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技術 加熱装置

出願人 オリオン機械株式会社
発明者 細尾哲平柳澤和利太田浩一
出願日 2015年3月30日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2015-067961
公開日 2016年11月4日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2016-188710
状態 特許登録済
技術分野 不可逆サイクルによる圧縮式冷凍機械 固体の乾燥
主要キーワード 規定温度範囲 温度調整範囲 減圧配管 排気開閉弁 熱交換エレメント 乾燥対象 乾燥対象物 供給対象
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年11月4日)のものです。
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図面 (3)

課題

供給対象に供給する気体低コストで十分に高い温度まで加熱する。

解決手段

空気を加熱して乾燥室Xに供給可能に構成され、圧縮機11、凝縮器12a、凝縮器12b、膨張弁13および蒸発器14を有すると共に、圧縮機11から吐出された冷媒が、凝縮器12a、凝縮器12b、膨張弁13および蒸発器14をこの順で通過して圧縮機11に吸入されるように冷媒流路が構成された冷凍サイクル2と、凝縮器12a内の冷媒および空気を相互に熱交換させる熱交換器3と、乾燥室Xおよび熱交換器3の間で空気を循環させる送風機4とを備え、送風機4によって熱交換器3内に導入される空気を凝縮器12a内の冷媒との熱交換によって加熱可能に構成されている。

概要

背景

この種の加熱装置として、シリコン材料に付着した水分を蒸発させて乾燥させるシリコン用乾燥装置真空乾燥装置:以下、単に「乾燥装置」ともいう)が下記の特許文献に開示されている。この乾燥装置は、乾燥対象のシリコン材料(以下、「乾燥対象物」ともいう)を収容可能なチャンバと、チャンバに供給する空気を浄化する空気清浄系と、空気清浄系によって浄化された空気を加熱する加熱手段と、空気清浄系および加熱手段を連結している空気流路開閉可能な開閉弁と、チャンバ内を減圧する減圧配管系と、チャンバ内の空気を吸引・排出する排気配管系とを備えている。また、この乾燥装置は、上記の加熱手段が、加熱対象の空気を通過可能に構成されたケーシング内に熱交換エレメントが収容されると共に、ケーシングの外に配設されて熱交換エレメントを加熱するヒータセラミックヒータ)を備えて構成されている。

この乾燥装置によって乾燥対象物を乾燥させる際には、まず、乾燥対象物をチャンバ内に収容すると共に、ヒータに対する通電を開始する。次いで、ヒータの温度が600℃前後の所定の温度に達したときに、開閉弁および排気開閉弁を開くと共に、減圧開閉弁を閉じる。この際には、空気清浄系によって浄化された空気が開閉弁を通過して加熱手段のケーシング内に導入され、ヒータによって温度上昇させられている熱交換エレメントとの熱交換によって150℃前後まで加熱された後にチャンバ内に供給される。これにより、チャンバ内に収容されている乾燥対象物が徐々に温度上昇させられる。続いて、チャンバ内が70℃前後の所定の温度に達したときに、チャンバ内の減圧を開始する。これにより、乾燥対象物に付着している水分が蒸発して、乾燥対象物が乾燥させられる。

概要

供給対象に供給する気体低コストで十分に高い温度まで加熱する。空気を加熱して乾燥室Xに供給可能に構成され、圧縮機11、凝縮器12a、凝縮器12b、膨張弁13および蒸発器14を有すると共に、圧縮機11から吐出された冷媒が、凝縮器12a、凝縮器12b、膨張弁13および蒸発器14をこの順で通過して圧縮機11に吸入されるように冷媒流路が構成された冷凍サイクル2と、凝縮器12a内の冷媒および空気を相互に熱交換させる熱交換器3と、乾燥室Xおよび熱交換器3の間で空気を循環させる送風機4とを備え、送風機4によって熱交換器3内に導入される空気を凝縮器12a内の冷媒との熱交換によって加熱可能に構成されている。

目的

本発明は、かかる解決すべき問題点に鑑みてなされたものであり、供給対象に供給する気体を低コストで十分に高い温度まで加熱し得る加熱装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

供給対象に供給する気体を加熱して当該供給対象に供給可能に構成された加熱装置であって、圧縮機、第1凝縮器、第2凝縮器、膨張弁および蒸発器を有すると共に、当該圧縮機から吐出された冷媒が、当該第1凝縮器、当該第2凝縮器、当該膨張弁および当該蒸発器をこの順で通過して当該圧縮機に吸入されるように冷媒流路が構成された冷凍サイクルと、前記第1凝縮器内の冷媒および前記気体を相互に熱交換させる熱交換器と、前記供給対象および前記熱交換器の間で前記気体を循環させる送風機とを備え、前記送風機によって前記熱交換器内に導入される前記気体を前記第1凝縮器内の前記冷媒との熱交換によって加熱可能に構成されている加熱装置。

請求項2

前記圧縮機から吐出された前記冷媒の温度を検出してセンサ信号を出力する温度センサと、前記膨張弁としての電子膨張弁と、前記センサ信号に基づいて前記冷媒の温度を特定すると共に、特定した当該温度が予め規定された温度調整範囲の上限を超えるとの第1条件を満たしているときに前記電子膨張弁を制御して開度を増加させ、当該特定した温度が当該温度調整範囲の下限を下回るとの第2条件を満たしているときに当該電子膨張弁を制御して開度を減少させ、かつ当該特定した温度が当該第1条件および当該第2条件のいずれも満たしていないときに当該電子膨張弁の開度を維持させる開度調整処理を実行する制御部とを備えている請求項1記載の加熱装置。

請求項3

前記制御部は、前記第1の条件および前記第2の条件のいずれかが満たされて前記電子膨張弁の開度を変化させてから、変化させた当該開度を維持させた状態で予め規定された待機時間が経過したときに、前記センサ信号に基づいて前記冷媒の温度を特定すると共に、特定した当該温度に応じて前記開度調整処理を実行する請求項2記載の加熱装置。

請求項4

前記冷凍サイクルは、前記冷媒としての二酸化炭素を使用して前記気体を加熱可能に構成されている請求項1から3のいずれかに記載の加熱装置。

技術分野

0001

本発明は、気体を加熱して供給対象に供給可能に構成された加熱装置に関するものである。

背景技術

0002

この種の加熱装置として、シリコン材料に付着した水分を蒸発させて乾燥させるシリコン用乾燥装置真空乾燥装置:以下、単に「乾燥装置」ともいう)が下記の特許文献に開示されている。この乾燥装置は、乾燥対象のシリコン材料(以下、「乾燥対象物」ともいう)を収容可能なチャンバと、チャンバに供給する空気を浄化する空気清浄系と、空気清浄系によって浄化された空気を加熱する加熱手段と、空気清浄系および加熱手段を連結している空気流路開閉可能な開閉弁と、チャンバ内を減圧する減圧配管系と、チャンバ内の空気を吸引・排出する排気配管系とを備えている。また、この乾燥装置は、上記の加熱手段が、加熱対象の空気を通過可能に構成されたケーシング内に熱交換エレメントが収容されると共に、ケーシングの外に配設されて熱交換エレメントを加熱するヒータセラミックヒータ)を備えて構成されている。

0003

この乾燥装置によって乾燥対象物を乾燥させる際には、まず、乾燥対象物をチャンバ内に収容すると共に、ヒータに対する通電を開始する。次いで、ヒータの温度が600℃前後の所定の温度に達したときに、開閉弁および排気開閉弁を開くと共に、減圧開閉弁を閉じる。この際には、空気清浄系によって浄化された空気が開閉弁を通過して加熱手段のケーシング内に導入され、ヒータによって温度上昇させられている熱交換エレメントとの熱交換によって150℃前後まで加熱された後にチャンバ内に供給される。これにより、チャンバ内に収容されている乾燥対象物が徐々に温度上昇させられる。続いて、チャンバ内が70℃前後の所定の温度に達したときに、チャンバ内の減圧を開始する。これにより、乾燥対象物に付着している水分が蒸発して、乾燥対象物が乾燥させられる。

先行技術

0004

特開2010−141260号公報(第4−6頁、第1−3図)

発明が解決しようとする課題

0005

ところが、従来の乾燥装置には、以下のような解決すべき問題点が存在する。すなわち、従来の乾燥装置では、ヒータによって加熱した熱交換エレメントとの熱交換によって空気の温度を上昇させてチャンバ内に供給することで乾燥対象物を温度上昇させて乾燥させる構成が採用されている。この場合、この種の装置において採用されるヒータは、対象物を非常に高い温度まで加熱することができるものの、その際に、大量の電力消費されることが知られている。このため、ヒータによって熱交換エレメントを加熱して空気を温度上昇させる構成の従来の乾燥装置では、乾燥対象物を十分に乾燥させるのに必要な電力量が極めて多いため、ランニングコストの低減が困難となっているという問題点がある。

0006

本発明は、かかる解決すべき問題点に鑑みてなされたものであり、供給対象に供給する気体を低コストで十分に高い温度まで加熱し得る加熱装置を提供することを主目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成すべく、請求項1記載の加熱装置は、供給対象に供給する気体を加熱して当該供給対象に供給可能に構成された加熱装置であって、圧縮機、第1凝縮器、第2凝縮器、膨張弁および蒸発器を有すると共に、当該圧縮機から吐出された冷媒が、当該第1凝縮器、当該第2凝縮器、当該膨張弁および当該蒸発器をこの順で通過して当該圧縮機に吸入されるように冷媒流路が構成された冷凍サイクルと、前記第1凝縮器内の冷媒および前記気体を相互に熱交換させる熱交換器と、前記供給対象および前記熱交換器の間で前記気体を循環させる送風機とを備え、前記送風機によって前記熱交換器内に導入される前記気体を前記第1凝縮器内の前記冷媒との熱交換によって加熱可能に構成されている。

0008

請求項2記載の加熱装置は、請求項1記載の加熱装置において、前記圧縮機から吐出された前記冷媒の温度を検出してセンサ信号を出力する温度センサと、前記膨張弁としての電子膨張弁と、前記センサ信号に基づいて前記冷媒の温度を特定すると共に、特定した当該温度が予め規定された温度調整範囲の上限を超えるとの第1条件を満たしているときに前記電子膨張弁を制御して開度を増加させ、当該特定した温度が当該温度調整範囲の下限を下回るとの第2条件を満たしているときに当該電子膨張弁を制御して開度を減少させ、かつ当該特定した温度が当該第1条件および当該第2条件のいずれも満たしていないときに当該電子膨張弁の開度を維持させる開度調整処理を実行する制御部とを備えている。

0009

請求項3記載の加熱装置は、請求項2記載の加熱装置において、前記制御部は、前記第1の条件および前記第2の条件のいずれかが満たされて前記電子膨張弁の開度を変化させてから、変化させた当該開度を維持させた状態で予め規定された待機時間が経過したときに、前記センサ信号に基づいて前記冷媒の温度を特定すると共に、特定した当該温度に応じて前記開度調整処理を実行する。

0010

請求項4記載の加熱装置は、請求項1から3のいずれかに記載の加熱装置において、前記冷凍サイクルは、前記冷媒としての二酸化炭素を使用して前記気体を加熱可能に構成されている。

発明の効果

0011

請求項1記載の加熱装置によれば、圧縮機から吐出された冷媒が、第1凝縮器、第2凝縮器、膨張弁および蒸発器をこの順で通過して圧縮機に吸入されるように冷媒流路を構成し冷凍サイクルと、第1凝縮器内の冷媒および気体を相互に熱交換させる熱交換器と、供給対象および熱交換器の間で気体を循環させる送風機とを備えて、熱交換器内に導入される気体を第1凝縮器内の冷媒との熱交換によって加熱可能に構成したことにより、セラミックヒータによって気体を加熱する構成よりも少ない電力消費量で十分に高い温度まで気体を加熱することができるため、供給対象に対して十分に高い温度の気体を低コストで供給することができる。

0012

請求項2記載の加熱装置によれば、制御部が、センサ信号に基づいて圧縮機から吐出された冷媒の温度を特定すると共に、特定した温度に応じて電子膨張弁の開度を調整する開度調整処理を実行することにより、圧縮機から吐出された冷媒の温度以外の情報に基づいて冷凍サイクルの動作状態を制御する構成とは異なり、圧縮機から吐出された冷媒の温度、すなわち、熱交換器内の第1凝縮器に流入する冷媒の温度に基づいて冷凍サイクルの動作状態を制御することで、熱交換器において加熱する気体の温度を正確に目標温度まで加熱することができる。また、この加熱装置によれば、電子膨張弁の開度の変更以外の制御方法で冷凍サイクルの動作状態を変化させる構成とは異なり、蒸発器における熱交換度を短時間で変化させることが可能な電子膨張弁の開度の調整によって冷凍サイクルの動作状態を変化させる構成を採用したことで、冷媒温度を迅速に変化させて、第1凝縮器内に流入する冷媒の温度を正確に調整することができるため、熱交換器において加熱する気体の温度を一層正確に目標温度まで加熱することができる。

0013

請求項3記載の加熱装置によれば、制御部が、電子膨張弁の開度を変化させてから、変化させた開度を維持させた状態で予め規定された待機時間が経過したときに、センサ信号に基づいて冷媒の温度を特定すると共に、特定した温度に応じて開度調整処理を実行することにより、電子膨張弁の開度を必要以上に低下させたり、必要以上に増加させたりすることなく、蒸発器における熱交換度を好適に制御して、第1凝縮器内に流入する冷媒の温度を一層正確に調整することができる。

0014

請求項4記載の加熱装置によれば、冷媒としての二酸化炭素を使用して気体を加熱可能に冷凍サイクルを構成したことにより、圧縮機から吐出される冷媒の温度、すなわち、第1凝縮器内に流入する冷媒の温度を十分に高くすることができるため、供給対象に供給する気体を十分に高い温度まで加熱することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の実施の形態に係る加熱装置1の構成図である。
本発明の実施の形態に係る加熱装置1における制御部6が実行する加熱処理20のフローチャートである。

実施例

0016

以下、添付図面を参照して、加熱装置の実施の形態について説明する。

0017

最初に、「加熱装置」の一例である加熱装置1の構成について、添付図面を参照して説明する

0018

図1に示す加熱装置1は、「気体」の一例である空気(大気)を加熱して、「供給対象」の一例である乾燥室Xに供給することができるように構成されている。具体的には、加熱装置1は、冷凍サイクル2、熱交換器3、送風機4、温度センサ5および制御部6を備えている。また、冷凍サイクル2は、圧縮機11、凝縮器12a(「第1凝縮器」の一例)、凝縮器12b(「第2凝縮器」の一例)、膨張弁13および蒸発器14を備え、後述するように、制御部6の制御に従い、送風機4によって熱交換器3内に送風された空気を加熱する。

0019

この場合、本例の冷凍サイクル2では、冷媒として二酸化炭素を使用可能に構成されると共に、圧縮機11から吐出された冷媒が、凝縮器12a、凝縮器12b、膨張弁13および蒸発器14をこの順で通過して圧縮機11に吸入されるように「冷媒流路」が構成されている。また、本例の冷凍サイクル2では、上記の膨張弁13が「電子膨張弁」で構成されている。さらに、本例の冷凍サイクル2では、凝縮器12bにファンF12bが配設されると共に蒸発器14にファンF14が配設されている。

0020

熱交換器3は、「熱交換器」の一例であって、上記の凝縮器12aを備えてダクト3a,3bを介して乾燥室Xに接続されると共に、ダクト3aを介して導入される空気を凝縮器12a内の冷媒との熱交換によって加熱することができるように構成されている。この場合、本例の加熱装置1では、矢印Lで示すように、上記のダクト3a,3bによって熱交換器3と乾燥室Xとの間で空気を循環させる循環路が形成されている。

0021

送風機4は、「送風機」の一例であって、後述するように、制御部6の制御に従い、ダクト3aを介して乾燥室X内の空気を熱交換器3内に送風することでダクト3bを介して熱交換器3内の空気を乾燥室Xに送風する。温度センサ5は、「温度センサ」の一例であって、冷凍サイクル2の上記の「冷媒流路」における圧縮機11と凝縮器12aとの間に配設されて、圧縮機11から吐出された冷媒の温度を検出してセンサ信号S5を出力する。

0022

制御部6は、加熱装置1を総括的に制御する。具体的には、制御部6は、「制御部」の一例であって、送風機4を制御して空気を送風させると共に、温度センサ5からのセンサ信号S5に応じて冷凍サイクル2の各部の動作を制御する。より具体的には、制御部6は、圧縮機11およびファンF12b,F14を動作させると共に、図2に示す加熱処理20を実行して膨張弁13の開度を調整することにより、乾燥室Xに対して規定温度範囲内の温度まで加熱した空気を供給する。

0023

次に、加熱装置1によって乾燥室Xに高温の空気を供給する際の各処理について、添付図面を参照して説明する。

0024

この加熱装置1では、図示しない操作部のスイッチ操作によって処理開始を指示されたときに、制御部6が、圧縮機11の動作を開始させると共に、膨張弁13を予め規定された基準開度(一例として、50%の開度)に制御する(ステップ21)。この際には、圧縮機11から高温高圧の冷媒が吐出され、この冷媒が凝縮器12a,12b、膨張弁13および蒸発器14をこの順で通過して圧縮機11に吸引されて再び圧縮される。これにより、冷凍サイクル2における上記の冷媒流路内の冷媒の温度が徐々に上昇する。また、制御部6は、上記のステップ21の処理を開始してから、予め規定された時間(冷媒流路内の冷媒の温度が十分に上昇するのに要する時間:一例として、5分)が経過したか否かを監視する(ステップ22)。

0025

一方、経過時間が規定時間に達したときに、制御部6は、送風機4の動作を開始させて空気の送風を開始させる(ステップ23)。この際には、乾燥室X内の空気がダクト3aを介して熱交換器3内に送風されると共に、熱交換器3内に空気が送風されることで、熱交換器3内の空気がダクト3bを介して乾燥室Xに送風される。なお、送風機4の動作を開始させるタイミングについては、上記の例に限定されず、一例として、加熱処理20の開始時点で動作を開始させることもできる。また、圧縮機11および送風機4を動作させている状態においては、圧縮機11から吐出される冷媒の温度上昇に伴って凝縮器12a内(熱交換器3内)の冷媒温度が上昇し、これにより、送風機4によって送風される空気が熱交換器3内において加熱されるが、この熱交換器3内での冷媒と空気との熱交換(空気の加熱)については、後に詳細に説明する。

0026

次いで、制御部6は、温度センサ5からのセンサ信号S5に基づいて圧縮機11から吐出された冷媒の温度を特定すると共に(ステップ24)、特定した冷媒温度が予め規定された「温度調整範囲(一例として、110℃以上120℃以下の範囲)」の上限温度(この例では、120℃)以下であるか否かを判別する(ステップ25)。この際に、運転開始からの経過時間が上記の規定時間を経過したばかりで、冷媒温度が上限温度の120℃を下回っているときに、制御部6は、上記のステップ24において特定した冷媒温度が「温度調整範囲」の下限温度(この例では、110℃)以上であるか否かを判別する(ステップ26)。この際に、例えば、厳寒期の運転開始時には、運転開始から5分が経過しても、冷媒温度が「温度調整範囲」の下限温度に達しないことがある。

0027

したがって、特定した冷媒温度が下限温度の110℃を下回っているときに(「第2条件を満たしているとき」の一例)、制御部6は、まず、膨張弁13の開度が予め規定された最小開度(一例として、12.5%の開度)を超えているか否かを判別する(ステップ27)。この際に、本例では、上記のステップ21において膨張弁13を50%の開度に調整したばかりであり、膨張弁13の開度が最小開度を超えているため、制御部6は、膨張弁13の開度を予め規定された開度(一例として、0.75%)だけ小さく制御する(膨張弁13を規定量閉じる処理:「電子膨張弁を制御して開度を減少させる」との処理の一例:ステップ28)。これにより、膨張弁13から蒸発器14に吐出される冷媒の量が減少し、蒸発器14における大気と冷媒との熱交換度が低下する結果、膨張弁13を閉じる前の状態よりも短い時間で冷凍サイクル2内の冷媒温度を上昇させることが可能な状態となる。

0028

次いで、制御部6は、上記のステップ28において膨張弁13の開度を変化させてから、変化させた開度を維持させた状態で予め規定された待機時間(一例として、30秒)が経過したとき(膨張弁13の開度を変化させずに30秒を待機したとき)に(ステップ29)、ステップ24に戻って温度センサ5からのセンサ信号S5に基づいて圧縮機11から吐出された冷媒の温度を特定する。この際に、上記の待機時間を設けることなく、ステップ28において膨張弁13の開度を変化させた直後にステップ24に戻ったときには、上記したように膨張弁13を閉じたことによる冷媒温度の上昇量が極く僅かのため、結果として、膨張弁13を閉じる前に特定された冷媒温度と同程度の温度が特定される。この結果、膨張弁13を規定量閉じる上記のステップ28の処理を短時間で繰り返し実行することとなり、膨張弁13を必要以上に閉じてしまうこととなる。これに対して、上記の待機時間を設けることで、膨張弁13を閉じたことによる冷媒温度への影響が現れてから冷媒温度を特定することが可能となり、膨張弁13を必要以上に閉じてしまう事態が好適に回避される。

0029

また、上記の待機時間が経過した後に(ステップ29)、センサ信号S5に基づいて特定した温度が下限温度の110℃を下回り(「第2条件を満たしているとき」の他の一例:ステップ24〜26)、かつ膨張弁13の開度が予め規定された最小開度の12.5%を超えているときに(ステップ27)、制御部6は、膨張弁13の開度を再び0.75%だけ小さく制御する(「電子膨張弁を制御して開度を減少させる」との処理の他の一例:ステップ28)。これにより、膨張弁13から蒸発器14に吐出される冷媒の量が減少し、冷凍サイクル2内の冷媒温度が一層短時間で上昇する状態となる。

0030

また、上記のような処理を繰り返し実行することにより、ステップ24においてセンサ信号S5に基づいて特定した温度が上限温度の120℃以下で(ステップ25)、かつ下限温度の110℃以上のときに(「第1条件および当該第2条件のいずれも満たしていないとき」の一例:ステップ26)、制御部6は、膨張弁13の開度を変化させずに(「電子膨張弁の開度を維持させる」との処理の一例)、上記のステップ24に戻って冷媒温度を特定する。これにより、例えば、後述するような乾燥処理(乾燥室Xにおける物品の乾燥処理)を行っていないとき(凝縮器12aにおける冷媒と空気との熱交換量が少ないとき)には、センサ信号S5に基づいて特定される冷媒温度が、経過時間に応じて徐々に上昇する。

0031

一方、例えば上記のような状態で冷凍サイクル2の運転を継続したときには、ステップ24においてセンサ信号S5に基づいて特定される冷媒温度が「温度調整範囲」の上限温度を超える状態となる。この場合、制御部6は、特定した温度が上限温度の120℃を超えているときに(「第1条件を満たしているとき」の一例)、まず、膨張弁13の開度が予め規定された最大開度(100%の開度)未満であるか否かを判別する(ステップ30)。この際に、膨張弁13の開度が100%未満のときに、制御部6は、膨張弁13の開度を予め規定された開度(一例として、0.75%)だけ大きく制御する(膨張弁13を規定量開く処理:「電子膨張弁を制御して開度を増加させる」との処理の一例:ステップ31)。これにより、膨張弁13から蒸発器14に吐出される冷媒の量が増加し、蒸発器14における大気と冷媒との熱交換度が上昇する結果、膨張弁13を開く前の状態よりも冷凍サイクル2内の冷媒温度を低下させることが可能な状態となる。

0032

次いで、制御部6は、上記のステップ31において膨張弁13の開度を変化させてから予め規定された待機時間(一例として、30秒)が経過したときに(ステップ29)、ステップ24に戻って温度センサ5からのセンサ信号S5に基づいて圧縮機11から吐出された冷媒の温度を特定する。この際に、上記の待機時間を設けることなく、ステップ31において膨張弁13の開度を変化させた直後にステップ24に戻ったときには、上記したように膨張弁13を開くことによる冷媒温度の低下量が極く僅かのため、結果として、膨張弁13を開く前に特定された冷媒温度と同程度の温度が特定される。この結果、膨張弁13を規定量開く上記のステップ31の処理を短時間で繰り返し実行することとなり、膨張弁13を必要以上に開いてしまうこととなる。これに対して、上記の待機時間を設けることで、膨張弁13を開いたことによる冷媒温度への影響が現れてから冷媒温度を特定することが可能となり、膨張弁13を必要以上に開いてしまう事態が好適に回避される。

0033

また、上記の待機時間が経過した後に(ステップ29)、センサ信号S5に基づいて特定した温度が下限温度の120℃を超え(「第1条件を満たしているとき」の他の一例:ステップ24,25)、かつ膨張弁13の開度が予め規定された最大開度の100%を下回っているときに(ステップ30)、制御部6は、膨張弁13の開度を再び0.75%だけ大きく制御する(「電子膨張弁を制御して開度を増加させる」との処理の他の一例:ステップ31)。これにより、膨張弁13から蒸発器14に吐出される冷媒の量が増加し、冷凍サイクル2内の冷媒温度が一層短時間で低下する状態となる。

0034

また、上記のような処理を繰り返し実行することにより、ステップ24においてセンサ信号S5に基づいて特定した温度が上限温度の120℃以下で(ステップ25)、かつ下限温度の110℃以上のときに(「第1条件および当該第2条件のいずれも満たしていないとき」の他の一例:ステップ26)、制御部6は、膨張弁13の開度を変化させずに(「電子膨張弁の開度を維持させる」との処理の他の一例)、上記のステップ24に戻って冷媒温度を特定する。

0035

このように、本例の加熱装置1では、制御部6が、温度センサ5からのセンサ信号S5に基づいて特定した冷媒温度に応じて膨張弁13を制御することで膨張弁13から蒸発器14に吐出される冷媒量を調整し、これにより、冷凍サイクル2内の冷媒温度が「温度調整範囲」内の温度に維持される。なお、本例の加熱装置1では、制御部6による上記のステップ25以降の各処理が「開度調整処理」に相当する。

0036

一方、本例の加熱装置1では、上記のような冷媒温度管理と並行して、圧縮機11の動作を開始させてから5分が経過した時点において(ステップ22)、送風機4による送風が開始されている(ステップ25)。この場合、上記したように圧縮機11から吐出された冷媒の温度が「温度調整範囲」である110℃以上120℃以下の範囲内となっている状態では、送風機4によって熱交換器3内に空気が送風されることにより、この空気が凝縮器12a内の冷媒との熱交換によって加熱される。また、熱交換器3内において加熱された空気は、ダクト3bを介して乾燥室Xに供給される。さらに、送風機4による送風が継続して実行されることで、乾燥室X内の高温の空気(ダクト3bを介して供給された空気)がダクト3aを介して熱交換器3に送風されて加熱される。

0037

このように、送風機4によって乾燥室Xと熱交換器3との間で空気が循環させられることにより、熱交換器3(加熱装置1)から乾燥室Xに対して供給される温度が100℃程度まで温度上昇する結果、乾燥室X内が100℃程度まで十分に温度上昇する。したがって、乾燥室X内に乾燥対象物(一例として、純水によって洗浄されたシリコンウエハ)を収容することで、乾燥対象物を好適に乾燥させることができる。

0038

また、上記のように乾燥室Xに対して100℃程度の高温の空気を供給している状態、すなわち、乾燥室Xから100℃よりもやや低い程度の非常に高い温度の空気がダクト3aを介して熱交換器3に送風されている状態では、圧縮機11から吐出された時点(凝縮器12aに流入する以前)において110℃以上120℃以下の温度範囲内の温度となっている冷媒が凝縮器12aに流入させられて熱交換器3内において空気と熱交換させられても、その温度が殆ど低下することなく凝縮器12aから流出することとなる。この結果、凝縮器12a内における冷媒の凝縮量が少量となる。

0039

したがって、乾燥室Xと熱交換器3との間を循環させている空気の温度が十分に高くなっている状態では、冷凍サイクル2内の冷媒圧力が過剰に高くなり、圧縮機11や膨張弁13の動作不良を招くおそれがある。このため、本例の加熱装置1(冷凍サイクル2)では、「冷媒流路」における凝縮器12aの下流に凝縮器12bを配設することで、凝縮器12aにおいて凝縮させることのできなかった高温の冷媒を凝縮器12bにおいて凝縮させ、冷凍サイクル2内の冷媒圧力が過剰に高くなる事態を回避する構成が採用されている。これにより、乾燥室Xに対して十分に高い温度の空気を継続的に供給することが可能となっている。

0040

なお、前述した従来の乾燥装置では、加熱手段(セラミックヒータ)によって加熱した空気をチャンバ内に1回供給することでチャンバ内の乾燥対象物を乾燥させる構成が採用されているため、本例の加熱装置1のように乾燥室X(チャンバ)内に高温の空気を継続的に供給することができないが、従来の乾燥装置の構成を変更して、チャンバ内に高温の空気を継続的に供給可能とした場合、そのような構成(セラミックヒータによって空気を加熱する構成)によって100℃程度の空気を継続的に供給するには、非常に多くの電力が消費されることとなる。

0041

これに対して、圧縮機11から吐出される冷媒の温度を上記の「温度調整範囲」内の温度に維持することで熱交換器3(凝縮器12a)によって空気を100℃程度まで加熱して乾燥室Xに供給する本例の加熱装置1では、この高温の空気を乾燥室Xに対して継続的に供給するのに要する電力量が、セラミックヒータによって加熱した空気を乾燥室Xに対して継続的に供給するのに要する電力量よりも十分に少ないことが確認されている。

0042

このように、この加熱装置1によれば、圧縮機11から吐出された冷媒が、凝縮器12a、凝縮器12b、膨張弁13および蒸発器14をこの順で通過して圧縮機11に吸入されるように「冷媒流路」を構成した冷凍サイクル2と、凝縮器12a内の冷媒および気体を相互に熱交換させる熱交換器3と、「供給対象」および熱交換器3の間で気体を循環させる送風機4とを備えて、熱交換器3内に導入される気体を凝縮器12a内の冷媒との熱交換によって加熱可能に構成したことにより、セラミックヒータによって空気を加熱する構成よりも少ない電力消費量で十分に高い温度まで空気を加熱することができるため、「供給対象(本例では、乾燥室X)」に対して十分に高い温度の空気を低コストで供給することができる。

0043

また、この加熱装置1によれば、制御部6が、温度センサ5からのセンサ信号S5に基づいて圧縮機11から吐出された冷媒の温度を特定すると共に、特定した温度に応じて膨張弁13の開度を調整する開度調整処理を実行することにより、圧縮機11から吐出された冷媒の温度以外の情報に基づいて冷凍サイクル2の動作状態を制御する構成とは異なり、圧縮機11から吐出された冷媒の温度、すなわち、熱交換器3内の凝縮器12aに流入する冷媒の温度に基づいて冷凍サイクル2の動作状態を制御することで、熱交換器3において加熱する空気の温度を正確に目標温度まで加熱することができる。また、この加熱装置1によれば、膨張弁13の開度の変更以外の制御方法で冷凍サイクル2の動作状態を変化させる構成とは異なり、蒸発器14における熱交換度を短時間で変化させることが可能な膨張弁13の開度の調整によって冷凍サイクル2の動作状態を変化させる構成を採用したことで、冷媒温度を迅速に変化させて、凝縮器12a内に流入する冷媒の温度を正確に調整することができるため、熱交換器3において加熱する空気の温度を一層正確に目標温度まで加熱することができる。

0044

さらに、この加熱装置1によれば、制御部6が、膨張弁13の開度を変化させてから、変化させた開度を維持させた状態で予め規定された待機時間(本例では、30秒)が経過したときに、センサ信号S5に基づいて冷媒の温度を特定すると共に、特定した温度に応じて開度調整処理を実行することにより、膨張弁13の開度を必要以上に低下させたり、必要以上に増加させたりすることなく、蒸発器14における熱交換度を好適に制御して、凝縮器12a内に流入する冷媒の温度を一層正確に調整することができる。

0045

また、この加熱装置1によれば、冷媒としての二酸化炭素を使用して空気を加熱可能に冷凍サイクル2を構成したことにより、圧縮機11から吐出される冷媒の温度、すなわち、凝縮器12a内に流入する冷媒の温度を十分に高くすることができるため、乾燥室Xに供給する空気を十分に高い温度まで加熱することができる。

0046

なお、「加熱装置」の構成は、上記の加熱装置1の構成に限定されるものではない。例えば、「冷媒」として「二酸化炭素」を使用する冷凍サイクル2を備えた構成を例に挙げて説明したが、「供給対象」に供給する「気体」の温度が上記の例のような非常に高い温度ではないときには、「冷媒」として「フロン」を使用する構成の「冷凍サイクル」を採用して「加熱装置」を構成することもできる。また、「気体」としての「空気(大気)」を「供給対象」に供給する構成を例に挙げて説明したが、「窒素」や「不活性ガス」などの各種の「気体」を加熱して供給する構成を採用することもできる。

0047

また、圧縮機11と凝縮器12aとの間に配設した温度センサ5からのセンサ信号S5に基づいて圧縮機11から吐出された冷媒の温度を特定し、特定した冷媒温度に応じて冷凍サイクル2の動作状態を変化させる構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて(または、このような構成に加えて)、「冷凍サイクル」における「冷媒流路」の任意の位置の「冷媒温度」や「冷媒圧力」を検出し、その検出結果に応じて「冷凍サイクル」の動作状態を変化させる構成を採用することもできる。さらに、膨張弁13の開度を変化させることで冷凍サイクル2の動作状態を変化させる構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて(または、このような構成に加えて)「圧縮機」の回転数(冷媒の圧縮量)を変化させて「冷凍サイクル」の動作状態を変化させる構成を採用することもできる。

0048

1加熱装置
2冷凍サイクル
3熱交換器
4送風機
5温度センサ
6 制御部
11圧縮機
12a,12b凝縮器
13膨張弁
14蒸発器
20加熱処理
S5センサ信号
X 乾燥室

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