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技術 軸受装置

出願人 NTN株式会社
発明者 那須惠介
出願日 2015年3月24日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2015-060712
公開日 2016年10月13日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2016-180449
状態 特許登録済
技術分野 ころがり軸受 潤滑 軸受の他の付属品(センサ等)
主要キーワード 時間変化データ 外周ハウジング 吐出チューブ 電圧監視ユニット 管理された状態 給油ユニット 供給間隔 潤滑油温度センサ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年10月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

長期に安定して動作させることが可能な軸受装置を提供する。

解決手段

軸受装置10は、軸受11と、軸受11に接続された潤滑油供給ユニット20とを備える。潤滑油供給ユニット20は、軸受11の内部に供給される潤滑油を保持する潤滑油タンク30と、保持部から軸受11の内部に潤滑油を供給する供給部と、電力を発生させる発電部25とを含む。供給部は発電部25において発生させた電力により作動する。供給部は、軸受11の内部に潤滑油を供給するたのノズル32aを含む。軸受11の軸方向において、ノズル32aの先端部の位置は保持器16の端面16aより保持器16の中心側に位置する。保持器16の幅Wに対する、保持器16の端面16aからノズル32aの先端部までの距離Aの比率は0%超え20%以下である。

概要

背景

給油ユニット転がり軸受の内部に組み込んだ転がり軸受装置が従来から知られている。(特許文献1参照)。特許文献1に開示された軸受装置は、軸受に隣接する間座内に配置された潤滑油タンクからポンプ間欠的に動作させることにより、軸受に潤滑油を長期間安定して供給できるとしている。

概要

長期に安定して動作させることが可能な軸受装置を提供する。軸受装置10は、軸受11と、軸受11に接続された潤滑油供給ユニット20とを備える。潤滑油供給ユニット20は、軸受11の内部に供給される潤滑油を保持する潤滑油タンク30と、保持部から軸受11の内部に潤滑油を供給する供給部と、電力を発生させる発電部25とを含む。供給部は発電部25において発生させた電力により作動する。供給部は、軸受11の内部に潤滑油を供給するたのノズル32aを含む。軸受11の軸方向において、ノズル32aの先端部の位置は保持器16の端面16aより保持器16の中心側に位置する。保持器16の幅Wに対する、保持器16の端面16aからノズル32aの先端部までの距離Aの比率は0%超え20%以下である。

目的

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、供給された潤滑油を軸受潤滑に確実に寄与させることにより、長期に安定して動作させることが可能な軸受装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

軸受と、前記軸受に接続された潤滑油供給ユニットとを備え、前記軸受は、内周面外輪転走面を有する外輪と、外周面内輪転走面を有し、前記内輪転走面が前記外輪転走面に対向するように前記外輪の内側に配置される内輪と、前記外輪転走面および前記内輪転走面に接触し、円環状の軌道上に並べて配置される複数の転動体と、前記転動体を保持する保持器とを含み、前記潤滑油供給ユニットは、軸受の内部に供給される潤滑油を保持する保持部と、前記保持部から前記軸受の内部に前記潤滑油を供給する供給部と、電力を発生させる発電部とを含み、前記供給部は前記発電部において発生させた電力により作動し、前記供給部は、前記軸受の内部に前記潤滑油を供給するたのノズルを含み、前記軸受の軸方向において、前記ノズルの先端部の位置は前記保持器の端面より前記保持器の中心側に位置し、前記保持器の幅に対する、前記保持器の端面から前記ノズルの前記先端部までの距離の比率は0%超え20%以下である、軸受装置

請求項2

前記軸受はアンギュラ玉軸受であり、前記潤滑油供給ユニットは前記軸受の背面側に配置されている、請求項1に記載の軸受装置。

請求項3

前記軸受はアンギュラ玉軸受であり、前記潤滑油供給ユニットは前記軸受の正面側に配置され、前記比率は0%超え10%以下である、請求項1に記載の軸受装置。

請求項4

前記軸受における前記ノズルの先端部のピッチ円直径をNDとし、複数の前記転動体のピッチ円直径をPCDとし、前記軸受の径方向における前記転動体の幅をDとしたときに、PCD−D<ND<PCD−0.3Dという関係式満足する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の軸受装置。

請求項5

前記ノズルの先端部の中心軸が前記軸受の軸方向より前記保持器側に傾いており、前記ノズルの先端部の前記中心軸と前記保持器の表面との交点は、前記軸受の軸方向における前記保持器の端面より前記転動体側に位置する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の軸受装置。

請求項6

前記保持器の内径面は、前記軸受の軸方向における端部から中心側へ向かって大径となる断面形状を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の軸受装置。

技術分野

0001

この発明は軸受装置に関し、より特定的には、軸受に隣接して当該軸受内部に潤滑油を供給する潤滑油供給ユニットが設置された軸受装置に関する。

背景技術

0002

給油ユニット転がり軸受の内部に組み込んだ転がり軸受装置が従来から知られている。(特許文献1参照)。特許文献1に開示された軸受装置は、軸受に隣接する間座内に配置された潤滑油タンクからポンプ間欠的に動作させることにより、軸受に潤滑油を長期間安定して供給できるとしている。

先行技術

0003

特開2014−37879号公報

発明が解決しようとする課題

0004

上記特許文献1に開示された装置では、潤滑油の供給を長期間実施できると思われるものの、軸受装置の内部へ潤滑油を供給する位置や、軸受装置の内部に供給された潤滑油を転動体内輪および外輪との接触部へ効率的に導入し、軸受潤滑に寄与させるための構造などについては特に言及されていない。

0005

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、供給された潤滑油を軸受潤滑に確実に寄与させることにより、長期に安定して動作させることが可能な軸受装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

この発明の一実施形態に係る軸受装置は、軸受と、軸受に接続された潤滑油供給ユニットとを備え、軸受は、内周面外輪転走面を有する外輪と、外周面に内輪転走面を有し、内輪転走面が外輪転走面に対向するように外輪の内側に配置される内輪と、外輪転走面および内輪転走面に接触し、円環状の軌道上に並べて配置される複数の転動体と、転動体を保持する保持器とを含む。潤滑油供給ユニットは、軸受の内部に供給される潤滑油を保持する保持部と、保持部から軸受の内部に潤滑油を供給する供給部と、電力を発生させる発電部とを含む。供給部は発電部において発生させた電力により作動する。供給部は、軸受の内部に潤滑油を供給するたのノズルを含む。軸受の軸方向において、ノズルの先端部の位置は保持器の端面より保持器の中心側に位置する。保持器の幅に対する、保持器の端面からノズルの先端部までの距離の比率は0%超え20%以下である。

発明の効果

0007

上記によれば、転動体と内輪および外輪の接触部へ潤滑油供給ユニットから潤滑油を確実に供給できるので、長期に安定して動作させることが可能な軸受装置を実現できる。

図面の簡単な説明

0008

実施の形態1に係る軸受装置の側面模式図である。
図1線分II−IIにおける断面模式図である。
図1に示した軸受装置を適用した機械装置の断面模式図である。
図3に示した機械装置の断面模式図である。
実施の形態2に係る軸受装置の断面模式図である。
実施の形態3に係る軸受装置の断面模式図である。
実施の形態4に係る軸受装置の断面模式図である。
実施の形態5に係る軸受装置の断面模式図である。
実施の形態6に係る軸受装置の断面模式図である。

実施例

0009

以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。

0010

(実施の形態1)
図1および図2を参照して、本実施形態に係る軸受装置を説明する。本実施形態に係る軸受装置10は、転がり軸受装置であって、転がり軸受である軸受11(図2参照)と、潤滑油供給ユニット20(図2参照)とを備える。潤滑油供給ユニット20は、軸受11の軸方向の一端部(背面側の端部)に突き当てられた外輪間座33と内輪間座34との間に組み込まれている。軸受11と潤滑油供給ユニット20とを備える軸受装置10は、機械装置のたとえば回転軸ハウジングとの間に組み込まれて使用される。機械装置に上記軸受装置10が組込まれる場合、たとえば軸受11の他端部にも他の間座を突き当ててもよい。この場合、上記外輪間座33と内輪間座34および他の間座によって軸受11の軸方向の位置決めを行うことができる。

0011

軸受11は、たとえば回転側の軌道輪である内輪14と、たとえば固定側の外輪13と、これらの内輪14と外輪13との間に介在された複数の転動体15と、複数の転動体15を一定間隔に保持する保持器16と、当該保持器16の外周側に配置されたシール部材とを主に備える。軸受11としては、たとえば、アンギュラ玉軸受深溝玉軸受、あるいは円筒ころ軸受などを用いることができる。軸受11には、予め所望のグリース封入される。上記シール部材は、外輪間座33などが配置された側と反対側の端部に配置される。

0012

軸受11の内輪14では、外周面に転動体15が接触する内輪転走面が形成されている。また、外周面は当該内輪転走面に連なる傾斜部14aを含む。傾斜部14aは、内輪14の軸方向における端部(背面側の端部)から内輪転走面に向かうにつれて外輪13に近づくように、軸方向に対して傾斜している。

0013

軸受11の保持器16の内径面16bは、軸受11の軸方向における端部から中心側へ向かって大径となる断面形状を有している。図2に示した軸受11の軸方向に沿った断面において、内径面16bの形状は直線状であってもよいが、軸受11の外周側に向けて凹んでいる曲線状であってもよい。

0014

内輪間座34と外輪間座33とから間座が構成されている。内輪間座34は内輪14の一方の端面(軸受11の背面側に位置する端面)に突き当てられる。外輪間座33は外輪13の一方の端面(軸受11の背面側に位置する端面)に突き当てられる。

0015

潤滑油供給ユニット20は、円環状のハウジング内において円周方向に配置された、発電部25、電源回路26、制御回路27、駆動回路28、ポンプ29、潤滑油タンク30を主に備える。電源回路26は充電部を含んでいてもよい。潤滑油タンク30は、軸受11に封入されているグリースの基油と同じ種類の潤滑油を貯留する。発電部25、電源回路26、制御回路27、駆動回路28、ポンプ29、潤滑油タンク30は、ハウジング本体21内部において、円周方向に並ぶように配置されている。発電部25は電源回路26に接続されている。電源回路26は制御回路27に接続されている。制御回路27は駆動回路28に接続されている。駆動回路28はマイクロポンプなどのポンプ29を動作させるための回路である。駆動回路28に接続されたポンプ29には、潤滑油タンク30の袋体に接続された吸込チューブ31と、当該ポンプ29から軸受11の内部に潤滑油を供給するための吐出チューブ32とが接続されている。

0016

吐出チューブ32の先端部(ポンプ29と接続された根元部と反対側の端部)には、図2に示すようにノズル32aが接続されている。

0017

ノズル32aは、潤滑油供給ユニット20の円環状のハウジングの内部から当該ハウジングの外部にまで延びるように配置されている。ノズル32aの先端部は、軸受11の内部にまで延びている。

0018

潤滑油供給ユニット20の円環状のハウジングは、図2に示すように、軸受11と反対側の面が開放された開口部を有するハウジング本体21と、このハウジング本体21の開口部を閉塞し、ハウジング本体21に対して着脱自在の蓋体22とによって構成される。ノズル32aは、ハウジング本体21における軸受11に対向する面を貫通するように配置されている。

0019

ノズル32aの先端部は、軸受11の内輪14における傾斜部14aに対向する位置に配置されている。また、ノズル32aの先端部の位置は、保持器16の軸方向での端面16a(図2参照)より内輪転走面寄りの位置であってもよい。 なお、ノズル32aのノズル孔の内径は、基油の粘度に起因する表面張力吐出量との関係により、適宜設定できる。

0020

軸受11の軸方向において、保持器16の幅Wに対する、保持器16の端面16aからノズル32aの先端部までの距離Aの比率(A/W)×100(単位:%)は0%超え20%以下である。また、上記比率(A/W)×100(単位:%)は、たとえば2%以上であってもよく、5%以上であってもよい。また、上記比率は、18%以下であってもよく、15%以下であってもよい。

0021

また、ノズル32aの先端部のピッチ円直径ND(軸受11の回転中心からノズル32aの先端部における中心線32cまでの距離を2倍した値)と、転動体15のピッチ円直径PCD(軸受11の回転中心から転動体15の中心までの距離を2倍した値)と、軸受11の径方向における転動体15の幅D(玉である転動体15の直径)との間で、
PCD−D<ND<PCD−0.3D
という関係式満足されるように、軸受11およびノズル32aの寸法や配置は決定されている。

0022

潤滑油供給ユニット20の図1に示す制御回路27は、たとえば潤滑油供給ユニット20における潤滑油の供給状況に関するデータを取得するとともに、当該データを制御回路27の外部へ(たとえば受信部としての出力基板56(図4参照)へ)出力可能になっている。

0023

潤滑油供給ユニット20の発電部25としては、例えば、ゼーベック効果によって発電を行うものを使用することができる。具体的には、発電部25は、外輪間座33に接続された熱伝導体23aと、内輪間座34に配置された熱伝導体23bと、熱伝導体23aと熱伝導体23bとの間を接続するように配置され、熱伝導体23a、23bと密着固定された熱電素子24(ペルチェ素子のゼーベック効果を利用した素子)とを有する。

0024

ここで、図2に示すように軸受装置10として転がり軸受装置(たとえば軸受11としてアンギュラ玉軸受を用いた転がり軸受装置)を使用する場合、転動体15(図2参照)との摩擦熱により内輪14と外輪13の温度が上昇する。通常、外輪13は機器のハウジングに組み込まれるため熱伝導により放熱される。そのため、内輪14と外輪13との間で温度差が生じる(外輪13の温度に対して内輪14の温度の方が高い)。その温度が各熱伝導体23a、23bに伝導される。熱伝導体23a、23bは、それぞれハウジング本体21の内周面と外周面とを貫通するように配置されている。そのため、外輪間座33を介して外輪13と接続された熱伝導体23a(ヒートシンク)と、内輪間座34側(内輪14側)に位置する熱伝導体23bとの間に配置された熱電素子24の両端面には温度差が生じる。このため、熱電素子24ではゼーベック効果により発電を行うことができる。このような発電部25を用いることにより、外部から潤滑油供給ユニットに電力を供給する必要がないため、工作機スピンドル50へ外部から電力を供給するための電線を取り付ける必要がない。

0025

ハウジング本体21の外周面を貫通する熱伝導体23aにおいて外輪間座33の内周面に接する面には、熱導電性を考慮した接着剤を使用することが好ましい。なお、外輪13側の熱伝導体23aの外周面の曲率半径は、外輪間座33の内周面の曲率半径と実質的に同一にすることが好ましい。このようにすれば、外輪間座33の内周面と熱伝導体23aの外周面とを密着させることができるので、熱伝導体23aと外輪間座33および外輪13との間で熱を効率的に伝えることができる。一方、内輪側の熱伝導体23bの内周面(内輪間座34と対向する面)は、内輪間座34とは接していない。可能であれば、外輪側と内輪側の熱伝導体23a、23bの体積を等しくすることが望ましい。また、内輪側の熱伝導体23bの表面積を大きくすることが望ましい。

0026

なお、外輪間座33の内周面と熱伝導体23aとの間、熱伝導体23aと熱電素子24との間、熱電素子24と内輪側の熱伝導体23bとの間には、熱伝導率及び密着性を高めるため、放熱グリースなどを塗布することが好ましい。放熱グリースは、一般的にシリコーンが主成分である。また、熱伝導体23a、23bの材料としては、熱伝導率の高い金属を使用することが好ましい。例えば、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)などを用いることができるが、コスト面から銅を使用することが好ましい。なお、熱伝導体23a、23bの材料として銅を主成分とする銅合金を用いてもよく、銅を主成分とする焼結合金を用いてもよい。また、熱電素子24に接続される熱伝導体は高温側のみに配置され、低温側については間座(外輪間座33)に熱電素子24を密着固定してもよい。

0027

発電部25によって発生した(発電された)電荷は、電源回路26に蓄電される。具体的には、当該電荷は電源回路26(蓄電回路とも呼ぶ)に含まれる蓄電池コンデンサなどの蓄電部に蓄電される。コンデンサとしては、電気二重層コンデンサキャパシタ)を使用することが好ましい。

0028

制御回路27は、駆動回路28を介してポンプ29の動作を制御するための制御部であって、制御プログラムが保持されるプログラム記憶部および当該プログラム記憶部と接続され当該制御プログラムを実行する演算部(マイコン)とを含む。制御回路27により、軸受11への潤滑油の供給開始時期、供給タイミングインターバル)、潤滑油の供給のためのポンプ29の駆動時間、潤滑油の供給量などを予め設定することができる。そして、このように潤滑油の供給状態を適切に保つことにより、軸受装置の潤滑寿命延ばすことができる。

0029

駆動部としての駆動回路28は、例えば、任意のセンサ軸受温度センサ軸受回転センサ、潤滑油残量センサ潤滑油温度センサ等)を備えていてもよい。これらのセンサからの信号が駆動回路28の演算部(マイコン)に入力され、軸受11の温度及びその回転状況に応じてポンプ29を自動制御し、潤滑油の供給量を調整してもよい。

0030

ポンプ29は駆動回路28を介して制御回路27により制御される。ポンプ29は、潤滑油タンク30内の潤滑油を吸込みチューブ31から吸引し、吸引した潤滑油を吐出チューブ32およびノズル32aを介して軸受11の内部へ供給する。

0031

潤滑油供給ユニット20の円環状のハウジングを構成するハウジング本体21と蓋体22とは、任意の材料により構成してもよいが、たとえば樹脂材料、より好ましくは熱可塑性樹脂により構成してもよい。上記ハウジングを構成する材料としては、たとえばポリフェニレンサルファイド(PPS)等を用いることができる。また、ハウジング本体21と蓋体22とは同種の材料により構成されてもよいが、異なる材料により構成してもよい。

0032

ハウジングの蓋体22は、ハウジング本体21に対し、固定部材の一例としてのネジにより固定されてもよい。蓋体22をハウジング本体21に固定することにより、ハウジング本体21と蓋体22とにより囲まれたハウジング内部を密閉することができる。なお、固定部材としてのネジが固定されているタップ穴35から当該ネジを外して、蓋体22を取り除くことができる。このようにすれば、潤滑油供給ユニット20全体を軸受装置10から取外すことなく、ハウジング本体21内に収納されている潤滑油タンク30に、潤滑油を補充することができる。

0033

ハウジング本体21は、外輪間座33の内周面に固定されていてもよい。当該ハウジング本体21と外輪間座33との間はたとえば接着剤によって接着固定されていてもよい。ハウジング本体21を接着固定する接着剤は、たとえばエポキシ樹脂等を使用してもよい。なお、ハウジング本体21(つまり潤滑油供給ユニット20)は軸受11の静止輪に固定されていてもよい。なお、ハウジング本体21と内輪間座34との間には隙間36が形成されていてもよい。

0034

次に、ハウジング本体21内に収納する潤滑油タンク30は、柔軟性を有する樹脂製の袋体により構成してもよい。潤滑油タンク30は、円環状のハウジング本体21に沿って円弧状に配置されていてもよい。

0035

潤滑油タンク30を構成する樹脂製の袋体は、例えば、樹脂シートを重ね、外周部を熱溶着して形成して構成してもよい。潤滑油タンク30の外周部が熱溶着された部分となっていてもよい。

0036

潤滑油タンク30の袋体には、ポンプ29と接続する吸込みチューブ31を設ける。吸込みチューブ31は、潤滑油タンク30の袋体を熱溶着により形成する際に、当該袋体を形成するために重ね合わせた樹脂シートの間に挟み込んで熱溶着する。このようにして、吸込みチューブ31を袋体と一体化することができる。

0037

なお、潤滑油タンク30を構成する袋体の構成としては、他の任意の構成を採用することができる。たとえば、袋体をブロー成形により形成してもよい。この場合、吸込みチューブ31を袋体と一体にブロー成形してもよい。また、潤滑油タンク30の袋体を上記のようにブロー成形すると、袋体が膨らんだ形状(袋状)になるため、当該袋体を成形後、袋状の部分を平たく成形することが望ましい。袋状の部分を平たく成形することにより、潤滑油の量が少なくなっても、潤滑油タンク30から潤滑油を最後まで吐出することができる。すなわち、潤滑油タンク30内の潤滑油をほとんど使い切ることができる。

0038

潤滑油タンク30を形成する袋体の素材は、任意の材料を用いることができるが、たとえば樹脂材料を用いることが好ましい。潤滑油タンク30の材料としては、たとえばナイロンポリエチレンポリエステルポリプロピレンなどを用いることができるが、袋体内に収容される潤滑油に対する耐久性を有する材料であれば特に限定されない。

0039

潤滑油タンク30の袋体に設ける吸込みチューブ31は、ポンプ29に対して取り外し可能に接続されていてもよい。吸込みチューブ31をポンプ29に対して取り外し可能にすることで、潤滑油タンク30内の潤滑油の残量がなくなった場合に、吸込みチューブ31をポンプ29から外し、吸込みチューブ31から袋体内に潤滑油を補充することができる。

0040

また、ポンプ29に対して潤滑油タンク30の袋体を取り外し可能にしておくことで、潤滑油を充填した予備の袋体を準備しておき、当該袋体を交換することができる。たとえば、使用中の潤滑油タンク30内の潤滑油がなくなったときに、使用済みの潤滑油タンク30の袋体を取り外し、予備の袋体(潤滑油が内部に充填された袋体)に交換することにより、潤滑油供給ユニット20における潤滑油の補充を短時間で行うことができる。

0041

また、上述した予備の袋体への潤滑油の充填は、潤滑油製造メーカなどにおいて管理された状態で実施できる。このようにすれば、袋体内への異物侵入といった充填時における不具合の発生確率を低減できる。なお、予備の袋体を保管しているときには、予備の袋体の吸込みチューブ31に蓋を装着しておくことが好ましい。このようにすれば、保管中の袋体の内部に異物が混入することを防止できる。

0042

なお、上記の軸受装置は内輪回転である。また、回転中心を横軸としたが、縦軸としてもよい。

0043

<軸受装置の動作>
軸受11および潤滑油供給ユニット20を含む軸受装置10では、制御回路27によりポンプ29の動作を制御することにより、潤滑油タンク30から軸受11に潤滑油を供給することができる。

0044

そして、保持器16の端面16aより転動体15寄りに配置されたノズル32aの先端部を介して軸受11の内部に供給された潤滑油は、まず傾斜部14aに付着する。その後、内輪14の回転による遠心力により、内輪14の傾斜部14aの表面を当該潤滑油が転動体15に向かって流動する。このようにして、軸受11の内部に供給された潤滑油は転動体15と内輪14および外輪13との接触部へ供給される。この結果、軸受11の潤滑性能を長期間維持することができる。

0045

また、保持器16の幅Wに対する、保持器16の端面16aからノズル32aの先端部までの距離Aの比率(A/W)×100(単位:%)が0%超え20%以下となるようにノズル32aが配置されているので、軸受11内部において転動体15に隣接した位置に確実に潤滑油を供給することができる。

0046

さらに、ノズル32aの先端部のピッチ円直径NDと、転動体15のピッチ円直径PCDと、軸受11の径方向における転動体15の幅Dとの間で、
PCD−D<ND<PCD−0.3D
という関係式が満足されるように、軸受11およびノズル32aの寸法や配置が決定されているため、軸受11の内輪14の外周面と保持器16の内径面16bとの間にノズル32aの先端部が配置されている。このため、当該保持器16と内輪14との間にノズル32aから潤滑油を確実に供給できる。

0047

また、保持器16の内径面16bが中心側へ向かって大径となる形状であるため、内輪14の回転による遠心力で移動し当該内径面16bに付着した軸受11内部の潤滑油も、保持器16の内径面16bを伝って転動体15側に容易に誘導される。この点からも、潤滑油を転動体15と内輪14および外輪13との接触部へ確実に供給することができる。

0048

なお、ポンプ29の駆動のタイミングは、発電部25で発生した電力が電源回路26における蓄電部(たとえばコンデンサ)に蓄電され、当該蓄電部の電圧が一定の電圧に達した時点で行なうことが可能である。さらに、グリースを封入した軸受11の潤滑寿命を長くし、メンテナンスまでの時間を長くするために、ポンプ29を所定のインターバル時間が経過した時点毎に駆動することが望ましい。

0049

例えば、ポンプ29を駆動するために必要な電圧に蓄電部の電圧が達する(あるいは満充電になる)までの充電時間が、必要とする潤滑油の供給タイミングよりも早い場合には、蓄電部の電圧が所定の電圧に達した(つまり満充電状態に達した)時点t1の後も、所定時間の蓄電時間(遅延時間)を加えて(つまり時点t1から時点t2までの遅延時間を加えて)、時点t2において蓄電部に蓄積された電力によりポンプ29を駆動する。このようにして、蓄電部の電圧が所定の電圧(たとえば満充電)に達する時間より、潤滑油の供給インターバルを長くするように管理できる。

0050

<機械装置の構成>
図3および図4を参照して、本実施形態に係る軸受装置を適用した機械装置の一例である工作機用スピンドルの構成を説明する。

0051

図3および図4に示すように、本実施形態に係る工作機用スピンドル50は、回転軸51と、当該回転軸51の周囲を囲むように配置されたスピンドルハウジング52と、当該スピンドルハウジング52の外周に配置された外周ハウジング53と、回転軸51をスピンドルハウジング52に対して回転可能に保持する軸受装置とを主に備える。回転軸51の外周には2つの軸受装置が配置されている。軸受装置における軸受の内輪14および内輪間座34が回転軸51の側面に嵌合固定されている。また、軸受の外輪13および外輪間座33がスピンドルハウジング52の内周面に嵌合固定されている。なお、上記内輪14、外輪13および当該内輪14と外輪13との間に配置された玉である転動体15を含む軸受はアンギュラ玉軸受である。当該軸受に隣接するように配置された内輪間座34および外輪間座33の間には、潤滑油供給ユニット20が配置されている。また、2つの軸受の間(潤滑油供給ユニットが配置された側と反対側)には他の間座が回転軸51およびスピンドルハウジング52に嵌合固定されるとともに、内輪14と外輪13とに突き当てられている。

0052

潤滑油供給ユニットの制御回路27と対向する領域には、ハウジング本体21(図2参照)、外輪間座33、スピンドルハウジング52および外周ハウジング53を貫通する貫通穴が形成されている。この貫通穴の外周側端部には、外周ハウジング53の表面に平面部が設けられ、当該平面部上に台座57が配置されている。当該台座57上に出力基板56が配置されている。出力基板56と潤滑油供給ユニット20の制御回路27とは、たとえばコンタクトプローブ54により電気的に接続されている。コンタクトプローブ54は上記貫通穴の内部に配置されている。コンタクトプローブ54の一方端は制御回路27の電極パッド(図示せず)に接触するとともに、コンタクトプローブ54の他方端導電線55により出力基板56と接続されている。コンタクトプローブ54は出力基板56側に接続固定されていてもよい。また、出力基板56と制御回路27とは、上記のように有線接続されていてもよいが、他の接続手段(たとえば発光素子受光素子とを用いた光通信手段など)を用いて接続されていてもよい。

0053

台座57上に配置された出力基板56を覆うように、カバー部材58が台座57に固定されている。出力基板56上には、出力基板56の回路を駆動するための電源である電池と、記憶部とが配置されている。電池としては、たとえばコイン型電池ボタン型電池を用いることができる。電池としてリチウム電池を用いることが望ましい。出力基板56の表面にはこのような電池を固定するためのホルダが配置されている。また、記憶部としては、たとえばカード型外部記憶媒体を接続固定するための保持部(スロット)と当該保持部に着脱可能に固定された外部記憶媒体とを用いることができる。外部記憶媒体としてはメモリカードなど従来周知の任意の記憶媒体を利用できる。

0054

カバー部材58は、台座57との接続部材である固定ボルトを緩めるだけで台座57から取り外せるように、U字形状長穴部(固定ボルトを配置する穴)が形成されている。上記電池や外部記憶媒体の交換などは、カバー部材58を台座57から取り外した状態で行うことができる。

0055

台座57とカバー部材58とにより密閉された上記出力基板56が電圧監視ユニットの主要部を構成する。台座57とカバー部材58とは、加工機スピンドルを用いた加工時に使用されるクーラントなどの侵入を防ぐため、任意の防水構造を付加することができる。防水構造としては、たとえばパッキング、Oリングコーキング樹脂モールドなどを用いることができる。

0056

また、上述した工作機用スピンドル50は、上述のように内輪14、外輪13、転動体15を含む軸受11(図2参照)に接続され、制御回路27(図1参照)を有する制御部を含むユニット本体部と、当該制御部と接続線(コンタクトプローブ54)により接続された電圧監視ユニットである外部出力部70とを含む潤滑油供給ユニットを備えている。ユニット本体部は、制御回路27を含む制御部と、発電部25(図1参照)および電源回路26(図1参照)を含む電源部と、電源回路26、駆動回路28およびポンプ29を含む潤滑油供給部と、潤滑油保持部(潤滑油タンク30)とを含む。制御部は電源部および潤滑油供給部と接続され、潤滑油供給部における潤滑油の供給状態を制御するとともに潤滑油の供給状態に関するデータを取得する。当該データとしては、潤滑油の供給タイミングや潤滑油の供給間隔、またポンプ29などを動作させたときの電源回路(具体的には蓄電部)における電圧(蓄電電圧)のデータなどが挙げられる。

0057

制御部の制御回路27と外部出力部70の出力基板56との接続部の構成としては、任意の構成を採用できるが、たとえば制御回路27に設置された演算部(マイクロコンピュータ)と出力基板56の演算部とが接続線により接続されていてもよい。制御回路27の演算部は配線などにより電源や接地部と接続されている。また、出力基板56では、演算部は電池および記憶部と接続されている。演算部から記憶部へ電圧などのデータを示す信号(制御回路27から伝送された信号)が送信可能になっている。

0058

上記のような構成により、出力基板56の記憶部には制御回路27から伝送された潤滑油の供給状況に関するデータが記憶される。当該データが制御回路27から出力基板56へ伝送されるタイミングとしては、任意のタイミングを採用できるが、たとえば制御回路27の記憶部(演算部に含まれる記憶素子または演算部とは独立して制御回路27に設けられている記憶素子など)が当該データで一杯になった時点で、制御回路27から出力基板56へデータを転送してもよい。当該データが電源部の蓄電電圧の時間変化データを含む場合、当該データを出力基板56の記憶部を介して外部記憶媒体に保存し、外部記憶媒体を用いて当該データを外部のコンピュータなどに取り込むことができる。このようにすれば、外部のコンピュータ上で、潤滑油供給ユニットの状況(発電状態やポンプ29の動作状態など)を確認する事ができる。

0059

<機械装置の動作>
図3および図4に示した機械装置の一例である工作機用スピンドル50は、回転軸51が所定の駆動軸に接続されてスピンドルハウジング52に対して回転可能になっている。そして、当該回転軸51を支持する軸受装置では、潤滑油供給ユニットにより軸受11(図2参照)に対して定期的に潤滑油が供給される。このため、当該工作機用スピンドル50の信頼性および耐久性が向上する。

0060

(実施の形態2)
図5を参照して、本実施形態に係る軸受装置を説明する。本実施形態に係る軸受装置10は、基本的には図1および図2に示した軸受装置10と同様の構成を備えるが、ノズル32aの形状が図1および図2に示した軸受装置10と異なっている。具体的には、ノズル32aの先端部は、保持器16側(軸受11の外輪13側)に向けて傾いた(屈曲した)端部を含んでいる。そして、ノズル32aの先端部(屈曲した端部)の中心軸と保持器16の表面との交点が、軸受11の軸方向における保持器16の端面16aより転動体15側に位置するように、ノズル32aの形状及び位置が決定されている。より具体的には、ノズル32aの先端部の中心軸と保持器16の表面との交点が、保持器16の端面16aにおける内周側の角部16cより転動体15側に位置するように、ノズル32aが配置されている。

0061

このようにすれば、図1および図2に示した軸受装置10と同様の効果を得られるとともに、ノズル32aから吐出される潤滑油を、保持器16の端面16aより転動体15に近い領域に、保持器16や転動体15に向けて確実に供給することができる。

0062

(実施の形態3)
図6を参照して、本実施形態に係る軸受装置を説明する。本実施形態に係る軸受装置10は、基本的には図1および図2に示した軸受装置10と同様の構成を備えるが、ノズル32aの形状が図1および図2に示した軸受装置10と異なっている。具体的には、ノズル32aの先端部は、全体が保持器16側(軸受11の外輪13側)に向けて傾いている。そして、ノズル32aの先端部の中心軸と保持器16の表面との交点は、軸受11の軸方向における保持器16の端面16aより転動体15側に位置するように、ノズル32aの位置が決定されている。

0063

このようにすれば、図1および図2に示した軸受装置10と同様の効果を得られるとともに、図5に示した軸受装置10と同様に、ノズル32aから吐出される潤滑油を、保持器16の端面16aより転動体15に近い領域に、保持器16や転動体15に向けて確実に供給することができる。

0064

(実施の形態4)
図7を参照して、本実施形態に係る軸受装置を説明する。本実施形態に係る軸受装置10は、基本的には図1および図2に示した軸受装置10と同様の構成を備えるが、軸受11に対する潤滑油供給ユニット20の配置が異なっている。すなわち、図7に示した軸受装置10では、軸受11の正面側に潤滑油供給ユニット20が配置されている。

0065

潤滑油供給ユニット20のノズル32aの先端部は、軸受11の内輪14における外周面の段差部14bに対向するように配置されている。段差部14bは、軸受11の径方向から見て保持器16と重なる位置に配置されている。また、ノズル32aの先端部は、保持器16と内輪14との間であって、軸受11の径方向から見て保持器16と重なる位置にまで延びている。また、軸受11の軸方向において、保持器16の幅Wに対する、保持器16の端面16aからノズル32aの先端部までの距離Bの比率(B/W)×100(単位:%)は0%超え10%以下である。

0066

このようにすれば、図1および図2に示した軸受装置10と同様の効果を得られるとともに、ノズル32aから吐出される潤滑油を、内輪14の段差部14bや保持器16の内径面16bを介して、転動体15へ確実に供給することができる。

0067

(実施の形態5)
図8を参照して、本実施形態に係る軸受装置を説明する。本実施形態に係る軸受装置10は、基本的には図7に示した軸受装置10と同様の構成を備えるが、ノズル32aの形状が図7に示した軸受装置10と異なっている。具体的には、ノズル32aの先端部は、図5に示した軸受装置10と同様に、保持器16側(軸受11の外輪13側)に向けて傾いた(屈曲した)端部32bを含んでいる。そして、ノズル32aの先端部(屈曲した端部32b)の中心線32cと保持器16の表面との交点が、軸受11の軸方向における保持器16の端面16aより転動体15側に位置するように、ノズル32aの形状及び位置が決定されている。

0068

このようにすれば、図7に示した軸受装置10と同様の効果を得られるとともに、ノズル32aから吐出される潤滑油を、保持器16の端面16aより転動体15に近い領域に、保持器16や転動体15に向けて確実に供給することができる。

0069

(実施の形態6)
図9を参照して、本実施形態に係る軸受装置を説明する。本実施形態に係る軸受装置10は、基本的には図7に示した軸受装置10と同様の構成を備えるが、ノズル32aの形状が図7に示した軸受装置10と異なっている。具体的には、ノズル32aの先端部は、図6に示した軸受装置10と同様に、全体が保持器16側(軸受11の外輪13側)に向けて傾いている。そして、ノズル32aの先端部の中心軸と保持器16の表面との交点は、軸受11の軸方向における保持器16の端面16aより転動体15側に位置するように、ノズル32aの位置が決定されている。

0070

このようにすれば、図7に示した軸受装置10と同様の効果を得られるとともに、図8に示した軸受装置10と同様に、ノズル32aから吐出される潤滑油を、保持器16の端面16aより転動体15に近い領域に、保持器16や転動体15に向けて確実に供給することができる。

0071

上述した説明と一部重複する部分もあるが、本発明の実施形態の特徴的な構成を列挙する。

0072

この発明の一実施形態に係る軸受装置10は、軸受11と、軸受11に接続された潤滑油供給ユニット20とを備え、軸受11は、内周面に外輪転走面を有する外輪13と、外周面に内輪転走面を有し、内輪転走面が外輪転走面に対向するように外輪13の内側に配置される内輪14と、外輪転走面および内輪転走面に接触し、円環状の軌道上に並べて配置される複数の転動体15と、転動体15を保持する保持器16とを含む。潤滑油供給ユニット20は、軸受11の内部に供給される潤滑油を保持する保持部(潤滑油タンク30)と、保持部から軸受11の内部に潤滑油を供給する供給部(駆動回路28、ポンプ29、吸込みチューブ31、吐出チューブ32、ノズル32a)と、電力を発生させる発電部25とを含む。供給部は発電部25において発生させた電力により作動する。供給部は、軸受11の内部に潤滑油を供給するたのノズル32aを含む。軸受11の軸方向において、ノズル32aの先端部の位置は保持器16の端面16aより保持器16の中心側に位置する。保持器16の幅Wに対する、保持器16の端面16aからノズル32aの先端部までの距離A,Bの比率((A/W)×100または(B/W)×100 (単位:%))は0%超え20%以下である。

0073

このようにすれば、転動体15と内輪14および外輪13の接触部へ潤滑油供給ユニット20から潤滑油を確実に供給できる。この結果、長期に安定して動作させることが可能な軸受装置10を得ることができる。

0074

なお、上記比率が0%以下である場合(つまり、軸受11の軸方向においてノズル32aの先端部の位置が保持器16の端面16aと重なる、または端面16aから保持器16の外側に位置する場合)、軸受11の使用時における保持器16の変位などを考慮すると、軸受11の径方向から見て保持器16と重ならない位置にノズル32aの先端部が位置し、保持器16の内側(転動体15により近い領域)へ潤滑油を十分供給できない可能性がある。また、ノズル32aの先端部が上記径方向から見て保持器16と重ならない位置(保持器16の端面16aより外側)に位置すると、ノズル32aの先端部から吐出された潤滑油が、軸受11の高速回転により発生する風圧エアカーテンとも呼ぶ)によって転動体15へ十分到達しない可能性もある。また、上記比率が20%を超える場合、ノズル32aの先端部と転動体15とが接触する可能性がある。

0075

上記比率の下限は、たとえば2%であってもよく、5%であってもよく、7%であってもよい。また、上記比率の上限は、15%であってもよく、13%であってもよい。

0076

上記軸受装置10において、軸受11はアンギュラ玉軸受であってもよく、図2図5図6に示すように潤滑油供給ユニット20は軸受11の背面側に配置されていてもよい。この場合、軸受11としてのアンギュラ玉軸受に対して、背面側(軸受11の軸方向において、内輪14と転動体15(玉)との接触点からの距離よりも、外輪13と転動体15(玉)との接触点からの距離が小さくなっている端面側)に潤滑油供給ユニット20が配置された軸受装置10において、転動体15と内輪14、外輪13との接触部へ潤滑油を供給することができる。なお、上記軸受11の内輪14における内輪転走面から背面側の端面までの外周面の部分は、内輪転走面側から端面側に向けて傾斜している傾斜部14a(軸受11の回転中心の軸に徐々に近づくように傾斜している傾斜部)を含んでいてもよい。ノズル32aの先端部は、転動体15の中心から見て内輪14側に配置されていてもよい。また、異なる観点から言えば、ノズル32aの先端部は、保持器16と内輪14との間に配置されていてもよい。

0077

上記軸受装置10において、軸受11はアンギュラ玉軸受であってもよく、図7図9に示すように、潤滑油供給ユニット20は軸受11の正面側に配置されていてもよい。上記比率(B/W)×100(単位:%)は0%超え10%以下であってもよい。

0078

この場合、軸受11としてのアンギュラ玉軸受に対して、正面側(軸受11の軸方向において、内輪14と転動体15(玉)との接触点からの距離よりも、外輪13と転動体15(玉)との接触点からの距離が大きくなっている端面側)に潤滑油供給ユニット20が配置された軸受装置10において、転動体15と内輪14、外輪13との接触部へ潤滑油を供給することができる。なお、上記軸受11の内輪14における内輪転走面から正面側の外周面の部分は、内輪転走面側から正面側に向かって外周面が凹んだ形状となる段差部14bを含んでもよい。当該段差部14bは、軸受11の径方向から見て保持器16と重なる位置に形成されていてもよい。ノズル32aの先端部は、段差部14bに面するように配置されていてもよい。なお、上記比率(B/W)×100(単位:%)が10%を超える場合、ノズル32aの先端部と転動体15とが接触する可能性がある。上記比率(B/W)×100(単位:%)の上限は、8%でもよく、6%でもよい。また、当該比率(B/W)×100(単位:%)の下限は2%であってもよく、3%であってもよく、4%であってもよい。上述のように潤滑油供給ユニット20を軸受11の正面側に配置する場合、上記比率(B/W)×100(単位:%)を5%としてもよい。

0079

上記軸受装置10は、軸受11におけるノズル32aの先端部のピッチ円直径をNDとし、複数の転動体のピッチ円直径をPCDとし、軸受の径方向における転動体の幅をDとしたときに、
PCD−D<ND<PCD−0.3D
という関係式を満足してもよい。

0080

この場合、ノズル32aの先端部を、軸受11の径方向において内輪14と転動体15との接触部より外側であって、保持器16の内径面16bより内側の位置に配置することができる。なお、ノズル32aの先端部のピッチ円直径NDの下限は(PCD−0.9D)であってもよく、(PCD−0.8D)であってもよい。また、上記ピッチ円直径NDの上限は(PCD−0.4D)であってもよく、(PCD−0.5D)であってもよい。

0081

なお、上記ピッチ円直径NDの下限を(PCD−D)より小さくすると、ノズル32aの先端部が内輪14と転動体15との接触部より軸受11の回転中心寄りの位置に配置されることになり、内輪14とノズル32aの先端部とが接触する可能性がある。また、上記ピッチ円直径NDの上限を(PCD−0.3D)超えとすると、ノズル32aの先端部が保持器16と接触する可能性がある。

0082

上記軸受装置10において、ノズル32aの先端部の中心軸が軸受11の軸方向より保持器16側に傾いていてもよく、ノズル32aの先端部の中心軸と保持器16の表面との交点は、軸受11の軸方向における保持器16の端面16aより転動体15側に位置してもよい。

0083

この場合、ノズル32aの先端部から供給される潤滑油を、保持器16の端面より転動体15側(つまり転動体15に近い領域)へ確実に供給することができる。

0084

上記軸受装置10において、保持器16の内径面16bは、図2図5図9に示すように、軸受11の軸方向における端部から中心側へ向かって大径となる断面形状を有していてもよい。

0085

この場合、保持器16において転動体15は軸方向における中心部に保持されるときには、ノズル32aの先端部から軸受11の内部(たとえば保持器16と内輪14との間の空間)に供給された潤滑油を、軸受11の回転に伴う遠心力を利用して保持器16の内径面16bに沿って転動体15へ確実に供給することができる。

0086

以上のように本発明の実施の形態について説明を行ったが、上述の実施の形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。

0087

この発明は、発電部を有する潤滑油供給ユニットを含む軸受装置および当該軸受装置を備える機械装置に特に有利に適用される。

0088

10軸受装置、11軸受、13外輪、14内輪、14a 傾斜部、14b段差部、15転動体、16保持器、16a 端面、16b内径面、16c 角部、20潤滑油供給ユニット、21ハウジング本体、22蓋体、23a,23b熱伝導体、24熱電素子、25発電部、26電源回路、27制御回路、28駆動回路、29ポンプ、30潤滑油タンク、31チューブ、32吐出チューブ、32aノズル、32b 端部、32c中心線、33外輪間座、34内輪間座、35タップ穴、36 隙間、50工作機用スピンドル、51回転軸、52スピンドルハウジング、53外周ハウジング、54コンタクトプローブ、55導電線、56出力基板、57台座、58カバー部材、70外部出力部。

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