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技術 ダイヤフラム式アクチュエータ

出願人 株式会社IHI
発明者 許ジェミン
出願日 2015年4月24日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2015-089374
公開日 2016年12月8日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2016-205548
状態 特許登録済
技術分野 アクチュエータ 過給機
主要キーワード 可変通路 頭円錐体 流量可変バルブ 押出し力 ブースト制御 低圧室内 コイル外径 コイル形
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年12月8日)のものです。
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図面 (13)

課題

押し出された作動ロッドが戻る際の駆動力緩和することが可能なダイヤフラム式アクチュエータを提供する。

解決手段

作動ロッド51を軸線方向に駆動するダイヤフラム式アクチュエータ50において、作動ロッド51に連結され作動ロッド51に駆動力を伝達するダイヤフラム53と、ダイヤフラム53の軸線方向における一端側に隣接する高圧室55と、ダイヤフラム53の軸線方向における他端側に隣接する低圧室54と、低圧室54に設けられ、ダイヤフラム53を高圧室55側に付勢する復帰スプリング56と、を備える構成とする。高圧室55の内部に吸収部66を配置し、この吸収部66によって、ダイヤフラム53が高圧室55側に移動して停止する際に、ダイヤフラム53に作用する力を吸収させる。

概要

背景

従来、エンジンターボチャージャにおけるウェイストゲートバルブ弁体開閉するアクチュエータとして、例えばダイヤフラム式アクチュエータが採用されている(例えば、特許文献1参照)。ダイヤフラム式アクチュエータは、弁体に接続された作動ロッドと、この作動ロッドを駆動するダイヤフラムと、作動ロッドの軸線方向においてダイヤフラムを挟んで隣接する低圧室及び高圧室と、低圧室内に配置されダイヤフラムを付勢する復帰スプリングとを備えている。

概要

押し出された作動ロッドが戻る際の駆動力緩和することが可能なダイヤフラム式アクチュエータを提供する。作動ロッド51を軸線方向に駆動するダイヤフラム式アクチュエータ50において、作動ロッド51に連結され作動ロッド51に駆動力を伝達するダイヤフラム53と、ダイヤフラム53の軸線方向における一端側に隣接する高圧室55と、ダイヤフラム53の軸線方向における他端側に隣接する低圧室54と、低圧室54に設けられ、ダイヤフラム53を高圧室55側に付勢する復帰スプリング56と、を備える構成とする。高圧室55の内部に吸収部66を配置し、この吸収部66によって、ダイヤフラム53が高圧室55側に移動して停止する際に、ダイヤフラム53に作用する力を吸収させる。

目的

本発明は、押し出された作動ロッドが戻る際の駆動力を緩和することが可能なダイヤフラム式アクチュエータを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

作動ロッドを前記作動ロッドの軸線方向に駆動するダイヤフラム式アクチュエータであって、前記作動ロッドに連結され前記作動ロッドに駆動力を伝達するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの前記軸線方向における一端側に隣接する高圧室と、前記ダイヤフラムの前記軸線方向における他端側に隣接する低圧室と、前記低圧室に設けられ、前記ダイヤフラムを前記高圧室側付勢する復帰スプリングと、前記高圧室の前記ダイヤフラムに対向する壁面に設けられた吸収部と、を備えるダイヤフラム式アクチュエータ。

請求項2

前記吸収部は、前記高圧室の前記ダイヤフラムに対向する前記壁面に設けられ、前記軸線方向において、前記ダイヤフラムと対向して配置された弾性部材を備える請求項1に記載のダイヤフラム式アクチュエータ。

請求項3

前記弾性部材は、前記他端側に配置された第1の弾性部と、前記一端側に配置された第2の弾性部と、を備え、前記第1の弾性部のバネ係数は、前記第2の弾性部のバネ係数より低い請求項2に記載のダイヤフラム式アクチュエータ。

請求項4

前記弾性部材は、前記軸線方向に沿うように配置された圧縮コイルバネであり、前記圧縮コイルバネは、前記一端側から前記他端側に向かうにつれて、コイル外径が小さくなるように形成され、前記他端側に配置された第1のコイルは、前記第1のコイルの前記一端側に隣接する第2のコイルより径方向内側に配置されている請求項2又は3に記載のダイヤフラム式アクチュエータ。

請求項5

前記作動ロッドの一端側には、前記ダイヤフラムから前記高圧室の内部に突出する突出部が設けられている請求項1〜4の何れか一項に記載のダイヤフラム式アクチュエータ。

請求項6

前記吸収部は、前記軸線方向において前記突出部に対向して配置された吸収膜を備える請求項5に記載のダイヤフラム式アクチュエータ。

請求項7

前記高圧室の前記ダイヤフラムに対向する壁体には、前記突出部が進入可能な凹部が形成され、前記凹部に前記吸収部が配置されている請求項5又は6に記載のダイヤフラム式アクチュエータ。

技術分野

0001

本発明は、ダイヤフラム式アクチュエータに関する。

背景技術

0002

従来、エンジンターボチャージャにおけるウェイストゲートバルブ弁体開閉するアクチュエータとして、例えばダイヤフラム式アクチュエータが採用されている(例えば、特許文献1参照)。ダイヤフラム式アクチュエータは、弁体に接続された作動ロッドと、この作動ロッドを駆動するダイヤフラムと、作動ロッドの軸線方向においてダイヤフラムを挟んで隣接する低圧室及び高圧室と、低圧室内に配置されダイヤフラムを付勢する復帰スプリングとを備えている。

先行技術

0003

特開平7−269512号公報

発明が解決しようとする課題

0004

例えば、ウェイストゲートバルブが開状態から閉状態となる際には、ウェイストゲートバルブの弁体が、開口部の周縁部である弁座シート面)に密着する。作動ロッドによる駆動力が強いと、弁座に対して弁体が当たる際に接触音が発生する。高圧室に正圧印加することで、作動ロッドを押し出すタイプの正圧タイプのダイヤフラム式アクチュエータでは、高圧室の内部の圧力に抗して、ウェイストゲートバルブの弁体を閉状態に保持するために、作動ロッドを押し出す方向の反対方向にダイヤフラムを付勢する必要がある。そのため、正圧タイプのダイヤフラム式アクチュエータでは、復帰スプリングのバネ係数が高く設定されている。従って、復帰スプリングによって、ダイヤフラムが強く付勢されることで、作動ロッドが勢いよく戻されることになり、弁体が弁座に当たる際の力が増大し、弁座と弁体とが当たる際の接触音が大きくなる。

0005

本発明は、押し出された作動ロッドが戻る際の駆動力を緩和することが可能なダイヤフラム式アクチュエータを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、作動ロッドを作動ロッドの軸線方向に駆動するダイヤフラム式アクチュエータであって、作動ロッドに連結され作動ロッドに駆動力を伝達するダイヤフラムと、ダイヤフラムの軸線方向における一端側に隣接する高圧室と、ダイヤフラムの軸線方向における他端側に隣接する低圧室と、低圧室に設けられ、ダイヤフラムを高圧室側に付勢する復帰スプリングと、高圧室のダイヤフラムに対向する壁面に設けられた吸収部と、を備える。

0007

このダイヤフラム式アクチュエータでは、高圧室の内部圧力が降下すると、低圧室の内部に設けられた復帰スプリングがダイヤフラムを付勢して高圧室側に移動し、作動ロッドが一端側に駆動される。このダイヤフラム式アクチュエータでは、ダイヤフラムが高圧室側に移動して停止する際に、ダイヤフラムに作用する力が吸収部によって吸収されるので、他端側に押し出された作動ロッドが一端側に戻されて停止する際の作動ロッドによる駆動力を緩和することができる。

0008

また、吸収部は、高圧室のダイヤフラムに対向する壁面に設けられ、軸線方向において、ダイヤフラムと対向して配置された弾性部材を備える構成でもよい。この構成によれば、ダイヤフラムが高圧室側に移動して、高圧室のダイヤフラムに対向する壁面に最も接近したときに、ダイヤフラムが弾性部材に当たる。これにより、ダイヤフラムに作用する力を弾性部材によって吸収させて、作動ロッドによる駆動力を緩和することができる。

0009

また、弾性部材は、他端側に配置された第1の弾性部と、一端側に配置された第2の弾性部と、を備え、第1の弾性部のバネ係数は、第2の弾性部のバネ係数より低い構成でもよい。高圧室の内部で他端側に配置された第1の弾性部は、一端側に配置された第2の弾性部よりもダイヤフラムに近い方に配置されている。ダイヤフラムが高圧室側に移動すると、ダイヤフラムは、第2の弾性部よりも先に第1の弾性部に当たる。ダイヤフラムに作用する力は、まず、バネ係数が低い方の第1の弾性部によって吸収され、そのあとに、バネ係数が高い方第2の弾性部によって吸収される。そのため、ダイヤフラムの高圧室側への移動量が少ないときには、ダイヤフラムに作用する力を比較的弱く吸収させて、ダイヤフラムの高圧室側への移動量がさらに増加したときには、ダイヤフラムに作用する力をより強く吸収させることができる。

0010

弾性部材は、軸線方向に沿うように配置された圧縮コイルバネであり、圧縮コイルバネは、一端側から他端側に向かうにつれて、コイル外径が小さくなるように形成され、他端側に配置された第1のコイルは、第1のコイルの一端側に隣接する第2のコイルより径方向内側に配置されている構成でもよい。この構成によれば、ダイヤフラムに近づくにつれて、圧縮コイルバネのバネ係数を低くすることができるので、ダイヤフラムの高圧室側への移動量が少ないときには、ダイヤフラムに作用する力を比較的弱く吸収させて、ダイヤフラムの高圧室側への移動量が増加するにつれて、ダイヤフラムに作用する力をより強く吸収させることができる。

0011

また、作動ロッドの一端側には、ダイヤフラムから高圧室の内部に突出する突出部が設けられている構成でもよい。これにより、作動ロッドの一端側に設けられた突出部を吸収部に押し当てることで、ダイヤフラム及び作動ロッドに作用する力を緩和することができる。

0012

また、吸収部は、軸線方向において突出部に対向して配置された吸収膜を備える構成でもよい。これにより、吸収膜に突出部を押し当てることで、突出部に作用する力を吸収して吸収させることができる。その結果、ダイヤフラム及び作動ロッドに作用する力を緩和することができる。

0013

また、高圧室のダイヤフラムに対向する壁体には、突出部が進入可能な凹部が形成され、当該凹部に吸収部が配置されている構成でもよい。この構成によれば、凹部内に突出部を進入させると共に、凹部内に配置された吸収部に突出部を当てることができる。これにより、突出部の移動量を確保しつつ、突出部に作用する力を吸収させて、ダイヤフラム及び作動ロッドに作用する力を緩和することができる。

発明の効果

0014

本発明のダイヤフラム式アクチュエータによれば、作動ロッドによる駆動力を緩和することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータを備えた車両用過給機を示す断面図である。
図1に示す車両用過給機の側面図であり、車両用過給機の側面に取り付けられたダイヤフラム式アクチュエータを示す図である。
図2中のIII−III線に沿った断面図である。
本発明の第1実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータの断面図である。
本発明の第2実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータの断面図である。
本発明の第3実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータの断面図である。
本発明の第4実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータの断面図である。
本発明の第5実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータの断面図である。
本発明の第6実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータの断面図である。
本発明の第7実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータの断面図である。
本発明の第8実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータの断面図である。
本発明の第9実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータの断面図である。

実施例

0016

以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。

0017

過給機
図1図3に示される過給機1は、車両用の過給機であり、図示しないエンジンから排出された排気ガスを利用して、エンジンに供給される空気を圧縮するものである。この過給機1は、図3に示すウェイストゲートバルブ20を開閉するダイヤフラム式アクチュエータ50を備えている。この過給機1は、タービン2とコンプレッサ遠心圧縮機)3とを備える。タービン2は、タービンハウジング4と、タービンハウジング4に収納されたタービン翼車6と、を備えている。コンプレッサ3は、コンプレッサハウジング5と、コンプレッサハウジング5に収納されたコンプレッサ翼車7と、を備えている。

0018

タービン翼車6は回転軸14の一端に設けられており、コンプレッサ翼車7は回転軸14の他端に設けられている。タービンハウジング4とコンプレッサハウジング5との間には、軸受ハウジング13が設けられている。回転軸(ロータ軸)14は、軸受15を介して軸受ハウジング13に回転可能に支持されている。過給機1は、タービンロータ軸16を備え、このタービンロータ軸16は、回転軸14と、この回転軸14の一端に設けられたタービン翼車6とを備えている。タービンロータ軸16及びコンプレッサ翼車7は一体の回転体として回転する。

0019

タービンハウジング4には、排気ガス流入口8及び排気ガス流出口10が設けられている。エンジンから排出された排気ガスは、排気ガス流入口8を通じてタービンハウジング4内に流入し、タービン翼車6を回転させ、その後、排気ガス流出口10を通じてタービンハウジング4外に流出する。

0020

コンプレッサハウジング5には、吸入口9及び吐出口11が設けられている。上記のようにタービン翼車6が回転すると、タービンロータ軸16及びコンプレッサ翼車7が回転する。回転するコンプレッサ翼車7は、吸入口9を通じて外部の空気を吸入し、圧縮して吐出口11から吐出する。吐出口11から吐出された圧縮空気は、エンジンに供給される。

0021

図1及び図3に示されるように、タービンハウジング4の内部には、排気ガス流入口8から導入した排気ガスの一部を、タービン翼車6をバイパスさせて排気ガス流出口10側へ導出するためのバイパス通路図3参照)17が形成されている。バイパス通路17は、タービン翼車6側へ供給される排気ガスの流量を可変とするためのガス流量可変通路である。

0022

(ウェイストゲートバルブ)
タービンハウジング4の内部には、流量可変バルブ機構の1つとしてウェイストゲートバルブ20が設けられている。ウェイストゲートバルブ20は、バイパス通路17の開口部を開閉するバルブである。ウェイストゲートバルブ20は、タービンハウジング4の外壁に対して回転可能に支持されたステム21と、ステム21からステム21の径方向に張り出す揺動片22と、揺動片22に支持された弁体23と、を備えている。

0023

タービンハウジング4の外壁には、外壁の板厚方向に貫通する支持穴24が形成されている。この支持穴24内には、円筒状のブッシュ25が挿通されている。このブッシュ25は、タービンハウジング4の外壁に対して固定されている。

0024

ステム21は、ブッシュ25に挿通されて、タービンハウジング4の外壁に対して、回転可能に支持されている。揺動片22はステム21に対して固定されている。ステム21は、ステム21の軸線回りに回転し、揺動片22を揺動させる。揺動片22の先端部には、弁体23を取付けるための取付穴が設けられている。

0025

弁体23は、バイパス通路17の開口部の周縁部に当接離隔可能なものであり、例えば円盤状を成している。弁体23には、バイパス通路17の開口部とは反対側に突出するバルブ軸26が設けられている。バルブ軸26は、揺動片22の先端部の取付穴に挿通されている。バルブ軸26の弁体23とは反対側の端部には止め金27が固定されており、この止め金27によって、取付穴に挿通されたバルブ軸26が保持されている。弁体23は、揺動片22に対して微動傾動を含む)可能に支持されている。これにより、弁体23が揺動片22に対して微動するので、弁体23がバイパス通路17の開口部の周縁部(弁座)に対して密着する。そして、弁体23がバイパス通路17の開口部の周縁部に当接してウェイストゲートバルブ20が閉状態となり、弁体23がバイパス通路17の開口部の周縁部から離れてウェイストゲートバルブ20が開状態となる。

0026

また、ステム21のタービンハウジング4の外部に配置された端部には、ステム21の径方向に突出する板状のリンク部材28が固定されている。リンク部材28の先端部には、連結ピン29が挿通される取付穴が形成され、この取付穴に連結ピン29が挿通されている。また、この連結ピン29は、後述するダイヤフラム式アクチュエータ50の作動ロッド51の先端部である他端部51bに形成された取付穴に挿通されている。連結ピン29の一方の端部はカシメによって作動ロッド51に固定されている。連結ピン29の他方の端部には、クリップ30が装着されて、連結ピン29の取付穴からの脱落が防止されている。ステム21は、リンク部材28及び連結ピン29を介して、ダイヤフラム式アクチュエータ50の作動ロッド51に連結されている。

0027

(ダイヤフラム式アクチュエータ)
次に、ダイヤフラム式アクチュエータ50について説明する。ダイヤフラム式アクチュエータ50は、図2及び図3に示されるように、コンプレッサハウジング5から側方に突出するブラケット18に固定されている。

0028

ダイヤフラム式アクチュエータ50は、図4に示されるように、作動ロッド51と、この作動ロッド51を軸線方向に駆動するアクチュエータ本体52とを備えている。アクチュエータ本体52は、作動ロッド51に連結され作動ロッド51に駆動力を伝達するダイヤフラム53と、ダイヤフラム53の一方側に隣接する高圧室55と、ダイヤフラム53の他方側に隣接する低圧室54と、低圧室54の内部に設けられ、ダイヤフラム53を高圧室55側に付勢する復帰スプリング56とを備えている。作動ロッド51は、アクチュエータ本体52によって駆動される棒状の部材である。

0029

アクチュエータ本体52は、内部に低圧室54を形成する低圧カップ部58と、内部に高圧室55を形成する高圧側カップ部59とを備える。低圧側カップ部58及び高圧側カップ部59は、鉄などの金属から形成されている。低圧側カップ部58は、円筒部58aと、この円筒部58aの他端側(図示左側)を閉じる正面壁58bとを備えている。円筒部58aの一端側には、開口部の周縁部から円筒部58aの径方向に張り出すフランジ部58cが設けられている。

0030

高圧側カップ部59は、円筒部59aと、この円筒部59aの一端側(図示右側)を閉じる背面壁59bとを備えている。円筒部59aの他端側には、開口部の周縁部から円筒部59aの径方向に張り出すフランジ部59cが設けられている。高圧側カップ部59の円筒部59aの内径は、低圧側カップ部58の円筒部58aの内径に対応している。なお、円筒部58a,59a同士の内径は、同一であってもよく、同一でなくてもよい。また、背面壁59bの中央部には、作動ロッド51を挿通させる開口部が形成されている。また、円筒部59aには、ノズル59dが設けられている。このノズル59dには、例えば、コンプレッサハウジング5の吸気圧力とエンジン側ポンプ(不図示)のブースト制御圧力の混合された圧力が印加される。

0031

低圧側カップ部58及び高圧側カップ部59は、作動ロッド51の軸線方向において、ダイヤフラム53を挟んで、互いの開口部が対向するように配置されて接合されている。ダイヤフラム53は、例えば円形を成し、ダイヤフラム53の周縁部は、低圧側カップ部58及び高圧側カップ部59のフランジ部58c,59cによって挟持されている。低圧側カップ部58及び高圧側カップ部59のフランジ部58c,59c同士は、例えばカシメによって接合されている。低圧側カップ部58と高圧側カップ部59とは、例えば、溶接によって接合されていてもよく、ねじを用いて接合されていてもよく、その他の方法によって接合されていてもよい。

0032

ダイヤフラム53は、円筒部58a,59aの内径よりも大きな外形を有している。低圧側カップ部58及び高圧側カップ部59の内部において、ダイヤフラム53の中央部が作動ロッド51の軸線方向に移動可能となっている。

0033

ダイヤフラム53の一方(図示右側)の面には、高圧側リテーナ62が設けられ、ダイヤフラム53の他方(図示左側)の面には、低圧側リテーナ61が設けられている。低圧側リテーナ61及び高圧側リテーナ62は、例えば鉄などの金属から形成されている。低圧側リテーナ61は、ダイヤフラム53の一方の面に当接する円盤状のリテーナ本体61aと、リテーナ本体61aの外周側の周縁部から作動ロッド51の軸線方向に突出する突出部61bと、を備えている。高圧側リテーナ62は、ダイヤフラム53の他方の面に当接する円盤状のリテーナ本体62aと、リテーナ本体62aの外周側の周縁部から作動ロッド51の軸線方向に突出する突出部62bと、を備えている。高圧側リテーナ62のリテーナ本体62aの外径は、低圧側リテーナ61のリテーナ本体61aの外径より小さくなっている。また、リテーナ本体61a,62aの中央部には、開口部が形成されている。

0034

作動ロッド51の一端部51aは、ダイヤフラム53に連結されている。具体的には、作動ロッド51の一端部51aは、低圧側リテーナ61の開口部、ダイヤフラム53の開口部、及び高圧側リテーナ62の開口部に挿通されて、例えば、カシメによって、低圧側リテーナ61及び高圧側リテーナ62に対して固定されている。低圧側リテーナ61及び高圧側リテーナ62は、作動ロッド51の軸線方向において両側から、ダイヤフラム53の中央部を挟んで支持している。なお、作動ロッド51と、ダイヤフラム53との連結方法は、カシメによって連結する方法に限定されない。例えば、作動ロッド51の一端部にネジ部を形成し、このネジ部にナット締め付けることで、作動ロッド51を、低圧側リテーナ61及び高圧側リテーナ62を介して、ダイヤフラム53に連結してもよい。

0035

また、復帰スプリング56は、例えば圧縮コイルバネであり、復帰スプリング56の一端部は、低圧側リテーナ61のリテーナ本体61aに当接し、復帰スプリング56の他端部は、低圧側カップ部58の正面壁58bに当接している。復帰スプリング56は、作動ロッド51の軸線方向に伸長、圧縮可能であり、低圧側リテーナ61を高圧室55側に付勢することで、ダイヤフラム53を高圧室55側に付勢する。

0036

作動ロッド51は、ダイヤフラム53から低圧室54側に延在し、低圧側カップ部58の正面壁58bを貫通して、低圧室54の外部に延出している。正面壁58bの開口部に対応する位置には、作動ロッド51を保持する軸受け部63が設けられている。

0037

軸受け部63は、円筒状のブッシュ64と、ブッシュ64を収容するブッシュ収容部65とを備えている。ブッシュ収容部65は、円筒部65aと、正面壁65bと、を備える。円筒部65aは、ブッシュ64の外周面を覆うように配置されている。正面壁65bは、円筒部65aの他端側で、径方向の内側に張り出すように形成されている。正面壁65bの中央部には、作動ロッド51を挿通させる開口部が形成されている。正面壁65bは、ブッシュ64の他端側の端面を覆うように配置されている。

0038

円筒部65aの一端側は、低圧室54の正面壁58bに連続している。ブッシュ64は、作動ロッド51の軸線方向において、低圧側カップ部58の正面壁58bよりも、外方に張り出すように配置されている。また、ブッシュ64の一端側の端面は、低圧側カップ部58の正面壁58bよりも内側に張り出さないように配置されている。

0039

ここで、ダイヤフラム式アクチュエータ50は、高圧室55の内部で、作動ロッド51の軸線方向において、高圧側リテーナ62と背面壁59bとの間に、圧縮コイルバネ(吸収部、弾性部材)66を備えている。

0040

圧縮コイルバネ66は、作動ロッド51と同軸上に配置されている。圧縮コイルバネ66の一端部は、高圧室55の背面壁59bの内壁面に当接し、圧縮コイルバネ66の他端部は、高圧側リテーナ62のリテーナ本体62aに当接している。また、圧縮コイルバネ66のバネ係数は、復帰スプリング56のバネ係数より低く設定されている。

0041

そして、圧縮コイルバネ66は、一端側から他端側に向かうにつれて、コイルの外径が小さくなっている。圧縮コイルバネ66の軸線方向に隣接するコイル66a,66bにおいて、他端側に配置されたコイル(第1のコイル)66aは、一端側に配置されたコイル(第2のコイル)66bよりも、コイルの径方向内側に配置されている。換言すると、コイル66aのコイル外径は、コイル66bのコイル内径よりも小さくなっている。例えば、コイルバネの形状によって、圧縮コイルバネ66が圧縮された場合には、コイル66aは、コイルの径方向において、コイル66bの内側に収まることになる。なお、コイルの径方向は、圧縮コイルバネ66の軸線方向に直交する方向である。図4では、圧縮コイルバネ66の軸線方向は、作動ロッド51の軸線方向に一致しているので、コイルの径方向は作動ロッド51の軸線方向に直交する方向となる。

0042

また、圧縮コイルバネ66は、コイルの線径が等しく、一端側から他端側に向かうにつれて、コイルの外径が小さくなっているので、軸線方向において、バネ係数を変化させることができる。具体的には、ダイヤフラム53に近い方のバネ係数を低くし、背面壁59bに近い方のバネ係数を高くすることができる。そのため、ダイヤフラム53の中央部が高圧室55側に移動し始めたときは、圧縮コイルバネ66によって、ダイヤフラム53は比較的弱い力で低圧室54側に付勢される。そして、ダイヤフラム53の中央部の高圧室55への移動量が増え、ダイヤフラム53が背面壁59bに接近するのに従い、圧縮コイルバネ66によってダイヤフラム53を付勢する力が増加する。ダイヤフラム53が背面壁59bに最も接近したときに、圧縮コイルバネ66によって付勢する力が最大となる。

0043

次に、過給機1の作用、効果について説明する。

0044

排気ガス流入口8から流入した排気ガスはタービンスクロール流路4aを通過して、タービン翼車6の入口側に供給される。タービン翼車6は供給された排気ガスの圧力を利用して、回転力を発生させ、回転軸14及びコンプレッサ翼車7をタービン翼車6と一体的に回転させる。これにより、コンプレッサ3の吸入口9から吸入した空気を、コンプレッサ翼車7を用いて圧縮する。コンプレッサ翼車7によって圧縮された空気は、ディフューザー流路5a及びコンプレッサスクロール流路5bを通過して吐出口11から排出される。吐出口11から排出された空気は、エンジンに供給される。

0045

過給機1の運転中に、過給圧(吐出口11から排出される空気の圧力)が設定圧に達すると、ポンプによって、ダイヤフラム式アクチュエータ50の高圧室55に正圧が印加される。例えば、低圧室54の内部の圧力が大気圧である場合には、高圧室55には、大気圧よりも高い圧力が印加される。このとき、高圧室55の内部圧力は、低圧室54の内部圧力より高く、高圧室55の内部圧力によって、ダイヤフラム53が付勢されて、ダイヤフラム53の中央部は低圧室54側に移動する。復帰スプリング56は圧縮された状態となり、圧縮コイルバネ66は伸長した状態となる。

0046

高圧室55に正圧が印加されている状態では、ダイヤフラム53の中央部は低圧側カップ部58の正面壁58bに接近した状態となっている。作動ロッド51は軸線方向において他端側に押し出された状態であり、作動ロッド51による押出し力(駆動力)は、この作動ロッド51に連結されたリンク部材28、ステム21及び揺動片22を介して、弁体23に伝達される。これにより、弁体23は、バイパス通路17の開口部の周縁部から離れるように移動して、ウェイストゲートバルブ20は、開状態となる。このとき、排気ガス流入口8から流入した排気ガスの一部は、バイパス通路17を通過し、タービン翼車6をバイパスする。そのため、タービン翼車6に供給される排気ガスの流量を減少させることができる。

0047

そして、過給機1の運転中に、過給圧が設定圧未満になると、コンプレッサハウジング5内の吸気圧力とエンジン側ポンプのブースト制御圧力の混合率を制御することで、高圧室55の内部圧力が降下して、高圧室55の内部圧力は低圧室54の内部圧力に近づくことになる。このとき、圧縮された状態であった復帰スプリング56は伸長され、ダイヤフラム53は、復帰スプリング56によって付勢されて、ダイヤフラム53の中央部は高圧室55側に移動する。

0048

ダイヤフラム53の中央部が高圧室55側に移動すると、ダイヤフラム53の中央部の移動に伴って、作動ロッド51は軸線方向において、一端側に移動する。作動ロッド51は軸線方向において一端側に押し戻された状態であり、作動ロッド51による一端側への駆動力は、リンク部材28に伝達される。リンク部材28は、ステム21を中心として揺動し、ステム21がその軸線回りに回転して、揺動片22が揺動する。これにより、弁体23は、バイパス通路17の開口部の周縁部へ接近し、開口部の周縁部に押し当てられて、ウェイストゲートバルブ20は、閉状態となる。すなわち、タービン2において、バイパス通路17による排気ガスのバイパスは行われていない状態となっている。

0049

そして、復帰スプリング56が伸長して、ダイヤフラム53の中央部が付勢されて高圧室55側に移動する際には、ダイヤフラム53は圧縮コイルバネ66によって低圧室54側に付勢されながら移動する。ダイヤフラム53が、高圧室55側に移動し始めたときには、圧縮コイルバネ66による付勢力は比較的弱く、ダイヤフラム53の高圧室55側への移動量が増えるに従い、圧縮コイルバネ66による付勢力は増大する。

0050

圧縮コイルバネ66による付勢力は、復帰スプリング56による付勢力とは、逆向きの力であるので、ダイヤフラム53が背面壁59bに近づくにつれて、ダイヤフラム53が復帰スプリング56によって付勢される力を吸収することになる。ダイヤフラム53が背面壁59bに最も接近した状態では、圧縮コイルバネ66による付勢力が最大となり、ダイヤフラム53が高圧室55側へ付勢される力は弱められる。そのため、作動ロッド51が他端側に最も移動した状態から一端側に移動し始める際に、作動ロッド51の動作性への影響を抑制することができる。

0051

従って、ダイヤフラム53の中央部が高圧室55の背面壁59bに最も接近して停止する際に、ダイヤフラム53に作用する力が吸収されることになる。そのため、作動ロッド51が一端側に戻されて停止する際の作動ロッド51による駆動力が緩和される。その結果、弁体23がバイパス通路17の開口部の周縁部に当接する際において、弁体23が周縁部に当たる際の力を弱めることができ、弁体23と周縁部とが当たる際の接触音を抑制することができる。

0052

(第2実施形態)
次に、図5を参照して、第2実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ50Bについて説明する。第2実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ50Bが、第1実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ50と異なる点は、圧縮コイルバネ66に代えて、軸線方向における長さが圧縮コイルバネ66よりも短い圧縮コイルバネ66Bを備える点である。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同様の説明は省略する。

0053

圧縮コイルバネ66Bは、圧縮コイルバネ66と比較してコイルの巻き数が少なく、伸長された状態において、軸線方向の長さが短くなっている。圧縮コイルバネ66Bの一端部は、高圧室55の背面壁59bの内壁面に接着などによって取り付けられている。圧縮コイルバネ66Bの他端部は、高圧側リテーナ62に対して固定されていない。

0054

高圧室55に正圧が印加された状態では、ダイヤフラム53の中央部は低圧室54側に移動し、高圧側リテーナ62と圧縮コイルバネ66Bとは軸線方向において離間している。高圧室55における正圧の印加状態解除されると、ダイヤフラム53が高圧室55に移動する。ダイヤフラム53の高圧室55側への移動量が増加すると、高圧側リテーナ62と圧縮コイルバネ66Bとが接触する。これにより、圧縮コイルバネ66Bがダイヤフラム53を低圧室54側に付勢され、ダイヤフラム53の高圧室55側への移動量の増加に伴って、圧縮コイルバネ66Bによって付勢される力が増加し、復帰スプリング56によってダイヤフラム53が付勢される力が弱められる。その結果、ダイヤフラム53に作用する力を吸収させて、作動ロッド51が一端側に移動して停止する際の駆動力が緩和される。

0055

このように、第2実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ50Bにおいても、第1実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ50と同様の作用効果を奏し、弁体23がバイパス通路17の開口部の周縁部に当たる際の接触音を抑制することができる。

0056

(第3実施形態)
次に、図6を参照して、第3実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ50Cについて説明する。第3実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ50Cが、第1実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ50と異なる点は、他端側に向かってコイルの径が小さくなっている圧縮コイルバネ66に代えて、軸線方向においてコイル径が均一である圧縮コイルバネ69を備える点である。なお、第3実施形態の説明において、第1,第2実施形態と同様の説明は省略する。

0057

圧縮コイルバネ69は、他端側に配置された第1の弾性部67と、一端側に配置された第2の弾性部68とを備える。第1の弾性部67は、圧縮コイルバネ69の他端側の部分であり、第2の弾性部68は、圧縮コイルバネ69の一端側の部分である。第1の弾性部67のコイルの線径は、第2の弾性部68のコイルの線径より小さくなっている。換言すれば、第1の弾性部67のバネ係数は、第2の弾性部68のバネ係数より低くなっている。

0058

また、第2の弾性部68の一端部は、高圧室55の背面壁59bの内壁面に当接している。第2の弾性部68の他端部は、第1の弾性部67の一端部に連続している。そして、第1の弾性部67の他端部は、高圧側リテーナ62のリテーナ本体62aに当接している。

0059

また、圧縮コイルバネ69のコイルの外径は、復帰スプリング56のコイルの外径よりも小さくなっている。第1の弾性部67及び第2の弾性部68のコイルの線径は、復帰スプリング56のコイルの線径よりも小さい。そして、圧縮コイルバネ69のバネ係数は、復帰スプリング56のバネ係数よりも低い。

0060

ダイヤフラム53に対して、高圧室55側に向いて作用する力は、まず、バネ係数が低い方の第1の弾性部67によって吸収され、そのあとに、バネ係数が高い方第2の弾性部68によって吸収される。そのため、ダイヤフラム53の高圧室55側への移動量が少ないときには、ダイヤフラム53に作用する力を比較的弱く吸収させて、ダイヤフラム53の高圧室55側への移動量がさらに増加したときには、ダイヤフラム53に作用する力をより強く吸収させることができる。すなわち、ダイヤフラム53が背面壁59bに最も接近したときに、ダイヤフラム53に作用する力をより強く吸収させることになる。

0061

このような第3実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ50Cにおいても、第1実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ50と同様の作用効果を奏し、弁体23がバイパス通路17の開口部の周縁部に当たる際の接触音を抑制することができる。

0062

なお、第3実施形態において、第1の弾性部67の他端部が高圧側リテーナ62に当接されている構成としているが、第1の弾性部67の他端部は、ダイヤフラム53が低圧室54側に移動した状態において、高圧側リテーナ62に当接しない構成でもよい。要は、ダイヤフラム53が高圧室55側に移動して、ウェイストゲートバルブ20の弁体23が、開口部の周縁部である弁座に接触する前に、圧縮コイルバネ69によってダイヤフラム53を低圧室54側に付勢可能な構成であればよい。

0063

また、第3実施形態において、第1の弾性部67のコイルの外径と、第2の弾性部68のコイルの外径とは、同一であるとしているが、第1の弾性部67及び第2の弾性部68のコイルの外径が異なっている構成でもよい。第1の弾性部67のコイルの外径が、第2の弾性部68のコイルの外径よりも小さい構成でもよい。

0064

また、第3実施形態において、第1の弾性部67のコイルの線径と、第2の弾性部68のコイルの線径とを変えることで、第1の弾性部67のバネ係数を第2の弾性部68のバネ係数よりも低く設定しているが、その他の方法によりバネ係数を変えてもよい。例えば、コイルの材質を変えることで、バネ係数を変えてもよい。

0065

また、第3実施形態において、圧縮コイルバネ69は、バネ係数が異なる2つの部分(第1の弾性部67及び第2の弾性部68)を備える構成としているが、バネ係数が異なる3つ以上の部分を備える圧縮コイルバネでもよい。

0066

また、第3実施形態において、第1の弾性部67及び第2の弾性部68は、連続する構成としているが、第1の弾性部67及び第2の弾性部68は他の部材を介して接続されている構成でもよい。

0067

(第4実施形態)
次に、図7を参照して、第4実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ50Dについて説明する。第4実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ50Dが、第3実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ50Cと異なる点は、圧縮コイルバネ69を保持する保持部73を備える点である。なお、第4実施形態の説明において、第1〜第3実施形態と同様の説明は省略する。

0068

保持部73は、高圧室55の背面壁59bに形成された凹部である。保持部73は、作動ロッド51の軸線方向において、外向きに凹んでいる。保持部73は、円筒部73aと、背面壁73bとを備える。円筒部73aは、背面壁59bから作動ロッド51の軸線方向において外向きに張り出すように形成されている。円筒部73aの他端側は、背面壁59bに連続して設けられている。保持部73の背面壁73bは、円筒部73aの一端側を閉じるように形成されている。

0069

そして、圧縮コイルバネ69の一端部は、保持部73に嵌められている。圧縮コイルバネ69の一端部は、保持部73の背面壁73bに当接している。また、圧縮コイルバネ69の一端部の外周は、保持部73の円筒部73aの内壁面に当接している。

0070

このような第4実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ50Dにおいても、第3実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ50Cと同様の作用効果を奏し、弁体23がバイパス通路17の開口部の周縁部に当たる際の接触音を抑制することができる。

0071

なお、第4実施形態において、保持部73は、作動ロッド51の軸線方向において外向きに凹んでいる構成としているが、保持部はその他の構成でもよい。例えば、保持部は、高圧室55の背面壁59bに形成された凸部でもよい。凸部である保持部は、背面壁59bからダイヤフラム53側に向かって突出するように構成され、この凸部を構成する円筒部の外周面が圧縮コイルバネ69の内周に当接する構成でもよい。また、保持部は、コイル形状に対応したリング状の溝部でもよい。

0072

(第5実施形態)
次に、図8を参照して、第5実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ70について説明する。第5実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ70が、第1実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ50と異なる点は、圧縮コイルバネ66に代えて、ゴム部材(吸収部、弾性部材)71を備える点である。なお、第5実施形態の説明において、第1〜第4実施形態と同様の説明は省略する。

0073

ゴム部材71は、切頭円錐体を成すように形成されている。ゴム部材71の一端部は、他端部よりも大きな径を有する。ゴム部材71は、一端側から他端側に向かって外径が小さくなっている。ゴム部材71の他端部は、高圧室55の背面壁59bの内壁面に当接し、ゴム部材71の一端部は、高圧側リテーナ62のリテーナ本体62aと対向して配置されている。ゴム部材71の一端部は、例えば背面壁59bの内壁面に接着されている。ゴム部材71の他端部は、ダイヤフラム53が低圧側カップ部58と高圧側カップ部59との中間位置に配置されたときに、軸線方向において、高圧側リテーナ62と離間して配置されている。

0074

また、ゴム部材71の材質は、例えば、シリコンゴムクロロプレンゴム等の耐熱性ゴムである。なお、高圧室55の内部の温度は、過給機1の使用状態において、例えば、100℃程度である。

0075

このような第5実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ70においても、第1実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ50と同様の作用効果を奏し、弁体23がバイパス通路17の開口部の周縁部に当たる際の接触音を抑制することができる。

0076

なお、第5実施形態においてゴム部材71は切頭円錐体を成すように形成されているが、ゴム部材71は、その他の形状でもよい。ゴム部材71は、例えば、円柱、円筒、角柱を成すように形成されていてもよい。

0077

(第6実施形態)
次に、図9を参照して、第6実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ70Bについて説明する。第6実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ70Bが、第6実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ70と異なる点は、切頭円錐体を成すゴム部材71に代えて、一対のゴム部材(吸収部、弾性部材)72を備える点である。なお、第6実施形態の説明において、第1〜第5実施形態と同様の説明は省略する。

0078

一対のゴム部材72は、例えば円柱状に形成されている。一対のゴム部材72は、作動ロッド51の径方向に離間して配置されている。なお、ゴム部材72は、3本以上の複数でもよい。

0079

このような第6実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ70Bにおいても、第5実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ70と同様の作用効果を奏し、弁体23がバイパス通路17の開口部の周縁部に当たる際の接触音を抑制することができる。

0080

(第7実施形態)
次に、図10を参照して、第7実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ80について説明する。第7実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ80が、第1実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ50と異なる点は、作動ロッド51の一端部51aとダイヤフラム53との連結方法が異なる点、及び、吸収部の構成が異なる点である。なお、第7実施形態の説明において、第1〜第6実施形態と同様の説明は省略する。

0081

作動ロッド51の一端部51aは、高圧側リテーナ62よりも高圧室55の内部に突出するように形成されている。一端部51aにはねじ部が形成され、このねじ部にナット82が装着されている。一端部51aのねじ部にナット82を締め付けることで、作動ロッド51の一端部51aに、低圧側リテーナ61、ダイヤフラム53及び高圧側リテーナ62が連結されている。ダイヤフラム式アクチュエータ80では、作動ロッド51の一端側でダイヤフラム53から高圧室55の内部に突出する突出部83が形成されている。この突出部83は、作動ロッド51の一端部51aにナット82を取付けることで構成されている。

0082

また、ダイヤフラム式アクチュエータ80は、軸線方向において突出部83に対向して配置された吸収用ダイヤフラム(吸収膜、吸収部)84と、この吸収用ダイヤフラム84を支持する支持部85とを備えている。吸収用ダイヤフラム84は、伸縮性を有する膜部材である。

0083

支持部85は、作動ロッド51の軸線方向において、背面壁59bから外向きに凹むように形成されている。支持部85は、背面壁59bから外向きに張り出す張出部86と、張出部86に取り付けられた封入用カップ部87とを備えている。張出部86は、円筒部86aと、この円筒部86aの一端側に設けられたフランジ部86bとを備える。フランジ部86bは、円筒部86aの一端側の開口部の周縁部から径方向外側に張り出している。

0084

封入用カップ部87は、円筒部87aと、背面壁87bとを備える。円筒部87aは、円筒部86aと同一の内径を有する。背面壁87bは、円筒部87aの一端側を閉じるように形成されている。円筒部87aの他端側には、開口部の周縁部から円筒部87aの径方向の外側に張り出すフランジ部87cが設けられている。

0085

円筒部86a及び円筒部87aは、作動ロッド51の軸線方向において、吸収用ダイヤフラム84を挟んで、互いの開口部が対向するように配置されて接合されている。吸収用ダイヤフラム84は、例えば円形を成し、吸収用ダイヤフラム84の周縁部は、フランジ部86b,87cによって挟持されている。また、封入用カップ部87の内部には、例えば空気が封入されている。また、空気に代えて、液体が封入されている構成でもよい。フランジ部86b,87c同士は、例えばカシメによって接合されている。フランジ部86b,87c同士は、例えば、溶接によって接合されていてもよく、ねじを用いて接合されていてもよく、その他の方法によって接合されていてもよい。

0086

吸収用ダイヤフラム84は、円筒部86a,87aの内径よりも大きな外形を有している。円筒部86a,87aの内部において、吸収用ダイヤフラム84の中央部が作動ロッド51の軸線方向に移動可能となっている。

0087

このようなダイヤフラム式アクチュエータ80では、ダイヤフラム53の中央部が高圧室55側に移動すると、突出部83が円筒部86aの内部に進入して、吸収用ダイヤフラム84に当接する。ダイヤフラム53の中央部が高圧室55側に更に移動すると、突出部83は吸収用ダイヤフラム84によって低圧室54側に付勢される。これにより、ダイヤフラム53が背面壁59bに近づくにつれて、ダイヤフラム53が復帰スプリング56によって付勢される力が吸収することになる。ダイヤフラム53が背面壁59bに最も接近した状態では、吸収用ダイヤフラム84による付勢力が最大となり、ダイヤフラム53が高圧室55側へ付勢される力は弱められる。

0088

従って、ダイヤフラム53の中央部が高圧室55の背面壁59bに最も接近して停止する際に、ダイヤフラム53に作用する力が吸収されることになる。そのため、作動ロッド51が一端側に戻されて停止する際の作動ロッド51による駆動力が緩和される。その結果、弁体23がバイパス通路17の開口部の周縁部に当接する際において、弁体23が周縁部に当たる際の力を弱めることができ、弁体23と周縁部とが当たる際の接触音を抑制することができる。

0089

(第8実施形態)
次に、図11を参照して、第8実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ80Bについて説明する。第8実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ80Bが、第7実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ80と異なる点は、吸収用ダイヤフラム(吸収部)88の支持方法が異なる点である。なお、第8実施形態の説明において、第1〜第7実施形態と同様の説明は省略する。

0090

高圧室55の背面壁59bには、空気が封入される封入部89が形成されている。封入部89は、円筒部89aと、背面壁89bとを備える。円筒部89aは、高圧側カップ部59の背面壁59bから作動ロッド51の軸線方向において外向きに張り出すように形成されている。円筒部89aの他端側は、高圧側カップ部59の背面壁59bに連続して設けられている。封入部89の背面壁89bは、円筒部89aの一端側を閉じるように形成されている。また、封入部89の内部には空気が封入されている。

0091

吸収用ダイヤフラム88は、背面壁59bの内壁面及び封入部89を覆うように配置されている。吸収用ダイヤフラム88は、例えば接着剤によって背面壁59bの内壁面に接着されて、封入部89に封入された空気の漏洩を防止している。また、吸収用ダイヤフラム88は、ワッシャー90によって低圧室54側から背面壁59bに対して押し付けられている。ワッシャー90は、高圧側カップ部59の円筒部59aに圧入されている。吸収用ダイヤフラム88は、作動ロッド51の軸線方向において、背面壁59bとワッシャー90とによって挟まれている。ワッシャー90の中央開口部は、円筒部89aに対応して配置されている。吸収用ダイヤフラム88は、ワッシャー90と背面壁59bとによって挟持され、吸収用ダイヤフラム88の中央部は、高圧室55側に移動した突出部83に当接して、円筒部89aの内部に移動可能となっている。

0092

このようなダイヤフラム式アクチュエータ80Bでは、ダイヤフラム53の中央部が高圧室55側に移動すると、吸収用ダイヤフラム88に当接する。ダイヤフラム53の中央部が高圧室55側に更に移動すると、突出部83は円筒部89a内に進入すると共に、封入部89に封入された空気によって突出部83に作用する力が吸収される。そのため、ダイヤフラム53が背面壁59bに近づくにつれて、ダイヤフラム53が復帰スプリング56によって付勢される力が吸収することになる。

0093

従って、作動ロッド51が一端側に戻されて停止する際の作動ロッド51による駆動力が緩和される。その結果、弁体23がバイパス通路17の開口部の周縁部に当接する際において、弁体23が周縁部に当たる際の力を弱めることができ、弁体23と周縁部とが当たる際の接触音を抑制することができる。

0094

(第9実施形態)
次に、図12を参照して、第9実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ80Cについて説明する。第9実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ80Cが、第8実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ80Bと異なる点は、吸収部91の構成が異なる点である。

0095

ダイヤフラム式アクチュエータ80Cは、例えば、弾性ゴムからなる中空円柱体の内部に空気が封入された吸収部91を備えている。この吸収部91が封入部89に挿入されて保持されている。

0096

このような第9実施形態に係るダイヤフラム式アクチュエータ80Cにおいても、第8実施形態のダイヤフラム式アクチュエータ80Bと同様の作用効果を奏し、弁体23がバイパス通路17の開口部の周縁部に当たる際の接触音を抑制することができる。

0097

本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記のような種々の変形が可能である。

0098

上記実施形態では、ダイヤフラム式アクチュエータ50を、過給機1のウェイストゲートバルブ20の駆動源として用いているが、その他のバルブを開閉するための駆動源として用いてもよい。また、ダイヤフラム式アクチュエータ50は、バルブ以外の対象物を駆動させる駆動源として利用してもよい。

0099

また、上記実施形態では、吸収部として、圧縮コイルバネ、ゴム部材、又は吸収用ダイヤフラムを備える構成について説明しているが、吸収部はその他の構成でもよい。例えば、圧縮コイルバネに代えて、皿ばね板ばね等その他のばね部材を備える構成でもよい。吸収部は、ダイヤフラムが高圧室側に移動して停止する際に、ダイヤフラムに作用する力を吸収(緩和)するものであればよい。

0100

また、上記実施形態では、高圧側リテーナ62は、高圧室55の内部に突出する突出部62bを備える構成としているが、高圧側リテーナ62は、高圧室55の内部に突出する突出部62bを備えていない構成でもよい。また、突出部62bは、リテーナ本体62aの外周部から突出するものに限定されず、径方向における中間部から突出する構成でもよい。

0101

また、上記実施形態では、吸収部に対してリテーナ本体62a又は突出部83が当接する構成を開示しているが、吸収部に対して、その他の部位が当接することで、ダイヤフラム53に作用する力を吸収させる構成でもよい。例えば、吸収部に対して、高圧側リテーナ62の突出部62bが当接することで、ダイヤフラム53に作用する力を吸収させる構成でもよい。

0102

また、上記実施形態では、ウェイストゲートバルブ20が採用された過給機1を車両用として例示しているが、過給機は車両用に限定されず、船舶用のエンジンに用いられてもよく、その他のエンジンに用いられてもよい。

0103

1過給機
50、50B、50C、50D、70、70B、80、80B、80Cダイヤフラム式アクチュエータ
51作動ロッド
51a 一端部
52アクチュエータ本体
53ダイヤフラム
54低圧室
55高圧室
56復帰スプリング
59b背面壁(ダイヤフラムに対向する壁体)
62高圧側リテーナ
66、66B、69圧縮コイルバネ(吸収部、弾性部材)
66a 第1のコイル
66b 第2のコイル
67 第1の弾性部
68 第2の弾性部
71、72ゴム部材(吸収部、弾性部材)
73 保持部
83 突出部
84、88吸収用ダイヤフラム(吸収部、吸収膜)
89封入部
91 吸収部。

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    【課題】モータジェネレータによってコンプレッサの駆動をアシスト可能なスーパーチャージャが設けられた内燃機関において、モータジェネレータによって発電された電力を蓄えるバッテリの充電状態に関わらず、過給圧... 詳細

  • 株式会社SUBARUの「 航空機用レシプロエンジンの過給システム、航空機用レシプロエンジン及び航空機」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】ターボチャージャーで多段過給を行う航空機用のレシプロエンジンにおいてターボラグを低減させることである。【解決手段】実施形態に係る航空機用レシプロエンジンの過給システムは、航空機用レシプロエンジ... 詳細

  • マツダ株式会社の「 エンジンの制御装置」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】エンジン冷間時におけるエミッション性能の悪化を抑制する。【解決手段】電動過給機53と、排気浄化触媒61と、排気浄化触媒61の活性状態を検出又は推定する手段と、エンジン本体10の有効圧縮比を変化... 詳細

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