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技術 液状増粘剤

出願人 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
発明者 松尾拓也坂口豊隆
出願日 2015年5月1日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2015-094270
公開日 2016年12月15日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2016-208895
状態 特許登録済
技術分野 茶・コーヒー 乳製品 ゼリ-、ジャム、シロップ 食品の着色及び栄養改善 非アルコール性飲料
主要キーワード 手撹拌 液状増 粘性発現 加水処理 ペースト食 用添加液 ミキサー食 還元麦芽水飴
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重要な関連分野

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課題

加熱殺菌処理を経た場合においても、対象組成物に対して優れた粘度付与効果を有する液状増粘剤を提供する。

解決手段

水、キサンタンガム、並びに塩化物、2価以上の乳酸塩、及び2価以上のグルコン酸塩からなる群から選択される1種以上の塩類を含有する液状増粘剤を提供する。

概要

背景

キサンタンガム常温の水に溶解し、また、他の多糖類に比較して低濃度で高い粘度を有することから、飲食品医薬品、医薬部外品香粧品又は塗料等への粘度付与を目的として、増粘剤として広く用いられている。現在、市販されている増粘剤の剤型は主に、粉末状(顆粒状含む)又は液状の2タイプであり、粉末状が主流となっている。

粉末状の増粘剤は、液状増粘剤に比較して長期保存性に優れ、保管占有スペースが少ないという利点を有する。しかし、キサンタンガムは高い水和性を有するため、キサンタンガムを含有する粉末状の増粘剤を対象組成物(例えば、飲食品、医薬品、医薬部外品、香粧品又は塗料等)に添加すると、ダマが顕著に発生し、一旦発生したダマを溶解させることが難しいという問題を有する。

一方、液状増粘剤は、粉末状の増粘剤に比較してダマが発生し難いという利点を有する。液状増粘剤に関する従来技術として、特許文献1にはキサンタンガム等の糊料を水に溶解して流動性のある液体として調製され、水分を含む目的物に添加して粘性又はゲル化を発現させることにしたことを特徴とする増粘用添加液が開示されている。
特許文献1は、液状増粘剤中での糊料の粘性発現を抑制することで、液状増粘剤に流動性をもたせる技術であり、液状増粘剤に流動性をもたせる素材として、貧溶媒低粘性多糖類、又は低分子糖質のいずれかを用いることが記載されている。また、ペクチンアルギン酸ナトリウム等の水溶液と、カルシウムマグネシウム等がゲルを形成する性質を利用して、これらの糊料と金属イオンを併用する技術が開示されている。

特許文献2には、糊料または糊料及び塩類と、グリセリンと、プロピレングリコール及び/またはエタノールを含有する液状の糊料組成物が開示されている。当該技術は、キサンタンガム等の糊料が、グリセリン、プロピレングリコール及びエタノールに溶解しない性質を利用しており、これらグリセリン等を液状増粘剤の溶媒として用いることで、液状増粘剤中での糊料の粘度発現を抑制している。

概要

加熱殺菌処理を経た場合においても、対象組成物に対して優れた粘度付与効果を有する液状増粘剤を提供する。 水、キサンタンガム、並びに塩化物、2価以上の乳酸塩、及び2価以上のグルコン酸塩からなる群から選択される1種以上の塩類を含有する液状増粘剤を提供する。なし

目的

本発明は当該課題に鑑みてなされた発明であり、加熱殺菌処理を経た場合においても、優れた粘度付与効果を有する液状増粘剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

水、キサンタンガム、並びに、塩化物、2価以上の乳酸塩、及び2価以上のグルコン酸塩からなる群から選択される1種以上の塩類を含有し、加熱殺菌処理されたことを特徴とする、液状増粘剤。

請求項2

更に、乾燥こんにゃく加工品を含有する、請求項1に記載の液状増粘剤。

請求項3

水及びキサンタンガムを含有する液状増粘剤の加熱殺菌処理前に、前記増粘剤に塩化物、2価以上の乳酸塩、及び2価以上のグルコン酸塩からなる群から選択される1種以上の塩類を添加することを特徴とする、加熱殺菌処理後の前記増粘剤の粘度付与効果の低下を抑制する方法。

技術分野

0001

本発明は液状増粘剤、及び加熱殺菌処理後の液状増粘剤の粘度付与効果の低下を抑制する方法に関する。

背景技術

0002

キサンタンガム常温の水に溶解し、また、他の多糖類に比較して低濃度で高い粘度を有することから、飲食品医薬品、医薬部外品香粧品又は塗料等への粘度付与を目的として、増粘剤として広く用いられている。現在、市販されている増粘剤の剤型は主に、粉末状(顆粒状含む)又は液状の2タイプであり、粉末状が主流となっている。

0003

粉末状の増粘剤は、液状増粘剤に比較して長期保存性に優れ、保管占有スペースが少ないという利点を有する。しかし、キサンタンガムは高い水和性を有するため、キサンタンガムを含有する粉末状の増粘剤を対象組成物(例えば、飲食品、医薬品、医薬部外品、香粧品又は塗料等)に添加すると、ダマが顕著に発生し、一旦発生したダマを溶解させることが難しいという問題を有する。

0004

一方、液状増粘剤は、粉末状の増粘剤に比較してダマが発生し難いという利点を有する。液状増粘剤に関する従来技術として、特許文献1にはキサンタンガム等の糊料を水に溶解して流動性のある液体として調製され、水分を含む目的物に添加して粘性又はゲル化を発現させることにしたことを特徴とする増粘用添加液が開示されている。
特許文献1は、液状増粘剤中での糊料の粘性発現を抑制することで、液状増粘剤に流動性をもたせる技術であり、液状増粘剤に流動性をもたせる素材として、貧溶媒低粘性多糖類、又は低分子糖質のいずれかを用いることが記載されている。また、ペクチンアルギン酸ナトリウム等の水溶液と、カルシウムマグネシウム等がゲルを形成する性質を利用して、これらの糊料と金属イオンを併用する技術が開示されている。

0005

特許文献2には、糊料または糊料及び塩類と、グリセリンと、プロピレングリコール及び/またはエタノールを含有する液状の糊料組成物が開示されている。当該技術は、キサンタンガム等の糊料が、グリセリン、プロピレングリコール及びエタノールに溶解しない性質を利用しており、これらグリセリン等を液状増粘剤の溶媒として用いることで、液状増粘剤中での糊料の粘度発現を抑制している。

先行技術

0006

特開2000−041594号公報
特開2005−333885号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1に開示された技術は、貧溶媒、低粘性多糖類及び低分子糖質のいずれかを用いる必要があるため、数々の問題を有している。例えば、貧溶媒を用いる場合は、液状増粘剤の添加対象(粘度付与の対象)となる対象組成物の味や香りに悪影響を与える。同様に、低粘性多糖類を用いる場合も、液状増粘剤中での糊料の粘度発現を抑制する(液状増粘剤へ流動性を付与する)ために多量の添加が必要とされるため(例えば、10質量%以上)、低粘性多糖類特有風味が対象組成物の味や香りに影響を与えるという問題を有する。更には、低粘性多糖類の種類によっては、対象組成物に含まれる成分(例えば、ミネラル等)との相互作用により、液状増粘剤本来の機能(粘度付与機能)が低下する場合がある。また、低分子糖質を用いる場合は、加熱殺菌処理により著しい褐変が生じるため、液状増粘剤としての商品価値を失うという問題を有する。
加えて、特許文献1に開示された液状増粘剤の粘度付与効果は、未だ満足できるものではない。例えば、特許文献1の段落0020の図2には、キサンタンガム含量が1質量%となるように、水に液状増粘剤を添加しているが、その初発粘度(添加直後の粘度)は412cPであり、十分な粘度付与効果を有するものではない。

0008

特許文献2に開示された液状増粘剤も、溶媒としてグリセリンと、プロピレングリコール及び/又はエタノールを多量に用いる必要があるため、特許文献1と同様に、粘度付与の対象となる対象組成物の味や香りに悪影響を与えるという問題を有する。更には、特許文献2に開示された液状増粘剤は、分散媒(グリセリンと、プロピレングリコール及び/又はエタノール)中にキサンタンガムを分散させた製剤であるため、液状増粘剤中でキサンタンガムが溶解しておらず、当該液状増粘剤を対象組成物に添加する場合に、ダマが発生するという問題を有する。

0009

更に、特許文献1及び2では液状増粘剤を加熱殺菌処理することについて何ら教えるところがないが、本発明者らはキサンタンガムを溶解した液状増粘剤を加熱殺菌処理することで、対象組成物に増粘剤を添加したときの粘度付与効果が格段に低下するという新たな課題を見出した。
本発明は当該課題に鑑みてなされた発明であり、加熱殺菌処理を経た場合においても、優れた粘度付与効果を有する液状増粘剤を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、キサンタンガム及び水を含有する液状増粘剤において、液状増粘剤の加熱殺菌処理前に、塩化物、2価以上の乳酸塩、及び2価以上のグルコン酸塩からなる群から選択される1種以上の塩類を含有させることで、前記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。

0011

すなわち本発明は、以下の態様を有する液状増粘剤に関する;
項1.水、キサンタンガム、並びに、
塩化物、2価以上の乳酸塩、及び2価以上のグルコン酸塩からなる群から選択される1種以上の塩類を含有し、
加熱殺菌処理されたことを特徴とする、液状増粘剤。

0012

また、本発明は以下の態様を有する、加熱殺菌処理後の液状増粘剤の粘度付与効果の低下を抑制する方法に関する;
項2.水及びキサンタンガムを含有する液状増粘剤の加熱殺菌処理前に、
前記増粘剤に塩化物、2価以上の乳酸塩、及び2価以上のグルコン酸塩からなる群から選択される1種以上の塩類を添加することを特徴とする、
加熱殺菌処理後の前記増粘剤の粘度付与効果の低下を抑制する方法。

発明の効果

0013

本発明の液状増粘剤はキサンタンガムが溶解した状態で含まれているので、対象組成物に添加する際にダマが発生しないという効果を有する。また、本発明の液状増粘剤は、加熱殺菌処理が施されているため、従来の液状増粘剤に比較して長期保存性に優れている。更に、本発明によれば、加熱殺菌処理による液状増粘剤の粘度付与効果の低下を抑制することができる。

0014

本発明の液状増粘剤は溶媒として少なくとも水を含有する。液状増粘剤における水の含量は、キサンタンガムが溶解する量であれば特に制限されないが、液状増粘剤中の溶媒の50質量%以上が水であることが好ましく、溶媒の70質量%以上が水であることがより好ましく、溶媒の90質量%以上が水であることが更に好ましい。水以外に使用できる溶媒としては、有機溶媒(例えば、エチルアルコールイソプロピルアルコールなど)等が挙げられる。
本発明者らは、液状増粘剤の溶媒に占める水の割合を増加させることで、液状増粘剤を対象組成物に添加した場合の粘度発現性(粘度付与効果)を向上させることが可能であるが、一方で、水の割合が増加すると、加熱殺菌処理後の液状増粘剤の粘度付与効果が低下しやすいという新たな知見を得た。かかるところ、本発明では水及びキサンタンガムに加えて、塩化物、2価以上の乳酸塩、及び2価以上のグルコン酸塩からなる群から選択される1種以上の塩類を併用することで、当該課題を解決し、加熱殺菌処理後の液状増粘剤の粘度付与効果の低下を抑制することができる。これにより、本発明では加熱殺菌処理後も優れた粘度付与効果を有する液状増粘剤を提供することができる。

0015

本発明で用いる水の種類は特に制限されず、例えば、イオン交換水蒸留水水道水などを用いることができる。

0016

本発明で用いるキサンタンガムは、キサントモナス属菌(Xanthomonas campestris)が菌体外生産する多糖類であり、D−マンノース、D−グルコース、D−グルクロン酸で構成されている。主鎖はβ−1,4結合しているD−グルコースからなり、側鎖は主鎖のD−グルコース残基1つおきにD−マンノース2分子とD−グルクロン酸が結合している。側鎖の末端にあるD−マンノースはピルビン酸塩となっている場合がある。また、主鎖に結合したD−マンノースのC−6位はアセチル化されている場合がある。

0017

液状増粘剤におけるキサンタンガム含量は特に制限されないが、好ましいキサンタンガム含量は0.1〜20質量%であり、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜5質量%、更により好ましくは1質量%以上5質量%未満、特に好ましくは1〜4.5質量%である。

0018

本発明で用いる塩化物としては、例えば、塩化ナトリウム塩化カリウム塩化カルシウム塩化マグネシウム等が挙げられ、2価以上の乳酸塩としては乳酸カルシウム乳酸マグネシウム等が、2価以上のグルコン酸塩としてはグルコン酸カルシウムグルコン酸マグネシウムグルコン酸銅等が挙げられる。本発明で用いる好ましい塩類は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、乳酸カルシウム及びグルコン酸カルシウムからなる群から選択される1種以上であり、より好ましい塩類は塩化カルシウム、塩化マグネシウム、乳酸カルシウム及びグルコン酸カルシウムからなる群から選択される1種以上である。

0019

液状増粘剤における塩類の含量は特に制限されず、塩類の種類に応じて適宜調整できる。例えば、塩類として1価の塩化物(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム等)を用いる場合は、液状増粘剤における塩化物の含量がナトリウム又はカリウム換算で5質量%以下であれば特に制限されない。液状増粘剤における好ましい塩化物の含量は、ナトリウム又はカリウム換算で0.001〜1質量%であり、より好ましくは0.002〜0.5質量%、更に好ましくは0.003〜0.4質量%である。
また、本発明では、液状増粘剤に含まれるキサンタンガム1質量部に対して、塩化物の含量がナトリウム又はカリウム換算で0.0005〜0.2質量部であることが好ましく、0.0008〜0.15質量部であることがより好ましく、0.001〜0.1質量部であることが更に好ましい。

0020

塩類として、2価以上の塩化物、2価以上の乳酸塩や2価以上のグルコン酸塩を用いる場合は、液状増粘剤における塩類の含量が、カルシウム、マグネシウム又は銅換算で1質量%以下であれば特に制限されない。液状増粘剤における好ましい塩類の含量は、カルシウム、マグネシウム又は銅換算で0.0005〜0.5質量%であり、より好ましくは0.0008〜0.3質量%、更に好ましくは0.001〜0.1質量%である。
また、本発明では、液状増粘剤に含まれるキサンタンガム1質量部に対して、2価以上の塩類の含量がカルシウム、マグネシウム又は銅換算で0.0001〜0.1質量部であることが好ましく、0.0003〜0.08質量部であることがより好ましく、0.0004〜0.05質量部であることが更に好ましい。

0021

本発明の液状増粘剤は加熱殺菌処理されていることを特徴とし、加熱殺菌処理を施すことにより、液状増粘剤の長期保存性が向上する。加熱殺菌処理の種類は特に制限されないが、例えば、加圧熱水殺菌(例えば、熱水貯湯レトルト殺菌等)、蒸気殺菌(例えば、オートクレーブ殺菌、熱水スプレー式レトルト殺菌、蒸気式レトルト殺菌スチーム殺菌等)、ボイル殺菌又はUHT殺菌等が挙げられる。

0022

特に、加圧熱水殺菌(例えば、熱水貯湯式レトルト殺菌等)は、加圧条件下で行なう高温且つ長時間の殺菌処理であり、更に、熱効率が高い殺菌処理であるため、液状増粘剤の粘度付与効果が最も低下しやすい。かかるところ、本発明の液状増粘剤は、加熱殺菌処理として、加圧熱水殺菌を行った場合であっても、液状増粘剤の粘度付与効果の低下が抑制され、対象組成物に粘度を十分に付与できるという利点を有する。
加熱殺菌条件は特に制限されないが、例えば、加圧熱水殺菌であれば100〜140℃で1〜50分間(好ましくは2〜45分、更に好ましくは3〜35分)、蒸気殺菌であれば100〜145℃で5〜60分間、ボイル殺菌であれば60〜100℃で30〜60分間、UHT殺菌であれば100〜150℃で1〜60秒が挙げられる。

0023

本発明の液状増粘剤は、キサンタンガム以外の糊料や、酸味料色素香料酸化防止剤保存料日持向上剤等を含有してもよい。キサンタンガム以外の糊料としては、例えば、カラギナングァーガムタラガム等が挙げられる。

0024

本発明の液状増粘剤はまた、乾燥こんにゃく加工品を用いることで、液状増粘剤を対象組成物に添加した初期段階の粘度発現性(粘度の立ち上がり)を向上させることができる。
本発明では、液状増粘剤の加熱処理後の粘度付与効果の低下を抑制させるために、塩化物、2価以上の乳酸塩及び2価以上のグルコン酸塩からなる群から選択される1種以上の塩類を用いることを特徴とするが、これらの塩類を用いた場合に、塩類の添加量によっては初期段階の粘度発現性が低下する場合がある。しかし、本発明では、乾燥こんにゃく加工品を液状増粘剤に用いることで、当該粘度発現性(粘度の立ち上がり)を改善することができる。
本発明において用いる乾燥こんにゃく加工品は、こんにゃく粉及び糖質の複合組成物であり、粒状、糸状、粉末状等の任意形状に加工したものである。
一般的にこんにゃくは、こんにゃく粉(グルコマンナン)及び水の混合液アルカリ性化合物を添加し、加熱することにより得られる。一方、本発明において用いる乾燥こんにゃく加工品は、例えば、こんにゃく粉(グルコマンナン)及び水の混合液にアルカリ性物質を添加して成型後、加熱してゲル化させたものを、糖質に浸漬し、次いで乾燥することで製造することができる。一例として、特許第2866609号又は特許第3159104号に記載の製造方法が挙げられるが、本発明で用いる乾燥こんにゃく加工品は、こんにゃく粉(グルコマンナン)に糖質を浸漬させた乾燥こんにゃく加工品であり、水中で膨潤できるように加工されているものであれば、どのような製法で製造されても構わない。また、乾燥こんにゃく加工品の製造過程で必要に応じて中和処理を行ってもよく、本発明の乾燥こんにゃく加工品は、必要に応じて澱粉を含有してもよい。
このような乾燥こんにゃく加工品は商業上入手可能であり、例えば、三栄源エフエフアイ株式会社製の「サンスマート登録商標]400S」などのサンスマート[登録商標]シリーズを挙げることができる。

0025

本発明の乾燥こんにゃく加工品に用いる糖質の種類は特に制限されず、例えば、ショ糖乳糖麦芽糖ブドウ糖果糖転化糖異性化糖水飴、粉末水飴、還元麦芽水飴蜂蜜トレハローストレハルロースネオトレハロースパラチノースラクチトールD−キシロース等の糖類;キシリトールソルビトールマルチトールエリスリトール等の糖アルコール類などを使用することが出来る。好ましい糖質は水あめである。

0026

本発明の液状増粘剤における乾燥こんにゃく加工品の含量は特に制限されないが、迅速な粘度発現(早い粘度の立ち上がり)の観点からは、液状増粘剤における乾燥こんにゃく加工品含量が、こんにゃく粉含量として0.001〜1.5質量%であることが好ましく、0.005〜1.2質量%であることがより好ましく、0.01〜1質量%であることが更に好ましい。

0027

本発明の液状増粘剤の粘度付与の対象となる対象組成物の種類は特に制限されない。
例えば、飲食品、医薬品、医薬部外品、香粧品、塗料等が挙げられる。特に好ましくは飲食品である。飲食品としては、例えば、水、飲料、スープ味噌汁流動食米飯類麺類パン類惣菜ミキサー食ペースト食等が挙げられ、本発明の液状増粘剤は、飲食品の種類に制限を受けることなく、各種飲食品に粘度を十分に付与できるという利点を有する。なお、前記飲食品に粘度を付与する場合には、必要に応じて、加水処理ミキサー処理等を行なってもよい。例えば、米飯類、麺類、パン類、惣菜等に粘度を付与する場合には、水を加え、又は必要に応じてミキサー処理をしたものに、本発明の液状増粘剤を添加することで、対象組成物に粘度を付与することができる。

0028

本発明の液状増粘剤は加熱殺菌処理によりキサンタンガムが水に溶解するため、液状増粘剤を対象組成物に添加する際に、ダマが生じにくいという利点を有する。そのため、本発明の液状増粘剤は、手撹拌のような弱い撹拌によって対象組成物に粘度を付与する場面において有用である。また、本発明の液状増粘剤は、粘度が付与された(とろみがついた)状態の対象組成物に対して、液状増粘剤をつぎ足して使用すること(いわゆる二度入れ)もできるため、本発明の液状増粘剤は、調理用の液状増粘剤や、咀嚼嚥下機能低下者向けの飲食品用液状増粘剤として、極めて有用性が高い。従来、粉末状の増粘剤は、手撹拌(例えば、150〜300rpm)などの緩い撹拌条件ではダマが多数発生し、使い勝手欠けるという問題を有していたが、本発明の液状増粘剤は、手撹拌であっても短時間で迅速に粘度が発現し、かつ優れた粘度付与効果を奏するという、極めて優れた機能を有する。また、本発明の液状増粘剤は、長期保存後も、優れた粘度付与効果を維持しているという利点も有する。

0029

本発明の液状増粘剤は、水、キサンタンガム、並びに、塩化物、2価以上の乳酸塩及び2価以上のグルコン酸塩からなる群から選択される1種以上の塩類を混合後、加熱殺菌処理することで製造できる。加熱殺菌処理方法は特に制限されず、上述の加圧熱水殺菌(例えば、熱水貯湯式レトルト殺菌等)、蒸気殺菌(例えば、オートクレーブ殺菌、熱水スプレー式レトルト殺菌、蒸気式レトルト殺菌、スチーム殺菌等)、ボイル殺菌又はUHT殺菌等を使用できる。

0030

本発明は、水及びキサンタンガムを含有する液状増粘剤の加熱殺菌処理前に、液状増粘剤に塩化物、2価以上の乳酸塩、及び2価以上のグルコン酸塩からなる群から選択される1種以上の塩類を添加することを特徴とする、加熱殺菌処理後の前記液状増粘剤の粘度付与効果の低下を抑制する方法にも関する。本方法は上述の方法に従って実施できる。

0031

以下に、実施例を用いて本発明を更に詳しく説明する。ただし、これらの例は本発明を
制限するものではない。

0032

実験例1:液状増粘剤の調製(1)
(液状増粘剤の調製)
表1に示す処方に従って、液状増粘剤を調製した。具体的には、水に、キサンタンガム及び塩類(乳酸カルシウム・5水和物、塩化カルシウム)を適宜添加し、撹拌した。当該溶液容器(30mL容アルミパウチ)に充填後、加圧熱水殺菌機(熱水貯湯式レトルト殺菌機)で121℃、5分間の加熱殺菌処理を行い、液状増粘剤を調製した。また、未殺菌区として、水及びキサンタンガムを含有し、加熱殺菌処理を行わなかった未殺菌の液状増粘剤を調製した。

0033

0034

(液状増粘剤の粘度発現性試験
200mLビーカーに75gのイオン交換水を添加し、そこへ、殺菌後の液状増粘剤又は未殺菌区の液状増粘剤25gを各々添加し、スパーテルを用いて30秒間撹拌した。撹拌は、1秒間にビーカー内を4回撹拌する速度で行った(240rpmの手撹拌)。撹拌後、混合溶液スクリュー瓶に移しかえて静置し、粘度の経時変化を測定した。粘度の経時変化は、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえた時(イオン交換水へ液状増粘剤を添加してから1分後)を0分として、0分、5分、10分、20分及び30分後の粘度を測定した。
粘度はBL回転粘度計を用いて、12rpmの条件で測定した(以下、全ての実験例において粘度測定条件は同じ)。結果を表2に示す。

0035

0036

表2に示すように、熱水貯湯式レトルト殺菌機で加熱殺菌処理を行うことで、液状増粘剤の粘度付与効果が大幅に低下した。具体的には、未殺菌の液状増粘剤(未殺菌区)と、加熱殺菌処理を行った液状増粘剤(比較例1)を対比すると、キサンタンガム含量は同一であるにもかかわらず、30分後のイオン交換水の粘度が未殺菌区では3350mPa・sであったところ、比較例1では2200mPa・sと両者に大きな差異があった。
一方、水及びキサンタンガムに加えて、乳酸カルシウム又は塩化カルシウムを併用した実施例1−1〜1−4の液状増粘剤を用いた場合は、30分後のイオン交換水の粘度が2720〜3700mPa・sと高い数値を示した。また、5分後のイオン交換水の粘度も2800〜3490mPa・sと高く、迅速な粘度発現性も備えていた。
本結果より、水及びキサンタンガムに加えて、乳酸カルシウム又は塩化カルシウムを併用することで、加熱殺菌処理後も高い粘度付与効果を有する液状増粘剤を提供できることが示された。
また、実施例1−1〜1−4の液状増粘剤は、加熱殺菌処理により褐変が生じることなく、更に対象組成物(イオン交換水)の味や香りに悪影響を与えることがなく、飲食品用の増粘剤として有用であった。

0037

茶飲料及びオレンジジュースにおける粘度発現性試験)
実施例1−2の液状とろみ剤について、茶飲料及びオレンジジュースにおける粘度発現
性試験を行った。
具体的には、200mLビーカーに、茶飲料又はオレンジジュースを各々70g添加し、そこへ実施例1−2の液状増粘剤30gを添加し、スパーテルを用いて30秒間撹拌した(240rpmの手撹拌)。撹拌後、混合溶液(茶飲料及びオレンジジュース)をスクリュー瓶に移しかえて静置し、30分後の粘度を測定したところ、その粘度は3730mPa・s(茶飲料)及び2200mPa・s(オレンジジュース)であった。特に、オレンジジュースはイオン交換水と比較して粘度を付与することが難しい組成物であるが、実施例1−2の液状増粘剤は、オレンジジュースに対しても優れた粘度付与効果を示すことが確認された。以上の結果より、本発明の液状増粘剤は、各種対象組成物に対し、優れた粘度付与効果(十分な粘度発現性)を示すことが確認された。

0038

実験例2:液状増粘剤の調製(2)
(液状増粘剤の調製)
表3に示す処方に従って、液状増粘剤を調製した。具体的には、水に、キサンタンガム及び塩類(塩化ナトリウム、塩化カリウム)を適宜添加し、撹拌した。当該溶液を容器(30mL容アルミパウチ)に充填後、蒸気殺菌機(オートクレーブ殺菌機)で121℃、20分間の加熱殺菌処理を行ない、液状増粘剤を調製した。また、未殺菌区として、水及びキサンタンガムを含有し、加熱殺菌処理を行わなかった未殺菌の液状増粘剤を調製した。

0039

0040

(液状増粘剤の粘度発現性試験)
200mLビーカーにイオン交換水を75g添加し、そこへ、殺菌後の液状増粘剤又は未殺菌区の液状増粘剤25gを各々添加し、スパーテルを用いて30秒間撹拌した(240rpmの手撹拌)。撹拌後、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえて静置し、粘度の経時変化を測定した。粘度の経時変化は、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえた時(イオン交換水へ液状増粘剤を添加してから1分後)を0分として、0分、5分、10分、20分及び30分後の粘度を測定した。結果を表4に示す。

0041

0042

表4に示すように、オートクレーブ殺菌機で加熱殺菌処理を行うことで、液状増粘剤の粘度付与効果は大幅に低下した。具体的には、未殺菌の液状増粘剤(未殺菌区)と、加熱殺菌処理を行った液状増粘剤(比較例2)を対比すると、キサンタンガム含量は同一であるにもかかわらず、30分後のイオン交換水の粘度が未殺菌区では3350mPa・sであったところ、比較例2では2240mPa・sと両者に大きな差異があった。
一方、水及びキサンタンガムに加えて、塩化ナトリウム又は塩化カリウムを併用した実施例2−1〜2−6の液状増粘剤を用いた場合は、30分後のイオン交換水の粘度が2800〜3440mPa・sと高い数値を示した。また、5分後のイオン交換水の粘度も2660〜3610mPa・sと高く、迅速な粘度発現性も備えていた。
本結果より、水及びキサンタンガムに加えて、塩化ナトリウム又は塩化カリウムを併用することで、加熱殺菌処理後も高い粘度付与効果を有する液状増粘剤を提供できることが示された。
また、実施例2−1〜2−6の液状増粘剤は、加熱殺菌処理により褐変が生じることなく、更に対象組成物(イオン交換水)の味や香りに悪影響を与えることがなく、飲食品用の増粘剤として有用であった。

0043

実験例3:液状増粘剤の調製(3)
(液状増粘剤の調製)
表5に示す処方に従って、液状増粘剤を調製した。具体的には、水に、キサンタンガム及び塩類(乳酸カルシウム・5水和物、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、塩化マグネシウム)を適宜添加し、撹拌した。当該溶液を容器(30mL容アルミパウチ)に充填後、蒸気殺菌機(オートクレーブ殺菌機)で121℃、20分間の加熱殺菌処理を行ない、液状増粘剤を調製した。また、未殺菌区として、水及びキサンタンガムを含有し、加熱殺菌処理を行わなかった未殺菌の液状増粘剤を調製した。

0044

0045

(液状増粘剤の粘度発現性試験)
200mLビーカーにイオン交換水を75g添加し、そこへ、殺菌後の液状増粘剤又は未殺菌区の液状増粘剤25gを各々添加し、スパーテルを用いて30秒間撹拌した(240rpmの手撹拌)。撹拌後、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえて静置し、粘度の経時変化を測定した。粘度の経時変化は、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえた時(イオン交換水へ液状増粘剤を添加してから1分後)を0分として、0分、5分、10分、20分及び30分後の粘度を測定した。結果を表6に示す。

0046

0047

表6に示すように、オートクレーブ殺菌機で加熱殺菌処理を行うことで、液状増粘剤の粘度付与効果は大幅に低下した。具体的には、未殺菌の液状増粘剤(未殺菌区)と、加熱殺菌処理を行った液状増粘剤(比較例3)を対比すると、キサンタンガム含量は同一であるにもかかわらず、30分後のイオン交換水の粘度が未殺菌区では3350mPa・sであったところ、比較例2では2240mPa・sと両者に大きな差異があった。
一方、水、キサンタンガムに加えて、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム又は塩化マグネシウムを併用した実施例3−1〜3−7の液状増粘剤を用いた場合は、30分後のイオン交換水の粘度が2690〜3110mPa・sと、比較例3に比べて高い数値を示した。また、実施例3−1、実施例3−3及び3−4の液状増粘剤は極めて迅速に粘度が発現した。具体的には、30分後の粘度発現率を100%とした場合に、0分経過時に89〜97%の粘度発現率を示した。
本結果より、水及びキサンタンガムに加えて、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム又は塩化マグネシウムを併用することで、加熱殺菌処理後も高い粘度付与効果を有する液状増粘剤を提供できることが示された。
また、実施例3−1〜3−7の液状増粘剤は、加熱殺菌処理により褐変が生じることなく、更に対象組成物(イオン交換水)の味や香りに悪影響を与えることがなく、飲食品用の増粘剤として有用であった。

0048

実験例4:液状増粘剤の調製(4)
(液状増粘剤の調製)
表7に示す処方に従って、液状増粘剤を調製した。具体的には、水に、キサンタンガム及び乳酸カルシウム・5水和物を適宜添加し、撹拌した。当該溶液を容器(30mL容アルミパウチ)に充填後、加圧熱水殺菌機(熱水貯湯式レトルト殺菌機)で121℃、30分間の加熱殺菌処理を行ない、液状増粘剤を調製した。また、未殺菌区として、水及びキサンタンガムを含有し、加熱殺菌処理を行わなかった未殺菌の液状増粘剤を調製した。

0049

0050

(液状増粘剤の粘度発現性試験)
200mLビーカーにイオン交換水を75g添加し、そこへ、殺菌後の液状増粘剤又は未殺菌区の液状増粘剤25gを各々添加し、スパーテルを用いて30秒間撹拌した(240rpmの手撹拌)。撹拌後、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえて静置し、粘度の経時変化を測定した。粘度の経時変化は、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえた時(イオン交換水へ液状増粘剤を添加してから1分後)を0分として、0分、5分、10分、20分及び30分後の粘度を測定した。結果を表8に示す。

0051

0052

キサンタンガム含量を1〜4%まで変化させ、乳酸カルシウムを併用した実施例4−1〜4−3の液状増粘剤を用いた場合は、30分後のイオン交換水の粘度が、それぞれ400、1580、2460mPa・sと、比較例4−1〜4−3(50、100、1690mPa・s)に比べて高い数値を示した。また、実施例4−1〜4−3の液状増粘剤は極めて迅速に粘度が発現した。
本結果より、乳酸カルシウムを併用することで、キサンタンガム含量に関わらず、高い粘度付与効果を有する液状増粘剤を提供できることが示された。
また、実施例4−1〜4−3の液状増粘剤は、加熱殺菌処理により褐変が生じることなく、更に対象組成物(イオン交換水)の味や香りに悪影響を与えることがなく、飲食品用の増粘剤として有用であった。

0053

実験例5:液状増粘剤の調製(5)
(液状増粘剤の調製)
表9に示す処方及び条件に従って、液状増粘剤を調製した。具体的には、水に、キサンタンガム、及び塩類(乳酸カルシウム・5水和物、塩化カリウム、塩化カルシウム)を適宜添加し、撹拌した。当該溶液を容器(30mL容アルミパウチ)に充填後、表9に示す加熱殺菌処理方法及び条件で加熱殺菌処理を行ない、液状増粘剤を調製した。また、未殺菌区として、水及びキサンタンガムを含有し、加熱殺菌処理を行わなかった未殺菌の液状増粘剤を調製した。

0054

0055

(液状増粘剤の粘度発現性試験)
200mLビーカーにイオン交換水を75g添加し、そこへ、殺菌後の液状増粘剤又は未殺菌区の液状増粘剤25gを各々添加し、スパーテルを用いて30秒間撹拌した(240rpmの手撹拌)。撹拌後、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえて静置し、粘度の経時変化を測定した。粘度の経時変化は、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえた時(イオン交換水へ液状増粘剤を添加してから1分後)を0分として、5分及び30分後の粘度を測定した。結果を表10に示す。

0056

0057

表10に示すように、実施例の液状増粘剤を用いた場合はいずれも、比較例の液状増粘剤と比べて、イオン交換水に十分な粘度を付与できることが示された。

0058

実験例6:液状増粘剤の調製(6)
(液状増粘剤の調製)
表11に示す処方に従って、液状増粘剤を調製した。具体的には、水に、キサンタンガム、カラギナン及び乳酸カルシウム・5水和物を適宜添加し、撹拌した。当該溶液を容器(30mL容アルミパウチ)に充填後、加圧熱水殺菌機(熱水貯湯式レトルト殺菌機)で121℃、40分間の加熱殺菌処理を行ない、液状増粘剤を調製した。また、未殺菌区として、水及びキサンタンガムを含有し、加熱殺菌処理を行わなかった未殺菌の液状増粘剤を調製した。

0059

0060

(液状増粘剤の粘度発現性試験)
i.イオン交換水での評価
200mLビーカーにイオン交換水を75g添加し、そこへ、殺菌後の液状増粘剤又は未殺菌区の液状増粘剤25gを各々添加し、スパーテルを用いて30秒間撹拌した(240rpmの手撹拌)。撹拌後、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえて静置し、粘度の経時変化を測定した。粘度の経時変化は、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえた時(イオン交換水に液状増粘剤を添加してから1分後)を0分として、5分及び30分後の粘度を測定した。結果を表12に示す。
ii.牛乳での評価
200mLビーカーに牛乳を80g添加し、そこへ、殺菌後の液状増粘剤又は未殺菌区の液状増粘剤20gを各々添加し、スパーテルを用いて30秒間撹拌した(240rpmの手撹拌)。撹拌後、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえて静置し、粘度の経時変化を測定した。粘度の経時変化は、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえた時(牛乳に液状増粘剤を添加してから1分後)を0分として、5分及び30分後の粘度を測定した。結果を表13に示す。

0061

0062

0063

増粘多糖類としてキサンタンガム及びカラギナンを使用し、且つ乳酸カルシウムを併用した実施例6−1〜6−3の液状増粘剤を用いた場合は、30分後のイオン交換水の粘度が1740〜2820mPa・sであり、また、30分後の牛乳の粘度が4720〜5190mPa・sと、比較例6の液状増粘剤を用いた場合の30分後の粘度(イオン交換水:1240mPa・s、牛乳4100mPa・s)に比べて高い数値を示した。中でも、実施例6−1〜6−2の液状増粘剤は極めて迅速に粘度が発現した。具体的には、30分後の粘度発現率を100%とした場合に、5分経過時に96〜100%の粘度発現率を示した。
本結果より、水、キサンタンガム、カラギナンに加えて、乳酸カルシウムを併用することで、加熱殺菌処理後も高い粘度付与効果を有する液状増粘剤を提供できることが示された。
また、実施例6−1〜6−3の液状増粘剤は、加熱殺菌処理により褐変が生じることなく、更に対象組成物(イオン交換水や牛乳)の味や香りに悪影響を与えることがなく、飲食品用の増粘剤として有用であった。

0064

実験例7:液状増粘剤の調製(7)
(液状増粘剤の調製)
表14に示す処方に従って、液状増粘剤を調製した。具体的には、水に、キサンタンガム、乳酸カルシウム・5水和物、グルコン酸ナトリウム及び乾燥こんにゃく加工品を適宜添加し、撹拌した。当該溶液を容器(30mL容アルミパウチ)に充填後、加圧熱水殺菌機(熱水貯湯式レトルト殺菌機)で121℃、20分間の加熱殺菌処理を行ない、液状増粘剤を調製した。

0065

0066

注1)三栄源エフ・エフ・アイ株式会社「サンスマート[登録商標]400S」(こんにゃく粉含量14質量%の製剤)を使用

0067

(液状増粘剤の粘度発現性試験)
200mLビーカーにイオン交換水を75g添加し、そこへ、殺菌後の液状増粘剤25gを各々添加し、スパーテルを用いて30秒間撹拌した(240rpmの手撹拌)。撹拌後、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえて静置し、粘度の経時変化を測定した。粘度の経時変化は、混合溶液をスクリュー瓶に移しかえた時(イオン交換水へ液状増粘剤を添加してから1分後)を0分として、0分、5分、10分、20分及び30分後の粘度を測定した。結果を表15に示す。

0068

実施例

0069

乳酸カルシウムを含有しない比較例7の液状増粘剤を用いた場合は、30分後のイオン交換水の粘度が2210mPa・sと低い数値を示した。
一方、乳酸カルシウムを併用することで、30分後のイオン交換水の粘度は2690〜3690mPa・sと高い数値を示し、乳酸カルシウムを含有することで、液状増粘剤の加熱殺菌処理後の粘度付与効果の低下を抑制できることが示された。
更には、乾燥こんにゃく加工品を用いることで、液状増粘剤を対象組成物に添加した初期段階の粘度発現性(粘度の立ち上がり)が向上した。具体的には、乾燥こんにゃく加工品を含有しない実施例7−1の液状増粘剤を用いた場合の0分後のイオン交換水の粘度が1830mPa・sであったところ、乾燥こんにゃく加工品を用いた実施例7−2〜7−5の液状増粘剤を用いた場合の0分後のイオン交換水の粘度は2810〜3100mPa・sと、0分時から高い粘度を示した。

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