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技術 燃料電池システム及びその制御方法

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 佐藤博道長谷川茂樹飯尾敦雄
出願日 2015年4月10日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2015-081273
公開日 2016年12月1日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2016-201279
状態 特許登録済
技術分野 燃料電池(システム)
主要キーワード スタック部分 偏心ポンプ 非循環式 冷却水流通路 車両操作者 バイパスモード ねじポンプ 往復ポンプ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

より安価かつより簡単な構成でもって冷却水の流れを確実に制御する。

解決手段

燃料電池システムは、燃料電池スタック10、ラジエータ51、スタック冷却水通路53s、ラジエータ側冷却水通路53r、バイパス冷却水通路53b、イオン除去器55、スタック側冷却水ポンプ56s、及びラジエータ側冷却水ポンプ56rを備える。スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rは駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成される。スタック側冷却水ポンプの駆動回転数及びラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数をそれぞれ制御し、それにより、ラジエータ側冷却水通路内流通する冷却水の量、スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びにバイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御する。

概要

背景

水素ガスと空気との電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、燃料電池スタック用冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路出口燃料電池スタック内スタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路であって、供給側分岐点と、ラジエータ内冷却水通路の出口から供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、供給側分岐点からスタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備える冷却水供給通路と、スタック内冷却水通路の出口とラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、排出側分岐点と、スタック内冷却水通路の出口から排出側分岐点までのスタック流出通路と、排出側分岐点からラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備える冷却水排出通路と、供給側分岐点と排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路と、バイパス冷却水通路内に配置され、冷却水がバイパス冷却水通路内を冷却水排出通路から冷却水供給通路に向けてのみ流通するのを可能にする逆止弁と、出口が燃料電池スタックを向くようにスタック流入通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、出口がラジエータを向くようにラジエータ流入通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、を備え、スタック内冷却水通路から流出した冷却水の温度が規定温度よりも低いときには、スタック側冷却水ポンプを駆動すると共にラジエータ側冷却水ポンプを停止し、それにより冷却水がラジエータ内冷却水通路を流通することなく、スタック流入通路、スタック内冷却水通路、スタック流出通路、及びバイパス冷却水通路からなる第1の経路循環するようにし、スタック内冷却水通路から流出した冷却水の温度が規定温度よりも高いときには、スタック側冷却水ポンプ及びラジエータ側冷却水ポンプを駆動し、それにより冷却水がバイパス冷却水通路内を流通することなく、冷却水供給通路、スタック内冷却水通路、冷却水排出通路、及びラジエータ内冷却水通路からなる第2の経路を循環するようにする、燃料電池システムが公知である(例えば、特許文献1参照)。特許文献1によれば、停止されたラジエータ側冷却水ポンプは閉弁されたバルブとして作用する。このため、スタック流出通路内を流通した冷却水はラジエータ流入通路に流入することなくバイパス冷却水通路内に流入し、したがって冷却水は第1の経路を循環するようになる。すなわち、冷却水の温度が低いときに冷却水がラジエータにより冷却されるのが阻止される。

概要

より安価かつより簡単な構成でもって冷却水の流れを確実に制御する。燃料電池システムは、燃料電池スタック10、ラジエータ51、スタック側冷却水通路53s、ラジエータ側冷却水通路53r、バイパス冷却水通路53b、イオン除去器55、スタック側冷却水ポンプ56s、及びラジエータ側冷却水ポンプ56rを備える。スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rは駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成される。スタック側冷却水ポンプの駆動回転数及びラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数をそれぞれ制御し、それにより、ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びにバイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

燃料ガス酸化剤ガスとの電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック用冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、前記ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路出口と前記燃料電池スタック内スタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路、及び、前記スタック内冷却水通路の出口と前記ラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、前記冷却水供給通路は、供給側分岐点と、前記ラジエータ内冷却水通路の出口から前記供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、前記供給側分岐点から前記スタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備え、前記冷却水排出通路は、排出側分岐点と、前記スタック内冷却水通路の出口から前記排出側分岐点までのスタック流出通路と、前記排出側分岐点から前記ラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備え、前記スタック流入通路、前記スタック内冷却水通路、及び前記スタック流出通路によりスタック側冷却水通路が構成され、前記ラジエータ流入通路、前記ラジエータ内冷却水通路、及び前記ラジエータ流出通路によりラジエータ側冷却水通路が構成される、冷却水供給通路及び冷却水排出通路と、前記供給側分岐点と前記排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路であって、冷却水が前記供給側分岐点と前記排出側分岐点との間を双方向に流通可能なバイパス冷却水通路と、吐出される冷却水の量を変更可能であるが吐出される冷却水の方向を変更不能なスタック側冷却水ポンプであって、出口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流入通路内に配置されるか又は入口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流出通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたラジエータ側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流出通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプをそれぞれ制御し、それにより、前記スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びに、前記バイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御するように構成された制御器と、を備えた燃料電池システム

請求項2

前記スタック側冷却水ポンプが駆動されると共に前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数が負値のラジエータバイパス回転数に設定されると、前記スタック側冷却水通路内を流通した冷却水が前記排出側分岐点において前記ラジエータ側冷却水通路内にほとんど流入することなく前記バイパス冷却水通路内に流入するようになっており、前記制御器は、前記スタック側冷却水ポンプを駆動すると共に前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数を前記ラジエータバイパス回転数に設定し、それにより、冷却水が前記ラジエータ側冷却水通路内をほとんど流通することなく前記スタック側冷却水通路内及び前記バイパス冷却水通路内を循環するラジエータ全バイパスモードを行うように構成されている、請求項1に記載の燃料電池システム。

請求項3

前記スタック側冷却水ポンプが駆動されると共に前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数が負値のラジエータバイパス回転数に設定されると、前記スタック側冷却水通路内を流通した冷却水が前記排出側分岐点において前記ラジエータ側冷却水通路内にほとんど流入することなく前記バイパス冷却水通路内に流入するようになっており、前記制御器は、前記スタック側冷却水ポンプを駆動すると共に前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数を前記ラジエータバイパス回転数よりも大きい負値、ゼロ、又は正値に設定し、それにより、冷却水が前記ラジエータ側冷却水通路内を流通しつつ前記スタック側冷却水通路内及び前記バイパス冷却水通路内を循環するラジエータ部分バイパスモードを行うように構成されている、請求項1又は2に記載の燃料電池システム。

請求項4

前記制御器は、前記スタック側冷却水ポンプを駆動すると共に前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数を正値に設定し、それにより、冷却水が前記バイパス冷却水通路内をほとんど流通することなく前記スタック側冷却水通路内及び前記ラジエータ側冷却水通路内を循環するバイパスレスモードを行い、又は前記スタック側冷却水ポンプを駆動又は停止すると共に前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数を正値に設定し、それにより、冷却水が前記スタック側冷却水通路内を流通しつつ前記ラジエータ側冷却水通路内及び前記バイパス冷却水通路内を循環するスタック部分バイパスモードを行うように構成されている、請求項2又は3に記載の燃料電池システム。

請求項5

燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック用の冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、前記ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路の出口と前記燃料電池スタック内のスタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路、及び、前記スタック内冷却水通路の出口と前記ラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、前記冷却水供給通路は、供給側分岐点と、前記ラジエータ内冷却水通路の出口から前記供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、前記供給側分岐点から前記スタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備え、前記冷却水排出通路は、排出側分岐点と、前記スタック内冷却水通路の出口から前記排出側分岐点までのスタック流出通路と、前記排出側分岐点から前記ラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備え、前記スタック流入通路、前記スタック内冷却水通路、及び前記スタック流出通路によりスタック側冷却水通路が構成され、前記ラジエータ流入通路、前記ラジエータ内冷却水通路、及び前記ラジエータ流出通路によりラジエータ側冷却水通路が構成される、冷却水供給通路及び冷却水排出通路と、前記供給側分岐点と前記排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路であって、冷却水が前記供給側分岐点と前記排出側分岐点との間を双方向に流通可能なバイパス冷却水通路と、吐出される冷却水の量を変更可能であるが吐出される冷却水の方向を変更不能なスタック側冷却水ポンプであって、出口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流入通路内に配置されるか又は入口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流出通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたラジエータ側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流出通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプをそれぞれ制御するように構成された制御器と、を備えた燃料電池システムの制御方法であって、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプを前記制御器によりそれぞれ制御し、それにより、前記スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びに、前記バイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御するように構成された、燃料電池システムの制御方法。

請求項6

燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック用の冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、前記ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路の出口と前記燃料電池スタック内のスタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路、及び、前記スタック内冷却水通路の出口と前記ラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、前記冷却水供給通路は、供給側分岐点と、前記ラジエータ内冷却水通路の出口から前記供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、前記供給側分岐点から前記スタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備え、前記冷却水排出通路は、排出側分岐点と、前記スタック内冷却水通路の出口から前記排出側分岐点までのスタック流出通路と、前記排出側分岐点から前記ラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備え、前記スタック流入通路、前記スタック内冷却水通路、及び前記スタック流出通路によりスタック側冷却水通路が構成され、前記ラジエータ流入通路、前記ラジエータ内冷却水通路、及び前記ラジエータ流出通路によりラジエータ側冷却水通路が構成される、冷却水供給通路及び冷却水排出通路と、前記供給側分岐点と前記排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路であって、冷却水が前記供給側分岐点と前記排出側分岐点との間を双方向に流通可能なバイパス冷却水通路と、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたスタック側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流出通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、吐出される冷却水の量を変更可能であるが吐出される冷却水の方向を変更不能なラジエータ側冷却水ポンプであって、出口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流入通路内に配置されるか又は入口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流出通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプをそれぞれ制御し、それにより、前記スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びに、前記バイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御するように構成された制御器と、を備えた燃料電池システム。

請求項7

前記ラジエータ側冷却水ポンプが駆動されると共に前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数が負値のスタックバイパス回転数に設定されると、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通した冷却水が前記供給側分岐点において前記スタック側冷却水通路内にほとんど流入することなく前記バイパス冷却水通路内に流入するようになっており、前記制御器は、前記ラジエータ側冷却水ポンプを駆動すると共に前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数を前記スタックバイパス回転数に設定し、それにより、冷却水が前記スタック側冷却水通路内をほとんど流通することなく前記ラジエータ側冷却水通路内及び前記バイパス冷却水通路内を循環するスタック全バイパスモードを行うように構成されている、請求項6に記載の燃料電池システム。

請求項8

前記ラジエータ側冷却水ポンプが駆動されると共に前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数が負値のスタックバイパス回転数に設定されると、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通した冷却水が前記供給側分岐点において前記スタック側冷却水通路内にほとんど流入することなく前記バイパス冷却水通路内に流入するようになっており、前記制御器は、前記ラジエータ側冷却水ポンプを駆動すると共に前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数を前記スタックバイパス回転数よりも大きい負値、ゼロ、又は正値に設定し、それにより、冷却水が前記スタック側冷却水通路内を流通しつつ前記ラジエータ側冷却水通路内及び前記バイパス冷却水通路内を循環するスタック部分バイパスモードを行うように構成されている、請求項6又は7に記載の燃料電池システム。

請求項9

前記制御器は、前記ラジエータ側冷却水ポンプを駆動すると共に前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数を正値に設定し、それにより、冷却水が前記バイパス冷却水通路内をほとんど流通することなく前記スタック側冷却水通路内及び前記ラジエータ側冷却水通路内を循環するバイパスレスモードを行い、又は前記ラジエータ側冷却水ポンプを駆動又は停止すると共に前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数を正値に設定し、それにより、冷却水が前記ラジエータ側冷却水通路内を流通しつつ前記スタック側冷却水通路内及び前記バイパス冷却水通路内を循環するラジエータ部分バイパスモードを行うように構成されている、請求項7又は8に記載の燃料電池システム。

請求項10

燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック用の冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、前記ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路の出口と前記燃料電池スタック内のスタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路、及び、前記スタック内冷却水通路の出口と前記ラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、前記冷却水供給通路は、供給側分岐点と、前記ラジエータ内冷却水通路の出口から前記供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、前記供給側分岐点から前記スタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備え、前記冷却水排出通路は、排出側分岐点と、前記スタック内冷却水通路の出口から前記排出側分岐点までのスタック流出通路と、前記排出側分岐点から前記ラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備え、前記スタック流入通路、前記スタック内冷却水通路、及び前記スタック流出通路によりスタック側冷却水通路が構成され、前記ラジエータ流入通路、前記ラジエータ内冷却水通路、及び前記ラジエータ流出通路によりラジエータ側冷却水通路が構成される、冷却水供給通路及び冷却水排出通路と、前記供給側分岐点と前記排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路であって、冷却水が前記供給側分岐点と前記排出側分岐点との間を双方向に流通可能なバイパス冷却水通路と、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたスタック側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流出通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、吐出される冷却水の量を変更可能であるが吐出される冷却水の方向を変更不能なラジエータ側冷却水ポンプであって、出口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流入通路内に配置されるか又は入口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流出通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプをそれぞれ制御するように構成された制御器と、を備えた燃料電池システムの制御方法であって、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプを前記制御器によりそれぞれ制御し、それにより、前記スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びに、前記バイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御するように構成された、燃料電池システムの制御方法。

請求項11

燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック用の冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、前記ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路の出口と前記燃料電池スタック内のスタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路、及び、前記スタック内冷却水通路の出口と前記ラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、前記冷却水供給通路は、供給側分岐点と、前記ラジエータ内冷却水通路の出口から前記供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、前記供給側分岐点から前記スタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備え、前記冷却水排出通路は、排出側分岐点と、前記スタック内冷却水通路の出口から前記排出側分岐点までのスタック流出通路と、前記排出側分岐点から前記ラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備え、前記スタック流入通路、前記スタック内冷却水通路、及び前記スタック流出通路によりスタック側冷却水通路が構成され、前記ラジエータ流入通路、前記ラジエータ内冷却水通路、及び前記ラジエータ流出通路によりラジエータ側冷却水通路が構成される、冷却水供給通路及び冷却水排出通路と、前記供給側分岐点と前記排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路であって、冷却水が前記供給側分岐点と前記排出側分岐点との間を双方向に流通可能なバイパス冷却水通路と、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたスタック側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流出通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたラジエータ側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流出通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプをそれぞれ制御し、それにより、前記スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びに、前記バイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御するように構成された制御器と、を備えた燃料電池システム。

請求項12

前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数が正値に設定されると共に前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数が負値のラジエータバイパス回転数に設定されると、前記スタック側冷却水通路内を流通した冷却水が前記排出側分岐点において前記ラジエータ側冷却水通路内にほとんど流入することなく前記バイパス冷却水通路内に流入するようになっており、前記制御器は、前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数を正値に設定すると共に前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数を前記ラジエータバイパス回転数に設定し、それにより、冷却水が前記ラジエータ側冷却水通路内をほとんど流通することなく前記スタック側冷却水通路内及び前記バイパス冷却水通路内を循環するラジエータ全バイパスモードを行うように構成されている、請求項11に記載の燃料電池システム。

請求項13

前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数が正値に設定されると共に前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数が負値のラジエータバイパス回転数に設定されると、前記スタック側冷却水通路内を流通した冷却水が前記排出側分岐点において前記ラジエータ側冷却水通路内にほとんど流入することなく前記バイパス冷却水通路内に流入するようになっており、前記制御器は、前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数を正値に設定すると共に前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数を前記ラジエータバイパス回転数よりも大きい負値、ゼロ、又は正値に設定し、それにより、冷却水が前記ラジエータ側冷却水通路内を流通しつつ前記スタック側冷却水通路内及び前記バイパス冷却水通路内を循環するラジエータ部分バイパスモードを行うように構成されている、請求項11又は12に記載の燃料電池システム。

請求項14

前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数が正値に設定されると共に前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数が負値のスタックバイパス回転数に設定されると、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通した冷却水が前記供給側分岐点において前記スタック側冷却水通路内にほとんど流入することなく前記バイパス冷却水通路内に流入するようになっており、前記制御器は、前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数を正値に設定すると共に前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数を前記スタックバイパス回転数に設定し、それにより、冷却水が前記スタック側冷却水通路内をほとんど流通することなく前記ラジエータ側冷却水通路内及び前記バイパス冷却水通路内を循環するスタック全バイパスモードを行うように構成されている、請求項11から13までのいずれか一項に記載の燃料電池システム。

請求項15

前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数が正値に設定されると共に前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数が負値のスタックバイパス回転数に設定されると、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通した冷却水が前記供給側分岐点において前記スタック側冷却水通路内にほとんど流入することなく前記バイパス冷却水通路内に流入するようになっており、前記制御器は、前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数を正値に設定すると共に前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数を前記スタックバイパス回転数よりも大きい負値、ゼロ、又は正値に設定し、それにより、冷却水が前記スタック側冷却水通路内を流通しつつ前記ラジエータ側冷却水通路内及び前記バイパス冷却水通路内を循環するスタック部分バイパスモードを行うように構成されている、請求項11から14までのいずれか一項に記載の燃料電池システム。

請求項16

前記制御器は、前記スタック側冷却水ポンプの駆動回転数を正値に設定すると共に前記ラジエータ側冷却水ポンプの駆動回転数を正値に設定し、それにより、冷却水が前記バイパス冷却水通路内をほとんど流通することなく前記スタック側冷却水通路内及び前記ラジエータ側冷却水通路内を循環するバイパスレスモードを行うように構成されている、請求項12から15までのいずれか一項に記載の燃料電池システム。

請求項17

燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック用の冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、前記ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路の出口と前記燃料電池スタック内のスタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路、及び、前記スタック内冷却水通路の出口と前記ラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、前記冷却水供給通路は、供給側分岐点と、前記ラジエータ内冷却水通路の出口から前記供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、前記供給側分岐点から前記スタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備え、前記冷却水排出通路は、排出側分岐点と、前記スタック内冷却水通路の出口から前記排出側分岐点までのスタック流出通路と、前記排出側分岐点から前記ラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備え、前記スタック流入通路、前記スタック内冷却水通路、及び前記スタック流出通路によりスタック側冷却水通路が構成され、前記ラジエータ流入通路、前記ラジエータ内冷却水通路、及び前記ラジエータ流出通路によりラジエータ側冷却水通路が構成される、冷却水供給通路及び冷却水排出通路と、前記供給側分岐点と前記排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路であって、冷却水が前記供給側分岐点と前記排出側分岐点との間を双方向に流通可能なバイパス冷却水通路と、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたスタック側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流出通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたラジエータ側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流出通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプをそれぞれ制御するように構成された制御器と、を備えた燃料電池システムの制御方法であって、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプを前記制御器によりそれぞれ制御し、それにより、前記スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びに、前記バイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御するように構成された、燃料電池システムの制御方法。

技術分野

0001

本発明は燃料電池システム及びその制御方法に関する。

背景技術

0002

水素ガスと空気との電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、燃料電池スタック用冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路出口燃料電池スタック内スタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路であって、供給側分岐点と、ラジエータ内冷却水通路の出口から供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、供給側分岐点からスタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備える冷却水供給通路と、スタック内冷却水通路の出口とラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、排出側分岐点と、スタック内冷却水通路の出口から排出側分岐点までのスタック流出通路と、排出側分岐点からラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備える冷却水排出通路と、供給側分岐点と排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路と、バイパス冷却水通路内に配置され、冷却水がバイパス冷却水通路内を冷却水排出通路から冷却水供給通路に向けてのみ流通するのを可能にする逆止弁と、出口が燃料電池スタックを向くようにスタック流入通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、出口がラジエータを向くようにラジエータ流入通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、を備え、スタック内冷却水通路から流出した冷却水の温度が規定温度よりも低いときには、スタック側冷却水ポンプを駆動すると共にラジエータ側冷却水ポンプを停止し、それにより冷却水がラジエータ内冷却水通路を流通することなく、スタック流入通路、スタック内冷却水通路、スタック流出通路、及びバイパス冷却水通路からなる第1の経路循環するようにし、スタック内冷却水通路から流出した冷却水の温度が規定温度よりも高いときには、スタック側冷却水ポンプ及びラジエータ側冷却水ポンプを駆動し、それにより冷却水がバイパス冷却水通路内を流通することなく、冷却水供給通路、スタック内冷却水通路、冷却水排出通路、及びラジエータ内冷却水通路からなる第2の経路を循環するようにする、燃料電池システムが公知である(例えば、特許文献1参照)。特許文献1によれば、停止されたラジエータ側冷却水ポンプは閉弁されたバルブとして作用する。このため、スタック流出通路内を流通した冷却水はラジエータ流入通路に流入することなくバイパス冷却水通路内に流入し、したがって冷却水は第1の経路を循環するようになる。すなわち、冷却水の温度が低いときに冷却水がラジエータにより冷却されるのが阻止される。

先行技術

0003

特開2010−097709号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、冷却水ポンプを停止しただけでは、冷却水ポンプを通過する冷却水の流れを確実に止めることはできない。すなわち、例えばラジエータ側冷却水ポンプが回転ポンプから形成されている場合には、冷却水ポンプが停止されたとしても、インペラケーシングとの間、又はインペラ同士の間を通って冷却水が冷却水ポンプを通過する。このため、特許文献1の燃料電池システムでは、実際には、ラジエータ側冷却水ポンプが停止されていても冷却水の一部がラジエータ側冷却水ポンプを通過し、冷却水の温度が低いときに冷却水がラジエータ内に流入するおそれがある。この点、例えば、冷却水の温度が低いときに閉弁する遮断弁をラジエータ流入通路内に遮断弁を設ければ、冷却水の温度が低いときに冷却水がラジエータ内に流入するのを阻止することができる。しかしながら、この場合、部品点数が増大するばかりか、遮断弁の制御も必要になる。

0005

また、特許文献1では、バイパス冷却水通路内に逆止弁が配置されている。このようにしているのは、逆止弁が設けられなければ、冷却水をバイパス冷却水通路内に流通させるべきときに冷却水がバイパス冷却水通路内を良好に流通するのが困難であり、冷却水をバイパス冷却水通路内に流通させるべきでないときに冷却水がバイパス冷却水通路内を流通してしまうおそれがあるからである。言い換えると、特許文献1では、冷却水の流れを確実に制御するために逆止弁が必要となってしまうのである。

0006

したがって、より安価かつより簡単な構成でもって冷却水の流れを確実に制御することができる燃料電池システムが必要とされている。

課題を解決するための手段

0007

本発明の一観点によれば、燃料ガス酸化剤ガスとの電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック用の冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、前記ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路の出口と前記燃料電池スタック内のスタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路、及び、前記スタック内冷却水通路の出口と前記ラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、前記冷却水供給通路は、供給側分岐点と、前記ラジエータ内冷却水通路の出口から前記供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、前記供給側分岐点から前記スタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備え、前記冷却水排出通路は、排出側分岐点と、前記スタック内冷却水通路の出口から前記排出側分岐点までのスタック流出通路と、前記排出側分岐点から前記ラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備え、前記スタック流入通路、前記スタック内冷却水通路、及び前記スタック流出通路によりスタック側冷却水通路が構成され、前記ラジエータ流入通路、前記ラジエータ内冷却水通路、及び前記ラジエータ流出通路によりラジエータ側冷却水通路が構成される、冷却水供給通路及び冷却水排出通路と、前記供給側分岐点と前記排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路であって、冷却水が前記供給側分岐点と前記排出側分岐点との間を双方向に流通可能なバイパス冷却水通路と、吐出される冷却水の量を変更可能であるが吐出される冷却水の方向を変更不能なスタック側冷却水ポンプであって、出口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流入通路内に配置されるか又は入口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流出通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたラジエータ側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流出通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプをそれぞれ制御し、それにより、前記スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びに、前記バイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御するように構成された制御器と、を備えた燃料電池システムが提供される。

0008

本発明の別の観点によれば、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック用の冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、前記ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路の出口と前記燃料電池スタック内のスタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路、及び、前記スタック内冷却水通路の出口と前記ラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、前記冷却水供給通路は、供給側分岐点と、前記ラジエータ内冷却水通路の出口から前記供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、前記供給側分岐点から前記スタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備え、前記冷却水排出通路は、排出側分岐点と、前記スタック内冷却水通路の出口から前記排出側分岐点までのスタック流出通路と、前記排出側分岐点から前記ラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備え、前記スタック流入通路、前記スタック内冷却水通路、及び前記スタック流出通路によりスタック側冷却水通路が構成され、前記ラジエータ流入通路、前記ラジエータ内冷却水通路、及び前記ラジエータ流出通路によりラジエータ側冷却水通路が構成される、冷却水供給通路及び冷却水排出通路と、前記供給側分岐点と前記排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路であって、冷却水が前記供給側分岐点と前記排出側分岐点との間を双方向に流通可能なバイパス冷却水通路と、吐出される冷却水の量を変更可能であるが吐出される冷却水の方向を変更不能なスタック側冷却水ポンプであって、出口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流入通路内に配置されるか又は入口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流出通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたラジエータ側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流出通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプをそれぞれ制御するように構成された制御器と、を備えた燃料電池システムの制御方法であって、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプを前記制御器によりそれぞれ制御し、それにより、前記スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びに、前記バイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御するように構成された、燃料電池システムの制御方法が提供される。

0009

本発明の更に別の観点によれば、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック用の冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、前記ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路の出口と前記燃料電池スタック内のスタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路、及び、前記スタック内冷却水通路の出口と前記ラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、前記冷却水供給通路は、供給側分岐点と、前記ラジエータ内冷却水通路の出口から前記供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、前記供給側分岐点から前記スタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備え、前記冷却水排出通路は、排出側分岐点と、前記スタック内冷却水通路の出口から前記排出側分岐点までのスタック流出通路と、前記排出側分岐点から前記ラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備え、前記スタック流入通路、前記スタック内冷却水通路、及び前記スタック流出通路によりスタック側冷却水通路が構成され、前記ラジエータ流入通路、前記ラジエータ内冷却水通路、及び前記ラジエータ流出通路によりラジエータ側冷却水通路が構成される、冷却水供給通路及び冷却水排出通路と、前記供給側分岐点と前記排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路であって、冷却水が前記供給側分岐点と前記排出側分岐点との間を双方向に流通可能なバイパス冷却水通路と、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたスタック側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流出通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、吐出される冷却水の量を変更可能であるが吐出される冷却水の方向を変更不能なラジエータ側冷却水ポンプであって、出口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流入通路内に配置されるか又は入口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流出通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプをそれぞれ制御し、それにより、前記スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びに、前記バイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御するように構成された制御器と、を備えた燃料電池システムが提供される。

0010

本発明の更に別の観点によれば、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック用の冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、前記ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路の出口と前記燃料電池スタック内のスタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路、及び、前記スタック内冷却水通路の出口と前記ラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、前記冷却水供給通路は、供給側分岐点と、前記ラジエータ内冷却水通路の出口から前記供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、前記供給側分岐点から前記スタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備え、前記冷却水排出通路は、排出側分岐点と、前記スタック内冷却水通路の出口から前記排出側分岐点までのスタック流出通路と、前記排出側分岐点から前記ラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備え、前記スタック流入通路、前記スタック内冷却水通路、及び前記スタック流出通路によりスタック側冷却水通路が構成され、前記ラジエータ流入通路、前記ラジエータ内冷却水通路、及び前記ラジエータ流出通路によりラジエータ側冷却水通路が構成される、冷却水供給通路及び冷却水排出通路と、前記供給側分岐点と前記排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路であって、冷却水が前記供給側分岐点と前記排出側分岐点との間を双方向に流通可能なバイパス冷却水通路と、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたスタック側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流出通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、吐出される冷却水の量を変更可能であるが吐出される冷却水の方向を変更不能なラジエータ側冷却水ポンプであって、出口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流入通路内に配置されるか又は入口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流出通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプをそれぞれ制御するように構成された制御器と、を備えた燃料電池システムの制御方法であって、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプを前記制御器によりそれぞれ制御し、それにより、前記スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びに、前記バイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御するように構成された、燃料電池システムの制御方法が提供される。

0011

本発明の更に別の観点によれば、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック用の冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、前記ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路の出口と前記燃料電池スタック内のスタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路、及び、前記スタック内冷却水通路の出口と前記ラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、前記冷却水供給通路は、供給側分岐点と、前記ラジエータ内冷却水通路の出口から前記供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、前記供給側分岐点から前記スタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備え、前記冷却水排出通路は、排出側分岐点と、前記スタック内冷却水通路の出口から前記排出側分岐点までのスタック流出通路と、前記排出側分岐点から前記ラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備え、前記スタック流入通路、前記スタック内冷却水通路、及び前記スタック流出通路によりスタック側冷却水通路が構成され、前記ラジエータ流入通路、前記ラジエータ内冷却水通路、及び前記ラジエータ流出通路によりラジエータ側冷却水通路が構成される、冷却水供給通路及び冷却水排出通路と、前記供給側分岐点と前記排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路であって、冷却水が前記供給側分岐点と前記排出側分岐点との間を双方向に流通可能なバイパス冷却水通路と、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたスタック側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流出通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたラジエータ側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流出通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプをそれぞれ制御し、それにより、前記スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びに、前記バイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御するように構成された制御器と、を備えた燃料電池システムが提供される。

0012

本発明の更に別の観点によれば、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により電力を発生するように構成された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック用の冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータと、前記ラジエータ内のラジエータ内冷却水通路の出口と前記燃料電池スタック内のスタック内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水供給通路、及び、前記スタック内冷却水通路の出口と前記ラジエータ内冷却水通路の入口とを互いに連結する冷却水排出通路であって、前記冷却水供給通路は、供給側分岐点と、前記ラジエータ内冷却水通路の出口から前記供給側分岐点までのラジエータ流出通路と、前記供給側分岐点から前記スタック内冷却水通路の入口までのスタック流入通路と、を備え、前記冷却水排出通路は、排出側分岐点と、前記スタック内冷却水通路の出口から前記排出側分岐点までのスタック流出通路と、前記排出側分岐点から前記ラジエータ内冷却水通路の入口までのラジエータ流入通路と、を備え、前記スタック流入通路、前記スタック内冷却水通路、及び前記スタック流出通路によりスタック側冷却水通路が構成され、前記ラジエータ流入通路、前記ラジエータ内冷却水通路、及び前記ラジエータ流出通路によりラジエータ側冷却水通路が構成される、冷却水供給通路及び冷却水排出通路と、前記供給側分岐点と前記排出側分岐点とを互いに連結するバイパス冷却水通路であって、冷却水が前記供給側分岐点と前記排出側分岐点との間を双方向に流通可能なバイパス冷却水通路と、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたスタック側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記燃料電池スタックを向くように前記スタック流出通路内に配置されたスタック側冷却水ポンプと、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから形成されたラジエータ側冷却水ポンプであって、前記駆動回転数が正値のときには前記駆動回転数が大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなると共に前記駆動回転数が負値のときには前記駆動回転数が小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる特性を有し、吐出方向が正方向のときの出口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流入通路内に配置されるか又は吐出方向が正方向のときの入口が前記ラジエータを向くように前記ラジエータ流出通路内に配置されたラジエータ側冷却水ポンプと、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプをそれぞれ制御するように構成された制御器と、を備えた燃料電池システムの制御方法であって、前記スタック側冷却水ポンプ及び前記ラジエータ側冷却水ポンプを前記制御器によりそれぞれ制御し、それにより、前記スタック側冷却水通路内を流通する冷却水の量、前記ラジエータ側冷却水通路内を流通する冷却水の量、並びに、前記バイパス冷却水通路内を流通する冷却水の方向及び量をそれぞれ制御するように構成された、燃料電池システムの制御方法が提供される。

発明の効果

0013

より安価かつより簡単な構成でもって冷却水の流れを確実に制御することができる。

図面の簡単な説明

0014

燃料電池システムの全体図である。
冷却回路の模式図である。
スタック側冷却水ポンプの一般的な特性を示す線図である。
ラジエータ側冷却水ポンプが駆動されているときのスタック側冷却水ポンプの特性を示す線図である。
実験結果を示す図である。
実験結果を示す図である。
スタック全バイパスモードを説明する冷却回路の模式図である。
ラジエータ全バイパスモードを説明する冷却回路の模式図である。
ラジエータ部分バイパスモードを説明する冷却回路の模式図である。
バイパスレスモードを説明する冷却回路の模式図である。
スタック部分バイパスモードを説明する冷却回路の模式図である。
開始制御を説明するタイムチャートである。
開始制御を説明するタイムチャートである。
燃料電池スタック10での発電を開始すべき信号が発せられた後の冷却水制御を説明するタイムチャートである。
燃料電池スタック10での発電停止中の冷却水制御を説明するタイムチャートである。
燃料電池スタック10での発電停止中の冷却水制御を実行するためのフローチャートである。
燃料電池スタック10での発電を開始すべき信号が発せられた後の冷却水制御を実行するためのフローチャートである。
開始制御を実行するためのフローチャートである。
発電制御を実行するためのフローチャートである。
本発明による別の実施例を示す図である。
本発明による更に別の実施例を示す図である。

実施例

0015

図1を参照すると、燃料電池システムAは燃料電池スタック10を備える。燃料電池スタック10は積層方向LSに沿って互いに積層された複数の燃料電池単セル10aを備える。各燃料電池単セル10aは膜電極接合体20を含む。膜電極接合体20は膜状の電解質と、電解質の一側に形成されたアノード極と、電解質の他側に形成されたカソード極とを備える。

0016

燃料電池単セル10aのアノード極及びカソード極はそれぞれ直列電気的に接続され、積層方向LSに関し最も外側のアノード極及びカソード極は燃料電池スタック10の電極を構成する。燃料電池スタック10の電極はDC/DCコンバータ11を介してインバータ12に電気的に接続され、インバータ12はモータジェネレータ13に電気的に接続される。また、燃料電池システムAは蓄電器14を備えており、この蓄電器14はDC/DCコンバータ15を介して上述のインバータ12に電気的に接続される。DC/DCコンバータ11は燃料電池スタック10からの電圧を高めてインバータ12に送るためのものであり、インバータ12はDC/DCコンバータ11又は蓄電器14からの直流電流交流電流に変換するためのものである。DC/DCコンバータ15は燃料電池スタック10又はモータジェネレータ13から蓄電器14への電圧を低くし、又は蓄電器14からモータジェネレータ13への電圧を高くするためのものである。なお、図1に示される燃料電池システムAでは蓄電器14はバッテリから構成される。

0017

また、各燃料電池単セル10a内には、アノード極に燃料ガスとしての水素ガスを供給するための水素ガス流通路30aと、カソード極に酸化剤ガスとしての空気を供給する空気流通路40aとがそれぞれ形成され、互いに隣接する2つの燃料電池単セル10a同士間には燃料電池単セル10aに冷却水を供給するための冷却水流通路50aが形成される。複数の燃料電池単セル10aの水素ガス流通路30a、空気流通路40a、及び冷却水流通路50aをそれぞれ並列に接続することにより、燃料電池スタック10内に水素ガス通路30、空気通路40、及び冷却水通路50がそれぞれ形成される。図1に示される燃料電池システムAでは、水素ガス通路30、空気通路40、及び冷却水通路50の入口及び出口はそれぞれ、燃料電池スタック10の積層方向LS一端に配置される。

0018

積層方向LSに延びる燃料電池スタック10の中心軸線をスタック中心軸線と称すると、図1に示される燃料電池システムAでは、水素ガス流通路30aの入口及び空気流通路40aの出口がスタック中心軸線の一側に配置され、水素ガス流通路30aの出口及び空気流通路40aの入口がスタック中心軸線の他側に配置される。したがって、水素ガス流通路30a内を流れる水素ガスの向きと、空気流通路40a内を流れる空気の向きとが互いにほぼ逆向きになっている。すなわち、燃料電池スタック10は向流式の燃料電池スタックから構成される。図示しない別の実施例では、水素ガス流通路30aの入口及び空気流通路40aの入口がスタック中心軸線の一側に配置され、水素ガス流通路30aの出口及び空気流通路40aの出口がスタック中心軸線の他側に配置される。したがって、水素ガス流通路30a内を流れる水素ガスの向きと、空気流通路40a内を流れる空気の向きとが互いにほぼ同じ向きになっている。すなわち、図示しない別の実施例では、燃料電池スタック10は並流式の燃料電池スタックから構成される。

0019

水素ガス通路30の入口には水素ガス供給管31が連結され、水素ガス供給管31は水素ガス源、例えば水素タンク32に連結される。水素ガス供給管31内には上流側から順に、電磁式の遮断弁33と、水素ガス供給管31内の圧力を調整するレギュレータ34と、水素ガス源32からの水素ガスを燃料電池スタック10に供給するための水素ガス供給器35と、が配置される。図1に示される燃料電池システムAでは水素ガス供給器35は電磁式の水素ガス供給弁から構成される。この水素ガス供給弁はニードル弁を備えており、したがって水素ガスは水素ガス供給弁から間欠的に供給される。一方、水素ガス通路30の出口にはバッファタンク36を介してパージ管37が連結される。パージ管37内には電磁式のパージ制御弁38が配置される。遮断弁33及び水素ガス供給弁35が開弁されると、水素タンク32内の水素ガスが水素ガス供給管31を介して燃料電池スタック10内の水素ガス通路30内に供給される。このとき水素ガス通路30から流出するガス、すなわちアノードオフガスはバッファタンク36内に流入し、バッファタンク36内に蓄積される。パージ制御弁38は通常は閉弁されており、周期的に短時間にわたり開弁される。パージ制御弁38が開弁されると、バッファタンク36内のアノードオフガスがパージ管37を介して大気に排出され、すなわちパージ処理が行われる。

0020

図1に示される燃料電池システムAでは、パージ管37の出口は大気に連通されている。すなわち、水素ガス通路30の出口は水素ガス供給管31に連通されず、したがって水素ガス供給管31から分離されている。このことは、水素ガス通路30の出口から流出するアノードオフガスが水素ガス供給管31に戻されない、ということを意味している。言い換えると、図1に示される燃料電池システムAは水素ガス非循環式である。図示しない別の実施例では、水素ガス通路30の出口が水素ガス戻し管を介して例えばレギュレータ34と水素ガス供給弁35との間の水素ガス供給管31に連結される。水素ガス戻し管内には上流側から順に、気液分離器と、気液分離器により分離された水素ガスを水素ガス供給管31に送り込む水素ガス戻しポンプと、が配置される。この場合、水素ガスを含むアノードオフガスが水素ガス戻し管を介して水素ガス供給管31に戻される。その結果、水素ガス源32からの水素ガスと水素ガス戻し管からの水素ガスとの混合体が水素ガス供給弁35から燃料電池スタック10に供給される。すなわち、図示しない別の実施例では、燃料電池システムAは水素ガス循環式である。この図示しない別の実施例との比較において、図1に示される燃料電池システムAでは、水素ガス戻し管、水素ガス戻しポンプ等が省略されているということになる。その結果、図1に示される燃料電池システムAでは、構成が簡素化され、コストが低減され、水素ガス戻し管等のための空間を必要としない。

0021

また、空気通路40の入口には空気供給管41が連結され、空気供給管41は空気源、例えば大気42に連結される。空気供給管41内には上流側から順に、エアクリーナ43と、空気を圧送するコンプレッサ44と、コンプレッサ44から燃料電池スタック10に送られる空気を冷却するためのインタークーラ45と、が配置される。一方、空気通路40の出口にはカソードオフガス管46が連結される。コンプレッサ44が駆動されると、空気が空気供給管41を介して燃料電池スタック10内の空気通路40内に供給される。このとき空気通路40から流出するガス、すなわちカソードオフガスはカソードオフガス管46内に流入する。カソードオフガス管46内には上流側から順に、空気通路40内の圧力であるカソード圧力を制御するための電磁式のカソード圧力制御弁47と、希釈器48とが配置される。この希釈器48には上述したパージ管37が連結される。その結果、パージ管37からのパージガス中の水素ガスがカソードオフガスによって希釈される。図1に示される燃料電池システムAでは更に、インタークーラ45下流の空気供給管41から分岐してカソード圧力制御弁47下流のカソードオフガス管46に到るバイパス管41aと、コンプレッサ44から吐出された空気の量のうち燃料電池スタック10に供給される空気の量及びバイパス管41a内へ流れ込む空気の量を制御するバイパス制御弁41bとが設けられる。

0022

上述した燃料電池スタック10内の冷却水通路50の入口及び出口には冷却回路CCが連結される。図2を参照すると、冷却回路CCは、冷却水の温度を低下させるように構成されたラジエータ51を備える。ラジエータ51内には冷却水が流通するラジエータ内冷却水通路52が形成されている。燃料電池スタック10内の冷却水通路50をスタック内冷却水通路と称すると、ラジエータ内冷却水通路52の出口52oとスタック内冷却水通路50の入口50iとは冷却水供給通路53fにより互いに連結される。冷却水供給通路53fは、ラジエータ内冷却水通路52の出口52oから供給側分岐点54fまでのラジエータ流出通路53roと、供給側分岐点54fからスタック内冷却水通路50の入口50iまでのスタック流入通路53siとを備える。また、スタック内冷却水通路50の出口50oとラジエータ内冷却水通路52の入口52iとは冷却水排出通路53dにより互いに連結される。冷却水排出通路53dは、スタック内冷却水通路50の出口50oから排出側分岐点54dまでのスタック流出通路53soと、排出側分岐点54dからラジエータ内冷却水通路52の入口52iまでのラジエータ流入通路53riとを備える。

0023

冷却水供給通路53fの供給側分岐点54fと冷却水排出通路53dの排出側分岐点54dとはバイパス冷却水通路53bにより互いに連結される。バイパス冷却水通路53bは、バイパス冷却水通路53bから分岐してバイパス冷却水通路53bに戻る分岐通路53bbを備えており、この分岐通路53bb内には冷却水中イオンを除去するように構成されたイオン除去器55が配置される。したがって、バイパス冷却水通路53b内に流入した冷却水の一部がイオン除去器55内を流通し、イオン除去器55内を流通した冷却水中のイオンが除去される。また、バイパス冷却水通路53b内には逆止弁が設けられておらず、したがって冷却水は供給側分岐点54fと排出側分岐点54dとの間を双方向に流通可能になっている。なお、バイパス冷却水通路53b内には冷却水ポンプが設けられていない。

0024

冷却回路CCは更に、2つの冷却水ポンプ、すなわちスタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rを備える。スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rはそれぞれ、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能な回転ポンプから構成される。回転ポンプとして、例えば、ギアポンプ、又は、ベーンポンプのような偏心ポンプ、又は、ねじポンプが用いられる。図2に示される実施例では、スタック側冷却水ポンプ56sは吐出方向が正方向FDのときの入口56siがラジエータ51を向き吐出方向が正方向FDのときの出口56soが燃料電池スタック10を向くようにスタック流入通路53si内に配置され、ラジエータ側冷却水ポンプ56rは吐出方向が正方向FDのときの入口56riが燃料電池スタック10を向き吐出方向が正方向FDのときの出口56roがラジエータ51を向くようにラジエータ流入通路53ri内に配置される。図示しない別の実施例では、スタック側冷却水ポンプ56sは吐出方向が正方向FDのときの入口56siが燃料電池スタック10を向き吐出方向が正方向FDのときの出口56soがラジエータ51を向くようにスタック流出通路53so内に配置される。また、図示しない更に別の実施例では、ラジエータ側冷却水ポンプ56rは吐出方向が正方向FDのときの入口56riがラジエータ51を向き吐出方向が正方向FDのときの出口56roが燃料電池スタック10を向くようにラジエータ流出通路53ro内に配置される。吐出方向が正方向FDのときの入口56si,56ri及び出口56so,56roは吐出方向が逆方向RDのときの出口及び入口としてそれぞれ作用する。

0025

詳しくは後述するが、バイパス冷却水通路53bに関し燃料電池スタック10側に位置する冷却水通路、すなわちスタック流入通路53si、スタック内冷却水通路50、及びスタック流出通路53soによりスタック側冷却水通路53sが構成されると考え、バイパス冷却水通路53bに関しラジエータ51側に位置する冷却水通路、すなわちラジエータ流入通路53ri、ラジエータ内冷却水通路52、及びラジエータ流出通路53roによりラジエータ側冷却水通路53rが構成されると考えると、図1及び図2に示される実施例では、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数がそれぞれ制御され、それにより、スタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量、ラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水の量、並びに、バイパス冷却水通路53b内を流通する冷却水の方向及び量がそれぞれ制御される。なお、図1及び図2に示される実施例では、スタック側冷却水通路53sの圧力損失とラジエータ側冷却水通路53rの圧力損失とが互いにほぼ等しくなるように、スタック側冷却水通路53s及びラジエータ側冷却水通路53rが形成されている。また、スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rは互いに同一のポンプから構成される。

0026

したがって、図1及び図2に示される実施例では、燃料電池スタック10及びラジエータ51を迂回して冷却水供給通路53fと冷却水排出通路53dとを互いに連結する冷却水通路はバイパス冷却水通路53bのみである、ということになる。その結果、冷却回路CCの構成を簡素化することができる。一方、図1及び図2に示される実施例では、冷却水を流通させる冷却水ポンプがスタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rである、ということになる。その結果、各冷却水ポンプ56s,56rを小型化することができる。

0027

ラジエータ流出通路53ro内にはラジエータ流出通路53ro内の冷却水の導電率を検出するように構成された導電率センサ58が配置される。また、スタック流入通路53si内にはスタック流入通路53si内の冷却水の温度を検出するように構成された温度センサ59iが配置され、スタック流出通路53so内にはスタック流出通路53so内の冷却水の温度を検出するように構成された温度センサ59oが配置される。スタック流出通路53so内の冷却水の温度は燃料電池スタック10の温度であるスタック温度を表している。

0028

図1及び図2に示される実施例では、燃料電池スタック10での発電を開始すべき信号が発せられると、スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの少なくとも一方が作動され、それにより冷却水が燃料電池スタック10のスタック内冷却水通路50内を流通され、したがって燃料電池スタック10が冷却される。燃料電池スタック10での発電を開始すべき信号は、例えば電動車両操作者スタートスイッチ(図示しない)を操作することにより発せられる。

0029

再び図1を参照すると、電子制御ユニット60はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス61によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)62、RAM(ランダムアクセスメモリ)63、CPU(マイクロプロセッサ)64、入力ポート65及び出力ポート66を具備する。燃料電池スタック10には、燃料電池スタック10の出力電圧及び出力電流をそれぞれ検出する電圧計16v及び電流計16iが設けられる。電圧計16v、電流計16i、導電率センサ58(図2)、及び温度センサ59i,59o(図2)の出力信号は対応するAD変換器67を介して入力ポート65にそれぞれ入力される。一方、出力ポート66は対応する駆動回路68を介してDC/DCコンバータ11、インバータ12、モータジェネレータ13、DC/DCコンバータ15、遮断弁33、レギュレータ34、水素ガス供給弁35、パージ制御弁38、バイパス制御弁41b、コンプレッサ44、カソード圧力制御弁47、スタック側冷却水ポンプ56s(図2)、ラジエータ側冷却水ポンプ56r(図2)、及び警報器69に電気的に接続される。警報器69は冷却水の導電率を低下させることが困難なときに作動される。

0030

燃料電池スタック10を起動すべきとき、すなわち燃料電池スタック10での発電を開始すべきときには遮断弁33及び水素ガス供給弁35が開弁され、水素ガスが燃料電池スタック10に供給される。また、コンプレッサ44が駆動され、空気が燃料電池スタック10に供給される。その結果、燃料電池スタック10において電気化学反応(H2→2H++2e−,(1/2)O2+2H++2e−→H2O)が起こり、電気エネルギが発生される。この発生された電気エネルギはモータジェネレータ13に送られる。その結果、モータジェネレータ13が車両駆動用電気モータとして作動され、車両が駆動される。一方、例えば車両制動時にはモータジェネレータ13が回生装置として作動し、このとき回生された電気エネルギは蓄電器14に蓄えられる。

0031

上述したように、スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rはそれぞれ、駆動回転数を変更することにより吐出される冷却水の方向及び量を変更可能であるという特性を有する。次に、スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの特性を、スタック側冷却水ポンプ56sを例にとって説明する。

0032

図3は、ラジエータ側冷却水ポンプ56rが停止されているときに、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSを変化させたときの、スタック側冷却水ポンプ56sから吐出される冷却水の量すなわちスタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量QWSの変化を示している。なお、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSは正値であると正方向FDに流れる冷却水量を表し、負値であると逆方向RDに流れる冷却水量を表している。図3を参照すると、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが正値のときには、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSは正値となる。言い換えると、冷却水は出口56soを介し正方向に吐出される。また、駆動回転数NPSが大きくなるにつれて正方向の吐出量が多くなる。これに対し、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが負値のときには、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSは負値となる。言い換えると、冷却水は入口56siを介し逆方向に吐出される。また、駆動回転数NPSが小さくなるにつれて逆方向の吐出量が多くなる。スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSがゼロのときにはスタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSはゼロとなる。

0033

図3に示されるラジエータ側冷却水ポンプ56rが停止されているときのスタック側冷却水ポンプ56sの特性は、冷却回路CCにスタック側冷却水ポンプ56sのみが配置されているときのスタック側冷却水ポンプ56sの特性と考えることができ、スタック側冷却水ポンプ56sの一般的な特性と考えることができる。

0034

ところが、ラジエータ側冷却水ポンプ56rが駆動されると、スタック側冷却水ポンプ56sの特性は図3に示される一般的な特性と異なるようになる。このことを、図4を参照しながら説明する。

0035

図4は、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRを一定値NPRX(>0)に維持しながらスタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSを変化させたときの、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量すなわちスタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量QWSの変化と、バイパス冷却水通路53b内を流通する冷却水の量QWBの変化とを示している。図4において、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが一定値NPRXのときにラジエータ側冷却水ポンプ56rから吐出される冷却水の量、すなわちラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水の量がQWR(>0)で示されている。詳しくは後述するが、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが一定に維持されたときのラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRは、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPS又はスタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSに依存し、具体的にはスタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが小さくなるにつれて少なくなる。図4に示される例では、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRは、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが正値NPSXに設定されると量QWRXとなり、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSがゼロに設定されると量QWR0となる。

0036

図4を参照すると、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが正値NPSXに設定されたときには、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSはラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWR又はQWRXにほぼ等しい。言い換えると、スタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量はラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水の量にほぼ等しい。更に言い換えると、供給側分岐点54fにおいて、ラジエータ側冷却水通路53r内を流通した冷却水のほぼすべてがスタック側冷却水通路53s内に流入し、したがって冷却水はバイパス冷却水通路53b内をほとんど流通しない。すなわち、バイパス冷却水通路53b内を流通する冷却水の量QWBはほぼゼロとなる。この場合、冷却水はバイパス冷却水通路53b内をほとんど流通することなくスタック側冷却水通路53s内及びラジエータ側冷却水通路53r内を循環する。上述の正値NPSXをスタック側冷却水ポンプ56sのバイパスレス回転数と称すると、スタック側冷却水ポンプ56sのバイパスレス回転数NPSXはラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRXに応じて定まり、図1及び図2に示される実施例ではラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRXに等しい。

0037

スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSがスタック側冷却水ポンプ56sのバイパスレス回転数NPSXから小さくされると、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSはラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRから減少する。言い換えると、スタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量はラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水の量よりも少なくなる。これは、供給側分岐点54fにおいて、ラジエータ側冷却水通路53r内を流通した冷却水の一部がスタック側冷却水通路53s内に流入し、残りがバイパス冷却水通路53b内に流入するからである。この場合、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが小さくなるにつれて、スタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量QWSが減少し、バイパス冷却水通路53b内を流通する冷却水の量QWBが増大する。

0038

スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSがゼロまで低下されても、すなわちスタック側冷却水ポンプ56sが停止されても、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSはゼロとならず、比較的小さな正値dQWSとなる。言い換えると、スタック側冷却水ポンプ56sが停止されても、冷却水が量dQWSだけスタック側冷却水通路53s内を流通する。これは、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSがゼロであっても、スタック側冷却水ポンプ56sのインペラとケーシングとの間、又はインペラ同士の間を通って冷却水がスタック側冷却水ポンプ56sを通過し、スタック側冷却水ポンプ56sの出口56soから流出するからである。なお、本明細書では、このようにスタック側冷却水ポンプ56sを通過した冷却水の量もスタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSと考え、ラジエータ側冷却水ポンプ56rを通過した冷却水の量もラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRと考えている。

0039

ここで図3図4を比較すると、ラジエータ側冷却水ポンプ56rが駆動されているときには、ラジエータ側冷却水ポンプ56rが駆動されていないときに比べて、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSが増大される、とみることもできる。このときのスタック側冷却水ポンプ56sの吐出量の増分はラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが大きくなるにつれて多くなる。同様に、スタック側冷却水ポンプ56sが駆動されているときには、スタック側冷却水ポンプ56sが駆動されていないときに比べて、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRが増大され、このときのラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量の増分はスタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが大きくなるにつれて多くなる。このため、図4に示されるラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRは上述したように、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが小さくなるにつれて少なくなる。

0040

更に図4を参照すると、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSがゼロから更に小さくされると、すなわちスタック側冷却水ポンプ56sが逆方向に駆動されると、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSは上述の量dQWSから更に減少する。この場合、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが小さくなるにつれて、すなわちスタック側冷却水ポンプ56sの逆方向の駆動回転数(絶対値)が大きくなるにつれて、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSは少なくなる。次いで、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSがスタックバイパス回転数NPSB(<0)になると、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWSはほぼゼロになる。言い換えると、スタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量はほぼゼロになる。更に言い換えると、供給側分岐点54fにおいて、ラジエータ側冷却水通路53r内を流通した冷却水のほぼすべてがバイパス冷却水通路53b内に流入し、スタック側冷却水通路53s内に冷却水がほとんど流入しない。これは、微視的に見ると、入口56siを介しスタック側冷却水ポンプ56s内に流入する冷却水の量と、入口56siを介しスタック側冷却水ポンプ56sから流出する冷却水の量とが概ねバランスしているからである。

0041

上述のスタックバイパス回転数NPSBは、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRXに依存し、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRXが大きくなるにつれて小さくなる。ラジエータ側冷却水ポンプ56rが停止されたとき、すなわちラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRXがゼロに設定されたときには、スタックバイパス回転数NPSBはゼロとなり、これは図3で示される場合に対応する。

0042

このことは、実験によっても裏付けられている。図5Aは、スタック側冷却水ポンプ56sを停止しつつラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRを変化させたときの、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWS及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRを示す実験結果である。図5Aに示されるように、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが増大するにつれて、ラジエータ側冷却水ポンプ56rから吐出される冷却水の量QWRが増大し、スタック側冷却水ポンプ56sから吐出される冷却水の量QWS、すなわちスタック側冷却水ポンプ56sを通過する冷却水の量QWSが増大する。

0043

これに対し、図5Bは、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSを上述のスタックバイパス回転数NPSBに維持しつつラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRを変化させたときの、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量QWS及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRを示す実験結果である。図5Bからわかるように、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが増大するにつれて、ラジエータ側冷却水ポンプ56rから吐出される冷却水の量QWRが増大し、しかしながらスタック側冷却水ポンプ56sから吐出される冷却水の量QWS、すなわちスタック側冷却水ポンプ56sを通過する冷却水の量QWSはほぼゼロに維持される。

0044

ラジエータ側冷却水ポンプ56rの特性はスタック側冷却水ポンプ56sの特性と同様であるので説明を省略する。なお、以下では、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが正値に設定されたときに冷却水がラジエータ側冷却水通路53r内をほとんど流通しなくなるラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRをラジエータバイパス回転数NPRBと称し、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが正値に制御されたときに冷却水がスタック側冷却水通路53s内をほとんど流通しなくなるスタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSをスタックバイパス回転数NPSBと称することにする。ラジエータバイパス回転数NPRBはスタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSに応じて定まり、スタックバイパス回転数NPSBはラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRに応じて定まる。

0045

さて、図1及び図2に示される実施例では、冷却水を種々の冷却水制御モードでもって流すことができる。以下、これらの冷却水制御モードを順に説明する。

0046

図6に示されるスタック全バイパスモードでは、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが正値に設定される。また、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが負値、具体的にはスタックバイパス回転数NPSBに設定される。その結果、図6に矢印WFで示されるように、冷却水がスタック側冷却水通路53s内をほとんど流通することなくラジエータ側冷却水通路53r内及びバイパス冷却水通路53b内を循環する。すなわち、冷却水はラジエータ側冷却水通路53r内を正方向に流通し、バイパス冷却水通路53b内を冷却水供給通路53fから冷却水排出通路53dに向けて流通し、スタック側冷却水通路53s内をほとんど流通しない。なお、スタック全バイパスモードでは、スタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量がゼロであるのが好ましい。

0047

図7に示されるラジエータ全バイパスモードでは、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが正値に設定される。また、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが負値、具体的にはラジエータバイパス回転数NPRBに設定される。その結果、図7に矢印WFで示されるように、冷却水がラジエータ側冷却水通路53r内をほとんど流通することなくスタック側冷却水通路53s内及びバイパス冷却水通路53b内を循環する。すなわち、冷却水はスタック側冷却水通路53s内を正方向に流通し、バイパス冷却水通路53b内を冷却水排出通路53dから冷却水供給通路53fに向けて流通し、ラジエータ側冷却水通路53r内をほとんど流通しない。なお、ラジエータ全バイパスモードでは、ラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水の量がゼロであるのが好ましい。

0048

図8に示されるラジエータ部分バイパスモードでは、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSが正値に設定される。また、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRがラジエータバイパス回転数NPRBよりも高い正値、ゼロ、又は負値に設定される。より具体的には、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRがラジエータ側冷却水ポンプ56rのバイパスレス回転数NPRXよりも低くかつラジエータバイパス回転数NPRBよりも高い正値、ゼロ、又は負値に設定される。言い換えると、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量がラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量よりも多くなるように、スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rが駆動される。なお、図1及び図2に示される実施例では、ラジエータ側冷却水ポンプ56rのバイパスレス回転数NPRXはスタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSに一致する。その結果、図8に矢印WFで示されるように、冷却水がラジエータ側冷却水通路53r内を流通しつつスタック側冷却水通路53s内及びバイパス冷却水通路53b内を循環する。すなわち、冷却水はスタック側冷却水通路53s内を正方向に流通し、ラジエータ側冷却水通路53r内を正方向に流通し、バイパス冷却水通路53b内を冷却水排出通路53dから冷却水供給通路53fに向けて流通する。この場合、スタック流出通路53so内を流通した冷却水の一部がバイパス冷却水通路53b内に流入し残りがラジエータ流入通路53ri内に流入する。また、スタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量は、ラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水の量とバイパス冷却水通路53b内を流通する冷却水の量との合計であり、したがってラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水の量はスタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量よりも少ない。更に、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRがラジエータバイパス回転数NPRBに向けて低下されると、スタック流出通路53so内を流通した冷却水の量に対するバイパス冷却水通路53b内に流入した冷却水の量の割合が増大されると共に、スタック流出通路53so内を流通した冷却水の量に対するラジエータ流入通路53ri内に流入した冷却水の量の割合が減少される。これに対し、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRがラジエータ側冷却水ポンプ56rのバイパスレス回転数NPRXに向けて上昇されると、スタック流出通路53so内を流通した冷却水の量に対するバイパス冷却水通路53b内に流入した冷却水の量の割合が減少されると共に、スタック流出通路53so内を流通した冷却水の量に対するラジエータ流入通路53ri内に流入した冷却水の量の割合が増大される。

0049

図9に示されるバイパスレスモードでは、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSがスタック側冷却水ポンプ56sのバイパスレス回転数NPSXに設定されると共にラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRがラジエータ側冷却水ポンプ56rのバイパスレス回転数NPRXに設定される。すなわち、図1及び図2に示される実施例では、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPS及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが互いにほぼ等しい正値に設定される。言い換えると、スタック側冷却水ポンプ56sの吐出量とラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量とがほぼ等しくなるように、スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rが駆動される。その結果、図9に矢印WFで示されるように、冷却水がバイパス冷却水通路53b内をほとんど流通することなくラジエータ側冷却水通路53r内及びスタック側冷却水通路53s内を循環する。すなわち、冷却水はスタック側冷却水通路53s内を正方向に流通し、ラジエータ側冷却水通路53r内を正方向に流通し、バイパス冷却水通路53b内をほとんど流通しない。この場合、ラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水の量とスタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量とは互いにほぼ等しい。なお、バイパスレスモードでは、バイパス冷却水通路53b内を流通する冷却水の量がゼロであるのが好ましい。

0050

図10に示されるスタック部分バイパスモードでは、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが正値に設定される。また、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSがスタックバイパス回転数NPSBよりも高い正値、ゼロ、又は負値に設定される。より具体的には、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSがスタック側冷却水ポンプ56sのバイパスレス回転数NPSXよりも低くかつスタックバイパス回転数NPSBよりも高い正値、ゼロ、又は負値に設定される。言い換えると、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量がスタック側冷却水ポンプ56sの吐出量よりも多くなるように、スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rが駆動される。その結果、図10に矢印WFで示されるように、冷却水がスタック側冷却水通路53s内を流通しつつラジエータ側冷却水通路53r内及びバイパス冷却水通路53b内を循環する。すなわち、冷却水はスタック側冷却水通路53s内を正方向に流通し、ラジエータ側冷却水通路53r内を正方向に流通し、バイパス冷却水通路53b内を冷却水供給通路53fから冷却水排出通路53dに向けて流通する。この場合、ラジエータ流出通路53ro内を流通した冷却水の一部がバイパス冷却水通路53b内に流入し残りがスタック流入通路53si内に流入する。また、ラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水の量は、スタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量とバイパス冷却水通路53b内を流通する冷却水の量との合計であり、したがってスタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量はラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水の量よりも少ない。更に、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSがスタックバイパス回転数NPSBに向けて低下されると、ラジエータ流出通路53ro内を流通した冷却水の量に対するバイパス冷却水通路53b内に流入した冷却水の量の割合が増大されると共に、ラジエータ流出通路53ro内を流通した冷却水の量に対するスタック流入通路53si内に流入した冷却水の量の割合が減少される。これに対し、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPSがスタック側冷却水ポンプ56sのバイパスレス回転数NPSXに向けて上昇されると、ラジエータ流出通路53ro内を流通した冷却水の量に対するバイパス冷却水通路53b内に流入した冷却水の量の割合が減少されると共に、ラジエータ流出通路53ro内を流通した冷却水の量に対するスタック流入通路53si内に流入した冷却水の量の割合が増大される。

0051

なお、図8に示されるラジエータ部分バイパスモードにおいて、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPS及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが制御されてバイパス冷却水通路53b内を流通する冷却水量がほぼゼロまで減少されると、冷却水制御モードが図9に示されるバイパスレスモードに切り換えられる。これに対し、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPS及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが制御されてラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水量がほぼゼロまで減少されると、冷却水制御モードが図7に示されるラジエータ全バイパスモードに切り換えられる。

0052

一方、図10に示されるスタック部分バイパスモードにおいて、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPS及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが制御されてバイパス冷却水通路53b内を流通する冷却水量がほぼゼロまで減少されると、冷却水制御モードが図9に示されるバイパスレスモードに切り換えられる。また、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPS及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRが制御されてスタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水量がほぼゼロまで減少されると、冷却水制御モードが図6に示されるスタック全バイパスモードに切り換えられる。

0053

なお、冷却水が少なくともスタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水制御モードをスタック流通モードと称すると、図1及び図2に示される実施例ではスタック流通モードに、上述のラジエータ全バイパスモード(図7)、ラジエータ部分バイパスモード(図8)、バイパスレスモード(図9)、及びスタック部分バイパスモード(図10)が含まれる。図示しない別の実施例では、スタック流通モードに、ラジエータ全バイパスモード、ラジエータ部分バイパスモード、バイパスレスモード、及びスタック部分バイパスモードのうちいずれか1つ、いずれか2つ、又は、いずれか3つが含まれる。したがって、図1及び図2に示される実施例とこの図示しない別の実施例をまとめると、スタック流通モードには、ラジエータ全バイパスモード、ラジエータ部分バイパスモード、バイパスレスモード、及びスタック部分バイパスモードのうち少なくとも一つが含まれるということになる。

0054

このように図1及び図2に示される実施例では、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数NPS及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数NPRを制御するだけで、冷却水の流れを切り換えることができる。すなわち、冷却水の流れを制御するための電磁弁及び逆止弁を必要としない。したがって、より安価かつより簡単な構成でもって、冷却水の流れを確実に制御することができる。

0055

さて、図1及び図2に示される実施例では、燃料電池スタック10の発電開始時に、開始制御が行われる。すなわち、まず導電率センサ58により冷却水の導電率が検出される。冷却水の導電率ECがあらかじめ定められた第1の設定導電率EC1よりも高いときには、まずスタック全バイパスモードが行われ、次いで冷却水制御モードがスタック流通モードに切り換えられる。これに対し、冷却水の導電率ECが第1の設定導電率EC1よりも低いときにはスタック全バイパスモードが行われることなく、スタック流通モードが行われる。この開始制御を、図11及び図12を参照して更に説明する。

0056

図11において、時間ta1は燃料電池スタック10での発電を開始すべき信号が発せられた時間を示している。図11に示される例では、時間ta1における冷却水の導電率ECが第1の設定導電率EC1よりも高く、したがってまずスタック全バイパスモードが行われる。その結果、導電率の高い冷却水が燃料電池スタック10内に流入するのが抑制される。また、冷却水がイオン除去器55内に導かれ、したがって冷却水の導電率ECが次第に低下される。図11に示される例では、スタック全バイパスモードがあらかじめ定められた第1の設定時間Δt1にわたり行なわれる。すなわち、スタック全バイパスモードが開始されてから第1の設定時間Δt1が経過した時間ta2になると、スタック全バイパスモードが終了され、スタック流通モードが開始される。その結果、燃料電池スタック10に冷却水が導入され、燃料電池スタック10の冷却が開始される。このとき、冷却水の導電率ECは低下されており、したがって燃料電池スタック10の電気絶縁性が低下するのが抑制される。なお、このスタック全バイパスモードでは、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数又は吐出量がラジエータ側冷却水ポンプ56rの最高回転数又は最大量に設定される。このようにすると、冷却水の導電率ECを速やかに低下させることができる。

0057

スタック全バイパスモードが行われているときには、燃料電池スタック10内を冷却水がほとんど流通しない。このような状態で燃料電池スタック10において発電が行なわれると、燃料電池スタック10内の温度が過度に上昇し、又は、好ましくなく不均一になるおそれがある。そこで図11に示される例では、スタック全バイパスモードが行われている間は、燃料電池スタック10での発電が行われず、スタック全バイパスモードが終了すると、すなわちスタック流通モードが開始されると、燃料電池スタック10での発電が開始される。言い換えると、燃料電池スタック10での発電を開始すべき信号が発せられても、燃料電池スタック10での発電が遅延される。図11に示される例では、燃料電池スタック10での発電は第1の設定時間Δt1だけ遅延される。その結果、燃料電池スタック10の温度が低くかつ均一に維持される。

0058

なお、スタック全バイパスモードが行われる燃料電池スタック10の発電開始時には、燃料電池スタック10の温度は必ずしも高くない。そこで、図示しない別の実施例では、スタック全バイパスモードが行われるときにも、燃料電池スタック10での発電が行われる。すなわち、この別の実施例では、燃料電池スタック10での発電を開始すべき信号が発せられると、スタック全バイパスモードが開始されるとともに、燃料電池スタック10での発電が遅滞なく開始される。

0059

上述したように、スタックバイパスモードでは、冷却水は燃料電池スタック10内をほとんど流通しない。すなわち、冷却水は、燃料電池スタック10を冷却するためのものであるにも関わらず、スタックバイパスモードでは燃料電池スタック10内をほとんど流通することなく、燃料電池スタック10の外部を流通する。このようにすると、できるだけ多くの冷却水をイオン除去器55に送り込むことができ、それにより冷却水の導電率ECをできるだけ速やかに低下させることができると同時に、導電率が高い冷却水が燃料電池スタック10内に流入するのを確実に抑制することができるのである。このような考え方はこれまで存在していない。

0060

一方、図12において、時間tb1は燃料電池スタック10での発電を開始すべき信号が発せられた時間を示している。図12に示される例では、時間tb1における冷却水の導電率ECが第1の設定導電率EC1よりも低い。したがって、スタック全バイパスモードが行なわれることなく、スタック流通モードが開始される。その結果、燃料電池スタック10の冷却が速やかに開始される。

0061

図12に示される例では、スタックバイパスモードが行なわれないので、時間tb1において燃料電池スタック10での発電が開始される。言い換えると、燃料電池スタック10での発電を開始すべき信号が発せられたときに、燃料電池スタック10での発電が遅滞なく開始される。

0062

更に、図1及び図2に示される実施例では、燃料電池スタック10での発電開始時にスタック全バイパスモードを第1の設定時間Δt1にわたり行っても冷却水の導電率ECがあらかじめ定められた第1のしきい導電率ECT1よりも高いときには、警報器69が作動され、冷却水の導電率ECの低下が困難であることが車両操作者に知らされる。これに対し、図11に示されるように、燃料電池スタック10の発電開始時にスタック全バイパスモードを第1の設定時間Δt1にわたり行った結果、冷却水の導電率ECが第1のしきい導電率ECT1よりも低くなったときには、警報器69は停止状態に維持される。図11に示される例では、第1のしきい導電率ECT1は第1の設定導電率EC1よりも低い。

0063

なお、上述したように図11に示される例では、スタック全バイパスモードが第1の設定時間Δt1にわたり行なわれる。図示しない別の実施例では、冷却水の導電率ECが小さな一定値に低下するまでスタック全バイパスモードが行われ、次いで冷却水制御モードがスタック流通モードに切り換えられる。この小さな一定値は第1の設定導電率EC1よりも低く、例えば第1のしきい導電率ECT1とほぼ等しい。

0064

図示しない更に別の実施例では、燃料電池スタック10での発電開始時に、冷却水の導電率ECに関わらず、スタック全バイパスモード又はスタック流通モードが行われる。

0065

さて、図1及び図2に示される実施例では上述したように、燃料電池スタック10での発電を開始されると、スタック全バイパスモードが行われた後に、又はスタック全バイパスモードが行われることなく、スタック流通モードが行われる。上述したように、図1及び図2に示される実施例ではスタック流通モードには、ラジエータ全バイパスモード(図7)、ラジエータ部分バイパスモード(図8)、バイパスレスモード(図9)、及びスタック部分バイパスモード(図10)が含まれる。

0066

具体的には、スタック温度TSがあらかじめ定められた低温設定温度TSLよりも低いときには、ラジエータ全バイパスモードが行われる。

0067

これに対し、スタック温度TSが低温側設定温度TSLよりも高いときには、スタック部分バイパスモード、ラジエータ部分バイパスモード、又はバイパスレスモードが行われる。すなわち、スタック温度TSが低温側設定温度TSLよりも高いときであって、冷却水の導電率ECがあらかじめ定められた第2の設定導電率EC2よりも高いときには、スタック部分バイパスモードが行われる。これに対し、スタック温度TSが低温側設定温度TSLよりも高いときであって、冷却水の導電率ECが第2の設定導電率EC2よりも低くかつスタック温度TSがあらかじめ定められた高温側設定温度TSHよりも低いときには、ラジエータ部分バイパスモードが行なわれる。一方、スタック温度TSが低温側設定温度TSLよりも高いときであって、冷却水の導電率ECが第2の設定導電率EC2よりも低くかつスタック温度TSが高温側設定温度TSHよりも高いときには、バイパスレスモードが行われる。第2の設定導電率EC2は例えば上述の第1の設定導電率EC1とほぼ等しい。

0068

すなわち、図13において、時間tc1はスタック流通モードを開始すべき時間を示している。図13に示される例では、時間tc1におけるスタック温度TSは低温側設定温度TSLよりも低く、したがってラジエータ全バイパスモードが行われる。ラジエータ全バイパスモードでは冷却水がラジエータ51内を流通しないので、冷却水の温度低下が抑制され、したがってスタック温度TSが速やかに上昇する。すなわち、燃料電池スタック10の暖機が促進される。この場合、スタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数又は吐出量は、例えばスタック流出通路53so内の冷却水の温度とスタック流入通路53si内の冷却水の温度、すなわちスタック温度差が目標範囲内に維持されるように設定される。

0069

次いで、時間tc2においてスタック温度TSが低温側設定温度TSLよりも高くなる。図13に示される例では、時間tc2において冷却水の導電率ECは第2の設定導電率EC2よりも低く、スタック温度TSは高温側設定温度TSHよりも低い。したがって、ラジエータ部分バイパスモードが行われる。その結果、冷却水の一部がラジエータ51を迂回し、したがって冷却水の温度低下が抑制される。また、冷却水の一部がイオン除去器55内を流通し、したがって冷却水の導電率ECが抑制される。なお、ラジエータ部分バイパスモード時におけるスタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数又は吐出量は、スタック温度TS及びスタック温度差がそれぞれの目標範囲内に維持されるように設定される。

0070

次いで、時間tc3においてスタック温度TSが高温側設定温度TSHよりも高くなると、冷却水制御モードがバイパスレスモードに切り換えられる。その結果、ラジエータ51における冷却水の温度低下が促進され、スタック温度TSが低下し始める。なお、バイパスレスモード時におけるスタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数又は吐出量は、スタック温度TS及びスタック温度差がそれぞれの目標範囲内に維持されるように設定される。

0071

次いで、時間tc4においてスタック温度TSが高温側設定温度TSHよりも低くなると、冷却水制御モードがラジエータ部分バイパスモードに戻される。

0072

次いで、時間tc5において冷却水の導電率ECが何らかの理由により第2の設定導電率EC2よりも高くなると、冷却水制御モードがスタック部分バイパスモードに切り換えられる。その結果、導電率ECが高い冷却水が燃料電池スタック10内に流入するのが抑制される。また、冷却水の一部がイオン除去器55内を流通し、したがって冷却水の導電率ECが抑制される。スタック部分バイパスモードでは上述したように、燃料電池スタック10に送られる冷却水の量がラジエータ51に送られる冷却水の量よりも少ないので、燃料電池スタック10の冷却が不十分になると考えられるかもしれない。しかしながら、多量の冷却水がラジエータ51に送られるので冷却水の温度が十分に低下され、低温の冷却水が燃料電池スタック10に送られるので、燃料電池スタック10を十分に冷却することができる。したがって、ラジエータ側部分バイパスモードが行われているときに、燃料電池スタック10での発電が可能である。なお、スタック部分バイパスモード時におけるスタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数又は吐出量は、スタック温度TS及びスタック温度差がそれぞれの目標範囲内に維持されるように設定される。

0073

図13に示される例では、あらかじめ定められた第2の設定時間Δt2にわたりスタック部分バイパスモードが行われる。すなわち、スタック部分バイパスモードが開始されてから第2の設定時間Δt2が経過した時間tc6になると、このときスタック温度TSが高温側設定温度TSHよりも低いので、冷却水制御モードがスタック部分バイパスモードからラジエータ部分バイパスモードに切り換えられる。図示しない別の実施例では、冷却水の導電率ECが小さな一定値に低下するまでスタック部分バイパスモードが行われる。この小さな一定値は第2の設定導電率EC2よりも低く、例えば第1のしきい導電率ECT1とほぼ等しい。

0074

なお、図13には示されていないけれども、図1及び図2に示される実施例では、バイパスレスモードが行われているときに冷却水の導電率ECが第2の設定導電率EC2よりも高くなったときにも、冷却水制御モードがスタック部分バイパスモードに切り換えられる。すなわち、冷却水の導電率ECが第2の設定導電率EC2よりも高いときには、スタック温度TSが高温側設定温度TSHよりも高くても、スタック部分バイパスモードが行われる。図示しない別の実施例では、スタック温度TSが高温側設定温度TSHよりも高いときには、冷却水の導電率ECが第2の設定導電率EC2よりも高くても、バイパスレスモードが行われる。

0075

更に、図1及び図2に示される実施例では、スタック流通モードが行われるべきときにスタック部分バイパスモードが行われるときには、警報器69が作動される。これに対し、スタック流通モードが行われるべきときにラジエータ全バイパスモード又はラジエータ部分バイパスモード又はバイパスレスモードが行われるときには、警報器69は停止状態に維持される。

0076

上述したように、スタック流通モードが開始されると燃料電池スタック10での発電が開始される。したがって、図1及び図2に示される実施例では、燃料電池スタック10での発電中に冷却水の導電率ECが抑制されつつ燃料電池スタック10が冷却される。

0077

燃料電池スタック10での発電が停止されると、スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rが停止される。

0078

図1及び図2に示される実施例では更に、燃料電池スタック10での発電停止中にも冷却水の導電率ECが抑制される。すなわち、燃料電池スタック10の発電停止中に、あらかじめ定められた第3の設定時間Δt3が経過する毎に冷却水の導電率ECが検出される。冷却水の導電率ECがあらかじめ定められた設定値ECSよりも高いときにはスタック全バイパスモードが一時的に行なわれ、それにより冷却水の導電率ECが低下される。設定値ECSは例えば第1の設定導電率EC1とほぼ等しい。

0079

すなわち、図14に示される例では、時間td1において、スタック全バイパスモードが行われる。この場合、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRは小さな一定量QWRm(>0)に設定される。その結果、冷却水の導電率ECが平均化される。図14に示される例では、あらかじめ定められた第4の設定時間Δt4にわたりスタック全バイパスモードが行われる。次いで、スタック全バイパスモードが開始されてから第4の設定時間Δt4が経過した時間td2になると、冷却水の導電率ECが検出される。時間td2における冷却水の導電率ECは設定値ECSよりも低い。したがって、スタック全バイパスモードが停止される。

0080

次いで、先のスタック全バイパスモードから第3の設定時間Δt3が経過した時間td3になると、再びラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRが一定量QWRmに設定されつつスタック全バイパスモードが行なわれる。次いで、第4の設定時間Δt4が経過した時間td4において冷却水の導電率ECが検出される。時間td4における冷却水の導電率ECは設定値ECSよりも高い。したがって、スタック全バイパスモードが継続される。この場合、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRはラジエータ側冷却水ポンプ56rの最大量QWRM(>0)まで増大される。その結果、冷却水の導電率ECが速やかに低下する。次いで、時間td5において冷却水の導電率ECがあらかじめ定められた第2のしきい導電率ECT2まで低下すると、スタック全バイパスモードが停止される。第2のしきい導電率ECT2は設定値ECSよりも低く、例えば第1のしきい導電率ECT1とほぼ等しい。図示しない別の実施例では、あらかじめ定められた時間にわたりスタック全バイパスモードが行われる。

0081

このように、図1及び図2に示される実施例では燃料電池スタック10での発電停止中に冷却水の導電率ECが抑制される。その結果、燃料電池スタック10での発電開始時においてスタック全バイパスモードが行われる時間、すなわち第1の設定時間Δt1を短縮することができる。すなわち、燃料電池スタック10での発電を開始すべきときに必要なスタック全バイパスモードの時間Δt1(図8)を短縮することができ、又は、スタック全バイパスモードを省略することができ、したがって燃料電池スタック10での発電を速やかに開始することができる。

0082

なお、図14に示される例では、スタック全バイパスモードを行った後に冷却水の導電率ECを検出している。図示しない別の実施例では、スタック全バイパスモードを行うことなく冷却水の導電率ECが検出される。

0083

このように図1及び図2に示される実施例では、ラジエータ側冷却水ポンプ56r及びスタック側冷却水ポンプ56sが制御され、それにより、スタック流通モードとスタック全バイパスモードとのうちいずれか一方が選択的に行われる。この場合、スタック流通モードには、ラジエータ全バイパスモード、ラジエータ部分バイパスモード、バイパスレスモード、及びスタック部分バイパスモードが含まれる。

0084

図15は、上述した燃料電池スタック10での発電停止中における冷却水制御を実行するためのルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。

0085

図15を参照すると、ステップ100では燃料電池スタック10での発電が停止されているか否かが判別される。燃料電池スタック10での発電が停止されているときには次いでステップ101に進み、カウンタ値Cが1だけインクリメントされる。このカウンタ値Cは燃料電池スタック10での発電が停止されてから、又は、先のスタック全バイパスモードが開始されてからの経過時間を表している。続くステップ102ではカウンタ値Cが上述の第3の設定時間Δt3に対応する設定値C3以上か否かが判別される。C<C3のときには処理ステップを終了する。C≧C3のときには次いでステップ103に進み、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRが一定量QWRmに設定されつつスタック全バイパスモードが第4の設定時間Δt4にわたり行なわれる。続くステップ104では冷却水の導電率ECが検出される。続くステップ105では、冷却水の導電率ECが設定値ECSよりも低いか否かが判別される。EC≧ECSのときには次いでステップ106に進み、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの吐出量QWRが最大量QWRMに設定されつつスタック全バイパスモードが行なわれる。続くステップ107では冷却水の導電率ECが検出される。続くステップ108では、冷却水の導電率ECが第2のしきい導電率ECT2よりも低いか否かが判別される。EC≧ECT2のときにはステップ106に戻る。EC<ECT2のときにはステップ109に進む。一方、ステップ105においてEC<ECSのときにもステップ109に進む。

0086

ステップ109ではスタック全バイパスモードが停止される。続くステップ110ではカウンタ値Cがゼロに戻される。一方、ステップ100において、燃料電池スタック10での発電が行われているときにも次いでステップ110に進む。

0087

図16は、燃料電池スタック10において発電すべき信号が発せられた後の冷却水制御を実行するためのルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。

0088

図16を参照すると、ステップ200では、燃料電池スタック10での発電開始時に上述の開始制御が完了したか否かが判別される。開始制御が完了していないときには次いでステップ201に進み、開始制御を実行するための開始制御ルーチンが実行される。この開始制御ルーチンは図17に示されている。

0089

図17を参照すると、ステップ300では冷却水の導電率ECが第1の設定導電率EC1以上か否かが判別される。EC<EC1のときには次いでステップ301に進み、警報器69が停止される。これに対し、EC≧EC1のときにはステップ300からステップ302に進み、スタック全バイパスモードが第1の設定時間Δt1にわたり行われる。続くステップ303では冷却水の導電率ECが第1のしきい導電率EC1以上か否かが判別される。EC<ECT1のときには次いでステップ301に進む。これに対し、EC≧ECT1のときには次いでステップ304に進み、警報器69が作動される。

0090

再び図16を参照すると、開始制御ルーチンが完了したときにはステップ200からステップ202に進み、スタック温度TSが低温側設定温度TSL以上か否かが判別される。TS<TSLのときには次いでステップ203に進み、ラジエータ全バイパスモードが行われる。次いでステップ208に進む。これに対し、TS≧TSLのときにはステップ202からステップ204に進み、冷却水の導電率ECが第2の設定導電率EC2よりも低いか否かが判別される。EC<EC2のときには次いでステップ205に進み、スタック温度TSが高温側設定温度TSH以上か否かが判別される。TS<TSHのときには次いでステップ206に進み、ラジエータ部分バイパスモードが行われる。次いでステップ208に進む。これに対し、TS≧TSHのときにはステップ205からステップ207に進み、バイパスレスモードが行われる。次いでステップ208に進む。ステップ208では警報器69が停止される。

0091

一方、EC≧EC2のときにはステップ204からステップ209に進み、スタック部分バイパスモードが行われる。続くステップ210では警報器69が作動される。

0092

図18は、上述した燃料電池スタック10の発電制御を実行するためのルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。

0093

図18を参照すると、ステップ400では燃料電池スタック10での発電を行うべきか否かが判別される。燃料電池スタック10での発電を行うべきとき、すなわち燃料電池スタック10での発電を行うべき信号が発せられているときにはステップ401に進み、スタック流通モードが行われているか否かが判別される。スタック流通モードが行われているとき、すなわち冷却水が燃料電池スタック10内を流通しているときには、次いでステップ402に進み、燃料電池スタック10での発電が実行される。すなわち、燃料電池スタック10への水素ガス及び空気の供給が実行される。これに対し、燃料電池スタック10での発電を行うべきでないとき、すなわち燃料電池スタック10での発電を行うべき信号が発せられていないときにはステップ400からステップ403に進む。また、スタック流通モードが行われていないとき、すなわち冷却水が燃料電池スタック10内をほとんど流通していないときには、ステップ401からステップ403に進む。ステップ403では燃料電池スタック10での発電が停止される。すなわち、燃料電池スタック10への水素ガス及び空気の供給が停止される。

0094

図19は本発明による別の実施例を示している。図19に示される実施例は、スタック側冷却水ポンプ56sが、吐出される冷却水の量を変更可能であるが吐出される冷却水の方向を変更不能なポンプから形成される点で、図1及び図2に示される実施例と構成を異にしている。すなわち、スタック側冷却水ポンプ56sの停止時等に冷却水がスタック側冷却水ポンプ56sを通過する場合を除いて、スタック側冷却水ポンプ56sは正方向FDにのみ冷却水を吐出する。スタック側冷却水ポンプ56sは、回転ポンプ、往復ポンプ、又は、非容積型ポンプから形成される。

0095

図19に示される実施例では、スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rがそれぞれ制御され、それにより、スタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量、ラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水の量、並びに、バイパス冷却水通路53b内を流通する冷却水の方向及び量がそれぞれ制御される。

0096

具体的には、図19に示される実施例では、ラジエータ全バイパスモード(図7)が行われる。あるいは、ラジエータ部分バイパスモード(図8)が行われる。あるいは、バイパスレスモード(図9)が行われる。あるいは、スタック部分バイパスモード(図10)が行われる。この場合、スタック側冷却水ポンプ56sを駆動するということは、図1の実施例においてスタック側冷却水ポンプ56sの駆動回転数を正値に設定することに対応する。

0097

図20は本発明による更に別の実施例を示している。図20に示される実施例は、ラジエータ側冷却水ポンプ56rが、吐出される冷却水の量を変更可能であるが吐出される冷却水の方向を変更不能なポンプから形成される点で、図1及び図2に示される実施例と構成を異にしている。すなわち、ラジエータ側冷却水ポンプ56rの停止時等に冷却水がラジエータ側冷却水ポンプ56rを通過する場合を除いて、ラジエータ側冷却水ポンプ56rは正方向FDにのみ冷却水を吐出する。ラジエータ側冷却水ポンプ56rは、回転ポンプ、往復ポンプ、又は、非容積型ポンプから形成される。

0098

図20に示される実施例では、スタック側冷却水ポンプ56s及びラジエータ側冷却水ポンプ56rがそれぞれ制御され、それにより、スタック側冷却水通路53s内を流通する冷却水の量、ラジエータ側冷却水通路53r内を流通する冷却水の量、並びに、バイパス冷却水通路53b内を流通する冷却水の方向及び量がそれぞれ制御される。

0099

具体的には、図20に示される実施例では、スタック全バイパスモード(図6)が行われる。あるいは、スタック部分バイパスモード(図10)が行われる。あるいは、バイパスレスモード(図9)が行われる。あるいは、ラジエータ部分バイパスモード(図8)が行われる。この場合、ラジエータ側冷却水ポンプ56rを駆動するということは、図1及び図2の実施例においてラジエータ側冷却水ポンプ56rの駆動回転数を正値に設定することに対応する。

0100

A燃料電池システム
10燃料電池スタック
50スタック内冷却水通路
51ラジエータ
52ラジエータ内冷却水通路
53f冷却水供給通路
53d冷却水排出通路
53si スタック流入通路
53so スタック流出通路
53ri ラジエータ流入通路
53ro ラジエータ流出通路
53s スタック側冷却水通路
53rラジエータ側冷却水通路
53bバイパス冷却水通路
54f 供給側分岐点
54d 排出側分岐点
55イオン除去器
56s スタック側冷却水ポンプ
56r ラジエータ側冷却水ポンプ

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