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技術 建設機械用潤滑油組成物

出願人 シェブロンジャパン株式会社
発明者 山本修平坂本正信
出願日 2016年3月23日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2016-058885
公開日 2016年10月13日 (4年7ヶ月経過) 公開番号 2016-180101
状態 特許登録済
技術分野 潤滑剤
主要キーワード 性能向上添加剤 放散剤 特許技術 エキスカベータ トランスミッションシステム 流体物 スラッジ形成 一次蒸留
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課題

解決手段

本発明は、(i)主要量の潤滑粘度の油、(ii)少なくとも0.25重量%のジチオホスホリル化カルボン酸化合物、及び(iii)分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤を含む、建設機械用の亜鉛非含有トランスミッションオイル組成物に関する。更に、(i)主要量の潤滑粘度の油、(ii)少なくとも0.25重量%のジチオホスホリル化カルボン酸化合物、及び分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤を含む、亜鉛非含有トランスミッションオイル組成物を用いてトランスミッションを潤滑することを含む建設機械のトランスミッションを潤滑する方法を提供する。

概要

背景

世界中で広く使用される建設機械用トランスミッションオイルは、酸化防止腐食防止、及び摩耗防止におけるその多機能性のため、ZnDTPを配合してきた。トランスミッションを小型化して、より良好な効率及びより低いコストを達成する最近の傾向により、トランスミッションシステム高圧及び高温環境に曝されている。ZnDTPは、水との反応により分解して、ポリリン酸亜鉛水溶性ホスファート及びアルキルスルフィドを形成し、これがスラッジ形成の原因となることが知られている。高圧及び高温環境により、ZnDTPの分解は一層悪化し得る。従って、ZnDTPが存在すると、異常な表面圧及び高温条件下でクラッチ目詰まり引起こす可能性があり、これにより摩擦係数が低下する。

本発明は、建設機械用の亜鉛非含有トランスミッションオイルに関する。本潤滑油組成物は、ZnDTP非含有であっても、摩擦特性極圧性能の両方を向上させる。

一般に、以下の特許技術に、提案する本発明の要素が教示されるが、それらの何れにも、ジチオホスホリル化カルボン酸化合物を、分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤組合せることは教示されない。

米国特許第6225266号には、無段変速機潤滑する亜鉛非含有潤滑組成物が教示されており、それには、主要量の潤滑油と、(a)無灰分散剤;(b)少なくとも1種の有機ホスファイト;(c)カルシウム清浄剤;(d)コハク酸イミド及びエトキシル化アミンからなる群から選択される1種以上の摩擦調整剤;並びに(e)長鎖カルボン酸第一級アミドを含む有効量の性能向上添加剤の組合せとの混合物が含まれる。

米国特許第6337309号には、無段変速機を潤滑する亜鉛非含有潤滑組成物が教示されており、それには、主要量の潤滑油と、(a)無灰ポリイソブテニルコハク酸イミド分散剤;(b)少なくとも1種の有機チオエーテルホスファイト;(c)流体物中のカルシウムの全量が約500ppm未満であるような濃度のカルシウムフェナート過塩基性清浄剤;(d)1種以上のコハク酸イミド類及び1種以上のエトキシル化アミンを含む摩擦調整剤;並びに(e)長鎖カルボン酸の第一級アミドを含む有効量の性能向上添加剤の組合せとの混合物が含まれる。

米国特許出願公開第20060276352号には、(a)油溶性リンアミン塩;(b)フェナートスルホナートとを含む約0.0001重量%から約0.5重量%の金属含有清浄剤パッケージ;(c)分散剤;(d)分散剤粘度調整剤;(e)金属不活性化剤;及び(f)潤滑粘度の油を含有する潤滑組成物であって、前記潤滑組成物が約0.25重量%未満の金属ジアルキルジチオホスファートを含有する潤滑組成物が教示される。

米国特許出願公開第20060264340号には、基油、コハク酸イミド分散剤、コハク酸イミド摩擦調整剤、及びホスホナートを含む潤滑流体によって、複数の湿式クラッチを使用するデュアルクラッチトランスミッションを潤滑する方法が教示される。

米国特許第6756346号には、(I)100重量部の基油、(II)(i)0.05から10重量部のホスホチオナートと0.01から1.0重量部のリンアミン塩化合物及び/又は(ii)0.05から10重量部のジチオホスファートを含む耐摩耗剤、及び(III)ポリアルキレンポリアミンと4から30個の炭素原子を有するカルボン酸とを反応させることによって得られる0.01から1.0重量部のアミドを含む防錆剤を含む潤滑油組成物、並びにこのような潤滑組成物の使用が教示される。

米国特許第5942470号には、強化ポジトラクション(positraction)性能のギアオイル及びギアオイル添加剤濃縮物が教示されており、それには、(i)少なくとも1種の油溶性硫黄含有極圧又は耐摩耗剤;(ii)少なくとも1種のリンの酸の部分エステルの油溶性アミン塩、及び(iii)少なくとも1種の特定の構造の油溶性コハク酸イミドが含まれる。これらの組成物には、好ましくは、以下の追加成分のうち1種以上、即ち(iv)少なくとも1種のカルボン酸のアミン塩;(v)少なくとも1種の窒素含有無灰分散剤;及び(vi)少なくとも1種のリンの5価の酸のトリヒドロカルビルエステルが含有される。

米国特許出願公開第20100152078号には、硫化ネオペンチルグリコールホスファート、置換したコハク酸イミド、アルキルジカルボン酸又は無水物とアンモニアとの反応生成物脂肪族アミンエトキシラートオレアミド、及びドデシルコハク酸を含む潤滑油組成物が教示される。

欧州特許第1055722号には、無段変速機用油組成物が教示されており、それは、(b)ポリメタクリラート、(c)アルカリ土類金属のフェナート又はスルホナート、(d)イミド化合物、(e)(アルキルフェニル(チオ)ホスファート、(f)ジチオリン酸亜鉛、及び(g)脂肪酸アミド化合物を(a)潤滑基油組込むことによって得られる。

米国特許第6534451号には、無灰分散剤、摩擦調整剤、酸化防止剤、粘度調整剤、並びに、元素硫黄及び亜リン酸ジアルキルを反応させることによって形成される生成物である耐摩耗剤を含む動力伝達流体組成物が教示される。

欧州特許第0769546号には、ホウ素含有過塩基性物質リン化合物ホウ酸化摩擦調整剤、チオカルバマート及び分散剤粘度調整剤を含む潤滑油組成物が教示される。

米国特許出願公開第20040192562号には、組成物の全質量に基づいて、塩基価が50から300mgKOH/gで、カルシウム換算で0.005から0.07質量%の量のサリチル酸カルシウムリン換算で0.005から0.07質量%の量のSP型極圧添加剤、0.1から6質量%の量の特定のコハク酸イミド化合物からなる群から選択される1種以上の化合物、及びホウ素換算で0.001から0.05質量%の量のホウ素含有無灰分散剤を含む潤滑油組成物が教示される。

米国特許出願公開第2014162919号には、無灰分散剤、摩擦調整剤、リン含有耐摩耗剤防錆添加剤、硫黄含有極圧添加剤、金属不活性化添加剤粘度指数向上剤、及び流動点降下剤を含むフルトランスミッションシステム用潤滑組成物が教示される。

概要

建設機械用の亜鉛非含有トランスミッションオイル組成物を提供する。本発明は、(i)主要量の潤滑粘度の油、(ii)少なくとも0.25重量%のジチオホスホリル化カルボン酸化合物、及び(iii)分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤を含む、建設機械用の亜鉛非含有トランスミッションオイル組成物に関する。更に、(i)主要量の潤滑粘度の油、(ii)少なくとも0.25重量%のジチオホスホリル化カルボン酸化合物、及び分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤を含む、亜鉛非含有トランスミッションオイル組成物を用いてトランスミッションを潤滑することを含む建設機械のトランスミッションを潤滑する方法を提供する。なし

目的

本発明の一実施態様に従って、
(a)主要量の潤滑粘度の油、
(b)少なくとも0.25重量%のジチオホスホリル化カルボン酸(dithiophosphorylated carboxylic acid)化合物、及び
(c)分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤を含む、建設機械用の亜鉛非含有トランスミッションオイル組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

(a)主要量の潤滑粘度の油、(b)少なくとも0.25重量%のジチオホスホリル化カルボン酸化合物、及び(c)分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤を含む、建設機械用亜鉛非含有トランスミッションオイル組成物

請求項2

前記ジチオホスホリル化カルボン酸化合物が、0.25から2重量%で存在する、請求項1に記載のトランスミッションオイル組成物。

請求項3

前記ジチオホスホリル化カルボン酸化合物が、0.25から1重量%で存在する、請求項1に記載のトランスミッションオイル組成物。

請求項4

前記コハク酸イミド分散剤が、450から1200の分子量を有するポリイソブチレン基から誘導されたものである、請求項1に記載のトランスミッションオイル組成物。

請求項5

前記コハク酸イミド分散剤が、750から1000の分子量を有するポリイソブチレン基から誘導されたものである、請求項1に記載のトランスミッションオイル組成物。

請求項6

前記ジチオホスホリル化カルボン酸が、3−[[ビス(2−メチルプロポキシホスフィノチオイル]チオ]−2−メチルプロパン酸である、請求項1に記載のトランスミッションオイル組成物。

請求項7

スルホナートフェナート又はこれらの混合物から選択される清浄剤を更に含む、請求項1に記載のトランスミッションオイル組成物。

請求項8

摩擦調整剤を更に含む、請求項1に記載のトランスミッションオイル組成物。

請求項9

前記摩擦調整剤が、脂肪酸アミドである、請求項8に記載のトランスミッションオイル組成物。

請求項10

前記コハク酸イミド分散剤が、潤滑油組成物中に1から20重量%で存在する、請求項1に記載のトランスミッションオイル組成物。

請求項11

(a)主要量の潤滑粘度の油、(b)少なくとも0.25重量%のジチオホスホリル化カルボン酸化合物、及び(c)分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤を含む亜鉛非含有トランスミッションオイル組成物を用いて、トランスミッションを潤滑することを含む、建設機械のトランスミッションを潤滑する方法。

請求項12

前記ジチオホスホリル化カルボン酸化合物が、0.25から2重量%で存在する、請求項11に記載の方法。

請求項13

前記ジチオホスホリル化カルボン酸化合物が、0.25から1重量%で存在する、請求項11に記載の方法。

請求項14

前記コハク酸イミド分散剤が、450から1200の分子量を有するポリイソブチレン基から誘導されたものである、請求項11に記載の方法。

請求項15

前記コハク酸イミド分散剤が、750から1000の分子量を有するポリイソブチレン基から誘導されたものである、請求項11に記載の方法。

請求項16

前記ジチオホスホリル化カルボン酸が、3−[[ビス(2−メチルプロポキシ)ホスフィノチオイル]チオ]−2−メチル−プロパン酸である、請求項11に記載の方法。

請求項17

スルホナート、フェナート又はこれらの混合物から選択される清浄剤を更に含む、請求項11に記載の方法。

請求項18

摩擦調整剤を更に含む、請求項11に記載の方法。

請求項19

前記摩擦調整剤が、脂肪酸アミドである、請求項11に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、概して、トランスミッションに有用な潤滑油組成物に関し、特に、建設機械(construction machines)用のトランスミッションオイルに関する。

背景技術

0002

世界中で広く使用される建設機械用トランスミッションオイルは、酸化防止腐食防止、及び摩耗防止におけるその多機能性のため、ZnDTPを配合してきた。トランスミッションを小型化して、より良好な効率及びより低いコストを達成する最近の傾向により、トランスミッションシステム高圧及び高温環境に曝されている。ZnDTPは、水との反応により分解して、ポリリン酸亜鉛水溶性ホスファート及びアルキルスルフィドを形成し、これがスラッジ形成の原因となることが知られている。高圧及び高温環境により、ZnDTPの分解は一層悪化し得る。従って、ZnDTPが存在すると、異常な表面圧及び高温条件下でクラッチ目詰まり引起こす可能性があり、これにより摩擦係数が低下する。

0003

本発明は、建設機械用の亜鉛非含有トランスミッションオイルに関する。本潤滑油組成物は、ZnDTP非含有であっても、摩擦特性極圧性能の両方を向上させる。

0004

一般に、以下の特許技術に、提案する本発明の要素が教示されるが、それらの何れにも、ジチオホスホリル化カルボン酸化合物を、分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤組合せることは教示されない。

0005

米国特許第6225266号には、無段変速機潤滑する亜鉛非含有潤滑組成物が教示されており、それには、主要量の潤滑油と、(a)無灰分散剤;(b)少なくとも1種の有機ホスファイト;(c)カルシウム清浄剤;(d)コハク酸イミド及びエトキシル化アミンからなる群から選択される1種以上の摩擦調整剤;並びに(e)長鎖カルボン酸第一級アミドを含む有効量の性能向上添加剤の組合せとの混合物が含まれる。

0006

米国特許第6337309号には、無段変速機を潤滑する亜鉛非含有潤滑組成物が教示されており、それには、主要量の潤滑油と、(a)無灰ポリイソブテニルコハク酸イミド分散剤;(b)少なくとも1種の有機チオエーテルホスファイト;(c)流体物中のカルシウムの全量が約500ppm未満であるような濃度のカルシウムフェナート過塩基性清浄剤;(d)1種以上のコハク酸イミド類及び1種以上のエトキシル化アミンを含む摩擦調整剤;並びに(e)長鎖カルボン酸の第一級アミドを含む有効量の性能向上添加剤の組合せとの混合物が含まれる。

0007

米国特許出願公開第20060276352号には、(a)油溶性リンアミン塩;(b)フェナートスルホナートとを含む約0.0001重量%から約0.5重量%の金属含有清浄剤パッケージ;(c)分散剤;(d)分散剤粘度調整剤;(e)金属不活性化剤;及び(f)潤滑粘度の油を含有する潤滑組成物であって、前記潤滑組成物が約0.25重量%未満の金属ジアルキルジチオホスファートを含有する潤滑組成物が教示される。

0008

米国特許出願公開第20060264340号には、基油、コハク酸イミド分散剤、コハク酸イミド摩擦調整剤、及びホスホナートを含む潤滑流体によって、複数の湿式クラッチを使用するデュアルクラッチトランスミッションを潤滑する方法が教示される。

0009

米国特許第6756346号には、(I)100重量部の基油、(II)(i)0.05から10重量部のホスホチオナートと0.01から1.0重量部のリンアミン塩化合物及び/又は(ii)0.05から10重量部のジチオホスファートを含む耐摩耗剤、及び(III)ポリアルキレンポリアミンと4から30個の炭素原子を有するカルボン酸とを反応させることによって得られる0.01から1.0重量部のアミドを含む防錆剤を含む潤滑油組成物、並びにこのような潤滑組成物の使用が教示される。

0010

米国特許第5942470号には、強化ポジトラクション(positraction)性能のギアオイル及びギアオイル添加剤濃縮物が教示されており、それには、(i)少なくとも1種の油溶性硫黄含有極圧又は耐摩耗剤;(ii)少なくとも1種のリンの酸の部分エステルの油溶性アミン塩、及び(iii)少なくとも1種の特定の構造の油溶性コハク酸イミドが含まれる。これらの組成物には、好ましくは、以下の追加成分のうち1種以上、即ち(iv)少なくとも1種のカルボン酸のアミン塩;(v)少なくとも1種の窒素含有無灰分散剤;及び(vi)少なくとも1種のリンの5価の酸のトリヒドロカルビルエステルが含有される。

0011

米国特許出願公開第20100152078号には、硫化ネオペンチルグリコールホスファート、置換したコハク酸イミド、アルキルジカルボン酸又は無水物とアンモニアとの反応生成物脂肪族アミンエトキシラートオレアミド、及びドデシルコハク酸を含む潤滑油組成物が教示される。

0012

欧州特許第1055722号には、無段変速機用油組成物が教示されており、それは、(b)ポリメタクリラート、(c)アルカリ土類金属のフェナート又はスルホナート、(d)イミド化合物、(e)(アルキルフェニル(チオ)ホスファート、(f)ジチオリン酸亜鉛、及び(g)脂肪酸アミド化合物を(a)潤滑基油組込むことによって得られる。

0013

米国特許第6534451号には、無灰分散剤、摩擦調整剤、酸化防止剤、粘度調整剤、並びに、元素硫黄及び亜リン酸ジアルキルを反応させることによって形成される生成物である耐摩耗剤を含む動力伝達流体組成物が教示される。

0014

欧州特許第0769546号には、ホウ素含有過塩基性物質リン化合物ホウ酸化摩擦調整剤、チオカルバマート及び分散剤粘度調整剤を含む潤滑油組成物が教示される。

0015

米国特許出願公開第20040192562号には、組成物の全質量に基づいて、塩基価が50から300mgKOH/gで、カルシウム換算で0.005から0.07質量%の量のサリチル酸カルシウムリン換算で0.005から0.07質量%の量のSP型極圧添加剤、0.1から6質量%の量の特定のコハク酸イミド化合物からなる群から選択される1種以上の化合物、及びホウ素換算で0.001から0.05質量%の量のホウ素含有無灰分散剤を含む潤滑油組成物が教示される。

0016

米国特許出願公開第2014162919号には、無灰分散剤、摩擦調整剤、リン含有耐摩耗剤防錆添加剤、硫黄含有極圧添加剤、金属不活性化添加剤粘度指数向上剤、及び流動点降下剤を含むフルトランスミッションシステム用潤滑組成物が教示される。

発明が解決しようとする課題

0017

従って、それは、建設機械用の亜鉛非含有トランスミッションオイルに望ましい。本発明は、ZnDTPを含まなくても、摩擦特性と極圧性能の両方を向上させる亜鉛非含有トランスミッション潤滑油組成物を指向する。

課題を解決するための手段

0018

本発明の一実施態様に従って、
(a)主要量の潤滑粘度の油、
(b)少なくとも0.25重量%のジチオホスホリル化カルボン酸(dithiophosphorylated carboxylic acid)化合物、及び
(c)分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤を含む、建設機械用の亜鉛非含有トランスミッションオイル組成物を提供する。

0019

更に、
(a)主要量の潤滑粘度の油、
(b)少なくとも0.25重量%のジチオホスホリル化カルボン酸化合物、及び
分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤を含む亜鉛非含有トランスミッションオイル組成物を用いて、トランスミッションを潤滑することを含む、建設機械のトランスミッションを潤滑する方法を提供する。

0020

定義
以下の用語は、明細書全体を通して使用され、特に断りのない限り、以下の意味を有するものとする。

0021

「主要量」の基油における「主要量」の用語は、基油の量が潤滑油組成物の少なくとも40重量%であることを指す。幾つかの実施態様では、「主要量」の基油は、潤滑油組成物の50重量%より多い、60重量%より多い、70重量%より多い、80重量%より多い、又は90重量より多い量の基油を指す。

0022

以下の説明において、本明細書に開示する全ての数字は、「約」(“about”)又は「おおよそ」(“approximately”)という単語が関連付けて使用されるかどうかに関わらず、おおよその値である。それらは、1%、2%、5%、又は時に10から20%変化する場合がある。

0023

全塩基価」又は「TBN」の用語は、油試料中のアルカリ度のレベルを指し、それは、腐食性酸を中和し続ける組成物の能力を示し、ASTM規格D2896又は同等の手順に従う。試験は、電気伝導度の変化を測定し、その結果をmgKOH/g(1グラムの生成物を中和するのに必要な当量数のKOHのミリグラム)として表す。従って、高いTBNは、強過塩基性生成物を表し、結果として、酸を中和するためのより高い予備塩基を表す。

0024

「建設機械」(“construction machines”)の用語は、非限定的に、エキスカベータドーザローダチップスプレッダペーバコンパクタクレーンを含む、オフロード車両及び/又は機械類、並びにオフロード高荷重車両を指す。

0025

「PIB」の用語は、ポリイソブチレンを指す。
「PIBSA」の用語は、ポリイソブチレン無水コハク酸を指す。
「HPA」の用語は、重質ポリアミンを指す。
「DETA」の用語は、ジエチレントリアミンを指す。
「TEPA」の用語は、トリエチレンペンタミンを指す。

0026

発明の詳細な説明
本発明の一実施態様に従って、
(a)主要量の潤滑粘度の油、
(b)少なくとも0.25重量%のジチオホスホリル化カルボン酸化合物、及び
(c)分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤を含む、建設機械用の亜鉛非含有トランスミッションオイル組成物を提供する。

0027

(a)主要量の潤滑粘度の油、
(b)少なくとも0.25重量%のジチオホスホリル化カルボン酸化合物、及び
分子量が1200以下のポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤を含む亜鉛非含有トランスミッションオイル組成物を用いて、トランスミッションを潤滑することを含む、建設機械のトランスミッションを潤滑する方法を更に提供する。

0028

分散剤
一実施態様では、本明細書に開示する潤滑油組成物には、懸濁された粒子コロイド状態に保持することによりスラッジワニス、及び他の堆積物を防ぐことができる1200以下の分子量を有するポリイソブチレン基から誘導されたコハク酸イミド分散剤が含まれる。当業者既知の任意のコハク酸イミド分散剤は、それが1200以下の分子量を有するポリイソブチレン基から誘導されたものである場合、本潤滑油組成物に使用することができる。

0029

一実施態様では、コハク酸イミド分散剤は、約400から1200の分子量を有するポリイソブチレン基から誘導されたものである。別の実施態様では、ポリイソブチレン基は、約450から1200の分子量を有する。別の実施態様では、ポリイソブチレン基は、約450から1100の分子量を有する。別の実施態様では、ポリイソブチレン基は、約500から1100の分子量を有する。別の実施態様では、ポリイソブチレン基は、約550から1100の分子量を有する。別の実施態様では、ポリイソブチレン基は、約600から1100の分子量を有する。別の実施態様では、ポリイソブチレン基は、約650から1100の分子量を有する。別の実施態様では、ポリイソブチレン基は、約700から1100の分子量を有する。別の実施態様では、ポリイソブチレン基は、約750から1000の分子量を有する。別の実施態様では、ポリイソブチレン基は、約800から1000の分子量を有する。別の実施態様では、ポリイソブチレン基は、約850から1000の分子量を有する。別の実施態様では、ポリイソブチレン基は、約900から1000の分子量を有する。別の実施態様では、ポリイソブチレン基は、約950から1000の分子量を有する。

0030

窒素含有塩基性無灰(金属非含有)分散剤は、追加的な硫酸灰分を導入することなく、酸性酸化副生成物を中和して、添加対象の潤滑油組成物の塩基価又はTBN(ASTMD2896によって測定することができる)に寄与する。

0031

コハク酸イミド分散剤は、窒素含有分散剤一種である。モノ及びビスアルケニルコハク酸イミドは、通常、アルケニルコハク酸又は無水物とアルキレンポリアミンとの反応から誘導されたものである。これらの化合物は一般的に、式(I)又は式(II)を有すると考えられる:




式中、R1は、約450から3000の分子量を有する実質的に炭化水素基である、即ち、R1は、約30から約200個の炭素原子を含有するヒドロカルビル基、好ましくはアルケニル基であり、Alkは、2から10個、好ましくは2から6個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R2、R3、及びR4は、C1からC4のアルキル又はアルコキシ又は水素から選択され、好ましくは水素であり、そしてxは、0から10、好ましくは0から3の整数である:




式中、R5及びR7は共に、約450から3000の分子量を有する実質的に炭化水素基である、即ち、R5及びR7は、約30から約200個の炭素原子を含有するヒドロカルビル基、好ましくはアルケニル基であり、Alkは、2から10個、好ましくは2から6個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R6は、C1からC4のアルキル又はアルコキシ又は水素から選択され、好ましくは水素であり、そしてyは、0から10、好ましくは0から3の整数である。一実施態様では、R1、R5及びR7は、ポリイソブチル基である。

0032

一実施態様では、アルキレン又はアルケニレンコハク酸又は無水物とアルキレンポリアミンとの実際の反応生成物には、モノコハク酸イミドビスコハクイミドとを含む化合物の混合物が含まれるであろう。生成するモノアルケニルコハク酸イミドとビスアルケニルコハク酸イミドは、ポリアミン対コハク酸基の投入モル比及び使用する特定のポリアミンに依存し得る。ポリアミン対コハク酸基の投入モル比が約1:1の場合、主にモノアルケニルコハク酸イミドが生成し得る。ポリアミン対コハク酸基の投入モル比が約1:2の場合、主にビスアルケニルコハク酸イミドが生成し得る。コハク酸イミド分散剤の例には、例えば、米国特許第3,172,892号、第4,234,435号及び第6,165,235号に記載されたものが含まれ、それらを、本明細書に参照により全体的に援用する。

0033

一実施態様では、置換基が誘導されるポリアルケンは、典型的には、2から約16個の炭素原子、通常は2から6個の炭素原子を有する重合可能オレフィンモノマーインターポリマー及びホモポリマーである。コハク酸系アシル化剤と反応して、カルボン酸系分散剤組成物を形成するアミンは、モノアミン又はポリアミンであることができる。

0034

好ましい態様では、アルケニルコハク酸イミドは、ポリアルキレンコハク酸無水物をアルキレンポリアミンと反応させることにより調製することができる。ポリアルキレンコハク酸無水物は、ポリアルキレン(好ましくは、ポリイソブテン)と無水マレイン酸との反応生成物である。このようなポリアルキレンコハク酸無水物の調製において、従来のポリイソブテン、又は高メチルビニリデンポリイソブテンを使用することができる。この調製において、熱、塩素化フリーラジカル酸触媒作用、又は他のいかなるプロセスも使用することができる。好適なポリアルキレンコハク酸無水物の例には、米国特許第3,361,673号に記載された熱PIBSA(ポリイソブテニルコハク酸無水物);米国特許第3,172,892号に記載された塩素化PIBSA;米国特許第3,912,764号に記載された熱及び塩素化PIBSAの混合物;米国特許第4,234,435号に記載された高コハク酸比PIBSA;米国特許第5,112,507号及び第5,175,225号に記載されたポリPIBSA;米国特許第5,565,528号及び第5,616,668号に記載された高コハク酸比のポリPIBSA;米国特許第5,286,799号、第5,319,030号、及び第5,625,004号に記載されたフリーラジカルPIBSA;米国特許第4,152,499号、第5,137,978号、及び第5,137,980号に記載された高メチルビニリデンポリブテンから作製されるPIBSA;欧州特許出願公開公報第355895号に記載された高メチルビニリデンポリブテンから作製される高コハク酸比PIBSA;米国特許第5,792,729号に記載されたターポリマーPIBSA;米国特許第5,777,025及び欧州特許出願公開公報第542380号に記載されたスルホン酸PIBSA;並びに、米国特許第5,523,417号及び欧州特許出願公開公報第602863号に記載された精製PIBSAがある。これらの文献の各々の開示を本明細書にその全体の参照により援用する。ポリアルキレンコハク酸無水物は、好ましくは、ポリイソブテニルコハク酸無水物である。好ましい一実施態様では、ポリアルキレンコハク酸無水物は、1200以下、好ましくは400から1200、好ましくは500から1100、550から1100、600から1100、650から1100、700から1100、750から1100、800から1000、850から1000、900から1000、及び950から1000の数平均分子量を有するポリイソブチレンから誘導されたポリイソブテニルコハク酸無水物である。

0035

コハク酸イミドを調製するために使用する好ましいポリアルキレンアミンは、式(III)に示される。




式中、zは、0から10の整数であり、Alkは、2から10個、好ましくは2から6個の炭素原子のアルキレン基であり、、R8、R9、及びR10は、C1からC4のアルキル又はアルコキシ又は水素から選択され、好ましくは水素であり、そしてzは、0から10、好ましくは0から3の整数である。

0036

アルキレンアミンには、主に、メチレンアミン、エチレンアミンブチレンアミン、プロピレンアミン、ペンチレンアミン、ヘキシレンアミン、ヘプチレンアミン、オクチレンアミン、他のポリメチレンアミン、並びにピペラジン及びアミノアルキル置換ピペラジンのようなアミンの環状高級同族体が含まれる。それらは、エチレンジアミントリエチレンテトラミンプロピレンジアミンデカメチルジアミンオクタメチレンジアミン、ジヘプタメチレントリアミントリプロピレンテトラミン、テトラエチレンペンタミントリメチレンジアミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジトリメチレントリアミン、2−ヘプチル−3−(2−アミノプロピル)−イミダゾリン、4−メチルイミダゾリン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,3−ビス(2−アミノエチル)イミダゾリン、1−(2−アミノプロピル)ピペラジン、1,4−ビス(2−アミノエチル)ピペラジン、及び2−メチル−1−(2−アミノブチル)ピペラジンによって具体的に例示される。同様に、2種以上の上記アルキレンアミンを縮合することによって得られるような高級同族体が有用である。

0037

エチレンアミンは特に有用である。これらは、Encyclopedia of Chemical Technology、Kirk−Othmer、第5巻、898〜905頁(1950年、ニューヨーク、Interscience Publishers)に掲載の見出し「エチレンアミン」に幾らか詳細に記載されている。用語「エチレンアミン」は、一般的な意味で使用され、その大部分が式(IV)に合致するポリアミンの一分類を表す。




式中、αは、1から10の整数である。従って、それには、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等が含まれる。

0038

本発明のアルケニルコハク酸イミド組成物に使用される個々のアルケニルコハク酸イミドは、米国特許第2,992,708号;第3,018,250号;第3,018,291号;第3,024,237号;第3,100,673号;第3,172,892号;第3,202,678号;第3,219,666号;第3,272,746号;第3,361,673号;第3,381,022号;第3,912,764号;第4,234,435号;第4,612,132号;第4,747,965号;第5,112,507号;第5,241,003号;第5,266,186号;第5,286,799号;第5,319,030号;第5,334,321号;第5,356,552号;第5,716,912号に開示されたような従来の方法により調製することができ、これらの開示を本明細書に参照によりその全体を全ての目的のために援用する。

0039

更に、用語「アルケニルコハク酸イミド」には、Wollenbergらの米国特許第4,612,132号;Wollenbergらの米国特許第4,746,446号等によって開示されたホウ酸塩又はエチレンカーボナートを含む後処理工程及び他の後処理工程等の後処理をしたコハク酸イミドが含まれ、それらの各々を本明細書にその全体の参照により援用する。好ましくは、炭酸塩処理したアルケニルコハク酸イミドは、450から3000、好ましくは900から2500、より好ましくは1300から2300、及び好ましくは2000から2400の分子量を有するポリブテン、並びにこれらの分子量の混合物から誘導されたポリブテンコハク酸イミドである。好ましくは、それは、本明細書に参照により援用する米国特許第5,716,912号に教示されているように、反応条件下で、ポリブテンコハク酸誘導体不飽和酸性試薬オレフィンとの不飽和酸性試薬コポリマー、及びポリアミンの混合物を反応させることにより調製される。

0040

一実施態様では、分散剤系は、潤滑油組成物の重量の1から20重量%、好ましくは1から15重量%、好ましくは2から12重量%、好ましくは2から8重量%、好ましくは2から6重量%、好ましくは2から5重量%、好ましくは3から8重量%、及び好ましくは3から5重量%で含まれる。

0041

ジチオホスホリル化カルボン酸
一実施態様では、本明細書に開示する潤滑油組成物には、式Vで表されるジチオホスホリル化カルボン酸化合物が含まれる:




式(V)において、R11は、直鎖及び分枝鎖アルキルシクロアルキル、並びにアルキルフェニルから選択されるヒドロカルビルである。R11の好ましい置換基は、プロピルイソプロピルブチルイソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチルヘキシル、2−エチルブチル、1−メチルペンチル、1,3−ジメチルブチル、2−エチルヘキシル等の3から10個の炭素原子を有するアルキル;シクロペンチルシクロヘキシルシクロヘプチル等の5から7個の炭素原子を有するシクロアルキル、並びに1から30個の炭素原子を有するアルキル基を有するアルキルフェニルから独立的に選択される。R11の特に好ましい基は、前記のものの混合物である。別の実施態様では、R11の好ましいアルキル基は、イソプロピル、イソブチル及び2−エチルヘキシルから選択される。R12は、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、イソブチレン及びsec−ブチレン等の1から10個の炭素原子を有するアルキレンからなる群から選択される。より好ましくは、イソプロピレンである。

0042

別の実施態様では、ジチオホスホリル化カルボン酸は、下記の式VIにおける構造を有する3−[[ビス(2−メチルプロポキシホスフィノチオイル]チオ]−2−メチルプロパン酸等の3−ジチオホスホリル−2−メチルプロピオン酸である。




式VIの化合物は、商業的に入手可能であり、商標IRGALUBE(登録商標)353で市販されている。

0043

本明細書に開示する潤滑油組成物中のジチオホスホリル化カルボン酸の濃度は、少なくとも約0.25重量%である。一実施態様では、本明細書に開示する潤滑油組成物中のジチオホスホリル化カルボン酸の量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約0.25から2重量%である。一実施態様では、潤滑油組成物中のジチオホスホリル化カルボン酸の量は、0.25から1.75重量%である。一実施態様では、潤滑油組成物中のジチオホスホリル化カルボン酸の量は、0.25から1.5重量%である。一実施態様では、潤滑油組成物中のジチオホスホリル化カルボン酸の量は、0.25から1.25重量%である。一実施態様では、潤滑油組成物中のジチオホスホリル化カルボン酸の量は、0.25から1重量%である。一実施態様では、潤滑油組成物中のジチオホスホリル化カルボン酸の量は、0.25〜0.75重量%である。一実施態様では、潤滑油組成物中のジチオホスホリル化カルボン酸の量は、0.25から0.5重量%である。

0044

潤滑粘度の油
本明細書に開示する潤滑油組成物には、一般的に、少なくとも1種の潤滑粘度の油が含まれる。当業者に既知の任意の基油を、本明細書に開示する潤滑粘度の油として使用することができる。潤滑油組成物を調製するのに適する幾つかの基油は、Mortierらの「Chemistry and Technology of Lubricants」第2版、ロンドンスプリンガー、第1章及び第2章(1996年);並びにA.Sequeria Jr.の「Lubricant Base Oil and Wax Processing」ニューヨーク、Marcel Dekker、第6章(1994年);並びにD.V.Brockの「Lubrication Engineering」第43巻、184〜5頁、(1987年)に記載されており、その全てを本明細書に参照により援用する。一般的に、潤滑油組成物中の基油の量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約70から約99.5重量%とすることができる。幾つかの実施態様では、潤滑油組成物中の基油の量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約75から約99重量%、約80から約98.5重量%、又は約80から約98重量%である。

0045

特定の実施態様では、基油は、任意の天然の又は合成の潤滑基油留分であるか又はこれを含む。合成油の幾つかの非限定的な例には、エチレン等の少なくとも1種のアルファ−オレフィンの重合から、又はフィッシャートロプッシュ法等の一酸化炭素水素ガスとを使用する炭化水素合成手順から調製されるポリアルファオレフィン即ちPAO等の油が含まれる。特定の実施態様では、基油には、基油の全重量に基づいて、約10重量%未満の1種以上の重質留分が含まれる。重質留分は、100℃で少なくとも約20cStの粘度を有する潤滑油留分を指す。特定の実施態様では、重質留分は、100℃で少なくとも約25cSt又は少なくとも約30cStの粘度を有する。更なる実施態様では、基油中の1種以上の重質留分の量は、基油の全重量に基づいて、約10重量%未満、約5重量%未満、約2.5重量%未満、約1重量%未満、又は約0.1重量%未満である。なお更なる実施態様では、基油には、重質留分は含まれない。

0046

特定の実施態様では、潤滑油組成物には、主要量の潤滑粘度の基油が含まれる。幾つかの実施態様では、基油は、100℃で約2.5センチストークス(cSt)から約20cSt、約4センチストークス(cSt)から約20cSt、又は約5cStから約16cStの動粘度を有する。本明細書に開示する基油又は潤滑油組成物の動粘度は、ASTMD445に準拠して測定することができ、それを本明細書に参照により援用する。

0047

他の実施態様では、基油は、ベースストック又はベースストックのブレンドであるか、又はそれを含む。更なる実施態様では、ベースストックは、非限定的に、蒸留溶媒精製、水素処理オリゴマー化エステル化、及び再精製を含む種々の異なる方法を用いて製造される。幾つかの実施態様では、ベースストックには、再精製ストックが含まれる。更なる実施態様では、再精製ストックには、製造、異物混入、又は以前の使用によって導入された物質は実質的に含まれないであろう。

0048

幾つかの実施態様では、基油には、米国石油協会(American Petroleum Institute:API)公報1509、第14版、1996年12月(即ち、API Base Oil Interchangeability Guidelines for Passenger Car Motor Oils and Diesel Engine Oils)に特定されるグループI〜Vの1種以上の、ベースストックの1種以上が含まれ、それを本明細書に参照により援用する。APIガイドラインは、種々の異なる方法を用いて製造することができる潤滑剤成分としてのベースストックを定義する。グループI、II及びIIIのベースストックは、各々が特定の範囲の飽和物量、硫黄含量及び粘度指数を有する鉱油である。グループIVのベースストックは、ポリアルファオレフィン(PAO)である。グループVのベースストックには、グループI、II、III、又はIVに含まれない全ての他のベースストックが含まれる。

0049

幾つかの実施態様では、基油には、グループI、II、III、IV、V、又はこれらの組合せのうち1種以上のベースストックが含まれる。他の実施態様では、基油には、グループII、III、IV、又はこれらの組合せのうち1種以上のベースストックが含まれる。更なる実施態様では、基油には、グループII、III、IV又はこれらの組合せのうち1種以上の基油が含まれ、基油は、100℃で約2.5センチストークス(cSt)から約20cSt、約4cStから約20cSt、又は約5cStから約16cStの動粘度を有する。

0050

基油を、潤滑粘度の天然油、潤滑粘度の合成油及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。幾つかの実施態様では、基油には、合成ワックス及びスラックワックス異性化により得られるベースストック、並びに原油芳香族及び極性成分水素化分解溶媒抽出ではなくて)によって生成される水素化分解ベースストックが含まれる。他の実施態様では、潤滑粘度の基油には、天然油、例えば、動物油植物油、鉱油(例えば、液体石油、及びパラフィンタイプ、ナフテンタイプ又は混合パラフィン−ナフテンタイプの溶媒処理又は酸処理された鉱油)、石炭又は頁岩、並びにこれらの組合せから誘導された油が含まれる。動物油の幾つかの非限定的な例には、骨油ラノリン魚油ラード油イルカ油、アザラシ油サメ油獣脂油、及び鯨油が含まれる。植物油の幾つかの非限定的な例には、ヒマシ油オリーブ油ピーナッツ油ナタネ油トウモロコシ油ゴマ油綿実油大豆油ヒマワリ油サフラワー油大麻油、アマニ油キリ油オイチシカ油ホホバ油、及びメドウフォーム油が含まれる。このような油は、部分的に又は完全に水素化することができる。

0051

幾つかの実施態様では、潤滑粘度の合成油には、重合及びインターポリマー化された(inter−polymerized)オレフィン、アルキルベンゼンポリフェニルアルキル化ジフェニルエーテルアルキル化ジフェニルスルフィド、並びにそれらの誘導体類似体及び同族体等の、炭化水素油及びハロ置換炭化水素油が含まれる。他の実施態様では、合成油には、アルキレンオキシドポリマー、インターポリマー、コポリマー、及びこれらの誘導体が含まれ、末端ヒドロキシル基を、エステル化、エーテル化等によって修飾することができる。更なる実施態様では、合成油には、ジカルボン酸と種々のアルコールとのエステルが含まれる。特定の実施態様では、合成油には、C5からC12のモノカルボン酸ポリオールとポリオールエーテルとから作製されるエステルが含まれる。更なる実施態様では、合成油には、トリ−n−ブチルホスファート及びトリ−イソ−ブチルホスファート等のトリアルキルホスファートエステル油が含まれる。

0052

幾つかの実施態様では、潤滑粘度の合成油には、(ポリアルキル−、ポリアリール−、ポリアルコキシ−、ポリアリールオキシシロキサン油及びシリカート油等の)ケイ素系油が含まれる。他の実施態様では、合成油には、リン含有酸の液体エステル、ポリマーテトラヒドロフラン、ポリアルファオレフィン等が含まれる。

0053

ワックス水素化異性化から誘導された基油もまた、単独で、又は前記の天然及び/又は合成基油との組合せで使用することができる。このようなワックス異性化(isomerate)油は、水素化異性化触媒上で、天然又は合成ワックス又はこれらの混合物の水素化異性化により生成される。

0054

更なる実施態様では、基油には、ポリアルファオレフィン(PAO)が含まれる。一般に、ポリ−アルファ−オレフィンは、約2から約30個、約4から約20個、又は約6から約16個の炭素原子を有するアルファ−オレフィンから誘導することができる。好適なポリ−アルファ−オレフィンの非限定的な例には、オクテンデセン、これらの混合物等から誘導されたものが含まれる。これらのポリ−アルファ−オレフィンは、100℃で約2から約15、約3から約12、又は約4から約8センチストークスの粘度を有し得る。幾つかの場合では、ポリ−アルファ−オレフィンを、鉱油等の他の基油と一緒に使用することができる。

0055

更なる実施態様では、基油には、ポリアルキレングリコール又はポリアルキレングリコール誘導体が含まれ、ポリアルキレングリコールの末端ヒドロキシル基を、エステル化、エーテル化、アセチル化等によって修飾することができる。好適なポリアルキレングリコールの非限定的な例には、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリイソプロピレングリコール、及びこれらの組合せが含まれる。好適なポリアルキレングリコール誘導体の非限定的な例には、ポリアルキレングリコールのエーテル(例えば、ポリイソプロピレングリコールのメチルエーテル、ポリエチレングリコールのジフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールのジエチルエーテル等)、ポリアルキレングリコールのモノ及びポリカルボン酸エステル、並びにこれらの組合せが含まれる。幾つかの例では、ポリアルキレングリコール又はポリアルキレングリコール誘導体を、ポリ−アルファ−オレフィン及び鉱油等の他の基油と一緒に使用することができる。

0056

更なる実施態様において、基油には、ジカルボン酸(例えば、フタル酸、コハク酸、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸、マレイン酸アゼライン酸スベリン酸セバシン酸フマル酸アジピン酸リノール酸ダイマーマロン酸、アルキルマロン酸、アルケニルマロン酸等)と、種々のアルコール(例えば、ブチルアルコールヘキシルアルコールドデシルアルコール2−エチルヘキシルアルコールエチレングリコールジエチレングリコールモノエーテル、プロピレングリコール等)とのエステルの何れかが含まれる。これらのエステルの非限定的な例には、ジブチルアジパート、ジ(2−エチルヘキシル)セバカート、ジ−n−ヘキシルマラート、ジオクチルセバカート、ジイソオクチルアゼラート、ジイソデシルアゼラート、ジオクチルフタラート、ジデシルフタラート、ジエイコシルセバカート、リノール酸ダイマーの2−エチルヘキシルジエステル等が含まれる。

0057

更なる実施態様では、基油には、フィッシャー・トロプシュ法により調製される炭化水素が含まれる。フィッシャー・トロプシュ法で、フィッシャ−・トロプシュ触媒を使用して水素と一酸化炭素とを含有するガスから炭化水素を調製する。これらの炭化水素には、基油として有用とするために、更なる処理を必要とする場合がある。例えば、炭化水素を、当業者に既知の方法を使用して、脱ワックス、水素化異性化、及び/又は水素化分解する場合がある。

0058

更なる実施態様では、基油には、未精製油精製油、再精製油、又はこれらの混合物が含まれる。未精製油は、更なる精製処理することなく、天然又は合成源から直接得られるものである。未精製油の非限定的な例には、レトルト操作から直接得られるシェールオイル一次蒸留から直接得られる石油、及びエステル化工程から直接得られ、更なる処理をすることなく使用されるエステル油が含まれる。精製油は、1つ以上の特性を向上させるために、1つ以上の精製工程によって更に処理されていることをのぞいて、未精製油に類似している。多くのこのような精製プロセスは、溶媒抽出、二次蒸留、酸又は塩基抽出、ろ過、パーコレーション等、当業者に既知である。再精製油は、精製油を得るために使用するものに類似するプロセスを精製油に適用することによって得られる。このような再精製油は、再生又は再処理油としても知られており、しばしば使用済み添加剤及び油分解生成物の除去を目的とするプロセスによって追加的に処理される。

0059

他の添加剤
任意選択で、潤滑油組成物には、潤滑油組成物の任意の所望の特性を付与する又は向上させることができる少なくとも1種の添加剤又は改質剤(以下、「添加剤」と称する)を更に含ませることができる。当業者に既知の任意の添加剤を、本明細書に開示する潤滑油組成物に使用することができる。幾つかの好適な添加剤は、Mortierらの「Chemistry and Technology of Lubricants」第2版、ロンドン、スプリンガー、(1996年);及びLeslie R.Rudnickの「Lubricant Additives:Chemistry and Applications」ニューヨーク、Marcel Dekker、(2003年)に記載されており、これらの両方を本明細書に参照により援用する。幾つかの実施態様では、添加剤は、酸化防止剤、耐摩耗剤、清浄剤、防錆剤、解乳化剤、摩擦調整剤、多機能添加剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、発泡防止剤、金属不活性化剤、分散剤、腐食防止剤潤滑性向上剤熱安定性向上剤、抗曇り剤、氷結防止剤染料マーカー静電放散剤殺生物剤及びこれらの組合せからなる群から選択することができる。一般に、潤滑油組成物中の添加剤の各々の濃度は、使用の際、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約0.001重量%から約10重量%、約0.01重量%から約5重量%、又は約0.1重量%から約2.5重量%の範囲とすることができる。更に、潤滑油組成物中の添加剤の全量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約0.001重量%から約20重量%、約0.01重量%から約10重量%、又は約0.1重量%から約5重量%の範囲とすることができる。

0060

任意選択で、本明細書に開示する潤滑油組成物には、基油の酸化を低減又は防止することができる追加の酸化防止剤を更に含ませることができる。当業者に既知の任意の酸化防止剤を、本潤滑油組成物に使用することができる。好適な酸化防止剤の非限定的な例には、アミン系酸化防止剤(例えば、アルキルジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキル又はアラルキル置換フェニル−α−ナフチルアミン、アルキル化p−フェニレンジアミンテトラメチルジアミノジフェニルアミン等)、フェノール系酸化防止剤(例えば、2−tert−ブチルフェノール、4−メチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノ−ル、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、4,4'−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(6−ジ−tert−ブチル−o−クレゾール)等)、硫黄系酸化防止剤(例えば、ジラウリル−3,3'−チオジプロピオナート硫化フェノール系酸化防止剤等)、リン系酸化防止剤(例えば、ホスファイト等)、ジチオリン酸亜鉛、油溶性銅化合物、及びこれらの組合せが含まれる。酸化防止剤の量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%から約10重量%、約0.05重量%から約5重量%、又は約0.1重量%から約3重量%で変化させることができる。幾つかの好適な酸化防止剤は、Leslie R.Rudnickの「Lubricant Additives:Chemistry and Applications」ニューヨーク、Marcel Dekker、第1章、1〜28頁(2003年)に記載されており、これを本明細書に参照により援用する。

0061

好適な金属清浄剤の幾つかの非限定的な例には、硫化又は未硫化アルキル又はアルケニルフェナート、アルキル又はアルケニル芳香族スルホナート、ホウ酸化スルホナート、多価ヒドロキシアルキル又はアルケニル芳香族化合物の硫化又は未硫化金属塩、アルキル又はアルケニルヒドロキシ芳香族スルホナート、硫化又は未硫化アルキル又はアルケニルナフテナート、アルカン酸金属塩、アルキル又はアルケニル多価酸の金属塩、並びにそれらの化学的及び物理的混合物が含まれる。好適な金属清浄剤の他の非限定的な例には、金属スルホナート、フェナート、サリチラート、ホスホナート、チオホスホナート及びこれらの組合せが含まれる。金属は、スルホナート、フェナート、サリチラート又はホスホナート清浄剤を作製するのに適した任意の金属とすることができる。好適な金属の非限定的な例には、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金属が含まれる。幾つかの実施態様では、金属は、Ca、Mg、Ba、K、Na、Li等である。

0062

一般的に、清浄剤の量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約0.001重量%から約5重量%、約0.05重量%から約3重量%、又は約0.1重量%から約1重量%である。幾つかの好適な清浄剤は、Mortierらの「Chemistry and Technology of Lubricants」第2版、ロンドン、スプリンガー、第3章、75〜85頁(1996年);及びLeslie R.Rudnickの「Lubricant Additives:Chemistry and Applications」ニューヨーク、Marcel Dekker、第4章、113〜136頁(2003年)に記載されており、これらの両方を本明細書に参照により援用する。

0063

本明細書に開示する潤滑油組成物には、任意選択で、可動部間の摩擦を低下させることができる摩擦調整剤を含ませることができる。当業者に既知の任意の摩擦調整剤を、本潤滑油組成物に使用することができる。好適な摩擦調整剤の非限定的な例には、脂肪族カルボン酸;脂肪族カルボン酸の誘導体(例えば、アルコール、エステル、ホウ酸化エステル、アミド、金属塩等);モノ−、ジ−又はトリ−アルキル置換リン酸又はホスホン酸;モノ− 、ジ−又はトリ−アルキル置換リン酸又はホスホン酸の誘導体(例えば、エステル、アミド、金属塩等);モノ−、ジ−又はトリ−アルキル置換アミン;モノ−又はジ−アルキル置換アミド及びこれらの組合せが含まれる。幾つかの実施態様では、摩擦調整剤は、脂肪族アミン、エトキシル化脂肪族アミン、脂肪族カルボン酸アミド、エトキシル化脂肪族エーテルアミン、脂肪族カルボン酸、グリセロールエステル脂肪族カルボン酸エステル−アミド、脂肪族イミダゾリン、脂肪族第三級アミン、からなる群から選択され、脂肪族基(aliphatic or fatty group)には、化合物に適切な油溶性を付与するために、約8個より多い炭素原子が含有される。他の実施態様では、摩擦調整剤には、脂肪族コハク酸又は無水物をアンモニア又は第一級アミンと反応させることにより形成される脂肪族置換コハク酸イミドが含まれる。摩擦調整剤の量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%から約10重量%、約0.05重量%から約5重量%、又は約0.1重量%から約3重量%で変化させることができる。幾つかの好適な摩擦調整剤は、Mortierらの「Chemistry and Technology of Lubricants」第2版、ロンドン、スプリンガー、第6章、183〜187頁(1996年);及びLeslie R.Rudnickの「Lubricant Additives:Chemistry and Applications」ニューヨーク、Marcel Dekker、第6章及び第7章、171〜222頁(2003年)に記載されており、これらの両方を本明細書に参照により援用する。

0064

本明細書に開示する潤滑油組成物には、任意選択で、潤滑油組成物の流動点下げることができる流動点降下剤を含ませることができる。当業者に既知の任意の流動点降下剤を、本潤滑油組成物に使用することができる。好適な流動点降下剤の非限定的な例には、ポリメタクリラート、アルキルアクリラートポリマー、アルキルメタクリラートポリマー、ジ(テトラ−パラフィンフェノール)フタラート、テトラ−パラフィンフェノールの縮合物塩素化パラフィンナフタレンとの縮合物及びこれらの組合せが含まれる。幾つかの実施態様では、流動点降下剤には、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、塩素化パラフィンとフェノールとの縮合物、ポリアルキルスチレン等が含まれる。流動点降下剤の量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%から約10重量%、約0.05重量%から約5重量%、又は約0.1重量%から約3重量%で変化させることができる。幾つかの好適な流動点降下剤は、Mortierらの「Chemistry and Technology of Lubricants」第2版、ロンドン、スプリンガー、第6章、187〜189頁(1996年);及びLeslie R.Rudnickの「Lubricant Additives:Chemistry and Applications」ニューヨーク、Marcel Dekker、第11章、329〜354頁(2003年)に記載されており、これらの両方を本明細書に参照により援用する。

0065

本明細書に開示する潤滑油組成物には、任意選択で、水又は蒸気暴露される潤滑油組成物中の油−水分離を促進することができる解乳化剤を含ませることができる。当業者に既知の任意の解乳化剤を、潤滑油組成物に使用することができる。好適な解乳化剤の非限定的な例には、アニオン系界面活性剤(例えば、アルキルナフタレンスルホナート、アルキルベンゼンスルホナート等)、非イオンアルコキシル化アルキルフェノール樹脂アルキレンオキシドのポリマー(例えば、ポリエチレンオキシドポリプロピレンオキシドエチレンオキシドブロックコポリマープロピレンオキシド等)、油溶性酸のエステル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、及びこれらの組合せが含まれる。解乳化剤の量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%から約10重量%、約0.05重量%から約5重量%、又は約0.1重量%から約3重量%で変化させることができる。幾つかの好適な解乳化剤は、Mortierらの「Chemistry and Technology of Lubricants」第2版、ロンドン、スプリンガー、第6章、190〜193頁(1996年)に記載されており、これを本明細書に参照により援用する。

0066

本明細書に開示する潤滑油組成物には、任意選択で、油中の泡を破壊することができる発泡防止剤又は消泡剤を含ませることができる。当業者に既知の任意の発泡防止剤又は消泡剤を、本潤滑油組成物に使用することができる。好適な消泡剤の非限定的な例には、シリコーンオイル又はポリジメチルシロキサンフルオロシリコーンアルコキシル化脂肪族酸ポリエーテル(例えば、ポリエチレングリコール)、分枝ポリビニルエーテル、アルキルアクリラートポリマー、アルキルメタクリラートポリマー、ポリアルコキシアミン及びこれらの組合せが含まれる。幾つかの実施態様では、消泡剤には、グリセロールモノステアラートポリグリコールパルミタート、トリアルキルモノチオホスファート、スルホン化リシノール酸のエステル、ベンゾイルアセトン、メチルサリチラート、グリセロールモノオレアート、又はグリセロールジオレアートが含まれる。消泡剤の量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%から約5重量%、約0.05重量%から約3重量%、又は約0.1重量%から約1重量%で変化させることができる。幾つかの好適な消泡剤は、Mortierらの「Chemistry and Technology of Lubricants」第2版、ロンドン、スプリンガー、第6章、190〜193頁(1996年)に記載されており、これを本明細書に参照により援用する。

0067

本明細書に開示する潤滑油組成物には、任意選択で、腐食を低減することができる腐食防止剤を含ませることができる。当業者に既知の任意の腐食防止剤を、本潤滑油組成物に使用することができる。好適な腐食防止剤の非限定的な例には、ドデシルコハク酸の半エステル又はアミド、リン酸エステル、チオホスファート、アルキルイミダゾリン、サルコシン及びこれらの組合せが含まれる。腐食防止剤の量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%から約5重量%、約0.05重量%から約3重量%、又は約0.1重量%から約1重量%で変化させることができる。幾つかの好適な腐食防止剤は、Mortierらの「Chemistry and Technology of Lubricants」第2版、ロンドン、スプリンガー、第6章、193〜196頁(1996年)に記載されており、これを本明細書に参照により援用する。

0068

本明細書に開示する潤滑油組成物には、任意選択で、極圧条件下で摺動金属表面の焼付き(seizing)を防止することができる極圧(EP)剤を含ませることができる。当業者に既知の任意の極圧剤を、本潤滑油組成物に使用することができる。一般的に、極圧剤は、高負荷下で対向する金属表面における凹凸融着を防止する表面膜を形成する金属と化学的に結合することができる化合物である。好適な極圧剤の非限定的な例には、硫化動物又は植物脂肪又は油、硫化動物又は植物脂肪酸エステル、リンの3価又は5価の酸の完全に又は部分的にエステル化したエステル、硫化オレフィンジヒドロカルビルポリスルフィド、硫化ディールスアルダー付加物、硫化ジシクロペンタジエン脂肪酸エステルとモノ不飽和オレフィンの硫化又は共硫化混合物、脂肪酸、脂肪酸エステル及びアルファ−オレフィンの共硫化ブレンド、官能基置換ジヒドロカルビルポリスルフィド、チアアルデヒド、チア−ケトンエピチオ化合物、硫黄含有アセタール誘導体テルペン非環式オレフィンの共硫化ブレンド、及びポリスルフィドオレフィン生成物、リン酸エステル又はチオリン酸エステルのアミン塩、並びにこれらの組合せが含まれる。極圧剤の量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%から約5重量%、約0.05重量%から約3重量%、又は約0.1重量%から約1重量%で変化させることができる。幾つかの好適な極圧剤は、Leslie R.Rudnickの「Lubricant Additives:Chemistry and Applications」ニューヨーク、Marcel Dekker、第8章、223〜258頁(2003年)に記載されており、これを本明細書に参照により援用する。

0069

本明細書に開示する潤滑油組成物には、任意選択で、鉄の金属表面の腐食を抑制することができる防錆剤を含ませることができる。当業者に既知の任意の防錆剤を、本潤滑油組成物に使用することができる。好適な防錆剤の非限定的な例には、油溶性モノカルボン酸(例えば、2−エチルヘキサン酸ラウリン酸ミリスチン酸パルミチン酸オレイン酸、リノール酸、リノレン酸ベヘン酸セロチン酸等)、油溶性ポリカルボン酸(例えば、トール油脂肪酸、オレイン酸、リノール酸等から製造されるもの)、アルケニル基が10個以上の炭素原子を含有するアルケニルコハク酸(例えば、テトラプロペニルコハク酸、テトラデセニルコハク酸、ヘキサデセニルコハク酸等)、分子量が600から3000ダルトンの範囲の長鎖アルファ、オメガ−ジカルボン酸、並びにこれらの組合せが含まれる。防錆剤の量は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%から約10重量%、約0.05重量%から約5重量%、又は約0.1重量%から約3重量%で変化させることができる。

0070

好適な防錆剤の他の非限定的な例には、非イオン性ポリオキシエチレン界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルステアリルエーテルポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールモノステアラート、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレアート、及びポリエチレングリコールモノオレアートが含まれる。好適な防錆剤の更なる非限定的な例には、ステアリン酸及びその他の脂肪酸、ジカルボン酸、金属石鹸脂肪酸アミン塩、重質スルホン酸の金属塩、多価アルコールの部分カルボン酸エステル、及びリン酸エステルが含まれる。

0071

幾つかの実施態様では、潤滑油組成物には、少なくとも1種の多官能性添加剤が含まれる。好適な多官能性添加剤の幾つかの非限定的な例には、硫化オキシモリブデンジチオカルバマート、硫化オキシモリブデンオルガノホスホロジチオアート、オキシモリブデンモノグリセリド、オキシモリブデンジエチラートアミド、アミン−モリブデン錯体化合物、及び硫黄含有モリブデン錯体化合物が含まれる。

0072

特定の実施態様において、潤滑油組成物には、少なくとも1種の粘度指数向上剤が含まれる。好適な粘度指数向上剤の幾つかの非限定的な例には、ポリメタクリラートタイプのポリマー、エチレン−プロピレンコポリマー、スチレン−イソプレンコポリマー、水和スチレン−イソプレンコポリマー、ポリイソブチレン、及び分散剤タイプの粘度指数向上剤が含まれる。

0073

幾つかの実施態様では、潤滑油組成物には、少なくとも1種の金属不活性化剤が含まれる。好適な金属不活性化剤の幾つかの非限定的な例には、ジサリチリデンプロピレンジアミントリアゾール誘導体チアジアゾール誘導体、及びメルカプトベンズイミダゾールが含まれる。

0074

本明細書に開示する添加剤は、複数種の添加剤を有する添加剤濃縮物の形態とすることができる。添加剤濃縮物には、適切な粘度の炭化水素油等の好適な希釈剤を含むことができる。このような希釈剤は、天然油(例えば、鉱油)、合成油及びこれらの組合せから成る群から選択することができる。鉱油の幾つかの非限定的な例には、パラフィン系油、ナフテン系油、アスファルト系油、及びこれらの組合せが含まれる。合成基油の幾つかの非限定的な例には、ポリオレフィン油(特に、水素化アルファ−オレフィンオリゴマー)、アルキル化芳香族ポリアルキレンオキシド芳香族エーテル、及びカルボン酸エステル(特に、ジエステル油)、並びにこれらの組合せが含まれる。幾つかの実施態様において、希釈剤は、天然又は合成の両方の軽質炭化水素油である。一般的に、希釈油は、40℃で約13センチストークスから約35センチストークスの粘度を有することができる。

0075

一般的に、希釈剤は、本発明の潤滑油溶性添加剤を容易に可溶化し、潤滑基油ストック又は燃料に容易に溶解する油添加剤濃縮物をもたらすことが望ましい。加えて、希釈剤は、高揮発性、高粘度、及びヘテロ原子等の不純物を含む任意の望ましくない特性を、潤滑基油ストックに、延いては、最終的に完成した潤滑剤又は燃料に導入しないことが望ましい。

0076

本発明は、更に、本発明に従う油溶性添加剤組成物油溶性添加剤濃縮物組成物を提供し、それは、全濃縮物に基づいて、2.0重量%から90重量%、好ましくは10重量%から50重量%の不活性希釈剤を含む。

0077

以下の諸例は、本発明の実施態様を例示するために提示されるが、ここに記載された特定の実施態様に本発明を限定する意図はない。特に断らない限り、全ての部及び百分率重量基準による。全ての数値概数である。数値範囲が与えられた場合には、記載された範囲外の実施態様が、依然として本発明の範囲に含まれ得ると理解されるべきである。各例に記載の具体的な詳細事項を、本発明の必要な特徴として解釈するべきではない。

0078

以下の例は、例示のみを目的とし、決して本発明の範囲を限定する意図はない。表1は、本発明の例と比較例の両方を、マイクロクラッチ試験シェル4球試験の試験結果と共に示す。
清浄剤1は、高過塩基性、320TBN、Caアルキルトルエンスルホナートの油濃縮物である。
清浄剤2は、260TBN、硫化Caフェナートの油濃縮物である。
清浄剤3は、17TBN、Caアルキルトルエンスルホナートの油濃縮物である。
ジチオホスファートカルボン酸化合物は、3−[[ビス(2−メチルプロポキシ)ホスフィノチオイル]チオ]−2−メチル−プロパン酸(IRGALUBE(登録商標)353)であり、BASF(ドイツ、Ludwigshafen)から入手可能である。
分散剤1は、1000MWのポリイソブチレンから誘導されたコハク酸イミドの油濃縮物である。
分散剤2は、1300MWのポリイソブチレンから誘導されたビス−コハク酸イミドの油濃縮物である。
分散剤3は、1000MWのポリイソブチレンから誘導された、炭酸エチレンで処理したビスコハク酸イミドの油濃縮物である。
摩擦調整剤は、オレイン酸アミドである。
DuraphosDBHPは、ジブチル水素ホスファイトであり、Rhodia Chemical Company(フランス、ラ・デファンス)から入手可能である。

0079

マイクロクラッチ試験
本発明の例及び比較例は、マイクロクラッチ試験を使用して評価した。摩擦係数は、コマツエンジニアリングマイクロクラッチ装置を使用し、コマツKES07.802の手順に従って測定した。即ち、その手順で指定されるようなディスク及びプレートを、4kgf/cm2の圧力にて20rpmで回転するディスクに対して、鉱油に溶解した添加剤成分の存在下で接触させた。摩擦係数を、室温(25℃)、60℃、80℃、100℃、120℃、及び140℃で測定した。高温(140℃)の結果を表1に示す。試験に合格するための基準は、0.130よりも大きい摩擦係数である。

0080

シェル4球融着荷重試験
融着点を、シェル4球試験を用いて評価した。この試験は、クレードルの形態にて固定した3つの鋼球に対して荷重回転下で1つの鋼球について操作する。試験例では、下方の3つの球をカバーする。回転速度は1760±40rpmである。10秒の持続時間の一連の試験は、融着が発生するまで荷重を増大させて行った。目的の融着荷重は、1960Nである。融着点は、リン化合物のタイプ及びそれらの投与量の影響を大いに受ける。結果を表1に示す

0081

表1から分かるように、本発明の例1〜7は、マイクロクラッチ試験及びシェル4球WL試験の両方においてすぐれた性能を示し、マイクロクラッチ試験では摩擦特性が比較例よりも優れていることが示され、シェル4球WL試験験では摩耗特性が比較例よりも優れていることが示される。比較例Aには、1200MWより大きいポリイソブチレン基を有するコハク酸イミドが含有されている。比較例B及びCには、本発明のジチオホスホリル化化合物も分散剤も含有されていない。比較例D及びEには、本発明のジチオホスホリル化カルボン酸化合物が十分には含有されていない。

0082

種々の改変を、本明細書に開示した実施態様に加えることができることは理解されるであろう。従って、上記の説明は限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に好ましい実施態様の例示として解釈されるべきである。例えば、本発明を実施するための最良の形態として実施した上記作用は、単に例示を目的とするものである。他の構成及び方法は、本発明の範囲及び本質から逸脱することなく当業者によって実施することができる。更に、当業者は、添付の特許請求の範囲及びその本質内で他の改変を想定するであろう。

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