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技術 組成物、造形物の製造方法および造形物

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 大竹俊裕
出願日 2015年3月27日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-065908
公開日 2016年10月27日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2016-186005
状態 特許登録済
技術分野 医療用材料 プラスチック等のその他の成形、複合成形(変更なし) 媒体導出入付与装置 高分子組成物
主要キーワード 鑑賞物 側面支持 付与パターン 未結合粒子 陽電子線 液晶性官能基 同時進行的 培養足場
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年10月27日)のものです。
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図面 (8)

課題

セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物の製造に好適に用いることができる組成物を提供すること、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物を提供すること、また、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物を効率よく製造することができる造形物の製造方法を提供すること。

解決手段

本発明の組成物は、液晶性官能基を有するセルロース誘導体と、反応性の官能基を有する液晶性溶媒とを含むことを特徴とする。前記反応性の官能基は、炭素炭素二重結合を含むものであるのが好ましい。前記反応性の官能基は、(メタアクリロイル基であるのが好ましい。

概要

背景

セルロースは、再生可能資源で、地球上に莫大蓄積量があるとともに、生体適合性分解性に優れ、環境にやさしい材料であることから、近年注目を浴び、その有効利用が求められている(例えば、特許文献1参照)。

しかし、従来においては、セルロースの用途としては、印刷用紙、段ボール紙等の紙製品がほとんどで、そのほかに、繊維(セルロース繊維)等に利用されている程度で、セルロースが有する様々な特長を十分に生かしきれていないという問題があった。

また、セルロースは、その化学構造から、機械的強度に優れた部材を構成し得ることが知られているが、実用レベルで、セルロースの特性を十分に発揮した高強度、高耐久性の部材には、適用されていない。

概要

セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物の製造に好適に用いることができる組成物を提供すること、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物を提供すること、また、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物を効率よく製造することができる造形物の製造方法を提供すること。本発明の組成物は、液晶性官能基を有するセルロース誘導体と、反応性の官能基を有する液晶性溶媒とを含むことを特徴とする。前記反応性の官能基は、炭素炭素二重結合を含むものであるのが好ましい。前記反応性の官能基は、(メタアクリロイル基であるのが好ましい。なし

目的

本発明の目的は、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物の製造に好適に用いることができる組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

液晶性官能基を有するセルロース誘導体と、反応性の官能基を有する液晶性溶媒とを含むことを特徴とする組成物

請求項2

前記反応性の官能基は、炭素炭素二重結合を含むものである請求項1に記載の組成物。

請求項3

前記反応性の官能基は、(メタアクリロイル基である請求項2に記載の組成物。

請求項4

前記セルロース誘導体は、セルロース骨格構造に導入された繰り返し構造を有する高分子鎖繰り返し単位に、前記液晶性の官能基が導入されたものである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の組成物。

請求項5

前記セルロース誘導体は、イオン液体と共通の化学構造としてのイオン性部位を含むものである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の組成物。

請求項6

前記セルロース誘導体は、複数個の前記イオン性部位を含むブロックと、複数個の前記液晶性の官能基を含むブロックとを有するものである請求項5に記載の組成物。

請求項7

前記液晶性溶媒が有する前記反応性の官能基が関与する化学反応は、紫外線照射により進行するものである請求項1ないし6のいずれか1項に記載の組成物。

請求項8

請求項1ないし7のいずれか1項に記載の組成物を供給する工程と、前記液晶性溶媒が有する前記反応性の官能基が関与する化学反応を進行させる工程とを有することを特徴とする造形物の製造方法。

請求項9

組成物を用いて層を形成する層形成工程を複数回行い、前記層を積層し三次元造形物を製造する方法であって、前記三次元造形物を構成すべき領域に、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の組成物を付与する工程と、前記液晶性溶媒が有する前記反応性の官能基が関与する化学反応を進行させる工程とを有することを特徴とする造形物の製造方法。

請求項10

前記組成物の付与は、インクジェット法により行う請求項9に記載の造形物の製造方法。

請求項11

前記三次元造形物を構成すべき領域に前記組成物を付与する際に、前記セルロース誘導体は、前記組成物中において前記液晶性溶媒に溶解した状態である請求項9または10に記載の造形物の製造方法。

請求項12

前記組成物は、配向処理が施された部材上に付与されるものである請求項8ないし11のいずれか1項に記載の造形物の製造方法。

請求項13

請求項1ないし7のいずれか1項に記載の組成物を用いて製造されたことを特徴とする造形物。

請求項14

請求項8ないし12のいずれか1項に記載の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする造形物。

請求項15

造形物は、ステントである請求項13または14に記載の造形物。

技術分野

0001

本発明は、組成物造形物の製造方法および造形物に関する。

背景技術

0002

セルロースは、再生可能資源で、地球上に莫大蓄積量があるとともに、生体適合性分解性に優れ、環境にやさしい材料であることから、近年注目を浴び、その有効利用が求められている(例えば、特許文献1参照)。

0003

しかし、従来においては、セルロースの用途としては、印刷用紙、段ボール紙等の紙製品がほとんどで、そのほかに、繊維(セルロース繊維)等に利用されている程度で、セルロースが有する様々な特長を十分に生かしきれていないという問題があった。

0004

また、セルロースは、その化学構造から、機械的強度に優れた部材を構成し得ることが知られているが、実用レベルで、セルロースの特性を十分に発揮した高強度、高耐久性の部材には、適用されていない。

先行技術

0005

特開平7−268724号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物の製造に好適に用いることができる組成物を提供すること、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物を提供すること、また、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物を効率よく製造することができる造形物の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の組成物は、液晶性官能基を有するセルロース誘導体と、
反応性の官能基を有する液晶性溶媒とを含むことを特徴とする。

0008

これにより、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物の製造に好適に用いることができる組成物を提供することができる。

0009

本発明の組成物では、前記反応性の官能基は、炭素炭素二重結合を含むものであることが好ましい。

0010

これにより、造形物の生産性をより優れたものとすることができる。また、造形物の強度、耐久性信頼性をより優れたものとすることができる。

0011

本発明の組成物では、前記反応性の官能基は、(メタアクリロイル基であることが好ましい。

0012

これにより、造形物の生産性をさらに優れたものとすることができる。また、造形物の強度、耐久性、信頼性をさらに優れたものとすることができる。

0013

本発明の組成物では、前記セルロース誘導体は、セルロース骨格構造に導入された繰り返し構造を有する高分子鎖繰り返し単位に、前記液晶性の官能基が導入されたものであることが好ましい。

0014

これにより、造形物の機械的強度、耐久性、信頼性をより優れたものとすることができる。

0015

本発明の組成物では、前記セルロース誘導体は、イオン液体と共通の化学構造としてのイオン性部位を含むものであることが好ましい。

0016

これにより、所定の形状の造形物を製造する際の成形性をより優れたものとすることができ、製造される造形物の寸法精度をより優れたものとすることができる。また、製造される造形物の機械的強度、耐久性等をより優れたものとすることができる。また、造形物を、例えば、医療機器等に好適に適用することができる。

0017

本発明の組成物では、前記セルロース誘導体は、複数個の前記イオン性部位を含むブロックと、複数個の前記液晶性の官能基を含むブロックとを有するものであることが好ましい。

0018

これにより、製造される造形物の寸法精度、機械的強度等をより優れたものとすることができる。

0019

本発明の組成物では、前記液晶性溶媒が有する前記反応性の官能基が関与する化学反応は、紫外線照射により進行するものであることが好ましい。

0020

これにより、材料の不本意変性劣化等をより効果的に防止しつつ、造形物の生産性をより優れたものとすることができる。また、造形物の製造装置の構成の複雑化を防止し、造形物の生産コストを抑制することができる。

0021

本発明の造形物の製造方法は、本発明の組成物を供給する工程と、
前記液晶性溶媒が有する前記反応性の官能基が関与する化学反応を進行させる工程とを有することを特徴とする。

0022

これにより、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物を効率よく製造することができる造形物の製造方法を提供することができる。

0023

本発明の造形物の製造方法は、組成物を用いて層を形成する層形成工程を複数回行い、前記層を積層し三次元造形物を製造する方法であって、
前記三次元造形物を構成すべき領域に、本発明の組成物を付与する工程と、
前記液晶性溶媒が有する前記反応性の官能基が関与する化学反応を進行させる工程とを有することを特徴とする。

0024

これにより、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物を効率よく製造することができる造形物の製造方法を提供することができる。また、高い寸法精度が求められる造形物や、複雑な形状の造形物であっても、十分な寸法精度で効率よく製造することができる。また、形状・大きさが異なる複数種の造形物の製造にも好適に対応することができる。

0025

本発明の造形物の製造方法では、前記組成物の付与は、インクジェット法により行うことが好ましい。
これにより、造形物の寸法精度をより高いものとすることができる。

0026

本発明の造形物の製造方法では、前記三次元造形物を構成すべき領域に前記組成物を付与する際に、前記セルロース誘導体は、前記組成物中において前記液晶性溶媒に溶解した状態であることが好ましい。

0027

これにより、組成物中に含まれる液晶性溶媒、セルロース誘導体をより好適に配向させることができ、最終的に得られる造形物の機械的強度をより優れたものとすることができる。

0028

本発明の造形物の製造方法では、前記組成物は、配向処理が施された部材上に付与されるものであることが好ましい。

0029

これにより、最終的に得られる造形物の機械的強度、耐久性、信頼性等をより優れたものとすることができる。

0030

本発明の造形物は、本発明の組成物を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物を提供することができる。

0031

本発明の造形物は、本発明の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、セルロース系材料を含み、強度に優れた造形物を提供することができる。

0032

本発明の造形物は、ステントであることが好ましい。
ステントは、生体内に長期間挿入された状態が保持されるものであり、優れた強度、耐久性、生体適合性等が要求されるが、本発明では、これらの要求を満足することができる。したがって、本発明がステントに適用される場合、本発明による効果がより顕著に発揮される。

図面の簡単な説明

0033

本発明の造形物の製造方法の第1実施形態について、各工程を模式的に示す断面図である。
本発明の造形物の製造方法の第1実施形態について、各工程を模式的に示す断面図である。
本発明の造形物の製造方法の第2実施形態について、各工程を模式的に示す断面図である。
本発明の造形物の製造方法の第2実施形態について、各工程を模式的に示す断面図である。
本発明の造形物の製造に用いる製造装置の第1実施形態を模式的に示す断面図である。
本発明の造形物の製造に用いる製造装置の第2実施形態を模式的に示す断面図である。
各実施例および各比較例で製造する三次元造形物(三次元造形物A)の形状を示す斜視図である。
各実施例および各比較例で製造する三次元造形物(三次元造形物B)の形状を示す斜視図である。

0034

以下、添付する図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細な説明をする。

0035

《組成物》
まず、本発明の組成物について詳細に説明する。

0036

本発明の組成物は、造形物の製造に用いられるものであり、液晶性の官能基を有するセルロース誘導体と、反応性の官能基を有する液晶性溶媒とを含むものである。

0037

これにより、組成物を用いて製造される部材(造形物)を、セルロースが有する特長を備えつつ、強度等に優れたものとすることができる。

0038

より詳しく説明すると、セルロース誘導体と液晶性溶媒とが、ともに液晶性の部位を有することにより、組成物を用いて製造される造形物において、構成材料を好適に配向させることができる。これにより、造形物における構成材料の分子間等での相互作用分子間力)を大きいものとすることができる。そして、この状態で、液晶性溶媒が有する反応性の官能基が関与する化学反応が進行することにより、液晶性を有する部位が配向した状態で固化硬化)する。これにより、得られる造形物の機械的強度、耐久性、信頼性等を優れたものとすることができる。

0039

また、溶媒として液晶性を有するものを用いることにより、液晶性の官能基を有するセルロース誘導体の前記液晶性溶媒への親和性、溶解性を高いものとすることができる。これにより、造形物の製造時における組成物の流動性を十分に高いものとすることができ、組成物の取扱いのし易さ(取扱い性)を優れたものとすることができ、造形物の製造を好適に行うことができる。特に、組成物中におけるセルロース誘導体の含有率を高いものとした場合であっても、組成物の流動性を十分に優れたものとすることができるため、高密度の造形物を好適に製造することができ、造形物の強度等のさらなる向上を図ることができる。また、液晶性溶媒を含むことにより、液晶性溶媒以外に、揮発性の溶媒を用いる必要がなく、また、揮発性の溶媒を用いる場合であってもその含有率を低いものとすることができるため、溶媒の除去に伴う変形(収縮等)を防止、抑制することができ、造形物の寸法精度を優れたものとすることができる。

0040

以下、本発明の組成物を構成する成分について説明する。
(セルロース誘導体)
セルロースはβ−グルコースグリコシド結合により重合した化合物であるが、本発明において、セルロース誘導体とは、セルロースから化学反応により誘導することができる化合物であればよく、例えば、セルロースが有する水酸基の少なくとも一部を他の置換基に変化させたもの(セルロースが有する水酸基の少なくとも一部を他の化合物と縮合反応させたもの等を含む)等が挙げられる。

0041

なお、前記置換基は、すべての繰り返し単位(グルコース構造)について、同様に導入されたものであってもよいし、繰り返し単位(グルコース構造)の一部にのみ導入されたものであってもよい。また、繰り返し単位(グルコース構造)によって、前記置換基が導入された部位が異なっていてもよい。

0042

そして、本発明の組成物中に含まれるセルロース誘導体は、液晶性の官能基(液晶性官能基)を有するものであればよい。

0043

液晶性を有する官能基(原子団)としては、例えば、下記式(6)に示すようなものを挙げることができる。

0044

0045

液晶性の官能基は、セルロース誘導体のいかなる部位に導入されたものであってもよいが、セルロースを構成するβ−グルコースの6位の炭素に結合する水酸基に化学反応により導入されたものであるのが好ましい。すなわち、下記式(2)のR3に前記液晶性の官能基が導入されているのが好ましい。

0046

(式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。ただし、少なくとも、分子内に少なくとも1つの官能基が導入されている。)

0047

これにより、液晶性官能基によるセルロース誘導体の配向の効果をより顕著に発揮させることができ、造形物の強度、耐久性、信頼性をより優れたものとすることができる。また、組成物の構成成分としてのセルロース誘導体の合成を効率よく行うことができる。その結果、造形物の生産コストの低減にも寄与することができる。

0048

液晶性の官能基は、セルロース誘導体の分子内に少なくとも1つ導入されていればよいが、セルロース誘導体の分子内には、複数個の液晶性の官能基が導入されているのが好ましい。

0049

これにより、造形物中においてセルロース誘導体をより好適に配列させることができ、造形物の機械的強度、耐久性、信頼性をより優れたものとすることができる。

0050

特に、複数個の液晶性の官能基は、セルロース骨格構造(基本骨格)に導入された繰り返し構造を有する高分子鎖(側鎖)の繰り返し単位に導入されているものであるのが好ましい。

0051

これにより、例えば、セルロース誘導体分子において、より確実に液晶性の官能基を規則的に存在させることができる。また、セルロース誘導体分子が有する複数の液晶性の官能基の条件を好適に揃えることができる。このようなことから、造形物においてセルロース誘導体を高密度で存在させることができ、造形物の機械的強度、耐久性、信頼性をより優れたものとすることができる。

0052

このような条件を満足する好ましいセルロース誘導体の具体例としては、下記式(7)、式(8)で示されるようなものが挙げられる。

0053

0054

(式(7)、式(8)中、nは、2以上の整数であり、l、mは、それぞれ独立に、1以上の整数であり、R1、R2、R4、R5は、それぞれ独立に、水素原子(H)またはアセチル基(CH3CO)、R6は、アルキル基である。)

0055

組成物中に含まれるセルロース誘導体は、液晶性の官能基を有するものであればよいが、さらに、イオン液体と共通の化学構造としてのイオン性部位を有するものであってもよい。

0056

イオン液体は、液体状態で存在する塩であり、一般に、通常の固体状の塩に比べて、イオンの大きさ(イオンとして機能する原子団の大きさ)が大きいものである。このようなイオン液体と共通の化学構造としてのイオン性部位を含むことにより、セルロース誘導体は、溶媒により溶解しやすいものとなる。その結果、セルロース誘導体は、溶媒に、より高濃度でかつより均一に溶解するものとなり、所定の形状の造形物を製造する際の成形性をより優れたものとすることができ、製造される造形物の寸法精度をより優れたものとすることができる。また、イオン性部位を含むセルロース誘導体は、分子間の結合力も大きいものとなるため、製造される造形物の機械的強度、耐久性等をより優れたものとすることができる。また、造形物の親水性をより優れたものとすることができ、例えば、医療機器等に好適に適用することができる。

0057

イオン液体を構成する陽イオンとしては、例えば、イミダゾール系、ピリジン系脂環族アミン系、脂肪族アミン系等の各種陽イオンが挙げられる。

0058

また、イオン液体を構成する陰イオンとしては、例えば、臭化物イオントリフラート等のハロゲン系、テトラフェニルボレート等のホウ素系ヘキサフルオロホスフェート等のリン系等の各種陰イオンが挙げられる。

0059

イオン液体の具体例としては、例えば、N−メチル−N−プロピルピロリヂウムビスフルオロスルホニルイミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビストリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム、ヨウ化ブチルメチルイミダゾリウム、ヨウ化1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾイニウム塩、ヨウ化1−メチル−3−n−ヘキシルイミダゾリニウム塩、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムトリフロオロメタンスルホン酸塩、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムノナフルオロブチルスルホン酸塩、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニルイミド、1−メチル−3−n−ヘキシルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチル)スルホニルイミド、1−メチル−3−n−ヘキシルイミダゾリウムジシアナミドリチウムビスフルオロスルホニルイミド(LiFSI)、リチウムビストリフルオロスルホメタンスルホニルイミド(LiTFSI)、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムビス(トリフルオロスルホニル)イミド、1−エチル−3−ブチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。

0060

特に、セルロース誘導体が備えるイオン性部位は、イミダゾリウム塩構造を有するものであるのが好ましい。

0061

これにより、前述したようなイオン性部位を有することによる効果がより顕著に発揮される。

0062

イオン性部位としては、例えば、下記式(3)に示すようなものが挙げることができる。

0063

(式(3)中、R7は、水素原子(H)またはアルキル基である。)

0064

イオン性部位は、セルロース誘導体のいかなる部位に導入されたものであってもよいが、セルロースを構成するβ−グルコースの6位の炭素に結合する水酸基に化学反応により導入されたものであるのが好ましい。すなわち、下記式(2)のR3にイオン性部位が導入されているのが好ましい。

0065

(式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。ただし、少なくとも、分子内に少なくとも1つの前記イオン性部位を含む官能基が導入されている。)

0066

これにより、イオン性部位をセルロース誘導体の分子の外側に効率よく露出させることができ、前述したような効果をより顕著に発揮させることができる。また、組成物の構成成分としてのセルロース誘導体の合成を効率よく行うことができる。その結果、造形物の生産コストの低減にも寄与することができる。

0067

イオン性部位は、セルロース誘導体の分子内に、複数個導入されているのが好ましい。
これにより、前述したようなイオン性部位を有することによる効果がより顕著に発揮される。

0068

特に、複数個のイオン性部位は、セルロース骨格構造(基本骨格)に導入された繰り返し構造を有する高分子鎖(側鎖)の繰り返し単位に導入されているものであるのが好ましい。

0069

これにより、前述したようなイオン性部位を有することによる効果がより顕著に発揮される。また、組成物の構成成分としてのセルロース誘導体の合成を効率よく行うことができる。その結果、造形物の生産コストの低減にも寄与することができる。

0070

このような条件を満足する好ましいセルロース誘導体の具体例としては、下記式(17)で示されるようなものが挙げられる。

0071

(式(17)中、n、mは、それぞれ独立に、2以上の整数であり、lは、1以上の整数であり、R1、R2、R4、R5は、それぞれ独立に、水素原子(H)またはアセチル基(CH3CO)であり、R7は、水素原子(H)またはアルキル基である。)

0072

セルロース誘導体は、液晶性の官能基およびイオン性部位を、それぞれ、ブロック状に有するものであるのが好ましい。言い換えると、セルロース誘導体は、複数個の液晶性の官能基を含むブロックと、複数個のイオン性部位を含むブロックとを有するものであるのが好ましい。

0073

これにより、複数個の液晶性の官能基を有することによる効果、および、複数個のイオン性部位を有することによる効果が、それぞれ、より顕著に発揮され、製造される造形物の寸法精度、機械的強度等をより優れたものとすることができる。

0074

このような条件を満足する好ましいセルロース誘導体の具体例としては、例えば、下記式(18)で示されるようなものが挙げられる。

0075

(式(18)中、l、m、nは、それぞれ独立に、2以上の整数であり、R1、R2、R4、R5は、それぞれ独立に、水素原子(H)またはアセチル基(CH3CO)であり、R8は、下記式(9)であり、R9は、下記式(10)または下記式(11)である。)

0076

(式(9)中、kは、1以上の整数であり、R7は、水素原子(H)またはアルキル基である。)

0077

0078

(式(10)、式(11)中、jは、1以上の整数であり、R6は、水素原子(H)またはアルキル基である。)

0079

また、セルロース誘導体は、セルロース誘導体の分子鎖同士を共有結合により結合させる官能基(反応性官能基)を有するものであってもよい。

0080

このように、セルロース誘導体の分子同士を共有結合で結合することにより、分子間での分離等による強度の低下等を効果的に防止しつつ、セルロース系材料が本来有している特長(例えば、高強度、軽量、生体安全性、環境安全性等)をより効果的に発揮させることができる。また、最終的に得られる造形物の機械的強度、耐久性、信頼性をより優れたものとすることができる。また、例えば、後に詳述する液晶性溶媒の反応性の官能基が関与する化学反応により形成される分子鎖と、セルロース誘導体同士の反応により形成される分子鎖とを、絡み合わせることにより、最終的に得られる造形物の機械的強度、耐久性等をさらに優れたものとすることができる。

0081

また、セルロース誘導体が有するこのような官能基(反応性官能基)は、セルロース誘導体の分子同士を直接結合するものであってもよいし、他の原子(少なくとも1個の原子)を介して、結合するものであってもよい。より具体的には、例えば、セルロース誘導体が有する官能基は、液晶性溶媒が有する反応性の官能基と反応するものであってもよい。

0082

前記官能基(反応性官能基)としては、例えば、炭素−炭素二重結合を含むもの、水酸基、カルボキシル基等が挙げられるが、炭素−炭素二重結合を含むものであるのが好ましい。

0083

これにより、セルロース誘導体の反応性を優れたものとすることができ、本発明の組成物を用いて製造される造形物の生産性をより優れたものとすることができる。また、製造される造形物中に未反応のセルロース誘導体が不本意に多く含まれることを効果的に防止することができる。また、反応により形成される共有結合の化学的定性をより優れたものとすることができる。このようなことから、造形物の強度、耐久性、信頼性をより優れたものとすることができる。また、セルロース誘導体と反応する化合物(セルロース誘導体が有する反応性官能基と反応し得る化合物)の選択の幅が広がるため、造形物の設計の幅が広がる。

0084

炭素−炭素二重結合を含む官能基(反応性官能基)としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基等が挙げられるが、(メタ)アクリロイル基が好ましい。

0085

これにより、セルロース誘導体の反応性をさらに優れたものとすることができ、造形物の生産性をさらに優れたものとすることができる。また、最終的な造形物中に未反応のセルロース誘導体が不本意に多く含まれることをより効果的に防止することができる。また、反応により形成される共有結合の化学的安定性をより優れたものとすることができる。このようなことから、造形物の強度、耐久性、信頼性をさらに優れたものとすることができる。また、セルロース誘導体と反応する化合物(セルロース誘導体が有する反応性官能基と反応し得る化合物)の選択の幅が広がるため、造形物の設計の幅が広がる。

0086

前記反応性官能基は、セルロース誘導体のいかなる部位に導入されたものであってもよいが、セルロース骨格構造(基本骨格構造)とは異なる前記セルロース誘導体の側鎖に導入されたものであるのが好ましい。

0087

これにより、本来セルロースが有している特長(例えば、高強度、軽量、生体安全性、環境安全性等)をより効果的に発揮させつつ、反応性官能基を有することによる効果を発揮させることができる。また、セルロース誘導体の側鎖は、一般に、セルロース骨格構造(基本骨格構造)に比べて反応性が高いため、反応性官能基が関与する反応をより効率よく進行させることができる。

0088

特に、前記反応性官能基は、セルロースを構成するβ−グルコースの6位の炭素に結合する水酸基に化学反応により導入されたものであるのが好ましい。すなわち、上記式(2)のR3に前記反応性官能基が導入されているのが好ましい。

0089

これにより、前記反応性官能基の立体障害を小さいものとすること等から、セルロース誘導体の反応性を優れたものとすることができ、造形物の生産性をより優れたものとすることができる。また、最終的な造形物中に未反応のセルロース誘導体が不本意に多く含まれることを防止することができる。このようなことから、造形物の強度、耐久性、信頼性をより優れたものとすることができる。また、組成物の構成成分としてのセルロース誘導体の合成を効率よく行うことができる。その結果、造形物の生産コストの低減にも寄与することができる。

0090

また、前記反応性官能基は、基本となるセルロース構造に、少なくとも1つの炭素−炭素単結合を介してセルロース骨格に導入されたものであるのが好ましい。

0091

これにより、前記反応性官能基の反応性をより優れたものとすることでき、造形物の生産性等をより優れたものとすることができる。

0092

上記のような条件を満足する好ましいセルロース誘導体の具体例としては、下記式(12)、式(13)、式(14)で示されるようなものが挙げられる。

0093

0094

0095

(式(12)、式(13)、式(14)中、l、m、nは、それぞれ独立に、2以上の整数であり、q、rは、それぞれ独立に、1以上の整数であり、R1、R2、R4、R5は、それぞれ独立に、水素原子(H)またはアセチル基(CH3CO)であり、R8は、上記式(9)である。)

0096

セルロース誘導体が式(12)〜式(14)で示されるものであることにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。

0097

セルロース誘導体の分子鎖同士を共有結合により結合させる反応は、紫外線の照射により進行するものであるのが好ましい。

0098

これにより、材料の不本意な変性・劣化等をより効果的に防止しつつ、造形物の生産性をより優れたものとすることができる。また、造形物の製造装置の構成の複雑化を防止し、造形物の生産コストを抑制することができる。

0099

セルロース誘導体(特に、前記反応性官能基が炭素−炭素二重結合を含むものであるセルロース誘導体)は、分子内に2個以上のSi−H結合を有するシロキサン化合物と反応するものであるのが好ましい。

0100

これにより、前記共有結合の形成効率をより優れたものとすることができ、造形物の生産性をより優れたものとすることができる。また、造形物中に未反応のセルロース誘導体が不本意に多く含まれることを効果的に防止することができる。また、反応により形成される共有結合の化学的安定性をより優れたものとすることができる。このようなことから、造形物の強度、耐久性、信頼性をより優れたものとすることができる。また、加熱により、前記共有結合を形成する化学反応を好適に行うことができる。

0101

セルロース誘導体が反応するシロキサン化合物は、分子内に2個以上のSi−H結合を有するものであるのが好ましいが、分子内に3個以上のSi−H結合を有するものであるのがより好ましい。

0102

これにより、前記共有結合を形成する化学反応によって、より複雑な網目構造を形成することができ、造形物の強度、耐久性等をより優れたものとすることができる。

0103

また、セルロース誘導体が反応する前記シロキサン化合物は、鎖状化合物であってもよいが、環状化合物であるのが好ましい。
これにより、造形物の強度、耐久性等をより優れたものとすることができる。

0104

このような条件を満足するシロキサン化合物(セルロース誘導体と反応するシロキサン化合物)としては、例えば、下記式(4)で表されるものが挙げられる。

0105

0106

また、セルロース誘導体(特に、前記反応性官能基が炭素−炭素二重結合を含むものであるセルロース誘導体)は、架橋剤と反応するものであってもよい。

0107

これにより、例えば、前記共有結合を形成する化学反応によって、より複雑な網目構造を形成することができ、造形物の強度、耐久性等をより優れたものとすることができる。また、例えば、紫外線等の光の照射により、前記共有結合を形成する化学反応を好適に行うことができる。

0108

架橋剤としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基等の重合性官能基を有する化合物等が挙げられる。

0109

中でも、架橋剤としては、分子内に複数個の重合性官能基を有する化合物が好ましく、アルキル鎖の両末端が重合性官能基で修飾された化合物がより好ましい。
このような架橋剤としては、例えば、下記式(5)で表される化合物等が挙げられる。

0110

(式(5)中、nは、1以上の整数である。)

0111

本発明の組成物中に含まれるセルロース誘導体の重量平均分子量は、特に限定されないが、5000以上10000000以下であるのが好ましく、10000以上7000000以下であるのがより好ましい。

0112

これにより、製造される造形物の強度、耐久性、信頼性をより優れたものとすることができる。また、組成物の保存安定性、取り扱いのしやすさ(例えば、インクジェット法による吐出安定性)等を優れたものとすることができる。

0113

本発明の組成物中におけるセルロース誘導体の含有率は、特に限定されないが、30質量%以上95質量%以下であるのが好ましく、40質量%以上90質量%以下であるのがより好ましく、45質量%以上85質量%以下であるのがさらに好ましい。

0114

これにより、組成物の保存安定性、取り扱いのしやすさ(例えば、インクジェット法による吐出安定性)等をより優れたものとすることができるとともに、組成物を用いて製造される造形物において、セルロース系材料が有する特長をより効果的に発揮することができ、造形物の強度、耐久性、信頼性等をより優れたものとすることができる。

0115

組成物中におけるセルロース誘導体の形態は、特に限定されず、液晶性溶媒に溶解した状態のものであってもよいし、分散した状態のものであってもよいし、これらの状態が混在していてもよい。

0116

組成物中においてセルロース誘導体が分散している場合、組成物中におけるセルロース誘導体の平均粒径は、特に限定されないが、5.0μm以下であるのが好ましく、1.0μm以下であるのがより好ましい。

0117

これにより、組成物の保存安定性、取り扱いのしやすさ(例えば、インクジェット法による吐出安定性)等を優れたものとしつつ、製造される組成物の強度、耐久性、信頼性をより優れたものとすることができる。

0118

なお、本発明において、平均粒径とは、体積基準の平均粒径を言い、例えば、サンプルをメタノールに添加し、超音波分散器で3分間分散した分散液をコールターカウンター法粒度分布測定器(例えば、COULTER ELECTRONICS INC製TA−II型等)にて、50μmのアパチャーを用いて測定することにより求めることができる。

0119

(液晶性溶媒)
前述したように、本発明の組成物は、液晶性の官能基を有するセルロース誘導体に加え、反応性の官能基を有する液晶性溶媒を含むものである。

0120

これにより、組成物中において、前述したセルロース誘導体を好適に溶解または分散させることができ、前述したような効果を確実に発揮させることができる。

0121

液晶性溶媒は液晶性の部位(液晶性官能基)を備えるものである。
液晶性溶媒が備える液晶性官能基(原子団)としては、例えば、上記式(6)に示すようなものを挙げることができる。

0122

セルロース誘導体が有する液晶性の官能基と、液晶性溶媒が有する液晶性の官能基とは、同一のものであってもよいし、異なるものであってもよいが、同一のものであるのが好ましい。これにより、セルロース誘導体と液晶性溶媒との親和性をより優れたものとすることができ、前述したような効果がより顕著に発揮される。

0123

液晶性溶媒は、液晶性の官能基ととともに、反応性の官能基を有するものである。
液晶性溶媒が有する反応性の官能基は、共有結合を形成する化学反応に寄与する官能基である。

0124

液晶性溶媒が有する反応性の官能基としては、例えば、炭素−炭素二重結合を含むもの、水酸基、カルボキシル基等が挙げられるが、炭素−炭素二重結合を含むものであるのが好ましい。

0125

これにより、液晶性溶媒の反応性を優れたものとすることができ、造形物の生産性をより優れたものとすることができる。また、製造される造形物中に未反応の液晶性溶媒が不本意に含まれることを効果的に防止することができる。また、反応により形成される共有結合の化学的安定性をより優れたものとすることができる。このようなことから、造形物の強度、耐久性、信頼性をより優れたものとすることができる。また、液晶性溶媒と反応する化合物(液晶性溶媒が有する反応性の官能基と反応し得る化合物)の選択の幅が広がるため、液晶性溶媒の設計の幅が広がる。

0126

炭素−炭素二重結合を含む官能基(反応性官能基)としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基等が挙げられるが、(メタ)アクリロイル基が好ましい。

0127

これにより、液晶性溶媒の反応性をさらに優れたものとすることができ、造形物の生産性をさらに優れたものとすることができる。また、最終的な造形物中に未反応の液晶性溶媒が不本意に含まれることをより効果的に防止することができる。また、反応により形成される共有結合の化学的安定性をより優れたものとすることができる。このようなことから、造形物の強度、耐久性、信頼性をさらに優れたものとすることができる。また、液晶性溶媒と反応する化合物(液晶性溶媒が有する反応性官能基と反応し得る化合物)の選択の幅が広がるため、液晶性溶媒の設計の幅がさらに広がる。

0128

上記のような条件を満足する好ましい液晶性溶媒の具体例としては、式(15)、式(16)で示されるようなものが挙げられる。

0129

(式(15)中、jは、1以上の整数であり、R1は、水素原子(Me)またはメチル基であり、R6は、水素原子(H)またはアルキル基である。)

0130

(式(16)中、jは、1以上の整数であり、R1は、水素原子(H)またはメチル基である。)

0131

液晶性溶媒が式(15)、式(16)で示されるものであることにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。

0132

また、液晶性溶媒は、前述したような分子内に2個以上のSi−H結合を有するシロキサン化合物等と反応するものであってもよい。
これにより、前述したのと同様の効果が得られる。

0133

液晶性溶媒が有する反応性の官能基が関与する化学反応は、紫外線の照射により進行するものであるのが好ましい。

0134

これにより、材料の不本意な変性・劣化等をより効果的に防止しつつ、造形物の生産性をより優れたものとすることができる。また、造形物の製造装置の構成の複雑化を防止し、造形物の生産コストを抑制することができる。

0135

また、液晶性溶媒は、その少なくとも一部が、セルロース誘導体と反応し、セルロース誘導体との間に共有結合を形成するものであってもよい。

0136

組成物中における液晶性溶媒の含有率は、特に限定されないが、5質量%以上60質量%以下であるのが好ましく、10質量%以上55質量%以下であるのがより好ましく、15質量%以上50質量%以下であるのがさらに好ましい。

0137

これにより、例えば、組成物の吐出安定性等をより優れたものとすることができるとともに、造形物において、セルロース系材料が有している特長をより効果的に発揮させつつ、機械的強度等をより優れたものとすることができる。

0138

組成物中における液晶性溶媒の含有率をXS[質量%]、組成物中におけるセルロース誘導体の含有率をXC[質量%]としたとき、1≦XC/XS≦10の関係を満足するのが好ましく、1.3≦XC/XS≦7の関係を満足するのがより好ましく、1.5≦XC/XS≦5の関係を満足するのがさらに好ましい。

0139

このような関係を満足することにより、セルロース誘導体が本来有している特長をより効果的に発揮させつつ、組成物を用いて製造される造形物の寸法精度、機械的強度、耐久性、信頼性等をより優れたものとすることができる。

0140

(その他の成分)
また、組成物は、前述した以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、顔料染料等の各種着色剤;各種蛍光材料;各種蓄光材料;各種燐光材料赤外線吸収材料分散剤界面活性剤;液晶性溶媒以外の硬化性樹脂重合開始剤重合促進剤;架橋剤;シロキサン化合物;液晶性溶媒以外の溶媒(特に水、イオン液体等の極性溶媒);前述した液晶性官能基を有するセルロース誘導体以外のセルロース誘導体や化学修飾されていないセルロース;浸透促進剤湿潤剤保湿剤);定着剤防黴剤防腐剤酸化防止剤紫外線吸収剤キレート剤pH調整剤増粘剤フィラー凝集防止剤消泡剤等が挙げられる。

0141

組成物が着色剤を含むことにより、着色剤の色に対応する色に着色された造形物を得ることができる。

0142

特に、着色剤として、顔料を含むことにより、組成物、造形物の耐光性を良好なものとすることができる。顔料は、無機顔料および有機顔料のいずれも使用することができる。

0143

無機顔料としては、例えば、ファーネスブラックランプブラックアセチレンブラックチャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄酸化チタン等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記無機顔料の中でも、好ましい白色を呈するためには、酸化チタンが好ましい。

0144

有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料縮合アゾ顔料、アゾレーキキレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料ペリレンおよびペリノン顔料アントラキノン顔料、キナクリドン顔料ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック昼光蛍光顔料等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0145

白色(ホワイト)の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントホワイト6、18、21等が挙げられる。

0146

黄色(イエロー)の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、167、172、180等が挙げられる。

0147

紅紫色(マゼンタ)の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、またはC.I.ピグメントヴァイオレット19、23、32、33、36、38、43、50等が挙げられる。

0148

藍紫色(シアン)の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1,2,3,15,15:1,15:2,15:3,15:34,15:4,16,18,22,25,60,65,66、C.I.バットブルー4,60等が挙げられる。

0149

また、前記以外の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントグリーン7,10、C.I.ピグメントブラウン3,5,25,26、C.I.ピグメントオレンジ1,2,5,7,13,14,15,16,24,34,36,38,40,43,63等が挙げられる。

0150

組成物が顔料を含むものである場合、当該顔料の平均粒径は、300nm以下であるのが好ましく、50nm以上250nm以下であるのがより好ましい。これにより、例えば、組成物中における顔料の分散安定性や組成物の吐出安定性をより優れたものとすることができるとともに、より優れた画質の画像を形成することができる。

0151

なお、本明細書において、平均粒径とは、体積基準の平均粒径を言い、例えば、サンプルをメタノールに添加し、超音波分散器で3分間分散した分散液をコールターカウンター法粒度分布測定器(例えば、COULTER ELECTRONICS INC製TA−II型等)にて、50μmのアパチャーを用いて測定することにより求めることができる。

0152

また、染料としては、例えば、酸性染料、直接染料反応性染料、および塩基性染料等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0153

組成物を構成する蛍光材料としては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー87、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド 92、ブリリアントスルホフラビンエオシンベーシックフラビン、アクリジンオレンジローダミン6GローダミンB等が挙げられる。

0154

組成物を構成する蓄光材料としては、例えば、亜鉛カルシウムストロンチウムバリウム等のアルカリ土類硫化物アルミン酸ストロンチウム等の蓄光材、あるいは硫化亜鉛等に例示される各種の硫化物や酸化物等の無機蛍光材等が挙げられる。

0155

組成物を構成する燐光材料としては、例えば、イリジウム錯体シクロメタル化錯体等が挙げられる。

0156

組成物を構成する赤外線吸収材料としては、例えば、ITO、ATO微粒子等が挙げられる。

0157

組成物が顔料等の分散質を含む場合に、分散剤をさらに含むものであると、分散質の分散性をより良好なものとすることができる。

0158

分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤等の顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。

0159

高分子分散剤の具体例としては、例えば、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミンビニル系ポリマーおよびコポリマーアクリル系ポリマーおよびコポリマー、ポリエステルポリアミドポリイミドポリウレタンアミノ系ポリマー含珪素ポリマー含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、およびエポキシ樹脂のうち1種以上を主成分とするもの等が挙げられる。

0160

組成物が界面活性剤を含むものであると、造形物の耐擦性をより良好なものとすることができる。

0161

界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系界面活性剤としての、ポリエステル変性シリコーンポリエーテル変性シリコーン等を用いることができ、中でも、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンまたはポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いるのが好ましい。

0162

硬化性樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂可視光領域の光により硬化する可視光硬化性樹脂(狭義の光硬化性樹脂)、紫外線硬化性樹脂赤外線硬化性樹脂等の各種光硬化性樹脂;X線硬化性樹脂等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0163

紫外線硬化性樹脂(重合性化合物)としては、紫外線照射により、光重合開始剤から生じるラジカル種またはカチオン種等により、付加重合または開環重合が開始され、重合体を生じるものが好ましく使用される。付加重合の重合様式として、ラジカルカチオンアニオンメタセシス配位重合が挙げられる。また、開環重合の重合様式として、カチオン、アニオン、ラジカル、メタセシス、配位重合が挙げられる。

0164

付加重合性化合物としては、例えば、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物等が挙げられる。付加重合性化合物として、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物が好ましく使用できる。

0165

エチレン性不飽和重合性化合物は、単官能の重合性化合物および多官能の重合性化合物、またはそれらの混合物化学的形態をもつ。

0166

単官能の重合性化合物としては、例えば、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸メタクリル酸イタコン酸クロトン酸イソクロトン酸マレイン酸等)や、そのエステル類アミド類等が挙げられる。

0167

多官能の重合性化合物としては、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族のアミン化合物とのアミド類が用いられる。

0168

また、ヒドロキシル基や、アミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたはアミド類とイソシアネート類エポキシ類との付加反応物カルボン酸との脱水縮合反応物等も使用できる。また、イソシアネート基エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたはアミド類と、アルコール類アミン類およびチオール類との付加反応物、さらに、ハロゲン基トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたはアミド類と、アルコール類、アミン類またはチオール類との置換反応物も使用できる。

0169

不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステルであるラジカル重合性化合物の具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルが代表的であり、単官能のもの、多官能のもののいずれも用いることができる。

0170

単官能の(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、トリルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0171

二官能の(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0172

三官能の(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテルイソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0173

四官能の(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0174

五官能の(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0175

六官能の(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキサイド変性ヘキサ(メタ)アクリレート、カプトラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0176

(メタ)アクリレート以外の重合性化合物としては、例えば、イタコン酸エステルクロトン酸エステル、イソクロトン酸エステル、マレイン酸エステル等が挙げられる。

0177

イタコン酸エステルとしては、例えば、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等が挙げられる。

0178

クロトン酸エステルとしては、例えば、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラクロトネート等が挙げられる。

0179

イソクロトン酸エステルとしては、例えば、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等が挙げられる。

0180

マレイン酸エステルとしては、例えば、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等が挙げられる。

0181

また、不飽和カルボン酸と脂肪族アミン化合物とのアミドモノマーの具体例としては、例えば、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリン等が挙げられる。

0182

また、イソシアネートと水酸基との付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適である。

0183

本発明において、エポキシ基、オキセタン基等の環状エーテル基を分子内に1つ以上有するカチオン開環重合性の化合物を紫外線硬化性樹脂(重合性化合物)として好適に用いることができる。

0184

カチオン重合性化合物としては、例えば、開環重合性基を含む硬化性化合物等が挙げられ、中でも、ヘテロ環状基含有硬化性化合物がより好ましい。このような硬化性化合物としては、例えば、エポキシ誘導体オキセタン誘導体テトラヒドロフラン誘導体環状ラクトン誘導体環状カーボネート誘導体、オキサゾリン誘導体等の環状イミノエーテル類、ビニルエーテル類等が挙げられ、中でも、エポキシ誘導体、オキセタン誘導体、ビニルエーテル類が好ましい。

0185

好ましいエポキシ誘導体の例としては、例えば、単官能グリシジルエーテル類、多官能グリシジルエーテル類、単官能脂環式エポキシ類、多官能脂環式エポキシ類等が挙げられる。

0186

グリシジルエーテル類の具体的な化合物を例示すると、例えば、ジグリシジルエーテル類(例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテルビスフェノールAジグリシジルエーテル等)、三官能以上のグリシジルエーテル類(例えば、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート等)、四官能以上のグリシジルエーテル類(例えば、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテルクレゾールノボラック樹脂ポリグリシジルエーテルフェノールノボラック樹脂のポリグリシジルエーテル等)、脂環式エポキシ類、フェノールノボラック樹脂のポリシクロヘキシルエポキシメチルエーテル等)、オキセタン類等が挙げられる。

0187

重合性化合物としては、脂環式エポキシ誘導体を好ましく用いることができる。「脂環式エポキシ基」とは、シクロペンテン基、シクロヘキセン基等のシクロアルケン環二重結合過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化した部分構造を言う。

0188

脂環式エポキシ化合物としては、シクロヘキセンオキシド基またはシクロペンテンオキシド基を1分子内に2個以上有する多官能脂環式エポキシ類が好ましい。脂環式エポキシ化合物の具体例としては、例えば、4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、ジ(2,3−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタジエンジオキサイド等が挙げられる。

0189

分子内に脂環式構造を有しない通常のエポキシ基を有するグリシジル化合物を、単独で使用したり、前記の脂環式エポキシ化合物と併用することもできる。

0190

このような通常のグリシジル化合物としては、例えば、グリシジルエーテル化合物グリシジルエステル化合物等を挙げることができるが、グリシジルエーテル化合物を併用することが好ましい。

0191

グリシジルエーテル化合物の具体例を挙げると、例えば、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピロキシベンゼンビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポシキ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂等の芳香族グリシジルエーテル化合物、1,4−ブタンジオールグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等の脂肪族グリシジルエーテル化合物等が挙げられる。グリシジルエステルとしては、例えば、リノレン酸ダイマーのグリシジルエステル等を挙げることができる。

0192

重合性化合物としては、4員環環状エーテルであるオキセタニル基を有する化合物(以下、単に「オキセタン化合物」ともいう。)を使用することができる。オキセタニル基含有化合物は、1分子中にオキセタニル基を1個以上有する化合物である。

0193

重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリルAIBN)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド等を用いることができる。

0194

本発明の組成物は、造形物の製造時に流動性を有するものであればよく、例えば、保存時においては、流動性を有さないもの(固体状のもの)であってもよい。このような場合であっても、一般に、造形物の製造時における加熱等により、十分な流動性を有するものとすることができる。

0195

また、造形物の製造時における組成物の粘度(例えば、組成物をインクジェット法により吐出する場合には、吐出時における粘度)は、2mPa・s以上30mPa・s以下であるのが好ましく、5mPa・s以上20mPa・s以下であるのがより好ましい。

0196

これにより、例えば、インクジェット法による組成物の吐出安定性をより優れたものとすることができる。

0197

なお、本明細書中において、粘度とは、特に条件の指定がない限り、E型粘度計(例えば、東京計器社製 VISCONIC ELD等)を用いて測定される値をいう。

0198

なお、造形物の製造には、液晶性の官能基を有するセルロース誘導体と、反応性の官能基を有する液晶性溶媒とを含む組成物を複数種用いてもよい。

0199

例えば、着色剤を含むインクカラーインク)としての組成物と、着色剤を含まないインク(クリアインク)としての組成物とを用いてもよい。これにより、例えば、造形物の外観上、色調に影響を与える領域に付与する組成物として着色剤を含む組成物を用い、造形物の外観上、色調に影響を与えない領域に付与する組成物として着色剤を含まない組成物を用いることができる。

0200

また、例えば、異なる組成の着色剤を含む複数種の組成物を用いてもよい。これにより、これらの組成物の組み合わせにより、表現できる色再現領域を広いものとすることができる。

0201

複数種の組成物(インク)を用いる場合、少なくとも、藍紫色(シアン)のインク、紅紫色(マゼンタ)のインクおよび黄色(イエロー)のインクを用いるのが好ましい。これにより、これらの組成物(インク)の組み合わせにより、表現できる色再現領域をより広いものとすることができる。

0202

また、例えば、セルロース誘導体、液晶性溶媒の種類や含有率の異なる複数種の組成物(インク)を用いることにより、造形物の各部位について、それぞれに求められる剛性弾性率等の特性を好適に調整することができる。

0203

《造形物》
次に、本発明の造形物(三次元造形物)について説明する。

0204

本発明の造形物は、前述したような本発明の組成物を用いて製造されたものであることを特徴とする。

0205

これにより、セルロース系材料を含み、強度等に優れた造形物を提供することができる。

0206

特に、本発明の造形物は、後に詳述するような製造方法を用いることにより好適に製造することができる。

0207

これにより、セルロース系材料を含み、強度等に優れた造形物を効率よく製造することができる。

0208

このような優れた特徴を有するため、本発明の造形物は、様々な用途に適用することができる。

0209

本発明の造形物の用途は、特に限定されないが、例えば、人形フィギュア等の鑑賞物展示物人工透析器インプラント、ステント等の医療機器;印刷用紙;レンズ可変焦点レンズを含む)、位相差フィルム偏向板等の光学部材;各種細胞、各種細菌等の培養に用いる培養足場材等のゲル材料自転車等の乗り物車椅子等の介護看護品等や、これらの構成部品等が挙げられる。

0210

中でも、ステントは、生体内に長期間挿入された状態が保持されるものであり、優れた強度、耐久性、生体適合性等が要求されるが、本発明では、これらの要求を満足することができる。したがって、本発明がステントに適用される場合、本発明による効果がより顕著に発揮される。特に、血管に適用されるステントは、大きな圧力変化が長期間にわたって繰り返し加わるものであり、また、各種ステントの中でも、欠陥が生じた場合に、生命、健康により大きな影響を与えるものであるため、より優れた強度、耐久性、安全性が要求されるが、本発明によれば、これらの要求を満足することができる。

0211

また、本発明の造形物は、プロトタイプ、量産品オーダーメード品のいずれに適用されるものであってもよい。

0212

《造形物の製造方法》
次に、本発明の造形物の製造方法について説明する。

0213

本発明の造形物は、前述したような本発明の組成物を用いて製造されたものであればよく、その製造方法は、特に限定されない。

0214

本発明の造形物の製造方法としては、例えば、本発明の組成物を所定の部位に供給する工程と、組成物を構成する液晶性溶媒が有する反応性の官能基が関与する化学反応を進行させる工程とを有する方法が挙げられる。

0215

これにより、セルロース系材料を含み、強度等に優れた造形物を効率よく製造することができる造形物の製造方法を提供することができる。

0216

より具体的には、本発明の造形物の製造方法としては、例えば、圧縮成形押出成形射出成形等の各種成形方法等が挙げられる。また、上記のような工程を経て製造されたバルク材切削研削研磨等の機械加工を施す方法等であってもよい。

0217

特に、本発明の造形物の製造方法としては、以下に説明するような三次元造形法(組成物を用いて層を形成する層形成工程を複数回行い、前記層を積層し三次元造形物を製造する方法)を用いることができる。

0218

これにより、高い寸法精度が求められる造形物や、複雑な形状の造形物であっても、十分な寸法精度で効率よく製造することができる。また、形状・大きさが異なる複数種の造形物の製造にも好適に対応することができる。

0219

以下、造形物の製造方法の具体例として、三次元造形法を適用した例について説明する。

0220

≪第1実施形態≫
図1図2は、本発明の造形物の製造方法の第1実施形態について、各工程を模式的に示す断面図である。

0221

図1図2に示すように、本実施形態の製造方法は、粒子を含む層形成用組成物粒子含有組成物)P1’を用いて、側面支持部(枠体)45で囲われた領域に、所定の厚さを有する層P1を形成する層形成工程(1a、1d)と、インクジェット法により、層P1に対し、前述したような液晶性の官能基を有するセルロース誘導体および反応性の官能基を有する液晶性溶媒を含む液状の組成物(インク)P12を付与する組成物付与工程(1b、1e)と、液晶性溶媒が関与する化学反応により層P1に付与された組成物P12を固化(硬化)させる固化工程(1c、1f)とを有し、これらの工程を順次繰り返し行い(1g)、さらに、その後に、各層P1を構成する粒子のうち、組成物P12の固化物硬化物)により結合していないもの(不要部)を除去する未結合粒子除去工程(1h)を有している。

0222

以下、各工程について説明する。
<層形成工程>
層形成工程では、粒子を含む層形成用組成物(粒子含有組成物)P1’を用いて、所定の厚さを有する層P1を形成する(1a、1d)。

0223

このように、粒子を含む層形成用組成物P1’を用いることにより、最終的に得られる造形物(三次元造形物)P10の寸法精度を優れたものとすることができる。また、造形物P10の耐熱性や機械的強度等をより優れたものとすることができる。
なお、層形成用組成物P1’については、後に詳述する。

0224

本工程では、平坦化手段を用いて、層P1を表面が平坦化されたものとして形成する。
回目の層形成工程では、ステージ41の表面に所定の厚さで層P1を形成する(1a)。このとき、ステージ41の側面と側面支持部45とが密着(当接)した状態となっており、ステージ41と側面支持部45との間から、層形成用組成物P1’が落下することが防止されている。

0225

2回目以降の層形成工程では、先の工程で形成された層P1(第1の層)の表面に新たな層P1(第2の層)を形成する(1d)。このとき、ステージ41の層P1(ステージ41上に複数の層P1がある場合には、少なくとも最も上側に設けられた層P1)の側面と側面支持部45とが密着(当接)した状態となっており、ステージ41とステージ41上の層P1との間から、層形成用組成物P1’が落下することが防止されている。

0226

本工程においては、層形成用組成物P1’を加熱してもよい。これにより、例えば、層形成用組成物P1’が溶融成分を含む場合において、層形成用組成物P1’をより好適にペースト状のものとすることができる。

0227

本工程における層形成用組成物P1’の粘度は、500mPa・s以上1000000mPa・s以下であるのが好ましい。これにより、形成される層P1における不本意な膜厚のばらつきの発生をより効果的に防止することができる。

0228

本工程で形成する層P1の厚さは、特に限定されないが、例えば、20μm以上500μm以下であるのが好ましく、30μm以上150μm以下であるのがより好ましい。これにより、造形物P10の生産性を十分に優れたものとしつつ、製造される造形物P10における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、造形物P10の寸法精度をより優れたものとすることができる。

0229

<組成物付与工程(インク付与工程)>
層形成工程で層P1を形成した後、インクジェット法により、当該層P1に対し、液晶性の官能基を有するセルロース誘導体と、反応性の官能基を有する液晶性溶媒とを含む液状の組成物(インク)P12を付与する(1b、1e)。

0230

本実施形態において、組成物P12は、層P1を構成する粒子を結合する結着液結合液)として機能するものである。

0231

組成物P12は、液晶性の官能基を有するセルロース誘導体とともに、反応性の官能基を有する液晶性溶媒を含むものであり、セルロース誘導体と液晶性溶媒との親和性は優れたものである。このため、組成物P12中において、不本意な組成のばらつきが防止されている。このようなことから、組成物P12が付与される各部位における組成物P12の不本意な組成のばらつきを防止することができる。

0232

本工程では、層P1のうち製造すべき造形物P10の実部実体のある部位)に対応する部位にのみ、選択的に組成物P12を付与する。

0233

これにより、層P1を構成する粒子同士を結合させ、最終的に所望の形状の結合部(実体部)P13を形成することができる。

0234

本工程においては、組成物P12を加熱しつつ行ってもよい。
これにより、組成物P12の流動性をより好適なものとし、組成物P12の付与パターン付与量等をより好適に調整することができ、最終的に得られる造形物P10の寸法精度等をより優れたものとすることができる。また、組成物P12中に含まれる液晶性溶媒、セルロース誘導体をより好適に配向させることができ、最終的に得られる造形物P10の機械的強度をより優れたものとすることができる。

0235

本工程での組成物P12の温度は、10℃以上100℃以下であるのが好ましく、30℃以上95℃以下であるのがより好ましく、35℃以上90℃以下であるのがさらに好ましい。

0236

これにより、材料の不本意な変性・劣化等を十分に防止しつつ、前述したような効果をより顕著に発揮させることができる。

0237

また、本工程においては、組成物P12が付与される部位(本実施形態では、組成物P12が付与される層P1、後述する第2実施形態においては、1層目の実体部P16を形成する場合にはステージ41、2層目以降の実体部P16を形成する場合には当該実体部P16の形成に用いる実体部形成用インクP16’が付与される層P1)は、加熱されてもよい。

0238

これにより、組成物P12の付与パターン、付与量等をより好適に調整することができ、最終的に得られる造形物P10の寸法精度等をより優れたものとすることができる。また、層P1中への組成物P12の浸透性を優れたものとすることができるとともに、組成物P12中に含まれる液晶性溶媒、セルロース誘導体をより好適に配向させることができ、最終的に得られる造形物P10の機械的強度をより優れたものとすることができる。

0239

本工程での組成物P12が付与される部位の温度は、10℃以上100℃以下であるのが好ましく、30℃以上95℃以下であるのがより好ましく、35℃以上90℃以下であるのがさらに好ましい。

0240

これにより、材料の不本意な変性・劣化等を十分に防止しつつ、前述したような効果をより顕著に発揮させることができる。

0241

また、本工程において組成物P12を付与する際に、組成物P12中に含まれるセルロース誘導体は、組成物P12中において液晶性溶媒に溶解した状態であるのが好ましい。

0242

これにより、組成物P12中に含まれる液晶性溶媒、セルロース誘導体をより好適に配向させることができ、最終的に得られる造形物P10の機械的強度をより優れたものとすることができる。

0243

本実施形態では、インクジェット法により組成物P12を付与するため、組成物P12の付与パターンがより微細な形状のものであっても、より高い再現性で組成物P12を付与することができる。その結果、最終的に得られる造形物P10の寸法精度をより高いものとすることができる。また、従来においては、インクジェット法を用いてセルロース系材料を含む材料で構成された造形物を製造しようとした場合に、造形物の寸法精度等が低いものとなるという問題がより顕著に発生していたが、本発明では、インクジェット法を用いた場合でも、このような問題の発生を確実に防止することができる。

0244

組成物P12は、配向処理が施された部材上に付与されるものであってもよい。すなわち、ステージ41が表面に配向処理が施されたものであってもよい。

0245

これにより、組成物P12中に含まれるセルロース誘導体が有する液晶性の官能基、液晶性溶媒が有する液晶性の官能基を、より好適に配向させることができ、最終的に得られる造形物P10の機械的強度、耐久性、信頼性等をより優れたものとすることができる。

0246

なお、ステージ41が表面に配向処理が施されたものであると、2層目以降の層P1についても、組成物P12が付与された部位において、セルロース誘導体の液晶性官能基および液晶性溶媒の液晶性官能基が、その下側の層P1(液晶性官能基が配向している層P1)の影響を受けるため、ステージと直接接触していなくても、セルロース誘導体の液晶性官能基および液晶性溶媒の液晶性官能基が好適に配向する。すなわち、2層目以降の層P1については、その下側の層P1が、配向処理が施された部材として機能する。

0247

配向処理としては、ラビング処理等の方法が好適に用いられる。
また、ステージ41の表面の材料としては、例えば、ポリイミド等の配向処理を好適に行う材料を用いることができる。

0248

<固化工程(硬化工程)>
組成物付与工程(インク付与工程)で層P1に組成物P12を付与した後、液状の組成物P12を固化(硬化)させ、結合部(実体部)P13を形成する(1c、1f)。

0249

本工程では、少なくとも液晶性溶媒の反応性の官能基が関与する化学反応(共有結合を形成する化学反応)を行う。これにより、形成される結合部(実体部)P13の硬度を高いものとすることができ、最終的に得られる造形物P10の機械的強度、耐久性、信頼性を優れたものとすることができる。

0250

また、組成物P12が、反応性官能基を有するセルロース誘導体を含むものである場合、当該セルロース誘導体が関与する化学反応(共有結合を形成する化学反応)を行ってもよい。これにより、形成される結合部(実体部)P13の硬度をより高いものとすることができ、最終的に得られる造形物P10の機械的強度、耐久性、信頼性をより優れたものとすることができる。

0251

本工程において、共有結合を形成する化学反応(硬化反応)を行う場合、当該化学反応は、例えば、加熱やエネルギー線(例えば、紫外線等の光線や、電子線、陽電子線中性子線α線イオンビーム等)の照射等により行うことができる。

0252

特に、化学反応を加熱により進行させる場合、造形物P10の製造装置の構成を簡易なものとすることができる。また、造形物P10の原料光透過性の低い材料であっても、目的とする反応を好適に進行させることができる。

0253

化学反応を加熱により進行させる場合、加熱温度は、85℃以上180℃以下であるのが好ましく、90℃以上150℃以下であるのがより好ましい。

0254

また、化学反応を光の照射により進行させる場合、材料の不本意な変性・劣化等をより効果的に防止しつつ、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができる。

0255

化学反応を光の照射により進行させる場合、当該光としては、例えば、紫外線、赤外線、可視光線、X線、マイクロ波ラジオ波等を用いることができるが、紫外線であるのが好ましい。

0256

これにより、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができるとともに、造形物P10の製造装置の構成の複雑化を防止し、造形物P10の生産コストを抑制することができる。

0257

また、化学反応を紫外線の照射により進行させる場合、紫外線のピーク波長は、250nm以上400nm以下であるのが好ましい。また、硬化させるべき各部位への紫外線の照射時間は、30秒以上60秒以下であるのが好ましい。

0258

なお、組成物付与工程(インク付与工程)と固化工程とは、同時進行的に行ってもよい。すなわち、1つの層P1全体のパターン全体が形成される前に、組成物P12が付与された部位から順次反応を進行させるものであってもよい。

0259

<未結合粒子除去工程>
そして、前記のような工程を繰り返し行った後に、後処理工程として、各層P1を構成する粒子のうち、組成物P12の固化物(硬化物)により結合していないもの(未結合粒子)を除去する未結合粒子除去工程(1h)を行う。これにより、造形物P10が取り出される。

0260

本工程の具体的な方法としては、例えば、刷毛等で未結合粒子(不要部)を払い除ける方法、未結合粒子(不要部)を吸引により除去する方法、空気等の気体を吹き付ける方法、水等の液体を付与する方法(例えば、液体中に前記のようにして得られた積層体を浸漬する方法、液体を吹き付ける方法等)、超音波振動等の振動を付与する方法等が挙げられる。また、これらから選択される2種以上の方法を組み合わせて行うことができる。より具体的には、空気等の気体を吹き付けた後に、水等の液体に浸漬する方法や、水等の液体に浸漬した状態で、超音波振動を付与する方法等が挙げられる。中でも、前記のようにして得られた積層体に対し、水を含む液体を付与する方法(特に、水を含む液体中に浸漬する方法)を採用するのが好ましい。

0261

≪第2実施形態≫
次に、造形物の製造方法の第2実施形態について説明する。

0262

図3図4は、本発明の造形物の製造方法の第2実施形態について、各工程を模式的に示す断面図である。以下の説明では、前述した実施形態との相違点について中心的に説明し、同様の事項についての説明は省略する。

0263

図3図4に示すように、本実施形態の製造方法は、液晶性の官能基を有するセルロース誘導体と、反応性の官能基を有する液晶性溶媒とを含み実体部P16の形成に用いる液状の組成物としての実体部形成用インクP16’および実体部P16を支持する支持部P17の形成に用いる支持部形成用インクP17’を、インクジェット法により、所定のパターンで吐出するインク付与工程(2a、2c)と、吐出した実体部形成用インクP16’および支持部形成用インクP17’を固化(硬化)させ、実体部P16および支持部P17を形成する固化工程(2b、2d)と、これらの工程を順次繰り返し行い仮成形体P10’を得(2e)、さらに、その後に、支持部P17を除去する支持部除去工程(2f)を有している。

0264

このように、本実施形態では、インク付与工程と固化工程(硬化工程)とによって、層P1を形成している。すなわち、本実施形態では、層形成工程は、インク付与工程と固化工程とを含むものである。

0265

このように、本実施形態では、粒子を含む組成物を、平坦化手段で平坦化しつつ層を形成することなく、インクジェット法により吐出されるインクを層形成用の組成物として用いて、層を形成する。

0266

これにより、造形領域(ステージ41上の領域)の必要な個所に組成物を選択的に付与することができるため、造形物P10の製造に伴う材料の無駄を防止、抑制することができる。このため、造形物P10の生産コストの低減、省資源の観点から有利である。また、全体としての工程数を少なくすることができ、材料の回収等の処理も省略または簡略化することができ、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができる。

0267

以下、各工程について説明する。
<インク付与工程(インク吐出工程)>
インク付与工程では、インクジェット法により、液晶性の官能基を有するセルロース誘導体と、反応性の官能基を有する液晶性溶媒とを含む液状の組成物としての実体部形成用インクP16’および硬化性樹脂(硬化性成分)を含む支持部形成用インクP17’を、インクジェット法により、所定のパターンで吐出する(2a、2c)。

0268

より具体的には、造形物(三次元造形物)P10の実体部P16となるべき領域に実体部形成用インクP16’を付与し、造形物P10の実体部P16の最外層となるべき領域に隣接する領域であって、前記最外層の表面側の領域に支持部形成用インクP17’を付与する。

0269

1回目のインク付与工程では、ステージ41上に、インク(実体部形成用インクP16’、支持部形成用インクP17’)を吐出し(2a)、2回目以降のインク付与工程では、層P1上に、インク(実体部形成用インクP16’、支持部形成用インクP17’)を吐出する(2c)。

0270

このように、本実施形態では、造形物P10の実体部P16となるべき部位に実体部形成用インクP16’(前述した第1実施形態での組成物P12に対応するインク)を付与するだけでなく、その表面側にもインク(支持部形成用インクP17’)を付与する。

0271

これにより、支持部形成用インクP17’を付与して支持部P17を形成することにより、造形物P10を構成する層(第2の層)として、それよりも下の層(第1の層)の外周部からはみ出す部分を有するもの(例えば、図中での、下から1層目と2層目との関係、下から2層目と3層目との関係、下から5層目と6層目との関係、下から6層目と7層目との関係)であっても、下層(第1の層)の支持部P17が上層(第2の層)を形成するための実体部形成用インクP16’を好適に支持することができる。そのため、実体部P16の不本意な変形(特に、ダレ等)を好適に防止することができ、最終的に得られる造形物P10の寸法精度をより優れたものとすることができる。

0272

また、本工程では、インクジェット法によりインク(実体部形成用インクP16’および支持部形成用インクP17’)を付与するため、インク(実体部形成用インクP16’および支持部形成用インクP17’)の付与パターンが微細な形状のものであっても再現性よくインクを付与することができる。その結果、最終的に得られる造形物P10の寸法精度をより高いものとすることができるとともに、造形物P10の表面形状、外観の制御をより好適に行うことができる。
なお、支持部形成用インクP17’については、後に詳述する。

0273

本工程で付与されるインク量は、特に限定されないが、後の固化工程で形成される層P1の厚さが20μm以上500μm以下となるものであるのが好ましく、30μm以上150μm以下となるものであるのがより好ましい。

0274

これにより、造形物P10の生産性を十分に優れたものとしつつ、製造される造形物P10における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、造形物P10の寸法精度をより優れたものとすることができる。また、最終的に得られる造形物P10の表面状態、外観をより好適に制御することができる。

0275

<固化工程(層形成工程)>
インク付与工程でインク(実体部形成用インクP16’、支持部形成用インクP17’)を付与(吐出)した後、実体部形成用インクP16’を固化(硬化)させるとともに、支持部形成用インクP17’に含まれる硬化成分(硬化性樹脂)を硬化させる(2b、2d)。これにより、実体部P16および支持部P17を有する層P1が得られる。すなわち、実体部形成用インクP16’が付与された部位は、実体部P16となり、支持部形成用インクP17’が付与された部位は、支持部P17となる。

0276

本工程は、実体部形成用インクP16’の構成材料、支持部形成用インクP17’中に含まれる硬化成分(硬化性樹脂)の種類により異なるが、例えば、加熱やエネルギー線(例えば、紫外線等の光線や、電子線、陽電子線、中性子線、α線、イオンビーム等)の照射等により行うことができる。

0277

特に、加熱により実体部P16、支持部P17を形成する場合、造形物P10の製造装置の構成を簡易なものとすることができる。また、造形物P10の原料が光透過性の低い材料であっても、目的とする反応を好適に進行させることができる。

0278

加熱により実体部P16、支持部P17を形成する場合、加熱温度は、50℃以上180℃以下であるのが好ましく、60℃以上150℃以下であるのがより好ましい。

0279

また、光の照射により実体部P16、支持部P17を形成する場合、材料の不本意な変性・劣化等をより効果的に防止しつつ、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができる。

0280

実体部P16、支持部P17を形成する場合、当該光としては、例えば、紫外線、赤外線、可視光線、X線、マイクロ波、ラジオ波等を用いることができるが、紫外線であるのが好ましい。

0281

これにより、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができるとともに、造形物P10の製造装置の構成の複雑化を防止し、造形物P10の生産コストを抑制することができる。

0282

なお、上記の説明では、層P1に対応する形状、パターンで、インクを付与し、その後、インクで構成された層(層P1に対応する層)全体を硬化させるものとして説明したが、本発明においては、少なくとも一部の領域について、インクの吐出とインクの硬化とを同時進行的に行ってもよい。すなわち、1つの層P1全体のパターン全体が形成される前に、層P1に対応する領域の少なくとも一部について、インクが付与された部位から順次硬化反応を進行させるものであってもよい。ただし、少なくとも、実体部形成用インクP16’と支持部形成用インクP17’との接触部分(実体部P16と支持部P17とが接触すべき部分)については、同時に硬化処理を施し、実体部形成用インクP16’に対する硬化処理と、支持部形成用インクP17’に対する硬化処理とを別個に行わないのが好ましい。

0283

また、本工程では、インク中に含まれる硬化成分を完全に硬化させる必要はない。例えば、本工程終了時において、支持部形成用インクP17’は、不完全に硬化した状態となり、実体部形成用インクP16’は、支持部形成用インクP17’よりも高い硬化度で硬化していてもよい。

0284

これにより、後に詳述する支持部除去工程を容易に行うことができ、造形物P10の生産性のさらなる向上を図ることができる。

0285

また、本工程終了時において、実体部形成用インクP16’を不完全な状態で硬化した状態としてもよい。このような場合であっても、例えば、後の工程(例えば、固化工程(硬化工程)において下側の層P1を形成した後の「インク付与工程」等)を行った後に、不完全な硬化状態である実体部形成用インクP16’(実体部P16)に対し、硬化度を高めるための本硬化処理を行うことにより、最終的に得られる造形物P10の機械的強度等を優れたものとすることができる。また、実体部形成用インクP16’(下層)を不完全な状態で硬化した状態で、上層を形成するためのインクを付与することにより、層間の密着性をより優れたものとすることができる。

0286

<支持部除去工程>
そして、前記のような一連の工程を繰り返し行った後に、支持部P17を除去する(2f)。これにより、造形物P10が得られる。

0287

支持部P17を除去する方法としては、例えば、支持部P17を選択的に溶解する液体を用いて支持部P17を選択的に溶解除去する方法や、実体部P16に比べて支持部P17の吸収性が高い液体を用いて、支持部P17に選択的に当該液体を吸収させることにより、支持部P17を膨潤させたり、支持部P17の機械的強度を低下させたうえで、当該支持部P17を剥離したり、破壊する方法等が挙げられる。

0288

本工程で用いる液体としては、実体部P16、支持部P17の構成材料等により異なるが、例えば、水や、メタノール、エタノールイソプロピルアルコールノルマルプロピルアルコールブタノールイソブタノール等のアルコール類、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、支持部の溶解性を高めるために水酸化ナトリウム水酸化カリウム炭酸水素ナトリウム有機アミン等の水酸化イオンを生じる水溶性物質、剥離された支持部の分離を容易にする界面活性剤等を混合したものであってもよい。

0289

仮成形体P10’への前記液体の付与方法は、特に限定されないが、例えば、浸漬法スプレー法吹付法)、塗布法、各種印刷方法等を採用することができる。

0290

また、前記の説明では、液体を用いるものとして説明したが、同様の機能を有する物質(例えば、固体、気体、超臨界流体等)を用いてもよい。

0291

また、前記液体を付与する際または前記液体を付与した後に、超音波振動を付与してもよい。

0292

これにより、支持部P17の除去を促進することができ、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができる。

0293

上記の説明では、造形物P10の最外層となるべき領域全体において、実体部形成用インクP16’に接触するように支持部形成用インクP17’を付与するものとして説明したが、支持部形成用インクP17’は、造形物P10の最外層となるべき領域の一部についてのみ、実体部形成用インクP16’に接触するように付与されるものであってもよい。また、製造すべき造形物P10が支持部P17を形成しなくても製造可能な形状のものである場合、支持部形成用インクP17’を用いなくてもよい。

0294

また、製造すべき造形物P10の形状等により、支持部の形成が不要である場合には、実体部形成用インクのみを用いて層P1の形成を行ってもよい。

0295

《造形物製造装置》
次に、本発明の造形物(三次元造形物)の製造に用いることのできる製造装置(造形物製造装置)について説明する。

0296

≪第1実施形態≫
図5は、本発明の造形物の製造に用いる製造装置の第1実施形態を模式的に示す断面図である。

0297

図5に示す造形物製造装置100は、粒子を含む層形成用組成物(粒子含有組成物)P1’を用いて、層P1を繰り返し成形し積層することにより、造形物P10を製造するものである。

0298

図5に示すように、造形物製造装置100は、制御部2と、粒子を含む層形成用組成物P1’を供給する層形成用組成物供給部(粒子含有組成物供給部)3と、層形成用組成物供給部3から供給された層形成用組成物P1’を用いて層P1を形成する層形成部4と、層P1に液状の組成物(インク)P12を吐出する液状組成物吐出部(液状組成物付与手段)5と、液状の組成物P12を固化(硬化)させるためのエネルギー線を照射するエネルギー線照射手段(固化手段、結合形成手段)6とを有している。

0299

制御部2は、コンピューター21と、駆動制御部22とを有している。
コンピューター21は、内部にCPUやメモリ等を備えて構成される一般的な卓上型コンピューター等である。コンピューター21は、造形物(三次元造形物)P10の形状をモデルデータとしてデータ化し、それを平行な幾層もの薄い断面体スライスして得られる断面データスライスデータ)を駆動制御部22に対して出力する。

0300

駆動制御部22は、層形成部4、液状組成物吐出部5、エネルギー線照射手段6をそれぞれに駆動する制御手段として機能する。具体的には、例えば、液状組成物吐出部5による液状の組成物P12の吐出パターン吐出量、層形成用組成物供給部3からの層形成用組成物P1’の供給量、ステージ41の下降量等を制御する。

0301

層形成用組成物供給部3は、駆動制御部22からの指令により移動し、内部に収容された層形成用組成物P1’が、層形成用組成物仮置部44に供給されるように構成されている。

0302

層形成部4は、層形成用組成物供給部3から供給された層形成用組成物P1’を一時的に保持する層形成用組成物仮置部44と、層形成用組成物仮置部44に保持された層形成用組成物P1’を平坦化しつつ層P1を形成するスキージー(平坦化手段)42と、スキージー42の動作を規制するガイドレール43と、形成された層P1を支持するステージ41と、ステージ41を取り囲む側面支持部(枠体)45とを有している。

0303

先に形成された層P1の上に、新たな層P1を形成するのに際して、先に形成された層P1を、側面支持部45に対して相対的に下方に移動させる。これにより、新たに形成される層P1の厚さが規定される。

0304

特に、本実施形態では、ステージ41は、先に形成された層P1の上に、新たな層P1を形成するのに際して、駆動制御部22からの指令により所定量だけ順次下降する。このように、ステージ41がZ軸方向(上下方向)に移動可能に構成されていることにより、新たな層P1の形成に際して、層P1の厚さを調整するために移動させるべき部材の数を減らすことができるため、造形物製造装置100の構成をより単純なものとすることできる。

0305

ステージ41は、表面(層形成用組成物P1’が付与される部位)が平坦なものである。

0306

これにより、厚さの均一性の高い層P1を容易かつ確実に形成することができる。また、製造される造形物P10において、不本意な変形等が生じることを効果的に防止することができる。

0307

ステージ41は、高強度の材料で構成されたものであるのが好ましい。ステージ41の構成材料としては、例えば、ステンレス鋼等の各種金属材料等が挙げられる。

0308

また、ステージ41の表面(層形成用組成物P1’が付与される部位)には、表面処理が施されていてもよい。これにより、例えば、層形成用組成物P1’の構成材料や組成物P12の構成材料がステージ41に付着してしまうことをより効果的に防止したり、ステージ41の耐久性をより優れたものとし、造形物P10のより長期間にわたる安定的な生産を図ったりすることができる。ステージ41の表面の表面処理に用いられる材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等が挙げられる。また、ステージ41は、例えば、ポリイミド等の配向処理が施された材料を用いることができる。これにより、前述したような効果が得られる。

0309

スキージー42は、Y軸方向に延在する長手形状を有するものであり、下部先端った刃状の形状を有するブレードを備えている。

0310

ブレードのY軸方向の長さは、ステージ41(造形領域)の幅(Y軸方向の長さ)以上のものである。

0311

なお、造形物製造装置100は、スキージー42による層形成用組成物P1’の拡散が円滑に行えるように、ブレードに微小振動を与えるバイブレーション機構(図示せず)を備えていてもよい。

0312

側面支持部45は、ステージ41上に形成された層P1の側面を支持する機能を有する。また、層P1の形成時には、層P1の面積を規定する機能も有している。

0313

また、側面支持部45の表面(層形成用組成物P1’と接触しうる部位)には、表面処理が施されていてもよい。これにより、例えば、層形成用組成物P1’の構成材料や組成物P12の構成材料が側面支持部45に付着してしまうことをより効果的に防止したり、側面支持部45の耐久性をより優れたものとし、造形物P10のより長期間にわたる安定的な生産を図ったりすることができる。また、先に形成された層P1を側面支持部45に対して相対的に下方に移動させる際に、層P1に不本意な乱れが生じることを効果的に防止することができる。その結果、最終的に得られる造形物P10の寸法精度、信頼性をより優れたものとすることができる。側面支持部45の表面の表面処理に用いられる材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等が挙げられる。

0314

液状組成物付与手段(液状組成物吐出部)5は、層P1に液状の組成物P12を付与するものである。

0315

このような液状組成物付与手段5を備えることにより、造形物P10の機械的強度を容易かつ確実に優れたものとすることができる。

0316

特に、本実施形態では、液状組成物付与手段5が、インクジェット法により液状の組成物P12を吐出する液状組成物吐出部である。

0317

これにより、微細なパターンで液状の組成物P12を付与することができ、微細な構造を有する造形物P10であってもより生産性良く製造することができる。

0318

液滴吐出方式(インクジェット法の方式)としては、ピエゾ方式や、液状の組成物P12を加熱して発生した泡(バブル)により液状の組成物P12を吐出させる方式等を用いることができるが、組成物P12の構成成分の変質のし難さ等の観点から、ピエゾ方式が好ましい。

0319

液状組成物吐出部(液状組成物付与手段)5は、駆動制御部22からの指令により、各層P1において形成すべきパターン、層P1の各部において付与する組成物P12の量が制御されている。液状組成物吐出部(液状組成物付与手段)5による組成物P12の吐出パターン、吐出量等は、スライスデータに基づいて決定される。

0320

エネルギー線照射手段(固化手段、結合形成手段)6は、層P1に付与された液状の組成物P12を固化(硬化)させるためのエネルギー線を照射するものである。

0321

特に、図示の構成では、液状組成物吐出部(液状組成物付与手段)5の走査方向の前後に、エネルギー線照射手段(固化手段、結合形成手段)6が設けられている。

0322

これにより、往路、復路のいずれにおいても、エネルギー線照射手段(固化手段、結合形成手段)6による接合形成を行うことができるため、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができる。

0323

≪第2実施形態≫
次に、本発明の造形物の製造に用いる製造装置(造形物製造装置)の第2実施形態について説明する。

0324

図6は、本発明の造形物の製造に用いる製造装置の第2実施形態を模式的に示す断面図である。以下の説明では、前述した実施形態との相違点について中心的に説明し、同様の事項についての説明は省略する。

0325

造形物製造装置100は、実体部形成用インクP16’および支持部形成用インクP17’を用いて、層P1を繰り返し成形し積層することにより、造形物(三次元造形物)P10を製造するものである。

0326

図6に示すように、造形物製造装置100は、制御部2と、ステージ41と、液状の組成物としての実体部形成用インクP16’を吐出する実体部形成用インク付与手段8と、支持部形成用インクP17’を吐出する支持部形成用インク付与手段9と、実体部形成用インクP16’および支持部形成用インクP17’を硬化させるためのエネルギー線を照射するエネルギー線照射手段(固化手段、結合形成手段)6とを有している。

0327

実体部形成用インク付与手段8は、インクジェット法により、実体部形成用インクP16’を吐出するものである。

0328

このような実体部形成用インク付与手段8を備えることにより、微細なパターンで所望の部位に所望の量だけ実体部形成用インクP16’を付与することができ、微細な構造を有する造形物P10であってもより生産性良く製造することができる。

0329

液滴吐出方式(インクジェット法の方式)としては、ピエゾ方式や、インクを加熱して発生した泡(バブル)によりインクを吐出させる方式等を用いることができるが、インクの構成成分の変質のし難さ等の観点から、ピエゾ方式が好ましい。

0330

実体部形成用インク付与手段8は、駆動制御部22からの指令により、形成すべきパターン、付与する実体部形成用インクP16’の量等が制御されている。実体部形成用インク付与手段8による実体部形成用インクP16’の吐出パターン、吐出量等は、スライスデータに基づいて決定される。

0331

これにより、必要十分な量の実体部形成用インクP16’を目的の部位に付与することができ、所望のパターンの実体部P16を確実に形成することができ、造形物P10の寸法精度、機械的強度をより確実に優れたものとすることができる。また、実体部形成用インクP16’が着色剤を含むものである場合、所望の色調、模様等を確実に得ることができる。

0332

実体部形成用インク付与手段8は、ステージに対して、相対的に、X軸方向、Y軸方向に移動可能になっているとともに、Z軸方向にも移動可能となっている。

0333

これにより、層P1を積層していった場合でも、実体部形成用インク付与手段8のノズル面(吐出部先端)と実体部形成用インクP16’の着弾部との距離を所定の値に保つことができる。

0334

支持部形成用インク付与手段9は、インクジェット法により、支持部形成用インクP17’を吐出するものである。

0335

このような支持部形成用インク付与手段9を備えることにより、微細なパターンで所望の部位に所望の量だけ支持部形成用インクP17’を付与することができ、製造すべき造形物P10が微細な構造を有するものであっても、所望の部位に所望の大きさ、形状の支持部P17を形成することができ、造形物P10の表面形状、外観をより確実に制御することができる。また、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができる。

0336

支持部形成用インク付与手段9についての、液滴吐出方式(インクジェット法の方式)、制御、駆動等については、前述した実体部形成用インク付与手段8と同様である。

0337

なお、図中には示していないが、造形物製造装置100は、支持部P17を除去する支持部除去手段や、支持部P17が除去された造形物P10を乾燥する乾燥手段を備えるものであってもよい。

0338

支持部除去手段としては、例えば、機械的に支持部P17を破壊・除去するものや、前述したような液体を収納し、仮成形体P10’を浸漬する槽や、前述したような液体を仮成形体P10’に向けて噴霧する液体噴霧手段や、前述したような液体を仮成形体P10’に塗布する液体塗布手段等が挙げられる。

0339

乾燥手段としては、例えば、前述したような加熱した気体や乾燥した気体を供給するものや、造形物P10が収納された空間を減圧する減圧手段等が挙げられる。

0340

また、造形物製造装置は、前述した工程のうち少なくとも一部を行うものであってもよく、前述した工程のうちの一部は、造形物製造装置を用いないで行うものであってもよい。

0341

<組成物(層形成用組成物)>
次に、前述した造形物(三次元造形物)の製造方法の実施形態で用いた組成物(層形成用組成物)について詳細に説明する。

0342

[第1実施形態]
以下、前述した第1実施形態の製造方法、造形物製造装置で説明したような、粒子を含む層形成用組成物(粒子含有組成物)P1’について説明する。

0343

層形成用組成物(粒子含有組成物)P1’は、少なくとも、複数個の粒子を含む三次元造形用粉末を含むものである。

0344

(三次元造形用粉末(粒子))
三次元造形用粉末を構成する粒子の構成材料としては、例えば、無機材料有機材料、これらの複合体等が挙げられる。

0345

粒子を構成する無機材料としては、例えば、各種金属金属化合物等が挙げられる。金属化合物としては、例えば、シリカアルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコン酸化錫酸化マグネシウムチタン酸カリウム等の各種金属酸化物;水酸化マグネシウム水酸化アルミニウム水酸化カルシウム等の各種金属水酸化物窒化珪素窒化チタン窒化アルミ等の各種金属窒化物炭化珪素炭化チタン等の各種金属炭化物;硫化亜鉛等の各種金属硫化物;炭酸カルシウム炭酸マグネシウム等の各種金属の炭酸塩硫酸カルシウム硫酸マグネシウム等の各種金属の硫酸塩;ケイ酸カルシウムケイ酸マグネシウム等の各種金属のケイ酸塩リン酸カルシウム等の各種金属のリン酸塩ホウ酸アルミニウムホウ酸マグネシウム等の各種金属のホウ酸塩や、これらの複合化物石膏(硫酸カルシウムの各水和物、硫酸カルシウムの無水物)等が挙げられる。

0346

粒子を構成する有機材料としては、例えば、合成樹脂天然高分子等が挙げられ、より具体的には、ポリエチレン樹脂ポリプロピレンポリエチレンオキサイドポリプロピレンオキサイドポリエチレンイミンポリスチレン;ポリウレタン;ポリウレア;ポリエステル;シリコーン樹脂アクリルシリコーン樹脂ポリメタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとする重合体;メタクリル酸メチルクロスポリマー等の(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとするクロスポリマーエチレンアクリル酸共重合樹脂等);ナイロン12ナイロン6共重合ナイロン等のポリアミド樹脂;ポリイミド;セルロース;カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体;ゼラチンデンプンキチンキトサン等が挙げられる。

0347

中でも、粒子がセルロースやセルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース等)で構成されたものである場合、粒子と組成物(インク)P12中に含まれるセルロース誘導体との親和性をより優れたものとすることができ、最終的に得られる造形物P10の機械的強度、耐久性、信頼性を優れたものとすることができる。また、層P1に組成物P12を付与する際に、層P1が組成物P12を過剰にはじいてしまったりすること等を効果的に防止することができる。その結果、所望のパターンの結合部(実体部)P13をより確実に形成することができ、造形物P10の寸法精度をより確実により優れたものとすることができる。

0348

三次元造形用粉末を構成する粒子は、疎水化処理親水化処理等の表面処理が施されたものであってもよい。

0349

三次元造形用粉末を構成する粒子の平均粒径は、特に限定されないが、1μm以上25μm以下であるのが好ましく、1μm以上15μm以下であるのがより好ましい。

0350

これにより、造形物P10の機械的強度をより優れたものとすることができるとともに、製造される造形物P10における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、造形物P10の寸法精度をより優れたものとすることができる。また、三次元造形用粉末の流動性、三次元造形用粉末を含む層形成用組成物(粒子含有組成物)P1’の流動性をより優れたものとし、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができる。

0351

三次元造形用粉末を構成する粒子のDmaxは、3μm以上40μm以下であるのが好ましく、5μm以上30μm以下であるのがより好ましい。これにより、造形物P10の機械的強度をより優れたものとすることができるとともに、製造される造形物P10における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、造形物P10の寸法精度をより優れたものとすることができる。また、三次元造形用粉末の流動性、三次元造形用粉末を含む層形成用組成物(粒子含有組成物)P1’の流動性をより優れたものとし、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができる。

0352

三次元造形用粉末を構成する粒子は、いかなる形状を有するものであってもよいが、球形状をなすものであるのが好ましい。これにより、三次元造形用粉末の流動性、三次元造形用粉末を含む層形成用組成物(粒子含有組成物)P1’の流動性をより優れたものとし、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができるとともに、製造される造形物P10における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、造形物P10の寸法精度をより優れたものとすることができる。

0353

層形成用組成物(粒子含有組成物)P1’中における三次元造形用粉末の含有率は、8質量%以上95質量%以下であるのが好ましく、10質量%以上75質量%以下であるのがより好ましい。これにより、層形成用組成物(粒子含有組成物)P1’の流動性を十分に優れたものとしつつ、最終的に得られる造形物P10の機械的強度をより優れたものとすることができる。

0354

(溶媒)
層形成用組成物P1’は、前述したような成分に加えて、揮発性の溶媒を含むものであってもよい。

0355

これにより、層形成用組成物P1’中において、前述したような粒子を好適に分散させることができ、好適に層形成用組成物P1’をペースト状のものとすることができ、層形成用組成物P1’の流動性を安定的に優れたものとし、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができる。

0356

層形成用組成物P1’が後述するバインダーを含むものである場合、溶媒は、当該バインダーを溶解するものであるのが好ましい。これにより、層形成用組成物P1’の流動性を良好なものとすることができ、層形成用組成物P1’を用いて形成される層P1の厚さの不本意なばらつきをより効果的に防止することができる。また、溶媒が除去された状態の層P1を形成した際に、層P1全体にわたって、より高い均一性で、バインダーを粒子に付着させることができ、不本意な組成のむらが発生するのをより効果的に防止することができる。このため、最終的に得られる造形物P10の各部位での機械的強度の不本意なばらつきの発生をより効果的に防止することができ、造形物P10の信頼性をより高いものとすることができる。

0357

層形成用組成物P1’を構成する溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール性溶媒メチルエチルケトンアセトン等のケトン系溶媒エチレングリコールモノエチルエーテルエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル系溶媒;プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート、プロピレングリコール1−モノエチルエーテル2−アセタート等のグリコールエーテルアセテート系溶媒ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0358

中でも、層形成用組成物P1’は、水系溶媒を含むものであるのが好ましく、水を含むものであるのがより好ましい。

0359

これにより、層形成用組成物P1’の流動性、層形成用組成物P1’を用いて形成される層P1の組成の均一性をより優れたものとすることができる。また、水は層P1の形成後の除去が容易であるとともに、造形物P10中に残存した場合においても悪影響を与えにくい。また、人体に対する安全性、環境問題の観点等からも有利である。また、層形成用組成物P1’が後に詳述するバインダーとして水溶性樹脂を含む場合に、層形成用組成物P1’中において、当該水溶性樹脂をより好適な溶解状態することができ、後に詳述するようなバインダー(水溶性樹脂)を含むことによる効果がより効果的に発揮される。

0360

水系溶媒は、水に対する溶解性の高い溶媒であればよいが、具体的には、例えば、25℃における水に対する溶解度(水100gに溶解可能な質量)が30[g/100g水]以上のものであるのが好ましく、50[g/100g水]以上のものであるのがより好ましい。

0361

層形成用組成物P1’が溶媒を含むものである場合、層形成用組成物P1’中における溶媒の含有率は、5質量%以上92質量%以下であるのが好ましく、25質量%以上89質量%以下であるのがより好ましい。

0362

これにより、前述したような溶媒を含むことによる効果がより顕著に発揮されるとともに、造形物P10の製造過程において溶媒を短時間で容易に除去することができるため、造形物P10の生産性向上の観点から有利である。

0363

特に、層形成用組成物P1’が溶媒として水を含むものである場合、層形成用組成物P1’中における水の含有率は、18質量%以上92質量%以下であるのが好ましく、47質量%以上90質量%以下であるのがより好ましい。
これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。

0364

層形成用組成物P1’が溶媒を含むものである場合、当該溶媒は、組成物P12の付与前に、層P1を構成する層形成用組成物P1’から除去されるものであるのが好ましい。

0365

これにより、層P1の形状の安定性が向上するとともに、前記溶媒が組成物P12の構成材料(例えば、セルロース誘導体や液晶性溶媒等)との親和性が低いものであっても、層P1における組成物P12の不本意なはじき等をより効果的に防止することができ、より容易かつより確実に、所望のパターンで組成物P12を付与することができる。

0366

なお、層形成用組成物P1’を構成する溶媒を、組成物P12の付与前に、層P1を構成する層形成用組成物P1’から除去する場合、前記溶媒は、層P1から完全に除去するものであってもよいし、その一部のみを除去するものであってもよい。このような場合であっても、前述したような効果が発揮される。

0367

(バインダー)
層形成用組成物P1’は、バインダーを含むものであってもよい。

0368

これにより、層形成用組成物P1’を用いて形成された層P1(特に、溶媒が除去された状態の層P1)において、複数個の粒子を好適に結合(仮固定)することができ、粒子の不本意な飛散等を効果的に防止することができる。これにより、作業者の安全や、製造される造形物P10の寸法精度のさらなる向上を図ることができる。

0369

層形成用組成物P1’がバインダーを含むものである場合、層形成用組成物P1’において、バインダーは溶媒に溶解しているものであるのが好ましい。

0370

これにより、層形成用組成物P1’の流動性をより良好なものとすることができ、層形成用組成物P1’を用いて形成される層P1の厚さの不本意なばらつきをより効果的に防止することができる。また、溶媒が除去された状態の層P1を形成した際に、層P1全体にわたって、より高い均一性で、バインダーを粒子に付着させることができ、不本意な組成のむらが発生するのをより効果的に防止することができる。このため、最終的に得られる造形物P10の各部位での機械的強度の不本意なばらつきの発生をより効果的に防止することができ、造形物P10の信頼性をより高いものとすることができる。

0371

バインダーとしては、層形成用組成物P1’を用いて形成された層P1(特に、溶媒が除去された状態の層P1)において複数個の粒子を仮固定する機能を有するものであればよいが、水溶性樹脂を好適に用いることができる。

0372

水溶性樹脂を含むことにより、層形成用組成物P1’が溶媒として水系溶媒(特に、水)を含む場合に、層形成用組成物P1’中にバインダー(水溶性樹脂)を溶解状態で含ませることができ、層形成用組成物P1’の流動性、取り扱い性(取り扱いの容易性)をより優れたものとすることができる。その結果、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができる。

0373

また、造形物P10の製造過程において層P1の組成物P12が付与されなかった部位を、水系溶媒(特に、水)を付与することにより、容易かつ効率よく除去することができる。その結果、造形物P10の生産性をより優れたものとすることができる。また、層の除去されるべき部位が、最終的に得られた造形物P10に付着、残存することを容易かつ確実に防止することができるため、造形物P10の寸法精度をより優れたものとすることができる。

0374

以下、バインダーとしての水溶性樹脂について中心に説明する。
水溶性樹脂は、少なくともその一部が水系溶媒に可溶なものであればよいが、例えば、25℃における水に対する溶解度(水100gに溶解可能な質量)が5[g/100g水]以上のものであるのが好ましく、10[g/100g水]以上のものであるのがより好ましい。

0375

水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコールPVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリカプロラクトンジオールポリアクリル酸ナトリウムポリアクリルアミド変性ポリアミド、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドとのランダム共重合ポリマー等の合成ポリマーコーンスターチマンナンペクチン寒天アルギン酸デキストランにかわ、ゼラチン等の天然ポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースでんぷん酸化でんぷん、変性でんぷん等の半合成ポリマー等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0376

中でも、バインダーとしての水溶性樹脂がポリビニルアルコールである場合、造形物P10の機械的強度をより優れたものとすることができる。また、ケン化度重合度の調整により、バインダーの特性(例えば、水溶性耐水性等)や層形成用組成物P1’の特性(例えば、粘度、粒子の固定力濡れ性等)をより好適に制御することができる。このため、多様な造形物P10の製造により好適に対応することができる。また、ポリビニルアルコールは、各種水溶性樹脂の中でも、安価で、かつ、供給が安定したものである。このため、生産コストを抑制しつつ、安定的な造形物P10の製造を行うことができる。

0377

バインダーとしての水溶性樹脂がポリビニルアルコールを含むものである場合、当該ポリビニルアルコールのケン化度は、85以上90以下であるのが好ましい。これにより、水系溶媒(特に、水)に対するポリビニルアルコールの溶解度の低下を抑制することができる。そのため、層形成用組成物P1’が水系溶媒(特に、水)を含むものである場合に、隣接する層P1間の接着性の低下をより効果的に抑制することができる。

0378

バインダーとしての水溶性樹脂がポリビニルアルコールを含むものである場合、当該ポリビニルアルコールの重合度は、300以上1000以下であるのが好ましい。これにより、層形成用組成物P1’が水系溶媒(特に、水)を含むものである場合に、各層P1の機械的強度や隣接する層P1間の接着性をより優れたものとすることができる。

0379

また、バインダーとしての水溶性樹脂がポリビニルピロリドン(PVP)である場合、以下のような効果が得られる。すなわち、ポリビニルピロリドンは、ガラス、金属、プラスチック等の各種材料に対する接着性に優れているため、層P1のうち組成物P12が付与されない部分の強度・形状の安定性をより優れたものとし、最終的に得られる造形物P10の寸法精度をより優れたものとすることができる。また、ポリビニルピロリドンは、水に対して高い溶解性を示すため、未結合粒子除去工程(造形終了後)において、各層P1を構成する粒子のうち、液晶性溶媒の反応生成物等により結合していないものを容易かつ確実に除去することができる。また、ポリビニルピロリドンは、前述したような三次元造形用粉末との親和性が適度なものであるため、粒子の表面に対する濡れ性は比較的高いものとなる。このため、前述したような仮固定の機能をより効果的に発揮することができる。また、ポリビニルピロリドンは、各種着色剤との親和性に優れているため、組成物付与工程(インク付与工程)において着色剤を含む組成物P12を用いた場合に、着色剤が不本意に拡散してしまうのを効果的に防止することができる。また、ペースト状の層形成用組成物P1’がポリビニルピロリドンを含むものであると、層形成用組成物P1’中に泡が巻き込まれてしまうことを効果的に防止することができ、層形成工程において、泡の巻き込みによる欠陥が発生するのを効果的により防止することができる。

0380

バインダーとしての水溶性樹脂がポリビニルピロリドンを含むものである場合、当該ポリビニルピロリドンの重量平均分子量は、10000以上1700000以下であるのが好ましく、30000以上1500000以下であるのがより好ましい。
これにより、前述した機能をより効果的に発揮することができる。

0381

また、水溶性樹脂がポリカプロラクトンジオールである場合、層形成用組成物P1’を好適にペレット状とすることができ、粒子の不本意な飛散等をより効果的に防止することができ、層形成用組成物P1’の取扱い性(取り扱いの容易性)が向上し、作業者の安全や、製造される造形物P10の寸法精度の向上を図ることができるとともに、比較的低い温度で溶融させることができるため、造形物P10の生産に要するエネルギーコストを抑制することができるとともに、造形物P10の生産性を十分に優れたものとすることができる。

0382

バインダーとしての水溶性樹脂がポリカプロラクトンジオールを含むものである場合、当該ポリカプロラクトンジオールの重量平均分子量は、10000以上1700000以下であるのが好ましく、30000以上1500000以下であるのがより好ましい。
これにより、前述した機能をより効果的に発揮することができる。

0383

層形成用組成物P1’中において、バインダーは、層形成工程において、液状の状態(例えば、溶解状態、溶融状態等)をなすものであるのが好ましい。

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