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技術 飲食品の風味増強方法

出願人 理研ビタミン株式会社キッコーマン株式会社
発明者 西之園潤小林泰行
出願日 2015年3月27日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2015-065609
公開日 2016年10月20日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2016-182108
状態 特許登録済
技術分野 調味料 食品の着色及び栄養改善
主要キーワード ミニッツ バーテックス 常圧加熱 デルモンテ 酵素エキス 減圧加熱濃縮 果実香 乳酸含有量
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

飲食品の本来持つ風味増強方法を提供すること。

解決手段

酵母エキス乳酸菌発酵させて得られる、酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸を含む乳酸発酵酵母エキスを、飲食品に添加することを特徴とする飲食品の風味増強方法

概要

背景

昨今、飲食品風味に対する消費者要望はますます複雑になっており、飲食品業界は試行錯誤を繰り返している。中でも、風味の増強した飲食品は消費者にとって嗜好性が高く、飲食品の風味の増強は、飲食品業界の課題の一つである。
従来、飲食品の風味の増強には主に香料が使われているが、増強される風味が飲食品本来の持つ風味とは異なるため、不自然な風味となることがある。そのため、飲食品本来の風味を増強することができる技術が求められていた。

飲食品の風味を増強する従来技術としては、酵母菌体内の核酸含量を高めたサッカロマイセス属に属する酵母を核酸生産上有効な培養条件で培養して得られた酵母菌体から、熱水抽出により得られる、少なくともイソ酪酸及びイソ吉草酸を含む、酵母エキスを、食品に対して添加することを含む、食品の香気を改善する方法(特許文献1参照)、3−(メチルメオ)1−プロパノール等の成分を有効成分として含む酵母エキスを有効成分とする、香気の増強剤(特許文献2参照)、果実香を有する食品に酵母エキスを含有させることを特徴とする果実香の改善方法(特許文献3参照)、などが開示されている。しかし、上記従来技術では、風味が十分に増強されなかったり、効果のある飲食品の範囲が狭かったり、添加した物質自体の風味が強調されたりするなどの問題があり、さらに良い飲食品の風味増強方法が求められていた。

概要

飲食品の本来持つ風味の増強方法を提供すること。酵母エキスを乳酸菌発酵させて得られる、酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸を含む乳酸発酵酵母エキスを、飲食品に添加することを特徴とする飲食品の風味増強方法。なし

目的

中でも、風味の増強した飲食品は消費者にとって嗜好性が高く、飲食品の風味の増強は、飲食品業界の課題の一つである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

酵母エキス乳酸菌発酵させて得られる、酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸を含む乳酸発酵酵母エキスを、飲食品に添加することを特徴とする飲食品の風味増強方法

技術分野

0001

本発明は、飲食品の本来持つ風味を増強することのできる、飲食品の風味増強方法に関する。

背景技術

0002

昨今、飲食品の風味に対する消費者要望はますます複雑になっており、飲食品業界は試行錯誤を繰り返している。中でも、風味の増強した飲食品は消費者にとって嗜好性が高く、飲食品の風味の増強は、飲食品業界の課題の一つである。
従来、飲食品の風味の増強には主に香料が使われているが、増強される風味が飲食品本来の持つ風味とは異なるため、不自然な風味となることがある。そのため、飲食品本来の風味を増強することができる技術が求められていた。

0003

飲食品の風味を増強する従来技術としては、酵母菌体内の核酸含量を高めたサッカロマイセス属に属する酵母を核酸生産上有効な培養条件で培養して得られた酵母菌体から、熱水抽出により得られる、少なくともイソ酪酸及びイソ吉草酸を含む、酵母エキスを、食品に対して添加することを含む、食品の香気を改善する方法(特許文献1参照)、3−(メチルメオ)1−プロパノール等の成分を有効成分として含む酵母エキスを有効成分とする、香気の増強剤(特許文献2参照)、果実香を有する食品に酵母エキスを含有させることを特徴とする果実香の改善方法(特許文献3参照)、などが開示されている。しかし、上記従来技術では、風味が十分に増強されなかったり、効果のある飲食品の範囲が狭かったり、添加した物質自体の風味が強調されたりするなどの問題があり、さらに良い飲食品の風味増強方法が求められていた。

先行技術

0004

特開2014−88号公報
特開2013−194128号公報
特開2011−103795号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の目的は、飲食品の本来持つ風味の増強方法を提供することである。尚、ここでいう風味とは、飲食品を口に含んだ際にに抜ける香り及び、同じく飲食品を口に含んだ際に鼻に抜ける辛味を指す。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記課題を解決する為に鋭意研究を重ねた結果、乳酸菌乳酸発酵させた酵母エキスを用いることで上記課題を解決することを見出した。本発明者らは、これらの知見に基づきさらに研究を重ね、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
酵母エキスを乳酸菌で発酵させて得られる、酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸を含む乳酸発酵酵母エキスを、飲食品に添加することを特徴とする飲食品の風味増強方法、
からなっている。

発明の効果

0007

本発明の風味増強方法により、飲食品の本来持つ風味を増強することができる。尚、増強することができるのは香りに限らず、わさびやからしなどの辛味も増強することができる。

0008

本発明に用いられる乳酸発酵酵母エキスの原料となる酵母エキスとしては、ビール酵母パン酵母又はトルラ酵母などの公知の酵母から、公知の方法によりエキスを抽出して製造されたものが用いられ、食用薬用又は培地などに用いられるものであっても良い。本発明では、市販品の酵母エキスを用いても良いし、上記の酵母を原料として公知の方法で製造した酵母エキスを用いても良い。市販品の酵母エキスとしては、バーテックス登録商標)(富士食品工業社製)、アロマイルド(登録商標)(興人社製)、ミースト(登録商標)S(アサフードアンドヘルスケア社製)、コクベース(登録商標)(大日本明治製糖社製)、SK酵母エキス(日本製紙ケミカル社製)、ギステックス(登録商標)(DSM社製)、KAV(Ohly社製)などを使用することができる。とりわけパン酵母を原料とする酵母エキスは、安価かつ安定的に入手できるので好ましい。酵母エキスの形状は特に限定されず、液状、ペースト状、粉体など、いずれも使用することができる。

0009

酵母エキスの製造方法としては、一般に、自己消化法(酵母菌体内に本来あるタンパク質分解酵素などを利用して菌体可溶化する方法)、酵素分解法微生物植物由来酵素を添加して可溶化する方法)、熱水抽出法熱水中に一定時間浸漬して可溶化する方法)、酸又はアルカリ分解法(種々の酸又はアルカリを添加して可溶化する方法)、物理破砕法(超音波処理や、高圧ホモジェナイズ法、グラスビーズなどの固形物と混合して混合・磨砕することにより破砕する方法)、凍結融解法凍結融解を1回以上行うことにより破砕する方法)などが知られているが、これらに限定されず、いずれの方法を用いて製造された酵母エキスも用いることができる。

0010

上記酵母エキスを発酵させる際に用いる乳酸菌としては、酵母エキスを発酵して乳酸を生産する能力を有する限り特に限定されないが、例えばLactobacillus属又はLeuconostoc属に属する微生物であり、飲食品の添加に適した風味を有するという観点から、具体的にはLactobacillus plantarum、Lactobacillus pentosus、Leuconostoc mesenteroides subsp. cremoris、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus delbrueckii subsp. lactis、Lactobacillus brevis、Lactobacillus bulgaricus、Lactobacillus caseiなどが好ましく、Lactobacillus plantarumが特に好ましい。これらの乳酸菌は単独又は任意の組み合わせで用いることができる。

0011

本発明に用いられる乳酸発酵酵母エキスは、酵母エキスを乳酸菌で発酵して乳酸が生産され、酵母エキス固形分あたりの乳酸含有量が7.5(w/w)%以上となるまで十分に発酵することにより得られる。得られた乳酸発酵酵母エキスの乳酸含有量は、酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上、好ましくは約15(w/w)%以上、例えば約20(w/w)%程度である。なお、酵母エキスの濃縮度にもよるが、通常酵母エキス固形分あたりの乳酸含有量が約40(w/w)%を超えると、乳酸由来酸味によって味のバランスが悪い乳酸発酵酵母エキスとなるため、乳酸含有量は酵母エキス固形分あたり約40(w/w)%以下であることが好ましい。例えば、乳酸発酵酵母エキスは、酵母エキス固形分あたり、約7.5〜40(w/w)%、好ましくは約15〜30(w/w)%の乳酸を含有する。

0012

ここで酵母エキス固形分とは、酵母エキスを乳酸菌で乳酸発酵した後の乳酸発酵酵母エキスの固形分を意味する。そして酵母エキス固形分あたりの乳酸含有量とは、乳酸発酵によって生産された乳酸と、酵母エキス中にもともと含まれる乳酸をも含めた量をいう。また、例えば粉末状の乳酸発酵酵母エキスにおいては、粉化助剤としてデキストリン乳糖などを配合することがあるが、この場合、本発明における酵母エキス固形分とは、粉化助剤など乳酸発酵酵母エキス以外の成分に由来する固形分を含まない酵母エキス固形分のことを指す。例えば、粉化助剤が全体の20(w/w)%配合された粉末乳酸発酵酵母エキスの乳酸含量が粉末乳酸発酵酵母エキス全量に対し10(w/w)%、水分含量が0(w/w)%の場合、酵母エキス固形分あたりの乳酸含量は12.5(w/w)%である。

0013

酵母エキス固形分量は、蒸発乾固法により求めることができる。具体的には、乳酸発酵酵母エキスに海砂を適量混合し、110℃程度で水分が蒸発するまで加熱し、残った固形物の質量%を測定する。より簡便には、示差屈折計を用いたBrix値代用することが可能である。一般的には、液状の乳酸発酵酵母エキスの酵母エキス固形分は約45〜65(w/w)%、ペースト状の乳酸発酵酵母エキスの酵母エキス固形分は約70〜95(w/w)%、粉末状の乳酸発酵酵母エキスの酵母エキス固形分は約50〜99(w/w)%である。

0014

酵母エキスを乳酸菌で発酵させる際、酵母エキスを含有する培養液発酵前液ともいう)に乳酸菌を接種して乳酸発酵を行うことが好ましい。酵母エキスを含有する培養液としては、酵母エキスと水を主成分として含有する発酵前液、又は酵母エキス、糖源及び水を主成分として含有する発酵前液を使用することが好ましい。上記のような簡易な構成からなる発酵前液を使用すれば良いので、安価かつ簡便に乳酸発酵酵母エキスを得ることができる。また、上記の培養液には、窒素源、糖以外の炭素源、各種無機イオンビタミン類抗生物質など、通常乳酸菌の発酵の際に培養液に添加され得る各種成分を添加しても良い。なお、乳酸菌の種類などにもよるが、生育を良好に行わせるために、塩の含量が少ない培養液を使用しても良い。

0015

具体的には、原料となる酵母エキスを固形分として約5〜40質量%程度、好ましくは約20〜30質量%含むよう、酵母エキスを水などで希釈して発酵前液を調製する。発酵前液に糖源を添加する場合、乳酸菌が資化可能な糖源を、培養開始時の濃度が約2〜6質量%程度、好ましくは約3〜4質量%程度となるように添加する。

0016

なお、前記発酵前液に添加される糖源は、乳酸菌が資化できるものであれば特に限定されず、例えば、グルコーススクロースフルクトースラクトースガラクトースマルトースなどが挙げられ、これらを含有する液糖類、果汁類野菜類蜂蜜などであっても良い。これらの中でも、乳酸菌の発酵性からみて、グルコース又はグルコースを含む液糖類が好ましい。これら糖源は、単独又は組み合わせて添加することができる。

0017

前記発酵前液の各成分を均一に溶解した後、該発酵前液を加熱殺菌し、次いで冷却後、乳酸菌を接種する。加熱殺菌は通常約70〜130℃で行われ、冷却は通常約25〜35℃になるまで行われる。殺菌前にpH調整剤を用いて、発酵に適したpH、好ましくはpH5.0〜7.0に調整することもできる。pH調整剤としては水酸化カリウム水酸化ナトリウム炭酸ナトリウムリン酸水素二カリウムリン酸三カリウム炭酸カリウムなどが挙げられる。

0018

発酵は、例えば、スターターを発酵前液に対し0.0001〜1質量%程度接種し、定法に従って行う。スターターは、発酵に用いる乳酸菌を、公知の培地を用いて定法に従って培養して調製することができる。発酵温度は、菌種によっても多少異なるが、20〜40℃程度であり、乳酸を効率良く生産させるという観点から好ましくは25〜35℃程度であり、特に好ましくは30℃付近で培養する。通常、静置発酵で行われるが、発酵液温度分布を均一化する目的や菌体の沈殿を制御する目的で緩慢攪拌を行っても良い。発酵中乳酸生産に伴ってpHが低下するため、上記のpH調整剤を用いてpHを5.0〜7.0程度に維持しながら培養しても良い。培養は好気培養嫌気培養のいずれでも良い。

0019

発酵時間は酵母エキスの濃度やその他配合成分に応じて適宜設定することができ、所望の量の乳酸が生産される限り特に限定されないが、通常約18〜150時間、好ましくは約96〜144時間、さらに好ましくは約120〜144時間である。生成する乳酸量を目安に、最終的に得ようとする乳酸発酵酵母エキスとして適した発酵液となるように、発酵の終点を適宜定めることができる。乳酸量は、定法に従って、例えば、乳酸オキシダーゼ又は乳酸デヒドロゲナーゼを用いた酵素電極法や、液体クロマトグラフ法により定量することができる。一例において、培養液中の酵母エキス固形分量が25(w/w)%程度の場合、生産される乳酸により、培養液のpHが3.5〜4.5程度となった時点で発酵を終了することができる。発酵の終点の決定に際しては、乳酸菌の発酵によって生成される乳酸以外の成分の量も考慮することができる。

0020

上記のように、乳酸菌の発酵によって得られた乳酸発酵酵母エキスを、食品製造使用可能な任意のpH調整剤でpH調整することができる。調整後のpHは4.5〜7.0が好ましく、pH4.5〜6.0がより好ましい。pHが低すぎると、酸味が強くなり、逆に高すぎると苦味感じられるようになり、本発明に用いた際、本発明の効果に好ましくない影響を与える場合がある。

0021

本発明に用いられる乳酸発酵酵母エキスは、所望により、酵母エキス固形分濃度を高めるために濃縮しても良い。濃縮方法は特に限定されるものではなく、例えば、常圧加熱濃縮、減圧加熱濃縮冷凍濃縮などの公知の濃縮方法が採用できる。さらに、乾燥処理することにより、取り扱いの容易な粉末状の乳酸発酵酵母エキスを得ることもできる。乾燥処理する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、凍結乾燥法スプレードライ法ドラムドライ法などの公知の方法が採用できる。

0022

上述のように濃縮又は粉末化した乳酸発酵酵母エキスのpHは、濃縮又は粉末化前の液体の状態で測定したpHで判断することができる。また、濃縮又は粉末化した乳酸発酵酵母エキスを、例えば酵母エキス固形分が25(w/w)%程度になるよう蒸留水に溶解して測定したpHで判断することもできる。

0023

本発明に用いられる乳酸発酵酵母エキスの形状に特に制限はなく、固体、液体などいずれの形態でも良いが、ハンドリング性保存性を考慮すると固体、特に粉末状のものが好ましい。

0024

本発明では、乳酸発酵酵母エキスを飲食品に添加することにより、飲食品の本来持つ風味を増強することができる。飲食品への添加量としては、飲食品自体の風味の強さと質、飲食品に含まれる食品原材料喫食する状態に対する濃縮割合などによって異なるが、飲食品100質量部に対して、乳酸発酵酵母エキスは、酵母エキス固形分として、好ましくは約0.001〜3質量部、より好ましくは約0.005〜2質量部、さらに好ましくは約0.01〜1質量部である。

0025

本発明に用いられる乳酸発酵酵母エキスの飲食品への添加方法に特に限定はなく、例えば、飲食品の製造段階において、乳酸発酵酵母エキスを飲食品に添加する方法、製造後の飲食品に乳酸発酵酵母エキスを添加する方法など、いずれの方法であっても良い。

0026

本発明により風味を増強できる飲食品としては、風味を有するものであれば特に制限されるものではなく、例えば、香辛料(わさび、からし、山椒胡椒カレー粉ハーブなど)、野菜生姜ネギトマトなど)、果実柚子レモンりんごなど)、及びそれを配合・調理した飲食品(スパイスミックス果汁飲料などの加工度の低いもの、たれ、ドレッシングソーススープなどの加工度の高いものなど)が挙げられる。

0027

以下に本発明を実施例で説明するが、これは本発明を単に説明するものであって、本発明を限定するものではない

0028

<乳酸発酵酵母エキスの作製>
[製造例1]
蒸留水に、酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)が固形分として25(w/w)%、及びブドウ糖果糖液糖(商品名:NF42ニューフラクトR−O;昭和産業社製)が4(w/w)%となるように加え、溶解して発酵前液を作製した。その発酵前液にLactobacillus plantarum(FERM P−21349)を発酵初発菌数が1.0×106cfu/mLとなるように添加し、30℃、144時間発酵して発酵液を得た。次いで、発酵液を水酸化カリウムでpH6.0になるように調整した後、乾燥後の酵母エキス固形分が60(w/w)%になる様に粉末化助剤(商品名:パイデックス#2;化学工業社製、デキストリン)を添加してスプレードライ法で粉末化し、乳酸発酵酵母エキス1を得た。
得られた乳酸発酵酵母エキス1に含まれる乳酸は、乳酸発酵酵母エキス1を1.25g(酵母エキス固形分:0.75g)蒸留水に溶解・分散して250mLとした後に遠心分離(3000rpm、15分間)により不溶成分を除き、バイオセンサーBF5(型式;王子計測社製、酵素電極法)を用いて、L乳酸及びD乳酸の量を測定した。L乳酸、D乳酸の合計量を酵母エキス固形分で除して酵母エキス固形分あたりの乳酸の比率を求めたところ、酵母エキス固形分あたりの乳酸含有量は20.9(w/w)%であった。
乳酸発酵酵母エキス1の使用乳酸菌、発酵条件、酵母エキス固形分あたりの乳酸含有量を表1に示す。

0029

[製造例2〜4]
製造例1において、Lactobacillus plantarum(FERM P−21349)を、Lactobacillus brevis(NRIC1038)、Lactobacillus bulgaricus(NRIC1041)、Lactobacillus casei(NRIC0644)のいずれかに替えた以外は同様の操作を行い、乳酸発酵酵母エキス2〜4を得た。乳酸発酵酵母エキス2〜4の使用乳酸菌、発酵条件、酵母エキス固形分あたりの乳酸含有量をまとめて表1に示す。

0030

[製造例5〜7]
製造例1において、発酵時間を144時間から48時間,24時間、18時間のいずれかに替えた以外は同様の操作を行い、乳酸発酵酵母エキス5〜7を得た。乳酸発酵酵母エキス5〜7の使用乳酸菌、発酵条件、酵母エキス固形分あたりの乳酸含有量をまとめて表1に示す。

0031

0032

<わさびでの風味増強の評価>
練りわさび(商品名:特選本香り生わさびハウス食品社製)100gに、乳酸発酵酵母エキス1〜7のいずれかを0.5g添加し、添加後の練りわさびを実施例品1〜7とした。また、乳酸発酵酵母エキス1〜7に替えて酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.4gを添加した練りわさびを比較例品1、乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.05gを添加した練りわさびを比較例品2、酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.4gと乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.05gを添加した練りわさびを比較例品3とした。実施例品1〜7、比較例品1〜3につき、わさび特有の風味、すなわち練りわさびを喫食した際の鼻に抜ける香り及び辛味の増強効果官能評価で確認した。
官能評価は、何も添加しない練りわさび(対象品)と比較することにより、下記表2及び表3に示す評価基準に従い10名のパネラーで行った。結果はそれぞれ10名の評点平均値として求め、下記基準にて記号化した。結果を表4に示す。

記号化
◎:平均値3.5以上
〇:平均値2.5以上3.5未満
△:平均値1.5以上2.5未満
×:平均値1.5未満

0033

0034

0035

結果より、実施例品1〜7は、わさび特有の風味(香り)・風味(辛味)が増強されていた。一方、比較例品1〜3は、わさび特有の風味(香り)・風味(辛味)が増強されなかった。

0036

黒胡椒での風味(香り)増強の評価>
黒胡椒粉末(商品名:ブラックペッパーパウダーエスビー食品社製)100gに、乳酸発酵酵母エキス1〜7のいずれかを0.25g添加し、添加後の黒胡椒粉末を実施例品8〜14とした。また、乳酸発酵酵母エキス1〜7に替えて酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.2gを添加した黒胡椒粉末を比較例品4、乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.025gを添加した黒胡椒粉末を比較例品5、酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.2gと乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.025gを添加した黒胡椒粉末を比較例品6とした。実施例品8〜14、比較例品4〜6につき、黒胡椒特有の風味(香り)の増強効果を官能評価で確認した。
官能評価は、何も添加しない黒胡椒粉末(対象品)の風味(香り)と比較することにより、わさびの風味(香り)増強の評価と同一の評価方法で評価した。結果を表5に示す。

0037

結果より、実施例品8〜14は、黒胡椒特有の風味(香り)が増強された。一方、比較例品4〜6は、黒胡椒特有の風味(香り)が増強されなかった。

0038

<生姜での風味(香り)増強の評価>
きざみ生姜(商品名:きざみしょうが:屋社製)100gに、乳酸発酵酵母エキス1〜7のいずれかを0.1g添加し、添加後のきざみ生姜を実施例品15〜21とした。また、乳酸発酵酵素エキス1〜7に替えて酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.08g)を添加したきざみ生姜を比較例品7、乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.01gを添加したきざみ生姜を比較例品8、酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.08gと乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.01gを添加したきざみ生姜を比較例品9とした。実施例品15〜21、比較例品7〜9につき、生姜特有の風味(香り)の増強効果を官能評価で確認した。
官能評価は、何も添加しないきざみ生姜(対象品)の風味(香り)と比較することにより、わさびの風味(香り)増強の評価と同一の評価方法で評価した。結果を表6に示す。

0039

結果より、実施例品15〜21は、きざみ生姜特有の風味(香り)が増強された。一方、比較例品7〜9は、きざみ生姜特有の風味(香り)が増強されなかった。

0040

トマトケチャップでの風味(香り)増強の評価>
トマトケチャップ(商品名:デルモンテトマトケチャップマイルド;キッコーマン社製)100gに、乳酸発酵酵母エキス1〜7のいずれかを0.05g添加し、添加後のトマトケチャップを実施例品22〜28とした。また、乳酸発酵酵母エキスに替えて酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.04gを添加したトマトケチャップを比較例品10、乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.005gを添加したトマトケチャップを比較例品11、酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.04gと乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.005gを添加したトマトケチャップを比較例品12とした。実施例品22〜28、比較例品10〜12につき、トマトケチャップ特有の風味(香り)の増強効果を官能評価で確認した。
官能評価は、何も添加しないトマトケチャップ(対象品)の風味(香り)と比較することにより、わさびの風味(香り)増強の評価と同一の評価方法で評価した。結果を表7に示す。

0041

結果より、実施例品22〜28は、トマトケチャップ特有の風味(香り)が増強された。一方、比較例品10〜12は、トマトケチャップ特有の風味(香り)が増強されなかった。

0042

レモン果汁での風味(香り)増強の評価>
レモン果汁(商品名:サンキスト100%レモン;ミツカン社製)100gに、乳酸発酵酵母エキス1〜7のいずれかを0.02g添加し、添加後のレモン果汁を実施例品29〜35とした。また、乳酸発酵酵母エキス1〜7に替えて酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.016gを添加したレモン果汁を比較例品13、乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.002gを添加したレモン果汁を比較例品14、酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.016gと乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.002gを添加したレモン果汁を比較例品15とした。実施例品29〜35、比較例品13〜15につき、レモン特有の風味(香り)の増強効果を官能評価で確認した。
官能評価は、何も添加しないレモン果汁(対象品)の風味(香り)と比較することにより、わさびの風味(香り)増強の評価と同一の評価方法で評価した。結果を表8に示す。

0043

結果より、実施例品29〜35は、レモン果汁特有の風味(香り)が増強された。一方、比較例品13〜15は、レモン果汁特有の風味(香り)が増強されなかった。

0044

<りんごジュースでの風味(香り)増強の評価>
りんごジュース(商品名:ミニッツイドQooわくわくアップル;日本コカコーラ社製)100gに、乳酸発酵酵母エキス1〜7のいずれかを0.02g添加し、添加後のりんごジュースを、実施例品36〜42とした。また、乳酸発酵酵母エキス1〜7に替えて酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.016gを添加したりんごジュースを比較例品16、乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.002gを添加したりんごジュースを比較例品17、酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.016gと乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.002gを添加したりんごジュースを比較例品18とした。実施例品36〜42、比較例品16〜18につき、りんご特有の風味(香り)の増強効果を官能評価で確認した。
官能評価は、何も添加しないりんごジュース(対象品)の風味(香り)と比較することにより、わさびの風味(香り)増強の評価と同一の評価方法で評価した。結果を表9に示す。

0045

結果より、実施例品36〜42は、りんご特有の風味(香り)が増強された。一方、比較例品16〜18は、りんご特有の風味(香り)が増強されなかった。

0046

バジルソースでの風味(香り)増強の評価>
バジルソース(商品名:Italianteバジルソース:キユーピー社製)100gに、乳酸発酵酵母エキス1〜7のいずれかを0.02g添加し、添加後のバジルソースを、実施例品43〜49とした。また、乳酸発酵酵母エキス1〜7に替えて酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.016gを添加したバジルソースを比較例品19、乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.002gを添加したバジルソースを比較例品20、酵母エキス(商品名:ギステックス;DSM社製、固形分:74%)0.016gと乳酸(商品名:発酵乳酸88%;新進社製)0.002gを添加したバジルソースを比較例品21とした。実施例品43〜49、比較例品19〜21につき、バジル特有の風味(香り)の増強効果を官能評価で確認した。
官能評価は、何も添加しないバジルソース(対象品)の風味(香り)と比較することにより、わさびの風味(香り)増強の評価と同一の評価方法で評価した。結果を表10に示す。

実施例

0047

結果より、実施例品43〜49は、バジルソース特有の風味(香り)が増強された。一方、比較例品19〜21は、バジルソース特有の風味(香り)が増強されなかった。

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