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技術 2関節連動変速リンク機構

出願人 国立大学法人大阪大学
発明者 杉原知道東田直樹舛屋賢
出願日 2015年5月13日 (4年0ヶ月経過) 出願番号 2015-098610
公開日 2016年12月15日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2016-209983
状態 未査定
技術分野 マニプレータ 伝動装置
主要キーワード 屈曲帯 中間節 関節リンク機構 原動節 伝達器 固定節 脚機構 荷重ばね
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

負荷を保持する硬さと外力を吸収するしなやかさとを即座に切り換える。

解決手段

2関節連動変速リンク機構(3)は、足元部(2a)と下腿部(2b)とを連結する足首リンク機構(4)と、下腿部(2b)と上腿部(2c)とを連結する膝リンク機構(5)とを備え、足首角度(θa)の増大に応じた足首リンク機構(4)の動作に連動して、減速比が増大するように膝リンク機構(5)が動作する。

概要

背景

人型歩行ロボットの脚部は、地面から受ける頻繁な衝撃に曝されながら、全身支え役割を担う。足が宙に浮いて着地する前の遊脚期では、地面や外界との衝突時に備え、外力を吸収するしなやかさが脚部に求められる。一方、着地した後の立脚期では、自重を保持する硬さが脚部において速やかに回復されなければならない。このしなやかさと硬さという極端相反する性質を短時間で切り替えるためには、上記脚部の構成に工夫が必要である。

非特許文献1は、人型歩行ロボットのモータ並列に高荷重ばね付設し、全身を支持する脚部の負荷を低減する機構を提案した。

非特許文献2は、遊星歯車と高荷重ばねとが直列に接続され、駆動軸振舞によって力の伝達特性が変わる機構を提案した。

非特許文献3は、膝モータの出力軸リンクとの間の連結部に間隙が設けられ、人型歩行ロボットの脚部の接地状態に応じて上記出力軸と上記脛リンクとの連結部をクラッチのように利用することで上記の性質を切り替える機構を提案した。

概要

負荷を保持する硬さと外力を吸収するしなやかさとを即座に切り換える。2関節連動変速リンク機構(3)は、足元部(2a)と下腿部(2b)とを連結する足首リンク機構(4)と、下腿部(2b)と上腿部(2c)とを連結する膝リンク機構(5)とを備え、足首角度(θa)の増大に応じた足首リンク機構(4)の動作に連動して、減速比が増大するように膝リンク機構(5)が動作する。

目的

本発明の目的は、複雑な力センサ情報のフィードバックを必要とせず、負荷を保持する硬さと外力を吸収するしなやかさとを即座に切り換えることができる2関節連動変速リンク機構を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1部材と第2部材とを連結する第1関節リンク機構と、前記第2部材と第3部材とを連結する第2関節リンク機構とを備え、前記第1部材と前記第2部材との間の屈曲角の増大に応じた前記第1関節リンク機構の動作に連動して、前記第2関節リンク機構の減速比が増大するように前記第2関節リンク機構が動作することを特徴とする2関節連動変速リンク機構

請求項2

前記第1部材が人体足首に対応し、前記第2部材が前記人体の下腿に対応し、前記第3部材が前記人体の上腿に対応し、前記足首が宙に浮いて着地する前の遊脚期から前記足首が着地して自重支え立脚期への遷移に応じて前記屈曲角が増大する請求項1に記載の2関節連動変速リンク機構。

請求項3

前記第1関節リンク機構が4節リンク機構を含む請求項1に記載の2関節連動変速リンク機構。

請求項4

前記4節リンク機構が、前記第2部材に固定された固定節と、前記固定節と前記第1部材とに連結された原動節と、前記固定節に連結された従動節と、前記原動節と前記従動節とに連結された中間節とを有する請求項3に記載の2関節連動変速リンク機構。

請求項5

前記第2関節リンク機構が、前記第3部材に固定された第3部材固定節と、前記第3部材固定節及び前記従動節に連結された第3部材第1従動節と、前記第3部材固定節及び前記中間節に連結された第3部材第2従動節とを有する請求項4に記載の2関節連動変速リンク機構。

請求項6

前記第1関節リンク機構が平行リンク機構を含む請求項1に記載の2関節連動変速リンク機構。

請求項7

前記第1部材が人型歩行ロボット足元部であり、前記第2部材が前記人型歩行ロボットの下腿部であり、前記第3部材が前記人型歩行ロボットの上腿部である請求項1に記載の2関節連動変速リンク機構。

技術分野

0001

本発明は、連動する2個の関節機構を備えた2関節連動変速リンク機構に関し、特に、人型歩行ロボット等の脚部等に設けられる2関節連動変速リンク機構に関する。

背景技術

0002

人型歩行ロボットの脚部は、地面から受ける頻繁な衝撃に曝されながら、全身支え役割を担う。足が宙に浮いて着地する前の遊脚期では、地面や外界との衝突時に備え、外力を吸収するしなやかさが脚部に求められる。一方、着地した後の立脚期では、自重を保持する硬さが脚部において速やかに回復されなければならない。このしなやかさと硬さという極端相反する性質を短時間で切り替えるためには、上記脚部の構成に工夫が必要である。

0003

非特許文献1は、人型歩行ロボットのモータ並列に高荷重ばね付設し、全身を支持する脚部の負荷を低減する機構を提案した。

0004

非特許文献2は、遊星歯車と高荷重ばねとが直列に接続され、駆動軸振舞によって力の伝達特性が変わる機構を提案した。

0005

非特許文献3は、膝モータの出力軸リンクとの間の連結部に間隙が設けられ、人型歩行ロボットの脚部の接地状態に応じて上記出力軸と上記脛リンクとの連結部をクラッチのように利用することで上記の性質を切り替える機構を提案した。

先行技術

0006

S. Shirata et al. Design and evaluation of gravity compensation mechanism for a humanoid robot. In Proc. of 2007IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems, pp.3635-3640, 2007.
高橋雅宏, 越智宏, and 小金澤鋼一. 能動/受動複合関節の新機構とそれを用いた二足歩行ロボット. 日本機械学会ロボティクスメカトロニクス’08講演会, 1P1-B05, 2008.
M. Okada et al. Double spherical joint and backlash clutch for lower limbs of humanoids. In Proc. of 2003 IEEE International Conference on Robotics and Automation, pp. 491-496, 2003.

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、非特許文献1の機構では、遊脚期には逆に下腿部の負荷を増加させるという問題がある。非特許文献2の機構では、全体として人型歩行ロボットの下腿部の剛性が著しく低下するため、下腿部の制御性が低い。非特許文献3の機構では、非特許文献1及び非特許文献2の問題が解決されるが、脚部の接地状態をセンサにより検知しクラッチの接続・非接続を遷移する制御が複雑であり、即応性が求められる人型歩行ロボットの制御には不利である。

0008

本発明の目的は、複雑な力センサ情報のフィードバックを必要とせず、負荷を保持する硬さと外力を吸収するしなやかさとを即座に切り換えることができる2関節連動変速リンク機構を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記の課題を解決するために、本発明に係る2関節連動変速リンク機構は、第1部材と第2部材とを連結する第1関節リンク機構と、前記第2部材と第3部材とを連結する第2関節リンク機構とを備え、前記第1部材と前記第2部材との間の屈曲角の増大に応じた前記第1関節リンク機構の動作に連動して、前記第2関節リンク機構の減速比が増大するように前記第2関節リンク機構が動作することを特徴とする。

0010

本明細書において、「リンク機構の減速比」とは、4節リンク機構原動節に係る入力角微小変位角度と、従動節に係る出力角の微小変位角度との間の比率を意味するものとする。

0011

この特徴によれば、第1部材と第2部材との間の屈曲角の増大に応じた第1関節リンク機構の動作に連動して、第2関節リンク機構の減速比が増大する。第1部材と第2部材との間の屈曲角が小さい時に、外力を吸収するしなやかさが求められ、第1部材と第2部材との間の屈曲角が増大する時に、負荷を保持する硬さが要求される機構に2関節連動変速リンク機構を取り付けることにより、外力を吸収するしなやかさが現れている状態で、第1部材と第2部材との間の屈曲角が増大すると、第1関節リンク機構の動作に連動して第2関節リンク機構の減速比が増大する。このため、外力を吸収するしなやかさが、第1関節リンク機構の動作に連動して、負荷を保持する硬さに即座に切り換わる。この結果、負荷を保持する硬さと外力を吸収するしなやかさとを即座に切り換えることができる2関節連動変速リンク機構を提供することができる。

0012

本発明に係る2関節連動変速リンク機構では、前記第1部材が人体足首に対応し、前記第2部材が前記人体の下腿に対応し、前記第3部材が前記人体の上腿に対応し、前記足首が宙に浮いて着地する前の遊脚期から前記足首が着地して自重を支える立脚期への遷移に応じて前記屈曲角が増大することが好ましい。

0013

上記構成によれば、人体の脚に関連する機構に2関節連動変速リンク機構を適用することができる。

0014

本発明に係る2関節連動変速リンク機構では、前記第1関節リンク機構が4節リンク機構を含むことが好ましい。

0015

上記構成によれば、簡単な構成で、負荷を保持する硬さと外力を吸収するしなやかさとを即座に切り換えることができる。

0016

本発明に係る2関節連動変速リンク機構では、前記4節リンク機構が、前記第2部材に固定された固定節と、前記固定節と前記第1部材とに連結された原動節と、前記固定節に連結された従動節と、前記原動節と前記従動節とに連結された中間節とを有することが好ましい。

0017

上記構成によれば、4節リンク機構を簡単な構成で実現することができる。

0018

本発明に係る2関節連動変速リンク機構では、前記第2関節リンク機構が、前記第3部材に固定された第3部材固定節と、前記第3部材固定節及び前記従動節に連結された第3部材第1従動節と、前記第3部材固定節及び前記中間節に連結された第3部材第2従動節とを有することが好ましい。

0019

上記構成によれば、第3部材第1従動節と第3部材固定節との減速比を増大させることができる。

0020

本発明に係る2関節連動変速リンク機構では、前記第1関節リンク機構が平行リンク機構を含むことが好ましい。

0021

上記構成によれば、平行リンク機構により、第1関節リンク機構を第1部材まで到達させることができ、第1関節リンク機構が第1部材と第2部材とを連結することができる。

0022

本発明に係る2関節連動変速リンク機構では、前記第1部材が人型歩行ロボットの足部であり、前記第2部材が前記人型歩行ロボットの下腿部であり、前記第3部材が前記人型歩行ロボットの上腿部であることが好ましい。

0023

上記構成によれば、人型歩行ロボットの歩行や立作業を含む脚運動に適した性質を、下腿部に付与することができる。

発明の効果

0024

本発明に係る2関節連動変速リンク機構は、負荷を保持する硬さと外力を吸収するしなやかさとを、複雑な力センサ情報のフィードバックを用いることなく即座に切り換えることができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0025

(a)は実施形態1に係る人型歩行ロボットの脚部の機構を示す斜視図であり、(b)はその正面図である。
上記人型歩行ロボットが正立している場合の膝関節に負荷として作用する膝トルクを説明するための模式正面図である。
上記人型歩行ロボットが正立している場合の膝トルクと膝関節の屈曲角との間の関係を示すグラフである。
上記人型歩行ロボットの様々な状況における足首角度を説明するための模式図であり、(a)は上記人型歩行ロボットの足底平坦な地面に接地している状況を示し、(b)は上記人型歩行ロボットが坂道を登る状況を示し、(c)は上記人型歩行ロボットが坂道を下る状況を示し、(d)は上記人型歩行ロボットが障害物乗り越える状況を示す。
上記人型歩行ロボットの脚部に設けられた2関節連動変速リンク機構を示す模式図であり、(a)は上記人型歩行ロボットの膝が伸びた状態を示し、(b)は上記膝が屈曲した状態を示す。
上記2関節連動変速リンク機構を示す模式図であり、(a)は上記人型歩行ロボットの足首が伸びた状態を示し、(b)は上記足首が屈曲した状態を示す。
上記人型歩行ロボットの出力角と減速比との間の関係を示すグラフである。
上記人型歩行ロボットの足首角度を変化させたときの出力角と減速比との間の関係を示すグラフである。
歩行時における膝角度と膝トルクとの間の関係を示すグラフである。
屈伸時における膝角度と膝トルクとの間の関係を示すグラフである。
上記人型歩行ロボットの足首が伸びた状態での上記2関節連動変速リンク機構の動作を示す図である。
上記人型歩行ロボットの足首が伸びた状態での上記2関節連動変速リンク機構の動作を示す図である。
上記人型歩行ロボットの足首が伸びた状態での上記2関節連動変速リンク機構の動作を示す図である。
上記人型歩行ロボットの足首が伸びた状態での上記2関節連動変速リンク機構の動作を示す図である。
上記人型歩行ロボットの足首が屈曲した状態での上記2関節連動変速リンク機構の動作を示す図である。
上記人型歩行ロボットの足首が屈曲した状態での上記2関節連動変速リンク機構の動作を示す図である。
(a)(b)は逆駆動試験の局面を示す図である。
(a)(b)は逆駆動試験の局面を示す図である。
足首角度が0度のときにおける膝角度に対する変換後のトルク及び減速比の理論値を比較したグラフである。
足首角度が30度のときにおける膝角度に対する変換後のトルク及び減速比の理論値を比較したグラフである。
足首角度が60度のときにおける膝角度に対する変換後のトルク及び減速比の理論値を比較したグラフである。
実施形態2に係る人型歩行ロボットの膝が伸びた脚部に設けられた2関節連動変速リンク機構を示す模式図である。
上記人型歩行ロボットの膝が屈曲した脚部に設けられた2関節連動変速リンク機構を示す模式図である。
上記人型歩行ロボットの膝及び足首が屈曲した脚部に設けられた2関節連動変速リンク機構を示す模式図である。

実施例

0026

以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。

0027

(実施形態1)
(2関節連動変速リンク機構3の基本構成
図1(a)は実施形態1に係る人型歩行ロボット1の脚部2の機構を示す斜視図であり、(b)はその正面図である。人型歩行ロボット1の脚部2は、人体の足首に対応する足元部2a(第1部材)と人体の下腿に対応する下腿部2b(第2部材)と人体の上腿に対応する上腿部2c(第3部材)とを備える。

0028

2関節連動変速リンク機構3は、足元部2aと下腿部2bとを連結する足首リンク機構4(第1関節リンク機構)と、下腿部2bと上腿部2cとを連結する膝リンク機構5(第2関節リンク機構)とを有する。

0029

足元部2aと下腿部2bとの間の屈曲を表す足首角度θa(第1部材と第2部材との間の屈曲角)の増大に応じた足首リンク機構4の動作に連動して、膝リンク機構5の減速比が増大するように膝リンク機構5が動作する。足元部2aが宙に浮いて着地する前の遊脚期から足元部2aが着地して自重を支える立脚期への遷移に応じて足首角度θaが増大する。

0030

足首リンク機構4は、下腿部2bに固定されたリンク4a(固定節)と、リンク4aと足元部2aとに連結されたリンク4b(原動節)と、リンク4aに連結されたリンク4c(従動節)と、リンク4bとリンク4cとに連結されたリンク4d(中間節)とを有する4節リンク機構である。

0031

膝リンク機構5は、上腿部2cに固定されたリンク5a(第3部材固定節)と、リンク5a及びリンク4cに連結されたリンク5b(第3部材第1従動節)と、リンク5a及びリンク4dに連結されたリンク5c(第3部材第2従動節)とを有する。

0032

(2関節連動変速リンク機構3の基本概念
負荷を保持する硬さと外力を吸収するしなやかさとを即座に切り換える機構を構成するために弾性要素を利用することは、当該機構の制御性を低下させるため好ましくない。膝モータ駆動力の伝達特性は負荷に応じて変わる。具体的には、足首が着地して自重を支える立脚期では膝モータの駆動トルク増幅することが要求される。足首が宙に浮いて着地する前の遊脚期では慣性を低減することが要求される。駆動トルクの増幅率と、モータに対する負荷慣性の大きさとは、どちらも伝達器の減速比によって決定される。したがって、変化させるべきは剛性ではなく減速比である。

0033

立脚期の駆動トルク増幅要求は、膝の屈曲を表す膝角度θkが大きいほど顕著である。一方、遊脚期の慣性低減要求は、膝角度θkと関わりを持たない。立脚期と遊脚期との判別センサ情報に基づいて行うことは、制御の即応性を低下させるため好ましくない。センサを用いることなく、即座に高減速比が得られる機構を開発する必要がある。

0034

本実施形態では、多くの場面で、膝において高減速比が求められる際には足首角度θaも同時に大きくなるという事実に本発明者らは着目し、足首関節と膝関節との連動によって減速比が変化する2関節連動変速リンク機構3を提案する。

0035

まず、このような2関節連動変速リンク機構3の有効性を、思考実験を通して検討する。膝関節は、四節リンク機構(膝リンク機構5)を基本とする。この膝関節に設けられた四節リンク機構は、単体でも屈曲角に応じて減速比が増大する仕組を有している。さらに、その四節リンク機構の一節を、下腿と足首とで構成する変位拡大機構(足首リンク機構4)に置き換え、足首角度θaの増加に伴って膝リンク機構5の減速比変化率も増加するようにしている。本実施形態に係る2関節連動変速リンク機構3を試作し、膝角度θkと足首角度θaとの屈曲に対して所望の減速比特性が得られることを確認した。

0036

(人型歩行ロボット1の膝関節負荷トルク
図2は、人型歩行ロボット1が正立している場合の膝関節8に、負荷Mgに基づいて作用する膝トルクτを説明するための模式正面図である。図1を参照して説明した構成要素と同一の構成要素に同一の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。

0037

人型歩行ロボット1の脚部2の下腿部2bと上腿部2cとの間に膝関節8が配置される。図1に示すように人型歩行ロボット1が静立している場合に、膝関節8に負荷Mgに基づいて作用する膝トルクτは、モーメントアームLの長さの観点から、膝関節8の屈曲に対応する膝角度θkが大きくなるほど大きくなる。

0038

図3は、人型歩行ロボット1が正立している場合の膝トルクτと膝角度θkとの間の関係を示すグラフであり、重量30kgのロボットモデルを利用して歩行運動及び屈伸運動シミュレーションを行った結果を示す。

0039

歩行運動は3通りの重心高さでの歩行運動を含み、屈伸運動は3通りの速度での屈伸運動を含む。曲線C1は速度T=2での屈伸運動に対応する。曲線C2は速度T=3での屈伸運動に対応し、曲線C3は速度T=4での屈伸運動に対応する。曲線C4・C6・C8は、いずれも立脚期における歩行運動に対応する。曲線C4は第1の重心高さでの立脚期の歩行運動に対応し、曲線C6は第2の重心高さでの立脚期の歩行運動に対応し、曲線C8は第3の重心高さでの立脚期の歩行運動に対応する。曲線C5・C7・C9は、いずれも遊脚期における歩行運動に対応する。曲線C5は第1の重心高さでの遊脚期の歩行運動に対応し、曲線C7は第2の重心高さでの遊脚期の歩行運動に対応し、曲線C9は第3の重心高さでの遊脚期の歩行運動に対応する。

0040

曲線C1〜C3に示されるように、屈伸運動時では膝関節8の屈曲角(膝角度θk)が大きくなるほど、負荷として作用する膝トルクτが増加していることがわかる。曲線C4・C6・C8に示されるように、歩行運動の立脚期でも膝角度θkが大きくなるほど膝トルクτが増加していることがわかる。

0041

したがって、立脚期の膝関節8に負荷として作用する膝トルクτは、膝角度θkに関係があると言える。一方、曲線C5・C7・C9に示されるように、遊脚期に膝関節8に作用する膝トルクτは、膝角度θkによらずほぼ一定であり、膝角度θkとの関係は見られない。

0042

ここで、足首関節の足首角度θaに着目する。図4は、人型歩行ロボット1の様々な状況における足首角度θaを説明するための模式図であり、(a)は人型歩行ロボット1の足底が平坦な地面に接地している状況を示し、(b)は人型歩行ロボット1が坂道を登る状況を示し、(c)は人型歩行ロボット1が坂道を下る状況を示し、(d)は人型歩行ロボット1が障害物6を乗り越える状況を示す。前述した構成要素と同一の構成要素に同一の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。

0043

図4(a)に示すように、人型歩行ロボット1の足底が平坦な地面に接地している状況を考える。立脚期に膝が大きく曲がっている場面で立位状態を保つためには、足首も曲がっている必要がある。一方で人体の運動を考えると経験上、遊脚期には足首は曲がっていないことが多い。このことから、膝関節8に作用する負荷(膝トルクτ)が大きいときは足首関節の屈曲角(足首角度θa)も大きいという仮説を立てる。この仮説は、人型歩行ロボット1の足底が平坦な地面に接地している状況で、且つ、遊脚期に足首は屈曲していないという状況を前提としている。このため、地面が平坦でない状況や遊脚期において足首が屈曲する状況について思考実験を行う。

0044

坂道を登る場合、足底を地面に接地すると、図4(b)に示すように、立脚期の足首は平坦な地面での歩行と比較してより曲がっている状態になる。このため、膝トルクτが大きいときは足首角度θaも大きいという上記仮説の傾向はより顕著となる。

0045

逆に、坂道を下る場合は、図4(c)に示すように、足首角度θa自体は平坦な地面に比べて小さくなる。しかしながら、負荷(膝トルクτ)が大きくなるほど足首の屈曲角(足首角度θa)が増す傾向は、平坦な地面を歩行するときと同様に現れる。また、坂道の傾斜が極端に大きい状況を除き、足首は伸びてしまうことはないため、上記仮説は、極端な状況を除き、正しいと言える。

0046

また、遊脚期において足首が曲がっている状況として、図4(d)に示すように、人型歩行ロボット1が障害物6を乗り越える状況を考える。この場合の遊脚期には、膝関節8に作用する負荷(膝トルクτ)は小さいものの、障害物6に脚部2が接触しないように膝関節8が固く振る舞うことが望ましいため、膝関節8に対する要求は膝関節8に作用する負荷が大きい状況の要求に近いと考えられる。よって、この人型歩行ロボット1が障害物6を乗り越えるために遊脚期において足首が曲がっているという状況は、負荷が大きいときは足首関節の屈曲角(足首角度θa)も大きいという上記仮説を否定するものではない。

0047

以上から、極端に傾斜が急な下り坂など上記仮説が正しくない状況もあるが、比較的多くの状況で上記仮説は正しいと考えられる。このことから、足首関節の屈曲角(足首角度θa)が大きくなるほど膝関節8の減速比が増大する機構を構成する。

0048

(2関節連動変速リンク機構3の具体構成)
図5は、人型歩行ロボット1の脚部2に設けられた2関節連動変速リンク機構3を示す模式図であり、(a)は人型歩行ロボット1の膝が伸びた状態を示し、(b)は膝が屈曲した状態を示す。図6は、2関節連動変速リンク機構3を示す模式図であり、(a)は人型歩行ロボット1の足首が伸びた状態を示し、(b)は上記足首が屈曲した状態を示す。

0049

2関節連動変速リンク機構3で実現したい性能は、次の通りである。
(i)膝と足首との屈曲角に応じて減速比が変化する。
(ii)変速のために追加のアクチュエータを必要としない。

0050

これらの性能を実現する機構として、4節リンク機構を利用する。4節リンク機構は、入力角と出力角との微小変位角度の比率が減速比となる減速機構である。また、4節リンク機構の入力と出力との間の関係は、各リンクの長さによって決定される。このため、4節リンク機構の減速比を決定するパラメータは、入力角、出力角、及び各リンクの長さとなる。

0051

本実施形態では、膝関節の入力角を4節リンク機構の角度と連動させ、足首関節の角度(足首角度θa)に応じてリンクの長さが変化する機構を提案する。

0052

図5及び図6を参照すると、ピンb及びピンhにアクチュエータが接続されている。リンク5aに上腿部2cが固定されている。リンク4aに下腿部2bが固定されている。リンク4bに足元部2aが固定されている。ピンcとピンdとの間にはリンクが存在せず(仮想リンク4v)、ピンcとピンdとの間の距離Lcdは、ピンe・f・g・hにそれぞれ連結されたリンク4a・4b・4c・4dによって拘束される。

0053

図5(a)(b)に示すように、足首の姿勢(足首角度θa)が一定の場合は、膝の角度が変化しても、ピンc・d・e・f・g・h間の位置関係は変化せず、したがって、ピンcとピンdとの間の距離Lcdは変化しない。足首の姿勢を一定に保ちながら膝関節を回転させたときの様子を図5(a)(b)は示している。4個のピンa・b・c・dにそれぞれ連結されたリンク5a・5b・5cが4節リンク機構として振る舞い、膝が曲がる運動を実現する。

0054

足首関節の角度は、ピンe・h・cに連結されたリンク4aとピンg・hに連結されたリンク4bとに基づく足首角度θaである。図6(a)(b)に示すように、足首角度θaが変化することにより、ピンe・f・g・hにそれぞれ接続されたリンク4a・4b・4c・4dからなる4節リンク機構の姿勢が変化する。

0055

ここで、ピンc・e・hが同一のリンク4aに連結され、ピンd・f・gが同一のリンク4dに連結されている。このため、足首角度θaが増加すると、ピンcとピンdとの間の相対位置が変化し、ピンcとピンdとの間の距離Lcdが長くなる。これにより、ピンa・b・c・dにそれぞれ連結されたリンク5a・5b・5cの特性が変化し、減速比が増加する。

0056

また、このとき膝リンク機構5は、ピンa・bに連結されたリンク5aとピンb・cに連結されたリンク5bとの間の角度がアクチュエータによって拘束されている。このため、ピンcとピンdとの間の距離Lcdの変化に伴い、ピンb・c・dによる角度が変化する。この結果、上腿部2cに対する下腿部2bの位置が変化する。そのため、足首角度θaを変化させると同時に膝関節の膝角度θkも変化する。

0057

以上から、実施形態に係る2関節連動変速リンク機構3は、下記の特徴を持った機構である.
・膝関節の屈曲角(膝角度θk)が増大するほどピンa・b・c・dに連結された膝リンク機構5が生み出す減速比が増加する。
・足首関節の屈曲角(足首角度θa)が増大するほどピンcとピンdとの間の長さが増加し、それに伴って、ピンa・b・c・dに連結された膝リンク機構5が生み出す減速比が増加する。
・足首関節の屈曲角(足首角度θa)のみを独立に変化させることは出来ない。

0058

運動解析と減速比変化)
2関節連動変速リンク機構3の各リンク長は、次の条件を満足するように決定される。
(i)膝関節が150度以上の可動範囲を持つ。
(ii)仮想リンク4vの長さLcdの変化に対して膝リンク機構5の減速比が単調に変化する。

0059

図7は、人型歩行ロボット1の出力角と減速比との間の関係を示すグラフである。曲線C10は、2関節連動変速リンク機構3において、足首角度θaが一定のときに出力角を変化させたときの減速比変化を示している。出力角が100度よりも小さいときは増速しており、出力角が100度以上の時には減速している。

0060

図8は、人型歩行ロボット1の足首角度θaを変化させたときの出力角と減速比との間の関係を示すグラフである。

0061

足首角度θa=0度からθa=60度まで10度刻みで足首角度θaが増大し、足首が曲がるときの減速比変化が示されている。曲線C11は足首角度θa=0度に対応する。曲線C12は足首角度θa=10度に対応し、曲線C13は足首角度θa=20度に対応する。曲線C14・C15・C16・C17は、それぞれ、足首角度θa=30度・40度・50度・60度に対応する。

0062

足首角度θaが大きくなるに従い減速比が増加している。出力角が200度付近で足首角度θaに応じた減速比の大小が逆転するという問題がある。また、足首角度θa=40度、50度、60度に対応する曲線C15・C16・C17において、出力角が約50度と小さい場合に特異点が発生しているという問題がある。

0063

前者の問題は、改善するためには歩行時に利用される中屈曲帯での減速比が低下してしまうこと、図8に示される出力角が200度付近の減速比は同付近での膝に対する要求と比較して十分な減速比であることから許容できると判断した。

0064

そして、後者の問題は、4節リンク機構において減速比を高くするために特異点が出現することはやむを得ないということ、足首を曲げたまま膝を伸ばすという動作の重要性が低いことを考慮して、この2関節連動変速リンク機構3を採用した。この2関節連動変速リンク機構3において図7及び図8の出力角=42.8度を膝角度θk=0度の状態とした。

0065

図9は、歩行時における膝角度θkと膝トルクτとの間の関係を示すグラフである。図10は、屈伸時における膝角度θkと膝トルクτとの間の関係を示すグラフである。

0066

実施形態に係る2関節連動変速リンク機構3を用いた場合、膝リンク機構5のみを利用した場合、従来の単関節機構を用いた場合において、図3で示した歩行運動・屈伸運動をそれぞれの機構に行わせたときのアクチュエータへの要求トルク(膝トルクτ)を図9及び図10は示している。

0067

図9に示される曲線C18は従来の単関節機構に対応する。曲線C19は膝リンク機構5に対応する。曲線C20は2関節連動変速リンク機構3に対応する。図10に示される曲線C21は従来の単関節機構に対応する。曲線C22は膝リンク機構5に対応する。曲線C23は2関節連動変速リンク機構3に対応する。

0068

図9を参照すると、アクチュエータへの負荷(膝トルクτ)が最も小さいのは、2関節連動変速リンク機構3に対応する曲線20である。次に負荷が小さいのは、膝リンク機構5に対応する曲線C19である。最も負荷が大きいのは従来の単関節機構に対応する曲線C18である。

0069

図10を参照すると、アクチュエータへの負荷(膝トルクτ)が最も小さいのは、2関節連動変速リンク機構3に対応する曲線23である。次に負荷が小さいのは、膝リンク機構5に対応する曲線C22である。最も負荷が大きいのは従来の単関節機構に対応する曲線C21である。

0070

このように、最も負荷が小さいのは2関節連動変速リンク機構3であり、次に小さいのが膝リンク機構5であり、最も負荷が大きいのが従来の単関節機構である。図10に示すように、特に負荷が大きい状況である膝角度θkが90度以上の状況で、2関節連動変速リンク機構3に対応する曲線23の負荷(膝トルクτ)が、従来の単関節機構に対応する曲線21の負荷(膝トルクτ)、膝リンク機構5に対応する曲線C22の負荷(膝トルクτ)よりも低減されており、望ましい結果が得られている。

0071

(2関節連動変速リンク機構3の動作)
図11図14は、人型歩行ロボット1の足首が伸びた状態での2関節連動変速リンク機構3の動作を示す図である。図15及び図16は、人型歩行ロボット1の足首が屈曲した状態での2関節連動変速リンク機構3の動作を示す図である。

0072

2関節連動変速リンク機構3を動作させた結果、膝角度θk=0度〜150度、足首角度θa=0度〜60度の可動範囲を2関節連動変速リンク機構3が有することが確認された。

0073

図17(a)(b)、図18(a)(b)は逆駆動試験の局面を示す図である。2関節連動変速リンク機構3に対して、複数の膝角度θk、足首角度θaにおいて、フォースゲージ9により、図17(a)(b)に示される点P1から、ピンa・bに連結されたリンク5aに垂直な方向に力を加えた。ただし、膝角度θkが120度のときは機構の回転中心が点P1に近く、点P1からの力では2関節連動変速リンク機構3が動かなかった。このため、図18(a)(b)に示される点P2から力を加えた。

0074

フォースゲージ9により力を加えたときに2関節連動変速リンク機構3が動き始めたときの当該フォースゲージ9により加えた力を、各膝角度θk、各足首角度θaについて表1に示す。

0075

0076

各膝角度θk、各足首角度θaに基づく各姿勢について10回力を加える試行を行い、それぞれの平均した結果が表1に示されている。また、表1中の空欄は2関節連動変速リンク機構3の可動範囲外で取り得ない姿勢であることを示す。

0077

図19は、足首角度θaが0度のときにおける膝角度θkに対する変換後のトルク及び減速比の理論値を比較したグラフである。図20は足首角度θaが30度のときにおける膝角度θkに対する変換後のトルク及び減速比の理論値を比較したグラフであり、図21は足首角度θaが60度のときにおける膝角度θkに対する変換後のトルク及び減速比の理論値を比較したグラフである。

0078

図17図18の実験でフォースゲージ9により与えた力を、図17(a)に示される点Pのまわりのトルクに変換して比較する。変換されたトルクは膝に接続された4節リンクの出力軸のまわりのトルクに相当する。このため、4節リンクの入力に減速機のみが接続されている状況では、変換後のトルクは減速機の抵抗トルクに減速比を乗算したトルクに相当する。それぞれの姿勢における変換後のトルクと、減速比の理論値とを比較した結果が図19図21に示されている。

0079

図19は足首角度θa=0度のときの結果を表している。図20は足首角度θa=30度のときの結果を表し、図21は足首角度θa=60度のときの結果を表している。膝角度θk、足首角度θaが小さいときはトルクの測定値推移が減速比の理論値に近い傾向を示している。

0080

しかしながら、図21に示すように、足首角度θa=60度、膝角度θk=120度のときは上記傾向に反する結果が得られた。原因として、膝角度θk、足首角度θaが大きくなり減速比が大きくなると、入力軸が動き始めるために必要な力が大きくなり、それに応じて2関節連動変速リンク機構3のリンク部材のたわみが大きくなったからだと考えられる。リンク部材にたわみが発生すると、それぞれのリンク長が変化し、得られる減速比が変化する。実際に減速比が大きくなる2関節連動変速リンク機構3の姿勢では目視で確認できるほどのたわみが発生していた。また、試作した2関節連動変速リンク機構3は、たわみが視認できるほど大きかったのに対し、バックラッシュは比較的小さく、バックラッシュの影響は無視できると考えられる。

0081

(実施形態2)
図22は、実施形態2に係る人型歩行ロボット1Aの膝が伸びた脚部2Aに設けられた2関節連動変速リンク機構3Aを示す模式図である。図23は、人型歩行ロボット1Aの膝が屈曲した脚部2Aに設けられた2関節連動変速リンク機構3Aを示す模式図である。図24は、人型歩行ロボット1Aの膝及び足首が屈曲した脚部2Aに設けられた2関節連動変速リンク機構3Aを示す模式図である。前述した構成要素と同一の構成要素に同一の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。

0082

2関節連動変速リンク機構3Aには、膝リンク機構5と足首リンク機構4とに加えて、平行リンク機構7(第1関節リンク機構)が設けられている。人型歩行ロボット1Aの脚部2Aは、足元部2aと下腿部2bbと上腿部2cとを有する。

0083

ピンa・bに連結されたリンク5aが上腿部2cに固定される。ピンe・hに連結されたリンク4a及びピンh・jに連結されたリンク7aが下腿部2bbに固定される。ここで、リンク4a及びリンク7aは一体に構成される。したがって、ピンe・h・jの相対的位置関係は変化しない。ピンi・jに連結されたリンク7bが足元部2aに固定される。リンク5aが膝関節を駆動する。リンク7aとリンク7bとが足首関節を駆動する。リンク7a・7bの回動は、リンク4b、リンク7b、及び一対のリンク7aからなる平行リンク機構7の運動を生じさせる。この平行リンク機構7の運動は、即座に、リンク4a・4b・4c・4dからなる4節リンク機構(足首リンク機構4)の運動に変換され、ピンc・d間の長さに変化が生じる。膝の運動は、リンク5a・5b・5cからなる、ピンc・d間の長さが可変な4節リンク機構(膝リンク機構5)の運動と見なすことができる。

0084

ピンc・d間の長さが固定された条件で、リンク5a・5bのなす角度の変化に対する上腿部2cと下腿部2bbとのなす角度変化の割合が減少する。即ち、減速比が増加する。

0085

また、この減速比の増加の程度は、ピンc・d間の長さが長い程著しい。例えば、図22に示すリンク5bがリンク5aから離れる方向にピンbの周りに回動することによって、図23に示すように膝を曲げた状態から、さらに、リンク7bがリンク7aに近づく方向にピンjの周りに回動することによって足首を曲げると、図24に示す姿勢になり、ピンc・d間の長さが増大する。

0086

実施形態1及び2では、立脚期では大出力、高剛性、遊脚期では柔軟性という相反する要求を両立した人型ロボット脚機構製作を目的として、膝関節に作用する負荷(膝トルクτ)を足首関節の角度情報(足首角度θa)から擬似的に読み取る方法を提案した。また、4節リンク機構を用いて、膝関節の屈曲角(膝角度θk)・足首関節の屈曲角(足首角度θa)が大きくなるほど減速比が増加する機構を開発し、実機を製作し、評価を行った。膝関節の屈曲角(膝角度θk)・足首関節の屈曲角(足首角度θa)が大きい場合を除き、理論に近い傾向が見られた。したがって、実施形態に係る2関節連動変速リンク機構3・3Aが可変減速機構としての特性を発揮していることがわかった。理論と異なる傾向が見られた問題を解決するためには、2関節連動変速リンク機構3・3Aをたわみの小さい材料で製作すればよい。

0087

本発明者らは、(i)人体の歩行動作において、膝に硬さが要求される場面では膝と足首の同時屈曲が生じる点、及び、(ii)剛性ではなく減速比を変化させることにより、剛性を変化させるのと等価な効果が得られる点に着目し、力センサ情報を直接利用することなく、足首関節の屈曲角(足首角度θa)の増大に伴って膝関節の減速比を大きく増大させることを特徴とする2関節連動変速リンク機構3・3Aを開発した。

0088

実施形態1及び2に係る2関節連動変速リンク機構3・3Aは、力センサ情報を利用せず、能動変速機も高荷重ばね等の受動的弾性要素も利用しないので、構成が単純であり、信頼性、応答性が高く、従って、制御性も高い。2関節連動変速リンク機構3・3Aによれば、副次的に、膝の最大屈曲角度の拡大(150度以上)、足先慣性の低減という効果が得られる。

0089

本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

0090

2関節連動変速リンク機構3・3Aが、人型歩行ロボット1の脚部2の足元部2a、下腿部2b・2bb、上腿部2cに設けられる例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、電動義肢義足の足元部、下腿部、上腿部に2関節連動変速リンク機構3・3Aを設けてもよい。

0091

また、介護作業搬送作業リハビリテーション等に使用されるパワーアシストスーツの足元装着部、下腿装着部、上腿装着部に2関節連動変速リンク機構3・3Aを設けてもよい。

0092

さらに、パワーショベル等の建設機械バケットに連結されたアームに2関節連動変速リンク機構3・3Aを設けてもよい。

0093

本発明は、連動する2個の関節機構を備えた2関節連動変速リンク機構に利用することができ、特に、人型歩行ロボットの脚部に設けられる2関節連動変速リンク機構に利用することができる。

0094

また、本発明は、電動義肢、義足の足元部、下腿部、上腿部に利用することができる。そして、本発明は、介護作業、搬送作業、リハビリテーション等に使用されるパワーアシストスーツの足元装着部、下腿装着部、上腿装着部に利用することもできる。

0095

例えば脚のように、ある支持状態から別の支持状態に不連続的に遷移する機構にとって、剛性を極端に変化させなければならないという要求は共通のものである。本発明は、脚部を構成する二つの関節の運動に基づいて、上記要求を単純な方法で満たすことができる。

0096

しかしながら、本発明の応用分野は、上記脚に関連する分野に限定されない。例えば、本発明は、建設機械のアーム部にも利用することができる。例えば、パワーショベルのバケットに連結されたアームに本発明を利用することができる。

0097

1人型歩行ロボット
2 脚部
2a足元部(第1部材)
2b下腿部(第2部材)
2c上腿部(第3部材)
3 2関節連動変速リンク機構
4足首リンク機構(第1関節リンク機構)
4aリンク(固定節)
4b リンク(原動節)
4c リンク(従動節)
4d リンク(中間節)
5膝リンク機構(第2関節リンク機構)
5a リンク(第3部材固定節)
5b リンク(第3部材第1従動節)
5c リンク(第3部材第2従動節)
6障害物
7平行リンク機構(第1関節リンク機構)
7a リンク
7b リンク
a〜jピン
θk膝角度
θa足首角度(屈曲角)

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