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技術 スイッチング電源装置、電子機器、液晶表示装置

出願人 シャープ株式会社
発明者 上土橋尚弘福田章吾
出願日 2015年4月23日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2015-088152
公開日 2016年12月8日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2016-208682
状態 特許登録済
技術分野 静止型機器の保護 非電気的異常に対する保護 DC‐DCコンバータ
主要キーワード 溶断処理 高電位出力 電流遮断機 感知線 低電位出力 ヘアドライヤ 電流遮断器 高電位端子
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

装置内で異常が発生した場合に、より確実に電力供給遮断可能なスイッチング電源装置を提供する。

解決手段

スイッチング電源装置15は、第1のスイッチング素子22bを有し交流電源から得られた電力に対する力率改善動作を実行するPFC回路22と、第2のスイッチング素子23a,23a´を有しPFC回路22からの入力を変圧して出力するLL回路23と、を備え、交流電源に対して保護用ヒューズ32が設けられている。PFC回路22の第1のスイッチング素子22bは、スイッチング電源装置15のPFC回路22の電力効率が予め定められた値より小さいことを第1の条件とした場合に、少なくとも第1の条件を満たしたときに、ON状態に維持され、ヒューズ32が溶断される。

概要

背景

近年、次世代液晶テレビにおいて、4Kや8Kといったパネル高精細化技術が進展しており、また、ハイコントラストを目的とした高輝度LED(Light Emitting Diode)バックライトの採用等によって扱う電力増大傾向にある。これらテレビ等の種々の電気電子機器に搭載される電源ユニットの安全性において、保護機能重要度が高まってきており、様々な異常に対して確実に駆動電力遮断する方法が要求されている。

例えば、特許文献1には、異常時に対応して確実に駆動電力を遮断する安全装置を備えた電子機器が開示されている。この電子機器はヘアドライヤであり、電源コード終端電源プラグには浸水または漏電感知する電流遮断器が配設されている。また、電源コードからヘアドライヤに引き込まれた一方の電源線には電源スイッチが接続され、他方の電源線と感知線との間には、把持部送風部の両方においてセンサがそれぞれ配設されている。このセンサは、平常開路型で異常を感知したときに閉路する構成を有し、温度センサガスセンサ等で構成される。このセンサが異常を検知し閉路すると、上記他方の電源線と感知線が短絡し、感知線に電流が流れ、電源プラグ内の電流遮断機側に浸水時又は漏電時と同一の状態が表れヘアドライヤの電流が遮断される。

概要

装置内で異常が発生した場合に、より確実に電力供給を遮断可能なスイッチング電源装置を提供する。スイッチング電源装置15は、第1のスイッチング素子22bを有し交流電源から得られた電力に対する力率改善動作を実行するPFC回路22と、第2のスイッチング素子23a,23a´を有しPFC回路22からの入力を変圧して出力するLL回路23と、を備え、交流電源に対して保護用ヒューズ32が設けられている。PFC回路22の第1のスイッチング素子22bは、スイッチング電源装置15のPFC回路22の電力効率が予め定められた値より小さいことを第1の条件とした場合に、少なくとも第1の条件を満たしたときに、ON状態に維持され、ヒューズ32が溶断される。

目的

本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、装置内で異常が発生した場合に、より確実に電力供給を遮断可能なスイッチング電源装置並びに該スイッチング電源装置を備える電子機器及び液晶表示装置を提供することをその目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1のスイッチング素子を有し交流電源から得られた電力に対する力率改善動作を実行する力率改善回路と、第2のスイッチング素子を有し前記力率改善回路からの入力を変圧して出力する直流共振コンバータと、を備え、前記交流電源に対して保護用ヒューズが設けられたスイッチング電源装置であって、前記力率改善回路の前記第1のスイッチング素子は、当該スイッチング電源装置の所定部分の電力効率が予め定められた値より小さいことを第1の条件とした場合に、少なくとも前記第1の条件を満たしたときに、ON状態に維持され、前記ヒューズが溶断されることを特徴とするスイッチング電源装置。

請求項2

当該スイッチング電源装置の装置内の温度を測定する温度センサを備え、前記温度センサによる測定結果閾値を超えていることを第2の条件とした場合に、前記力率改善回路の前記第1のスイッチング素子は、さらに前記第2の条件を満たしたときに前記ON状態に維持されることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。

請求項3

前記力率改善回路の前記第1のスイッチング素子が前記ON状態に維持される際、前記第2のスイッチング素子についてもON状態に維持されることを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチング電源装置。

請求項4

前記所定部分は、前記力率改善回路または前記直流共振コンバータであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のスイッチング電源装置。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置を備える電子機器

請求項6

請求項1〜4のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置を備える液晶表示装置

技術分野

0001

本発明は、スイッチング電源装置電子機器及び液晶表示装置に関し、より詳細には、交流電源から得られた電力に対する力率改善回路と、該力率改善回路からの入力を変圧して出力する直流共振コンバータと、を備え、交流電源に対して保護用ヒューズが設けられたスイッチングスイッチング電源装置並びに該電源装置を備えた電子機器及び液晶表示装置に関する。

背景技術

0002

近年、次世代液晶テレビにおいて、4Kや8Kといったパネル高精細化技術が進展しており、また、ハイコントラストを目的とした高輝度LED(Light Emitting Diode)バックライトの採用等によって扱う電力も増大傾向にある。これらテレビ等の種々の電気・電子機器に搭載される電源ユニットの安全性において、保護機能重要度が高まってきており、様々な異常に対して確実に駆動電力遮断する方法が要求されている。

0003

例えば、特許文献1には、異常時に対応して確実に駆動電力を遮断する安全装置を備えた電子機器が開示されている。この電子機器はヘアドライヤであり、電源コード終端電源プラグには浸水または漏電感知する電流遮断器が配設されている。また、電源コードからヘアドライヤに引き込まれた一方の電源線には電源スイッチが接続され、他方の電源線と感知線との間には、把持部送風部の両方においてセンサがそれぞれ配設されている。このセンサは、平常開路型で異常を感知したときに閉路する構成を有し、温度センサガスセンサ等で構成される。このセンサが異常を検知し閉路すると、上記他方の電源線と感知線が短絡し、感知線に電流が流れ、電源プラグ内の電流遮断機側に浸水時又は漏電時と同一の状態が表れヘアドライヤの電流が遮断される。

先行技術

0004

特開2003−87961号公報

発明が解決しようとする課題

0005

図8は、液晶テレビ等に用いられる従来のスイッチング電源装置の構成例を示すブロック図である。図のスイッチング電源装置100は、交流電源(AC電源)104から供給され整流回路101により整流された電力を力率改善回路(PFC(Power Factor Correction)回路)102により昇圧すると共に力率改善し、PFC回路102からの出力をLLC回路103すなわち直流共振コンバータにより変圧して出力する。AC電源104と整流回路101の間には、大電流が流れたときに溶断される保護用のヒューズ105が設けられている。

0006

このスイッチング電源装置100を採用した液晶テレビでは、大電流が流れなくても、LLC回路103の出力部より後段すなわちスイッチング電源装置100の出力側で異常な電圧が検出されたときは電源供給を遮断すること等が行われている。
しかし、この方法のみでは、スイッチング電源装置100内で以下のような異常が発生した場合に対応することができない。例えば、スイッチング電源装置100において、PFC回路102内の整流ダイオードショートモード故障すると、PFC回路102は正常に昇圧できなくなるが、海外商用電源のように交流入力電圧が大きい場合、LLC回路103がそのまま動作してしまうことがある。この場合、PFC回路102内のMOS−FET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)からなるスイッチング素子に大電流が流れるようになり、該スイッチング素子に異常な発熱が発生してしまう。しかし、スイッチング電源装置100の2次側では通常動作時と同じ振る舞いをするため故障には気づきにくい。したがって、PFC回路102内のスイッチング素子が発熱により故障するまでの期間、当該装置100を利用中は異常な発熱が継続することになるため、該装置100を収容するキャビネット融解等の二次的な不安全へ至る可能性があった。

0007

なお、特許文献1に開示された安全装置は、このようなスイッチング電源装置内の異常の発生に対応するものではない。

0008

本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、装置内で異常が発生した場合に、より確実に電力供給を遮断可能なスイッチング電源装置並びに該スイッチング電源装置を備える電子機器及び液晶表示装置を提供することをその目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、第1のスイッチング素子を有し交流電源から得られた電力に対する力率改善動作を実行する力率改善回路と、第2のスイッチング素子を有し前記力率改善回路からの入力を変圧して出力する直流共振コンバータと、を備え、前記交流電源に対して保護用のヒューズが設けられたスイッチング電源装置であって、前記力率改善回路の前記第1のスイッチング素子は、当該スイッチング電源装置の所定部分の電力効率が予め定められた値より小さいことを第1の条件とした場合に、少なくとも前記第1の条件を満たしたときに、ON状態に維持され、前記ヒューズが溶断されことを特徴としたものである。

0010

本発明の第2の技術手段は、第1の技術手段において、当該スイッチング電源装置の装置内の温度を測定する温度センサを備え、前記温度センサによる測定結果閾値を超えていることを第2の条件とした場合に、前記力率改善回路の前記第1のスイッチング素子は、さらに前記第2の条件を満たしたときに前記ON状態に維持されることを特徴としたものである。

0011

本発明の第3の技術手段は、第1または第2の技術手段において、前記力率改善回路の前記第1のスイッチング素子が前記ON状態に維持される際、前記第2のスイッチング素子についてもON状態に維持されることを特徴としたものである。

0012

本発明の第4の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、前記所定部分は、前記力率改善回路または前記直流共振コンバータであることを特徴としたものである。

0013

本発明の第5の技術手段は、第1〜第4のいずれか1の技術手段のスイッチング電源装置を備える電子機器である。

0014

本発明の第6の技術手段は、第1〜第4のいずれか1の技術手段のスイッチング電源装置を備える液晶表示装置である。

発明の効果

0015

本発明によれば、1次側で異常が発生した場合に、より確実に電力供給を遮断することができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の一例を示すブロック図である。
本発明の第1の実施形態のスイッチング電源装置を説明するための電気回路図である。
図2のスイッチング電源装置の異常発生溶断処理の一例を説明するフローチャートである。
本発明の第2の実施形態のスイッチング電源装置を説明するための電気回路図である。
図4のスイッチング電源装置の異常発生時溶断処理の一例を説明するフローチャートである。
本発明の第3の実施形態のスイッチング電源装置を説明するための電気回路図である。
本発明の第4の実施形態のスイッチング電源装置を説明するための電気回路図である。
従来のスイッチング電源装置の構成例を示すブロック図である。

実施例

0017

以下、図面を参照しながら、本発明のスイッチング電源装置、電子機器及び液晶表示装置の好適な実施形態について説明する。なお、以下の発明において、異なる図面においても同じ符号を付した構成は同様のものであるとして、その説明を省略する。

0018

図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の一例を示すブロック図である。
液晶表示装置1は、メイン制御部10、操作部11、チューナ部12、液晶表示パネル13、液晶駆動ユニット14、バックライト駆動ユニット16、バックライト17を備え、更に後述の図2図4図6で例示されるスイッチング電源装置15(40,50,60)を備える。

0019

メイン制御部10は、液晶表示装置1の各部を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)で構成されており、内蔵するROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムに従って種々の機能を実行する。
操作部11は、液晶表示装置1を操作するための各種のファンクションキーなどを備えており、これらファンクションキーを介して液晶表示装置1の輝度コントラスト等を設定できるようになっている。

0020

チューナ部12は、不図示のアンテナに接続されており、アンテナが受信したテレビジョン放送に基づく放送信号の中から、選局されたチャンネルに対応する特定周波数帯域映像信号を選択して復調する機能を有する。

0021

液晶駆動ユニット14は、不図示のゲートドライバソースドライバ等から成り、チューナ部12によって復調された映像信号に基づいて液晶表示パネル13を駆動する。
液晶表示パネル13には、一対の透明板が対向配置され、その間隙内に液晶物質封入された液晶層が形成され、透明板にはマトリックス状に透明電極が設けられている。透明電極に印加する電圧を液晶駆動ユニット14によって制御することにより、液晶表示パネル13を介したバックライト17からの光の量を制御できるようになっている。

0022

バックライト駆動ユニット16はバックライト17を駆動する。バックライト17は、LEDを光源として有し、液晶表示パネル13の背面側に設けられる。

0023

スイッチング電源装置15(40,50,60)は、液晶駆動ユニット14及びバックライト駆動ユニット16などに電力を供給するためのものである。

0024

(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態のスイッチング電源装置を説明するための電気回路図である。
図のスイッチング電源装置15は、整流回路であるダイオードブリッジ21と、PFC回路22と、LLC回路23と、マイコン27とを有する。

0025

スイッチング電源装置15には、図示しないAC電源からEMI(Electromagnetic Interference)フィルタ31を介してAC電力が入力される。なお、AC電力の一方の入力端子EMIフィルタ31の間には安全保護用のヒューズ32が設けられている。
スイッチング電源装置15に入力されたAC電力はダイオードブリッジ21により全波整流されPFC回路22に入力される。PFC回路22は、スイッチング制御を行い、入力された電力に対する昇圧動作を伴う力率改善動作を実行し、第1のDC(Direct Current)電力をLLC回路23に出力する。PFC回路22は、インダクタ22a、第1のスイッチング素子22b、整流用ダイオード22c、コンデンサ22d、PFC IC(IntegratedCircuit)22eを有する。

0026

LLC回路23は、PFC回路22から入力されたDC電力直列共振により変圧させた後、整流して第2のDC電力を出力する回路である。LLC回路23は、2つの第2のスイッチング素子23a,23a´と、直列共振用のコンデンサ23bと、変換トランス23cと、2つの出力整流ダイオード23dと、出力コンデンサ23e、LLC IC23fとを有する。
以下では、第1のスイッチング素子22b及び2つの第2のスイッチング素子23aはMOS−FETから構成されているものとする。

0027

PFC回路22において、インダクタ22aは、その一方をダイオードブリッジ21の高電位出力側に、他方を第1のスイッチング素子22bの高電位端子(MOS−FETのドレイン)に接続されている。第1のスイッチング素子22bの低電位端子(MOS−FETのソース)は、ダイオードブリッジ21の低電位出力側に接続されている。

0028

また、整流用ダイオード22cは、そのカソードが第1のスイッチング素子22bの高電位端子に接続され、アノードがPFC回路22の高電位側出力端子に接続されている。
PFC回路22の他方の低電位側出力端子には、第1のスイッチング素子22bの低電位出力素子が接続されている。
出力端子間すなわち整流用ダイオード22cのアノードと第1のスイッチング素子22bの低電位端子の間にはコンデンサ22dが接続されている。

0029

一方、LLC回路23においては、2つの第2のスイッチング素子のうち一方の素子23aの低電位端子が他方の第2のスイッチング素子23a´の高電位端子と接続されており、上記一方の第2のスイッチング素子23aの高電位素子はPFC回路22の高電位側出力端子に接続され、上記他方の第2のスイッチング素子23a´の低電位端子はPFC回路22の低電位側出力端子に接続されている。
また、上記他方の第2のスイッチング素子23a´の低電位端子は直列共振用のコンデンサ23bを介して変換トランス23cの一次側の巻線の巻き始めに接続されている。変換トランス23cの一次側の巻き線の巻き終わりには、上記一方の第2のスイッチング素子23aの低電位端子と上記他方の第2のスイッチング素子23a´の高電位端子が接続されている。

0030

変換トランス23cの2次側は2つの巻線から成り、一方の巻線の巻き終わりが他方の巻線に接続されており該接続点がLLC回路23すなわちスイッチング電源装置15の低電位側出力端子24bに接続されている。また、上記2つの巻線の互いに接続された部分と反対側はそれぞれ出力整流ダイオード23dを介してLLC回路23すなわちスイッチング電源装置15の高電位側出力端子24aに接続されている。LLC回路23の高電位側出力端子24aと低電位側出力端子24bとの間には出力コンデンサ23eが接続されている。

0031

このスイッチング電源装置15では、その内部において異常が発生した場合、その異常により損失が大きくなり、電力効率が著しく低下することが考えられる。電力効率は、出力電力入力電力で求められるため、電力算出のための電流計及び電圧計を設けてマイコン27にて上記電流計等での計測結果に基づいて電力効率を算出することで異常の有無を確認することができる。そのため、スイッチング電源装置15では、PFC回路22に対して電流計と電圧計が設けられている。

0032

具体的には、入力電力を算出するために、PFC回路22の高電位側入力端子に対して第1の電流計25aが接続され、言い換えると、インダクタ22aとダイオードブリッジ21の高電位出力側との間に第1の電流計25aが接続され、PFC回路の入力端子間に第1の電圧計25bが接続されている。また、出力電力を算出するために、PFC回路22の高電位側出力端子に対して第2の電流計26aが設けられており、PFC回路22の出力端子間に第2の電圧計26bが設けられている。

0033

電力効率は、以下の式で表される。
電力効率[%]=100×出力電圧×出力電流/(入力電圧×入力電流

0034

この電力効率が予め定められた値(以下、効率閾値TH1という)より小さいことを第1の条件として含む所定の条件を満たしたときに異常が発生しているものと推定し、マイコン27はPFC IC22eを制御し、第1のスイッチング素子22bをON状態すなわちソースードレイン間を導通状態に維持し、回路内に大電流を流してヒューズ32を溶断させる。
このようにすることで、確実に電力供給を遮断することができる。
なお、通常動作時にPFC回路22の電力効率がおよそ90%程度得られているとすると、上記効率閾値TH1として例えば80%など、個別に設定することができる。

0035

図3は、スイッチング電源装置15の異常発生時溶断処理の一例を説明するフローチャートである。
当該処理において、スイッチング電源装置15のマイコン27は、図示するように、まず異常が発生しているか否か判定するためのエラーカウントリセットする(ステップS1)。そして、現在の電力効率を第1及び第2の電流計及び電圧計25a,25b,26a,26bからの出力に基づいて算出し、該電力効率が悪化しているかすなわち電力効率が効率閾値TH1以下であるかを判定する。

0036

電力効率が効率閾値TH1より大きい場合(NOの場合)、マイコン27は処理をステップS2へ戻し、効率閾値TH1以下の場合(YESの場合)、マイコン27はエラーカウントをインクリメントする(ステップS3)。そして、マイコン27はエラーカウントが5より大きいか否か判定する(ステップS4)。

0037

5以下の場合(NOの場合)、マイコン27は処理をステップS2へ戻し、また、5より大きい場合(YESの場合)、マイコン27は異常発生を示す異常発生メッセージを表示するようメイン制御部10へ制御信号を送信する(ステップS5)。異常発生をユーザに報知する態様は上記異常発生メッセージに限られず、例えば、液晶表示装置1に異常発生を示すためのLEDを設けておき、異常発生時に該LEDを点灯するようにしてもよい。

0038

その後、マイコン27はエラーカウントが10より大きいか否か判定する(ステップS6)。10以下の場合(NOの場合)、マイコン27は処理をステップS2へ戻し、また、10より大きい場合(YESの場合)、マイコン27はPFC IC22eを制御し、第1のスイッチング素子23abをON状態すなわちソースードレイン間を導通状態に維持し(ステップS7)、回路内に大電流を流してヒューズ32を溶断させる。

0039

なお、エラーカウントが5となった際ではなくエラーカウントが10より大きくなった際にヒューズ32を溶断させるよう構成したのは、例えば液晶表示装置1側の設定変更などで負荷変動があった場合に瞬間的に電力効率が悪化したように算出される可能性もあるためである。

0040

(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態のスイッチング電源装置を説明するための電気回路図である。
図4のスイッチング電源装置40は、図2のスイッチング電源装置15の構成に加えて、NTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタ等からなる温度センサ41が第1のスイッチング素子22bの放熱板に対して設けられている。温度センサ41の出力はマイコン42に入力されており、マイコン42は温度センサ41からの入力に基づき上記放熱板の温度を検知する。

0041

そして、スイッチング電源装置40では、PFC回路22の電力効率が効率閾値TH1より小さいことを第1の条件、放熱板の温度が温度閾値TH2より大きいことを第2の条件として両者の条件を満たしたときに異常が発生しているものと推定し、マイコン42はPFC IC22eを制御し、第1のスイッチング素子22bをON状態すなわちソースードレイン間を導通状態に維持し、回路内に大電流を流してヒューズ32を溶断させる。

0042

図5は、スイッチング電源装置40の異常発生時溶断処理の一例を説明するフローチャートである。
スイッチング電源装置40の上記処理は、第1の実施形態のスイッチング電源装置40の処理とは異なり、ステップS2において電力効率が効率閾値TH1以下の場合(YESの場合)、マイコン42は、温度異常が検知されたか否か、すなわち、温度センサ41からの出力に基づいて検知された温度が温度閾値TH2以上か否か判定する(ステップS11)。温度閾値TH2より小さい場合、マイコン42は処理をステップS1へ戻し、また、温度閾値TH2以上であった場合、マイコン42はステップS3にてエラーカウントをインクリメントする。

0043

このように電力効率異常と温度異常の両方が発生した場合にスイッチング電源装置40内で異常が発生したものと推定する理由は以下の通りである。
すなわち、スイッチング電源装置内の故障を推定する場合に、温度センサのみの情報に基づいて推定することが考えられる。しかし、この場合、例えば装置外温度が向上した場合などには第1のスイッチング素子22b等が故障していなくても該素子22bの放熱板の温度異常が検出される可能性がある。つまり、温度異常のみでスイッチング電源装置の故障発生を推定すると誤ってしまうことがある。
そこで、スイッチング電源装置40では、電力効率異常と温度異常の両方を、スイッチング電源装置40の1次側での異常が発生したと推定する要件とし、上記1次側での異常発生をより正確に検知できるようにしている。

0044

なお、温度を測定する箇所は、上述の例に限られず、例えば、ダイオードブリッジ21や、インダクタ22a、LLC回路23内の変換トランス23c等を測温するようにしてもよい。

0045

(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態のスイッチング電源装置を説明するための電気回路図である。
第1及び第2のスイッチング電源装置15,40では、PFC回路22における電力効率に基づいて回路内の異常の発生を推定していた。それに対し、本実施形態のスイッチング電源装置50では、LLC回路23の電力効率を算出し該電力効率が予め定められた値(効率閾値TH3)より小さいことを第1の条件として含む所定の条件を満たしたときに異常が発生しているものと推定する。

0046

そのために、第1の電流計25a及び第1の電圧計25bに代えて、スイッチング電源装置60の高電位側出力端子24aに対して第3の電流計51aが接続されており、また、スイッチング電源装置60の高電位側出力端子24aと低電位側出力端子24bとの間に第3の電圧計51bが接続されている。マイコン52では、第2の電流計26a及び第2の電圧計26bでの測定結果を入力電流及び入力電圧とし、第3の電流計51a及び第3の電圧計51bでの測定結果を出力電流及び出力電圧として、電力効率を算出する。そして、マイコン52は、該算出された電力効率が効率閾値TH3より小さいことを第1の条件として含む所定の条件を満たしたときに異常が発生しているものと推定し、PFC IC22eを制御し、第1のスイッチング素子22bをON状態すなわちソースードレイン間を導通状態に維持し、回路内に大電流を流してヒューズ32を溶断させる。

0047

効率閾値TH3は上述の効率閾値TH1と同様に80%としてもよいし、他の値にしてもよい。

0048

(第4の実施形態)
図7は、本発明の第4の実施形態のスイッチング電源装置を説明するための電気回路図である。
第1〜第3の実施形態では、スイッチング電源装置内のPFC回路等の所定部分の電力効率に基づいて、1次側の回路内での異常発生を推定していた。
それに対し、図7のスイッチング電源装置60は、該スイッチング電源装置60の出力部分の電力を計算し、該電力に基づいて上記異常発生を推定する。

0049

そのために、スイッチング電源装置60は、図3のスイッチング電源装置50にも設けられていた第3の電流計及び第3の電圧計51bを用いる。ただし、スイッチング電源装置60は、図3のスイッチング電源装置50等の第2の電流計26a及び第2の電圧計26bは設けられていない。
スイッチング電源装置60のマイコン61は、第3の電流計51a及び電圧計51bでの計測結果から算出される電力が予め定められた値より小さい場合に、上記異常が発生したものと推定できるので、PFC IC22eを制御し、第1のスイッチング素子22bをON状態すなわちソースードレイン間を導通状態に維持し、回路内に大電流を流してヒューズ32を溶断させる。

0050

本例では、第3の電流計51a及び電圧計51bでの計測結果から算出される電力に基づいて異常発生を検知していたが、第3の電流計51aを設けずに、第3の電圧計51bのみを設け、第3の電圧計51bにおける計測の結果、所定電圧値より低い場合にPFC IC22eを制御し上述と同様にヒューズ32を溶断させるようにしてもよい。

0051

(第5の実施形態)
第1〜第4の実施形態のスイッチング電源装置15,40,50,60では、1次側の回路内で異常が発生しているものと推定される場合に、第1のスイッチング素子22bをON状態すなわちソースードレイン間を導通状態に維持していた。それに対し第5の実施形態のスイッチング電源装置では、1次側の回路内で異常が発生しているものと推定される場合に、マイコンからPFC回路内のPFC ICとLLC回路内のLLC ICの両方に制御信号を送信し、PFC回路内の第1のスイッチング素子とLLC回路内の2つの第2のスイッチング素子との全てをON状態に維持する。

0052

このように構成することにより、PFC回路内のPFC ICや第1のスイッチング素子に異常が発生して第1のスイッチング素子が正常に動作しない場合にも、より確実にヒューズを溶断することができる。

0053

以上では、本発明のスイッチング電源装置を液晶表示装置に組み込んだ例を挙げたが、レコーダ機器などの他の電子機器に組み込むことも可能である。

0054

また、以上の例では、スイッチング電源装置が有するマイコンが、電力効率算出やその電力効率に基づく制御信号のPFC ICへの送信を行う構成であったが、このマイコンのような制御部はスイッチング電源装置の外部の制御部を用いるようにしてもよい。
さらに、以上の例では、整流回路は、スイッチング電源装置に内蔵されていたが、該装置外部に設けてもよい。

0055

本発明のスイッチング電源装置は、第1のスイッチング素子を有し交流電源から得られた電力に対する力率改善動作を実行する力率改善回路と、第2のスイッチング素子を有し力率改善回路からの入力を変圧して出力する直流共振コンバータと、を備え、交流電源に対して保護用のヒューズが設けられたスイッチング電源装置であって、力率改善回路の第1のスイッチング素子は、当該スイッチング電源装置の所定部分の電力効率が予め定められた値より小さいことを第1の条件とした場合に、少なくとも上記第1の条件を満たしたときに、ON状態に維持され、ヒューズが溶断される。これにより、スイッチング電源装置の1次側で異常が発生した場合に、より確実に電力供給を遮断することができる。

0056

スイッチング電源装置は、該装置の装置内の温度を測定する温度センサを備え、温度センサによる測定結果が閾値を超えていることを第2の条件とした場合に、力率改善回路の第1のスイッチング素子は、さらに上記第2の条件を満たしたときにON状態に維持されるとよい。これにより、スイッチング電源装置の1次側での異常発生をより正確に検知できる。

0057

力率改善回路の第1のスイッチング素子がON状態に維持される際、第2のスイッチング素子についてもON状態に維持されることが好ましい。これにより、第1のスイッチング素子が正常に動作しない場合にもヒューズを溶断することができる。

0058

電力効率を算出する対象の上記所定部分は例えば力率改善回路または直流共振コンバータである。

0059

本発明の電子機器は、上述のスイッチング電源装置を備えるものである。

0060

本発明の液晶表示装置は、上述のスイッチング電源装置を備えるものである。

0061

1…液晶表示装置、10…メイン制御部、11…操作部、12…チューナ部、13…液晶表示パネル、14…液晶駆動ユニット、15,40,50,60…スイッチング電源装置
16…バックライト駆動ユニット、17…バックライト、21…ダイオードブリッジ、22…PFC回路、22b…第1のスイッチング素子、22e…PFC IC、23…LLC回路、23a,23a´…第2のスイッチング素子、23f…LLC IC、27,42,52,62…マイコン、25a…第1の電流計、25b…第1の電圧計、26a…第2の電流計、26b…第2の電圧計、32…ヒューズ、41…温度センサ、51a…第3の電流計、51b…第3の電圧計、61a…第4の電流計、61b…第4の電圧計。

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