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技術 内視鏡システム、プロセッサ装置、及び、内視鏡システムの作動方法

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 青山達也
出願日 2015年4月3日 (3年7ヶ月経過) 出願番号 2015-077201
公開日 2016年11月24日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2016-195684
状態 特許登録済
技術分野 内視鏡 孔内観察装置 閉回路テレビジョンシステム
主要キーワード 基準上限値 補正比 最大拡大率 電子ズーム後 拡大観察画像 移動平均法 短波長帯域 色彩強調
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

照明光照射ムラ内視鏡画像に現れないように所望の拡大率まで観察対象を拡大することができる内視鏡システムプロセッサ装置、及び内視鏡システムの作動方法を提供する。

解決手段

内視鏡システム10は、照明光を発生する光源36と、照明光が照射された観察対象を撮像する撮像センサ48と、光学ズームによって観察対象を拡大するズームレンズ47と、観察対象を撮像して得た画像信号を用いて、電子ズームによって観察対象を拡大する電子ズーム部66と、照明光の種類、内視鏡機種、または、内視鏡の先端に取り付けられる先端フードの種類のいずれかによって、光学ズームと電子ズームの使用割合を変更するズーム制御部72と、を備える。

概要

背景

医療分野においては、内視鏡光源装置、及びプロセッサ装置を備える内視鏡システムを用いて診断をすることが一般的になっている。内視鏡は、被検体内に挿入する挿入部を有し、光源装置が発生する照明光照射された観察対象(被検体内の粘膜等)を撮像する。プロセッサ装置は、観察対象を撮像して得る画像信号を用いて観察対象の画像を生成し、モニタに表示する。

近年では、光学ズーム電子ズームデジタルズームとも言う)によって観察対象を拡大観察する機能を有する内視鏡システムも知られている。例えば、特許文献1,2の内視鏡システムは、光学ズームと電子ズームとを組み合わせて拡大観察をしている。

概要

照明光の照射ムラ内視鏡画像に現れないように所望の拡大率まで観察対象を拡大することができる内視鏡システム、プロセッサ装置、及び内視鏡システムの作動方法を提供する。内視鏡システム10は、照明光を発生する光源36と、照明光が照射された観察対象を撮像する撮像センサ48と、光学ズームによって観察対象を拡大するズームレンズ47と、観察対象を撮像して得た画像信号を用いて、電子ズームによって観察対象を拡大する電子ズーム部66と、照明光の種類、内視鏡の機種、または、内視鏡の先端に取り付けられる先端フードの種類のいずれかによって、光学ズームと電子ズームの使用割合を変更するズーム制御部72と、を備える。

目的

本発明は、照明光の照射ムラが内視鏡画像に現れないように所望の拡大率まで観察対象を拡大することができる内視鏡システム、プロセッサ装置、及び内視鏡システムの作動方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

照明光を発生する光源と、照明光が照射された観察対象撮像する撮像センサと、光学ズームによって前記観察対象を拡大するズームレンズと、前記観察対象を撮像して得た画像信号を用いて、電子ズームによって前記観察対象を拡大する電子ズーム部と、前記照明光の種類、内視鏡機種、または、前記内視鏡の先端に取り付けられる先端フードの種類のいずれかによって、前記光学ズームと前記電子ズームの使用割合を変更するズーム制御部と、を備える内視鏡システム

請求項2

前記ズーム制御部は、前記照明光の種類、前記内視鏡の機種、または、前記先端フードの種類のいずれかによって、前記光学ズームによる拡大率に上限値を設定する請求項1に記載の内視鏡システム。

請求項3

前記ズーム制御部は、観察対象の拡大率が前記上限値以下の場合、前記光学ズームによって前記観察対象を拡大し、前記拡大率が前記上限値を超えた場合に、前記電子ズームによってさらに前記観察対象を拡大する請求項2に記載の内視鏡システム。

請求項4

観察モードとして、第1照明光を用いる第1観察モードと、分光スペクトルが前記第1照明光とは異なる第2照明光を用いる第2観察モードと、を有し、前記ズーム制御部は、前記第1観察モードと前記第2観察モードのどちらが選択されているかによって、前記上限値を変更する請求項2または3に記載の内視鏡システム。

請求項5

前記第1照明光が白色光であり、前記第2照明光が前記白色光よりも波長帯域が狭く、かつ、短波長帯域の光である場合、前記ズーム制御部は、前記第1観察モードを選択した場合に設定する前記上限値よりも、前記第2観察モードを選択した場合の前記上限値を小さい値に設定する請求項4に記載の内視鏡システム。

請求項6

前記内視鏡は、前記照明光を出射する照明部を有し、前記ズーム制御部は、前記照明部の配置によって前記上限値を変更する請求項2または3に記載の内視鏡システム。

請求項7

前記ズーム制御部は、前記撮像センサを含む撮像部を基準として、前記照明部の配置の対称性が低いほど、前記上限値を小さく設定する請求項6に記載の内視鏡システム。

請求項8

前記ズーム制御部は、前記先端フードの長さによって前記上限値を変更する請求項2または3に記載の内視鏡システム。

請求項9

前記ズーム制御部は、前記先端フードが短いほど、前記上限値を小さく設定する請求項8に記載の内視鏡システム。

請求項10

前記ズーム制御部は、前記内視鏡に対する前記先端フードの端面の角度によって前記上限値を変更する請求項2または3に記載の内視鏡システム。

請求項11

前記ズーム制御部は、前記内視鏡に対して前記先端フードの前記端面の角度が大きいほど前記上限値を小さく設定する請求項10に記載の内視鏡システム。

請求項12

照明光を発生する光源と、照明光が照射された観察対象を撮像する撮像センサと、光学ズームによって前記観察対象を拡大するズームレンズと、前記観察対象を撮像して得た画像信号を用いて、電子ズームによって前記観察対象を拡大する電子ズーム部と、を有する内視鏡システムのプロセッサ装置において、前記照明光の種類、内視鏡の機種、または、前記内視鏡の先端に取り付けられる先端フードの種類のいずれかによって、前記光学ズームと前記電子ズームの使用割合を変更するズーム制御部を備えるプロセッサ装置。

請求項13

照明光を発生する光源と、照明光が照射された観察対象を撮像する撮像センサと、光学ズームによって前記観察対象を拡大するズームレンズと、前記観察対象を撮像して得た画像信号を用いて、電子ズームによって前記観察対象を拡大する電子ズーム部と、を有する内視鏡システムの作動方法において、ズーム制御部が、前記照明光の種類、内視鏡の機種、または、前記内視鏡の先端に取り付けられる先端フードの種類のいずれかによって、前記光学ズームと前記電子ズームの使用割合を変更するステップを備える内視鏡システムの作動方法。

技術分野

0001

本発明は、被検体内観察対象を拡大して観察する内視鏡システムプロセッサ装置、及び内視鏡システムの作動方法に関する。

背景技術

0002

医療分野においては、内視鏡光源装置、及びプロセッサ装置を備える内視鏡システムを用いて診断をすることが一般的になっている。内視鏡は、被検体内に挿入する挿入部を有し、光源装置が発生する照明光照射された観察対象(被検体内の粘膜等)を撮像する。プロセッサ装置は、観察対象を撮像して得る画像信号を用いて観察対象の画像を生成し、モニタに表示する。

0003

近年では、光学ズーム電子ズームデジタルズームとも言う)によって観察対象を拡大観察する機能を有する内視鏡システムも知られている。例えば、特許文献1,2の内視鏡システムは、光学ズームと電子ズームとを組み合わせて拡大観察をしている。

先行技術

0004

特開2008−022890号公報
国際公開第2012/153736号

発明が解決しようとする課題

0005

光学ズームでは、レンズを動かし、焦点距離を調節して撮像センサ結像する観察対象の像を拡大することにより、モニタに表示する観察対象を拡大する。一方、電子ズームでは、観察対象を撮像して得られる画像信号の一部(例えば中央部)をトリミングし、トリミングした範囲を引き伸ばしてモニタに表示することによって観察対象を拡大する。光学ズームと比較すると、電子ズームは、可動部品を設ける必要がなく、画像処理だけで手軽に観察対象を拡大できるが、光学ズームで拡大観察する場合と比較すると画質が悪いという欠点がある。

0006

このため、一般的には、光学ズームと電子ズームを組み合わせて用いる場合、光学ズームを優先的に使用し、光学ズームが最大拡大率に達してから電子ズームを利用するのが良い。特許文献1,2の内視鏡システムも、光学ズームで最大に拡大した後、電子ズームを使用している。

0007

内視鏡システムの観察対象は、消化管の粘膜等、外光が届かない暗闇の中にある特殊な被写体なので、内視鏡システムは、光源装置によって照明光を発生し、「照明光が照射された」観察対象を撮像する。このため、光学ズームと電子ズームを組み合わせて拡大観察をする場合にも、照明光が照射された観察対象を撮像することを考慮することが望ましい。例えば、内視鏡システムでは、照明光をできる限り均一に観察対象に照射するようになっているが、光学ズームで観察対象の一部を拡大すると、拡大率等によっては、照明光の照射ムラが現れてしまい、光学ズームで拡大したにも関わらず、診断に適した内視鏡画像が得られない場合がある。このような照明光の照射ムラが現れた内視鏡画像をさらに電子ズームで拡大する場合も同様である。照明光の照射ムラの現れ方は、観察に用いる照明光の種類、内視鏡の機種、または、内視鏡の先端に取り付ける部材(以下、先端フードという)の有無や種類等によって異なる。

0008

本発明は、照明光の照射ムラが内視鏡画像に現れないように所望の拡大率まで観察対象を拡大することができる内視鏡システム、プロセッサ装置、及び内視鏡システムの作動方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明の内視鏡システムは、照明光を発生する光源と、照明光が照射された観察対象を撮像する撮像センサと、光学ズームによって観察対象を拡大するズームレンズと、観察対象を撮像して得た画像信号を用いて、電子ズームによって観察対象を拡大する電子ズーム部と、照明光の種類、内視鏡の機種、または、内視鏡の先端に取り付けられる先端フードの種類のいずれかによって、光学ズームと電子ズームの使用割合を変更するズーム制御部と、を備える。

0010

ズーム制御部は、照明光の種類、内視鏡の機種、または、先端フードの種類のいずれかによって、光学ズームによる拡大率に上限値を設定することが好ましい。

0011

ズーム制御部は、観察対象の拡大率が上限値以下の場合、光学ズームによって観察対象を拡大し、拡大率が上限値を超えた場合に、電子ズームによってさらに観察対象を拡大することが好ましい。

0012

観察モードとして、第1照明光を用いる第1観察モードと、分光スペクトルが第1照明光とは異なる第2照明光を用いる第2観察モードと、を有し、ズーム制御部は、第1観察モードと第2観察モードのどちらが選択されているかによって、上限値を変更することが好ましい。

0013

第1照明光が白色光であり、第2照明光が白色光よりも波長帯域が狭く、かつ、短波長帯域の光である場合、ズーム制御部は、第1観察モードを選択した場合に設定する上限値よりも、第2観察モードを選択した場合の上限値を小さい値に設定することが好ましい。

0014

内視鏡は、照明光を出射する照明部を有し、ズーム制御部は、照明部の配置によって上限値を変更することが好ましい。

0015

ズーム制御部は、撮像センサを含む撮像部を基準として、照明部の配置の対称性が低いほど、上限値を小さく設定することが好ましい。

0016

ズーム制御部は、先端フードの長さによって上限値を変更することが好ましい。

0017

ズーム制御部は、先端フードが短いほど、上限値を小さく設定することが好ましい。

0018

ズーム制御部は、内視鏡に対する先端フードの端面の角度によって上限値を変更することが好ましい。

0019

ズーム制御部は、内視鏡に対して先端フードの端面の角度が大きいほど上限値を小さく設定することが好ましい。

0020

本発明のプロセッサ装置は、照明光を発生する光源と、照明光が照射された観察対象を撮像する撮像センサと、光学ズームによって観察対象を拡大するズームレンズと、観察対象を撮像して得た画像信号を用いて、電子ズームによって観察対象を拡大する電子ズーム部と、を有する内視鏡システムのプロセッサ装置であり、照明光の種類、内視鏡の機種、または、内視鏡の先端に取り付けられる先端フードの種類のいずれかによって、光学ズームと電子ズームの使用割合を変更するズーム制御部を備える。

0021

本発明の内視鏡システムの作動方法は、照明光を発生する光源と、照明光が照射された観察対象を撮像する撮像センサと、光学ズームによって観察対象を拡大するズームレンズと、観察対象を撮像して得た画像信号を用いて、電子ズームによって観察対象を拡大する電子ズーム部と、を有する内視鏡システムの作動方法であり、ズーム制御部が、照明光の種類、内視鏡の機種、または、内視鏡の先端に取り付けられる先端フードの種類のいずれかによって、光学ズームと電子ズームの使用割合を変更するステップを備える。

発明の効果

0022

本発明の内視鏡システム、プロセッサ装置、及び内視鏡システムの作動方法は、照明光の種類、内視鏡の機種、または、先端フードの種類のいずれかによって、光学ズームと電子ズームの使用割合を変更することにより、照明光の照射ムラが内視鏡画像に現れないように所望の拡大率まで観察対象を拡大することができる。

図面の簡単な説明

0023

内視鏡システムの外観図である。
第1実施形態の内視鏡システムのブロック図である。
内視鏡の先端面を示す外観図である。
観察対象を遠方から撮像して得られる通常観察画像である。
光学ズームで拡大した通常観察画像である。
電子ズーム後の通常観察画像である。
光学ズームを最大拡大率まで使用する場合の光学ズームと電子ズームの使用割合を示す棒グラフである。
通常観察モードの光学ズームと電子ズームの使用割合を示す棒グラフである。
特殊観察モードの光学ズームと電子ズームの使用割合を示す棒グラフである。
ズーム制御の流れを示すフローチャートである。
通常観察モードのズーム制御を示すグラフである。
特殊観察モードのズーム制御を示すグラフである。
照明部の配置が異なる内視鏡の先端面を示す外観図である。
照明部の個数が異なる内視鏡の先端面を示す外観図である。
第2実施形態の内視鏡システムのブロック図である。
内視鏡の機種に応じた光学ズームと電子ズームの使用割合を示す棒グラフである。
先端フードの説明図である。
第3実施形態の内視鏡システムのブロック図である。
先端フードの種類に応じた光学ズームと電子ズームの使用割合を示す棒グラフである。
基準上限値テーブル及び補正比テーブルの作成方法を示すフローチャートである。
カプセル内視鏡の概略図である。

実施例

0024

[第1実施形態]
図1に示すように、内視鏡システム10は、内視鏡12と、光源装置14と、プロセッサ装置16と、モニタ18と、コンソール20と、を有する。内視鏡12は、ユニバーサルコード17によって、光源装置14と光学的に接続するとともに、プロセッサ装置16と電気的に接続する。内視鏡12は、被検体内に挿入する挿入部21と、挿入部21の基端部分に設けられた操作部22と、挿入部21の先端側に設けられた湾曲部23及び先端部24を有している。操作部22のアングルノブ22aを操作することにより、湾曲部23は湾曲動作する。この湾曲動作によって、先端部24を所望の方向に向けることができる。

0025

また、操作部22には、アングルノブ22aの他、観察モード切り替えスイッチ22bと、ズーム操作部22cと、フリーズボタン(図示しない)等が設けられている。内視鏡システム10には、広帯域な白色の照明光が照射された観察対象を観察する通常観察モードと、通常観察モードの白色光よりも波長帯域が狭く、かつ短波長帯域の光である青色狭帯域光及び緑色狭帯域光を照明光に用いて、観察対象の血管や腺管構造等を強調して観察する特殊観察モードを有する。通常観察モードは、第1照明光(白色光)を用いる第1観察モードであり、特殊観察モードは、第1照明光とは分光スペクトルが異なる第2照明光(青色狭帯域光及び緑色狭帯域光)を用いる第2観察モードである。観察モード切り替えスイッチ22bは、これら通常観察モードと特殊観察モードの切り替え操作に用いられる。ズーム操作部22cは、観察対象の拡大率を変更するために用いられる。フリーズボタンは、モニタ18に観察対象の静止画を表示させるために用いられる。

0026

プロセッサ装置16は、モニタ18及びコンソール20と電気的に接続する。モニタ18は、通常観察モードで得られる内視鏡画像(以下、通常観察画像という)や特殊観察モードで得られる内視鏡画像(以下、特殊観察画像という)や、これらの内視鏡画像に関する情報を表示する。コンソール20は、機能設定等の入力操作受け付けユーザインターフェースとして機能する。なお、プロセッサ装置16には、内視鏡画像や内視鏡画像に付帯する画像情報等を記録する記録部(図示省略)等を接続しても良い。

0027

図2に示すように、光源装置14は、照明光を発生させる光源36と、光源36を制御する光源制御部37と、を備える。光源36は、例えば、紫色LED、青色LED、緑色LED、及び赤色LED等の複数色のLED(Light Emitting Diode)や、これらが発する光の波長帯域を制限する光学フィルタ等から構成される。光源制御部37は、設定した観察モードに応じて、光源36を構成するLEDの点灯タイミング発光量、光学フィルタの挿抜等を制御する。これにより、光源36は、通常観察モード時には照明光として白色光を発生し、特殊観察モード時には照明光として青色狭帯域光及び緑色狭帯域光を発生する。本実施形態では上記のように光源36を複数色のLEDや光学フィルタ等で構成しているが、代わりに、キセノンランプや白色LED等の広帯域光源と、広帯域光源が発する光の波長帯域を制限する光学フィルタによって光源36を構成することもできる。また、LEDの代わりに、LD(Laser Diode)とLDが発するレーザー光によって蛍光を発する蛍光体、及びレーザー光や蛍光の波長帯域を制限する光学フィルタ等を組み合わせて光源36を構成することもできる。

0028

光源36から発する照明光は、集光レンズ光ファイバ、または合波器等の光学部材(いずれも図示せず)を介してライトガイド41に入射する。ライトガイド41は、ユニバーサルコード17と内視鏡12に内蔵されている。ライトガイド41は照明光を内視鏡12の先端部24まで伝搬する。なお、ライトガイド41としては、マルチモードファイバを使用することができる。一例として、コア径105μm、クラッド径125μm、外皮となる保護層を含めた径がφ0.3〜0.5mmの細径ファイバケーブルを使用することができる。

0029

内視鏡12の先端部24には、第1照明部26a、第2照明部26b、及び撮像部27を有している。第1照明部26aには、照明レンズ45aが設けられており、分岐したライトガイド41から出射する照明光は、照明レンズ45aを介して観察対象に照射する。同様に、第2照明部26bには、照明レンズ45bが設けられており、分岐したライトガイド41から出射する照明光は、照明レンズ45bを介して観察対象に照射する。

0030

図3に示すように、第1照明部26aと第2照明部26bは、撮像部27に対して対称な位置に設けられている。このため、第1照明部26a及び第2照明部26bは同じ照明光を照射するが、第1照明部26aと第2照明部26bとでは、照明光の照射範囲が異なっている。内視鏡12では、観察対象にほぼ均一に照明光が照射されるように、先端面24aにおける第1照明部26a及び第2照明部26bの配置や照明光の配向等が調節されているが、照明光の照射ムラがないわけではない。このため、光学ズームによって観察対象を拡大すると、内視鏡画像に照明光の照射ムラが現れる場合がある。なお、先端面24aには、第1照明部26a及び第2照明部26bの他、鉗子等の処置具を突出する鉗子口28や、水や空気を噴出させる送気送水ノズル29等が設けられている。

0031

撮像部27は、ズームレンズ47と撮像センサ48を備える。ズームレンズ47は、照明光の反射光や照明光の照射によって観察対象が発する蛍光等の観察対象からの光を撮像センサ48に入射させ、撮像センサ48は、観察対象を撮像する。また、ズームレンズ47は、光学ズームによって撮像センサ48による観察対象の撮像倍率を調節し、内視鏡画像の観察対象を拡大または縮小する。ズームレンズ47は、例えば、対物レンズ47aと、撮像部27の光軸に沿って移動可能な1または複数のレンズを含む。撮像部27の光軸に沿って移動可能なレンズには、撮像部27の焦点距離を調節するバリエータレンズ47bが含まれる。ズームレンズ47を用いた光学ズームによる観察対象の拡大または縮小は、制御部71のズーム制御部72が制御する。

0032

撮像センサ48は、カラー撮像素子であり、観察対象を撮像して画像信号を出力する。撮像センサ48としては、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサを用いることができる。撮像センサ48は、撮像面にRGBカラーフィルタが設けられたRGB画素を有しており、RGB各色の画素光電変換をすることによってRGB各色の画像信号を出力する。なお、撮像センサ48としては、撮像面にC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)及びG(グリーン)の補色フィルタを備えた、いわゆる補色イメージセンサを用いても良い。撮像センサ48として補色イメージセンサを用いる場合は、CMYGの四色の画像信号からRGBの三色の画像信号に色変換する色変換部を、内視鏡12、光源装置14またはプロセッサ装置16のいずれかに設けておけば良い。こうすれば補色イメージセンサを用いる場合でも、CMYGの4色の画像信号から色変換によってRGB3色の画像信号を得ることができる。

0033

撮像センサ48が出力する各色の画像信号は、CDS(correlated double sampling)/AGC(automatic gain control)回路50に送信される(図2参照)。CDS/AGC回路50は、撮像センサ48が出力するアナログの画像信号に相関二重サンプリング(CDS)や自動利得制御(AGC)を行う。CDS/AGC回路50を経た画像信号は、A/D変換器52によってデジタル画像信号に変換される。こうしてデジタル化した画像信号はプロセッサ装置16に入力される。

0034

プロセッサ装置16は、画像信号取得部54と、画像処理部62と、表示用画像信号生成部68と、制御部71と、を備えている。画像信号取得部54は、内視鏡12から画像信号を取得する。画像信号取得部54は、DSP(Digital Signal Processor)56とノイズ低減部58と信号変換部59とを備えている。

0035

DSP56は、取得した画像信号に対して、欠陥補正処理オフセット処理ゲイン補正処理リニアマトリクス処理ガンマ変換処理デモザイク処理、及びYC変換処理等の各種信号処理を行う。欠陥補正処理では、撮像センサの欠陥画素の信号が補正される。オフセット処理では、欠陥補正処理が施した画像信号から暗電流成分を除かれ、正確な零レベルが設定される。ゲイン補正処理では、オフセット処理後のRGB各画像信号に特定のゲインを乗じることにより各画像信号の信号レベルが整えられる。ゲイン補正処理後の各色の画像信号には、色再現性を高めるリニアマトリクス処理が施される。その後、ガンマ変換処理によって、各画像信号の明るさや彩度が整えられる。リニアマトリクス処理後の画像信号には、デモザイク処理(等方化処理や同時化処理とも言う)が施され、補間により各画素の欠落した色の信号が生成される。デモザイク処理によって、全画素がRGB各色の信号を有するようになる。DSP59は、デモザイク処理後の各画像信号にYC変換処理を施し、輝度信号Yと色差信号Cb及び色差信号Crをノイズ低減部58に出力する。

0036

ノイズ低減部58は、DSP56でデモザイク処理等が施した画像信号に対して、例えば移動平均法メディアンフィルタ法等によるノイズ低減処理を施す。ノイズを低減した画像信号は、信号変換部59に入力され、RGBの画像信号に再変換されて画像処理部62に入力される。

0037

画像処理部62は、通常処理部63と、特殊処理部64と、電子ズーム部66と、を備える。

0038

通常処理部63は、通常観察モード時に取得した画像信号を用いて通常観察画像を生成する。具体的には、通常処理部63は、1フレーム分のRGBの各画像信号を、それぞれR画素、G画素、B画素に割り当てたRGB画像データを生成する。そして、生成したRGB画像データに対して、さらに3×3のマトリックス処理階調変換処理、及び3次元ルックアップテーブル処理等の色変換処理を施す。次いで、色変換済みのRGB画像データに対して、各種色彩強調処理を施し、色彩強調処理済みのRGB画像データに対して、空間周波数強調等の構造強調処理を施す。構造強調処理後のRGB画像データが通常観察画像である。

0039

特殊処理部64は、特殊観察モード時に取得した画像信号を用いて特殊観察画像を生成する。具体的には、特殊処理部64は、青色狭帯域光に対応するB画像信号をB画素及びG画素に割り当て、緑色狭帯域光に対応するG画像信号をR画素に割り当てたRGB画像データを生成する。その後、マトリックス処理、階調変換処理、及び3次元ルックアップテーブル処理等の色変換処理を施し、色変換済みの画像データに対して、色彩強調処理や構造強調処理を施して特殊観察画像を生成する。

0040

電子ズーム部66は、観察対象を撮像して得た画像信号を用いて、電子ズームによって観察対象を拡大する。具体的には、電子ズーム部66は、通常観察画像または特殊観察画像の一部をトリミングし、トリミングした部分を拡大した拡大観察画像を生成する。電子ズームの拡大率はズーム制御部72によって制御され、電子ズームの拡大率が1倍に設定されている場合、拡大観察画像は、もとの通常観察画像または特殊観察画像に等しい。電子ズーム部66が生成する拡大観察画像は、表示用画像信号生成部68に入力される。なお、電子ズームは画素補間を用いるが、拡大処理だけで観察対象を拡大する場合、画素補間時のノイズを抑えるために、通常は、拡大率が2倍、3倍、または4倍等の整数倍に制限される。このため、電子ズーム部66は、上記整数倍の拡大処理に、拡大した画像のサイズを任意倍率で縮小する縮小処理を組み合わせることで、画素補間時のノイズを抑えたまま、任意の拡大率の電子ズームを行う。例えば、観察対象を2.4倍に拡大する場合、電子ズーム部66は、まず、拡大処理によって3倍に拡大し、その後、3倍に拡大した観察対象の画像のサイズを0.8倍に縮小する。すなわち、電子ズーム部66は、整数倍以外の拡大率で観察対象を拡大する場合、目的の拡大率よりも大きく、かつ、最小の整数倍の拡大率で拡大処理をし、その後、任意倍率の縮小処理で画像のサイズを縮小する。また、電子ズーム部66が行う電子ズームは、第1の方向(例えば、内視鏡画像の縦方向)には2倍の拡大率にし、第1の方向とは異なる第2の方向(例えば、内視鏡画像の横方向)には3倍の拡大率にするなど、方向によって拡大率を変えることができる。

0041

表示用画像信号生成部68は、電子ズーム部66が生成する拡大観察画像を表示用形式の信号(表示用画像信号)に変換してモニタ18に入力する。これにより、モニタ18は通常観察画像または特殊観察画像を電子ズームによって拡大した拡大観察画像が表示する。

0042

制御部71は、内視鏡システム10の各部を統括的に制御する。例えば、制御部71は、観察モード切り替えスイッチ22bの操作によって観察モード切り替え信号を受けると、光源制御部37を制御して、照明光を通常観察モード用の白色光と、特殊観察モード用の青色狭帯域光及び緑色狭帯域光とで切り替える。

0043

また、制御部71は、ズーム制御部72を備える。ズーム制御部72は、観察対象を拡大して観察する場合に、ズームレンズ47及び電子ズーム部66を制御して、ズームレンズ47による光学ズームと電子ズーム部66による電子ズームの使用割合を変更する。

0044

内視鏡12は、第1照明部26aと第2照明部26bからそれぞれ観察対象に照明光を照射するが、通常観察モードで遠方から観察対象を撮影する場合、第1照明部26aと第2照明部26bから照射する白色光によって観察対象はほぼ均一に照明される。このため、図4に示すように、ズームせずに遠方から観察対象を撮像して得られる通常観察画像101の明るさはほぼ均一である。なお、図4では、他の図と拡大率を比較しやすくするために、観察対象はグリッド102にしてある。また、明るさスケール103に示すように、明るさは濃淡で表し、明部は淡く(白く)、暗部は濃く(黒く)表す。これは、以下の図でも同様である。

0045

上記のように、観察対象を遠方から拡大せずに観察し、通常観察画像101の明るさが面内でほぼ均一になっている場合でも、光学ズームによって観察対象を拡大すると、光学ズームによる観察対象の拡大率(撮像倍率)によっては、照明光の照射ムラが現れる場合がある。例えば、図4破線で示す範囲105を光学ズームによって拡大すると、図5に示す通常観察画像111のように、撮像部27と第1照明部26a及び第2照明部26bとの相対的な配置や、第1照明部26a及び第2照明部26bが照射する照明光の配向の関係に対応した明部113と暗部114が現れる。このように明部113と暗部114が現れた状態でさらに図5に破線で示す範囲115を電子ズームによって拡大しても、図5の明部113だけを、または図5の暗部114だけを選択的に都合良くトリミングしない限り、図6に示すように、電子ズーム後の拡大観察画像121でも明るさが各々異なる明部123と暗部124が現れる。すなわち、内視鏡システム10では照明光が照射された観察対象を撮像するので、観察対象を光学ズームの限界まで拡大すると、照明光の照射ムラが現れるという弊害が生じる場合ある。このため、ズーム制御部72は、上記のように照明光の照射ムラが現れないようにするために、光学ズームの拡大率(撮像倍率)に上限値を設定する。

0046

例えば、バリエータレンズ47bの可動範囲に対応する光学ズームによる最大拡大率が「Loz」であり、ユーザが目標とする拡大率(以下、目標拡大率という)が「Az」(Az>Loz)である場合、図7に示すように、光学ズームを最大拡大率Lozまで使用すると、残りの「Az−Loz」が電子ズームによる拡大率になる。また、光学ズームによって最大拡大率Lozまで観察対象を拡大すると、照明光の照射ムラが現れる。

0047

このため、通常観察モードの場合、図8に示すように、ズーム制御部72は、光学ズームの拡大率に、最大拡大率Lozよりも小さく、かつ、照明光の照射ムラが現れない上限値V1を設定し、光学ズームを用いた観察対象の拡大率を制限する。これにより、ズーム制御部72は、目標拡大率Azに対して、光学ズームの使用割合を「Az−V1」(<|Az−Loz|)に低下させ、相対的に電子ズームの使用割合を増加させる。

0048

さらに、特殊観察モードの場合、図9に示すように、ズーム制御部72は、光学ズームの拡大率に、上限値V1よりもさらに小さい上限値V2を設定する(V2<V1)。このため、特殊観察モードの場合、ズーム制御部72は、通常観察モードの場合よりもさらに目標拡大率Azに対する光学ズームの使用割合を低下させ、相対的に電子ズームの使用割合を増加させる。

0049

通常観察モードの上限値V1と、特殊観察モードの上限値V2の違いは、通常観察モードと特殊観察モードの照明光の種類の違いに対応する。通常観察モードで使用する白色光は、観察対象による散乱等が多く、観察対象内での回り込みが大きい長波長成分(例えば赤色の成分)が含まれている。一方、特殊観察モードで使用する青色狭帯域光及び緑色狭帯域光は、白色光よりも波長帯域が狭く、かつ、短波長帯域の光であるため、白色光と比較すると、観察対象による散乱等が少なく、観察対象内での回り込みが小さい。したがって、通常観察モードと特殊観察モードを比較すると、通常観察モードの方が照明光の照射ムラが現れにくく、特殊観察モードの方が照明光の照射ムラが現れやすい。このため、ズーム制御部72は、使用する照明光の種類(設定した観察モード)によって、光学ズームの上限値を異なる値に設定する。

0050

次に、本実施形態の内視鏡システム10のズーム制御の流れを図10のフローチャートに沿って説明する。内視鏡システム10を使用するユーザが観察モード切り替えスイッチ22bを操作する等して観察モードを設定すると(S11)、ズーム制御部72は、設定した観察モードによって、光学ズームの拡大率に上限値を設定する(S12)。通常観察モードに設定した場合は上限値V1であり、特殊観察モードに設定した場合は上限値V2(<V1)である。その後、ズーム制御部72はズーム操作部22cの操作を監視する。

0051

ズーム操作部22cの操作を検出した場合(S13;YES)、ズーム制御部72は、ズーム操作部22cを操作した時点の観察対象の拡大率と、光学ズームの拡大率の上限値を比較する(S14)。観察対象の拡大率が光学ズームの拡大率の上限値以下の場合には、ズーム制御部72は、ズームレンズ47を制御し、光学ズームによって観察対象を拡大する(S15)。一方、ズーム操作部22cの操作時点で観察対象の拡大率が光学ズームの拡大率の上限値よりも大きい場合には、電子ズーム部66を制御し、電子ズームによって観察対象を拡大する(S16)。

0052

したがって、例えば、図11に示すように、観察モードが通常観察モードに設定されている場合、ユーザがズーム操作部22cを連続操作すると、ズーム操作の開始時刻時刻「0」)から、拡大率が、通常観察モード用の上限値V1に達する時刻T1までは、光学ズームによって観察対象が拡大される。その後、時刻T1以降もズーム操作部22cの操作が継続されると、光学ズームによる拡大率は上限値V1を維持したまま、電子ズームによって観察対象が拡大される。

0053

一方、図12に示すように、観察モードが特殊観察モードに設定されている場合、ユーザがズーム操作部22cを連続操作すると、ズームの開始時刻(時刻「0」)から、拡大率が、特殊観察モード用の上限値V2に達する時刻T2まで、光学ズームによって観察対象が拡大され、その後は電子ズームによって観察対象が拡大される。通常観察モードの場合と比較すると、照明光の回り込みが少なく、光学ズームによって照明光の照射ムラが現れやすいので、特殊観察モード用の上限値V2は通常観察モード用の上限値V1よりも小さく設定されているので、特殊観察モードの場合に光学ズームによる拡大率が上限値V2に達するまでの時間は通常観察モードの場合よりも短い。すなわち、光学ズームの上限値V2よりも観察対象を拡大すると、特殊観察モードでは、通常観察モードよりも光学ズームの使用割合が低く、電子ズームの使用割合が高くなる。内視鏡システム10は、このズーム制御を、観察終了まで繰り返し行う(S17)。

0054

上記のように、内視鏡システム10は、光学ズームによる観察対象の拡大率に、照明光の照射ムラが現れないように上限値を設定して、光学ズームと電子ズームの使用割合を変更する。このため、内視鏡システム10は、照明光の照射ムラが内視鏡画像に現れないように所望の拡大率まで観察対象を拡大することができる。

0055

また、内視鏡システム10は、観察対象の拡大率が、光学ズームによる観察対象の拡大率の上限値以下の場合には、光学ズームによって観察対象を拡大し、拡大率が、光学ズームの拡大率の上限値を超えた場合に、電子ズームによってさらに観察対象を拡大するので、照明光の照射ムラが現れない範囲内では最もノイズが少ない内視鏡画像をモニタ18に表示することができる。

0056

さらに、内視鏡システム10は、光学ズームの拡大率の上限値を、照明光の種類によって設定する。すなわち、白色光よりも波長帯域が狭く、かつ、短波長帯域の光を用いる特殊観察モードでは、光学ズームの上限値V2を、白色光を使用する通常観察モードの上限値V1よりも小さい値に設定する。このように、内視鏡システム10は、通常観察モードで使用する白色光と、特殊観察モードで使用する青色狭帯域光及び緑色狭帯域光のそれぞれの照射ムラの現れやすさを考慮して、光学ズームの上限値を変更し、照明光の種類に合った適切な上限値を設定するので、観察モードが切り替えられ、照明光の特性が変化しても、照明光の照射ムラが内視鏡画像に現れないように所望の拡大率まで観察対象を拡大することができる。

0057

[第2実施形態]
上記第1実施形態では、照明光の種類によって、光学ズームと電子ズームの使用割合を変更しているが、代わりに、内視鏡の機種によって光学ズームと電子ズームの使用割合を変更しても良い。

0058

例えば、第1実施形態では、先端面24aにおける第1照明部26aと第2照明部26bとが撮像部27に対して対称に配置した内視鏡12を用いているが、図13に示すように、撮像部27に対して、第1照明部26aと第2照明部26bとが、撮像部27に対して非対称に配置した内視鏡212もある。また、図14に示すように、第1照明部26a及び第2照明部26bに加え、さらに、第1照明部26aや第2照明部26bと同様に構成される第3照明部26cを有することにより、各照明部26a〜26cの撮像部27に対する配置が非対称になっている内視鏡213もある。

0059

内視鏡212や内視鏡213のように撮像部27に対する照明光を出射する照明部の配置の対称性が低い内視鏡は、第1実施形態の内視鏡12のように撮像部27に対して照明部の配置の対称性が高い内視鏡と比較すると、光学ズームによって照明光の照射ムラが発生しやすい。照明部の数や撮像部27に対する照明部の配置の対称性は、内視鏡の機種によって異なるので、内視鏡の機種を検出し、内視鏡の機種によって光学ズームと電子ズームの使用割合を変更することが好ましい。なお、撮像部27に対する照明部の配置の対称性とは、撮像部27(より正確には撮像部27の中心)と照明部の重心の一致度である。最も対称性が高い照明部の配置は、照明部の重心が撮像部27と一致する場合であり、照明部の重心と撮像部27のずれが大きいほど(距離が長いほど)、照明部の対称性は低い。照明部が2個の場合、照明部の重心は、これら2個の照明部の中点である。

0060

内視鏡の機種によって光学ズームの上限値を設定する場合、例えば、図15に示す内視鏡システム210のように、内視鏡12には、照明部の数や撮像部27に対する照明部の配置等の機種に関する情報(以下、機種情報という)を記憶する機種情報記憶部222を設け、プロセッサ装置16に機種情報取得部223を設ける。機種情報取得部223は、内視鏡12をプロセッサ装置16に接続した場合に、機種情報記憶部222から機種情報を取得し、ズーム制御部72に入力する。ズーム制御部72は、内視鏡の機種情報を用いて光学ズームによる観察対象の拡大率の上限値を設定することにより、内視鏡12の機種によって光学ズームと電子ズームの使用割合を変更する。

0061

例えば、図16に示すように、接続した内視鏡12が機種A1の場合、ズーム制御部72は、光学ズームによる拡大率を上限値VA1に設定する。そして、接続した内視鏡12が機種A1とは異なる機種A2であり、撮像部27に対する照明部の配置の対称性が機種A1よりも高く、光学ズームによって照明光の照射ムラが現れにくい場合には、光学ズームによる拡大率の上限値を、機種A1の場合よりも高い上限値VA2に設定する。一方、接続した内視鏡12が機種A1とは異なる機種A3であり、撮像部27に対する照明部の配置の対称性が機種A1よりも低く、光学ズームによって照明光の照射ムラが現れやすい場合には、光学ズームによる拡大率の上限値を、機種A1の場合よりも低い上限値VA3に設定する。

0062

上記第2実施形態の内視鏡システム210のように、内視鏡12の機種によって光学ズームと電子ズームの使用割合を変更すると、どのような機種の内視鏡12を使用する場合でも、照明光の照射ムラを顕在化させずに、所望の拡大率まで観察対象を拡大することができる。

0063

[第3実施形態]
上記第1実施形態及び第2実施形態では、内視鏡12の先端部24に何も取り付けずに観察を行っているが、図17に示すように、内視鏡12は、先端部24に先端フード301(先端キャップ等ともいう)が取り付けられる場合がある。先端フード301は、安定して観察対象302を観察できるようにする部材であり、内視鏡12の先端部24に先端フード301を取り付け、先端フード301の端面301aを観察対象302に当接させると、内視鏡12の先端面24aと観察対象302の距離及び角度が一定に保たれる。一方、先端フード301には、内視鏡12の先端面24aに対する端面301aの角度や距離が異なる様々な種類がある。また、光学ズームによる照明光の照射ムラの現れやすさは、観察対象に対する照明光の照射角度や距離によって異なる。したがって、先端フード301を用いる場合には、先端フード301の種類によって、光学ズームと電子ズームの使用割合を変更することが好ましい。

0064

上記のように先端フード301の種類によって光学ズームの拡大率に上限値を設定する場合、図18に示す内視鏡システム310のように、プロセッサ装置16に先端フード設定部311を設け、コンソール20によって先端フード設定部311に使用する先端フード301の種類を設定する。先端フード設定部311は、設定した先端フード301の種類をズーム制御部72に入力する。そして、ズーム制御部72は、先端フード301の種類によって、光学ズームの拡大率の上限値を設定することにより、光学ズームと電子ズームの使用割合を変更する。

0065

例えば、図19に示すように、使用する先端フード301が種類B1の場合、ズーム制御部72は、光学ズームによる拡大率を上限値VB1に設定する。そして、使用する先端フード301が種類B1とは異なる種類B2であり、種類B1よりも光学ズームによって照明光の照射ムラが現れやすい場合には、光学ズームによる拡大率の上限値を、種類B1の場合よりも低い上限値VB2に設定する。一方、使用する先端フード301が種類B1とは異なる種類B3であり、種類B1よりも光学ズームによって照明光の照射ムラが現れにくい場合には、光学ズームによる拡大率の上限値を、種類B1の場合よりも高い上限値VB3に設定する。

0066

上記第3実施形態の内視鏡システム310のように、使用する先端フード301の種類によって光学ズームと電子ズームの使用割合を変更すると、どのような先端フードを使用する場合でも、照明光の照射ムラを顕在化させずに、所望の拡大率まで観察対象を拡大することができる。

0067

上記第3実施形態では、使用する先端フードの種類によって光学ズームによる拡大率の上限値を設定するので、使用する先端フード301の長さと、内視鏡12の先端面24aに対する先端フード301の端面301aの角度とを総合的に考慮して、光学ズームによる拡大率の上限値を設定しているが、先端フード301の長さによって光学ズームによる拡大率の上限値を設定する場合には、先端フード301が短いほど光学ズームによる拡大率の上限値を小さく設定することが好ましい。先端フード301が短いほど、内視鏡12の先端面24aと観察対象302が近接するので、第1照明部26aと第2照明部26bの配置による照明光の照射ムラが現れやすいからである。但し、先端フード301が短い場合、焦点距離との関係によっては、一定以上の光学ズームをしないとピントが合わない場合がある。この場合は、光学ズームの拡大率の上限値は、ピントが合う範囲内で設定する。

0068

また、先端フード301の端面301aの角度によって光学ズームによる拡大率の上限値を設定する場合には、内視鏡12の先端面24aに対して先端フード301の端面301aの角度が大きいほど(先端面24aに対して端面301aの角度が90度に近いほど)、光学ズームによる拡大率の上限値を小さい値に設定することが好ましい。内視鏡12の先端面24aに対して先端フード301の端面301aの角度が大きいほど、観察対象302に対して平行に近い角度から照明光を照射することになるので、内視鏡12の先端面24aに近いほど明るくなり、内視鏡12の先端面24aから遠いほど暗くなる照明光の照射ムラが現れやすいからである。

0069

なお、第1実施形態では照明光の種類(観察モード)によって、第2実施形態では内視鏡12の機種によって、第3実施形態では先端フード301の種類によって、それぞれ光学ズームと電子ズームの使用割合を変更しているが、照明光の種類、内視鏡12の機種、または先端フード301の種類のうち、2以上を組み合わせて光学ズームによる拡大率の上限値を設定し、光学ズームと電子ズームの使用割合を変更することができる。照明光の種類、内視鏡12の機種、または先端フード301の種類を組み合わせて光学ズームによる拡大率の上限値を設定する場合、例えば、第1実施形態のように照明光の種類によって定まる上限値と、第2実施形態のように内視鏡12の機種によって定まる上限値と、先端フード301の種類によって定まる上限値のうち、最も値が小さい上限値を光学ズームによる拡大率の上限値として設定すれば良い。

0070

また、基準とする機種の内視鏡(以下、基準内視鏡という)を定め、この基準内視鏡を用いる場合の光学ズームによる拡大率の上限値を、照明光の種類ごと、かつ、先端フードの種類ごとに決定しておけば、基準内視鏡以外の機種の内視鏡については照明光の種類ごと及び先端フードの種類ごとに光学ズームによる拡大率の上限値を全て定めておく必要はなく、計算により、光学ズームによる拡大率の上限値を算出することができる。

0071

図20に示すように、基準内視鏡を使用し、先端フード301を取り付けない状態で、照明光の種類ごとに 照明光の照射ムラを計測する(S31)。そして、この計測結果を用いて、基準内視鏡を用いる場合に、照明光の種類ごとの光学ズームによる拡大率の上限値を決定する(S32)。具体的には、基準内視鏡を使用し、通常観察モードで観察をする場合の光学ズームの拡大率の上限値V1と、基準内視鏡を使用し、特殊観察モードで観察をする場合の光学ズームの拡大率の上限値V2を決定する。

0072

その後、基準内視鏡に先端フード301を取り付け(S33)、照明光の種類ごとに照明光の照射ムラを計測し(S34)、その計測結果を用いて、先端フード301を取り付けた場合の光学ズームの拡大率の上限値を照明光の種類ごとに決定する(S35)。また、先端フード301を他の先端フードに交換し、内視鏡システム10で使用し得る全ての種類の先端フードについて、上記と同様に光学ズームの拡大率の上限値を照明光の種類ごとに決定する(S36)。こうすると、基準内視鏡を使用する場合の光学ズームの拡大率の上限値が、照明光の種類ごと、及び、先端フードの種類ごと(先端フードを使用しない場合を含む)に決定されるので、これらをテーブル化した基準上限値テーブルを記憶しておく(S37)。また、先端フードを使用しない場合と、先端フードを使用する場合とで、光学ズームの拡大率の上限値を比較し、先端フードを使用しない場合に対して、先端フードを使用する場合の光学ズームの拡大率の上限値の補正比を算出する(S38)。この補正比は、照明光の種類ごとに、かつ、全ての先端フードについて求めておく。そして、ズーム制御部72は、この補正比をテーブル化した補正比テーブルを記憶しておく(S39)。

0073

上記のように、ズーム制御部72が基準上限値テーブルを記憶しておくと、基準内視鏡以外の内視鏡を使用し、かつ、先端フードを使用しない場合の光学ズームの拡大率の上限値は、基準上限値テーブルと、使用する内視鏡の機種情報とを用いて算出することができる。また、先端フードを使用する場合は、先端フードを使用しない場合の光学ズームの拡大率の上限値をさらに補正比テーブルを用いて補正することで算出することができる。

0074

なお、上記第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態では、撮像センサ48が設けられた内視鏡12を被検体内に挿入して観察を行う内視鏡システムによって本発明を実施しているが、カプセル内視鏡システムでも本発明は好適である。例えば、図21に示すように、カプセル内視鏡システムでは、カプセル内視鏡400と、プロセッサ装置(図示しない)とを少なくとも有する。

0075

カプセル内視鏡400は、光源402と制御部403と、撮像センサ404と、画像生成部406と、送受信アンテナ408と、を備えている。光源402は、上記各実施形態の光源36に対応する。

0076

制御部403は、上記各実施形態の光源制御部37及び制御部71(ズーム制御部72)と同様に機能する。また、制御部403は、送受信アンテナ408によって、カプセル内視鏡システムのプロセッサ装置と無線通信可能である。カプセル内視鏡システムのプロセッサ装置は、上記各実施形態及び変形例のプロセッサ装置16とほぼ同様であるが、画像生成部406はカプセル内視鏡400に設けられ、生成した内視鏡画像は、送受信アンテナ408を介してプロセッサ装置に送信される。撮像センサ404は上記各実施形態の撮像センサ48と同様に構成される。

0077

なお、第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態は、電子ズーム部66が任意の拡大率で拡大可能な電子ズームを行うので、光学ズームによる拡大率を、照明光の種類、内視鏡の機種、または先端フードの種類によって自在に設定している。しかし、ノイズを抑えるために、電子ズームの拡大率を整数倍に制限する場合がある。このように、電子ズームの拡大率を整数倍に制限する場合には、照明光の種類、内視鏡の機種、または先端フードの種類によって、光学ズームの拡大率の上限値を、光学ズームの最大拡大率の「1/整数」に設定することが好ましい。このように光学ズームの拡大率の上限値を設定すれば、拡大率が整数倍の電子ズームで、過不足なく拡大率を補うことができる。

0078

10,210,310内視鏡システム
12,212,213内視鏡
14光源装置
16プロセッサ装置
22b観察モード切り替えスイッチ
22cズーム操作部
24 先端部
24a 先端面
26a 第1照明部
26b 第2照明部
36光源
47ズームレンズ
48撮像センサ
66電子ズーム部
71 制御部
72ズーム制御部
222機種情報記憶部
223 機種情報取得部
301先端フード
311 先端フード設定部
400 カプセル内視鏡

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