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技術 テトラキスフェノールエタン類の製造方法

出願人 JFEケミカル株式会社
発明者 竹村一也
出願日 2015年4月9日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2015-079827
公開日 2016年12月1日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2016-199488
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造 触媒を使用する低分子有機合成反応
主要キーワード テトラメトキシエタン 混合固体 耐熱性エポキシ樹脂 グリオキザール誘導体 精製溶媒 耐熱用 グリオキザール水溶液 原料フェノール類
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この項目の情報は公開日時点(2016年12月1日)のものです。
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課題

収率テトラキスフェノールエタン類が得られる製造方法を提供する。

解決手段

酸触媒を用い、フェノール類ジアルデヒド類を反応させて、テトラキスフェノールエタン類を製造する際に、フェノール類中に酸触媒とジアルデヒド類を別々にかつ同時に混合しながら反応させることを特徴とするテトラキスフェノールエタン類の製造方法。

概要

背景

テトラキスフェノールエタン類は、フェノール類ジアルデヒド類を反応させて合成することができる。この合成反応は、生成したテトラキスフェノールエタン類がさらにジアルデヒドやフェノール類と反応して高次縮合物が副生するため収率が低い。従って、高純度化のため、精製工程が煩雑になり、製造コストが高い問題があった。

特定の溶媒を用いてテトラキスフェノールエタン類を高収率で製造する方法は、特許文献1で、アセトンを用いる方法、特許文献2で、低級アルコールを用いる方法、特許文献3で、アセトニトリルを用いる方法が記載されている。これらの方法は、比較的改善された収率が達成できるものの、収率は、まだ十分なものではなかった。

特許文献3の段落[0029]では、「アセトニトリル、フェノール類、グリオキザール又はグリオキザール誘導体混合溶液攪拌しながら、酸触媒滴下する方法が、収率良く目的物が得られることから好ましい。」ことが記載されている。特許文献1および2では、特に好ましい工程は記載されていないが、実施例では、「フェノール類とグリオキザール水溶液と溶媒との混合物に、触媒を滴下する」製造方法が記載されている。

一方、特許文献4では、特定の構造のビスフェノール系化合物を2量化してテトラキスフェノールエタン類を合成する方法が知られている。この方法は、高収率でテトラキスフェノールエタン類が得られるが、原料のビスフェノール系化合物誘導体を合成する工程が煩雑で、コストが高い問題がある。
以上のように、テトラキスフェノールエタン類の製造では、低コストかつ高収率で目的物を得る合成方法が望まれている。

概要

高収率でテトラキスフェノールエタン類が得られる製造方法を提供する。酸触媒を用い、フェノール類とジアルデヒド類を反応させて、テトラキスフェノールエタン類を製造する際に、フェノール類中に酸触媒とジアルデヒド類を別々にかつ同時に混合しながら反応させることを特徴とするテトラキスフェノールエタン類の製造方法。なし

目的

以上のように、テトラキスフェノールエタン類の製造では、低コストかつ高収率で目的物を得る合成方法が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

酸触媒を用い、フェノール類ジアルデヒド類を反応させて、テトラキスフェノールエタン類を製造する際に、フェノール類中に酸触媒とジアルデヒド類を別々にかつ同時に混合しながら反応させることを特徴とするテトラキスフェノールエタン類の製造方法。

請求項2

前記反応を溶媒中で行う請求項1に記載のテトラキスフェノールエタン類の製造方法。

請求項3

前記酸触媒として、陽イオン交換樹脂を用いる請求項1または2に記載のテトラキスフェノールエタン類の製造方法。

請求項4

前記酸触媒とジアルデヒド類の別々の混合が、液状の場合は滴下し、紛体あるいは固体の場合は、分割して混合または溶媒に溶解して混合する請求項1〜3のいずれか1項に記載のテトラキスフェノールエタン類の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、耐熱性エポキシ樹脂原料や、包接化合物ホスト化合物として有用なテトラキスフェノールエタン類の製造方法に関し、具体的には、収率の改善されたテトラキスフェノールエタン類の製造方法に関する。

背景技術

0002

テトラキスフェノールエタン類は、フェノール類ジアルデヒド類を反応させて合成することができる。この合成反応は、生成したテトラキスフェノールエタン類がさらにジアルデヒドやフェノール類と反応して高次縮合物が副生するため収率が低い。従って、高純度化のため、精製工程が煩雑になり、製造コストが高い問題があった。

0003

特定の溶媒を用いてテトラキスフェノールエタン類を高収率で製造する方法は、特許文献1で、アセトンを用いる方法、特許文献2で、低級アルコールを用いる方法、特許文献3で、アセトニトリルを用いる方法が記載されている。これらの方法は、比較的改善された収率が達成できるものの、収率は、まだ十分なものではなかった。

0004

特許文献3の段落[0029]では、「アセトニトリル、フェノール類、グリオキザール又はグリオキザール誘導体混合溶液攪拌しながら、酸触媒滴下する方法が、収率良く目的物が得られることから好ましい。」ことが記載されている。特許文献1および2では、特に好ましい工程は記載されていないが、実施例では、「フェノール類とグリオキザール水溶液と溶媒との混合物に、触媒を滴下する」製造方法が記載されている。

0005

一方、特許文献4では、特定の構造のビスフェノール系化合物を2量化してテトラキスフェノールエタン類を合成する方法が知られている。この方法は、高収率でテトラキスフェノールエタン類が得られるが、原料のビスフェノール系化合物誘導体を合成する工程が煩雑で、コストが高い問題がある。
以上のように、テトラキスフェノールエタン類の製造では、低コストかつ高収率で目的物を得る合成方法が望まれている。

先行技術

0006

特許第3381819号
特許第4052732号
特許第4438465号
特許第4794186号

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の課題は、高収率でテトラキスフェノールエタン類が得られる製造方法を提供しようとする。

課題を解決するための手段

0008

すなわち本発明は以下を提供する。
(1)酸触媒を用い、フェノール類とジアルデヒド類を反応させて、テトラキスフェノールエタン類を製造する際に、フェノール類中に酸触媒とジアルデヒド類を別々にかつ同時に混合しながら反応させることを特徴とするテトラキスフェノールエタン類の製造方法。
(2)前記反応を溶媒中で行う(1)に記載のテトラキスフェノールエタン類の製造方法。
(3)前記酸触媒として、陽イオン交換樹脂を用いる(1)または(2)に記載のテトラキスフェノールエタン類の製造方法。
(4)前記酸触媒とジアルデヒド類の別々の混合が、液状の場合は滴下し、紛体あるいは固体の場合は、分割して混合または溶媒に溶解して混合する(1)〜(3)のいずれか1項に記載のテトラキスフェノールエタン類の製造方法。

発明の効果

0009

本発明は、得られるテトラキスフェノールエタン類が、収率が改善され、純度が高く、または高次縮合物の割合が低い、いずれか一つの効果を有する製造方法である。

0010

以下に本発明に関して、さらに詳細に説明する。
本発明の合成方法では、原料のフェノール類中に酸触媒とジアルデヒド類を別々にかつ同時に少量ずつ混合しながら反応させる。この混合方法原料フェノールと酸触媒との接触が十分時間をかけて行えること、および原料フェノールとジアルデヒド類との接触も十分時間をかけて行うことができ、その上で全体の反応が進行するように、それぞれの原料同士の反応と全体の反応とを適切に制御できる方法であると考えられる。同時とは厳密に同じタイミングである場合のみを示すものではなく、ほぼ同じころに別々に混合すればよく、混合時間もそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
混合または添加の時間は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、特に限定されないが、好ましくは、0.5時間〜10時間、さらに好ましくは1時間〜5時間である。この範囲であると、混合時間が適切で、生産性が高く、添加時間が十分長く、テトラキスフェノールエタン類の収率が低下することもない。
酸触媒やジアルデヒド類の添加方法は、特に制限されない。例えば、酸触媒やジアルデヒド類が液状の場合は、滴下ロートなどで、一定の滴下スピードで少しずつ添加させる方法や、紛体あるいは固体の原料のものは、何回かに分割して、添加する方法や、溶媒に溶解、又は分散させて少量ずつ滴下しながら添加する方法などを用いることができる。また、添加終了後、通常は、熟成反応を行う。熟成反応の時間は特に制限されないが、1時間〜200時間、好ましくは、5時間〜96時間である。さらに好ましくは20〜30時間である。熟成反応がこれよりも短いと反応率が低くなり、熟成反応がこれよりも長いと高次縮合物の生成が増加し、いずれも結果として、テトラキスフェノールエタン類の収率が不十分である。熟成反応は常温静置または攪拌して行う。

0011

本発明では、反応温度は、いかなる温度で行ってもよいが、好ましくは、100℃〜—20℃、さらに好ましくは、50℃〜—10℃の範囲で行う。反応温度がこの範囲であると、温度が高すぎないので高次縮合物の生成が抑制され、反応温度が低すぎないので反応速度が適切であり、収率、生産性が高い。

0012

本発明で用いられるフェノール類としては、フェノールm−クレゾール、o−クレゾール、p−クレゾール、β−ナフトールα−ナフトールジヒドロキシナフトール、等をあげることができる。これらの中でも、フェノールを用いることが安価で好ましい。

0013

本発明で用いられるジアルデヒド類は、ジアルデヒドまたはその誘導体であり、グリオキザール、マロンアルデヒドグルタルアルデヒドスクシンアルデヒドテレフタルアルデヒド等のジアルデヒド類、1,4−ジオキサン−2,3−ジオール、グリオキザールビスジアルキルアセタール)、マロンアルデヒドビス(ジアルキルアセタール)、グルタルアルデヒドビス(ジアルキルアセタール)、スクシンアルデヒドビス(ジアルキルアセタール)等のアセタール類、グリオキザールナトリウムビスルファイト、スクシンアルデヒドナトリウムビスルファイト等のナトリウムビススルファイト付加物を例示することができ、これらは固体または溶液の何れの形態でも用いることができ、グリオキザール又はグリオキザール誘導体が好ましく、例えば、グリオキザール;1,1,2,2−テトラメトキシエタン、1,1,2,2−テトラエトキシエタン、1,1,2,2−テトラプロポキシエタン、1,1,2,2−テトラアリルオキシエタン等のグリオキザールのアセタール誘導体;グリオキザールナトリウムビスサルファイト等のグリオキザールのアルカリ金属サルファイト付加物;等が挙げられる。これらの中でも、収率よく目的物が得られることや、入手容易性から、グリオキザールまたは1,1,2,2−テトラアリルオキシエタンの使用が好ましい。

0014

本発明で用いる酸触媒としては、硫酸塩酸リン酸硝酸などの鉱酸p−トルエンスルホン酸シュウ酸酢酸、等の有機酸、あるいは、これらの混合物を用いることができる。
また、本発明では、酸触媒として、陽イオン交換樹脂が好ましい。陽イオン交換樹脂としては、ポリスチレン系樹脂スルホン酸基が導入された強酸性陽イオン交換樹脂、ポリスチレン系樹脂にカルボキシル基が導入された弱酸性陽イオン交換樹脂フッ素系樹脂にスルホン酸基が導入された強酸性陽イオン交換樹脂等が挙げられる。これらの中でもフッ素系樹脂にスルホン酸基が導入された強酸性陽イオン交換樹脂が最も好ましい。また、触媒として、陽イオン交換樹脂と酸触媒の混合物を用いても良い。本発明で陽イオン交換樹脂を用いると、高次縮合物の副生が少なくなり、収率が向上する。
これらの陽イオン交換樹脂の使用方法はいかなる方法であってもよい。粉末状のまま、何回かに分けて分割投入する方法、水や有機溶媒に分散した状態で滴下させながら添加する方法、ペレット状に加工して分割添加する方法等を用いることができる。リサイクルのし易さなどから、ペレットを用いる方法や水などに分散した状態でも用いる方法が好ましい。使用した陽イオン交換樹脂は、濾過などにより回収して、そのまま、もしくは、場合により、再生処理を行って、再利用することができる。イオン交換樹脂を用いると、鉱酸などの酸触媒のように中和処理を行わなくてもよく、中和物の生成が抑制できる。

0015

また、本発明で用いる溶媒は、1種類でも良いが、少なくとも2種類の溶媒を用いて行うことが好ましく、少なくとも2種類の溶媒としては、極性溶媒非極性溶媒、または、極性溶媒と極性溶媒からなる混合物がさらに好ましい。本発明で用いられる極性溶媒とは、例えば、酢酸、ぎ酸、プロピオン酸等の有機酸、アセトン、メチルエチルケトンメチルイソプロピルケトン等のケトン類エタノールメタノール、1−ブタノール、1プロパノール等のアルコール類、水、ジメチルスルホキシドジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン等の極性非プロトン溶媒メチルセルソルブエチルセルソルブブチルセルソルブ、カルビトール類等が上げられる。また、非極性溶媒としては、ヘキサンペンタンオクタン等の脂肪族炭化水素ベンゼントルエンキシレン等の芳香族溶媒ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒酢酸エチル等のエステル系溶媒クロロホルム塩化メチレン等のハロゲン系溶媒が挙げられる。本発明では、混合溶媒として水とアセトニトリルの混合物、水とアセトンの混合物、水とメチルセルソルブの混合物、酢酸とトルエンの混合物等が、撹拌時の分散性が良好で、撹拌しやすい点で好ましい。

0016

フェノール類の使用量は、ジアルデヒド類1モルに対して、通常4〜30モルが好ましく、より好ましくは4〜12モルである。フェノール類の使用量がこの範囲であると、高次縮合物の生成が少なく、テトラキスフェノールエタン類の収率が高く、未反応フェノール類の残存量も適切な範囲となる。ジアルデヒドは、固体又は溶液のいずれの形態でも用いることができる。グリオキザールを用いる場合には、通常は市販の40質量%水溶液の形態で使用する。

0017

溶媒の使用量は限定されないが、フェノール類100質量部に対して、10質量部〜100質量部が好ましく、10質量部〜50質量部がさらに好ましい。

0018

原料のフェノール類中に酸触媒とジアルデヒド類を別々にかつ同時に少量ずつ添加しながら反応させる方法によれば、得られるテトラキスフェノールエタンの純度が高く、高次縮合物の割合が低く、または収率が高い結果が得られる。その理由は不明である。必要な場合は原料フェノール類を攪拌しながら酸触媒とジアルデヒド類を別々にかつ同時に少量ずつ添加する。従来原料混合物に触媒を少量ずつ添加する方法は試みられていたが、原料混合物に、ジアルデヒド類と触媒とを両方別々にかつ同時に少量ずつ添加する方法は試みられていなかった。本発明の添加方法を用いれば原料フェノール類に対してジアルデヒド類が適切な立体配置で結合することができ高次構造物の生成が少なく、フェノール類とジアルデヒド類との反応も適切でテトラキスフェノールエタン化合物が得られると推察される。

0019

反応終了後、必要な場合は反応液塩基を添加して中和処理することにより反応を停止させる。中和処理に用いる塩基としては特に制限はなく、例えば、水酸化ナトリウム水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物水酸化マグネシウム水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物炭酸ナトリウム炭酸カリウム炭酸マグネシウム炭酸カルシウム等の炭酸塩;等が挙げられる。これらの中でも、製造コスト等の点から、水酸化ナトリウムが好ましい。これらは、固体、水溶液いずれの形態でも用いることができるが、水溶液で用いることが好ましい。

0020

塩基による中和後、スラリー状の反応混合物から目的とするテトラキスフェノールエタン類の粗結晶を濾取する。得られた粗結晶を精製溶媒を用いて精製することにより、高純度のテトラキスフェノールエタン類の結晶を単離することができる。

0021

測定方法
(1)純度の測定方法
テトラキスフェノールエタンの純度は、RI示差屈折検出器ゲル濾過クロマトグラフィーを用い、全ピーク面積に対するテトラキスフェノールエタンのピークの割合(%)から求める。実施例では、島津製作所製GPCシステムコントローラーCBM-20A、ホ゜ンフ゜ユニットLC-20AD,カラム漕OTO-20A、オートサンフ゜ラー SIL-20A, 検出器 RID-10A, カラム:昭和電工製KF-G、KF-801、KF-802、KF802.5、KF803を連結使用キャリア:テトラヒドロフラン、1cc/分、検出器:屈折率計)を用いて得られた47分のピークの面積%により求めた。
純度=GPC(RI)の面積%
(2)収率の測定方法
実施例で示した方法で得られた結晶について、質量の測定と純度の測定を行い、質量に純度をかけてテトラキスフェノールの収量を求めた。仕込量から理論収量を算出し、下記式により、テトラキスフェノールエタンの収率を求めた。
収率(%)=(テトラキスフェノールの収量/テトラキスフェノールの理論収量)×100
次に、実施例の方法で得られた、アセトニトリルと水の混合物で処理した後のろ液について、減圧蒸留で溶媒を除去し、高次縮合物と未反応原料とを含む混合固体を得た。次に、この混合固体のゲル濾過クロマトグラフィーを測定し、高次縮合物のピーク(45分より早いピーク)面積%を求め、これに混合固体の重さをかけて高次縮合物の収量を算出した。高次縮合物の収率は、仕込量から理論収量を算出し、下記式により、求めた。
収率(%)=(高次縮合物の収量/テトラキスフェノールの理論収量)×100

0022

以下実施例により,更に詳しく、本発明を説明する。本発明はこれらの実施例には限定されない。
(実施例1)
攪拌装置温度計還流装置不活性ガス導入管、2個の滴下ロート、オイルバスを備えた2リットルガラス製反応容器セパラブルフラスコ)にフェノール150.7g、溶媒として、アセトン260gを加えた。96質量%濃度の硫酸81.7gと40質量%濃度のグリオキザール水溶液58gを、それぞれ滴下ロートに入れて、フラスコの温度を氷冷し15℃にした。硫酸とグリオキザールは、それぞれ、およそ2時間かけて、同時にフラスコ内に滴下した。滴下終了後、さらに15℃で24時間撹拌して反応させた。反応終了後、アセトン120gと水120gを加え30分撹拌した。この反応混合物に、28質量%濃度の水酸化トリム水溶液232gを35℃以下で滴下し、pHを中性にした。析出した結晶を濾過し、結晶を水400mlで洗浄した。さらに、アセトンと水の1:2混合液容積比)600mlで洗浄した。次に、結晶を別容器に移し、アセトニトリル160mlと水160mlを加えて60℃で30分撹拌した。その後、15℃まで冷却し、得られた結晶を濾過した。得られた結晶は、アセトニトリル:水=1:2混合溶媒(容積比)120gで洗浄し、再度濾過した。結晶は、130℃で3時間減圧乾燥した。GPC測定と質量測定を行って前記方法で、テトラキスフェノールの純度、収率を求めた結果、収率は59%、GPCで測定した純度は98%であった。結果を表1に示した。

0023

(実施例2)
攪拌装置、温度計、還流装置、不活性ガス導入管、2個の滴下ロート、オイルバスを備えた1リットルのガラス製反応容器(セパラブルフラスコ)にフェノール150.7g、溶媒として、アセトン260gを加えた。40質量%濃度のグリオキザール水溶液58gを滴下ロートに入れて、フラスコの温度を40℃にした。グリオキザール水溶液は、およそ2時間かけて、フラスコ内に滴下した。同時に、フッ素樹脂系陽イオン交換樹脂分散液(20質量%ナフィオン分散液 DE2020CS)100mlを2時間かけてフラスコ内に滴下投入した。滴下終了後、さらに15℃で24時間撹拌して反応させた。反応終了後、アセトニトリル120gと水120gを加え30分間撹拌した。この混合物は、濾過を行い、残さを回収した。次に、回収した残さは、メチルセルソルブ1000mlに溶解し、不溶分を濾過した。可溶分は、減圧蒸留してメトキシエタノールを除去し、得られた固体を回収した。この固体を130℃で2時間真空乾燥しテトラキスフェノールエタンを得た。テトラキスフェノールの収率は66%、GPCによる純度は98%であった。結果を表1に示した。

0024

(実施例3)
溶媒として、アセトニトリルとトルエンの1:1(質量比)混合物を用いた以外は、実施例1と同様の実験を行った。結果を表1に示した。

0025

(実施例4)
触媒としてp-トルエンスルホン酸を用いた以外は、実施例1と同様の実験を行った。結果を表1に示した。

0026

(比較例1)
実施例1において、フェノールとグリオキザールの混合物に、硫酸を滴下しながら反応を行った以外は実施例1と同様の実験を行った。結果を表1に示した。

0027

(比較例2)
実施例1において、フェノールと硫酸の混合物に、グリオキザールを滴下しながら反応を行った以外は、実施例1と同様の実験を行った。結果を表1に示した。

0028

(比較例3)
実施例1において、フェノールに、グリオキザールと触媒との混合物を滴下しながら反応を行った以外は、実施例1と同様の実験を行った。結果を表1に示した。

0029

(比較例4)
実施例1において、フェノールとグリオキザールと硫酸とを一度に添加して反応させた以外は、実施例1と同様の実験を行った。結果を表1に示した。

0030

(比較例5)
実施例1において、フェノールとグリオキザールとアセトニトリルとの混合物へ、硫酸を滴下しながら反応を行った以外は、実施例1と同様の実験を行った。結果を表1に示した。(特許文献3、特許4438465号に記載の(a)方法)

0031

実施例

0032

表1の結果から、本発明の実施例では、収率と純度が高いテトラキスフェノールエタンが得られた。一方比較例1〜4では、原料とその割合が実施例と同じでも添加方法が異なるだけで収率も純度も低い目的物が得られることが示された。

0033

高純度のテトラキスフェノールエタン類は、耐熱用エポキシ樹脂製造用原料や、エポキシ樹脂用硬化剤フォトレジスト関連の感光剤バラスト剤、クレゾールノボラック樹脂改質剤酸化防止剤等の原料として有用な化合物である。また、包接化合物のホスト化合物として有用である。

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