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技術 アミロイドβに対するヒト化抗体

出願人 エーシーイミューンソシエテアノニムジェネンテック,インコーポレイテッド
発明者 フェイファーアンドレアピルグレンマリアムースアンドレアスワッツリャン
出願日 2016年8月17日 (3年8ヶ月経過) 出願番号 2016-160107
公開日 2016年12月8日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2016-202186
状態 拒絶査定
技術分野 生物学的材料の調査,分析 突然変異または遺伝子工学 微生物・酵素関連装置 酵素、微生物を含む測定、試験 微生物による化合物の製造 微生物、その培養処理 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 最適戦略 低視力者 中立性 代表する試料 用補助具 身繕い 説明文中 空間的配向
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課題

アミロイドβに対するキメラ抗体およびヒト化抗体、ならびにアルツハイマー病などのアミロイドタンパク質と関連する一群障害および異常である、アミロイドーシス処置における治療的および診断的使用のための方法および組成物の提供。

解決手段

β-アミロイドタンパク質上の少なくとも1つのエピトープに特異的に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片であって、該エピトープが、抗体への結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含む。

概要

背景

アミロイドーシスは単一の疾患単位ではなく、1つまたは複数の臓器または身体系に蓄積するアミロイドと呼ばれる蝋状デンプン様タンパク質細胞外組織沈着を特徴とする多様な進行性疾患プロセスの一群である。アミロイド沈着が蓄積するにつれて、それらは臓器または身体系の正常な機能を妨げ始める。アミロイドーシスには少なくとも15の種類がある。主な型は、既知既往症のない原発性アミロイドーシス、他の何らかの状態に続いて起こる続発性アミロイドーシス、および遺伝性アミロイドーシスである。

続発性アミロイドーシスは、結核細菌感染症家族性地中海熱、骨感染症骨髄炎)、関節リウマチ小腸の炎症(肉芽腫性回腸炎)、ホジキン病、およびハンセン病のような慢性感染症または炎症性疾患の間で起こる。

アミロイド沈着物には、正常血清アミロイドP(SAP)に関連する糖タンパク質であるアミロイドP(五角形)成分(AP)、および結合組織複合糖質である硫酸化グリコサミノグリカン(GAG)が含まれる。アミロイドタンパク質フィブリル、これはアミロイド材料の約90%を占め、幾つかの種類のタンパク質のうち1つを含む。これらのタンパク質は、コンゴーレッド結合部位提示してアミロイドタンパク質に特有染色特性をもたらす特有のタンパク質立体配置である、いわゆる「βプリーツシートフィブリルへと折り畳むことができる。

加齢性の多くの疾患はアミロイド様タンパク質に基づくかまたはそれと関連しており、これらは疾患の発生病理ならびに進行に寄与するアミロイドまたはアミロイド様材料の細胞外沈着の累加を特徴の1つとする。これらの疾患には、アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血オランダ型);グアムパーキンソン-認知症複合などの神経学的障害を含むが、これらに限定されない、疾患が含まれる。アミロイド様タンパク質に基づくかまたは関連する他の疾患には、進行性核上麻痺多発性硬化症クロイツフェルトヤコブ病パーキンソン病HIV関連認知症、ALS筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む他のものがある。

これらの疾患の発生病理は多様であり得るが、それらの特徴的な沈着は、多くの共通の分子的構成要素を含むことが多い。かなりの程度で、これは、活性化された補体成分急性期反応物質免疫モジュレーターおよび他の炎症メディエーター同時発生的沈着を結果として招く、炎症誘発性経路局所的活性化に原因を求めることができる(McGeer et al., 1994)。

アルツハイマー病(AD)は、脳内の異常なタンパク質沈着の蓄積物であるアミロイド斑によって引き起こされると主に考えられている神経疾患である。罹患個体の脳内に認められる最も頻度の高い種類のアミロイドは、主としてAβフィブリルから構成される。科学的証拠により、斑状のβ-アミロイドタンパク質の生成および蓄積が神経細胞死を招き、それがADの発症および進行に寄与することが実証されている。戦略的に重要な脳領域における神経細胞喪失は、次には神経伝達物質の減少および記憶障害(impairment)を引き起こす。の累加の主な原因になるタンパク質には、アミロイド前駆体タンパク質(APP)および2種のプレセニリン(プレセニリンIおよびプレセニリンII)が含まれる。ほとんどの細胞において構成的に発現されて異化されるアミロイド前駆体タンパク質(APP)の、βおよびγセクレターゼという酵素による逐次的切断により、39〜43アミノ酸のAβペプチドの放出がもたらされる。APPの分解は、それらが斑状に凝集する性向を高めると思われる。凝集物構築する性向が強いのは特にAβ(1-42)断片であり、これはそのC末端に2つの極めて疎水性アミノ酸残基があるためである。Aβ(1-42)断片はこのため、ADにおける老人斑形成の開始に主として関与し、その原因となり、このため病原性が高いと考えられている。このため、アミロイド斑形成を防止し、ADにおける斑の存在を拡散させる薬剤需要がある。

ADの症状は緩徐に現れ、最初の症状は軽度の健忘に過ぎない。この段階では、個人は最近の出来事、活動、家族または物の名前を忘れることがあり、簡単な数学の問題を解けないことがある。疾患が進行するにつれて、症状はより容易に目に付くようになり、ADの人々または彼らの家族に医療の助けを求めようとさせるのに十分なほど深刻になる。ADの中期の症状には、身繕いなどの簡単な作業のやり方を忘れることが含まれ、話すこと、理解、読み書きに伴う問題が生じる。後期AD患者は、不安になったり攻撃的になったりすることがあり、家から出て徘徊することもあり、最終的には全面看護を必要とする。

現在、ADを診断するための唯一確定的な手段は、個体の死後剖検において脳組織中の斑およびもつれを同定することである。このため、医師は、その人が生存している間は、「ADが疑われる」または「ほぼ確実なAD」という診断を下せるに過ぎない。現行の方法を用いると、医師は、「ほぼ確実な」ADの診断用の複数のツールを用いて、最大90パーセントの確率でADを正しく診断することができる。医師は、患者全般的健康状態既往歴、および日常活動を行う上で覚えた問題の履歴に関する質問を行う。記憶、問題解決注意、計算、および言語に関する行動学検査によって認知障害に関する情報が得られ、血液、尿または脊髄液の検査、および脳スキャンなどの医学的検査によってさらに詳細な情報を得ることができる。

ADの管理は、投薬を用いる治療と、投薬を用いない治療とからなる。この疾患の基礎をなす過程を変化させること(進行の遅延または逆転)を目的とした治療は、これまでほとんど成功していない。神経細胞の化学的メッセンジャー(神経伝達物質)の不足欠損)または機能不全回復させる薬物、特にタクリンおよびリバスチグミンなどのコリンエステラーゼ阻害剤(ChEI)は、症状を改善することが示されている。ChEIは神経伝達物質の酵素的分解を妨げ、それによって脳内で神経シグナルの伝達に利用されうる化学的メッセンジャーの量を増加させる。

この疾患の早期および中期の一部の患者の場合、タクリン(COGNEX(登録商標)、Morris Plains, NJ)、ドネペジル(ARICEPT(登録商標)、Tokyo, JP)、リバスチグミン(EXELON(登録商標)、East Hanover, NJ)、またはガランタミンREMINYL(登録商標)、New Brunswick, NJ)といった薬剤は、ある限られた期間にわたって、幾つかの症状が悪化するのを防ぐのに役立つ可能性がある。別の薬物であるメマンチン(NAMENDA(登録商標)、New York, NY)は、中等度ないし重度のADの治療に対して承認されている。ADの精神症状対処するための薬物も利用可能である。また、幾つかの薬物は、不眠興奮、徘徊、不安および抑うつといったADの行動上の症状を抑えるのに役立つ可能性がある。これらの症状を治療することで患者は落ち着き介護者にとっては介護がより容易になる。しかし残念ながら、この一群の薬剤が一貫してプラセボよりも優れることを示している大きな治療上の進歩にもかかわらず、この疾患は進行を続け、精神機能に対する平均的な効果はわずかに過ぎない。ChEIにはまた、胃腸機能障害肝毒性および体重減少を含む副作用もある。

アミロイド様タンパク質の蓄積および沈着に基づくか、またはそれらと関連のあるもう1つの疾患は、黄斑変性症である。

黄斑変性症は、網膜(眼の後部にある紙のように薄い組織であり、そこにある光感受性細胞が視覚シグナルを脳に送る)の中心領域にある黄斑変質を引き起こす、よく見られる眼疾患である。鋭敏で明瞭な「正面からの(straight ahead)」視覚が黄斑によって処理される。黄斑に対する損傷は、盲斑および視野のかすみまたは乱れの発生をもたらす。加齢性黄斑変性症(AMD)は、米国における視覚障害(impairment)の主な原因の1つであり、65以上の人々にとっては白人における法的盲の主因である。40歳およびそれ以上の米国人のおよそ180万人が進行期AMDを有し、中間型AMDを有する別の730万人も視力低下リスクがかなり高い。政府は、2020年までに進行型AMDの人々が290万人になると推定している。AMDの患者は多くの場合、この失明性疾患の原因および治療に関してほとんど解明されていないことを知ると驚いて失望する。

黄斑変性症には2つの型、すなわち乾性黄斑変性症および湿性黄斑変性症がある。黄斑の細胞がゆっくりと崩壊し始める乾性型は、黄斑変性症の症例の85パーセントで診断される。乾性AMDによって通常は両眼が影響を受けるが、一方の眼で視力が低下し、もう一方の眼は冒されないこともある。網膜下の黄色沈着である晶洞は、乾性AMDの一般的な早期徴候である。進行期の乾性AMDまたは湿性AMDを発症するリスクは、晶洞の数またはサイズが増大するほど高くなる。乾性AMDは湿性型の疾患に転換することなしに進行して視力低下を引き起こすことがある。しかし、また、早期の乾性AMDが湿性型に突然変化することもある。

湿性型は症例の15パーセントを占めるに過ぎないが、90パーセントが失明を引き起こし、進行期AMDと考えられている(早期または中間期の湿性AMDは存在しない)。湿性AMDは必ず乾性型の疾患が先に起こる。乾性型が悪化すると共に、一部の人々では異常血管が黄斑の背部成長し始める。これらの血管は極めて脆弱であり、液体および血液を漏出して(それゆえに「湿性」黄斑変性症という)、黄斑に対して急激な損傷を引き起こす。

乾性型のAMDは、最初は、視野のわずかなかすみを引き起こすことが多い。続いて視野の中心が特にかすむようになり、この領域は疾患が進行すると共に大きくなる。一方の眼のみが冒される場合には症状が気づかれないこともある。湿性AMDでは、直線が波打って見えたり、中心視野の喪失が急激に起こることがある。

黄斑変性症の診断は、典型的には、散瞳させた眼の検査、視力検査、およびAMDを診断する一助になる眼底検査と呼ばれる手順を用いた眼の後部の観察を伴い、湿性AMDが疑われた場合には、蛍光眼底血管造影法が行われることもある。乾性AMDが進行期に達したならば、視力低下を防ぐための治療法は、現在存在しない。しかし、抗酸化剤および亜鉛の特別な高用量処方剤は、中間型AMDの進行期への進行を遅延または防止する可能性がある。Macugen(登録商標)(ペガプタニブナトリウム注射剤)、レーザー光凝固および光線力学療法は異常血管増殖および黄斑内の出血を抑えることができ、このことは湿性AMDを有する一部の人々にとっては助けになる。しかし、すでに低下した視覚がこれらの手法によって回復することはない。視覚がすでに低下している場合には、生活の質を改善するのに役立ち得る低視力者用補助具が存在する。

加齢性黄斑変性症(AMD)の最も早期の徴候の1つは、網膜色素上皮(RPE)の基底層ブルッフ膜(BM)との間の、晶洞として知られる細胞外沈着の蓄積である。Andersonらによって行われた最近の研究により、晶洞はアミロイドβを含むことが確認されている(Experimental Eye Research 78 (2004) 243-256)。

進行中の研究が、AMDの一因になり得る環境因子遺伝因子、および食事因子を探索するための研究と共に続けられている。網膜細胞移植、疾患の進行を防止または遅らせると考えられる薬物、放射線療法遺伝子治療、視覚を刺激する一助になる可能性のあるコンピュータチップの網膜への移植、および黄斑下の新たな血管の増殖を防止すると考えられる薬剤を含む、新たな治療戦略も探索されている。

新たな薬物を開発する時に考慮すべき1つの重要な因子は、標的患者にとっての使い易さである。経口薬送達、特に錠剤カプセル剤およびソフトゲルは、消費される全剤形の70%を占めているが、これは患者の利便性のためである。薬物の開発者は、患者が注射または他のより侵襲的な形態の薬物投与を受けるよりも経口到達を好むことに同意する。まばらな投与間隔(すなわち、1日1回または持続放出)をもたらす製剤も好ましい。経口剤形抗生物質投与することが容易なことにより、治療中の患者のコンプライアンスの向上がもたらされる。

必要とされているのは、アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン-認知症複合などの神経学的障害;ならびに、進行性核上麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む、その他の疾患などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたはアミロイド様タンパク質と関連するその他の疾患も含むが、これらに限定されない、続発性アミロイドーシスおよび加齢に関係のあるアミロイドーシスを含む、アミロイド斑形成と関連する一群の疾患および障害であるアミロイドーシスと関連する合併症を防止するかまたは該合併症に対処するための有効な方法および組成物である。特に必要とされているのは、アミロイドまたはアミロイド様ペプチドの繊維の凝集と関連する斑の形成などの、疾患の生理学出現対抗することができる薬剤である。

フロイント完全または不完全アジュバントと混合したAβ1-42の接種によって誘発される抗アミロイド抗体は、ヒトアルツハイマー病のトランスジェニックマウスにおけるアミロイド負荷量を減少させることが報告された(Schenk et al., 1999)。リポソーム中再構成されたテトラパルミトイル化Aβ1-16のNORBAトランスジェニックマウスに対する腹腔内接種は、有効な力価の抗アミロイド抗体を誘発し、このことはインビトロおよびインビボアミロイド繊維および斑を可溶化させることが報告された(Nicolau et al., 2002)。

想定される、アミロイド斑および繊維の溶解を起こす機序は、Bardら(2000)によって最初に提唱され、彼らは自らのデータに基づいて、抗体が斑をオプソニン化し、斑は続いてミクログリアマクロファージによって破壊されることを結論付けた。De Mattosら(2001)は、β-アミロイドの中心ドメインを標的とするmAbが、血漿アミロイドと結合してそれらを完全に隔絶させることを示した。彼らは、流血中のこれらのmAbの存在により、脳内への沈着の代わりに末梢での除去および異化を促すように、脳と血漿との間でのAβの平衡が移動すると主張した。

齧歯類抗体による長期にわたるヒトの治療は、投与後約8〜12日で検出可能であり、かつ約20〜30日でピークに達する抗グロブリン応答を結果的にもたらす場合がある。そのような抗グロブリン応答に直面した場合、長くても約10日後には処置中断しなければならず、それが二次性の抗グロブリン応答の速やかな開始をもたらすので、後日の再処置は通常除外される。齧歯類抗体はヒト抗体の配列とかなりの程度の配列保存性共有するが、齧歯類抗体とヒト抗体との間に、齧歯類抗体がヒトにおいて免疫原性であるのに十分な多くの配列相違がある。

この問題は、直接ヒトで抗体を作製することによってかまたは(「再形成された(reshaped)抗体」としても公知の)「ヒト化」抗体の創出によって克服してもよい。ヒト化抗体は、ヒトまたはヒト様のフレームワーク配列中に散在する齧歯類由来CDRを含む可変領域アミノ酸配列を有する。ヒト化抗体の特異性は齧歯類由来のCDRによってもたらされるので、それらの残基は本質的に変化させないで用いるべきであり、その標的抗原に対する抗体の親和性および特異性と著しくは干渉しない、わずかな修飾のみが許容される。フレームワーク残基は、任意の霊長類、もしくは特に任意のヒト可変領域に由来してもよく、またはその組み合わせであってもよく、結果として得られる設計された可変領域を再形成されているとみなすことができる。

親和性が再形成された抗体で保持される可能性を最大化するために、フレームワーク領域の適切な選択をすることが重要である。フレームワーク配列が、CDRを抗原との相互作用のためにそれらの正しい空間的配向に保つように機能するということ、およびフレームワーク残基が時に抗原結合に関与することすらできるということが公知である。その抗原に対する抗体の親和性を維持するために、齧歯類フレームワークの配列に最もよく似ているヒトフレームワーク配列を選択することが有利である。その後、ヒトフレームワーク配列中の1つまたは複数のアミノ酸を齧歯類フレームワーク中の対応する残基と置き換え、親和性の喪失を避ける必要が依然としてある場合がある。この置き換えは、コンピュータモデリングによって支援されてもよい。

本発明は、単量体ダイマートリマーなどの形態か、重合体の形態か、凝集体、繊維、フィラメントの形態か、または凝縮した斑形態で抗体に提示され得る、様々なβ-アミロイド抗原由来の特異的エピトープを特異的に認識しかつ該エピトープに特異的に結合する能力を有する、極めて特異的でかつ極めて有効な抗体、特にその断片を含むキメラ抗体、より特にはその断片を含む部分的にまたは完全にヒト化された抗体を含む、新規の方法および組成物を提供する。本発明の教示が可能にする抗体は、アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン-認知症複合などの神経学的障害;ならびに進行性核上麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルトヤコブ病、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血 オランダ型、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、およびほんの一例を挙げると、黄斑変性症を含む、その他の疾患などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたはアミロイド様タンパク質と関連するその他の疾患も含むが、これらに限定されない、続発性アミロイドーシスおよび加齢に関係のあるアミロイドーシスを含む、アミロイド斑形成と関連する一群の疾患および障害であるアミロイドーシスの処置に特に有用である。

概要

アミロイドβに対するキメラ抗体およびヒト化抗体、ならびにアルツハイマー病などのアミロイドタンパク質と関連する一群の障害および異常である、アミロイドーシスの処置における治療的および診断的使用のための方法および組成物の提供。β-アミロイドタンパク質上の少なくとも1つのエピトープに特異的に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片であって、該エピトープが、抗体への結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含む。

目的

現在、ADを診断するための唯一の確定的な手段は、個体の死後の剖検において脳組織中の斑およびもつれを同定することである

効果

実績

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請求項1

β-アミロイドタンパク質上の少なくとも1つのエピトープに特異的に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片であって、該エピトープが、抗体への結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含み、該少なくとも2つの連続するアミノ酸残基が、以下のコア配列(配列番号:10):Xaa1 - Xaa2 - Lys - Leu - Xaa3の中に埋め込まれた-Lys-Leu-であり、式中、Xaa1が、His、Asn、Gln、Lys、およびArgからなる群より選択されるアミノ酸であり、Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸であり;かつXaa3が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸である、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項2

β-アミロイドタンパク質上の少なくとも1つのエピトープに特異的に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片であって、該エピトープが、抗体への結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含み、該少なくとも2つの連続するアミノ酸残基が、以下のコア配列(配列番号:9):Xaa3 - Phe - Phe - Xaa4 - Xaa5 - Xaa6の中に埋め込まれた-Phe-Phe-であり、式中、Xaa3が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;Xaa4が、Ala、Val、Leu、Ser、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;Xaa5が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり、かつXaa6が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基である、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項3

β-アミロイドタンパク質上の少なくとも2つのエピトープに特異的に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片であって、該少なくとも2つのエピトープが各々、抗体の結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含み、該少なくとも2つの連続するアミノ酸が、抗体結合に関与しないかまたは該連続するアミノ酸残基よりも顕著に小さい程度に関与する少なくとも1つのアミノ酸残基によって隔てられており、該連続するアミノ酸残基がそれぞれ以下のコア配列:Xaa1 - Xaa2 - Lys - Leu - Xaa3 - Phe - Phe - Xaa4 _ Xaa5 _ Xaa6の中に埋め込まれた-Phe-Phe-および-Lys-Leu-であり、式中、Xaa1が、His、Asn、Gln、Lys、およびArgからなる群より選択されるアミノ酸であり;Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸であり;Xaa3が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸であり;Xaa4が、Ala、Val、Leu、Ser、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸であり;Xaa5が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸であり、かつXaa6が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸である、請求項1または2記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項4

Xaa1が、HisおよびArgからなる群より選択されるアミノ酸であり;Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸であり;Xaa3が、ValおよびLeuからなる群より選択されるアミノ酸であり;Xaa4が、AlaおよびValからなる群より選択されるアミノ酸であり;Xaa5が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸であり;かつXaa6が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸である、請求項1〜3のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項5

Xaa1がHisであり;Xaa2がGlnであり;Xaa3がValであり;Xaa4がAlaであり;Xaa5がGluであり;かつXaa6がAspである、請求項4記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項6

β-アミロイドタンパク質上の少なくとも2つのエピトープに特異的に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片であって、前記少なくとも2つのエピトープが、それぞれ、- Phe -Phe - および - Lys - Leu -である抗体の結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を各々含み、かつ少なくとも2つの別個結合部位がそれぞれ、配列番号:7に示すアミノ酸配列-Val - Phe - Phe - Ala - Glu - Asp -および配列番号:8に示すアミノ酸配列His - Gln - Lys - Leu - Val -を示す、請求項1〜5のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項7

可変領域中に非ヒト起源の少なくとも1つのCDRおよび1つまたは複数のヒト由来または霊長類由来フレームワーク領域、ならびに任意で、ヒトまたは霊長類が源の抗体に由来する定常領域を含む、ヒト化抗体またはその断片であって、β-アミロイドタンパク質、β-アミロイド単量体ペプチド、複数のβ-アミロイド単量体単位を含む重合体溶性アミロイドペプチド、β-アミロイドの繊維、フィブリル、またはフィラメント、および孤立しているかまたはβ-アミロイド斑の一部としてのβ-アミロイド重合体ペプチドに、以下のアミノ酸配列(配列番号:11):Xaa1 - Xaa2 - Lys - Leu - Xaa3 - Phe - Phe- Xaa4 _ Xaa5 _ Xaa6を含むエピトープで特異的に結合することができ、式中、Xaa1が、His、Asn、Glnからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にHisであり;Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にGlnであり;かつXaa3が、Val、Leu、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にValであり;Xaa4が、AlaおよびValからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にAlaであり;Xaa5が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にGluであり、かつXaa6が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にAspである、ヒト化抗体またはその断片。

請求項8

非ヒト起源のCDRが、エピトープを含まない抗原断片に対して作製されたドナー抗体から得られる、請求項1〜7のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項9

ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域、ならびに重鎖可変領域(HCVR)のCDR2を表す配列番号:2およびCDR3を表す配列番号:3、ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ、少なくとも1つのCDRを有する可変領域を含む、ヒト化抗体またはその断片。

請求項10

ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域、ならびに重鎖可変領域(HCVR)のCDR2を表す配列番号:2およびCDR3を表す配列番号:3からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ、少なくとも1つのCDRを有する重鎖可変領域を含む、請求項9記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項11

ヒト由来または霊長類由来の軽鎖フレームワーク領域、および軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4のアミノ酸配列を持つ1つのCDRを有する軽鎖可変領域を含む、請求項9記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項12

ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域、ならびに重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3、ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ、少なくとも2つのCDRを有する可変領域を含む、請求項9記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項13

ヒト化抗体が、ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域、ならびに重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ、少なくとも2つのCDRを有する重鎖可変領域を含むヒト化抗体であって、同じCDRが該抗体中に二度は存在し得ない、請求項12記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項14

ヒト化抗体が、ヒト由来または霊長類由来の軽鎖フレームワーク領域、ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ、少なくとも2つのCDRを有する軽鎖可変領域を含むヒト化抗体であって、同じCDRが該抗体中に二度は存在し得ない、請求項12記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項15

ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域、ならびに重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3のアミノ酸配列を特に示した順序で持つCDRを有する重鎖可変領域を含む、請求項9記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項16

ヒト由来または霊長類由来の軽鎖フレームワーク領域、ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6のアミノ酸配列を特に示した順序で持つCDRを有する軽鎖可変領域を含む、請求項9記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項17

ヒト化抗体が、ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域、ならびに重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3、ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ、少なくとも3つのCDRを有する可変領域を含むヒト化抗体であって、同じCDRが該抗体中に二度は存在し得ない、請求項9記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項18

ヒト化抗体が、ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域、ならびに重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3、ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ、少なくとも4つのCDRを有する可変領域を含むヒト化抗体であって、同じCDRが該抗体中に二度は存在し得ない、請求項9記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項19

ヒト化抗体が、ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域、ならびに重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3、ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ、少なくとも5つのCDRを有する可変領域を含むヒト化抗体であって、同じCDRが該抗体中に二度は存在し得ない、請求項9記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項20

ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域、ならびに重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3、ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6のアミノ酸配列を持つCDRを有する可変領域を含む、請求項9記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項21

少なくとも1つのCDRが、重鎖可変領域(HCVR)のCDR2を表す配列番号:2のアミノ酸配列を持つCDRである、請求項10記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項22

少なくとも1つのCDRが、重鎖可変領域(HCVR)のCDR3を表す配列番号:3のアミノ酸配列を持つCDRである、請求項10記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項23

少なくとも2つのCDRが、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1およびCDR2を表す配列番号:2のアミノ酸配列を持つCDRである、請求項13記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項24

少なくとも2つのCDRが、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1およびCDR3を表す配列番号:3のアミノ酸配列を持つCDRである、請求項13記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項25

少なくとも2つのCDRが、重鎖可変領域(HCVR)のCDR2を表す配列番号:2およびCDR3を表す配列番号:3のアミノ酸配列を持つCDRである、請求項13記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項26

少なくとも2つのCDRが、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4およびCDR2を表す配列番号:5のアミノ酸配列を持つCDRである、請求項14記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項27

少なくとも2つのCDRが、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4およびCDR3を表す配列番号:6のアミノ酸配列を持つCDRである、請求項14記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項28

少なくとも2つのCDRが、請求項23〜27のいずれか一項記載のCDRの群より選択される、請求項12記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項29

ヒト起源または霊長類起源の、軽鎖および/または重鎖の定常領域を含む、請求項9〜28のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項30

抗体がその完全な機能性を維持するように、配列番号:1〜6に示す軽鎖および重鎖のCDR領域のアミノ酸のうちの少なくとも1つを、保存的置換によって変化させる、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項31

配列番号:5に示す軽鎖可変領域(LCVR)のCDR2のアミノ酸配列内で、Kabat位置50のLysをArg、Gln、もしくはGluによって、特にArgによって置き換え、かつ/またはKabat位置53のAsnをAla、Val、Leu、Ser、およびIle;とりわけSerによって置き換える、請求項30記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項32

フレームワーク配列が、KABATサブグループVKIIのヒト生殖系列VK配列である、請求項9〜31のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項33

フレームワーク配列が、KABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列である、請求項9〜31のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項34

ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域のアミノ酸うちの少なくとも1つを、マウスのヒト化抗体ACI-01-Ab7C2の対応する領域由来のアミノ酸に対する置換またはそれに対する保存的置換によって変化させる、請求項1〜33のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項35

ヒト由来または霊長類由来の重鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置47のTrpを、Leu、ノルロイシン、Ile、Val、Met、Ala、およびPheからなる群より選択されるアミノ酸によって置き換える、請求項34記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項36

配列番号:15に示すヒト由来または霊長類由来の重鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置94のArgを、SerおよびThrからなる群より選択されるアミノ酸、とりわけSerによって置き換える、請求項34記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項37

配列番号:15に示すヒト由来または霊長類由来の重鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置47のTrpを、Leu、ノルロイシン、Ile、Val、Met、Ala、およびPheからなる群より選択されるアミノ酸、特にLeuおよびIle、とりわけLeuによって置き換え、かつ配列番号:15に示すヒト由来または霊長類由来の重鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置94のArgを、SerおよびThrからなる群より選択されるアミノ酸、とりわけSerによって置き換える、請求項34記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項38

配列番号:12に示すヒト由来または霊長類由来の軽鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置87のTyrを、Phe、Leu、Val、Ile、およびAlaからなる群より選択されるアミノ酸によって、特にLeuおよびPheによって、とりわけPheによって置き換える、請求項34記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項39

配列番号:15に示すヒト由来または霊長類由来の重鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置47のTrpを、Leu、ノルロイシン、Ile、Val、Met、Ala、およびPheからなる群より選択されるアミノ酸、特にLeuおよびIle、とりわけLeuによって置き換え、かつ配列番号:15に示すヒト由来または霊長類由来の重鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置94のArgを、SerおよびThrからなる群より選択されるアミノ酸、とりわけSerによって置き換え、かつ配列番号:12に示すヒト由来または霊長類由来の軽鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置87のTyrを、Phe、Leu、Val、Ile、およびAlaからなる群より選択されるアミノ酸によって、特にLeuおよびPheによって、とりわけPheによって置き換える、請求項34記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項40

配列番号:15に示すヒト由来または霊長類由来の重鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置47のTrpを、Leu、ノルロイシン、Ile、Val、Met、Ala、およびPheからなる群より選択されるアミノ酸、特にLeuおよびIle、とりわけLeuによって置き換える、請求項35記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項41

配列番号:15に示すヒト由来または霊長類由来の重鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置94のArgを、SerおよびThrからなる群より選択されるアミノ酸によって、とりわけSerによって置き換える、請求項36記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項42

配列番号:15に示すヒト由来または霊長類由来の重鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置47のTrpを、LeuおよびIleからなる群より選択されるアミノ酸、とりわけLeuによって置き換える、請求項37記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項43

配列番号:12に示すヒト由来または霊長類由来の軽鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置87のTyrを、Pheによって置き換える、請求項38記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項44

配列番号:15に示すヒト由来または霊長類由来の重鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置47のTrpを、LeuおよびIleからなる群より選択されるアミノ酸、とりわけLeuによって置き換え、かつ配列番号:15に示すヒト由来または霊長類由来の重鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置94のArgをSerによって置き換え、かつ配列番号:12に示すヒト由来または霊長類由来の軽鎖可変領域のフレームワーク領域中のKabat位置87のTyrをPheによって置き換える、請求項39記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項45

重鎖可変領域(HCVR)が、それぞれ配列番号:15および16に示す配列と90%、特に95%、より特には98%同一であるアミノ酸配列を有する、請求項1〜44のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその抗体の断片。

請求項46

軽鎖可変領域(LCVR)が、それぞれ配列番号:12および13に示す配列と90%、特に95%、より特には98%同一であるアミノ酸配列を有する、請求項1〜44のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項47

重鎖可変領域(HCVR)のCDR領域のうちの少なくとも2つ、とりわけ3つが、配列番号:1〜3に示す対応するCDR領域と90%、特に95%、より特には98%同一であるアミノ酸配列を有する、請求項1〜44のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項48

軽鎖可変領域(LCVR)のCDR領域のうちの少なくとも2つ、とりわけ3つが、配列番号:4〜6に示す対応するCDR領域と90%、特に95%、より特には98%同一であるアミノ酸配列を有する、請求項1〜44のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項49

配列番号:13の軽鎖可変領域を含む、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項50

配列番号:14の軽鎖定常領域をさらに含む、請求項49記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項51

配列番号:13の軽鎖可変領域および配列番号:14の軽鎖定常領域を含む、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項52

配列番号:16の重鎖可変領域を含む、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項53

配列番号:17の重鎖定常領域をさらに含む、請求項52記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項54

配列番号:16の重鎖可変領域および配列番号:17の重鎖定常領域を含む、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項55

重鎖定常領域のN末端のLysが除去されている、請求項50、51、53、および54のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項56

抗体が、IgG1、IgG2、IgG3、または突然変異したIgG4を含むIgG4アイソタイプ、特にIgG4アイソタイプである、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項57

高度の立体構造感受性(conformational sensitivity)と特に組み合わさった、凝集阻害特性と脱凝集特性の両方を示すという点で、抗体が二重に効果的(bi-effective)である、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項58

アミロイド単量体および/または重合体の可溶性アミロイドペプチドとの、特に例えば、Aβ単量体ペプチド1-39;1-40、1-41、もしくは1-42などのβ-アミロイド単量体ペプチド、および/または複数の該Aβ単量体単位を含む重合体可溶性β-アミロイドペプチドとの、とりわけAβ1-42単量体および/または複数の該Aβ1-42単量体単位を含むAβ重合体の可溶性アミロイドペプチドとのコインキュベーションによって、抗体が、Aβ単量体の高分子重合体のフィブリルまたはフィラメントへの凝集阻害し、かつアミロイド単量体ペプチド、特に例えば、Aβ単量体ペプチド1-39;1-40、1-41、または1-42などのβ-アミロイド単量体ペプチド、とりわけAβ1-42単量体ペプチドの凝集によって形成された前形成された高分子重合体アミロイドのフィブリルまたはフィラメントとのコインキュベーションによって、抗体が、前形成された重合体のフィブリルまたはフィラメントをさらに脱凝集させることができる、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項59

哺乳動物脳、特にヒト脳中に凝集したAβに実質的に結合する、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項60

哺乳動物脳、特にヒト脳中のAβ負荷を低下させる、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項61

請求項1〜60のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片をコードするヌクレオチド配列を含む、核酸分子

請求項62

重鎖可変領域(HCVR)の相補性決定領域(CDR)2および3を表す配列番号:2および3を含む抗体可変領域をコードするヌクレオチド配列を含む、核酸分子。

請求項63

軽鎖可変領域(LCVR)の相補性決定領域(CDR)1を表す配列番号:4を含む抗体可変領域をコードするヌクレオチド配列を含む、核酸分子。

請求項64

配列番号:18および配列番号:19に示すヌクレオチド配列を含む、請求項62記載の核酸分子。

請求項65

配列番号:20に示すヌクレオチド配列を含む、請求項63記載の核酸分子。

請求項66

配列番号:22の軽鎖可変領域をコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。

請求項67

配列番号:22の軽鎖可変領域および配列番号:23の軽鎖定常領域をコードするヌクレオチド配列を含む、核酸分子。

請求項68

配列番号:25の重鎖可変領域をコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。

請求項69

配列番号:25の重鎖可変領域および配列番号:26の重鎖定常領域をコードするヌクレオチド配列を含む、核酸分子。

請求項70

請求項60〜69のいずれか一項記載のヌクレオチド配列を含む発現ベクター

請求項71

請求項60〜68のいずれか一項記載のヌクレオチド配列を含む発現ベクターまたは請求項70記載の発現ベクターを含む、細胞

請求項72

治療的有効量の任意の機能的に等価な抗体またはその機能性部分を含む請求項1〜60のいずれか一項記載の抗体を含む、組成物

請求項73

薬学的に許容される担体を任意でさらに含む薬学的組成物である、請求項72記載の組成物。

請求項74

治療的有効量の抗体を含む、請求項72〜73のいずれか一項記載の組成物。

請求項75

治療的有効量の任意の機能的に等価な抗体またはその機能性部分を含む請求項1〜60のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片、ならびに任意で、さらなる生物活性物質および/または薬学的に許容される担体および/または希釈剤および/または賦形剤を含む、混合物

請求項76

さらなる生物活性物質が、アルツハイマー病に関与するAβタンパク質などのアミロイドまたはアミロイド様タンパク質と関連する一群の疾患および障害であるアミロイドーシス処置で用いられる化合物である、請求項75記載の混合物。

請求項77

本発明の抗体ならびに、任意で薬学的に許容される担体および/または希釈剤および/または賦形剤と共に、酸化ストレスに対する化合物、抗アポトーシス性化合物金属キレート剤ピレンゼピンおよび代謝物などのDNA修復阻害剤、3-アミノ-1-プロパンスルホン酸(3APS)、1,3-プロパンジスルホネート(1,3PDS)、α-セクレターゼ活性化剤、β-およびγ-セクレターゼ阻害剤タウタンパク質神経伝達物質、β-シート破壊剤(breaker)、アミロイドβを除去する/枯渇させる細胞成分の誘引剤ピログルタミン酸化したアミロイドβ3-42を含むN末端切断型アミロイドβの阻害剤、抗炎症分子、またはタクリンリバスチグミンドネペジル、および/もしくはガランタミンなどのコリンエステラーゼ阻害剤(ChEI)、M1アゴニスト、ならびに任意のアミロイドもしくはタウ修飾薬物を含むその他の薬物、ならびに栄養補給剤からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項76記載の混合物。

請求項78

化合物がコリンエステラーゼ阻害剤(ChEI)である、請求項77記載の混合物。

請求項79

化合物が、タクリン、リバスチグミン、ドネペジル、ガランタミン、ナイアシン、およびメマンチンからなる群より選択される化合物である、請求項75〜77のいずれか一項記載の混合物。

請求項80

治療的有効量の抗体および/または生物活性物質を含む、請求項75〜79のいずれか一項記載の混合物。

請求項81

アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血オランダ型);グアムパーキンソン-認知症複合などの神経学的障害;ならびに進行性核上麻痺多発性硬化症クロイツフェルトヤコブ病パーキンソン病HIV関連認知症、ALS筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病老人心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む、その他の疾患などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたはアミロイド様タンパク質と関連するその他の疾患、などの疾患を含むが、これらに限定されない、続発性アミロイドーシスおよび加齢に関係のあるアミロイドーシスを含む、アミロイド斑形成と関連する一群の疾患および障害であるアミロイドーシスの影響を処置または緩和するための医薬調製用の、キメラ抗体もしくはその断片、またはヒト化抗体もしくはその断片、および/または請求項1〜60のいずれか一項記載のその機能性部分、および/または請求項72〜74のいずれか一項記載の薬学的組成物、または請求項75〜80のいずれか一項記載の混合物の、使用。

請求項82

アミロイド関連の疾患または状態がアルツハイマー病である、請求項81記載の使用。

請求項83

アミロイド関連の状態が、動物、特に哺乳動物またはヒトにおける認知記憶能力喪失を特徴とする、請求項81記載の使用。

請求項84

認知的記憶能力の喪失を特徴とするアミロイド関連の状態に罹患している、動物、特に哺乳動物またはヒトの処置が、認知的記憶能力の増加をもたらす、請求項81記載の使用。

請求項85

認知的記憶能力の喪失を特徴とするアミロイド関連の状態に罹患している、動物、特に哺乳動物またはヒトの処置が、認知的記憶能力の完全な回復をもたらす、請求項81記載の使用。

請求項86

アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン-認知症複合などの神経学的障害;ならびに、進行性核上麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルトヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む、その他の疾患などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたはアミロイド様タンパク質と関連するその他の疾患も含むが、これらに限定されない、続発性アミロイドーシスおよび加齢に関係のあるアミロイドーシスを含む、アミロイド斑形成と関連する一群の疾患および障害である、アミロイドーシスの影響を防止するか、処置するか、または緩和する方法で使用するための、請求項72〜74のいずれか一項記載の薬学的組成物または請求項75〜80のいずれか一項記載の混合物の調製のための方法であって、本発明の抗体を薬学的に許容される形態で製剤化する工程を含む、方法。

請求項87

抗体が組成物中に治療的有効量で含まれる、請求項86記載の方法。

請求項88

アミロイド関連の疾患または状態がアルツハイマー病である、請求項86記載の方法。

請求項89

アミロイド関連の状態が、動物、特に哺乳動物またはヒトにおける認知的記憶能力の喪失を特徴とする、請求項86記載の方法。

請求項90

認知的記憶能力の喪失を特徴とするアミロイド関連の状態に罹患している、動物、特に哺乳動物またはヒトの処置が、認知的記憶能力の増加をもたらす、請求項86記載の方法。

請求項91

アミロイド関連の状態が、動物、特に哺乳動物またはヒトにおける認知的記憶能力を損なうことを特徴とする、請求項86記載の方法。

請求項92

認知的記憶能力の喪失を特徴とするアミロイド関連の状態に罹患している、動物、特に哺乳動物またはヒトの処置が、認知的記憶能力の逆転および、特に、認知的記憶能力の完全な回復をもたらす、請求項86記載の方法。

請求項93

アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン-認知症複合などの神経学的障害;ならびに、進行性核上麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルトヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む、その他の疾患などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたはアミロイド様タンパク質と関連するその他の疾患も含むが、これらに限定されない、続発性アミロイドーシスおよび加齢に関係のあるアミロイドーシスを含む、アミロイド斑形成と関連する一群の疾患および障害である、アミロイドーシスの影響を、請求項1〜60のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片、および/あるいはその機能性部分、および/あるいは請求項72〜74のいずれか一項記載の薬学的組成物、あるいは請求項75〜80のいずれか一項記載の混合物をそのような障害によって冒された動物またはヒトに投与することによって、防止するか、処置するか、または緩和する方法であって、前記抗体を治療的有効量で投与する工程を含む、方法。

請求項94

アミロイド関連の疾患または状態がアルツハイマー病である、請求項93記載の方法。

請求項95

アミロイド関連の状態が、動物、特に哺乳動物またはヒトにおける認知的記憶能力の喪失を特徴とする、請求項93記載の方法。

請求項96

認知的記憶能力の喪失を特徴とするアミロイド関連の状態に罹患している、動物、特に哺乳動物またはヒトの処置が、認知的記憶能力の保持の増加をもたらす、請求項93記載の方法。

請求項97

アミロイド関連の状態が、動物、特に哺乳動物またはヒトにおける認知的記憶能力を損なうことを特徴とする、請求項93記載の方法。

請求項98

認知的記憶能力の喪失を特徴とするアミロイド関連の状態に罹患している、動物、特に哺乳動物またはヒトの処置が、認知的記憶能力の完全な回復をもたらす、請求項93記載の方法。

請求項99

患者におけるアミロイド関連の疾患または状態の診断の方法であって、(a)アミロイドタンパク質を含むことが疑われる試料または特定の身体部分もしくは身体部位を、請求項1〜60のいずれか一項記載の抗体と接触させる工程;(b)該抗体をアミロイドタンパク質に結合させる工程;(c)該タンパク質に結合した抗体を検出する工程;および(d)抗体結合の有無と、試料または特定の身体部分もしくは部位におけるアミロイドタンパク質の有無とを相関付ける工程を含む、方法。

請求項100

組織および/または体液中のアミロイド形成的な斑負荷(burden)の程度を決定する方法であって、(a)調査中の組織および/または体液を代表する試料を得る工程;(b)請求項1〜60のいずれか一項記載の抗体を用いて、アミロイドタンパク質の存在について該試料を検査する工程;(c)該タンパク質に結合した抗体の量を決定する工程;ならびに(d)該組織および/または体液中の斑負荷を計算する工程を含む、方法。

請求項101

請求項1〜60のいずれか一項記載の抗体を含む、アミロイドに関連する疾患および状態の検出および診断のための検査キット

請求項102

本発明による1つまたは複数の抗体を入れた容器、および免疫学的複合体の有無がアミロイドタンパク質の有無と相関するように、アミロイドタンパク質に結合させて免疫学的複合体を形成させかつ該免疫学的複合体の形成を検出する目的のために抗体を用いるための、取扱説明書を含む、請求項101記載の検査キット。

請求項103

ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域、および軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4のアミノ酸配列を持つ少なくとも1つのCDRを含む、軽鎖可変領域(LCVR)。

請求項104

ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域、および重鎖可変領域(HCVR)のCDR2を表す配列番号:2およびCDR3を表す配列番号:3からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも1つのCDRを含む、重鎖可変領域(HCVR)。

請求項105

ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域、および重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも2つのCDRを含む、重鎖可変領域(HCVR)。

請求項106

ヒト由来または霊長類由来の軽鎖フレームワーク領域、および軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも2つのCDRを含む、軽鎖可変領域(LCVR)。

請求項107

ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域、および特に上記で示した順序で、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3のアミノ酸配列を持つCDRを含む、重鎖可変領域(HCVR)。

請求項108

組み込まれたヒト由来または霊長類由来の軽鎖フレームワーク領域、および軽鎖可変領域(LCVR)の、CDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6のアミノ酸配列を特に上記で示した順序で持つCDRを含む、軽鎖可変領域(LCVR)。

請求項109

配列番号:12の軽鎖可変領域(LCVR)。

請求項110

配列番号:12の軽鎖可変領域(LCVR)を含む、ヒト化抗体またはその断片を提供する。

請求項111

配列番号:13に示すシグナル配列を含む軽鎖可変領域(LCVR)。

請求項112

配列番号:13に示すシグナル配列を含む完全な軽鎖可変領域(LCVR)を含む、ヒト化抗体またはその断片。

請求項113

配列番号:12の軽鎖可変領域(LCVR)および配列番号:14の軽鎖定常領域を含む、ヒト化抗体またはその断片。

請求項114

配列番号:13の完全な軽鎖可変領域(LCVR)および配列番号:14の軽鎖定常領域を含む、ヒト化抗体またはその断片。

請求項115

配列番号:15の重鎖可変領域(HCVR)。

請求項116

配列番号:15の重鎖可変領域(HCVR)を含む、ヒト化抗体またはその断片。

請求項117

配列番号:16に示すシグナル配列を含む重鎖可変領域(HCVR)。

請求項118

配列番号:16に示すシグナル配列を含む完全な重鎖可変領域(HCVR)を含む、ヒト化抗体またはその断片。

請求項119

配列番号:15の重鎖可変領域(HCVR)および配列番号:17の重鎖定常領域を含む、ヒト化抗体またはその断片。

請求項120

配列番号:16の重鎖可変領域(HCVR)および配列番号:17の重鎖定常領域を含む、ヒト化抗体またはその断片。

請求項121

Aβ単量体に実質的に結合するが、好ましくは、アミロイド前駆体タンパク質APP)との顕著な交差反応性を少しも示さない、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項122

少なくとも約1×10-7 M〜少なくとも約1×10-12 Mの、特に少なくとも約1×10-8 M〜少なくとも約1×10-11 Mの、より特には少なくとも約1×10-8 M〜少なくとも約1×10-10 Mの、さらにより特には少なくとも約1×10-8 M〜少なくとも約5×10-8 Mの範囲のKDによって表される結合親和性でAβ単量体に結合するが、好ましくは、アミロイド前駆体タンパク質(APP)との顕著な交差反応性を少しも示さない、請求項122記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項123

Aβの繊維、フィブリル、またはフィラメントに実質的に結合するが、好ましくは、アミロイド前駆体タンパク質(APP)との顕著な交差反応性を少しも示さない、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項124

少なくとも約1×10-7 M〜少なくとも約1×10-12 Mの、特に少なくとも約1×10-8 M〜少なくとも約1×10-11 Mの、より特には少なくとも約1×10-9 M〜少なくとも約1×10-10 Mの、さらにより特には少なくとも約2×10-9 M〜少なくとも約8×10-9 Mの範囲内のKDによって表される結合親和性でAβ繊維、フィブリル、またはフィラメントに結合するが、好ましくは、アミロイド前駆体タンパク質(APP)との顕著な交差反応性を少しも示さない、請求項123記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項125

可溶性重合体アミロイドβに実質的に結合するが、好ましくは、アミロイド前駆体タンパク質(APP)との顕著な交差反応性を少しも示さない、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項126

Aβ単量体、および/もしくはAβの繊維、フィブリル、もしくはフィラメント、および/または可溶性重合体アミロイドβに実質的に結合するが、好ましくは、アミロイド前駆体タンパク質(APP)との顕著な交差反応性を少しも示さない、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項127

結合親和性が昇順に増加する、請求項126記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項128

Aβ繊維、フィブリル、またはフィラメントに対して、Aβ単量体に対する結合親和性よりも少なくとも10倍、特に少なくとも15倍、より特には少なくとも20倍、とりわけ少なくとも25倍高い結合親和性を示す、請求項127記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項129

哺乳動物の、特にヒトの脳内のAβ斑を含む凝集したAβに実質的に結合するが、好ましくはアミロイド前駆体タンパク質(APP)との顕著な交差反応性を少しも示さない、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項130

哺乳動物の、特にヒトの脳内のAβ単量体を含む可溶性の繊維に実質的に結合するが、好ましくはアミロイド前駆体タンパク質(APP)との顕著な交差反応性を少しも示さない、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項131

立体構造の変換を誘導することで繊維を可溶性の重合体形態および単量体形態まで脱凝集させ、かつ組織および/または体液中、特に脳内の、脱凝集および可溶化したAβ形態に結合しかつ該Aβ形態を安定化することによって、その可溶性の状態のAβと凝集した状態のAβとの間の平衡をその可溶性の形態へと移動させることができる、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項132

α-ヘリックスおよび/またはランダムコイル立体構造、特にランダムコイル立体構造、さらにより特には分子中の所与の場所における、とりわけAβタンパク質のTyr 10およびVal 12の環境におけるランダムコイル立体構造へのβ-シート立体構造転移を誘導することができる抗体またはその断片であって、β-シート立体構造を代償にしたランダムコイル立体構造の増加、および前形成された高分子重合体アミロイドのフィブリルまたはフィラメントの向上した可溶化をもたらす、請求項131記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項133

β-シート立体構造の減少が、緩衝剤中でインキュベートしたそれぞれの前形成されたアミロイド重合体のフィブリルまたはフィラメント(対照)と比較して、少なくとも30%、特に少なくとも35%、およびより特には少なくとも40%、およびそれより多くにまで達する、請求項132記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項134

単量体形態を含む、重合体でかつあまり凝集していない可溶性のAβタンパク質種に実質的に結合し、したがってこれらのAβタンパク質種の末梢での除去および異化を修飾しかつそれらの毒性作用を低下させる、請求項131記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項135

マウスドナー抗体から、特にマウス抗体ACI-01-Ab7C2から得られる少なくとも1つ、特に2つ、およびより特には3つのCDR領域を組み入れた少なくとも1つの軽鎖もしくはその断片または少なくとも1つの重鎖もしくはその断片を含む抗体またはその断片であって、Aβ抗原に対して、マウスドナー抗体の親和性よりも少なくとも5倍、特に少なくとも8倍、より特には少なくとも10倍、とりわけ少なくとも15倍高い親和性を有する、前記請求項のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項136

ヒト化抗体またはその断片が、脳内の凝集したアミロイドβと必ずしも結合するわけではない、請求項83〜85のいずれか一項記載の使用。

請求項137

ヒト化抗体またはその断片が、脳内の凝集したアミロイドβと必ずしも結合するわけではない、請求項89〜91のいずれか一項記載の方法。

請求項138

認知的記憶能力の喪失を特徴とするアミロイド関連の状態に罹患している、動物、特に哺乳動物またはヒトの処置が、認知的記憶能力の保持をもたらす、請求項81記載の使用。

請求項139

認知的記憶能力の喪失を特徴とするアミロイド関連の状態に罹患している、動物、特に哺乳動物またはヒトの処置が、認知的記憶能力の保持をもたらす、請求項86記載の方法。

請求項140

可溶性の状態のAβと凝集した状態のAβとの間の平衡をその可溶性の形態へと移動させることができる、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項141

繊維を可溶性の重合体形態および単量体形態まで脱凝集させることによって、可溶性の状態のAβと凝集した状態のAβとの間の平衡をその可溶性の形態へと移動させることができる、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項142

ヒト組織および/または体液中、特に脳内のAβには実質的に結合しないが、立体構造の変換を誘導することで繊維を可溶性の重合体形態および単量体形態まで脱凝集させ、かつ組織および/または体液中、特に脳内の、脱凝集および可溶化したAβ形態に結合しかつ該Aβ形態を安定化することによって、その可溶性の状態のAβと凝集した状態のAβとの間の平衡をその可溶性の形態へと移動させることができる、前記請求項のいずれか一項記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片。

請求項143

マウス抗体の結合親和性よりも少なくとも5倍、10倍、特に少なくとも15倍、より特には少なくとも20倍、とりわけ少なくとも100倍高い結合親和性を示す、前記請求項のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項144

抗体またはその断片の親和性、特異性、および安定性グリコシル化プロファイルの変化によって修飾されている、前記請求項のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項145

配列番号:27に挙げた可変領域を含む、抗体またはその変異体

請求項146

請求項145記載の抗体を発現する細胞株

請求項147

配列番号:29に挙げた可変領域を含む、抗体遺伝子またはその変異体。

請求項148

請求項147記載の抗体を発現する細胞株。

請求項149

hC2抗体を前形成されたβ-アミロイド繊維相互作用させる工程を含む、前形成されたβ-アミロイド繊維を脱凝集させるための方法。

請求項150

誘導性の分解からニューロンを保護する、前記請求項のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片。

請求項151

前記請求項のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片の有効量で、ニューロンを処置する工程を含む、Aβ誘導性のニューロン分解を防止する方法。

請求項152

オリゴマーへの曝露によるニューロンの変性を防止するための医薬の調製用の、前記請求項のいずれか一項記載のヒト化抗体またはその断片の使用。

技術分野

0001

本発明は、アルツハイマー病などのアミロイドタンパク質と関連する一群障害および異常である、アミロイドーシス診断および処置のための方法および組成物に関する。

背景技術

0002

アミロイドーシスは単一の疾患単位ではなく、1つまたは複数の臓器または身体系に蓄積するアミロイドと呼ばれる蝋状デンプン様タンパク質細胞外組織沈着を特徴とする多様な進行性疾患プロセスの一群である。アミロイド沈着が蓄積するにつれて、それらは臓器または身体系の正常な機能を妨げ始める。アミロイドーシスには少なくとも15の種類がある。主な型は、既知既往症のない原発性アミロイドーシス、他の何らかの状態に続いて起こる続発性アミロイドーシス、および遺伝性アミロイドーシスである。

0003

続発性アミロイドーシスは、結核細菌感染症家族性地中海熱、骨感染症骨髄炎)、関節リウマチ小腸の炎症(肉芽腫性回腸炎)、ホジキン病、およびハンセン病のような慢性感染症または炎症性疾患の間で起こる。

0004

アミロイド沈着物には、正常血清アミロイドP(SAP)に関連する糖タンパク質であるアミロイドP(五角形)成分(AP)、および結合組織複合糖質である硫酸化グリコサミノグリカン(GAG)が含まれる。アミロイドタンパク質フィブリル、これはアミロイド材料の約90%を占め、幾つかの種類のタンパク質のうち1つを含む。これらのタンパク質は、コンゴーレッド結合部位提示してアミロイドタンパク質に特有染色特性をもたらす特有のタンパク質立体配置である、いわゆる「βプリーツシートフィブリルへと折り畳むことができる。

0005

加齢性の多くの疾患はアミロイド様タンパク質に基づくかまたはそれと関連しており、これらは疾患の発生病理ならびに進行に寄与するアミロイドまたはアミロイド様材料の細胞外沈着の累加を特徴の1つとする。これらの疾患には、アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血オランダ型);グアムパーキンソン-認知症複合などの神経学的障害を含むが、これらに限定されない、疾患が含まれる。アミロイド様タンパク質に基づくかまたは関連する他の疾患には、進行性核上麻痺多発性硬化症クロイツフェルトヤコブ病パーキンソン病HIV関連認知症、ALS筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む他のものがある。

0006

これらの疾患の発生病理は多様であり得るが、それらの特徴的な沈着は、多くの共通の分子的構成要素を含むことが多い。かなりの程度で、これは、活性化された補体成分急性期反応物質免疫モジュレーターおよび他の炎症メディエーター同時発生的沈着を結果として招く、炎症誘発性経路局所的活性化に原因を求めることができる(McGeer et al., 1994)。

0007

アルツハイマー病(AD)は、脳内の異常なタンパク質沈着の蓄積物であるアミロイド斑によって引き起こされると主に考えられている神経疾患である。罹患個体の脳内に認められる最も頻度の高い種類のアミロイドは、主としてAβフィブリルから構成される。科学的証拠により、斑状のβ-アミロイドタンパク質の生成および蓄積が神経細胞死を招き、それがADの発症および進行に寄与することが実証されている。戦略的に重要な脳領域における神経細胞喪失は、次には神経伝達物質の減少および記憶障害(impairment)を引き起こす。の累加の主な原因になるタンパク質には、アミロイド前駆体タンパク質(APP)および2種のプレセニリン(プレセニリンIおよびプレセニリンII)が含まれる。ほとんどの細胞において構成的に発現されて異化されるアミロイド前駆体タンパク質(APP)の、βおよびγセクレターゼという酵素による逐次的切断により、39〜43アミノ酸のAβペプチドの放出がもたらされる。APPの分解は、それらが斑状に凝集する性向を高めると思われる。凝集物構築する性向が強いのは特にAβ(1-42)断片であり、これはそのC末端に2つの極めて疎水性アミノ酸残基があるためである。Aβ(1-42)断片はこのため、ADにおける老人斑形成の開始に主として関与し、その原因となり、このため病原性が高いと考えられている。このため、アミロイド斑形成を防止し、ADにおける斑の存在を拡散させる薬剤需要がある。

0008

ADの症状は緩徐に現れ、最初の症状は軽度の健忘に過ぎない。この段階では、個人は最近の出来事、活動、家族または物の名前を忘れることがあり、簡単な数学の問題を解けないことがある。疾患が進行するにつれて、症状はより容易に目に付くようになり、ADの人々または彼らの家族に医療の助けを求めようとさせるのに十分なほど深刻になる。ADの中期の症状には、身繕いなどの簡単な作業のやり方を忘れることが含まれ、話すこと、理解、読み書きに伴う問題が生じる。後期AD患者は、不安になったり攻撃的になったりすることがあり、家から出て徘徊することもあり、最終的には全面看護を必要とする。

0009

現在、ADを診断するための唯一確定的な手段は、個体の死後剖検において脳組織中の斑およびもつれを同定することである。このため、医師は、その人が生存している間は、「ADが疑われる」または「ほぼ確実なAD」という診断を下せるに過ぎない。現行の方法を用いると、医師は、「ほぼ確実な」ADの診断用の複数のツールを用いて、最大90パーセントの確率でADを正しく診断することができる。医師は、患者全般的健康状態既往歴、および日常活動を行う上で覚えた問題の履歴に関する質問を行う。記憶、問題解決注意、計算、および言語に関する行動学検査によって認知障害に関する情報が得られ、血液、尿または脊髄液の検査、および脳スキャンなどの医学的検査によってさらに詳細な情報を得ることができる。

0010

ADの管理は、投薬を用いる治療と、投薬を用いない治療とからなる。この疾患の基礎をなす過程を変化させること(進行の遅延または逆転)を目的とした治療は、これまでほとんど成功していない。神経細胞の化学的メッセンジャー(神経伝達物質)の不足欠損)または機能不全回復させる薬物、特にタクリンおよびリバスチグミンなどのコリンエステラーゼ阻害剤(ChEI)は、症状を改善することが示されている。ChEIは神経伝達物質の酵素的分解を妨げ、それによって脳内で神経シグナルの伝達に利用されうる化学的メッセンジャーの量を増加させる。

0011

この疾患の早期および中期の一部の患者の場合、タクリン(COGNEX(登録商標)、Morris Plains, NJ)、ドネペジル(ARICEPT(登録商標)、Tokyo, JP)、リバスチグミン(EXELON(登録商標)、East Hanover, NJ)、またはガランタミンREMINYL(登録商標)、New Brunswick, NJ)といった薬剤は、ある限られた期間にわたって、幾つかの症状が悪化するのを防ぐのに役立つ可能性がある。別の薬物であるメマンチン(NAMENDA(登録商標)、New York, NY)は、中等度ないし重度のADの治療に対して承認されている。ADの精神症状対処するための薬物も利用可能である。また、幾つかの薬物は、不眠興奮、徘徊、不安および抑うつといったADの行動上の症状を抑えるのに役立つ可能性がある。これらの症状を治療することで患者は落ち着き介護者にとっては介護がより容易になる。しかし残念ながら、この一群の薬剤が一貫してプラセボよりも優れることを示している大きな治療上の進歩にもかかわらず、この疾患は進行を続け、精神機能に対する平均的な効果はわずかに過ぎない。ChEIにはまた、胃腸機能障害肝毒性および体重減少を含む副作用もある。

0012

アミロイド様タンパク質の蓄積および沈着に基づくか、またはそれらと関連のあるもう1つの疾患は、黄斑変性症である。

0013

黄斑変性症は、網膜(眼の後部にある紙のように薄い組織であり、そこにある光感受性細胞が視覚シグナルを脳に送る)の中心領域にある黄斑変質を引き起こす、よく見られる眼疾患である。鋭敏で明瞭な「正面からの(straight ahead)」視覚が黄斑によって処理される。黄斑に対する損傷は、盲斑および視野のかすみまたは乱れの発生をもたらす。加齢性黄斑変性症(AMD)は、米国における視覚障害(impairment)の主な原因の1つであり、65以上の人々にとっては白人における法的盲の主因である。40歳およびそれ以上の米国人のおよそ180万人が進行期AMDを有し、中間型AMDを有する別の730万人も視力低下リスクがかなり高い。政府は、2020年までに進行型AMDの人々が290万人になると推定している。AMDの患者は多くの場合、この失明性疾患の原因および治療に関してほとんど解明されていないことを知ると驚いて失望する。

0014

黄斑変性症には2つの型、すなわち乾性黄斑変性症および湿性黄斑変性症がある。黄斑の細胞がゆっくりと崩壊し始める乾性型は、黄斑変性症の症例の85パーセントで診断される。乾性AMDによって通常は両眼が影響を受けるが、一方の眼で視力が低下し、もう一方の眼は冒されないこともある。網膜下の黄色沈着である晶洞は、乾性AMDの一般的な早期徴候である。進行期の乾性AMDまたは湿性AMDを発症するリスクは、晶洞の数またはサイズが増大するほど高くなる。乾性AMDは湿性型の疾患に転換することなしに進行して視力低下を引き起こすことがある。しかし、また、早期の乾性AMDが湿性型に突然変化することもある。

0015

湿性型は症例の15パーセントを占めるに過ぎないが、90パーセントが失明を引き起こし、進行期AMDと考えられている(早期または中間期の湿性AMDは存在しない)。湿性AMDは必ず乾性型の疾患が先に起こる。乾性型が悪化すると共に、一部の人々では異常血管が黄斑の背部成長し始める。これらの血管は極めて脆弱であり、液体および血液を漏出して(それゆえに「湿性」黄斑変性症という)、黄斑に対して急激な損傷を引き起こす。

0016

乾性型のAMDは、最初は、視野のわずかなかすみを引き起こすことが多い。続いて視野の中心が特にかすむようになり、この領域は疾患が進行すると共に大きくなる。一方の眼のみが冒される場合には症状が気づかれないこともある。湿性AMDでは、直線が波打って見えたり、中心視野の喪失が急激に起こることがある。

0017

黄斑変性症の診断は、典型的には、散瞳させた眼の検査、視力検査、およびAMDを診断する一助になる眼底検査と呼ばれる手順を用いた眼の後部の観察を伴い、湿性AMDが疑われた場合には、蛍光眼底血管造影法が行われることもある。乾性AMDが進行期に達したならば、視力低下を防ぐための治療法は、現在存在しない。しかし、抗酸化剤および亜鉛の特別な高用量処方剤は、中間型AMDの進行期への進行を遅延または防止する可能性がある。Macugen(登録商標)(ペガプタニブナトリウム注射剤)、レーザー光凝固および光線力学療法は異常血管増殖および黄斑内の出血を抑えることができ、このことは湿性AMDを有する一部の人々にとっては助けになる。しかし、すでに低下した視覚がこれらの手法によって回復することはない。視覚がすでに低下している場合には、生活の質を改善するのに役立ち得る低視力者用補助具が存在する。

0018

加齢性黄斑変性症(AMD)の最も早期の徴候の1つは、網膜色素上皮(RPE)の基底層ブルッフ膜(BM)との間の、晶洞として知られる細胞外沈着の蓄積である。Andersonらによって行われた最近の研究により、晶洞はアミロイドβを含むことが確認されている(Experimental Eye Research 78 (2004) 243-256)。

0019

進行中の研究が、AMDの一因になり得る環境因子遺伝因子、および食事因子を探索するための研究と共に続けられている。網膜細胞移植、疾患の進行を防止または遅らせると考えられる薬物、放射線療法遺伝子治療、視覚を刺激する一助になる可能性のあるコンピュータチップの網膜への移植、および黄斑下の新たな血管の増殖を防止すると考えられる薬剤を含む、新たな治療戦略も探索されている。

0020

新たな薬物を開発する時に考慮すべき1つの重要な因子は、標的患者にとっての使い易さである。経口薬送達、特に錠剤カプセル剤およびソフトゲルは、消費される全剤形の70%を占めているが、これは患者の利便性のためである。薬物の開発者は、患者が注射または他のより侵襲的な形態の薬物投与を受けるよりも経口到達を好むことに同意する。まばらな投与間隔(すなわち、1日1回または持続放出)をもたらす製剤も好ましい。経口剤形抗生物質投与することが容易なことにより、治療中の患者のコンプライアンスの向上がもたらされる。

0021

必要とされているのは、アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン-認知症複合などの神経学的障害;ならびに、進行性核上麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む、その他の疾患などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたはアミロイド様タンパク質と関連するその他の疾患も含むが、これらに限定されない、続発性アミロイドーシスおよび加齢に関係のあるアミロイドーシスを含む、アミロイド斑形成と関連する一群の疾患および障害であるアミロイドーシスと関連する合併症を防止するかまたは該合併症に対処するための有効な方法および組成物である。特に必要とされているのは、アミロイドまたはアミロイド様ペプチドの繊維の凝集と関連する斑の形成などの、疾患の生理学出現対抗することができる薬剤である。

0022

フロイント完全または不完全アジュバントと混合したAβ1-42の接種によって誘発される抗アミロイド抗体は、ヒトアルツハイマー病のトランスジェニックマウスにおけるアミロイド負荷量を減少させることが報告された(Schenk et al., 1999)。リポソーム中再構成されたテトラパルミトイル化Aβ1-16のNORBAトランスジェニックマウスに対する腹腔内接種は、有効な力価の抗アミロイド抗体を誘発し、このことはインビトロおよびインビボアミロイド繊維および斑を可溶化させることが報告された(Nicolau et al., 2002)。

0023

想定される、アミロイド斑および繊維の溶解を起こす機序は、Bardら(2000)によって最初に提唱され、彼らは自らのデータに基づいて、抗体が斑をオプソニン化し、斑は続いてミクログリアマクロファージによって破壊されることを結論付けた。De Mattosら(2001)は、β-アミロイドの中心ドメインを標的とするmAbが、血漿アミロイドと結合してそれらを完全に隔絶させることを示した。彼らは、流血中のこれらのmAbの存在により、脳内への沈着の代わりに末梢での除去および異化を促すように、脳と血漿との間でのAβの平衡が移動すると主張した。

0024

齧歯類抗体による長期にわたるヒトの治療は、投与後約8〜12日で検出可能であり、かつ約20〜30日でピークに達する抗グロブリン応答を結果的にもたらす場合がある。そのような抗グロブリン応答に直面した場合、長くても約10日後には処置を中断しなければならず、それが二次性の抗グロブリン応答の速やかな開始をもたらすので、後日の再処置は通常除外される。齧歯類抗体はヒト抗体の配列とかなりの程度の配列保存性共有するが、齧歯類抗体とヒト抗体との間に、齧歯類抗体がヒトにおいて免疫原性であるのに十分な多くの配列相違がある。

0025

この問題は、直接ヒトで抗体を作製することによってかまたは(「再形成された(reshaped)抗体」としても公知の)「ヒト化」抗体の創出によって克服してもよい。ヒト化抗体は、ヒトまたはヒト様のフレームワーク配列中に散在する齧歯類由来CDRを含む可変領域アミノ酸配列を有する。ヒト化抗体の特異性は齧歯類由来のCDRによってもたらされるので、それらの残基は本質的に変化させないで用いるべきであり、その標的抗原に対する抗体の親和性および特異性と著しくは干渉しない、わずかな修飾のみが許容される。フレームワーク残基は、任意の霊長類、もしくは特に任意のヒト可変領域に由来してもよく、またはその組み合わせであってもよく、結果として得られる設計された可変領域を再形成されているとみなすことができる。

0026

親和性が再形成された抗体で保持される可能性を最大化するために、フレームワーク領域の適切な選択をすることが重要である。フレームワーク配列が、CDRを抗原との相互作用のためにそれらの正しい空間的配向に保つように機能するということ、およびフレームワーク残基が時に抗原結合に関与することすらできるということが公知である。その抗原に対する抗体の親和性を維持するために、齧歯類フレームワークの配列に最もよく似ているヒトフレームワーク配列を選択することが有利である。その後、ヒトフレームワーク配列中の1つまたは複数のアミノ酸を齧歯類フレームワーク中の対応する残基と置き換え、親和性の喪失を避ける必要が依然としてある場合がある。この置き換えは、コンピュータモデリングによって支援されてもよい。

0027

本発明は、単量体ダイマートリマーなどの形態か、重合体の形態か、凝集体、繊維、フィラメントの形態か、または凝縮した斑形態で抗体に提示され得る、様々なβ-アミロイド抗原由来の特異的エピトープを特異的に認識しかつ該エピトープに特異的に結合する能力を有する、極めて特異的でかつ極めて有効な抗体、特にその断片を含むキメラ抗体、より特にはその断片を含む部分的にまたは完全にヒト化された抗体を含む、新規の方法および組成物を提供する。本発明の教示が可能にする抗体は、アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン-認知症複合などの神経学的障害;ならびに進行性核上麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルトヤコブ病、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血 オランダ型、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、およびほんの一例を挙げると、黄斑変性症を含む、その他の疾患などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたはアミロイド様タンパク質と関連するその他の疾患も含むが、これらに限定されない、続発性アミロイドーシスおよび加齢に関係のあるアミロイドーシスを含む、アミロイド斑形成と関連する一群の疾患および障害であるアミロイドーシスの処置に特に有用である。

0028

ある態様において、本発明は、1つ、少なくとも2つ、および少なくとも3つの結合部位が各々、抗体の結合に主に関与する少なくとも1つまたは2つの連続するアミノ酸残基を含むβ-アミロイドタンパク質上の、少なくとも1つの別個の結合部位、特に少なくとも2つの別個の結合部位、およびより特には少なくとも3つの別個の結合部位を認識しかつ該結合部位に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片に関する。

0029

特に、本発明によるキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片は、3つの別個の結合部位のうちの少なくとも2つが、抗体の結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含み、かつ3つの別個の結合部位のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つのアミノ酸残基を含む、β-アミロイドタンパク質上の少なくとも2つ、特に少なくとも3つの別個の結合部位に結合する。

0030

抗体の結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含む少なくとも2つの別個の結合部位は、抗原上で互いにごく近接して位置し、抗体結合に関与しないかまたは前記少なくとも2つの連続するアミノ酸残基と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する少なくとも1つのアミノ酸残基によって隔てられかつ/または該少なくとも1つのアミノ酸残基と隣接し、それゆえ立体構造的な不連続エピトープを形成する。

0031

抗体の結合に主に関与する、それぞれ、少なくとも2つの連続するアミノ酸残基および少なくとも1つのアミノ酸残基を含む少なくとも3つの別個の結合部位は、エピトープ上で互いにごく近接して位置し、抗体結合に関与しないかまたは前記アミノ酸残基と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する少なくとも1つのアミノ酸残基によって隔てられかつ/または該アミノ酸残基と隣接する。これらは抗体の結合に主に関与し、それゆえ立体構造的な不連続エピトープを形成する。

0032

特に、β-アミロイドタンパク質上の少なくとも1つの別個の結合部位、特に少なくとも2つの別個の結合部位、より特には少なくとも3つの別個の結合部位を認識しかつ該結合部位に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。ここで、前記少なくとも1つまたは少なくとも2つの別個の結合部位は各々、抗体の結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含み、第一の結合部位を表す該少なくとも2つの連続するアミノ酸残基は、以下のコア配列(配列番号:9)の中に埋め込まれた-Phe-Phe-である:
Xaa3 - Phe - Phe - Xaa4 - Xaa5 - Xaa6
式中
Xaa3が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa4が、Ala、Val、Leu、Ser、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり、かつ
Xaa6が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり、かつ
アミノ酸残基Xaa3、Xaa4、Xaa5、およびXaa6が、抗体結合に関与しないかまたは-Phe-Phe-結合部位と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する。

0033

本発明の別の態様において、
Xaa3がValまたはLeu、特にValであり;
Xaa4がAlaまたはVal、特にAlaであり;
Xaa5がGluまたはAsp、特にGluであり;
Xaa6がGluまたはAsp、特にAspである、
キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。

0034

特に、β-アミロイドタンパク質上の少なくとも1つの別個の結合部位、特に少なくとも2つの別個の結合部位、より特には少なくとも3つの別個の結合部位を認識しかつ該結合部位に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。ここで、前記別個の結合部位がそれぞれ、抗体の結合に主に関与する少なくとも1つおよび少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含み、第一の結合部位を表す少なくとも2つの連続するアミノ酸残基は、以下のコア配列の中に埋め込まれた-Phe-Phe-でありかつ少なくとも1つのアミノ酸残基は該コア配列中に埋め込まれた-His-である:
-Xaa1 _ His - Xaa3 - Xaa4 - Xaa5 - Xaa6 - Phe - Phe - Xaa7 - Xaa8 - Xaa9-
式中、
Xaa1が、His、Asn、Gln、Lys、およびArgからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa3が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa4が、His、Asn、Gln、Lys、およびArgからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5が、Ala、Val、Leu、Ser、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa6が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa7が、Ala、Val、Leu、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa8が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa9が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり、かつ
アミノ酸残基Xaa1、Xaa3、Xaa6、Xaa7、Xaa8、およびXaa9がそれぞれ、抗体結合に関与しないか、または-His-および-Phe-Phe-結合部位と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する。

0035

本発明の別の態様において、
Xaa3がGlnまたはAsn、特にGlnであり;
Xaa4がLysであり;
Xaa5がLeuであり;
Xaa6がValまたはLeu、特にValであり;
Xaa7がAlaまたはVal、特にAlaであり;
Xaa8がGluまたはAsp、特にGluであり;かつ
Xaa9がAspまたはGlu、特にAspである、
キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。

0036

本発明の別の態様において、β-アミロイドタンパク質上の少なくとも1つの別個の結合部位、特に少なくとも2つの別個の結合部位、より特には少なくとも3つの別個の結合部位を認識しかつ該結合部位に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。ここで、前記少なくとも1つまたは少なくとも2つの別個の結合部位は各々、抗体の結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含み、第二の結合部位を表す少なくとも2つの連続するアミノ酸残基は、以下のコア配列(配列番号:10)の中に埋め込まれた-Lys-Leu-である:
Xaa1 - Xaa2 - Lys - Leu - Xaa3
式中、
Xaa1が、His、Asn、Gln、Lys、およびArgからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa3が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;かつアミノ酸残基Xaa2、Xaa3が、抗体結合に関与しないかまたは-Lys-Leu-結合部位と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する。

0037

本発明の別の態様において、β-アミロイドタンパク質上の少なくとも1つの別個の結合部位、特に少なくとも2つの別個の結合部位、より特には少なくとも3つの別個の結合部位を認識しかつ該結合部位に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。ここで、前記別個の結合部位はそれぞれ、抗体の結合に主に関与する少なくとも1つおよび少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含み、前記少なくとも1つおよび少なくとも2つの連続するアミノ酸は、抗体結合に関与しないかまたは抗体の結合に主に関与するアミノ酸残基と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する少なくとも1つのアミノ酸残基によって隔てられており、それぞれ以下のコア配列の中に埋め込まれた-His-および-Lys-Leu-である:
His - Xaa2 - Lys - Leu - Xaa3 - Xaa4 - Xaa5 - Xaa6 - Xaa7 - Xaa8-
式中、
Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa3が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa4が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa6が、Ala、Val、Leu、Ser、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa7が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり、
Xaa8が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり、
かつアミノ酸残基Xaa2、Xaa3、Xaa6、Xaa7、Xaa8がそれぞれ、抗体結合に関与しないか、または-His-および-Lys-Leu-結合部位と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する。

0038

本発明の別の態様において、
Xaa2がGlnまたはAsn、特にGlnであり;
Xaa3がValまたはLeu、特にValであり;
Xaa4がPheであり;
Xaa5がPheであり;
Xaa6がAlaまたはVal、特にAlaであり;
Xaa7がGluまたはAsp、特にGluであり;かつ
Xaa8がAspまたはGlu、特にAspである、
キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。

0039

本発明の別の態様において、少なくとも2つの別個の結合部位が各々、抗体の結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含む、β-アミロイドタンパク質上の該少なくとも2つの別個の結合部位を認識しかつ該結合部位に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。ここで、前記少なくとも2つの連続するアミノ酸は、抗体結合に関与しないかまたは連続するアミノ酸残基よりも著しくより少ない程度に関与する少なくとも1つのアミノ酸残基によって隔てられており、該連続するアミノ酸残基は、以下のコア配列の中に埋め込まれた第一および第二の結合部位をそれぞれ表す、-Phe-Phe-および-Lys-Leu-である:
Xaa1 - Xaa2 - Lys - Leu - Xaa3 - Phe - Phe -Xaa4 - Xaa5 - Xaa6
式中、
Xaa1が、His、Asn、Gln、Lys、およびArgからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa3が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa4が、Ala、Val、Leu、Ser、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり、
Xaa6が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり、かつ
アミノ酸残基Xaa2、Xaa3、Xaa4、Xaa5、およびXaa6がそれぞれ、抗体結合に関与しないかまたは、-Lys-Leu-および-Phe-Phe-結合部位と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する。

0040

本発明の別の態様において、β-アミロイドタンパク質上の少なくとも1つの別個の結合部位、特に少なくとも2つの別個の結合部位、より特には少なくとも3つの別個の結合部位を認識しかつ該結合部位に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。ここで前記別個の結合部位はそれぞれ、抗体の結合に主に関与する少なくとも1つおよび少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含み、該少なくとも1つおよび少なくとも2つの連続するアミノ酸は、抗体結合に関与しないかまたは抗体の結合に主に関与するアミノ酸残基と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する少なくとも1つのアミノ酸残基によって隔てられ、かつ抗体の結合に主に関与するアミノ酸残基はそれぞれ、以下のコア配列の中に埋め込まれた-His-および-Phe-Phe-および-Lys-Leu-である:
His - Xaa2 - Lys - Leu - Xaa3 - Phe - Phe - Xaa4 _ Xaa5 _ Xaa6
式中、
Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa3が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa4が、Ala、Val、Leu、Ser、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり、
Xaa6が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり、かつ
アミノ酸残基Xaa2、Xaa3、Xaa4、Xaa5、Xaa6がそれぞれ、抗体結合に関与しないか、または-His-、-Lys-Leu-、および-Phe-Phe-結合部位と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する。

0041

本発明の別の態様において、
Xaa2がGlnまたはAsn、特にGlnであり;
Xaa3がValまたはLeu、特にValであり;
Xaa4がAlaまたはVal、特にAlaであり;
Xaa5がGluまたはAsp、特にGluであり;かつ
Xaa6がAspまたはGlu、特にAspである、
キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。

0042

本発明の別の態様において、β-アミロイドタンパク質上の少なくとも2つの別個の結合部位を認識しかつ該結合部位に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。ここで前記少なくとも2つの別個の結合部位は各々、抗体の結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含み、該少なくとも2つの連続するアミノ酸は、抗体結合に関与しないかまたは連続するアミノ酸残基よりも著しくより少ない程度に関与する少なくとも1つのアミノ酸残基によって隔てられている、以下のコア配列の中に埋め込まれた第一および第二の結合部位をそれぞれ表す、-Phe-Phe-および-Lys-Leu-である:
Xaa1 - Xaa2 - Lys - Leu - Xaa3 - Phe - Phe -Xaa4 - Xaa5 - Xaa6
式中、
Xaa1が、His、Asn、Gln、Lys、およびArgからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa3が、Val、Ala、Leu、Met、Phe、ノルロイシン、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり
Xaa4が、Ala、Val、Leu、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり、
Xaa6が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基であり、かつ
アミノ酸残基Xaa2、Xaa3、Xaa4、Xaa5、Xaa6がそれぞれ、抗体結合に関与しないか、または-Lys-Leu-および-Phe-Phe結合部位と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する。

0043

本発明の別の態様において、
Xaa1がHisまたはArg、特にHisであり;
Xaa2がGlnまたはAsn、特にGlnであり;
Xaa3がValまたはLeu、特にValであり;
Xaa4がAlaまたはVal、特にAlaであり;
Xaa5がGluまたはAsp、特にGluであり;かつ
Xaa6がAspまたはGlu、特にAspである、
キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。

0044

本発明のある態様において、β-アミロイドタンパク質上の少なくとも2つの別個の結合部位を認識しかつ該結合部位に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。ここで前記少なくとも2つの別個の結合部位は各々、それぞれ、- Phe - Phe - Ala - Glu -、特に- Phe - Phe - Ala -、とりわけ- Phe - Phe -および- Lys - Leu -である、抗体の結合に主に関与する少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含み、かつ少なくとも2つの別個の結合部位はそれぞれ、配列番号:7に示されるアミノ酸配列-Val - Phe - Phe - Ala - Glu - Asp -および配列番号:8に示されるアミノ酸配列His - Gln - Lys - Leu - Val -を示す。

0045

本発明のある態様において、β-アミロイドタンパク質上の少なくとも1つの別個の結合部位、特に少なくとも2つの別個の結合部位、より特には少なくとも3つの別個の結合部位を認識しかつ該結合部位に結合する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。ここで前記少なくとも1つまたは少なくとも2つの別個の結合部位が、それぞれ- Phe - Phe -および- Lys - Leu -、ならびに- His -である、抗体の結合に主に関与する少なくとも1つおよび少なくとも2つの連続するアミノ酸残基をそれぞれ含み、別個の結合部位がそれぞれ、アミノ酸配列-Val - Phe - Phe - Ala - Glu -、およびアミノ酸配列- His - Gln - Lys - Leu - Val -に埋め込まれている。

0046

本発明の別の態様において、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片は、少なくとも2つの別個の結合部位が各々、それぞれ配列番号:7および8に示したアミノ酸配列中に少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含み、連続するアミノ酸残基、特に-Phe-Phe-および-Lys-Leu-が、β-アミロイドタンパク質の結合に主に関与するβ-アミロイドタンパク質上の少なくとも2つの別個の結合部位を認識しかつ該結合部位に結合する、抗原認識部位および抗原結合部位を含む。

0047

本発明のさらに具体的な態様において、4つの別個の結合部位が、各々が1つのアミノ酸残基を含む2つの結合部位、および抗体の結合に主に関与する2つの連続するアミノ酸残基を各々が含む2つの結合部位を含む、β-アミロイドタンパク質上の4つの別個の結合部位に結合する、本発明による抗体またはその断片を提供する。ここで、該4つの別個の結合部位は、β-アミロイドタンパク質上で互いにごく近接して位置し、かつ該4つの結合部位は抗体結合に関与しないか、または結合はするが、4つの別個の結合部位の1つのアミノ酸残基および2つの連続するアミノ酸残基と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する少なくとも1つのアミノ酸残基によって隔てられており、そのため4つの別個の結合部位の2つの連続するアミノ酸残基は、立体構造的な不連続エピトープを形成する。

0048

特に、抗体の結合に主に関与する、第一の2つの連続するアミノ酸残基は、以下のコア配列の中に埋め込まれた-Lys-Leu-であり、かつ第2の少なくとも2つの連続するアミノ酸残基のは該コア配列中に埋め込まれた-Phe-Phe-であり、第1の単一のアミノ酸残基は該コア配列中に埋め込まれた-His-であり、かつ第2の単一のアミノ酸残基は該コア配列中に埋め込まれた-Asp-である:
- Xaa1 - His - Xaa2 - Lys - Leu - Xaa3 - Phe - Phe - Xaa4 - Xaa5 - Asp - Xaa6
式中、
Xaa1が、His、Asn、Gln、Lys、およびArgからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にHisであり;
Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にGlnであり;
Xaa3が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にValであり;
Xaa4が、Ala、Val、Leu、Ser、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にAlaであり;
Xaa5が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にGluであり;
Xaa6が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にValであり;かつアミノ酸残基Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa4、Xaa5、Xaa6が、抗体結合に関与しないか、または結合に関与するが、-His-、-Asp-、-Lys-Leu、および-Phe-Phe-結合部位と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する。

0049

ある態様において、本発明は、β-アミロイドタンパク質上の4つの別個の結合部位に結合する、本発明による抗体またはその断片に関する。ここで、前記4つの別個の結合部位は、各々が1つのアミノ酸残基を含む2つの結合部位および各々が2つの連続するアミノ酸残基を含む2つの結合部位を含み、抗体の結合に主に関与する第1の2つの連続するアミノ酸残基が、以下のコア配列の中に埋め込まれた-Lys-Leu-であり、かつ第2の少なくとも2つの連続するアミノ酸残基が該コア配列中に埋め込まれた-Phe-Phe-であり、第1の単一のアミノ酸残基が該コア配列中に埋め込まれた-His-であり、かつ第2の単一のアミノ酸残基が該コア配列中に埋め込まれた-Asp-である:
- Xaa1 - His - Xaa2 - Lys - Leu - Xaa3 - Phe - Phe - Xaa4 - Xaa5 - Asp - Xaa6
式中、
Xaa1が、His、Asn、Gln、Lys、およびArgからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にHisであり;
Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にGlnであり;
Xaa3が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にValであり;
Xaa4が、Ala、Val、Leu、Ser、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にAlaであり;
Xaa5が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にGluであり;
Xaa6が、Ala、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にValであり;かつアミノ酸残基Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa4、Xaa5、Xaa6が、抗体結合に関与しないか、または結合に関与するが、-His-、-Asp-、-Lys-Leu-、および-Phe-Phe-結合部位と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する。

0050

本発明の具体的な態様において、本明細書で先に定義したような認識部位および結合部位は、アミノ酸残基12〜24の間、特に残基14〜23の間、より特にはアミノ酸残基14〜20の間のβ-アミロイドタンパク質の領域に局在する立体構造的な不連続エピトープを形成している。ここで、各々が少なくとも2つのアミノ酸残基を含む少なくとも2つの別個の認識部位および結合部位がそれぞれ、位置16および17ならびに位置19および20に位置し、かつ少なくとも1アミノ酸残基を含む少なくとも1つの別個の認識部位および結合部位は、その残基がβ-アミロイドタンパク質の結合に主に関与する位置14に位置し、かつ別個の認識部位および結合部位は、アミノ酸残基、特に残基21および22が隣接する少なくとも一方の側にあり、かつアミノ酸残基が抗原の結合に直接関与しないかまたは、少なくとも、実質的により少ない程度に関与する、位置15および18に位置する1つのアミノ酸残基によって隔てられている。

0051

本発明のまた別の態様において、少なくとも3つの別個の認識部位および結合部位は、アミノ酸残基、特に残基12および13、ならびに残基21および22が両側に隣接し、かつ抗原の結合に直接関与しないか、または少なくとも、実質的により少ない程度に関与する、位置15および18に位置する1つのアミノ酸残基によって隔てられている。

0052

具体的な態様において、β-アミロイドタンパク質の結合に主に関与する、連続するアミノ酸残基、特に位置16および17の-Lys-Leu-ならびに位置19および20の-Phe-Phe-が、以下のコア領域中に埋め込まれている。

0053

別の具体的な態様において、β-アミロイドタンパク質の結合に主に関与する、アミノ酸残基、特に位置16および17の-Lys-Leu-ならびに位置19および20の-Phe-Phe-、ならびに位置14の-His-が、以下のコア領域中に埋め込まれている。

0054

本発明の別の態様において、軽鎖および重鎖の可変領域に、それぞれ、1つまたは複数のヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域に埋め込まれた、非ヒト起源の少なくとも1つのCDR、特に非ヒト起源の2つのCDR、より特には非ヒト起源の3つのCDR、および任意で、ヒトまたは霊長類が源の抗体に由来する定常領域を含む、ヒト化抗体またはその断片を提供する。ヒト化抗体またはその断片は、以下のアミノ酸配列(配列番号:11)を含むエピトープにて、孤立しているかまたはβ-アミロイド斑の一部としてのβ-アミロイドタンパク質、特にβ-アミロイド単量体ペプチド、より特にはβ-アミロイド重合体ペプチド、さらにより特にはβ-アミロイドの繊維、フィブリル、またはフィラメントを特異的に認識および結合することができる:
Xaa1 - Xaa2 - Lys - Leu - Xaa3 - Phe - Phe -Xaa4 _ Xaa5 _ Xaa6
式中、
Xaa1が、His、Asn、およびGlnからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にHisであり;
Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にGlnであり;
Xaa3が、Val、Leu、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にValであり
Xaa4が、AlaおよびValからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にAlaであり;
Xaa5が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にGluであり;
Xaa6が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にAspである。

0055

本発明のまた別の態様において、軽鎖および重鎖の可変領域に、それぞれ、1つまたは複数のヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域に埋め込まれた、非ヒト起源の少なくとも1つのCDR、特に非ヒト起源の2つのCDR、より特には非ヒト起源の3つのCDR、および任意で、ヒトまたは霊長類が源の抗体に由来する定常領域を含む、ヒト化抗体またはその断片を提供する。ヒト化抗体またはその断片は、以下のアミノ酸配列を含むエピトープにて、孤立しているかまたはβ-アミロイド斑の一部としてのβ-アミロイドタンパク質、特にβ-アミロイド単量体ペプチド、より特にはβ-アミロイド重合体ペプチド、さらにより特にはβ-アミロイドの繊維、フィブリル、またはフィラメントを特異的に認識および結合することができる:
His - Xaa2 - Lys - Leu - Xaa3 - Phe - Phe - Xaa4 _ Xaa5 _ Xaa6
式中、
Xaa2が、AsnおよびGlnからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にGlnであり;かつ
Xaa3が、Val、Leu、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にValであり;
Xaa4が、AlaおよびValからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にAlaであり;
Xaa5が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にGluであり;
Xaa6が、GluおよびAspからなる群より選択されるアミノ酸残基、特にGluであり;かつアミノ酸残基Xaa2、Xaa3、Xaa4、Xaa5、Xaa6が、抗体結合に関与しないかまたは-His-および-Lys-Leu-および-Phe-Phe-結合部位と比較した場合に著しくより少ない程度に関与する。

0056

本発明の具体的な態様において、非ヒト起源のCDRは、別個の結合部位を含まない抗原断片に対して作製されたドナー抗体から、特にマウスドナー抗体から得られる。このエピトープ領域の変換は、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)などの親水性部分で修飾されたβ-アミロイドペプチドの、特にβ-アミロイドペプチドAβ1-16のアミノ酸配列に対応する抗原ペプチドを含む超分子抗原性構築物の使用によって少なくとも一部は生じている場合があり、親水性部分は、本明細書で以下の免疫化過程で記載するように、例えば、リジングルタミン酸、およびシステインまたは親水性部分をペプチド断片カップリングするための接続装置として機能することができる任意の他の好適なアミノ酸もしくはアミノ酸類似体の少なくとも1つ、特に1つまたは2つのアミノ酸を通じて抗原性ペプチド末端の各々に共有結合している。PEGを親水性部分として用いる場合、遊離のPEG末端を、ホスファチジルエタノールアミン、または例えば抗原性構築物を本明細書に記載のリポソーム二重層に埋め込むための、固定要素として機能するために好適な任意のその他の化合物に共有結合させる。

0057

特に、非ヒト起源のCDRは、2005年12月1日にBraunschweig, Mascheroder Weg 1B, 38124 BranuschweigのDeutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSMZ)に、ブダペスト条約の条項に基づいてアクセッション番号:DSMACC2750の下で寄託された(本出願を通じて「mC2」とも名付けられている)ACI-O1-Ab7C2の特徴的な特性を示すマウスドナー抗体から得られる。

0058

本発明のある態様において、非ヒト起源のCDRは、2005年12月1日にBraunschweig, Mascheroder Weg 1B, 38124 BranuschweigのDeutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSMZ)に、ブダペスト条約の条項に基づいてアクセッション番号:DSMACC2750の下で寄託された(本出願を通じて「mC2」とも名付けられている)マウスドナー抗体ACI-O1-Ab7C2から得られる。

0059

免疫化プロトコルの一部としてのリピドAの使用もまた、エピトープ領域の変換に寄与している可能性がある。

0060

具体的な態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR2を表す配列番号:2およびCDR3を表す配列番号:3ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも1つのペプチドを含む、ヒト化抗体またはその断片に関する。

0061

別の態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR2を表す配列番号:2およびCDR3を表す配列番号:3からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも1つのペプチドを含む、ヒト化抗体またはその断片に関する。

0062

また別の態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の軽鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4のアミノ酸配列を持つペプチドを含む、ヒト化抗体またはその断片に関する。

0063

特に、本発明は、ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域中に組み込まれた、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4のアミノ酸配列を持つ少なくとも1つのペプチドを含む軽鎖可変領域(LCVR)に関する。

0064

別の具体的な態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR2を表す配列番号:2およびCDR3を表す配列番号:3からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも1つのペプチドを含む重鎖可変領域(HCVR)に関する。

0065

本発明はさらに、ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域中に組み込まれた、少なくとも2つのペプチドを含む、ヒト化抗体またはその断片に関する。これらのペプチドは異なっており、かつ重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を示し、同じCDRは抗体中に二度は存在し得ない。特に、存在する少なくとも2つのCDRが両方とも軽鎖可変領域(LCVR)のCDRである場合、CDRのうちの少なくとも1つは、配列番号:4で表されるCDR1でなければならない。

0066

ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも2つのペプチドを含むヒト化抗体またはその断片、特に同じCDRが抗体中に二度は存在し得ないヒト化抗体またはその断片もまた、本発明によって含まれる。

0067

特に、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも2つのペプチドを含む、重鎖可変領域(HCVR)に関する。

0068

さらなる態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の軽鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも2つのペプチドを含む、ヒト化抗体またはその断片に関する。

0069

特に、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の軽鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも2つのペプチドを有し、同じCDRが抗体中に二度は存在し得ず、かつ特にCDRの少なくとも1つは配列番号:4で表されるCDR1でなければならない、軽鎖可変領域(LCVR)に関する。

0070

本発明はまた、ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3のアミノ酸配列を、特に上記で示した順序で持つペプチドを含む、ヒト化抗体またはその断片に関する。

0071

特に、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3のアミノ酸配列を、特に上記で示した順序で持つペプチドを含む、重鎖可変領域(HCVR)に関する。

0072

ヒト由来または霊長類由来の軽鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6のアミノ酸配列を、特に上記で示した順序で持つペプチドを含むヒト化抗体またはその断片もまた、本発明によって含まれる。

0073

特に、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の軽鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6のアミノ酸配列を、特に上記で示した順序で持つペプチドを含む軽鎖可変領域(LCVR)に関する。

0074

本発明はまた、ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3、ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも3つのペプチドを含む、ヒト化抗体またはその断片、特に同じCDRが抗体中に二度は存在し得ないヒト化抗体またはその断片に関する。

0075

別の態様において、本発明は、抗体が、ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3、ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも4つのペプチドを含む、ヒト化抗体またはその断片、特に同じCDRが抗体中に二度は存在し得ないヒト化抗体またはその断片に関する。

0076

また別の態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3、ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6からなる配列の群より選択されるアミノ酸配列を持つ少なくとも5つのペプチドを含む、ヒト化抗体またはその断片、特に同じCDRが抗体中に二度は存在し得ないヒト化抗体またはその断片に関する。

0077

また別の態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来のフレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1、CDR2を表す配列番号:2、およびCDR3を表す配列番号:3、ならびに軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4、CDR2を表す配列番号:5、およびCDR3を表す配列番号:6のアミノ酸配列を持つペプチドを含む、ヒト化抗体またはその断片に関する。

0078

具体的な態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR2を表す配列番号:2のアミノ酸配列を持つ少なくとも1つのペプチドを含む、ヒト化抗体、重鎖可変領域(HCVR)、またはその断片に関する。

0079

別の具体的な態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR3を表す配列番号:3のアミノ酸配列を持つ少なくとも1つのペプチドを含む、ヒト化抗体、重鎖可変領域(HCVR)、またはその断片に関する。

0080

別の具体的な態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1およびCDR2を表す配列番号:2のアミノ酸配列を持つ少なくとも2つのペプチドを含む、ヒト化抗体、重鎖可変領域(HCVR)、またはその断片に関する。

0081

別の具体的な態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR1を表す配列番号:1およびCDR3を表す配列番号:3のアミノ酸配列を持つ少なくとも2つのペプチドを含む、ヒト化抗体、重鎖可変領域(HCVR)、またはその断片に関する。

0082

別の具体的な態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、重鎖可変領域(HCVR)のCDR2を表す配列番号:2およびCDR3を表す配列番号:3のアミノ酸配列を持つ少なくとも2つのペプチドを含む、ヒト化抗体、重鎖可変領域(HCVR)、またはその断片に関する。

0083

別の具体的な態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4およびCDR2を表す配列番号:5のアミノ酸配列を持つ少なくとも2つのペプチドを含む、ヒト化抗体、軽鎖可変領域(LCVR)、またはその断片に関する。

0084

別の具体的な態様において、本発明は、ヒト由来または霊長類由来の重鎖フレームワーク領域中に組み込まれた、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1を表す配列番号:4およびCDR3を表す配列番号:6のアミノ酸配列を持つ少なくとも2つのペプチドを含む、ヒト化抗体、軽鎖可変領域(LCVR)、またはその断片に関する。

0085

マウスC2抗体の重鎖可変領域(HCVR)および軽鎖可変領域(LCVR)の両方が各々、そのCDR領域のうちの少なくとも1つをヒト化抗体の少なくとも2つのCDR領域に与える、ヒト化抗体またはその断片が、本発明によってさらに含まれる。したがって、結果として生じるヒト化抗体またはその断片は、以下を含んでもよい:
-少なくともCDR1(LCVR)を表す配列番号:4のアミノ酸配列と組み合わせたCDR1(HCVR)を表す配列番号:1のアミノ酸配列;
-少なくともCDR1(LCVR)を表す配列番号:4のアミノ酸配列と組み合わせたCDR2(HCVR)を表す配列番号:2のアミノ酸配列;
-少なくともCDR1(LCVR)を表す配列番号:4のアミノ酸配列と組み合わせたCDR3(HCVR)を表す配列番号:3のアミノ酸配列;
-少なくともCDR2(LCVR)を表す配列番号:5のアミノ酸配列と組み合わせたCDR1(HCVR)を表す配列番号:1のアミノ酸配列;
-少なくともCDR2(LCVR)を表す配列番号:5のアミノ酸配列と組み合わせたCDR2(HCVR)を表す配列番号:2のアミノ酸配列;
-少なくともCDR3(LCVR)を表す配列番号:6のアミノ酸配列と組み合わせたCDR2(HCVR)を表す配列番号:2のアミノ酸配列;
-少なくともCDR3(LCVR)を表す配列番号:6のアミノ酸配列と組み合わせたCDR1(HCVR)を表す配列番号:1のアミノ酸配列;
-少なくともCDR2(LCVR)を表す配列番号:5のアミノ酸配列と組み合わせたCDR3(HCVR)を表す配列番号:3のアミノ酸配列;
-少なくともCDR3(LCVR)を表す配列番号:6のアミノ酸配列と組み合わせたCDR3(HCVR)を表す配列番号:3のアミノ酸配列。

0086

また別の態様において、本発明は、ヒト起源または霊長類起源の軽鎖および/または重鎖の定常領域を含む、本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片に関する。

0087

さらなる態様において、本発明は、配列番号:1〜6に示される軽鎖および/または重鎖のCDR領域を代表するアミノ酸のうちの、少なくとも1つ、特に少なくとも1つだが多くても5つ、より特には少なくとも1つだが多くても4つ、さらにより特には少なくとも1つだが多くても3つ、とりわけ少なくとも1つだが多くても2つを、抗体がその完全な機能性を維持するように保存的置換を通じて変化させる、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片に関する。

0088

特に、本発明は、配列番号:5に示される軽鎖可変領域(LCVR)のCDR2で、Kabat位置50のLysが、Arg、Gln、およびGluからなる群より選択されるアミノ酸残基によって、特にArgによって置き換えられている、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片に関する。

0089

特に、本発明は、配列番号:5に示されるCDR2で、Kabat位置50のLysが、Arg、Gln、およびGluからなる群より選択されるアミノ酸残基によって、特にArgによって置き換えられている、軽鎖可変領域(LCVR)に関する。

0090

別の態様において、本発明は、配列番号:5に示される軽鎖可変領域(LCVR)のCDR2で、Kabat位置53のSerが、AsnおよびThrからなる群より選択されるアミノ酸残基によって、特にAsnによって置き換えられている、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片に関する。

0091

特に、本発明は、配列番号:5に示されるCDR2で、Kabat位置53のSerが、AsnおよびThrからなる群より選択されるアミノ酸残基によって、特にAsnによって置き換えられている、軽鎖可変領域(LCVR)に関する。

0092

本発明のある態様において、重鎖可変領域(HCVR)が、それぞれ、配列番号:15および16に示した配列と90%、特に95%、より特には98%同一であるアミノ酸配列を有する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。

0093

本発明の別の態様において、軽鎖可変領域(LCVR)が、それぞれ、配列番号:12および13に示した配列と90%、特に95%、より特には98%同一であるアミノ酸配列を有する、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。

0094

本発明のまた別の態様において、重鎖可変領域(HCVR)のCDR領域のうちの少なくとも2つ、とりわけ3つが、配列番号:1〜3に示される対応するCDR領域と90%、特に95%、より特には98%同一であるアミノ酸配列を有する、ヒト化抗体またはその断片を提供する。

0095

本発明のさらなる態様において、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR領域のうちの少なくとも2つ、とりわけ3つが、配列番号:4〜6に示される対応するCDR領域と90%、特に95%、より特には98%同一であるアミノ酸配列を有する、ヒト化抗体またはその断片を提供する。

0096

また別の態様において、本発明は、重鎖可変領域(HCVR)が、それぞれ、配列番号:15および16に示した配列と90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を有する、本明細書で前述した通りの本発明によるキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片に関する。

0097

また別の態様において、本発明は、軽鎖可変領域(LCVR)が、それぞれ、配列番号:12および13に示した配列と90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を有する、本明細書で前述した通りの本発明によるキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片に関する。

0098

また別の態様において、本発明は、重鎖可変領域(HCVR)のCDR領域のうちの少なくとも1つ、特に少なくとも2つ、とりわけ3つが、配列番号:1〜3に示される対応するCDR領域と90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を有する、本明細書で前述した通りの本発明によるキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片に関する。

0099

また別の態様において、本発明は、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR領域のうちの少なくとも1つ、特に少なくとも2つ、とりわけ3つが、配列番号:4〜6に示される対応するCDR領域と90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を有する、本明細書で前述した通りの本発明によるキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片に関する。

0100

また別の態様において、本発明は、それぞれ、ヒト生殖系列VHおよびVK配列から得られるアクセプターフレームワーク配列を代表するアミノ酸の少なくとも1つが、マウス抗体ACI-01-Ab7C2の対応する領域由来のアミノ酸に対する置換またはそれに対する保存的置換を通じて変化している、本発明による、本明細書で前述した通りのヒト化抗体に関する。

0101

特に、本発明はそれぞれ、重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置47のTrpが、配列番号:15に示すようなLeu、ノルロイシン、Ile、Val、Met、Ala、およびPheからなる群より選択されるアミノ酸、特にLeuおよびIle、とりわけLeuによって置き換えられている、重鎖可変領域およびこの重鎖可変領域を含むヒト化抗体に関する。

0102

本発明はさらに、重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置94のArgが、配列番号:15に示すようなSerおよびThrからなる群より選択されるアミノ酸によって、とりわけSerによって置き換えられている、重鎖可変領域およびこの重鎖可変領域を含むヒト化抗体にそれぞれ関する。

0103

また別の態様において、本発明はそれぞれ、重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置47のTrpが、配列番号:15に示すようなLeu、ノルロイシン、Ile、Val、Met、Ala、およびPheからなる群より選択されるアミノ酸、特にLeuおよびIle、とりわけLeuによって置き換えられ、かつKabat位置94のArgが、配列番号:15に示すSerおよびThrからなる群より選択されるアミノ酸によって、とりわけSerによって置き換えられている、重鎖可変領域およびこの重鎖可変領域を含むヒト化抗体に関する。

0104

本発明はさらに、軽鎖可変領域のKABATサブグループVKIIのヒト生殖系列VK配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置45のGlnが、Lys、Arg、Gln、およびAsnからなる群より選択されるアミノ酸によって、特にLysおよびArgによって、とりわけLysによって置き換えられている、軽鎖可変領域およびこの軽鎖可変領域を含むヒト化抗体にそれぞれ関する。

0105

本発明はさらに、軽鎖可変領域のKABATサブグループVKIIのヒト生殖系列VK配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置87のTyrが、Phe、Leu、Val、Ile、およびAlaからなる群より選択されるアミノ酸によって、特にLeuおよびPheによって、とりわけPheによって置き換えられている、軽鎖可変領域およびこの軽鎖可変領域を含むヒト化抗体にそれぞれ関する。

0106

本発明はさらに、配列番号:12に示すような、マウスモノクローナル抗体、特にマウス抗体ACI-01-Ab7C2から得られるCDR2領域中のKabat位置50のLysが、Arg、Gln、His、およびAsnからなる群より選択されるアミノ酸によって、とりわけArgによって置き換えられている、軽鎖可変領域およびこの軽鎖可変領域を含むヒト化抗体にそれぞれ関する。

0107

また別の態様において、本発明はそれぞれ、配列番号:12に示したような、マウスモノクローナル抗体、特にマウス抗体ACI-01-Ab7C2から得られるCDR2領域中のKabat位置53のAsnが、Ala、Val、Leu、Ser、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸;とりわけSerによって置き換えられている、軽鎖可変領域およびこの軽鎖可変領域を含むヒト化抗体に関する。

0108

また別の態様において、本発明はそれぞれ、重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置47のTrpが、Leu、ノルロイシン、Ile、Val、Met、Ala、およびPheからなる群より選択されるアミノ酸、特にLeuおよびIle、とりわけLeuによって置き換えられ、かつ重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置94のArgが、配列番号:15に示すSerおよびThrからなる群より選択されるアミノ酸によって、とりわけSerによって置き換えられ、かつ軽鎖可変領域のKABATサブグループVKIIのヒト生殖系列VK配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置87のTyrが、Phe、Leu、Val、Ile、およびAlaからなる群より選択されるアミノ酸によって、特にLeuおよびPheによって、とりわけPheによって置き換えられている、ヒト化抗体に関する。

0109

また別の態様において、本発明はそれぞれ、配列番号:15に示す重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置47のTrpが、Leuによって置き換えられている、重鎖可変領域およびこの重鎖可変領域を含むヒト化抗体に関する。

0110

また別の態様において、本発明は、それぞれ、重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置94のArgが、配列番号:15に示すSerによって置き換えられている、重鎖可変領域およびこの重鎖可変領域を含むヒト化抗体に関する。

0111

また別の態様において、本発明はそれぞれ、重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置47のTrpが、LeuおよびIle、とりわけLeuによって置き換えられ、かつ重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置94のArgが、配列番号:15に示すSerによって置き換えられている、重鎖可変領域およびこの重鎖可変領域を含むヒト化抗体に関する。

0112

また別の態様において、本発明はそれぞれ、軽鎖可変領域のKABATサブグループVKIIのヒト生殖系列VK配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置87のTyrが、Pheによって置き換えられている、軽鎖可変領域およびこの重鎖可変領域を含むヒト化抗体に関する。

0113

また別の態様において、本発明はそれぞれ、重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置47のTrpが、LeuおよびIle、とりわけLeuによって置き換えられ、かつ重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置94のArgが、配列番号:15に示したようなSerによって置き換えられ、かつ軽鎖可変領域のKABATサブグループVKIIのヒト生殖系列VK配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置87のTyrが、Pheによって置き換えられている、重鎖可変領域およびこの重鎖可変領域を含むヒト化抗体に関する。

0114

ある態様において、本発明はそれぞれ、重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置47のTrpが、Leu、ノルロイシン、Ile、Val、Met、Ala、およびPheからなる群より選択されるアミノ酸、特にLeuおよびIle、とりわけLeuによって置き換えられ、かつKabat位置94のArgが、配列番号:15に示したようなSerおよびThrからなる群より選択されるアミノ酸、とりわけSerによって置き換えられ、かつマウスモノクローナル抗体、特にマウス抗体ACI-01-Ab7C2から得られるCDR2領域中のKabat位置50のLysが、Arg、Gln、His、およびAsnからなる群より選択されるアミノ酸によって、とりわけArgによって置き換えられている、重鎖可変領域およびこの重鎖可変領域を含むヒト化抗体に関する。

0115

ある態様において、本発明はそれぞれ、重鎖可変領域のKABATサブグループVHIIIのヒト生殖系列VH配列から得られるアクセプターフレームワーク配列中のKabat位置47のTrpが、Leu、ノルロイシン、Ile、Val、Met、Ala、およびPheからなる群より選択されるアミノ酸、特にLeuおよびIle、とりわけLeuによって置き換えられ、かつKabat位置94のArgが、配列番号:15に示すSerおよびThrからなる群より選択されるアミノ酸によって、とりわけSerによって置き換えられ、かつマウスモノクローナル抗体、特にマウス抗体ACI-01-Ab7C2から得られるCDR2領域中のKabat位置53のAsnが、Ala、Val、Leu、Ser、およびIleからなる群より選択されるアミノ酸;とりわけSerによって置き換えられている、重鎖可変領域およびこの重鎖可変領域を含むヒト化抗体に関する。

0116

具体的な態様において、本発明は、配列番号:12の軽鎖可変領域に関する。

0117

本発明の別の具体的な態様において、配列番号:12の軽鎖可変領域を含む、ヒト化抗体を提供する。

0118

具体的な態様において、本発明は、配列番号:13に示すシグナル配列を含む軽鎖可変領域に関する。

0119

本発明の別の具体的な態様において、配列番号:13に示すシグナル配列を含む完全な軽鎖可変領域を含む、ヒト化抗体を提供する。

0120

本発明の別の具体的な態様において、配列番号:12の軽鎖可変領域および配列番号:14の軽鎖定常領域を含む、ヒト化抗体を提供する。

0121

本発明の別の具体的な態様において、配列番号:13の完全な軽鎖可変領域および配列番号:14の軽鎖定常領域を含む、ヒト化抗体を提供する。

0122

具体的な態様において、本発明は、配列番号:15の重鎖可変領域に関する。

0123

本発明の別の具体的な態様において、配列番号:15の重鎖可変領域を含む、ヒト化抗体を提供する。

0124

具体的な態様において、本発明は、配列番号:16に示すシグナル配列を含む重鎖可変領域に関する。

0125

本発明の別の具体的な態様において、配列番号:16に示すシグナル配列を含む完全な重鎖可変領域を含む、ヒト化抗体を提供する。

0126

本発明の別の具体的な態様において、配列番号:15の重鎖可変領域および配列番号:17の重鎖定常領域を含む、ヒト化抗体を提供する。

0127

本発明の別の具体的な態様において、配列番号:16の重鎖可変領域および配列番号:17の重鎖定常領域を含む、ヒト化抗体を提供する。

0128

ある態様において、本発明による、本明細書に記載のヒト化抗体は、少なくとも30、特に少なくとも35、より特には少なくとも38、さらにより特には少なくとも40アミノ酸残基を有するAβ単量体ペプチドおよび/または複数のAβ単量体単位を含むAβ重合体可溶性アミロイドペプチドと、とりわけAβ1-42単量体ペプチドおよび/または複数のAβ1-42単量体単位を含むAβ重合体可溶性アミロイドペプチドと、特に最大で1:1000の、特に最大で1:500の、より特には最大で1:300の、さらにより特には最大で1:200の抗体 対 Aβ1-42のモル濃度比で、とりわけ最大で1:10〜1:100の抗体 対 Aβ1-42のモル濃度比で、コインキュベーションすることによって、Aβ単量体の高分子重合体フィブリルへの凝集を阻害する。

0129

特に、本発明による抗体と、アミロイド単量体および/または重合体の可溶性アミロイドペプチドとのコインキュベーションを、24時間〜60時間、特に30時間〜50時間、より特には48時間、とりわけ24時間、28℃〜40℃の、特に32℃〜38℃の温度で、より特には37℃で実行する。

0130

本発明の具体的な態様において、アミロイド単量体および/または重合体の可溶性アミロイドペプチドとのコインキュベーションを24時間、37℃の温度で遂行する。

0131

特に、抗体、特に任意の機能的に等価な抗体またはその機能性部分を含む本発明によるヒト化抗体は、Aβ1-42単量体ペプチドおよび/または複数のAβ1-42単量体単位を含むAβ重合体可溶性アミロイドペプチドに結合し、かつAβ1-42単量体ペプチドおよび/または複数のAβ1-42単量体単位を含むAβ重合体可溶性アミロイドペプチドとのコインキュベーションによって、Aβ単量体および/または重合体の高分子重合体フィブリルへの凝集を阻害する。

0132

ある態様において、抗体、特に任意の機能的に等価な抗体またはその機能性部分を含む本発明によるヒト化抗体は、最大で1:1000の抗体 対 Aβ1-42のモル濃度比で、特に1:10〜1:100のモル濃度比で、とりわけ1:10のモル濃度比で、緩衝剤中でインキュベートしたそれぞれのアミロイドペプチド単量体(対照)と比較した場合に、Aβ単量体および/または複数のAβ単量体単位を含むAβ可溶性重合体の高分子重合体フィブリルへの凝集を、少なくとも50%、特に少なくとも60%、特に少なくとも65%、より特には少なくとも75%、さらにより特には少なくとも80%、とりわけ少なくとも85%〜90%、またはそれを上回って阻害する。

0133

本発明の具体的な態様において、抗体、特に任意の機能的に等価な抗体またはその機能性部分を含む本発明によるヒト化抗体は、1:100の抗体 対 Aβ1-42のモル濃度比で、Aβ単量体および/または複数のAβ単量体単位を含むAβ可溶性重合体の高分子重合体フィブリルへの凝集を少なくとも30%阻害する。

0134

本発明の別の具体的な態様において、抗体、特に任意の機能的に等価な抗体またはその機能性部分を含む本発明によるヒト化抗体は、1:10の抗体 対 Aβ1-42のモル濃度比で、Aβ単量体および/または複数のAβ単量体単位を含むAβ可溶性重合体の高分子重合体フィブリルへの凝集を少なくとも80%阻害する。

0135

本発明による、本明細書に記載の抗体の、アミロイド生成性の単量体ペプチドおよび/または重合体ペプチド、特にアミロイド形態(1-42)との結合は、単量体アミロイド生成性ペプチドおよび/または重合体アミロイド生成性ペプチドの高分子フィブリルまたはフィラメントへの凝集の阻害を招く。アミロイド生成性の単量体ペプチドおよび/または重合体ペプチドの凝集の阻害を通じて、本発明による抗体は、アミロイド斑、特に、二次立体構造の変化によって不溶性になること、および罹患した動物またはヒトの脳内でのアミロイド斑の主要部分であることが知られているアミロイド形態(1-42)の形成を防止または遅らせることができる。

0136

本発明による抗体の凝集阻害能力は、当技術分野で公知の任意の適した方法によって、特に密度勾配超遠心法、それに続く予め形成された勾配でのSDS-PAGE沈降解析によって、および/またはチオフラビンT(Th-T)蛍光アッセイ法によって、決定することができる。

0137

ある態様において、本発明は、少なくとも30、特に少なくとも35、より特には少なくとも38、さらにより特には少なくとも40アミノ酸残基を有するAβ単量体ペプチド、とりわけAβ1-42単量体ペプチドの凝集によって形成される前形成された高分子重合体アミロイドのフィブリルまたはフィラメントと、1:5〜1:1000の、特に1:10〜1:500のモル濃度比で、より特には1:10〜1:300の比で、さらにより特には1:10〜1:100の比で、コインキュベーションすることによって、少なくとも20%、特に少なくとも30%、より特には少なくとも35%、さらにより特には少なくとも40%、とりわけ少なくとも50%、またはそれを上回って前形成された重合体アミロイドのフィブリルまたはフィラメントを脱凝集する、任意の機能的に等価な抗体またはその機能性部分を含む本明細書に記載の抗体、特にヒト化抗体に関する。

0138

本発明の具体的な態様において、抗体の凝集阻害能力および脱凝集能力を、それぞれ、密度勾配超遠心分離法、それに続く予め形成された勾配でのSDS-PAGE沈降解析によって決定する。

0139

本発明の別の具体的な態様において、抗体の凝集阻害能力および脱凝集能力を、それぞれ、チオフラビンT(Th-T)蛍光アッセイ法によって決定する。

0140

別の具体的な態様において、本発明による抗体は、アミロイドが前形成された高分子重合体アミロイドのフィブリルまたはフィラメントと、12時間〜36時間、特に18時間〜30時間、より特に24時間、28℃〜40℃、特に32℃〜38℃、より特に37℃の温度で、コインキュベーションされる。

0141

特に、前形成された高分子重合体アミロイドのフィブリルまたはフィラメントとのコインキュベーションを24時間、37℃の温度で行う。

0142

本発明の具体的な態様において、抗体、特に任意の機能的に等価な抗体またはその機能性部分を含む本発明によるヒト化抗体は、1:100の抗体 対 Aβ1-42のモル濃度比で、前形成された重合体のフィブリルまたはフィラメントを少なくとも24%脱凝集させることができる。

0143

本発明の別の具体的な態様において、抗体、特に任意の機能的に等価な抗体またはその機能性部分を含む本発明によるヒト化抗体は、1:10の抗体 対 Aβ1-42のモル濃度比で、前形成された重合体アミロイドのフィブリルまたはフィラメントを少なくとも32%脱凝集させることができる。

0144

アミロイド生成性重合体のフィブリルまたはフィラメントの脱凝集を通じて、本発明による抗体は、アミロイド斑の形成を防止または遅らせることができ、それは疾患に伴う症状の緩和およびその進行の遅延または逆転をもたらす。

0145

したがって、本明細書に記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能性部分を含む抗体、特にヒト化抗体であって、脳内でのAβの濃度の上昇を招く疾患または状態に罹患した動物、特に哺乳動物、とりわけヒトの脳内でのAβの総量を減少させることができる抗体を提供することは、本発明の1つのさらなる態様である。

0146

別の態様において、本発明は、それが高度の立体構造感受性(conformational sensitivity)と特に組み合わさった、凝集阻害特性と脱凝集特性の両方を示すという点で二重に効果的(bi-effective)である、本発明による、本明細書で前述した通りのヒト化抗体に関する。

0147

特に、本発明は、アミロイド単量体および/または重合体の可溶性アミロイドペプチドとの、特に例えば、Aβ単量体ペプチド1-39;1-40、1-41、もしくは1-42などのβ-アミロイド単量体ペプチド、および/または複数のAβ単量体単位を含む重合体可溶性β-アミロイドペプチドとの、とりわけAβ1-42単量体および/または複数のAβ1-42単量体単位を含むAβ重合体の可溶性アミロイドペプチドとのコインキュベーションによって、Aβ単量体の高分子重合体フィブリルまたはフィラメントへの凝集を阻害し、さらにアミロイド単量体ペプチド、特に例えば、Aβ単量体ペプチド1-39;1-40、1-41、もしくは1-42などのβ-アミロイド単量体ペプチド、とりわけAβ1-42単量体ペプチドの凝集によって形成される前形成された高分子重合体アミロイドのフィブリルまたはフィラメントとのコインキュベーションによって、前形成された重合体のフィブリルまたはフィラメントを脱凝集させることができる、本発明による、本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片に関する。

0148

別の局面において、本発明は、β-シート立体構造代償にしたランダムコイル立体構造の増加および前形成された高分子重合体アミロイドのフィブリルまたはフィラメントの向上した可溶化をもたらす、α-ヘリックスおよび/またはランダムコイル立体構造、特にランダムコイル立体構造、さらにより特には分子中の所与の場所での、とりわけAβタンパク質のTyr 10およびVal 12の環境におけるランダムコイル立体構造へのβ-シート立体構造の転換を誘導することができる、本発明による、本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片、またはヒト化抗体もしくはその断片に関する。特に、β-シート立体構造の減少は、緩衝剤中でインキュベートした各々の前形成されたアミロイド重合体フィブリルまたはフィラメント(対照)と比較して、少なくとも30%、特に少なくとも35%、より特に少なくとも40%およびそれ以上に達する。

0149

二次構造における転移を誘導する抗体の能力は、固体13C NMR分光法によって、特にAβ1-42ペプチドにおけるTyr 10およびVal 12 Cβの立体構造の積分強度を測定することによって決定される。

0150

本発明のさらなる態様において、少なくとも約1×10-7 M〜少なくとも約1×10-12 Mの、特に少なくとも約1×10-8 M〜少なくとも約1×10-11 Mの、より特には少なくとも約1×10-9 M〜少なくとも約1×10-10 Mの、さらにより特には少なくとも約1×10-8 M〜少なくとも約2×10-8 Mの範囲内のKDを持つ高い結合親和性でAβ単量体に結合するが、好ましくは、アミロイド前駆体タンパク質(APP)との顕著な交差反応性を少しも示さない、少なくとも1つの軽鎖もしくはその断片または少なくとも1つの重鎖もしくはその断片を含む、本発明による、本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。

0151

本発明の別の態様において、少なくとも約1×10-7 M〜少なくとも約1×10-12 Mの、特に少なくとも約1×10-8 M〜少なくとも約1×10-11 Mの、より特には少なくとも約1×10-9 M〜少なくとも約1×10-10 Mの、さらにより特には少なくとも約2×10-9 M〜少なくとも約5×10-9 Mの範囲内のKDを持つ高い結合親和性でAβの繊維、フィブリル、またはフィラメントに結合するが、好ましくは、アミロイド前駆体タンパク質(APP)との顕著な交差反応性を少しも示さない、少なくとも1つの軽鎖もしくはその断片または少なくとも1つの重鎖もしくはその断片を含む、本発明による、本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。

0152

別の態様において、本発明による、本明細書で前述した通りの抗体またはその断片は、Aβ単量体に対する結合親和性よりも少なくとも2倍、特に少なくとも4倍、特に少なくとも10倍、特に少なくとも15倍、より特には少なくとも20倍、とりわけ少なくとも25倍高いAβの繊維、フィブリル、またはフィラメントに対する結合親和性を示す。

0153

また別の態様において、哺乳動物の、特にヒトの脳内のAβ斑を含む凝集したAβに実質的に結合するが、好ましくはアミロイド前駆体タンパク質(APP)との顕著な交差反応性を少しも示さない、本明細書で前述した通りの、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。

0154

本発明の別の局面において、哺乳動物の、特にヒトの脳内のAβ単量体を含む、可溶性重合体アミロイド、特にアミロイドβ(Aβ)に実質的に結合するが、好ましくはアミロイド前駆体タンパク質(APP)との顕著な交差反応性を少しも示さない、本明細書で前述した通りの、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を提供する。

0155

哺乳動物の、特にヒトの脳内のAβ斑負荷を顕著に低下させる、本明細書で前述した通りの、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片をさらに提供する。このことは、抗体の斑への結合によるか、または立体構造の転換を誘導することで繊維を可溶性の重合体形態および単量体形態まで脱凝集させ、組織および/または体液中、特に脳内の脱凝集および可溶化したアミロイド形態、特にアミロイドβ(Aβ)形態に結合しかつ該Aβ形態を安定化することによって、アミロイド、特にアミロイドβ(Aβ)の不溶性の状態と凝集した状態との間の平衡をその可溶性の形態へと移動させることによるかのいずれかで、達成することが可能である。したがって、本発明による抗体の活性を通じて、組織および/または体液中、特に脳内での堆積よりもむしろ、末梢での除去および異化に有利に働く。したがって、本発明による抗体の有利な効果を、抗体の斑への結合を伴わずに得ることができる。

0156

この安定化活性を通じて、本発明による抗体は、組織および/または体液中の、重合体でかつあまり凝集していない可溶性アミロイドタンパク質、特にアミロイドβ(Aβ)タンパク質の毒性作用中和することができる。したがって、本発明の具体的な態様において、本発明による抗体は、脳内の凝集したアミロイドβに必ずしも結合することなくその有利な効果を達成する可能性がある。

0157

本発明のさらなる局面において、マウスドナー抗体の親和性よりも少なくとも5倍、特に少なくとも8倍、より特には少なくとも10倍、とりわけ少なくとも15倍のAβに対する親和性を有するマウスドナー抗体から、特に2005年12月1日にBraunschweig, Mascheroder Weg 1B, 38124 BraunschweigのDeutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSMZ)に、アクセッション番号:DSMACC2750の下で寄託された(本出願の全体を通じて、「mC2」と名付けられかつヒト化C2抗体についてはhC2と名付けられている)マウス抗体ACI-01-Ab7C2から得られる少なくとも1つ、特に2つ、より特には3つのCDR領域を組み入れた少なくとも1つの軽鎖もしくはその断片または少なくとも1つの重鎖もしくはその断片を含む、本発明による、本明細書で前述した通りのヒト化抗体またはその断片を提供する。

0158

本発明の抗体は、ある態様において、任意のアイソタイプおよびサブタイプ(例えば、IgMIgDIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgEIgA1、およびIgA2)の(例えば、2つの全長軽鎖および2つの全長重鎖を持つ)完全な抗体;とりわけIgG4アイソタイプの抗体であり得;あるいは、別の態様において、それは完全な抗体の抗原結合断片(例えば、Fab、F(ab')2、およびFv)であり得る。

0159

したがって、本発明はまた、本明細書で記載した抗体の抗原結合断片に関する。本発明のある態様において、断片は、Fab免疫グロブリン発現ライブラリーの産物ならびに上記で言及した抗体および断片のいずれかのエピトープ結合断片を含む、Fab断片、Fab'断片、F(ab)2断片、およびFv断片からなる群より選択される。

0160

別の態様において、本発明の抗体または抗原結合断片をポリエチレングリコールに結合する。さらに別の態様において、本発明の抗体の定常領域を修飾し、未修飾の抗体と比べて少なくとも1つの定常領域を介する生物学的エフェクター機能を低下させる。また別の態様において、本発明の抗体または抗原結合断片は、改変されたエフェクター機能を有するFc領域を含む。

0161

本発明はさらに、本発明による、本明細書で先に開示したような、キメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片をコードするヌクレオチド配列を含む、ヌクレオチド分子に関する。

0162

特に、本発明は、それぞれ重鎖可変領域(HCVR)の相補性決定領域(CDR)2および3を示す、配列番号:2および3に示される一続きの連続的なアミノ酸分子をコードするヌクレオチド配列または相補配列を含む、ヌクレオチド分子に関する。

0163

より特には、本発明は、軽鎖可変領域(LCVR)の相補性決定領域(CDR)1を示す、配列番号:4に示される一続きの連続的なアミノ酸分子をコードするヌクレオチド配列または相補配列を含む、ヌクレオチド分子に関する。

0164

本発明の別の態様において、重鎖可変領域(HCVR)の、CDR2およびCDR3のアミノ酸配列をそれぞれコードする、配列番号:18および配列番号:19に示されるヌクレオチド配列または相補配列を含む、ヌクレオチド分子を提供する。

0165

本発明の別の態様において、軽鎖可変領域(LCVR)のCDR1のヌクレオチド配列をコードする、配列番号:20に示されるヌクレオチド配列または相補配列を含む、ヌクレオチド分子を提供する。

0166

本発明の別の態様において、軽鎖可変領域をコードする配列番号:21のヌクレオチド配列または相補配列を含む、ヌクレオチド分子を提供する。

0167

本発明の別の態様において、シグナル配列を含む完全な軽鎖可変領域をコードする、配列番号:22のヌクレオチド配列または相補配列を含む、ヌクレオチド分子を提供する。

0168

本発明の別の態様において、配列番号:22の軽鎖可変領域および配列番号:23の軽鎖定常領域をコードするヌクレオチド配列を含むヌクレオチド分子を提供する。本発明はまた、本ヌクレオチド分子の相補鎖を含む。

0169

本発明の別の態様において、重鎖可変領域をコードする配列番号:24のヌクレオチド配列を含むヌクレオチド分子を提供する。本発明はまた、本ヌクレオチド分子の相補鎖を含む。

0170

本発明の別の態様において、シグナル配列を含む完全な重鎖可変領域をコードする配列番号:25のヌクレオチド配列を含むヌクレオチド分子を提供する。本発明はまた、本ヌクレオチド分子の相補鎖を含む。

0171

本発明の別の態様において、配列番号:25の重鎖可変領域および配列番号:26の重鎖定常領域をコードするヌクレオチド配列を含むヌクレオチド分子を提供する。本発明はまた、本ヌクレオチド分子の相補鎖を含む。

0172

上記の抗体をコードする本発明のヌクレオチド配列のうちの1つに、特にその相補鎖に、孤立してかまたはより長いヌクレオチド分子の一部としてかのいずれかでハイブリダイズするヌクレオチド配列もまた、本発明によって含まれる。

0173

特に、本発明は、従来のハイブリダイゼーション条件下で、特にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、配列番号:18〜26および29〜32に示したヌクレオチド配列のいずれかに、特にその相補鎖にハイブリダイズするヌクレオチド配列に関する。

0174

本発明の別の態様において、本発明による、本明細書で先に言及したような核酸分子を含む発現ベクターを提供する。

0175

本発明の別の態様において、本発明による、本明細書で先に言及したような核酸を含む発現ベクターを含む、細胞を提供する。

0176

また別の態様において、本発明は、本発明による抗体、特に治療的有効量の、機能的に等価な抗体またはその任意の誘導体もしくは機能性部分を含む、本発明による本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を含む組成物、特に薬学的に許容される担体を任意でさらに含む薬学的組成物である組成物に関する。

0177

本発明の別の態様において、組成物は治療的有効量の抗体を含む。

0178

抗体、特に本発明によるモノクローナル抗体、特に治療的有効量の、任意の機能的に等価な抗体またはその誘導体もしくは機能性部分を含む、本発明による本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片、ならびに任意で、さらなる生物活性物質および/または薬学的に許容される担体および/または希釈剤および/または賦形剤を含む混合物が、本発明によってさらに含まれる。

0179

特に、本発明は、さらなる生物活性物質が、アルツハイマー病に関与するAβタンパク質などのアミロイドまたはアミロイド様タンパク質と関連する一群の疾患および障害であるアミロイドーシスの薬物治療で用いられる化合物である、混合物に関する。

0180

本発明の別の態様において、その他の生物活性物質または化合物はまた、アミロイドβによって引き起こされるアミロイドーシスの処置で使用し得るかまたはその他の神経学的障害の薬物治療で使用し得る治療的薬剤であってもよい。

0181

他の生物活性物質または化合物は、その生物学的効果を、本発明による抗体と同じもしくは類似の機序によって発揮してもよく、または関係のない作用機序によって、または複数の関係のあるおよび/もしくは関係のない作用機序によって発揮してもよい。

0183

より特には、本発明は、本発明による抗体ならびに、任意で、薬学的に許容される担体および/もしくは希釈剤および/もしくは賦形剤と共に、酸化ストレスに対して有効な化合物、抗アポトーシス性化合物金属キレート剤ピレンゼピンおよび代謝物などのDNA修復の阻害剤、3-アミノ-1-プロパンスルホン酸(3APS)、1,3-プロパンジスルホネート(1,3PDS)、α-セクレターゼ活性化剤、β-およびγ-セクレターゼ阻害剤タウタンパク質、神経伝達物質、β-シート破壊剤(breaker)、アミロイドβを除去する/枯渇させる細胞成分の誘引剤ピログルタミン酸化したアミロイドβ3-42を含むN末端切断型アミロイドβの阻害剤、抗炎症分子、またはタクリン、リバスチグミン、ドネペジル、および/もしくはガランタミンなどのコリンエステラーゼ阻害剤(ChEI)、M1アゴニスト、ならびに任意のアミロイドもしくはタウ修飾薬物を含むその他の薬物、ならびに栄養補給剤からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含む混合物に関する。

0184

本発明はさらに、化合物がコリンエステラーゼ阻害剤(ChEI)である混合物、特に化合物がタクリン、リバスチグミン、ドネペジル、ガランタミン、ナイアシン、およびメマンチンからなる群より選択される化合物である、混合物に関する。

0185

さらなる態様において、本発明による混合物は、本発明による抗体と共にナイアシンまたはメマンチンを、ならびに任意で、薬学的に許容される担体および/または希釈剤および/または賦形剤を含んでもよい。

0186

本発明のまた別の態様において、抗体、特に本発明によるモノクローナル抗体、特に本発明による本明細書に記載のキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片、ならびに任意で、さらなる薬学的に許容される担体および/または希釈剤および/または賦形剤と共に、幻覚妄想、(際立った思考散乱脱線、脱線思考が現れる)思考障害、および突飛な行動または混乱した行動だけでなく、無快感症抑揚のない感情無気力症、および社会的引きこもりも含む陽性および陰性精神病症状の処置用の、例えば、クロザピンジプラシドンリスペリドンアリプラゾール、またはオランザピンなどの「非定型抗精神病薬」を含む混合物を提供する。

0187

本発明の1つの特定の態様において、本発明による、および本明細書に前述した通りの組成物および混合物は、抗体および生物活性物質をそれぞれ治療的有効量で含む。

0188

本発明による抗体と組み合わせた混合物中で好適に用いることができるその他の化合物は、WO 2004/058258(とりわけ16〜17ページを参照)に記載されており、これには治療薬標的(36〜39ページ)、アルカンスルホン酸およびアルカノール硫酸(39〜51ページ)、コリンエステラーゼ阻害剤(51〜56ページ)、NMDA受容体アンタゴニスト(56〜58ページ)、エストロゲン(58〜59ページ)、非ステロイド性抗炎症薬(60〜61ページ)、抗酸化剤(61〜62ページ)、ペルオキシソーム増殖活性化受容体(PPAR)アゴニスト(63〜67ページ)、コレステロール低下剤(68〜75ページ);アミロイド阻害剤(75〜77ページ)、アミロイド形成阻害剤(77〜78ページ)、金属キレート剤(78〜79ページ)、抗精神病薬および抗鬱薬(80〜82ページ)、栄養補給物質(83〜89ページ)ならびに脳内での生物活性物質の生物学的利用能を高める化合物(89〜93ページ参照)およびプロドラッグ(93および94ページ)が含まれ、この文書は参照により本明細書に組み入れられる。

0189

別の態様において、本発明は、抗体、特に本発明によるモノクローナル抗体、特に本発明による本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片、ならびに/あるいは生物活性物質を治療的有効量で含む混合物に関する。

0190

本発明はさらに、アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン-認知症複合などの神経学的障害;ならびに進行性核上麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルトヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む、その他の疾患などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたはアミロイド様タンパク質と関連するその他の疾患も含むが、これらに限定されない、続発性アミロイドーシスおよび加齢に関係のあるアミロイドーシスを含むアミロイド斑形成と関連する一群の疾患および障害であるアミロイドーシスの影響を処置または緩和するための医薬の調製のための、抗体、特に本発明によるモノクローナル抗体、特に本発明による本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片、および/もしくはその機能性部分、ならびに/または本抗体を含む薬学的組成物もしくは混合物、の使用に関する。

0191

アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン-認知症複合などの神経学的障害;ならびに進行性核上麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルトヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む、その他の疾患などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたはアミロイド様タンパク質と関連するその他の疾患も含むが、これらに限定されない、続発性アミロイドーシスおよび加齢に関係のあるアミロイドーシスを含むアミロイド斑形成と関連する一群の疾患および障害である、アミロイドーシスの影響を防止するか、処置するか、または緩和する方法で使用するための、抗体、特に本発明によるモノクローナル抗体、特に本発明による本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片、および/もしくはその機能性部分、ならびに/または特に治療的有効量の、抗体および/もしくはその機能性部分を含む薬学的組成物もしくは混合物の調製のための方法であって、抗体、特に本発明によるモノクローナル抗体、特に薬学的に許容される形態の本発明によるキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片を製剤化する工程を含む方法もまた、本発明によって含まれる。

0192

抗体および/もしくはその機能性部分、特にヒト化抗体および/もしくはその機能性部分、またはそのような抗体および/もしくはその機能性部分を含む組成物もしくは混合物を以下のような障害によって冒された動物またはヒトに投与することによって、アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン-認知症複合などの神経学的障害;ならびに、進行性核上麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルトヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む、その他の疾患などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたはアミロイド様タンパク質と関連するその他の疾患も含むがこれらに限定されない、続発性アミロイドーシスおよび加齢に関係のあるアミロイドーシスを含む、アミロイド斑形成と関連する一群の疾患および障害であるアミロイドーシスの影響を防止するか、処置するか、または緩和するための方法であって、治療的有効量の抗体を投与する工程を含む方法がさらに、本発明によって含まれる。

0193

動物、特に哺乳動物またはヒトに、抗体、特に本発明による、本明細書に記載の薬学的組成物を投与することによって、アルツハイマー病(AD)などの神経学的障害、特に認知記憶能力の喪失を特徴とする疾患または状態を含むがこれらに限定されない続発性アミロイドーシスおよび加齢に関係のあるアミロイドーシスを含む、アミロイド斑形成と関連する一群の疾患および障害であるアミロイドーシスの処置のための方法を提供することも、本発明の目的である。

0194

具体的な態様において、本発明は、動物、特に哺乳動物またはヒトに、抗体、特に本発明による本明細書で前述した通りの薬学的組成物を投与することによって、認知的記憶能力を保持するかまたは増加させるための、特に、記憶障害(impairment)に罹患している、動物、特に哺乳動物またはヒトの認知的記憶能力を回復させるための方法を提供する。

0195

治療的組成物およびそのような組成物を生産する方法だけでなく、本発明による、本明細書で前述した通りの抗体を用いた、アルツハイマー病(AD)などの神経学的障害、特に認知的記憶能力の喪失を特徴とする疾患または状態を含むがこれらに限定されない続発性アミロイドーシスおよび加齢に関係のあるアミロイドーシスを含む、アミロイド斑形成と関連する一群の疾患および障害であるアミロイドーシスの処置のための方法を提供することも、本発明のさらなる目的である。

0196

特に、本発明は、認知的記憶能力の保持をもたらす、認知的記憶能力の喪失を特徴とするアミロイド関連の状態に罹患している、動物、特に哺乳動物またはヒトの処置に関する。

0197

本発明はさらに、アミロイドタンパク質のエピトープに対する抗体またはその活性断片免疫特異的結合を試料中でまたはインサイチューで検出する工程を含む、患者におけるアミロイド関連疾患または状態の診断の方法であって、
(a)アミロイドタンパク質を含むことが疑われる試料または特定の身体部分もしくは身体部位を、アミロイドタンパク質のエピトープに結合する、抗体、特に本発明によるモノクローナル抗体、特に本発明による、本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片、および/またはその機能性部分と接触させる工程;
(b)該抗体および/またはその機能性部分をアミロイドタンパク質と結合させて免疫学的複合体を形成させる工程;
(c)該免疫学的複合体の形成を検出する工程;ならびに
(d)免疫学的複合体の有無と、試料または特定の身体部分もしくは部位におけるアミロイドタンパク質の有無とを相関付ける工程
を含む方法に関する。

0198

組織および/または体液中のアミロイド形成的な斑負荷(burden)の程度を決定する方法であって、
(a)調査中の組織および/または体液を代表する試料を得る工程;
(b)抗体、特に本発明によるモノクローナル抗体、特に本発明による、本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片、もしくはヒト化抗体もしくはその断片、ならびに/またはその機能性部分を用いて、アミロイドタンパク質の存在に関して該試料を検査する工程;
(c)該タンパク質に結合した抗体の量を決定する工程;ならびに
(d)該組織および/または体液中の斑負荷を計算する工程
を含む方法も含まれる。

0199

特に、本発明は、免疫学的複合体の有無が、アミロイドタンパク質の有無と相関するように工程(c)において免疫学的複合体の形成を決定する、組織および/または体液中のアミロイド形成的な斑負荷の程度を決定する方法に関する。

0200

本発明の別の態様において、抗体、特に本発明によるモノクローナル抗体、特に本発明による、本明細書で前述した通りのキメラ抗体もしくはその断片またはヒト化抗体もしくはその断片、および/またはその機能性部分を含む、アミロイド関連の疾患または状態の検出および診断のための検査キットを提供する。

0201

特に、本発明は、本発明による1つもしくは複数の抗体、および/またはその機能性部分を入れた容器、ならびに免疫学的複合体の有無がアミロイドタンパク質の有無と相関するように、アミロイドタンパク質に結合させて免疫学的複合体を形成させかつ該免疫学的複合体の形成を検出する目的のために抗体を用いるための取扱説明書を含む、アミロイド関連の疾患または状態の検出および診断のための検査キットに関する。

0202

別の局面において、本発明は、配列番号:27に挙げたような可変領域を含む抗体またはその変異体を提供する。ある態様において、細胞株は本抗体を発現する。

0203

別の局面において、本発明は、配列番号:29に挙げたような可変領域を含む抗体遺伝子またはその変異体を提供する。ある態様において、細胞株は本抗体を発現する。

0204

別の局面において、本発明は、hC2抗体を前形成されたβ-アミロイド繊維と相互作用させる工程を含む、前形成されたβ-アミロイド繊維を脱凝集させるための方法を提供する。

0205

別の局面において、本発明は、Aβ誘導性の分解からニューロンを保護する、記載の特許請求の範囲のいずれかによるヒト化抗体またはその断片を提供する。

0206

別の局面において、本発明は、本明細書での開示による有効量のヒト化抗体またはその断片でニューロンを処置する工程を含む、Aβ誘導性のニューロン分解を防止するための方法を提供する。

0207

別の局面において、本発明は、Aβオリゴマーへの曝露によるニューロンの変性を防止するための医薬の調製用の、本明細書記載によるヒト化抗体またはその断片の使用を提供する。

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