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技術 エマルジョン型蓄熱材およびその製造方法

出願人 日本乳化剤株式会社
発明者 金滝光太郎小原俊均
出願日 2015年3月30日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2015-069922
公開日 2016年11月4日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2016-188349
状態 特許登録済
技術分野 熱効果発生材料
主要キーワード 直線状構造 蓄熱成分 鎖式構造 維持温度 蓄熱物質 過冷却現象 合計得点 油水界面
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

エマルジョン型蓄熱材において、増粘剤核材を添加しない場合であっても(すなわち、高い熱量を保持しつつも)、長時間にわたって蓄熱性を発揮させうる手段を提供する。

解決手段

パラフィン化合物炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤および脂肪酸を含み、前記パラフィン化合物の融点よりも高い温度に加熱された油相に、アルカリ水溶液を添加することにより、油中水型エマルジョン水中油型エマルジョン転相させる工程を含む方法により、エマルジョン型蓄熱材を製造する。

概要

背景

物質相変化に伴って生じる潜熱を利用するための蓄熱材として、脂肪族炭化水素に代表される有機化合物無機塩などが知られている。その中の脂肪族炭化水素を利用する蓄熱材として、エマルジョン型カプセル型固定型などが検討されているが、熱効率や制御の容易性を考慮すると流動性のあるエマルジョン型、カプセル型が優れている。

上記エマルジョン型はカプセル型に比べて調製が容易であるため、コスト的に有利であり、大量供給の点からも今後の主流になると考えられる。

ここで、エマルジョン型蓄熱材に用いられる相変化物質PCM;Phase Change Material)としては、n−パラフィンパラフィンワックス等のパラフィン化合物が知られている。これらのパラフィン化合物は中低温度域(0〜80℃)において蓄熱が可能であり、蓄熱密度が高く、相変化を繰り返しても劣化しないなどの特徴を備えている。しかしながら、これらのパラフィン化合物は放熱時に固体化することから、熱伝導性が低下するといった問題がある。かような問題を解決する方法として、水および界面活性剤を用いてパラフィン化合物をエマルジョン化凝固点以下ではスラリー化)する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。

ここで一般に、蓄熱材に含まれるパラフィン化合物等の相変化物質の含有量を高めることが、蓄熱材の熱量を向上させるのに有効である。しかしその一方で、エマルジョン化するためには一定量の増粘剤を添加することが必要とされることから、相変化物質の含有量を増加させるには限界もある。

さらに、エマルジョン化されてなる蓄熱材中のパラフィン化合物は、融点よりも凝固点が下がる現象(いわゆる、過冷却現象)を示すという問題もある。この過冷却現象を防止することを目的として、パラフィン化合物よりも高い融点を有する核材を添加する方法も提案されている(例えば、特許文献2を参照)。しかしながら、この方法もまた、蓄熱材の潜熱量の低下を招いてしまうという問題を抱えている。

概要

エマルジョン型蓄熱材において、増粘剤や核材を添加しない場合であっても(すなわち、高い熱量を保持しつつも)、長時間にわたって蓄熱性を発揮させうる手段を提供する。パラフィン化合物、炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤および脂肪酸を含み、前記パラフィン化合物の融点よりも高い温度に加熱された油相に、アルカリ水溶液を添加することにより、油中水型エマルジョン水中油型エマルジョン転相させる工程を含む方法により、エマルジョン型蓄熱材を製造する。

目的

そこで本発明は、エマルジョン型蓄熱材において、高い熱量を保持しつつ、長時間にわたって蓄熱性を発揮させうる手段を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

パラフィン化合物炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤および脂肪酸を含み、前記パラフィン化合物の融点よりも高い温度に加熱された油相に、アルカリ水溶液を添加することにより、油中水型エマルジョン水中油型エマルジョン転相させる工程を含む、エマルジョン型蓄熱材の製造方法。

請求項2

前記パラフィン化合物がn−パラフィンを含む、請求項1に記載のエマルジョン型蓄熱材の製造方法。

請求項3

前記アルキル基の炭素数が18〜22である、請求項1または2に記載のエマルジョン型蓄熱材の製造方法。

請求項4

前記非イオン性界面活性剤が、前記アルキル基を有する脂肪族モノアルコールアルキレンオキシド付加物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエマルジョン型蓄熱材の製造方法。

請求項5

前記脂肪族モノアルコールのアルキレンオキシド付加物におけるアルキレンオキシド平均付加モル数が3〜40である、請求項4に記載のエマルジョン型蓄熱材の製造方法。

請求項6

前記脂肪酸が炭素数16〜22の飽和脂肪酸である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエマルジョン型蓄熱材の製造方法。

請求項7

前記アルカリ水溶液に含まれる塩基が、アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のエマルジョン型蓄熱材の製造方法。

請求項8

前記アルカリ水溶液に含まれる塩基の含有量が、前記脂肪酸に対して0.9〜1.1当量である、1〜7のいずれか1項に記載のエマルジョン型蓄熱材の製造方法。

請求項9

パラフィン化合物、炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤、脂肪酸塩、および水を含み、前記パラフィン化合物の含有量が64質量%以上である、エマルジョン型蓄熱材。

請求項10

前記パラフィン化合物100質量部に対し、前記非イオン性界面活性剤を0.5〜10質量部、前記脂肪酸塩を3〜20質量部含み、前記水を5〜40質量部含む、請求項9に記載のエマルジョン型蓄熱材。

請求項11

エマルジョン平均粒子径が2.65μm以下である、請求項9または10に記載のエマルジョン型蓄熱材。

技術分野

0001

本発明は、エマルジョン型蓄熱材およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

物質相変化に伴って生じる潜熱を利用するための蓄熱材として、脂肪族炭化水素に代表される有機化合物無機塩などが知られている。その中の脂肪族炭化水素を利用する蓄熱材として、エマルジョン型、カプセル型固定型などが検討されているが、熱効率や制御の容易性を考慮すると流動性のあるエマルジョン型、カプセル型が優れている。

0003

上記エマルジョン型はカプセル型に比べて調製が容易であるため、コスト的に有利であり、大量供給の点からも今後の主流になると考えられる。

0004

ここで、エマルジョン型蓄熱材に用いられる相変化物質PCM;Phase Change Material)としては、n−パラフィンパラフィンワックス等のパラフィン化合物が知られている。これらのパラフィン化合物は中低温度域(0〜80℃)において蓄熱が可能であり、蓄熱密度が高く、相変化を繰り返しても劣化しないなどの特徴を備えている。しかしながら、これらのパラフィン化合物は放熱時に固体化することから、熱伝導性が低下するといった問題がある。かような問題を解決する方法として、水および界面活性剤を用いてパラフィン化合物をエマルジョン化凝固点以下ではスラリー化)する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。

0005

ここで一般に、蓄熱材に含まれるパラフィン化合物等の相変化物質の含有量を高めることが、蓄熱材の熱量を向上させるのに有効である。しかしその一方で、エマルジョン化するためには一定量の増粘剤を添加することが必要とされることから、相変化物質の含有量を増加させるには限界もある。

0006

さらに、エマルジョン化されてなる蓄熱材中のパラフィン化合物は、融点よりも凝固点が下がる現象(いわゆる、過冷却現象)を示すという問題もある。この過冷却現象を防止することを目的として、パラフィン化合物よりも高い融点を有する核材を添加する方法も提案されている(例えば、特許文献2を参照)。しかしながら、この方法もまた、蓄熱材の潜熱量の低下を招いてしまうという問題を抱えている。

先行技術

0007

特開昭57−40582号公報
特開2000−336350号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上述したように、従来技術によって提案されているエマルジョン型蓄熱材によっても、蓄熱性(特に、長時間にわたる蓄熱性)の点ではいまだ改善の余地がある。

0009

そこで本発明は、エマルジョン型蓄熱材において、高い熱量を保持しつつ、長時間にわたって蓄熱性を発揮させうる手段を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、比較的炭素数の大きい非イオン型界面活性剤を界面活性剤として用いる転相乳化法と、脂肪酸アルカリを添加することにより油水界面に生成する脂肪酸塩石鹸)を界面活性剤として用いる石鹸乳化法とを同時に行ってエマルジョン型蓄熱材を製造することにより、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0011

すなわち、本発明の一形態によれば、パラフィン化合物、炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤および脂肪酸を含み、前記パラフィン化合物の融点よりも高い温度に加熱された油相に、アルカリ水溶液を添加することにより、油中水型エマルジョン水中油型エマルジョン転相させる工程を含む、エマルジョン型蓄熱材の製造方法が提供される。

0012

また、本発明の他の形態によれば、パラフィン化合物、炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤および脂肪酸塩を含み、前記パラフィン化合物の含有量が64質量%以上である、エマルジョン型蓄熱材もまた、提供される。

発明の効果

0013

本発明によれば、エマルジョン型蓄熱材において、高い熱量を保持しつつ、長時間にわたって蓄熱性を発揮させることが可能となる。

図面の簡単な説明

0014

実施例5〜6で得られたエマルジョン型蓄熱材5および6、並びに比較例4で得られた比較エマルジョン型蓄熱材4について、熱特性(蓄熱性)を評価した結果を示すグラフである。

発明を実施するための最良の形態

0015

本発明の一形態は、エマルジョン型蓄熱材の製造方法に関する。当該製造方法は、パラフィン化合物、炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤および脂肪酸を含み、前記パラフィン化合物の融点よりも高い温度に加熱された油相に、アルカリ水溶液を添加することにより、油中水型エマルジョンを水中油型エマルジョンに転相させる工程(以下、単に「転相工程」とも称する)を含むものである。

0016

[油相]
本形態に係るエマルジョン型蓄熱材の製造方法では、まず、油相を準備する。油相は、パラフィン化合物、炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤および脂肪酸を含む。以下、油相の構成要素について、説明する。

0017

(パラフィン化合物)
パラフィン化合物は、蓄熱物質として用いられる。すなわち、パラフィン化合物は、固体状態固相)から液体状態(液相)へと相変化すると、相変化の際の融解潜熱を蓄えた状態で存在することができる。そして、この状態を長時間にわたって維持することで、蓄熱材が蓄熱性を発揮するのである(潜熱蓄熱方式)。パラフィン化合物としては、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。

0018

ここで、パラフィン化合物とは、パラフィン(n−パラフィン、イソパラフィン)および石油ワックスの総称である。飽和炭化水素のうち、その炭素骨格鎖式構造であるもの(アルカン)が「パラフィン」である。パラフィンにおいて、炭素数4以上のもの(すなわち、ブタン以上の炭化水素)には鎖式構造の形状による異性体が存在するが、そのうち分子内のすべての炭素原子枝分かれなしの一直線状構造のものが「n−パラフィン」であり、「直鎖パラフィン」とも称される。また、パラフィンのうち炭素骨格の鎖式構造に枝分かれを有するものが「イソパラフィン」であり、「分枝パラフィン」とも称される。

0019

n−パラフィンとしては、炭素数10〜30のアルキレン基を有する化合物が好ましい。その具体例を融点の代表値とともに示すと、n−デカン(融点:−29.7℃)、n−ウンデカン(融点:−26℃)、n−ドデカン(融点:−12℃)、n−トリデカン(融点:−5℃)、n−テトラデカン(融点:6℃)、n−ペンタデカン(融点:9.9℃)、n−ヘキサデカン(融点:18℃)、n−ヘプタデカン(融点:21℃)、n−オクタデカン(融点:28〜30℃)、n−ノナデカン(融点:32〜34℃)、n−イコサン(融点:36.7℃)、n−ヘンイコサン(融点:40.5℃)、n−トリアコンタン(融点:65.8℃)などが挙げられる。

0020

分枝パラフィンとしても、炭素数10〜30のアルキレン基を有する化合物が好ましい。その具体例を示すと、イソドデカンイソトリデカン、イソテトラデカン、イソペンタデカン、イソオクタデカン、イソノナデカン、イソイコサンなどが挙げられる。

0021

一方、「石油ワックス」とは、石油の精製工程から製造されるワックスであり、パラフィンワックスおよびマイクロクリスタリンワックスがある。パラフィンワックスは、原油減圧蒸留留出油部分から抽出された、結晶性の良い、常温固体の白色のワックス(ロウ)であり、炭素数約20〜30のn−パラフィンを主成分としつつ少量のイソパラフィンを含む、分子量約300〜500の炭化水素の混合物である。パラフィンワックスの融点は、通常は40〜70℃程度である。また、マイクロクリスタリンワックスは、原油の減圧蒸留残渣部分から取り出されたワックスであり、構成している炭化水素はイソパラフィンやシクロパラフィンが多い。このため、パラフィンワックスに比較して結晶が小さくなり、分子量も大きく、融点も60〜90℃程度と高い。

0022

パラフィンワックスとしては、炭素数20〜40程度のものが、マイクロクリスタリンワックスとしては、炭素数30〜60程度のものが、融解熱量および入手性の面で好ましい。パラフィンワックスの製品としては、例えば、日本精株式会社製のパラフィンワックス115、120、125、130、135、140、150、155などが挙げられる。

0023

パラフィン化合物の融点は、生活温度領域高温領域の熱の有効利用という観点から、示差走査熱量測定法DSC法)により測定される値として−30〜130℃の範囲にあることが好ましく、0〜100℃の範囲にあることがより好ましい。また、パラフィン化合物の示差走査熱量測定法(DSC法)により測定される融解熱量は、その相変化による潜熱を種々の分野で利用するという観点から、100kJ/kg以上あることが望ましい。なお、本明細書におけるパラフィン化合物の融点とは、JIS K−7121に準拠して測定した際のTimに相当する。

0024

(炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤)
本発明に係る製造方法において用いられる油相は、炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤を含む。非イオン性界面活性剤の有するアルキル基の炭素数が18未満であると、粒子径の小さい(すなわち、安定な)エマルジョンを得ることができず、また、パラフィン化合物の濃度を高めたとしても十分な熱量を保持させることができないという問題がある(後述する比較例1および比較例4)。

0025

非イオン性界面活性剤は、後述する転相工程において乳化剤として機能するものであれば特に制限はないが、好ましくは炭素数18以上(より好ましくは炭素数18〜22)のアルキル基を有する脂肪族モノアルコールアルキレンオキシド付加物が用いられる。当該アルキル基の炭素数は、好ましくは18〜22である。炭素数18以上のアルキル基を有する脂肪族モノアルコールとしては、例えば、ステアリルアルコールベヘニルアルコールが挙げられ、ステアリルアルコールが特に好ましい。また、アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシドプロピレンオキシドブチレンオキシドが挙げられ、エチレンオキシドが特に好ましい。アルキレンオキシド付加物が2種以上のアルキレンオキシドの付加物である場合、ランダム付加やブロック付加のいずれの形態であってもよい。さらに、上記アルキレンオキシド付加物におけるアルキレンオキシドの平均付加モル数は、好ましくは3〜40であり、より好ましくは5〜20である。

0026

上記非イオン性界面活性剤は、自ら合成したものであってもよいし、市販品であってもよい。当該非イオン性界面活性剤の市販品としては、ニューコール1807(ポリオキシエチレンステアリルエーテル(C18H37−O−(CH2CH2O)n−H(n=7))、日本乳化剤株式会社製)、ニューコール1820(ポリオキシエチレンステアリルエーテル(C18H37−O−(CH2CH2O)n−H(n=20))、日本乳化剤株式会社製)などが挙げられる。

0027

なお、炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤としては、脂肪族モノアルコールのアルキレンオキシド付加物のほかにも、ソルビタン脂肪酸エステル脂肪酸エステル多環フェニルおよび硬化ヒマシ油のアルキレンオキシド付加物などが用いられてもよい。

0028

また、上述した炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤が油相に含まれる限り、その他の界面活性剤(炭素数18未満のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤、カチオン性アニオン性両性界面活性剤)を併用してもよい。ただし、油相に含まれる界面活性剤に占める上記炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤の含有量は、好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、特に好ましくは99質量%以上である。

0029

(脂肪酸)
本発明に係る製造方法において用いられる油相は、脂肪酸を含む。この脂肪酸は、後述する転相工程において添加されるアルカリ水溶液に含まれる塩基によって中和鹸化)されて石鹸(脂肪酸塩)へと変化し、上述した非イオン性界面活性剤と同様に界面活性剤(乳化剤)としての機能を発揮するようになる。

0030

脂肪酸とは、脂肪族モノカルボン酸を意味し、炭化水素部分不飽和結合を含まない飽和脂肪酸と、炭化水素部分に不飽和結合(通常は1つの二重結合)を含む不飽和脂肪酸とがある。

0031

脂肪酸としては、特に制限されないが、例えば、ラウリン酸ミリスチン酸パルミチン酸ステアリン酸イソステアリン酸、ベヘニン(ベヘン)酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸ウンデシレン酸トール酸、イソステアリン酸、リノール酸リノレイン酸エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)などが挙げられる。これらの脂肪酸は、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。なかでも、炭素数16〜22の飽和脂肪酸が好ましく、ステアリン酸およびベヘニン酸が特に好ましい。

0032

(油相の組成
油相に含まれる各成分の配合量は特に制限されないが、上記非イオン性界面活性剤の配合量は、エマルジョンの安定性および熱特性の観点から、上記パラフィン化合物100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部であり、さらに好ましくは1〜5質量部である。また、上記脂肪酸の配合量は、エマルジョンの安定性および熱特性の観点から、上記パラフィン化合物100質量部に対して、好ましくは3〜20質量部であり、さらに好ましくは5〜15質量部である。

0033

[転相工程]
本発明に係るエマルジョン型蓄熱材の製造方法では、上述した油相を液体状態に加熱したところにアルカリ水溶液を添加する。アルカリ水溶液を添加すると、添加当初は、上記油相が連続相分散媒)を構成し、添加された少量のアルカリ水溶液の溶媒である水が分散相を構成している油中水(w/o)型エマルジョンが形成される。その後、アルカリ水溶液の添加量を増やしていくと、ある時点で連続相(分散媒)と分散相とが入れ替わり、水が連続相(分散媒)を構成し、上記油相が分散相を構成している水中油(o/w)型エマルジョンへと変化する(転相)。このようにして乳化液(エマルジョン)を調製する手法は「転相乳化法」と称される。

0034

加熱処理
アルカリ水溶液を添加する前には、上記油相を加熱しておく。この際の加熱温度は、油相に含まれるパラフィン化合物の融点よりも高い温度である。これにより、上記油相は液体状態となる。このため、加熱温度は一義的には決まらず、油相に用いるパラフィン化合物の融点を考慮して適宜決定されうる。油相を確実に液体状態とするという観点からは、加熱温度はパラフィン化合物または上記界面活性剤(好ましくはパラフィン化合物および上記界面活性剤)の融点よりも5℃以上高い温度とすることが好ましい。一方、エマルジョンの安定性の観点からは、加熱温度は高すぎないことが好ましく、通常、加熱温度は高くても「パラフィン化合物または上記界面活性剤(好ましくはパラフィン化合物および上記界面活性剤)の融点+15℃」以下とするとよい。

0035

転相乳化を十分に進行させるため、加熱された油相を撹拌することが好ましく、後述するアルカリ水溶液の添加開始後も撹拌を継続することがより好ましく、アルカリ水溶液の添加中も撹拌を継続することがさらに好ましく、アルカリ水溶液の添加終了後も一定時間、撹拌を継続することが特に好ましい。なお、撹拌を行うための手段は特に制限されず、従来公知の知見が適宜参照されうる。

0036

(アルカリ水溶液)
本発明に係るエマルジョン型蓄熱材の製造方法における転相工程では、上記油相(加熱撹拌された液体状態である)に、アルカリ水溶液を添加する。アルカリ水溶液は、塩基が水に溶解した溶液である。

0037

アルカリ水溶液に含まれる塩基は特に制限されないが、例えば、フッ化カリウムフッ化ナトリウム、フッ化リチウム塩化カリウム塩化ナトリウムおよび塩化リチウム等のアルカリ金属塩塩化カルシウムおよび塩化マグネシウム等のアルカリ土類金属塩炭酸水素ナトリウム炭酸水素リチウム炭酸水素カリウム炭酸ナトリウム炭酸リチウムおよび炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩;水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物水酸化カルシウム水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;トリメチルアミントリエチルアミントリプロピルアミントリブチルアミントリシクロヘキシルアミントリベンジルアミントリフェニルアミンおよびピリジン等の第三級アミンなどが挙げられる。これらの塩基は、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。ここで、上述したように、油相に含まれる脂肪酸は、アルカリ水溶液の添加によって、塩基との中和反応により鹸化されて石鹸(脂肪酸塩)へと変化する。この石鹸(脂肪酸塩)は、脂肪酸が含まれる油相と、塩基が含まれる水相との界面において生成し、界面活性剤(乳化剤)としても機能する。すなわち、本発明に係るエマルジョン型蓄熱材の製造方法は、蓄熱成分であるパラフィン化合物をエマルジョン化するにあたり、転相乳化法と石鹸乳化法とを併用する点に特徴があるのである。なお、上記脂肪酸塩(石鹸)の界面活性剤(乳化剤)としての性能は、当該脂肪酸塩(石鹸)を構成するカチオン金属カチオンであることが好ましいことから、上述した塩基のなかでも、金属成分を含む塩基が好ましく用いられ、より好ましくはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む塩基が用いられる。さらに好ましい塩基はアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物であり、特に好ましくはアルカリ金属の水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなど)である。

0038

転相工程において添加されるアルカリ水溶液の組成やその添加量などについて特に制限はない。ただし、エマルジョンの安定性の観点からは、添加される塩基の当量化学当量)が、油相に含まれる酸(脂肪酸)の当量に近い値となるように、アルカリ水溶液の組成や添加量を調整することが好ましい。より具体的に言うと、添加されるアルカリ水溶液に含まれる塩基の含有量は、油相に含まれる脂肪酸に対して0.5〜1.5当量であることが好ましく、0.8〜1.2当量であることがより好ましく、0.9〜1.1当量であることがさらに好ましく、0.95〜1.05当量であることが特に好ましい。

0039

添加されるアルカリ水溶液における塩基の濃度についても特に制限はなく、上述した脂肪酸との化学当量の関係を考慮しつつ、得られるエマルジョン型蓄熱材に含まれる水の最終濃度をさらに考慮することにより、適当な濃度を決定することができる。一例として、添加されるアルカリ水溶液における塩基の濃度は、好ましくは5〜40質量%であり、より好ましくは10〜25質量%である。

0040

[エマルジョン型蓄熱材]
本発明に係る製造方法により、エマルジョン型蓄熱材が得られる。このエマルジョン型蓄熱材は、高い熱量を保持しつつ、長時間にわたって蓄熱性を発揮することができるという、従来にない優れた特性を有するものである。この特性を反映するように、本発明の一形態によれば、パラフィン化合物、炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤、脂肪酸塩、および水を含み、前記パラフィン化合物の含有量が64質量%以上である、エマルジョン型蓄熱材もまた、提供される。

0041

ここで、得られるエマルジョン型蓄熱材に含まれる各成分の含有量について特に制限はないが、上記炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤の含有量は、パラフィン化合物100質量部に対し、好ましくは0.5〜10質量部であり、より好ましくは1〜5質量部である。また、上記脂肪酸塩(油相に含まれていた脂肪酸と塩基由来のカチオンとの塩)の含有量は、パラフィン化合物100質量部に対し、好ましくは3〜20質量部であり、より好ましくは5〜15質量部である。さらに、水の含有量は、パラフィン化合物100質量部に対し、好ましくは15〜35質量部であり、より好ましくは20〜30質量部である。

0042

また、本発明の他の形態によって提供されるエマルジョン型蓄熱材は、長時間にわたって蓄熱性を発現することができるという利点があるが、その原因の1つとして、エマルジョンの安定性が高い(すなわち、エマルジョンの粒子径が小さい)ことが挙げられる。この特性を定量的に表現すると、本発明に係るエマルジョン型蓄熱材におけるエマルジョンの平均粒子径光散乱法によって測定される値とする)は、好ましくは2.65μm以下であり、より好ましくは2μm以下であり、さらに好ましくは1.5μm以下である。なお、エマルジョンの平均粒子径の下限値について特に制限はないが、通常は0.5μm以上である。

0043

本発明に係るエマルジョン型蓄熱材は、本発明の作用効果を損なわない範囲で、増粘剤や核材(過冷却防止剤)を含んでもよい。

0045

なお、本発明に係るエマルジョン型蓄熱材には、増粘剤や核材(過冷却防止剤)以外にも、蓄熱材に含まれうる従来公知の他の成分がさらに含まれてもよい。当該他の成分としては、例えば、寒剤防錆剤防腐剤および消泡剤などを含むことができる。

0046

ここで、本発明に係るエマルジョン型蓄熱材における上記必須成分(すなわち、パラフィン化合物、炭素数18以上のアルキル基を有する非イオン性界面活性剤、脂肪酸塩、および水)の合計量は、エマルジョン型蓄熱材の全量100質量%に対し、70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、99質量%以上であることが特に好ましく、100質量であることが最も好ましい。このことを考慮して、上記任意成分の添加量を適宜決定することが好ましい。

0047

本発明に係るエマルジョン型蓄熱材は、ビル家屋などの冷暖房用食品冷凍冷蔵用などの蓄熱、熱搬送システムなどに好適に適用されうる。

0048

以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例により何ら制限されるものではない。

0049

(実施例1)
融点19℃のC16ノルマルパラフィン(JX日鉱日石エネルギー株式会社、製品名:ノルマルパラフィンTS6)60g、ステアリン酸(試薬)3g、C18非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンステアリルエーテル(C18H37−O−(CH2CH2O)n−H(n=7))、日本乳化剤株式会社、製品名:ニューコール1807)1.2gを混合し、55℃に加熱しながら5分間、充分に撹拌混合した。さらに撹拌混合しながら、3質量%水酸化カリウム水溶液20.8g(ステアリン酸と当量)を5分間かけて徐々に滴下してエマルジョン化を行い、さらに水100.0gを加えて撹拌することで、パラフィン化合物濃度が75質量%であるエマルジョン型蓄熱材1を得た。

0050

(実施例2)
融点19℃のC16ノルマルパラフィン(JX日鉱日石エネルギー株式会社、製品名:ノルマルパラフィンTS6)60g、ステアリン酸(試薬)3g、C18非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンステアリルエーテル(C18H37−O−(CH2CH2O)n−H(n=20))、日本乳化剤株式会社、製品名:ニューコール1820)1.2gを混合し、55℃に加熱しながら5分間、充分に撹拌混合した。さらに撹拌混合しながら、3質量%水酸化カリウム水溶液20.8g(ステアリン酸と当量)を5分間かけて徐々に滴下してエマルジョン化を行い、さらに水100.0gを加えて撹拌することで、パラフィン化合物濃度が75質量%であるエマルジョン型蓄熱材2を得た。

0051

(比較例1)
融点19℃のC16ノルマルパラフィン(JX日鉱日石エネルギー株式会社、製品名:ノルマルパラフィンTS6)60g、ステアリン酸(試薬)3g、C16非イオン界面活性剤(合成品1−ヘキサデカノールのエチレンオキシド4モル付加物)1.2gを混合し、55℃に加熱しながら5分間、充分に撹拌混合した。さらに撹拌混合しながら、3質量%水酸化カリウム水溶液20.8g(ステアリン酸と当量)を5分間かけて徐々に滴下してエマルジョン化を行い、さらに水100.0gを加えて撹拌することで、パラフィン化合物濃度が70質量%である比較エマルジョン型蓄熱材1を得た。

0052

(比較例2)
融点19℃のC16ノルマルパラフィン(JX日鉱日石エネルギー株式会社、製品名:ノルマルパラフィンTS6)60g、ステアリン酸(試薬)3gを混合し、55℃に加熱しながら5分間、加熱しながら充分に撹拌混合した。さらに撹拌混合しながら、3質量%水酸化カリウム水溶液20.8g(ステアリン酸と当量)を5分間かけて徐々に滴下してエマルジョン化を行い、さらに水100.0gを加えて撹拌することで、パラフィン化合物濃度が75質量%である比較エマルジョン型蓄熱材2を得た。

0053

(実施例3)
融点47℃のパラフィンワックス(日本精蝋株式会社、製品名:パラフィンワックス115)90g、ベヘニン酸(試薬)9g、C18非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンステアリルエーテル(C18H37−O−(CH2CH2O)n−H(n=7))、日本乳化剤株式会社、製品名:ニューコール1807)0.9gを混合し、55℃に加熱しながら5分間、充分に撹拌混合した。さらに撹拌混合しながら、4質量%水酸化カリウム水溶液39.6g(ベヘニン酸と当量)を5分間かけて徐々に滴下してエマルジョン化を行い、さらに水100.0gを加えて撹拌することで、パラフィン化合物濃度が65質量%であるエマルジョン型蓄熱材3を得た。

0054

(実施例4)
融点47℃のパラフィンワックス(日本精蝋株式会社、製品名:パラフィンワックス115)90g、ベヘニン酸(試薬)9g、C18非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンステアリルエーテル(C18H37−O−(CH2CH2O)n−H(n=7))、日本乳化剤株式会社、製品名:ニューコール1807)1.8gを混合し、55℃に加熱しながら5分間、充分に撹拌混合した。さらに撹拌混合しながら、4質量%水酸化カリウム水溶液39.6g(ベヘニン酸と当量)を5分間かけて徐々に滴下してエマルジョン化を行い、さらに水100.0gを加えて撹拌することで、パラフィン化合物濃度が64質量%であるエマルジョン型蓄熱材4を得た。

0055

(比較例3)
融点47℃のパラフィンワックス(日本精蝋株式会社、製品名:パラフィンワックス115)90g、ベヘニン酸(試薬)9gを混合し、55℃に加熱しながら5分間、充分に撹拌混合した。さらに撹拌混合しながら、4質量%水酸化カリウム水溶液39.6g(ベヘニン酸と当量)を5分間かけて徐々に滴下したが、エマルジョンを得ることができなかった。

0056

(実施例5)
融点33℃のC19ノルマルパラフィン(JX日鉱日石エネルギー株式会社、製品名:ノルマルパラフィンTS−90)45gおよび融点47℃のパラフィンワックス(日本精蝋株式会社、製品名:パラフィンワックス115)45g、ベヘニン酸(試薬)9g、C18非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンステアリルエーテル(C18H37−O−(CH2CH2O)n−H(n=7))、日本乳化剤株式会社、製品名:ニューコール1807)1.8gを混合し、55℃に加熱しながら5分間、充分に撹拌混合した。さらに撹拌混合しながら、4質量%水酸化カリウム水溶液39.6g(ベヘニン酸と等量)を5分間かけて徐々に滴下してエマルジョン化を行い、さらに水100.0gを加えて撹拌することで、パラフィン化合物濃度が63質量%であるエマルジョン型蓄熱材5を得た。

0057

(実施例6)
融点33℃のC19ノルマルパラフィン(JX日鉱日石エネルギー株式会社、製品名:ノルマルパラフィンTS−90)45gおよび融点47℃のパラフィンワックス(日本精蝋株式会社、製品名:パラフィンワックス115)45g、ステアリン酸(試薬)9g、C18非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンステアリルエーテル(C18H37−O−(CH2CH2O)n−H(n=20))、日本乳化剤株式会社、製品名:ニューコール1820)1.8gを混合し、55℃に加熱しながら5分間、充分に撹拌混合した。さらに撹拌混合しながら、3.8質量%水酸化カリウム水溶液49.9g(ステアリン酸と当量)を5分間かけて徐々に滴下してエマルジョン化を行い、さらに水100.0gを加えて撹拌することで、パラフィン化合物濃度が60質量%であるエマルジョン型蓄熱材6を得た。

0058

(比較例4)
融点33℃のC19ノルマルパラフィン(JX日鉱日石エネルギー株式会社、製品名:ノルマルパラフィンTS−90)45gおよび融点47℃のパラフィンワックス(日本精蝋株式会社、製品名:パラフィンワックス115)45g、ステアリン酸(試薬)9g、C16非イオン界面活性剤(合成品:1−ヘキサデカノールのエチレンオキシド4モル付加物)1.8gを混合し、55℃に加熱しながら5分間、充分に撹拌混合した。さらに撹拌混合しながら、3.8質量%水酸化カリウム水溶液49.9g(ステアリン酸と当量)を5分間かけて徐々に滴下してエマルジョン化を行い、さらに水100.0gを加えて撹拌することで、パラフィン化合物濃度が60質量%である比較エマルジョン型蓄熱材4を得た。

0059

≪評価≫
上記実施例および比較例で得られたエマルジョン型蓄熱材および比較エマルジョン型蓄熱材について、下記の方法によって評価を行った。

0060

[エマルジョン型蓄熱材の安定性の評価(エマルジョンの粒子径の測定)]
エマルジョン型蓄熱材の安定性の指標として、エマルジョン型蓄熱材におけるエマルジョンの平均粒子径を、光散乱法により測定し、以下の評価基準に基づき評価した。結果を下記の表1および表2に示す:
◎:エマルジョンの平均粒子径が2.0μm以下である;
○:エマルジョンの平均粒子径が2.0μm超2.5μm以下である;
△:エマルジョンの平均粒子径が2.5μm超3.0μm以下である;
×:エマルジョンの平均粒子径が3.0μm超である。

0061

[エマルジョン型蓄熱材の熱量の測定]
エマルジョン型蓄熱材の蓄熱性の指標として、エマルジョン型蓄熱材の熱量を、示差走査熱量(DSC)測定法により測定し、理論値に対する実測値百分率の値を以下の評価基準に基づき評価した。結果を下記の表1および表2に示す:
○:実測値が理論値に対して80%超である;
△:実測値が理論値に対して50%超80%以下である;
×:実測値が理論値に対して50%以下である。

0062

なお、下記の表1および表2においては、エマルジョン型蓄熱材の安定性評価および熱量測定における評価基準に照らし、◎:20点、○:10点、△:5点、×:0点とした場合の合計得点から、◎:30点以上、○:15点以上30点未満、×:15点未満の基準に基づく総合評価も記載している。

0063

0064

0065

[エマルジョン型蓄熱材の熱特性の評価]
上記実施例5〜6で得られたエマルジョン型蓄熱材5および6、並びに比較例4で得られた比較エマルジョン型蓄熱材4を、それぞれナイロンポリエチレン製の袋に入れてヒートシールし、50℃まで加熱した。次いで、加熱後の袋を25℃の恒温水槽中に入れ、経時の温度変化を測定することにより、熱特性(蓄熱性)を評価した。結果を図1に示す。

0066

図1に示す結果から明らかなように、比較例4で得られた比較エマルジョン型蓄熱材では急激な温度の低下が観察された。これに対し、実施例5および6で得られた本発明に係るエマルジョン型蓄熱材は、長時間にわたって目標維持温度である40℃付近の温度を維持していた。なお、25℃の恒温水槽中に入れてから35℃に温度が低下するまでの時間は、比較例4で18分であったのに対し、実施例5および実施例6ではともに45分であった。

0067

以上のように、本発明に係るエマルジョン型蓄熱材は、高い熱量を保持しつつ、長時間にわたって蓄熱性を発揮することが可能であることがわかる。

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