図面 (/)

技術 記録装置、判定方法

出願人 キヤノン株式会社
発明者 永山正登
出願日 2015年4月21日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2015-087072
公開日 2016年12月8日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2016-203472
状態 特許登録済
技術分野 インクジェット(インク供給、その他) 付属装置、全体制御 光学的手段による材料の調査、分析
主要キーワード 分光放射スペクトル 反射比率 内蔵センサ 本体部品 IV変換回路 未印刷領域 nm周辺 駆動順序
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年12月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

記録媒体の種類を簡易に判定可能な記録装置を提供する。

解決手段

第1の光源によるパッチからの反射光量を取得し、波長帯域が第1の光源と異なる第2の光源によるパッチからの反射光量を取得する。2つの取得された反射光量の比率に基づいて、パッチが記録された記録媒体の種類を判定する。

概要

背景

インクジェット記録方式による記録媒体への記録(印刷)は、装置構成が比較的安価に構成可能なこと、色の安定性が高いこと、から広く使用されている。また、写真印刷を目的とした光沢/半光沢紙アート紙やコート紙など様々な目的に合わせて記録媒体が提供されている。記録装置側でも、それらの多種多様な記録媒体に対して、それぞれ最適な条件で記録媒体上に画像を記録するために、記録媒体の特性に合わせたパラメータが設定される。例えば、記録媒体上へのインク打ち込み量、染料顔料インクの種類、記録媒体搬送時の搬送量や搬送速度などが設定される。

これらのパラメータの設定は、記録媒体の種類に応じて記録時や記録前に設定されるが、ユーザにより記録媒体の種類の設定が行われる場合がある。例えば、印刷時にユーザがプリンタドライバユーザインタフェース(UI)を介して一覧表示から記録媒体を選択したり、記録装置に記録媒体をセットした際に記録装置上に構成された操作パネルなどのUIを介して記録媒体の種類を選択したりする。

一方、前述のように記録媒体の種類は多種多様であるので、ユーザが選択を誤ることも考えられる。もし、ユーザが選択を誤った場合には、記録装置はユーザ設定に基づいて印刷時のパラメータを設定するので、結果的に、誤ったパラメータのまま印刷が実行されてしまう。

そのような場合、記録媒体の物理特性が近い記録媒体同士の場合には画像劣化のみで済む。しかしながら、物理特性が異なる記録媒体同士の場合にはインク溢れによる記録装置への汚れ付着や染料/顔料インクの誤選択による記録装置内部へのインク転写汚れなど、記録装置本体に対して致命的な影響を与えるおそれがある。

特許文献1には、正反射系乱反射系を持つセンサを用いて記録媒体からの正反射/乱反射の反射量を比較し、また、センサで連続的に取得した値を周波数解析することにより記録媒体の種類を見分け、プリントモードを選択することが記載されている。特許文献1では、記録媒体の光沢度を正反射と乱反射の比率から検出し、また、記録媒体の表面粗さを周波数解析により検出して、記録媒体の種類を判別している。

概要

記録媒体の種類を簡易に判定可能な記録装置を提供する。第1の光源によるパッチからの反射光量を取得し、波長帯域が第1の光源と異なる第2の光源によるパッチからの反射光量を取得する。2つの取得された反射光量の比率に基づいて、パッチが記録された記録媒体の種類を判定する。

目的

本発明は、記録媒体の種類を簡易に判定可能な記録装置、判定方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

第1の光源によるパッチからの反射光量を取得する第1の取得手段と、波長帯域が前記第1の光源と異なる第2の光源による前記パッチからの反射光量を取得する第2の取得手段と、前記第1の取得手段により取得された反射光量と前記第2の取得手段により取得された反射光量との比率に基づいて、前記パッチが記録された記録媒体の種類を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする記録装置

請求項2

第1の記録媒体に記録された前記パッチの反射光量の波長に対する変化の程度は、第2の記録媒体に記録された前記パッチの反射光量の波長に対する変化の程度と異なっており、前記判定手段は、前記比率が基準値よりも大きいか否かに基づいて、前記パッチが記録された記録媒体が前記第1の記録媒体であるか若しくは前記第2の記録媒体であるかを判定することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。

請求項3

前記第1の光源の波長帯域は、前記第2の光源の波長帯域よりも短いことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。

請求項4

前記第1の記録媒体は、受容層粒子インク粒子よりも小さい記録媒体であり、前記第2の記録媒体は、前記受容層の粒子が前記インク粒子よりも大きい記録媒体であり、前記判定手段は、前記比率が前記基準値よりも大きい場合に前記第1の記録媒体であると判定し、前記比率が前記基準値よりも小さい場合に前記第2の記録媒体であると判定することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。

請求項5

前記第1の記録媒体は光沢紙を含み、前記第2の記録媒体はコート紙を含むことを特徴とする請求項4に記載の記録装置。

請求項6

前記第1の取得手段は、前記第1の光源を発光させて前記パッチからの反射光量を取得することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の記録装置。

請求項7

前記第2の取得手段は、前記第2の光源を発光させて前記パッチからの反射光量を取得することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記録装置。

請求項8

前記第1の取得手段は、複数の階調に対応する複数のパッチからの反射光量を取得し、前記第2の取得手段は、前記複数の階調に対応する前記複数のパッチからの反射光量を取得し、前記判定手段は、各階調における、前記第1の取得手段により測定された反射光量と前記第2の取得手段により取得された反射光量との前記比率に基づいて、前記パッチが記録された記録媒体の種類を判定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の記録装置。

請求項9

前記判定手段は、各階調で取得された前記比率のうちの最大値に基づいて、前記パッチが記録された記録媒体の種類を判定することを特徴とする請求項8に記載の記録装置。

請求項10

濃度取得対象のパッチからの第3の光源による反射光量を測定する測定手段と、前記第3の光源の分光特性を記憶する第1の記憶手段と、基準光源の分光特性を記憶する第2の記憶手段と、前記測定手段により測定された前記第3の光源による反射光量と、前記第1の記憶手段に記憶された前記第3の光源の分光特性と、に基づいて、前記濃度取得対象のパッチの分光特性を推定する推定手段と、前記推定手段により推定された前記濃度取得対象のパッチの分光特性と、前記第2の記憶手段に記憶された前記基準光源の分光特性と、に基づいて、前記濃度取得対象のパッチの濃度を取得する濃度取得手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の記録装置。

請求項11

前記第3の光源の分光特性と前記基準光源の分光特性の差は、前記第3の光源の個体差に対応することを特徴とする請求項10に記載の記録装置。

請求項12

前記推定手段は、前記判定手段により判定された前記記録媒体の種類に対応する複数の基準分光特性に基づいて、前記濃度取得対象のパッチの分光特性を推定することを特徴とする請求項10又は11に記載の記録装置。

請求項13

前記推定手段は、前記複数の基準分光特性それぞれと前記第3の光源の分光特性とから算出される複数の反射光量それぞれを前記測定手段により測定された反射光量と比較し、前記測定手段により測定された反射光量に最も近くなるような基準分光特性を特定し、当該特定された基準分光特性を前記濃度取得対象のパッチの分光特性として推定する、ことを特徴とする請求項12に記載の記録装置。

請求項14

前記第1の光源および前記第2の光源はそれぞれ、R(赤)、G(緑)、B(青)のうちいずれかの光を発光する光源であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の記録装置。

請求項15

前記パッチは、C(シアン)、M(マジェンダ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のうちいずれかの色で記録されるパッチであることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の記録装置。

請求項16

前記パッチをインクジェット記録方式により記録する記録手段、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の記録装置。

請求項17

記録装置において実行される判定方法であって、第1の光源によるパッチからの反射光量を取得する第1の取得工程と、波長帯域が前記第1の光源と異なる第2の光源による前記パッチからの反射光量を取得する第2の取得工程と、前記第1の取得工程において取得された反射光量と前記第2の取得工程において測定された反射光量との比率に基づいて、前記パッチが記録された記録媒体の種類を判定する判定工程と、を有することを特徴とする判定方法。

技術分野

0001

本発明は、記録媒体に記録する記録装置判定方法に関する。

背景技術

0002

インクジェット記録方式による記録媒体への記録(印刷)は、装置構成が比較的安価に構成可能なこと、色の安定性が高いこと、から広く使用されている。また、写真印刷を目的とした光沢/半光沢紙アート紙やコート紙など様々な目的に合わせて記録媒体が提供されている。記録装置側でも、それらの多種多様な記録媒体に対して、それぞれ最適な条件で記録媒体上に画像を記録するために、記録媒体の特性に合わせたパラメータが設定される。例えば、記録媒体上へのインク打ち込み量、染料顔料インクの種類、記録媒体搬送時の搬送量や搬送速度などが設定される。

0003

これらのパラメータの設定は、記録媒体の種類に応じて記録時や記録前に設定されるが、ユーザにより記録媒体の種類の設定が行われる場合がある。例えば、印刷時にユーザがプリンタドライバユーザインタフェース(UI)を介して一覧表示から記録媒体を選択したり、記録装置に記録媒体をセットした際に記録装置上に構成された操作パネルなどのUIを介して記録媒体の種類を選択したりする。

0004

一方、前述のように記録媒体の種類は多種多様であるので、ユーザが選択を誤ることも考えられる。もし、ユーザが選択を誤った場合には、記録装置はユーザ設定に基づいて印刷時のパラメータを設定するので、結果的に、誤ったパラメータのまま印刷が実行されてしまう。

0005

そのような場合、記録媒体の物理特性が近い記録媒体同士の場合には画像劣化のみで済む。しかしながら、物理特性が異なる記録媒体同士の場合にはインク溢れによる記録装置への汚れ付着や染料/顔料インクの誤選択による記録装置内部へのインク転写汚れなど、記録装置本体に対して致命的な影響を与えるおそれがある。

0006

特許文献1には、正反射系乱反射系を持つセンサを用いて記録媒体からの正反射/乱反射の反射量を比較し、また、センサで連続的に取得した値を周波数解析することにより記録媒体の種類を見分け、プリントモードを選択することが記載されている。特許文献1では、記録媒体の光沢度を正反射と乱反射の比率から検出し、また、記録媒体の表面粗さを周波数解析により検出して、記録媒体の種類を判別している。

先行技術

0007

米国特許第6,425,650号

発明が解決しようとする課題

0008

前述のように本体に対して影響を与えるような物理特性では、記録媒体表面の受容層が主な要因となる。例えば、染料インク、顔料インクのどちらを選択するかに関しては受容層とインク粒子の大きさの関係で決まり、例えば、いわゆるRCベース光沢紙のようにインク粒子よりも受容層の粒子サイズが小さい場合には、インクが受容層の上で定着する。そのため、記録媒体が誤って選択され、それに応じたインク量で印刷が行われると、本来最適なインク量ではなく、記録媒体の表面上に残ったインクが本体部品転写するおそれが生じてしまう。また、コート紙やアート紙などの場合、紙の風合いを残すために、一般的に受容層のサイズが大きく構成されており、受容層よりも下部にある紙の基材へインクがしみこんで定着する。そのような記録媒体では、RCベースの光沢紙と比較して、定着時に受容層で受けられるインクの量が少ない。そのため、誤ったインク量で印刷を行ってしまうと記録媒体上でのインク溢れが生じたり、浸透した基材がインクの水分を吸収して変形し、結果的に記録ヘッドと記録媒体との擦れなどが生じてしまう。

0009

このように記録媒体の特徴は受容層の構造が主要因となっているが、その受容層の粒子サイズは数十μm〜数百μm程度のサイズである。また、記録媒体には様々な厚さのものがあり、それを考慮すると、数十〜数百μmレベル分解能に対して被写界深度を十分に確保するようなセンサを光学的に構成して記録装置に組み込むことは、コストや光学系部品のサイズ的に実現が極めて困難である。

0010

本発明の目的は、このような従来の問題点を解決することにある。上記の点に鑑み、本発明は、記録媒体の種類を簡易に判定可能な記録装置、判定方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記課題を解決するため、本発明に係る記録装置は、第1の光源によるパッチからの反射光量を取得する第1の取得手段と、波長帯域が前記第1の光源と異なる第2の光源による前記パッチからの反射光量を取得する第2の取得手段と、前記第1の取得手段により取得された反射光量と前記第2の取得手段により取得された反射光量との比率に基づいて、前記パッチが記録された記録媒体の種類を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

0012

本発明によれば、記録媒体の種類を簡易に判定することができる。

図面の簡単な説明

0013

記録媒体の種類の判定に用いられる読取センサの構成を示す図である。
記録装置のブロック構成を示す図である。
記録ヘッド周辺の構成を示す図である。
GreenLEDとマゼンタパッチについての分光特性を示す図である。
BlueLED及びRedLEDとシアンパッチについての分光特性を示す図である。
記録媒体の分類処理の手順を示すフローチャートである。
記録媒体の分類用パッチチャートを示す図である。
BlueLEDとRedLEDについての反射光量の比率の変化を示す図である。
BlueLEDの分光放射スペクトルのばらつきを説明するための図である。
濃度測定処理で用いられるCMYK濃度測定チャートを示す図である。
濃度測定処理の手順を示すフローチャートである。

実施例

0014

以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。

0015

図1は、記録媒体の種類の判定に用いられる読取センサの構成を示す図である。センサ107はR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の発光色を持つ3色LED101と、可視光領域に分光感度特性を持つ1つのフォトダイオード102を含む読取センサである。センサ107は、記録媒体105および記録媒体105上に印刷されたパッチの色を検出するために、光源から発せられた光による記録媒体105上からの乱反射を検出する。光源からの光は、レンズ103を介して略45度の角度で記録媒体105上に照射され、フォトダイオード102は、レンズ103を介して記録媒体105と垂直な方向の光を受光するように構成されている。LED101からの発光光は、アパーチャ104及びレンズ103を介して記録媒体105上に照射され、記録媒体105上で反射した反射光は、レンズ103及びアパーチャ104を介してフォトダイオード102に入光する。

0016

図2は、記録装置のブロック構成を示す図である。本実施形態では、記録装置200として、インクジェット記録方式により記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置を説明する。本実施形態では、図1のセンサ107は、図3に示すように、記録装置200のキャリッジ301近傍に構成されている。つまり、記録ヘッド212により記録されたパッチ等の画像に対して、記録媒体を逆方向に搬送しながらセンサ107で光学的に読み取ることが可能である。しかしながら、記録媒体105に記録されたパッチ等の画像を光学的に読み取る構成であるならば、上記の構成でなくても良い。

0017

センサ107に搭載されるLED101は、R(赤)、B(青)、G(緑)をそれぞれ独立に発光可能なようにLEDドライバ206により制御される。記録媒体105上からの反射光は、フォトダイオード102(受光部)で受光され、光電流として検出される。検出された光電流は、IV変換回路207で電圧値に変換され、増幅回路208を介してCPU209のアナログ入力端子へ入力される。CPU209は、ADコンバータを含み、増幅回路208を介して入力された信号がCPU209内でデジタル値として取得される。

0018

入力部202は、ユーザからの指示を受け付ける。例えば、入力部202は電源スイッチや実行キーを含み、ユーザからの電源投入の指示や、印刷実行の指示を受け付ける。表示部205は、ユーザに対して記録装置200の各種情報を表示する。例えば、表示部205はLEDやLCDディスプレイであり、省電力モードであることや、記録装置200が実行可能な各種機能の設定画面を表示する。また、表示部205がタッチパネルである場合には、ソフトウェアキーにより、ユーザからの指示を受付可能である。記録装置200は、インクジェット記録装置として説明するが、印刷機能だけでなく、スキャン機能FAX機能送信機能等が一体化された多機能型周辺装置MFP)として構成される場合もある。入力部202は、入力制御回路201を介してシステムバス217とデータの送受信が可能なように接続されている。また、表示部205は、出力制御回路204を介してシステムバス217とデータの送受信が可能なように接続されている。

0019

インタフェース(I/F)回路203は、記録装置200と外部のLAN等のネットワークとを接続する。記録装置200は、インタフェース回路203により、外部のホストコンピュータ等の装置との間で各種ジョブやデータ等の送受信を行う。インタフェース回路203は、有線ネットワーク適応したものであっても良いし、無線ネットワークに適応したものであっても良い。また、通信距離が数cm〜数十cmの近距離無線通信(NFCやBluetooth)に適応したものであっても良い。記録装置200は、例えば、携帯無線端末から近距離無線通信を介して、印刷ジョブや画像データを受信することも可能である。

0020

メモリ210は、例えばROMやRAMを含む記憶部であり、各種機能を実行するためのプログラムや、記録装置200を制御するための制御プログラム等が格納されている。また、CPU209のワーキングメモリとしても用いられる。例えば、ROMに格納されているプログラムがRAMに読み出されてCPU209により実行されることにより、後述する各フローチャートの処理が実現される。記憶部としては、ハードディスク(HD)等の大容量記憶部も含まれる。本実施形態で用いられる各種特性情報は、例えばそのようなハードディスクに記憶されている。

0021

記録ヘッド駆動回路211は、ノズル駆動順序等、記録ヘッド212の記録動作を制御する。記録ヘッド212は、例えば図3に示すようなシリアル走査型の記録ヘッドであり、インクを貯留するインクタンクと接続され、インク滴吐出するノズルが複数構成されている。記録ヘッド212は、例えば、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のインク滴を吐出可能である。インク色は、特にCMYKに限られず、特色インクなどに適応したインクタンクを搭載するようにしても良い。記録ヘッド212は、シリアル走査型の記録ヘッドに限られず、記録可能領域幅に渡ってノズル列が構成されたラインヘッド型の記録ヘッドであっても良い。記録ヘッド駆動制御回路211は、記録ヘッド212に搭載されセレクタやスイッチを含むノズル駆動回路に対して、印刷対象の画像データに応じた駆動信号を供給する。

0022

図3は、記録ヘッド212周辺の構成を示す図である。図3は、シリアル走査型の記録ヘッドを示しており、記録媒体105の搬送方向と交差する方向にキャリッジ301がガイドレールに沿って往復移動する。図3に示すように、記録ヘッド212は、キャリッジ301上に構成されており、キャリッジ301の移動に伴って記録媒体105を走査する。記録ヘッド212と記録ヘッド駆動制御回路211とは、フレキシブルケーブルにより接続されている。記録媒体105は、搬送モータ214により駆動されるLFラインフィードローラにより、図3中の搬送方向に搬送される。例えば、記録媒体105の走査と記録媒体105の所定量の搬送とが交互に行われることにより、記録媒体105上に画像が記録される。図1のセンサ107は、図3に示すように、キャリッジ301の下部に構成され、キャリッジ301の移動に伴って、記録媒体105上の画像を走査して光学的に読み取ることができる。

0023

搬送モータ駆動回路213は、キャリッジ301の移動等と連携して適切に記録媒体105を搬送するよう搬送モータ214を制御する。キャリッジ(CR)モータ216は、キャリッジ301の移動を制御する。キャリッジモータ駆動回路215は、印刷対象の画像データに応じてキャリッジモータを駆動する。

0024

印刷対象の画像データは、例えば、インタフェース回路203を介して外部から受信して記憶部に格納されるか、若しくは、ハードディスク等の記憶部に予め格納されている。印刷対象の画像データとは、例えば、アプリケーションにより作成された画像データや、キャリブレーションを目的とするパッチ画像データである。CPU209は、画像データを記憶部から読み出し画像処理部217を制御して、記録ヘッド212を用いた記録用のデータへの変換(二値化処理)を実行する。画像処理部217は、二値化処理の他、色空間変換HV変換、ガンマ補正、画像の回転等、種種の画像処理を実行する。

0025

以下、本実施形態における記録媒体の種類の判定処理について説明する。本実施形態では、記録媒体105上に印刷されたパッチを、センサ107に設けられた2色の光源により各反射光量を測定し、それらの2つの反射光量の比率に基づいて記録媒体の種類を判定する。

0026

図4は、GreenLEDの発光スペクトル分布と、GreenLED光源で測定した際の反射光量が同程度になるよう複数種類の記録媒体上にマゼンダインクを記録したパッチの分光反射スペクトルとを示す図である。パッチのスペクトル形状は、大きく2つに分類される。一つは、インク粒子よりも受容層の粒子サイズが小さい記録媒体、つまり光沢紙、半光沢紙、プルーフ用紙などの種類に対応するスペクトル形状である。そのような種類の記録媒体は、受容層の上にインクが定着するので、インク粒子そのものの分光反射スペクトルが支配的なスペクトル形状を示す。また、一つは、コート紙やアート紙、普通紙など、インク粒子に比べて受容層が大きい、あるいは受容層がなく紙の繊維サイズが大きい記録媒体の種類に対応するスペクトル形状である。そのような種類の記録媒体は、印刷されたインクは受容層あるいは紙繊維の間に入り込むので、紙の地色の影響を受けたスペクトル形状を示す。

0027

図5は、コート紙及び光沢紙において、シアンパッチの分光反射スペクトルを紙白の反射光量で規格化したものと、BlueLED及びRedLEDの分光放射スペクトルとを示す図である。センサ107により測定される反射光量は、パッチの分光反射スペクトルと各LEDの分光放射スペクトルとを積和したものとなる。図5に示されるように、RedLEDを用いた測定の場合にはコート紙及び光沢紙でほぼ同じ反射光量を得るが、BlueLEDを用いた測定の場合には光沢紙系の反射光量がコート紙系の反射光量よりも大きくなる。本実施形態では、そのような特性を利用して記録媒体の種類を判定する。つまり、あるインク色の特性に対して、異なる発光スペクトル分布を有する2色の光源による反射光量を測定することによって、記録媒体の種類を判定する。

0028

図6は、記録媒体の分類処理(判定処理)の手順を示すフローチャートである。図6の処理は、例えば、CPU209がROMに格納されているプログラムをRAMに読み出して実行することにより実現される。

0029

まず、S601及びS602において、記録媒体105が図6の処理により分類可能な記録媒体であるか否かを判定する。例えば、CPU209は、対象のパッチ画像(以下、単にパッチという)を印刷する前にS601でBlueLEDを点灯して記録媒体105の紙白部分からの反射光量を測定する。そして、S602でRedLEDを個別に点灯して記録媒体105の紙白部分からの反射光量を測定する。

0030

S603において、CPU209は、BlueLEDとRedLEDを用いて記録媒体の紙白部分を測定した際のそれぞれの反射光量の比率が10以下であるか否かを判定する。ここで、10以下であると判定された場合には、S604において、CPU209は、本記録媒体105は、分類処理不可能と判定して図6の処理を終了する。

0031

S603での判定処理とは、つまり、測定対象の記録媒体に予め色が付いているか否かを判定することである。予め着色されている記録媒体の場合には、パッチを印刷した際に反射光量に記録媒体の着色分が重畳するので、正確に分類できない可能性がある。そのため、S603で分類処理が可能か否かを判定する。ここで、S603ではS601及びS602で得られた反射光量をそのまま比較しているが、これは、予め白色基準板でBlueLEDとRedLEDによる記録媒体105からの反射光量を規格化していることによる。しかしながら、規格化されていない場合でも、記録媒体105以外の基準パッチを用いて規格化するようにしても良い。若しくは、記録媒体105上に無彩色のパッチを印刷してそれをBlueLEDとRedLEDの両光源で測定し、その反射光量に基づいて規格化処理を行うようにしても良い。また、S603での反射光量の比率の基準値を10としているが、記録媒体の分類の精度に対応した記録媒体の着色の許容度に応じて適宜設定されても良い。

0032

S603で分類可能な記録媒体と判定された場合にはS605に進み、記録媒体分類用のパッチチャートを印刷する。図7は、記録媒体の分類用パッチチャートの一例を示す図である。パッチチャートは、例えば、センサ107の走査方向に並ぶ13階調のシアンパッチから形成されており、パッチC1からC13に従ってインク滴の打ち込み量が多く、濃度が濃くなるようなパッチ構成になっている。また、パッチC1から1つおきに濃度が段階的に濃くなり、パッチC7で折り返して同様に1つ置きに濃度が濃くなるようにパッチが配置されている。これは、高濃度のパッチの場所が集中することによる印刷後の紙の凹付きを防止するためである。また、パッチとパッチの間には未印刷領域が設けられており、これによっても印刷後の凹付きを防止している。

0033

S606において、パッチの印刷が終了すると、CPU209は、BlueLEDを点灯し、キャリッジ301を走査方向に移動させながら、センサ107の受光信号を取得することにより、印刷された全ての階調に対応するパッチからの反射光量を測定する。このとき、測定前にインクの記録媒体105上への定着を促すために、所定のウェイト時間を設けるようにしても良い。BlueLEDでの反射光量の測定が終了すると、S607において、CPU209は、各階調に対応したパッチについて、S601で測定した記録媒体105の紙白部分の反射光量との比率を算出する。

0034

S608において、CPU209は、RedLEDを点灯し、キャリッジ301を走査方向に移動させながら、センサ107の受光信号を取得することにより、印刷された全ての階調に対応するパッチからの反射光量を測定する。RedLEDでの反射光量の測定が終了すると、S609において、CPU209は、各階調に対応したパッチについて、S602で測定した記録媒体105の紙白部部の反射光量との比率を算出する。

0035

S607及びS609により、シアンの各階調に対応するパッチについて、BlueLEDとRedLEDの両方の光源で測定された反射光量が得られる。S610において、CPU209は、これらの結果を基に、反射光量の比率の最大値を求める。つまり、各階調に対応するパッチの測定結果Br[n]とRr[n](n:階調)について、全階調についてBr[n]/Rr[n]を算出し、それらの数値のうちの最大値MaxRRを求める。図8横軸をパッチの階調nとし、縦軸をBr[n]/Rr[n]としたグラフを示す図である。MaxRRは、縦軸の最大値を表す。なお、Br[n]はBlueLEDで測定された各階調の反射光量であり、Rr[n]はRedLEDで測定された各階調の反射光量である。

0036

図8に示すように、階調が大きくなるにつれて、光沢紙の方がより急峻にBr[n]/Rr[n]が変化する。図5で説明したように、BlueLEDについては、光沢紙に対する反射光量の方が、コート紙に対する反射光量よりも大きい。一方、RedLEDについては、光沢紙に対する反射光量とコート紙に対する反射光量はほぼ同じである。従って、図8に示すように、階調が大きくなると、B/Rは、光沢紙の方がコート紙よりも大きく変化する。

0037

S611において、CPU209は、S610で算出されたMaxRRが30以下であるか否かを判定する。ここで、30以下であると判定された場合にはS613に進み、CPU209は、測定対象の記録媒体105はコート紙系であると分類(判定)する。一方、30を超えると判定された場合にはS612に進み、CPU209は、測定対象の記録媒体105は光沢紙系であると分類(判定)する。ここで、S611の判定の基準値は30でなく、例えば、分類の精度や、コート紙系/光沢紙系の具体的な記録媒体の製品に応じて、適宜設定されても良い。S612及びS613の処理後、図6の処理を終了する。

0038

図6の処理によって記録媒体の種類が判定され、その判定結果に基づいて、記録装置での設定が決定されるようにしても良い。例えば、記録装置が顔料/染料の2種類のブラックインクを有する場合、記録媒体が光沢紙系であると判定された場合には染料インクを使用し、コート紙系であると判定された場合には顔料インクを使用するように記録媒体についてのパラメータが設定される。例えば、パラメータは、記録装置本体に予め記憶され、操作パネル等でユーザが記録媒体を選択する場合に有効化されても良い。また、パラメータは、記録装置と接続されたホストコンピュータ内に記憶されて、プリンタドライバによる用紙設定の際に用いられるようにしても良い。

0039

図6の処理は、ユーザによる記録装置への新規の記録媒体の追加手順において実行されても良い。若しくは、ユーザが記録媒体の判定処理を指示した際に実行されるようにしても良い。

0040

図6の処理では13階調のパッチチャートを使用して記録媒体の判定処理を行っている。そのような構成により、インクの打ち込み量に対する反射光量の記録媒体によるばらつきの影響を低減することができる。しかしながら、任意の1階調のパッチの測定結果のみをS611の処理において基準値と比較するようにしても良い。

0041

図6の処理では、BlueLEDとRedLEDそれぞれによりパッチチャートの反射光量を測定し、その2色の光源の反射光量の比率を用いて記録媒体を判定している。そのような構成により、インク溢れやパッチを印刷する記録ヘッドの吐出量個体ばらつきによらずに、記録媒体の分類処理を行うことができる。しかしながら、記録媒体に対する記録ヘッドの吐出量の個体間差が小さい場合には、RedLEDのみの反射光量そのものの比率によって判定を行うようにしても良い。前述のように、光沢紙系の記録媒体ではパッチからの反射光量はインクそのものの分光スペクトルの特徴が現れ、コート紙系の記録媒体では記録媒体の紙白の影響がある。従って、例えばシアンパッチをRedLED光源で測定した場合には光沢紙とコート紙では最高濃度が異なることになる。そのような性質を利用することによって、多階調パッチの印刷と、その最高濃度を測定することによってコート紙系、光沢紙系の分類処理を行うようにしても良い。

0042

また、図6のS603では、2色の反射光量の比率が所定の範囲(例えば10)内である場合には分類不可能と判定されて処理を終了しているが、分類不可能と判定された場合にLEDの色とパッチの色を変更して再度測定を行うようにしても良い。例えば、BlueLEDとGreenLEDにより、マジェンダパッチを読み取るようにしても良い。

0043

パッチの濃度変化に対して反射光量の比率が異なっていくような複数の波長帯域の光源を用いて、図6の判定処理は行われている。つまり、1光源と分光が可能な受光部による構成によっても、図6の判定処理は可能である。例えば、白色LEDとRGBカラーフィルタを搭載するフォトICとの組み合わせや、一般的な1光源とカラーフィルタを有する濃度計、あるいは分光測色センサを用いて、図6の判定処理を行うようにしても良い。濃度計の場合には、図6と同様にパッチを測定し、記録媒体からの反射に対して濃度計によって得られるカラーフィルタを通して受光されたRとBについての値の比率によって記録媒体の分類が可能である。また、分光測色センサの場合には、特定の波長帯域の値同士、例えば図7のシアンパッチであれば、450nm周辺帯域の値と650nm周辺帯域の反射比率から同様の結果を得ることができる。

0044

以上のように本実施形態によれば、複雑な光学構造を必要とせず簡易な構成で記録媒体の種類を判定することができる。

0045

濃度測定及びセンサ補正方法
次に、図6の記録媒体の分類処理を用いた濃度測定方法について説明する。

0046

図1で示すセンサに搭載された光源はRGB3色のLEDであるが、各色の分光放射スペクトル形状には個体ばらつきが存在する。例えば、3色それぞれについてピーク波長20nm程度のばらつきがある。図9は、イエローインクで記録されたイエローパッチ分光反射率特性と、BlueLEDの分光放射スペクトルを示すグラフである。BlueLEDでイエローパッチを照らした場合、パッチからの乱反射光量は、BlueLEDの分光放射スペクトルとパッチの分光反射スペクトルが積和された総量となる。従って、BlueLEDの個体ばらつきによって分光放射スペクトルが波長方向にシフトした場合、BlueLEDの個体によってパッチからの反射光量が異なる結果となる。例えば、図9のBlueLEDとイエローパッチの分光スペクトル同士の組合せの場合、BlueLED側のスペクトル形状が456nmと476nmのピーク波長を持つ2つのセンサ同士で比較すると、イエローパッチからの反射光量には1.6倍の差が生じる。

0047

インクジェット記録方式は他の記録方式と比較して高濃度まで安定的に色出力が可能なことや比較的安価に色校正が可能である特徴を有する。インクジェット記録装置には、高精度に色管理を行うアプリケーションとして、色を一定に保つクローズドループカラーキャリブレーション機能を搭載した記録装置がある。一般的にはユーザの簡便性を高めるために、記録装置に測色器あるいは濃度測定器を搭載し、ユーザがキャリブレーションの実行を指示すると、自動的に校正用パッチチャートを印刷する。その後、内蔵センサにより測色が行われ、その結果をフィードバックすることによりキャリブレーションが行われる。高精度なキャリブレーション精度が要求されるので、チャート測定には高い精度が要求される。

0048

これに対し、LEDの分光放射スペクトルと記録媒体ごとの分光反射スペクトルを予め保持しておくことによって、簡易に精度よく濃度測定することができる。前述のように、記録媒体の分光反射スペクトルと、LEDの個体ごとの分光放射スペクトルが予め既知であれば、別のLED個体で測定された反射光量に対してどの程度の差があるかを推定することができる。

0049

ある既知の分光放射スペクトルLED_Rref(λ)、LED_Gref(λ)、LED_Bref(λ)のLEDと受光分光感度スペクトルPDref(λ)のフォトダイオードとで構成されるセンサを基準センサとする。そして、他の既知の分光放射スペクトルLED_Rn(λ)、LED_Gn(λ)、LED_Bn(λ)のLEDnと受光分光感度スペクトルPDn(λ)のフォトダイオードとで構成された同様の構成のセンサをセンサnとする。その2つのセンサにより分光反射スペクトルRy(λ)のカラーパッチをBlueLEDで測定した受光量は、基準センサで測定される受光量をIref、センサnで測定される受光量をInとすると、各受光量は次式(1)、(2)で算出される。

Iref_B = Σ[λ=400~700]{LED_Bref(λ)・Ry(λ)・PDref(λ)} ・・・(1)
In_B = Σ[λ=400~700]{LED_Bn(λ)・Ry(λ)・PDn(λ)} ・・・(2)

つまり、LED、フォトダイオード、色パッチの各分光スペクトルが既知であれば、複数のセンサのある一個体で測定された結果を他の個体で測定された結果へとシミュレートすることが可能である。その結果、ばらつきを持つ複数のセンサで測定された各反射光量を、1つの基準センサで測定された結果として補正することが可能となり(センサ補正)、センサの個体差による誤差を抑えた高精度な反射率測定、濃度測定を行うことができる。

0050

LEDとフォトダイオードの分光スペクトルの情報については、例えば、記録装置への搭載前にセンサユニットごとに事前に測定された結果をセンサ内のメモリあるいは記録装置本体に保存しておく。一般的に、フォトダイオードに関しては、受光素子上にフィルタ等が搭載されないようなものであれば分光波長に対しての受光感度の変化は、パッチやLEDの分光スペクトルに対して緩やかである。つまり、前述の受光量Iref、Inに対しての寄与度は低い。従って、フォトダイオードについては、固体ごとに測定する代わりに、ある一個体で測定された分光スペクトルの情報を代表として保存しておくようにしても良い。一方、パッチの分光反射率特性は記録媒体によって個別の特性を示す。しかしながら、全ての記録媒体についての分光反射率特性の情報を保存しておくことは困難であるので、図6の記録媒体の判定処理での判定結果を用いて、各代表する分光反射率特性の情報を保存しておくようにしても良い。

0051

前述のように、記録媒体の分光反射スペクトルは、記録媒体の受容層と、記録されたインクの粒子サイズとの間の関係に影響される。光沢紙系と判定された記録媒体同士は、インクの分光反射率特性も近い特性を示す。また、コート紙系と判定された記録媒体同士も、近い分光反射率特性を示す。従って、光沢紙系、コート紙系それぞれの記録媒体について代表とする分光反射スペクトルの情報を予め保持しておき、図11で後述するように、濃度測定の際に図6の判定結果に基づいて、分光反射スペクトルの情報を使用した補正を行う。その結果、個々の記録媒体全てに対して分光反射スペクトルの情報を保存する必要はなく、簡易に高精度にセンサ補正を行うことができる。

0052

図10は、図11に示す濃度測定処理で用いられる濃度取得対象のCMYKパッチチャートの一例を示す図である。また、図11は、濃度測定処理の手順を示すフローチャートである。図10に示すパッチチャートは、CMYK4色で構成された濃度測定用のパッチチャートであり、それぞれの色は図7に示したパッチチャートと同様に13階調で構成されている。パッチチャート中の個々のパッチはそれぞれ千鳥状に配置されており、印刷後の紙の凹付きを防止するように構成されている。

0053

S1101において、CPU209は、入力部202や表示部205で濃度測定の開始指示を受け付けると、図10のCMYKの各単色で構成された濃度測定用のパッチチャートを印刷するように各部を制御する。印刷が終了すると、濃度の基準となる紙白レベルを各LEDで取得する。つまり、S1102において、CPU209は、RedLEDを点灯して記録媒体の紙白部分からの反射光量を測定する。S1103において、CPU209は、GreenLEDを点灯して記録媒体の紙白部分からの反射光量を測定する。そして、S1104において、CPU209は、BlueLEDを点灯して記録媒体の紙白部分からの反射光量を測定する。

0054

S1102〜S1104での反射光量の取得が終了すると、S1101で印刷されたパッチチャートのパッチを各LEDで照射し、その反射光量を測定する。ここで、記録媒体へのインクの定着を安定させるために、印刷終了からパッチの反射光量の測定までの間に所定のウェイト時間を設けるようにしても良い。パッチの反射光量の測定において、マジェンダ及びイエローの各パッチ色に対して補色となるLEDの色を用いて行う。つまり、S1105において、CPU209は、GreenLEDを点灯して、各階調のマジェンダパッチからの反射光量を測定する。S1107において、CPU209は、BlueLEDを点灯させて、各階調のイエローパッチからの反射光量を測定する。

0055

各色について、全ての階調のパッチの反射光量の測定が終了すると、各パッチの紙白部分に対するパッチの反射係数(反射光量の比率)を算出する。つまり、S1106において、CPU209は、各階調のマジェンダパッチの、紙白に対するパッチの反射係数を式(3)より算出する。

0056

Grm[n] = (Gm[n]/Gw)(n:階調1〜13) ・・・(3)
また、S1108において、CPU209は、各階調のイエローパッチの、紙白部分に対するパッチの反射係数を式(4)より算出する。

0057

Bry[n] = (By[n]/Bw)(n:階調1〜13) ・・・(4)
次に、BlueLEDとRedLEDのそれぞれをシアンパッチに照射して反射光量を測定する。そして、2色それぞれについて、紙白部分に対するパッチの反射係数を算出する。つまり、図6のS606〜S609と同じ処理がS1109〜S1112で行われる。

0058

次に、S1113において、CPU209は、RedLEDを点灯してブラックパッチからの反射光量を測定する。次に、S1114において、CPU209は、各階調のブラックパッチの、紙白部分に対するパッチの反射係数を式(5)より算出する。

0059

Ryk[n] = (Rk[n]/Rw)(n:階調1〜13) ・・・(5)
ブラックインクで印刷されたパッチの分光反射スペクトルは、3色のLEDいずれの色に対してもほぼ同じである。そのため、図11では、RedLEDでブラックパッチの反射光量を測定したが、BlueLEDやGreenLEDが用いられても良い。

0060

パッチの反射光量の測定が終了すると、パッチが記録された記録媒体の種類を分類する。つまり、図6のS610〜S613と同じ処理がS1115〜S1118で行われる。但し、S1117において、CPU209は、RAM等の記憶部に予め保存されている、光沢紙系の記録媒体の分光反射スペクトルの情報を読み出す。また、S1118において、CPU209は、RAM等の記憶部に予め保存されている、コート紙系の記録媒体の分光反射スペクトルの情報を読み出す。S1117及びS1118で読み出される分光反射スペクトルの情報は、S1101で印刷されるパッチの階調数と同じ階調数分読み出される。つまり、本例では、S1117及びS1118ではそれぞれ、13階調分の分光反射スペクトルの情報が読み出される。

0061

次に、S1119において、CPU209は、基準センサ(基準光源)のLEDの分光放射スペクトル(基準分光特性)、パッチの反射光量の測定の際に使用したセンサのLEDの分光放射スペクトル、フォトダイオードの受光分光感度スペクトルを読み出す。ここで、LEDの分光放射スペクトルの保存先は個体差に関する情報であるので、センサ内のメモリに保存されたものを読み出すようにしても良い。

0062

各分光スペクトルの情報を読み出すと、各色LEDで測定された反射光量に基づいて、基準センサでの読取結果に相当する濃度を求める。S1120において、CPU209は、マジェンダパッチについて、基準センサでの読取結果に相当する濃度を求める(センサ補正)。S1121において、CPU209は、イエローパッチについて、基準センサでの読取結果に相当する濃度を求める。S1122において、CPU209は、シアンパッチについて、基準センサでの読取結果に相当する濃度を求める。S1123において、CPU209は、ブラックパッチについて、基準センサでの読取結果に相当する濃度を求める。以下、S1120をS1120〜S1123の処理の代表として、センサ補正の動作を説明する。S1121〜S1123の処理もS1120と同様に行われる。

0063

S1120では、CPU209は、S1119で読み出した値を式(2)に適用することで、パッチの分光反射率特性Ry(λ)を推定する。ここで、式(2)における受光量In_Gm[n]は、S1106で得られた反射係数Grm[n]に相当する。従って、CPU209は、特定の階調について、式(2)にS1117若しくはS1118で読み出された13階調分の分光反射スペクトルの情報を順に入力して算出した値をGrm[n]と比較する。そして、Grm[n]に最も近くなるような分光反射スペクトルRyref(λ)を特定する。

0064

ここで、保存されている例えば13階調分の分光反射スペクトルのみを比較対象としても良いし、中間調を計算によって求めても良い。その場合は、ある階調aとa+1の2つの階調に対応する分光反射スペクトルに対して各波長の反射率方向について線形補間することにより、aとa+1の中間調の分光反射スペクトルを求めても良い。若しくは、複数階調それぞれに対応する分光反射スペクトルを用いて、スプラインによる補間方法により新たに分光反射スペクトルを求めても良い。

0065

上記で特定されたRyref(λ)は、上記特定の階調のパッチの分光反射スペクトルと推定される。従って、この分光反射スペクトルRyref(λ)を用いて式(1)から算出されたIref_Gm[n']は、本測定対象のパッチを基準センサで測定した場合の受光量であると推定される。その後、CPU209は、推定されたIref_Gm[n']を濃度情報に変換する。例えば、CPU209は、Iref_Gm[n']の対数をとった値を濃度とする。その濃度は、基準センサを用いた測定結果に相当する濃度となる。

0066

S1121〜S1123においても、S1120と同様の処理が行われる。なお、図11では、ブラックパッチについてもセンサ補正を行っている。しかしながら、無彩色のパッチの場合、分光反射スペクトルの形状が波長に対してフラットに近い特性を持ち、センサ補正を行わなくてもLEDの分光ばらつきによる誤差は小さくなるので、S1123の処理は行われなくても良い。

0067

[その他の実施例]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。

0068

107センサ: 200記録装置: 209 CPU: 210 メモリ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ