図面 (/)

技術 四価クロムイオン添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法

出願人 日本電信電話株式会社
発明者 石橋茂雄
出願日 2015年4月13日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2015-082087
公開日 2016年12月1日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2016-199441
状態 特許登録済
技術分野 光ファイバ、光ファイバ心線 結晶、結晶のための後処理
主要キーワード 加熱用レーザ光 横断面構造 酸化アルミニウム薄膜 Ca添加 結晶作製 電荷補償 結晶ファイバ 酸化物単結晶
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年12月1日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

酸化クロムを、気化させずに固相のまま、イットリウムアルミニウムガーネット単結晶溶融部に取り込ませる四価クロムイオン添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法を提供すること。

解決手段

電荷補償体である酸化カルシウム(CaO)の蒸着層12と酸化クロム(Cr2O3)の蒸着層13と酸化イットリウム(Y2O3)の蒸着層14は、添加元素が含まれていないイットリウム・アルミニウム・ガーネット(Y3Al5O12)単結晶円柱外径240μm)11の表面にほぼ均等厚に形成される。母材上端は、酸素雰囲気で、CO2レーザ光18により加熱溶融される。この際、最外層の酸化イットリウムの融点が2410℃であるため、酸化クロム蒸着層中のクロムイオンは溶融部15に達するまで三価より変化せず、酸化クロムが気化することはない。

概要

背景

母材の一端を加熱溶融しながら種結晶を用いてCr4+添加イットリウムアルミニウムガーネット単結晶ファイバを作製する従来の製造方法においては、棒状の酸化物単結晶の側面に電荷補償体、酸化クロム(Cr2O3)を蒸着させた母材を用いていた。

図4に示すような棒状のイットリウム・アルミニウム・ガーネット化学式:Y3Al5O12)単結晶11の外周に、電荷補償体の酸化カルシウム(CaO)の蒸着層12を形成し、酸化カルシウム(CaO)の蒸着層12上にさらに酸化クロム(Cr2O3)の蒸着層13を形成して母材を得る。そして図5に示すように、この母材の一端を、酸素を含む雰囲気中で加熱用レーザ光18を照射して溶融し、種結晶17を溶融部15に接触させて上方に移動させることにより単結晶ファイバ16を作製する。母材は鉛直方向の下から、溶融部15に向けてせり上げられ、溶融部15から上方向に作製された単結晶ファイバが引き上げられる。

この従来の製造方法でCr、Ca添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット(Cr,Ca:Y3Al5O12)単結晶ファイバを作製した例が報告されている(特許文献1、非特許文献1参照)。

概要

酸化クロムを、気化させずに固相のまま、イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶の溶融部に取り込ませる四価クロムイオン添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法を提供すること。電荷補償体である酸化カルシウム(CaO)の蒸着層12と酸化クロム(Cr2O3)の蒸着層13と酸化イットリウム(Y2O3)の蒸着層14は、添加元素が含まれていないイットリウム・アルミニウム・ガーネット(Y3Al5O12)単結晶の円柱外径240μm)11の表面にほぼ均等厚に形成される。母材の上端は、酸素雰囲気で、CO2レーザ光18により加熱溶融される。この際、最外層の酸化イットリウムの融点が2410℃であるため、酸化クロム蒸着層中のクロムイオンは溶融部15に達するまで三価より変化せず、酸化クロムが気化することはない。

目的

本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

棒状の、添加元素が含まれていない、もしくは添加元素が含まれる、イットリウムアルミニウムガーネット(Y3Al5O12)単結晶の外側面に、電荷補償体と、三価酸化クロム(Cr2O3)と、イットリウム及びアルミニウムのいずれか1つ以上の酸化物とを、前記電荷補償体及び前記三価の酸化クロム(Cr2O3)のいずれかが最外層ではないように蒸着して、母材を得る工程と、前記母材の一端を、酸素を含む雰囲気中で、加熱溶融しながら種結晶を用いて単結晶ファイバを作製する工程と、を含むことを特徴とする四価クロムイオン添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法。

請求項2

前記電荷補償体は、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)及び酸化ストロンチウム(SrO)のいずれか1つ以上から構成されたことを特徴とする請求項1に記載の四価クロムイオン添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法。

請求項3

イットリウム及びアルミニウムのいずれか1つ以上の酸化物の蒸着層は、酸化イットリウム(Y2O3)薄膜酸化アルミニウム(Al2O3)薄膜、アルミニウムとイットリウムの複合酸化物(AlxY2-xO3)薄膜、並びに前記酸化アルミニウム薄膜及び前記酸化イットリウム薄膜の2層の薄膜のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の四価クロムイオン添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、レーザ装置等に用いられる四価クロムイオン(以下、Cr4+と略記する)添加イットリウムアルミニウムガーネット単結晶ファイバの製造方法に関する。

背景技術

0002

母材の一端を加熱溶融しながら種結晶を用いてCr4+添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバを作製する従来の製造方法においては、棒状の酸化物単結晶の側面に電荷補償体、酸化クロム(Cr2O3)を蒸着させた母材を用いていた。

0003

図4に示すような棒状のイットリウム・アルミニウム・ガーネット化学式:Y3Al5O12)単結晶11の外周に、電荷補償体の酸化カルシウム(CaO)の蒸着層12を形成し、酸化カルシウム(CaO)の蒸着層12上にさらに酸化クロム(Cr2O3)の蒸着層13を形成して母材を得る。そして図5に示すように、この母材の一端を、酸素を含む雰囲気中で加熱用レーザ光18を照射して溶融し、種結晶17を溶融部15に接触させて上方に移動させることにより単結晶ファイバ16を作製する。母材は鉛直方向の下から、溶融部15に向けてせり上げられ、溶融部15から上方向に作製された単結晶ファイバが引き上げられる。

0004

この従来の製造方法でCr、Ca添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット(Cr,Ca:Y3Al5O12)単結晶ファイバを作製した例が報告されている(特許文献1、非特許文献1参照)。

0005

特開平8—62435号公報

先行技術

0006

S. Ishibashi, K. Naganuma, and I. Yokohama, “Cr, Ca:Y3Al5O12 laser crystal grown by the laser-heated pedestal growth method,” J. Cryst. Growth 183(4), 614-621 (1998)

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、この従来のCr4+添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバ製造方法では、母材に蒸着されたクロムイオンの一部しか作製される単結晶ファイバに添加されないという課題がある。この従来の製造方法では、酸素を含む雰囲気中で、加熱溶融する際に、酸化クロム蒸着層に含まれる三価のクロムイオンが酸化され六価に変化する。六価の酸化クロム(CrO3)の融点は196℃であり、この温度以上で分解し気化される。

0008

一方、イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶の融点は1970℃である。そのため、母材が加熱により溶融する前に三価のクロムイオンは六価の酸化クロムとなり融点を越え気化してしまう(図5)。

0009

母材溶融部へのクロムの取り込みは、一旦気化した後に気相から溶け込むことになるため、母材に蒸着されたクロムイオンの一部しか作製される単結晶ファイバに添加されない。このことにより単結晶ファイバに添加されるクロムイオンより多いクロムイオンを含む酸化クロムを母材に蒸着しておかなければならないという課題があった。

0010

本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、酸化クロムを、気化させずに固相のまま、イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶の溶融部に取り込ませる四価クロムイオン添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

上記の課題を解決するために、本発明は、四価クロムイオン添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法であって、棒状の、添加元素が含まれていない、もしくは添加元素が含まれる、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(Y3Al5O12)単結晶の外側面に、電荷補償体と、三価の酸化クロム(Cr2O3)と、イットリウム及びアルミニウムのいずれか1つ以上の酸化物とを、前記電荷補償体及び前記三価の酸化クロム(Cr2O3)のいずれかが最外層ではないように蒸着して、母材を得る工程と、前記母材の一端を、酸素を含む雰囲気中で、加熱溶融しながら種結晶を用いて単結晶ファイバを作製する工程と、を含むことを特徴とする。

0012

請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の四価クロムイオン添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法において、前記電荷補償体は、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)及び酸化ストロンチウム(SrO)のいずれか1つ以上から構成されたことを特徴とする。

0013

請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の四価クロムイオン添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法において、イットリウム及びアルミニウムのいずれか1つ以上の酸化物の蒸着層は、酸化イットリウム(Y2O3)薄膜酸化アルミニウム(Al2O3)薄膜、アルミニウムとイットリウムの複合酸化物(AlxY2-xO3)薄膜、並びに前記酸化アルミニウム薄膜及び前記酸化イットリウム薄膜の2層の薄膜のいずれかであることを特徴とする。

発明の効果

0014

本発明は、Cr4+添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバを製造する際に、母材における酸化クロム薄膜のイットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶に対する重量比を大幅に減少させることができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明によるCr4+添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法に用いる母材の構造を示すもので、(a)は横断面構成図、(b)は縦断面構成図である。
前記母材を溶融し、その溶融部から単結晶ファイバを引き上げて、作製する過程を示す側面構成図である。
Cr4+添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造工程を示すフローチャートである。
従来のCr4+添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバ製造に用いられていた母材の構造を示すもので、(a)は横断面構成図、(b)は縦断面構成図である。
前記従来方法の母材を溶融し、その溶融部から単結晶ファイバを引き上げて、作製する過程を示す側面構成図である。

実施例

0016

以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。本発明によるCr4+添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法の概念を、模式的に図1図2を用いて示す。また図3に本実施例の工程を説明したフローチャートを示す。

0017

図1(a)に、結晶成長原料となる母材の横断面構造を示し、図1(b)に同母材の縦断面構造を示す。電荷補償体である酸化カルシウム(CaO)の蒸着層12と酸化クロム(Cr2O3)の蒸着層13と酸化イットリウム(Y2O3)の蒸着層14は、添加元素が含まれていないイットリウム・アルミニウム・ガーネット(Y3Al5O12)単結晶の円柱外径240μm)11の表面にほぼ均等厚に形成される(図3、工程1)。各層厚は、酸化カルシウム蒸着層12が0.12μm、酸化クロム蒸着層13が0.29μm、酸化イットリウム蒸着層14が0.11μmである。

0018

図2に、溶融部からの結晶作製概要を示す。母材の上端は、酸素雰囲気で、CO2レーザ光18により加熱溶融される。この際、最外層の酸化イットリウムの融点が2410℃であるため、酸化クロム蒸着層中のクロムイオンは溶融部15に達するまで三価より変化せず、酸化クロムが気化することはない。酸化カルシウムも過酸化物に変化することなく固相のまま、溶融部15に達する。

0019

溶融部15では、YAG円柱11の成分と酸化カルシウム蒸着層12、酸化クロム蒸着層13、酸化イットリウム蒸着層14の成分が液体の状態で混合される。種結晶17を溶融部15に接触させ、種結晶17を上方に移動すると、溶融部15から単結晶ファイバ16が作製される(図3、工程2)。この際、単結晶ファイバはクロムイオン、カルシウムイオンが添加されたのでCr,Ca:Y3Al5O12と表記できる。

0020

本実施例では、母材の外周に形成された酸化クロム薄膜中のクロムイオンの大部分が気化されずに単結晶ファイバに添加された。これにより従来の方法に比べ、母材における酸化クロム薄膜のイットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶に対する重量比を大幅に減少させることができた。

0021

母材の酸化クロム薄膜が他の酸化物薄膜の内側にあり、それらの酸化物の融点が、それぞれ、酸化イットリウム:2410℃、酸化アルミニウム:2030℃、などであり、イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶の融点1970℃以上である。そのため、酸化クロム薄膜中のクロムイオンは溶融部に近づいても六価に変化せず、気化することもなく、固相から直接溶融部に取り込まれる。その結果、薄膜の酸化クロムのほぼすべてが単結晶ファイバに添加されることになり、母材に単結晶ファイバへの添加量以上の量の酸化クロム薄膜を形成する必要がない。

0022

尚、本実施例では電荷補償体として酸化カルシウムを用いたが、酸化カルシウムの替りに酸化マグネシウム(MgO)を用いてもよいし、酸化ストロンチウム(SrO)を用いてもよし、それらを混合したものを用いてもよい。酸化カルシウムや酸化マグネシウム、酸化ストロンチウムも酸素を含む雰囲気中で加熱すると過酸化物に変化し、溶融部に達する前に気化もしくは分解されるが、これらも最外周にないため、固相から直接溶融部に取り込まれる。

0023

本実施例では最外周の薄膜にY2O3蒸着層14を用いたが、YAG円柱11の構成元素の酸化物薄膜であればよく、酸化アルミニウム(Al2O3)の蒸着層、もしくはアルミニウム及びイットリウムの複合酸化物(AlxY2-xO3)の蒸着層でもよい。

0024

また、Y2O3蒸着層14とAl2O3蒸着層などの2層の薄膜を形成してもよく、蒸着層の順番は、例えば、内側から酸化カルシウム(CaO)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化イットリウム(Y2O3)、のように最外層が酸化クロムと電荷補償体で無ければよい。

0025

以上説明したように、本発明のCr4+添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶ファイバの製造方法によると、母材における酸化クロム薄膜のイットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶に対する重量比を大幅に減少させることができる。

0026

11添加元素が含まれていないイットリウム・アルミニウム・ガーネット(Y3Al5O12)単結晶の円柱
12酸化カルシウム(CaO)の蒸着層
13酸化クロム(Cr2O3)の蒸着層
14酸化イットリウム(Y2O3)の蒸着層
15溶融部
16 Cr,Ca:Y3Al5O12単結晶ファイバ
17種結晶
18 加熱用レーザ光

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 信越半導体株式会社の「 単結晶製造装置」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】育成中の単結晶を効率良く冷却し、該単結晶の成長速度の高速化を図る。【解決手段】原料融液5を収容するルツボ6、7及び原料融液5を加熱するヒータ8を格納するメインチャンバー2と、メインチャンバー2... 詳細

  • 株式会社デンソーの「 表示装置」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】光ファイバーを用いてより細かな複数パターンの形状の表示をより容易且つより迅速に切り替えて表示することを可能にする。【解決手段】マルチコアファイバー30と、波長の異なる複数色の光を出射する光源1... 詳細

  • 株式会社新興製作所の「 エピ用化合物複合基板及びその製造方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】本発明は、炭化珪素、窒化ガリウム系等の化合物半導体の成長に用いる基板に関し、廉価で良質なエピ用化合物複合基板とその製造方法を提供する。【解決手段】エピ用化合物複合基板は、エピ用化合物基板とSi... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ