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図面 (4)

課題

組み換え微生物において油、燃料油脂化学品、及び他の化合物を生成する方法及び組成物を提供すること。

解決手段

本発明は、油を生み出す微生物、及びこのような微生物を低コストで育てる方法を含む。例えば、リパーゼショ糖トランスポーター、ショ糖インベルターゼフルクトキナーゼ多糖分解酵素ケトアシル−ACPシンターゼ酵素脂肪酸アシルACPチオエステラーゼ脂肪酸アシル−CoAアルデヒド還元酵素、脂肪酸アシル−CoA還元酵素脂肪族アルデヒド還元酵素、脂肪酸ヒドロキシラーゼデサチュラーゼ酵素、脂肪族アルデヒドデカルニラーゼ、及び/又はアシルキャリアータンパク質をコードする外来遺伝子を含む微細藻類細胞は、再生可能ディーゼルバイオディーゼル、及び再生可能ジェット燃料などの輸送燃料、並びに機能液界面活性剤石鹸及び潤滑剤などの油脂化学品を製造するのに有用である。

概要

背景

化石燃料は、有機材料が地下に埋まった地質堆積物のうち、燃焼性のものを指す一般的な用語であり、腐敗した植物及び動物から作られ、地殻の熱及び圧力に何億年もさらされることによって、未精製油石炭天然ガス又は重油に変換されたものである。化石燃料は、限りある再生不可能な資源である。世界経済によってエネルギーの必要性が増しているが、炭化水素コストも重くのしかかってきている。エネルギー以外でも、プラスチック及び化学薬品製造業者を含む多くの産業には、製造プロセスの原料としての炭化水素の供給力が大きく関与している。現行供給源代わる費用効率のよい代替法があれば、エネルギー及びこれらの原材料費用が高騰するのを緩和することができるだろう。

特許文献1は、油を生成するために微細藻類を育てる方法及び材料を記載しており、特に、微細藻類Chlorella protothecoidesが生成する油から、ディーゼル燃料を生成することを例として挙げている。燃料用、化学用、食品用、および他の利用のための生成するための改良法、特に、色素を含まずに、鎖長が短く、飽和度の高い油を高収率及び高効率で製造する方法が依然として必要とされている。本発明は、この要求を満たすものである。

ポリウレタンは、カルバメートウレタン)結合を含む化合物である。典型的には、ポリウレタンは有機単位ポリマーである。ポリマーは、イソシアネート部分(C(O)N−R1−NC(O))を含む第1の有機単位と、ヒドロキシル基(HO−R2−OH)を含む第2の有機単位との反応により調製される。ポリウレタンは、−[C(O)NH−R1−NHC(O)−O−R2−O]m−として表され、式中、添え字mは、ポリマー中に含まれる単量体の数を表す数字である。R1とR2とは同じであっても又は異なってもよく、しかしながら典型的には異なる。ポリウレタンは、可撓性及び剛性の両方の材料を含めてさまざまな用途に用いられる。ポリウレタンは、自動車航空機套管ガスケット接着剤カーペットスパンデックス繊維エレクトロニクス用の筐体などに使用されている。

概要

組み換え微生物において油、燃料、油脂化学品、及び他の化合物を生成する方法及び組成物を提供すること。本発明は、油を生み出す微生物、及びこのような微生物を低コストで育てる方法を含む。例えば、リパーゼショ糖トランスポーター、ショ糖インベルターゼフルクトキナーゼ多糖分解酵素ケトアシル−ACPシンターゼ酵素脂肪酸アシルACPチオエステラーゼ脂肪酸アシル−CoAアルデヒド還元酵素、脂肪酸アシル−CoA還元酵素脂肪族アルデヒド還元酵素、脂肪酸ヒドロキシラーゼデサチュラーゼ酵素、脂肪族アルデヒドデカルニラーゼ、及び/又はアシルキャリアータンパク質をコードする外来遺伝子を含む微細藻類細胞は、再生可能ディーゼルバイオディーゼル、及び再生可能ジェット燃料などの輸送燃料、並びに機能液界面活性剤石鹸及び潤滑剤などの油脂化学品を製造するのに有用である。なし

目的

本発明の例示的な実施形態は、改変されたグリセロ脂質プロフィールを生成する油産生細胞及びその細胞から生成される生成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

本願明細書に記載の発明。

技術分野

0001

関連する出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)に基づき、2011年2月2日に出願した米国仮出願第61/438,969号、2011年4月18日に出願した米国仮出願第61/476,691号、2011年5月10日に出願した米国仮出願第61/484,458号、2011年10月18日に出願した米国仮出願第61/548,616号の利益を請求する。これらの出願は、それぞれ、あらゆる目的のために内容全体が参照により組み込まれる。

0002

配列表の参照
本明細書は、発明を実施するための形態の末尾に示されるとおり、配列表を含んでいる。

0003

本発明は、微生物から作られる、油、燃料油脂化学品の生成に関する。特定的には、本開示は、油を生み出す微細藻類、脂質、脂肪酸エステル脂肪酸アルデヒドアルコールアルカンといった有用な化合物を産生するために微生物を育てる方法、並びに、上述の微生物の遺伝子を組み換えて、微細藻類による油の産生効率を高め、産生される油の種類及び組成物を変える方法に関する。

背景技術

0004

化石燃料は、有機材料が地下に埋まった地質堆積物のうち、燃焼性のものを指す一般的な用語であり、腐敗した植物及び動物から作られ、地殻の熱及び圧力に何億年もさらされることによって、未精製油石炭天然ガス又は重油に変換されたものである。化石燃料は、限りある再生不可能な資源である。世界経済によってエネルギーの必要性が増しているが、炭化水素コストも重くのしかかってきている。エネルギー以外でも、プラスチック及び化学薬品製造業者を含む多くの産業には、製造プロセスの原料としての炭化水素の供給力が大きく関与している。現行供給源代わる費用効率のよい代替法があれば、エネルギー及びこれらの原材料費用が高騰するのを緩和することができるだろう。

0005

特許文献1は、油を生成するために微細藻類を育てる方法及び材料を記載しており、特に、微細藻類Chlorella protothecoidesが生成する油から、ディーゼル燃料を生成することを例として挙げている。燃料用、化学用、食品用、および他の利用のための生成するための改良法、特に、色素を含まずに、鎖長が短く、飽和度の高い油を高収率及び高効率で製造する方法が依然として必要とされている。本発明は、この要求を満たすものである。

0006

ポリウレタンは、カルバメートウレタン)結合を含む化合物である。典型的には、ポリウレタンは有機単位ポリマーである。ポリマーは、イソシアネート部分(C(O)N−R1−NC(O))を含む第1の有機単位と、ヒドロキシル基(HO−R2−OH)を含む第2の有機単位との反応により調製される。ポリウレタンは、−[C(O)NH−R1−NHC(O)−O−R2−O]m−として表され、式中、添え字mは、ポリマー中に含まれる単量体の数を表す数字である。R1とR2とは同じであっても又は異なってもよく、しかしながら典型的には異なる。ポリウレタンは、可撓性及び剛性の両方の材料を含めてさまざまな用途に用いられる。ポリウレタンは、自動車航空機套管ガスケット接着剤カーペットスパンデックス繊維エレクトロニクス用の筐体などに使用されている。

先行技術

0007

国際公開第2008/151149号

課題を解決するための手段

0008

本発明の例示的な実施形態は、改変されたグリセロ脂質プロフィールを生成する油産生細胞及びその細胞から生成される生成物を提供する。油産生細胞(oleagninous cell)の例としては、II型脂質生合成経路を有する微生物細胞が挙げられる。また、実施形態は天然油も特徴とし、これはそのような細胞を使用して得ることができる天然油である。実施形態は、脂肪酸アシルACPチオエステラーゼなどのタンパク質をコードする外来遺伝子発現する組み換え細胞を含む。また、本発明は、そのような細胞から、バイオディーゼル再生可能ディーゼル及びジェット燃料などの燃料、食用油及び化学薬品を含む、脂質及び油をベースとする生成物を製造する方法も提供する。

0009

第1の態様において、本発明は、少なくとも3%がC8:0である脂質プロフィールを有する微細藻類細胞を提供する。ある場合では、脂質プロフィールは、少なくとも12%のC8:0である。ある実施形態では、細胞は組み換え細胞である。ある場合では、組み換え細胞は、鎖長がC8の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するアシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある実施形態では、外来遺伝子はCuphea palustrisのアシル−ACPチオエステラーゼをコードする。ある場合では、細胞はPrototheca細胞である。ある場合では、細胞は、表1に特定される微細藻類から選択される微細藻類の属又は種の細胞である。

0010

第2の態様において、本発明は、少なくとも4%がC10:0である脂質プロフィールを有する微細藻類細胞を提供する。ある場合では、脂質プロフィールは少なくとも18%のC10:0である。ある場合では、脂質プロフィールは少なくとも20%のC10:0である。ある場合では、微細藻類細胞の脂質含有量はC12:0をさらに含む。ある場合では、C10:0のC12:0に対する比は少なくとも3:1である。ある場合では、微細藻類細胞の脂質含有量はC14:0をさらに含む。ある場合では、C10:0のC14:0に対する比は少なくとも10:1である。ある実施形態では、細胞は組み換え細胞である。ある場合では、組み換え細胞は、鎖長がC10の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有する脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある実施形態では、外来遺伝子は、Cuphea hookeriana及びUlmus americanaからなる群から選択される種に由来する脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする。ある実施形態では、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質は、Cuphea hookeriana及びUlmus americanaからなる群から選択される種に由来する。ある場合では、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子は、鎖長がC10の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するCuphea hookeriana及びUlmus americanaに由来する脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子からなる群から選択される。

0011

ある場合では、細胞はPrototheca細胞である。ある実施形態では、細胞は、表1に特定される微細藻類から選択される微細藻類の属又は種の細胞である。

0012

第3の態様において、本発明は、少なくとも13%がC12:0である脂質プロフィールを有する微細藻類細胞を提供する。ある場合では、細胞は組み換え細胞である。ある実施形態では、組み換え細胞は、鎖長がC12の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有する脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある実施形態では、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質は、Umbellularia californica及びCinnamomum camphoraからなる群から選択される種に由来する。ある場合では、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子は、鎖長がC12の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するUmbellularia californica及びCinnamomum camphoraに由来する脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子からなる群から選択される。ある実施形態では、細胞はPrototheca細胞である。

0013

第4の態様において、本発明は、少なくとも10%がC14:0である脂質プロフィールを有する微細藻類細胞を提供する。ある場合では、脂質プロフィールは、少なくとも35%のC14:0である。ある場合では、微細藻類細胞の脂質含有量はC12:0をさらに含む。ある場合では、C14:0のC12:0に対する比は少なくとも3:1である。ある場合では、細胞は組み換え細胞である。ある実施形態では、組み換え細胞は、鎖長がC14の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有する脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある実施形態では、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質は、Cinnamomum camphora及びUlmus americanaからなる群から選択される種に由来する。ある場合では、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子は、鎖長がC14の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するCinnamomum camphora及びUlmus americana脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼ遺伝子からなる群から選択される。ある場合では、細胞はPrototheca細胞である。ある実施形態では、細胞は、表1に特定される微細藻類から選択される微細藻類の属又は種の細胞である。

0014

第5の態様において、本発明は、少なくとも15%がC16:0である脂質プロフィールを有する微細藻類細胞を提供する。ある場合では、脂質プロフィールは、少なくとも39%のC16:0である。ある場合では、脂質プロフィールは、少なくとも67%のC16:0である。ある場合では、細胞は組み換え細胞である。ある実施形態では、組み換え細胞は、鎖長がC16の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有する脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある実施形態では、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質は、Cuphea hookeriana及びUlmus Americanaから選択される種に由来する。ある実施形態では、組み換え細胞は、鎖長がC16の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するCuphea hookeriana及びUlmus americanaからなる群から選択される種に由来する脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある場合では、細胞はPrototheca細胞である。ある実施形態では、微細藻類細胞は、内在するデサチュラーゼ遺伝子をさらに含み、ここで内在するデサチュラーゼ遺伝子は、不活性デサチュラーゼ又は変異していないデサチュラーゼと比べて活性が低いデサチュラーゼをコードするように変異されているか、又は前記内在するデサチュラーゼが微細藻類細胞ゲノムから欠失されている。

0015

第6の態様において、本発明は、少なくとも60%が飽和脂肪酸である脂質プロフィールを有する微細藻類細胞を提供する。ある場合では微細藻類細胞は、少なくとも85%が飽和脂肪酸である脂質プロフィールを有する。ある場合では、細胞は組み換え細胞である。ある実施形態では、組み換え細胞は、鎖長がC10〜C16の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有する脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある場合では、細胞はPrototheca細胞である。

0016

第7の態様において、本発明は、少なくとも19%がC18:0である脂質プロフィールを有する微細藻類細胞を提供する。ある場合では、脂質プロフィールは、少なくとも27%がC18:0である。ある場合では、細胞は組み換え細胞である。ある実施形態では、組み換え細胞は、鎖長がC18の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有する脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。ある実施形態では、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質は、Brassica napusから選択される種に由来する。ある実施形態では、組み換え細胞は、鎖長がC16の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有するBrassica napusに由来する脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む。

0017

第8の態様において、本発明は、Cuphea hookeriana、Umbellularia californica、Cinnamomun camphora、Cuphea palustris、Cuphea lanceolata、Iris germanica、Myristica fragrans、Garcinia mangostana、Elaeis guiniensis、Brassica napus、Ricinus communis及びUlmus americanaからなる群に由来する脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼタンパク質をコードする外来遺伝子を含む微細藻類細胞を提供する。

0018

第9の態様において、本発明は、発現構築物を含む微細藻類細胞を提供し、ここで発現構築物は、内因性遺伝子が不活性な遺伝子産物、又は変異していない遺伝子産物と比べて活性が低い遺伝子産物をコードするように変異されている、内因性遺伝子が微細藻類細胞ゲノムから欠失されている、及びRNA誘導性機構を介する、からなる方法から選択されて内因性遺伝子の発現を下方調節する。ある場合では、この方法は、RNAi、アンチセンス及び/又はdsRNAなどのRNA誘導性機構である。ある場合では、内因性遺伝子はデサチュラーゼ遺伝子である。ある実施形態では、デサチュラーゼ遺伝子はデルタ12脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子である。ある場合では、細胞はPrototheca細胞である。

0019

第10の態様において、本発明は、上記の態様のいずれかに記載されるとおりの微細藻類細胞を提供し、ここで微細藻類細胞は、スタキオースラフィノース又はメリビオース炭素源として使用して育てられる。

0020

第11の態様において、本発明は、2%以下の18:2である脂質プロフィールを有する微細藻類細胞を提供する。ある場合では、本発明は、7%以下の18:2である脂質プロフィールを有する微細藻類細胞を提供する。

0021

第12の態様において、本発明は、脂質を生産する方法を提供する。一実施形態では、この方法は、(a)細胞が乾燥重量で少なくとも20%の脂質になるまで、上記に考察したような微細藻類細胞を育てることと;(b)水溶性バイオマス成分から脂質を分離することとを含む。

0022

第13の態様において、本発明は、脂質を生産する別の方法を提供する。一実施形態では、この方法は、(a)2つの異なるアシル−ACPチオエステラーゼをコードする2つの異なる外来遺伝子を含む微細藻類細胞を育てることと、(b)水溶性バイオマス成分から脂質を分離することとを含む。ある場合では、外来遺伝子の少なくとも1つは、表4に特定されるチオエステラーゼからなる群から選択される脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼをコードする。

0023

第14の態様において、本発明は、油をベースとする生成物を生産する方法を提供する。一実施形態では、この方法は、(a)細胞が乾燥重量で少なくとも10%の脂質になるまで、上記に考察したような微細藻類細胞を育てることと;(b)微細藻類細胞から脂質を分離することと;(c)鹸化メタセシス酸加水分解アルカリ加水分解酵素加水分解触媒加水分解加圧熱水による加水分解;脂質がグリセロールと脂肪酸とに分解する触媒的加水分解反応脂肪族窒素化合物を生成するアミノ化反応一塩基酸及び二塩基酸を生成するオゾン分解反応酵素による分解及び加圧による分解からなる群から選択されるトリグリセリド分解反応;加水分解反応の後に続く縮合反応水素化処理反応;水素化処理反応及び水素化処理反応の前の、又は水素化処理反応と同時の脱酸素反応及び/又は縮合反応;気体除去反応;水素化分解反応水素化、水素化−水素化分解連続反応、水素化分解−水素化の連続反応、及び水素化−水素化分解反応の組み合わせからなる群から選択される脱酸素反応;脱酸素反応の後の縮合反応;エステル化反応インターエステル化反応トランスエステル化反応ヒドロキシル化反応;及びヒドロキシル化反応の後の縮合反応からなる群から選択される少なくとも1つの化学反応に脂質を供することと;(d)場合により、反応の生成物を他の成分から単離することとを含み、それにより油をベースとする生成物が生成される。

0024

ある場合では、油をベースとする生成物は、石鹸又は燃料生成物から選択される。ある実施形態では、油をベースとする生成物は、バイオディーゼル、再生可能ディーゼル、及びジェット燃料からなる群から選択される燃料生成物である。ある場合では、燃料生成物は、(i)0.025〜0.3mcg/g、好ましくは0.05〜0.244mcg/gの総カロチノイド;(ii)0.005mcg/g未満、好ましくは0.003mcg/g未満のリコピン;(iii)0.005mcg/g未満、好ましくは0.003mcg/g未満のβ−カロチン;(iv)0.025〜0.3mcg/g、好ましくは0.045〜0.268mcg/gのクロロフィルA;(v)35〜175mcg/g、好ましくは38.3〜164mcg/gのγ−トコフェロール;(vi)0.25%未満のブラシカステロールカンペステロールスチグマステロール(stignasterol)、又はβ−シトステロール;(vii)225〜350mcg/g、好ましくは249.6〜325.3mcg/gの総トコトリエノール;(viii)0.0025〜0.05mcg/g、好ましくは0.003〜0.039mcg/gのルテイン;又は(ix)50〜300mcg/g、好ましくは60.8〜261.7mcg/gのトコフェロールのうち、1つ以上の属性を有しているバイオディーゼルである。ある場合では、燃料生成物は、少なくとも20℃、40℃又は60℃のT10−T90を有する再生可能ディーゼルである。ある場合では、燃料生成物は、HRJ−5及び/又はASTM仕様D1655を満たすジェット燃料である。

0025

第15の態様において、本発明は、(a)少なくとも1〜5%、好ましくは少なくとも3%のC8:0、少なくとも2.5%、好ましくは少なくとも4%のC10:0、少なくとも10%、好ましくは少なくとも13%のC12:0、少なくとも10%のC14:0、及び/又は少なくとも60%の飽和脂肪酸という脂質プロフィールと、(b)(i)0.025〜0.3mcg/g、好ましくは0.05〜0.244mcg/gの総カロチノイド;(ii)0.005mcg/g未満、好ましくは0.003mcg/g未満のリコピン;(iii)0.005mcg/g未満、好ましくは0.003mcg/g未満のβ−カロチン;(iv)0.025〜0.3mcg/g、好ましくは0.045〜0.268mcg/gのクロロフィルA;(v)35〜175mcg/g、好ましくは38.3〜164mcg/gのγ−トコフェロール;(vi)0.25%未満のブラシカステロール、カンペステロール、スチグマステロール(stignasterol)、又はβ−シトステロール;(vii)225〜350mcg/g、好ましくは249.6〜325.3mcg/gの総トコトリエノール;(viii)0.0025〜0.05mcg/g、好ましくは0.003〜0.039mcg/gのルテイン;又は(ix)50〜300mcg/g、好ましくは60.8〜261.7mcg/gのトコフェロールのうち、1つ以上の属性とを含むトリグリセリド油脂を提供する。

0026

第16の態様において、本発明は、少なくとも5:1のC8:C10脂肪酸比を有する微細藻類から単離されるトリグリセリド油脂を提供する。ある実施形態では、トリグリセリド油脂は微細藻類細胞(例えば、Prototheca属の微細藻類細胞)から単離され、ここで微細藻類細胞は外来遺伝子を含む。関連する態様において、本発明は、飽和脂肪酸が少なくとも60%である微細藻類から単離されるトリグリセリド油脂を提供する。

0027

別の関連する態様において、本発明は、約2:1のC16:14脂肪酸比を有する脂質プロフィールを有する微細藻類から単離されるトリグリセリド油脂を提供する。別の関連する態様において、本発明は、微細藻類細胞から生成されるトリグリセリド油脂を提供し、ここで微細藻類細胞は外来遺伝子を含む。ある場合では、微細藻類はPrototheca属の微細藻類である。

0028

別の関連する態様において、本発明は、約3:1のC12:14脂肪酸比を有する脂質プロフィールを有する微細藻類から単離されるトリグリセリド油脂を提供する。別の関連する態様において、本発明は、微細藻類細胞から生成されるトリグリセリド油脂を提供し、ここで微細藻類細胞は外来遺伝子を含む。ある場合では、微細藻類はPrototheca属の微細藻類である。

0029

第17の態様において、本発明は、(a)1%未満の<C12脂肪酸;1%〜10%、好ましくは2%〜7%のC14:0脂肪酸;20%〜35%、好ましくは23%〜30%のC16:0脂肪酸;5%〜20%、好ましくは7%〜15%のC18:0脂肪酸;35%〜60%、好ましくは40%〜55%のC18:1脂肪酸;及び1%〜20%、好ましくは2%〜15%のC18:2脂肪酸という脂質プロフィールと;(b)(i)0.025〜0.3mcg/g、好ましくは0.05〜0.244mcg/gの総カロチノイド;(ii)0.005mcg/g未満、好ましくは0.003mcg/g未満のリコピン;(iii)0.005mcg/g未満、好ましくは0.003mcg/g未満のβ−カロチン;(iv)0.025〜0.3mcg/g、好ましくは0.045〜0.268mcg/gのクロロフィルA;(v)35〜175mcg/g、好ましくは38.3〜164mcg/gのγ−トコフェロール;(vi)0.25%未満のブラシカステロール、カンペステロール、スチグマステロール(stignasterol)、又はβ−シトステロール;(vii)225〜350mcg/g、好ましくは249.6〜325.3mcg/gの総トコトリエノール;(viii)0.0025〜0.05mcg/g、好ましくは0.003〜0.039mcg/gのルテイン;又は(ix)50〜300mcg/g、好ましくは60.8〜261.7mcg/gのトコフェロールのうち、1つ以上の属性とを含むトリグリセリド油脂を提供する。

0030

ある場合では、トリグリセリド油脂は、1つ以上の外来遺伝子を含む細菌から単離される。ある実施形態では、1つ以上の外来遺伝子は脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼをコードする。ある場合では、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼは、鎖長がC14の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有する。ある実施形態では、細菌は発現構築物をさらに含み、ここで発現構築物は、内因性遺伝子が不活性な遺伝子産物、又は変異していない遺伝子産物と比べて活性が低い遺伝子産物をコードするように変異されている、内因性遺伝子が微細藻類細胞ゲノムから欠失されている、及びRNA誘導性機構を介する、からなる方法から選択されて内因性遺伝子の発現を下方調節する。ある実施形態では、内因性遺伝子はデサチュラーゼをコードする。ある場合では、デサチュラーゼは、ステアロイルアシルキャリアータンパク質デサチュラーゼ(SAD)又は脂肪酸デサチュラーゼFAD)である。

0031

第18の態様において、本発明は、1%未満の<C12脂肪酸;2%〜7%のC14:0脂肪酸;23%〜30%のC16:0脂肪酸;7%〜15%のC18:0脂肪酸;40〜55%のC18:1脂肪酸;及び2〜15%のC18:2脂肪酸という脂質プロフィールを含むトリグリセリド油脂を生成する方法を提供し、ここでトリグリセリド油脂は、1つ以上の外来遺伝子を含む細菌から単離される。ある場合では、トリグリセリド油脂は、3〜5%のC14:0;25〜27%のC16:0;10〜15%のC18:0;及び40〜45%のC18:1という脂質プロフィールを含む。ある実施形態では、1つ以上の外来遺伝子は脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼをコードする。ある場合では、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼは、鎖長がC14の脂肪酸アシル−ACP基質に対して加水分解活性を有する。

0032

第19の態様において、本発明は、リシノール酸を生成する微生物細胞を提供する。ある場合では、微生物細胞は微細藻類細胞である。ある場合では、微生物細胞及び微細藻類細胞は、脂肪酸ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子を含む。ある実施形態では、脂肪酸ヒドロキシラーゼはオレイン酸12−ヒドロキシラーゼである。ある場合では、脂肪酸ヒドロキシラーゼはRicinus communisに由来する。ある場合では、微生物細胞は、Prototheca属、例えばPrototheca moriformisの微生物細胞である。

0033

第20の態様において、本発明は、α−ガラクトシダーゼをコードする外来遺伝子を含む微細藻類細胞を提供する。ある場合では、α−ガラクトシダーゼをコードする外来遺伝子を含む微細藻類細胞、ここでα−ガラクトシダーゼは分泌される。ある実施形態では、α−ガラクトシダーゼをコードする外来遺伝子は、Saccharomyces、Aspergillus及びCyamopsisからなる群から選択される属に由来する。

0034

第21の態様において、本発明は、脂質組成物を生成する方法を提供し、この方法は、(a)従属栄養条件下、固定炭素源が存在する状態で微細藻類細胞を育てる工程であって、微細藻類細胞が、α−ガラクトシダーゼをコードする外来遺伝子を含み、且つ固定炭素源が、ラフィノース、スタキオース及びメリビオースからなる群から選択される工程と;(b)脂質を非脂質成分から分離する工程とを含み;それにより脂質組成物を生成する。ある場合では、微細藻類細胞はPrototheca属の微細藻類細胞である。

0035

第22の態様において、本発明は、THIC酵素をコードする外来遺伝子を含む微細藻類細胞を提供する。ある場合では、THIC酵素は、Coccomyxa、Arabidopsis、及びSynechocystisからなる群から選択される属に由来する。

0036

別の態様において、本発明は、THIC酵素をコードする外来遺伝子を発現させることを含む、チアミンが存在しない状態で微細藻類細胞を育てる方法を提供する。ある場合では、THIC酵素は、Coccomyxa、Arabidopsis、及びSynechocystisからなる群から選択される属に由来する。

0037

他の態様において、本発明は、本明細書に記載されるような微細藻類細胞を提供し、ここで前記微細藻類細胞は、ショ糖インベルターゼ、α−ガラクトシダーゼ、及びTHIC酵素からなる群から選択される別の外来遺伝子をさらに含む。

0038

この発明の別の態様は、微生物細胞から単離されるヒドロキシル化油脂を提供する。一態様において、ヒドロキシル化油脂は微生物細胞から単離され、ここで微生物細胞は微細藻類細胞(例えば、Prototheca属の微細藻類細胞)である。さらなる態様において、ヒドロキシル化油脂はPrototheca moriformis細胞から単離される。一実施形態では、ヒドロキシル化油脂はヒドロキシル化トリグリセリドである。ヒドロキシル化トリグリセリドは、ヒマシ油化学的に同様又は同一であってもよい。

0039

本発明のさらなる態様はヒドロキシル化脂肪酸である。ヒドロキシル化脂肪酸の一実施形態はリシノール酸である。

0040

さらに別の態様において、微生物のヒドロキシル化油脂又はヒドロキシル化脂肪酸はさらにヒドロキシル化される。リシノール酸がヒドロキシル化されると、2個のヒドロキシル基を含む脂肪酸が提供される。

0041

本発明のさらに別の態様は、ヒドロキシル化油脂及び/又はヒドロキシル化脂肪酸を、イソシアネート部分を含む化合物と反応させてポリウレタンを形成することにより調製される組成物を提供する。

0042

本発明の別の態様は、少なくとも20%がC18:2である脂質プロフィールを有する微細藻類細胞を提供する。ある場合では、微細藻類細胞は、少なくとも30%がC18:2である脂質プロフィールを有する。ある場合では、微細藻類細胞は、少なくとも40%がC18:2である脂質プロフィールを有する。ある場合では、微細藻類細胞は、少なくとも50%がC18:2である脂質プロフィールを有する。

0043

本発明の別の態様は、脂質を生産する方法を提供し、この方法は、(a)培地において微細藻類細胞を育て、糖濃度モニタリングすることと;(b)培地の糖濃度が約1g毎リットル未満に達したら、その培地に、約2グラム毎時毎リットル〜約10グラム毎時毎リットルの連続的な速度で約2〜約24時間にわたり第1の糖液を添加することと;(c)培地に第2の糖液を添加して培地の糖濃度を約15〜約20グラム毎リットルに維持することと;(d)微細藻類のバイオマスから脂質を単離することとを含む。ある場合では、第1の糖液は、約4グラムのショ糖毎時毎リットル〜約6グラムのショ糖毎時毎リットルの速度で培地に添加される。ある場合では、第1の糖液は、約5.25グラムのショ糖毎時毎リットルの速度で培地に添加される。ある場合では、糖はショ糖又はグルコースである。

0044

本発明の別の態様は、少なくとも10%がC18:3である脂質プロフィールを有する微細藻類細胞を提供する。ある場合では、微細藻類細胞は、少なくとも20%がC18:3である脂質プロフィールを有する。ある場合では、微細藻類細胞は、少なくとも30%がC18:3である脂質プロフィールを有する。ある場合では、微細藻類細胞は、少なくとも40%がC18:3である脂質プロフィールを有する。ある場合では、微細藻類細胞は、少なくとも50%がC18:3である脂質プロフィールを有する。

0045

本発明の別の態様は、リノール酸又はリノレン酸を含むトリグリセリドを生成する微生物を提供し、ここで微生物は、β−ケトアシル−ACPシンターゼII(KAS II)酵素をコードする組み換え核酸を含む。ある場合では、微生物は、ステアロイルACPデサチュラーゼ(SAD)酵素をコードする組み換え核酸をさらに含む。ある場合では、微生物は、オレイン酸特異的チオエステラーゼ酵素をコードする組み換え核酸をさらに含む。ある場合では、微生物は、脂肪酸デサチュラーゼ(FAD)酵素をコードする組み換え核酸をさらに含む。ある場合では、微生物は、グリセロ脂質デサチュラーゼをコードする組み換え核酸をさらに含む。

0046

上記で考察される操作された微生物において、KAS II酵素は、配列番号175、配列番号176、配列番号177、配列番号178及び配列番号179からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むことができる。ある場合では、SAD酵素は、配列番号172、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、配列番号200、及び配列番号201からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むことができる。ある場合では、オレイン酸特異的チオエステラーゼ酵素は、配列番号195、配列番号202、配列番号203、配列番号204、配列番号205、及び配列番号206からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むことができる。ある場合では、FAD酵素は、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184及び配列番号185からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むことができる。ある場合では、FAD酵素は、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、及び配列番号212からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むΔ12 FAD酵素である。ある場合では、FAD酵素は、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、及び配列番号221からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むΔ15 FAD酵素である。ある場合では、グリセロ脂質デサチュラーゼは、ω−6脂肪酸デサチュラーゼ、ω−3脂肪酸デサチュラーゼ、又はω−6オレイン酸デサチュラーゼである。

0047

上記で考察される操作された微生物の任意のものが、ショ糖利用経路酵素をコードする組み換え核酸をさらに含むことができる。ある場合では、ショ糖利用経路酵素はショ糖インベルターゼである。

0048

上記で考察される操作された微生物の任意のものにおいて、微生物は、他の脂肪酸に対するリノール酸又はリノレン酸の比率が増加するようにさらに操作されることができる。

0049

上記で考察される操作された微生物の任意のものにおいて、微生物は、C18基質に対して特異的又は選択的なチオエステラーゼを過剰発現するようにさらに操作されることができる。

0050

上記で考察される操作された微生物の任意のものにおいて、微生物は、C8〜C16基質に対して特異的又は選択的なチオエステラーゼの発現が低下するようにさらに操作されることができる。

0051

上記で考察される操作された微生物の任意のものにおいて、微生物は微細藻類細胞であってもよい。ある場合では、微細藻類細胞は、Prototheca属の微細藻類細胞である。ある場合では、微細藻類細胞はPrototheca moriformis細胞である。

0052

本発明の別の態様は、上記で考察される操作された微生物の任意のものにより生成される油を提供する。

0053

本発明の別の態様は、リノール酸又はリノレン酸を含むトリグリセリドを生成するように組み換え核酸の1つ以上を微生物に導入することにより、上記で考察される操作された微生物を生成する方法を提供する。

0054

本発明の別の態様は、トリアシルグリセリドを含む天然油を生成する方法、又はその天然油から生成される生成物を提供し、この方法は、(i)組み換え微生物の細胞であって、(a)β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働き(場合により細胞は、β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする遺伝子の2つの複製物の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む);又は(b)活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働き;又は(c)β−ケトアシル−ACPシンターゼI又はβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させ、且つ活性なステアロイルACPデサチュラーゼ、脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働き;又は(d)ステアロイルACPデサチュラーゼ又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させ、且つ活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸を含む細胞を育てることと;(ii)細胞から天然油を回収することとを含み、場合により天然油をさらに処理して食品、燃料、又は化学製品を作り出すことを含み、ここで天然油は、組み換え核酸によって変化した脂肪酸プロフィールを有する。

0055

ある場合では、微生物はII型脂肪酸生合成経路により脂肪酸を合成する。ある場合では、微生物は微細藻類である。ある場合では、微細藻類は偏性従属栄養生物である。ある場合では、微細藻類は、Prototheca又はChlorellaの種である。ある場合では、微細藻類は、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、又はPrototheca zopfiiである。ある場合では、微細藻類は、Chlorella kessleri、Chlorella luteoviridis、Chlorella protothecoides、又はChlorella vulgarisである。ある場合では、細胞は、活性なショ糖インベルターゼを発現する組み換え細胞である。ある場合では、育てることは、従属栄養で育てることである。ある場合では、脂肪酸デサチュラーゼは、ω−6脂肪酸デサチュラーゼ、ω−3脂肪酸デサチュラーゼ、又はω−6オレイン酸デサチュラーゼ、又はデルタ12脂肪酸デサチュラーゼのうちの1つ以上である。ある場合では、細胞は、乾燥細胞重量で少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、又は50〜90%のトリグリセリドを含むように育てられる。ある場合では、油は、500、50、又は5ppm未満有色分子を含む。ある場合では、組み換え核酸は安定に組み込まれる。ある場合では、組み換え核酸は、微生物の染色体に安定に組み込まれる。ある場合では、細胞は少なくとも1つの選択可能なマーカーをさらに含む。

0056

ある場合では、細胞は、酵素をコードする遺伝子の転写物を標的とするアンチセンス、RNAi、又はdsRNAの発現によってその酵素の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む。ある場合では、β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現の低下又は消失は、1つ以上の遺伝子が、活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする1つ以上の遺伝子により分断又は置換されることに起因する。ある場合では、組み換え細胞は、オレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子をさらに含み、それによりリシノール酸を合成する。ある場合では、組み換え細胞は、KASII遺伝子によりコードされるβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIの発現を低下又は消失させ、且つアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む。ある場合では、細胞は、少なくとも40、50、60、70、又は80%のC16脂肪酸を有することによって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する。ある場合では、細胞は、少なくとも50〜75%のC16:0を有することによって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する。ある場合では、細胞は、少なくとも20〜40%のC18:1を有することによってさらに特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する。ある場合では、アシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子は、細胞の天然のアシル−ACP−チオエステラーゼ(thioestearase)と比べてC8〜C16脂肪酸アシル鎖の加水分解においてより高い活性を有する活性なアシル−ACPチオエステラーゼを生成する。ある場合では、アシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子は、KASII遺伝子を分断する。ある場合では、組み換え細胞は、β−ケトアシル−ACPシンターゼIをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働きをする核酸を含む。

0057

ある場合では、生成される油は、組み換え核酸の結果としてより短い平均脂肪酸鎖長によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する。ある場合では、組み換え細胞は、少なくとも1つのFAD遺伝子によりコードされる脂肪酸デサチュラーゼ(destaurase)の発現を低下又は消失させ、且つ活性なステアロイルACPデサチュラーゼをコードするステアロイル−ACPデサチュラーゼ外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む。ある場合では、核酸は、脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子の複数の複製物によりコードされる脂肪酸デサチュラーゼ(destaurase)の発現を低下又は消失させる働きをする。ある場合では、ステアロイル−ACPデサチュラーゼ外来遺伝子は、脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子のコード領域内の遺伝子座に組み換えられる。ある場合では、生成される油は、高オレイン酸を有する脂肪酸プロフィールを有する。ある場合では、オレイン酸は、脂肪酸の少なくとも50、60、70、80、又は90%を構成する。ある場合では、組み換え細胞は、活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIをコードするβ−ケトアシル−ACPシンターゼII外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む。ある場合では、生成される油は、組み換え核酸の結果としてC18:1脂肪酸が増加し、且つC16脂肪酸が低下した脂肪酸プロフィールによって特徴づけられる。ある場合では、組み換え細胞は、ステアロイルACPデサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現をRNA干渉によって低下又は消失させる働きをする核酸を含む。ある場合では、生成される油は、C18:0脂肪酸の増加によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する。ある場合では、生成される油は、少なくとも50、60、70、80、又は90%のC18:0を有する脂肪酸プロフィールによって特徴づけられる。ある場合では、生成される油は、少なくとも50〜75%のC18:0を有する脂肪酸プロフィールによって特徴づけられる。ある場合では、生成される油は、少なくとも20〜40%のC18:1を有する脂肪酸プロフィールによってさらに特徴づけられる。ある場合では、細胞は、β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする遺伝子の2つの複製物の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む。ある場合では、この核酸は、活性なω−3脂肪酸デサチュラーゼ及び/又はω−6オレイン酸デサチュラーゼをコードする脂肪酸デサチュラーゼ外来遺伝子の産物を発現する働きをする。ある場合では、生成される油は、高レベルのリノール酸、リノレン酸、又はその両方によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する。ある場合では、油の脂肪酸プロフィールは、少なくとも10、20、30、40、又は50%のリノール酸、リノレン酸、又はその両方を有することによって特徴づけられる。ある場合では、油をさらに処理することは、精製、漂白脱臭、メタセシス、トランスエステル化、水素化、加水分解、水素化、脱酸素ハイドロクラッキング異性化、ヒドロキシル化(hydrolxylation)、インターエステル化アミド化スルホン化、及び硫化(sufurization)のうちの1つ以上を含む。ある場合では、油は、食用油、脂肪酸、脂肪族アルコール潤滑剤、石鹸、脂肪酸エステル、脂肪酸エトキシレート脂肪族アミン塩化アルキル(akyl chloride)、脂肪族アルコールエトキシレート、脂肪族アルコールスルフェート脂肪酸アルカノールアミドスルホン化油硫化油、ディーゼル燃料、ジェット燃料、ガソリン燃料ブレンドストック燃料添加剤潤滑油用添加剤、又は塗料を作り出すように処理される。

0058

本発明の別の態様は、上記で考察される方法により得られる天然油を提供する。

0059

本発明の別の態様は、上記で考察される天然油から作られる生成物を提供する。ある場合では、この生成物は、食用油、脂肪酸、脂肪族アルコール、潤滑剤、石鹸、脂肪酸エステル、脂肪酸エトキシレート、脂肪族アミン、塩化アルキル(akyl chloride)、脂肪族アルコールエトキシレート、脂肪族アルコールスルフェート、脂肪酸アルカノールアミド、スルホン化油、硫化油、ディーゼル燃料、ジェット燃料、ガソリン、燃料ブレンドストック、燃料添加剤、化学添加物、又は塗料を含む。

0060

本発明の別の態様は、組み換え細胞であって、(a)β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働き(場合により細胞は、β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする遺伝子の2つの複製物の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む);又は(b)活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働き;又は(c)β−ケトアシル−ACPシンターゼI又はβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させ、且つ活性なステアロイルACPデサチュラーゼ、脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働き;又は(d)ステアロイルACPデサチュラーゼ又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させ、且つ活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸を含む組み換え細胞を提供する。

0061

ある場合では、微生物は、II型脂肪酸生合成経路によって脂肪酸を合成する。ある場合では、微生物は微細藻類である。ある場合では、微細藻類は偏性従属栄養生物である。ある場合では、微細藻類は、Prototheca又はChlorellaの種である。ある場合では、微細藻類は、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、又はPrototheca zopfiiである。ある場合では、微細藻類は、Chlorella kessleri、Chlorella luteoviridis、Chlorella protothecoides、又はChlorella vulgarisである。ある場合では、細胞は、活性なショ糖インベルターゼを発現する組み換え細胞である。ある場合では、細胞は、従属栄養で成長することができる。ある場合では、脂肪酸デサチュラーゼは、ω−6脂肪酸デサチュラーゼ、ω−3脂肪酸デサチュラーゼ、又はω−6オレイン酸デサチュラーゼ、又はデルタ12脂肪酸デサチュラーゼのうちの1つ以上である。ある場合では、細胞は、乾燥細胞重量で少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、又は50〜90%のトリグリセリドを含むように育てられる能力を有する。ある場合では、組み換え核酸は安定に組み込まれる。ある場合では、組み換え核酸は、微生物の染色体に安定に組み込まれる。ある場合では、細胞は少なくとも1つの選択可能なマーカーをさらに含む。ある場合では、細胞は、酵素をコードする遺伝子の転写物を標的とするアンチセンス、RNAi、又はdsRNAの発現によってその酵素の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む。ある場合では、β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現の低下又は消失は、1つ以上の遺伝子が、活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする1つ以上の遺伝子により分断又は置換されることに起因する。

0062

ある場合では、組み換え細胞は、オレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子をさらに含み、それによりリシノール酸を合成する。ある場合では、組み換え細胞は、KASII遺伝子によりコードされるβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIの発現を低下又は消失させ、且つアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む。ある場合では、細胞は、少なくとも40、50、60、70、又は80%のC16脂肪酸を有することによって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する。ある場合では、細胞は、少なくとも50〜75%のC16:0を有することによって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する。ある場合では、細胞は、少なくとも20〜40%のC18:1を有することによってさらに特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する。ある場合では、アシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子は、細胞の天然のアシル−ACP−チオエステラーゼ(thioestearase)と比べてC8〜C16脂肪酸アシル鎖の加水分解においてより高い活性を有する活性なアシル−ACPチオエステラーゼを生成する。ある場合では、アシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子は、KASII遺伝子を分断する。ある場合では、組み換え細胞は、β−ケトアシル−ACPシンターゼIをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働きをする核酸を含む。ある場合では、生成される油は、組み換え核酸の結果としてより短い平均脂肪酸鎖長によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する。ある場合では、組み換え細胞は、少なくとも1つのFAD遺伝子によりコードされる脂肪酸デサチュラーゼ(destaurase)の発現を低下又は消失させ、且つ活性なステアロイルACPデサチュラーゼをコードするステアロイル−ACPデサチュラーゼ外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む。ある場合では、核酸は、脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子の複数の複製物によりコードされる脂肪酸デサチュラーゼ(destaurase)の発現を低下又は消失させる働きをする。ある場合では、ステアロイル−ACPデサチュラーゼ外来遺伝子は、脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子のコード領域内の遺伝子座に組み換えられる。

0063

ある場合では、生成される油は、高オレイン酸を有する脂肪酸プロフィールを有する。ある場合では、オレイン酸は、脂肪酸の少なくとも50、60、70、80、又は90%を構成する。ある場合では、組み換え細胞は、活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIをコードするβ−ケトアシル−ACPシンターゼII外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む。ある場合では、生成される油は、組み換え核酸の結果としてC18:1脂肪酸が増加し、且つC16脂肪酸が低下した脂肪酸プロフィールによって特徴づけられる。ある場合では、組み換え細胞は、ステアロイルACPデサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現をRNA干渉によって低下又は消失させる働きをする核酸を含む。ある場合では、生成される油は、C18:0脂肪酸の増加によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する。ある場合では、生成される油は、少なくとも50、60、70、80、又は90%のC18:0を有する脂肪酸プロフィールによって特徴づけられる。ある場合では、生成される油は、少なくとも50〜75%のC18:0を有する脂肪酸プロフィールによって特徴づけられる。ある場合では、生成される油は、少なくとも20〜40%のC18:1を有する脂肪酸プロフィールによってさらに特徴づけられる。ある場合では、細胞は、β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする遺伝子の2つの複製物の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む。ある場合では、核酸は、活性なω−3脂肪酸デサチュラーゼ及び/又はω−6オレイン酸デサチュラーゼをコードする脂肪酸デサチュラーゼ外来遺伝子の産物を発現する働きをする。ある場合では、生成される油は、高レベルのリノール酸、リノレン酸、又はその両方によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する。ある場合では、油の脂肪酸プロフィールは、少なくとも10、20、30、40、又は50%のリノール酸、リノレン酸、又はその両方を有することによって特徴づけられる。

0064

本発明の別の態様は、上述の細胞から生成される天然油又は油含有生成物を提供する。

0065

本発明の別の態様は、リシノール酸を含むトリアシルグリセリドを含む天然油、又はその天然油から生産される生成物を生成する方法を提供し、この方法は、組み換え微生物の細胞あって、活性なオレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸を含み、それによりリシノール酸を合成する細胞を育てることを含む。

0066

ある場合では、微生物はII型脂肪酸生合成経路を有する。ある場合では、微生物は微細藻類である。ある場合では、微細藻類は偏性従属栄養生物である。ある場合では、微細藻類は、Protothecaの種である。ある場合では、微細藻類は、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、又はPrototheca zopfiiである。ある場合では、微細藻類は、Chlorella kessleri、Chlorella luteoviridis、Chlorella protothecoides、又はChlorella vulgarisである。ある場合では、細胞は、活性なショ糖インベルターゼを発現する組み換え細胞である。ある場合では、育てることは、従属栄養で育てることである。ある場合では、細胞は、活性なオレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸が存在しないときに少なくとも40、50、60、70、80、又は90%のオレイン酸を生成する。ある場合では、細胞は、オレイン酸12−ヒドロキシラーゼに対する基質レベルを高めるためオレイン酸生成を高める働きをする組み換え核酸をさらに含む。ある場合では、細胞は、(a)活性なステアロイルACPデサチュラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現し、且つ脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働き;又は(b)活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼをコードする外来遺伝子の産物を発現し、且つ活性なアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸を含む。

0067

本発明の別の態様は、上記で考察される方法のうちのいずれかにより生成される生成物を提供する。

0068

本発明の別の態様は、活性なオレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸を含み、それによりリシノール酸を合成する微生物細胞を提供する。

0069

ある場合では、微生物はII型脂肪酸生合成経路を有する。ある場合では、微生物は微細藻類である。ある場合では、微細藻類は偏性従属栄養生物である。ある場合では、微細藻類は、Protothecaの種である。ある場合では、微細藻類は、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、又はPrototheca zopfiiである。ある場合では、微細藻類は、Chlorella kessleri、Chlorella luteoviridis、Chlorella protothecoides、又はChlorella vulgarisである。ある場合では、細胞は、活性なショ糖インベルターゼを発現する組み換え細胞である。ある場合では、細胞は従属栄養で成長することができる。ある場合では、細胞は、活性なオレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸が存在しないときに少なくとも40、50、60、70、80、又は90%のオレイン酸を生成する。ある場合では、細胞は、オレイン酸12−ヒドロキシラーゼに対する基質レベルを高めるためオレイン酸生成を高める働きをする組み換え核酸をさらに含む。ある場合では、細胞は、(a)活性なステアロイルACPデサチュラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現し、且つ脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働き;又は(b)活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼIをコードする外来遺伝子の産物を発現し、且つ活性なアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸を含む。

0070

本発明の別の態様は、上記に考察したような油を含む食品を提供する。

0071

本発明のこれらの及び他の態様及び実施形態を、添付の図面(図面の簡単な説明はこのすぐ後に続く)、以下の本発明の詳細な説明において説明し、及び以下の例において例証する。上記で及び本出願全体にわたって考察される特徴のいずれも、本発明の種々の実施形態に組み合わせることができる。
したがって本発明は以下の項目を提供する:
(項目1)
トリアシルグリセリドを含む天然油、又は上記天然油から生成される生成物を生成する方法であって、
組み換え微生物の細胞であって、
(a)β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働きであって、場合により上記細胞は、β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする遺伝子の2つの複製物の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む、働き;又は
(b)活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働き;又は
(c)β−ケトアシル−ACPシンターゼI又はβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させ、且つ活性なステアロイルACPデサチュラーゼ、脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働き;又は
(d)ステアロイルACPデサチュラーゼ又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させ、且つ活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働き
をする組み換え核酸を含む細胞を育てることと;
上記細胞から上記天然油を回収することとを含み、場合により上記天然油を処理して食品、燃料、又は化学製品を作り出すことをさらに含む方法において、
上記天然油が、上記組み換え核酸によって変化した脂肪酸プロフィールを有する、方法。
(項目2)
上記微生物がII型脂肪酸生合成経路によって脂肪酸を合成する、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記微生物が微細藻類である、項目2に記載の方法。
(項目4)
上記微細藻類が偏性従属栄養生物である、項目3に記載の方法。
(項目5)
上記微細藻類が、Prototheca又はChlorellaの種である、項目2に記載の方法。
(項目6)
上記微細藻類が、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、又はPrototheca zopfiiである、項目5に記載の方法。
(項目7)
上記微細藻類が、Chlorella kessleri、Chlorella luteoviridis、Chlorella protothecoides、又はChlorella vulgarisである、項目2に記載の方法。
(項目8)
上記細胞が、活性なショ糖インベルターゼを発現する組み換え細胞である、項目1〜7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
上記育てることが、従属栄養で育てることである、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
上記脂肪酸デサチュラーゼが、ω−6脂肪酸デサチュラーゼ、ω−3脂肪酸デサチュラーゼ、又はω−6オレイン酸デサチュラーゼ、又はデルタ12脂肪酸デサチュラーゼのうちの1つ以上である、項目1〜9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
上記細胞が、乾燥細胞重量で少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、又は50〜90%のトリグリセリドを含むように育てられる、項目1〜10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
上記油が、500、50、又は5ppm未満の有色分子を含む、項目1〜11のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
上記組み換え核酸が安定に組み込まれる、項目1〜12のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
上記組み換え核酸が、上記微生物の染色体に安定に組み込まれる、項目13に記載の方法。
(項目15)
少なくとも1つの選択可能なマーカーをさらに含む、項目14に記載の方法。
(項目16)
上記細胞が、酵素をコードする遺伝子の転写物を標的とするアンチセンス、RNAi、又はdsRNAの発現によって上記酵素の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む、項目1〜15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現の上記低下又は消失が、活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によって上記1つ以上の遺伝子が分断又は置換されることに起因する、項目1〜16のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
上記組み換え細胞が、オレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子をさらに含み、それによりリシノール酸を合成する、項目1〜17のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
上記組み換え細胞が、KASII遺伝子によりコードされるβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIの発現を低下又は消失させ、且つアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む、項目1〜18のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
上記細胞が、少なくとも40、50、60、70、又は80%のC16脂肪酸を有することによって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する、項目19に記載の方法。
(項目21)
上記細胞が、少なくとも50〜75%のC16:0を有することによって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する、項目20に記載の方法。
(項目22)
上記細胞が、少なくとも20〜40%のC18:1を有することによってさらに特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する、項目20又は21に記載の方法。
(項目23)
上記アシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子が、上記細胞の天然のアシル−ACP−チオエステラーゼ(thioestearase)と比べてC8〜C16脂肪酸アシル鎖の加水分解においてより高い活性を有する活性なアシル−ACPチオエステラーゼを生成する、項目19〜22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
上記アシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子が、上記KASII遺伝子を分断する、項目19〜23のいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
上記組み換え細胞が、β−ケトアシル−ACPシンターゼIをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働きをする核酸を含む、項目1〜18のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
上記生成される油が、上記組み換え核酸の結果としてのより短い平均脂肪酸鎖長によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する、項目25に記載の方法。
(項目27)
上記組み換え細胞が、少なくとも1つのFAD遺伝子によりコードされる脂肪酸デサチュラーゼ(destaurase)の発現を低下又は消失させ、且つ活性なステアロイルACPデサチュラーゼをコードするステアロイル−ACPデサチュラーゼ外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む、項目1〜18のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
核酸が、脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子の複数の複製物によりコードされる脂肪酸デサチュラーゼ(destaurase)の発現を低下又は消失させる働きをする、項目27に記載の方法。
(項目29)
上記ステアロイル−ACPデサチュラーゼ外来遺伝子が、上記脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子のコード領域内の遺伝子座に組み換えられる、項目27又は28に記載の方法。
(項目30)
上記生成される油が、高オレイン酸を有する脂肪酸プロフィールを有する、項目27〜29のいずれか一項に記載の方法。
(項目31)
上記脂肪酸の少なくとも50、60、70、80、又は90%をオレイン酸が構成する、項目30に記載の方法。
(項目32)
上記組み換え細胞が、活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIをコードするβ−ケトアシル−ACPシンターゼII外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む、項目1〜18のいずれか一項に記載の方法。
(項目33)
上記生成される油が、上記組み換え核酸の結果としてC18:1脂肪酸が高まり、且つC16脂肪酸が低下した脂肪酸プロフィールによって特徴づけられ、項目1〜18のいずれか一項に記載の方法、上記組み換え細胞が、ステアロイルACPデサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現をRNA干渉によって低下又は消失させる働きをする核酸を含む、項目32に記載の方法。
(項目34)
上記生成される油が、C18:0脂肪酸の増加によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する、項目33に記載の方法。
(項目35)
上記生成される油が、少なくとも50、60、70、80、又は90%のC18:0を有する脂肪酸プロフィールによって特徴づけられる、項目34に記載の方法。
(項目36)
上記生成される油が、少なくとも50〜75%のC18:0を有する脂肪酸プロフィールによって特徴づけられる、項目35に記載の方法。
(項目37)
上記生成される油が、少なくとも20〜40%のC18:1を有する脂肪酸プロフィールによってさらに特徴づけられる、項目34〜36のいずれか一項に記載の方法。
(項目38)
上記細胞が、β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする遺伝子の2つの複製物の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む、項目1〜18のいずれか一項に記載の方法。
(項目39)
活性なω−3脂肪酸デサチュラーゼ及び/又はω−6オレイン酸デサチュラーゼをコードする脂肪酸デサチュラーゼ外来遺伝子の産物を発現する働きをする、項目1〜18のいずれか一項に記載の方法。
(項目40)
上記生成される油が、高レベルのリノール酸、リノレン酸、又はその両方によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する、項目39に記載の方法。
(項目41)
上記油の脂肪酸プロフィールが、少なくとも10、20、30、40、又は50%のリノール酸、リノレン酸、又はその両方を有することによって特徴づけられる、項目35に記載の方法。
(項目42)
上記油をさらに処理することが、精製、漂白、脱臭、メタセシス、トランスエステル化、水素化、加水分解、水素化、脱酸素、ハイドロクラッキング、異性化、ヒドロキシル化(hydrolxylation)、インターエステル化、アミド化、スルホン化、及び硫化(sufurization)のうちの1つ以上を含む、項目1〜41のいずれか一項に記載の方法。
(項目43)
上記油が、食用油、脂肪酸、脂肪族アルコール、潤滑剤、石鹸、脂肪酸エステル、脂肪酸エトキシレート、脂肪族アミン、塩化アルキル(akyl chloride)、脂肪族アルコールエトキシレート、脂肪族アルコールスルフェート、脂肪酸アルカノールアミド、スルホン化油、硫化油、ディーゼル燃料、ジェット燃料、ガソリン、燃料ブレンドストック、燃料添加剤、潤滑油用添加剤、又は塗料を作り出すために処理される、項目1〜42のいずれか一項に記載の方法。
(項目44)
項目1〜43のいずれか一項に記載の方法によって得られる天然油。
(項目45)
項目44に記載の天然油から作られる生成物。
(項目46)
食用油、脂肪酸、脂肪族アルコール、潤滑剤、石鹸、脂肪酸エステル、脂肪酸エトキシレート、脂肪族アミン、塩化アルキル(akyl chloride)、脂肪族アルコールエトキシレート、脂肪族アルコールスルフェート、脂肪酸アルカノールアミド、スルホン化油、硫化油、ディーゼル燃料、ジェット燃料、ガソリン、燃料ブレンドストック、燃料添加剤、化学添加物、又は塗料を含む、項目45に記載の生成物。
(項目47)
組み換え細胞であって、
(a)β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働きであって、場合により上記細胞は、β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする遺伝子の2つの複製物の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む働き;又は
(b)活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働き;又は
(c)β−ケトアシル−ACPシンターゼI又はβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させ、且つ活性なステアロイルACPデサチュラーゼ、脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働き;又は
(d)ステアロイルACPデサチュラーゼ又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させ、且つ活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働き
をする組み換え核酸を含む、細胞。
(項目48)
上記微生物がII型脂肪酸生合成経路によって脂肪酸を合成する、項目46に記載の細胞。
(項目49)
上記微生物が微細藻類である、項目48に記載の細胞。
(項目50)
上記微細藻類が偏性従属栄養生物である、項目49に記載の細胞。
(項目51)
上記微細藻類が、Prototheca又はChlorellaの種である、項目50に記載の細胞。
(項目52)
上記微細藻類が、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、又はPrototheca zopfiiである、項目51に記載の細胞。
(項目53)
上記微細藻類が、Chlorella kessleri、Chlorella luteoviridis、Chlorella protothecoides、又はChlorella vulgarisである、項目51に記載の細胞。
(項目54)
活性なショ糖インベルターゼを発現する組み換え細胞である、項目46〜53のいずれか一項に記載の細胞。
(項目55)
従属栄養で成長することができる、項目46〜54のいずれか一項に記載の細胞。
(項目56)
上記脂肪酸デサチュラーゼが、ω−6脂肪酸デサチュラーゼ、ω−3脂肪酸デサチュラーゼ、又はω−6オレイン酸デサチュラーゼ、又はデルタ12脂肪酸デサチュラーゼのうちの1つ以上である、項目46〜55のいずれか一項に記載の細胞。
(項目57)
乾燥細胞重量で少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、又は50〜90%のトリグリセリドを含むように育てられる能力を有する、項目46〜56のいずれか一項に記載の細胞。
(項目58)
上記組み換え核酸が安定に組み込まれる、項目46〜57のいずれか一項に記載の細胞。
(項目59)
上記組み換え核酸が、上記微生物の染色体に安定に組み込まれる、項目58に記載の細胞。
(項目60)
少なくとも1つの選択可能なマーカーをさらに含む、項目59に記載の細胞。
(項目61)
酵素をコードする遺伝子の転写物を標的とするアンチセンス、RNAi、又はdsRNAの発現によって上記酵素の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む、項目46〜60のいずれか一項に記載の細胞。
(項目62)
β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現の上記低下又は消失が、活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によって上記1つ以上の遺伝子が分断又は置換されることに起因する、項目46〜61のいずれか一項に記載の細胞。
(項目63)
上記組み換え細胞が、オレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子をさらに含み、それによりリシノール酸を合成する、項目46〜62のいずれか一項に記載の細胞。
(項目64)
上記組み換え細胞が、KASII遺伝子によりコードされるβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIの発現を低下又は消失させ、且つアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む、項目46〜62のいずれか一項に記載の細胞。
(項目65)
少なくとも40、50、60、70、又は80%のC16脂肪酸を有することによって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する、項目64に記載の細胞。
(項目66)
少なくとも50〜75%のC16:0を有することによって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する、項目65に記載の細胞。
(項目67)
少なくとも20〜40%のC18:1を有することによってさらに特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する、項目66に記載の細胞。
(項目68)
上記アシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子が、上記細胞の天然のアシル−ACP−チオエステラーゼ(thioestearase)と比べてC8〜C16脂肪酸アシル鎖の加水分解においてより高い活性を有する活性なアシル−ACPチオエステラーゼを生成する、項目64又は65に記載の細胞。
(項目69)
アシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子が、KASII遺伝子を分断する、項目64〜66のいずれか一項に記載の細胞。
(項目70)
上記組み換え細胞が、β−ケトアシル−ACPシンターゼIをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働きをする核酸を含む、項目46〜62のいずれか一項に記載の細胞。
(項目71)
上記生成される油が、上記組み換え核酸の結果としてのより短い平均脂肪酸鎖長によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する、項目70に記載の細胞。
(項目72)
上記組み換え細胞が、少なくとも1つのFAD遺伝子によりコードされる脂肪酸デサチュラーゼ(destaurase)の発現を低下又は消失させ、且つ活性なステアロイルACPデサチュラーゼをコードするステアロイル−ACPデサチュラーゼ外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む、項目46〜62のいずれか一項に記載の細胞。
(項目73)
核酸が、脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子の複数の複製物によりコードされる脂肪酸デサチュラーゼ(destaurase)の発現を低下又は消失させる働きをする、項目72に記載の細胞。
(項目74)
上記ステアロイル−ACPデサチュラーゼ外来遺伝子が、上記脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子のコード領域内の遺伝子座に組み換えられる、項目72又は73に記載の細胞。
(項目75)
上記生成される油が、高オレイン酸を有する脂肪酸プロフィールを有する、項目72〜74のいずれか一項に記載の細胞。
(項目76)
上記脂肪酸の少なくとも50、60、70、80、又は90%をオレイン酸が構成する、項目75に記載の細胞。
(項目77)
上記組み換え細胞が、活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIをコードするβ−ケトアシル−ACPシンターゼII外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む、項目46〜62のいずれか一項に記載の細胞。
(項目78)
上記生成される油が、上記組み換え核酸の結果としてC18:1脂肪酸が高まり、且つC16脂肪酸が低下した脂肪酸プロフィールによって特徴づけられる、項目77に記載の細胞。
(項目79)
上記組み換え細胞が、ステアロイルACPデサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現をRNA干渉によって低下又は消失させる働きをする核酸を含む、項目46〜62のいずれか一項に記載の細胞。
(項目80)
上記生成される油が、C18:0脂肪酸の増加によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する、項目79に記載の細胞。
(項目81)
上記生成される油が、少なくとも50、60、70、80、又は90%のC18:0を有する脂肪酸プロフィールによって特徴づけられる、項目80に記載の細胞。
(項目82)
上記生成される油が、少なくとも50〜75%のC18:0を有する脂肪酸プロフィールによって特徴づけられる、項目80に記載の細胞。
(項目83)
上記生成される油が、少なくとも20〜40%のC18:1を有する脂肪酸プロフィールによってさらに特徴づけられる、項目79〜82のいずれか一項に記載の細胞。
(項目84)
β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする遺伝子の2つの複製物の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む、項目46〜62のいずれか一項に記載の細胞。
(項目85)
活性なω−3脂肪酸デサチュラーゼ及び/又はω−6オレイン酸デサチュラーゼをコードする脂肪酸デサチュラーゼ外来遺伝子の産物を発現する働きをする、項目46〜62のいずれか一項に記載の細胞。
(項目86)
上記生成される油が、高レベルのリノール酸、リノレン酸、又はその両方によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する、項目85に記載の細胞。
(項目87)
上記油の脂肪酸プロフィールが、少なくとも10、20、30、40、又は50%のリノール酸、リノレン酸、又はその両方を有することによって特徴づけられる、項目86に記載の細胞。
(項目88)
項目46〜87のいずれか一項に記載の細胞から生成される天然油又は油含有生成物。
(項目89)
リシノール酸を含むトリアシルグリセリドを含む天然油、又は上記天然油から生成される生成物を生成する方法であって、
組み換え微生物の細胞を育てることを含み、上記細胞が、活性なオレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸を含み、それにより上記リシノール酸を合成する、方法。
(項目90)
上記微生物がII型脂肪酸生合成経路を有する、項目48に記載の方法。
(項目91)
上記微生物が微細藻類である、項目90に記載の方法。
(項目92)
上記微細藻類が偏性従属栄養生物である、項目91に記載の方法。
(項目93)
上記微細藻類がProtothecaの種である、項目92に記載の方法。
(項目94)
上記微細藻類が、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、又はPrototheca zopfiiである、項目93に記載の方法。
(項目95)
上記微細藻類が、Chlorella kessleri、Chlorella luteoviridis、Chlorella protothecoides、又はChlorella vulgarisである、項目91に記載の方法。
(項目96)
上記細胞が、活性なショ糖インベルターゼを発現する組み換え細胞である、項目46〜95のいずれか一項に記載の方法。
(項目97)
上記育てることが、従属栄養で育てることである、項目46〜96のいずれか一項に記載の方法。
(項目98)
上記細胞が、活性なオレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする上記組み換え核酸が存在しないときに少なくとも40、50、60、70、80、又は90%のオレイン酸を生成する、項目46〜98のいずれか一項に記載の方法。
(項目99)
上記オレイン酸12−ヒドロキシラーゼに対する基質レベルを高めるためオレイン酸生成を高める働きをする組み換え核酸をさらに含む、項目89〜98 98のいずれか一項に記載の方法。
(項目100)
上記細胞が、
(a)活性なステアロイルACPデサチュラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現し、且つ脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働き;又は
(b)活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼIをコードする外来遺伝子の産物を発現し、且つ活性なアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働き
をする組み換え核酸を含む、項目99に記載の方法。
(項目101)
項目89〜100のいずれか一項に記載の方法に従って作られる生成物。
(項目102)
活性なオレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸を含み、それによりリシノール酸を合成する微生物細胞。
(項目103)
上記微生物がII型脂肪酸生合成経路を有する、項目102に記載の細胞。
(項目104)
上記微生物が微細藻類である、項目103に記載の細胞。
(項目105)
上記微細藻類が偏性従属栄養生物である、項目104に記載の細胞。
(項目106)
上記微細藻類がProtothecaの種である、項目105に記載の細胞。
(項目107)
上記微細藻類が、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、又はPrototheca zopfiiである、項目106に記載の細胞。
(項目108)
上記微細藻類が、Chlorella kessleri、Chlorella luteoviridis、Chlorella protothecoides、又はChlorella vulgarisである、項目104に記載の細胞。
(項目109)
活性なショ糖インベルターゼを発現する組み換え細胞である、項目102〜108のいずれか一項に記載の細胞。
(項目110)
従属栄養で成長することができる、項目102〜109のいずれか一項に記載の細胞。
(項目111)
活性なオレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする上記組み換え核酸が存在しないときに少なくとも40、50、60、70、80、又は90%のオレイン酸を生成する、項目102〜109のいずれか一項に記載の細胞。
(項目112)
上記オレイン酸12−ヒドロキシラーゼに対する基質レベルを高めるためオレイン酸生成を高める働きをする組み換え核酸をさらに含む、項目102〜111のいずれか一項に記載の細胞。
(項目113)
(a)活性なステアロイルACPデサチュラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現し、且つ脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働き;又は
(b)活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼIをコードする外来遺伝子の産物を発現し、且つ活性なアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働き
をする組み換え核酸を含む、項目112に記載の細胞。
(項目114)
項目44に記載の油を含む食品。

図面の簡単な説明

0072

図1は、Protothecaトリグリセリド油脂から生成される再生可能なディーゼルのクロマトグラムを示す。
図2は、リシノール酸標準及び野生型対照と比較した代表的な陽性トランスジェニッククローンGC保持時間を示す。
図3は、実施例18で記載されるような、標的遺伝子破壊を有する、及び有しない、Prototheca moriformisFADc対立遺伝子のPstI制限地図を示す。
図4は、実施例18で記載されるサザンブロットの結果を示す。

0073

本発明の詳細な説明
本発明の例示的な実施形態は、改変されたグリセロ脂質プロフィールを生成する油産生細胞、及びその細胞から生成される産物を特徴とする。油産生細胞(oleagninous cell)の例としては、II型脂質生合成経路を有する微生物細胞が挙げられる。実施形態には、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼ、脂肪酸デサチュラーゼ(destaturase)、ケトアシルシンテターゼのようなタンパク質をコードする1つ以上の外来遺伝子を発現し、且つ場合により、同様の活性を有するタンパク質をコードする内因性遺伝子の1つ以上のノックダウンを有する組み換え細胞が含まれる。結果として、いくつかの実施形態は、これまでには得ることのできなかった天然油を特徴とする。また、本発明は、そのような細胞から、バイオディーゼル、再生可能ディーゼル及びジェット燃料のような燃料、食用油及び化学薬品を含む、脂質及び油をベースとする生成物を製造する方法も提供する。

0074

本発明の実施形態により作られる油は、他の用途の中でも、輸送燃料、油脂化学品、及び/又は食品及び香粧品産業で使用することができる。例えば、脂質のトランスエステル化によって、バイオディーゼルに有用な長鎖脂肪酸エステルを得ることができる。他の酵素プロセス及び化学プロセスを、脂肪酸、アルデヒド、アルコール、アルカン、及びアルケンを生成するように調節することができる。いくつかの用途では、再生可能ディーゼル、ジェット燃料、又は他の炭化水素化合物を生成する。また、本発明は、生産性を高め、脂質収量を増やし、及び/又は、本明細書に記載される組成物を高い費用効率で生成するために、微細藻類を育てる方法も提供する。

0075

本発明の実施形態は、トリアシルグリセリドを含む天然油を生成する方法、又はその天然油から生成される生成物を生成する方法を提供する。天然油は非植物油又は非種子油であってよい。この方法は、組み換え微生物の細胞を育てて用途に応じた油;すなわち、細胞中に組み換え核酸が存在することによって改変された脂肪酸プロフィールを有する油を生成することを含む。次いで、その天然油をさらに処理して、食品、燃料、又は化学製品を製造することができる。細胞中の組み換え核酸は、(a)β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働きをする。場合により細胞は、β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする遺伝子の2つの複製物(例えば、二倍体生物における2つの対立遺伝子)の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む;又は(b)活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする;又は(c)β−ケトアシル−ACPシンターゼI又はβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させ、且つ活性なステアロイルACPデサチュラーゼ、脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする;又は(d)ステアロイルACPデサチュラーゼ又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させ、且つ活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする。

0076

1つ以上の脂肪酸デサチュラーゼ(desturase)をコードする組み換え核酸が細胞中に存在する場合、核酸は、ω−6脂肪酸デサチュラーゼ、ω−3脂肪酸デサチュラーゼ、又はω−6オレイン酸デサチュラーゼ、又はデルタ12脂肪酸デサチュラーゼのうちの1つ以上をコードし得る。

0077

細胞が、酵素の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む場合、これは、酵素をコードする遺伝子の転写物を標的とするアンチセンス、RNAi、又はdsRNAの発現によって行われても、又は定方向突然変異、完全欠失、若しくは部分欠失を含む他の適した手段により行われてもよい。従って、β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現の低下又は栄養(alimentation)は、1つ以上の遺伝子を、活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼ、又はアシル−ACPチオエステラーゼをコードする1つ以上の遺伝子により分断又は置換することに起因し得る。

0078

好ましくは、組み換え核酸は細胞に;例えば、細胞の染色体、又はエピソームに安定に組み込まれる。安定に組み込まれた核酸を有する細胞の選択は、本明細書に記載するとおり、ショ糖インベルターゼ、抗生物質耐性遺伝子、又はチアミン栄養要求相補体のような選択可能なマーカーを用いることで促進され得る。

0079

好ましくは、微生物は、II型脂肪酸生合成経路によって脂肪酸を合成する微生物であり得る。例えば、微生物は微細藻類であってもよく、しかしながら、また、通常はI型脂肪酸生合成経路を有する微生物(例えば、油を生成する酵母)であって、それに遺伝子操作技法を用いてII型の遺伝機構が導入されたものであってもよい。微生物は、従属栄養生物、及び特定の実施形態では偏性従属栄養生物であってもよい。微細藻類が使用される場合、微細藻類は、Prototheca又はChlorellaの種であってもよい。例示的な種としては、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora、Prototheca portoricensis、Prototheca moriformis、Prototheca zopfii、Chlorella kessleri、Chlorella luteoviridis、Chlorella protothecoides、及びChlorella vulgarisが挙げられる。サトウキビ汁及び本明細書に記載される他のもののようなショ糖原材料の使用を可能にするため、組み換え細胞は、活性なショ糖インベルターゼを発現するためショ糖インベルターゼ遺伝子を含む組み換え核酸を含むことができる。ショ糖インベルターゼは、微生物によって培地中に分泌され得る。

0080

培養は従属栄養培養であってもよく;例えば、バイオリアクター内でグルコース又はショ糖のような固定炭素源を使用して実施することができる。培養は、細胞が乾燥細胞重量で少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、又は50〜90%トリグリセリドに達するまで継続され得る。これは、以下に記載するとおり、制限窒素を用いた培養を伴い得る。

0081

細胞によって生成される油は、細胞から抽出され得る。ある実施形態では、この油は、500、50、又は5ppm未満の有色分子を含む。場合により、油はその脂肪酸プロフィールについて分析される;例えばLC−MSによる。また、油は、実施例19、表60〜表63の油の特性のうちの1つ以上を有し得る。

0082

特定の実施形態では、組み換え細胞は、KASII遺伝子によりコードされるβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIの発現を低下又は消失させ、且つアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む。結果として、細胞は、少なくとも40、50、60、又は70%のC16脂肪酸(例えば、パルミチン酸)を有することによって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する油を生成する。従って、油は、より短い鎖長の方にシフトした脂肪酸分布を有し得る。脂肪酸分布のシフトは、平均脂肪酸長の減少又は(o9r)分布についての他の統計的特徴によって特徴づけることができる。例えば、平均脂肪酸長を計算するには、トリグリセリドを構成している検出可能な各脂肪酸の割合に脂肪酸中の炭素の数を乗じ、その積の合計を100で除す。アシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子は、細胞の天然のアシル−ACP−チオエステラーゼと比べてC8〜C16脂肪酸アシル鎖の加水分解において高い活性を有する活性なアシル−ACPチオエステラーゼを生成し得る。アシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子は、KASII遺伝子を分断し得る。このように、アシル−ACPチオエステラーゼの挿入はまた、β−ケトアシル−ACPシンターゼIIの発現を一工程で消失させることができる。実施例15及び16を参照。

0083

別の特定の実施形態では、組み換え細胞は、β−ケトアシル−ACPシンターゼIをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働きをする核酸を含む。結果として、生成される油は、組み換え核酸を有しない同等の細胞より短い脂肪酸鎖長の分布によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有する。これは、平均脂肪酸鎖長の減少として表現され得る。組み換え細胞は、少なくとも1つのFAD遺伝子によりコードされる脂肪酸デサチュラーゼ(destaurase)の発現を低下又は消失させ、且つ活性なステアロイルACPデサチュラーゼをコードするステアロイル−ACPデサチュラーゼ外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含むことができる。場合により、核酸は、脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子の複数の複製物(例えば、対立遺伝子)によりコードされる脂肪酸デサチュラーゼ(destaurase)の発現を低下又は消失させる働きをする。特定の実施形態では、ステアロイル−ACPデサチュラーゼ外来遺伝子は、脂肪酸デサチュラーゼ遺伝子のコード領域内の遺伝子座に組み換えられる。結果として、生成される油は、この核酸を有しない同等の細胞により生成される油と比較して、高濃度のオレイン酸を有することができる。オレイン酸は、脂肪酸プロフィールにおいて脂肪酸の少なくとも50、60、70、80、又は90%を構成する。実施例10を参照。

0084

別の特定の実施形態では、組み換え細胞は、活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼIIをコードするβ−ケトアシル−ACPシンターゼII外来遺伝子の産物を発現する働きをする核酸を含む。結果として、生成される油は、組み換え核酸の結果として18:1脂肪酸が上昇し、且つC16脂肪酸が低下した脂肪酸プロフィールによって特徴づけられ得る。実施例13を参照、ここではKASII遺伝子の過剰発現によってC18脂肪酸の割合が非形質転換細胞における約68%から約84%に増加した。関連する実施形態では、この増加は70%超、75〜85%、又は70〜90%である。

0085

別の特定の実施形態では、組み換え細胞は、ステアロイルACPデサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現をRNA干渉によって低下又は消失させる働きをする核酸を含む。結果として、生成される油は、18:0脂肪酸の増加によって特徴づけられる脂肪酸プロフィールを有することができる。18:0脂肪酸は、プロフィールにおける脂肪酸の少なくとも50、60、70、80、又は90%であってよい。実施例12を参照。

0086

別の特定の実施形態では、細胞は、β−ケトアシル−ACPシンターゼI、β−ケトアシル−ACPシンターゼII、ステアロイルACPデサチュラーゼ、又は脂肪酸デサチュラーゼをコードする遺伝子の2つの複製物(例えば2つの対立遺伝子)の発現を低下又は消失させる働きをする組み換え核酸を含む。実施例14を参照、ここではProtothecaにおいて内在するKASI対立遺伝子がノックアウトされた。結果として、内在するKASIの破壊により、約35%〜400%の総C14脂肪酸の割合の増加及び約30〜50%のC16脂肪酸の割合の増加が認められた。

0087

別の特定の実施形態では、細胞は、活性なω−3脂肪酸デサチュラーゼ及び/又はω−6オレイン酸デサチュラーゼをコードする脂肪酸デサチュラーゼ外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸を含む。結果として、高レベルのリノール酸、リノレン酸、又はその両方が細胞によって生成され、及び細胞脂質の脂肪酸プロフィールに検出され得る。例えば、細胞は、少なくとも10、20、30、40、又は50%のリノール酸、リノレン酸、又はその両方を有し得る。例えば、実施例11のとおり、組み換えΔ15デサチュラーゼ酵素を発現させることができる。結果として、C18:3脂肪酸(すなわち、リノレン酸)を約2〜17倍、又はそれ以上増加させることができる。

0088

別の実施形態では、組み換え微生物の細胞が育てられる。細胞は、活性なオレイン酸12−ヒドロキシラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸を含み、それによりリシノール酸を合成する。この遺伝子は、前述の実施形態の任意のものに存在し得る。実施例7を参照。12−ヒドロキシラーゼに好ましい基質はオレイン酸である。従って、好ましい実施形態では、オレイン酸生成を増加させる働きをする組み換え核酸を細胞に含めることで、より高収率のリシノール酸を得ることができる。限定なしに、細胞は、活性なステアロイルACPデサチュラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現し、且つ脂肪酸デサチュラーゼをコードする1つ以上の遺伝子によりコードされる酵素の発現を低下又は消失させる働き;又は活性なβ−ケトアシル−ACPシンターゼIをコードする外来遺伝子の産物を発現し、且つ活性なアシル−ACPチオエステラーゼをコードする外来遺伝子の産物を発現する働きをする組み換え核酸を含む。

0089

本発明の任意の実施形態において、油は抽出され、さらに、精製、漂白、脱臭、メタセシス、トランスエステル化、水素化、加水分解、水素化、脱酸素、ハイドロクラッキング、異性化、ヒドロキシル化、インターエステル化、アミド化、スルホン化、及び硫化(sufurization)の1つ以上によって処理され得る。油を処理することにより、例えば、食用油、脂肪酸、脂肪族アルコール、潤滑剤、石鹸、脂肪酸エステル、脂肪酸エトキシレート、脂肪族アミン、塩化アルキル(akyl chloride)、脂肪族アルコールエトキシレート、脂肪族アルコールスルフェート、脂肪酸アルカノールアミド、スルホン化油、又は硫化油、ディーゼル、ジェット用ガソリン、又はブレンドストック又は添加剤、潤滑剤、又はペンキが作り出され得る。

0090

本明細書で言及する実施形態のいずれも、食品又は食用油として有用であり得る。全有機体を食品中に組み込むことができる。有機体は、インタクトであっても、部分的に溶解していても、ほとんど溶解していても、又は完全に溶解していてもよい。油産生有機体を調製して食品に使用する方法は、国際公開第2011/150411号、国際公開第2010/12093号、国際公開第2011130578号、及び国際公開第2011/130576号に教示されている。あるいは、有機体から抽出され、場合により精製された油は、スプレッドソース糖菓、及び冷凍糖菓などの加工食品中食用油成分としての使用を含め、食用油として使用することができる。特定の実施形態では、油産生細胞又は食用油は、50〜70%のC18:0及び20〜40%の18:1(例えばオレイン酸)を含む。別の特定の実施形態では、油産生細胞又は食用油は、50〜70%のC16:0及び20〜40%の18:1(例えばオレイン酸)を含む。

0091

読者が読みやすいように、本発明の詳細な説明をいくつかの章に分けている。第I章は、本明細書で用いる用語の定義を記載している。第II章は、本発明の方法で有用な培養条件を記載している。第III章は、遺伝子操作の方法及び材料を記載している。第IV章は、ショ糖を利用することが可能となるように遺伝子操作することを記載している。第V章は、脂質生合成を改変するための遺伝子操作を記載している。第VI章は、燃料及び化学物質を製造する方法を記載している。第VII章は、本発明の実施例及び実施形態を開示している。本発明の詳細な説明の後に、本発明の種々の態様及び実施形態を説明する実施例が続く。

0092

I.定義
他の意味であると定義されていない限り、本明細書で用いられる全ての技術用語及び化学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解している意味を有する。本明細書で使用される場合、他の意味であると明記されていない限り、以下の用語は、それらに属する以下の意味を有する。

0093

「微細藻類内で活性」は、微細藻類内で機能を発揮する核酸を指す。例えば、トランスジェニック微細藻類に抗生物質耐性を付与するために、抗生物質耐性遺伝子を動かすために用いられるプロモーターは、微細藻類内で活性である。

0094

面積百分率」は、サンプル中の全ての脂肪酸を、検出前脂肪酸メチルエステルFAME)に変換し、FAMEGC/FID検出法を用いて観察したピーク面積を指す。例えば、炭素原子14個で、不飽和部のない脂肪酸(C14:0)について、分離したピークが、任意の他の脂肪酸、例えば、C14:1と比較すると観察される。それぞれの種類のFAMEに対するピーク面積は、混合物中のその組成物における割合と正比例しており、サンプル中に存在する全ピークの合計に基づいて算出される(すなわち、[特定のピークの面積/測定した全ピークの合計面積]×100)。本発明の油及び細胞の脂質プロフィールについて述べる場合、「C8〜C14が少なくとも4%」は、細胞中、又は抽出したグリセロ脂質組成物中の総脂肪酸のうち、少なくとも4%が、炭素原子が8個、10個、12個又は14個の鎖長を有することを意味している。

0095

純培養」は、他の生物によって汚染されていない、微生物の培養物である。

0096

「バイオディーゼル」は、ディーゼルエンジンの燃料として使用するのに適した、生物によって生成された脂肪酸アルキルエステルである。

0097

「バイオマス」は、細胞の成長及び/又は増殖によって生成する物質である。バイオマスは、細胞及び/又は細胞内成分、並びに、限定されないが、細胞によって分泌された化合物のような細胞外物質を含有していてもよい。

0098

バイオリアクター」は、細胞を場合により懸濁物の状態で培養する、閉じられた筐体又は部分的に閉じられた筐体である。

0099

セルロース系材料」は、セルロース及び場合によりヘミセルロースを含む生物学的材料である。従ってこれは、グルコース及びキシロースなどの糖に消化可能であり、場合により、二糖類オリゴ糖類リグニンフルフラール類のようなさらなる化合物及び他の化合物を含み得る。セルロース系材料の供給源の非限定的な例としては、サトウキビ絞りかすテンサイパルプトウモロコシ茎葉木片おがくず及びスイッチグラスが挙げられる。

0100

共生培養」、及び「共生生育」及び「共生発酵」などのこの用語の変形は、同じバイオリアクター内で2種類以上の細胞を育てることを指す。2種類以上の細胞は、全てが微細藻類のような微生物であってもよく、異なる細胞種と共に培養された微細藻類細胞であってもよい。培養条件は、2種類以上の細胞の成長及び/又は増殖を進めるような条件であってもよく、又は、2種類以上の細胞のうち1種類、又は部分的な集合の成長及び/又は繁殖を容易にしつつ、残りの細胞の成長を維持する条件であってもよい。

0101

「有色分子」又は「着色性不純物」は、本明細書で使用される場合、抽出した油に色を付与する任意の化合物を指す。「有色分子」又は「着色性不純物」には、例えば、クロロフィルaクロロフィルb、リコピン、トコフェロール、カンペステロール、トコトリエノール、及びカロチノイド、例えばβ−カロチン、ルテイン、ゼアキサンチンアスタキサンチンが含まれる。これらの分子は、好ましくは微生物バイオマス又は抽出油中に500ppm以下、250ppm以下、100ppm以下、75ppm以下、又は25ppm以下の濃度で存在する。他の実施形態では、微生物バイオマス又は抽出油中に存在するクロロフィルの量は、500mg/kg未満、100mg/kg未満、10mg/kg未満、1mg/kg未満、0.5mg/kg未満、0.1mg/kg未満、0.05mg/kg未満、又は0.01mg/kg未満である。

0102

「育てられた」、及びこの語句の別の言い方である「培養された」、「発酵された」は、選択した条件及び/又は制御された条件を利用することによって、1つ以上の細胞の成長(細胞の大きさ、細胞成分が増え、及び/又は細胞活性が高まる)及び/又は増殖(細胞の数が増える)を意図的に進めることを指す。成長と増殖を組み合わせて、「繁殖」と呼ぶ。選択した条件及び/又は制御された条件の例としては、十分に定義されている培地(pH、イオン強度、炭素源のような既知の特徴を有する)、特定の温度、酸素圧二酸化炭素濃度、バイオリアクター内の成長を用いることが挙げられる。「育てること」は、微生物の成長又は増殖が自然に起こること、又は人の介入なしに起こることを指さず、例えば、微生物が地中で最終的に化石化し、未精製油を生成するような天然の成長は、育てられたとは言わない。

0103

「デサチュラーゼ」は、トリアシルグリセリド分子の脂肪酸鎖に二重結合(不飽和)を組み込むことに関与する脂質合成経路の酵素を指す。例としては、限定されないが、ステアロイル−アシルキャリアータンパク質デサチュラーゼ(SAD)及び脂肪酸アシルデサチュラーゼとしても知られる脂肪酸デサチュラーゼ(FAD)が挙げられる。

0104

発現ベクター」又は「発現構築物」又は「プラスミド」又は「組み換えDNA構築物」は、宿主細胞に核酸を導入するための媒体である。この核酸は、特定の核酸の転写及び/又は翻訳を可能にする一連の特定の核酸エレメントを用いた、組み換え手段又は直接的な化学合成によるなどの、人の介入によって生じたものであってよい。発現ベクターは、プラスミド、ウイルス、又は核酸フラグメント、又は他の適した媒体の一部であってもよい。典型的には、発現ベクターは、プロモーターに動作可能に連結した、転写されるべき核酸を含む。

0105

「外来遺伝子」は、細胞に導入された(例えば形質転換トランスフェクションにより)、RNA及び/又はタンパク質の発現をコードする核酸であり、「トランス遺伝子」とも呼ばれる。外来遺伝子を含む細胞は組み換え細胞と呼ぶことができ、そこに1つ又は複数のさらなる外来遺伝子を導入することができる。外来遺伝子は、形質転換される細胞と異なる種に由来していてもよく(つまり、異種)、同じ種に由来していてもよい(つまり、同種)。従って、外来遺伝子は、この細胞のゲノムでは異なる位置にあるような同種遺伝子を含んでいてもよく、内在する遺伝子複製物と比較して、異なる制御下にある同種遺伝子を含んでいてもよい。外来遺伝子は、この細胞の2種類以上の複製物中に存在していてもよい。外来遺伝子は、ゲノム(核またはプラスチド)への挿入物として細胞中に維持されてもよく、又はエピソーム分子として細胞中に維持されてもよい。

0106

「外部から与えられた」は、細胞培養物の培地に与えられた分子を指す。

0107

文脈によっては、「脂肪酸」は、遊離脂肪酸脂肪酸塩、又はグリセロ脂質中の脂肪酸アシル部分を意味するものとする。

0108

「固定炭素源」は、培地中で、周囲温度及び周囲圧力固体又は液体の形態として存在し、培地で培養されている微生物が利用することが可能な、炭素を含有する分子、典型的には有機分子である。従って、二酸化炭素は固定炭素源ではない。

0109

従属栄養性」は、それが培養条件に関連する場合、固定炭素源を利用又は代謝する間に光が実質的に存在しない状態で培養することである。

0110

ホモジネート」は、物理的に破壊されたバイオマスである。

0111

「水素:炭素比」は、原子単位であらわした、分子中の水素原子と炭素原子との比率である。この比率は、炭化水素分子中の炭素原子及び水素原子の数を述べるときに用いられ得る。例えば、最も大きな比率を有する炭化水素は、メタンCH4である(4:1)。

0112

誘発性プロモーター」は、特定の刺激応答し、動作可能に連結した遺伝子の転写に介在するプロモーターである。そのようなプロモーターの例は、pH又は窒素レベルが変化する条件下で誘導されるプロモーター配列であり得る。

0113

「動作可能に連結した状態で」は、制御配列(典型的には、プロモーター)、連結した配列(典型的には、タンパク質をコードする配列、コード配列とも呼ばれる)のような、2個の核酸配列間の機能的な連結である。プロモーターは、遺伝子の転写に介在することができる場合、外来遺伝子と動作可能に連結した状態である。

0114

脂質改変酵素」は、脂質の共有結合構造を変える、又は他の形で細胞における脂肪酸プロフィールの改変をもたらす酵素を指す。脂質改変酵素の例としては、リパーゼ、脂肪酸アシル−ACPチオエステラーゼ、脂肪酸アシル−CoAアルデヒド還元酵素、脂肪酸アシル−CoA還元酵素脂肪族アルデヒド還元酵素、ステアロイルアシルキャリアータンパク質デサチュラーゼ(SAD)及び脂肪酸アシルデサチュラーゼ(destaurase)(FAD)を含むデサチュラーゼ、及び脂肪族アルデヒドデカルニラーゼが挙げられる。

0115

脂質経路に関連する酵素」は、脂質代謝、すなわち、脂質合成、改変又は変性においてなんらかの役割をはたす任意の酵素であり、脂質を化学的に改変するタンパク質、及びキャリアータンパク質である。

0116

「脂質プロフィール」又は「グリセロ脂質プロフィール」は、細胞又は細胞から得られた油における脂肪酸の鎖長及び/又は飽和パターンに関しての分布を指す。これに関連して、飽和パターンは、細胞のさまざまな脂肪酸における飽和酸不飽和酸尺度、又は二重結合の位置の分布のより詳細な分析を含み得る。

0117

「溶解」は、生物有機体原形質膜、場合により、細胞壁を、多くは生物有機体の一体性を失わせるような機械的な機構、化学的な機構、ウイルスによる機構、又は浸透力による機構によって、細胞内成分を少なくともいくらか放出させるのに十分な程度まで破壊することである。

0118

「溶解すること」は、溶解のプロセスである。

0119

「微細藻類」は、葉緑体又はプラスチドを含み、場合により、光合成を行うことができる微生物であるか、又は、光合成を行うことができる原核性微生物である。微細藻類には、固定炭素源をエネルギーとして代謝することができない偏性光合成独立栄養生物と、単に固定炭素源がないと生存することができない従属栄養生物とが存在する。微細藻類には、細胞分裂の直後に、妹細胞から分離するChlamydomonasのような単細胞有機体、2種類の別個細胞型を有する単純な多細胞光合成細菌である、例えば、Volvoxのような細菌が含まれる。微細藻類は、Chlorella、Dunaliella、Protothecaのような細胞を含む。また、微細藻類には、Agmenellum、Anabaena、Pyrobotrysのような、細胞−細胞接着性を示す他の細菌の有機体も含まれる。また、微細藻類には、特定のdinoflagellate algae種、及びPrototheca属の種のような、光合成を行う能力が失われている偏性従属栄養微生物も含まれる。

0120

中鎖」は、脂肪酸に関連して本明細書で使用される場合、C10〜C16脂肪酸を指す。これに関連して「短鎖」はC6〜C10脂肪酸を指し、一方「長鎖」はC17以上の脂肪酸を指す。特に指示されない限り、これらの境界は正確に定義することを意図するものではない。

0121

「天然油」は、有機体から得られる、主にトリグリセリドの油を意味するものとし、ここで油は、トリグリセリドの脂肪酸プロフィールを実質的に変化させるような別の天然油若しくは合成油との混合、又は画分化を受けていない。ここで、用語「画分化」は、その有機体から生じる、しかしながら完成されたプロフィールと比べて、その脂肪酸プロフィールが変化する方法で、油から材料を取り出すことを意味する。天然油は、有機体から得られる油を包含し、ここで油は、そのトリグリセリドプロフィールを実質的に変化させることのない、精製、漂白及び/又は脱ガムを含めた処理を、最小限だけ受けている。また、天然油は「非インターエステル化天然油」であってもよく、これは、その天然油が、脂肪酸をそのアシル結合においてグリセロールに再分布させるプロセスを受けておらず、有機体から回収されたときと本質的に同じ構造のままであることを意味する。

0122

「自然に共発現する」は、2種類のタンパク質あるいは遺伝子に関する際、例えば、2種類のタンパク質をコードする遺伝子が、共通の制御配列の制御下にあるため、又は、上述の2種類のタンパク質をコードする遺伝子が、同じ刺激に応答して発現するため、そのタンパク質又は遺伝子が、これらが誘導される組織又は有機体で自然に共発現することを意味する。

0123

浸透圧衝撃」は、浸透圧が突然下がることによって、細胞が溶液中で破裂することである。浸透圧衝撃は、時に、誘発されてこのような細胞の細胞成分が溶液内に放出される。

0124

多糖分解酵素」は、任意の多糖の加水分解又は糖化を触媒することができる任意の酵素である。例えば、セルラーゼは、セルロースの加水分解を触媒する。

0125

多糖類」又は「グリカン」は、単糖類グリコシド結合によって接続したもので構成される炭水化物である。セルロースは、特定の植物細胞壁を構成する多糖である。セルロースは、酵素によって解重合し、キシロース及びグルコースのような単糖類や、これより大きな二糖類及びオリゴ糖を生成し得る。

0126

「プロモーター」は、核酸の転写に関連する核酸制御配列である。本明細書で使用される場合、プロモーターは、転写開始部位の近くに、必要な核酸配列を含み、例えば、ポリメラーゼII型プロモーターの場合には、TATAエレメントを含む。また、プロモーターは、場合により、遠位エンハンサーエレメント又はリプレッサーエレメントを含み、これらは、転写開始部位から数千塩基対離れた位置にあってもよい。

0127

組み換え体」は、外来の核酸を導入するか、又は天然の核酸を変えることによって改変された細胞、核酸、タンパク質又はベクターである。従って、例えば、組み換え細胞は、この細胞の天然の(組み換えされていない)形態にはみられない遺伝子を発現することも、組み換えされていない細胞によって発現する遺伝子とは異なる天然遺伝子を発現することもできる。組み換え細胞には、限定なしに、細胞における活性な遺伝子産物のレベルを低下させる突然変異、ノックアウト、アンチセンス、干渉RNA(RNAi)又はdsRNAなどの遺伝子産物又は抑制エレメントをコードする組み換え核酸が含まれ得る。「組み換え核酸」は、例えば、in vitroで、一般的に核酸を操作することによって元々作られている核酸が、ポリメラーゼ、リガーゼエクソヌクレアーゼ及びエンドヌクレアーゼ、又はそれ以外のものを用いて、天然には通常みられない形態になっているような核酸である。組み換え核酸は、例えば、動作可能に連結した状態にある2種類以上の核酸を配置することによって生成させてもよい。従って、天然では通常は接続していないDNA分子を結合させることによってin vitroで生成した核酸又は発現ベクターの単離物は、両方とも本発明の目的で組み換えであると考える。組み換え核酸が作られ、宿主細胞又は有機体に導入されると、宿主細胞の細胞機構を用いてin vivoで複製し得るが、このような核酸は、いったん組み換え状態で産生すると、その後に細胞内で複製されたものであっても、本発明の目的で組み換えと考える。同様に、「組み換えタンパク質」は、組み換え技術によって、すなわち、組み換え核酸の発現によって作られるタンパク質である。

0128

「再生可能なディーゼル」は、天然油から、たとえば脂質の水素化及び脱酸素によって生成するアルカン混合物(例えば、C10:0、C12:0、C14:0、C16:0、C18:0)である。

0129

「糖化」は、バイオマス、通常はセルロース系バイオマス又はリグノセルロース系バイオマスを、グルコース及びキシロースのような単糖類に変換するプロセスである。「糖化された」又は「解重合された」セルロース系材料又はバイオマスは、糖化によって単糖類に変換されたセルロース系材料又はバイオマスを指す。

0130

フルフラール種」は、2−フランカルボキサアルデヒド、又は同じ基本構造の特徴を保持した誘導体である。

0131

本明細書の実施形態に従い組み換え株を作成するための株の形質転換との関連において(及び必ずしも先行技術の考察との関連ではなく)、「安定な」又は「安定に組み込まれる」は、株の細胞によって少なくとも10世代にわたり組み換え核酸が維持されることを意味するものとする。例えば、組み換え株が、選択圧の存在下で育てることを可能にする選択可能なマーカーを有する場合、その組み換え核酸は、選択圧が存在しない状態で10世代を育てた後に維持される。

0132

「ショ糖利用遺伝子」は、発現すると、ショ糖をエネルギー源として利用する能力を補助する遺伝子である。ショ糖利用遺伝子によってコードされるタンパク質は、本明細書では「ショ糖利用酵素」と呼ばれ、ショ糖トランスポーター、ショ糖インベルターゼ、グルコキナーゼフルクトキナーゼのようなヘキソキナーゼを含む。

0133

II.育てること
本発明は、一般的には、微生物、特に、微細藻類のような、II型脂肪酸生合成経路を有する油産生微生物を育ててトリグリセリドを生成することに関する。ある実施形態では、微生物は偏性従属栄養生物である。微生物は、例えば下記に開示される遺伝子操作方法に基づく、組み換え微生物(microorganim)であってもよい。読者が読みやすいように、この章をいくつかの節に分けている。第1節は、微生物の種及び株について記載している。第2節は、育てるのに有用なバイオリアクターについて記載している。第3節は、育てるための培地について記載している。第4節は、本発明の例示的な育てる方法に従って油を生成することについて記載している。

0134

1.微生物(microogansim)種及び微生物株
以下に提示する例示的な実施形態は、多くの微生物に適用することができるが、Protothecaが、脂質の生成に使用するのに好ましい微生物である。重要なことには、Protothecaを例として本明細書に記載される遺伝子操作方法は、他の微生物(例えば、Chlorella sorokiniana、Chlorella vulgaris、Chlorella ellipsoidea、Chlorella kessleri、Dunaliella tertiolecta、Volvox carteri、Haematococcus pluvialis、Closterium peracerosum−strigosum−littorale複合体、Dunaliella viridis、Dunaliella salina、Gonium pectorale、Phaeodactylum tricornutum、Chaetoceros、Cylindrotheca fusiformis、Amphidinium sp.、Symbiodinium microadriacticum、Nannochloropsis、Cyclotella cryptica、Navicula saprophila、又はThalassiosira pseudonana)に適用可能である。

0135

Protothecaのような偏性従属栄養微細藻類から得られる脂質又は油は、一般的に色素が少なく(例えば、クロロフィル及び特定のカロチノイド類が低い乃至検出不能なレベル、例えば有色分子、着色性不純物、又はクロロフィルとカロチノイドとの合計濃度が500、50又は5ppm未満)、いずれの場合にも他の微細藻類由来の脂質と比べて含有する色素がはるかに少ないものであり得る。さらに、本発明によって与えられる組み換えPrototheca細胞を用い、他の微生物から脂質を産生する場合と比較して、低コストで、高収率及び高効率で脂質を生成させることができる。本発明の方法で用いる具体的なPrototheca株としては、が挙げられる。それに加え、この微細藻類は、従属栄養性で成長し、Prototheca wickerhamii、Prototheca stagnora(UTEX 327を含む)、Protothecaポートoricensis、Prototheca moriformis(UTEX株1441、1435を含む)、Prototheca zopfiiとして遺伝子操作することができる。Prototheca属の種は、偏性従属栄養生物である。

0136

本発明の実施形態で用いるための微生物の選択に影響を及ぼす考慮事項としては、油、燃料、及び油脂化学品を生成するのに適した脂質又は炭化水素の生成に加え、(1)細胞重量を基準とした割合で脂質含有量が高いこと;(2)成長が容易であること;(3)遺伝子操作が容易であること;及び(4)バイオマスの処理が容易であることが挙げられる。特定の実施形態では、野生型の微生物又は遺伝子操作された微生物から、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、又は少なくとも70%、又はそれ以上が脂質である細胞が得られる。他の特定の実施形態では、野生型の微生物又は遺伝子操作された微生物から、40〜80%又は50〜90%がトリグリセリドである細胞が得られる。好ましい有機体は、従属栄養で(光がない状態の糖上で)成長する。

0137

本発明の実施に使用することのできる藻類の例としては、限定されないが、以下の表1に列挙される藻類が挙げられる。

0138

0139

0140

2.バイオリアクター
微生物を、遺伝子操作を行うという目的で、及び炭化水素(例えば、脂質、脂肪酸、アルデヒド、アルコール、アルカン)を生成するという目的で培養する。前者の種類の培養では、小スケールで実施し、最初は、少なくとも、原料微生物が成長可能な条件下で実施する。炭化水素を生成させるための培養は、通常は、バイオリアクター中、大スケールで実施する(例えば、10,000リットル、40,000リットル、100,000リットル、又はそれより大きなバイオリアクター)。Prototheca種を含む微細藻類は、典型的には、バイオリアクター内の液体培地にて、本発明の方法で培養する。典型的には、バイオリアクターには光を入れない

0141

バイオリアクター又は発酵槽を用い、生理学的周期の種々の段階を経て、微細藻類細胞を培養する。バイオリアクターは、従属栄養を成長及び増殖させる方法で用いると、多くの利点を与える。バイオマスを生成させるために、微細藻類を、好ましくは、液体中で、一例として懸濁培養物中で、大量に発酵させる。鋼鉄製発酵槽のようなバイオリアクターは、非常に大きな容積の培養物を収容する(種々の本発明の実施形態では、40,000リットル以上の容量を有するバイオリアクターを用いる)。また、バイオリアクターによって、典型的には、温度、pH、酸素圧、二酸化炭素濃度のような培養条件を制御することができる。例えば、バイオリアクターは、典型的には、例えば、酸素又は窒素のような気体成分液体培養物バブリングすることが可能な配管に接続したポートを用いて構築することができる。また、培地のpH、微量元素が何であるか及びその濃度、他の培地構成要素のような他の培養パラメーターは、バイオリアクターを用いて簡単に操作することができる。

0142

スピニングブレードインペラー揺動機構撹拌棒加圧気体注入する手段のようなデバイスを備えるバイオリアクターを用い、培養物を混合することができる。混合は、連続的であってもよく、断続的であってもよい。例えば、ある実施形態では、細胞が望ましい数に増えるまで細胞を繁殖させるために、気体及び培地を入れるのに乱流を用いる形態は維持されない。

0143

気体、固体、半固体、液体を、微細藻類を含むバイオリアクターチャンバーに入れるため、又は抽出するために、バイオリアクターポートを用いてもよい。多くのバイオリアクターは、2個以上のポートを備えているが(例えば、1つは培地を入れるため、他方はサンプリングのため)、1種類の基質だけを1個のポートから入れたり、出したりする必要はない。例えば、バイオリアクターに培地を流し、その後で、サンプリングしたり、ガスを入れたり、ガスを出したり、又は他の目的のために1個のポートを使用してもよい。好ましくは、培養物の純培養性を損なうことなく、サンプリングポートを繰り返し用いることができる。サンプリングポートは、サンプルの流れを止めるか、開始させるか、又は連続的なサンプリング手段を与えるようなバルブ又は他のデバイスを備えるような構成であってもよい。バイオリアクターは、典型的には、培養物を播種することができるような少なくとも1個のポートを備えており、このようなポートを、培地又は気体を入れるような他の目的で用いることもできる。

0144

バイオリアクターポートによって、微細藻類の培養物の気体内容物を操作することができる。説明のために、バイオリアクターの容積の一部分は、液体ではなく気体であってもよく、バイオリアクターの気体注入口から、ポンプによって気体をバイオリアクターに入れることができる。ポンプによってバイオリアクターへと有益に入れることが可能な気体としては、空気、酸素、空気/CO2混合物アルゴンのような希ガス、他の気体が挙げられる。バイオリアクターは、バイオリアクターにガスを入れる速度をユーザーが制御することができるように取り付けられ得る。上述のとおり、バイオリアクターへの気体の流れを増やすことによって、培養物の混合性を高めることができる。

0145

気体の流れを増やすことは、培地の濁度にも影響を及ぼす。乱流は、バイオリアクターに入った気体が培地表面でバブリングするように、水性培地の液量より低いところに気体注入ポートを配置することによって起こすことができる。1種類以上の気体がポートを出て行き、気体が外に逃げ、それにより、バイオリアクター中に圧力が蓄積されるのを防ぐ。好ましくは、気体流出ポートは、バイオリアクターに微生物が入り込んで汚染されることを防ぐような「一方向」バルブにつながっている。

0146

3.培地
微生物の培地は、典型的には、固定窒素源、固定炭素源、微量元素、場合により、pHを維持するためのバッファーホスフェート(典型的には、リン酸塩として与えられる)のような成分を含有する。他の成分は、特に、海水微細藻類の場合には、塩化ナトリウムのような塩を含んでいてもよい。窒素源としては、有機窒素源及び無機窒素源が挙げられ、例えば、限定されないが、分子状窒素硝酸エステル硝酸塩アンモニア(純水なもの、又は塩形態、例えば、(NH4)2SO4及びNH4OH)、タンパク質、大豆ミールコーンスティープリカー酵母抽出物が挙げられる。微量元素の例としては、例えば、それぞれZnCl2、H3BO3、CoCl2・6H2O、CuCl2・2H2O、MnCl2・4H2O、(NH4)6Mo7O24・4H2Oのような形態の亜鉛ホウ素、コバルト、銅、マンガンモリブデンが挙げられる。

0147

本発明の方法で有用な微生物は、世界中の種々の場所及び環境で発見されている。他の種からの単離、及び得られる進化多様性の結果として、最適な成長、及び脂質及び/又は炭化水素構成要素の最適な発生のための特定の成長培地は、予測することが困難な場合がある。ある場合では、特定の微生物株は、ある種の阻害成分が存在するか、又は、特定の微生物株が必要とするある種の必須栄養分が必要量存在しないために、特定の成長培地上で成長することができない場合がある。

0148

固体及び液体の成長培地は、一般的に、さまざまな供給源から入手可能であり、さまざまな微生物株に適した特定の培地を調製する方法の説明は、例えば、オンラインでは、藻類の培養物を収集するためのAustin、1 University Station
A6700、Austin、Texas、78712−0183のテキサス大学によって運営されているサイトhttp://www.utex.org/で見つけることができる(UTEX)。例えば、種々の淡水培地及び塩水培地としては、PCT公開番号第2008/151149号に記載されているものが挙げられ、この文献は、参照により組み込まれる。

0149

特定の例では、プロテオース培地は、純培養の培地に適しており、培地1リットル(pH約6.8)は、プロテオースペプトン1gを、Bristol Medium 1リットルに加えることによって調製することができる。Bristol mediumは、水溶液中に、2.94mMのNaNO3、0.17mMのCaCl2・2H2O、0.3mMのMgSO4・7H2O、0.43mM、1.29mMのKH2PO4、1.43mMのNaClを含む。1.5%寒天培地の場合、寒天15gを上述の溶液1リットルに加えればよい。この溶液に蓋をし、オートクレーブにかけ、次いで、使用するまで冷蔵温度で保存する。別の例は、Prototheca単離培地(PIM)であり、10g/Lのフタル酸水素カリウム(KHP)、0.9g/Lの水酸化ナトリウム、0.1g/Lの硫酸マグネシウム、0.2g/Lのリン酸水素カリウム、0.3g/Lの塩化アンモニウム、10g/Lのグルコース、0.001g/Lの塩酸チアミン、20g/Lの寒天、0.25g/Lの5−フルオロシトシンを含み、pH範囲が5.0〜5.2である(Pore、1973、App.Microbiology、26:648−649を参照)。本発明の方法と共に用いるのに適した他の培地は、上に特定したURLを閲覧することによって、又はSAG、CCAP又はCCALAのような、微生物の培地を保有している他の機関助言を求めることによって、簡単に特定することができる。SAGは、ゲッティゲン大学(ドイツ、ゲッティンゲン)のCulture Collection of Algaeを指し、CCAPは、Scottish Association for Marine Science(英国、スコトランド)によって管理されている藻及び原生動物培養株保存機関を指し、CCALAは、Institute of Botany(トシェボニュチェコ共和国)の藻研究所の培養株保存機関を指す。さらに、米国特許第5,900,370号は、Prototheca種の従属栄養性発酵に適した培地の処方及び条件について記載している。

0150

油の生成について、固定炭素源の費用は、油生成を経済的なものにするには十分低くなければならないため、固定炭素源の選択が重要である。従って、適切な炭素源は、例えば、アセテートフロリドシドフルクトースガラクトースグルクロン酸、グルコース、グリセロール、ラクトースマンノースN−アセチルグルコサミンラムノース、ショ糖、及び/又はキシロースを含み得るが、これらの化合物を含有する原材料の選択は、本発明の実施形態の方法の重要な態様である。本発明の方法で有用な適切な原材料としては、例えば、黒液トウモロコシデンプン、解重合されたセルロース系材料、乳清、糖液、ジャガイモソルガム、ショ糖、テンサイ、サトウキビ、イネ、小麦を挙げることができる。また、炭素源は、混合物として、例えば、ショ糖と解重合されたテンサイパルプの混合物として与えられてもよい。1つ以上の炭素源は、1つ以上の外から与えられた固体炭素源の少なくとも約50μM、少なくとも約100μM、少なくとも約500μM、少なくとも約5mM、少なくとも約50mM、少なくとも約500mMの濃度で供給されてもよい。発酵用原材料として高濃縮の炭素源が好ましい。例えば、ある実施形態では、育てる工程の前に少なくとも300g/L、少なくとも400g/L、少なくとも500g/L、又は少なくとも600g/Lのグルコース濃度又はそれ以上のグルコース濃度である原材料を加えて流加回分式で育てられ、ここでは細胞が成長して脂質を蓄積する間ずっと、細胞に高濃縮固定炭素源が供給される。他の実施形態では、育てる前に少なくとも500g/L、少なくとも600g/L、少なくとも700g/L、少なくとも800g/Lのショ糖濃度又はそれ以上のショ糖を加えて流加回分式で育てられ、ここでは細胞が成長して脂質を蓄積する間ずっと、細胞に高濃縮固定炭素源が供給される。ショ糖のような高濃縮固定炭素源の非限定的な例としては、濃いサトウキビ汁、サトウキビ汁、テンサイ及び糖液が挙げられる。本発明のための特に関心のある炭素源としては、セルロース(解重合された形態で)、グリセロール、ショ糖、ソルガムが挙げられ、これらについては、以下にさらに詳細に記載する。

0151

本発明によれば、原材料として解重合されたセルロース系バイオマスを用い、微生物を培養してもよい。セルロース系バイオマス(例えば、トウモロコシ茎葉のような茎葉)は安価であり、入手が容易であるが、このような原材料は、酵母の成長を阻害することがわかっており、酵母は、セルロース系材料から生成した五炭糖(例えば、ヘミセルロースから生成したキシロース)を用いることができない。対照的に、少なくともいくつかの微細藻類は、処理したセルロース系材料を用いて成長することができる。セルロース系材料は、一般的に、約40〜60%のセルロースと;約20〜40%のヘミセルロースと;10〜30%のリグニンとを含む。

0152

セルロース系材料としては、草及び木のエネルギー作物、及び農業用作物から得られた残渣、すなわち、主要な食品又は繊維製品の分野から除去されなかった植物の一部、主に及び葉が挙げられる。例としては、農業廃棄物、例えば、サトウキビの絞りかす、モミ殻トウモロコシ繊維(茎、葉、皮及び穂軸を含む)、麦わら稲わら、テンサイパルプ、シトラスパルプ、柑橘類の皮;森林廃棄物、例えば、硬材及び軟材間伐伐採作業から得られる硬材及び軟材の残渣;木材廃棄物、例えば、製材工場の廃棄物(木片、おがくず)、パルプ工場の廃棄物;都市廃棄物、例えば、都市固形廃棄物紙片都会廃材都市伐採した草のような、都市の緑廃棄物;木材製造の廃棄物が挙げられる。さらなるセルロース含有材料としては、スイッチグラス、ハイブリッドポプラ材、miscanthus、テンサイ繊維、ソルガム繊維のような専用のセルロース含有作物が挙げられる。このような材料から生成する五炭糖としては、キシロースが挙げられる。

0153

細菌が上述の材料を含む糖類を利用することができる効率を高めるために、セルロース系材料を処理することができる。本発明の実施形態は、上述の材料を、細菌(例えば、微細藻類及び油産生酵母)の従属栄養性培養物で用いるのに適しているように酸爆発させた後、セルロース系材料を処理するための方法を提供する。上述のとおり、リグノセルロース系バイオマスは、セルロース、β1,4結合したグルコース(六炭糖)の結晶性ポリマー、ヘミセルロース、主にキシロース(五炭糖)で構成され、少量のマンノース、ガラクトース、アラビノース、リグニンで構成されている、ゆるく会合したポリマー、シナピルアルコール及びその誘導体で構成される複雑な芳香族ポリマー、α1,4結合したポリガラクツロン酸の直鎖であるペクチンのような、種々の画分で構成されている。セルロース及びヘミセルロースがポリマー構造であるため、これらの中に含まれる糖類(例えば、単糖類のグルコース及びキシロース)は、多くの細菌によって有効に使用する(代謝する)ことができるような形態ではない。このような細菌の場合、セルロース系バイオマスをさらに処理し、このポリマーを構成している単糖類を作成することは、セルロース系材料を原材料(炭素源)として有効に利用するのに非常に役立つ場合がある。

0154

セルロース又はセルロース系バイオマスに、「爆発」と呼ばれるプロセスを行い、このプロセスで、バイオマスは、高温高圧で、希硫酸(又は他の酸)で処理される。このプロセスは、セルロース系及びヘミセルロース系の画分をグルコースモノマー及びキシロースモノマーにする酵素加水分解を効率よく行うことができるようにバイオマスを調節する。得られた単糖類は、セルロース系糖と呼ばれる。その後に、セルロース系糖が微生物に利用され、種々の代謝物(例えば、脂質)を産生する。酸爆発工程によって、ヘミセルロース画分が、構成成分である単糖類へと部分的に加水分解する。これらの糖類を、さらなる処理によって、バイオマスから完全に遊離させることができる。ある実施形態では、さらなる処理は、爆発した材料を熱水洗浄することを含む熱水処理であり、これによって、塩のような混入物質が除去される。この工程は、セルロース系エタノール発酵では、このようなプロセスで用いられる糖の濃度はもっと薄いため、必要ではない。他の実施形態では、さらなる処理は、さらなる酸処理である。さらに他の実施形態では、さらなる処理は、爆発した材料の酵素加水分解である。また、これらの処理を任意の組み合わせで用いてもよい。この種の処理は、遊離する糖の種類(例えば、五炭糖対六炭糖)、このプロセス中で糖類が遊離する段階に影響を及ぼす場合がある。その結果、五炭糖又は六炭糖のどちらかが主成分の異なる糖の流れを作成することができる。これらの五炭糖又は六炭糖を豊富に含む流れは、異なる炭素利用能を有する特定の微生物用に向けることができる。

0155

本発明の方法は、エタノール発酵で通常達成されるよりも高い細胞密度になるまで発酵することを含み得る。従属栄養セルロース系の油を生成するための培養物の密度が高いため、固定炭素源(例えば、セルロース系から誘導される糖の流れ)は、好ましくは、濃縮された形態である。解重合されたセルロース系材料のグルコース濃度は、好ましくは、育てる工程の前に、少なくとも300g/L、少なくとも400g/L、少なくとも500g/L、又は少なくとも600g/Lであり、場合により、細胞が成長し、脂質を蓄積する間ずっと、上述の物質を細胞に供給するような流加回分式で育てる。従って、リグノセルロース系の油を生成している間、非常に高密度の細胞を生成し、維持するために、炭素原材料を、非常に濃縮された形態で従属栄養培養物に運ぶことができる。しかし、油産生微生物の基質ではなく、油産生微生物によって代謝されないような供給物流中の任意の成分は、バイオリアクター中に蓄積し、その成分が、毒性であるか、又は望ましい最終産物を生成するのを阻害する場合には、問題となり得るであろう。リグニン及びリグニンから誘導される副産物、フルフラール類及びヒドロキシメチルフルフラール類のような炭水化物から誘導される副産物、セルロース系材料の生成から誘導される塩(爆発プロセス及びその次の中和プロセスの両方で)、さらに、代謝されていないペントースヘキソース糖ですら、エタノール発酵では問題となり得る場合があり、これらの影響は、初期原材料中のこれらの物質の濃度が高いプロセスでは、顕著に大きくなる。本明細書に記載されるリグノセルロース系の油を大量生成するのに用いることが可能な六炭糖について、300g/Lの範囲(又はそれ以上)の糖濃度を達成するために、これらの毒性のある物質の濃度は、典型的には、セルロース系バイオマスのエタノール発酵中に存在する濃度の20倍より高くなり得る。

0156

セルロース系材料の爆発プロセスによる処理は、かなりの量の硫酸、熱、圧力を利用するため、炭水化物の副産物、つまり、フルフラール類及びヒドロキシメチルフルフラール類が遊離する。フルフラール類及びヒドロキシメチルフルフラール類は、ヘミセルロースの加水分解中に、キシロースを水和してフルフラール及び水にすることによって生成する。本発明のある実施形態では、これらの副産物(例えば、フルフラール類及びヒドロキシメチルフルフラール類)は、バイオリアクターに入れる前に、糖化されたリグノセルロース系材料から除去される。本発明の特定の実施形態では、炭水化物の副産物を除去するプロセスは、爆発したセルロース系材料の熱水処理である。それに加え、本発明は、リグノセルロース系の油を生成するのに、フルフラール類又はヒドロキシメチルフルフラール類のような化合物に耐え得る株を用いる方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、発酵培地中のフルフラール類に耐え得るだけでなく、リグノセルロース系の油を生成させている間に、実際には、これらの副産物を代謝することができるような方法及び微生物も提供する。

0157

また、この爆発プロセスは、顕著な量の塩も生じる。例えば、爆発の典型的な条件によって、爆発したセルロース系バイオマスを、水:固形分(乾燥重量)を10:1の比率で再び懸濁させた場合、5mS/cmを超える導電率が生じ得る。本発明の特定の実施形態では、爆発したバイオマスを希釈したものに対し、酵素による糖化を行い、得られた上澄みを、バイオリアクター中で使用するために最大25倍まで濃縮する。濃縮した糖の流れ中塩濃度(導電率で測定した場合)は、許容できないほど高い場合がある(最大1.5M Na+に相当)。同様に、その後の酵素による糖化プロセスのために、爆発した物質を中和すると、さらなる塩が生成する。本発明の実施形態は、上述のとおり得られる濃縮したセルロース系糖の流れを、リグノセルロース系の油を生成するための従属栄養プロセスで使用することができるように、これらの塩を除去する方法を提供する。ある実施形態では、これらの塩を除去する方法は、限定されないが、DOWEX MarathonMR3のような樹脂を用いた脱イオン化である。特定の実施形態では、樹脂を用いた脱イオン化工程は、糖の濃縮前に行うか、又は、糖化の前のバイオマスのpH調節及び熱水処理の前に行うか、又はこれらの任意の組み合わせであってもよく、他の実施形態では、この工程は、これらの1つ以上のプロセスの後に行う。他の実施形態では、爆発プロセス自体を、塩が許容されない高濃度で生成するのを避けるように変更する。例えば、セルロース系バイオマスを硫酸(又は他の酸)で爆発させるのに代わる代替法は、セルロース系バイオマスが酵素加水分解(糖化)を受けやすくなるような機械的なパルプ化である。さらに他の実施形態では、高濃度の塩に耐性天然微生物株、又は高濃度の塩に耐性を有するように遺伝子操作された株を用いる。

0158

油産生細菌を用いて従属栄養性のリグノセルロース系油の生成で使用するための、爆発したセルロース系バイオマスを調製するプロセスに好ましい実施形態は以下の通りである。第1の工程は、爆発したセルロース系バイオマスを再懸濁させたもののpHを、5.0〜5.3の範囲に調節した後、セルロース系バイオマスを3回洗浄することを含む。この洗浄工程は、脱塩性及びイオン交換性の樹脂、逆浸透膜、熱水処理(上述のようなもの)の使用、又は、脱イオン水に再懸濁させ、遠心分離するのを単に繰り返す、といった種々の手段によって達成することができる。この洗浄工程によって、セルロース系の流れの導電率が100〜300μS/cmになり、かなりの量のフルフラール類及びヒドロキシメチルフルフラール類が除去される。この洗浄工程からデカンテーションを行い、ヘミセルロース画分から遊離した五炭糖を濃縮するために残しておいてもよい。第2の工程は、洗浄したセルロース系バイオマスを酵素によって糖化することを含む。好ましい実施形態では、Accellerase(Genencor)を用いる。第3の工程は、糖化されたバイオマスを遠心分離するか、又はデカンテーションし、次いですすぐことによる、糖の回収を含む。得られたバイオマス(固形分)は、エネルギー密度が高く、リグニンを豊富に含む成分であり、これを燃料として使用してもよく、廃棄するために送ってもよい。遠心分離/デカンテーション及びすすぎを行うプロセス中で回収された糖の流れを集める。第4の工程は、透過物を回収しつつ、混入している固形物を除去する精密濾過を含む。第5の工程は、濃縮工程を含み、この工程は、減圧エバポレーターを用いることによって達成されてもよい。この工程は、場合により、P’2000(Sigma/Fluka)のような消泡剤の添加を含んでいてもよく、この作業は、得られる糖原料のタンパク質含有量によっては、時に必要である。

0159

本発明の方法の別の実施形態では、炭素源は、バイオディーゼルのトランスエステル化から得られる、酸性化されたグリセロール及び酸性化されていないグリセロールを含むグリセロールである。一実施形態では、炭素源は、グリセロールと、少なくとも1つの他の炭素源とを含んでいる。ある場合では、グリセロール及び少なくとも1つの他の固定炭素源の全てが、発酵開始時に微生物に与えられる。ある場合では、グリセロール及び少なくとも1つの他の固定炭素源が、微生物に対して所定の比率で同時に与えられる。ある場合では、グリセロール及び少なくとも1つの他の固定炭素源が、発酵している間、所定の速度で細菌に供給される。

0160

ある種の微細藻類は、グルコースが存在する状態よりも、グリセロールが存在する状態ですばやく細胞分裂を受ける(PCT公開番号第2008/151149号)。これらの状況では、細胞に、細胞の密度をすばやく上げるためにグリセロールを供給し、次いで、脂質の蓄積を高めるためにグルコースを供給するような二段階成長プロセスによって、脂質が産生する効率を高めることができる。トランスエステル化プロセスのグリセロール副産物を使用することによって、この物質が生成プロセスに戻されると、経済的に顕著な利点を与えることができる。例えば、グリセロール及びグルコースの混合物のような他の供給方法も同様に与えられる。また、このような混合物を供給することによって、同じ経済的な利点が得られる。それに加え、本発明は、ショ糖のような代わりとなる糖をグリセロールとの種々の組み合わせで微細藻類に供給する方法を提供する。

0161

本発明の方法の別の実施形態では、炭素源は転化糖である。転化糖はショ糖と比較して結晶化しにくく、従って、保存上の利点、及び微細藻類を含む微生物を従属栄養で育てる場合に濃縮炭素源が必要となる流加回分発酵における利点を与え得る。一実施形態では、炭素源は、好ましくは濃縮された形態の、場合により流加回分式で育てるものである育てる工程の前に好ましくは少なくとも800g/リットル、少なくとも900g/リットル、少なくとも1000g/リットル又は少なくとも1100g/リットルである転化糖である。転化糖は、好ましくは濃縮された形態であり、細胞が成長して脂質を蓄積する間ずっと細胞に供給される。

0162

本発明の方法の別の実施形態では、炭素源は、ショ糖であり、ショ糖を含む複雑な原材料、例えば、サトウキビの処理から得られる濃いサトウキビ汁を含む。従属栄養油を生成するための培養物の密度は高いため、固定炭素源(例えば、ショ糖、グルコース等)は、好ましくは濃縮された形態の、育てる工程の前に好ましくは少なくとも500g/リットル、少なくとも600g/リットル、少なくとも700g/リットル又は少なくとも800g/リットルである固定炭素源であり、育てる工程は、場合により、細胞が成長して脂質を蓄積する間ずっと材料が細胞に供給される流加回分式で育てるものである。ある場合では、炭素源は、好ましくは濃縮された形態の、場合により流加回分式で育てるものである育てる工程の前に好ましくは少なくとも固形分60%又は約770g/リットル糖、少なくとも固形分70%又は約925g/リットル糖、又は少なくとも固形分80%又は約1125g/リットル糖である、濃いサトウキビ汁の形態のショ糖である。濃縮された濃いサトウキビ汁は、細胞が成長して脂質を蓄積する間ずっと細胞に供給される。

0163

一実施形態では、培地は少なくとも1つのショ糖利用酵素をさらに含む。ある場合では、ショ糖利用酵素はショ糖インベルターゼである。ショ糖インベルターゼ酵素は、微生物集団により発現される外来ショ糖インベルターゼ遺伝子によりコードされる分泌可能な(secrectable)ショ糖インベルターゼ酵素であってもよい。分泌可能なショ糖インベルターゼは微生物によって培地に分泌され、それにより培地中のショ糖が、微生物によって用いられるグルコース及びフルクトースに変換され得る。以下に記載するとおり、ショ糖インベルターゼは組み換えであってもよく、それにより微生物に、成長又は油生成のため固定炭素源として純粋な又は複合的なショ糖原材料を利用する能力を付与することができる。いくつかの状況では、以下の第IV章にさらに詳細に記載されるとおり、微細藻類は、ショ糖トランスポーター、ショ糖インベルターゼ、ヘキソキナーゼ、グルコキナーゼ、又はフルクトキナーゼのようなショ糖利用酵素を発現するように遺伝子操作されている。

0164

ショ糖を含有する複雑な原材料としては、サトウキビの処理から得られる廃棄糖液が挙げられ、サトウキビ処理の価値の低い上述の廃棄生成物によって、炭化水素及び他の油の生成において、顕著に費用を節約することができる。本発明の方法で有用な、ショ糖を含有する別の複雑な原材料は、ソルガムであり、ソルガムシロップ及び純粋なソルガムを含む。ソルガムシロップは、甘いソルガムの茎の汁から生成する。ソルガムシロップの糖プロフィールは、主に、グルコース(デキストロース)、フルクトース、ショ糖からなる。

0165

4.油の生成
本発明の方法に従って油を生成する場合、例えば、光が培養物にあたらないような、きわめて大きな(40,000リットル以上の)発酵槽の場合のように、細胞を暗い場所で培養することが好ましい。従属栄養種は、固定炭素源を含有する培地内で、光が存在しない状態で、油を生成するように成長し、増殖する。このような成長は、従属栄養性の成長として知られている。

0166

一例として、脂質を生成する微細藻類細胞の播種物質が培地に入れられ、細胞が増殖し始めるまでに遅延期間遅延期)が存在する。遅延期間の後、増殖速度は徐々に上がっていき、対数期すなわち指数増殖期に入る。次いで、指数増殖期の後、窒素のような栄養物が少なくなったり、毒性基質が増えたり、菌体数感知機構のために増殖が遅くなる。このように増殖が遅くなった後、増殖が止まり、細胞は、細胞に与えられている特定の環境に依存して、静止期又は安定成長状態に入る。脂質を豊富に含むバイオマスを得るために、培養物は、典型的には、指数増殖期が終わった後に良好に収穫され、指数増殖期は、窒素又は別の鍵となる栄養物(炭素以外のもの)を枯渇させることによって初期に終わらせてもよく、細胞は、過剰に存在する炭素源を脂質、特にトリグリセリド(triglcyeride)に変換する。培養条件のパラメーターは、油の合計生成量、生成する脂質種の組み合わせ、及び/又は特定の油の生成を最適にするように操作することができる

0167

本明細書に開示されている細胞による脂質の生成は、対数期の間に行ってもよく、細胞分裂しない状態で、脂質を生成し続けるように、栄養物を供給するか、又は栄養物がまだ利用可能であるような静止期を含め、log期の後に行ってもよい。

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