較例として、例えば図7に示す多角形の梁補強金具90の一辺Xを、鉄骨梁1のフランジ1bに対して略平行にして配置した場合では、フランジ1b側に位置する一辺Xに対して、作業者による溶接棒の挿入がしづらく、溶接が難しくなる問題がある。

0049

これに対し、本実施形態の梁補強金具2B,2Cでは、図6を参照しながら説明したように、フランジ1bから離して梁補強金具2B,2Cを設置する必要がない(つまり、フランジ1b近傍に設置できる)。更に、フランジ1b近傍に設置しても、梁補強金具2B、2Cの全周を溶接することができる。これにより、梁補強金具2B、2Cによる補強効果を維持しながら、梁補強金具2B,2Cの設置自由度を向上させることができる。

0050

また図6に示すように、多角形のいずれか1つの頂点を鉄骨梁1のフランジ1b側に向くように設置することで、外形の頂点が目印となり、梁補強金具2B,2Cに罫書きをしなくても位置合わせをすることができる。

0051

以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。

0052

1:鉄骨梁
2:梁補強金具
10:ウェブ
11:貫通孔
21:フランジ部
22:連接部
23:立上部
40:溶接部
d1、d2:有効径

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