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技術 自己分散型スルホン化ポリエステル−銀ナノ粒子複合体を含む抗細菌水溶性インク組成物

出願人 ゼロックスコーポレイション
発明者 ヴァレリー・エム・ファルジアアラーナ・ラー・デスーザ
出願日 2016年4月15日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-082461
公開日 2016年12月15日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2016-210968
状態 特許登録済
技術分野 インキ、鉛筆の芯、クレヨン インクジェット記録方法及びその記録媒体 インクジェット(インク供給、その他)
主要キーワード 部ドレーン 紙担体 オルガノアミン プラスチック媒体 酸化化学反応 クルーズ船 解放特性 熱可塑特性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年12月15日)のものです。
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図面 (5)

課題

印刷されたインク、印刷またコーティングされた状態での抗微生物効性を有する水溶性抗細菌インク組成物の提供。

解決手段

水と;場合によっては共溶媒と、場合によっては着色剤と複数の銀ナノ粒子マトリックス内に分散したスルホン化ポリエステルマトリックスを含む複合体と、を含む水溶性インク組成物。前記水溶性インクを、インクジェット印刷装置中に組み込む、インクの小滴を、中間転写部材上に、または、最終の画像受取り基材上に画像状パターン噴射する、画像を加熱し、溶媒を除去する、中間転写部材が用いられる場合、画像状パターンのインクを、中間転写部材から最終の記録基材転写するを含むプロセス。

概要

背景

少し記述するだけでも、特に病院医療診療所飛行機およびクルーズ船内で、表面および物体との接触を介した細菌および真菌類汚染に関する問題が大きくなっている。胃腸炎を患う個人が、例えば手摺り共有用具エレベーターのボタンその他に触れることによって、疾患を容易に広げる虞がある。場合によっては汚染は、特に、ノロウイルスによって引き起こされる、クルーズ船上で感染される胃腸炎、または大腸菌(Escherichia coli)およびサルモネラ属(Salmonella)種の特定の菌株による食中毒の発生の場合に、致命的となる虞がある。別の細菌、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、多くの疾患および皮膚炎症の主な原因である。メチシリン耐性である黄色ブドウ球菌の一種MRSAとして知られている)は、抗生物質メチシリンおよびこのクラスの他の薬物に耐性がある。

ポリマーインクトナー等の材料における、微生物の増殖を防止するための有機殺生物剤の使用が、例えば、米国特許第6,210,474号明細書に記載されている。しかしながら、印刷されたインクまたはトナーの、印刷またはコーティングされた状態での抗微生物効性は、記載も実証もされていない。同様に、多くの抗微生物的に活性のある化合物は、水溶性インクジェットインク製剤と適合性がなく、またはジメチルスルホキシド等の溶媒の使用を含む。また、一部のインクジェットインク組成物は、金属光沢印刷をもたらすための銀粒子、または金粒子すら含有するが、抗微生物有効性を有することは、記載も実証もされていない。例えば、光輝性顔料を含有するインク組成物を含むインクジェットレコーディング法を記載する米国特許第8,616,694号明細書を参照。

米国特許出願第13/357,060号明細書は、溶媒および(硫酸銀殺生物剤を含む)銀塩殺生物剤の混合物を含むインクを記載する。ここで、透明または有色のインクは、基材に画像状に適用されて、透明または有色のインクを基材に固定することで、抗細菌保護および抗菌保護を提供する効果的なコーティング製品または画像製品が形成される。

概要

印刷されたインク、印刷またコーティングされた状態での抗微生物有効性を有する水溶性抗細菌インク組成物の提供。水と;場合によっては共溶媒と、場合によっては着色剤と複数の銀ナノ粒子マトリックス内に分散したスルホン化ポリエステルマトリックスを含む複合体と、を含む水溶性インク組成物。前記水溶性インクを、インクジェット印刷装置中に組み込む、インクの小滴を、中間転写部材上に、または、最終の画像受取り基材上に画像状パターン噴射する、画像を加熱し、溶媒を除去する、中間転写部材が用いられる場合、画像状パターンのインクを、中間転写部材から最終の記録基材転写するを含むプロセス。なし

目的

ここで、透明または有色のインクは、基材に画像状に適用されて、透明または有色のインクを基材に固定することで、抗細菌保護および抗菌保護を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

水と;場合によっては共溶媒と;場合によっては着色剤と;複数の銀ナノ粒子マトリックス内に分散したスルホン化ポリエステルマトリックスを含む複合体とを含む水溶性インク組成物

請求項2

スルホン化ポリエステルマトリックスは、分枝状ポリマーを含む、請求項1に記載のインク組成物

請求項3

スルホン化ポリエステルマトリックスは、線状ポリマーを含む、請求項1に記載のインク組成物。

請求項4

スルホン化ポリエステルマトリックスは、ポリ(1,2−プロピレン−5−スルホイソフタレート)、ポリ(ネオペンチレン−5−スルホイソフタレート)、ポリ(ジエチレン−5−スルホイソフタレート)、コポリ−(1,2−プロピレン−5−スルホイソフタレート)−コポリ−(1,2−プロピレン−テレフタレート)、コポリ−(1,2−プロピレンジエチレン−5−スルホイソフタレート)−コポリ−(1,2−プロピレン−ジエチレン−テレフタレートフタレート)、コポリ(エチレン−ネオペンチレン−5−スルホイソフタレート)−コポリ−(エチレン−ネオペンチレン−テレフタレートフタレート)、およびコポリ(プロポキシル化ビスフェノールA)−コポリ−(プロポキシル化ビスフェノールA−5−スルホイソフタレート)からなる群から選択されるポリマーリチウムカリウムまたはナトリウム塩である、請求項1に記載のインク組成物。

請求項5

銀のローディングが、複合体中に、約0.5ppmから約5,000ppmの範囲で存在する、請求項1に記載のインク組成物。

請求項6

水;場合によっては共溶媒;場合によっては着色剤;および複数の銀ナノ粒子がマトリックス内に分散したスルホン化ポリエステルマトリックスを含む複合体を含む水溶性インクを、インクジェット印刷装置中に組み込むことと;インク小滴を、中間転写部材上に、または直接、最終の画像受取り基材上に画像状パターン噴射することと;場合によっては、画像を加熱して、溶媒を部分的に、または完全に除去することと;場合によっては、中間転写部材が用いられる場合、画像状パターンのインクを、中間転写部材から最終の記録基材転写することとを含むプロセス。

請求項7

基材は三次元基材を含む、請求項6に記載のプロセス。

請求項8

複合体は、粒子サイズが約5ナノメートルから約500ナノメートルの範囲である、請求項6に記載のプロセス。

請求項9

銀のローディングが、複合体中に、約0.5ppmから約5,000ppmの範囲で存在する、請求項6に記載のプロセス。

請求項10

銀ナノ粒子は、粒子サイズが約2ナノメートルから約50ナノメートルの範囲である、請求項6に記載のプロセス。

技術分野

0001

明細書中に開示されるのは、水と;場合によっては共溶媒と;場合によっては着色剤と;マトリックス内に複数の銀ナノ粒子が分散したスルホン化ポリエステルマトリックスを含む複合体とを含む水溶性インク組成物である。

背景技術

0002

少し記述するだけでも、特に病院医療診療所飛行機およびクルーズ船内で、表面および物体との接触を介した細菌および真菌類汚染に関する問題が大きくなっている。胃腸炎を患う個人が、例えば手摺り共有用具エレベーターのボタンその他に触れることによって、疾患を容易に広げる虞がある。場合によっては汚染は、特に、ノロウイルスによって引き起こされる、クルーズ船上で感染される胃腸炎、または大腸菌(Escherichia coli)およびサルモネラ属(Salmonella)種の特定の菌株による食中毒の発生の場合に、致命的となる虞がある。別の細菌、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、多くの疾患および皮膚炎症の主な原因である。メチシリン耐性である黄色ブドウ球菌の一種MRSAとして知られている)は、抗生物質メチシリンおよびこのクラスの他の薬物に耐性がある。

0003

ポリマーインクトナー等の材料における、微生物の増殖を防止するための有機殺生物剤の使用が、例えば、米国特許第6,210,474号明細書に記載されている。しかしながら、印刷されたインクまたはトナーの、印刷またはコーティングされた状態での抗微生物効性は、記載も実証もされていない。同様に、多くの抗微生物的に活性のある化合物は、水溶性インクジェットインク製剤と適合性がなく、またはジメチルスルホキシド等の溶媒の使用を含む。また、一部のインクジェットインク組成物は、金属光沢印刷をもたらすための銀粒子、または金粒子すら含有するが、抗微生物有効性を有することは、記載も実証もされていない。例えば、光輝性顔料を含有するインク組成物を含むインクジェットレコーディング法を記載する米国特許第8,616,694号明細書を参照。

0004

米国特許出願第13/357,060号明細書は、溶媒および(硫酸銀殺生物剤を含む)銀塩殺生物剤の混合物を含むインクを記載する。ここで、透明または有色のインクは、基材に画像状に適用されて、透明または有色のインクを基材に固定することで、抗細菌保護および抗菌保護を提供する効果的なコーティング製品または画像製品が形成される。

発明が解決しようとする課題

0005

水溶性抗細菌インク組成物の要望がある。さらに、印刷されたインクの、印刷またはコーティングされた状態での抗微生物有効性を有する水溶性抗細菌インク組成物の要望がある。さらに、環境にやさしく、かつ有機溶媒を必要としない、印刷されたインクの、印刷またはコーティングされた状態での抗微生物有効性を有する水溶性抗細菌インク組成物の要望がある。

課題を解決するための手段

0006

開示されるのは、水と;場合によっては共溶媒と;場合によっては着色剤と;複数の銀ナノ粒子がマトリックス内に分散したスルホン化ポリエステルマトリックスを含む複合体とを含む水溶性インク組成物である。

0007

また、記載されるのは、水;場合によっては共溶媒;場合によっては着色剤;および複数の銀ナノ粒子がマトリックス内に分散したスルホン化ポリエステルマトリックスを含む複合体を含む水溶性インクを、インクジェット印刷装置中に組み込むことと;インクの小滴を、中間転写部材上に、または直接、最終の画像受取り基材上に画像状パターン噴射することと;場合によっては、画像を加熱して、溶媒を部分的に、または完全に除去することと;場合によっては、中間転写部材が用いられる場合、画像状パターンのインクを、中間転写部材から最終の記録基材転写することとを含むプロセスである。

図面の簡単な説明

0008

図1は、Agの存在下でのソジオスルホン化ポリエステル自己集合の考えられる機構の概略図を示す。
図2は、BSPE−AgNP複合体の抗細菌活性を示すグレースケール画像である。
図3は、種々の膜に浸したインクを示すグレースケール画像である。
図4は、住みつきの、かつ/または皮膚細菌の1コロニーからストリークした細菌サンプルを示すグレースケール画像である。
図5は、実施例3のインクをニトロセルロース膜上に吸引濾過して、接種済みプレート上に置いたものを示すグレースケール画像である。

実施例

0009

水と;場合によっては共溶媒と;場合によっては着色剤と;マトリックス内に複数の銀ナノ粒子が分散したスルホン化ポリエステルマトリックスを含む複合体とを含む水溶性インク組成物が提供される。

0010

水ベースインクジェットインクとして合成される抗細菌インクが記載される。したがって、本インクは、有機溶媒を必要としないので、環境にやさしい。さらに、抗細菌活性は、ポリマーマトリックス内に収められた銀ナノ粒子の結果であり、銀塩殺生物剤(硝酸銀塩化銀臭化銀ヨウ化銀ヨウ素酸銀臭素酸銀、硫酸銀、タングステン酸銀、またはリン酸銀等)を用いる他の水ベースの抗細菌インクと対照的である。Karanikas,E.K.,Nikolaidis,N.F.,and Tsatsaroni,E.G.,Preparation of novel ink−jet inks with anti−microbial and bacteriostatic properties to be used for digital printing of polyester and polyamide fibers,Progress in Organic Coatings,76(2013),pages 1112−1118参照。

0011

銀ナノ粒子ベース抗細菌性の水ベースの本インクの利点として、イオン性銀と比較すると、銀ナノ粒子が水溶性でないので、銀コロイドが環境中に銀イオンを放出することにはならないということがある。銀ナノ粒子は自然界で、非常に長い間ナノ粒子として存続することはないが、惑星が始まって以来自然界にそれ自体は存在していた無害銀金属の無害な凝集塊成長する。Anitha,Sironmani and Kiruba,Daniel,Silver Nanoparticles−Universal Multifunctional Nanoparticles for Bio−sensing,Imaging for Diagnostics and Targeted Drug Delivery for Therapeutic Applications,”www.intechopen.com参照。

0012

本明細書中の抗細菌水溶性インク組成物は間接印刷用途に適用され得、インクは最初に、インクジェット印刷ヘッドを用いて、ドラムベルト等の中間受取り部材上に画像状に適用される。インクは、中間受取り部材を濡らしてその上で広がって、一過性の画像を形成する。続いて一過性の画像は、部分的または完全な乾燥、熱硬化または光硬化ゲル化等の特性の変化を経てから、生じた一過性の画像は、最終の画像受取り基材に転写される。インクは、ジェット、転写その他が挙げられる様々なサブシステムと適合性があるように設計かつ最適化されてよく、高品質の印刷が高速で可能となる。

0013

インクジェット印刷は、成長が最も早い画像化技術の1つである。他の印刷方法と比較したインクジェット印刷のいくつかの利点として、単純さ、生産コスト引下げ廃水の削減、ならびに水およびエネルギー消費の低減がある。高性能製品の要望の拡大に基づいて、特に健康および衛生と関連する場合、抗細菌特性を有する水ベースの本デジタル印刷インクは、市場の要望を満たし、かつ消費者に、あらゆる印刷可能な表面の、ロバストな、効果的な、かつ持続する抗微生物保護を提供する。本水溶性抗細菌インクによる印刷から利益を得ることができるいくつかの重要な環境として、病院、デイケアセンターケアホーム、学校、歯科医院医院、他のタイプの診療所獣医臨床、台所、およびレストランが挙げられる。銀ベースの本インクは、あらゆる製品をより衛生的にし、臭気原因または汚染微生物を全体で低減または回避することによって、製品のフレッシュ外見の維持を助け、また、微生物自身による、あらゆる重要な識別タグ、標識または治験薬識別番号(DIN)の分解を回避する。銀は理想的な抗微生物剤と考えられる。なぜなら、特に、効果的な汚染除去に必要とされる濃度の低さを考慮すると、関連する広範囲の微生物に対して有効性が高く、かつ非毒性であるとみなされるからである。

0014

本明細書中の水溶性抗細菌インクは、あらゆる適切な、または所望の用途に用いられ得る。インクは、最終目標が、カスタマイズ可能なデジタル化抗細菌印刷画像テキスト、コーティングその他の生産である抗細菌印刷用途に特に適している。用途の例として、医療デバイスカテーテル温度計、および他の医療デバイス等)へのコード、標識またはロゴの印刷、メニュー、食品包装材料化粧用ツール、および製品その他への印刷が挙げられる。

0015

銀は、強い抗細菌効果、広いスペクトル殺生物活性、および哺乳類細胞に対する低い毒性を有することが知られている。Cunfeng Song,Ying Chang,Ling Cheng,Yiting Xu,Xiaoling Chen,Long Zhang,Lina Zhong,Lizong Dai,Preparation,characterization,and anti−bacterial activity studies of silver−loaded poly(styrene−co−acrylic acid)nanocomposites,Materials Science and Engineering:C,Volume 36,1 March 2014,pages 146−151参照。

0016

抗細菌コーティングが日々の生活における衛生に対する一般的な要求を満たすという大きな商業的要望がある。Ag+のイオン性銀は、多少の抗細菌活性を有する;しかしながら、ナノAgは、その抗細菌活性において、イオン性Agよりもかなり有効であると思われる。C.Kavitha,K.Priya Dasan,Nanosilver/hyperbranched polyester(HBPE):synthesis,characterization,and anti−bacterial activity,J.Coat.Technol.Res.,10(5)pages 6690678,2013,675参照。

0017

銀ナノ粒子(AgNP)は、抗細菌特性を有する。しかしながら、AgNPを用いた抗細菌活性の正確な機構は、十分に理解されていない。AgNPは、細菌の細胞壁相互作用して、結果的に原形質膜電位を不安定にし、かつ細胞内アデノシン三リン酸ATP)のレベル引き下げて、細菌の細胞死をもたらし得る。Mukherjee,S.,Chowdhury,D.,Kotcherlakota,R.,Patra,S.,Vinothkumar,B.,Bhadra,M.,Sreedhar,B.,and Patra,C.,Potential Theranostics Application of Bio−Synthesized Silver Nanoparticles(4−in−1 System),Theranotics 2014;4(3),pages 316−335参照。さらに、AgNPは、電子ドナー電子アクセプタとの間で電子伝達を促進することによって、触媒として還元酸化化学反応に参加することが報告されている。Kundu,S.,Ghosh,S.,Mandal,M.,and Pal,T.,Micelle bound redox dye marker for nanogram level arsenic detection promoted by nanoparticles,New J.Chem.,2002,26,pages 1081−1084参照。

0018

銀ナノ粒子は、「濃度が比較的低くとも、生細胞藻類糸状菌胞子、真菌類、ウイルス原核生物、および真核生物の微生物に及ぼす金属イオン毒性効果」と定義される微量作用効果として、抗微生物特性または抗細菌特性を示すことが知られている(Wikipediaの定義)。

0019

科学的データに基づく提唱されている抗微生物機構(Benson,H.J.2002.Microbiological applications:Laboratory manual in general microbiology,Eighth Edition,McGraw Hill:New York)は、金属イオンが反応基に結合することによって標的細胞タンパク質変性させて、沈殿および不活性化をもたらし得ることを示している。細胞タンパク質は、金属イオンに対する高い親和性を有し、これはその後、細胞内のイオン蓄積を引き起こして、細胞死をもたらす。銀イオンは、細胞酵素内のスルフヒドリル基と特異的に結合して、スルフヒドリル結合親和性により硫化銀を形成することによって、細胞膜崩壊させ、タンパク質を不能にし、かつ酵素活性阻害する(Thurman,R.B.and C.P.Gerba.1988.The molecular mechanisms of copper and silver ion disinfection of bacteria Q2 and viruses.Crit.Rev.Environ.Cont.18:295‐315)。銀イオンはまた、DNA、RNA、および細胞タンパク質に結合して、細胞損傷および細胞死を引き起こすことも知られてもいる。

0020

実施形態において、水溶性ポリマー銀ナノ複合体が、抗細菌用途のためにインク組成物中に組み込まれる。インク組成物は、カスタマイズ可能なデジタル化抗細菌印刷を可能にする。用途の例として、限定されないが、医療デバイス(カテーテル、温度計、および他の医療デバイスが挙げられる)へのコード、標識、およびロゴの印刷、メニュー、食品包装材料、化粧用ツール、および製品への印刷、ならびに衛生的な表面が所望されるあらゆる用途が挙げられる。

0021

本明細書中の抗細菌水溶性インク組成物は、自己分散型ポリマー金属複合体を含有する。ポリマー金属複合体は、環境にやさしい方法を介して;即ちグリーンケミストリによって調製される。

0022

実施形態において、ポリマー金属複合体は、銀ソジオスルホン化ポリエステル錯体を含む。銀ソジオスルホン化ポリエステル錯体は、90℃の水中でのポリマーの自己集合中に、または分散中に同時に合成され得る。ソジオスルホン化ポリエステルは、Agイオンのためのキャリア、および銀ナノ複合体のin situ合成のための有機マトリックスの双方の役目を果たす。場合によっては、穏やかな還元剤が、ソジオスルホン化ポリエステルの自己集合中に加えられて、硝酸銀を銀ナノ粒子(AgNP)に還元して、よく分散された粒子をもたらすことができる。ポリエステルマトリックスは、AgNPの凝集の阻害に重要な役割を果たす。これは、本明細書中の水溶性インク製剤に用いられるラテックスまたは結合機能成分であり、インクに抗細菌/抗微生物特性を提供する。好都合にも、プロセスにおいて有機溶媒は用いられず、プロセスはクリーンかつ単純であり、精製も検査も必要ない。

0023

本明細書中の水溶性インク組成物に用いられる銀スルホン化ポリエステル錯体は、米国特許出願第14/531,900号明細書に記載されるようにして調製されてよく、これは、水中でのソジオスルホン化ポリエステル樹脂粒子の自己集合中の同時の銀(I)イオンの還元により銀ナノ粒子(AgNP)を合成する方法を記載している。バルク溶媒として水を利用する方法は、有機溶媒を含まず、環境にやさしい。当該方法は、ポリマー金属ナノ複合体を調製するのに必要な時間を最小とし、効率的である。理論に拘束されるものではないが、ソジオスルホン化ポリエステルの自己集合中に銀イオンがポリマーマトリックス内にトラップされると同時に、AgNPに還元されると仮定される。銀スルホン化ポリエステル錯体は、図1に示されるように、水中でのポリマーの自己集合中に、または分散中に同時に合成される。ゆえに、ソジオスルホン化ポリエステルは、銀イオンのためのキャリア、および銀ナノ複合体のin situ合成のための有機マトリックスの双方の役目を果たす。還元剤は、ソジオスルホン化ポリエステルの自己集合中に加えられて、硝酸銀を銀ナノ粒子(AgNP)に還元して、よく分散された粒子をもたらす。ポリエステルマトリックスは、AgNPの凝集を阻害すると仮定されるので、重要な役割を果たす。一方、スルホン化ポリエステルの多孔性により、銀イオンは、ポリマーマトリックスの至る所に拡散し、かつ/または吸収され得、ポリエステルスルホネート官能基との相互作用が妨害され得ない。銀イオンの還元に利用される還元剤はまた、ポリエステルマトリックスの至る所に自由に拡散して、ポリエステル粒子の表面および内部に十分に分散されたAgNPの形成を促進する。好都合にも、プロセスは、プレ形成されるナノ粒子で従来の方法を悩ますナノ粒子凝集を最小限に抑える。スルホン化ポリマーマトリックスは、AgNPの分散を保つだけでなく、複合体の全体的な化学的かつ機械的安定性を維持する重要な役割を果たす。

0024

本明細書中の抗細菌水溶性インク組成物は、自己分散型スルホン化ポリエステル−銀ナノ粒子複合体を含む。実施形態において、複合体は、水中でのソジオスルホン化ポリエステル樹脂粒子の自己集合中の同時の銀(I)イオンの還元により銀ナノ粒子(AgNP)を合成することによって調製される。バルク溶媒として水を利用する方法は、有機溶媒を含まず、環境にやさしい。当該方法は、ポリマー金属ナノ複合体を調製するのに必要な時間を最小とし、効率的である。理論に拘束されるものではないが、ソジオスルホン化ポリエステルの自己集合中に銀イオンがポリマーマトリックス内にトラップされると同時に、AgNPに還元されると仮定される。銀スルホン化ポリエステル錯体は、図1に示されるように、水中でのポリマーの自己集合中に、または分散中に同時に合成される。ゆえに、ソジオスルホン化ポリエステルは、銀イオンのためのキャリア、および銀ナノ複合体のin situ合成のための有機マトリックスの双方の役目を果たす。還元剤は、ソジオスルホン化ポリエステルの自己集合中に加えられて、硝酸銀を銀ナノ粒子(AgNP)に還元して、よく分散された粒子をもたらす。ポリエステルマトリックスは、AgNPの凝集を阻害すると仮定されるので、重要な役割を果たす。一方、スルホン化ポリエステルの多孔性により、銀イオンは、ポリマーマトリックスの至る所に拡散し、かつ/または吸収され得、ポリエステルのスルホネート官能基との相互作用が妨害され得ない。銀イオンの還元に利用される還元剤はまた、ポリエステルマトリックスの至る所に自由に拡散して、ポリエステル粒子の表面および内部に十分に分散されたAgNPの形成を促進する。好都合にも、プロセスは、プレ形成されるナノ粒子で従来の方法を悩ますナノ粒子凝集を最小限に抑える。スルホン化ポリマーマトリックスは、AgNPの分散を保つだけでなく、複合体の全体的な化学的かつ機械的安定性を維持する重要な役割を果たす。

0025

本明細書中に開示されるスルホン化ポリエステル樹脂は、疎水性骨格を有すると同時に、鎖に沿って付着した親水性スルホネート基提示するように選択された。理論に拘束されるものではないが、水に入れられて加熱される場合、疎水性部分は互いに相互作用して疎水性コアを形成し得、親水性スルホネート基は、包囲している水に向き、スルホン化ポリエステルは自己集合して高次球状ナノ粒子となり、更なる試薬を要することはない。ゆえに、より高次の両親媒性ポリエステルにおいて、水に不溶性である疎水性骨格、および水溶性の親水性スルホネート基は、マクロ界面活性剤として機能する。これは、水性培地において自己会合、自己集合、自己分散性ナノ粒子をもたらして、ミセル集合体を産する。ミセル内の、そしてミセルを包囲する銀ナノ粒子の形成が、硝酸銀および還元剤の付加直後に二次的に発生する。

0026

実施形態において、スルホン化ポリエステルマトリックス、およびマトリックス内に分散した複数の銀ナノ粒子を含む複合体が提供される。

0027

実施形態において、スルホン化ポリエステルマトリックスは、分枝状ポリマーである。実施形態において、スルホン化ポリエステルマトリックスは、線状ポリマーである。分枝状ポリマーまたは線状ポリマーの選択は、とりわけ、複合体製品の下流の用途に応じて決まり得る。線状ポリマーは、繊維の鎖を生じさせるのに、または強いメッシュ様構造を形成するのに用いられ得る。分枝状ポリマーは、結果として生じる複合体材料熱可塑特性を与えるのに有用であり得る。

0028

線状非晶質スルホン化ポリエステル樹脂および分枝状非晶質スルホン化ポリエステル樹脂の双方が、アルカリスルホン化ポリエステル樹脂である。各スルホン化ポリエステル樹脂中のアルカリ金属は、独立して、リチウムナトリウム、またはカリウムであってよい。実施形態において、スルホン化ポリエステルマトリックスは、ポリ(1,2−プロピレン−5−スルホイソフタレート)、ポリ(ネオペンチレン−5−スルホイソフタレート)、ポリ(ジエチレン−5−スルホイソフタレート)、コポリ−(1,2−プロピレン−5−スルホイソフタレート)−コポリ−(1,2−プロピレン−テレフタレート)、コポリ−(1,2−プロピレンジエチレン−5−スルホイソフタレート)−コポリ−(1,2−プロピレン−ジエチレン−テレフタレートフタレート)、コポリ(エチレン−ネオペンチレン−5−スルホイソフタレート)−コポリ−(エチレン−ネオペンチレン−テレフタレートフタレート)、およびコポリ(プロポキシル化ビスフェノールA)−コポリ−(プロポキシル化ビスフェノールA−5−スルホイソフタレート)からなる群から選択される。ゆえに、実施形態において、スルホン化ポリエステルマトリックスは、ポリ(1,2−プロピレン−5−スルホイソフタレート)、ポリ(ネオペンチレン−5−スルホイソフタレート)、ポリ(ジエチレン−5−スルホイソフタレート)、コポリ−(1,2−プロピレン−5−スルホイソフタレート)−コポリ−(1,2−プロピレン−テレフタレート)、コポリ−(1,2−プロピレンジエチレン−5−スルホイソフタレート)−コポリ−(1,2−プロピレン−ジエチレン−テレフタレートフタレート)、コポリ(エチレン−ネオペンチレン−5−スルホイソフタレート)−コポリ−(エチレン−ネオペンチレン−テレフタレートフタレート)、およびコポリ(プロポキシル化ビスフェノールA)−コポリ−(プロポキシル化ビスフェノールA−5−スルホイソフタレート)からなる群から選択されるポリマーのリチウム、カリウムまたはナトリウム塩である。

0029

一般に、スルホン化ポリエステルは、以下の構造式、またはそのランダムコポリマーを有し得、式中、nセグメントおよびpセグメントは分けられる。

0030

0031

式中、Rは、例えば、2から約25の炭素原子の、エチレン、プロピレン、ブチレンオキシアルキレンエチレンオキシド等のアルキレンであり;R′は、例えば、約6から約36の炭素原子の、ベンジレン、ビフェニレンビスアルキルオキシ)ビフェニレン等のアリーレンであり;pおよびnは、例えば約10から約100,000等の、ランダムな繰返しセグメントの数を表す。

0032

例として、米国特許第7,312,011号明細書に開示されるものがさらに挙げられる。非晶質アルカリスルホン化ポリエステルベースの樹脂の具体例として、限定されないが、コポリ(エチレン−テレフタレート)−コポリ−(エチレン−5−スルホイソフタレート)、コポリ(プロピレン−テレフタレート)−コポリ(プロピレン−5−スルホ−イソフタレート)、コポリ(ジエチレン−テレフタレート)−コポリ(ジエチレン−5−スルホ−イソフタレート)、コポリ(プロピレン−ジエチレン−テレフタレート)−コポリ(プロピレン−ジエチレン−5−スルホ−イソフタレート)、コポリ(プロピレン−ブチレン−テレフタレート)−コポリ(プロピレン−ブチレン−5−スルホ−イソフタレート)、コポリ(プロポキシル化ビスフェノール−A−フマレート)−コポリ(プロポキシル化ビスフェノールA−5−スルホ−イソフタレート)、コポリ(エトキシル化ビスフェノール−A−フマレート)−コポリ(エトキシル化ビスフェノール−A−5−スルホ−イソフタレート)、およびコポリ(エトキシル化ビスフェノール−A−マレエート)−コポリ(エトキシル化ビスフェノール−A−5−スルホ−イソフタレート)が挙げられ、アルカリ金属は、例えば、ナトリウム、リチウム、またはカリウムイオンである。結晶性アルカリスルホン化ポリエステルベースの樹脂の例として、限定されないが、アルカリコポリ(5−スルホイソフタロイル)−コ−ポリ(エチレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホイソフタロイル)−コポリ(プロピレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホイソフタロイル)−コポリ(ブチレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(ペンチレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(オクチレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(エチレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(プロピレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コ−ポリ(ブチレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(ペンチレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(ヘキシレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(オクチレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホイソフタロイル)−コポリ(エチレン−スクシネート)、アルカリコポリ(5−スルホイソフタロイル−コポリ(ブチレン−スクシネート)、アルカリコポリ(5−スルホイソフタロイル)−コポリ(ヘキシレン−スクシネート)、アルカリコポリ(5−スルホイソフタロイル)−コポリ(オクチレン−スクシネート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(エチレン−セバケート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(プロピレンセバケート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(ブチレン−セバケート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(ペンチレン−セバケート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(ヘキシレン−セバケート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(オクチレン−セバケート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(エチレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(プロピレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(ブチレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)−コポリ(ペンチレン−アジペート)、アルカリコポリ(5−スルホ−イソフタロイル)コポリ(ヘキシレン−アジペート)、ポリ(オクチレン−アジペート)が挙げられ、アルカリは、ナトリウム、リチウムまたはカリウム等の金属である。実施形態において、アルカリ金属はリチウムである。

0033

線状非晶質ポリエステル樹脂は一般に、有機ジオールおよび二価酸またはジエステル(少なくとも1つがスルホン化されている、または反応に含まれるスルホン化二官能基モノマーである)、ならびにポリ縮合触媒のポリ縮合によって調製される。分枝状非晶質スルホン化ポリエステル樹脂について、同じ材料が用いられてよく、さらに多価ポリ酸またはポリオール等の分枝剤が含まれる。

0034

非晶質ポリエステルの調製のために選択される二価酸またはジエステルの例として、テレフタル酸フタル酸イソフタル酸、スルホン化イソフタル酸、フマル酸マレイン酸イタコン酸コハク酸無水コハク酸ドデシルコハク酸、無水ドデシルコハク酸、グルタル酸、無水グルタル酸、アジピン酸ピメリン酸スベリン酸アゼライン酸ドデカン二価酸、ジメチルテレフタレートジエチルテレフタレートジメチルイソフタレートジエチルイソフタレート、ジメチルフタレート無水フタル酸ジエチルフタレートジメチルスクシネートジメチルフマレートジメチルマレエートジメチルグルタレート、ジメチルアジペート、ジメチルドデシルスクシネート、およびこれらの混合物からなる群から選択されるジカルボン酸またはジエステルが挙げられる。有機二価酸またはジエステルは、例えば、樹脂の約45から約52モルパーセント選択される。非晶質ポリエステルを生じさせるのに利用されるジオールの例として、トリメチロールプロパン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオールヘキサンジオール、2,2−ジメチルプロパンジオール、2,2,3−トリメチルヘキサンジオール、ヘプタンジオールドデカンジオール、ビス(ヒドロキシエチル)−ビスフェノールA、ビス(2−ヒドロキシプロピル)−ビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、キシレンジメタノールシクロヘキサンジオールジエチレングリコール、ビス(2−ヒドロキシエチル)オキシドジプロピレングリコールジブチレン、およびこれらの混合物が挙げられる。選択される有機ジオールの量は変化してよく、より詳細には、例えば、樹脂の約45から約52モルパーセントである。実施形態において、スルホン化ポリエステルマトリックスは、トリメチロールプロパン、1,2−プロパンジオール、ジエチレングリコール、およびそれらの組合せからなる群から選択されたポリオールモノマーユニットを含む。実施形態において、スルホン化ポリエステルマトリックスは、トリメチロールプロパン、1,2−プロパンジオール、ジエチレングリコール、およびそれらの組合せからなる群から選択されたポリオールモノマーユニットを含む。

0035

アルカリがリチウム、ナトリウム、またはカリウムであるアルカリスルホン化二官能モノマーの例として、ジメチル−5−スルホ−イソフタレート、ジアルキル−5−スルホ−イソフタレート−4−スルホ−1,8−ナフタル酸無水物、4−スルホ−フタル酸、4−スルホフェニル−3,5−ジカルボメトキシベンゼン、6−スルホ−2−ナフチル−3,5−ジカルボメトキシベンゼン、スルホ−テレフタル酸、ジメチル−スルホ−テレフタレート、ジアルキル−スルホ−テレフタレート、スルホ−エタンジオール、2−スルホ−プロパンジオール、2−スルホ−ブタンジオール、3−スルホ−ペンタンジオール、2−スルホ−ヘキサンジオール、3−スルホ−2−メチルペンタンジオール、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホネート、2−スルホ−3,3−ジメチルペンタンジオール、スルホ−p−ヒドロキシ安息香酸、およびそれらの混合物等が挙げられる。例えば、樹脂の約0.1から約2重量パーセントの二官能モノマーの有効量が選択されてよい。

0036

分枝状非晶質スルホン化ポリエステルを形成するのに用いられる分枝剤として、例えば、多価ポリ酸(1,2,4−ベンゼン−トリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシルプロパンテトラ(メチレン−カルボキシル)メタン、および1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、それらの酸無水物、ならびにそれらのより低級のアルキルエステル(1から約6の炭素原子)等);多価ポリオール(ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトラオール、1,4−ソルビタンペンタエリトリトールジペンタエリトリトールトリペンタエリトリトール、シュークロース、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオールグリセロール2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等)、およびそれらの混合物等が挙げられる。選択される分枝剤の量は、例えば、樹脂の約0.1から約5モルパーセントである。

0037

非晶質ポリエステル用のポリ縮合触媒の例として、テトラアルキルチタネートジアルキルスズオキシドジブチルスズオキシド等)、テトラアルキルスズ(ジブチルスズジラウレート等)、ジアルキルスズオキシドヒドロキシドブチルスズオキシドヒドロキシド等)、アルミニウムアルコキシドアルキル亜鉛ジアルキル亜鉛酸化亜鉛酸化第一スズ、またはそれらの混合物が挙げられ;当該触媒は、ポリエステル樹脂を生じさせるのに用いられる出発二価酸またはジエステルに基づいて、例えば、約0.01モルパーセントから約5モルパーセントの量で選択される。

0038

本明細書中で用いられる「粒子サイズ」への言及は一般に、D50質量−中央−径(MMD)または対数正規分布質量中央径を指すこととなる。MMDは、質量基準での平均粒径であると考えられる。

0039

実施形態において、複合体は、粒子サイズが約5ナノメートル(nm)から約500nm、約10から約200nm、または約20から約100nmの範囲である。100nm未満の複合体粒子サイズが、ポリマーマトリックスの強化に有用であり得、コーティングの透明性および他の特性を妨害することはない。Tsavalas,J.G.et al.J.Appl.Polym.Sci.,87:1825−1836(2003)参照。

0040

実施形態において、銀のローディングが、約100ppm(百万分率)から約10,000ppm、または約200ppm(0.02%)から約5,000ppm(0.5%)、または約500ppm(0.05%)から約1,000ppm(0.1%)の範囲で、複合体に存在する。これらの範囲内の銀のローディング濃度が、抗細菌用途に用いられ得る。触媒用途には低い濃度の銀で十分であり得る;1ppmもの低いAgNP濃度が文献において用いられている。Ghosh,S.K.et al.Langmuir.18(23):8756−8760(2002)参照。

0041

実施形態において、銀ナノ粒子は、粒子サイズが約2nmから約50nm、約10nmから約50nm、または約20nmから約50nmの範囲である。直径が100nm未満の銀ナノ粒子は、主に500nm未満の光を吸収する。この特性は有用である。というのも、これによりAgNPは、殆どの蛍光体が500nmを超える波長放射するため、蛍光放射検出と組合せて用いられて、シグナル消失を最小限に抑えることができるからである。

0042

実施形態において、銀ナノ粒子は、単に元素の銀のみを含んでもよいし、他の金属を有する複合体が挙げられる銀複合体であってもよい。そのような金属−銀複合体は、(i)1つまたは複数の他の金属、および(ii)1つまたは複数の非金属のいずれか一方、または双方を含んでよい。適切な他の金属として、例えばAl、Au、Pt、Pd、Cu、Co、Cr、In、およびNi、特に遷移金属(例えばAu、Pt、Pd、Cu、Cr、Ni、およびそれらの混合物)が挙げられる。例示的な金属複合体として、Au−Ag、Ag−Cu、Au−Ag−Cu、およびAu−Ag−Pdがある。金属複合体において適した非金属として、例えば、Si、C、およびGeが挙げられる。銀複合体の種々の成分は、例えば、約0.01重量%から約99.9重量%、特に約10重量%から約90重量%に及ぶ量で存在してよい。実施形態において、銀複合体は、銀、および1つ、2つまたはそれ以上の他の金属で構成される金属合金であり、銀は、例えば、ナノ粒子の少なくとも約20重量%、特にナノ粒子の約50重量%超を占める。特に明記しない限り、銀含有ナノ粒子の成分について本明細書中で記述される重量パーセンテージは、安定化剤を含まない。

0043

他の金属が用いられてもよいが、特定のものしか抗細菌特性を有しないであろう。実施形態において、Co、Cu、Ni、Au、およびPdが、銀複合体に用いられてよく、Co、Cu、Ni、Au、Pd、またはそれらの混合物もしくは組合せは、抗細菌および/または抗微生物特性を与えることができる。例えば、Yasuyuki M,Kunihiro K,Kurissery S,et al.Biofouling 2010 Oct;26(7):851−8(Co、Cu、NiおよびAu(およびPd)を記載)参照。実施形態において、AgおよびCuが選択される。他の実施形態において、Pt、Al、Cr、In、ならびにそれらの混合物および組合せを含む複合体が選択され得る。

0044

実施形態において、本明細書中のインク組成物は、複数の銀ナノ粒子がマトリックス内に分散したスルホン化ポリエステルマトリックスを含む複合体を含有し、銀ナノ粒子は、銀および1つもしくは複数の他の金属を含む複合体を含み;銀ナノ粒子は、銀および1つもしくは複数の非金属を含む複合体を含み;または銀ナノ粒子は、銀、1つもしくは複数の他の金属、および1つもしくは複数の非金属を含む複合体を含む。

0045

銀複合体で構成される銀ナノ粒子は、例えば、還元工程中に、(i)銀化合物(または(複数の銀)化合物、特に銀(I)イオン含有化合物)、および(ii)別の金属塩(または(複数の金属)塩)または別の非金属(または複数の非金属)の混合物を用いることによって、製造され得る。

0046

業者であれば、銀以外の金属が有用であり得、かつ本明細書中に開示される方法に従って調製され得ることを理解するであろう。ゆえに、例えば、銅、金、パラジウム、またはそのような例示的な金属の複合体であるナノ粒子で、複合体が調製されてよい。例えば、Adams CP,Walker KA,Obare SO,Docherty KM,PLoS One.2014 Jan 20;9(1):e85981.doi:10.1371/journal.pone.0085981,eCollection 2014(抗菌物質としてパラジウムを記載)参照。

0047

実施形態において、複合体は、更なるナノ構造材料(限定されないが、カーボンナノチューブ(CNT単層壁、二層壁、および多層壁のものが挙げられる)、グラフェンシートナノリボン、ナノアニオン中空ナノシェル金属、ナノワイヤ等)を含み得る。実施形態において、CNTは、導電性および熱伝導性を増強する量で加えられてよい。

0048

実施形態において、スルホン化ポリエステル樹脂を水中で加熱することと、銀(I)イオンの溶液を、水中の加熱樹脂に加えて、混合物を形成することと、還元剤の溶液を混合物に加えることによって、スルホン化ポリエステルマトリックスおよびスルホン化ポリエステルマトリックス内に配置された複数の銀ナノ粒子を含む複合体粒子のエマルジョンを形成することとを含む方法が提供される。

0049

実施形態において、加熱は約65℃から約90℃の温度で行われる。

0050

実施形態において、銀(I)イオンの源が、硝酸銀、スルホン酸銀、フッ化銀過塩素酸銀乳酸銀テトラフルオロホウ酸銀酸化銀、および酢酸銀から選択される。硝酸銀が、AgNPの合成のための一般的な銀イオン前駆体である。

0051

実施形態において、還元剤は、アスコルビン酸クエン酸三ナトリウムグルコースガラクトースマルトースラクトース没食子酸ロスマリン酸カフェー酸タンニン酸ジヒドロカフェー酸、ケルセチン水素化ホウ素ナトリウム水素化ホウ素カリウムヒドラジン水和物次亜リン酸ナトリウム塩酸ヒドロキシルアミンから選択される。実施形態において、AgNPの合成用の還元剤として、水素化ホウ素ナトリウムまたはクエン酸ナトリウムが挙げられ得る。適切な還元剤の選択により、所望のナノ粒子形態構造へのアクセスが提供され得る。例えば、アスコルビン酸は、ビタミンC錠剤の定量を対象とした研究中に、銀ナノプレート形態を提供することが観察された。Rashid et al.J.Pharm.Sci.12(1):29−33(2013)参照。

0052

実施形態において、本明細書中に開示される方法は、固体含有量が比較的低い複合体を製造するのに特によく適し得る。そのような条件下で、銀イオンおよび還元剤は、ポリマーマトリックスを通って容易に拡散し得る。銀イオンの場合、そのような容易な拡散が、マトリックスの全体に至る銀分布均一性を向上させ得る。

0053

抗微生物コーティングの関連で、コロイド銀は、単細胞細菌、菌類およびウイルスが代謝に用いる酵素を不能にする触媒として働くことが示されている。多くの病原性生物は、ごく微量の銀の存在下で効果的に全滅し得る。確かに、コロイド銀は、650を超える様々な病原体に対して効果的である。抗生物質とは異なり、銀に耐性のある菌株はまだ同定されていない。

0054

分枝状スルホン化ポリエステル(BSPE)および線状(非枝状)SPE−銀ナノ複合体は、未使用の状態、即ち、いかなる他のインク製剤成分もない状態で、抗細菌特性が優れていることを試験により示した。これは、1マイクロメートル細孔サイズ濾紙を、所与の溶液中に短時間浸し、表面上にスワブされた(swabbed)細菌培養体を含有する栄養アガー上に膜を置き、プレートを2〜3日間40℃にてインキュベートして細菌を増殖させることによって、定性的に分析された。膜を包囲する空き(clearing)ゾーンは、その領域における細菌増殖の阻害を示す。

0055

本明細書中のインクは、間接印刷用途に特に有用であり、インクは、中間受取り部材を濡らして、中間受取り部材上に一過性の画像を形成することができる一方で、転写印刷工程において、中間受取り部材からの解放を可能とする刺激誘導特性変化を受ける。実施形態において、インクは、中間転写部材上にありながら部分的または完全な乾燥を受ける。

0056

本明細書中のインク組成物は、間接印刷系に特に適しており、様々な印刷サブシステム(ジェットサブシステムおよび転写サブシステムが挙げられる)と適合性があり、かつ高速での高品質印刷を可能とする。実施形態において、本明細書中のインク組成物は、濡れサブシステムおよび転写サブシステムの双方において可能であり、かつ適切に機能し、許容可能な濡れ特性を、許容可能な解放および転写特性と組み合わせて示す。

0057

本明細書中のインク組成物は、単に水のみからなってもよいし、共溶媒または湿潤剤等と呼ばれる水および水可溶性または水混和性成分(アルコールおよびアルコール誘導体脂肪族アルコール芳香族アルコール、ジオール、グリコールエーテルポリグリコールエーテル長鎖アルコール第一級脂肪族アルコール、第二級脂肪族アルコール、1,2−アルコール、1,3−アルコール、1,5−アルコール、エチレングリコールアルキルエーテルプロピレングリコールアルキルエーテルメトキシル化グリセロール、エトキシル化グリセロール、ポリエチレングリコールアルキルエーテルの高級同族体等が挙げられ、具体的な例として、エチレングリコールプロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、3−メトキシブタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,4−ヘプタンジオール等が挙げられる)等;また適切なのは、アミドエーテルウレア置換ウレアチオウレアエチレンウレアアルキルウレア、アルキルチオウレア、ジアルキルウレア、およびジアルキルチオウレア等)、カルボン酸およびその塩(2−メチルペンタン酸、2−エチル−3−プロピルアクリル酸、2−エチル−ヘキサン酸、3−エトキシプロピオン酸等)、エステルオルガノスルフィド、オルガノスルフォキシドスルホンスルホラン等)、カルビトールブチルカルビトールセルソルブ、エーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルエーテル誘導体ヒドロキシエーテル、アミノアルコール、ケトン、N−メチルピロリジノン、2−ピロリジノンシクロヘキシルピロリドン、アミド、スルフォキシド、ラクトン高分子電解質メチルスルホニルエタノールイミダゾール、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンベタイン、糖(1−デオキシ−D−ガラクチトールマンニトールイノシトール等)、置換および非置換ホルムアミド、置換および非置換アセトアミド、ならびに他の水可溶性または水混和性材料、ならびにそれらの混合物である)の混合物(以降、共溶媒)を含んでもよい。実施形態において、共溶媒は、エチレングリコール、N−メチルピロリドン、メトキシル化グリセロール、エトキシル化グリセロール、およびそれらの混合物からなる群から選択される。

0058

水および水溶性または水混和性有機溶媒液体混合物液体ビークルとして選択される場合、水対有機共溶媒比率の範囲は、あらゆる適切な、または所望の比率であってよく、実施形態において、約100:0から約30:70、約97:3から約40:60、または約95:5から約60:40である。液体ビークルの非水成分は、一般に、沸点が水の沸点(100℃)よりも高い湿潤剤または共溶媒の役目を果たす。選択される共溶媒は、相分離することなく水と混合することとなるものである;ゆえに、水と適合性がある極性を有する共溶媒が選択される。インクビークルの有機成分はまた、インクの表面張力を変更する、インクの粘性を変更する、着色剤を溶解もしくは分散させる、かつ/またはインクの乾燥特性に影響を及ぼす役目も果たし得る。実施形態において、インクは、溶媒ベースのインクと同様に、プラスチック媒体よりも紙担体に引き寄せられる。

0059

インク製剤に用いられる水溶性または水混和性の有機質は、表面張力、乾燥、レベリングその他に役立ち得る。実施形態において、水が製剤の50%超を構成し、実施形態において、水がインク組成物の約60から約70%を占める。ゆえに、本明細書中のインク組成物は、主に水溶性である。

0060

ある実施形態において、共溶媒は、スルホラン、メチルエチルケトンイソプロパノール、2−ピロリジノン、ポリエチレングリコール、およびそれらの混合物からなる群から選択される。

0061

液体ビークルの総量は、あらゆる適切な、または所望の量で提供されてよい。実施形態において、液体ビークルは、インク組成物中に、インク組成物の総重量に基づいて、約75から約97重量パーセント、約80から約95重量パーセント、または約85から約95重量パーセントの量で存在する。

0062

本明細書中のインク組成物はまた、着色剤を含有してもよい。あらゆる適切な、または所望の着色剤が、本明細書中の実施形態に用いられ得、顔料染料、染料分散系顔料分散系、ならびにそれらの混合物および組合せが挙げられる。

0063

着色剤は、着色剤分散系の形態で提供されてよい。実施形態において、着色剤分散系は、平均粒子サイズが約20から約500ナノメートル(nm)、約20から約400nm、または約30から約300nmである。実施形態において、着色剤は、染料、顔料、およびそれらの組合せからなる群から選択され、場合によっては着色剤は、着色剤、場合によっては界面活性剤、および場合によっては分散剤を含む分散系である。

0064

述べられたように、あらゆる適切な、または所望の着色剤が、本明細書中の実施形態において選択され得る。着色剤は、染料、顔料、またはそれらの混合物であってよい。適切な染料の例として、アニオン染料カチオン染料非イオン染料、双極性イオン染料等が挙げられる。適切な染料の具体例として、Food染料(Food Black No.1、Food Black No.2、Food Red No.40、Food Blue No.1、Food Yellow No.7等)、FD& C染料、Acid Black染料(No.1、7、9、24、26、48、52、58、60、61、63、92、107、109、118、119、131、140、155、156、172、194等)、Acid Red染料(No.1、8、32、35、37、52、57、92、115、119、154、249、254、256等)、Acid Blue染料(No.1、7、9、25、40、45、62、78、80、92、102、104、113、117、127、158、175、183、193、209等)、Acid Yellow染料(No.3、7、17、19、23、25、29、38、42、49、59、61、72、73、114、128、151等)、Direct Black染料(No.4、14、17、22、27、38、51、112、117、154、168等)、Direct Blue染料(No.1、6、8、14、15、25、71、76、78、80、86、90、106、108、123、163、165、199、226等)、Direct Red染料(No.1、2、16、23、24、28、39、62、72、236等)、Direct Yellow染料(No.4、11、12、27、28、33、34、39、50、58、86、100、106、107、118、127、132、142、157等)、Reactive Dyes(Reactive Red Dyes(No.4、31、56、180等)、Reactive Black染料(No.31等)、Reactive Yellow染料(No.37等)等);アントラキノン染料モノアゾ染料ジスアゾ染料フタロシアニン誘導体(種々のフタロシアニンスルホン酸塩が挙げられる)、アザ(18)アヌレンホルマザン銅錯体、トリフェノジオキサジン等;およびそれらの混合物が挙げられる。

0065

適切な顔料の例として、黒色顔料白色顔料シアン色顔料マゼンタ色顔料、黄色顔料等が挙げられる。さらに、顔料は有機粒子であっても無機粒子であってもよい。適切な無機顔料として、カーボンブラックが挙げられる。しかしながら、酸化チタンコバルトブルー(CoO−Al2O3)、クロムイエロー(PbCrO4)、および酸化鉄等の他の無機顔料が適し得る。適切な有機顔料として、例えば、アゾ顔料ジアゾ顔料およびモノアゾ顔料が挙げられる)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料フタロシアニンブルーおよびフタロシアニングリーン等)、ペリレン顔料ペリノン顔料アントラキノン顔料、キナクリドン顔料ジオキサジン顔料チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料ピラントロン顔料、およびキノフタロン顔料)、不溶性染料キレート(例えば、塩基性染料タイプのキレートおよび酸性染料タイプのキレート)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アンアントロン顔料(PR168等)等が挙げられる。フタロシアニンブルーおよびグリーンの代表例として、銅フタロシアニンブルー銅フタロシアニングリーン、およびそれらの誘導体(Pigment Blue 15、Pigment Green 7、およびPigment Green 36)が挙げられる。キナクリドンの代表例として、Pigment Orange 48、Pigment Orange 49、Pigment Red 122、Pigment Red 192、Pigment Red 202、Pigment Red 206、Pigment Red 207、Pigment Red 209、Pigment Violet 19、およびPigment Violet 42が挙げられる。アントラキノンの代表例として、Pigment Red 43、Pigment Red 194、Pigment Red 177、Pigment Red 216、およびPigment Red 226が挙げられる。ペリレンの代表例として、Pigment Red 123、Pigment Red 149、Pigment Red 179、Pigment Red 190、Pigment Red 189、およびPigment Red 224が挙げられる。チオインジゴの代表例として、Pigment Red 86、Pigment Red 87、Pigment Red 88、Pigment Red 181、Pigment Red 198、Pigment Violet 36、およびPigment Violet 38が挙げられる。複素環式の黄色系の代表例として、Pigment Yellow 1、Pigment Yellow 3、Pigment Yellow 12、Pigment Yellow 13、Pigment Yellow 14、Pigment Yellow 17、Pigment Yellow 65、Pigment Yellow 73、Pigment Yellow 74、Pigment Yellow 90、Pigment Yellow 110、Pigment Yellow 117、Pigment Yellow 120、Pigment Yellow 128、Pigment Yellow 138、Pigment Yellow 150、Pigment Yellow 151、Pigment Yellow 155、およびPigment Yellow 213が挙げられる。そのような顔料は、いくつかの入手先(BASFCorporation、Engelhard Corporation、およびSun Chemical Corporationが挙げられる)から、粉末またはプレスケーキの形態で市販されている。用いられ得る黒色顔料の例として、カーボン顔料が挙げられる。カーボン顔料は、許容可能な光学密度および印刷特性を提供するほぼあらゆる市販のカーボン顔料であってよい。本系および本方法での使用に適したカーボン顔料として、限定されないが、カーボンブラック、グラファイト、ビトラスカーボン、炭、およびそれらの組合せが挙げられる。そのようなカーボン顔料は、様々な既知の方法(チャンネル法、接触法ファーネス法アセチレン法、または熱的方法等)によって製造され得、Cabot Corporation、Columbian Chemicals Company、Evonik、およびE.I.DuPont de Nemours and Company等のベンダーから市販されている。適切なカーボンブラック顔料として、限定されないが、Cabot顔料(MONARCH 1400、MONARCH 1300、MONARCH 1100、MONARCH 1000、MONARCH 900、MONARCH 880、MONARCH 800、MONARCH 700、CAB−O−JET 200、CAB−O−JET 300、REGALBLACKPEARLS、ELFTEX、MOGUL、およびVULCAN顔料等);Columbian顔料(RAVEN 5000およびRAVEN 3500等);Evonik顔料(Color Black FW 200、FW 2、FW 2V、FW 1、FW 18、FW S160、FW S170、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black 4、PRINTEX U、PRINTEX 140U、PRINTEX V、およびPRINTEX 140V等)が挙げられる。顔料の上記のリストは、未変更の顔料微粒子、小分子付着顔料微粒子、およびポリマー分散型顔料微粒子を含む。他の顔料、およびその混合物が選択されてもよい。顔料粒子サイズは、液体ビークル中で粒子の安定したコロイド懸濁液を可能にし、かつ、インクがサーマルインクジェットプリンターまたは圧電インクジェットプリンターで用いられる場合、インクチャンネルクロッギングを防止するように、できるだけ小さいことが所望される。

0066

着色剤は、インク組成物中に、あらゆる所望の、または有効な量で存在してよく、実施形態において、着色剤は、インク組成物の総重量に基づいて、約0.05から約15重量パーセント、約0.1から約10重量パーセント、または約1から約5重量パーセントの量で存在してよい。

0067

開示されるインクはまた、界面活性剤を含有してもよい。適切な界面活性剤の例として、イオン界面活性剤アニオン界面活性剤カチオン界面活性剤非イオン界面活性剤、双極性イオン界面活性剤等、およびそれらの混合物が挙げられる。適切な界面活性剤の例として、アルキルポリエチレンオキシドアルキルフェニルポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシドブロックコポリマー、アセチレンポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド(ジ)エステル、ポリエチレンオキシドアミンプロトン化ポリエチレンオキシドアミン、プロトン化ポリエチレンオキシドアミド、ジメチコンコポリオール置換アミンオキシド等が挙げられ、具体例として、第一級、第二級、および第三級アミン塩化合物ラウリルアミンココナッツアミン、ステアリルアミンロジンアミン塩酸塩酢酸塩等);第四級アンモニウム塩タイプの化合物(ラウリルトリメチルアンモニウムクロリドセチルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリドベンザルコニウムクロリド等);ピリジニウム塩タイプの化合物(セチルピリジニウムクロリドセチルピリジニウムブロミド等);非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテルポリオキシエチレンアルキルエステルアセチレンアルコールアセチレングリコール等);他の界面活性剤(2−ヘプタデシル−ヒドロキシエチルイミダゾリンジヒドロキシエチルステアリルアミン、ステアリルジメチルベタイン、およびラウリルジヒドロキシエチルベタイン等);フルオロ界面活性剤;等、ならびにそれらの混合物が挙げられる。非イオン界面活性剤の更なる例として、ポリアクリル酸メタロース、メチルセルロースエチルセルロースプロピルセルロースヒドロキシエチルセルロースカルボキシメチルセルロースポリオキシエチレンセチルエーテルポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルジアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール(Rhone−PoulencからIGEPAL CA−210(商標)、IGEPAL CA−520(商標)、IGEPAL CA−720(商標)、IGEPAL CO−890(商標)、IGEPAL C0−720(商標)、IGEPAL C0−290(商標)、IGEPAL CA−21O(商標)、ANTAROX 890(商標)、およびANTAROX 897(商標)として入手可能)が挙げられる。適切な非イオン界面活性剤の他の例として、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドのブロックコポリマーが挙げられ、SYNERONIC(商標)PE/F(SYNPERONIC(商標)PE/F 108等)として市販されているものが挙げられる。適切なアニオン界面活性剤の他の例として、サルフェートおよびスルホネートドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレン硫酸ナトリウムジアルキルベンゼンアルキルサルフェートおよびスルホネート)、酸(アビエチン酸等)(Sigma−Aldrichから入手可能)、NEOGEN R(商標)、NEOGEN SC(商標)(第一工業製薬株式会社から入手可能)、ならびにそれらの組合せ等が挙げられる。適切なアニオン界面活性剤の他の例として、DOFAX(商標)2A1(アルキルジフェニルオキシドジスルホネート、Dow Chemical Company)および/またはTAYCA POWER BN2060(テイカ株式会社(日本))(分枝状ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムである)が挙げられる。通常正に帯電する、適切なカチオン界面活性剤の他の例として、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウムクロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムブロミド、ベンザルコニウムクロリド、セチルピリジニウムブロミド、C12、C15、C17トリメチルアンモニウムブロミド、四級ポリオキシエチルアルキルアミンハロゲン塩、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウムクロリドMIAPOL(商標)およびALKAQUAT(商標)(Alkaril Chemical Companyから入手可能)、SANIZOL(商標)(ベンザルコニウムクロリド、花王ケミカルから入手可能)等、ならびにそれらの混合物が挙げられる。2つ以上のあらゆる界面活性剤の混合物が用いられてよい。

0068

場合によって存在する界面活性剤は、あらゆる所望の、または有効な量で存在してよく、実施形態において、界面活性剤は、インク組成物の総重量に基づいて、約0.01から約5重量パーセントの量で存在する。なお、界面活性剤は、場合によっては分散剤と名付けられる。

0069

インク組成物はさらに、架橋剤を含んでよい。実施形態において、架橋剤は、オルガノアミンジヒドロキシ芳香族化合物イソシアネートパーオキシド、または金属酸化物等、およびそれらの混合物である。架橋はさらに、インク組成物から生じた画像の物理的特性を増強し得る。架橋剤は、あらゆる所望の、または有効な量で存在してよく、実施形態において、インク組成物の総重量に基づいて、約0.1から約20重量パーセント、または5から約15重量パーセントである。

0070

インク組成物はさらに、添加剤を含んでよい。インク組成物中に場合によっては含まれることがある添加剤として、殺生物剤、殺菌剤、pH制御剤(酸または塩基リン酸塩カルボン酸塩亜硫酸塩アミン塩バッファ溶液等)、封鎖剤EDTAエチレンジアミン四酢酸)等)、粘性改良剤均展剤等、およびそれらの混合物が挙げられる。

0071

実施形態において、インク組成物は、低粘性組成物である。用語「低粘性」は、少なくとも1,000センチポイズcps)の粘性を有する傾向がある、スクリーン印刷インク等の従来の高粘性インクと対照的に用いられる。特定の実施形態において、本明細書中に開示されるインクは、粘性が、約30℃の温度にて、約100cps以下、約50cps以下、もしくは約20cps以下、または約2から約30cpsであるが、粘性はこれらの範囲外であってもよい。インクジェット印刷用途に用いられる場合、インク組成物は概して、前記インクジェット印刷プロセスでの使用に適した粘性である。例えば、サーマルインクジェット印刷用途について、室温(即ち、約25℃)にて、インク粘性は、少なくとも約1センチポイズ、約10センチポイズ以下、約7センチポイズ以下、または約5センチポイズ以下であるが、粘性はこれらの範囲外であってもよい。圧電インクジェット印刷用途について、ジェット温度にて、インク粘性は、少なくとも約2センチポイズ、少なくとも約3センチポイズ、約20センチポイズ以下、約15センチポイズ以下、または約10センチポイズ以下であるが、粘性はこれらの範囲外であってもよい。ジェット温度は約20から25℃と低くてよく、そして約70℃、約50℃、または約40℃と高くてよいが、ジェット温度はこれらの範囲外にあってもよい。

0072

ある実施形態において、本明細書中のインク組成物は、粘性が、約30℃の温度にて、約2から約20センチポイズである。

0073

本明細書中のインク組成物は、間接印刷用途に適した濡れ性および解放特性を提供する表面張力特性を選択した。実施形態において、インク組成物は、圧電インクジェット印刷ヘッドでの使用に適した表面張力、粘性、および粒子サイズを提供するように選択される。

0074

実施形態において、本明細書中のインク組成物は、表面張力が、1センチメートルあたり約15から約50ダイン、1センチメートルあたり約18から約38ダイン、または1センチメートルあたり約20から約35ダインであるが、表面張力はこれらの範囲外であってもよい。

0075

インク組成物は、成分の単純な混合等、あらゆる適切なプロセスによって調製され得る。1つのプロセスは、全てのインク成分一緒に混合し、混合物を濾過してインクを得ることを伴う。インクは、成分を混合し、必要に応じて加熱し、濾過してから、あらゆる所望の更なる添加剤を混合物に加えて、均質な混合物が得られるまで、実施形態において約5から約10分、室温にて穏やかに振盪しながら混合することによって、調製され得る。あるいはその代わりに、場合によって加えるインク添加剤は、インク調製プロセス中に他のインク成分と混合されてよく、これは、全ての成分を混合し、必要に応じて加熱し、濾過する等、あらゆる所望の手順に従って行われる。

0076

特定の実施形態において、インクは、以下のように調製される:1)スルホン化ポリエステル銀ナノ粒子複合体の調製;2)着色剤の分散系の調製(場合によっては界面活性剤で安定化させる);3)複合体の、着色剤分散系との混合;4)場合によっては混合物の濾過;5)他の成分(水、共溶媒、および場合によっては添加剤等)の付加;および6)場合によっては組成物の濾過。

0077

本明細書中に開示されるプロセスはまた、本明細書中に開示されるインク組成物を基材に画像状パターンに適用することを含む。本明細書中に開示されるプロセスはまた、本明細書中に開示されるインク組成物をオーバーコートとして基材に適用することを含み、オーバーコートは透明であっても、有色であっても、それらの組合せであってもよい。実施形態において、インク組成物は、透明なオーバーコートを含む。

0078

インク組成物は、インク組成物をインクジェット印刷装置中に組み込むこと、およびインクの小滴を画像状パターンに基材上に噴射することを伴うプロセスに用いられ得る。特定の実施形態において、印刷装置サーマルインクジェットプロセスを利用し、ノズル内のインクが画像状パターンに選択的に加熱されることによって、インクの小滴が画像状パターンに噴射される。別の実施形態において、印刷装置はアコスティックインクジェットプロセスを利用し、インクの小滴が、アコースティックビームによって画像状パターンに噴射される。さらに別の実施形態において、印刷装置は圧電インクジェットプロセスを利用し、インクの小滴が、圧電振動要素のオシレーションによって画像状パターンに噴射される。あらゆる適切な基材が利用され得る。

0079

特定の実施形態において、本明細書中のプロセスは、本明細書中に開示されるように調製されたインクをインクジェット印刷装置中に組み込むこと、インク小滴を画像状パターンに中間転写部材上に噴射すること、画像を加熱して溶媒を部分的に、または完全に取り除くこと、および画像状パターンのインクを、中間転写部材から最終の記録基材に転写することを含む。特定の実施形態において、中間転写部材は、最終の記録シートの温度よりも高く、かつ印刷装置内のインクの温度よりも低い温度に加熱される。オフセット印刷プロセスまたは間接印刷プロセスが、例えば、米国特許第5,389,958号明細書にも開示されている。特定の一実施形態において、印刷装置は圧電印刷プロセスを利用し、インクの小滴が、圧電振動要素のオシレーションによって画像状パターンに噴射される。

0080

あらゆる適切な基材または記録シートが最終の記録シートとして利用されてよく、普通紙(XEROX(登録商標)4024紙、XEROX(登録商標)Image Series紙、Courtland 4024DP紙等)、罫線入りノート紙ボンド紙シリカコート紙(Sharp Companyシリカコート紙等)、JuJo紙、HAMMERMILL LASERPRINT(登録商標)紙等、透明材料、生地織物製品プラスチックポリマーフィルム無機基材(金属等)、木等が挙げられる。実施形態において、基材は三次元基材を含む。実施形態において、基材は、医療デバイス(カテーテル、温度計、心臓ステントプログラム可能ペースメーカ、他の医療デバイス等)、メニュー、食品包装材料、化粧用ツール、および製品、ならびにあらゆる他の所望の三次元担体を含む。更なる実施形態において、基材は、カスタマイズ可能なデジタル印刷IDコード短期印刷可能な材料の三次元医療用基材、およびあらゆる他の所望される三次元基材を含む。

0081

以下の実施例は、本開示の様々な種をさらに定義するために提示されている。これらの実施例は、実例とすることを意図しているだけであり、本開示の範囲を制限することを意図していない。また、部およびパーセントは、特に明記しない限り、重量による。

0082

0083

実施例1
比較例1。分枝状ソジオスルホン化非晶質ポリエステル(BSPE−1)の調製。0.425モル当量のテレフタレート、0.080モル当量の5−スルホイソフタル酸ナトリウム、0.4501モル当量の1,2−プロパンジオール、および0.050モル当量のジエチレングリコールから構成される分枝状非晶質スルホン化ポリエステル樹脂を、以下のように調製した。加熱した底部ドレーン弁、高粘性二重タービンアジテータ、および冷水コンデンサを有する蒸留レシーバ装備した1リットルParrリアクタ内に、388グラムのジメチルテレフタレート、104.6グラムの5−スルホイソフタル酸ナトリウム、322.6グラムの1,2−プロパンジオール(1モル過剰のグリコール)、48.98グラムのジエチレングリコール(1モル過剰のグリコール)、トリメチロールプロパン(5グラム)、および0.8グラムのブチルスズヒロキシドオキシド(触媒として)をチャージした。リアクタを3時間撹拌しながら165℃に加熱してから、再度、1時間にわたって190℃に加熱した後、圧力を1時間にわたって大気圧から約260トルにゆっくり引き下げてから、2時間にわたって5トルに引き下げた。続いて圧力を30分にわたって約1トルにさらに引き下げて、ポリマーを底部ドレーンから、ドライアイスで冷却したコンテナ上に放出して、460グラムのスルホン化ポリエステル樹脂が生じた。分枝状スルホン化ポリエステル樹脂は、ガラス転移温度が54.5℃(開始点)、そして軟化点が154℃であると測定された。

0084

実施例2
実施例2。インク製剤に用いるBSPE−AgNP組成物。頭上スターラー還流コンデンサ熱電対ホットプレート、および窒素入口(コンデンサは、窒素出口としての機能を果たす)を装備した500ミリリットルの3つ首丸底フラスコ内で反応を実行した。250ミリリットルの脱イオン水を、室温(23℃)にてフラスコ中にチャージした。ホットプレートを90℃にセットし、窒素を系に通した(RPM=300)。温度が安定したら、実施例1の21.61グラムの固体BSPE−1を微細粉砕した状態で系に加えた(RPM=300)。溶液はかすみ、青色の色合いを有した。45分後、2ミリリットル脱イオン水中に溶解した0.0849グラムのAgNO3を、おおよそ1滴/秒の速度で溶液に滴加した(RPM=300)。溶液は、僅かに黒ずんだ(褐色がかった)。0.5時間後に、加熱を止め、溶液を室温に冷却した(RPM=300)。最終の外見は、非常に明るい緑色/色の、僅かに不透明な溶液であった。

0085

0086

実施例3
実施例3。実施例2のBSPE−AgNP組成物を含有するインク製剤。500ミリリットルの琥珀色ガラスボトルに、実施例2のBSPE−AgNPエマルジョンおよびトリエタノールアミンを加え、300RPMにて2分間撹拌した。撹拌混合物に、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、およびグリセロールを加えた。混合物を500RPMにて1分間撹拌した。次に、2−エチル−1−ヘキサノールおよびポリエチレンオキシド(PEO)を加えて、混合物を500RPMにて追加的に1分間さらに撹拌した。界面活性剤Silsurf(登録商標)A008(Siltech Corporation;低分子量のエトキシル化ポリジメチルシロキサンシリコーンポリエーテル)、Surfynol(登録商標)104H(Air Products and Chemicals,Inc.;75% 2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、25%エチレングリコール)、およびChemguard(登録商標)S−761p[Chemguard Chemical;リン酸エステル型の短鎖ペルフルオロベースのアニオンフルオロ界面活性剤(34%活性固体)をインクに加え、混合物を500RPMにて45分間撹拌した。続いてインクを2000RPMにて5分間ホモジナイズし、試験前に0.45ミクロン濾紙によって濾過した。

0087

0088

概念の証明のために、最初にインクを様々な基材内にディップコーティングして、あまり選好性のない微生物の培養用の一般的な粉末培地(栄養アガー;N0394FLUKA)を含有する接種済みペトリ皿上に置いた。インク複合体中の銀の総量は、約267ppmであった。Dimatix Materials PrinterDMP−2831で、この抗細菌非着色インクによる現実的な印刷を行った。

0089

図2は、BSPE−AgNP複合体の抗細菌活性を示す画像である。定性濾紙を、以下のような種々のサンプル中に5秒間浸した。1)BSPEのみ;2)クエン酸塩還元法を介して調製したAgNP;3)還元剤のないBSPE−Ag;および4)BSPE−Ag−クエン酸塩還元。図2は、BSPEのみだと細菌を殺すことができないことを示す。いかなるポリマーもないクエン酸塩キャップ銀ナノ粒子は、部分的に細菌の増殖を阻害する。しかしながら、より良好な結果が、還元剤の有無に拘らず、調製したBSPE−銀複合体について観察される。理論に拘束されることを望むものではないが、BSPE−AgがAGNPのみよりも効果的であると観察された理由は、ポリマーの分枝状構造が、浸漬中に、バインダーとしてより多くの複合体を紙膜に固定するよう作用する一助となったことであると考えられる。あるいはその代わりに、BSPEのスルホン酸基が、静電相互作用により、マトリックスを通る銀イオンの運動性に役立ったのかもしれない。

0090

図2四分割の3の実施例2のBSPE−Ag複合体を、水溶性のインク中に組み込んだ。種々の膜をインクに浸して、表面上に細菌をスワブした栄養アガープレート上に置くことによって、抗細菌特性の定性試験を行った。

0091

図3は、種々の膜に浸したインクを示す画像である。図3に示すように、インクの抗細菌特性は良好であった。図3の、ガラスマイクロファイバー(図3の左の写真)、ニトロセルロース図3の中央の写真)、およびポリエーテルスルホン図3の右の写真)参照。ポリエーテルスルホンプレートの左側は、その上に何もない膜のみである。[AgNO3]=0.03%(w/w)。

0092

図4は、住みつきの、かつ/または皮膚細菌(細菌は、表1における第1行に由来する)の1コロニーから、抗細菌剤がその上に配置されていないプレート上にストリークした細菌サンプルを示す画像である。

0093

図5は、実施例3のインクをニトロセルロース膜上に吸引濾過して、表1において見出しが「図4」の行の細菌を接種したプレート上に置いたものを示す画像である。

0094

本明細書中の水溶性のインク組成物は、透明なインクジェットオーバーコートとして、有色のインクジェットオーバーコートとして、または有色のインクジェット画像を調製するために、用いられてよく、全てが、様々な担体の抗細菌かつ抗菌保護を提供する。

0095

インク組成物は、自己分散可能なポリエステル−Agナノ複合体を含む。実施形態において、Agは、インク組成物中に、約0.5ppmから約5,000ppm、または約50ppmから約500ppmの量で存在する。

0096

より大きな粒子に結合した銀ナノ粒子、イオン性銀に区分される沈殿物コロイド粒子、または巨大分子の利点として、存在する銀ナノ粒子が水溶性でなく、環境中に自由に放出されることとならないということがある。BSPE−AgNP系は、最大の抗細菌、抗菌、かつ抗ウイルス性の殺生物剤効果を発揮する、ゆっくりと溶解する銀イオンの送達用のリザーバとして作用し得る。実施形態において、本明細書中の複合体は、抗細菌、抗菌、かつ抗ウイルス性の殺生物剤効果を発揮する銀イオンの送達用のリザーバとして作用する。

0097

銀は、広範囲の微生物に対して抗微生物活性を示し、抗生物質耐性の増大のために、最近、抗細菌剤として銀を用いる関心が新たに高まっている。

0098

本水溶性インク組成物は、カスタマイズ可能なIDコードのデジタル印刷、短期印刷可能な材料、三次元医療コンポーネント(カテーテル、心臓ステント、プログラム可能なペースメーカ等)、およびあらゆる他の所望される三次元基材上への印刷を可能にする。

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