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技術 タイヤの空気圧状態の検出装置

出願人 住友ゴム工業株式会社
発明者 福庭優介首藤圭亮
出願日 2015年4月6日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2015-077945
公開日 2016年11月24日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2016-196275
状態 特許登録済
技術分野 タイヤの膨張・タイヤ交換・タイヤチェーン
主要キーワード 正規圧 基準設定値 坂道走行中 警報表示器 評価方式 空気圧状態 減圧警報 正常圧
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年11月24日)のものです。
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図面 (12)

課題

ミスユースを精度よく検出する。

解決手段

車両に装着されたタイヤ空気圧状態検出装置が提供される。検出装置2は、タイヤの空気圧状態を判定するための指標値を算出する算出部21と、ユーザからの初期化指示を検知する指示検知部26と、指標値を軸とする指標値空間内において、初期化指示の前に算出部により算出された指標値である指示前指標値を含み、指示前指標値からタイヤの減圧が進行する減圧拡大方向及びその逆方向へ広がる領域であるミスユース領域を設定する領域設定部27と、初期化指示の後に算出部により算出された指標値である指示後指標値がミスユース領域内にある場合に、タイヤの空気圧が未調整の状態で初期化指示が出されたミスユースを検知するミスユース検知部28とを備える。ミスユース領域は、指示前指標値を基準として、減圧拡大方向へはその逆方向へよりも広範囲に広がるように設定される。

概要

背景

車両を快適に走行させるためには、タイヤ空気圧が調整されていることが重要である。空気圧が適正値を下回ると、乗り心地燃費が悪くなるという問題が生じ得るからである。このため、従来より、タイヤの減圧を自動的に検出するシステム(Tire Pressure Monitoring System;TPMS)が研究されている。タイヤが減圧しているという情報は、例えば、運転者への警報に用いることができる。

タイヤの減圧を検出する方式には、タイヤに圧力センサを取り付ける等して、タイヤの空気圧を直接的に計測する方式の他、他の指標値を用いてタイヤの減圧を間接的に評価する方式がある。このような間接的な評価方式としては、動荷重半径(DynamicLoaded Radius;DLR)方式と、共振周波数方式(Resonance Frequency Method;RFM)とが知られている。DLR方式は、減圧タイヤは走行時につぶれることで動荷重半径が小さくなり、より高速に回転するようになるという現象を利用するものであり、タイヤの回転速度からタイヤの減圧を推定する。一方、RFMは、減圧により車輪速周波数特性が変化することを利用するものである。

運転者は、タイヤの減圧に気づいたときや定期点検時等に、サービスステーション等でタイヤの空気圧を調整しなければならない。そして、従来より、空気圧の調整後に、運転者が初期化指示を出すことができる車両が提案されている。このような初期化指示後には、車載のシステム内では初期化が実行され、例えば、減圧の判定に用いられる基準指標値正常圧での指標値)が再設定されたり、及び/又は、減圧の警報が解除されたりする。

しかしながら、時として、運転者は、誤操作により意図せずに、又は減圧の警報ランプ消灯させることなどを目的として意図的に、空気圧を調整することなく初期化指示を出すことがある。この場合、例えば、初期化により、空気圧が調整されないままに、減圧の判定に用いられる基準指標値が再設定されてしまうと、その後の減圧状態検出精度が低下する虞がある。或いは、初期化により警報ランプが消灯してしまうと、運転者は空気圧を調整すべきことを思い出す機会を失うことにもなり兼ねない。特許文献1は、このように空気圧が未調整の状態で初期化指示が出されたこと(ミスユース)を検知する方法を開示している。具体的には、初期化指示の前後の減圧の指標値を比較し、その差の大きさが所定の範囲内にある場合に、ミスユースが検知されるようになっている。

概要

ミスユースを精度よく検出する。車両に装着されたタイヤの空気圧状態検出装置が提供される。検出装置2は、タイヤの空気圧状態を判定するための指標値を算出する算出部21と、ユーザからの初期化指示を検知する指示検知部26と、指標値を軸とする指標値空間内において、初期化指示の前に算出部により算出された指標値である指示前指標値を含み、指示前指標値からタイヤの減圧が進行する減圧拡大方向及びその逆方向へ広がる領域であるミスユース領域を設定する領域設定部27と、初期化指示の後に算出部により算出された指標値である指示後指標値がミスユース領域内にある場合に、タイヤの空気圧が未調整の状態で初期化指示が出されたミスユースを検知するミスユース検知部28とを備える。ミスユース領域は、指示前指標値を基準として、減圧拡大方向へはその逆方向へよりも広範囲に広がるように設定される。

目的

本発明は、ミスユースを精度よく検出することが可能な、車両に装着されたタイヤの空気圧状態の検出装置、方法及びプログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

車両に装着されたタイヤ空気圧状態検出装置であって、タイヤの空気圧状態を判定するための指標値を算出する算出部と、ユーザからの初期化指示を検知する指示検知部と、前記指標値を軸とする指標値空間内において、前記初期化指示の前に前記算出部により算出された前記指標値である指示前指標値を含み、前記指示前指標値からタイヤの減圧が進行する減圧拡大方向及びその逆方向へ広がる領域であるミスユース領域を設定する領域設定部と、前記初期化指示の後に前記算出部により算出された前記指標値である指示後指標値が前記ミスユース領域内にある場合に、タイヤの空気圧が未調整の状態で前記初期化指示が出されたミスユースを検知するミスユース検知部とを備え、前記ミスユース領域は、前記指示前指標値を基準として、前記減圧拡大方向へはその逆方向へよりも広範囲に広がるように設定される、検出装置。

請求項2

前記指示前指標値に基づいて、前記車両に搭載された複数のタイヤの中から減圧タイヤを特定する減圧タイヤ特定部をさらに備え、前記領域設定部は、前記減圧タイヤ特定部により特定された減圧タイヤの減圧状態が進行した場合に前記指標値の変化する方向を、前記減圧拡大方向と判断する、請求項1に記載の検出装置。

請求項3

タイヤの空気圧の調整後の前記指標値である基準指標値と、前記指標値の現在値とを比較することにより、タイヤが減圧状態にあるか否かを判定する減圧判定部と、前記減圧判定部によりタイヤが減圧状態にあると判定された場合に、減圧警報を発生させる減圧警報部とをさらに備える、請求項1又は2に記載の検出装置。

請求項4

前記ミスユース検知部によりミスユースが検知されなかった場合、前記基準指標値を更新する基準設定部、をさらに備える、請求項3に記載の検出装置。

請求項5

前記車両は、第1タイヤ、第2タイヤ、第3タイヤ及び第4タイヤを含み、前記指標値として、以下の3つの指標値、(1)前記第1タイヤ及び前記第4タイヤの回転速度が大きい程大きくなり且つ前記第2タイヤ及び前記第3タイヤの回転速度が大きい程小さくなる、或いは、前記第2タイヤ及び前記第3タイヤの回転速度が大きい程大きくなり且つ前記第1タイヤ及び前記第4タイヤの回転速度が大きい程小さくなる指標値、(2)前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの回転速度が大きい程大きくなり且つ前記第3タイヤ及び前記第4タイヤの回転速度が大きい程小さくなる、或いは、前記第3タイヤ及び前記第4タイヤの回転速度が大きい程大きくなり且つ前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの回転速度が大きい程小さくなる指標値、及び(3)前記第1タイヤ及び前記第3タイヤの回転速度が大きい程大きくなり且つ前記第2タイヤ及び前記第4タイヤの回転速度が大きい程小さくなる、或いは、前記第2タイヤ及び前記第4タイヤの回転速度が大きい程大きくなり且つ前記第1タイヤ及び前記第3タイヤの回転速度が大きい程小さくなる指標値のうちの少なくとも1つが用いられる、請求項1から4のいずれかに記載の検出装置。

請求項6

前記指標値として、前記3つ指標値のうちの少なくとも2つが用いられる、請求項5に記載の検出装置。

請求項7

前記ミスユース領域は、前記指標値空間をどのタイヤが減圧しているかに応じて分割する際の分割線を、境界線の一部とする、請求項6に記載の検出装置。

請求項8

車両に装着されたタイヤの空気圧状態を検出するための方法であって、タイヤの空気圧状態を判定するための指標値である指示前指標値を算出するステップと、前記指示前指標値の算出後に、ユーザからの初期化指示を検知するステップと、前記初期化指示の後に、前記指標値を指示後指標値として算出するステップと、前記指標値を軸とする指標値空間内において、前記指示前指標値を含み、前記指示前指標値からタイヤの減圧が進行する減圧拡大方向及びその逆方向へ広がる領域であるミスユース領域を設定するステップと、前記指示後指標値が前記ミスユース領域内にある場合に、タイヤの空気圧が未調整の状態で前記初期化指示が出されたミスユースを検知するステップとを備え、前記ミスユース領域は、前記指示前指標値を基準として、前記減圧拡大方向へはその逆方向へよりも広範囲に広がるように設定される、検出方法

請求項9

車両に装着されたタイヤの空気圧状態を検出するためのプログラムであって、タイヤの空気圧状態を判定するための指標値である指示前指標値を算出するステップと、前記指示前指標値の算出後に、ユーザからの初期化指示を検知するステップと、前記初期化指示の後に、前記指標値を指示後指標値として算出するステップと、前記指標値を軸とする指標値空間内において、前記指示前指標値を含み、前記指示前指標値からタイヤの減圧が進行する減圧拡大方向及びその逆方向へ広がる領域であるミスユース領域を設定するステップと、前記指示後指標値が前記ミスユース領域内にある場合に、タイヤの空気圧が未調整の状態で前記初期化指示が出されたミスユースを検知するステップとをコンピュータに実行させ、前記ミスユース領域は、前記指示前指標値を基準として、前記減圧拡大方向へはその逆方向へよりも広範囲に広がるように設定される、検出プログラム

技術分野

0001

本発明は、車両に装着されたタイヤ空気圧状態検出装置、方法及びプログラムに関する。

背景技術

0002

車両を快適に走行させるためには、タイヤの空気圧が調整されていることが重要である。空気圧が適正値を下回ると、乗り心地燃費が悪くなるという問題が生じ得るからである。このため、従来より、タイヤの減圧を自動的に検出するシステム(Tire Pressure Monitoring System;TPMS)が研究されている。タイヤが減圧しているという情報は、例えば、運転者への警報に用いることができる。

0003

タイヤの減圧を検出する方式には、タイヤに圧力センサを取り付ける等して、タイヤの空気圧を直接的に計測する方式の他、他の指標値を用いてタイヤの減圧を間接的に評価する方式がある。このような間接的な評価方式としては、動荷重半径(DynamicLoaded Radius;DLR)方式と、共振周波数方式(Resonance Frequency Method;RFM)とが知られている。DLR方式は、減圧タイヤは走行時につぶれることで動荷重半径が小さくなり、より高速に回転するようになるという現象を利用するものであり、タイヤの回転速度からタイヤの減圧を推定する。一方、RFMは、減圧により車輪速周波数特性が変化することを利用するものである。

0004

運転者は、タイヤの減圧に気づいたときや定期点検時等に、サービスステーション等でタイヤの空気圧を調整しなければならない。そして、従来より、空気圧の調整後に、運転者が初期化指示を出すことができる車両が提案されている。このような初期化指示後には、車載のシステム内では初期化が実行され、例えば、減圧の判定に用いられる基準指標値正常圧での指標値)が再設定されたり、及び/又は、減圧の警報が解除されたりする。

0005

しかしながら、時として、運転者は、誤操作により意図せずに、又は減圧の警報ランプ消灯させることなどを目的として意図的に、空気圧を調整することなく初期化指示を出すことがある。この場合、例えば、初期化により、空気圧が調整されないままに、減圧の判定に用いられる基準指標値が再設定されてしまうと、その後の減圧状態検出精度が低下する虞がある。或いは、初期化により警報ランプが消灯してしまうと、運転者は空気圧を調整すべきことを思い出す機会を失うことにもなり兼ねない。特許文献1は、このように空気圧が未調整の状態で初期化指示が出されたこと(ミスユース)を検知する方法を開示している。具体的には、初期化指示の前後の減圧の指標値を比較し、その差の大きさが所定の範囲内にある場合に、ミスユースが検知されるようになっている。

先行技術

0006

特開2013−249024号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、タイヤがパンクしている場合など、タイヤの減圧は急速に進むことがある。従って、ミスユースが起きている、すなわち減圧タイヤの空気圧が未調整であるにも関わらず、初期化指示の前後で減圧の指標値が大きく変化することが起こり得ることに、本発明者らは気が付いた。このような場合には、特許文献1の方法では、初期化指示の前後での指標値の差の大きさが所定の範囲内に収まりきらず、ミスユースが起きているにも関わらず、ミスユースが検出されない可能性がある。

0008

本発明は、ミスユースを精度よく検出することが可能な、車両に装着されたタイヤの空気圧状態の検出装置、方法及びプログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明の第1観点に係る検出装置は、車両に装着されたタイヤの空気圧状態の検出装置であって、タイヤの空気圧状態を判定するための指標値を算出する算出部と、ユーザからの初期化指示を検知する指示検知部と、前記指標値を軸とする指標値空間内において、前記初期化指示の前に前記算出部により算出された前記指標値である指示前指標値を含み、前記指示前指標値からタイヤの減圧が進行する減圧拡大方向及びその逆方向へ広がる領域であるミスユース領域を設定する領域設定部と、前記初期化指示の後に前記算出部により算出された前記指標値である指示後指標値が前記ミスユース領域内にある場合に、タイヤの空気圧が未調整の状態で前記初期化指示が出されたミスユースを検知するミスユース検知部とを備える。前記ミスユース領域は、前記指示前指標値を基準として、前記減圧拡大方向へはその逆方向へよりも広範囲に広がるように設定される。

0010

本発明の第2観点に係る検出装置は、第1観点に係る検出装置であって、前記指示前指標値に基づいて、前記車両に搭載された複数のタイヤの中から減圧タイヤを特定する減圧タイヤ特定部をさらに備える。前記領域設定部は、前記減圧タイヤ特定部により特定された減圧タイヤの減圧状態が進行した場合に前記指標値の変化する方向を、前記減圧拡大方向と判断する。

0011

本発明の第3観点に係る検出装置は、第1観点又は第2観点に係る検出装置であって、タイヤの空気圧の調整後の前記指標値である基準指標値と、前記指標値の現在値とを比較することにより、タイヤが減圧状態にあるか否かを判定する減圧判定部と、前記減圧判定部によりタイヤが減圧状態にあると判定された場合に、減圧警報を発生させる減圧警報部とをさらに備える。

0012

本発明の第4観点に係る検出装置は、第3観点に係る検出装置であって、前記ミスユース検知部によりミスユースが検知されなかった場合、前記基準指標値を更新する基準設定部をさらに備える。

0013

本発明の第5観点に係る検出装置は、第1観点から第4観点のいずれかに係る検出装置であって、前記車両は、第1タイヤ、第2タイヤ、第3タイヤ及び第4タイヤを含み、前記指標値として、以下の3つの指標値のうちの少なくとも1つが用いられる。
(1)前記第1タイヤ及び前記第4タイヤの回転速度が大きい程大きくなり且つ前記第2タイヤ及び前記第3タイヤの回転速度が大きい程小さくなる、或いは、前記第2タイヤ及び前記第3タイヤの回転速度が大きい程大きくなり且つ前記第1タイヤ及び前記第4タイヤの回転速度が大きい程小さくなる指標値
(2)前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの回転速度が大きい程大きくなり且つ前記第3タイヤ及び前記第4タイヤの回転速度が大きい程小さくなる、或いは、前記第3タイヤ及び前記第4タイヤの回転速度が大きい程大きくなり且つ前記第1タイヤ及び前記第2タイヤの回転速度が大きい程小さくなる指標値
(3)前記第1タイヤ及び前記第3タイヤの回転速度が大きい程大きくなり且つ前記第2タイヤ及び前記第4タイヤの回転速度が大きい程小さくなる、或いは、前記第2タイヤ及び前記第4タイヤの回転速度が大きい程大きくなり且つ前記第1タイヤ及び前記第3タイヤの回転速度が大きい程小さくなる指標値

0014

本発明の第6観点に係る検出装置は、第5観点に係る検出装置であって、前記指標値として、前記3つ指標値のうちの少なくとも2つが用いられる。

0015

本発明の第7観点に係る検出装置は、第6観点に係る検出装置であって、前記ミスユース領域は、前記指標値空間をどのタイヤが減圧しているかに応じて分割する際の分割線を、境界線の一部とする。

0016

本発明の第8観点に係る検出方法は、車両に装着されたタイヤの空気圧状態を検出するための方法であって、
(1)タイヤの空気圧状態を判定するための指標値である指示前指標値を算出するステップと、
(2)前記指示前指標値の算出後に、ユーザからの初期化指示を検知するステップと、
(3)前記初期化指示の後に、前記指標値を指示後指標値として算出するステップと、
(4)前記指標値を軸とする指標値空間内において、前記指示前指標値を含み、前記指示前指標値からタイヤの減圧が進行する減圧拡大方向及びその逆方向へ広がる領域であるミスユース領域を設定するステップと、
(5)前記指示後指標値が前記ミスユース領域内にある場合に、タイヤの空気圧が未調整の状態で前記初期化指示が出されたミスユースを検知するステップと
を備える。前記ミスユース領域は、前記指示前指標値を基準として、前記減圧拡大方向へはその逆方向へよりも広範囲に広がるように設定される。

0017

本発明の第9観点に係る検出プログラムは、車両に装着されたタイヤの空気圧状態を検出するためのプログラムであって、
(1)タイヤの空気圧状態を判定するための指標値である指示前指標値を算出するステップと、
(2)前記指示前指標値の算出後に、ユーザからの初期化指示を検知するステップと、
(3)前記初期化指示の後に、前記指標値を指示後指標値として算出するステップと、
(4)前記指標値を軸とする指標値空間内において、前記指示前指標値を含み、前記指示前指標値からタイヤの減圧が進行する減圧拡大方向及びその逆方向へ広がる領域であるミスユース領域を設定するステップと、
(5)前記指示後指標値が前記ミスユース領域内にある場合に、タイヤの空気圧が未調整の状態で前記初期化指示が出されたミスユースを検知するステップと
コンピュータに実行させる。前記ミスユース領域は、前記指示前指標値を基準として、前記減圧拡大方向へはその逆方向へよりも広範囲に広がるように設定される。

発明の効果

0018

本発明によれば、初期化指示後に算出された指標値(指示後指標値)がミスユース領域内に属する場合に、ミスユースが検知される。このミスユース領域は、初期化指示前に算出された指標値(指示前指標値)を基準として、タイヤの内圧が昇圧される方向よりも、タイヤの減圧が拡大する方向へと広範囲に広がる領域として設定される。その結果、タイヤのパンク等により、タイヤの減圧が大きく進行したような場合においても、ミスユースが起きれば、それを検知することができる。これにより、ミスユースを精度よく検出することができる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の一実施形態に係る検出装置が車両に搭載された様子を示す模式図。
検出装置の電気的構成を示すブロック図。
減圧検出処理の流れを示すフローチャート
減圧タイヤを表す領域に分割された指標値空間を示す図。
ミスユース領域の設定処理の流れを示すフローチャート。
ミスユース領域の例を示す図(一輪減圧の場合)。
ミスユース領域の例を示す図(二輪減圧の場合)。
変形例に係るミスユース領域の例を示す図(一輪減圧の場合)。
変形例に係るミスユース領域の例を示す図(二輪減圧の場合)。
別の変形例に係るミスユース領域の例を示す図(一輪減圧の場合)。
さらに別の変形例に係るミスユース領域の例を示す図(指標値が1つの場合)。

実施例

0020

以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るタイヤの空気圧状態の検出装置、方法及びプログラムについて説明する。

0021

<1.検出装置の構成>
図1は、タイヤの空気圧状態の検出装置2が車両1に搭載された様子を示す模式図である。車両1は、4輪車両であり、左前輪FL右前輪FR、左後輪RL及び右後輪RRを備えている。検出装置2は、これらのタイヤFL,FR,RL,RRの減圧を検出する機能を備えており、タイヤFL,FR,RL,RRの減圧が検出されると、車両1に搭載されている警報表示器3を介してその旨の警報を行う。また、車両1には、タイヤFL,FR,RL,RRの空気圧調整後に初期化を行うための初期化スイッチ4も搭載されている。初期化スイッチ4が操作されると、検出装置2は、所定の初期化を実行する。このような初期化を含む減圧検出処理の流れの詳細については、後述する。また、この他、車両1には、後述するミスユースを警報するための警報表示器5も搭載されている。

0022

本実施形態では、タイヤFL,FR,RL,RRの減圧状態は、車輪速(回転速度)に基づいて検出される。タイヤFL,FR,RL,RRには、各々、車輪速センサ6が取り付けられており、車輪速センサ6は、自身の取り付けられたタイヤの車輪速情報を検出する。車輪速センサ6は、検出装置2に通信線5aを介して接続されており、各車輪速センサ6で検出された車輪速情報は、リアルタイムに検出装置2に送信される。

0023

車輪速センサ6としては、走行中のタイヤFL,FR,RL,RRの車輪速を検出できるものであれば、どのようなものでも用いることができる。例えば、電磁ピックアップ出力信号から車輪速を測定するタイプのセンサを用いることもできるし、ダイナモのように回転を利用して発電を行い、このときの電圧から車輪速を測定するタイプのセンサを用いることもできる。車輪速センサ6の取り付け位置も、特に限定されず、車輪速の検出が可能である限り、センサの種類に応じて、適宜、選択することができる。

0024

図2は、検出装置2の電気的構成を示すブロック図である。図2に示されるとおり、検出装置2は、車両1に搭載されている制御ユニットであり、I/Oインターフェース11、CPU12、ROM13、RAM14、及び不揮発性書き換え可能な記憶装置15を備えている。I/Oインターフェース11は、車輪速センサ6、警報表示器3,5及び初期化スイッチ4等の外部装置との通信を行うための通信装置である。ROM13には、車両1の各部の動作を制御するためのプログラム7が格納されている。プログラム7は、CD−ROM等の記憶媒体9からROM13へと書き込まれる。CPU12は、ROM13からプログラム7を読み出して実行することにより、仮想的に算出部21、減圧判定部22、減圧タイヤ特定部23、減圧警報部24、基準設定部25、指示検知部26、領域設定部27、ミスユース検知部28、及びミスユース警報部29として動作する。各部の動作の詳細は、後述する。記憶装置15は、ハードディスクフラッシュメモリ等で構成される。なお、プログラム7の格納場所は、ROM13ではなく、記憶装置15であってもよい。RAM14及び記憶装置15は、CPU12の演算に適宜使用される。

0025

警報表示器3,5は、減圧やミスユースが起きている旨をユーザに伝えることができる限り、例えば、液晶表示素子液晶モニター等、任意の態様で実現することができる。警報表示器3,5の取り付け位置も、適宜選択することができるが、例えば、インストルメントパネル上等、ドライバーに分かりやすい位置に設けることが好ましい。制御ユニット(検出装置2)がカーナビゲーションシステムに接続される場合には、カーナビゲーション用のモニターを警報表示器3,5として使用することも可能である。初期化スイッチ4の構成及び位置も、特に限定されず、例えば、警報表示器3,5と同様の位置に設けることができる。

0026

<2.減圧検出処理>
以下、図3を参照しつつ、タイヤFL,FR,RL,RRの減圧を検出するための減圧検出処理について説明する。図3に示す減圧検出処理は、車両1の電気系統電源投入されたタイミングで開始され、電源が切られるまで繰り返し実行される。

0027

まず、ステップS1では、算出部21が、タイヤの空気圧状態を判定するための指標値を算出する。指標値としては、様々なものを使用することができ、例えば、以下のDEL1,DEL2,DEL3を使用することができる。
DEL1=[(V1+V4)/(V2+V3)-1]*100(%)
DEL2=[(V1+V2)/(V3+V4)-1]*100(%)
DEL3=[(V1+V3)/(V2+V4)-1]*100(%)

0028

ここで、V1〜V4は、それぞれタイヤFL,FR,RL,RRの車輪速である。算出部21は、所定のサンプリング周期ΔTにおける車輪速センサ6からの出力信号を受信し
、これを車輪速V1〜V4に換算する。DEL1,DEL2,DEL3は、それぞれ、以下に示す特徴を有する指標値である。
DEL1:車輪速V1,V4が大きい程大きくなり且つ車輪速V2,V3が大きい程小さくなる、或いは、車輪速V2,V3が大きい程大きくなり且つ車輪速V1,V4が大きい程小さくなる指標値
DEL2:車輪速V1,V2が大きい程大きくなり且つ車輪速V3,V4が大きい程小さくなる、或いは、車輪速V3,V4が大きい程大きくなり且つ車輪速V1,V2が大きい程小さくなる指標値
DEL3:車輪速V1,V3が大きい程大きくなり且つ車輪速V2,V4が大きい程小さくなる、或いは、車輪速V2,V4が大きい程大きくなり且つ車輪速V1,V3が大きい程小さくなる指標値

0029

DEL1,DEL2,DEL3は、以上の特徴を有する別の指標値として定義してもよく、例えば、以下のように定義することもできる。
DEL1=[[(V1+V4)/2-(V2+V3)/2]/(V1+V2+V3+V4)]*100(%)
DEL2=[[(V1+V2)/2-(V3+V4)/2]/(V1+V2+V3+V4)]*100(%)
DEL3=[[(V1+V3)/2-(V2+V4)/2]/(V1+V2+V3+V4)]*100(%)

0030

あるいは、DEL1,DEL2,DEL3は、以下のように定義することもできる。
DEL1=(V1*V4)/(V2*V3)
DEL2=(V1*V2)/(V3*V4)
DEL3=(V1*V3)/(V2*V4)

0031

あるいは、また、DEL1,DEL2,DEL3は、以下のように定義することもできる。
DEL1=(V12+V42)-(V22+V32)
DEL2=(V12+V22)-(V32+V42)
DEL3=(V12+V32)-(V22+V42)

0032

また、ステップS1で算出される指標値として、DEL1,DEL2,DEL3に代えて又は加えて、タイヤFL,FR,RL,RRの共振周波数を用いることもできる。共振周波数は、例えば、タイヤFL,FR,RL,RRの振動成分を含む時系列信号である、車輪速センサ6の出力信号から算出することができる。タイヤの共振周波数を算出する方法については、様々なものが公知であり(例えば、特開平9−323515等)、当業者であれば適宜算出することが可能であるため、ここでは詳細な説明は省略する。

0033

ステップS1で算出される指標値の数は、特に限定されず、1つだけであってもよいし、2つであってもよいし、3つ以上であってもよい。ただし、以下では、DEL1及びDEL3の2つの指標値を用いる場合を例として、説明を行う。なお、DEL1は、4輪のうち、一方の対角線上に存在する2輪の車輪速が大きい程大きくなり、且つ、他方の対角線上に存在する2輪の車輪速が大きい程小さくなる指標値である。従って、DEL1は、右左折時や坂道走行中である等といった車両1の走行条件に影響を受けにくい指標値である。この意味で、タイヤの空気圧を判定するための指標値としては、DEL1を用いることが好ましい。

0034

続いて、基準設定部25が、基準指標値DEL1,DEL3が設定済みであるか否かを判定し(ステップS2)、設定されていないと判定された場合には、直前のステップS1で算出された現在の指標値DEL1,DEL3を基準指標値DEL1,DEL3として記憶装置15に記憶させる(ステップS3)。そして、ステップS3の後、処理はステップS1に進み、再度現在の指標値DEL1,DEL3が算出される。一方、ステップS2で基準指標値DEL1,DEL3が設定済みであると判定された場合には、ステップS3はスキップされ、処理はステップS4に進む。

0035

続くステップS4では、減圧判定部22が、直前のステップS1で算出された現在の指標値DEL1,DEL3を用いて、タイヤFL,FR,RL,RRが減圧状態にあるか否かを判定する。具体的には、減圧判定部22は、直前のステップS1の指標値DEL1,DEL3と、基準指標値DEL1,DEL3とをそれぞれ比較し、これらの値の差が所定値よりも大きければ、減圧状態にあると判定する。一方、これらの値の差が所定値以下であれば、減圧状態にないと判定する。なお、基準指標値DEL1,DEL3は、タイヤの空気圧の調整直後のDEL1,DEL3の値であり、ステップS3を経て記憶装置15に格納されている。

0036

すなわち、ステップS4は、現在の指標値DEL1,DEL3が、空気圧の調整直後の指標値DEL1,DEL3からどれだけ変化したかを判断し、変化が大きい場合に減圧を検出するステップである。なお、本実施形態では、2つの指標値DEL1,DEL3が比較されるが、両指標値の変化が大きい場合に減圧を検出するようにしてもよいし、少なくとも一方の変化が大きい場合に減圧を検出するようにしてもよい。

0037

ステップS4で減圧が検出されると、処理はステップS5に進む。一方、ステップS4で減圧が検出されなかった場合には、処理はステップS1に戻り、同様の処理を繰り返す。ステップS5では、減圧タイヤ特定部23が、現在の指標値DEL1,DEL3に基づいて、タイヤFL,FR,RL,RRのうちどのタイヤが減圧しているかを特定する。具体的には、減圧タイヤ特定部23は、図4に示すDEL1,DEL3を軸とする指標値空間内で、直前のステップS1で算出された指標値DEL1,DEL3に対応する点がどのような領域に属するかにより、減圧タイヤを特定する。

0038

本実施形態の指標値空間は、図4に示すとおり、原点を通る4本の直線L1〜L4を境界線として、8つの領域A1〜A8に分割されている。DEL1軸(横軸)及びDEL3軸(縦軸)の交点(原点)は、基準指標値DEL1,DEL3に対応する。なお、直線L1〜L4の傾きは、車種やタイヤの種類等に依存するため、試験等により調整を行い、予め適切に定められている。

0039

指標値空間内において、第1象限は、左前輪FLが減圧している状態に対応し、第2象限は、左後輪RLが減圧している状態に対応し、第3象限は、右前輪FRが減圧している状態に対応し、第4象限は、右後輪RRが減圧している状態に対応する。特に、領域A1は、左前輪FLのみ減圧している状態に対応し、領域A3は、右後輪RRのみ減圧している状態に対応し、領域A5は、右前輪FRのみ減圧している状態に対応し、A7は、左後輪RLのみ減圧している状態に対応する。さらに、領域A2は、左前輪FL及び右後輪RRが2輪減圧している状態に対応し、領域A4は、右前輪FR及び右後輪RRが2輪減圧している状態に対応し、領域A6は、右前輪FR及び左後輪RLが2輪減圧している状態に対応し、領域A8は、左前輪FL及び左後輪RLが2輪減圧している状態に対応する。従って、例えば、現在の指標値DEL1,DEL3が図に示す「1」点となる場合には、この点が属する領域A1に対応する左前輪FLのみが、減圧タイヤとして特定される。同様に、現在の指標値DEL1,DEL3が図に示す「1’」点となる場合には、この点が属する領域A2に対応する左前輪FL及び右後輪RRが、減圧タイヤとして特定される。

0040

ステップS5が終了すると、処理はステップS6に進む。ステップS6では、減圧警報部24が、警報表示器3を介して減圧警報を出力する。このとき、例えば、警報表示器3が1つのランプから構成されている場合には、当該ランプを点灯させる。一方、警報表示器3が4輪それぞれに対応する4つのランプを有しているのであれば、ステップS5で判断された減圧タイヤに対応するランプを点灯させる。

0041

これ以降のステップS7〜S14は、初期化のための処理である。初期化とは、空気圧の調整の直後に実行されるべきステップであり、例えば、減圧の判定に用いられる基準指標値(正規圧での指標値)を設定すること、及び/又は、減圧の警報を解除することを意味し得る。本実施形態の初期化は、両方の意味で使用され、初期化により基準指標値が更新されるとともに、減圧警報が解除される。初期化スイッチ4は、この初期化を行うべきタイミング、すなわち、空気圧の調整が行われたタイミングをユーザが指定するためのスイッチである。従って、本来、初期化スイッチ4は、空気圧の調整の直後に操作されるべきものであるが、しばしば、ユーザは、空気圧を調整することなく、初期化スイッチ4を操作することがある。このような操作は、ミスユースと呼ばれ、誤操作により意図せずに、又は減圧の警報を消灯させることなどを目的として意図的に行われる。後述するとおり、本実施形態の初期化処理では、このようなミスユースが検出されるようになっており、ミスユースによる弊害、すなわち、空気圧が調整されないにも関わらず減圧警報が解除されてしまったり、未調整の空気圧を基準に減圧の判定に用いられる基準指標値が設定されてしまうといった問題が防止されるようになっている。

0042

具体的には、まずステップS7では、算出部21が、現在の指標値DEL1,DEL3を再算出する。この指標値は、後述されるミスユース領域を設定するための基準として算出されるものであり、この意味で、以下、ここで算出される指標値を、領域設定指標値と呼ぶ。領域設定指標値は、ステップS6の直後に算出されるようにしてもよいし、ミスユースの検出精度を高めるため、ステップS6よりも後であって車両1の停車直前の値として算出されるようにしてもよい。後者の場合、算出部21は、ステップS6の後、車両1が停車するまで短い時間間隔で現在の指標値DEL1,DEL3を算出し続け、車両1が停車したと判定された場合に、その直前の指標値DEL1,DEL3を領域設定指標値として設定することができる。なお、領域設定指標値としては、初期化指示前の値である限り、別のタイミングで取得された指標値を用いることも可能である。例えば、ステップS6の後、初期化指示が出るまで指標値DEL1,DEL3を定期的に算出し、初期化指示よりも前でこれに近い時点での指標値DEL1,DEL3を領域設定指標値としてもよい(これを実現する方法としては、例えば、後述するステップS9の「no」の場合の戻り先をステップS7とすることが考えられる)。

0043

ステップS7が終了すると、領域設定部27が、指標値空間(DEL1−DEL3空間)内においてミスユース領域を設定する(ステップS8)。ミスユース領域の設定処理の詳細については、後述する。

0044

続くステップS9は、ユーザによる初期化スイッチ4の操作が検知されるまで待機するステップである。指示検知部26は、減圧警報(S6)が出た後の期間にこの初期化指示が出されたと判断すると、処理をステップS10に進める。

0045

ステップS10では、減圧警報部24が、警報表示器3を介して現在出力されている減圧警報を解除する。また、後述するステップS13により警報を発する警報表示器5についても、現在ミスユース警報中であれば、ミスユース警報部29がこれを解除する。なお、図3の処理は繰り返し実行されるため、この時点で後述するステップS13によるミスユース警報が出されている可能性がある。

0046

ステップS11及びこれに続くステップS12は、ステップS9で検知された初期化指示が、ミスユースによるものか否かを判定するための処理である。まずステップS11では、算出部21が、ステップS1と同様の態様で、現在の指標値DEL1,DEL3を算出する。ここで算出される指標値は、初期化指示の直後に算出される指標値であるため、以下、指示後指標値と呼ぶ。

0047

続いて、ステップS12では、ミスユース検知部28が、ステップS11で算出された指示後指標値DEL1,DEL3が、ミスユース領域内に含まれる否かを判断する。そして、指示後指標値DEL1,DEL3がミスユース領域内に含まれる場合には、ステップS9の初期化指示がミスユースであると判定され、含まれない場合には、ミスユースでないと判定される。

0048

ステップS12でミスユースが検知されなかった場合には、処理はステップS14に進む。ステップS14では、ステップS3で設定された基準指標値がクリアされる。この場合、次にステップS2が実行される場合には、基準設定値が設定済みでないと判定されて処理がステップS3に進み、基準指標値が再設定されることになる。すなわち、ステップS12により、タイヤFL,FR,RL,RRの空気圧が調整されたことが確認されたため、この状態の指標値DEL1,DEL3が、今後の減圧検出の際の基準として使用されることになる。

0049

一方、ステップS12でミスユースが検知された場合には、処理はステップS13に進む。ステップS13では、ミスユース警報部29が、警報表示器5を介してミスユース警報を出力する。なお、本実施形態では、ミスユース警報と減圧警報とは別々に出力されるが、これらを1つにまとめることも可能である。すなわち、ミスユース警報用の警報表示器5を省略するとともに、ステップS10、S13を省略し、さらにステップS14で減圧警報を解除するようにすれば、ユーザは、減圧警報が解除されないことをもって、ミスユースを知ることができる。また、これらの警報は、表示器等による視覚的な態様に限られない。例えば、視覚的な警報に代えて又は加えて、検出装置2に接続されたスピーカ等を介して、音声により警報を出力することも可能である。

0050

ステップS13,S14の終了後、減圧検出処理はステップS1に戻り、同様の処理が再度繰り返されることになる。そして、次のステップS1の実行時までに空気圧の調整がされていなければ、再度ステップS6で減圧警報が出されることになる。

0051

<3.ミスユース領域の設定処理>
次に、図5を参照しつつ、上記ステップS8におけるミスユース領域の設定処理の詳細について説明する。ミスユース領域は、指標値空間(DEL1−DEL3空間)内に定義される、ミスユースが疑われる指標値の領域である。

0052

ミスユース領域は、初期化指示前の指標値(ステップS7で算出された領域設定指標値)DEL1,DEL3を基準として設定される。また、ミスユースの判定は、初期化指示の前後で、指標値が内圧が昇圧される方向に変化したかに基づいて行われる。

0053

具体的には、まず、減圧タイヤ特定部23が、領域設定指標値DEL1,DEL3に基づいて、直前の上記ステップS5においてタイヤFL,FR,RL,RRのうちどのタイヤが減圧していると判定されたかを特定する(ステップS31)。

0054

次に、領域設定部27は、ステップS31の結果から、1輪減圧であるか、2輪減圧であるかを判定する(ステップS32)。一輪減圧の場合には、ステップS33が実行され、2輪減圧の場合には、ステップS34が実行される。

0055

ステップS33では、領域設定部27は、初期化指示前の領域設定指標値DEL1,DEL3が算出された時点を基準として、タイヤの減圧が進行する減圧拡大方向を判断する。減圧拡大方向は、ステップS32の判定結果、すなわち、タイヤFL,FR,RL,RRのうちどのタイヤが減圧しているかに応じて決定される。具体的には、減圧拡大方向は、ステップS32の減圧タイヤの減圧状態が進行した場合に、指標値DEL1,DEL3の変化する方向として判断される。例えば、領域設定指標値に対応する点P1が、図6に示す位置にある場合、減圧タイヤは、左前輪FLのみである。この場合、減圧が進行すると、車輪速V1が速くなると予想されるから、DEL1,DEL3の値は大きくなる。従って、減圧拡大方向は、DEL1,DEL3の値が大きくなる方向(図6中の二重線の矢印参照)である。なお、減圧拡大方向は、基準指標値に対応する点(原点)から領域設定指標値に対応する点P1へ向かう方向として判断することも可能である。

0056

続いて、領域設定部27は、領域設定指標値に対応する点P1を含むようなミスユース領域R1を規定する。具体的には、ミスユース領域R1は、以下の直線を境界線とする領域である。なお、X1>X2であり、Y1>Y2である。図6の例では、ミスユース領域R1はグレーの領域である。
(1)直線L1〜L4のうち、点P1に最も近い2本の直線(図6の例では、直線L1,L2)
(2)DEL3軸に平行で、点P1からDEL1軸に沿って減圧拡大方向に距離X1の位置にある直線L5
(3)DEL3軸に平行で、点P1からDEL1軸に沿って減圧拡大方向と逆方向に距離X2の位置にある直線L6(ただし、点P1からDEL3軸方向に沿って減圧拡大方向と逆方向に距離Y2以上離れている部分)
(4)DEL1軸に平行で、点P1からDEL3軸に沿って減圧拡大方向に距離Y1の位置にある直線L7
(5)DEL1軸に平行で、点P1からDEL3軸に沿って減圧拡大方向と逆方向に距離Y2の位置にある直線L8(ただし、点P1からDEL1軸方向に沿って減圧拡大方向と逆方向に距離X2以上離れている部分)

0057

一方、二輪減圧の検出後のステップS34でも、ステップS33と同様に、領域設定部27は、領域設定指標値DEL1,DEL3が算出された時点を基準として、減圧拡大方向を判断する。減圧拡大方向は、ステップS32の減圧タイヤの減圧状態が進行した場合に、指標値DEL1,DEL3の変化する方向として判断される。例えば、領域設定指標値に対応する点P2が、図7に示す位置にある場合、減圧タイヤは、左前輪FL及び右後輪RRの2輪である。この場合、減圧が進行すると、車輪速V1,V4が速くなると予想されるため、DEL1の値は大きくなるが、DEL3の値はあまり変化しないと予想される。従って、減圧拡大方向は、DEL1の値が大きくなる方向である。また、減圧拡大方向は、原点から点P2へ向かう方向(図7中の二重線の矢印参照)として判断することも可能である。

0058

続いて、領域設定部27は、領域設定指標値に対応する点P2を含むようなミスユース領域R2を規定する。具体的には、ミスユース領域R2は、以下の直線を境界線とする領域である。なお、Q1>Q2である。図7の例では、ミスユース領域R1はグレーの領域である。
(1)直線L1〜L4のうち、点P2に最も近い2本の直線(図7の例では、直線L2,L3)
(2)DEL1軸及びDEL3軸のうち点P2から遠い方の軸に平行で、他方の軸に沿って点P2から減圧拡大方向に距離Q1の位置にある直線L9
(3)DEL1軸及びDEL3軸のうち点P2から遠い方の軸に平行で、他方の軸に沿って点P2から減圧拡大方向の逆方向に距離Q2の位置にある直線L10

0059

以上のステップS33,34が終了すると、ミスユース領域の設定は終了する。ミスユース領域は、指標値空間内において、領域設定指標値に対応する点(P1,P2)を含み、当該点から減圧拡大方向及びその逆方向へ広がる領域である。特に、ミスユース領域は、領域設定指標値に対応する点(P1,P2)を基準として、減圧拡大方向へはその逆方向へよりも広範囲に広がるように設定される。その結果、タイヤのパンク等により、タイヤの減圧が大きく進行したような場合においても、ミスユースを検知することができ、ミスユースを精度よく検出することができる。

0060

<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。

0061

<4−1>
ミスユース領域の減圧拡大方向の境界線は、設定しなくてもよい。すなわち、図6及び図7の例において、直線L5,L7,L9に沿った境界をなくしてもよい。言い換えると、距離X1,Y1,Q1を無限距離とすることができる。

0062

<4−2>
上記実施形態では、ミスユース領域は、減圧タイヤを分類するための直線L1〜L4を境界線として定義されていた。そのため、初期化指示の前後で、一輪減圧の状態からさらにもう一輪減圧したような場合や、二輪減圧の状態から一輪のみ空気圧が調整されたような場合には、ミスユースとは判定されないようになっていた。しかしながら、このような場合にも、ミスユースと判定されるように設定することもできる。この場合、例えば、ミスユース領域R1,R2は、図8及び図9に示すように変更され得る。或いは、ミスユース領域R1は、図10のように定義することもできる。

0063

<4−3>
上記実施形態では、主として2つの指標値DEL1,DEL3に基づく処理を説明したが、減圧検出処理(初期化及びミスユース領域の設定を含む)は1つの指標値に基づいて実行することもできる。例えば、この場合のミスユース領域は、図11に示すように設定することができる。図11の例では、指標値としてDEL1が用いられており、P3は領域設定指標値であり、R3がミスユース領域を表している。この場合も、ミスユース領域R3は、領域設定指標値から減圧拡大方向へはその逆方向よりも広範囲に広がっており、U1>U2である。

0064

<4−4>
上記実施形態では、DEL1,DEL3のみが指標値として使用されたが、前輪2輪FL,FRや後輪2輪RL,RRが減圧している場合においての検出精度を向上させる観点からは、DEL2及び/又はRFMを合わせて用いることが好ましい。

0065

1 車両
2検出装置(コンピュータ)
7プログラム
21 算出部
22減圧判定部
23減圧タイヤ特定部
24減圧警報部
25基準設定部
26 指示検知部
27領域設定部
28ミスユース検知部
FL,FR,RL,RRタイヤ
P1〜P3 領域設定指標値(指示前指標値)
R1〜R3 ミスユース領域

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