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技術 非常用ガス処理装置及び非常用ガス処理方法

出願人 日立GEニュークリア・エナジー株式会社
発明者 川口征輝横内滋山月聡
出願日 2015年4月28日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2015-091325
公開日 2016年12月8日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2016-206132
状態 特許登録済
技術分野 汚染除去及び汚染物処理 原子炉の緊急防護のための構成
主要キーワード スペースヒータ 静的機器 空気乾燥装置 原子力規制委員会 チャコールフィルタ 小委員会 動的機器 放射性よう素
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課題

要求される静的機器多重化を実現し、単一故障を想定しても性能低下することなく、原子炉建屋外部へ放出する建屋内空気から放射性物質を除去できる非常用ガス処理装置を提供する。

解決手段

原子力発電所の原子炉建屋1内に配置され、上流側から前記原子炉建屋内の空気の湿分を除去して乾燥する空気乾燥装置2と、該空気乾燥装置で湿分が除去されて乾燥した空気を下流側に送る排風機3と、該排風機から送られてきた空気から放射性物質を除去する第1のフィルタトレイン8とを備え、各機器配管及び該配管の途中に設置されている弁装置9a、9b、9c、9d、9e、9fを介して接続されている非常用ガス処理装置であって、第1のフィルタトレインの下流側に、配管及び弁装置を介して第2のフィルタトレイン4が設置されている。

概要

背景

原子力発電所には、万一の事故、例えば、原子炉冷却剤喪失事故の際に、原子炉建屋内へ放出される気体から放射性物質を除去し原子炉建屋外へ放出すると共に、原子炉建屋内空気の外への流出を防止するために、原子炉建屋内を負圧に保つ目的で、非常用ガス処理装置が設けられている。

この非常用ガス処理装置は、図1に示すように、原子炉建屋1内に配置され、上流側から原子炉建屋1内の空気の湿分を除去して乾燥する空気乾燥装置2と、空気乾燥装置2で湿分が除去されて乾燥した空気を下流側に送る排風機3と、排風機3から送られてきた空気から放射性物質を除去する第1のフィルタトレイン8とを備え、これら各機器配管及び配管の途中に設置されている弁装置を介して接続されて構成されている。

上述した第1のフィルタトレイン8は、上流側から順に配置された原子炉建屋1内の空気中から異物を除去するプレフィルタ10aと、原子炉建屋1内の空気中から微細な異物を除去する前置高性能粒子フィルタ5aと、原子炉建屋1内の空気中に含まれる放射性よう素捕捉するチャコールフィルタ7aと、最終的に原子炉建屋1内の空気中の微細粒子を除去する後置高性能粒子フィルタ5bと、チャコールフィルタ7aの上流及び下流側の空間に配置されたスペースヒータ6a及び6bとから構成され、このように構成された第1のフィルタトレイン8を、原子炉建屋1内の空気が通ることにより、空気中に含まれている放射性物質が除去されて排気筒11から排気される。

このような構成の非常用ガス処理装置が、並列系列直列二系列若しくは図1に示すように、静的機器部であるフィルタトレイン8を共用化させて、空気乾燥装置2と排風機3を並列に二系列とするものが存在する。また、直列二系列の合理化の一例として、特許文献1に記載されたものがある。

概要

要求される静的機器の多重化を実現し、単一故障を想定しても性能低下することなく、原子炉建屋外部へ放出する建屋内空気から放射性物質を除去できる非常用ガス処理装置を提供する。原子力発電所の原子炉建屋1内に配置され、上流側から前記原子炉建屋内の空気の湿分を除去して乾燥する空気乾燥装置2と、該空気乾燥装置で湿分が除去されて乾燥した空気を下流側に送る排風機3と、該排風機から送られてきた空気から放射性物質を除去する第1のフィルタトレイン8とを備え、各機器が配管及び該配管の途中に設置されている弁装置9a、9b、9c、9d、9e、9fを介して接続されている非常用ガス処理装置であって、第1のフィルタトレインの下流側に、配管及び弁装置を介して第2のフィルタトレイン4が設置されている。

目的

本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、要求される静的機器の多重化を実現し、単一故障を想定しても性能低下することなく、原子炉建屋外部へ放出する建屋内空気から放射性物質を除去できる非常用ガス処理装置及び非常用ガス処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

原子力発電所原子炉建屋内に配置され、上流側から前記原子炉建屋内の空気の湿分を除去して乾燥する空気乾燥装置と、該空気乾燥装置で湿分が除去されて乾燥した空気を下流側に送る排風機と、該排風機から送られてきた空気から放射性物質を除去する第1のフィルタトレインとを備え、前記各機器配管及び該配管の途中に設置されている弁装置を介して接続されている非常用ガス処理装置であって、前記第1のフィルタトレインの下流側に、前記配管及び弁装置を介して第2のフィルタトレインが設置されていることを特徴とする非常用ガス処理装置。

請求項2

請求項1に記載の非常用ガス処理装置において、前記第1のフィルタトレインは、上流側から順に配置された前記空気中から異物を除去するプレフィルタと、前記空気中から微細な異物を除去する前置高性能粒子フィルタと、前記空気中に含まれる放射性よう素捕捉するチャコールフィルタと、最終的に前記空気中の微細粒子を除去する後置高性能粒子フィルタと、前記チャコールフィルタの上流及び下流側の空間に配置されたスペースヒータとから構成され、かつ、前記第2のフィルタトレインは、上流側から順に配置された前記空気中から異物を除去するプレフィルタと、微細な異物を除去する前置高性能粒子フィルタと、前記空気中に含まれる放射性よう素を捕捉するチャコールフィルタと、最終的に前記空気中の微細粒子を除去する後置高性能粒子フィルタとから構成されていることを特徴とする非常用ガス処理装置。

請求項3

請求項2に記載の非常用ガス処理装置において、前記弁装置は、前記第1のフィルタトレインの入口側に設置されている第1の弁装置と、前記第1のフィルタトレインと前記第2のフィルタトレインの間に設置されている第2及び第3の弁装置と、前記第2のフィルタトレインの出口側に設置されている第4の弁装置と、前記排風機と前記第1の弁装置を接続する配管から分岐され、前記第1のフィルタトレインと前記第2のフィルタトレインを接続する配管との接続部より前側の分岐配管に設置される第5の弁装置と、前記第2の弁装置と前記第3の弁装置を接続する配管の途中と前記第4の弁装置の下流側の配管とを接続し、前記第2のフィルタトレインをバイパスするバイパス配管に設置されている第6の弁装置から成ることを特徴とする非常用ガス処理装置。

請求項4

請求項3に記載の非常用ガス処理装置において、事故発生後に前記非常用ガス処理装置の運転を開始し、前記第1、第2、第3及び第4の弁装置を開にすると共に、前記第5及び第6の弁装置を閉として、短期間の使用時に前記第1のフィルタトレインから流入する空気によって、前記第2のフィルタトレインの乾燥及び暖気を済ませることを特徴とする非常用ガス処理装置。

請求項5

請求項3に記載の非常用ガス処理装置において、前記第1のフィルタトレインの単一故障の際に、前記第1、第2及び第6の弁装置を閉にすると共に、前記第3、第4及び第5の弁装置を開として、前記第2のフィルタトレインのみへ前記原子炉建屋内の空気が流れるようにしたことを特徴とする非常用ガス処理装置。

請求項6

請求項3に記載の非常用ガス処理装置において、前記第2のフィルタトレインの単一故障の際に、前記第3、第4及び第5の弁装置を閉にすると共に、前記第1、第2及び第6の弁装置を開として、前記第1のフィルタトレインのみへ前記原子炉建屋内の空気が流れるようにしたことを特徴とする非常用ガス処理装置。

請求項7

原子力発電所の原子炉建屋内に配置され、上流側から前記原子炉建屋内の空気の湿分を除去して乾燥する空気乾燥装置と、該空気乾燥装置で湿分が除去されて乾燥した空気を下流側に送る排風機と、該排風機から送られてきた空気から放射性物質を除去する第1のフィルタトレインとを備え、前記各機器が配管及び該配管の途中に設置されている弁装置を介して接続されて前記原子炉建屋内の空気を処理する非常用ガス処理方法であって、上流側から順に配置された前記空気中から異物を除去するプレフィルタと、前記空気中から微細な異物を除去する前置高性能粒子フィルタと、前記空気中に含まれる放射性よう素を捕捉するチャコールフィルタと、最終的に前記空気中の微細粒子を除去する後置高性能粒子フィルタと、前記チャコールフィルタの上流及び下流側の空間に配置されたスペースヒータとから構成される第1のフィルタトレインの下流側に、上流側から順に配置された前記空気中から異物を除去するプレフィルタと、微細な異物を除去する前置高性能粒子フィルタと、前記空気中に含まれる放射性よう素を捕捉するチャコールフィルタと、最終的に前記空気中の微細粒子を除去する後置高性能粒子フィルタとから構成されている第2のフィルタトレインが配置され、前記第1のフィルタトレイン及び/又は前記第2のフィルタトレインを前記原子炉建屋内の空気を通すことで処理することを特徴とする非常用ガス処理方法。

請求項8

請求項7に記載の非常用ガス処理方法において、前記弁装置は、前記第1のフィルタトレインの入口側に設置されている第1の弁装置と、前記第1のフィルタトレインと前記第2のフィルタトレインの間に設置されている第2及び第3の弁装置と、前記第2のフィルタトレインの出口側に設置されている第4の弁装置と、前記排風機と前記第1の弁装置を接続する配管から分岐され、前記第1のフィルタトレインと前記第2のフィルタトレインを接続する配管との接続部より前側の分岐配管に設置される第5の弁装置と、前記第2の弁装置と前記第3の弁装置を接続する配管の途中と前記第4の弁装置の下流側の配管とを接続し、前記第2のフィルタトレインをバイパスするバイパス配管に設置されている第6の弁装置から成り、かつ、事故発生後に前記非常用ガス処理装置の運転を開始し、前記第1、第2、第3及び第4の弁装置を開にすると共に、前記第5及び第6の弁装置を閉として、短期間の使用時に前記第1のフィルタトレインから流入する空気によって、前記第2のフィルタトレインの乾燥及び暖気を済ませることを特徴とする非常用ガス処理方法。

請求項9

請求項7に記載の非常用ガス処理方法において、前記弁装置は、前記第1のフィルタトレインの入口側に設置されている第1の弁装置と、前記第1のフィルタトレインと前記第2のフィルタトレインの間に設置されている第2及び第3の弁装置と、前記第2のフィルタトレインの出口側に設置されている第4の弁装置と、前記排風機と前記第1の弁装置を接続する配管から分岐され、前記第1のフィルタトレインと前記第2のフィルタトレインを接続する配管との接続部より前側の分岐配管に設置される第5の弁装置と、前記第2の弁装置と前記第3の弁装置を接続する配管の途中と前記第4の弁装置の下流側の配管とを接続し、前記第2のフィルタトレインをバイパスするバイパス配管に設置されている第6の弁装置から成り、前記第1のフィルタトレインの単一故障の際に、前記第1、第2及び第6の弁装置を閉にすると共に、前記第3、第4及び第5の弁装置を開として、前記第2のフィルタトレインのみへ前記原子炉建屋内の空気が流れるようにしたことを特徴とする非常用ガス処理方法。

請求項10

請求項7に記載の非常用ガス処理方法において、前記弁装置は、前記第1のフィルタトレインの入口側に設置されている第1の弁装置と、前記第1のフィルタトレインと前記第2のフィルタトレインの間に設置されている第2及び第3の弁装置と、前記第2のフィルタトレインの出口側に設置されている第4の弁装置と、前記排風機と前記第1の弁装置を接続する配管から分岐され、前記第1のフィルタトレインと前記第2のフィルタトレインを接続する配管との接続部より前側の分岐配管に設置される第5の弁装置と、前記第2の弁装置と前記第3の弁装置を接続する配管の途中と前記第4の弁装置の下流側の配管とを接続し、前記第2のフィルタトレインをバイパスするバイパス配管に設置されている第6の弁装置から成り、前記第2のフィルタトレインの単一故障の際に、前記第3、第4及び第5の弁装置を閉にすると共に、前記第1、第2及び第6の弁装置を開として、前記第1のフィルタトレインのみへ前記原子炉建屋内の空気が流れるようにしたことを特徴とする非常用ガス処理方法。

技術分野

0001

本発明は非常用ガス処理装置及び非常用ガス処理方法に係り、特に、原子力発電所から放出される放射性物質の低減に有効な非常用ガス処理装置及び非常用ガス処理方法に関する。

背景技術

0002

原子力発電所には、万一の事故、例えば、原子炉冷却剤喪失事故の際に、原子炉建屋内へ放出される気体から放射性物質を除去し原子炉建屋外へ放出すると共に、原子炉建屋内空気の外への流出を防止するために、原子炉建屋内を負圧に保つ目的で、非常用ガス処理装置が設けられている。

0003

この非常用ガス処理装置は、図1に示すように、原子炉建屋1内に配置され、上流側から原子炉建屋1内の空気の湿分を除去して乾燥する空気乾燥装置2と、空気乾燥装置2で湿分が除去されて乾燥した空気を下流側に送る排風機3と、排風機3から送られてきた空気から放射性物質を除去する第1のフィルタトレイン8とを備え、これら各機器配管及び配管の途中に設置されている弁装置を介して接続されて構成されている。

0004

上述した第1のフィルタトレイン8は、上流側から順に配置された原子炉建屋1内の空気中から異物を除去するプレフィルタ10aと、原子炉建屋1内の空気中から微細な異物を除去する前置高性能粒子フィルタ5aと、原子炉建屋1内の空気中に含まれる放射性よう素捕捉するチャコールフィルタ7aと、最終的に原子炉建屋1内の空気中の微細粒子を除去する後置高性能粒子フィルタ5bと、チャコールフィルタ7aの上流及び下流側の空間に配置されたスペースヒータ6a及び6bとから構成され、このように構成された第1のフィルタトレイン8を、原子炉建屋1内の空気が通ることにより、空気中に含まれている放射性物質が除去されて排気筒11から排気される。

0005

このような構成の非常用ガス処理装置が、並列系列直列二系列若しくは図1に示すように、静的機器部であるフィルタトレイン8を共用化させて、空気乾燥装置2と排風機3を並列に二系列とするものが存在する。また、直列二系列の合理化の一例として、特許文献1に記載されたものがある。

先行技術

0006

特開昭59−145998号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、上述した非常用ガス処理装置における従来の単一故障考え方では、故障を想定する機器は、ポンプヒータといった動力を必要として作動する動的機器に限られていた。そのため、動力を必要としない静的機器は多重化されず、万一の単一故障を考えたとき、非常用ガス処理装置と同等の機能を有した機器も存在しないのため、原子炉建屋内の空気は外部へ放出されてしまう。

0008

非常用ガス処理装置は、上記したように、静的機器部を共用化して動的機器部のみを多重化したプラントはあるが、静的機器も多重化を適用して安全性の向上を図ることが望ましい。

0009

これを実現しようとする時、配置上の制約から、新規に既存の大きさの機器をさらに一系列分配置する余地がない原子炉については、多重化を図る機器の小型化が必須である。

0010

本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、要求される静的機器の多重化を実現し、単一故障を想定しても性能低下することなく、原子炉建屋外部へ放出する建屋内空気から放射性物質を除去できる非常用ガス処理装置及び非常用ガス処理方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明の非常用ガス処理装置は、上記目的を達成するために、原子力発電所の原子炉建屋内に配置され、上流側から前記原子炉建屋内の空気の湿分を除去して乾燥する空気乾燥装置と、該空気乾燥装置で湿分が除去されて乾燥した空気を下流側に送る排風機と、該排風機から送られてきた空気から放射性物質を除去する第1のフィルタトレインとを備え、前記各機器が配管及び該配管の途中に設置されている弁装置を介して接続されている非常用ガス処理装置であって、前記第1のフィルタトレインの下流側に、前記配管及び弁装置を介して第2のフィルタトレインが設置されていることを特徴とする。

0012

また、本発明の非常用ガス処理方法は、上記目的を達成するために、原子力発電所の原子炉建屋内に配置され、上流側から前記原子炉建屋内の空気の湿分を除去して乾燥する空気乾燥装置と、該空気乾燥装置で湿分が除去されて乾燥した空気を下流側に送る排風機と、該排風機から送られてきた空気から放射性物質を除去する第1のフィルタトレインとを備え、前記各機器が配管及び該配管の途中に設置されている弁装置を介して接続されて前記原子炉建屋内の空気を処理する非常用ガス処理方法であって、上流側から順に配置された前記空気中から異物を除去するプレフィルタと、前記空気中から微細な異物を除去する前置高性能粒子フィルタと、前記空気中に含まれる放射性よう素を捕捉するチャコールフィルタと、最終的に前記空気中の微細粒子を除去する後置高性能粒子フィルタと、前記チャコールフィルタの上流及び下流側の空間に配置されたスペースヒータとから構成される第1のフィルタトレインの下流側に、上流側から順に配置された前記空気中から異物を除去するプレフィルタと、微細な異物を除去する前置高性能粒子フィルタと、前記空気中に含まれる放射性よう素を捕捉するチャコールフィルタと、最終的に前記空気中の微細粒子を除去する後置高性能粒子フィルタとから構成されている第2のフィルタトレインが配置され、前記第1のフィルタトレイン及び/又は前記第2のフィルタトレインを前記原子炉建屋内の空気を通すことで処理することを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明によれば、要求される静的機器の多重化を実現し、単一故障を想定しても性能低下することなく、原子炉建屋外部へ放出する建屋内空気から放射性物質を除去できる。

図面の簡単な説明

0014

従来の非常用ガス処理装置を示す図である。
本発明の非常用ガス処理装置の実施例1を示す図である。

0015

以下、図示した実施例に基づいて、本発明の非常用ガス処理装置及び非常用ガス処理方法を説明する。なお、従来と同一構成のものには同符号を使用する。

0016

図2に、本発明の非常用ガス処理装置を示す。

0017

該図に示す如く、本実施例の非常用ガス処理装置は、原子炉建屋1内に配置され、上流側から原子炉建屋1内の空気の湿分を除去して乾燥する空気乾燥装置2と、空気乾燥装置2で湿分が除去されて乾燥した空気を下流側に送る排風機3と、排風機3から送られてきた空気から放射性物質を除去する第1のフィルタトレイン8と、この第1のフィルタトレイン8の下流側に第2のフィルタトレイン4とを備え、これら各機器が配管及び配管の途中に設置されている弁装置(9a、9b、9c、9d、9e、9f)を介して接続されて構成されている。

0018

そして、第1のフィルタトレイン8は、上流側から順に配置された原子炉建屋1内の空気中から異物を除去するプレフィルタ10aと、原子炉建屋1内の空気中から微細な異物を除去する前置高性能粒子フィルタ5aと、原子炉建屋1内の空気中に含まれる放射性よう素を捕捉するチャコールフィルタ7aと、最終的に原子炉建屋1内の空気中の微細粒子を除去する後置高性能粒子フィルタ5bと、チャコールフィルタ7aの上流及び下流側の空間に配置されたスペースヒータ6a及び6bとから構成され、また、第2のフィルタトレイン4は、上流側から順に配置された原子炉建屋1内の空気中から異物を除去するプレフィルタ10bと、原子炉建屋1内の空気中から微細な異物を除去する前置高性能粒子フィルタ5cと、原子炉建屋1内の空気中に含まれる放射性よう素を捕捉するチャコールフィルタ7bと、最終的に原子炉建屋1内の空気中の微細粒子を除去する後置高性能粒子フィルタ5dとから構成されており、第2のフィルタトレイン4は、第1のフィルタトレイン8のようなスペースヒータ6a及び6bを備えていない。

0019

また、上述した弁装置は、第1のフィルタトレイン8の入口側に設置されている第1の弁装置9aと、第1のフィルタトレイン8と第2のフィルタトレイン4の間に設置されている第2の弁装置9b及び第3の弁装置9cと、第2のフィルタトレイン4の出口側に設置されている第4の弁装置9dと、排風機3と第1の弁装置9aを接続する配管から分岐され、第1のフィルタトレイン8と第2のフィルタトレイン4を接続する配管との接続部より前側の分岐配管12aに設置される第5の弁装置9eと、第2の弁装置9bと第3の弁装置9cを接続する配管の途中と第4の弁装置9dの下流側の配管とを接続し、第2のフィルタトレイン4をバイパスするバイパス配管12bに設置されている第6の弁装置9fから成り、事故発生後に非常用ガス処理装置の運転を開始し、第1の弁装置9a、第2の弁装置9b、第3の弁装置9c及び第4の弁装置9dを開にすると共に、第5の弁装置9e及び第6の弁装置9fを閉として、短期間(本実施例では、事故後24時間以内)の使用時に第1のフィルタトレイン8から流入する空気によって、第2のフィルタトレイン4の乾燥及び暖気を済ませることができる。

0020

即ち、静的機器の単一故障は、昭和62年10月の原子力規制委員会原子炉安全基準門部会 設計小委員会単一故障ワーキンググループ「単一故障の解釈及び適用の明確化について」の中で検討されており、短期間の使用では、これを想定しない。

0021

このため、上述したように、第1のフィルタトレイン8の下流側に設置されている第2のフィルタトレイン4内に配置されているチャコールフィルタ7b等の乾燥及び暖気は、事故後短期間の間に、第1のフィルタトレイン8から排気される空気によって済ませることで、これを実現している。

0022

また、長期間(本実施例では、事故後24時間以上)の運転時に、第1のフィルタトレイン8が接続口破断などを想定する単一故障が発生した場合には、第1の弁装置9a、第2の弁装置9b及び第6の弁装置9fを閉にすると共に、第3の弁装置9c、第4の弁装置9d及び第5の弁装置9eを開とすることで、既に乾燥及び暖気が済んでいる下流側設置の100%性能を有した第2のフィルタトレイン4のみに原子炉建屋1内の空気を流入させ、原子炉建屋1外への漏れもなく放射性物質の除去が可能である。従って、第2のフィルタトレイン4のみへ原子炉建屋1内の空気が流れるように、流路を変更しても運転性能を低下せずに連続して運転が可能となる。

0023

また、同様に長期間の運転での、第2のフィルタトレイン4の単一故障の際は、第3の弁装置9c、第4の弁装置9d及び第5の弁装置9eを閉にすると共に、第1の弁装置9a、第2の弁装置9b及び第6の弁装置9fを開として、第1のフィルタトレイン8のみへ原子炉建屋1内の空気が流れるように、流路を変更しても運転性能を低下せずに連続運転が可能となる。

0024

このように、既存の静的機器である第1のフィルタトレイン8の下流側にもう一系列、スペースヒータ6a及び6bを除き、省ペース化し100%性能を有した第2のフィルタトレイン4を設置することで、単一故障を想定しても性能低下することなく、原子炉建屋1の外部へ放出する原子炉建屋1内の空気から放射性物質を除去しながら、原子炉建屋1内を負圧に保つことができる。

0025

従って、従来技術では多重化が図れないような狭いスペースにおいても多重化を実現しながら、限られた既設炉のスペースに非常用ガス処理装置が設置可能となり、原子炉の安全性の向上を図ることができる。つまり、要求される静的機器の多重化を実現し、単一故障を想定しても性能低下することなく、原子炉建屋外部へ放出する建屋内空気から放射性物質を除去できる効果を得ることができる。

実施例

0026

なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。

0027

1…原子炉建屋、2…空気乾燥装置、3…排風機、4…第2のフィルタトレイン、5a、5c…前置高性能粒子フィルタ、5b、5d…後置高性能粒子フィルタ、6a、6b…スペースヒータ、7a、7b…チャコールフィルタ、8…第1のフィルタトレイン、9a…第1の弁装置、9b…第2の弁装置、9c…第3の弁装置、9d…第4の弁装置、9e…第5の弁装置、9f…第6の弁装置、10a、10b…プレフィルタ、11…排気筒、12a…分岐配管、12b…バイパス配管。

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