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技術 ウェブ加工装置の自動調整システム

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 倉田尚幸
出願日 2015年4月20日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2015-085562
公開日 2016年12月8日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2016-204085
状態 特許登録済
技術分野 ウェブの巻戻、送給、巻取、異常等の制御 切断装置の細部 切断の制御 非金属切断装置II 粘着テープ繰り出し装置
主要キーワード 速度調整機構 自動調整システム テンション検出器 位相調整機構 位相調整処理 加工ピッチ テンション調整 横ミシン
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図面 (8)

課題

ウェブの搬送方向に係る加工間の見当および加工ピッチ,並びに,ウェブのテンションの3つが問題ない範囲に収まるように,加工部の位相とウェブのテンションを調整できるシステムを提供する。

解決手段

ウェブ加工装置自動調整システムに含まれる制御部3は,位相検出部5が位相基準位置を検出するタイミングが所定のタイミングになるように位相調整機構6を制御する位相調整処理(S1)を実行した後,テンション検出部4が検出したテンションが予め設定されたテンションになるように,速度調整機構7を制御するテンション調整処理(S2)と,ウェブ9のテンションに対応付けて,加工ピッチが所定長になる回転速度を記憶し,テンション検出部4が検出したテンションに対応付けられた回転速度になるように位相調整機構6を制御するピッチ調整処理(S3)を実行する。

概要

背景

連続用紙フィルムなど,連続的に供給されるウェブに所定の加工を施すウェブ加工装置には,ウェブに加工を施す様々な加工部が設けられる。この加工部としては,ウェブに絵柄印刷する印刷ユニットに加え,横方向(幅方向)のミシン目である横ミシン目をウェブに形成する横ミシンユニット縦方向(搬送方向)のミシン目である縦ミシン目をウェブに形成する縦ミシンユニット,ピントラクタピン係合するマージナル孔をウェブの両側に加工するマージナル孔ユニットなどがある。

このような加工部が設けられたウェブ加工装置では,製造を行う前の段取り作業として,各加工部の位相を調整する作業と,ウェブにかかるテンションを調整する作業が必要となり,これらの作業にかなりの時間を要している。

ウェブ加工装置の段取り作業において,各加工部の位相を調整する作業を必要とするのは,ウェブ加工装置に複数の加工部が設けられている場合,それぞれの加工部の位相を合わせないと,ウェブに施した加工間に見当ズレが生じて不良品が発生するためで,特許文献1に記載があるように,ウェブ加工装置に設置された加工部は,加工間の見当を調整する機構として,以前より,加工部の回転位相を調整することで,ウェブの搬送方向に係る加工間の見当を調整する機構(特許文献1では,差動歯車機構)と,加工部の横位置を調整することで,ウェブの搬送方向に対して直角方向,すなわち,ウェブの幅方向に係る加工間の見当を調整する機構(特許文献1では,サイドレイ機構)を備えている。

ウェブ加工装置に設置された加工部の位相を調整するとき,ウェブ加工装置のオペレータは,ウェブ加工装置で加工したウェブに発生している加工間の見当ズレをスケールで測定し,差動機構やサイドレイ機構などを作動させて,この加工間の見当ズレを修正する作業を行う。ウェブの幅方向については,ウェブの幅方向に係る加工間の見当ズレを合わせてしまえば,その後にウェブの幅方向に係る加工間の見当が大きくずれることがないが,ウェブの搬送方向については,テンション変動などによってウェブの搬送方向に係る加工間の見当がずれるため,各加工部の位相を調整する作業を複数回繰り返して行うことが必要になる。

なお,特許文献2の従来技術には,ウェブに印刷した絵柄に対する横ミシン目の見当を自動的に測定する手法として,ウェブに横ミシン目を加工する横ミシン刃の付いた横ミシン胴に設けた基準位置を検出する第1センサと,ウェブに印刷された印刷基準絵柄を検出する第2センサと,原動機直結したパルス発生器をウェブ加工装置(印刷機)に設け,第1センサが横ミシン胴の基準位置を検出した時点と,第2センサが印刷基準絵柄を検出した時点間にパルス発生器が発生したパルス数計測することで,ウェブに印刷した絵柄に対する横ミシン目の見当を測定する旨が記述されている。

また,ウェブ加工装置の段取り作業において,ウェブにかかるテンションを調整する作業を必要とするのは,ウェブ加工装置内におけるウェブのテンションが強すぎると,ウェブ加工装置内でウェブ切れが発生してしまうからである。従来のウェブ加工装置には,ウェブのテンションを調整する機構として,一対のローラ等で構成されるニップロール部が加工部の上流に設けられ,ニップロール部の回転速度を調整することで、ウェブのテンションを調整できるようになっている。

ウェブ加工装置におけるテンションを自動的に調整する発明は既に開示されており,例えば,特許文献3では,加工部の搬送方向上流側に配置した引張りローラ(上述のフィードローラに該当する)を、サーボモータにて変速制御可能にした差動変速機を介してウェブ加工装置の駆動ラインと連結し、引張りローラの上流側に設けたテンション検出器が検出したウェブのテンションが設定値になるように,引張りローラの回転速度を制御する発明が開示されている。

しかしながら,ウェブ加工装置の段取り作業において,ウェブにかかるテンションを調整する作業を行うと,テンションの調整によるテンション変動によって,搬送方向に係る加工間の見当がずれてしてしまうばかりか,搬送方向に係る加工ピッチ(例えば,横ミシン目の間隔)がずれてしまう場合がある。

概要

ウェブの搬送方向に係る加工間の見当および加工ピッチ,並びに,ウェブのテンションの3つが問題ない範囲に収まるように,加工部の位相とウェブのテンションを調整できるシステムを提供する。ウェブ加工装置の自動調整システムに含まれる制御部3は,位相検出部5が位相基準位置を検出するタイミングが所定のタイミングになるように位相調整機構6を制御する位相調整処理(S1)を実行した後,テンション検出部4が検出したテンションが予め設定されたテンションになるように,速度調整機構7を制御するテンション調整処理(S2)と,ウェブ9のテンションに対応付けて,加工ピッチが所定長になる回転速度を記憶し,テンション検出部4が検出したテンションに対応付けられた回転速度になるように位相調整機構6を制御するピッチ調整処理(S3)を実行する。

目的

特開昭58−090497号公報
特許第3066626号公報
特許第3180291号公報






このように,ウェブ加工装置の段取り作業では,ウェブの搬送方向に係る加工間の見当および加工ピッチ,並びに,ウェブのテンションの3つが問題ない範囲に収まるように,加工部の位相とウェブのテンションを調整する必要があり,この調整を手動にて行うと多大な時間を要するため,この調整を自動にて行えるようにすることが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

連続的に供給されるウェブの加工に用いる2つの胴を有する複数の加工部を備えたウェブ加工装置に設置されるシステムであって,調整用モータにより,前記加工部が有する胴の回転を増速または減速させる位相調整機構と,前記加工部の位相基準位置を検出する位相検出部と,加工部の直上流に配置され,ウェブを連続的に前記加工部へ供給する2つのロールを有するニップロール部と,調整用モータにより,前記ニップロール部が有するロールの回転を増速または減速させる速度調整機構と,前記加工部と前記ニップロール部間のテンションを検出するテンション検出部と,前記位相調整機構および前記速度調整機構を制御する制御部を備え,前記制御部は,前記位相検出部が位相基準位置を検出するタイミングが所定のタイミングになるように,前記位相調整機構の調整用モータを制御する位相調整処理を実行した後,前記テンション検出部が検出したテンションが予め設定されたテンションになるように,前記速度調整機構の調整用モータを制御するテンション調整処理と,ウェブのテンションに対応付けて,加工ピッチ所定長になる回転速度を記憶し,前記テンション検出部が検出したテンションに対応付けられた回転速度になるように,前記テンション検出部の直上流にある前記加工部に対応する前記位相調整機構の調整用モータを制御するピッチ調整処理を実行する,ことを特徴とするウェブ加工装置の自動調整システム

技術分野

0001

本発明は,連続的に供給されるウェブに所定の加工を施すウェブ加工装置段取り作業時間を短縮するための発明である。

背景技術

0002

連続用紙フィルムなど,連続的に供給されるウェブに所定の加工を施すウェブ加工装置には,ウェブに加工を施す様々な加工部が設けられる。この加工部としては,ウェブに絵柄印刷する印刷ユニットに加え,横方向(幅方向)のミシン目である横ミシン目をウェブに形成する横ミシンユニット縦方向(搬送方向)のミシン目である縦ミシン目をウェブに形成する縦ミシンユニット,ピントラクタピン係合するマージナル孔をウェブの両側に加工するマージナル孔ユニットなどがある。

0003

このような加工部が設けられたウェブ加工装置では,製造を行う前の段取り作業として,各加工部の位相を調整する作業と,ウェブにかかるテンションを調整する作業が必要となり,これらの作業にかなりの時間を要している。

0004

ウェブ加工装置の段取り作業において,各加工部の位相を調整する作業を必要とするのは,ウェブ加工装置に複数の加工部が設けられている場合,それぞれの加工部の位相を合わせないと,ウェブに施した加工間に見当ズレが生じて不良品が発生するためで,特許文献1に記載があるように,ウェブ加工装置に設置された加工部は,加工間の見当を調整する機構として,以前より,加工部の回転位相を調整することで,ウェブの搬送方向に係る加工間の見当を調整する機構(特許文献1では,差動歯車機構)と,加工部の横位置を調整することで,ウェブの搬送方向に対して直角方向,すなわち,ウェブの幅方向に係る加工間の見当を調整する機構(特許文献1では,サイドレイ機構)を備えている。

0005

ウェブ加工装置に設置された加工部の位相を調整するとき,ウェブ加工装置のオペレータは,ウェブ加工装置で加工したウェブに発生している加工間の見当ズレをスケールで測定し,差動機構やサイドレイ機構などを作動させて,この加工間の見当ズレを修正する作業を行う。ウェブの幅方向については,ウェブの幅方向に係る加工間の見当ズレを合わせてしまえば,その後にウェブの幅方向に係る加工間の見当が大きくずれることがないが,ウェブの搬送方向については,テンション変動などによってウェブの搬送方向に係る加工間の見当がずれるため,各加工部の位相を調整する作業を複数回繰り返して行うことが必要になる。

0006

なお,特許文献2の従来技術には,ウェブに印刷した絵柄に対する横ミシン目の見当を自動的に測定する手法として,ウェブに横ミシン目を加工する横ミシン刃の付いた横ミシン胴に設けた基準位置を検出する第1センサと,ウェブに印刷された印刷基準絵柄を検出する第2センサと,原動機直結したパルス発生器をウェブ加工装置(印刷機)に設け,第1センサが横ミシン胴の基準位置を検出した時点と,第2センサが印刷基準絵柄を検出した時点間にパルス発生器が発生したパルス数計測することで,ウェブに印刷した絵柄に対する横ミシン目の見当を測定する旨が記述されている。

0007

また,ウェブ加工装置の段取り作業において,ウェブにかかるテンションを調整する作業を必要とするのは,ウェブ加工装置内におけるウェブのテンションが強すぎると,ウェブ加工装置内でウェブ切れが発生してしまうからである。従来のウェブ加工装置には,ウェブのテンションを調整する機構として,一対のローラ等で構成されるニップロール部が加工部の上流に設けられ,ニップロール部の回転速度を調整することで、ウェブのテンションを調整できるようになっている。

0008

ウェブ加工装置におけるテンションを自動的に調整する発明は既に開示されており,例えば,特許文献3では,加工部の搬送方向上流側に配置した引張りローラ(上述のフィードローラに該当する)を、サーボモータにて変速制御可能にした差動変速機を介してウェブ加工装置の駆動ラインと連結し、引張りローラの上流側に設けたテンション検出器が検出したウェブのテンションが設定値になるように,引張りローラの回転速度を制御する発明が開示されている。

0009

しかしながら,ウェブ加工装置の段取り作業において,ウェブにかかるテンションを調整する作業を行うと,テンションの調整によるテンション変動によって,搬送方向に係る加工間の見当がずれてしてしまうばかりか,搬送方向に係る加工ピッチ(例えば,横ミシン目の間隔)がずれてしまう場合がある。

先行技術

0010

特開昭58−090497号公報
特許第3066626号公報
特許第3180291号公報

発明が解決しようとする課題

0011

このように,ウェブ加工装置の段取り作業では,ウェブの搬送方向に係る加工間の見当および加工ピッチ,並びに,ウェブのテンションの3つが問題ない範囲に収まるように,加工部の位相とウェブのテンションを調整する必要があり,この調整を手動にて行うと多大な時間を要するため,この調整を自動にて行えるようにすることが望まれている。

0012

そこで,本願発明は,ウェブの搬送方向に係る加工間の見当および加工ピッチ,並びに,ウェブのテンションの3つが問題ない範囲に収まるように,加工部の位相とウェブのテンションを調整できるシステムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

上記の課題を解決する本願発明は,連続的に供給されるウェブの加工に用いる2つの胴を有する複数の加工部を備えたウェブ加工装置に設置されるシステムであって,調整用モータにより,前記加工部が有する胴の回転を増速または減速させる位相調整機構と,前記加工部の位相基準位置を検出する位相検出部と,加工部の直上流に配置され,ウェブを連続的に前記加工部へ供給する2つのロールを有するニップロール部と,調整用モータにより,前記ニップロール部が有するロールの回転を増速または減速させる速度調整機構と,前記加工部と前記ニップロール部間のテンションを検出するテンション検出部と,前記位相調整機構および前記速度調整機構を制御する制御部を備え,前記制御部は,前記位相検出部が位相基準位置を検出するタイミングが所定のタイミングになるように,前記位相調整機構の調整用モータを制御する位相調整処理を実行した後,前記テンション検出部が検出したテンションが予め設定されたテンションになるように,前記速度調整機構の調整用モータを制御するテンション調整処理と,ウェブのテンションに対応付けて,加工ピッチが所定長になる回転速度を記憶し,前記テンション検出部が検出したテンションに対応付けられた回転速度になるように,前記テンション検出部の直上流にある前記加工部に対応する前記位相調整機構の調整用モータを制御するピッチ調整処理を実行することを特徴とするウェブ加工装置の自動調整システムである。

発明の効果

0014

上述した本願発明によれば,制御部が各処理を行うことで,ウェブの搬送方向に係る加工の見当ズレが問題ない範囲に収めた後に,テンションおよび加工ピッチの2つが問題ない範囲に収めるため,結果として,ウェブの搬送方向に係る加工の見当ズレおよび加工ピッチ,並びに,ウェブのテンションの3つが問題ない範囲に収めることができる。

図面の簡単な説明

0015

ウェブ加工装置の自動調整システムの構成を説明する図。
加工部の位相基準位置を検出する仕組みを説明する図。
ウェブ加工装置の自動調整システムのブロック図。
制御部の動作を説明する図。
位相調整処理を説明する図。
テンション調整処理を説明する図。
ピッチ調整処理を説明する図。

実施例

0016

ここから,本発明の好適な実施形態を記載する。なお,以下の記載は本発明の範囲を束縛するものでなく,理解を助けるために記述するものである。

0017

図1は,本実施形態に係るウェブ加工装置の自動調整システムの構成を説明する図である。本実施形態に係るウェブ加工装置の自動調整システムは,連続的に供給されるウェブ9の加工(ミシン目やマージナル孔など)に用いる2つの胴(加工胴10と受け胴11)を有する複数の加工部1を備えたウェブ加工装置に設置されるシステムで,加工部1の位相基準位置を検出する位相検出部5と,調整用モータ6aにより,加工部1が有する胴(加工胴10と受け胴11)の回転を増速または減速させる位相調整機構6と,加工部1の直上流に配置され,ウェブ9を連続的に加工部1に供給する2つのロール20,21を有するニップロール部2と,調整用モータ7aにより,ニップロール部2が有するロール21の回転を増速または減速させる速度調整機構7と,加工部1とニップロール部2間のテンションを検出するテンション検出部4と,位相調整機構6および速度調整機構7を制御する制御部3を備える。

0018

本実施形態において,ウェブ加工装置の加工部1は,連続的に供給されるウェブ9に加工を施す胴として加工胴10と受け胴11を有し,ニップロール部2が送り込むウェブ9に所定の加工を施すためパターンが受け胴11または加工胴10の周面に形成されている。本実施形態において,加工部1の受け胴11は,メインモータ8aにより回転するウェブ加工装置の駆動軸8と位相調整機構6を介して連結している。また,加工部1の加工胴10は,ギヤ12a,bを介して受け胴11と連結している。このように構成することで,ウェブ加工装置の駆動軸8が回転すると,位相調整機構6により駆動軸8の回転が受け胴11に伝達されて受け胴11が回転し,更に,ギヤ12a,bにより受け胴11の回転が加工胴10に伝達されて加工胴10が回転する。

0019

加工部1毎に位相調整機構6を設け,位相調整機構6を介して加工部1の受け胴11と駆動軸8を連結させているのは,ウェブ加工装置が備える複数の加工部1の位相をそれぞれ単独で調整できるようにするためである。ウェブ加工装置が備える加工部1は,ウェブ加工装置の駆動軸8により回転するため,位相調整機構6により駆動軸8の回転が減速または増速されて加工胴10に伝達されることで,駆動軸8の回転に対する加工胴10の位相を変化させることができる。

0020

位相調整機構6としては,ハーモニックドライブ登録商標)や差動歯車機構を利用することができ,このような機構では,調整用モータ6aを回転させることで,出力軸(ここでは,駆動軸8)の回転を増速または減速できる。

0021

加工部1の位相基準位置を検出する位相検出部5を加工部1毎に設けているのは,加工部1の位相を自動的に調整するには,アクチュエータとなる位相調整機構6に加え,加工部1で発生している位相誤差を算出できることが必要になるからである。加工部1で発生している位相誤差を算出する手法は様々あるが,本実施形態では,位相検出部5が位相基準位置を検出するタイミングと,加工部1で位相誤差が発生していない時のタイミングの差を位相誤差として算出している。

0022

図2は,加工部1の位相基準位置を検出する仕組みを説明する図である。図2に図示したように,本実施形態では,加工部1の位相基準位置を検出できるように,加工胴10と同期して回転する円板5aをギヤ12aに取り付け,加工部1の位相基準位置に該当する円板5aの周面上の箇所にマーク5cを設け,センサ5bによりマーク5cを検出するようにしている。円板5aの周面上に設けるマーク5cとしては,光反射板磁石または突起物などが考えられ,センサ5bはマーク5cに対応したものになる。例えば,マーク5cを光反射板とした場合,センサ5bは光電センサになる。更に,マーク5cを磁石とした場合,センサ5bは磁気センサになり,また,マーク5cを突起物とした場合,センサ5bは変位センサになる。

0023

図1に図示したように,本実施形態において,ニップロール部2は一対のロール20,21で構成されている。下側のロール21は,メインモータ8aにより回転する駆動軸8と速度調整機構7を介して連結し,上側のロール20は,エアシリンダなどによって下側のロール21に加圧された状態になっている。このように構成することで,下側のロール21は駆動軸8によって回転し,上側のロール20は下側のロールに連れ回りすることになる。

0024

本実施形態において,速度調整機構7を介してニップロール部2と駆動軸8を連結させているのは,ニップロール部2の回転速度を調整することで,ニップロール部2で送り出すウェブ9の速度を調整できるようにするためである。加工部1と加工部1の直上流にあるニップロール部2間のテンションは,ニップロール部2の回転速度,すなわち,ニップロール部2で送り出すウェブ9の速度に少なくとも依存するため,速度調整機構7により,ニップロール部2の周速を調整することでこのテンションを調整できる。

0025

ニップロール部2が有するロール21の回転を増速または減速させる速度調整機構7としては,ハーモニックドライブ(登録商標)や差動歯車機構を利用することができ,このような機構では,調整用モータ7aを回転させることで,出力軸(ここでは,駆動軸8)の回転を増速または減速できる。速度調整機構7は,上述の位相調整機構6と同様な機構になるが,位相調整機構6は加工部1の位相を調整すること目的し,速度調整機構7はニップロール部2の周速を調整すること目的しているため,本実施形態ではあえて名称を別にしている。

0026

図3は,本実施形態に係るウェブ加工装置の自動調整システムのブロック図である。制御部3は,プログラマブルロジックコントローラを利用して実現される機能で,図3に図示したように,制御部3は,加工部1の位相を調整する位相調整機構6,ニップロール部2の回転速度を調整する速度調整機構7,加工部1と加工部1の直上流にあるニップロール部2間に設置したテンション検出部4,加工部1の位相基準位置を検出する位相検出部5とそれぞれ接続している。

0027

図4は,制御部3の動作を説明する図である。制御部3は,ウェブ加工装置にて段取り作業が行われる際に実行する処理として,まず,位相検出部5が位相基準位置を検出するタイミングが所定のタイミングになるように,位相調整機構6の調整用モータ6aを制御する位相調整処理(S1)を実行した後,テンション検出部4が検出したテンションが予め設定されたテンションになるように,速度調整機構7の調整用モータ7aを制御するテンション調整処理(S2)と,ウェブ9のテンションに対応付けて,加工ピッチが所定長になる回転速度を記憶し,テンション検出部4が検出したテンションに対応付けられた回転速度になるように,テンション検出部4の直上流にある加工部1に対応する位相調整機構6の調整用モータ6aを制御するピッチ調整処理(S3)を実行する。

0028

加工部1の位相を調整する際,加工部1と加工部1の直上流にあるニップロール部2間のテンションが落ち着かないため,制御部3は,位相調整処理を実施した後に,テンション調整処理とピッチ調整処理を実行する。このような順序で,制御部3が各処理を行うことで,ウェブ9の搬送方向に係る加工の見当ズレが問題ない範囲に収めた後に,テンションおよび加工ピッチの2つが問題ない範囲に収めるため,結果として,ウェブ9の搬送方向に係る加工位の見当ズレよび加工ピッチ,並びに,ウェブ9のテンションの3つが問題ない範囲に収まるようになる。

0029

まず,制御部3が実行する位相調整処理(S1)について説明する。図5は,制御部3が実行する位相調整処理(S1)を説明する図である。ウェブ加工装置にて段取り作業が開始されると,制御部3は位相調整処理(S1)を実行する。位相調整処理(S1)は,それぞれの加工部1に発生している位相誤差が所定の範囲に収まるまで実行される処理で,位相調整処理(S1)において,制御部3は,加工部1の位相基準位置を検出した信号が位相検出部5から入力されると(S10),加工部1の位相基準位置を検出した信号が入力された時のタイミングを取得した後(S11),取得したタイミングと所定のタイミングとの差を,位相基準位置を検出した位相検出部5に対応する加工部1で発生している位相誤差として算出し(S12),この加工部1で発生している位相誤差を修正するように,この加工部1に対応する位相調整機構6を制御する(S13)。

0030

本実施形態では,制御部3が,加工部1の位相基準位置を検出した信号が入力された時のタイミングがわかるように,図1のように,アブソリュート型エンコーダ8bを駆動軸8に取り付け,加工部1の位相基準位置を検出した信号が入力された時の駆動軸8の回転角度を,加工部1の位相基準位置を検出した信号が入力された時のタイミングとして取得する。そして,制御部3は,加工部1に位相誤差が発生していないときの駆動軸8の回転角度との差(具体的にはパルス数になる)を位相誤差として算出する。なお,加工部1に位相誤差が発生していないときの駆動軸8の回転角度は,予め制御部3に設定される。

0031

制御部3は,加工部1で発生している位相誤差を修正するように,この加工部1に対応する位相調整機構6を制御する際,位相調整機構6が有する調整用モータ6aを回転させて,加工部1に発生している位相誤差を修正する。加工部1の位相が進んでいる場合,制御部3は,加工部1の胴の回転速度が減速するように,位相調整機構6が有する調整用モータ6aを回転させる制御信号を出力することになる。また,加工部1の位相が遅れている場合,制御部3は,加工部1の胴の回転速度が増速するように,位相調整機構6が有する調整用モータ6aを回転させる制御信号を出力することになる。

0032

次に,制御部3が実行するテンション調整処理(S2)について説明する。図6は,制御部3が実行するテンション調整処理(S2)を説明する図である。ウェブ加工装置においてウェブ加工の段取り作業が開始され位相調整処理(S1)が終了すると,制御部3はテンション調整処理(S2)を実行する。テンション調整処理(S2)は,所定のサンプリング周期で実行される処理で,テンション調整処理(S2)において,制御部3は,加工部1と加工部1の直上流のニップロール部2間に設置されたテンション検出部4の出力を取得し(S20),テンション検出部4の出力で示されるテンションが,予め制御部3に設定されているテンション(ウェブ9が切れないテンションになる)になるように,テンション検出部4の直上流にあるニップロール部2に対応する速度調整機構7を制御する(S21)。

0033

具合的に,制御部3は,速度調整機構7が有する調整用モータ7aを回転させて,加工部1と加工部1の直上流のニップロール部2間のテンションを調整する。加工部1と加工部1の直上流のニップロール部2間のテンションが所定のテンションよりも低い場合,制御部3は,ニップロール部2が有するロール21の回転速度が減速するように,速度調整機構7が有する調整用モータ7aを回転させる制御信号を出力することになる。また,加工部1と加工部1の直上流のニップロール部2間のテンションが所定のテンションよりも高い場合,制御部3は,ニップロール部2が有するロール21の回転速度が増速するように,速度調整機構7が有する調整用モータ7aを回転させる制御信号を出力することになる。

0034

次に,制御部3が実行するピッチ調整処理(S3)について説明する。図7は,制御部3が実行するピッチ調整処理(S3)を説明する図である。ウェブ加工装置においてウェブ加工の段取り作業が開始され位相調整処理(S1)が終了すると,制御部3はピッチ調整処理(S3)を実行する。ピッチ調整処理(S3)は,テンション調整処理(S2)と同様に,所定のサンプリング周期で実行される処理で,ピッチ調整処理(S3)において,制御部3は,加工部1と加工部1の直上流のニップロール部2間に設置されたテンション検出部4の出力を取得し(S30),テンション検出部4の出力で示されたテンションに対応する加工部1の回転速度を特定し(S31),この回転速度になるように,テンション検出部4の直下流にある加工部1に対応する位相調整機構6の調整用モータ6aを制御する(S32)。

0035

1 加工部
10加工胴
11 受け胴
2ニップロール部
3 制御部
4テンション検出部
5位相検出部
5a円板
5bセンサ
5cマーク
6位相調整機構
6a 位相調整機構の調整用モータ
7速度調整機構
7a 速度調整機構の調整用モータ
9 ウェブ

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