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技術 放射線検出器及びその製造方法

出願人 浜松ホトニクス株式会社
発明者 吉田成浩榑林章仁吉田聖崇
出願日 2015年4月20日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2015-085687
公開日 2016年12月8日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2016-205916
状態 特許登録済
技術分野
  • -
主要キーワード 矩形状領域 テーパ形 マスキング部材 自立状態 同種材料 防護壁 品質基準 UVテープ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

シンチレータ層耐湿性を確保しつつ、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域が広くなるのを抑制する。

解決手段

放射線検出器1は、受光部3、及び受光部3と電気的に接続されたボンディングパッド5を有する光検出パネル7と、受光部3を覆うように光検出パネル7上に設けられたシンチレータ層8と、シンチレータ層8を覆うように光検出パネル7上に設けられた保護層20と、を備える。保護層20の外縁部22は、シンチレータ層8とボンディングパッド5との間の領域Aにおいて光検出パネル7に密着する密着部23と、密着部23から光検出パネル7の反対側に自立状態で延在する延在部24と、を有する。

概要

背景

従来、受光部及びボンディングパッドを有する光検出パネルと、受光部を覆うように光検出パネル上に設けられたシンチレータ層と、シンチレータ層を覆うように光検出パネル上に設けられた保護層と、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域において保護層の外縁部を保持する樹脂部材と、を備える放射線検出器が知られている(例えば、特許文献1参照)。

概要

シンチレータ層の耐湿性を確保しつつ、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域が広くなるのを抑制する。放射線検出器1は、受光部3、及び受光部3と電気的に接続されたボンディングパッド5を有する光検出パネル7と、受光部3を覆うように光検出パネル7上に設けられたシンチレータ層8と、シンチレータ層8を覆うように光検出パネル7上に設けられた保護層20と、を備える。保護層20の外縁部22は、シンチレータ層8とボンディングパッド5との間の領域Aにおいて光検出パネル7に密着する密着部23と、密着部23から光検出パネル7の反対側に自立状態で延在する延在部24と、を有する。

目的

本発明は、シンチレータ層の耐湿性を確保しつつ、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域が広くなるのを抑制することができる放射線検出器及びその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

受光部、及び前記受光部と電気的に接続されたボンディングパッドを有する光検出パネルと、前記受光部を覆うように前記光検出パネル上に設けられたシンチレータ層と、前記シンチレータ層を覆うように前記光検出パネル上に設けられた保護層と、を備え、前記保護層の外縁部は、前記シンチレータ層と前記ボンディングパッドとの間の領域において前記光検出パネルに密着する密着部と、前記密着部から前記光検出パネルの反対側に自立状態で延在する延在部と、を有する、放射線検出器

請求項2

前記保護層は、光反射膜と、前記光反射膜に対して前記シンチレータ層側に配置された第1保護膜と、前記光反射膜に対して前記シンチレータ層の反対側に配置された第2保護膜と、を有する、請求項1記載の放射線検出器。

請求項3

前記光反射膜の外縁は、前記保護層の外縁よりも内側に位置しており、前記第1保護膜の外縁及び前記第2保護膜の外縁は、前記保護層の外縁に位置しており、前記第1保護膜の外縁部と前記第2保護膜の外縁部とは、前記光反射膜の外縁よりも外側において接合されており、前記光反射膜の外縁部を覆っている、請求項2記載の放射線検出器。

請求項4

前記光反射膜は、アルミニウム又は銀からなる金属膜である、請求項2又は3記載の放射線検出器。

請求項5

前記光反射膜は、白色顔料を含む樹脂膜である、請求項2又は3記載の放射線検出器。

請求項6

前記延在部の高さは、80μm〜250μmである、請求項1〜5のいずれか一項記載の放射線検出器。

請求項7

受光部、及び前記受光部と電気的に接続されたボンディングパッドを有する光検出パネルを用意し、前記受光部を覆うように前記光検出パネル上にシンチレータ層を設ける工程と、前記ボンディングパッドを覆うように前記光検出パネル上にマスキング部材を設ける工程と、前記シンチレータ層、前記シンチレータ層と前記ボンディングパッドとの間の領域、及び前記マスキング部材を覆うように前記光検出パネル上に保護層を設ける工程と、前記マスキング部材の前記シンチレータ層側の縁部に沿ってレーザ光照射することにより、前記マスキング部材上において前記保護層を切断する工程と、前記マスキング部材を除去する工程と、を含む、放射線検出器の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、放射線検出器及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、受光部及びボンディングパッドを有する光検出パネルと、受光部を覆うように光検出パネル上に設けられたシンチレータ層と、シンチレータ層を覆うように光検出パネル上に設けられた保護層と、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域において保護層の外縁部を保持する樹脂部材と、を備える放射線検出器が知られている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0003

特許第4445281号公報

発明が解決しようとする課題

0004

上述したような放射線検出器では、保護層の外縁部が樹脂部材で保持されているため、シンチレータ層の耐湿性が確保されている。しかし、樹脂部材がシンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域に配置されるため、当該領域が広くなる。この領域が広くなると、受光部の広さを維持しつつ放射線検出器のサイズを小さくすること、或いは、放射線検出器のサイズを維持しつつ受光部の広さを広くすることが妨げられるおそれがある。また、受光部とボンディングパッドとを電気的に接続するための配線が長くなるので、電気信号伝達速度を向上させることが困難になったりノイズが増大したりするおそれがある。

0005

そこで、本発明は、シンチレータ層の耐湿性を確保しつつ、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域が広くなるのを抑制することができる放射線検出器及びその製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明に係る放射線検出器は、受光部、及び受光部と電気的に接続されたボンディングパッドを有する光検出パネルと、受光部を覆うように光検出パネル上に設けられたシンチレータ層と、シンチレータ層を覆うように光検出パネル上に設けられた保護層と、を備え、保護層の外縁部は、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域において光検出パネルに密着する密着部と、密着部から光検出パネルの反対側に自立状態で延在する延在部と、を有する。

0007

本発明に係る放射線検出器では、シンチレータ層を覆う保護層の外縁部が、光検出パネルと密着する密着部を有する。これにより、保護層と光検出パネルとの間を通りシンチレータ層に向かって湿気入り込むことを防ぐことができる。さらに、保護層の外縁部が、密着部から光検出パネルの反対側に自立状態で延在する延在部を有する。保護層の外縁部が延在部を有さないと保護層の外縁が密着部に含まれこととなり、その場合、特に密着部のうち保護層の外縁が位置する部分と光検出パネルとの密着性が確保しにくくなる。その結果、密着部と光検出パネルとの界面からシンチレータ層に湿気が侵入しやすくなる。これに対し、上記放射線検出器では、保護層の外縁部が延在部を有し、保護層の外縁が密着部には含まれないため、密着部と光検出パネルとの密着性を十分に確保し、シンチレータ層の耐湿性を向上させることができる。したがって、従来のように保護層の外縁部を樹脂部材で保持しなくとも、シンチレータ層の耐湿性を維持することができる。さらに、そのような樹脂部材を設ける必要がない分、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域を狭くすることができる。よって、本発明に係る放射線検出器によれば、シンチレータ層の耐湿性を確保しつつ、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域が広くなるのを抑制することができる。

0008

上記放射線検出器では、保護層は、光反射膜と、光反射膜に対してシンチレータ層側に配置された第1保護膜と、光反射膜に対してシンチレータ層の反対側に配置された第2保護膜と、を有してもよい。このように保護層が光反射膜を含むことによって、シンチレータ層で発生した光が外部(受光部以外の部分)に漏れることを防ぎ、放射線検出器の感度を向上させることができる。

0009

上記放射線検出器では、光反射膜の外縁は、保護層の外縁よりも内側に位置しており、第1保護膜の外縁及び第2保護膜の外縁は、保護層の外縁に位置しており、第1保護膜の外縁部と第2保護膜の外縁部とは、光反射膜の外縁よりも外側において接合されており、光反射膜の外縁部を覆っていてもよい。例えば、光反射膜と第1保護膜との密着性、或いは、光反射膜と第2保護膜との密着性が良くない場合でも、光反射膜の外縁部が第1保護膜の外縁部と第2保護膜の外縁部とで封止されるので、それらの膜同士の密着性を確保することができる。

0010

上記放射線検出器では、光反射膜は、アルミニウム又は銀からなる金属膜であってもよい。或いは、光反射膜は、白色顔料を含む樹脂膜であってもよい。これらにより、光反射膜の光反射性を良好なものとすることができる。

0011

上記放射線検出器では、延在部の高さは、80μm〜250μmであってもよい。これにより、シンチレータ層の耐湿性をより確実に確保することができる。

0012

本発明に係る放射線検出器の製造方法は、受光部、及び受光部と電気的に接続されたボンディングパッドを有する光検出パネルを用意し、受光部を覆うように光検出パネル上にシンチレータ層を設ける工程と、ボンディングパッドを覆うように光検出パネル上にマスキング部材を設ける工程と、シンチレータ層、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域、及びマスキング部材を覆うように光検出パネル上に保護層を設ける工程と、マスキング部材のシンチレータ層側の縁部に沿ってレーザ光照射することにより、マスキング部材上において保護層を切断する工程と、マスキング部材を除去する工程と、を含む。

0013

本発明に係る放射線検出器の製造方法では、ボンディングパッドがマスキング部材で覆われ、シンチレータ層、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域、及びマスキング部材を覆うように保護層が設けられる。これにより、保護層は、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域において光検出パネルと密着する密着部を有するようになる。また、マスキング部材の縁と光検出パネルと間には、マスキング部材の厚さによる段差が生じるが、その段差に沿っても保護層が形成される。これにより、保護層は、密着部から光検出パネルの反対側に延在する延在部を有するようになる。さらに、マスキング部材のシンチレータ層側の縁部に沿ってレーザ光を照射することにより、マスキング部材上において保護層が切断され、マスキング部材が除去される。これにより、ボンディングパッドが露出するとともに、延在部は自立状態となる。したがって、製造された放射線検出器は、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域において光検出パネルに密着する密着部と、密着部から光検出パネルの反対側に自立状態で延在する延在部と、を有する。よって、本発明に係る放射線検出器の製造方法によれば、シンチレータ層の耐湿性を確保しつつ、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域が広くなるのを抑制することができる放射線検出器を得ることができる。

発明の効果

0014

本発明によれば、シンチレータ層の耐湿性を維持しつつ、シンチレータ層とボンディングパッドとの間の領域が広くなるのを抑制することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の一実施形態に係る放射線検出器の平面図である。
図1のII−II線に沿った断面図である。
放射線検出器の製造工程の一例を示す第1の図である。
放射線検出器の製造工程の一例を示す第2の図である。
放射線検出器の製造工程の一例を示す第3の図である。
放射線検出器の製造工程の一例を示す第4の図である。
放射線検出器の製造工程の一例を示す第5の図である。
放射線検出器の第1の斜視図である。
放射線検出器の第2の斜視図である。

実施例

0016

以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。また、各図面における寸法、形状は実際のものとは必ずしも同一ではない。

0017

まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る放射線検出器1の構成について説明する。放射線検出器1は、光検出パネル7を備えている。光検出パネル7は、基板2と、受光部3と、信号線4と、ボンディングパッド5と、パッシベーション膜6と、を有している。基板2は、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が形成されたシリコン基板である。受光部3は、基板2の中央部の矩形状領域に2次元に配列された複数の光電変換素子3aを含んでいる。光電変換素子3aは、例えば、フォトダイオード(PD:Photo Diode)、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)等を用いて構成されている。信号線4は、基板2に設けられており、ボンディングパッド5と受光部3とを電気的に接続している。ボンディングパッド5は、受光部3で発生した電気信号を外部回路に取り出すために用いられる。

0018

ボンディングパッド5は、基板2の外縁のうち隣接する2辺(図1では上辺及び右辺)に沿って所定間隔毎に複数配置されている。ただし、ボンディングパッド5の配置は、これに限定されるものではない。例えば、ボンディングパッド5は、基板2の外縁の一辺のみに沿って所定間隔毎に複数配置されていてもよいし、或いは、基板2の外縁の全ての辺(4辺)に沿って所定間隔毎に複数配置されていてもよい。各ボンディングパッド5は、信号線4を介して、対応する複数の光電変換素子3aに電気的に接続されている。

0019

パッシベーション膜6は、光電変換素子3a及び信号線4の上に形成されている。パッシベーション膜6には、例えば、窒化シリコン酸化シリコン等が用いられる。パッシベーション膜6は、ボンディングパッド5が露出するように形成されている。

0020

シンチレータ層8は、受光部3を覆うように光検出パネル7上に設けられている。シンチレータ層8は、柱状構造の複数のシンチレータ8aを用いて構成されている。シンチレータ8aは、放射線を受けて光(シンチレータ光)を発生する。シンチレータ8aの材料は、特に限定されないが、例えば、発光効率が良いTI(タリウム)又はNa(ナトリウム)ドープのCsI(ヨウ化セシウム)である。シンチレータ層8の高さは、例えば約600μmである。なお、シンチレータ層8の外縁部は、シンチレータ層8の外側に向かうにつれて高さが徐々に低くなるテーパ形状となっている。

0021

図2に示されるように、保護層20は、シンチレータ層8を覆うように光検出パネル7上に設けられる。保護層20は、放射線を透過し且つ湿気を遮断する性質を有している。保護層20は、光反射膜11と、光反射膜11に対してシンチレータ層8側に配置された第1保護膜10と、光反射膜11に対してシンチレータ層8の反対側に配置された第2保護膜12と、を有している。第1保護膜10及び第2保護膜12は、例えば、ポリパラキシレン樹脂、ポリパラクロロキシリレン等からなる有機膜である。光反射膜11は、アルミニウム又は銀からなる金属膜である。一例として、第1保護膜10の厚さは約20μmであり、光反射膜11の厚さは約200nm(2000Å)であり、第2保護膜12の厚さは約10μmである。この場合には、保護層20の厚さは約30.2μmとなる。

0022

保護層20は、本体部21と、外縁部22と、を有している。本体部21は、シンチレータ層8を覆う部分である。本体部21における第1保護膜10は、シンチレータ層8上に、上述のような厚さを有して設けられている。第1保護膜10は、柱状構造の複数のシンチレータ8aのそれぞれの間を埋めつつ、シンチレータ層8上に設けられていてもよい。外縁部22は、本体部21の外側に、本体部21と連続して設けられている。

0023

外縁部22は、密着部23と、延在部24と、を有している。密着部23は、シンチレータ層8とボンディングパッド5との間の領域Aにおいて光検出パネル7に密着している。例えば、密着部23におけるシンチレータ層8側の第1保護膜10の一部が光検出パネル7との密着面を有することによって、密着部23が光検出パネル7に密着している。密着面を大きくすることで(例えば密着部の長さd1+d2を長くすることで)、密着部23と光検出パネル7との密着性が高められる。

0024

密着部23は、第1部分23aと、第2部分23bとを有している。第1部分23aは、本体部21側に位置する部分であり、第1保護膜10、光反射膜11及び第2保護膜12からなる3層構造を有している。第2部分23bは、本体部21とは第1部分23aを挟んで反対側に位置する部分であり、第1保護膜10及び第2保護膜12からなる2層構造を有している。このため、光反射膜11の外縁11aは、保護層20の外縁20aよりも内側(シンチレータ層8側)に位置している。第1部分23aにおいて、第1保護膜10の外縁部10bと第2保護膜12の外縁部12bとは、光反射膜11を挟み込んでいる。第2部分23bは、光反射膜11の外縁部11bよりも外側(ボンディングパッド5側)に位置しており、第2部分23bにおいて、第1保護膜10の外縁部10bと第2保護膜12の外縁部12bとは接合されている。第1保護膜10及び第2保護膜12が同じ材料で構成されている場合には、第1保護膜10及び第2保護膜12が一体化していてもよい。密着部23において、第1保護膜10の外縁部10bと第2保護膜12の外縁部12bとは、光反射膜11の外縁部11bを覆っている。

0025

延在部24は、第1保護膜10及び第2保護膜12からなる2層構造を有しており、密着部23から光検出パネル7の反対側に自立状態で延在している。延在部24は、保護層20のうちの最も外縁20a側に位置する部分である。このため、第1保護膜10の外縁10a及び第2保護膜12の外縁12aは、保護層20の外縁20aに位置している。延在部24は、立上り部24aと、片部24bと、を有している。立上り部24aは、密着部23のうち本体部21とは反対側の部分を基端として、光検出パネル7の反対側に向かって自立状態で延在している。ここで、「自立状態」とは、立上り部24aが、何らの部材(例えば樹脂等)によって保持されたり支持されたりすることなく起立している状態をいう。立上り部24aの基端部分は、密着部23に接続されているが、それ以外の部分は、放射線検出器1のいずれの要素にも接していない。

0026

立上り部24aは、光検出パネル7と直交する方向に自立状態で延在(つまり光検出パネル7から直立)している。ただし、立上り部24aの延在方向は、これに限定されない。立上り部24aは、光検出パネル7の面方向と交差する方向に自立状態で延在していればよい。例えば、立上り部24aは、光検出パネル7から直立した状態を基準として、ボンディングパッド5側に傾いていてもよいし、それとは反対側(シンチレータ層8側)に傾いていてもよい。また、立上り部24aは、平面に沿って延びている必要はなく、例えば曲面に沿って延びていてもよい。

0027

片部24bは、立上り部24aの上部からボンディングパッド5側に向かって突出している。片部24bは、光検出パネル7の面方向と平行な方向に突出している。ただし。片部24bの突出方向は、これに限定されない。片部24bは、立上り部24aの延在方向と異なる方向に突出していればよい。例えば、片部24bは、光検出パネル7の面方向に突出した状態を基準として、光検出パネル7側に傾いていてもよいし、それとは反対側に傾いていてもよい。また、片部24bは、平面に沿って突出している必要はなく、例えば曲面に沿って突出していてもよい。

0028

図2において、長さd1及び長さd2は、密着部23の長さを示す。具体的に、長さd1は密着部23の第1部分23aの長さを示し、長さd2は密着部23の第2部分23bの長さを示す。長さd1と長さd2との合計の長さは、例えば1000μm程度或いはそれ以下である。長さd3は、立上り部24aの高さ、つまり延在部24の高さを示す。長さd3は、例えば80〜250μmである。長さd4は、延在部24の片部24bの長さを示す。長さd4は、例えば300μm程度或いはそれ以下である。長さd5は、密着部23と延在部24との境界からボンディングパッド5までの距離を示す。延在部24とボンディングパッド5とが干渉しないように、長さd5は長さd4よりも(例えば数十〜数百μm程度)長く設定される。

0029

次に、放射線検出器1の作用効果について説明する。放射線検出器1では、シンチレータ層8を覆う保護層20の外縁部22が、光検出パネル7と密着する密着部23を有する。これにより、保護層20と光検出パネル7との間を通りシンチレータ層8に向かって湿気が入り込むことを防ぐことができる。さらに、保護層20の外縁部22が、密着部23から光検出パネル7の反対側に自立状態で延在する延在部24を有する。保護層20の外縁部22が延在部24を有さないと保護層20の外縁20aが密着部23に含まれこととなり、その場合、特に密着部23のうち保護層20の外縁20aが位置する部分と光検出パネル7との密着性が確保しにくくなる。その結果、密着部23と光検出パネル7との界面からシンチレータ層8に湿気が侵入しやすくなる。これに対し、放射線検出器1では、保護層20の外縁部22が延在部24を有し、保護層20の外縁20aが密着部23には含まれないため、密着部23と光検出パネル7との密着性を十分に確保し、延在部24が無い場合よりも、シンチレータ層8の耐湿性を向上させることができる。したがって、従来のように保護層20の外縁部を樹脂部材で保持しなくとも、シンチレータ層8の耐湿性を維持することができる。さらに、そのような樹脂部材(例えば幅900μm程度)を設ける必要が無い分、シンチレータ層8とボンディングパッド5との間の領域Aを狭くすることができる。よって、放射線検出器1によれば、シンチレータ層8の耐湿性を確保しつつ、シンチレータ層8とボンディングパッド5との間の領域が広くなるのを抑制することができる。また、領域Aが狭くなるので、その分、受光部3とボンディングパッド5とを電気的に接続する信号線4を短くすることができ、電気信号の伝達速度を向上させることができる。また、信号線4が短い分、ノイズの増大を抑制することもできる。

0030

保護層20は、光反射膜である光反射膜11と、光反射膜11に対してシンチレータ層8側に配置された第1保護膜10と、光反射膜11に対してシンチレータ層8の反対側に配置された第2保護膜12と、を有する。このように保護層20が光反射膜11を含むことによって、シンチレータ層8で発生した光が外部(受光部3以外の部分)に漏れることを防ぎ、放射線検出器1の感度を向上させることができる。また、光反射膜11の両側に第1保護膜10及び第2保護膜12が設けられることによって、例えば光反射膜11を保護することもできる。

0031

光反射膜11の外縁11aは、保護層20の外縁20aよりも内側に位置しており、第1保護膜10の外縁10a及び第2保護膜12の外縁12aは、保護層20の外縁20aに位置している。そして、第1保護膜10の外縁部10bと第2保護膜12の外縁部12bとは、光反射膜11の外縁11aよりも外側において接合されており、光反射膜11の外縁部11bを覆っている。例えば、光反射膜11と第1保護膜10との密着性、或いは光反射膜11と第2保護膜12との密着性が良くない場合でも、光反射膜11の外縁部11bが第1保護膜10の外縁部10bと第2保護膜12の外縁部12bとで封止されるので、それらの膜同士の密着性を確保することができる。

0032

光反射膜11は、アルミニウム又は銀からなる金属膜であるため、光反射膜11の光反射性を良好なものとすることができる。

0033

延在部24の高さは、80μm〜250μmであるため、シンチレータ層8の耐湿性をより確実に確保することができる。

0034

延在部24は、立上り部24aと、立上り部24aの上部からボンディングパッド5側に向かって突出する片部24bとを有している。このように、延在部24が立上り部24aだけでなく片部24bを有することによって、保護層20の外縁20aを密着部23から十分に遠ざけることができるので、より確実に、密着部23と光検出パネル7との密着性を確保することができる。この場合でも、片部24bの長さは例えば300μm程度或いはそれ以下であるので、従来のように樹脂部材(前述したように例えば幅900μm程度)を設ける場合よりも、シンチレータ層8とボンディングパッド5との間の領域Aを狭くすることができる。

0035

例えば配線工程でボンディングパッド5にワイヤ等の導電部材ボンディングされる際、ボンディング部分から異物等がシンチレータ層8側に向かって飛んでくる可能性がある。その場合でも、延在部24がシンチレータ層8が異物等から保護する防護壁として機能する。これにより。ボンディングの際のシンチレータ層8のコンタミネーションを防ぐことができる。

0036

光検出パネル7には高価なものもある。製造工程の検査にて放射線検出器1が品質基準等を満たない場合に、その放射線検出器1を全て破棄してしまうのでなく、光検出パネル7を再利用することが考えられる。その場合、光検出パネル7上に設けられたシンチレータ層8を除去して新たなシンチレータ層8を光検出パネル7上に設けることになるが、そのためには保護層20を除去しなければならない。本実施形態の放射線検出器1によれば、保護層20の外縁部22は、密着部23から光検出パネル7の反対側に自立状態で延在する延在部24を有する。これにより、例えば延在部24を把持して引き上げる等、延在部24を起点として保護層20を光検出パネル7から剥離させることによって、保護層20比較的容易に除去することができる。

0037

次に、図3図7を参照して、放射線検出器1の製造方法の各工程について説明する。まず、図3(a)に示すように、先に図1,2を参照して説明した光検出パネル7を用意する。また、図3(b)に示すように、受光部3を覆うように光検出パネル7上にシンチレータ層8を設ける。例えば、受光部3を覆う光検出パネル7上の領域において、TIをドープしたCsIの柱状結晶蒸着法により成長させることでシンチレータ層8を形成(積層)する。

0038

次に、図4(a)に示すように、ボンディングパッド5を覆うように光検出パネル7上にマスキング部材M1を設ける。マスキング部材M1の例は、UV硬化マスキングテープ(以下、UVテープ)である。ボンディングパッド5は基板2の外縁の辺に沿って複数配置されるので、その配置方向とUVテープの長手方向とを一致させつつ、ボンディングパッド5を覆うようにUVテープの粘着面を光検出パネル7上に張り付けるとよい。UVテープの厚さは、例えば110μm程度或いはそれ以下であってよい。マスキング部材M1の厚さを調節するために、複数のUVテープを重ねて設けてもよい。

0039

また、シンチレータ層8、領域A、及びマスキング部材M1を覆うように光検出パネル7上に保護層20を設ける。具体的に、まず、図4(b)に示すように、第1保護膜10を形成する。例えば、CVD法によって、基板2の表面全体ポリパラキシリレン等で被覆する。次に、図5(a)に示すように、第1保護膜10の上に光反射膜11を形成する。例えば蒸着法によってAl膜を光反射膜11上に積層する。ここで、ボンディングパッド5が光反射膜11で覆われないようにしてもよい。その場合、ボンディングパッド5をマスキング部材M2でマスキングしてからAl膜を蒸着するとよい。マスキング部材M2には、例えば、UVテープを用いてよい。そして、図5(b)に示すように、第2保護膜12を形成する。例えば、再度、CVD法によって、基板2の表面全体をポリパラキシリレン等で被覆する。

0040

続いて、図6(a)に示すように、レーザ光Lを照射することにより、マスキング部材M1上において保護層20を切断する。例えば、基板2が載置されたステージ(不図示)に対して、レーザ光Lを照射するレーザ光ヘッド(不図示)を移動させることで、レーザ光Lをマスキング部材M1のシンチレータ層8側の縁部に沿って走査する。

0041

そして、マスキング部材M1を除去する。具体的に、UVテープであるマスキング部材M1の粘着面の粘着力を低下させることによって、マスキング部材M1を除去する。まず、図6(b)に示すように、マスキング部材M1に向かってUV(紫外線)照射を行う。UVは保護層20を透過してマスキング部材M1に到達する。マスキング部材M1がUV照射を受けることによって、その粘着面が粘着力を失う。そして、図7に示すように、マスキング部材M1を除去する。切断された保護層20のうち、マスキング部材M1を覆っていた部分も、マスキング部材M1とともに除去される。これにより、ボンディングパッド5が露出する。

0042

以上説明した放射線検出器1の製造方法によれば、ボンディングパッド5がマスキング部材M1で覆われ、シンチレータ層8、シンチレータ層8とボンディングパッド5との間の領域、及びマスキング部材M1を覆うように保護層20が設けられる。これにより、保護層20は、シンチレータ層8とボンディングパッド5との間の領域Aにおいて光検出パネル7と密着する密着部23を有するようになる。また、マスキング部材M1の縁と光検出パネル7との間には、マスキング部材M1の厚さによる段差が生じるが、その段差に沿っても保護層20が形成される。これにより、保護層20は、密着部23から光検出パネル7の反対側に延在する延在部24を有するようになる。さらに、マスキング部材M1のシンチレータ層8側の縁部に沿ってレーザ光Lを照射することにより、マスキング部材M1上において保護層20が切断され、マスキング部材M1が除去される。これにより、ボンディングパッド5が露出するとともに、延在部24はマスキング部材M1に接することなく自立状態となる。また、延在部24は、マスキング部材M1の縁による段差に沿って形成された立上り部24aと、そこから、レーザ照射がなされたマスキング部材M1の縁部までの間に形成された片部24bとを有する。このようにして製造された放射線検出器1は、シンチレータ層8とボンディングパッド5との間の領域Aにおいて光検出パネル7に密着する密着部23と、密着部23から光検出パネル7の反対側に自立状態で延在する延在部24(立上り部24a及び片部24bを含む)と、を有するので、先に説明したように、シンチレータ層8の耐湿性を維持することができるとともに、シンチレータ層8とボンディングパッド5との間の領域Aを狭くすることができる。

0043

ここで、レーザ光Lの照射によってボンディングパッド5がダメージを受けてしまう可能性も考えられる。しかし、上記の放射線検出器1の製造方法では、ボンディングパッド5がマスキング部材M1で覆われた状態で、マスキング部材M1上で保護層20が切断される。このとき、マスキング部材M1は、レーザ光Lを吸収する吸収層としての役割を果たす。これにより、レーザ光Lがボンディングパッド5にも照射されてボンディングパッド5がダメージを受けることを防ぐことができる。

0044

上記の放射線検出器1の製造方法では、レーザ光Lの照射によって保護層20を切断するので、保護層20の外縁部22において密着部23及び延在部24を精度良く整形することができる。ボンディングパッド5が基板2の外縁の1辺だけでなく複数の辺(例えば2〜4辺)に沿って所定間隔に配置される場合でも、各辺についてレーザ光Lを走査すればよいので、容易に外縁部22において密着部23及び延在部24を整形することができる。

0045

以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、光反射膜11の外縁11aは、第1保護膜10の外縁10a及び第2保護膜12の外縁12aとともに、保護層20の外縁20aに位置していてもよい。

0046

光反射膜11は、白色顔料(アルミナ酸化チタン酸化ジルコニウム酸化イットリウム等)を含む樹脂膜であってもよい。白色顔料を含む樹脂膜を光反射膜11とする場合、第2保護膜12を形成した後に、更に金属膜(例えば、アルミニウム)及び第3保護膜(第1、第2保護膜と同種材料)をこの順で積層することで、耐湿性に劣る樹脂反射膜であっても金属反射膜と同等の耐湿性、及び金属反射膜以上の光出力を得ることができる。このようにしても、光反射性を有する光反射膜11を実現することができる。

0047

ここで、放射線検出器1の外観形状について説明する。図8は、放射線検出器1のコーナー部分を模式的に示す斜視図であり、図9は、図8とは異なる角度から見た放射線検出器1のコーナー部分を模式的に示す斜視図である。なお、図9では、保護層20に覆われたシンチレータ層8が見えるようにその断面が図示され、また、柱状構造の複数のシンチレータ8aが、波線によって示されている。図8及び図9からも理解されるように、保護層20の外縁部22は、シンチレータ層8とボンディングパッド5との間の領域(図2等の領域A)において光検出パネル7に密着する密着部23と、密着部23から光検出パネル7の反対側に自立状態で延在する延在部24とを有している。図8及び図9に示されるように、立上り部24aは、ボンディングパッド5側に傾いており、片部24bもボンディングパッド5側に傾いていてもよい。また、立上り部24aと片部24bとの接続部分は、直角に折れ曲がるのではなく、滑らかに屈曲していてもよい。

0048

1…放射線検出器、3…受光部、5…ボンディングパッド、7…光検出パネル、8…シンチレータ層、10…第1保護膜、11…光反射膜、12…第2保護膜、20…保護層、22…外縁部、23…密着部、24…延在部、M1…マスキング部材。

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