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技術 車両用前照灯の点灯制御装置、車両用前照灯システム

出願人 スタンレー電気株式会社
発明者 村松直樹
出願日 2015年3月25日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2015-062232
公開日 2016年10月13日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2016-179779
状態 特許登録済
技術分野 車両の外部照明装置、信号
主要キーワード 非照射範囲 光照射対象 中央右側 光照射範囲 強度設定 右側境界 前方空間 移動方向側
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

前方車両へのグレアを軽減する、複数のセグメントの各々に対して個別に光照射可能な車両用前照灯点灯制御装置を提供する。

解決手段

前方車両の位置を検出する車両検出部11と、前方車両の位置に応じて光照射範囲非照射範囲とを設定する光照射範囲設定部13と、非照射範囲の移動方向を判定する移動方向判定部14と、各セグメントの光強度を設定する光強度設定部15と、各セグメントを個別に点灯又は消灯させるための配光制御信号を生成して車両用前照灯へ供給する点灯制御部16を含む。光強度設定部15は、各セグメントのうちで非照射範囲に対応付けられているセグメントであって非照射範囲の移動方向に対応する端のセグメントを特定し、当該端のセグメントよりも非照射範囲の移動方向の側に隣り合う少なくとも1つのセグメントの光強度を、光照射範囲に対応する他のセグメントの光強度よりも低くなるように設定する。

概要

背景

前方車両対向車または先行車)を検出し、その前方車両の存在する領域には光を照射せずにそれ以外の領域には光を照射する配光制御技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。多くの場合、この配光制御では、自車両に設置されたカメラによって自車両前方撮影して得られた画像に対して所定の画像認識処理を行うことにより前方車両の位置が検出される。前方車両の位置は、例えば対向車であればその左右の前照灯の位置で特定され、先行車であればその左右の尾灯の位置で特定される。このような配光制御を行うことにより、前方車両へグレアを与えることを防ぎ、かつ前方車両の存在しない領域についての視認性を向上させることができる。

ところで、上記の配光制御では、所定の時間毎に前方車両の位置が検出され、それに応じて光を照射しない範囲(非照射範囲)が設定され、この非照射範囲に応じて、例えば水平方向に配列された複数のセグメント(分割領域)のそれぞれに対して光照射を行うものと行わないものが決定される。そして、これらセグメントの各々における光照射/非照射は前方車両の状況に応じて刻々と変動する。例えば、前方車両が左右いずれかへ移動した場合には、その移動方向に応じて非照射範囲が移動する。また、前方車両と自車両とが近づいた場合には非照射範囲が拡大し、前方車両と自車両とが遠ざかった場合には非照射範囲が縮小する。このとき、非照射範囲の変動に伴い、それまで光照射の対象となっていたセグメントが非照射の対象に切り替わった場合に、そのセグメントに対応する光源が実際に消灯するまでにある程度の時間を要してしまう。このため、前方車両に対してわずかにグレアを与えてしまう場合が生じ得る。このような不都合は、前方車両の移動(前後方向、左右方向ともに)が大きいほど顕著になる。

概要

前方車両へのグレアを軽減する、複数のセグメントの各々に対して個別に光照射可能な車両用前照灯点灯制御装置を提供する。前方車両の位置を検出する車両検出部11と、前方車両の位置に応じて光照射範囲と非照射範囲とを設定する光照射範囲設定部13と、非照射範囲の移動方向を判定する移動方向判定部14と、各セグメントの光強度を設定する光強度設定部15と、各セグメントを個別に点灯又は消灯させるための配光制御信号を生成して車両用前照灯へ供給する点灯制御部16を含む。光強度設定部15は、各セグメントのうちで非照射範囲に対応付けられているセグメントであって非照射範囲の移動方向に対応する端のセグメントを特定し、当該端のセグメントよりも非照射範囲の移動方向の側に隣り合う少なくとも1つのセグメントの光強度を、光照射範囲に対応する他のセグメントの光強度よりも低くなるように設定する。

目的

本発明に係る具体的態様は、前方車両へのグレアを軽減することが可能な配光制御技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも一方向に配列された複数のセグメントの各々に対して個別に光照射可能な車両用前照灯点灯制御装置であって、前方車両の位置を検出する車両検出部と、前記前方車両の位置に応じて光照射範囲非照射範囲とを設定する光照射範囲設定部と、前記非照射範囲の移動方向を判定する移動方向判定部と、前記複数のセグメントの各々の光強度を設定する光強度設定部と、前記光強度設定部によって設定される前記光強度に応じて、前記複数のセグメントの各々を個別に点灯又は消灯させるための配光制御信号を生成して前記車両用前照灯へ供給する点灯制御部と、を含み、前記光強度設定部は、前記複数のセグメントのうちで前記非照射範囲に対応付けられているセグメントであって前記非照射範囲の移動方向に対応する端のセグメントを特定し、当該端のセグメントよりも前記非照射範囲の移動方向の側に隣り合う少なくとも1つのセグメントの前記光強度を、前記光照射範囲に対応する他のセグメントの前記光強度よりも低くなるようにして前記複数のセグメントの各々に対する光強度を設定する、車両用前照灯の点灯制御装置。

請求項2

前記光強度設定部は、前記非照射範囲の移動方向の側に隣り合う2つ以上のセグメントの各々の前記光強度を、前記光照射範囲に対応する他のセグメントの前記光強度よりも低く、かつ前記端のセグメントに近いものほど低くなるように設定する、請求項1に記載の車両用前照灯の点灯制御装置。

請求項3

前記移動方向判定部は、前記光照射範囲と前記非照射範囲との境界の移動方向に基づいて前記非照射範囲の移動方向を判定する、請求項1又は2に記載の車両用前照灯の点灯制御装置。

請求項4

請求項1〜3の何れか1項に記載の点灯制御装置とこの点灯制御装置によって制御される車両用前照灯とを備える車両用前照灯システム

技術分野

0001

本発明は、前方車両の位置等に応じた選択的な光照射を行う車両用前照灯点灯制御技術に関する。

背景技術

0002

前方車両(対向車または先行車)を検出し、その前方車両の存在する領域には光を照射せずにそれ以外の領域には光を照射する配光制御技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。多くの場合、この配光制御では、自車両に設置されたカメラによって自車両前方撮影して得られた画像に対して所定の画像認識処理を行うことにより前方車両の位置が検出される。前方車両の位置は、例えば対向車であればその左右の前照灯の位置で特定され、先行車であればその左右の尾灯の位置で特定される。このような配光制御を行うことにより、前方車両へグレアを与えることを防ぎ、かつ前方車両の存在しない領域についての視認性を向上させることができる。

0003

ところで、上記の配光制御では、所定の時間毎に前方車両の位置が検出され、それに応じて光を照射しない範囲(非照射範囲)が設定され、この非照射範囲に応じて、例えば水平方向に配列された複数のセグメント(分割領域)のそれぞれに対して光照射を行うものと行わないものが決定される。そして、これらセグメントの各々における光照射/非照射は前方車両の状況に応じて刻々と変動する。例えば、前方車両が左右いずれかへ移動した場合には、その移動方向に応じて非照射範囲が移動する。また、前方車両と自車両とが近づいた場合には非照射範囲が拡大し、前方車両と自車両とが遠ざかった場合には非照射範囲が縮小する。このとき、非照射範囲の変動に伴い、それまで光照射の対象となっていたセグメントが非照射の対象に切り替わった場合に、そのセグメントに対応する光源が実際に消灯するまでにある程度の時間を要してしまう。このため、前方車両に対してわずかにグレアを与えてしまう場合が生じ得る。このような不都合は、前方車両の移動(前後方向、左右方向ともに)が大きいほど顕著になる。

先行技術

0004

特開2013−79044号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明に係る具体的態様は、前方車両へのグレアを軽減することが可能な配光制御技術を提供することを目的の1つとする。

課題を解決するための手段

0006

本発明に係る一態様の車両用前照灯の点灯制御装置は、(a)少なくとも一方向に配列された複数のセグメントの各々に対して個別に光照射可能な車両用前照灯の点灯制御装置であって、(b)前方車両の位置を検出する車両検出部と、(c)前記前方車両の位置に応じて光照射範囲と非照射範囲とを設定する光照射範囲設定部と、(d)前記非照射範囲の移動方向を判定する移動方向判定部と、(e)前記複数のセグメントの各々の光強度を設定する光強度設定部と、(f)前記光強度設定部によって設定される前記光強度に応じて、前記複数のセグメントの各々を個別に点灯又は消灯させるための配光制御信号を生成して前記車両用前照灯へ供給する点灯制御部と、を含み、(g)前記光強度設定部は、前記複数のセグメントのうちで前記非照射範囲に対応付けられているセグメントであって前記非照射範囲の移動方向に対応する端のセグメントを特定し、当該端のセグメントよりも前記非照射範囲の移動方向の側に隣り合う少なくとも1つのセグメントの前記光強度を、前記光照射範囲に対応する他のセグメントの前記光強度よりも低くなるようにして前記複数のセグメントの各々に対する光強度を設定する、車両用前照灯の点灯制御装置である。

0007

上記構成によれば、非照射範囲の移動方向を判定することにより前方車両の移動方向が予測され、その前方車両の移動方向に存在するセグメントの光強度が相対的に低く設定される。そのため、前方車両の移動に伴って消灯状態に切り替えられたセグメントが実際に非照射となるまでの遅延時間を削減することが可能となり、前方車両へのグレアを軽減することが可能となる。

0008

上記の点灯制御装置において、前記光強度設定部は、前記非照射範囲の移動方向の側に隣り合う2つ以上のセグメントの各々の前記光強度を、前記光照射範囲に対応する他のセグメントの前記光強度よりも低く、かつ前記端のセグメントに近いものほど低くなるように設定する、ことも好ましい。

0009

それにより、前方車両が大きく移動し、それに伴って非照射範囲が大きく変動した場合であっても対応するセグメントを速やかに消灯させて前方車両へのグレアを軽減することができる。

0010

上記の点灯制御装置において、前記移動方向判定部は、前記光照射範囲と前記非照射範囲との境界の移動方向に基づいて前記非照射範囲の移動方向を判定する、ことも好ましい。

0011

それにより、前方車両の自車両への接近に伴って非照射範囲の幅が拡大し、それに伴って非照射範囲の両外側に対応するセグメントが点灯状態から消灯状態に切り替わる場合においても、予め該当するセグメントの光強度を低下させておくことで前方車両へのグレアを軽減することができる。

0012

本発明に係る一態様の車両用前照灯システムは、上記の点灯制御装置とこの点灯制御装置によって制御される車両用前照灯とを備える車両用前照灯システムである。

0013

上記構成によれば、前方車両へのグレアを軽減することが可能となる。

図面の簡単な説明

0014

図1は、一実施形態の車両用前照灯システムの構成を示すブロック図である。
図2は、移動方向判定部および光強度設定部による情報処理の内容について説明する概念図である。
図3は、車両用前照灯システムの動作手順を示すフローチャートである。
図4(A)、図4(B)は、本実施形態の車両用前照灯システムによる動作内容の一例を示す概念図である。
図5(A)、図5(B)は、比較例の車両用前照灯システムによる動作内容を示す概念図である。
図6(A)、図6(B)は、本実施形態の車両用前照灯システムによる動作内容の他の一例を示す概念図である。
図7(A)、図7(B)は、比較例の車両用前照灯システムによる動作内容を示す概念図である。

実施例

0015

以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。

0016

図1は、一実施形態の車両用前照灯システムの構成を示すブロック図である。本実施形態の車両用前照灯システムは、車幅方向に沿って配列された複数のセグメント(分割領域)の各々に対して個別に光照射可能なものであり、カメラ10、車両検出部11、制御部12および一対のランプユニット(車両用前照灯)20R、20Lを含んで構成されている。なお、本実施形態においてはカメラ10、車両検出部11、制御部12が「点灯制御装置」に対応する。

0017

カメラ10は、自車両の所定位置(例えばダッシュボード上、フロントガラス上部等)に設置され、自車両の前方空間を撮影する。車両検出部11は、カメラ10によって撮影される車両の前方空間の画像に基づいて自車両の前方に存在する前方車両(対向車又は先行車)の位置を検出する。なお、カメラ10と車両検出部11は一体に構成されていてもよい。他方で、車両検出部11の機能は制御部12において実現されてもよい。

0018

制御部12は、車両検出部11によって検出される前方車両の位置に対応して選択的に光を照射するための制御を行うものであり、光照射範囲設定部13、移動方向判定部14、光強度設定部15、点灯制御部16を有する。この制御部12は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えるコンピュータシステムにおいて所定の動作プログラムを実行することによって構成される。

0019

光照射範囲設定部13は、ランプユニット20R、20Lによって光照射可能な範囲のうち、車両検出部11によって検出される前方車両の位置を含んだ一定範囲を光の非照射範囲としてそれ以外の範囲を光照射範囲として設定する。

0020

移動方向判定部14は、光照射範囲設定部13によって設定される非照射範囲の移動方向を判定する。

0021

光強度設定部15は、各ランプユニット20R、20Lによって選択的に光照射可能な複数のセグメントについて、各々に対する照射光の光強度を設定する。

0022

点灯制御部16は、光照射範囲設定部13によって設定された光照射範囲および非照射範囲と、光強度設定部15によって設定される光強度に基づいて、各セグメントを個別に点灯又は消灯させるための配光パターンを形成させるための配光制御信号を各ランプユニット20R、20Lへ出力する。

0023

各ランプユニット20R、20Lは、自車両の前方の左右にそれぞれ配置されており、制御部12の点灯制御部16から供給される配光制御信号に基づいて、前方車両の位置に応じた配光パターンの照射光を発生させる。このようなランプユニット20R、20Lとしては、選択的な光照射を行い得る限りにおいて種々のランプユニットを用いることができる。具体的には、例えば複数の発光素子LED)を備え、それらの発光素子を個別に点消灯させて自車両前方へ照射可能なランプユニットを用いることができる。

0024

なお、各ランプユニット20R、20Lとしては、例えば半導体レーザー高速に点消灯させて、その出射光スキャンして自車両前方へ照射可能なランプユニットを用いることもできる。あるいは、各ランプユニット20R、20Lとしては、光源からの出射光を遮光板によって部分的に遮ることで所望の配光パターンを形成し、それを自車両前方へ照射可能なランプユニットを用いることもできる。

0025

図2は、移動方向判定部および光強度設定部による情報処理の内容について説明する概念図である。ここでは一例として、各ランプユニット20R、20Lによって選択的に光照射可能なセグメントの数が10であり、各セグメントS1〜S10は、車幅方向(水平方向)に沿って一列に配列されているものとする。また、ある時刻t1において前方車両の位置に応じて光照射範囲設定部13によって設定される非照射範囲が図示のようにセグメントS3の右端側からセグメントS6の中央右側にかけての範囲をもつとする。また、非照射範囲の両側の領域はそれぞれ光照射範囲に設定されているものとする。この場合には、点灯制御部16により、非照射範囲と重なる各セグメントS3、S4、S5、S6が消灯状態に制御され、各セグメントS1、S2、S7、S8、S9、S10が点灯状態に制御される。

0026

この場合に、時刻t1から次の時刻t2の間に前方車両が右方向へ移動していたとすると、その前方車両の位置に応じて設定される非照射範囲も図示のように右方向へ移動することになる。したがって、ある時刻t1と他の時刻t2のそれぞれにおける非照射範囲の位置を比べることで、非照射範囲の移動方向を判定することができる。特に本実施形態では、非照射範囲の移動方向として、非照射範囲と光照射範囲との境界の位置の移動方向を判定する。このため、例えば前方車両と自車両との距離が縮まることで非照射範囲の幅が相対的に大きくなった場合には、境界の移動方向としては、右方向と左方向の2つとも検出される。

0027

また、この場合に、各セグメントにおける光強度は以下のように設定される。まず、各セグメントS1〜S10のうちで、非照射範囲に対応付けられているセグメントS3〜S6であって非照射範囲の移動方向に対応する端のセグメントS6が特定される。端のセグメントS6が特定されると、この端のセグメントよりも非照射範囲の移動方向側に他のセグメントが存在するか判定される。本例では、セグメントS7〜S10が存在する。この場合には、それらのセグメントS7〜S10のうち、セグメントS6に隣り合う少なくとも1つのセグメントS7の光強度が、同じく光照射範囲に対応する他のセグメントS1、S2よりも低く設定される。さらに本実施形態では、セグメントS6よりも非照射範囲の移動方向側に隣り合う3つのセグメントS7〜S9について、同じく光照射範囲に対応する他のセグメントS1、S2よりも光強度が低く設定される。詳細には、非照射範囲の移動方向に対応する端のセグメントS6に近いセグメントほど光強度が低く設定される。

0028

光強度の具体的な値の設定方法の一例を以下に説明する。なお、ここでは、各セグメントや非照射範囲等の位置はそれぞれ自車両の所定位置を基準とした角度で表されるものとする。図2に示すように、非照射範囲の右側境界角度をMR、セグメントS6の左側境界角度をZ6L、セグメントS7の左側境界角度をZ7Lとする。また、セグメントS6の幅WR1を角度(Z7L−Z6L)で表し、非照射範囲の右側境界とセグメントS7の右側境界との間の幅WR2を角度(Z7L−MR)で表す。このとき、各セグメントS7〜S9の光強度は、例えば他の点灯対象のセグメントに設定される規定の光強度を点灯率100%とすると、これよりも低い値の点灯率で設定される。

0029

この点灯率は、例えば以下のように設定することができる。
S7点灯率=(WR2/WR1)×75+25[%]
S8点灯率=(WR2/WR1)×50+50[%]
S9点灯率=(WR2/WR1)×25+75[%]

0030

また、上記の状態から非照射範囲がさらに右側へ移動してセグメントS7も非照射範囲に対応するようになった場合には、光強度を以下のように遷移させることができる。
S8点灯率=(WR2/WR1)×25+25[%]
S9点灯率=(WR2/WR1)×25+50[%]

0031

このようにして各セグメントの点灯率を求め、これを規定の光強度に対して乗算することにより、3つのセグメントS7〜S9について、他の点灯対象のセグメントにおける規定の光強度よりも相対的に低く設定され、かつ非照射範囲の移動方向に対応する端のセグメントS6に近いセグメントほど光強度を低く設定することができる。

0032

図3は、車両用前照灯システムの動作手順を示すフローチャートである。以下、このフローチャートを参照しながら車両用前照灯システムの動作を詳細に説明する。

0033

カメラ10によって得られた画像に基づいて、車両検出部11により前方車両が検出されると(ステップS11)、光照射範囲設定部13は、前方車両の位置に基づいて光照射範囲および非照射範囲を設定する(ステップS12)。

0034

移動方向判定部14は、非照射範囲の移動方向、より詳細には光照射範囲と非照射範囲との境界の移動方向を判定する(ステップS13)。光強度設定部15は、非照射範囲に対応するセグメントのうちで、非照射範囲の移動方向側の端にあるセグメントを特定する(ステップS14)。

0035

次に、光強度設定部15は、特定した端のセグメントよりもさらに非照射範囲の移動方向側に光照射範囲に対応するセグメント(点灯対象のセグメント)が存在するか否かを判定する(ステップS15)。

0036

端のセグメントよりもさらに非照射範囲の移動方向側に点灯対象のセグメントが存在する場合に(ステップS15;YES)、光強度設定部15は、それらのセグメントに対する光強度が上記のように他の点灯対象のセグメントにおける規定の光強度よりも相対的に低く設定され、かつ非照射範囲の移動方向に対応する端のセグメントに近いセグメントほど光強度が低くなるように各セグメントに対する光強度を設定する(ステップS16)。

0037

点灯制御部16は、光強度設定部15によって設定される光強度に基づいて、各セグメントを個別に点灯又は消灯させるための配光パターンを形成させるための配光制御信号を各ランプユニット20R、20Lへ出力する(ステップS17)。

0038

なお、ステップS15において端のセグメントよりもさらに非照射範囲の移動方向側に光照射対象のセグメントが存在しない場合には(ステップS15;NO)、上記のような光強度の設定は行われない。この場合には、以前に設定されていた光強度に対応した配光制御信号が引き続き供給される。

0039

図4(A)、図4(B)は、本実施形態の車両用前照灯システムによる動作内容の一例を示す概念図である。図4(A)に示すように、先行車である前方車両が図中左方向へ移動しており、それに伴って特定される非照射範囲の移動方向(境界の移動方向)が左方向であるとする。このとき、非照射範囲に対応するセグメントS6〜S10は消灯状態に制御され、光照射範囲に対応するセグメントS1〜S5は点灯状態に制御されている。そして、セグメントS1、S2は規定の光強度に設定されており、セグメントS3、S4、S5はセグメントS6に近いものほど光強度が低くなるように光強度が設定される。

0040

その後、図4(B)に示すように前方車両が移動したことで、非照射範囲が移動し、それに伴ってセグメントS4〜S7が消灯状態に制御され、セグメントS1〜S3、S8〜S10は点灯状態に制御される。このとき、予めセグメントS3〜S5の光強度が段階的に低く設定されていたことで、その後にセグメントS4、S5が順次、消灯状態に制御された際には、速やかに光照射が行われない状態となる。したがって、先行車である前方車両へのグレアを低減することができる。なお、ここでは前方車両として先行車を挙げたが、対向車の水平方向の位置が変動した場合であっても同様である。

0041

図5(A)、図5(B)は、比較例の車両用前照灯システムによる動作内容を示す概念図である。ここでいう比較例とは、光照射範囲と非照射範囲に対応して単に各セグメントを点灯状態または消灯状態に切り替える車両用前照灯システムのことである。図5(A)に示すように先行車である前方車両が図中左方向へ移動しており、ある時刻において非照射範囲に対応するセグメントS6〜S10が消灯状態に制御され、光照射範囲に対応するセグメントS1〜S5が点灯状態に制御されている。このとき、セグメントS1〜S5はすべて同じ光強度に設定されている。

0042

その後、図4(B)に示すように前方車両が移動したことで、非照射範囲が移動し、それに伴ってセグメントS4〜S7が消灯状態に制御され、セグメントS1〜S3、S8〜S10は点灯状態に制御されている。このとき、点灯状態から消灯状態へ切り替えられたセグメントS4、S5では、実際に光が消えるまでにある程度の時間を要することから一時的に前方車両に対してグレアを与える可能性がある。

0043

図6(A)、図6(B)は、本実施形態の車両用前照灯システムによる動作内容の他の一例を示す概念図である。図6(A)に示すように、対向車である前方車両と自車両との車間距離が徐々に縮まっており、それに伴って非照射範囲の幅が順次拡大するため、非照射範囲の移動方向(境界の移動方向)として右方向、左方向のいずれもが検出される。このとき、非照射範囲に対応するセグメントS7、S8は消灯状態に制御され、光照射範囲に対応するセグメントS1〜S6、S9〜S10は点灯状態に制御されている。そして、セグメントS1〜S3は規定の光強度に設定され、セグメントS4〜S6はセグメントS7に近いものほど光強度が低くなるように光強度が設定され、セグメントS9〜S10はセグメントS8に近いものほど光強度が低くなるように光強度が設定されている。

0044

その後、図6(B)に示すように前方車両と自車両との車間距離がより縮まったことで非照射範囲が拡大し、それに伴ってセグメントS6〜10が消灯状態に制御され、セグメントS1〜S5は点灯状態に制御されている。このとき、予めセグメントS4〜S6、S9〜S10の光強度が段階的に低く設定されていたことで、その後にセグメントS6、S9、S10が順次、消灯状態に制御された際には、速やかに光照射が行われない状態となる。したがって、対向車である前方車両へのグレアを低減することができる。なお、ここでは前方車両として対向車を挙げたが、先行車と自車両との車間距離が変動した場合であっても同様である。

0045

図7(A)、図7(B)は、比較例の車両用前照灯システムによる動作内容を示す概念図である。図7(A)に示すように、ある時刻において非照射範囲に対応するセグメントS7、S8が消灯状態に制御され、光照射範囲に対応するセグメントS1〜S6、S9、S10が点灯状態に制御されている。このとき、セグメントS1〜S6、S9、S10はすべて同じ光強度に設定されている。

0046

その後、図7(B)に示すように前方車両と自車両との車間距離がより縮まったことで、非照射範囲が拡大し、それに伴ってセグメントS6〜S10が消灯状態に制御され、セグメントS1〜S5は点灯状態に制御されている。このとき、点灯状態から消灯状態へ切り替えられたセグメントS6、S10では、実際の消灯が間に合わず、一時的に前方車両に対してグレアを与える状態となる可能性がある。

0047

以上のように本実施形態によれば、複数のセグメントの各々に対して個別に光照射可能な車両用前照灯システムにおいて、前方車両へのグレアを軽減することが可能となる。

0048

なお、本発明は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上記した実施形態では個別に光照射可能な複数のセグメントとして車幅方向に配列された複数のセグメントを例にして説明していたが、複数の方向、例えば車幅方向と車高方向の二方向に複数のセグメントが配列されている場合においても同様にして本発明を適用可能である。

0049

また、上記した実施形態でも示したように、前方車両が遠方にある場合には前方車両の移動や遠近による見かけ車両幅の変動により、非照射範囲に対応するセグメントの数は例えば2〜4の範囲で変動するが、その場合にも移動先の光照射範囲に対応するセグメントの光強度を段階的に低下させればよい。例えば、非照射範囲に対応するセグメントが4つの場合には、非照射範囲の移動方向の3〜4つのセグメントの光強度を段階的に低下させ、非照射範囲に近いセグメントほど光強度が低くなるようにしてもよい。同様に、非照射範囲に対応するセグメントが3つの場合には、非照射範囲の移動方向の2〜3つのセグメントの光強度を段階的に低下させ、非照射範囲に近いセグメントほど光強度が低くなるようにしてもよい。同様に、非照射範囲に対応するセグメントが2つの場合には、非照射範囲の移動方向の1〜2つのセグメントの光強度を段階的に低下させ、非照射範囲に近いセグメントほど光強度が低くなるようにしてもよい。また、点灯率は、非照射範囲に対応するセグメント数が4以上の場合も同じであるが、以下の点灯率の式のように点灯率の任意の比率αとβは、α+β=100%になり、かつ、非照射範囲に近いセグメントが暗くなるように、αとβの比率を調整すればよい。また、上記した実施形態で示したように、前方車両の移動により非照射範囲に近いセグメントを消灯した場合は、その消灯したセグメントに近いセグメントの光強度が遷移するように任意のαとβを調整すればよい。
点灯率=(WR2/WR1)×α+β[%]

0050

10:カメラ
11:車両検出部
12:制御部
13:光照射範囲設定部
14:移動方向判定部
15:光強度設定部
16:点灯制御部
20R、20L:ランプユニット(車両用前照灯)

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