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技術 画像形成装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 西田聡竹田敢鈴木彰道菅祥吾道田一洋三谷隆徳
出願日 2015年4月9日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2015-080460
公開日 2016年12月1日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2016-200708
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における定着 電子写真における制御・管理・保安
主要キーワード 凹字形状 積算カウント 閾値枚数 濃度測定位置 吐き出し量 実施頻度 加圧ユニット トップセンサー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年12月1日)のものです。
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図面 (20)

課題

外部加熱部材の表面にオフセットトナーが付着し蓄積するという課題がある。

解決手段

画像形成部と、ローラと、前記ローラの外面に接触する加熱回転体と、前記ローラの前記外面に接触しニップ部を形成するバックアップ部材と、を有し、定着処理を行う定着部と、前記加熱回転体の温度を検知する温度検知部と、前記温度検知部の検知温度目標温度になるように前記加熱回転体に供給する電力を制御する制御部と、を備える画像形成装置において、プリントジョブは、記録材に前記未定着トナー像を形成する第1の工程と、前記定着処理を行う第2の工程と、前記定着部をクリーニングする第3の工程と、を有し、前記第3の工程は、前記目標温度を前記第2の工程よりも高い温度に設定しつつ前記ニップ部に記録材が無い状態で前記ローラ及び前記加熱回転体を回転させる工程であって、前記第2の工程に続けて実行される。

概要

背景

電子写真技術を用いた複写機プリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置として、定着ローラ外周面から加熱する構成を有するものが知られている。この定着装置は、定着ローラと、定着ローラと接触して定着ローラを加熱する加熱回転体と、定着ローラと接触してニップ部を形成する加圧ローラと、を有するものが一般的である。このニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しつつ加熱して記録材にトナー像を定着する。この定着装置の加熱回転体としては、筒状のフィルムとフィルムの内面に接触するヒータとを有するものや、ハロゲンヒータを内包した加熱ローラを有するものなどがある。

ところで、この定着装置は、記録材上のトナーの一部が定着ローラ外周面に転移するオフセットという現象が発生する場合がある。ここでは、オフセットしたトナーをオフセットトナーと記す。オフセットトナーは定着ローラの回転に伴い加熱回転体の表面に転移して加熱回転体の表面に蓄積する場合がある。蓄積したトナーは塊となって不定期に定着ローラ30表面に戻り記録材上のトナー像を汚す場合がある。

そこで、特許文献1には、記録材上のトナーに対する外部加熱部材としての加熱部材(加熱回転体)の非粘着性を定着ローラへの非粘着性よりも高くする定着装置が開示されている。この定着装置では、オフセットトナーと定着ローラとの粘着力が、オフセットトナーと加熱部材との粘着力を上回るため、定着ローラのオフセットトナーは加熱部材には付着せずに定着ローラ表面上に留まりやすくなる。これにより定着ローラ表面上のオフセットトナーを定着ローラの回転に伴い記録材に定着させて排出する事ができる。

概要

外部加熱部材の表面にオフセットトナーが付着し蓄積するという課題がある。画像形成部と、ローラと、前記ローラの外面に接触する加熱回転体と、前記ローラの前記外面に接触しニップ部を形成するバックアップ部材と、を有し、定着処理を行う定着部と、前記加熱回転体の温度を検知する温度検知部と、前記温度検知部の検知温度目標温度になるように前記加熱回転体に供給する電力を制御する制御部と、を備える画像形成装置において、プリントジョブは、記録材に前記未定着トナー像を形成する第1の工程と、前記定着処理を行う第2の工程と、前記定着部をクリーニングする第3の工程と、を有し、前記第3の工程は、前記目標温度を前記第2の工程よりも高い温度に設定しつつ前記ニップ部に記録材が無い状態で前記ローラ及び前記加熱回転体を回転させる工程であって、前記第2の工程に続けて実行される。

目的

第1のクリーニング工程は、通常のプリントの定着処理工程において、記録材Sに少量ずつコンタミネーショントナーを転移させることで、大量のコンタミネーショントナーが記録材Sに転移して画質を悪化させることを抑制することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

記録材未定着トナー像を形成する画像形成部と、ローラと、前記ローラの外面に接触し前記ローラを加熱する加熱回転体と、前記ローラの前記外面のうち前記加熱回転体が接触する領域と異なる領域に接触しニップ部を形成するバックアップ部材と、を有し、前記ニップ部で前記未定着トナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱して前記未定着トナー像を記録材に定着する定着処理を行う定着部と、前記加熱回転体の温度を検知する温度検知部と、前記温度検知部の検知温度目標温度になるように前記加熱回転体に供給する電力を制御する制御部と、を備える画像形成装置において、プリントジョブは、記録材に前記未定着トナー像を形成する第1の工程と、前記定着処理を行う第2の工程と、前記定着部をクリーニングする第3の工程と、を有し、前記第3の工程は、前記目標温度を前記第2の工程よりも高い温度に設定しつつ前記ニップ部に記録材が無い状態で前記ローラ及び前記加熱回転体を回転させる工程であって、前記第2の工程に続けて実行されることを特徴とする画像形成装置。

請求項2

前記加熱回転体に供給する電力を停止することなく前記第2の工程から前記第3の工程に移行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。

請求項3

前記第2の工程における定着処理枚数所定枚数を超える場合は超えない場合よりも、前記第3の工程における前記目標温度を高くする、もしくは、前記第3の工程における前記ローラ及び前記加熱回転体を回転させる時間を長くする、のうち少なくとも一方を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。

請求項4

前記第2の工程における定着処理枚数が前記所定枚数よりも枚数が多い閾値枚数を超える場合は、前記閾値枚数を超えず且つ前記所定枚数を超える場合よりも、前記第3の工程における前記目標温度を低くする、もしくは、前記第3の工程における前記ローラ及び前記加熱回転体を回転させる時間を短くする、のうち少なくとも一方を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。

請求項5

前記定着部が新品の時からカウントした積算プリント枚数に応じて前記プリントジョブが前記第3の工程を有無が決定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。

請求項6

前記加熱回転体は、筒状のフィルムと、前記フィルムの内面に接触するヒータと、を有し、前記ヒータは前記フィルムを介して前記回転体に向けて押圧されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、電子写真技術を用いた複写機プリンタ等の画像形成装置に関する。

背景技術

0002

電子写真技術を用いた複写機やプリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置として、定着ローラ外周面から加熱する構成を有するものが知られている。この定着装置は、定着ローラと、定着ローラと接触して定着ローラを加熱する加熱回転体と、定着ローラと接触してニップ部を形成する加圧ローラと、を有するものが一般的である。このニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しつつ加熱して記録材にトナー像を定着する。この定着装置の加熱回転体としては、筒状のフィルムとフィルムの内面に接触するヒータとを有するものや、ハロゲンヒータを内包した加熱ローラを有するものなどがある。

0003

ところで、この定着装置は、記録材上のトナーの一部が定着ローラ外周面に転移するオフセットという現象が発生する場合がある。ここでは、オフセットしたトナーをオフセットトナーと記す。オフセットトナーは定着ローラの回転に伴い加熱回転体の表面に転移して加熱回転体の表面に蓄積する場合がある。蓄積したトナーは塊となって不定期に定着ローラ30表面に戻り記録材上のトナー像を汚す場合がある。

0004

そこで、特許文献1には、記録材上のトナーに対する外部加熱部材としての加熱部材(加熱回転体)の非粘着性を定着ローラへの非粘着性よりも高くする定着装置が開示されている。この定着装置では、オフセットトナーと定着ローラとの粘着力が、オフセットトナーと加熱部材との粘着力を上回るため、定着ローラのオフセットトナーは加熱部材には付着せずに定着ローラ表面上に留まりやすくなる。これにより定着ローラ表面上のオフセットトナーを定着ローラの回転に伴い記録材に定着させて排出する事ができる。

先行技術

0005

特開2003−114583号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、外部加熱部材の非粘着性と定着ローラ表面の非粘着性に差をもたせるだけでは十分でない場合があり、オフセットトナーが外部加熱部材に付着するという課題がある。そこで、外部加熱部材に付着したオフセットトナーをクリーニングすることができる画像形成装置が求められている。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するための本願発明は、記録材に未定着トナー像を形成する画像形成部と、ローラと、前記ローラの外面に接触し前記ローラを加熱する加熱回転体と、前記ローラの前記外面のうち前記加熱回転体が接触する領域と異なる領域に接触しニップ部を形成するバックアップ部材と、を有し、前記ニップ部で前記未定着トナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱して前記未定着トナー像を記録材に定着する定着処理を行う定着部と、前記加熱回転体の温度を検知する温度検知部と、前記温度検知部の検知温度目標温度になるように前記加熱回転体に供給する電力を制御する制御部と、を備える画像形成装置において、プリントジョブは、記録材に前記未定着トナー像を形成する第1の工程と、前記定着処理を行う第2の工程と、前記定着部をクリーニングする第3の工程と、を有し、前記第3の工程は、前記目標温度を前記第2の工程よりも高い温度に設定しつつ前記ニップ部に記録材が無い状態で前記ローラ及び前記加熱回転体を回転させる工程であって、前記第2の工程に続けて実行されることを特徴とするものである。

発明の効果

0008

本発明によると、外部加熱部材に付着したオフセットトナーをクリーニングすることができる。

図面の簡単な説明

0009

実施例1に係る画像形成装置の横断面図
実施例1に係る定着装置の横断面図
実施例1に係るヒータの横断面図
実施例1に係るヒータへ電力を供給する電力制御系を示す図
実施例1に係る定着装置におけるコンタミネーショントナーの移動経路を示す図
実験1の手順(3)(4)における濃度測定位置を示す図
(a)クリーニング工程における目標温度と記録材上のトナー濃度との関係を示す図、(b)クリーニング工程における目標温度と加熱フィルム上のトナー濃度との関係を示す図
(a)クリーニング工程における空回転時間と記録材上のトナー濃度との関係を示す図、(b)クリーニング工程における空回転時間と加熱フィルム上のトナー濃度との関係を示す図
加熱ニップにおいて加熱フィルム16上のコンタミネーショントナーが剥離し定着ローラへ移動する経路を示す図
(a)定着処理工程の完了からクリーニング工程の開始までの時間と記録材上のトナー濃度との関係を示す図、(b)定着処理工程の完了からクリーニング工程の開始までの時間と加熱フィルム上のトナー濃度との関係を示す図
定着処理工程完了からの経過時間と各部部材表面温度との関係を示す図
(a)プリント後の経過時間と各部材の表面温度との関係を示す図、(b)プリント後の経過時間と各部部材の表面温度との関係を示す図
実施例1に係るクリーニング工程の実施の有無を決定するシーケンスフローチャート
積算プリント枚数に応じて、クリーニング工程の実施の有無を決定するフローチャート。
クリーニング工程のZoneを決定するシーケンスのフローチャート
画像データ処理を説明するためのフローチャート。
画像データ入力から露光出力までのフローチャート
プリントジョブのプリント枚数濃度情報とからクリーニング工程のZoneを決定するフローチャート。
実施例1に係る画像形成工程、定着工程、クリーニング工程のタイミングチャート

実施例

0010

〔実施例1〕
(1)画像形成装置
本発明に係る画像形成装置について説明する。図1は本実施例にて用いた画像形成装置Pを示したもので、記録材Sの搬送経路3と、この搬送経路3に対して略鉛直方向へ略直線状に配列された4つの画像形成ステーション3Y、3M、3C、3Kと、を備えている。4つの画像形成ステーション3Y、3M、3C、3Kのうち、3Yはイエロー(以下Yと略記)色の画像を形成する画像形成ステーションである。3Mはマゼンタ(以下Mと略記)色の画像を形成する画像形成ステーションである。3Cはシアン(以下Cと略記)色の画像を形成する画像形成ステーションである。3Kはブラック(以下Kと略記)色の画像を形成する画像形成ステーションである。

0011

各画像形成ステーション3Y、3M、3C、3Kは、像担持体としてのドラム型電子写真感光体(以下、感光体ドラムと記す)4Y、4M、4C、4Kと、帯電手段としての帯電ローラ5Y、5M、5C、5Kを有している。また、各画像形成ステーション3Y、3M、3C、3Kは、露光手段としての露光装置6と、現像手段としての現像装置7Y、7M、7C、7Kと、クリーニング手段としてのクリーニング装置8Y、8M、8C、8Kを有している。ビデオコントローラ300は、ホストコンピュータなどの外部装置(不図示)から画像情報を受信すると、制御部31にプリント信号を送信し、画像形成動作が開始する。画像形成に際し、画像形成ステーション3Yでは感光体ドラム4Yが矢印方向に回転される。まず感光体ドラム4Yの外周面(表面)は帯電ローラ5Yにより一様に帯電され、その感光体ドラム4Y表面の帯電面に露光装置6により画像データに応じたレーザ光照射されることによって露光され静電潜像が形成される。その潜像は現像装置7YによりYトナーを用いて顕像化されYトナー像となる。これにより、感光体ドラム4Y表面にYトナー像が形成される。画像形成ステーション3M、3C、3Kにおいても同様の画像形成プロセスが行なわれる。これにより、感光体ドラム4M表面にMトナー像が、感光体ドラム4C表面にCトナー像が、感光体ドラム4K表面にKトナー像が、それぞれ形成される。

0012

画像形成ステーション3Y、3M、3C、3Kの配列方向に沿って設けられているエンドレス中間転写ベルト9は、駆動ローラ9aと、従動ローラ9bと、従動ローラ9cとに張架されている。駆動ローラ9aは、図1中矢印方向に回転する。これにより、中間転写ベルト9は、各画像形成ステーション3Y、3M、3C、3Kに沿って100mm/secのスピード回転移動される。この中間転写ベルト9の外周面(表面)には、中間転写ベルト9を挟んで感光体ドラム4Y、4M、4C、4Kと対向配置されている一次転写手段10Y、10M、10C、10Kにより、各色のトナー像が順次重ね転写される。これによって、中間転写ベルト9表面に4色のフルカラートナー像が形成される。

0013

一次転写後に感光体ドラム4Y、4M、4C、4K表面に残った転写残トナーは、クリーニング装置8Y、8M、8C、8Kに設けられている不図示のクリーニングブレードにより除去される。これにより感光体ドラム4Y、4M、4C、4Kは次の画像形成に備える。

0014

画像形成装置P下部に設けられた給送カセット11に積載収納されている記録材Sは、給送ローラ12によって給送カセット11から一枚ずつ分離給送され、レジストレーションローラ対13に給送される。レジストレーションローラ対13は、搬送された記録材Sを、中間転写ベルト9と二次転写ローラ14との間の転写ニップ部に送り出す。二次転写ローラ14は、中間転写ベルト9を挟んで従動ローラ9bと対向するように配置される。二次転写ローラ14には、記録材Sが転写ニップ部を通過する際に不図示の高圧電源からバイアス印加される。これにより転写ニップ部を通過する記録材Sに中間転写ベルト9表面からフルカラーのトナー像が二次転写される。以後、記録材にトナー像が転写されるまでの工程を転写工程(第1の工程)とする。ここで、以後、記録材Sにトナー像を形成する構成を画像形成部と記す。

0015

画像形成部でトナー像が形成された記録材Sは定着装置F1に搬送される。その記録材Sは、定着装置F1を通過することにより加熱及び加圧され、そのトナー像が記録材S上に加熱定着される。そしてその記録材Sは、定着装置F1から画像形成装置(プリンタ)P外部の排出トレイ25へ排出される。以後、記録材にトナー像が定着される工程を定着処理工程(第2の工程)とする。

0016

二次転写後に中間転写ベルト9表面に残った転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置26により除去される。これにより中間転写ベルト9は次の画像形成に備える。

0017

レジストレーションローラ対13近傍に設けられたトップセンサー40と、定着装置F1と排紙トレイ15の間に設けられた排紙センサー41によって、記録材Sの動きを検知できる。連続したプリントにおいて、先行する記録材Sと、後に続く記録材Sの間隔(紙間)は、トップセンサー40を記録材Sが通過する間隔から推定できる。また、記録材Sが定着装置F1へ到達するタイミング、排出されるタイミングは、トップセンサー40を記録材Sが通過したタイミングと、記録材Sの送り速度から推定できる。排紙センサー41によって、記録材Sが、定着装置F1から排出トレイへ排出された事が確認できる。

0018

(2)定着装置(定着部)
以下の説明において、定着装置及び定着装置を構成する部材に関し、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向である。短手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向である。長さとは長手方向の寸法である。幅とは短手方向の寸法である。

0019

図2は本実施例に係る定着装置F1の概略構成を表す模式断面図である。図3は本実施例に係る定着装置F1に用いられるセラミックヒータ15(以下、ヒータと記す)の概略構成を表す模式断面図である。図4はヒータ15と電力制御系とを表す説明図である。この定着装置F1は外部加熱方式の定着装置である。本実施例に示す定着装置F1は、定着回転体としての定着ローラ(ローラ)30と、加熱部材としての加熱ユニット10と、バックアップ部材としての加圧ユニット50などを有している。定着ローラ30は長手方向に長い部材である。

0020

定着ローラ30は、鉄、SUS、アルミニウム等の金属材料からなる丸軸状の芯金30Aを有している。そしてこの芯金30Aの外周面上にシリコーンゴムなどを主成分とする弾性層30Bが形成され、この弾性層30Bの外周面上にPTFE、PFA又はFEPなどを主成分とする離型層30Cが形成されている。この定着ローラ30は、芯金30Aの長手方向の両端部が装置フレーム(不図示)の長手方向両側の側板(不図示)に軸受(不図示)を介して回転可能に支持されている。

0021

加熱ユニット10は、加熱源としてのヒータ15と、加熱回転体としての筒状の加熱フィルム16と、第1の支持部材としての加熱フィルムガイド19などを有している。加熱ユニット10は、定着ローラ30の外面に接触して定着ローラ30を加熱するためのものである。加熱フィルムガイド19は、液晶ポリマー等の耐熱性材料を用いて横断面が略凹字形状になるように形成されている。そして加熱フィルムガイド19の長手方向の両端部が装置フレームの長手方向両側の側板に支持されている。ヒータ15は加熱フィルムガイド19の長手方向に沿って加熱フィルムガイド19の平坦面に設けられた溝19Aに支持され、ヒータ15を支持させた加熱フィルムガイド19に加熱フィルム16をルーズに外嵌させている。ヒータ15と、加熱フィルム16と、加熱フィルムガイド19は、何れも長手方向に長い部材である。

0022

ヒータ15の横断面図を図3に示してヒータ15の構成について説明する。ヒータ15は、アルミナ窒化アルミ等のセラミックを主成分とする薄板状のヒータ基板15Aを有している。このヒータ基板15Aの加熱フィルム16側の基板面には、銀、パラジウム等を主成分とした発熱抵抗体15Bがヒータ基板15Aの長手方向に沿って設けられている。またこの基板面には、ガラス又はフッ素樹脂ポリイミド等の耐熱樹脂を主成分とする保護層15Cが発熱抵抗体15Bを覆うように設けられている。

0023

加熱フィルム16は、加熱フィルム16の内周長が加熱フィルムガイド19の外周長よりも所定の長さ長くなるように形成され、加熱フィルムガイド19に無張力にてルーズに外嵌されている。加熱フィルム16の層構成として、ポリイミドを主成分とする無端帯状フィルム基層の外周面を、PFAを主成分とする無端帯状の表面層により被覆するという二層構造が採用されている。

0024

この加熱ユニット10は定着ローラ30の図2における上方で定着ローラ30と並列に配置されている。そして加熱フィルムガイド19の長手方向の両端部を加圧バネ(不図示)によって定着ローラ30に対して押圧する。これによって、ヒータ15が加熱フィルム16を介して定着ローラ30の外面に押圧されて、ヒータ15は加熱フィルム16を介して定着ローラ30と共に加熱ニップ部N2を形成する。

0025

加圧ユニット50は、加圧回転体としての筒状の加圧フィルム51と、第2の支持部材としての加圧フィルムガイド52と、を有している。加圧フィルムガイド52は、液晶ポリマー等の耐熱性材料を用いて横断面が略凹字形状になるように形成されている。そして加圧フィルムガイド52の長手方向の両端部が装置フレームの長手方向両側の側板に支持されている。そして、この加圧フィルムガイド52に加圧フィルム51をルーズに外嵌させている。加圧フィルム51と、加圧フィルムガイド52は、何れも長手方向に長い部材である。

0026

加圧フィルム51は、加圧フィルム51の内周長が加圧フィルムガイド52の外周長より所定の長さ長くなるように形成され、加圧フィルムガイド52に無張力にてルーズに外嵌されている。加圧フィルム51の層構成として、ポリイミドを主成分とする無端帯状のフィルム基層の外周面を、PFAを主成分とする無端帯状の表面層により被覆するという二層構造が採用されている。

0027

この加圧ユニット50は定着ローラ30の図2における下方で定着ローラ30と並列に配置されている。そして加圧フィルムガイド52の長手方向の両端部を加圧バネ(不図示)によって定着ローラ30の母線方向と直交する方向へ付勢して、加圧フィルムガイド52の平坦面52Aで加圧フィルム51を定着ローラ30表面に加圧状態に接触(当接)させている。これにより定着ローラ30の弾性層30Bが加圧フィルムガイド52の平坦面52Aと対応する位置で潰れて弾性変形し、定着ローラ30表面と加圧フィルム51の外周面(表面)とで所定幅のニップ部N1が形成される。従って定着ローラ30は加圧フィルム51と共にニップ部N1を形成する。

0028

定着装置F1の定着処理工程(第2の工程)の動作について図2及び図4を参照しながら説明する。制御部(不図示)は、プリント指令に応じて実行される画像形成シーケンスに従い駆動源としての駆動モータ(不図示)を回転駆動する。この駆動モータの出力軸の回転は所定のギア列(不図示)を介して定着ローラ30の芯金30Aに伝達される。これにより定着ローラ30は矢印方向へ所定の周速度(プロセススピード)で回転する。定着ローラ30の回転はニップ部N1において定着ローラ30表面と加圧フィルム51表面との摩擦力によって加圧フィルム51に伝わる。これにより加圧フィルム51は加圧フィルム51の内周面(内面)が加圧フィルムホルダ52の平坦面52Aと接触しながら定着ローラ30の回転に追従して矢印方向へ回転する。また定着ローラ30の回転は加熱ニップ部N2において定着ローラ30表面と加熱フィルム16表面との摩擦力によって加熱フィルム16に伝わる。これにより加熱フィルム16は加熱フィルム16の内周面(内面)がヒータ15の保護層15Cの外表面と接触しながら定着ローラ30の回転に追従して矢印方向へ回転する。

0029

また、図4に示すCPU23は、画像形成シーケンスに従い通電制御部としてのトライアック20をオンする。トライアック20はAC電源21から印加される電力を制御しヒータ15の発熱抵抗体15Bへの電力供給を開始する。この電力供給により発熱抵抗体15Bが発熱してヒータ15は急速に昇温し加熱フィルム16を加熱する。ヒータ15の温度はヒータ基板15Aの加熱フィルムガイド19側の基板面に設けられた温度検知部としてのサーミスタ18により検知される。CPU23は、サーミスタ18からの出力信号温度検知信号)をA/D変換回路22を介して取り込み、この出力信号に基づいてヒータ15を所定の定着温度(目標温度)に維持するようにトライアック20を制御する。これによりヒータ15は所定の温度に温調される。

0030

回転している定着ローラ30表面は加熱ニップ部N2でヒータ15により加熱フィルム16を介して加熱される。これにより定着ローラ30表面には記録材Sが担持する未定着のトナー像Tをニップ部N1で加熱定着するために必要十分な熱量が与えられる。駆動モータを回転駆動し、かつヒータ15を制御している状態において、未定着のトナー像Tを担持した記録材Sを記録材Sのトナー像が担持された面が定着ローラに対向する向きでニップ部N1に導入される。この記録材Sはニップ部N1で定着ローラ30表面と加圧フィルム51表面とにより挟持されつつ搬送される。この搬送過程においてトナー像Tが定着ローラ30表面で加熱されて溶融すると共にこの溶融したトナー像Tにニップ部N1によるニップ圧が印加され、これによりトナー像Tは記録材Sの面上に定着される。この工程が定着処理工程である。

0031

上述の定着処理工程において、ニップ部N1にて、記録材S上のトナー像Tを定着する際に、記録材S上のトナーの一部が定着ローラ30外周面(表面)に転移するオフセットという現象が発生する。定着ローラ30表面に付着したオフセットトナーは定着ローラ30の回転に伴い加熱ニップ部N2で加熱フィルム16表面に接触し、加熱フィルム16表面にも付着する。

0032

また、記録材Sに含まれる紙繊維や、炭酸カルシウムタルクなどの無機物からなる填料充填剤)などの紙粉脱落して定着ローラ30表面に付着し、加熱フィルム16表面にも転移する。加熱フィルム16上のトナーと紙粉は混ざって、加熱フィルム上に蓄積する(図5参照)。この加熱フィルムに付着、蓄積したトナーを、以後、コンタミネーショントナーTcと呼ぶ。コンタミネーショントナーTcは加熱フィルム16表面の非粘着性を低下させ、コンタミネーショントナーTcはトナーや紙紛を集めてさらに成長する。加熱フィルム16表面に蓄積したコンタミネーショントナーTcは、不定期に大きな塊となって定着ローラ30表面へ移動し記録材Sへ転移して画像不良を発生させる。

0033

次に、加熱フィルム16に蓄積したコンタミネーショントナーTcのクリーニングに関する実験として、実験1、実験2、実験3を行った。

0034

(実験1)
本実施例にて説明した画像形成装置および定着装置F1で実験を行い、加熱フィルム16上に蓄積したコンタミネーショントナーTcが、記録材S上に吐き出される条件を確認した。実験に用いた画像形成装置のプロセススピードは100mm/sで、先行する記録材Sと次の記録材Sの間隔(紙間)は30mmである。定着装置F1は、本実施例にて用いた定着装置F1で、定着処理中のヒータ15の目標温度は200℃(T1)である。実験は以下の手順で行った。

0035

(手順(1))画像形成装置および定着装置F1で、250枚の記録材を連続的にプリントするプリントジョブを実行する。

0036

(手順(2))最後の記録材Sが定着ニップから排出されて排紙センサーが最後の記録材の通過を検知すると、定着処理工程を終了する。その後、ヒータ15の検知温度を所定の目標温度に維持しつつ定着ローラ30を駆動し、加熱フィルム16及び加圧フィルム51を回転させる。記録材Sを定着ニップで搬送していない状態で定着ローラ30を回転させる事を以後、空回転呼称する。空回転を5秒間実行した後にヒータ15への電力供給を停止し、定着ローラ30の回転を停止する。以後、この工程をクリーニング工程と記す。

0037

後に記載するメカニズムにより、加熱フィルム16に付着したトナーが定着ローラ30へ転移し、加熱フィルム16上から除去される。

0038

以後、この排紙センサーがプリントジョブの最後の記録材の通過を検知してから、ヒータ15への電力供給が停止されるまでに行われる工程をクリーニング工程と呼称する。

0039

(手順(3))コンタミネーショントナーの吐き出しを確認するために、描画をせず、トナーを載せない記録材Sを1枚プリントする。

0040

(手順(4))プリント後、記録材S上に吐き出されたコンタミネーショントナーの濃度を、濃度計(X−Rite社製 X−Rite504測定モードStatus−I)で測定する。

0041

(手順(5))手順(4)終了後、定着装置F1から加熱フィルム16を取り出し、加熱フィルム16上に残っているコンタミネーショントナーの量を測定する。

0042

コンタミネーショントナーの付着した加熱フィルム16表面にセロハン粘着テープ(ニチバンCT−18)を貼った後、コンタミネーショントナーを剥ぎ取る。セロハン粘着テープに付着したコンタミネーショントナーを、濃度計(X−Rite社製 X−Rite504測定モードStatus−I)で測定する。手順(1)において、プリントした画像Tは、Yellowトナー(Yトナー)、Magentaトナー(Mトナー)、Cyanトナー(Cトナー)、Blackトナー(Kトナー)それぞれで、12ポイント文字を7行ずつ印字したテキストパターンである。印字率としては各色1%となる。余白は、上下左右5mmに設定した。実験には、一般的なLBP印刷用紙、坪量80g/m2、A4(幅210mm縦297mm)サイズ紙を用いた。

0043

手順(2)のクリーニング工程における目標温度を振って実験を行った。目標温度は、定着処理工程と同じ200℃と、定着処理工程よりも高い210℃、220℃、230℃の条件で、実験を行った。手順(3)終了後、プリントされた記録材Sには、図6のようにトナーが付着していた。手順(4)では、記録材Sに付着したトナーを複数点測定し、濃度の最も濃い部分を測定している。

0044

上記手順で行った実験の結果を図7に示す。図7(a)は、実験手順(4)で測定した記録材S上の吐き出し量を示したグラフである。グラフの横軸はクリーニング工程における定着装置F1の目標温度、縦軸はクリーニング工程に記録材S上に付着したトナーの濃度である。実線は記録材Sの表側の濃度測定結果点線は記録材Sの裏側の濃度測定結果である。ここでは、目標温度が高いほど、記録材S上に付着したトナー濃度は濃くなった。特に記録材Sの裏側のトナー濃度はその傾向が強い。

0045

図7(b)は、手順(5)で測定した加熱フィルム16上に付着していたトナーの濃度測定値を示したグラフである。グラフの横軸はクリーニング工程における目標温度、縦軸は、クリーニング工程の終了後に残った加熱フィルム16上のトナー濃度である。目標温度が高いほど、加熱フィルム16上に残っているトナー濃度は薄くなった。本実施例では、クリーニング工程における目標温度を定着処理工程よりも高い230℃(T2)にする。

0046

(実験2)
実験1と同じ画像形成装置および定着装置F1を用いて、手順(2)で行ったクリーニング工程の時間を振って実験を行った。目標温度は230℃に固定し、空回転時間を0秒、5秒、10秒の条件で実験を行った。これ以外の実験手順は実験1と同じである。尚、ここで言う空回転時間0秒は、空回転を行わないことを意味する。

0047

実験2の実験結果を図8に示す。図8(a)は、実験2の手順(4)で測定した記録材Sに付着したトナーの濃度を示したグラフである。グラフの横軸はクリーニング工程の空回転時間、縦軸は、クリーニング工程の終了後に記録材S上に付着したトナーの濃度である。実線は記録材Sの表面の濃度測定結果、点線は記録材Sの裏面の濃度測定結果である。図8(b)は、実験2の手順(5)で測定した加熱フィルム16上に付着していたトナーの濃度測定値を示したグラフである。グラフの横軸はクリーニング工程の空回転時間、縦軸は、クリーニング工程後に残った加熱フィルム16上のトナー濃度である。

0048

図8(a)及び図8(b)によると、クリーニング工程の時間が長いほど、記録材S上のトナー濃度は濃くなり、加熱フィルム16上に残留するトナー濃度は薄くなる。これは、記録材Sへ付着したトナーの濃度が増加する分だけ加熱フィルム16へ付着するトナーの濃度が低下しているのである。手順(1)の連続プリントによって、加熱フィルム16上に蓄積したコンタミネーショントナーが、手順(2)のクリーニング工程によって、定着ローラ30や、加圧フィルム51へ転移し、次回のプリント時に記録材Sに定着される。以上述べたことから、クリーニング工程において、目標温度が高く空回転時間が長いほど、加熱フィルム16のクリーニング効果が大きいことがわかる。

0049

次に、クリーニング工程によって、加熱フィルム16表面上のコンタミネーショントナーが、定着ローラ30の表面に転移し、さらに加圧フィルム51の表面へ転移するメカニズムを図9を参照して説明する。樹脂を主成分とするトナーは、熱を与えると軟化して、接触している部材に対して付着しやすくなるが、さらに温度を上げると溶融し、トナー同士の凝集力が低下して、接触している部材から剥がれやすくなる。

0050

加熱フィルム16表面に付着していたコンタミネーショントナーは、加熱フィルム16の回転に伴い、加熱ニップN2へ到達する。加熱ニップN2において、加熱フィルム16との定着ローラ30の両方に挟まれ、加熱フィルム16側から加熱される。加熱ニップN2において、加熱フィルム16によってコンタミネーショントナーが過剰な熱を加えられ、過度に溶融すると、界面で凝集破壊しやすくなり、コンタミネーショントナーが加熱フィルム16から剥離しやすくなる。定着ローラ30とコンタミネーショントナーとの接触面においても、コンタミネーショントナーが加熱されると、軟化して定着ローラ30へ密着する。加熱フィルム16表面とコンタミネーショントナーとの界面では、定着ローラ30表面とコンタミネーショントナーとの界面に比べてコンタミネーショントナーが溶融し、凝集力も低くなる。界面でのトナーの凝集力の差によって、コンタミネーショントナーは温度が高い側から低い側へ転移する。加熱フィルム16表面の温度と、定着ローラ30表面の温度に温度差が大きいほど、転移しやすくなる。同様のメカニズムで、定着ローラ30上に転移したコンタミネーショントナーは、さらに温度の低い加圧フィルム51へ転移する。転移したコンタミネーショントナーTcは、定着ローラ30から記録材S表面へ、加圧フィルム51から記録材S裏面に転移し、汚れトナーとして定着される。

0051

クリーニング工程だけでなく定着処理工程においても加熱フィルム16の表面上で溶けるトナーは、加熱フィルム16から定着ローラ30を経由して排出される。ただし、加熱フィルム16表面に付着しているコンタミネーショントナーは、加熱フィルム16表面で加熱されるうちに、ワックス成分や低分子量分揮発し、記録材S上のトナーTよりも溶けにくくなり、高い融点を有するようになる。

0052

コンタミネーショントナーは、定着処理時におけるヒータ15の目標温度では溶融し難くなり加熱フィルム16上に蓄積する場合がある。クリーニング工程において定着処理工程よりも高い目標温度に設定しなるべく長い時間加熱フィルム16上に蓄積したコンタミネーショントナーに大きい熱量を与える事ができる。定着処理工程を完了した直後においては、加熱フィルム16上にコンタミネーショントナーが蓄積する場合がある。しかしながら、クリーニング工程において定着処理工程よりも大きい熱量をコンタミネーショントナーに与えてトナー同士の凝集力を低下させコンタミネーショントナーを加熱フィルム16上から剥離しやすくすることができる。クリーニング工程の目標温度は、定着処理工程の目標温度よりも高く、これらの温度の差分が大きい程クリーニング効果は大きい。ただし、定着ローラ30の表層や加熱フィルム16の表層の劣化し、コンタミネーショントナーが固着する可能性があるため、クリーニング工程の目標温度は、これらの部材の耐熱温度以下に設定することが好ましい。

0053

(実験3)
実験1及び実験2のおけるクリーニング工程をプリントジョブに組み込んだ本実施例の構成と、プリントジョブを完了した後にクリーニング動作を行う比較例の構成と、で加熱フィルム16のクリーニング効果を比較するために実験3を行った。

0054

本実施例は、一つのプリントジョブが、画像形成工程と、定着処理工程と、クリーニング工程と、を有し、クリーニング工程は定着処理工程に続けて実行される。これによって、定着処理工程の完了タイミング(排紙センサー41が最後の記録材の通過を検知するタイミング)からクリーニング工程が開始されるまでの経過時間を短くできる。本実施例では、定着処理工程の完了と同時にクリーニング工程が開始されるので、経過時間は0秒である。

0055

本実施例における画像形成工程、定着処理工程、クリーニング工程のタイミングチャート図19に示す。

0056

画像形成工程は、未定着トナー像が感光ドラム4から中間転写ベルト9へ転写される一次転写と、中間転写ベルト9から記録材へ転写される二次転写と、が完了するまでの工程である。

0057

定着処理工程は、最初の記録材の先端が定着ニップ部N1に突入してからプリントジョブの最後の記録材の後端が排紙センサー41を通過したことが検知されるまでの工程である。定着処理工程においては、定着ローラ30を駆動するモータMが駆動され、ヒータ15へ電力が供給されている。更に、定着処理工程においては、サーミスタ18の検知温度が定着処理中の目標温度(T1)になるようにヒータ15に電力が供給される。モータMの駆動とヒータ15への電力供給は、プリントジョブの最初の記録材の先端が定着ニップ部N1に突入する前に開始される。

0058

クリーニング工程の開始タイミングは、プリントジョブの最後の記録材の後端が排紙センサー41を通過したことが検知されたタイミングである。クリーニング工程の開始と同時に目標温度が定着処理中の目標温度(T1)よりも高いクリーニング時の目標温度(T2)に変更されてクリーニング工程が開始される。クリーニング工程は、ヒータ15への電力供給が停止された時点で完了する。

0059

一方、比較例は、一つのプリントジョブが画像形成工程と、定着処理工程と、を有し、定着処理工程を終えた後にヒータ15への電力供給を停止した状態で定着ローラ30を空回転してからプリントジョブを完了する。そして、クリーニング工程は、プリントジョブを完了した後に実行される。以後、比較例のようにプリントジョブを完了してから実行するクリーニング工程を本実施例のプリントジョブに組み込まれたクリーニング工程と区別するためにクリーニング動作と記す。また、比較例は、実施例と比較するために、排紙センサー41が直前のプリントジョブの最後の記録材Sの通過を検知したタイミングを基準タイミングとしてクリーニング動作が開始されるタイミングを規定する。比較例1は、その基準タイミングからクリーニング動作が開始されるタイミングまでの経過時間を180秒とする。比較例2は、その経過時間を600秒とする。本実施例、比較例1、比較例2はいずれもクリーニング工程(動作)の目標温度は230℃、空回転時間は5秒とした。

0060

実験3の結果について図10を参照しながら説明する。図10(a)は、実験3の手順(4)で測定した記録材S上に付着していたトナーの濃度を示したグラフである。グラフの横軸はクリーニング工程もしくは動作が開始されるまでの経過時間、縦軸はクリーニング工程もしくは動作の完了後の記録材S上に付着したトナーの濃度である。図10(a)における実線は記録材Sの表面の濃度測定結果、点線は記録材Sの裏面の濃度測定結果である。図10(b)は、実験3の手順(5)で測定した加熱フィルム16上に付着していたトナーの濃度測定値を示したグラフである。グラフの横軸はクリーニング工程もしくは動作が開始されるまでの経過時間、縦軸は、クリーニングシーケンス後に残っていた加熱フィルム16上のトナー濃度である。

0061

図10(a)によると、加熱フィルム16から記録材Sへ吐き出されたコンタミネーショントナーの量は、クリーニング工程もしくは動作を開始するまでの経過時間が短いほど多く、本実施例が最も多い。更に、図10(b)によると、経過時間が短いほど加熱フィルム16上のトナー濃度は低く、本実施例が最も低いことがわかる。つまり、本実施例が最も加熱フィルム16のクリーニング効果が大きいことを示している。

0062

次に、本実施例のクリーニング効果が比較例1及び2よりも大きくなるメカニズムを説明するために、本実施例、比較例1、比較例2の加熱フィルム16、定着ローラ30、加圧フィルム51の定着処理工程を終えた後の各々の表面の温度推移を測定した。本実施例、比較例1、比較例2における加熱フィルム16、定着ローラ30、加圧フィルム51の温度推移を各々、図11図12(a)、図12(b)に示す。図11図12(a)、図12(b)における横軸は定着処理工程の完了時を0とした場合の経過時間、縦軸は温度を示し、実線、破線、点線は各々、加熱フィルム16、定着ローラ30、加圧フィルム51の表面温度を示す。

0063

図11によると、定着ニップN2で記録材を搬送している定着処理工程においては、定着ローラ30表面の温度が低下していることがわかる。これは、定着ローラ30の表面の熱が記録材Sに奪われているためである。一方、加熱フィルム16はヒータ15の検知温度が目標温度になるようにヒータ15が制御されているので表面の温度はほとんど低下しない。従って、本実施例のように定着処理工程の完了後に続けてクリーニング工程が開始される場合、加熱フィルム16表面と定着ローラ30表面との温度差が大きい状態からクリーニング工程が開始されることになる。その結果、クリーニング工程の期間(5秒)において、加熱フィルム16の表面と定着ローラ30の表面との温度差が大きい時間が長くなる。

0064

一方、比較例1及び2は、図12(a)及び図12(b)に示すように、定着処理工程を完了した後にヒータ15への電力供給が停止されて定着ローラ30を所定時間回転した後にプリントジョブが完了し、その後にクリーニング動作を行う。従って、定着処理工程の完了後にヒータ15への電力供給が停止されている期間に加熱フィルム16の表面温度は定着ローラ30の表面温度と共に低下する(比較例1の経過時間0〜180秒の期間及び比較例2の0〜600秒の期間)。更に、その期間において、加熱フィルム16の熱は定着ローラ30に奪われて加熱フィルム16の表面と定着ローラ30の表面との温度差が徐々に小さくなる。クリーニング動作の開始は、その温度差が小さくなった状態から開始されるので、クリーニング動作の期間(5秒)のうち加熱フィルム16が目標とする温度に維持される時間は本実施例よりも短くなる。経過時間の長い比較例2の方が比較例1よりも加熱フィルム16が目標温度に維持される時間は短い。

0065

尚、比較例1及び2において、加熱フィルム16を目標とする温度に維持し、加熱フィルム16の表面と定着ローラ30の表面との温度差が大きい状態を十分に確保するためには、クリーニング動作の時間を長くすれば良い。しかしながら、クリーニング動作の時間が長くなるとダウンタイムが長くなるので、ユーザビリティの悪化を招く。

0066

(実験4)
本実施例のクリーニングシーケンスの効果を確認する実験を行った。実験条件として、プロセススピードは100mm/sで、先行する記録材Sと後続の記録材Sとの搬送間隔は30mmである。定着処理工程における目標温度は200℃である。クリーニング工程は、目標温度を230℃に設定してヒータ15に電力を供給しつつ定着ローラ30を5秒間空回転させた。クリーニング工程を終了した後、ヒータ15への電力供給を停止して3秒間空回転させてからプリントジョブを終了した。

0067

気温15℃、湿度15%の環境下において、10枚の連続的なプリントを行うプリントジョブを、合計30K枚に達するまで繰り返した。上記プリントジョブを終了した後、ヒータ15への電力供給及び定着ローラ30の駆動を停止する待機時間10秒を経て、再び上記プリントジョブを実行することを繰り返す。プリントする画像Tは、Yトナー、Mトナー、Cトナー、Bkトナーをそれぞれ、12ポイント文字を20行ずつ印字したテキストパターンである。印字率としては各色1%となる。

0068

本実施例としての画像形成装置として、クリーニングシーケンスを行う画像形成装置Aと、比較例としての画像形成装置として、クリーニングシーケンスを行わない画像形成装置Bとを用意した。

0069

本実施例のクリーニングシーケンスを行った画像形成装置Aでは、30000枚プリントを行っても、加熱フィルム16表面にコンタミネーショントナーTcは付着しなかった。

0070

比較例のクリーニングシーケンスを行わなかった画像形成装置Bでは、3000枚プリントしたところで、プリントされた記録材Sの定着トナー像に、定着不良がみられるようになった。定着装置内部を観察したところ、加熱フィルム16表面にコンタミネーショントナーが付着していた。

0071

そこで、本実施例は、プリントジョブにクリーニング工程を組み込むことによって、定着処理工程の完了から加熱フィルム16の温度が高い状態で早期にクリーニング工程に移行することができる。その結果、クリーニング効果の大きい状態(加熱フィルム16の表面と定着ローラ30の表面との温度差が大きい状態)が早期に得られる。以上述べたことから、本実施例は、加熱フィルム16のクリーニングの時間を短縮しつつクリーニング効果を大きくすることができるという効果を奏する。

0072

尚、定着装置F1の構成は、本実施例で示した構成に限定されない。例えば、外部加熱部は、ハロゲンヒータを内包するフィルムやローラでもよい。また、加圧部材は、芯金と、ゴム層を有するローラであっても良い。

0073

次に、クリーニング工程の実施によってダウンタイムが生じてしまうことを削減するためのシーケンスについて説明する。本実施例のクリーニング工程は、ユーザビリティを優先するために条件によってクリーニング工程を実施しない場合を設定している。このシーケンスについて図14のフローチャートを用いて説明する。プリントジョブをスタート(S101)し、最後の記録材が排紙センサー通過する(S104)までに新たなプリントジョブ信号を受信しない場合は、クリーニング工程を実行して(S105)、プリントジョブを終了する(S106)。最後の記録材が排紙センサー通過する(S104)までに新たなプリントジョブを受信した場合は、クリーニング工程を実施することなく現在のプリントジョブを完了して、その後に新たなプリントジョブを実行する(S103)。一方、新たなプリントジョブ信号を受信しなかった場合は、クリーニング工程を実行(S105)してプリントジョブを終了する(S106)。クリーニング工程の実施頻度が少ない場合、加熱フィルム16上に一時的に溜まるコンタミネーショントナーが多くなるものの、クリーニング工程を実行することによるダウンタイムを減らす事ができる。

0074

次に、プリントジョブにおけるクリーニング工程の有無を、定着部で定着処理した記録材の枚数を積算した積算プリント枚数が所定枚数に達するか否かに応じて決定するシーケンスについて説明する。図14のフローチャートを用いて説明する。プリントジョブを開始(S201)し、直前のプリントジョブまでの積算プリン枚数Zsを取得して、今回のプリントジョブのプリント枚数を加算する(S202)。プリントジョブの最後の記録材が排紙センサー41を通過するまでに新たなプリントジョブ信号を受信しない場合は、積算カウントZsと閾値Xsとを比較する(S203)。そこで、積算カウントZsが閾値Xsよりも大きい場合は、クリーニング工程を実行して積算カウントZsをリセットし、プリントジョブを終了する(S204、S205)。積算カウントZsが閾値Xsよりも小さい場合は、クリーニング工程を実行することなくプリントジョブを終了する(S205)。積算プリント枚数が所定枚数に達しない間は、プリントジョブの中に組み込まれたクリーニング工程が実施されないので、ダウンタイムが削減され、ユーザビリティが良化する。

0075

上記クリーニングシーケンスの効果確認のための実験を行った。実験に用いた画像形成装置は実験4と同様である。本実施例としての画像形成装置として、定期的にクリーニング動作を行う画像形成装置Cを用意した。画像形成装置Cでは、積算カウントが250枚を超えるとクリーニングシーケンスを行う。プリントジョブとしてとして目標温度を240℃、空回転を10秒間の行うクリーニング工程を実行し、クリーニング工程の終了後にヒータ15の電力供給をOFFしてから15秒後に、定着装置F1の回転駆動を停止して終了する。10枚の記録材を連続的にプリントするプリントジョブを、記録材の枚数が合計30000枚に達するまで繰り返した。本実施例における画像形成装置であり、定期的にクリーニングシーケンスを行った画像形成装置Cでは、30000枚プリントを行っても、加熱フィルム16表面にコンタミネーショントナーは付着しなかった。

0076

尚、クリーニングを優先する場合は、本実施例によらず全てのプリントジョブでクリーニング工程を実施しても良い。

0077

〔実施例2〕
本発明が適用される画像形成装置の基本構成は、実施例1のものと同じであるため、実施例1のものには同一符号を付し、説明を省略する。

0078

本実施例における画像形成装置は、プリントジョブにおいて連続的にプリントする記録材の枚数(定着処理枚数)に応じて、クリーニング工程の目標温度及び時間を変更することを特徴とする。本実施例の画像形成装置は、プリントジョブにおいて連続してプリントする記録材の枚数を取得する取得部を有する。表1に、プリントジョブの連続的にプリントする記録材の枚数毎にZone1〜4に分けられており、各々のZoneにおけるクリーニング工程の目標温度及びクリーニング時間を記載した。本実施例の定着処理工程における目標温度は200℃である。Zone1〜4のいずれも目標温度は定着処理工程における目標温度よりも高い。

0079

0080

本実施例では、プリントジョブが連続的にプリントする記録材の枚数が少ないZone1である場合は、その他のZoneよりもクリーニング工程の時間を短く、目標温度を低く、設定する。プリントジョブがZone1よりも連続してプリントする記録材の枚数が多いZone2である場合は、Zone1よりもクリーニング工程の時間を長く、目標温度を高く、設定する。更に、プリントジョブが連続的にプリントする記録材の枚数がZone2よりも多いZone3である場合は、Zone2よりもクリーニング工程の時間を長く、目標温度を高く、設定する。Zone1〜3は、連続してプリントする記録材の枚数が多い程、クリーニング工程の時間が長く及び目標温度が高くなっている。本実施例では、10枚、20枚、40枚を閾値枚数としている。

0081

次に、連続的にプリントする記録材の枚数がZone3よりも多いZone4のプリントジョブについて説明する。Zone4のプリントジョブは、このZone4のプリントジョブが連続的に繰り返される回数に応じて、次の2つのクリーニング工程を切り替える。一つは、プリント画質を優先するクリーニング工程である第1のクリーニング工程(Zone4−A)であり、もう一つは、コンタミネーショントナーの排出を優先するクリーニング工程である第2のクリーニング工程(Zone4−B)である。

0082

第1のクリーニング工程は、通常のプリントの定着処理工程において、記録材Sに少量ずつコンタミネーショントナーを転移させることで、大量のコンタミネーショントナーが記録材Sに転移して画質を悪化させることを抑制することを目的とする。よって、第1のクリーニング工程は、Zone3のクリーニング工程よりも目標温度を低くしてコンタミネーショントナーの転移する量を減らしている。Zone4のプリントジョブが連続2回繰り返されるまでは第1のクリーニング工程を実行する。第1のクリーニング工程は、コンタミネーショントナーが少量ずつしか排出できないものの、画質悪化を抑制し、クリーニング用に記録材Sを使用しないというメリットがある。

0083

第2のクリーニング工程は、加熱フィルム16に蓄積していたコンタミネーショントナーを最大限に記録材Sに転移させて、加熱フィルム16のクリーニング効果を最大限にすることを目的とする。よって、加熱フィルム16のクリーニング効果を最大限に高めるために、Zone3よりもクリーニング時間を長く目標温度も高くする。プリントの画質はクリーニング用に記録材Sを使用するので課題にならない。第2のクリーニング工程は、Zone4のプリントジョブが3回以上繰り返された場合において実行される。つまり、これ以上加熱フィルム16にコンタミネーショントナーが蓄積すると大きな塊となって記録材に落下し画質を悪化させてしまうことが想定される場合に実行する。この第2のクリーニング工程は、実行する頻繁が高いと記録材Sを浪費し且つダウンタイムを増加させることになるため、定期的に行うもしくはユーザーの指示があった時に行う。第2のクリーニング工程は、第1のクリーニング工程で排出できるコンタミネーショントナーの量よりも蓄積する方が多い場合など、加熱フィルム16に蓄積したコンタミネーショントナーが減らない場合に有効である。

0084

図15に、実施例2のクリーニングシーケンスのフローチャートを示して説明する。
プリントジョブが開始(S301)され、取得部でプリントジョブの記録材の枚数に関する情報及びZone4の連続繰り返し数Zfの値を取得する(S302)。取得した記録材の枚数の情報に応じてクリーニング工程のZoneをZone1〜4のいずれかに決定する(S303)。Zone4であるかどうかを判断(S304)し、Zone4である場合は、Zfが2以下であるかどうかを判断(S306)する。そして、Zfが2以下である時は第1のクリーニングに決定し、S302で取得したZfに1を加算する(S307)。Zfが2以下でない時は第2のクリーニングに決定し、S302で取得したZfをリセットするためにZfを0にする(S308)。S304において、Zone4でない場合は、S302で取得したZfを0にする。そして、プリントジョブの最後の記録材がニップ部を通過した後に決定されたZoneのクリーニング工程を実行(S310)し、プリントジョブを終える(S311)。

0085

本実施例のクリーニングシーケンスの効果を確認するための実験を行った。実験に用いた画像形成装置は実験1と同じである。クリーニングシーケンスについては、表1と同じである。

0086

一つのプリントジョブ当たりの記録材の枚数が10枚、20枚、30枚、50枚、100枚の5つの条件と、一つのプリントジョブ当たり100枚のプリントジョブを3回繰り返す条件と、で実験を行った。プリントする画像Tは、各色の最大トナー量を100%とした場合で、各色15%、合計60%を全面に印字したものである。上下左右5mmを余白とした。各条件でプリントを終えた後、コンタミネーショントナーの排出を確認するために、トナー像を形成せずに白紙を1枚プリントする。実験には、一般的なLBP印刷用紙、坪量80g/m2、A4(幅210mm縦297mm)サイズ紙を用いた。プリント後、記録材S上に排出されたトナーの濃度を、濃度計(X−Rite社製 X−Rite504測定モードStatus−I)で測定した結果を表2に示す。

0087

0088

記録材S上に排出されたトナーの濃度が、0.20以下であれば、排出されたトナーは目視ではほとんど認識できないので。プリント画質に影響が少ないといえる。

0089

本実施例では、10枚、20枚、40枚、100枚×1回の各条件では、記録材S上に排出されたトナーは目視ではほとんど認識できないレベルであった。次に、100枚×3回の条件は、記録材S上には多くのコンタミネーショントナーが排出された。この条件は、コンタミネーショントナーの排出を優先しており、記録材Sをクリーニング用として使用としているため画質についての課題は生じない。

0090

次に、以下の手順で定着装置F1から加熱フィルム16を取り出し、加熱フィルム16上に残っているコンタミネーショントナーの量を測定した。コンタミネーショントナーの付着した加熱フィルム16表面にセロハン粘着テープ(ニチバンCT−18)を貼った後、コンタミネーショントナーを剥ぎ取る。セロハン粘着テープに付着したコンタミネーショントナーを、濃度計(X−Rite社製 X−Rite504測定モードStatus−I)で測定した結果を表3に示す。

0091

0092

10枚、20枚、40枚では、加熱フィルム16に残っていたコンタミネーショントナーの濃度は、0.1以下であった。毎回のクリーニングシーケンスでコンタミネーショントナーを排出する事ができている。100枚×1回の条件では、画質優先のクリーニングシーケンスを行っており、加熱フィルム16には多くのコンタミネーショントナーが残っていた。連続的な100枚のプリントジョブが繰り返されると、加熱フィルム16上にコンタミネーショントナーが蓄積するが、これが3回繰り返されると、100枚×3回の条件のクリーニングシーケンスが実行される。100枚×3回の条件では、加熱フィルム16に残っていたコンタミネーショントナーの濃度は、0.1以下であり、加熱フィルム16は十分にクリーニングされていることがわかる。

0093

以上説明したように、10枚、20枚、40枚、100枚×1回の条件においては、連続的に複数の記録材をプリントする場合に、加熱フィルム16に蓄積したオフセットトナー量に応じた温度や時間に設定したクリーニング工程を実行する。これによって、プリントの画質を低下させることを抑制しつつ加熱フィルム16をクリーニングできる。また、定着部へ過度な熱的ダメージの回避や電力削減にも貢献することができる。更に、100枚×3回の条件におけるクリーニング工程は、クリーニング能力を最大限に向上させることで、加熱フィルム16に蓄積した大量のコンタミトナーに対応することできる。100枚×3回の条件におけるクリーニング工程は、コンタミトナーが大きな塊となって記録材に落下して画像不良を発生させることを抑制することができるのである。

0094

〔実施例3〕
(1)本実施例の特徴
本発明が適用される画像形成装置の基本構成は、実施例2のものと同じであるため、実施例1のものと同一もしくは相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付し、詳しい説明は省略する。本実施例の特徴は、プリントするトナー画像の濃度に応じて、クリーニング工程の温度、時間を変更することである。定着ローラ30へのオフセットが発生しやすく、加熱フィルム16にコンタミネーショントナーが蓄積しやすい印刷濃度中間調領域の画像が大量に連続プリントされた場合には、クリーニング工程の温度を低く時間を短くする。

0095

画像処理部)
画像処理部としてのビデオコントローラ300について、図16を用いて説明する。ビデオコントローラ300は、CPUバス301を介して相互に接続されたホストインタフェース部302、画像形成装置インタフェース部303、ROM304、RAM305、及びCPU306等の各デバイスを備えている。CPUバス301は、アドレス、データ、コントロールバスを含む。

0096

ホストインタフェース部302は、ネットワークを介してホストコンピュータ等のデータ送信装置と双方向に通信接続する機能を有する。画像形成装置インタフェース部303は、画像形成装置Pと双方向に通信接続する機能を有する。

0097

ROM304は、後述する画像データ処理や、その他の処理を実行するための制御プログラムコードを保持する。RAM305は、画像形成装置インタフェース部303で受信した画像データをレンダリングした結果のビットマップデータや画像濃度情報を保持したり、一時的なバッファエリアや各種処理ステータスを保持したりするためのメモリである。CPU306は、ROM304に保持された制御プログラムコードに基づいて、CPUバス7301に接続された各デバイスを制御する。

0098

画像データ処理について説明する。図17画像データ処理フローを示す。ホストコンピュータからは画像情報として画像データとともに、記録材のサイズ、動作モード等のコマンドが送られてくる(S10)。画像データがカラー画像に関するものである場合には、RGB(レッドグリーンブルー)データによる色情報形式となっており、それぞれの色情報が本装置再現可能なデバイスRGBデータ割り付けられ変換される(S11)。続いて画像データの色情報は、デバイスRGBデータからデバイスYMCK(イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック)データに変換される(S12)。このYMCKデータは、各色の画像形成ステーションのレーザーが全点灯した場合に記録材上に得られるトナー量に対する、トナー量の比を表すものと定義され、0〜100%の幅を持つ。データ値0%とは、レーザーが全消灯され、トナー量が0となる場合である。ここでは、YMCKデータに対して、各色の露光量と実際に使用されるトナー量との関係を示す階調テーブルを用いて、YMCK各色の露光量が算出される。

0099

画像濃度はYMCKデータから計算され、たとえば、あるピクセルにおける画像データが、Y=50%、M=70%、C=20%、K=0%である場合には、画像濃度は140%(=50+70+20+0)となる。その後、各ピクセルに対して、各色の露光量を実際に用いる露光パターンに変換し(処理S14)、露光出力となる(S15)。

0100

次に、本実施例におけるクリーニング工程の決定方法について説明する。図18は、プリントジョブの記録材の連続プリント枚数と、その記録材毎の濃度情報と、に応じてクリーニング工程の有無を決定するフローチャートである。画像形成装置がプリントジョブを受信し、画像形成が開始される(S401)。連続プリントカウントZcをリセットし、Zone4の連続繰り返し数Zfを取得する(S402)。ビデオコントローラ300は、画像情報を受信しつつ記録材1ページ毎に制御部31に画像信号を送信する(、(S403)。画像情報の各ピクセルを検知して濃度情報を取得し、画像濃度が20〜80%の範囲にあるピクセルがあるかどうかを検知する(S404)。画像濃度が20〜80%の範囲であるピクセルがない場合は、制御部31は、連続プリントカウントZcを1加算する(S405)。

0101

画像濃度が20〜80%の範囲にあるピクセルがある場合は、制御部31は、連続プリントカウントを2加算する(S406)。そして、プリントジョブの全ての記録材の画像信号が制御部31に送られて画像信号がない場合、連続プリントカウントZcの値に応じてクリーニング工程のZoneを決定する(S407)。これ以降のシーケンス(S408〜415)は、実施例2の図15におけるシーケンス(S304〜311)と同じであるので説明を省略する。

0102

本実施例における画像形成装置は、プリントジョブにおける記録材の連続プリント枚数だけでなく、各々の記録材の濃度情報も加味してクリーニング工程のZoneを決定する。これによって、実施例2よりも更に加熱フィルム16に蓄積しているトナー量に適したクリーニング工程を選択し実行することができる。

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