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技術 異形樹脂微粒子およびその製造方法

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 崎村友男藤本信吾
出願日 2015年3月26日 (5年10ヶ月経過) 出願番号 2015-063771
公開日 2016年10月20日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2016-183238
状態 特許登録済
技術分野 高分子物質の処理方法 マイクロカプセルの製造 多孔性物品の製造および廃物の回収・処理
主要キーワード ビーチボール 両凸面レンズ 平均最大径 膜状体 白色材 単官能ビニル単量体 自動画像処理 保護コロイド能
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年10月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

大きな比表面積を有する略球冠状異形樹脂微粒子およびその製造方法の提供。

解決手段

異形樹脂微粒子は、樹脂よりなる略球冠状の膜状体からなり、当該膜状体の表面に褶曲部が形成されてなることを特徴とする。本発明の異形樹脂微粒子の製造方法は、上記の異形樹脂微粒子の製造方法であって、疎水性溶媒に少なくとも重合性単量体を溶解または分散させた油相液を、水系媒体中において分散させて油滴を形成させる工程と、前記疎水性溶媒の沸点よりも低い温度において前記重合性単量体を重合する工程と、前記疎水性溶媒の沸点よりも高い温度に昇温して当該疎水性溶媒を気化させることによって発泡させる工程とを有することを特徴とする。

概要

背景

従来、光拡散特性反射特性密着性吸油性緩衝性などの向上を目的に、ゴルフボール状、半球状、マッシュルーム形状、真球一部欠損形状、両凸面レンズ状、赤血球状、おわん状、楕円球状短針状、規則的なシワ構造を有する球状などの、種々の異形樹脂微粒子の製造方法が提案されている(例えば特許文献1〜4参照。)。
このような異形の樹脂微粒子は、例えば、光拡散特性が向上された形状のものは光拡散シート塗料における艶消し材として有用であり、反射特性が向上された形状のものは塗料や紙コーティング剤白色材として有用である。そして、比表面積の大きな異形の樹脂微粒子は、軽量化材金属触媒担持体などとして有効に用いることができ、さらに金属酸化物によって被覆することによって電磁散乱材としても有用である。

しかしながら、上記の特許文献に開示された製造方法によって得られる樹脂微粒子は、異形性が高いとは言えず、従って例えば比表面積が十分に大きいとは言えない。これは、樹脂は一般的に柔軟で結晶性が低いために熱力学的に安定な真球状になり易く、従って、樹脂を微粒子化すると真球状に近くなり易いためであると考えられる。

概要

大きな比表面積を有する略球冠状の異形樹脂微粒子およびその製造方法の提供。 異形樹脂微粒子は、樹脂よりなる略球冠状の膜状体からなり、当該膜状体の表面に褶曲部が形成されてなることを特徴とする。本発明の異形樹脂微粒子の製造方法は、上記の異形樹脂微粒子の製造方法であって、疎水性溶媒に少なくとも重合性単量体を溶解または分散させた油相液を、水系媒体中において分散させて油滴を形成させる工程と、前記疎水性溶媒の沸点よりも低い温度において前記重合性単量体を重合する工程と、前記疎水性溶媒の沸点よりも高い温度に昇温して当該疎水性溶媒を気化させることによって発泡させる工程とを有することを特徴とする。

目的

本発明は、以上の事情に基づいてなされたものであって、その目的は、大きな比表面積を有する略球冠状の異形樹脂微粒子およびその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

樹脂よりなる略球冠状膜状体からなり、当該膜状体の表面に褶曲部が形成されてなることを特徴とする異形樹脂微粒子

請求項2

請求項1に記載の異形樹脂微粒子の製造方法であって、疎水性溶媒に少なくとも重合性単量体を溶解または分散させた油相液を、水系媒体中において分散させて油滴を形成させる工程と、前記疎水性溶媒の沸点よりも低い温度において前記重合性単量体を重合する工程と、前記疎水性溶媒の沸点よりも高い温度に昇温して当該疎水性溶媒を気化させることによって発泡させる工程とを有することを特徴とする異形樹脂微粒子の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、異形樹脂微粒子およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、光拡散特性反射特性密着性吸油性緩衝性などの向上を目的に、ゴルフボール状、半球状、マッシュルーム形状、真球一部欠損形状、両凸面レンズ状、赤血球状、おわん状、楕円球状短針状、規則的なシワ構造を有する球状などの、種々の異形の樹脂微粒子の製造方法が提案されている(例えば特許文献1〜4参照。)。
このような異形の樹脂微粒子は、例えば、光拡散特性が向上された形状のものは光拡散シート塗料における艶消し材として有用であり、反射特性が向上された形状のものは塗料や紙コーティング剤白色材として有用である。そして、比表面積の大きな異形の樹脂微粒子は、軽量化材金属触媒担持体などとして有効に用いることができ、さらに金属酸化物によって被覆することによって電磁散乱材としても有用である。

0003

しかしながら、上記の特許文献に開示された製造方法によって得られる樹脂微粒子は、異形性が高いとは言えず、従って例えば比表面積が十分に大きいとは言えない。これは、樹脂は一般的に柔軟で結晶性が低いために熱力学的に安定な真球状になり易く、従って、樹脂を微粒子化すると真球状に近くなり易いためであると考えられる。

先行技術

0004

特許第4918963号公報
特開2011−162715号公報
特許第5460262号公報
特許第3700997号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、以上の事情に基づいてなされたものであって、その目的は、大きな比表面積を有する略球冠状の異形樹脂微粒子およびその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明の異形樹脂微粒子は、樹脂よりなる略球冠状の膜状体からなり、
当該膜状体の表面に褶曲部が形成されてなることを特徴とする。

0007

本発明の異形樹脂微粒子の製造方法は、上記の異形樹脂微粒子の製造方法であって、
疎水性溶媒に少なくとも重合性単量体を溶解または分散させた油相液を、水系媒体中において分散させて油滴を形成させる工程と、
前記疎水性溶媒の沸点よりも低い温度において前記重合性単量体を重合する工程と、
前記疎水性溶媒の沸点よりも高い温度に昇温して当該疎水性溶媒を気化させることによって発泡させる工程とを有することを特徴とする。

発明の効果

0008

本発明の異形樹脂微粒子によれば、全体的に略球冠状を有し、さらにその表面に褶曲部が形成された形状を有するので、十分に大きな比表面積が得られる。

0009

本発明の異形樹脂微粒子の製造方法によれば、上記の異形樹脂微粒子を容易に製造することができる。

図面の簡単な説明

0010

実施例1に係る異形樹脂微粒子の表面を示すSEM写真である。

0011

以下、本発明について詳細に説明する。

0012

〔異形樹脂微粒子〕
本発明の異形樹脂微粒子は、樹脂よりなる略球冠状の膜状体からなり、当該膜状体の表面に褶曲部が形成されてなるものであり、具体的には萎んだビーチボールのような、内表面および外表面にそれぞれ皺が寄った状態が形成された状粒子である。

0013

膜状体を構成する樹脂(以下、「膜状体樹脂」ともいう。)は、重合性単量体を重合することによって得られる重合体からなる。

0014

〔膜状体樹脂〕
膜状体樹脂としては、例えばスチレン樹脂アクリル樹脂塩化ビニル樹脂スチレンアクリル樹脂などが挙げられる。
膜状体樹脂は、架橋構造を含むものであることが好ましい。

0015

〔異形樹脂微粒子の平均最大径
本発明に係る異形樹脂微粒子の平均最大径は、例えば1〜100μmとすることができる。この平均最大径は、後述する製造方法における油滴の大きさを調整することによって制御することができる。

0016

異形樹脂微粒子の平均最大径は、走査型電子顕微鏡「JSM−7500F」(日本電子社製)により5万倍の拡大写真を撮影し、当該写真をスキャナーにより取り込んだ写真画像について、自動画像処理解析装置「LUZEXAPソフトウエアバージョンVer.1.32)」(ニレコ社製)を使用して異形樹脂微粒子について2値化処理し、その表面に褶曲部が形成された略球冠状の異形樹脂微粒子の任意の100個についての最大径を算出し、その平均値とした。ここで最大径とは、異形樹脂微粒子の画像を2本の平行線で挟んだときの最大の距離をいう。

0017

〔異形樹脂微粒子の製造方法〕
本発明の異形樹脂微粒子の製造方法は、疎水性溶媒に少なくとも重合性単量体を溶解または分散させた油相液を、水系媒体中において分散させて油滴を形成させる工程と、疎水性溶媒の沸点よりも低い温度において重合性単量体を重合する工程と、疎水性溶媒の沸点よりも高い温度に昇温して当該疎水性溶媒を気化させることによって発泡させる工程とを有する方法である。

0018

本発明の異形樹脂微粒子の製造方法の一例を具体的に示すと、
(1)疎水性溶媒に膜状体樹脂を形成するための重合性単量体と必要に応じて油溶性重合開始剤とを溶解または分散させた油相液を調製する油相液調製工程、
(2)必要に応じて水溶性重合開始剤界面活性剤を溶解させた水系媒体中に油相液を分散させて油滴を形成する油滴形成工程、
(3)重合性単量体を重合させて重合粒子を形成する重合工程、
(4)疎水性溶媒を気化させることによって発泡させて重合粒子を変形させて異形樹脂微粒子を形成する発泡工程
(5)水系媒体から異形樹脂微粒子を濾別し、当該異形樹脂微粒子から界面活性剤などを除去する洗浄工程、
(6)洗浄処理された異形樹脂微粒子を乾燥する乾燥工程
から構成される。

0019

(1)油相液調製工程
油相液は、疎水性溶媒中に膜状体樹脂を形成するための重合性単量体を溶解または分散させ、さらに必要に応じて油溶性重合開始剤を添加することによって調製される。

0020

〔疎水性溶媒〕
疎水性溶媒としては、水への溶解性が極めて低く、従って水系媒体中において油滴を形成することができ、沸点が膜状体樹脂を形成するための重合性単量体の重合温度よりも高く、さらに、水系媒体の沸点よりも低いことが必要であり、水系媒体として例えば水を用いる場合には、水よりも沸点が低い、例えば沸点が40〜90℃のものを用いることが好ましい。このような疎水性溶媒としては、例えばシクロヘキサンヘキサンなどの炭化水素化合物ジクロロメタンなどの塩化炭化水素化合物などを用いることができる。これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。

0021

膜状体樹脂を形成するための重合性単量体としては、例えば膜状体樹脂としてビニル樹脂を用いる場合、膜状体樹脂を形成するべき重合性単量体としては、以下のものが挙げられる。
<1>スチレン系単量体
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレンなど。
<2>(メタアクリル酸エステル系単量体
メチルアクリレートエチルアクリレート、n−プロピルアクリレートイソプロピルアクリレートn−ブチルアクリレートイソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレートラウリルアクリレート、フェニルアクリレートフェニル、メチルメタクリレートエチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレートイソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレートn−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレートラウリルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレートなど。
<3>オレフィン類
エチレンプロピレンイソブチレンなど。
<4>ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル酢酸ビニルベンゾエ酸ビニルなど。
<5>ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテルビニルエチルエーテルなど。
<6>ビニルケトン類
ビニルメチルケトンビニルエルケトン、ビニルヘキシルケトンなど。
<7>N−ビニル化合物
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなど。
<8>その他
ブタジエンビニルナフタレンビニルピリジンなどのビニル化合物類、アクリロニトリルメタクリロニトリルアクリルアミドメタクリルアミドなどのアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体無水マレイン酸など。

0022

膜状体樹脂を形成するための重合性単量体としては、1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができるが、架橋構造を含む膜状体樹脂を得るために、多官能重合性単量体を併用することが好ましい。
例えば膜状体樹脂がビニル樹脂である場合は、上記のスチレン系単量体や(メタ)アクリル酸エステル系単量体などの単官能ビニル単量体と共に、多官能重合性単量体として以下の多官能ビニル単量体を使用することが好ましい。
<9>多官能ビニル単量体
ジビニルベンゼンエチレングリコールジメタクリレートエチレングリコールジアクリレートジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレートトリエチレングリコールジメタクリレートトリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートヘキシレングリコールジメタクリレート、ヘキシレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリメチロールプロパンなどの3級以上のアルコールのジメタクリレートおよびトリメタクリレートなど。
このような多官能重合性単量体を使用することによって、水系媒体からの濾別時に異形樹脂微粒子同士が融着することを抑止することができる。

0023

膜状体樹脂を形成するための重合性単量体全体における多官能重合性単量体の割合(共重合比)は、例えば0.1〜99質量%とされ、好ましくは1〜80質量%とされる。

0024

油相液において、膜状体樹脂を形成するための重合性単量体の含有割合は、疎水性溶媒100質量部に対して1〜100質量部であることが好ましい。

0025

〔油溶性重合開始剤〕
重合開始剤として油溶性重合開始剤を用いる場合においては、疎水性溶媒の沸点よりも低い温度で重合開始能を発揮することができるものであればよく、例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルなどのアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキサイドメチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネートクメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイドジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシルプロパントリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などを用いることができる。
これらの中でも、重合時間を短いものとすることができる観点から、10時間半減期温度が疎水性溶媒の沸点以下であるものを用いることが好ましい。
これらの油溶性重合開始剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0026

(2)油滴形成工程
油滴形成工程は、例えば具体的には、臨界ミセル濃度CMC)以下の界面活性剤を含有し、さらに水溶性重合開始剤が添加された水系媒体中に、膜状体樹脂を形成するための重合性単量体を含有する油相液を添加し、機械的エネルギーを加えて油滴を形成させることによって行われる。
油滴の形成は、油溶性重合開始剤および水溶性重合開始剤においてラジカルを発生させない低い温度で行われることが必要とされ、例えば室温で行われることが好ましい。

0027

〔水系媒体〕
本発明において、水系媒体とは、水50〜100質量%と、水溶性有機溶媒0〜50質量%とからなるものをいう。水溶性の有機溶媒としては、水と混合して水系媒体としたときに膜状体樹脂、当該膜状体樹脂を形成するための重合性単量体および油溶性重合開始剤を溶解しないものであれば限定されず、メタノールエタノールイソプロパノールブタノールアセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランなどを用いることができる。
水系媒体としては、環境適性や安全性に優れていることから、有機溶媒を含有しない水が好ましく用いられる。

0028

〔界面活性剤〕
水系媒体中に界面活性剤を含有させる場合において、界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤ノニオン系界面活性剤を用いることが好ましい。

0029

アニオン系界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムアリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール6−スルホン酸ナトリウムオルトカルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチルトリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩ドデシル硫酸ナトリウムテトラデシル硫酸ナトリウムペンタデシル硫酸ナトリウムオクチル硫酸ナトリウムなどの硫酸エステル塩オレイン酸ナトリウムラウリン酸ナトリウムカプリン酸ナトリウムカプリル酸ナトリウムカプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムオレイン酸カルシウムなどの脂肪酸塩などが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリエチレンオキサイドポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドなどの組み合わせ、ポリエチレングリコール高級脂肪酸とのエステルアルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステルなどを挙げることができる。
これらの界面活性剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記界面活性剤の代わりに、ポリビニルアルコールポリビニルピロリドンなどの保護コロイド能を有する物質を用いることができる。

0030

〔水溶性重合開始剤〕
重合開始剤として水溶性重合開始剤を用いる場合においては、疎水性溶媒の沸点よりも低い温度で重合開始能を発揮することができるものであればよく、過硫酸カリウムペルオキソ二硫酸カリウム過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシア吉草酸およびその塩、過酸化水素などを用いることができる。
これらの中でも、重合時間を短いものとすることができる観点から、10時間半減期温度が疎水性溶媒の沸点以下であるものを用いることが好ましい。
これらの水溶性重合開始剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0031

水系媒体の使用量は、油相液100質量部に対して、50〜2,000質量部であることが好ましい。
水系媒体の使用量を上記の範囲とすることで、水系媒体中において油相液を所望の粒径乳化分散させることができる。

0032

機械的エネルギーの付与手段としては、ホモミキサー、超音波マントンゴーリンなどの強い撹拌または超音波振動エネルギーの付与手段を挙げることができる。

0033

この油滴形成工程において得られる油滴の平均粒径は、体積基準メジアン径で例えば10nm〜数百μmの範囲にあることが好ましい。

0034

(3)重合工程
この工程は、膜状体を形成するための重合性単量体を、疎水性溶媒の沸点よりも低い温度において油溶性重合開始剤および/または水溶性重合開始剤を作用させることによって重合して重合粒子を形成する工程である。
この工程においては、反応系を昇温して油溶性重合開始剤および/または水溶性重合開始剤においてラジカルを発生させる。

0035

(4)発泡工程
この工程は、疎水性溶媒の沸点よりも高い温度に昇温して当該疎水性溶媒を気化させて重合粒子を発泡させることによって、その表面に褶曲部が形成された略球冠状の異形樹脂微粒子を形成する工程である。
重合粒子の発泡は、重合性単量体の種類などによっても異なるが、重合工程における重合性単量体の重合が完結する前に行われることが好ましい。その場合、気化された疎水性溶媒の逃散中および逃散後にも重合が継続される。

0036

このように疎水性溶媒を気化させて重合粒子を発泡させることによって褶曲部を有する略球冠状の異形樹脂微粒子が形成される理由としては、以下のように考えられる。
すなわち、まず、反応系を昇温して疎水性溶媒の沸点を超えた温度とされたときに気化された疎水性溶媒(以下、「溶媒ガス」ともいう。)によって重合粒子が大きく膨張されて、重合体よりなる外殻の内部に溶媒ガスが充填された空間が形成された中空粒子となる。そして、中空粒子の外殻が薄いことや、重合性単量体の重合が完結する前である場合には外殻を構成する重合体の自由体積が大きいことなどによって溶媒ガスの外部への逃散が生じ、さらにこの溶媒ガスの外部への放出が、中空粒子の外部から内部に向かって水系媒体による水圧がかかることや、中空粒子の体積に対する表面積が大きいことなどによって短時間で行われる上、外殻を構成する重合体は水系媒体を浸透させ難く、かつ、中空粒子の外部から内部に向かって水系媒体による水圧がかかることから、球状(ビーチボール状)の中空粒子がその外殻の形状を維持できずに潰れ、しかも、外殻を構成する重合体は液状ではないことから球状に収縮する潰れ方ではなく、全体的に略球冠状となってさらにその表面に褶曲部が形成される異形化が生じるものと推測される。

0037

(5)洗浄工程
この工程においては、異形樹脂微粒子の分散液を固液分離する固液分離処理を行い、固液分離して形成された、ウェット状態にある異形樹脂微粒子を凝集させた集合物より界面活性剤などの付着物を除去する。固液分離処理の代表的なものとしては濾過処理が挙げられるが、濾過処理の具体的な方法としては、例えば遠心分離法ヌッチェなどの使用による減圧濾過法、フィルタプレスなどを使用する濾過法などを用いることができる。

0038

(6)乾燥工程
この工程においては、洗浄処理された異形樹脂微粒子の乾燥処理が行われる。この工程において使用することのできる乾燥機としては、例えば、スプレードライヤ真空凍結乾燥機減圧乾燥機などの公知の乾燥処理機や、静置乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機回転式乾燥機撹拌式乾燥機などが挙げられる。乾燥処理された異形樹脂微粒子の含水量は5質量%以下とされることが好ましく、2質量%以下とされることがより好ましい。
また、乾燥処理された異形樹脂微粒子同士が弱い粒子間引力で凝集して凝集体を形成している場合は、当該凝集体を解砕処理することが好ましい。解砕処理装置の具体例としては、ジェットミルヘンシェルミキサーコーヒーミルフードプロセッサなどの機械式解砕処理装置が挙げられる。

0039

本発明の異形樹脂微粒子の製造方法によれば、全体的に略球冠状を有し、さらにその表面に褶曲部が形成された、極めて大きな比表面積を有する本発明の異形樹脂微粒子を容易に製造することができる。

0040

以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明の実施形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。

0041

以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0042

〔実施例1:樹脂微粒子の製造例1〕
スチレン(St)106gおよびネオペンチルグリコールジメタクリレート(NPG)5.1gを、シクロヘキサン5.6gに混合して溶解させ、これに水420gおよびラウリル硫酸ナトリウム0.053gを加えた。これを乳化機クレアミクス」(エムテクニック社製)にて10,000rpmで6分間分散し、乳化液を調製した。
この乳化液を、撹拌装置水冷還流管窒素導入管をセットしたセパラブルフラスコに入れて撹拌と窒素導入を継続し、室温で20分間撹拌したのち70℃まで昇温し、これにペルオキソ二硫酸カリウム(KPS)1.4gを水26.8gに溶解させた溶液を加え、70℃で2時間保持した後、昇温し、92℃で80分間保持した後、室温まで降温した。なお、昇温中に84℃付近において発泡が開始した。
その後、吸引濾過およびイオン交換水を用いた洗浄を行い、バットに広げて40℃で乾燥して白色固体〔1〕を得た。この白色固体〔1〕は容易に解れた。解れた白色固体〔1〕を、電子顕微鏡で観察したところ、その表面に褶曲部が形成された略球冠状の異形樹脂微粒子が観察された。これを図1のSEM写真に示す。

0043

〔実施例2:樹脂微粒子の製造例2〕
スチレン106gおよびジビニルベンゼン(DVB)5.1gを、シクロヘキサン5.6gに混合して溶解させ、これにα,α′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.9gを加えて混合させた。これに水450gおよびラウリル硫酸ナトリウム0.053gを加えた。これを乳化機「クレアミクス」(エム・テクニック社製)にて10,000rpmで6分間分散し、乳化液を調製した。
この乳化液を、撹拌装置と水冷還流管と窒素導入管をセットしたセパラブルフラスコに入れて撹拌と窒素導入を継続し、室温で20分間撹拌したのち65℃まで昇温し、65℃で2時間保持した後、昇温し、92℃で80分間保持した後、室温まで降温した。なお、昇温中に84℃付近において発泡が開始した。
その後、吸引濾過およびイオン交換水を用いた洗浄を行い、バットに広げて40℃で乾燥して白色固体〔2〕を得た。この白色固体〔2〕は容易に解れた。解れた白色固体〔2〕を、電子顕微鏡で観察したところ、白色固体〔1〕と同様の形状の異形樹脂微粒子が観察された。

0044

〔比較例1:樹脂微粒子の製造例3〕
スチレン106gおよびネオペンチルグリコールジメタクリレート5.1gを、シクロヘキサン5.6gに混合して溶解させ、これに水420gおよびラウリル硫酸ナトリウム0.053gを加えた。これを乳化機「クレアミクス」(エム・テクニック社製)にて10,000rpmで6分間分散し、乳化液を調製した。
この乳化液を、撹拌装置と水冷還流管と窒素導入管をセットしたセパラブルフラスコに入れて撹拌と窒素導入を継続し、室温で20分間撹拌した後、70℃まで昇温し、これにペルオキソ二硫酸カリウム1.4gを水26.8gに溶解させた溶液を加え、70℃で10時間保持した後、室温まで降温した。
その後、吸引濾過およびイオン交換水を用いた洗浄を行い、バットに広げて40℃で乾燥して白色固体〔3〕を得た。この白色固体〔3〕は容易に解れた。解れた白色固体〔3〕を、電子顕微鏡で観察したところ、真球状の樹脂微粒子のみが観察され、その表面に褶曲部が形成された略球冠状の異形樹脂微粒子は観察されなかった。

0045

以下の表1に、実施例1,2および比較例1の重合工程の温度および発泡工程の温度を示す。

実施例

0046

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  • サイデン化学株式会社の「 複合樹脂組成物の製造方法」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題】セルロースナノファイバーが樹脂中に均一に分散した皮膜を形成することが可能な複合樹脂組成物、及びその製造方法を提供する。【解決手段】水性分散媒と、前記水性分散媒に乳化している樹脂粒子と、前記水性... 詳細

  • サイデン化学株式会社の「 複合樹脂組成物」が 公開されました。( 2020/12/17)

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  • 日本化薬株式会社の「 中空粒子及びその製造方法、並びに白インク」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題・解決手段】単結晶の酸化チタン及びシリカを含有する中空粒子であって、酸化チタンの含有率が86.0モル%〜99.5モル%であり、シリカの含有率が0.5モル%〜14.0モル%である中空粒子及びその製... 詳細

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