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技術 イソシアネート化合物の製造方法

出願人 宇部興産株式会社
発明者 松下敏之原田崇司川口達也山本祥史
出願日 2016年7月12日 (3年5ヶ月経過) 出願番号 2016-137557
公開日 2016年11月24日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2016-196498
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造 触媒 触媒を使用する低分子有機合成反応
主要キーワード 内装管 DFT法 ジメチレンシクロ 環状反応器 スモールセル アラルキルエーテル類 担持割合 ジベンジルトルエン
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この項目の情報は公開日時点(2016年11月24日)のものです。
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図面 (2)

課題

アミン化合物カーボネート化合物とから、中間体として生成するカルバメート化合物を単離・精製することなく、直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造する方法を提供する。

解決手段

(A)酵素の存在下、一般式(1)で示されるカーボネート化合物とを反応させる工程;並びに(B)(B1)工程(A)の反応生成物を、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物担体担持された触媒と、液相で接触させる工程、あるいは、(B2)工程(A)の反応生成物を、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒と、及び/又は多孔質シリカと、気相で接触させる工程を含む一般式(3)で示されるイソシアネート化合物の製造方法。

概要

背景

イソシアネート化合物は、例えば、ウレタン医薬農薬等の製造原料として広範に用いられる有用な化合物である。従来、イソシアネート化合物は、アミンホスゲンとの反応から工業的に製造されているが(例えば、特許文献1参照)、ホスゲンは猛毒性を有しており、その取り扱いが煩雑である。更に装置を腐食する大量の塩化水素を副生する等、種々の不都合があり、これに代わるイソシアネート化合物の工業的な製造方法が強く望まれていた。

これに対して、最近、ホスゲンを使用しないイソシアネート化合物の製造方法が提案されている。その中の多くは、アミン化合物カーボネート化合物とからカルバメート化合物を製造すること、カルバメート化合物を分解してイソシアネート化合物を製造することがそれぞれ別個独立に検討されている。

例えば、カルバメート化合物からイソシアネート化合物を製造する方法としては、液相において、有機スズ触媒固体酸触媒とを併用して、カルバメート化合物を分解する方法が提案されている(例えば、特許文献2)。更に、気相において、遷移金属酸化物焼結体又はIIIa、IVa及びVa族元素の中から選択される少なくとも1種以上の元素の酸化物の焼結体を用いて、カルバメート化合物を分解する方法が提案されている(例えば、特許文献3及び4)。しかしながら、これらの特許文献は、カルバメート化合物の製造方法や、カルバメート化合物の出発原料から、イソシアネート化合物までを得る一連の方法については及んでいない。

このような中、アミン化合物とカーボネート化合物とから直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造する方法の提案が望まれていた。

カルバメート化合物の製造とイソシアネート化合物の製造とを組み合わせて、直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造する試みは、下記に示すようにいくらかなされてはいる。
(1)アミン化合物とアルキルアリールカーボネートから、カルバメートを合成し、該反応液から低沸点成分気相成分として回収してから、スズ触媒を用い熱分解してイソシアネート化合物を得る方法(例えば、特許文献5参照)。
(2)ナトリウムメトキシドの存在下にて、アミン化合物と炭酸ジアルキルからカルバメートを合成し、該反応液から低沸点成分を留去してからスズ触媒での熱分解によりイソシアネート化合物を得る方法(例えば、特許文献6及び7参照)。
(3)アミン化合物と炭酸ジフェニルから、カルバミン酸フェニルエステルを合成し、熱分解によりイソシアネート化合物を得る方法(例えば、特許文献8参照)。

概要

アミン化合物とカーボネート化合物とから、中間体として生成するカルバメート化合物を単離・精製することなく、直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造する方法を提供する。(A)酵素の存在下、一般式(1)で示されるカーボネート化合物とを反応させる工程;並びに(B)(B1)工程(A)の反応生成物を、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物担体担持された触媒と、液相で接触させる工程、あるいは、(B2)工程(A)の反応生成物を、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒と、及び/又は多孔質シリカと、気相で接触させる工程を含む一般式(3)で示されるイソシアネート化合物の製造方法。なし

目的

このような中、アミン化合物とカーボネート化合物とから直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造する方法の提案が望まれていた

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

(A)酵素の存在下、一般式(1):(式中、R1は、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、nは、1〜4の整数を示す)で示されるアミン化合物と、一般式(2):(式中、R2は、互い独立して、置換基を有していても良い炭化水素基を示す)で示されるカーボネート化合物とを反応させる工程;並びに(B)(B1)工程(A)の反応生成物を、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物担体担持された触媒と、液相で接触させる工程、あるいは(B2)工程(A)の反応生成物を、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒と、及び/又は多孔質シリカと、気相で接触させる工程を含む、一般式(3):(式中、R1及びnは、前記と同義である)で示されるイソシアネート化合物の製造方法。

請求項2

工程(A)における酵素が、担体に固定化された固定化酵素である、請求項1記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項3

前記固定化酵素が、固定床として反応容器内挿されている、請求項1記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項4

工程(A)の反応を、反応に不活性溶媒の存在下で行なう、請求項1〜3のいずれか1項記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項5

前記溶媒が、脂肪族溶媒芳香族溶媒及びエーテル溶媒からなる群より選択される少なくとも1種の溶媒である、請求項4記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項6

工程(A)の反応生成物がカルバメート化合物を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項7

工程(B)が、工程(B1)である、請求項1〜6のいずれか1項記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項8

工程(B1)における触媒が、焼成体である、請求項7記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項9

工程(B1)における触媒が、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の水溶液に担体を含浸させ、次いで乾固及び/又は濾過し、得られた固体焼成した焼成体である、請求項8記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項10

前記金属化合物の水溶液が、硝酸塩及び塩化物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の水溶液である、請求項9記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項11

前記金属化合物の水溶液が、リチウム化合物カルシウム化合物及びマグネシウム化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の水溶液である、請求項9又は10記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項12

前記金属化合物の水溶液が、硝酸リチウム及び/又は硝酸カルシウムの水溶液である、請求項9〜11のいずれか1項記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項13

工程(B)が、工程(B2)である、請求項1〜6のいずれか1項記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項14

工程(B2)において、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒を用いる、請求項13記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項15

前記触媒が、焼成体である、請求項14記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項16

前記触媒が、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の水溶液に担体を含浸させ、次いで乾固及び/又は濾過し、得られた固体を焼成した焼成体である、請求項15記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項17

前記金属化合物の水溶液が、硝酸塩及び塩化物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の水溶液である、請求項16記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項18

前記金属化合物の水溶液が、リチウム化合物、カルシウム化合物及びマグネシウム化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の水溶液である、請求項16又は17記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項19

前記金属化合物の水溶液が、硝酸リチウム及び/又は硝酸カルシウムの水溶液である、請求項16〜18のいずれか1項記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項20

工程(B2)において多孔質シリカを用いる、請求項13記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項21

前記多孔質シリカが、非晶質シリカである、請求項20記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項22

前記多孔質シリカが、平均細孔径8nm〜300μmを有する、請求項20又は21記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項23

一般式(4):(式中、R11は、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、R12は、互いに独立して、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、pは、1〜4の整数を示す)で示されるカルバメート化合物を、多孔質シリカと、気相で接触させる工程を含む、一般式(5):(式中、R11及びpは、前記と同義である)で示されるイソシアネート化合物の製造方法。

請求項24

前記多孔質シリカが、非晶質シリカである、請求項23記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項25

前記多孔質シリカが、平均細孔径8nm〜5μmを有する、請求項23又は24記載のイソシアネート化合物の製造方法。

請求項26

アミン化合物とカーボネート化合物との反応生成物と、気相又は液相で接触させることによりイソシアネート化合物を与える、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持されたイソシアネート製造用触媒。

請求項27

アミン化合物とカーボネート化合物との反応生成物と、気相で接触させることによりイソシアネート化合物を与える、多孔質シリカからなるイソシアネート製造用触媒。

請求項28

前記反応生成物が、カルバメート化合物を含む、請求項26又は27記載のイソシアネート製造用触媒。

請求項29

アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の水溶液に担体を含浸させ、次いで乾固及び/又は濾過し、得られた固体を焼成した焼成体である、イソシアネート製造用触媒。

請求項30

多孔質シリカからなる、気相でのイソシアネート製造用触媒。

技術分野

0001

本発明は、アミン化合物カーボネート化合物とから、中間体として生成するカルバメート化合物を単離・精製することなく、直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造する、新規な製造方法に関し、更に当該方法で使用する触媒に関する。更に、本発明は、カルバメート化合物からイソシアネート化合物を製造する、新規な方法に関し、更に当該方法で使用する触媒に関する。

背景技術

0002

イソシアネート化合物は、例えば、ウレタン医薬農薬等の製造原料として広範に用いられる有用な化合物である。従来、イソシアネート化合物は、アミンホスゲンとの反応から工業的に製造されているが(例えば、特許文献1参照)、ホスゲンは猛毒性を有しており、その取り扱いが煩雑である。更に装置を腐食する大量の塩化水素を副生する等、種々の不都合があり、これに代わるイソシアネート化合物の工業的な製造方法が強く望まれていた。

0003

これに対して、最近、ホスゲンを使用しないイソシアネート化合物の製造方法が提案されている。その中の多くは、アミン化合物とカーボネート化合物とからカルバメート化合物を製造すること、カルバメート化合物を分解してイソシアネート化合物を製造することがそれぞれ別個独立に検討されている。

0004

例えば、カルバメート化合物からイソシアネート化合物を製造する方法としては、液相において、有機スズ触媒固体酸触媒とを併用して、カルバメート化合物を分解する方法が提案されている(例えば、特許文献2)。更に、気相において、遷移金属酸化物焼結体又はIIIa、IVa及びVa族元素の中から選択される少なくとも1種以上の元素の酸化物の焼結体を用いて、カルバメート化合物を分解する方法が提案されている(例えば、特許文献3及び4)。しかしながら、これらの特許文献は、カルバメート化合物の製造方法や、カルバメート化合物の出発原料から、イソシアネート化合物までを得る一連の方法については及んでいない。

0005

このような中、アミン化合物とカーボネート化合物とから直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造する方法の提案が望まれていた。

0006

カルバメート化合物の製造とイソシアネート化合物の製造とを組み合わせて、直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造する試みは、下記に示すようにいくらかなされてはいる。
(1)アミン化合物とアルキルアリールカーボネートから、カルバメートを合成し、該反応液から低沸点成分気相成分として回収してから、スズ触媒を用い熱分解してイソシアネート化合物を得る方法(例えば、特許文献5参照)。
(2)ナトリウムメトキシドの存在下にて、アミン化合物と炭酸ジアルキルからカルバメートを合成し、該反応液から低沸点成分を留去してからスズ触媒での熱分解によりイソシアネート化合物を得る方法(例えば、特許文献6及び7参照)。
(3)アミン化合物と炭酸ジフェニルから、カルバミン酸フェニルエステルを合成し、熱分解によりイソシアネート化合物を得る方法(例えば、特許文献8参照)。

先行技術

0007

特開平11−310566号公報
特開2004−262892号公報
特開平5−18414号公報
特開平5−18415号公報
特開2003−252846号公報
国際公開第2008/084824号
国際公開第2009/139062号
国際公開第2009/139061号

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、上記の特許文献5〜8の方法では、複数の副生成物が生じるために、それらを除去する操作を必要としたり、各反応における反応装置の状態をより厳格に管理しなければならないという問題等があった。そのため、このようなそれぞれの反応を組み合わせるに際して、特段の操作が必要のない効率的且つ生産的で、簡便な操作によりイソシアネート化合物を直接的又は連続的に製造する方法が望まれていた。

0009

本発明の課題は、即ち、アミン化合物とカーボネート化合物とを反応させることを出発原料として、高い反応速度を維持しつつ、収率の低下を招くことなく、簡便な方法にて直接的又は連続的にイソシアネート化合物を得る方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

本発明1は、
(A)酵素の存在下、一般式(1):




(式中、
R1は、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、
nは、1〜4の整数を示す)で示されるアミン化合物と、一般式(2):




(式中、R2は、互い独立して、置換基を有していても良い炭化水素基を示す)で示されるカーボネート化合物とを反応させる工程;並びに
(B)(B1)工程(A)の反応生成物を、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物担体担持された触媒と、液相で接触させる工程、あるいは
(B2)工程(A)の反応生成物を、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒と、及び/又は多孔質シリカと、気相で接触させる工程
を含む、一般式(3):




(式中、R1及びnは、前記と同義である)
で示されるイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明2は、工程(A)における酵素が、担体に固定化された固定化酵素である、本発明1のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明3は、前記固定化酵素が、固定床として反応容器内挿されている、本発明1のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明4は、工程(A)の反応を、反応に不活性溶媒の存在下で行なう、本発明1〜3のいずれかのイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明5は、前記溶媒が、脂肪族溶媒芳香族溶媒及びエーテル溶媒からなる群より選択される少なくとも1種の溶媒である、本発明4のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明6は、工程(A)の反応生成物がカルバメート化合物を含む、本発明1〜5のいずれかのイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明7は、工程(B)が、工程(B1)である、本発明1〜6のいずれかのイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明8は、工程(B1)における触媒が、焼成体である、本発明7のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明9は、工程(B1)における触媒が、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の水溶液に担体を含浸させ、次いで乾固及び/又は濾過し、得られた固体焼成した焼成体である、本発明8のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明10は、前記金属化合物の水溶液が、硝酸塩及び塩化物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の水溶液である、本発明9のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明11は、前記金属化合物の水溶液が、リチウム化合物カルシウム化合物及びマグネシウム化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の水溶液である、本発明9又は10のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明12は、前記金属化合物の水溶液が、硝酸リチウム及び/又は硝酸カルシウムの水溶液である、本発明9〜11のいずれかのイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明13は、工程(B)が、工程(B2)である、本発明1〜6のいずれかのイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明14は、工程(B2)において、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒を用いる、本発明13のイソシアネート化合物の製造方法に関する
本発明15は、前記触媒が、焼成体である、本発明14のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明16は、前記触媒が、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の水溶液に担体を含浸させ、次いで乾固及び/又は濾過し、得られた固体を焼成した焼成体である、本発明15のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明17は、前記金属化合物の水溶液が、硝酸塩及び塩化物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の水溶液である、本発明16のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明18は、前記金属化合物の水溶液が、リチウム化合物、カルシウム化合物及びマグネシウム化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の水溶液である、本発明16又は17のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明19は、前記金属化合物の水溶液が、硝酸リチウム及び/又は硝酸カルシウムの水溶液である、本発明16〜18のいずれかのイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明20は、工程(B2)において多孔質シリカを用いる、本発明13のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明21は、前記多孔質シリカが、非晶質シリカである、本発明20のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明22は、前記多孔質シリカが、平均細孔径8nm〜300μmを有する、本発明20又は21のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明23は、一般式(4):




(式中、
R11は、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、
R12は、互いに独立して、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、
pは、1〜4の整数を示す)で示されるカルバメート化合物を、多孔質シリカと、気相で接触させる工程を含む、一般式(5):




(式中、R11及びpは、前記と同義である)で示されるイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明24は、前記多孔質シリカが、非晶質シリカである、本発明23のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明25は、前記多孔質シリカが、平均細孔径8nm〜5μmを有する、本発明23又は24のイソシアネート化合物の製造方法に関する。
本発明26は、アミン化合物とカーボネート化合物との反応生成物と、気相又は液相で接触させることによりイソシアネート化合物を与える、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持されたイソシアネート製造用触媒に関する。
本発明27は、アミン化合物とカーボネート化合物との反応生成物と、気相で接触させることによりイソシアネート化合物を与える、多孔質シリカからなるイソシアネート製造用触媒に関する。
本発明28は、前記反応生成物が、カルバメート化合物を含む、本発明26又は27のイソシアネート製造用触媒に関する。
本発明29は、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の水溶液に担体を含浸させ、次いで乾固及び/又は濾過し、得られた固体を焼成した焼成体である、イソシアネート製造用触媒に関する。
本発明30は、多孔質シリカからなる、気相でのイソシアネート製造用触媒に関する。

発明の効果

0011

本発明により、アミン化合物とカーボネート化合物とから、中間体として生成するカルバメート化合物を単離・精製することなく、直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造することができる。

図面の簡単な説明

0012

実施例で用いた気相固定床方式の一例の概略図である。
実施例で用いた気相固定床方式の別の例の概略図である。

発明を実施するための最良の形態

0013

本発明は、アミン化合物とカーボネート化合物を出発原料とし、中間体として生成するカルバメート化合物を特段の処理に付すことなく(例えば、単離・精製等)、直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造する方法である。

0014

本発明の方法は、工程(A)及び工程(B)を含み、工程(A)は、アミン化合物とカーボネート化合物との反応を行なう工程であり、工程(B)は、工程(A)の反応生成物からイソシアネート化合物を製造する工程であり、工程(B)は、反応が行われる相によって、工程(B1)及び工程(B2)に分けられる。以後、各工程に分けて説明する。

0015

本発明は、(A)酵素の存在下、一般式(1):

0016

0017

(式中、
R1は、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、
nは、1〜4の整数を示す)
で示されるアミン化合物と、一般式(2):

0018

0019

(式中、R2は、互いに独立して、置換基を有していても良い炭化水素基を示す)で示されるカーボネート化合物とを反応させる工程を含む。

0020

本発明の工程(A)において使用するアミン化合物は、前記一般式(1)で示される。一般式(1)において、R1は、置換基を有していても良い炭化水素基である。

0021

一般式(1)において、nは1〜4の整数であり、nは、R1の対応する結合価数により定まるものであり、例えば、R1が1価の基(例えば、シクロヘキシル基)である場合には、nは1であり、R1が2価の基(例えば、シクロキシレン基)である場合には、nは2である。

0022

一般式(1)において、nが1の場合、R1は、置換基を有していても良い1価の炭化水素基であり、このような炭化水素基としては、例えば、メチル基エチル基プロピル基ブチル基、ペンチル基ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基ドデシル基オクタデシル基等の炭素原子数1〜18のアルキル基、好ましくはヘキシル基;
プロペニル基ブテニル基ペンテニル基ヘキセニル基等の炭素原子数2〜6のアルケニル基、好ましくはプロペニル基;
シクロプロピル基シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロオクチル基、ジメチルシクロヘキシル基、イソリル基、ノルボルニル基デカリル基、アダマンチル基等の炭素原子数3〜10のシクロアルキル基、好ましくはシクロヘキシル基;
フェニル基トリル基キシリル基ナフチル基ビフェニリル基アントリル基トリメチルフェニル基等の炭素原子数6〜14のアリール基、好ましくはトリル基が挙げられる。これらの基は、各種異性体を含む。

0023

一般式(1)において、nが2の場合、R1は、置換基を有していても良い2価の炭化水素基であり、このような炭化水素基としては、例えば、メチレン基エチレン基プロピレン基ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基、2−メチルプロピレン基、2−メチルへキシレン基、テトラメチルエチレン基等の炭素原子数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基、好ましくはへキシレン基;
シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、メチレントリメチルシクロヘキシル基、ビシクロへキシレン基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,6−ジイル基等の炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基、好ましくはシクロへキシレン基;
1,4−ジメチレンシクロペンタン基、1,4−ジエチレンシクロペンタン基、1,4−ジメチレンシクロヘキサン基、1,4−ジエチレンシクロヘキサン基等の炭素原子数5〜14のアルキレンシクロアルキレン−アルキレン基、好ましくは1,3−ジメチレンシクロヘキサン基;
フェニレン基トリレン基、ジメチルフェニレン基、ナフチレン基ビフェニレン基アントリレン基トリメチルフェニレン基等の炭素原子数6〜20のアリーレン基、好ましくはトリレン基;
プロピレンビスシクロヘキシレン)等の炭素原子数7〜20のシクロアルキレン−アルキレン−シクロアルキレン基、好ましくはメチレンビスシクロヘキシレン基
フェニレンビス(メチレン)基等の炭素原子数8〜24のアルキレン−アリーレン−アルキレン基;
メチレンビス(フェニレン)基等の炭素原子数13〜30のアリーレン−アルキレン−アリーレン基;が挙げられる。アルキレン基は、エチリデン基、プロピリデン基、ブチリデン基、ペンチリデン基、ヘキシリデン基等の炭素原子数2〜6のアルキリデン基であってもよく、好ましくはプロピリデン基である。これらの基は、各種異性体を含む。

0024

一般式(1)において、nが3の場合、R1は、置換基を有していても良い3価の炭化水素基であり、このような炭化水素基としては、例えば、メタンエタンプロパンブタン、ペンタン、へキサン、ヘプタン、オクタンノナンデカンドデカン、2−メチルプロバン、2−メチルへキサン、テトラメチルエタン等の炭素原子数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルカンから誘導される3価の残基であり、好ましくはペンタンから誘導される3価の残基;
シクロプロパンシクロブタン、シクロペンタン、シクロへキサン、メチレン−トリメチルシクロヘキサン、ビシクロへキサン、メチレンビスシクロへキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等の炭素原子数3〜20のシクロアルカンから誘導される3価の残基であり、好ましくはシクロへキサンから誘導される3価の残基;
ベンゼントルエンキシレンナフタレンビフェニルアントラセントリメチルベンゼン等の炭素原子数6〜20のアレーンから誘導される3価の残基であり、好ましくはベンゼンから誘導される3価の残基が挙げられる。これらの基は、各種異性体を含む。

0025

一般式(1)において、nが4の場合、R1は、置換基を有していても良い3価の炭化水素基であり、このような炭化水素基としては、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、へキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、2−メチルプロバン、2−メチルへキサン、テトラメチルエタン等の炭素原子数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルカンから誘導される4価の残基であり、好ましくはペンタンから誘導される3価の残基;
シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロへキサン、メチレン−トリメチルシクロヘキサン、ビシクロへキサン、メチレンビスシクロへキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等の炭素原子数3〜20のシクロアルカンから誘導される4価の残基であり、好ましくはシクロへキサンから誘導される3価の残基;
ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、ビフェニル、アントラセン、トリメチルベンゼン等の炭素原子数6〜20のアレーンから誘導される4価の残基であり、好ましくはベンゼンから誘導される3価の残基である。これらの基は、各種異性体を含む。

0026

一般式(1)において、置換基を有していても良い炭化水素における置換基としては、例えば、ハロゲン原子フッ素原子塩素原子臭素原子ヨウ素原子)、シアノ基カルボキシル基アルコキシル基(例えば、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、具体的にはメトキシ基エトキシ基プロポキシ基、ブトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、炭素原子数6〜12のアリールオキシ基、具体的にはフェノキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基プロピルチオ基、ブチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、炭素原子数6〜12のフェニルチオ基等)、(メタアクリロイルオキシ基等が挙げられる。置換基としては、(メタ)アクリロイルオキシ基が好ましい。

0027

本発明の工程(A)において使用するアミン化合物としては、例えば、ヘキシルアミンオクチルアミンドデシルアミンオクタデシルアミン等のモノアミン化合物;1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,3−又は1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−又は1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2,4’−又は4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−(アミノメチル)−シクロヘキサン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチル−1−アミノシクロヘキサン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、1,3−又は1,4−ジアミノメチルベンゼン、1,3−又は1,4−ジアミノベンゼン、2,4’−又は4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−又は2,6−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノビフェニル、2,4−又は2,6−ジアミノトルエン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン等のジアミン化合物;1,3,6−トリアミノヘキサン等のトリアミン化合物が挙げられる。なお、これらの化合物の炭化水素部位は各種異性体を含む。

0028

アミン化合物として、好ましくは、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンである。

0029

アミン化合物は、単独又は二種以上を併用しても良い。

0030

本発明の工程(A)において使用するカーボネート化合物は、前記の一般式(2)で示される。一般式(2)において、R2は、置換基を有していても良い炭化水素基であり、このような炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素原子数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられるが、好ましくは炭素原子数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基等、更に好ましくはメチル基、エチル基である。これらの基は各種異性体を含む。

0031

一般式(2)において、置換基を有していても良い炭化水素における置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。

0032

本発明の工程(A)において使用するカーボネート化合物としては、例えば、ジメチルカーボネートジエチルカーボネートジプロピルカーボネートジブチルカーボネート等が挙げられるが、好ましくはジメチルカーボネート又はジエチルカーボネートである。これらカーボネート化合物は、単独又は二種以上を併用しても良い。

0033

カーボネート化合物の使用量は、アミン化合物1モルに対して、好ましくは1〜100モルである。カーボネート化合物の使用量をこの範囲にすることで、アミン化合物の残存量を低減することができ、これにより工程(A)で生成しているカルバメート化合物(イソシアネート化合物の前駆体)とアミン化合物との反応を抑制することができる。カーボネート化合物の使用量は、アミン化合物1モルに対して、更に好ましくは1〜50モル、より好ましくは2〜20モル、特に好ましくは2〜15モル、最も好ましくは2〜10モルである。

0034

本発明の工程(A)で使用される酵素としては、加水分解酵素が好ましい。中でも好ましくはプロテアーゼエステラーゼリパーゼであり、より好ましくは肝臓由来のエステラーゼ(PLE)、豚肝臓由来のリパーゼ(PPL)、酵母又は細菌から単離可能な微生物のリパーゼであり、更に好ましくはバルクホルデリアセパシアシュードモナス・セパシア)(Burkholderia cepacia(Pseudomonas cepacia))を起源とするリパーゼ(例えば、Amano PS(アマノエンザイム社製)等)、カンジダアンタークティカ(Candida antarctica)を起源とするリパーゼ(例えば、Novozym 435(ノボザイム社製)等)、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor Miehei)を起源とするリパーゼ(例えば、Lipozyme RMIM(ノボザイム社製)等)、サーモマイセス・ラヌギノサス(Thermomyceslanuginosus)を起源とするリパーゼ(LipaseTL)、ムコール・ミエヘイ(Mucor Miehei)を起源とするリパーゼ(Lipase MM)、とりわけ好ましくはカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)を起源とするリパーゼである。これらの酵素は、単独又は二種以上を併用しても良い。これらの酵素は、天然の形又は固定化酵素として市販品をそのまま使用することができるが、固定床での反応を考慮すると固定化酵素が好適に使用される。これら加水分解酵素は、上記のような微生物から得られた加水分解酵素をコードする遺伝子を、酵母や糸状菌のような適切な宿主に導入して得られた組換え体培養物から得たものであってもよい。

0035

加水分解酵素の組換え発現のために使用される組換えDNA技術は、当該分野において公知である。加水分解酵素のアミノ酸配列は上記のものに限定されず、例えば、これらの配列において、1個又は数個アミノ酸欠失置換又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ加水分解酵素活性を有するタンパク質を本発明に好適に使用することができる。あるいは、これらの配列と、例えば90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは97%以上の配列同一性を示すアミノ酸配列からなり、かつ加水分解酵素活性を有するタンパク質も本発明に好適に使用することができる。

0036

酵素は、天然の形又は固定化酵素として市販されているものを、化学的処理又は物理的処理を行った後に使用することもできる。

0037

化学的処理又は物理的処理方法としては、例えば、酵素を緩衝液に溶解させ(必要に応じて有機溶媒を存在させても良い)、これをそのまま、又は攪拌した後、凍結乾燥する等の方法が挙げられる。凍結乾燥としては、例えば、J.Am.Chem.Soc.,122(8),1565−1571(2000)記載の水溶液又は水分を含む物質を急速に氷点以下の温度で凍結させ、その凍結物水蒸気圧以下に減圧して水を昇華させて除去し、物質を乾燥させる方法が挙げられる。当該処理によって、触媒活性反応性選択性等)を向上させることができる。

0038

酵素の使用形態としては、担体に固定化されている固定化酵素が好ましく、より好ましくは固定化酵素であって、更に固定床として反応容器に内挿されているものが好ましい。酵素を固定化することにより、反応終了後に酵素の回収等が容易となり、更に内挿することによって懸濁床だけでなく、固定床としての反応形態を選択することもでき、利便性が高い。

0039

酵素の使用量としては、アミン化合物1gに対して、0.1〜1000mgが好ましく、更に好ましくは1〜200mg、より好ましくは10〜100mgである。酵素の使用量は液空間速度LHSV=Liquid Hourly Space Velocity)にて示すこともでき、この場合、酵素の使用量は、好ましくは0.01〜50である。酵素の使用量をこの範囲にすることによって、工程(A)の反応において、十分な反応速度が得られる。酵素の使用量は、更に好ましくは0.05〜20、より好ましくは0.1〜10である。

0040

本発明の工程(A)の反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行われるが、酵素の安定性の点から、溶媒の存在下で行なわれることが好ましい。

0041

溶媒は、反応に不活性な溶媒であれば限定されず、酵素を失活させないものから好ましく選択することができる。具体的には、脂肪族溶媒、芳香族溶媒及びエーテル溶媒(中でも非環状エーテル系溶媒)からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。

0042

脂肪族溶媒は、脂肪族炭化水素系溶媒及びハロゲン化された脂肪族炭化水素系溶媒を包含し、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンエチルシクロヘキサンイソプロピルシクロヘキサンシクロヘプタン等の炭素原子数5〜10のシクロアルカン類クロロシクロペンタン、クロロシクロヘキサン等の炭素原子数5〜10のハロゲン化シクロアルカン類が挙げられる。反応後の溶媒除去の点から、好ましくは炭素原子数5〜10のシクロアルカン類、更に好ましくはシクロヘキサン、メチルシクロヘキサンである。これらの溶媒は、単独又は二種以上を併用しても良い。

0043

芳香族溶媒は、芳香族炭化水素系溶媒及びハロゲン化された芳香族炭化水素系溶媒を包含し、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類クロロベンゼンジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類が挙げられる。好ましくは芳香族炭化水素類、更に好ましくはトルエン、キシレンである。これらの溶媒は、単独又は二種以上を併用しても良い。

0044

エーテル溶媒としては、非環状エーテル溶媒が好ましく、例えば、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテルジイソプロピルエーテル等の炭素原子数2〜8のジアルキルエーテル類;シクロペンチルメチルエーテル、シクロペンチルエチルエーテル等の炭素原子数5〜18のシクロアルキルアルキルエーテル類;ベンジルフェニルエーテルベンジルメチルエーテル等のアラルキルアルキルエーテル類ジベンジルエーテル等のジアラルキルエーテル類ジフェニルエーテル、ジ(p−トリルエーテル等の炭素原子数7〜18のジアリールエーテル類が挙げられる。好ましくはジアルキルエーテル類、シクロヘキシルアルキルエーテル類であり、更に好ましくはジアルキルエーテル類、より好ましくはジイソプロピルエーテルである。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を併用しても良い。

0045

溶媒は、好ましくは、炭素原子数5〜10のシクロアルカン類、芳香族炭化水素類及びジアルキルエーテル類からなる群より選択される1種以上であり、より好ましくは、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン及びジイソプロピルエーテルからなる群より選択される1種以上である。

0046

工程(A)で溶媒を使用する場合、溶媒の量は、アミン化合物1gに対して、好ましくは0.5〜200mL、更に好ましくは1〜50mL、より好ましくは1〜20mLである。複数種の溶媒を併用する場合、その混合比は、適宜選択することができ、特に制限されない。

0047

工程(A)は、例えば、アミン化合物、カーボネート化合物、酵素及び場合により溶媒を混合して、攪拌しながら反応させることによって行なうことができる。その際の反応温度は、好ましくは20℃〜90℃、更に好ましくは40℃〜90℃、より好ましくは40℃〜70℃であり、反応圧力は、好ましくは常圧下又は減圧下である。この範囲で工程(A)の反応を行うことにより、酵素を不活性化することなく反応を進行させることができる。反応途中に生成するアルコール等の低沸点成分を除去しながら行っても良い。

0048

工程(A)に使用する製造装置は、工程(A)での反応を行うことができ、且つ工程(B)での反応のため、反応生成物を移送できる形態を有することが好ましい。工程(A)の終了後、そのまま移送できる形態を有することが望ましく、酵素の使用態様により、固定床又は流動床のいずれかを選択することができる。特に、固定化酵素を使用する場合には、固定化酵素が固定床として反応容器に内挿されている形態であることが望ましく、例えば、不活性な樹脂でできたチューブ内壁に固定化酵素を、物理的又は化学的手法により充填又は付着させた形態が好ましい。

0049

工程(A)の終了後、そのまま、あるいは物理的な操作を施した後、反応生成物を、工程(B)を行うことができる。

0050

物理的な操作とは、工程(A)の終了後、更に化学的な反応を起こさない程度の操作をいい、例えば、工程(B)の反応器に移送するための操作が挙げられる。移送のための操作には、例えば、移送に不都合がないようにする等の目的で、反応液を加熱、冷却する操作、物理的吸着により異物を取り除く操作(フィルターでの濾過、活性炭処理等)、溶媒を留去させたり、反応に不活性な溶媒を追加したり、反応液を分割したりして、全体の容積を調整する操作等が挙げられる。その大きさや程度等は適宜選択することができる。

0051

移送のための装置としては、例えば、反応液を移送するための連結部分を設け、更に流速を調整するための邪魔板やフィルター、物理的吸着を促すための多孔質構造を有する固体(例えば、活性炭等)を設置した装置等が挙げられる。その大きさや程度等は適宜選択することができる。

0052

工程(A)の反応生成物は、アミン化合物とカーボネート化合物とが反応することにより生じたカルバメート化合物(イソシアネート化合物の原料に対応する化合物)を含む。反応生成物に、原料や副生成物が含まれていても問題ないが、原料であるアミン化合物は、カルバメート化合物と反応を起こす可能性があるため、実質的にアミン化合物は消費させておくことが望ましい。

0053

本発明は、(B)(B1)工程(A)の反応生成物を、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒と、液相で接触させる工程、あるいは
(B2)工程(A)の反応生成物を、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒と、及び/又は多孔質シリカと、気相で接触させる工程
により、一般式(3):

0054

(式中、
R1は、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、
nは、1〜4の整数を示す)
で示されるイソシアネート化合物の製造する工程を含む。

0055

一般式(3)におけるR1、nについては、一般式(1)で示されるアミン化合物に関する記載及び好ましい例示が適用される。

0056

工程(B1)は、工程(A)の反応生成物を、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒と、液相で接触させる工程である。以下において、「アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物」を、総称して「金属化合物」と称することもあり、工程(B1)における「アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒」を、「工程(B1)の触媒」と称することもある。

0057

アルカリ金属化合物としては、例えば、硝酸塩、炭酸塩炭酸水素塩ケイ酸塩等のアルカリ金属無機酸塩フッ化物、塩化物等のアルカリ金属のハロゲン化物;アルカリ金属の水酸化物;アルカリ金属の酸化物;酢酸塩シュウ酸塩等のアルカリ金属の有機酸塩が使用される。アルカリ金属化合物は、水和物であってもよい。以下も同様とする。アルカリ金属化合物は、単独又は二種以上を併用しても良い。

0058

アルカリ金属化合物のアルカリ金属としては、例えば、リチウムナトリウムカリウムルビジウムセシウムが挙げられるが、好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウム、更に好ましくはリチウムである。アルカリ金属化合物に含まれるアルカリ金属は、単独でも、二種以上であってもよい。

0059

アルカリ土類金属化合物としては、例えば、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、ケイ酸塩等のアルカリ土類金属の無機酸塩;フッ化物、塩化物等のアルカリ土類金属のハロゲン化物;アルカリ土類金属の水酸化物;アルカリ土類金属の酸化物;酢酸塩、シュウ酸塩等アルカリ土類金属の有機酸塩が使用される。アルカリ土類金属化合物は、水和物であってもよい。以下も同様とする。アルカリ土類金属化合物は、単独又は二種以上を併用しても良い。

0060

アルカリ土類金属化合物のアルカリ土類金属としては、例えば、ベリリウムマグネシウムカルシウムストロンチウムバリウム等が挙げられるが、好ましくはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、更に好ましくはカルシウムである。アルカリ土類金属化合物に含まれるアルカリ土類金属は、単独でも、二種以上であってもよい。

0061

担体の粒子径は、特に限定されないが、通常、0.5mm〜10mmである。担体は、平均細孔径が8nm〜300μmであるものを使用することができる。ここで、平均細孔径は、50nm以下は物理吸着法窒素吸着法)によって測定した値であり、50nm超は、水銀圧入法で測定した値である。工程(B1)の触媒としては、平均細孔径が8nm〜50μmのものが好ましく、更に好ましくは平均細孔径が8nm〜5μmのものであり、より好ましくは平均細孔径が8nm〜1μmのものである。

0062

担体としては、例えば、活性炭;シリカアルミナシリカアルミナジルコニアチタニア等の金属酸化物;、チタニアシリカ、チタニアジルコニア、ジルコニアシリカ、ハイドロタルサイト等の複合金属酸化物カオリンスメクタイトベントナイトクロライトイライト等の粘土鉱物ゼオライト等のメタロシリケートシリカゾルアルミナゾル等の金属酸化物前駆体が挙げられる。好ましくは金属酸化物、複合金属酸化物、更に好ましくはシリカ、アルミナ、シリカアルミナ、より好ましくはシリカであり、最も好ましくは、平均細孔径8nm〜1μmの多孔質シリカである。

0063

工程(B1)の触媒は、異なる種類の金属化合物を同じ担体に担持されたもの、又は別々の担体に金属化合物を担持された後に物理的に混合したものであってもよい。

0064

工程(B1)の触媒における担体への金属化合物の担持量は、金属に換算で、好ましくは0.01〜50質量%、更に好ましくは0.05〜30質量%、より好ましくは0.1〜20質量%であり、これらの数値はICP−AES法(誘導結合プラズマ法)等を用いて測定することができる。

0065

工程(B1)の触媒は、担体及び金属化合物(アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物)から調製することができる。工程(B1)の触媒は、焼成体であることが好ましく、更に好ましくは300〜1000℃で焼成された焼成体、より好ましくは400〜800℃で焼成された焼成体であり、とりわけ好ましくは450〜600℃で焼成された焼成体でありる。このような焼成体は、例えば、金属化合物の水溶液に担体を含浸させ、次いで乾固及び/又は濾過し、得られた固体を焼成させることにより得ることができる。金属化合物(好ましくは、リチウム化合物、カルシウム化合物)の水溶液は、硝酸塩及び塩化物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の水溶液が好ましく、例えば、硝酸リチウム及び/又は硝酸カルシウムの水溶液が挙げられる。

0066

金属化合物の水溶液への担体の含浸方法としては、一般的な含浸方法を採用することができ、ポアフィリング法蒸発乾固法、平衡吸着法、Incipient wetness法が好ましい。

0067

含浸後、乾固及び/又は濾過し、得られた固体を焼成させることにより得ることができる。乾固、濾過の方法としては、一般的な方法を採用することができる。得られた固体は、焼成前に乾燥させることができる。その際の乾燥温度は、好ましくは50〜150℃、更に好ましくは80〜120℃であり、乾燥時間は、実質的に水が除去できる時間であれば特に限定されないが、好ましくは6〜36時間、更に好ましくは12〜24時間である。

0068

得られた固体は、場合により乾燥させた後、焼成することができる。焼成条件は、金属化合物や担体の種類や形態、担持量等、更には乾燥状態によって適宜、調整することができる。その焼成温度は、好ましくは300℃〜1000℃である。この範囲で焼成することで、本発明の工程(B1)において必要な触媒活性(触媒活性の向上や選択性の向上等)を得ることができる。焼成温度は、更に好ましくは400〜800℃であり、より好ましくは450〜600℃である。焼成時間は、十分に焼成がなされる時間であれば特に限定されないが、好ましくは1〜10時間、更に好ましくは2〜5時間である。

0069

具体的には、アルカリ金属(好ましくはリチウム)の硝酸塩及び/アルカリ土類金属(好ましくはカルシウム)の硝酸塩の水溶液に、シリカ(好ましくは平均細孔径8nm〜1μmの多孔質シリカ)を含浸させて、乾固及び/又は濾過し、得られた固体を、好ましくは300℃〜1000℃、更に好ましくは400〜800℃で、より好ましくは500〜600℃で、空気中(酸素存在下)で焼成することにより得ることができる。

0070

工程(B1)の触媒の使用量は、工程(A)の反応生成物に含まれるカルバメート化合物の存在量に依存するが、工程(A)において使用したアミン化合物1モルに対して、好ましくは0.1〜100質量%であり、更に好ましくは0.5〜50質量%である。この場合、工程(A)において、アミン化合物が実質的に完全に消費されていることが好ましい。

0071

工程(B1)に付す、工程(A)の反応生成物は、不活性な溶媒を使用する等して全容量を調整したものであっても良い。不活性な溶媒における「不活性」とは、工程(A)終了時に主成分として存在しているカルバメート化合物や工程(B1)の反応生成物であるイソシアネート化合物、更には使用する触媒に対して影響を及ぼさないことを意味する。

0072

不活性な溶媒としては、例えば、フタル酸ジオクチルフタル酸ジデシルフタル酸ジドデシル等のエステル類ジベンジルトルエントリフェニルメタンフェニルナフタレン、ビフェニル、テルフェニルジエチルビフェニル、トリエチルビフェニル、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン等の芳香族系炭化水素が挙げられる。これらの溶媒は、単独又は二種以上を併用しても良い。その使用量は、反応装置や反応形態に依存して、適宜調整することができる。

0073

工程(B1)は、例えば、工程(A)で得られた反応生成物、工程(B1)の触媒(アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒)、及び場合により不活性溶媒を混合し、攪拌しながら接触させることにより行うことができる。その際の反応温度は、好ましくは80℃〜350℃、更に好ましくは100℃〜300℃、より好ましくは150℃〜220℃であり、反応圧力は、好ましくは常圧下又は減圧下である。この範囲で工程(B1)の反応を行うことにより、工程(B1)において高い反応速度を得ることができとともに、工程(B1)の反応における副生成物の発生を抑制して、収率良く目的物のイソシアネート化合物を得ることができる。工程(B1)で使用することができる不活性溶媒としては、工程(A)の反応生成物の全容量を調整するために例示された溶媒が挙げられる。

0074

工程(B1)では、反応途中で副生する低沸点成分(例えば、アルコール等)や原料の一部として残存する化合物(例えば、工程(A)で未反応のカーボネート化合物等)を除去しながら行っても良い。また、目的物であるイソシアネート化合物の沸点が低いようであれば、生成するイソシアネート化合物を取り出しながら行っても良い。

0075

このように、工程(B1)の反応系から成分を除去又は取り出しながら行う場合には、反応器がそのような操作のための装置(例えば、蒸留装置トラップ等)を備えていることが望ましい。また、除去や取り出しは減圧下で行うのが望ましいが、その際の圧力は、好ましくは0.1〜90kPa、更に好ましくは0.5〜30kPaである。

0076

工程(B2)は、工程(A)の反応生成物を、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒、及び/又は多孔質シリカと、気相で接触させる工程である。

0077

工程(B2)では、工程(A)の終了後、加熱及び/又は減圧するなどして、反応生成物を気化させたものを反応に付す。気化に先立ち、場合により物理的な操作(移送のための操作等)を行うことができる。

0078

気化のための加熱及び/又は減圧の条件は、適宜、選択することができる。工程(A)の反応生成物はカルバメート化合物を主成分とするため、このカルバメート化合物が気化し得る温度を選択することができ、例えば、250〜500℃、好ましくは300〜450℃とすることができる。また、圧力は、加熱温度との関係から変動させることができるが、作業性の点から、例えば、0.1〜90kPa、好ましくは0.1〜30kPaとすることができる。

0079

工程(B2)では、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒、多孔質シリカ又はこれらの組合せを使用する。

0080

工程(B2)におけるアルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒(以下、工程(B2)の触媒という)は、工程(B1)の触媒に関する記載及び好ましい例示が適用される。ただし、工程(B2)の触媒の担体は、工程(B1)の触媒と同様に、平均細孔径が8nm〜300μmであるものを使用することができるが、平均細孔径が30nm〜50μmのものが好ましく、更に好ましくは平均細孔径が30nm〜5μmのものであり、より好ましくは平均細孔径が30nm〜1μmのものである。

0081

工程(B2)における多孔質シリカは、それ自体が触媒として機能するものである。多孔質シリカとしては、工程(B1)の触媒と同様に、平均細孔径が8nm〜300μmであるものを使用することができるが、これに限定されない。反応活性及び選択性の点から、平均細孔径が8nm〜5μmが好ましく、10nm〜5μmであるシリカがより好ましく、更に好ましくは、10nm〜1μmであり、特に好ましくは30nm〜1μmである。ここで、平均細孔径は、50nm以下は物理吸着法(窒素吸着法)によって測定した値であり、50nm超は、水銀圧入法で測定した値である。

0082

多孔質シリカは、反応活性及び選択性の点から、細孔容積が0.1〜2mL/gであることが好ましく、より好ましくは0.3〜1.5mL/gであり、更に好ましくは0.5〜1mL/gである。また、比表面積が1〜800m2/gであることが好ましく、より好ましくは5〜300m2/gであり、更に好ましくは10〜100m2/gである。

0083

多孔質シリカとしては、非晶質シリカが挙げられ、乾式法又は湿式法で製造した合成非晶質シリカのいずれも使用することができる。また、非晶質シリカは、例えば、水分を含んだ市販品をそのまま、反応に供することができる。シリカゲルも好適に使用することができる。

0084

多孔質シリカとしては、富士シリシア化学社製キャリアクトQ10、キャリアクトQ50、キャリアクトQ100、キャリアクトQ300等が挙げられる。

0085

多孔質シリカは、装置に適用できるようにい分けして使用することもできる。

0086

本発明の工程(B2)は、工程(A)から移送された反応生成物を、気相で、工程(B2)の触媒及び/又は多孔質シリカと接触させることにより、目的とするイソシアネート化合物を製造する工程である。これにより、アミン化合物とカーボネート化合物から、中間体として生成するカルバメート化合物を単離・精製することなく、直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造することができる。ただし、装置の形態や容量の観点から、直接的又は連続的な反応を損なわない程度において、必要な装置を備えたり、必要な操作を施したりすることができる。

0087

本発明の工程(B2)では、固定床方式、移動床方式、流動床方式等の気相での固体触媒反応に用いられる方式を採用することができ、中でも、気相固定床方式が好ましい。

0088

気相固定床方式は、例えば、原料タンク(1)、基質供給ポンプ(2)、触媒を充填した管状反応器(3)、反応器を加熱する熱源管状電気炉等)(4)、生成物熱交換器(6)、凝縮した生成物のイソシアネート化合物を回収する受器(7)、アルコール凝縮のための熱交換器(8)、アルコール取得のための受器(9)、真空ポンプ(17)に繋いだ真空ラインで構成することができるが、これに限定されない。

0089

工程(B2)では、工程(A)の反応生成物の供給速度1g/hに対して、工程(B2)の触媒は、好ましくは0.01〜10g、より好ましくは0.02〜5gで用いられ、多孔質シリカは、好ましくは0.05〜20g、より好ましくは0.2〜9gで用いられる。

0090

工程(B2)では、工程(A)の反応生成物の供給速度は、触媒1gに対して、好ましくは0.1〜100g/hであり、より好ましくは0.2〜50g/hであり、更に好ましくは0.2〜10g/hである。

0091

工程(B2)における反応は、工程(A)の反応生成物が気化された状態であれば、窒素等の不活性ガスを同伴させて行なっても、不活性ガスを使用せずに行ってもよく、常圧又は減圧下に行なってもよい。

0092

本発明の工程(A)及び工程(B)によって得られたイソシアネート化合物は、工程(B)(工程(B1)又は工程(B2))後の反応液から、例えば、濾過、濃縮、抽出、蒸留、昇華、再結晶カラムクロマトグラフィー等の一般的な操作によって単離・精製することができる。得られたイソシアネート化合物は、更に精製を繰り返すことで高純度のイソシアネート化合物とすることができる。

0093

本発明の工程(B1)及び(B2)で用いられるアルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群より選択される少なくとも1種の金属化合物が担体に担持された触媒で使用する触媒、及び工程(B2)で用いられる多孔質シリカは、アミン化合物とカーボネート化合物とを反応させることで得られる反応生成物(カルバメート化合物を主成分とする)を直接接触させたとしても活性を損なわずにイソシアネート化合物へと誘導できる新規なイソシアネート製造用触媒でもある。

0094

更に、本発明は、一般式(4):




(式中、
R11は、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、
R12は、互いに独立して、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、
pは、1〜4の整数を示す)で示されるカルバメート化合物を、多孔質シリカと、気相で接触させる工程を含む、一般式(5):




(式中、R11及びpは、前記と同義である)で示されるイソシアネート化合物の製造方法に関する。

0095

一般式(4)において、R11は、一般式(1)におけるR1に関する記載及び好ましい例示が適用される。適用において、nはpと読み替えることとする。

0096

一般式(4)において、R12は、一般式(2)におけるR2に関する記載及び好ましい例示が適用される。

0097

一般式(4)のカルバメート化合物としては、例えば、メチルヘキシルカルバメート、メチルオクチルカルバメート、メチルドデシルカルバメート、メチルオクタデシルカルバメート、1,4−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ブタン、1,4−ビス(エトキシカルボニルアミノ)ブタン、1,4−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)ブタン、1,5−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ペンタン、1,6−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ヘキサン、1,6−ビス(エトキシカルボニルアミノ)ヘキサン、1,6−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)ヘキサン、1,8−ビス(メトキシカルボニルアミノ)オクタン、1,8−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)オクタン、1,8−ビス(フェノキシカルボニルアミノ)−4−(フェノキシカルボニルアミノメチル)オクタン、1,9−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ノナン、1,9−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)ノナン、1,10−ビス(メトキシカルボニルアミノ)−デカン、1,12−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)−ドデカン、1,12−ビス(メトキシカルボニルアミノ)−ドデカン、1,12−ビス(フェノキシカルボニルアミノ)−ドデカン、1,3,6−トリス(メトキシカルボニルアミノ)ヘキサン、1,3,6−トリス(フェノキシカルボニルアミノ)ヘキサン等の脂肪族系カルバメート化合物が挙げられ、好ましくはメチルヘキシルカルバメート、メチルオクチルカルバメート、メチルドデシルカルバメート、1,4−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ブタン、1,5−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ペンタン、1,6−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ヘキサン、1,8−ビス(メトキシカルボニルアミノ)オクタン、1,9−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ノナン、1,10−ビス(メトキシカルボニルアミノ)−デカン、1,12−ビス(メトキシカルボニルアミノ)−ドデカン等である。

0098

また、脂環族系カルバメート化合物としては、例えば、1,3−又は1,4−ビス(メトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサン、1,3−又は1,4−ビス(エトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサン、1,3−又は1,4−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサン、1,3−又は1,4−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン、1,3−又は1,4−ビス(エトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン、1,3−又は1,4−ビス(ブトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン、2,4’−又は4,4’−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ジシクロヘキシルメタン、2,4’−又は4,4’−ビス(エトキシカルボニルアミノ)ジシクロヘキシルメタン、2,4’−又は4,4’−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)ジシクロヘキシルメタン、2,4’−又は4,4’−ビス(フェノキシカルボニルアミノ)ジシクロヘキシルメタン、2,5−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ビス(ブトキシカルボニルアミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ビス(ブトキシカルボニルアミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、1−(メトキシカルボニルアミノ)−3,3,5−トリメチル−5−(メトキシカルボニルアミノメチル)−シクロヘキサン、1−(ブトキシカルボニルアミノ)−3,3,5−トリメチル−5−(ブトキシカルボニルアミノメチル)−シクロヘキサン、3−(メトキシカルボニルアミノメチル)−3,5,5−トリメチル−1−(メトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサン、4,4’−ビス(メトキシカルボニルアミノ)−2,2’−ジシクロヘキシルプロパン、4,4’−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)−2,2’−ジシクロヘキシルプロパン等が挙げられ、好ましくは1,3−又は1,4−ビス(メトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサン、1,3−又は1,4−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン、1−(メトキシカルボニルアミノ)−3,3,5−トリメチル−5−(メトキシカルボニルアミノメチル)−シクロヘキサン、3−(メトキシカルボニルアミノメチル)−3,5,5−トリメチル−1−(メトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサン等である。

0099

さらに、芳香族系カルバメート化合物としては、例えば、1,3−又は1,4−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)ベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(エトキシカルボニルアミノメチル)ベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(ブトキシカルボニルアミノメチル)ベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)ベンゼン、2,2’−ビス(4−プロポキシカルボニルアミノフェニル)プロパン、2,4’−又は4,4’−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、2,4’−ビス(エトキシカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、2,4’−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、4,4’−ビス(フェノキシカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、1,5−又は2,6−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ナフタレン、1,5−又は2,6−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)ナフタレン、4,4’−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ビフェニル、4,4’−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)ビフェニル、2,4−又は2,6−ビス(メトキシカルボニルアミノ)トルエン、2,4−又は2,6−ビス(エトキシカルボニルアミノ)トルエン、2,4−又は2,6−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)トルエン等が挙げられ、好ましくは1,3−又は1,4−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)ベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(ブトキシカルボニルアミノ)ベンゼン、2,4−又は2,6−ビス(メトキシカルボニルアミノ)トルエン等である。

0100

一般式(5)におけるR11及びpは、前記と同義であり、上記で例示されたカルバメート化合物を用いて、対応するイソシアネート化合物が得られる。

0101

多孔質シリカについては、工程(B2)で用いられる多孔質シリカの記載及び好ましい例示が適用される。

0102

気相反応における条件(カルバメート化合物の気化方法、反応方式、供給速度等)についても、工程(B2)における多孔質シリカを用いた場合の条件に関する記載及び好ましい例示が適用される。

0103

本発明によれば、高価な金属成分を使用せずに、簡便な方法で、カルバメート化合物からイソシアネート化合物を得ることができる。さらに、反応後、シリカを回収することができ、回収したシリカは、そのまま、あるい溶媒洗浄や、付着した有機物が除去される温度、例えば、300℃〜700℃、好ましくは400〜600℃で熱処理するなどの公知の方法により再活性化させた後、再利用することもでき、利便性が高い。

0104

次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。

0105

製造例1(シリカ担持カルシウム触媒(Ca/SiO2)の製造)
内容積50mLのフラスコに、硝酸カルシウム・4水和物1.6g(6.7mmol)及びイオン交換水13.0gを加え、攪拌しながら混合して硝酸カルシウム水溶液を得た。次いで、シリカ粉末(富士シリシア化学社製キャリアクトQ10、粒径20〜150μm、平均細孔径10nm)4.0g(66.6mmol)を加え、室温にて1時間撹拌させた。得られた懸濁液から水を蒸発乾固させた後、乾固物を110℃で12時間乾燥させた後に、空気中にて500℃で2時間焼成を行い、シリカ担持カルシウム触媒(Ca/SiO2)4.3gを得た。
得られた触媒(Ca/SiO2)を、ICP−AESで分析したところ、全触媒質量に対しするカルシウム担持割合は6.2質量%であった。

0106

製造例2(シリカ担持リチウム触媒(Li/SiO2)の製造)
内容積50mLのフラスコに、硝酸リチウム0.46g(6.7mmol)及びイオン交換水13.0gを加え、攪拌しながら混合して硝酸リチウム水溶液を得た。次いで、シリカ粉末(富士シリシア化学社製キャリアクトQ10、粒径20〜150μm、平均細孔径10nm)4.0g(66.6mmol)を加え、室温にて1時間撹拌させた。得られた懸濁液から水を蒸発乾固させた後、乾固物を110℃で12時間乾燥させた後に、空気中にて500℃で2時間焼成を行い、シリカ担持リチウム触媒(Li/SiO2)4.0gを得た。
得られた触媒(Li/SiO2)を、ICP−AESで分析したところ、全触媒質量に対しするリチウム担持割合は1.2質量%であった。

0107

製造例3(シリカ担持カルシウム触媒(Ca/SiO2)の製造)
水240.0g、ポリエチレングリコール和光純薬工業株式会社製、平均分子量20,000)19.2gをポリエチレン容器の中で混合、攪拌し、均一溶液にした。これにオルトケイ酸テトラエチル240mL、60%硝酸水溶液(和光純薬工業株式会社製)23.2gを加え、密閉し1時間激しく攪拌した。更に50℃で12時間静置し、生成したゲルを取り出し、精製水洗浄後、110℃で12時間乾燥し、空気中600℃で2時間焼成を行ってシリカゲル7.6gを得た。水銀圧入法(測定装置:Quanta Chrome Co.製全自動細孔分布測定装置Pore Master 60−GT)で測定した、このシリカゲルの平均細孔径は1.6μmであった。これを乳鉢粉砕し、粒子の大ききが1mm〜2mmの範囲にふるい分けした。硝酸カルシウム・4水和物17.7g(74.9mmol)とイオン交換水18.8gをフラスコ中で混合撹拌して硝酸カルシウム水溶液を得た。調製したシリカゲル15.0g(249.7mmol)をこの硝酸カルシウム水溶液に加えた後、110℃で12時間乾燥し、空気中500℃で2時間焼成を行って触媒(Ca/SiO2)を1.7g得た。得られた触媒(Ca/SiO2)は、触媒に対して、カルシウム化合物が、カルシウムに換算して17.0質量%担持されていた。

0108

工程(A)及び工程(B1)の組み合わせによるイソシアネート化合物の合成

0109

実施例1(n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル54g(605mmol)、トルエン100mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ0.5g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で22時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液1」と称する)はフィルターを通過させて、工程(B1)で使用する反応容器に備え付けられている滴下漏斗へと移送した。

0110

(工程(B1))
滴下漏斗(反応液1が入っている)、ヴィグリュー分留管クライゼン型)、冷却管、フラスコ及びトラップ(冷エタノールで冷却)を備えた内容積100mLのガラス製容器に、製造例1で得た触媒(Ca/SiO2)0.8g(カルシウムとして1.2mmol)、NeoSK−OIL1400(綜研テクニックス社製、主成分:ジベンジルトルエン)を10g、副生するメタノールを除去させながら180℃/6kPaにて反応を行いつつ、且つ生成したn−ヘキシルイソシアネートを含む留出物を、冷却管を通して液化させることにより取得した。なお、留出がなくなるまで4時間を要した。
得られた留出液ガスクロマトグラフィーにより分析したところ、留出液中にはn−ヘキシルイソシアネートが22.7mmol含まれていた(n−ヘキシルアミン基準の反応収率;36%)。

0111

実施例2(n−ヘキシルイソシアネートの合成)
実施例1において、触媒を、製造例2で得られた触媒に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行うと、n−ヘキシルイソシアネートが実施例1と同程度生成する。

0112

実施例3(n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル54g(605mmol)、トルエン100mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ0.5g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で24時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液2」と称す)はフィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の10%)。なお、この溶液を「反応液2の濃縮液」と称する。
(工程(B1))
ヴィグリュー分留管(クライゼン型)、冷却管、フラスコ及びトラップを備えた内容積100mLのガラス製容器に、製造例1で得られた触媒(Ca/SiO2)0.8g(カルシウムとして1.2mmol)、NeoSK−OIL1400(綜研テクニックス社製、主成分:ジベンジルトルエン)を10g、工程(A)で得られた反応液2の濃縮液を仕込み、副生するメタノールを除去しながら180℃/6kPaにて反応を行いつつ、且つ生成したn−ヘキシルイソシアネートを含む留出物を、冷却管を通して液化させることにより取得した。なお、留出がなくなるまで3時間を要した。
得られた留出液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、留出液中にはn−ヘキシルイソシアネートが21.5mmol含まれていた(n−ヘキシルアミン基準の反応収率;34%)。

0113

比較例1 (n−ヘキシルイソシアネートの合成)
実施例3において、触媒を、酸化カルシウム(CaO)に変えたこと以外は、実施例3と同様に反応を行うと、n−ヘキシルイソシアネートの前駆体であるメチル(n−ヘキシル)カルバメートが多く回収され、目的とするn−ヘキシルイソシアネートは約20%と低収率である。

0114

比較例2 (n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン19g(186mmol)、炭酸ジメチル72g(800mmol)及びナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)1.1mLを加え、攪拌しながら50℃で2.5時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液22」と称す)は、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の36%)。なお、この溶液を「反応液22の濃縮液」と称する。
(工程(B1))
ヴィグリュー分留管(クライゼン型)、冷却管、フラスコ及びトラップを備えた内容積100mLのガラス製容器に、製造例3で得られた触媒(Ca/SiO2)0.4g(カルシウムとして1.2mmol)、NeoSK−OIL1400(綜研テクニックス社製、主成分:ジベンジルトルエン)を30g、工程(A)で得られた反応液22の濃縮液を仕込み、副生するメタノールを除去しながら180℃/6kPaにて反応を行いつつ、且つ生成したn−ヘキシルイソシアネートを含む留出物を、冷却管を通して液化させることにより取得した。なお、留出がなくなるまで3時間を要した。
得られた留出液およびフラスコ内容物をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率13%(選択率13%)、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率16%で得られた。
比較例3 (n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン20g(99mmol)、炭酸ジメチル53g(588mmol)及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ10g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で8時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液25」と称す)はフィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の44%)。なお、この溶液を「反応液25の濃縮液」と称する。
(工程(B1))
ヴィグリュー分留管(クライゼン型)、冷却管、フラスコ及びトラップを備えた内容積100mLのガラス製容器に、触媒として富士シリシア化学社製キャリアクトQ300(平均細孔径300nm、粒径1.1〜2.2mm)0.4g、NeoSK−OIL1400(綜研テクニックス社製、主成分:ジベンジルトルエン)を30g、工程(A)で得られた反応液25の濃縮液を仕込み、副生するメタノールを除去しながら180℃(6kPa)にて反応を行いつつ、且つ生成したn−ヘキシルイソシアネートを含む留出物を、冷却管を通して液化させることにより取得した。なお、留出がなくなるまで2時間を要した。
得られた留出液およびフラスコ内容物をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率9%(選択率9%)、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率92%で得られた。

0115

比較例4 (n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル27g(296mmol)、トルエン63mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ5g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で8時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液26」と称す)はフィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の17%)。なお、この溶液を「反応液26の濃縮液」と称する。
(工程(B1))
ヴィグリュー分留管(クライゼン型)、冷却管、フラスコ及びトラップを備えた内容積100mLのガラス製容器に、触媒として富士シリシア化学社製キャリアクトQ300(平均細孔径300nm、粒径1.1〜2.2mm)0.4g、NeoSK−OIL1400(綜研テクニックス社製、主成分:ジベンジルトルエン)を30g、工程(A)で得られた反応液26の濃縮液を仕込み、副生するメタノールを除去しながら180℃(6kPa)にて反応を行いつつ、且つ生成したn−ヘキシルイソシアネートを含む留出物を、冷却管を通して液化させることにより取得した。なお、留出がなくなるまで2時間を要した。
得られた留出液およびフラスコ内容物をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率11%(選択率11%)、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率87%で得られた。

0116

工程(A)及び工程(B2)の組み合わせによるイソシアネート化合物の合成

0117

0118

実施例4(1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積1Lのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン30g(0.21mol)、炭酸ジメチル116g(1.3mol)、トルエン300mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ3g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で42時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液3」と称す)はフィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の11%)。なお、この溶液を「反応液3の濃縮液」と称する。
(工程(B2))
図1に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管(3)を反応器とし、触媒としてシリカを充填した部分(以下、「触媒層」)が350℃になるように外部から電気炉(4)を設置し、反応管下部に二系列ライン分岐させ、それぞれイソシアネート化合物の取得のための受器(室温)(7)及び(13)、メタノールの取得のための受器(冷エタノールで冷却)(9)及び(15)を経由し、両方のラインを真空ポンプに繋ぎ、真空ラインを連結した。二つのラインの切り替えは弁(5と10、及び11と16)片方のラインのみ開く(もう片方のラインは閉じる)ことで行った。
触媒として、富士シリシア化学社製キャリアクトQ50(平均細孔径50nm、粒径1.1〜2.2mm)2.8gを上記のパイレックスガラス管(3)に充填し、真空ポンプ(17)を起動し1.33kPaに減圧し、弁(5)、弁(10)を開とし、弁(11)、弁(16)を閉とし、150℃で加熱融解させた反応液3の濃縮液(1)をシリンジポンプ(2)にて2.2g/hで供給した。電気炉(4)で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
シリンジポンプから液状で反応管に供給された基質が、環状反応器上部の気化層で気化し、触媒層で反応し、目的物に変換される。生成物熱交換器(6)で凝縮したイソシアネート化合物を含む生成物が受器(7)に回収され始めたのを確認して30分経過後、弁(5)、弁(10)を閉とし、弁(11)、弁(16)を開とし、凝縮したイソシアネート化合物を含む生成物を受器(13)、メタノールを受器(15)に140分間回収し、受器(13)に回収された、凝縮したイソシアネート化合物を含む生成物を液体クロマトグラフィーで、受器(15)に凝縮し回収されたメタノールをガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンに対して収率48%43%(選択率48%43%)、中間体である1−イソシアナトメチル−3−メトキシカルボニルアミノメチルシクロヘキサンが収率6%で得られた。

0119

実施例5 (1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの合成)(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン10g(70mmol)、炭酸ジメチル19g(210mmol)、トルエン100mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ10g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で15時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液4」と称す)はフィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の16%)。なお、この溶液を「反応液4の濃縮液」と称する。
(工程(B2))
図1に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部に反応液4の濃縮液の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(室温)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を経由し真空ポンプに繋ぎ、真空ラインを連結した。製造例3で調製した触媒(Ca/SiO2)1.0gを上記のパイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、反応液4の濃縮液をシリンジポンプにて2.2g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を40分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンに対して収率73%(選択率73%)、中間体である1−イソシアナトメチル−3−メトキシカルボニルアミノメチルシクロヘキサンが収率17%で得られた。

0120

実施例6 (1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン10g(70mmol)、炭酸ジメチル38g(420mmol)、トルエン54mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ15g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で24時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液5」と称す)に活性炭(和光純薬工業株式会社製)5.0gを加え撹拌し、フィルターを通過させた。同様の活性炭処理と濾過を計3回行った後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の17%)。なお、この溶液を「反応液5の濃縮液」と称する。
(工程(B2))
図1に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部に反応液5の濃縮液の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(室温)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を経由し真空ポンプに繋ぎ、真空ラインを連結した。製造例3で調製した触媒(Ca/SiO2)1.0gを上記のパイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、反応液5の濃縮液をシリンジポンプにて2.2g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を40分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンに対して収率79%(選択率79%)、中間体である1−イソシアナトメチル−3−メトキシカルボニルアミノメチルシクロヘキサンが収率9%で得られた。

0121

実施例7 (1,6−ジイソシアン酸ヘキサメチレンの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、1,6−ヘキサメチレンジアミン10g(86mmol)、炭酸ジメチル47g(516mmol)、トルエン115mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ10g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で24時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液6」と称す)はフィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の11%)。なお、この溶液を「反応液6の濃縮液」と称する。
(工程(B2))
図1に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部に反応液6の濃縮液の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(室温)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を経由し真空ポンプに繋ぎ、真空ラインを連結した。製造例3で調製した触媒(Ca/SiO2)1.0gを上記のパイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、反応液6の濃縮液をシリンジポンプにて2.1g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を40分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、1,6−ジイソシアン酸ヘキサメチレンが1,6−ヘキサメチレンジアミンに対して収率60%(選択率60%)、中間体である1−イソシアナト−6−メトキシカルボニルアミノヘキサンが収率16%で得られた。

0122

実施例8 (1,6−ジイソシアン酸ヘキサメチレンの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、1,6−ヘキサメチレンジアミン10g(86mmol)、炭酸ジメチル47g(516mmol)、トルエン100mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ10g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で24時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液7」と称す)に活性炭(和光純薬工業株式会社製)10gを加え撹拌し、フィルターを通過させた。減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の11%)。なお、この溶液を「反応液7の濃縮液」と称する。
(工程(B2))
図1に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部に反応液7の濃縮液の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(室温)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を経由し真空ポンプに繋ぎ、真空ラインを連結した。製造例3で調製した触媒(Ca/SiO2)1.1gを上記のパイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、反応液7の濃縮液をシリンジポンプにて2.1g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を60分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、1,6−ジイソシアン酸ヘキサメチレンが1,6−ヘキサメチレンジアミンに対して収率61%(選択率61%)、中間体である1−イソシアナト−6−メトキシカルボニルアミノヘキサンが収率4%で得られた。

0123

実施例9 (n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
内容積250mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン25g(247mmol)、炭酸ジメチル67g(741mmol)、トルエン155mLを加え、均一溶液とした。直径10mm、長さ10cmのパイレックスガラス管を反応器とし、これにカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ10g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を1.3充填し、40℃に加熱し、これに上記均一溶液を上部から2mL/hで供給した。得られた反応液(以下「反応液8」と称す)を、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の17%)。なお、この溶液を「反応液8の濃縮液」と称する。
(工程(B))
図2に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管(21)を反応器とし、触媒としてシリカを充填した部分(以下、「触媒層」)が350℃になるように外部から電気炉(22)を設置し、反応管下部に二系列のラインに分岐させ、それぞれイソシアネート化合物の取得のための受器(室温)(25)及び(30)、メタノールの取得のための受器(冷エタノールで冷却)(27)及び(32)を経由し、出口大気解放とした。二つのラインの切り替えは弁(21、及び28)片方のラインのみ開く(もう片方のラインは閉じる)ことで行った。
触媒として、富士シリシア化学社製キャリアクトQ300(平均細孔径300nm、粒径1.1〜2.2mm)1.4gを上記のパイレックスガラス管(21)に充填し、(21)の上部からキャリアガスとしてN2(20)を流量30mL/min.で流通させ、弁(23)を開とし、弁(28)を閉とし、反応液8の濃縮液(18)をシリンジポンプ(19)にて1.9g/hで供給した。電気炉(22)で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
シリンジポンプから液状で反応管に供給された基質が、環状反応器上部の気化層で気化し、触媒層で反応し、目的物に変換される。生成物熱交換器(24)で凝縮したイソシアネート化合物を含む生成物が受器(25)に回収され始めたのを確認して30分経過後、弁(231)を閉とし、弁(28)を開とし、凝縮したイソシアネート化合物を含む生成物を受器(30)、メタノールを受器(32)に40分間回収し、それぞれの回収液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率89%(選択率94%)、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率5%で得られた(転化率95%)。

0124

実施例10 (n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル27g(296mmol)、トルエン63mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ5.5g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で17時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液9」と称す)はフィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の17%)。なお、この溶液を「反応液9の濃縮液」と称する。
(工程(B2))
図2に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部にキャリアガス(N2)および反応液9の濃縮液の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(60℃加熱)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を設置した。製造例3で調製した触媒(Ca/SiO2)1.0gを上記のパイレックスガラス管に充填し、キャリアガス(N2)流量30mL/min.を流通させ、反応液9の濃縮液をシリンジポンプにて1.9g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を30分間回収し、回収液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率85%(選択率92%)、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率8%で得られた(転化率92%)。

0125

実施例11 (n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル27g(296mmol)、トルエン63mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ6g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で24時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液10」と称す)はフィルターを通過させた。
(工程(B2))
図2に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部にキャリアガス(N2)および反応液10の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(室温)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を設置した。製造例3で調製した触媒(Ca/SiO2)1.1gを上記のパイレックスガラス管に充填し、キャリアガス(N2)流量30mL/min.を流通させ、反応液10をシリンジポンプにて1.8g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を60分間回収し、回収液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率84%(選択率84%)、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率4%で得られた。

0126

実施例12(1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン10g(70mmol)、炭酸ジメチル38g(422mmol)、トルエン54mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ10g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で24時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液11」と称す)はフィルターを通過させた。
(工程(B2))
図1に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部に反応液11の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(室温)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を経由し真空ポンプに繋ぎ、真空ラインを連結した。製造例3で調製した触媒(Ca/SiO2)2.2gを上記のパイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、反応液11をシリンジポンプにて3.8g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を15分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンに対して収率61%(選択率61%)、中間体である1−イソシアナトメチル−3−メトキシカルボニルアミノメチルシクロヘキサンが収率6%で得られた。

0127

実施例13(1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン10g(70mmol)、炭酸ジメチル38g(422mmol)、トルエン54mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ10g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で24時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液12」と称す)はフィルターを通過させた。
(工程(B2))
図1に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部に反応液12の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(室温)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を経由し真空ポンプに繋ぎ、真空ラインを連結した。触媒として富士シリシア化学社製キャリアクトQ300(平均細孔径300nm、粒径1.1〜2.2mm)3.6gを上記のパイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、反応液12をシリンジポンプにて1.9g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を60分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンに対して収率58%(選択率58%)、中間体である1−イソシアナトメチル−3−メトキシカルボニルアミノメチルシクロヘキサンが収率1%で得られた。

0128

比較例5 (1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン10g(70mmol)、炭酸ジメチル38g(422mmol)、トルエン54mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ10.0g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で24時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液15」と称す)はフィルターを通過させた。
(工程(B2))
図1に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部に反応液15の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(室温)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を経由し真空ポンプに繋ぎ、真空ラインを連結した。上記のパイレックスガラス管には触媒を充填せず、1.33kPaに減圧し、反応液15をシリンジポンプにて3.8g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を30分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの生成は確認されず、中間体である1−イソシアナトメチル−3−メトキシカルボニルアミノメチルシクロヘキサンが1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンに対して収率1%で、1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンが収率74%で回収された。

0129

実施例14 (n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル27g(296mmol)、トルエン63mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ6g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で7時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液13」と称す)に活性炭(和光純薬工業株式会社製)10gを加え撹拌し、フィルターを通過させた。なお、この溶液を「反応液13の処理液」と称する。
(工程(B))
図2に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部にキャリアガス(N2)および反応液13の処理液の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(室温)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を設置した。製造例3で調製した触媒(Ca/SiO2)1.1gを上記のパイレックスガラス管に充填し、キャリアガス(N2)流量30mL/min.を流通させ、反応液13の処理液をシリンジポンプにて1.8g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を60分間回収し、回収液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率54%(選択率54%)で得られた。

0130

実施例15 (n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル27g(296mmol)、トルエン63mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ6g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で7時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液14」と称す)に活性炭(和光純薬工業株式会社製)5.0gを加え撹拌し、フィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の17%)。なお、この溶液を「反応液14の濃縮液」と称する。
(工程(B))
図2に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部にキャリアガス(N2)および反応液14の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(室温)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を設置した。製造例3で調製した触媒(Ca/SiO2)1.1gを上記のパイレックスガラス管に充填し、キャリアガス(N2)流量30mL/min.を流通させ、反応液14をシリンジポンプにて1.9g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を60分間回収し、回収液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率74%(選択率74%)、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率16%で得られた。

0131

実施例17(n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル27g(297mmol)及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ5g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で14時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液18と称す)はフィルターを通過させた。
(工程(B2))
図2に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部にキャリアガス(N2)および反応液18の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(室温)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を設置した。製造例3で調製した触媒(Ca/SiO2)1.1gを上記のパイレックスガラス管に充填し、キャリアガス(N2)流量30mL/min.を流通させ、反応液18をシリンジポンプにて1.9g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を30分間回収し、回収液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率55%(選択率55%)、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率8%で得られた。

0132

実施例18(n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル27g(297mmol)及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ5g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で14時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液19」と称す)はフィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の47%)。なお、この溶液を「反応液19の濃縮液」と称する。
(工程(B2))
図2に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部にキャリアガス(N2)および反応液19の濃縮液の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(60℃加熱)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を設置した。製造例3で調製した触媒(Ca/SiO2)1.0gを上記のパイレックスガラス管に充填し、キャリアガス(N2)流量30mL/min.を流通させ、反応液19の濃縮液をシリンジポンプにて1.9g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を60分間回収し、回収液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率47%(選択率47%)、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率44%で得られた。

0133

実施例19(n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル27g(297mmol)及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ5g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で14時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液20」と称す)はフィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の44%)。なお、この溶液を「反応液20の濃縮液」と称する。
(工程(B2))
図2に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部にキャリアガス(N2)および反応液20の濃縮液の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(60℃加熱)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を設置した。触媒として富士シリシア化学社製キャリアクトQ300(平均細孔径300nm、粒径1.1〜2.2mm)3.7gを上記のパイレックスガラス管に充填し、キャリアガス(N2)流量30mL/min.を流通させ、反応液20の濃縮液をシリンジポンプにて1.9g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を60分間回収し、回収液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率22%(選択率22%)、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率23%で得られた。

0134

比較例6(n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル27g(296mmol)、トルエン63mL及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ5.5g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で17時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液16」と称す)はフィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の17%)。なお、この溶液を「反応液16の濃縮液」と称する。
(工程(B2))
図2に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部にキャリアガス(N2)および反応液16の濃縮液の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(60℃加熱)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を設置した。上記のパイレックスガラス管には触媒を充填せず、キャリアガス(N2)流量30mL/min.を流通させ、反応液16をシリンジポンプにて1.9g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。反応系及び反応液の組成が安定した後、反応液を60分間回収し、回収液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率4%(選択率4%)、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率99%で得られた。

0135

比較例7(1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積1000mLのガラス製容器に、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン71g(497mmol)、炭酸ジメチル282g(3100mmol)及びナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)4.5mLを加え、攪拌しながら70℃で4時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を減圧濃縮させた後、真空乾燥して白色結晶を得た。この白色結晶を「反応物1」と称する。
(工程(B2))
図1に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部に反応物1の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(室温)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を経由し真空ポンプに繋ぎ、真空ラインを連結した。触媒として富士シリシア化学社製キャリアクトQ50(平均細孔径50nm、粒径1.1〜2.2mm)2.8gを上記のパイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、150℃で加熱融解させた反応物1をシリンジポンプにて2.2g/hで供給した。しかし、反応管上部に白色固体析出し、反応を実施することが出来なかった。

0136

比較例8 (n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン19g(189mmol)、炭酸ジメチル69g(763mmol)及びナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)0.8mLを加え、攪拌しながら55℃で4時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液21」と称す)は、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の36%)。なお、この溶液を「反応液21の濃縮液」と称する。
(工程(B2))
図2に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部にキャリアガス(N2)および反応液21の濃縮液の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(60℃加熱)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を設置した。触媒として富士シリシア化学社製キャリアクトQ300(平均細孔径300nm、粒径1.1〜2.2mm)3.7gを上記のパイレックスガラス管に充填し、キャリアガス(N2)流量30mL/min.を流通させ、反応液21の濃縮液をシリンジポンプにて1.9g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。シリンジポンプから液状で反応管に供給された基質が、反応管上部の気化層で気化し、触媒層で反応し、目的物に変換される。イソシアネート取得トラップで液状の目的物が定常的に回収される状態になった後、反応液を40分間回収し、回収液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、生成物として、n−ヘキシルイソシアネートがヘキシルアミンに対して収率4%(選択率4%)、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率17%で得られた。

0137

比較例9 (n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル27g(296mmol)及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ5g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で16時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液23」と称す)はフィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の44%)。なお、この溶液を「反応液23の濃縮液」と称する。
(工程(B2))
図2に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部にキャリアガス(N2)および反応液23の濃縮液の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(60℃加熱)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を設置した。触媒としてCaO(和光純薬工業株式会社製)1.0gを上記のパイレックスガラス管に充填し、キャリアガス(N2)流量30mL/min.を流通させ、反応液23の濃縮液をシリンジポンプにて1.9g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。シリンジポンプから液状で反応管に供給された基質が、反応管上部の気化層で気化し、触媒層で反応し、目的物に変換される。イソシアネート取得トラップで液状の目的物が定常的に回収される状態になった後、反応液を60分間回収し、回収液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、目的物であるn−ヘキシルイソシアネートは得られず、副生成物であるヘキシルウレアがヘキシルアミンに対して収率100%で得られた。

0138

比較例10 (n−ヘキシルイソシアネートの合成)
(工程(A))
攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積200mLのガラス製容器に、n−ヘキシルアミン10g(99mmol)、炭酸ジメチル27g(296mmol)及びカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)由来のリパーゼ5g(Novozym 435(商品名);ノボザイム社製)を加え、攪拌しながら70℃で16時間反応させた。反応終了後、得られた反応液(以下「反応液24」と称す)はフィルターを通過させた後、減圧下(0.13kPa)にて工程(A)の溶媒を主として留去させ全体の容積を小さくした(当初の容積の44%)。なお、この溶液を「反応液24の濃縮液」と称する。
(工程(B2))
図2に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管を反応器とし、触媒層が所定の温度になるように外部から電気炉を設置し、反応器上部にキャリアガス(N2)および反応液24の濃縮液の供給口を接続し、反応管下部にイソシアネートの取得のためのトラップ(60℃加熱)、メタノールの取得のためのトラップ(冷エタノールで冷却)を設置した。上記のパイレックスガラス管には触媒を充填せず、キャリアガス(N2)流量30mL/min.を流通させ、反応液24の濃縮液をシリンジポンプにて1.9g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。シリンジポンプから液状で反応管に供給された基質が、反応管上部の気化層で気化し、触媒層で反応し、目的物に変換される。イソシアネート取得トラップで液状の目的物が定常的に回収される状態になった後、反応液を60分間回収し、回収液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、転化率100%、中間体であるn−ヘキシルカルバミン酸メチルが収率100%で得られた。

0139

以上の結果より、アミン化合物とカーボネート化合物とから、中間体として生成するカルバメート化合物を単離・精製することなく、直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造することができた。

0140

カルバメート化合物からイソシアネート化合物の合成
以下において、ジカルバメート転化率、ジイソシアネート及びモノイソシアネートの選択率、ジイソシアネート及びモノイソシアネートの収率は次の算定式を用いて算出した。
ジカルバメート転化率(%)=
転化したジカルバメート)/(供給したジカルバメート)×100
ジイソシアネート及びモノイソシアネートの選択率=
(取得したジイソシアネート及びモノイソシアネート)/(転化したジカルバメート)×100
ジイソシアネート及びモノイソシアネートの収率=
(生成したジイソシアネート及びモノイソシアネート)/(供給したジカルバメート)×100

0141

実施例20 (1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの熱分解による1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの製造)
図1に示すように、直径10mm、長さ42cmのパイレックスガラス管(3)を反応器とし、触媒としてシリカを充填した部分(以下、「触媒層」)が350℃になるように外部から電気炉(4)を設置し、反応管下部に二系列のラインに分岐させ、それぞれイソシアネート化合物の取得のための受器(室温)(7)及び(13)、メタノールの取得のための受器(冷エタノールで冷却)(9)及び(15)を経由し、両方のラインを真空ポンプに繋ぎ、真空ラインを連結した。二つのラインの切り替えは弁(5と10、及び11と16)片方のラインのみ開く(もう片方のラインは閉じる)ことで行った。
触媒として、富士シリシア化学社製キャリアクトQ300(平均細孔径300nm、粒径1.1〜2.2mm)2.3gを上記のパイレックスガラス管(3)に充填し、真空ポンプ(17)を起動し1.33kPaに減圧し、弁(5)、弁(10)を開とし、弁(11)、弁(16)を閉とし、150℃で加熱融解させた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン(1)をシリンジポンプ(2)にて2.2g/hで供給した。電気炉(4)で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
凝縮したイソシアネート化合物を含む生成物が受器(7)に回収され始めたのを確認して30分経過後、弁(5)、弁(10)を閉とし、弁(11)、弁(16)を開とし、凝縮したイソシアネート化合物を含む生成物を受器(13)、メタノールを受器(15)に30分間回収し、受器(13)に回収された、凝縮したイソシアネート化合物を含む生成物を液体クロマトグラフィーで、受器(15)に凝縮し回収されたメタノールをガスクロマトグラフィーで分析し、ジカルバメート転化率、ジイソシアネート、モノイソシアネートの選択率及び収率を算出した。
生成物として、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが収率88%(選択率88%)、モノイソシアネートが収率6%で得られた。

0142

実施例21 (1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの熱分解による1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの製造)
触媒として、富士シリシア化学社製キャリアクトQ10(平均細孔径10nm、粒径1.1〜2.2mm)2.7gを実施例20と同様にして、パイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、150℃で加熱融解させた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンをシリンジポンプにて2.2g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
実施例20と同様にして、反応液を30分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。生成物として、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが収率72%(選択率72%)、モノイソシアネートが収率4%で得られた。

0143

実施例22(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの熱分解による1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの製造)
触媒として、富士シリシア化学社製キャリアクトQ50(平均細孔径50nm、粒径1.1〜2.2mm)2.7gを実施例20と同様にして、パイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、150℃で加熱融解させた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンをシリンジポンプにて2.2g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
実施例20と同様にして、反応液を30分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。生成物として、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが収率80%(選択率80%)、モノイソシアネートが収率4%で得られた。

0144

実施例23(イソホロンジメチルカルバメート(1−(メトキシカルボニルアミノ)−3,3,5−トリメチル−5−(メトキシカルボニルアミノメチル)−シクロヘキサン)の熱分解によるジイソシアン酸イソホロンの製造)
触媒として、富士シリシア化学社製キャリアクトQ50(平均細孔径50nm、粒径1.1〜2.2mm)1.5gを実施例20と同様にして、パイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、150℃で加熱融解させたイソホロンジメチルカルバメート(1−(メトキシカルボニルアミノ)−3,3,5−トリメチル−5−(メトキシカルボニルアミノメチル)−シクロヘキサン)をシリンジポンプにて2.1g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
実施例20と同様にして、反応液を30分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。生成物として、ジイソシアン酸イソホロンが収率87%(選択率87%)、モノイソシアネートが収率3%で得られた。

0145

実施例24(イソホロンジメチルカルバメート(1−(メトキシカルボニルアミノ)−3,3,5−トリメチル−5−(メトキシカルボニルアミノメチル)−シクロヘキサン)の熱分解によるジイソシアン酸イソホロンの製造)
触媒として、富士シリシア化学社製キャリアクトQ10(平均細孔径10nm、粒径1.1〜2.2mm)1.3gを実施例20と同様にして、パイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、150℃で加熱融解させたイソホロンジメチルカルバメート(1−(メトキシカルボニルアミノ)−3,3,5−トリメチル−5−(メトキシカルボニルアミノメチル)−シクロヘキサン)をシリンジポンプにて2.1g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
実施例20と同様にして、反応液を30分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。生成物として、ジイソシアン酸イソホロンが収率76%(選択率76%)、モノイソシアネートが収率2%で得られた。

0146

実施例25(イソホロンジメチルカルバメート(1−(メトキシカルボニルアミノ)−3,3,5−トリメチル−5−(メトキシカルボニルアミノメチル)−シクロヘキサン)の熱分解によるジイソシアン酸イソホロンの製造)
触媒として、富士シリシア化学社製キャリアクトQ300(平均細孔径300nm、粒径1.1〜2.2mm)3.2gを実施例20と同様にして、パイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、150℃で加熱融解させたイソホロンジメチルカルバメート(1−(メトキシカルボニルアミノ)−3,3,5−トリメチル−5−(メトキシカルボニルアミノメチル)−シクロヘキサン)をシリンジポンプにて2.1g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
実施例20と同様にして、反応液を30分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。生成物として、ジイソシアン酸イソホロンが収率98%(選択率98%)、モノイソシアネートが収率2%で得られた。

0147

実施例26(1,6−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ヘキサンの熱分解による1,6−ジイソシアン酸ヘキサメチレンの製造)
触媒として、富士シリシア化学社製キャリアクトQ300(平均細孔径300nm、粒径1.1〜2.2mm)2.3gを実施例20と同様にして、パイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、150℃で加熱融解させた1,6−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ヘキサンをシリンジポンプにて2.1g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
実施例20と同様にして、反応液を30分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。生成物として、1,6−ジイソシアン酸ヘキサメチレンが収率92%(選択率92%)、モノイソシアネートが収率3%で得られた。

0148

実施例27(2,4−ビス(メトキシカルボニルアミノ)トルエンの熱分解による2,4−トリレンジイソシアネートの製造)
触媒として、富士シリシア化学社製キャリアクトQ300(平均細孔径300nm、粒径1.1〜2.2mm)2.3gを実施例20と同様にして、パイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、190℃で加熱融解させた2,4−ビス(メトキシカルボニルアミノ)トルエンをシリンジポンプにて2.2g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
実施例20と同様にして、反応液を30分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。生成物として、2,4−トリレンジイソシアネートが収率87%(選択率87%)、モノイソシアネートが収率3%で得られた。

0149

製造例4(多孔質シリカ触媒の調製)
水30.0g、ポリエチレングリコール(和光純薬工業株式会社製、平均分子量20,000)1.8gをポリエチレン容器の中で混合、攪拌し、均一溶液にした。これにオルトケイ酸テトラエチル30mL、60%硝酸水溶液(和光純薬工業株式会社製)2.9gを加え、密閉し1時間激しく攪拌した。更に50℃で12時間静置し、生成したゲルを取り出し、精製水で洗浄後、110℃で12時間乾燥し、空気中600℃で2時間焼成を行ってシリカゲル7.6gを得た。水銀圧入法による平均細孔経の測定は、測定装置にQuanta Chrome Co.製全自動細孔分布測定装置Pore Master 60−GT)を、セルに0.5cc(10φ×30mm)のスモールセルを用いて行った。
試料281mgを用い、水銀接触角を140°、水銀表面張力を480dyn/cmとして、細孔経分布測定を行った。
上記の方法で求めた平均細孔径は5.1μmであった。これを乳鉢で粉砕し、粒子の大ききが1mm〜2mmの範囲にふるい分けした。

0150

実施例28(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの熱分解による1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの製造)
製造例4で調製した触媒3.4gを実施例20と同様にして、パイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、150℃で加熱融解させた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンをシリンジポンプにて2.2g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
実施例20と同様にして、反応液を30分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。生成物として、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが収率3%、モノイソシアネートが収率34%で得られ、原料である1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの63%が未反応分として回収された(転化率37%)。

0151

製造例5(多孔質シリカ触媒の調製)
水283.3g、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム5.2g(14.35mmol)、28%アンモニア水溶液19.2g、オルトケイ酸テトラエチル20mLをポリプロピレン容器の中で混合し、12時間攪拌した。生成した沈殿物濾別し、精製水で洗浄後、110℃で12時間乾燥し、空気中550℃で4時間焼成を行ってシリカゲル6.0gを得た。窒素吸着測定は、測定装置に日本ベル(株)製自動比表面積/細孔経分布測定装置BELSORP−miniIIを、セルに1.8cm3、ステム外径9mmのペレットセルを用いて行った。試料90mgを300℃で1時間真空脱気を行った後、77K(液体窒素温度)で窒素吸着を行い、BJH法による細孔経分布解析を行い、平均細孔経を算出した。上記の方法で求めた平均細孔径は2.7nmであった。これを乳鉢で粉砕し、粒子の大ききが1mm〜2mmの範囲にふるい分けした。

0152

実施例29(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの熱分解による1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの製造)
製造例5で調製した触媒0.5gを実施例20と同様にして、パイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、150℃で加熱融解させた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンをシリンジポンプにて2.2g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
実施例20と同様にして、生成物として、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが収率25%、モノイソシアネートが収率32%で得られ、原料である1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン7%が未反応分として回収された(転化率93%)。

0153

製造例6(多孔質シリカ触媒(Si−ZSM−5)の調製)
オルトケイ酸テトラエチル30mL、20〜25%テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド水溶液30.4g、水36.7g、エタノール64.2gをポリプロピレン容器の中で混合し、2時間攪拌した。これを300mLのテフロン内装管付きオートクレーブに移し、密閉し、50rpmでオートクレーブを回転させながら105℃で100時間水熱合成を行った。生成した沈殿物を遠心分離により取得し、精製水で洗浄後、110℃で12時間乾燥し、空気中540℃で4時間焼成を行ってシリカゲル6.0gを得た。窒素吸着測定は、測定装置にQuantachrome. Co製全自動ガス吸着量測定装置オートソーブ−1−MP−9を、セルに1.8cm3、ステム外径6mmのペレットセルを用いて行った。試料50mgを300℃で1時間真空脱気を行った後、77K(液体窒素温度)で窒素吸着を行い、NLDFT法による細孔経分布解析を行い、平均細孔経を算出した。上記の方法で求めた平均細孔径は0.5nmであった。これを乳鉢で粉砕し、粒子の大ききが1mm〜2mmの範囲にふるい分けした。

0154

実施例30(1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンの熱分解による1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの製造)
製造例6で調製した触媒0.9gを実施例20と同様にして、パイレックスガラス管に充填し、1.33kPaに減圧し、150℃で加熱融解させた1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサンをシリンジポンプにて2.2g/hで供給した。電気炉で触媒層の温度が350℃になるように加熱した。
実施例20と同様にして、反応液を30分間回収し、回収液を液体クロマトグラフィーで分析した。生成物として、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが収率51%、モノイソシアネートが収率18%で得られ、原料である1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン2%が未反応分として回収された(転化率98%)。

0155

0156

本発明により、アミン化合物とカーボネート化合物とから、中間体として生成するカルバメート化合物を単離・精製することなく、直接的又は連続的にイソシアネート化合物を製造することができる。

0157

〔符号の説明〕
1原料タンク
2基質供給ポンプ
3触媒を充填した管状反応器
3a気化層(石英充填)
3b触媒層
4反応器を加熱する熱源(管状電気炉)
5 弁
6生成物熱交換器
7凝縮した生成物のイソシアネート化合物を回収する受器
8アルコール凝縮のための熱交換器
9 アルコール取得のための受器
10 弁
11 弁
12 生成物熱交換器
13 凝縮した生成物のイソシアネート化合物を回収する受器
14 アルコール凝縮のための熱交換器
15 アルコール取得のための受器
16 弁
17真空ポンプ
18 原料タンク
19 基質供給ポンプ
20不活性ガス
21 触媒を充填した管状反応器
22 反応器を加熱する熱源(管状電気炉等)
23 弁
24 生成物熱交換器
25 凝縮した生成物のイソシアネート化合物を回収する受器
26 アルコール凝縮のための熱交換器
27 アルコール取得のための受器
28 弁
29 生成物熱交換器
30 凝縮した生成物のイソシアネート化合物を回収する受器
31 アルコール凝縮のための熱交換器
32 アルコール取得のための受器

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