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技術 水溶性シスチン誘導体またはその塩およびそれを含有する化粧料組成物

出願人 川研ファインケミカル株式会社
発明者 井上翔太
出願日 2015年4月6日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2015-077335
公開日 2016年11月24日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2016-196432
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造 化粧料
主要キーワード 計測サイクル 末端親水基 最大曲率 析出回収 硬さ変化 ナフトールブルーブラック カルボキシエチル化 純曲げ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年11月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

毛髪や皮膚に対して親和性が高く、水溶性であり、毛髪のハリコシ改善効果を有する、シスチン誘導体及びシスチン誘導体を配合する毛髪化粧料の提供。

解決手段

式(1)の構造で示されるシスチン誘導体またはその塩。(R1〜R4は各々独立にH又は末端親水基を有する置換基;R1〜R4が同時にHであることはない;M1及びM2は各々同一にH、Na、Kから選ばれるアルカリ金属、Mg、Caから選ばれるアルカリ土類金属アンモニアアルカノールアミン塩基性アミノ酸から選ばれる電離親水基;カウンター多価イオンの場合には、前記カウンターを介して分子内若しくは、分子間でつながっていても良い)

概要

背景

毛髪は、日常ヘアケアヘアメイク行動により多くの損傷を受けている。

特にヘアカラーパーマブリーチ等の化学的処理により毛髪の構成蛋白質溶出構造変化を促進し、又はシャンプー等の洗髪行為でも主成分である界面活性剤により毛髪の脂質や毛髪構成蛋白質までが溶出され、毛髪損傷拍車をかけている。

このような弱体化した毛髪や加齢による変化で細く柔らかくなった毛髪は、ハリコシボリューム感がないためスタイリングしづらいという問題を有している。

そこで、毛髪に対して、外部からシステインシスチンや類似の含硫化合物を与えハリやコシを改善する試みがなされている。

シスチン及びシステインは硫黄原子をその化学構造中に含むため、他のアミノ酸とは異なる毛髪のハリ・コシ改善作用などの物理化学的性質生物活性等を示すことが期待されている。

特許文献1には、アセチルシステインと2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単量体を含有する共重合体との組み合わせが毛髪の損傷を防御し、ハリやコシのあるつややかでまとまりのある髪とする効果にも優れた毛髪化粧料を提供する技術が開示されている。

特許文献2には、システイン、シスチン、アセチルシステイン、ホモシステイン酸らが毛髪・毛包細胞賦活化することにより、更に詳しくは、毛髪関連遺伝子発現を上昇することによりハリ・コシを改善する効果があることを主張している。

いずれも優れた効果を有するが、システインは構造上メルカプト基を含有しており、それに起因する臭気の発生の問題があり、安定に化粧料に配合することが困難である。またメルカプト基をジスルフィド結合封鎖したシスチンその物は水溶性に乏しく化粧料での使用が著しく制限されていた。

ジスルフィド結合を有する物質を化粧料に配合した例としては特許文献3が挙げられる。更に、特許文献4では、シスチンの配合特性を変える試みとして、シスチンのカルボキシ基エステル化する事で水溶性とする試みもなされているが、エステルであるためその合成法化粧料中での加水分解が懸念される。

即ち、現在に至るまで充分満足できる水溶性と安定性を有する、毛髪のハリ・コシ改善効果を有するシスチン誘導体は開発されていない。

概要

毛髪や皮膚に対して親和性が高く、水溶性であり、毛髪のハリ・コシ改善効果を有する、シスチン誘導体及びシスチン誘導体を配合する毛髪化粧料の提供。式(1)の構造で示されるシスチン誘導体またはその塩。(R1〜R4は各々独立にH又は末端親水基を有する置換基;R1〜R4が同時にHであることはない;M1及びM2は各々同一にH、Na、Kから選ばれるアルカリ金属、Mg、Caから選ばれるアルカリ土類金属アンモニアアルカノールアミン塩基性アミノ酸から選ばれる電離親水基;カウンター多価イオンの場合には、前記カウンターを介して分子内若しくは、分子間でつながっていても良い)なし

目的

特許文献1には、アセチルシステインと2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単量体を含有する共重合体との組み合わせが毛髪の損傷を防御し、ハリやコシのあるつややかでまとまりのある髪とする効果にも優れた毛髪化粧料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

一般式(1)の構造で示されるシスチン誘導体またはその塩。[式中、R1,R2,R3,R4は独立して水素原子又は一般式(2)で示される末端親水基を有する置換基であり、R1,R2,R3,R4が同時に水素原子であることはない。M1及びM2は同一でも異なっていても良く、水素原子又は、ナトリウムカリウムから選ばれるアルカリ金属マグネシウムカルシウムから選ばれるアルカリ土類金属アンモニアアルカノールアミン塩基性アミノ酸から選ばれる電離親水基のカウンターを示す。カウンターが多価イオンの場合には、そのカウンターを介して分子内でつながっていても、分子間でつながっていても良い。][式中pは0又は1の整数を示し、sは1又は2の整数を示しR5は分岐、不飽和を含有して良い炭素数2〜3の連結基を示し、Xは、硫酸エステル(塩)基、カルボン酸(塩)基、スルホン酸(塩)基、水酸基である末端親水基を示す。]

請求項2

一般式(2)で示される末端に親水基を有する置換基が、一般式(3)〜一般式(14)である請求項1記載のシスチン誘導体またはその塩。〔但し、式中M3及びM4は同一でも異なっていても良く、水素原子又は、ナトリウム、カリウムから選ばれるアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムから選ばれるアルカリ土類金属、アンモニア、アルカノールアミン、塩基性アミノ酸から選ばれる電離親水基のカウンターを示す。カウンターが多価イオンの場合には、そのカウンターを介して分子内でつながっていても、分子間でつながっていても良い。〕

請求項3

一般式(2)において、Xがカルボン酸(塩)基であることを特徴とする請求項1または2記載のシスチン誘導体またはその塩。

請求項4

シスチンジカルボン酸無水物を反応させることで合成される請求項1記載のシスチン誘導体またはその塩の製造方法。

請求項5

シスチンに酸ハロゲン化物を反応させることで合成することを特徴とする請求項1記載のシスチン誘導体またはその塩の製造方法。

請求項6

シスチンにアルキレンオキサイドを反応させることで合成される、請求項1記載のシスチン誘導体またはその塩の製造方法。

請求項7

シスチンに親水性置換基を有するビニル化合物(ビニル基含有化合物)を反応させることで合成される、請求項1記載のシスチン誘導体またはその塩の製造方法。

請求項8

請求項1〜4のいずれか1項に記載のシスチン誘導体またはその塩を含有する化粧料組成物

請求項9

化粧料組成物が毛髪化粧料組成物である請求項8に記載の化粧料組成物。

請求項10

化粧料組成物が皮膚化粧料組成物である請求項8に記載の化粧料組成物。

技術分野

0001

本発明は、毛髪や皮膚に対して親和性が高く水溶性であるシスチン誘導体またはその塩およびシスチン誘導体またはその塩によって、皮膚もしくは毛髪に好ましい感触を有しながら、保湿効果に優れ、毛髪にハリを与える化粧料組成物に関する。

背景技術

0002

毛髪は、日常ヘアケアヘアメイク行動により多くの損傷を受けている。

0003

特にヘアカラーパーマブリーチ等の化学的処理により毛髪の構成蛋白質溶出構造変化を促進し、又はシャンプー等の洗髪行為でも主成分である界面活性剤により毛髪の脂質や毛髪構成蛋白質までが溶出され、毛髪損傷拍車をかけている。

0004

このような弱体化した毛髪や加齢による変化で細く柔らかくなった毛髪は、ハリ・コシボリューム感がないためスタイリングしづらいという問題を有している。

0005

そこで、毛髪に対して、外部からシステインシスチンや類似の含硫化合物を与えハリやコシを改善する試みがなされている。

0006

シスチン及びシステインは硫黄原子をその化学構造中に含むため、他のアミノ酸とは異なる毛髪のハリ・コシ改善作用などの物理化学的性質生物活性等を示すことが期待されている。

0007

特許文献1には、アセチルシステインと2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単量体を含有する共重合体との組み合わせが毛髪の損傷を防御し、ハリやコシのあるつややかでまとまりのある髪とする効果にも優れた毛髪化粧料を提供する技術が開示されている。

0008

特許文献2には、システイン、シスチン、アセチルシステイン、ホモシステイン酸らが毛髪・毛包細胞賦活化することにより、更に詳しくは、毛髪関連遺伝子発現を上昇することによりハリ・コシを改善する効果があることを主張している。

0009

いずれも優れた効果を有するが、システインは構造上メルカプト基を含有しており、それに起因する臭気の発生の問題があり、安定に化粧料に配合することが困難である。またメルカプト基をジスルフィド結合封鎖したシスチンその物は水溶性に乏しく化粧料での使用が著しく制限されていた。

0010

ジスルフィド結合を有する物質を化粧料に配合した例としては特許文献3が挙げられる。更に、特許文献4では、シスチンの配合特性を変える試みとして、シスチンのカルボキシ基エステル化する事で水溶性とする試みもなされているが、エステルであるためその合成法化粧料中での加水分解が懸念される。

0011

即ち、現在に至るまで充分満足できる水溶性と安定性を有する、毛髪のハリ・コシ改善効果を有するシスチン誘導体は開発されていない。

先行技術

0012

特開2006−282532公報
特開2006−143649公報
特開昭63−188618号公報
WO00/21925パンフレット

発明が解決しようとする課題

0013

本発明は、優れた水溶性と安定性を有する、毛髪のハリ・コシ改善効果を有するシスチン誘導体またはその塩およびそれを含有する化粧料組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0014

本発明者は、簡便な反応によってシスチンのアミノ基に対し、親水性官能基を導入することによって水溶性と安定性に優れ、臭気も改善したシスチン誘導体を合成でき、且つ、この基剤によって好ましい感触を維持しつつ毛髪にハリ・コシを付与でき、皮膚の保湿性を高めることを見出し、本発明を完成した。

0015

即ち本発明は、一般式(1)の構造で示されるシスチン誘導体またはその塩に関する。

0016

0017

[式中、R1,R2,R3,R4は独立して水素原子又は一般式(2)で示される末端親水基を有する置換基であり、
R1,R2,R3,R4が同時に水素原子であることはない。
M1及びM2は同一でも異なっていても良く、水素原子又は、ナトリウムカリウムから選ばれるアルカリ金属マグネシウムカルシウムから選ばれるアルカリ土類金属アンモニアアルカノールアミン塩基性アミノ酸から選ばれる電離親水基のカウンターを示す。カウンターが多価イオンの場合には、そのカウンターを介して分子内でつながっていても、分子間でつながっていても良い。]

0018

0019

[式中
pは0又は1の整数を示し、
sは1又は2の整数を示し
R5は分岐、不飽和を含有して良い炭素数2〜3の連結基を示し、
Xは、硫酸エステル(塩)基、カルボン酸(塩)基、スルホン酸(塩)基、水酸基である末端親水基を示す。]
一般式(2)で示される末端に親水基を有する置換基の好適例としては、一般式(3)〜(14)に示される物が好適例として挙げられる。

0020

0021

〔但し、式中M3及びM4は同一でも異なっていても良く、水素原子又は、ナトリウム、カリウムから選ばれるアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムから選ばれるアルカリ土類金属、アンモニア、アルカノールアミン、塩基性アミノ酸から選ばれる電離親水基のカウンターを示す。カウンターが多価イオンの場合には、そのカウンターを介して分子内でつながっていても、分子間でつながっていても良い。〕〕
一般式(2)においてXがカルボン酸(塩)基であることがより好ましい。

0022

一般式(1)で示されるシスチン誘導体またはその塩は、シスチンにジカルボン酸無水物酸ハロゲン化物、アルキレンオキサイドビニル化合物(ビニル基含有化合物)を反応させることで合成される。

0023

本発明のシスチン誘導体またはその塩を含有する毛髪化粧料組成物は、毛髪にハリを付与することができる。

0024

本発明のシスチン誘導体またはその塩を含有する皮膚化粧料組成物は、皮膚に保湿効果を賦与することができる。

発明の効果

0025

毛髪や皮膚に対して親和性が高く水溶性であるシスチン誘導体またはその塩を提供する。本発明のシスチン誘導体またはその塩を配合することにより優れた性能の化粧料を提供することができる。

図面の簡単な説明

0026

実施例1で製造したシスチン誘導体の1H−NMRチャートである。

0027

以下、本発明の実施形態について説明する。

0028

本発明は、一般式(1)の構造で表されるシスチン誘導体またはその塩に関する。

0029

0030

[式中、R1,R2,R3,R4は独立して水素原子又は一般式(2)で示される末端に親水基を有する置換基であり、
R1,R2,R3,R4が同時に水素原子であることはない。
M1及びM2は同一でも異なっていても良く、水素原子又は、ナトリウム、カリウムから選ばれるアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムから選ばれるアルカリ土類金属、アンモニア、アルカノールアミン、塩基性アミノ酸から選ばれる電離親水基のカウンターを示す。カウンターが多価イオンの場合には、そのカウンターを介して分子内でつながっていても、分子間でつながっていても良い。]

0031

0032

[式中
pは0又は1の整数を示し、
sは1又は2の整数を示し
R5は分岐、不飽和を含有して良い炭素数2〜3の連結基を示し、
Xは、硫酸エステル(塩)基、カルボン酸(塩)基、スルホン酸(塩)基、水酸基である末端親水基を示す。]
一般式(1)で示されるシスチン誘導体またはその塩の構造は、シスチンの2カ所の窒素原子の少なくとも1を、末端親水基を有する置換基で置換された構造を有する。
末端親水基を有する置換基は一般式(2)により示される。

0033

一般式(2)において、pは0又は1の整数を示し、sは1〜2の整数を示す。

0034

一般式(2)で示される末端親水基を有する置換基の末端親水性置換基を示すXについて詳細に述べる。

0035

Xは一般式(2)で示される置換基がシスチンの窒素に結合する部位から逆末端にいることが肝要である。

0036

シスチンの窒素に結合する部位から逆末端にいることにより広範なpHにおいて水溶性が発現する。

0037

Xとしては、硫酸エステル(塩)基、カルボン酸(塩)基、スルホン酸(塩)基、水酸基から選ばれることがより好ましい。

0038

一般式(2)で示される末端親水基を有する置換基の具体例としては、一般式(3)〜一般式(14)が例示される。

0039

0040

〔但し、式中M3及びM4は同一でも異なっていても良く、水素原子又は、ナトリウム、カリウムから選ばれるアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムから選ばれるアルカリ土類金属、アンモニア、アルカノールアミン、塩基性アミノ酸から選ばれる電離親水基のカウンターを示す。カウンターが多価イオンの場合には、そのカウンターを介して分子内でつながっていても、分子間でつながっていても良い。〕

0041

置換基の導入反応は、導入置換基により選択できるが、シスチンの窒素原子に対するジカルボン酸無水物、酸ハロゲン化物、アルキレンオキサイド、ビニル化合物(ビニル基含有化合物)を反応させることで合成される。

0042

例えば、
一般式(3)で示される末端親水基を有する置換基をシスチンに導入するには、シスチンに無水マレイン酸を反応させることにより目的物を合成できる。

0043

一般式(4)で示される末端親水基を有する置換基をシスチンに導入するには、シスチンに無水コハク酸を反応させることにより目的物を合成できる。

0044

一般式(5)で示される末端親水基を有する置換基をシスチンに導入するには、シスチンに無水グルタル酸を反応させることにより目的物を合成できる。

0045

一般式(6)で示される末端親水基を有する置換基をシスチンに導入するには、シスチンにビニルスルホン酸を反応させることにより目的物を合成できる。

0046

一般式(7)で示される末端親水基を有する置換基をシスチンに導入するには、シスチンにマレイン酸を反応させることにより目的物を合成できる。

0047

一般式(8)で示される末端親水基を有する置換基をシスチンに導入するには、シスチンにエチレンオキシドを反応させることにより目的物を合成できる。

0048

一般式(9)で示される末端親水基を有する置換基をシスチンに導入するには、シスチンにモノクロロ酢酸を反応させることにより目的物を合成できる。

0049

一般式(10)で示される末端親水基を有する置換基をシスチンに導入するには、シスチンにアクリル酸を反応させることにより目的物を合成できる。

0050

一般式(11)及びまたは一般式(12)で示される末端親水基を有する置換基をシスチンに導入するには、シスチンに無水イタコン酸を反応させることにより目的物を合成できる。

0051

一般式(13)及びまたは一般式(14)で示される末端親水基を有する置換基をシスチンに導入するには、シスチンに無水シトラコン酸を反応させることにより目的物を合成できる。

0052

一般式(1)で示されるシスチン誘導体には、電離親水基(例えばカルボン酸基)が結合されるが、それぞれのカウンター(M1〜M4で示される。)はシスチン誘導体を中和する成分により決定される。

0053

本発明シスチン誘導体またはその塩は毛髪化粧料添加物として優れた水溶性と臭気安定性を有し、特に毛髪にハリ・コシを与える効果に優れた性能を示す。

0054

毛髪化粧料への本発明シスチン誘導体またはその塩の配合量は0.01%〜5%が好ましい。

0055

添加量が0.01%を下回る場合、ハリ・コシを与える効果に乏しい問題があり好ましくない。

0056

添加量が5%を上回る場合、毛髪への堆積の問題があり好ましくない。

0057

本発明の毛髪化粧料とは、シャンプー、コンディショナーヘアミストヘアクリーム、スタイリングローション包含する。

0058

本発明シスチン誘導体またはその塩は皮膚化粧料添加物として優れた水溶性と保湿効果を有する。

0059

皮膚化粧料への本発明シスチン誘導体またはその塩の配合量は0.01%〜5%が好ましい
添加量が0.01%を下回る場合、保湿効果に乏しい問題があり好ましくない。
添加量が5%を上回る場合、使用感が悪化し好ましくない。

0060

皮膚化粧料としては化粧水等が挙げられる。

0062

本発明の効果に関して以下の実施例によりさらに詳細に説明する。

0063

実施例1
フラスコ中でシスチン懸濁液をシスチンに対して2当量苛性ソーダで中和し、アルカリ水溶液とする。シスチンに対して2当量の無水コハク酸を加え、無水コハク酸に対して等量の苛性ソーダでpHを調整しながら室温で反応させ、N,N’-ビスサクシニル化シスチン・4Na水溶液として取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。δ = 2.2-2.4ppm (8H, m), 2.7-3.1ppm (4H, m), 4.3ppm (2H, dt).
図1に取り上げた水溶液エタノールを加え析出回収処理した反応生成物の1H−NMR及びその帰属を示す。

0064

実施例2
フラスコ中でシスチン懸濁液をシスチンに対して2当量の苛性ソーダで中和し、アルカリ水溶液とする。シスチンに対して2当量の無水マレイン酸を加え、無水マレイン酸に対して等量の苛性ソーダでpHを調整しながら加熱し、N,N’-ビスマレイル化シスチン・4Na水溶液として取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。δ = 2.9-3.2ppm (4H, m), 4.7ppm (2H, t), 6.3ppm (8H, dt).

0065

実施例3
フラスコ中でシスチン懸濁液をシスチンに対して2当量の苛性ソーダで中和し、アルカリ水溶液とする。シスチンに対して2当量のモノクロロ酢酸を加え、モノクロロ酢酸に対して等量の苛性ソーダでpHを調整しながら加熱し、N,N’-ビスカルボキシメチル化シスチン・4Na水溶液として取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。δ = 2.8-3.7ppm (4H, m), 3.5ppm (4H, s), 3.7ppm (4H, t).

0066

実施例4
フラスコ中でシスチン懸濁液をシスチンに対して2当量の苛性ソーダで中和し、アルカリ水溶液とする。シスチンに対して2当量のアクリル酸エチルを加えて加熱した後、精製、アクリル酸エチルに対して等量の苛性ソーダで加水分解してN,N’-ビスカルボキシエチル化シスチン・4Na水溶液として取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。δ = 2.4-3.0ppm (12H, m), 3.7ppm (4H, t).

0067

実施例5
フラスコ中でシスチン懸濁液をシスチンに対して2当量の苛性ソーダで中和し、アルカリ水溶液とする。シスチンに対して2当量のビニルスルホン酸を加えて加熱した後、精製、ビニルスルホン酸に対して等量の苛性ソーダで中和してN,N’-ビススルホエチル化シスチン・4Na水溶液として取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。δ = 2.8-3.0ppm (4H, m), 3.3ppm (8H, dt), 3.7ppm (2H, t).

0068

実施例6
フラスコ中でマレイン酸メチルにマレイン酸メチルに対して0.5当量のシスチンを懸濁させ加熱した。水を加えてシスチンに対して6当量の苛性ソーダで中和、加水分解した後に精製し、N,N’-ビスマレイン酸付加型シスチン・6Na水溶液として取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。δ = 2.5-3.0ppm (8H, m), 3.7ppm (2H, t), 4.1ppm (2H, t).

0069

実施例7
水中でシスチンをシスチンに対して2当量の苛性ソーダで中和し、シスチンに対して4当量のエチレンオキシドを加えて加熱し、精製し、N,N,N’,N’-テトラキス(2−ヒドロキシエチル)シスチン・2Na水溶液として取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。δ = 2.6ppm (8H, t), 2.8-3.0ppm (4H, m), 3.6ppm (8H, t), 3.7ppm (2H, t).

0070

実施例8
フラスコ中でシスチン懸濁液をシスチンに対して2当量の苛性ソーダで中和し、アルカリ水溶液とする。シスチンに対して2当量の無水シトラコン酸を加え、無水シトラコン酸に対して等量の苛性ソーダでpHを調整しながら加熱し、N,N’-ビスシトラニル化シスチン・4Na水溶液として取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。δ = 2.4ppm (6H, s), 2.9-3.2ppm (4H, m), 4.7ppm (2H, t), 7.2ppm (2H, s).

0071

実施例9
フラスコ中でシスチン懸濁液をシスチンに対して2当量の苛性ソーダで中和し、アルカリ水溶液とする。シスチンに対して2当量の無水イタコン酸を加え、無水イタコン酸に対して等量の苛性ソーダでpHを調整しながら加熱し、N,N’-ビスイタコニル化シスチン・4Na水溶液として取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。δ = 2.8ppm (4H, s), 2.9-3.2ppm (4H, m), 4.7ppm (2H, t), 5.9ppm (2H, s), 6.5 (2H, s).

0072

実施例10
フラスコ中でシスチン懸濁液を苛性ソーダで中和し、アルカリ水溶液とする。無水グルタル酸を加え、苛性ソーダでpHを調整しながら反応させ、N,N’-ビスグルタル化シスチン・4Na水溶液として取り上げた。
1H-NMRより構造を決定した。δ = 2.0ppm (8H, s), 2.3ppm (4H, s), 2.9-3.2ppm (4H, m), 4.7ppm (2H, t).
本発明で製造したシスチン誘導体の性能評価を行った。各評価結果は表1にまとめた。

0073

保存安定性試験方法
1%水溶液、pH5、50℃、1ヶ月。
色相評価
〇 継時着色無し
△ 継時着色あり
× 懸濁
臭気変化
〇 匂わない
△ 僅かに匂う
× 明らかに匂う

0074

ハリ・コシ賦与効果試験法
カトーテック製多目的純曲げ試験機を用いて、毛髪の硬さを測定した。
測定毛の準備
ビューラクスライトブラウン毛BR-3-Aを購入して用いた。
初期値測定
1%ラウレス硫酸ナトリウム水溶液(pH5に調整)に毛髪を30分含浸し、水洗した。
温度20℃、湿度60%の恒温恒湿室で24時間静置した。
別記の条件でカトーテック製多目的純曲げ試験機を用いて、無処理毛髪の固さを測定した。
サンプル測定
各測定サンプル純分1%水溶液(pH5に調整)に毛髪を10分含浸し(温度60℃)、温度20℃、湿度40%の恒温恒湿室で24時間静置した。
別記の条件でカトーテック製多目的純曲げ試験機を用いて、各試料処理毛髪の固さを測定した。
ハリ・コシの評価基準として毛髪固さを以下の式で算出した
毛髪固さ=各試料処理毛髪の固さ÷無処理毛髪の固さ
処理前後の硬さ変化を比較した。数値が高いほど毛髪の硬さが向上している事を示す。
カトーテック製多目的純曲げ試験機測定条件
SPEED:5 mm/sec
最大曲率:2.5 cm-1
計測サイクル:1サイクル
サンプル幅:5cm (毛髪50本、1mm間隔に貼り付け)

0075

0076

アセチルシステインに代表されるシステイン・シスチン誘導体は水溶液での継時安定性に乏しいが、実施例1〜10のシスチン誘導体は継時安定性に優れている。また、毛髪補修に用いられるアルギニングリシンなどと比べて毛髪の硬さも向上している。

0077

従って、本発明の化合物は、安定性に優れ、優れたハリ・コシ賦与効果を示す。毛髪化粧料原料として優れている物であった。

0078

更に、実用形態の処方例を開示して、本発明を詳細に述べる。
実施例11シャンプー組成物
実施例1で製造したシスチン誘導体0.5%
N−アシメチルアラニン30%溶液注1 47.0%
コカミドプロピルベタイン30%溶液 注2 13.0%
脂肪酸モノエタノールアミド注3 2.0%
カチオン化高分子注4 0.3%
中和剤適量
精製水残分
注1:アラノンALE川研ファインケミカル株式会社製
注2:ソフタリンCPB 川研ファインケミカル株式会社製
注3:アミゾールCME 川研ファインケミカル株式会社製
注4:カチナールHC−200 東邦化学工業株式会社製

上記シャンプー組成物は、毛髪を滑らかにし、ハリを与え本発明の効果が確認された。

0079

実施例12シャンプー組成物2
実施例2で製造したシスチン誘導体0.5%
ラウレス硫酸ナトリウム27%溶液注5 52.0%
コカミドプロピルベタイン30%溶液 13.0%
脂肪酸モノエタノールアミド2.0%
カチオン化高分子0.3%
中和剤適量
精製水残分
注5:エマールE−27C 花王株式会社製

上記シャンプー組成物は、毛髪を滑らかにし、ハリを与え本発明の効果が確認された。
実施例13ヘアコンディショナー組成物
実施例3で製造したシスチン誘導体 0.5%
ポリオキシアルキレンアルキルアミン注6 2.0%
ステアリルアルコール注7 8.0%
中和剤 適量
精製水 残分
注6:カワソフトEP59SP 川研ファインケミカル株式会社製
注7:カルコール8098 花王株式会社製

上記ヘアコンディショナー組成物は、毛髪を滑らかにし、ハリを与え本発明の効果が確認された。

0080

実施例14ヘアミスト組成物
実施例4で製造したシスチン誘導体0.5%
エタノール10.0%
ジプロピレングリコール2.0%
中和剤適量
精製水残分

上記ヘアミスト組成物は、毛髪を滑らかにし、ハリを与え本発明の効果が確認された。

0081

実施例15ヘアクリーム
実施例5で製造したシスチン誘導体0.5%
ベヘントリモニウムクロリド 注8 2.0%
セトステアリルアルコール注9 1.0%
ジプロピレングリコール6.0%
グリセリン10.0%
流動パラフィン3.0%
中和剤適量
精製水残余
注8:NIKKOL CA−2580日光ケミカルズ株式会社製
注9:高級アルコール工業株式会社製

上記ヘアクリーム組成物は、毛髪を滑らかにし、ハリを与え本発明の効果が確認された。

0082

実施例16スタイリングローション
実施例6で製造したシスチン誘導体0.5%
ポリビニルピロリドン注10 3.0%
プロピレングリコール2.0%
ポリオキシエチレン(20モル)ステアリルアルコールエーテル注11 1.5%
エタノール15.0%
中和剤適量
精製水残余
注10:ルビスコールK17 BASFジャパン株式会社製

注11:EMALEX 620 日本エマルジョン株式会社製
上記スタイリングローション組成物は、毛髪を滑らかにし、ハリを与え本発明の効果が確認された。

0083

実施例17パーマ剤
第一剤組成物
製造例7で製造したシスチン誘導体5.0%
モノエタノールアミン2.0%
チオグリコール酸1.0%
エデト酸四ナトリウム0.2%
中和剤適量
精製水残余

第二剤組成物
臭素酸ナトリウム8.0%
精製水 残余

上記パーマ剤は、施術後も毛髪のハリを損なうことなく、本発明の効果が確認された。

0084

実施例18ヘアマニキュア組成物
実施例8で製造したシスチン誘導体0.5%
ナフトールブルーブラック注12 1.0%
グリコール酸5.0%
オレイルアルコール注13 5.0%
エタノール10.0%
中和剤適量
精製水残余
注12:東京化成工業株式会社試薬
注13:東京化成工業株式会社試薬

上記ヘアマニキュア組成物は、施術後も毛髪のハリを損なうことなく、本発明の効果が確認された。

0085

実施例19化粧水組成物
製造例9で製造した誘導体0.5%
グリセリン5.0%
中和剤適量
精製水残分

上記化粧水組成物は、使用感に優れ、肌にしっとり感を与え本発明の効果が確認された。

実施例

0086

実施例20化粧水組成物2
製造例1で製造した誘導体0.3%
製造例10で製造した誘導体 0.2%
1,3−ブタンジオール5.0%
中和剤適量
精製水残分

上記化粧水組成物は、使用感に優れ、肌にしっとり感を与え本発明の効果が確認された。

0087

本発明シスチン誘導体またはその塩は、毛髪化粧料添加物として優れた性能を有し、特に毛髪にハリ・コシを与える効果に優れた性能を示す。

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