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技術 マイクロパイル工法で用いられる止水装置

出願人 株式会社フジタ
発明者 笹谷輝勝藤岡晃茶山和博神谷栄大山秀美渡邉哲也稲冨芳寿
出願日 2015年3月24日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2015-060560
公開日 2016年10月13日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2016-180233
状態 特許登録済
技術分野 杭・地中アンカー 杭、矢板の設置・撤去及びそれらの付属品
主要キーワード コンクリート側壁 孔ドリル 内側空 供給用ホース ホース挿通孔 既存コンクリート構造物 荷重支持層 ケーシングセグメント
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年10月13日)のものです。
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図面 (7)

課題

地下水位よりも低い箇所からケーシングセグメント打ち込む場合、マイクロパイル工法施工効率を高める上で有利な止水装置を提供すること。

解決手段

止水装置10は、筐体12とシール部材14と開閉弁16とを備えている。筐体12は、下側筐体22と、下側筐体22の上に着脱可能に連結される上側筐体24とを備え、下側筐体22は、ケーシングセグメント打設面18に設置される筐体下部26と、筐体下部26の上に着脱可能に連結される筐体上部28とを備えている。開閉弁16は、筐体上部28の上部に配置されている。シール部材14は上側筐体24の内部に配置されている、シール部材14は環状を呈し、その外周部が上側筐体24の内周部に水密に取着され、その内周部がケーシングセグメントの外周面に水密に接触可能に設けられている。

概要

背景

マイクロパイル工法は、直径300mm以下の小径場所打ち杭の総称であり、コンパクト施工設備で足りること、狭い空間で施工できること、既設構造物の機能を停止することなく施工できることなどの理由から、既設構造物の耐震補強地盤補強、斜面の安定化などをはじめとする様々な用途に用いられている。
マイクロパイル工法では、まず、先端外周部が外側削孔用カッターとされた1番目ケーシングセグメントの内部に、先端に削孔ドリルが取着された1番目のロッド挿通させ、それら1番目のケーシングセグメントとロッドとを回転させつつ、また、水を注入しつつ削孔していく。そして、所定の深さ毎に、ケーシングセグメントの端部に次のケーシングセグメントを継ぎ足すと共に、ロッドの端部に次のロッドを継ぎ足し、ケーシングセグメントとロッドとを回転させ、また、水を注入しつつ所定の深さまで削孔していく削孔工程が行なわれる。
なお、複数のケーシングセグメントが継ぎ足されることでケーシングが構成される。

次に、削孔工程後、削孔ドリルをロッドと共にケーシングから引き抜く工程が行なわれる。
次に、補強材をケーシングの内部にケーシングの全長にわたって配設する補強材配設工程が行なわれる。
次に、ケーシングの内部にグラウト材充填するグラウト材充填工程が行なわれる。
次に、グラウト材を加圧注入しつつケーシングを引き抜く工程が行なわれ、次に、ケーシングを、グラウト材が加圧充填されたグラウト材の中に所定量押し戻す工程とが行なわれ、グラウト材が硬化されることで、グラウト材による地盤接合部を有する杭体が得られる。
最後に、杭体の杭頭部を構造物に連結する構造物連結工程が行なわれる。

概要

地下水位よりも低い箇所からケーシングセグメントを打ち込む場合、マイクロパイル工法の施工効率を高める上で有利な止水装置を提供すること。止水装置10は、筐体12とシール部材14と開閉弁16とを備えている。筐体12は、下側筐体22と、下側筐体22の上に着脱可能に連結される上側筐体24とを備え、下側筐体22は、ケーシングセグメント打設面18に設置される筐体下部26と、筐体下部26の上に着脱可能に連結される筐体上部28とを備えている。開閉弁16は、筐体上部28の上部に配置されている。シール部材14は上側筐体24の内部に配置されている、シール部材14は環状を呈し、その外周部が上側筐体24の内周部に水密に取着され、その内周部がケーシングセグメントの外周面に水密に接触可能に設けられている。

目的

本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、地下水位よりも低い箇所からケーシングセグメントを打ち込む場合、マイクロパイル工法の施工効率を高める上で有利な止水装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

マイクロパイル工法で用いられる止水装置であって、筐体と、シール部材とを備え、前記筐体は、ケーシングセグメント打設箇所に設置され、前記筐体の上方およびケーシングセグメント打設面に開放状でケーシングセグメント外径よりも大きい内径を有してケーシングセグメント打設方向に延在する内部空間を有し、前記シール部材は環状を呈し、その外周部が前記筐体の内周部に水密に取着され、その内周部がケーシングセグメントの外周面に水密に接触可能に設けられ、前記筐体に、前記シール部材の内側に位置する内側空間と、前記シール部材が設けられた箇所を除いた残りの前記内部空間の部分とにより、前記筐体の上方および前記ケーシングセグメント打設面に開放状のケーシングセグメント挿通空間が形成され、さらに、前記ケーシングセグメント挿通空間を上下に分断可能な開閉弁が設けられている、ことを特徴とするマイクロパイル工法で用いられる止水装置。

請求項2

前記筐体は、上部に前記開閉弁が取着され前記ケーシングセグメント打設面に設置される下側筐体と、前記開閉弁の上に着脱可能に連結される上側筐体とを備え、前記シール部材は前記上側筐体に配置されている、ことを特徴とする請求項1記載のマイクロパイル工法で用いられる止水装置。

請求項3

前記下側筐体は、前記ケーシングセグメント打設面に着脱可能に設置される筐体下部と、前記筐体下部の上に着脱可能に連結される筐体上部とを備え、前記開閉弁は、前記筐体上部の上部に取り付けられている、ことを特徴とする請求項2記載のマイクロパイル工法で用いられる止水装置。

請求項4

前記筐体下部には、充填材供給用ホース挿通孔開閉可能に設けられている、ことを特徴とする請求項3記載のマイクロパイル工法で用いられる止水装置。

請求項5

前記開閉弁は、前記筐体に取着され前記ケーシングセグメント挿通空間を上下に仕切ケースと、前記ケースの内部に移動可能に配設される板部を有する弁体と、前記弁体を移動させる弁体駆動部とを備え、前記ケースに、ケーシングセグメント相互を連結するケーシングセグメント外径よりも大きい外径を有する継手部材挿通可能な大きさの孔が形成され、前記板部に、前記孔の内径以上の寸法の内径の開口が形成され、前記弁体駆動部により開放位置に前記弁体が移動されると、前記ケースの孔と前記弁体の開口とが合され、前記弁体駆動部により遮断位置に前記弁体が移動されると、前記ケースの孔が前記弁体の板部で閉塞される、ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載のマイクロパイル工法で用いられる止水装置。

技術分野

0001

本発明は、マイクロパイル工法で用いられる止水装置に関する。

背景技術

0002

マイクロパイル工法は、直径300mm以下の小径場所打ち杭の総称であり、コンパクト施工設備で足りること、狭い空間で施工できること、既設構造物の機能を停止することなく施工できることなどの理由から、既設構造物の耐震補強地盤補強、斜面の安定化などをはじめとする様々な用途に用いられている。
マイクロパイル工法では、まず、先端外周部が外側削孔用カッターとされた1番目ケーシングセグメントの内部に、先端に削孔ドリルが取着された1番目のロッド挿通させ、それら1番目のケーシングセグメントとロッドとを回転させつつ、また、水を注入しつつ削孔していく。そして、所定の深さ毎に、ケーシングセグメントの端部に次のケーシングセグメントを継ぎ足すと共に、ロッドの端部に次のロッドを継ぎ足し、ケーシングセグメントとロッドとを回転させ、また、水を注入しつつ所定の深さまで削孔していく削孔工程が行なわれる。
なお、複数のケーシングセグメントが継ぎ足されることでケーシングが構成される。

0003

次に、削孔工程後、削孔ドリルをロッドと共にケーシングから引き抜く工程が行なわれる。
次に、補強材をケーシングの内部にケーシングの全長にわたって配設する補強材配設工程が行なわれる。
次に、ケーシングの内部にグラウト材充填するグラウト材充填工程が行なわれる。
次に、グラウト材を加圧注入しつつケーシングを引き抜く工程が行なわれ、次に、ケーシングを、グラウト材が加圧充填されたグラウト材の中に所定量押し戻す工程とが行なわれ、グラウト材が硬化されることで、グラウト材による地盤接合部を有する杭体が得られる。
最後に、杭体の杭頭部を構造物に連結する構造物連結工程が行なわれる。

先行技術

0004

特許第4010383号

発明が解決しようとする課題

0005

一方、既設構造物の底版からケーシングセグメントを地盤に打ち込む場合、既設構造物の底版が地下水位よりも低い場合、既設構造物の底版にケーシングセグメントが貫通した時点から地下水が既設構造物の底版上に侵入する。
この場合、侵入した地下水を排出しつつマイクロパイル工法を施工することもできるが、施工効率が落ちる。

0006

本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、地下水位よりも低い箇所からケーシングセグメントを打ち込む場合、マイクロパイル工法の施工効率を高める上で有利な止水装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

前記目的を達成するため請求項1記載の発明は、マイクロパイル工法で用いられる止水装置であって、筐体と、シール部材とを備え、前記筐体は、ケーシングセグメント打設箇所に設置され、前記筐体の上方およびケーシングセグメント打設面に開放状でケーシングセグメント外径よりも大きい内径を有してケーシングセグメント打設方向に延在する内部空間を有し、前記シール部材は環状を呈し、その外周部が前記筐体の内周部に水密に取着され、その内周部がケーシングセグメントの外周面に水密に接触可能に設けられ、前記筐体に、前記シール部材の内側に位置する内側空間と、前記シール部材が設けられた箇所を除いた残りの前記内部空間の部分とにより、前記筐体の上方および前記ケーシングセグメント打設面に開放状のケーシングセグメント挿通空間が形成され、さらに、前記ケーシングセグメント挿通空間を上下に分断可能な開閉弁が設けられていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記筐体は、上部に前記開閉弁が取着され前記ケーシングセグメント打設面に設置される下側筐体と、前記開閉弁の上に着脱可能に連結される上側筐体とを備え、前記シール部材は前記上側筐体に配置されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記下側筐体は、前記ケーシングセグメント打設面に着脱可能に設置される筐体下部と、前記筐体下部の上に着脱可能に連結される筐体上部とを備え、前記開閉弁は、前記筐体上部の上部に取り付けられていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記筐体下部には、充填材供給用ホース挿通孔開閉可能に設けられていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記開閉弁は、前記筐体に取着され前記ケーシングセグメント挿通空間を上下に仕切ケースと、前記ケースの内部に移動可能に配設される板部を有する弁体と、前記弁体を移動させる弁体駆動部とを備え、前記ケースに、ケーシングセグメント相互を連結するケーシングセグメント外径よりも大きい外径を有する継手部材が挿通可能な大きさの孔が形成され、前記板部に、前記孔の内径以上の寸法の内径の開口が形成され、前記弁体駆動部により開放位置に前記弁体が移動されると、前記ケースの孔と前記弁体の開口とが合され、前記弁体駆動部により遮断位置に前記弁体が移動されると、前記ケースの孔が前記弁体の板部で閉塞されることを特徴とする。

発明の効果

0008

請求項1記載のマイクロパイル工法によれば、地下水位よりも下方に位置する箇所でケーシングセグメントを地盤に打ち込む際、地下水の底版上への侵入を阻止でき、ケーシングセグメントの打ち込みを効率良く行なう上で有利となる。
請求項2記載の発明によれば、ケーシングセグメント打設面に設置された下側筐体の内部は、ケーシングセグメント外径よりも大きい内径を有してケーシングセグメント打設方向に延在する内部空間となっている。したがって、シール部材が組み付けられた上側筐体を取り外すと、ケーシングセグメントの継手部材の外径よりも大きい内径の孔を、下側筐体を通してケーシングセグメント打設箇所にあけることができ、ケーシングセグメントの打ち込み作業前の準備作業を効率良く行なう上で有利となる。
請求項3記載の発明によれば、止水装置の筐体を設置する際、重量が大きく、場所をとる開閉弁が組み付けられた筐体上部が取り外された筐体下部のみをケーシングセグメント打設箇所に設置できる。したがって、筐体下部をケーシングセグメントの所定の箇所に簡単に設置する上で有利となり、止水装置の筐体を所定の箇所に効率良く設置する上で有利となる。
請求項4記載の発明によれば、ケーシングセグメントの継手部材の外径よりも大きい内径の孔をケーシングセグメント打設箇所にあけた場合、ケーシングセグメント打設面に最も近い箇所から、孔の内周面とケーシングの外周面との間の環状の隙間に充填材を充填する作業を効率良く行なう上で有利となる。
請求項5記載の発明によれば、簡単な構成の開閉弁によりケーシングセグメント挿通空間の開閉を確実に行なう上で有利となる。

図面の簡単な説明

0009

上側筐体を取り除いた止水装置の平面図である。
止水装置の断面正面図である。
ケースの平面図である。
弁体の平面図である。
マイクロパイル工法を施工する際の止水装置の設置状態の説明図である。
マイクロパイル工法を施工する際の止水装置の使用状態の説明図である。

実施例

0010

図1図2に示すように、マイクロパイル工法で用いられる止水装置10は、筐体12と、シール部材14と、開閉弁16とを備えている。
筐体12は、ケーシングセグメント打設箇所に設置され、筐体12の上方およびケーシングセグメント打設面18に開放状でケーシングセグメント外径およびケーシングセグメントを連結する継手部材よりも大きい内径を有してケーシングセグメント打設方向に延在する内部空間12Aを有している。
筐体12は、下側筐体22と、下側筐体22の上に着脱可能に連結される上側筐体24とを備えている。
さらに、下側筐体22は、ケーシングセグメント打設面18に設置される筐体下部26と、筐体下部26の上に着脱可能に連結される筐体上部28とを備えている。
筐体下部26には、ホース挿通孔30が開閉可能に設けられている。

0011

開閉弁16は、筐体上部28の上部に配置されている。
図1図3図4に示すように、開閉弁16は、ケース32と、弁体34と、弁体駆動部36とを備えている。
ケース32は水平面上に延在して筐体12を上下に仕切っており、ケース32は、筐体上部28の上部および上側筐体24の下部に水密に結合されている。
ケース32は扁平な矩形板状を呈し、一体の幅をもって水平方向に延在しており、ケース32の内部は弁体34が水密に直線移動する移動路となっている。
筐体上部28の直上に位置するケース32の箇所には、下側筐体22の内部と上側筐体24の内部とに連通する連通孔3202が形成されている。連通孔3202は、ケーシングセグメント外径およびケーシングセグメントを連結する継手部材の外径よりも大きい内径を有している。
弁体34は長方形状の板部を有し、板部は、連通孔3202の内径以上の寸法の内径の開口3402と、連通孔3202を閉塞する閉塞板部3404とを有している。
弁体駆動部36は、ケース32で支持された雌ねじ部3204と、雌ねじ部3204に螺合する雄ねじ部材3602とを備えている。雄ねじ部材3602の長手方向の一端は弁体34に連結され、雄ねじ部材3602の長手方向の他端にハンドル3604が取着されている。
したがって、ハンドル3604を回転操作することで雄ねじ部材3602が回転しつつ軸方向に移動し、弁体34は、開口3402が連通孔3202に合わされる開放位置と、弁体34の閉塞板部3404で連通孔3202を閉塞し後述するケーシングセグメント挿通空間12Bを遮断する遮断位置との間で往復直線移動される。

0012

図2に示すように、シール部材14は上側筐体24の内部に配置されている、
シール部材14は環状を呈し、その外周部が上側筐体24の内周部に水密に取着され、その内周部がケーシングセグメントの外周面に水密に接触可能に設けられている。
筐体12に、シール部材14の内側の内側空間と、シール部材14の下方の内部空間12Aとによりケーシングセグメント打設面18に連通するケーシングセグメント挿通空間12Bが形成されている。シール部材14の下方のケーシングセグメント挿通空間12Bは、下側筐体22の内部で形成されているため、ケーシングセグメント外径およびケーシングセグメントを連結する継手部材よりも大きい内径を有している。
開閉弁16は、開放位置で開口3402、連通孔3202を介してケーシングセグメント挿通空間12Bを筐体12内で上下に連通させ、遮断位置で閉塞板部3404によりケーシングセグメント挿通空間12Bを筐体12内で遮断する。すなわち、開閉弁16は、ケーシングセグメント挿通空間12Bを上下に分断可能に設けられている。

0013

つぎに止水装置10の使用方法について説明する。
図5に示すように、本実施の形態では、コンクリート底版42、コンクリート側壁44を有する既存構造物46をマイクロパイル工法で補強する場合について説明する。
コンクリート底版42は地下水位48よりも低い箇所に位置しており、コンクリート底版42に孔をあけた時点で地下水がコンクリート底版42上に侵入してくる。
なお、図5において符号52は、コンクリート底版42上に搬入されたケーシングセグメント削孔機(マイクロパイル削孔機)、符号54はケーシングセグメント、符号56はケーシングセグメント54を連結する継手部材を示し、図6において符号58は先端に削孔ドリル58Aが取着されたロッド、符号60は補強材を示している。

0014

まず、図6(A)に示すように、ケーシングセグメント打設面18となるコンクリート底版42の上面に、筐体下部26を取り外し可能で水密に設置する。
次に、図6(B)に示すように、開閉弁16が組み付けられた筐体上部28を筐体下部26に組み付け、コンクリート底版42の上面に下側筐体22を設置する。
次に、図6(C)に示すように、開閉弁16を開放位置にし、連通孔3202、開口3402を介してカッター62によりコンクリート底版42に、ケーシングセグメント54を連結する継手部材56の外径よりも大きい内径の孔64を貫設する。
コンクリート底版42に孔64が貫設された時点から地下水は下側筐体22の内部に侵入しており、孔64が貫設されたならば、図6(D)に示すように、開閉弁16を遮断位置とする。これにより、地下水は下側筐体22の内部に満たされた状態に留まり、下側筐体22の外側に漏れ出すことはない。

0015

次に、図6(E)に示すように、ケース32の上に上側筐体24を取り付ける。
次に、図6(F)に示すように、開閉弁16を開放位置にし、シール部材14を通してケーシングセグメント54を下方に挿入するとともに、ケーシングセグメント54の内部に、先端に削孔ドリル58Aが取着されたロッド58を挿通する。
ケーシングセグメント54をシール部材14に挿通させると、ケーシングセグメント54の外周面とシール部材14の内周部とは水密に接触するため、筐体12の外側に地下水が漏れ出すことはない。
ケーシングセグメント54は継手部材56により、ロッド58は不図示の継手部材により継ぎ足されつつコンクリート底版42の下方の地盤中に打ち込まれる。詳細には、ケーシングセグメント54の上端キャップが水密に被せられ、このキャップを通しケーシングセグメント54の先端に水を供給しつつ、また、ケーシングセグメント54およびロッド58を回転させ、先頭のケーシングセグメント54先端のカッター54Aおよびロッド58先端の削孔ドリル58Aにより削孔しつつケーシングセグメント54は地中に打ち込まれていく。

0016

複数のケーシングセグメント54が継ぎ足されることでケーシング5402が構成され、先頭のケーシングセグメント54が軟弱層を通過して荷重支持層に至ったならば、削孔ドリル58Aをロッド58と共に引き抜き、補強材60をケーシング5402の内部にケーシング5402の全長にわたって配設する。
次に、ケーシング5402の内部にグラウト材を充填するグラウト材充填工程が行なわれ、次に、グラウト材を加圧注入しつつケーシング5402を引き抜く工程が行なわれ、次に、ケーシング5402を、グラウト材が加圧充填されたグラウト材の中に所定量押し戻す工程とが行なわれ、グラウト材が硬化されることで、グラウト材による地盤接合部を有する杭体が得られる。
図6(G)は、ケーシング5402を、グラウト材が加圧充填されたグラウト材の中に所定量押し戻す工程が行なわれた後の状態を示しており、ケーシング5402の上端は上側筐体24の上方に位置している。

0017

次に、図6(H)に示すように、ホース挿通孔30(図2参照)からホースHを筐体12の内部に挿入し、ホースHを介して孔64の内周面とケーシング5402の外周面との間の環状の隙間および下側筐体22の内周面とケーシング5402の外周面との間の環状の隙間に充填材66を充填する。
この充填材66の充填により、コンクリート底版42にあけられた孔64は、ケーシング5402と充填材66とにより水密に閉塞され、以後、孔64から地下水がコンクリート底版42上に侵入してくることはない。
次に、図6(I)に示すように、コンクリート底版42から突出したケーシングセグメント54および筐体12をコンクリート底版42から取り外し、杭頭鋼管68をケーシング5402の上端に取り付け、杭体の杭頭部を構造物に連結する構造物連結工程が行なわれ、1本のマイクロパイルの打ち込みが終了する。このような作業を繰り返して行なうことで複数本のマイクロパイルが設けられ、既存コンクリート構造物の補強がなされる。

0018

したがって、本実施の形態による止水装置10を用いると、地下水位48よりも下方に位置する箇所でケーシングセグメント54を地盤に打ち込む際、地下水のコンクリート底版42上への侵入を阻止できるので、ケーシングセグメント54の打ち込みを効率良く行なう上で有利となる。
また、上側筐体24を下側筐体22に対して着脱可能に設けたので、上側筐体24を取り外した状態で、ケーシングセグメント54の継手部材56の外径よりも大きい内径の孔64を下側筐体22を通してコンクリート底版42にあけることができ、ケーシングセグメント54の打ち込み作業前の準備作業を効率良く行なう上で有利となる。
また、重量が大きく、場所をとる開閉弁16が組み付けられた筐体上部28を、筐体下部26に対して着脱可能に設けたので、図6(A)に示すように、筐体上部28が取り外された筐体下部26のみをコンクリート底版42上の所定の箇所に簡単に設置でき、止水装置10の筐体12を所定の箇所に効率良く設置する上で有利となる。
また、ケーシングセグメント打設面18に最も近い筐体下部26にホース挿通孔30を開閉可能に設けたので、孔64の内周面とケーシング5402の外周面との間の環状に隙間に充填材66を充填する作業を効率良く行なう上で有利となる。

0019

なお、実施の形態では、ケーシングセグメント54相互を連結する継手部材56が、ケーシングセグメント54の端部外周面に結合される構成であり、継手部材56の外径はケーシングセグメントの外径よりも大きい。そのため、コンクリート底版42に、ケーシングセグメント54の外径よりも大きい内径の孔を形成している。しかしながら、ケーシングセグメント54相互を連結する継手部材56が、ケーシングセグメント54の端部内周面に結合され、ケーシングセグメント54の連結部が、連結部以外の他の箇所のケーシングセグメント54の外径と同じ寸法になる場合には、ケーシングセグメント54の外径よりも大きい内径の孔64を形成する必要はなくなる。この場合には、カッター62を用いず最初からケーシングセグメント54を筐体12の内部に挿通し、ケーシングセグメント54の先端のカッターと、ロッド58先端の削孔ドリル58Aとによりコンクリート底版42に孔64をあけてもよい。この場合には、筐体12は、上側筐体24と、筐体上部28と、筐体下部26とに分割可能に構成しなくともよく、また、シール部材14は、筐体上部28に設けられていてもよく、筐体下部26に設けられていてもよい。

0020

10止水装置
12筐体
14シール部材
16開閉弁
22 下側筐体
24 上側筐体
26 筐体下部
28 筐体上部
30ホース挿通孔
32ケース
34弁体
36 弁体駆動部
42コンクリート底版
44コンクリート側壁
46既存構造物
48地下水位
54ケーシングセグメント
56 継手部材

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