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技術 ヒドロラーゼ酵素基質およびその使用

出願人 ジェネラルアトミクス
発明者 チョン-センユアンシャオルチェン
出願日 2016年6月15日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-118564
公開日 2016年10月13日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2016-178939
状態 拒絶査定
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験
主要キーワード 置換カルボン酸化合物 アリールアルコール類 例示的実施 直線速度 干渉部分 TOPS 高度好塩菌 MAOS
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年10月13日)のものです。
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図面 (12)

課題

ヒドロラーゼ酵素基質およびその使用を提供すること。

解決手段

本発明は、試料中の加水分解酵素の存在または量を、該酵素のための新規基質に基づいて決定するための新規方法を提供し、また、このような加水分解酵素のための高感度アッセイ法を提供する組成物および方法も提供する。一態様では、本発明は、特定の加水分解酵素のための基質、これらの基質を含有する組成物、および基質を処理することができる加水分解酵素の存在を決定するために、これらの基質を使用する方法を提供する。いくつかの実施形態では、加水分解酵素を、例えばELISAなどのアッセイ系のための標識として使用することができ、またはオリゴヌクレオチド発現が、機能的加水分解酵素を含むポリペプチドを生成するような方式で発現されるオリゴヌクレオチドに、加水分解酵素をコードする核酸を付着させることができる。

概要

背景

発明の背景
酵素は、ELISA系などの免疫アッセイ、ならびにPCRおよび配列決定系などの核酸アッセイを含むいくつかの生化学系において、感度の高い標識として広範に利用されている。酵素は、しばしばそれらの活性に基づいて、一般には酵素による基質から生成物への変換、または例えば酸化状態還元状態の間の補助因子の変換に基づいて間接的に検出される。

いくつかの実装形態では、検出される酵素は、抗体などの高度に特異的な複合化剤または結合剤に付着している。抗体が、検出される標的分子に結合する場合、その抗体複合体は、それに付着している酵素標識の存在を観察することによって検出することができ、酵素は、その活性に基づいて容易に検出される。他の系では、発現されるオリゴヌクレオチドは、標識として機能できる酵素をコードするヌクレオチドに連結させることによって標識される。オリゴヌクレオチドが発現される場合、酵素標識を含むタンパク質生成物により、この場合もやはり酵素活性に基づいて、検出が容易になる。

酵素活性を検出することによって、非常に効率的なシグナル増幅が得られる。少量で存在することが多い酵素(または標的化合物)を検出するのではなく、酵素活性、すなわち相対的に多量に添加することができる公知の基質に対するその効果を求める。単一の酵素分子は、数多くの基質分子の変換を触媒することができ(例えば、酵素は、1分当たり107回の反応を触媒することができる:THEIMMUNOASSAYHANDBOOK、第3版、David Wild著、Elsevier Press、194頁(2005年))、したがって、実際に検出される化学種は、酵素自体ではなく、酵素によって形成された生成物であり、または酵素によって消費された基質もしくは補助因子の消失量であり得る。したがって、酵素活性を観察する場合は、酵素自体ではなく、シグナルを高度に増幅する多数の基質分子または生成物分子を検出する。

このようないくつかの酵素標識は公知であり、免疫アッセイ(例えば、ELISA)で最も一般的に使用されるものには、セイヨウワサビペルオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼが含まれる。使用されている他のものには、酢酸キナーゼホタルルシフェラーゼキサンチンオキシダーゼベータ−D−ガラクトシダーゼグルコースオキシダーゼおよびグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼが含まれる。同文献の194〜195頁。

しかし、生化学的化学種を標識して、極度に少量でも検出しやすくするための新しい方法が依然として必要であり、したがって、新規な酵素標識系が必要である。また、痕跡量加水分解酵素を、それらの酵素が標識として同様には使用されない他の状況において検出する方法が、依然として必要である。本発明は、このような方法、ならびにこれらの方法および条件において使用するための化合物および組成物を提供する。

概要

ヒドロラーゼ酵素基質およびその使用を提供すること。本発明は、試料中の加水分解酵素の存在または量を、該酵素のための新規基質に基づいて決定するための新規方法を提供し、また、このような加水分解酵素のための高感度アッセイ法を提供する組成物および方法も提供する。一態様では、本発明は、特定の加水分解酵素のための基質、これらの基質を含有する組成物、および基質を処理することができる加水分解酵素の存在を決定するために、これらの基質を使用する方法を提供する。いくつかの実施形態では、加水分解酵素を、例えばELISAなどのアッセイ系のための標識として使用することができ、またはオリゴヌクレオチドの発現が、機能的加水分解酵素を含むポリペプチドを生成するような方式で発現されるオリゴヌクレオチドに、加水分解酵素をコードする核酸を付着させることができる。なし

目的

本発明は、このような方法、ならびにこれらの方法および条件において使用するための化合物および組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

明細書および/または図面に記載の発明。

技術分野

0001

関連出願への相互参照
本願は、2011年1月18日に出願された米国仮特許出願第61/433,909号の優先権の利益を主張し、この米国仮特許出願の内容は、その全体が参考として援用される。

0002

発明の分野
本発明は、一般に、特定のヒドロラーゼ酵素基質およびその使用に関する。特に、本発明は、いくつかの加水分解酵素のための基質として機能する新規化合物を提供し、それによってその加水分解酵素は、ヒドロラーゼ基質を、例えば本明細書に記載されている酵素的方法によって容易に検出できる加水分解生成物転換する。

背景技術

0003

発明の背景
酵素は、ELISA系などの免疫アッセイ、ならびにPCRおよび配列決定系などの核酸アッセイを含むいくつかの生化学系において、感度の高い標識として広範に利用されている。酵素は、しばしばそれらの活性に基づいて、一般には酵素による基質から生成物への変換、または例えば酸化状態還元状態の間の補助因子の変換に基づいて間接的に検出される。

0004

いくつかの実装形態では、検出される酵素は、抗体などの高度に特異的な複合化剤または結合剤に付着している。抗体が、検出される標的分子に結合する場合、その抗体複合体は、それに付着している酵素標識の存在を観察することによって検出することができ、酵素は、その活性に基づいて容易に検出される。他の系では、発現されるオリゴヌクレオチドは、標識として機能できる酵素をコードするヌクレオチドに連結させることによって標識される。オリゴヌクレオチドが発現される場合、酵素標識を含むタンパク質生成物により、この場合もやはり酵素活性に基づいて、検出が容易になる。

0005

酵素活性を検出することによって、非常に効率的なシグナル増幅が得られる。少量で存在することが多い酵素(または標的化合物)を検出するのではなく、酵素活性、すなわち相対的に多量に添加することができる公知の基質に対するその効果を求める。単一の酵素分子は、数多くの基質分子の変換を触媒することができ(例えば、酵素は、1分当たり107回の反応を触媒することができる:THEIMMUNOASSAYHANDBOOK、第3版、David Wild著、Elsevier Press、194頁(2005年))、したがって、実際に検出される化学種は、酵素自体ではなく、酵素によって形成された生成物であり、または酵素によって消費された基質もしくは補助因子の消失量であり得る。したがって、酵素活性を観察する場合は、酵素自体ではなく、シグナルを高度に増幅する多数の基質分子または生成物分子を検出する。

0006

このようないくつかの酵素標識は公知であり、免疫アッセイ(例えば、ELISA)で最も一般的に使用されるものには、セイヨウワサビペルオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼが含まれる。使用されている他のものには、酢酸キナーゼホタルルシフェラーゼキサンチンオキシダーゼベータ−D−ガラクトシダーゼグルコースオキシダーゼおよびグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼが含まれる。同文献の194〜195頁。

0007

しかし、生化学的化学種を標識して、極度に少量でも検出しやすくするための新しい方法が依然として必要であり、したがって、新規な酵素標識系が必要である。また、痕跡量の加水分解酵素を、それらの酵素が標識として同様には使用されない他の状況において検出する方法が、依然として必要である。本発明は、このような方法、ならびにこれらの方法および条件において使用するための化合物および組成物を提供する。

課題を解決するための手段

0008

一態様では、本発明は、特定の加水分解酵素のための基質、これらの基質を含有する組成物、および基質を処理することができる加水分解酵素の存在を決定するために、これらの基質を使用する方法を提供する。いくつかの実施形態では、加水分解酵素を、例えばELISAなどのアッセイ系のための標識として使用することができ、またはオリゴヌクレオチドの発現が、機能的加水分解酵素を含むポリペプチドを生成するような方式で発現されるオリゴヌクレオチドに、加水分解酵素をコードする核酸を付着させることができる。本明細書に記載されている組成物および方法は、これらおよび他の系において加水分解酵素を検出するのに有用である。

0009

一態様では、本発明は、目的の加水分解酵素のための基質である、次式の化合物を提供する

0010

[式中、
Aは、芳香族基もしくは複素芳香族基、1−アルケン、または1−アルキンであり、そのそれぞれは、必要に応じて置換されており、
各Rは、独立に、H、または必要に応じて置換されているC1−C4アルキルもしくはC6−C10アリールであり、
nは、1〜4の整数であり、
Xは、基質部分を含む基であり、
基質部分は、加水分解酵素のための基質である分子断片を含み、加水分解酵素の活性は、式(I)の化合物を加水分解して、化合物(II)および(III)を形成することができる]。

0011

これらの化合物において、Aは、芳香族基または複素芳香族基、例えばN、OおよびSから選択される最大3つのヘテロ原子環員として必要に応じて含有する5〜6員の芳香族環、または8〜10環員(そのうち4員までは、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子であってよい)を有する二環式環系であってよい。いくつかの実施形態では、Aは、フェニルまたはナフチルである。Aは、本明細書に記載されている通り、一般に、アリール基またはヘテロアリール基に適している置換基として本明細書に記載されている基から選択される最大3個の置換基で、必要に応じて置換されていてもよい。

0012

代替の実施形態では、Aは、一般に2〜10個の炭素原子、好ましくは2〜6個の炭素原子を含有する1−アルケニル基または1−アルキニル基である。これらの実施形態では、Aは、原子価によって置換が可能となる範囲内で、アルキル基に適した基として本明細書に記載されている基で置換されていてもよい。一般にこれらの実施形態では、Aは、最大3つの置換基で置換されている。

0013

これらの化合物の特定の実施形態では、nは1である。Aは、nが1である場合には、アリール、ヘテロアリール、1−アルケンまたは1−アルキンになるので、化合物は、次式を有する。

0014

A基は、式IIBのアルコールを、ベンジル型、アリル型、プロパルギル型のまたは同様に活性化されたヒドロキシルにするので、これらの実施形態は、示されているヒドロキシル基酸化するように活性化される。これらの化合物は、アリールアルコールオキシダーゼアルコールデヒドロゲナーゼおよび/またはアリールアルコールデヒドロゲナーゼ酵素による酸化にとって特に適している。これらの化合物のいくつかの実施形態では、RはHであり、酸化生成物アルデヒドであり、例えば生成物は、Aがフェニル部分である場合にはベンズアルデヒドになる。

0015

これらの実施形態はまた、検出可能なシグナルを増幅し、感度を実質的に増大するサイクリング系において使用するのに非常に適している。サイクリング系では、加水分解反応の最初の生成物(上記で示したアルコールIIB)を酸化して、式II−oxの酸化生成物を形成する追加の酵素と、酸化生成物を還元してアルコールIIBに戻す還元酵素の存在が必要である。

0016

これによって、式Iの基質の最初の加水分解から生じる有効なシグナルを増幅することができるサイクリング系が生成される。このサイクリングは、Guillen and Evans、Appl. Environmetal Microbiol.、60巻(8号):2811〜17頁(1994年)に記載のアリールアルコールオキシダーゼおよびアリールアルコールデヒドロゲナーゼなどの任意の適切な試薬を使用して実施することができる。サイクリング系は、少量のまたは低レベルの目的の加水分解酵素を、例えば、ミリモルマイクロモルナノモルピコモルフェムトモルアトモルまたはさらにはサブアトモル、例えばゼプトモルまたはヨクトモルレベルで検出するのに使用することができる。

0017

本発明の系では、循環プロセス(cyclic process)によって分析物の量が増大するが、この量は、酵素活性レベルを用いて検出することができ、酵素活性レベルと相関し得る。最初の加水分解生成物は、酸化形態還元形態の間で循環するので、酵素の直接作用によって形成される加水分解生成物だけを検出することは、良好な感度を既に提供している場合もあるが、その代わりに、酸化反応または酸化生成物(ケトンまたはアルデヒド)のその後の反応のいずれかにおいて生成される、サイクリング反応から生じる副生成物を検出することもできる。上記で示したサイクリング反応は、このような副生成物、例えば酸化反応で生成されるH2O2、または還元反応で生成されるNAD+もしくはNADP+を多量に生成することができる。さらにまたはあるいは、サイクリング反応系の操作中に関与する還元反応で消費されるNADHまたはNADPHの消失量をモニタすることもできる。これらの検出可能な化学種の量は、サイクリング反応に起因して、加水分解酵素基質の量よりもかなり多量になり得るので、感度は、このようなサイクリング方法を使用することによって著しく増大することができる。

0018

いくつかの実施形態では、酸化は、O2をオキシダントとして使用し、H2O2を副生成物として生成するアリールアルコールオキシダーゼによって達成される。このH2O2を検出して、反応における加水分解酵素の存在または量を決定することができる。少量のH2O2を決定するための方法は、当技術分野で周知である。H2O2を測定するための試薬には、ペルオキシダーゼ酵素アミノアンチピリン(例えば、4−アミノアンチピリン(4−AA))、フェノールおよび/またはアニリン類似体が含まれる。例えば、Trinder反応を使用することができ、この反応は、フェノールまたはアニリン類似体、セイヨウワサビペルオキシダーゼなどのペルオキシダーゼ、および4−AAを必要とする。この方法は、還元酵素またはサイクリング反応を必要とせずに実施することができる。

0019

いくつかの実施形態では、還元酵素、一般にデヒドロゲナーゼ(アリールアルコールデヒドロゲナーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ)が試験環境に含まれ、還元補助因子(例えば、NADH、NADPH)は、しばしば過剰に含まれる。補助因子は、サイクリング反応中に酸化されると、NAD+またはNADP+を形成し、この酸化形態(NAD+またはNADP+)の出現または還元形態(NADHまたはNADPH)の消失量は、当技術分野で周知の方法によって測定することができる。反応混合物は、式(II)または(IIb)のアルコールを酸化する酵素も含有するので、その結果は、本明細書でさらに記載されるサイクリングアッセイ系であり得る。

0020

加水分解酵素、アルコールオキシダーゼ、アリールアルコールオキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼおよび/またはアリールアルコールデヒドロゲナーゼを含む様々な試薬および/または酵素は、任意の適切な形態で提供することができ、かつ/または使用することができる。いくつかの実施形態では、様々な試薬および/または酵素は、単離形態で提供され、かつ/または使用される。他の実施形態では、様々な試薬および/または酵素は、混合物で提供され、かつ/または使用される。
本発明の好ましい実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
式(I)の化合物である加水分解酵素基質





[式中、
Aは、芳香族基もしくは複素芳香族基、1−アルケン、または1−アルキンであり、そのそれぞれは、必要に応じて置換されており、
各Rは、独立に、H、または必要に応じて置換されているC1−C4アルキルもしくはアリールであり、
nは、1〜4の整数であり、
Xは、基質部分を含む基であり、
ここで、該基質部分は、加水分解酵素のための基質の認識成分を含み、ここで、該加水分解酵素の活性は、該式(I)の化合物を加水分解して、化合物(II)および(III)を形成することができる]。





(項目2)
Aが、必要に応じて置換されている芳香族基または複素芳香族基である、項目1に記載の加水分解酵素基質。
(項目3)
Aが、必要に応じて置換されているフェニルまたはナフチルである、項目2に記載の加水分解酵素基質。
(項目4)
Aが、式(IV)の1−アルケンである




[式中、
波線が、式(I)の−[CH(R)]n−O−XへのAの付着点を示し、各G、G’およびG’’が、独立に、Hであるか、またはC1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C3−C8ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される、必要に応じて置換されている基である]、
項目1に記載の加水分解酵素基質。
(項目5)
Aが、式(V)の1−アルキンである





[式中、
波線が、式(I)の−[CH(R)]n−O−XへのAの付着点を示し、Gが、Hであるか、またはC1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C3−C8ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される、必要に応じて置換されているメンバーである]、
項目1に記載の加水分解酵素基質。
(項目6)
Rが、H、Meまたはフェニルである、項目1に記載の加水分解酵素基質。
(項目7)
Xが糖を含む、項目1に記載の加水分解酵素基質。
(項目8)
前記化合物が、式(VIa)または(VIb)を有する、項目7に記載の加水分解酵素基質





[式中、R2は、Hまたは−CH2OQであり、各Qは、独立に、H、または単糖二糖もしくはオリゴ糖であり、A、Rおよびnは、項目1に定義されている通りである]。
(項目9)
前記化合物が、式(VII)のエステルである、項目1に記載の加水分解酵素基質




[式中、R3は、H、または必要に応じて置換されているアリール基、ヘテロアリール基、C1−C8アルキル基、C3−C8シクロアルキル基もしくはC3−C8ヘテロシクリル基であり、A、Rおよびnは、項目1に定義されている通りである]。
(項目10)
R3が、Me、Etおよびフェニルからなる群から選択され、または、ここで、HO2C−R3がアルファアミノ酸である、項目9に記載の加水分解酵素基質。
(項目11)
前記化合物が、式(VIII)を有する、項目1に記載の加水分解酵素基質





[式中、Zは、N、S、S=O、PまたはP−OHであり、R4は、O、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキルまたはアリールである]。
(項目12)
Xがリン酸基を含む、項目1に記載の加水分解酵素基質。
(項目13)
前記化合物が、式(IX)を有する化合物





またはその塩である、項目12に記載の加水分解酵素基質。
(項目14)
Aが、必要に応じて置換されているフェニル基である、項目1から3または6から13のいずれかに記載の加水分解酵素基質。
(項目15)
前記フェニル基が、非置換であるか、またはハロ、ヒドロキシ、CN、NO2、COOR’、CONR’2、NR’2、OR’、必要に応じて置換されているC1−4アルキル、SR’、SO2R’もしくはSO2NR’2から選択される1〜3個の基で置換されており、
ここで、各R’が、独立に、Hまたは必要に応じて置換されているC1−4アルキルであり、同じまたは隣接する原子上の2つのR’が、一緒になって、必要に応じて置換されているC3−C8複素環式環を形成することができる、
項目14に記載の加水分解酵素基質。
(項目16)
アルキル基および複素環式基任意選択の置換基が、ハロ、オキソ、CN、NO2、COOR’’、CONR’’2、NR’’2、OR’’、必要に応じて置換されているC1−4アルキル、SR’、SO2R’’またはSO2NR’’2から選択され、ここで、各R’’が、独立に、HまたはC1−4アルキルである、先行する項目のいずれかに記載の加水分解酵素基質。
(項目17)
Aが、式(X)の基である





[式中、
波線が、式(I)の−[CH(R)]n−O−XへのAの付着点を示し、
各Gが、独立に、Hであるか、またはC1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C3−C8ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される、必要に応じて置換されている基である]、
項目1に記載の加水分解酵素基質。
(項目18)
RがHである、先行する項目のいずれかに記載の加水分解酵素基質。
(項目19)
nが1である、先行する項目のいずれかに記載の加水分解酵素基質。
(項目20)
Xが、グリコシダーゼのための基質部分を含む、項目1に記載の加水分解酵素基質。
(項目21)
前記グリコシダーゼが、ベータ−ガラクトシダーゼである、項目20に記載の加水分解酵素基質。
(項目22)
Xが、エステラーゼのための基質部分を含む、項目1に記載の加水分解酵素基質。
(項目23)
前記エステラーゼが、カルボキシルエステラーゼアセチルエステラーゼおよびアルファ−アミノ酸エステラーゼからなる群から選択される、項目22に記載の加水分解酵素基質。
(項目24)
Xが、ホスファターゼのための基質部分を含む、項目1に記載の加水分解酵素基質。
(項目25)
前記ホスファターゼが、アルカリホスファターゼである、項目24に記載の加水分解酵素基質。
(項目26)
a)項目1から25のいずれかに記載の加水分解酵素基質と、
b)加水分解酵素であって、該加水分解酵素基質を切断して、アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、該加水分解酵素によって触媒される該切断反応の生成物として生成することができる加水分解酵素(該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子は、前記式(II)の構造を有し、





式中、A、Rおよびnは、項目1に定義されている通りである)
とを含む、組合せ物
(項目27)
前記加水分解酵素が、エステラーゼ、ホスファターゼまたはグリコシダーゼである、項目26に記載の組合せ物。
(項目28)
前記加水分解酵素が、アセチルエステラーゼ、アミノ酸エステラーゼ、カルボキシルエステラーゼ、ヌクレアーゼホスホジエステラーゼリパーゼおよびホスファターゼからなる群から選択される、項目27に記載の組合せ物。
(項目29)
前記加水分解酵素が、アルカリホスファターゼである、項目27に記載の組合せ物。
(項目30)
前記加水分解酵素が、α−アミノ酸エステラーゼである、項目28に記載の組合せ物。(項目31)
前記加水分解酵素が、ベータ−ガラクトシダーゼである、項目27に記載の組合せ物。(項目32)
前記加水分解酵素が、β−グリコシダーゼである、項目27に記載の組合せ物。
(項目33)
前記加水分解酵素が触媒する前記切断反応によって生成された前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を酸化することができる酸化試薬をさらに含む、項目26に記載の組合せ物。
(項目34)
前記酸化試薬が、酸素の存在下で、前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を酸化して、アリールアルデヒド分子または不飽和脂肪族アルデヒド分子およびH2O2を生成することができるアリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼである、項目33に記載の組合せ物。
(項目35)
前記H2O2を測定するための試薬をさらに含む、項目34に記載の組合せ物。
(項目36)
前記H2O2を測定するための前記試薬が、ペルオキシダーゼ、4−AAおよび/またはアニリン類似体を含む、項目35に記載の組合せ物。
(項目37)
前記酸化試薬が、NAD+またはNADP+の存在下で、前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を酸化して、NADHまたはNADPHを生成することができるアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼである、項目33に記載の組合せ物。
(項目38)
NAD+またはNADP+をさらに含む、項目37に記載の組合せ物。
(項目39)
前記NADHまたはNADPHを測定するための試薬をさらに含む、項目38に記載の組合せ物。
(項目40)
NADHまたはNADPHと、NADHまたはNADPHの存在下で前記アリールアルデヒド分子または不飽和脂肪族アルデヒド分子を還元することができるアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼとをさらに含む、項目34に記載の組合せ物。
(項目41)
前記H2O2を測定するための試薬をさらに含む、項目40に記載の組合せ物。
(項目42)
前記H2O2を測定するための前記試薬が、ペルオキシダーゼ、アンチピリン、フェノールおよび/またはアニリン類似体の少なくとも1つを含む、項目41に記載の組合せ物。
(項目43)
前記加水分解酵素基質が、β−グリコシダーゼ基質分子の少なくとも一部を含み、前記加水分解酵素が、β−グリコシダーゼまたはベータ−ガラクトシダーゼである、項目26に記載の組合せ物。
(項目44)
a)前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、酸素の存在下で酸化して、アリールアルデヒド分子または不飽和脂肪族アルデヒド分子およびH2O2を生成することができるアリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼと、
b)NADHまたはNADPHと、
c)該アリールアルデヒド分子または不飽和脂肪族アルデヒド分子を、NADHまたはNADPHの存在下で還元することができるアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼと、
をさらに含む、項目43に記載の組合せ物。
(項目45)
H2O2を測定するための試薬をさらに含む、項目44に記載の組合せ物。
(項目46)
前記加水分解酵素基質が、アルカリホスファターゼ基質分子の少なくとも一部を含み、前記加水分解酵素が、アルカリホスファターゼである、項目26に記載の組合せ物。
(項目47)
a)前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、酸素の存在下で酸化して、酸化されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子およびH2O2を生成することができるアリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼと、
b)NADHまたはNADPHと、
c)該酸化されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、NADHまたはNADPHの存在下で還元することができるアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼと、
をさらに含む、項目46に記載の組合せ物。
(項目48)
H2O2を測定するための少なくとも1つの試薬をさらに含む、項目47に記載の組合せ物。
(項目49)
前記組合せ物の成分が、キットに含まれる、項目26から48のいずれかに記載の組合せ物。
(項目50)
標的のためのアッセイ系、単離系および/または生成系に含まれる、項目26から49のいずれかに記載の組合せ物。
(項目51)
前記標的が、無機分子有機分子および/またはその複合体である、項目50に記載の組合せ物。
(項目52)
前記標的が、アミノ酸、ペプチドタンパク質ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、核酸、ビタミン、単糖、オリゴ糖、炭水化物、脂質およびその複合体からなる群から選択される有機分子である、項目51に記載の組合せ物。
(項目53)
前記系が、免疫アッセイ、タンパク質配列決定、核酸増幅ハイブリダイゼーションおよび/または配列決定のための系である、項目52に記載の組合せ物。
(項目54)
試料中の加水分解酵素の活性および/または量を評価する方法であって、
a)実施形態1から25のいずれかに記載の、式(I):





の構造を有する加水分解酵素基質を、
加水分解酵素を含有するか、または加水分解酵素を含有すると疑われる試料と、該加水分解酵素が該試料中に存在する場合には該基質を切断する条件下で接触させて、式(II)の構造を有するアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子および式(III)の構造を有する化合物





[式中、A、R、nおよびXは、項目1に定義されている通りである]
を生成するステップと、
b)該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量を評価して、該試料中の該加水分解酵素の活性および/または量を評価するステップとを含む、方法。
(項目55)
前記加水分解酵素が、エステラーゼ、ベータ−ガラクトシダーゼまたはグリコシダーゼである、項目54に記載の方法。
(項目56)
前記加水分解酵素が、アセチルエステラーゼ、アミノ酸エステラーゼ、カルボキシルエステラーゼ、ヌクレアーゼ、ホスホジエステラーゼ、リパーゼおよびホスファターゼからなる群から選択されるエステラーゼである、項目55に記載の方法。
(項目57)
前記加水分解酵素が、アルカリホスファターゼである、項目56に記載の方法。
(項目58)
前記加水分解酵素が、α−アミノ酸エステラーゼである、項目56に記載の方法。
(項目59)
前記加水分解酵素が、ベータ−ガラクトシダーゼである、項目55に記載の方法。
(項目60)
前記加水分解酵素が、β−グリコシダーゼである、項目55に記載の方法。
(項目61)
前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量を評価する前記ステップが、該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を酸化試薬で酸化させるステップを含む、項目54に記載の方法。
(項目62)
前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量が、酸素の存在下で、該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子をアリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼで酸化して、H2O2を生成し、該H2O2の存在および/または量を評価することによって評価される、項目61に記載の方法。
(項目63)
前記H2O2の存在および/または量が、該H2O2を、ペルオキシダーゼ、フェノール、アンチピリンおよび/またはアニリン類似体と接触させることによって評価される、項目62に記載の方法。
(項目64)
前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量が、NAD+またはNADP+の存在下で、該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子をアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼで酸化して、NADHまたはNADPHを生成し、該NAD+、NADP+、NADHまたはNADPHの存在および/または量を評価することによって評価される、項目54に記載の方法。
(項目65)
前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量が、
a)該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、酸素の存在下でアリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼで酸化して、アリールアルデヒド分子または不飽和脂肪族アルデヒド分子およびH2O2を生成することと、b)該アリールアルデヒド分子または不飽和脂肪族アルデヒド分子を、NADHまたはNADPHの存在下でアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼで還元して、該還元されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子が、酸素の存在下で該アリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼによって酸化されて、追加のアリールアルデヒド分子または不飽和脂肪族アルデヒド分子およびH2O2を生成する反応サイクルを形成することと、
c)該H2O2の存在および/もしくは量、またはNADH、NADPH、NAD+もしくはNADP+の量を評価することと
によって評価される、項目54に記載の方法。
(項目66)
前記H2O2の存在および/または量が、該H2O2を、ペルオキシダーゼ、アンチピリン、フェノールおよび/またはアニリン類似体と接触させることによって評価される、項目65に記載の方法。
(項目67)
前記加水分解酵素基質が、β−グリコシダーゼ基質分子の少なくとも一部を含み、前記加水分解酵素が、β−グリコシダーゼまたはベータ−ガラクトシダーゼである、項目54に記載の方法。
(項目68)
前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量を評価する前記ステップが、該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を酸化試薬で酸化させるステップを含む、項目67に記載の方法。
(項目69)
前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量が、該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、酸素の存在下でアリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼで酸化して、酸化されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子およびH2O2を生成し、該H2O2の存在および/または量を評価することによって評価される、項目67に記載の方法。
(項目70)
前記H2O2の存在および/または量が、該H2O2を、ペルオキシダーゼ、4−AAおよび/またはアニリン類似体と接触させることによって評価される、項目69に記載の方法。
(項目71)
前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量が、該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、NAD+またはNADP+の存在下でアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼで酸化して、NADHまたはNADPHを生成し、該NAD+、NADP+、NADHまたはNADPHの存在および/または量を評価することによって評価される、項目67に記載の方法。
(項目72)
前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量が、
a)該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、酸素の存在下でアリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼで酸化して、酸化されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子およびH2O2を生成することと、
b)該酸化されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、NADHまたはNADPHの存在下でアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼで還元して、該還元されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子が、酸素の存在下で該アリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼによって酸化されて、追加の酸化されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子およびH2O2を生成する反応サイクルを形成することと、c)該H2O2の存在および/または量を評価することと
によって評価される、項目67に記載の方法。
(項目73)
前記H2O2の存在および/または量が、該H2O2を、ペルオキシダーゼ、フェノール、アンチピリンおよび/またはアニリン類似体と接触させることによって評価される、項目72に記載の方法。
(項目74)
前記加水分解酵素基質が、アルカリホスファターゼ基質分子の少なくとも一部を含み、前記加水分解酵素が、アルカリホスファターゼである、項目54に記載の方法。
(項目75)
前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量を評価する前記ステップが、該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を酸化試薬で酸化させるステップを含む、項目74に記載の方法。
(項目76)
前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量が、該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、酸素の存在下でアリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼで酸化して、酸化されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子およびH2O2を生成し、該H2O2の存在および/または量を評価することによって評価される、項目74に記載の方法。
(項目77)
前記H2O2の存在および/または量が、該H2O2を、ペルオキシダーゼ、フェノール、アンチピリンおよび/またはアニリン類似体と接触させることによって評価される、項目76に記載の方法。
(項目78)
前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量が、該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、NAD+またはNADP+の存在下でアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼで酸化して、NADHまたはNADPHを生成し、該NAD+、NADP+、NADHまたはNADPHの存在および/または量を評価することによって評価される、項目74に記載の方法。
(項目79)
前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量が、
a)該アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、酸素の存在下でアリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼで酸化して、酸化されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子およびH2O2を生成することと、
b)該酸化されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、NADHまたはNADPHの存在下でアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼで還元して、該還元されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子が、酸素の存在下で該アリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼによって酸化されて、追加の酸化されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子およびH2O2を生成する反応サイクルを形成することと、c)該H2O2の存在および/または量を評価することと
によって評価される、項目74に記載の方法。
(項目80)
前記H2O2の存在および/または量が、該H2O2を、ペルオキシダーゼ、フェノール、アンチピリンおよび/またはアニリン類似体と接触させることによって評価される、項目79に記載の方法。
(項目81)
標的のアッセイ、単離および/または生成の一部として実施される、項目54から80のいずれかに記載の方法。
(項目82)
前記標的が、無機分子、有機分子および/またはその複合体である、項目81に記載の方法。
(項目83)
前記有機分子が、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、核酸、ビタミン、単糖、オリゴ糖、炭水化物、脂質およびその複合体からなる群から選択される、項目82に記載の方法。
(項目84)
免疫アッセイ、タンパク質配列決定、核酸増幅、ハイブリダイゼーションまたは配列決定の一部として実施される、項目82に記載の方法。
(項目85)
RNAまたはDNAの配列決定をモニタするために使用される、項目84に記載の方法。
(項目86)
前記加水分解酵素が、アルカリホスファターゼである、項目85に記載の方法。

0021

本発明の特定の実施形態のより詳細な記載を、以下に提示して、本発明の範囲および操作を例示する。

図面の簡単な説明

0022

図1.1は、ベータ−ガラクトシダーゼと反応してベンジルアルコールを放出し、次いでそれが、アリールアルコールオキシダーゼおよび酸素によって酸化されてベンズアルデヒドおよび過酸化水素になる、ベンジル置換ガラクトースを有する本発明の酵素基質の反応を図示している。
図1.2は、ベータ−ガラクトシダーゼによって加水分解されてアリルアルコールを放出し、続いてそのアリルアルコールが酸化されて、アルデヒドおよび過酸化水素になる、オレフィン含有ガラクトシド(galactosidic)酵素基質を図示している。
図2は、ベータ−ガラクトシダーゼによって加水分解されてベンジルアルコールを形成し、続いてそのベンジルアルコールが追加の酵素(アリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼ)によって酸化される、ベンジルガラクトシド酵素基質を図示している。酵素による酸化は、補因子であるNAD+またはNADP+を使用し、それらは酸化ステップによって還元されてNADHまたはNADPHを形成する。
図3は、本発明の加水分解酵素基質に作用する加水分解酵素によって生成されるベンジルアルコールを酸化させてベンズアルデヒドおよび過酸化水素を形成するためのアリールアルコールオキシダーゼおよび酸素の使用、続いて、そのベンズアルデヒドを還元してベンジルアルコールに戻すことを図示している。還元は、NADHまたはNADPHおよびアルコールデヒドロゲナーゼを使用して、NAD+またはNADP+を生成する。
図4は、アルカリホスファターゼによって加水分解されてホスフェートおよびベンジルアルコールを生成する加水分解酵素基質としてのリン酸ベンジルエステルを図示している。次いで、そのベンジルアルコールは、アリールアルコールオキシダーゼおよび酸素によって酸化されてベンズアルデヒドおよび過酸化水素を生成し;その際、反応速度を測定して、存在するアルカリホスファターゼの量を検出および/または定量化するために、過酸化水素形成をモニタすることができる。
図5は、アセチルエステラーゼのための加水分解酵素基質として作用し、ベンジルアルコールを放出し、次いでそれがアリールアルコールオキシダーゼなどの追加の酵素および酸素によって酸化される、ベンジルエステルを図示している。反応生成物はベンズアルデヒドおよび過酸化水素を包含し、それらは当分野で公知の方法によって測定することができる。
図6は、アルファ−アミノ酸エステラーゼのための加水分解酵素基質として作用するアルファ−アミノ酸のベンジルエステルを図示している。その酵素反応はベンジルアルコールを放出し、次いでそれが、アリールアルコールオキシダーゼなどの追加の酵素および酸素によって酸化される。反応生成物はベンズアルデヒドおよび過酸化水素を包含し、それらは当分野で公知の方法によって測定することができる。
図7は、カルボキシルエステラーゼのための加水分解酵素基質として作用し、ベンジルアルコールを放出し、次いでそれがアリールアルコールオキシダーゼなどの追加の酵素および酸素によって酸化される、ベンジルエステルを図示している。反応生成物はベンズアルデヒドおよび過酸化水素を包含し、それらは当分野で公知の方法によって測定することができる。
図8は、図1に示されている通りのベータ−ガラクトシダーゼ基質を図示しており、かつ図1で生成されるベンズアルデヒドを還元してサイクリング酵素系を得るために、還元酵素(アリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼ)を使用するオプションを図示している。還元ステップは、ベンジルアルコールを再生し、酸化補因子(NAD+またはNADP+)を生成するが、その際、還元補因子消費速度または酸化補因子の形成速度をモニタして、存在するベータ−ガラクトシダーゼの量を測定することができる。別法では、またはそれに加えて、図8に示されている通り、Trinder反応を使用して、生成された過酸化水素を測定して、存在するベータ−ガラクトシダーゼの量を決定することができる。
図9は、アルカリホスファターゼと反応してホスフェートおよびベンジルアルコールを生成する、加水分解酵素基質としてのリン酸ベンジルエステルを図示している。次いで、図4に示されている通り、ベンジルアルコールはアリールアルコールオキシダーゼおよび酸素によって酸化されてベンズアルデヒドおよび過酸化水素を生成する。図9はさらに、ベンズアルデヒドを還元してサイクリング酵素系を得るための還元酵素(アリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼ)の使用を図示している。還元ステップは、ベンジルアルコールを再生し、酸化補因子(NAD+またはNADP+)を生成するが、その際、還元補因子の消費速度または酸化補因子の形成速度をモニタして、存在するアルカリホスファターゼの量を測定することができる。別法では、またはそれに加えて、図8に示されている通り、Trinder反応を使用して、生成された過酸化水素を測定し、存在するアルカリホスファターゼの量を決定することができる。
図10は、例示的なAAO/AADサイクリング系を用いてのアリールアルコールの検出を図示している。
図11は、例示的なAAO/AADサイクリング系を用いてのアルカリホスファターゼの検出を図示している。

0023

本発明は、高度に有効な酵素活性検出系用の加水分解酵素のための基質を提供する。該基質は、対象の加水分解酵素によって基質が特異的に認識され得るようにし、かつ加水分解酵素のための基質の一部として機能し得る認識部分を包含する。認識部分は、加水分解酵素の作用によって切断され得る分子断片に共有結合している。これらの基質の適切な例は、図1〜9に図示されている。

0024

開示を明瞭にするためであって、限定ではないが、本発明の詳細な記載を、下記のサブセクションに分割する。

0025

A.定義
別段に定義されていない限り、本明細書で使用されている技術用語および科学用語はすべて、本発明が属する分野の当業者によって共通して理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で参照される特許、出願、公開出願および他の刊行物はすべて、その全体が参照によって組み込まれる。このセクションに示されている定義が、参照によって本明細書に組み込まれる特許、出願、公開出願および他の刊行物に示されている定義に反するか、またはその他の点で矛盾する場合には、このセクションに示されている定義が、参照によって本明細書に組み込まれる定義よりも優位である。

0026

本明細書で使用される場合、「a」または「an」は、「少なくとも1個(種)」または「1個(種)または複数」を意味する。

0027

本明細書で使用される場合、「試料」は、分析物アッセイが望ましい分析物を含有し得る任意のものを指す。試料は、生物学的流体または生物学的組織などの生体試料であってよい。生物学的流体の例には、尿、血液、血漿血清唾液精液、便、脳脊髄液涙液粘液羊水などが包含される。生物学的組織は、結合組織上皮組織筋肉組織および神経組織を包含するヒト、動物、植物、細菌、真菌またはウイルス構造物構造材料のうちの1つを形成する、その細胞間物質と一緒になっている細胞、通常は特定の種類の細胞の凝集物である。生物学的組織の例には他にも、臓器腫瘍リンパ節動脈および個々の細胞(複数可)が包含される。

0028

本明細書で使用される場合、「血液試料」は、全血試料または全血試料に由来する血漿もしくは血清の画分を指す。好ましくは、血液試料は、全血または全血に由来する血漿もしくは血清の画分などのヒト血液試料を指す。他にも好ましくは、ヘモグロビン分子からの酸化的干渉を排除するか、または有意に低減するために、アッセイの前に、実質的にすべてのヘモグロビン(すなわち、赤血球)を除去することによって、血液試料を前処理する。

0029

本明細書で使用される場合、「全血」という用語は、分画されておらず、細胞成分および流体成分の両方を含有する血液試料を指す。本明細書で使用される場合、「全血」は、新たに採血され凝固する前に試験される血液か、またはバキュテナー内に採血されていてよく、リチウムヘパリンEDTAなどの抗凝固剤を含有してよいか、または1種もしくは複数の他の標準的な臨床薬(clinical agent)が常套的な臨床試験過程において加えられていてよい慣用の方法で採血された血液試料を指す。

0030

本明細書で使用される場合、「実質的にすべてのヘモグロビンが除去されている」という語句は、試料中のすべてのヘモグロビン含有赤血球のうちの好ましくは少なくとも約50%、60%または70%、より好ましくは、少なくとも約80%、90%または95%、かつ最も好ましくは、少なくとも約96%、97%、98%、99または100%が除去されて、ヘモグロビンからの酸化的干渉が排除されているか、または有意に低減されている血液試料を指す。

0031

本明細書で使用される場合、「血漿」という用語は、全血の流動性非細胞成分を指す。使用される分離方法に応じて、血漿は細胞成分を完全に含まないことがあり得るか、または様々な量の血小板および/もしくは少量の他の細胞成分を含有することがあり得る。血漿はフィブリノーゲンなどの様々な凝固因子を包含するので、「血漿」という用語は、下記で示されている通りの「血清」とは区別される。

0032

本明細書で使用される場合、「血清」という用語は、全ヒト血清などの全哺乳動物血清を指す。さらに本明細書で使用される場合、「血清」は、凝固因子(例えば、フィブリノーゲン)が除去されている血漿を指す。

0033

本明細書で使用される場合、「流体」という用語は、流動し得る任意の組成物を指す。したがって流体は、半固体ペースト溶液水性混合物ゲルローションクリームおよび他のそのような組成物の形態である組成物を包含する。

0034

本明細書で使用される場合、「疾患」または「障害」という用語は、例えば、感染または遺伝的欠陥から生じていて、同定可能な症状によって特徴付けられる生体における病理学的状態を指す。

0035

本明細書で使用される場合、「接触させること」は、2種以上の成分を一緒にすることを意味する。「接触させること」は、流体または半流体混合物中ですべての成分を混合することによって達成され得る。「接触させること」はまた、1種または複数の成分を1種または複数の他の成分と、固体組織切片または基質などの固体表面上で接触させるときにも達成され得る。

0036

本明細書で使用される場合、「色素形成基質」という用語は、特定の酵素反応に、反応のドナーまたはアクセプターのいずれかとして関与することができ、かつ反応の間に色を変化させる化学的組成物を指す。例えば、ミエロペルオキシダーゼは、ドナー分子から2個の水素原子借用することによって、過酸化水素を水に変換する。ドナー分子が色素形成基質であるとき、色素形成基質の酸化は、基質を検出可能な色へと変化させる。例えば、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)は、還元状態では無色であるが、酸化状態では青色またはジアミン状態では黄色である。

0037

本明細書で使用される場合、「非色素形成補助基質」という用語は、色素形成基質として同じ酵素反応に関与するが、反応の間に色を変化させない化学的組成物を指す。上記の例では、水および過酸化水素は両方とも無色であるので、過酸化水素は、非色素形成補助基質である。

0038

本明細書で使用される場合、「比較すること」という用語は一般に、2つ以上の値の間での類似性または差異を表すために調査することを意味する。好ましくは、「比較すること」は、例えば、一方の値から他方の値を引くこと、2つの値の比を計算すること、他方の値に対する一方の値のパーセンテージを計算することなどの定量比較、またはこれらの種類の計算を組み合わせて、単一の数を生成することを指す。本明細書で使用される場合、「比較すること」はさらに、ヒトが成した比較、コンピューターまたは他のプロセッサーが成した比較およびコンピューターまたは他のプロセッサーと組んでヒトが成した比較を指す。

0039

本明細書で使用される場合、用語「アルキル」、「アルケニル」および「アルキニル」は、別段指定されない限り、それらが置換されていない場合にはCおよびHだけを含有する、直鎖、分岐鎖および環式一価ヒドロカルビルラジカル、ならびにこれらの組合せを含む。その例には、メチルエチルイソブチルシクロヘキシルシクロペンチルエチル、2−プロペニル、3−ブチニル等が含まれる。本明細書では、このようなそれぞれの基において炭素原子の総数が記載されていることがあり、例えば基が最大10個の炭素原子を含有することができる場合、その基は、1−10C、またはC1−C10もしくはC1−10と表すことができる。ヘテロ原子(例えば、一般にN、OおよびS)が、例えば、ヘテロアルキル基におけるように炭素原子を置き換えることができる場合、基を説明する数は、例えばC1−C6と記載されていようとも、その基の炭素原子の数と、記載されている環または鎖の炭素原子を置き換えるものとして含まれるこのようなヘテロ原子の数の合計を表す。

0040

一般に、本発明のアルキル置換基、アルケニル置換基およびアルキニル置換基は、1−10C(アルキル)、または2−10C(アルケニルまたはアルキニル)を含有する。好ましくは、それらは1−8C(アルキル)、または2−8C(アルケニルまたはアルキニル)を含有する。ときに、それらは1−4C(アルキル)、または2−4C(アルケニルまたはアルキニル)を含有する。単一の基は、複数のタイプの多重結合、または複数の多重結合を含むことができる。このような基は、それらが少なくとも1つの炭素炭素二重結合を含有する場合には、用語「アルケニル」の定義に含まれ、それらが少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有する場合には、用語「アルキニル」に含まれる。

0041

用語「1−アルケン」および「1−アルキン」は、本明細書で使用される場合、アルケンまたはアルキン部分の隣接する炭素原子に二重結合または三重結合している炭素原子を介して、記載されている基本分子(base molecule)にそれぞれ付着しているアルケンまたはアルキンを指す。

0042

アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は、置換が化学的に理にかなう範囲内でしばしば置換されている。典型的な置換基には、それに限定されるものではないが、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR、=NR、OR、NR2、SR、SO2R、SO2NR2、NRSO2R、NRCONR2、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR2、OOCR、CORおよびNO2が含まれ、ここで、各Rは、独立に、H、C1−C8アルキル、C2−C8ヘテロアルキル、C3−C8ヘテロシクリル、C4−C10ヘテロシクリルアルキル(heterocyclyclalkyl)、C1−C8アシル、C2−C8ヘテロアシル、C2−C8アルケニル、C2−C8ヘテロアルケニル、C2−C8アルキニル、C2−C8ヘテロアルキニル、C6−C10アリールまたはC5−C10ヘテロアリールであり、各Rは、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’2、SR’、SO2R’、SO2NR’2、NR’SO2R’、NR’CONR’2、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’2、OOCR’、COR’およびNO2で必要に応じて置換されており、ここで、各R’は、独立に、Hであるか、またはC1−C8アルキル、C2−C8ヘテロアルキル、C3−C8ヘテロシクリル、C4−C10ヘテロシクリルアルキル、C1−C8アシル、C2−C8ヘテロアシル、C6−C10アリールおよびC5−C10ヘテロアリールから選択される非置換基である。アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基はまた、C1−C8アシル、C2−C8ヘテロアシル、C6−C10アリールまたはC5−C10ヘテロアリールによって置換されていてもよく、これらのそれぞれは、特定の基に適した置換基によって置換されていてもよい。置換基が、同じまたは隣接する原子に2つのR基またはR’基を含有する場合(例えば、−NR2または−NR−C(O)R)、その2つのR基またはR’基は、必要に応じてそれらが付着している置換基の原子と一緒になって、5〜8個の環員を有する環を形成することができ、その環は、RまたはR’自体に許容される通り置換されていてもよく、追加のヘテロ原子(N、OまたはS)を環員として含有することができる。

0043

「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルケニル」および「ヘテロアルキニル」等は、対応するヒドロカルビル(アルキル、アルケニルおよびアルキニル)基と同様に定義されるが、「ヘテロ」という用語は、骨格残基の中に1〜3個のO、SもしくはNヘテロ原子またはその組合せを含有する基を指す。したがって、対応するアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基の少なくとも1つの炭素原子が、特定のヘテロ原子の1つによって置き換えられると、ヘテロアルキル基、ヘテロアルケニル基またはヘテロアルキニル基が形成される。アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基のヘテロ形態の典型的な好ましい大きさは、一般に、対応するヒドロカルビル基と同じであり、ヘテロ形態に存在し得る置換基は、ヒドロカルビル基について上に記載した置換基と同じである。化学的安定性の理由で、このような基は、オキソ基ニトロ基またはスルホニル基のようにNまたはSに存在する場合を除き、別段特定されない限り、2個を超える連続するヘテロ原子は含まないことも理解されたい。

0044

「アルキル」は、本明細書で使用される場合、シクロアルキル基およびシクロアルキルアルキル基を含むが、用語「シクロアルキル」は、本明細書では環の炭素原子を介して接続されている炭素環式非芳香族基を具体的に記載するために使用することができ、「シクロアルキルアルキル」は、アルキルリンカーを介して分子に接続されている炭素環式非芳香族基を記載するために使用することができる。同様に、「ヘテロシクリル」(またはそれに相当する用語「ヘテロシクロアルキル」)は、少なくとも1つのヘテロ原子を環員として含有し、CまたはNであってよい環原子を介して分子に接続されている非芳香族環式基を記載するために使用することができ、「ヘテロシクリルアルキル」は、リンカーを介して別の分子に接続されているこのような基を記載するために使用することができる。シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基に適した大きさおよび置換基は、アルキル基について上に記載したものと同じである。本明細書で使用される場合、これらの用語は、環が芳香族でない限り、1つまたは2つの二重結合を含有する環も含む。

0045

本明細書で使用される場合、「アシル」は、カルボニル炭素原子の2つの利用可能な原子価位置の1つに付着しているアルキルラジカルアルケニルラジカル、アルキニルラジカル、アリールラジカルまたはアリールアルキルラジカルを含む基を包含し、ヘテロアシルは、カルボニル炭素以外の少なくとも1つの炭素が、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子によって置き換えられている、対応する基を指す。したがって、ヘテロアシルは、例えば−C(=O)ORおよび−C(=O)NR2、ならびに−C(=O)−ヘテロアリールを含む。

0046

アシル基およびヘテロアシル基は、それらがカルボニル炭素原子の空いている原子価(open valence)を介して付着する任意の基または分子に結合している。一般に、アシル基およびヘテロアシル基は、ホルミル基アセチル基、ピバロイル基およびベンゾイル基を含むC1−C8アシル基、ならびにメトキシアセチル、エトキシカルボニルおよび4−ピリジノイルを含むC2−C8ヘテロアシル基である。ヒドロカルビル基、アリール基およびこのような基のヘテロ形態はアシル基またはヘテロアシル基を含み、それらはアシル基またはヘテロアシル基の対応する成分のそれぞれに一般に適した置換基として本明細書に記載されている置換基で置換され得る。

0047

「芳香族」部分または「アリール」部分は、芳香族性の周知の特徴を有する、単環式部分または縮合二環式部分を指し、その例には、フェニルおよびナフチルが含まれる。同様に、「複素芳香族」および「ヘテロアリール」は、O、SおよびNから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を環員として含有する、C5−C6単環式環系またはC8−C10縮合二環式環系を指す。ヘテロ原子が含まれることにより、5員環ならびに6員環において芳香族性が可能になる。典型的な複素芳香族系には、単環式C5−C6芳香族基、例えばピリジルピリミジルピラジニルチエニルフラニルピロリル、ピラゾリルチアゾリルオキサゾリルおよびイミダゾリル、ならびにこれらの単環式基の1つを、フェニル環または複素芳香族単環式基のいずれかと縮合させてC8−C10二環式基を形成することによって形成される縮合二環式部分、例えばインドリルベンズイミダゾリルインダゾリルベンゾトリアゾリル、イソキノリルキノリルベンゾチアゾリルベンゾフラニル、ピラゾロピリジル、キナゾリニルキノキサリニルシンノリニル等が含まれる。環系への電子分布の観点から芳香族性の特徴を有する任意の単環式系または縮合環二環式系が、この定義に含まれる。この定義はまた、分子の残りに少なくとも直接付着している環が芳香族性の特徴を有する二環式基を含む。一般に、環系は、5〜12個の環員原子を含有する。好ましくは、単環式ヘテロアリールは、5個または6個の環員を含有し、二環式ヘテロアリールは、8、9または10個の環員を含有する。

0048

アリール部分およびヘテロアリール部分は、C1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C5−C12アリール、C1−C8アシルおよびこれらのヘテロ形態を含む様々な置換基で置換されていてもよく、これら自体、それぞれがさらに置換され得る。アリール部分およびヘテロアリール部分の他の置換基には、ハロ、OR、NR2、SR、SO2R、SO2NR2、NRSO2R、NRCONR2、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR2、OOCR、CORおよびNO2が含まれ、ここで、各Rは、独立に、H、C1−C8アルキル、C2−C8ヘテロアルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8ヘテロアルケニル、C2−C8アルキニル、C2−C8ヘテロアルキニル、C3−C8ヘテロシクリル、C4−C10ヘテロシクリルアルキル、C6−C10アリール、C5−C10ヘテロアリール、C7−C12アリールアルキルまたはC6−C12ヘテロアリールアルキルであり、各Rは、アルキル基について上に記載した通り、必要に応じて置換されている。置換基が、同じまたは隣接する原子に2つのR基またはR’基を含有する場合(例えば、−NR2または−NR−C(O)R)、その2つのR基またはR’基は、必要に応じてそれらが付着している置換基の原子と一緒になって、5〜8個の環員を有する環を形成することができ、その環は、RまたはR’自体に許容される通り置換され得、追加のヘテロ原子(N、OまたはS)を環員として含有することができる。アリール基またはヘテロアリール基上の置換基は、当然のことながら、このような置換基のそれぞれのタイプに適するまたは置換基の各成分に適する基として本明細書に記載されている基でさらに置換されていてもよい。したがって、例えばアリールアルキル置換基は、アリール部分上で、アリール基に典型的な置換基として本明細書に記載されている置換基で置換されていてもよく、アルキル部分上で、アルキル基に典型的なまたは適した置換基として本明細書に記載されている置換基でさらに置換されていてもよい。

0049

同様に、「アリールアルキル」および「ヘテロアリールアルキル」は、置換または非置換の、飽和または不飽和の、環式または非環式のリンカーを含む、アルキレンなどの連結基を介して付着点に結合している芳香族環系および複素芳香族環系を指す。一般に、リンカーは、C1−C8アルキルまたはそのヘテロ形態である。これらのリンカーは、カルボニル基を含むこともでき、したがってそのことにより、リンカーは、アシル部分またはヘテロアシル部分として置換基を提供することができる。アリールアルキル基またはヘテロアリールアルキル基アリール環またはヘテロアリール環は、アリール基について上に記載したものと同じ置換基で置換されていてもよい。好ましくは、アリールアルキル基は、アリール基について上記で定義した基で必要に応じて置換されているフェニル環、および非置換であるか、または1つもしくは2つのC1−C4アルキル基もしくはヘテロアルキル基で置換されているC1−C4アルキレンを含み、この場合、アルキル基またはヘテロアルキル基は、必要に応じて環化して、シクロプロパンジオキソランまたはオキサシクロペンタンなどの環を形成することができる。同様に、ヘテロアリールアルキル基は、好ましくは、アリール基に、典型的な置換基として上に記載した基で必要に応じて置換されているC5−C6単環式ヘテロアリール基、および非置換であるか、または1つもしくは2つのC1−C4アルキル基もしくはヘテロアルキル基で置換されているC1−C4アルキレンを含み、あるいは、必要に応じて置換されているフェニル環またはC5−C6単環式ヘテロアリール、および非置換であるか、1つまたは2つのC1−C4アルキル基またはヘテロアルキル基で置換されているC1−C4ヘテロアルキレンを含み、この場合、アルキル基またはヘテロアルキル基は、必要に応じて環化して、シクロプロパン、ジオキソランまたはオキサシクロペンタンなどの環を形成することができる。

0050

アリールアルキル基またはヘテロアリールアルキル基が、必要に応じて置換されているものとして記載されている場合、その置換基は、基のアルキル部分もしくはヘテロアルキル部分、またはアリール部分もしくはヘテロアリール部分のいずれかにあってよい。アルキル部分またはヘテロアルキル部分に必要に応じて存在する置換基は、一般にアルキル基について上記で記載した置換基と同じであり、アリール部分またはヘテロアリール部分に必要に応じて存在する置換基は、一般にアリール基について上に記載した置換基と同じである。

0051

「アリールアルキル」基は、本明細書で使用される場合、それらが非置換である場合にはヒドロカルビル基であり、環およびアルキレンまたは同様のリンカーの炭素原子の総数によって記載される。したがって、ベンジル基は、C7−アリールアルキル基であり、フェニルエチルは、C8−アリールアルキルである。

0052

上記の「ヘテロアリールアルキル」は、連結基を介して付着しているアリール基を含む部分を指し、アリール部分の少なくとも1つの環原子または連結基の1つの原子が、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子であるという点で、「アリールアルキル」とは異なっている。ヘテロアリールアルキル基は、本明細書では、組み合わされる環およびリンカーの原子の総数に従って記載され、それらはヘテロアルキルリンカーを介して連結しているアリール基、アルキレンなどのヒドロカルビルリンカーを介して連結しているヘテロアリール基、およびヘテロアルキルリンカーを介して連結しているヘテロアリール基を含む。したがって、例えばC7−ヘテロアリールアルキルには、ピリジルメチルフェノキシおよびN−ピロリルメトキシが含まれることになる。

0053

「アルキレン」は、本明細書で使用される場合、二価のヒドロカルビル基を指し、それが二価であるため、2つの他の基を一緒になって連結することができる。一般にアルキレンは、−(CH2)n−(nは1〜8であり、好ましくは、nは1〜4である)を指し、特定されている場合であっても、アルキレンは、他の基によって置換され得、他の長さであってもよく、空いている原子価は、鎖の反対端にある必要はない。したがって、−CH(Me)−および−C(Me)2−も、アルキレンと呼ぶことができ、シクロプロパン−1,1−ジイルなどの環式基も同様にアルキレンと呼ぶことができる。アルキレン基が置換されている場合、その置換基には、本明細書に記載されているアルキル基に一般に存在する置換基が含まれる。

0054

一般に、置換基に含有されている任意のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキレン基、アシル基、またはアリール基もしくはアリールアルキル基、またはこれらの基の1つの任意のヘテロ形態は、それ自体が追加の置換基によって必要に応じて置換されていてもよい。これらの置換基の性質は、その置換基が別段記載されていない場合には、一次置換基自体に関して列挙した性質と同様である。したがって、例えばR7の一実施形態が、必要に応じて置換されているアルキルである場合、このアルキルは、置換が化学的に意味をなし、アルキル自体に提供される大きさの限界を損なわない場合には、R7の実施形態として列挙されている残りの置換基によって必要に応じて置換されていてもよく、例えば、アルキルまたはアルケニルによって置換されているアルキルは、これらの実施形態の炭素原子の上限を単に拡大することになり、含まれない。しかし、アリール、アミノ、アルコキシ、=O等によって置換されているアルキルは、本発明の範囲に含まれることになり、これらの置換基の原子は、記載されているアルキル、アルケニル等の基を説明するために使用される数には算入されない。置換基の数が特定されていない場合、このようなそれぞれのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基またはアリール基は、その利用可能な原子価に従っていくつかの置換基で置換されていてもよく、特にこれらの基のいずれかは、例えばその利用可能な原子価のいずれかまたはすべてにおいて、フッ素原子で置換されていてもよい。

0055

「ヘテロ形態」は、本明細書で使用される場合、指定の炭素環式基の少なくとも1つの炭素原子が、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子によって置き換えられている、アルキル、アリールまたはアシルなどの基の誘導体を指す。したがって、アルキル、アルケニル、アルキニル、アシル、アリールおよびアリールアルキルのヘテロ形態は、それぞれヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアシル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルである。オキソ基がNまたはSに付着してニトロ基またはスルホニル基を形成している場合を除き、普通は2個以下のN、OまたはS原子が逐次的に接続することを理解されたい。

0056

「必要に応じて置換されている」は、本明細書で使用される場合、記載されている1つもしくは複数の特定の基が、非水素置換基を有していなくてもよく、またはその1つもしくは複数の基が、1つもしくは複数の非水素置換基を有していてもよいことを示す。別段特定されない限り、存在し得るこのような置換基の総数は、記載されている基の非置換形態に存在するH原子の数に等しい。カルボニル酸素(=O)などの任意選択の置換基が二重結合を介して付着している場合、その基は、2つの利用可能な原子価を占め、したがって、含まれ得る置換基の総数は、利用可能な原子価の数に従って減少する。

0057

「ハロ」は、本明細書で使用される場合、フルオロクロロ、ブロモおよびヨードを含む。フルオロおよびクロロが、しばしば好ましい。

0058

「アミノ」は、本明細書で使用される場合、NH2を指すが、アミノが「置換されている」または「必要に応じて置換されている」と記載されている場合には、用語アミノはNR’R’’を含み、ここで、各R’およびR’’は、独立に、H、またはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アリール基もしくはアリールアルキル基、またはこれらの基の1つのヘテロ形態であり、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アリール基もしくはアリールアルキル基、またはこれらの基の1つのヘテロ形態のそれぞれは、対応する基に適した置換基として本明細書に記載されている置換基で必要に応じて置換されている。この用語はまた、R’およびR’’が一緒になって連結して3〜8員環を形成する形態を含み、この3〜8員環は、飽和、不飽和もしくは芳香族であってよく、N、OおよびSから独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を環員として含有しており、アルキル基に適している置換基として記載されている置換基で必要に応じて置換されており、またはNR’R’’が芳香族基である場合には、ヘテロアリール基に典型的な置換基として記載されている置換基で必要に応じて置換されている。

0059

「アミノ酸」は、本明細書で使用される場合、アミノ置換カルボン酸化合物を指す。典型例は、20種類の一般的なアルファ−アミノ酸、ならびにカルボン酸に対してベータまたはガンマ位にアミンを有するその類似体である。「アルファ−アミノ酸」は、本明細書で使用される場合、式HO2C−CH(NH2)−Raのアミノ酸を指す(Raは、必要に応じて置換されているC1−C6アルキル基、または必要に応じて置換されているアリール基もしくはアリールアルキル基、または必要に応じて置換されているヘテロアリール基もしくはヘテロアリールアルキル基である)。具体例には、グリシンアラニンバリンロイシンイソロイシンセリンスレオニンアスパラギン酸グルタミン酸グルタミンフェニルアラニンチロシントリプトファンリシンヒスチジンメチオニンシステインアルギニンアスパラギンおよびプロリンが含まれる。

0060

「糖」は、本明細書で使用される場合、一般に分岐または非分岐鎖の糖の、1つまたは複数の糖を含有する炭水化物部分を指す。糖は、一般に、式(CH2O)nを有する(nは、1〜1000または3〜50または5〜25などの整数である)。典型例は、グルコーススクロースデンプンおよびセルロースである。これらの糖は、単糖、二糖または多糖であってよい。用語「オリゴ糖」は、約3〜25個の糖基からなる、通常は非分岐鎖の糖を記載するために使用される。

0061

「加水分解酵素のための基質の認識成分」または「認識部分」は、加水分解酵素を酵素基質分子に結合させる、加水分解酵素のための天然基質の一部に十分に類似している、酵素基質分子の一部を指す。

0062

本明細書で使用される場合、「エステラーゼ」は、加水分解と呼ばれる水との化学反応において、エステルを酸とアルコールに分割する酵素を指す。基質特異性タンパク質構造および生物学的機能が異なる、広範な異なるエステラーゼが存在する。例示的なエステラーゼには、アセチルエステラーゼ、チオールエステルヒドロラーゼリン酸モノエステルヒドロラーゼ(またはホスホモノエステラーゼ)、ホスホジエステラーゼ、三リン酸モノエステルヒドロラーゼ、硫酸エステルヒドロラーゼ(スルファターゼ)、二リン酸モノエステルヒドロラーゼ、リン酸トリエステルヒドロラーゼ、エキソヌクレアーゼデオキシリボヌクレアーゼおよびリボヌクレアーゼ)およびエンドヌクレアーゼ(デオキシリボヌクレアーゼおよびリボヌクレアーゼ)が含まれる。保存的アミノ酸置換または機能的断片を有し、その活性を実質的に変えないエステラーゼを包含することを企図する。

0063

本明細書で使用される場合、「グリコシドヒドロラーゼ(グリコシダーゼとも呼ばれる)」は、グリコシド結合の加水分解を触媒して、より小さい糖を放出させる酵素を指す。グリコシドヒドロラーゼは、一般に、O−またはS−グリコシドの加水分解を触媒する酵素としてEC3.2.1に分類されている。グリコシドヒドロラーゼは、加水分解反応の立体化学的な結果に従って分類することもできる。したがって、グリコシドヒドロラーゼは、保持型または転化型の酵素のいずれかに分類することができる。グリコシドヒドロラーゼは、オリゴ糖/多糖鎖の(通常、非還元性の)末端または中間部のいずれで作用するかに応じて、それぞれエキソ作用型またはエンド作用型と分類することもできる。グリコシドヒドロラーゼは、配列または構造に基づく方法によって分類することもできる。例示的なグリコシドヒドロラーゼには、β−ガラクトシダーゼ(ベータ−galまたはβ−galとも呼ばれる)、グルコシダーゼキシラナーゼ(xylannase)、ラクターゼアミラーゼキチナーゼスクラーゼマルターゼノイラミニダーゼインベルターゼヒアルロニダーゼおよびリゾチームが含まれる。保存的アミノ酸置換または機能的断片を有し、その活性を実質的に変えないグリコシドヒドロラーゼを包含することを企図する。

0064

本明細書で使用される場合、「ホスファターゼ」は、リン酸モノエステルを、リン酸イオン遊離ヒドロキシル基を有する分子に加水分解することによって、その基質からリン酸基を除去する酵素を指す。ホスファターゼは、チロシン特異的ホスファターゼ、セリン/スレオニン特異的ホスファターゼ、二重特異性ホスファターゼ、ヒスチジン特異的ホスファターゼおよび脂質ホスファターゼなど、それらの基質特異性に基づいて細分することができる。例示的なホスファターゼには、アルカリホスファターゼ(ALP、ALKP)が含まれる。保存的アミノ酸置換または機能的断片を有し、その活性を実質的に変えないホスファターゼを包含することを企図する。

0065

本明細書で使用される場合、「アルコールオキシダーゼ」は、以下の化学反応を触媒する酵素を指す。

0066

この酵素クラスの組織名は、アルコール:酸素オキシドレダクターゼである。この酵素は、エタノールオキシダーゼとも呼ばれる。保存的アミノ酸置換または機能的断片を有し、その活性を実質的に変えないアルコールオキシダーゼを包含することを企図する。

0067

本明細書で使用される場合、「アリールアルコールオキシダーゼ」は、以下の化学反応を触媒する酵素を指す。

0068

この酵素クラスの組織名は、アリール−アルコール:酸素オキシドレダクターゼである。一般的な使用における他の名称には、ベラトリルアルコールオキシダーゼおよび芳香族アルコールオキシダーゼが含まれる。保存的アミノ酸置換または機能的断片を有し、その活性を実質的に変えないアリールアルコールオキシダーゼを包含することを企図する。

0069

本明細書で使用される場合、「アリールアルコールデヒドロゲナーゼ」は、以下の化学反応を触媒する酵素を指す。

0070

この酵素クラスの組織名は、アリール−アルコール:NAD+オキシドレダクターゼである。一般的な使用または例における他の名称には、p−ヒドロキシベンジルアルコールデヒドロゲナーゼ、ベンジルアルコールデヒドロゲナーゼおよびコニフェリルアルコールデヒドロゲナーゼが含まれる。保存的アミノ酸置換または機能的断片を有し、その活性を実質的に変えないアリールアルコールデヒドロゲナーゼを包含することを企図する。

0071

本明細書で使用される場合、「アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)」は、多くの生体に存在し、NAD+からNADHへの還元によってアルコールとアルデヒドまたはケトンの間の相互転換を容易にするデヒドロゲナーゼ酵素の群を指す。保存的アミノ酸置換または機能的断片を有し、その活性を実質的に変えないアルコールデヒドロゲナーゼを包含することを企図する。

0072

本明細書で使用される場合、用語「評価する」は、試料中に存在する分析物の量または濃度の絶対値を得、また試料中の分析物のレベルを示す指標比率百分率視覚値(visual value)または他の値を得るという意味で、定量的および定性的な決定を含むことを企図する。評価は、直接的であっても間接的であってもよく、実際に検出される化学種は、当然のことながら分析物自体である必要はなく、例えば、その誘導体またはいくつかのさらなる物質であってよい。

0073

本明細書で使用される場合、「結合試薬(または結合剤)」は、所望の親和性および/または特異性で標的または分析物に結合する任意の物質を指す。結合試薬の非限定的な例には、細胞、細胞器官、ウイルス、粒子微粒子、分子、またはその凝集体もしくは複合体、または分子の凝集体もしくは複合体が含まれる。

0074

本明細書で使用される場合、「抗体」には、完全ポリクローナルまたはモノクローナル抗体だけでなく、その断片(Fab、Fab’、F(ab’)2、Fvなど)、一本鎖(ScFv)、ダイアボディ抗体断片から形成された多重特異的抗体、その変異体抗体部分を含む融合タンパク質、および必要な特異性を有する抗原認識部位を含む免疫グロブリン分子の任意の他の改変配置が含まれる。抗体には、IgGIgAまたはIgM(またはそのサブクラス)などの任意のクラスの抗体、および必ずしも任意の特定のクラスではない抗体が含まれる。

0075

本明細書で使用される場合、用語「特異的に結合する」とは、結合試薬、例えば抗体が、定義された分析物または標的に優先的に結合するような特異性を指す。結合試薬または抗体が特定の分析物または標的を、他の潜在的標的の存在下で認識することは、このような結合の1つの特徴である。いくつかの実施形態では、分析物に特異的に結合する結合試薬は、試験される試料における他の1つまたは複数の干渉部分とは結合しない。

0076

本明細書で使用される場合、用語「結合しない(avoid binding)」は、特定の結合試薬、例えば抗体または抗体断片の特異性を指す。特定の部分とは結合しない結合試薬、抗体または抗体断片は、一般に、高い百分率の特定の部分が、このような結合試薬、抗体または抗体断片によっては結合されないという特異性を含む。この百分率は、一般に、特定の標的の検出を対象とする結合試薬または抗体を利用するアッセイに対する干渉部分との、許容される交差反応の百分率の範囲に含まれる。しばしば、本開示の結合試薬、抗体または抗体断片は、干渉部分の約90%超と結合しないが、百分率はそれよりも高い方が好ましく、また明確に検討されている。例えば、本開示の結合試薬、抗体または抗体断片は、干渉部分の約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%および約99%以上と結合しない。頻度は低いが、本開示の結合試薬、抗体または抗体断片は、干渉部分の約70%超、または約75%超、または約80%超、または約85%超と結合しない。

0077

本明細書で使用される場合、「哺乳動物」は、哺乳動物種クラスのいずれかを指す。用語「哺乳動物」は、本明細書で使用される場合、しばしばヒト、ヒト被験体またはヒト患者を指す。

0078

本明細書で使用される場合、用語「被験体」は、特定の種または試料のタイプに限定されない。例えば、用語「被験体」は、患者、しばしばヒト患者を指すことができる。しかし、この用語はヒトには限定されず、したがって様々な哺乳動物種を包含する。

0079

本明細書で使用される場合、核酸ハイブリダイゼーション反応の「厳密性」は、当業者によって容易に決定され得るものであり、一般に、プローブの長さ、洗浄温度および塩濃度に依存する経験的算出値である。一般に、プローブが長いほど、適切なアニーリングにはより高い温度が必要となり、プローブが短いほど、より低い温度が必要となる。ハイブリダイゼーションは、一般に、相補鎖がそれらの融解温度未満の環境に存在する場合、変性核酸配列の再アニーリング能に依存する。プローブとハイブリダイゼーション可能な配列との間の所望の相同性度合いが高いほど、使用できる相対温度は高くなる。結果として、相対温度が高いほど、反応条件がより厳密になる傾向があり、温度が低いほど厳密ではなくなる。ハイブリダイゼーション反応の厳密性の追加の詳細および説明については、Current Protocols in Molecular Biology(Ausubelら(編)、Wiley Interscience Publishers、1995年)、Molecular Cloning: A Laboratory Manual (J. Sambrook、E. Fritsch、T. Maniatis(編)、Cold Spring Harbor Laboratory Press、第2版、1989年)、Woodら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、82巻:1585〜1588頁(1985年)を参照されたい。

0080

本明細書で使用される場合、用語「単離された」は、材料がその元の環境から除去され、その天然状態から変化することを指す。例えば、単離されたポリペプチドは、キャリアカップリングすることができるが、そのポリペプチドは元の環境にはないので、まだ「単離された」ものであり得る。

0081

本明細書で使用される場合、「被験物質(または候補化合物)」は、標的に対する効果が本明細書で開示され、かつ/または特許請求されている方法によって決定される、化学的に定義された化合物(例えば、有機分子、無機分子、有機/無機分子、タンパク質、ペプチド、核酸、オリゴヌクレオチド、脂質、多糖、糖またはこれらの分子のハイブリッド、例えば糖タンパク質等)、または化合物の混合物(例えば、試験化合物ライブラリー天然抽出物または培養上清等)を指す。

0082

本明細書で使用される場合、ハイスループットスクリーニングHTS)は、疾患標的に対して、多様な化学構造の試料などの数多くの試料を試験して、「的中(hit)」を同定するプロセスを指す(例えば、Broachら、High throughput screening for drug discovery、Nature、384巻:14〜16頁(1996年)、Janzenら、High throughput screening as a discovery tool in the pharmaceutical industry、Lab Robotics Automation: 8261〜265頁(1996年)、Fernandes、P.B.、Letter from the society president、J. Biomol. Screening、2巻:1頁(1997年)、Burbaumら、New technologies for high−throughput screening、Curr. Opin. Chem. Biol.、1巻:72〜78頁(1997年)参照)。HTSの操作は、試料調製物、アッセイ手順、およびその後の大量のデータ処理対処するために、高度に自動化され、コンピューター化されている。

0083

本明細書で使用される場合、「植物」は、胚芽を生成し、葉緑体を含有し、セルロース細胞壁を有し、自発運動をしないことを特徴とする、植物界の様々な光合成的多細胞真核生物のいずれかを指す。

0084

本明細書で使用される場合、「動物」は、自発運動能非光合成性代謝、刺激に対する顕著な応答、増殖の制限、および固定した身体構造を特徴とする、動物界多細胞生物を指す。動物の非限定的な例には、ニワトリなどの脊椎動物、例えば、ならびにマウスラットウサギネコイヌブタ雌ウシ雄ウシヒツジヤギウマサルおよび他の非ヒト霊長類などの哺乳動物が含まれる。

0085

本明細書で使用される場合、「細菌」は、区画に分けられていない環状DNAおよび約70Sのリボソームを有する小さい原核生物(約1ミクロン線寸法)を指す。細菌のタンパク質合成は、真核生物のタンパク質合成とは異なる。多くの抗菌抗生物質は、細菌のタンパク質合成を妨害するが、感染宿主には影響を及ぼさない。

0086

本明細書で使用される場合、「真正細菌」は、古細菌以外の細菌の主な細分を指す。ほとんどのグラム陽性細菌ラン藻マイコプラズマ腸内細菌シュードモナスおよび葉緑体は、真正細菌である。真正細菌の細胞膜は、エステル連結した脂質を含有しており、細胞壁(存在する場合)にはペプチドグリカンが存在する。真正細菌にはイントロン発見されていない。

0087

本明細書で使用される場合、「古細菌」は、真正細菌以外の細菌の主な細分を指す。古細菌には、高度好塩菌メタン生成菌および硫黄依存性高度好熱菌の3つの主な目がある。古細菌は、リボソーム構造、イントロンの所有(幾つかの場合)、および膜組成を含む他の特徴が、真正細菌とは異なっている。

0088

本明細書で使用される場合、「ウイルス」は、生存しているが非細胞の性質であり、DNAまたはRNAおよびタンパク質被膜からなる偏性細胞内寄生体を指す。ウイルスは、直径が約20〜約300nmの範囲である。I型ウイルス(ボルテモア分類)は、二本鎖DNAをそれらのゲノムとして有する。II型ウイルスは、一本鎖DNAをそれらのゲノムとして有する。III型ウイルスは、二本鎖RNAをそれらのゲノムとして有する。IV型ウイルスは、正の一本鎖RNAをそれらのゲノムとして有し、ゲノム自体がmRNAとして作用する。V型ウイルスは、負の一本鎖RNAをそれらのゲノムとして有し、mRNA合成の鋳型として使用する。VI型ウイルスは、正の一本鎖RNAゲノムを有するが、複製だけでなくmNRA合成においてもDNA中間体を用いる。ウイルスの大部分は、植物、動物および原核生物においてそれらが引き起こす疾患によって認識される。原核生物のウイルスは、バクテリオファージとして公知である。

0089

本明細書で使用される場合、「真菌」は、根、や葉がなしに不規則な塊で増殖し、光合成できる葉緑素や他の色素をもたない真核生物の門を指す。各生物体葉状体)は、単細胞性から糸状であり、グルカンまたはキチンまたはその両方を含有する細胞壁によって取り囲まれている分岐した体細胞構造(菌糸)を有し、真核を含有する。

0090

本明細書で使用される場合、NAD+は、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、またはアセチル−NAD+もしくはチオ−NAD+などの適切な誘導体を指す。NADHは、NAD+の還元形態、およびアセチル−NADHまたはチオ−NADHなどの適切な誘導体を指す。NADP+は、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート、またはアセチル−NADP+もしくはチオ−NADP+などの適切な誘導体を指す。NADPHは、NADP+の還元形態、およびアセチル−NADPHまたはチオ−NADPHなどの適切な誘導体を指す。

0091

B.加水分解酵素
酵素は、基質(複数可)に作用して生成物(複数可)を生じる触媒的タンパク質である。加水分解酵素またはヒドロラーゼは、水の付加により化学的結合の加水分解を触媒する酵素である。例えば、以下の反応:A−B+H2O→A−OH+B−Hを触媒する酵素が、ヒドロラーゼである。酵素学において、ヒドロラーゼは、一般に、酵素のEC番号による分類ではEC3と分類されている。保存アミノ的酸置換または機能的断片を有し、その活性を実質的に変えないヒドロラーゼを包含することを企図する。

0092

ヒドロラーゼは、それらが作用を及ぼす結合に基づいて、いくつかのサブクラスにさらに分類することができる。例えば、EC3.1.:エステル結合(エステラーゼ、ヌクレアーゼ、ホスホジエステラーゼ、リパーゼ、ホスファターゼ)、EC3.2.:糖(グリコシドヒドロラーゼ)、EC3.3.:エーテル結合、EC3.5.:ペプチド結合以外の炭素−窒素結合、EC.3.6.:酸無水物ヘリカーゼおよびGTPaseを含む酸無水物ヒドロラーゼ)、EC3.7.:炭素−炭素結合、EC3.8.:ハライド結合、EC3.9.:亜リン酸−窒素結合、EC3.10:硫黄−窒素結合、EC3.11:炭素−亜リン酸結合、EC3.12:硫黄−硫黄結合、EC3.13:炭素−硫黄結合。

0093

本明細書に記載されている方法は、任意の適切な加水分解酵素、すなわち水の分子を付加する一方で、基質分子を、一方がヒドロキシル化有機分子となる2つの生成物に分割する任意の酵素と共に使用することができる。グリコシダーゼ、エステラーゼ、リパーゼ、ヌクレアーゼおよびホスファターゼが、典型的な例である。グリコシダーゼは、グリコシル化アルコールを加水分解して、糖と遊離アルコールを生成する。エステラーゼは、エステルを加水分解して、カルボン酸と遊離アルコールを生成する。ホスファターゼは、一般に、リン酸エステルを加水分解して、ホスフェート(またはジホスフェートもしくはトリホスフェート)とアルコールを生成する。

0094

特に興味深いいくつかのグリコシダーゼには、ベータ−D−ガラクトシダーゼが含まれる。特に興味深いいくつかのエステラーゼには、アルファ−アミノ酸エステラーゼ、カルボキシルエステラーゼ、アセチルエステラーゼ等が含まれる。特に興味深いいくつかのホスファターゼには、キャリアまたは抗体に容易にコンジュゲートすることができるアルカリホスファターゼ、ホスホジエステラーゼ等が含まれる。ウシアルカリホスファターゼは、ELISAアッセイで使用されることが周知の、適切な一例である。

0095

C.加水分解酵素基質
本発明の加水分解酵素基質は、一般に、加水分解酵素によって認識される認識部分に、切断できる結合によって連結しているアルコールを、その基質の一部として含む。この認識部分により、加水分解酵素基質は、選択された加水分解酵素に対して特異性を示すようになり、例えば認識部分により、基質は、選択された加水分解酵素による変換を受けやすくなり、典型的な系に存在し得る他の酵素では、同程度には変換されなくなる。

0096

いくつかの特異的な加水分解酵素の認識部分の例を、図1〜9に示す。図1.1に示した基質のガラクトシル環は、ベンジル型基質が、ベータ−D−ガラクトシダーゼによって特異的に認識され、加水分解され得るようにする認識部分である。同様に、図4の基質のホスフェートにより、その加水分解酵素基質は、アルカリホスファターゼの加水分解作用を特異的に受けやすくなる。図5の基質のアセチルエステルは、アセチルエステラーゼによって選択的に認識される基質を提供し、図6の基質のアルファ−アミノ酸エステルは、アルファ−アミノ酸エステラーゼ活性によって選択的に加水分解される基質を提供する。

0097

一般に、加水分解酵素基質は、本明細書に記載されているアッセイ法で使用される1つまたは複数の追加の酵素(アリールアルコールオキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、アリールアルコールデヒドロゲナーゼ等)のための基質ではなく、適切な加水分解酵素によって加水分解されて初めて、本明細書に記載されているアッセイ系で使用される酸化酵素および/または還元酵素のための基質として働く。

0098

本発明の加水分解酵素基質は、式(I)の化合物を含む

0099

[式中、
Aは、芳香族基もしくは複素芳香族基、1−アルケン、または1−アルキンであり、そのそれぞれは、必要に応じて置換されており、
各Rは、独立に、H、または必要に応じて置換されているC1−C4アルキルもしくはアリールであり、
nは、1〜4の整数であり、
Xは、基質部分を含む基であり、
ここで、基質部分は、加水分解酵素のための基質の認識成分を含み、ここで、加水分解酵素の活性は、式(I)の化合物を加水分解して、検出可能な式IIの生成物を形成することができる]。

0100

いくつかの実施形態では、加水分解酵素と、式(I)の加水分解酵素基質の反応は、式(II)の化合物および式(III)の副生成物を生成する。

0101

これらの化合物における「X」は、目的の特定の加水分解酵素のための認識部分を含む。式(III)の副生成物の例は、図1〜9に示すことができる。これらの副生成物には、ガラクトース、ホスフェート、カルボン酸、アミノ酸等が含まれる。

0102

本発明の加水分解酵素基質のいくつかの実施形態では、Aは、必要に応じて置換されている芳香族基または複素芳香族基である。適切な芳香族基には、フェニルおよびナフチルが含まれる。適切な複素芳香族基には、例えばピリジル、ピリミジニルトリアジニル、インドリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、ピラゾリル、ベンゾピラゾリル、キノリニルイソキノリニル、チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリルおよびイソチアゾリルが含まれる。これらのアリール基およびヘテロアリール基は、本明細書でさらに記載される通り置換されていてもよく、または非置換であってもよい。

0103

本発明の加水分解酵素基質の他の実施形態では、Aは、1−アルケンまたは1−アルキンである。いくつかの実施形態では、Aは、式(IV)の1−アルケンである

0104

[式中、波線は、式(I)の−[CH(R)]n−O−XへのAの付着点を示し、各G、G’およびG’’は、独立に、Hであるか、またはC1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C3−C8ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される、必要に応じて置換されている基である]。これらの実施形態のいくつかでは、Aは、式(IVb)の基である

0105

[G、G’およびG’’は、式(IV)で定義されている]。このタイプの化合物の一例は、実施例ではHDEGPとして示されている。

0106

加水分解酵素基質の他の実施形態では、Aは、式(V)の1−アルキンである

0107

[式中、波線は、式(I)の−[CH(R)]n−O−XへのAの付着点を示し、Gは、Hであるか、またはC1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C3−C8ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される、必要に応じて置換されているメンバーである]。いくつかのかかる実施形態では、Gは、必要に応じて置換されているフェニルであってよい。

0108

上記の実施形態のいずれかにおいて、Rは、例えば、H、メチルまたはフェニルであってよい。好ましい実施形態では、RはHであり、したがって式(II)の生成物は、第一級アルコールである。nが1である場合、この生成物は、Aがフェニルであればベンジルアルコールになり、Aが1−アルケンであればアリルアルコールになり、Aが1−アルキンであればプロパルギルアルコールになる。好ましい実施形態には、RがHであり、nが1である化合物が含まれる。

0109

本発明の加水分解酵素基質のいくつかの実施形態では、Xは、糖、例えば単糖または二糖を含む。いくつかの実施形態では、Xは、D−ガラクトシル環、またはグルコース、アロースマンノースキシロースグロースタロースアルトロースイドースリボースアラビノースリキソースなどの別のD−糖である。いくつかの実施形態では、加水分解酵素基質は、式(VIa)または(VIb)の化合物である

0110

[式中、R2は、Hまたは−CH2OQであり、各Qは、独立に、H、または単糖、二糖もしくはオリゴ糖であり、A、Rおよびnは、式(I)で定義されている通りである]。いくつかの実施形態では、各QはHであり、いくつかの実施形態では、nは1であり、RはHであってよく、いくつかの実施形態では、R2は、−CH2OHまたはHである。

0111

他の実施形態では、加水分解酵素基質は、式(VII)のエステルである

0112

[式中、R3は、H、または必要に応じて置換されているアリール基、ヘテロアリール基、C1−C8アルキル基、C3−C8シクロアルキル基もしくはC3−C8ヘテロシクリル基であり、A、Rおよびnは、式(I)で定義されている通りである]。

0113

これらの化合物のR3は、目的の加水分解酵素のための認識部分として作用するという条件で、広範に変わり得る。特定の実施形態では、R3は、Me、Etおよびフェニルからなる群から選択され、またはHO2C−R3がアルファ−アミノ酸になるようなアミノ酸ラジカルである。したがって−R3は、式−CH(NH2)−Raaの基であり得る(Raaは、一般に認識されている20種類の必須アミノ酸の1つの側鎖である)。これらの実施形態のいくつかでは、nは1である。

0114

他の実施形態では、加水分解酵素基質は、式(VIII)の化合物であり得る

0115

[式中、Zは、N、S、S=O、PまたはP−OHであり、R4は、O、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキルまたはアリールである]。これらは、例えばホスファターゼ基質、例えばXがリン酸基を含み、したがって式(VII)のZがP−OHとなる式Iの化合物であってよい。これらの例は、式(IX)の化合物

0116

またはその塩である。

0117

上記の加水分解酵素基質では、nは1であってよく、Aは、アリール基となり得る場合はいつでも、必要に応じて置換されているフェニル基であってよい。これらの実施形態では、フェニル基は、非置換であってよく、またはハロ、ヒドロキシ、CN、NO2、COOR’、CONR’2、NR’2、OR’、必要に応じて置換されているC1−4アルキル、SR’、SO2R’もしくはSO2NR’2から選択される1〜3個の基で置換されていてもよく、ここで、各R’は、独立に、Hまたは必要に応じて置換されているC1−4アルキルであり、同じまたは隣接する原子上の2つのR’は、一緒になって、必要に応じて置換されているC3−C8複素環式環を形成することができる。

0118

加水分解酵素基質のさらなる実施形態では、Aは、式(X)の基であり得る

0119

[式中、波線は、式(I)の−[CH(R)]n−O−XへのAの付着点を示し、各Gは、独立に、Hであるか、またはC1−C8アルキル、C2−C8ヘテロアルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C3−C8ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される、必要に応じて置換されている基である]。

0120

上記の実施形態のいずれかでは、アルキル基、アルケニル基アルキニル基および複素環式基のための任意選択の置換基は、下記の通りであってよく、または、それらはハロ、オキソ、CN、NO2、COOR’’、CONR’’2、NR’’2、OR’’、必要に応じて置換されているC1−4アルキル、SR’、SO2R’’もしくはSO2NR’’2から選択することができ、ここで、各R’’は、独立に、HまたはC1−4アルキルである。同様に、アリール基およびヘテロアリール基のための任意選択の置換基は、本明細書の定義に記載されている通りであってよく、または、それらはハロ、CN、NO2、COOR’’、CONR’’2、NR’’2、OR’’、必要に応じて置換されているC1−4アルキル、SR’、SO2R’’もしくはSO2NR’’2から選択することができ、ここで、各R’’は、独立に、HまたはC1−4アルキルである。

0121

上記の加水分解酵素基質のいずれかの好ましい実施形態では、RはHであり、nは1である。

0122

本発明の基質のための好ましい加水分解酵素には、グリコシダーゼ、エステラーゼ、ベータ−D−ガラクトシダーゼ、アルファ−アミノ酸エステラーゼおよびホスファターゼが含まれる。適切なエステラーゼは、カルボキシルエステラーゼ、アセチルエステラーゼまたはアルファ−アミノ酸エステラーゼであり得る。

0123

D.加水分解酵素基質組成物
本発明の加水分解酵素基質は、基質を加水分解する加水分解酵素に加えて、少なくとも1つの追加の酵素と組み合わせて使用することができる。追加の酵素は、加水分解酵素の活性を有する最初の生成物である式(II)の化合物の効率的な検出を、該化合物を別の化学種に転換することによって促進する酵素である。したがって、上記の加水分解酵素基質および少なくとも1つの追加の酵素を含む組成物は、目的の加水分解酵素の存在を検出および/または定量化するためのアッセイ系の成分として有用である。同様に、加水分解酵素基質と、本明細書に記載した方法のいくつかの実施形態で必要とされる他の材料との組合せも、これらのアッセイに有用であり、本発明の一態様ともなる。

0124

したがって、別の態様では、本発明は、本明細書に記載されている加水分解酵素基質のいずれかを、本明細書に記載されている追加の酵素、または加水分解酵素による加水分解酵素基質の加水分解生成物を検出もしくは定量化するために使用できる酵素補助因子、または加水分解酵素基質の加水分解生成物を検出するための試薬と組み合わせて含む組成物を提供する。

0125

したがって、いくつかの実施形態では、本発明は、上記の加水分解酵素基質と、以下の少なくとも1つとの組合せを含む組成物を提供する:
−抗体などの認識要素とのコンジュゲートとして存在することができ、もしくは検出前に機能的酵素として発現されるポリヌクレオチド配列として存在することができる、加水分解酵素基質を認識して加水分解する加水分解酵素、
−本発明の加水分解酵素基質に対する加水分解酵素の作用によって生成される式(II)の生成物を、多くの場合には酸化反応によって新しい化学種に変換することができる追加の酵素(例えば、アリールアルコールオキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼまたはアリールアルコールデヒドロゲナーゼ)、
−本発明の加水分解酵素基質に対する加水分解酵素の作用によって生成される式(II)の生成物の変換を助けることができる、追加の酵素によって利用される補助因子、例えば、式IIの化合物から式A−C(=O)−R(II−ox)のカルボニル化合物への酸化を促進することができるNAD+もしくはNADP+、および
−式(II)の生成物が追加の酵素によって別の化学種に変換されるときに形成される副生成物を検出するための試薬、例えば式IIBのアリールアルコールが式A−C(=O)−R(II−ox)のカルボニル化合物に酸化すると形成される過酸化水素を検出するための試薬、および/または
−式(II)の化合物の酸化によって形成されるカルボニル化合物から、検出を容易にする別の化学種への変換を助けることができる酵素もしくは補助因子、例えばカルボニル化合物を転換して式(II)のアルコールに戻す本明細書に記載されている還元酵素、もしくはこのような還元酵素のための補助因子。

0126

いくつかの実施形態では、例えば加水分解酵素は、検出される標的に直接連結することができるので、加水分解酵素は、これらの試薬の組合せ物には含まれない。組合せ物は、加水分解酵素を含有する別個の試料と接触させられるように調製することができる。例えば、加水分解酵素は、目的の標的をコードするだけでなく加水分解酵素もコードする核酸から生成される、融合タンパク質の一部であってよい。あるいは、加水分解酵素は、試薬の組合せ物に含まれていてもよく、試料と接触する反応混合物は、目的の標的を対象とする抗体などの特異的認識部分と連結またはコンジュゲートすることができる加水分解酵素をしばしば含有する。

0127

いくつかの実施形態では、本発明は、上記の実施形態のいずれかの加水分解酵素基質と、その特定の基質に対応する加水分解酵素、すなわち、特定の加水分解酵素基質を切断して、検出可能な式(II)の生成物を生成することができる加水分解酵素との組合せを提供する。いくつかの実施形態では、アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子は、その加水分解性切断反応の生成物であり、アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子は、前記式(II)の構造を有する

0128

[式中、A、Rおよびnは、式(I)について定義されている通りである]。

0129

これらの実施形態のいくつかでは、加水分解酵素は、エステラーゼ、ホスファターゼまたはグリコシダーゼである。特定の実施形態では、加水分解酵素は、アセチルエステラーゼ、アミノ酸エステラーゼ、カルボキシルエステラーゼ、ヌクレアーゼ、ホスホジエステラーゼ、リパーゼおよびホスファターゼからなる群から選択される。例えば、加水分解酵素は、アルカリホスファターゼであってよい。

0130

いくつかの特定の実施形態では、加水分解酵素は、アルカリホスファターゼ、α−アミノ酸エステラーゼ、ガラクトシダーゼまたはβ−グリコシダーゼであってよい。

0131

これらの実施形態のいくつかでは、組合せ物は、加水分解酵素が触媒する切断反応によって生成されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を酸化することができる酸化試薬をさらに含む。いくつかのかかる実施形態では、酸化試薬は、酸素の存在下で、アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を酸化して、アリールアルデヒド分子または不飽和脂肪族アルデヒド分子(RはHであると想定される)およびH2O2を生成することができるアリールアルコールオキシダーゼまたはアルコールオキシダーゼである。

0132

酸化試薬が使用され、H2O2が、酸化反応の副生成物として生成され得る場合、いくつかの実施形態では、組合せ物は、H2O2を検出および/または測定するための試薬も含む。適切な試薬は、当技術分野で周知の試薬であり、それにはTrinder反応で使用される試薬が含まれる。したがって、適切な試薬には、セイヨウワサビペルオキシダーゼなどのペルオキシダーゼ、フェノールなどのフェノール、4−アミノアンチピリン(4−AA)などのアンチピリンおよび/またはアニリン類似体が含まれる。これらの改変型Trinder反応で使用されることが公知のいくつかの適切なアニリン類似体には、ADOS、ADPS、ALPS、DAPS、DAOS、TOOS、MAOSおよびMAPSが含まれる。本発明の方法で使用することができるいくつかの適切なTrinder反応成分については、例えば米国特許第5,156,955号を参照されたい。

0133

これらの組合せ物のいくつかの実施形態では、式(II)の化合物をカルボニル化合物(RがHである場合にはアルデヒド、RがHでない場合にはケトン)に酸化する酸化試薬は、NAD+またはNADP+の存在下で、アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を酸化して、カルボニル化合物およびNADHまたはNADPHを生成することができるアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼである。これらの実施形態では、組合せ物は、必要に応じてNAD+またはNADP+をさらに含み、このNAD+またはNADP+は、酸化反応を促進するための補助因子として作用し、酸化反応によってNADHまたはNADPHに変換される。必要に応じてこれらの実施形態では、組合せ物は、この酸化反応によって形成されるNADHまたはNADPHを測定するための試薬をさらに含む。

0134

本発明の組合せ組成物は、加水分解酵素基質と、NADHもしくはNADPHと、および/またはNADHもしくはNADPHの存在下でアリールアルデヒド分子または不飽和脂肪族アルデヒド分子(RがHである式II−oxの化合物)を還元することができるアリールアルコールデヒドロゲナーゼもしくはアルコールデヒドロゲナーゼとの組合せを含む。これらの組合せ物は、必要に応じて、最初に形成された式IIの加水分解生成物を、上記の通りカルボニル化合物(例えば、式II−ox)に酸化することができる酸化酵素も含む。好ましくは、酸化酵素は、アリールアルデヒドまたは不飽和脂肪族アルデヒドを還元するための酵素とは異なり、好ましくは異なる酵素は、同じ補助因子を共有していない。好ましい一実施形態では、酸化酵素は、O2を使用して、式(II)の化合物の酸化を促進するアルコールオキシダーゼまたはアリールアルコールオキシダーゼであり、還元酵素は、NADHまたはNADPHを使用して、アルデヒドを還元して式IIのアルコールに戻すデヒドロゲナーゼである。

0135

このような相補的な酸化酵素および還元酵素が用いられる場合には、サイクリング反応系が形成され(例えば、図3参照)、それによって、アッセイ系の感度を大きく増大するシグナル増幅が達成され得る。サイクリングアッセイ系は、過酸化水素形成を測定し、還元反応におけるNADHもしくはNADPHの消費を測定し、かつ/または還元反応におけるNAD+もしくはNADP+の形成を測定することによってモニタすることができる。これらの組成物のいくつかの実施形態では、組合せ物は、H2O2を測定するための試薬をさらに含む。H2O2を測定するのに適した試薬には、ペルオキシダーゼ、アンチピリン、2−クロロフェノール、2,4−ジクロロフェノール、4−クロロフェノール、2,6−ジクロロフェノールなどのフェノール、および/またはDMA、TOOS、TOPS、ADOS、ALOS、ADPS、ALPS、DAPS、DAOS、HDAPS、HDAOS、MAOS、MAPSもしくはEMAEなどのアニリン類似体の少なくとも1つが含まれ得る。

0136

上記の組合せ物のいくつかの実施形態では、加水分解酵素基質は、β−グリコシダーゼ基質分子の少なくとも一部を含み、加水分解酵素は、β−グリコシダーゼである。その他の実施形態では、加水分解酵素基質は、リン酸エステルを含み、加水分解酵素は、アルカリホスファターゼである。他の実施形態では、加水分解酵素基質は、ベータ−ガラクトシド基を含み、加水分解酵素は、ベータ−ガラクトシダーゼである。他の実施形態では、加水分解酵素基質は、エステルであり、加水分解酵素は、アルファ−アミノ酸エステラーゼ、カルボキシルエステラーゼまたはアセチルエステラーゼである。

0137

これらの組成物のいくつかでは、組合せ物は、本明細書に記載されている加水分解酵素基質のいずれかと、以下の少なくとも1つとを含む:
a)アリールアルコール分子もしくは不飽和脂肪族アルコール分子を、酸素の存在下で酸化して、アリールアルデヒド分子もしくは不飽和脂肪族アルデヒド分子およびH2O2を生成することができるアリールアルコールオキシダーゼもしくは脂肪族アルコールオキシダーゼ、ならびに/または
b)NADHもしくはNADPH、ならびに/または
c)アリールアルデヒド分子もしくは不飽和脂肪族アルデヒド分子を、NADHもしくはNADPHの存在下で還元することができるアリールアルコールデヒドロゲナーゼもしくはアルコールデヒドロゲナーゼ、ならびに/または
d)H2O2を測定するための試薬。

0138

別の態様では、本発明は、本発明の目的に適した加水分解酵素基質として本明細書に記載されている化合物のいずれか、および必要に応じて上記の組合せ組成物のいずれかを含む、加水分解酵素の量を決定および/または定量化するためのキットを提供する。いくつかの実施形態では、上記の組合せ物のいずれか1つは、キットの形態で提供される。キットは、別個にパッケージされた組合せ物の成分を含むことができ、または単一容器内で予めミックスされた、組合せ物の一実施形態の成分の混合物(これらの成分は、混合するのに適合性がある)を含むことができる。キットは、アッセイ系の較正に有用な1つまたは複数の標準物質、および加水分解酵素基質または組合せ組成物を用いてアッセイを実施するための指示をさらに含むことができる。

0139

上記の組合せ物のいずれかは、生成または検出される標的のためのアッセイ系、単離系および/または生成系に含まれていてもよい。標的は、検出もしくは定量化される分析物、または生成され、検出もしくは定量化される生成物であり、上記の組合せ物およびキットは、PCRプライマーまたは抗体などの、標的に特異的な部分を含むことができる。いくつかの実施形態では、標的は、無機分子、有機分子および/またはその複合体である。いくつかの実施形態では、標的は、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、核酸、ビタミン、単糖、オリゴ糖、炭水化物、脂質およびその複合体からなる群から選択される有機分子である。

0140

本発明の組合せ物では、任意の適切なアルコールオキシダーゼを使用することができる。例えば、米国特許第7,160,708号、同第5,166,329号、同第4,956,290号、同第4,729,956号および同第4,619,898号に開示され、かつ/または特許請求されているアルコールオキシダーゼを使用することができる。別の例では、JanssenおよびRuelius、Biochim. Biophys. Acta.、151巻(2号):330〜42頁(1968年)およびSuye、Curr. Microbiol.、34巻(6号):374〜7頁(1997年)に開示されているアルコールオキシダーゼを使用することができる。

0141

本発明の組合せ物では、任意の適切なアリールアルコールオキシダーゼを使用することができる。例えば、米国特許第3,183,235号、同第3,290,326号および同第6,835,212号、ならびに米国特許出願第US2009/053780A1号に開示され、かつ/または特許請求されているアリールアルコールオキシダーゼを使用することができる。別の例では、Farmerら、Biochem. J. 74巻:257〜62頁(1960年)およびGuillenおよびEvans、Applied and Enviromental Microbiology、60巻(8号):2811〜2817頁(1994年)に開示されているアリールアルコールオキシダーゼを使用することができる。

0142

本発明の組合せ物では、任意の適切なアリールアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。例えば、米国特許第4,020,070号、同第5,182,209号、同第6,262,295号、同第7,750,135号、ならびに米国特許出願第US2009/017510A1号、同第US2009/186900A1号、同第US2006/074060A1号およびJP2147956Aに開示され、かつ/または特許請求されているアリールアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。別の例では、Suharaら、Arch. Biochem. Biophys.、130巻(1号):422〜9頁(1969年)およびYamanakaおよびMinoshima、Agric. Biol. Chem.、48巻:1161〜1171頁(1984年)に開示されているアリールアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。

0143

本発明の組合せ物では、任意の適切なアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。例えば、米国特許第7,750,135号、同第7,354,751号、同第6,552,249号、同第6,432,688号、同第6,255,092号、同第6,225,099号、同第5,908,924号、同第5,855,881号、同第5,695,973号、同第5,445,943号、同第5,385,833号、同第5,344,777号、同第5,162,516号、同第5,162,203号、同第4,241,184号、同第4,131,727号および同第4,111,751号に開示され、かつ/または特許請求されているアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。別の例では、YakushiおよびMatsushita、Appl Microbiol Biotechnol.、86巻(5号):1257〜65頁(2010年)およびYin、Alcohol Alcohol Suppl.、2巻:113〜9頁(1994年)に開示されているアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。

0144

本発明の組合せ物は、免疫アッセイ、タンパク質配列決定、核酸増幅、ハイブリダイゼーションまたは配列決定のための系などの系で具体化することができる。例示的な免疫アッセイには、サンドイッチアッセイまたは競合アッセイ酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、イムノブロッティング免疫沈降、免疫染色、ラテラルフロー免疫アッセイ(lateral flow immunoassay)、u−キャプチャーアッセイ、阻害アッセイおよびアビディティアッセイが含まれる。例示的な核酸配列決定技術には、加水分解酵素、例えばアルカリホスファターゼを使用して、シグナル読取り値を得るDNA配列決定技術が含まれる。例えば、PatelおよびNash、Biotechniques、18巻(2号):328〜33頁(1995年)を参照されたい。

0145

本発明の組合せ物は、任意の適切なアッセイの型式または配置で使用することができる。いくつかの実施形態では、本発明の組合せ物は、不均一アッセイ型式で使用することができる。他の実施形態では、本発明の組合せ物は、均一アッセイ型式で使用することができる。例示的な均一アッセイ型式には、クローン化酵素ドナー免疫アッセイ(CEDIA)、増幅免疫アッセイ技術(EMIT)、アポ酵素再活性化免疫アッセイ(ARIA)、補因子標識化免疫アッセイおよび阻害剤標識化免疫アッセイが含まれる。例えば、米国特許第4,708,929号、同第5,120,653号、同第5,244,785号および同第5,362,625号、WO96/41172A1、ならびにJenkins、J. Immunol. Meth.、150巻:91〜97頁(1992年)を参照されたい。

0146

E.加水分解酵素基質を使用する方法
別の態様では、本発明は、上記の加水分解酵素基質および/または組合せ物を使用して、試料中の加水分解酵素の存在または量を検出するための方法を提供し、いくつかの実施形態では、該方法は、試料中の標的分子の存在または量を検出するために使用される。標的分子は、例えば酵素が標識として機能する場合に、加水分解酵素とコンジュゲートすることができ、または加水分解酵素は、標的分子に特異的な結合部分、例えば、標的分子を特異的に認識して結合する抗体、もしくはサンドイッチアッセイの一部としての別の酵素などの別の部分と標的分子の複合体に付着もしくはコンジュゲートすることができる。いくつかの実施形態では、加水分解酵素自体が、検出または定量化される化学種であってもよい。

0147

加水分解酵素は、一般に試料中に存在し、この試料は、任意の適切な組成であってよい。多くの場合、試料は、主に水性の溶液または懸濁液であり、加水分解酵素が機能するのに適したpHを維持するために、適切な緩衝剤を含有する。適切な温度、pHおよび濃度、ならびに他のパラメータの選択は、所与の加水分解酵素の通常の技術レベルの範囲内である。

0148

いくつかの実施形態では、本発明は、試料中の加水分解酵素の活性および/または量を評価するための方法であって、
a)加水分解酵素を含有するか、または含有すると疑われる試料を、式(I)の構造を有する加水分解酵素基質と、

0149

前記加水分解酵素が前記試料中に存在する場合には前記基質を切断する条件下で接触させて、式(II)の構造を有するアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子および式(III)の構造を有する化合物を生成するステップと

0150

[式中、A、R、nおよびXは、式(I)について上に定義されている通りである]、
b)前記アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量を評価して、前記試料中の前記加水分解酵素の活性および/または量を評価するステップと
を含む方法を提供する。

0151

アリールアルコールまたは不飽和脂肪族アルコールの量または存在は、任意の好都合な方法によって、直接的または間接的に評価することができる。いくつかの実施形態では、アルコールの存在または量は、一般に酵素的酸化によって、本明細書に記載されている通りアルコールをカルボニル化合物に転換することによって検出される。酸化は、本明細書に記載されている様々な酵素(例えば、アリールアルコールオキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、アリールアルコールデヒドロゲナーゼ)を用いて達成することができる。加水分解酵素基質は、検出される加水分解酵素と適合性を示すように選択され、したがって、その加水分解酵素に特異的な認識部分を含有し、その加水分解酵素によって加水分解され得ることを条件に、上記の基質のいずれであってもよい。

0152

したがって該方法は、試料を、単独のまたは上記の組合せのいずれかの加水分解酵素基質と接触させることを含むアッセイである。アッセイ条件は、加水分解酵素が存在する場合には、上で論じた通り加水分解酵素基質を加水分解して生成物を生成するように選択される。一般には、存在する可能性がある酵素の量に対して、過剰量の加水分解酵素基質が含まれ、したがって生成物の量は、酵素の量を上回り得、こうして有効なシグナル強度強化され、アッセイがより感度の高いものになり、生成物が実質的に直線速度(linear rate)で形成される。

0153

本明細書に記載されているアッセイは、定量的または定性的であり得ることを理解されよう。定性的には、多くの場合には、いくらかの生成物が形成されたことを確認する好都合な変色または分光光度アッセイによって、形成された生成物を検出して、加水分解酵素が存在することを確認することができる。定量的結果が望ましい場合には、酵素の量を直接的に記載するよりも、一般には生成物の形成速度を反映するアッセイからのデータを解釈するために、多くの場合、1つまたは複数の標準物質を試験する必要がある。したがって、生成物の形成速度のデータから存在する加水分解酵素の量を決定するために、多くの場合、試験試料に加えて、公知の量の加水分解酵素を有する少なくとも1種類の、必要に応じて2種類以上の標準試料をアッセイで試験する必要がある。このような較正方法は、当業者に周知である。

0154

これらの方法のいくつかの実施形態では、加水分解酵素は、エステラーゼまたはグリコシダーゼである。いくつかの実施形態では、加水分解酵素は、アセチルエステラーゼ、アミノ酸エステラーゼおよびカルボキシルエステラーゼからなる群から選択されるエステラーゼであり、いくつかの実施形態では、酵素は、ヌクレアーゼ、ホスホジエステラーゼ、リパーゼまたはホスファターゼである。いくつかの特定の実施形態では、加水分解酵素は、アルカリホスファターゼである。他の特定の実施形態では、加水分解酵素は、α−アミノ酸エステラーゼまたはβ−グリコシダーゼである。

0155

これらの方法のいくつかの実施形態では、アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量を評価するステップは、アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を酸化試薬で酸化させるステップを含む。RがHである場合、酸化生成物はアルデヒドであり、Rがアルキルまたはアリールである場合、酸化生成物はケトンである。いくつかの好ましい実施形態では、nは1であり、RはHであり、したがって酸化生成物は、式A−CHOのアルデヒドである(Aは、式(I)に記載されている通りである)。

0156

これらの実施形態のいくつかでは、アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量は、酸素の存在下で、アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子をアリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼで酸化して、H2O2を生成し、H2O2の存在および/または量を評価することによって評価される。過酸化水素の存在または量を評価するための方法は、当技術分野で周知であり、それには、Trinder反応の変形が含まれる。いくつかのかかる実施形態では、ペルオキシダーゼ、フェノール、アンチピリンおよび/またはアニリン類似体の少なくとも1つを含む試薬を使用して、H2O2の存在および/または量を検出する。適切な試薬は、例えば米国特許第5,156,955号に論じられている。

0157

代替法として、アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量は、NAD+またはNADP+の存在下で、アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子をアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼで酸化して、NADHまたはNADPHを生成し、NAD+、NADP+、NADHまたはNADPHの存在および/または量を評価することによって評価される。NAD+/NADHまたはNADP+/NADPHを使用して反応をモニタする方法は、当技術分野で周知であり、これらのアッセイ法に好都合に適用される。

0158

いくつかの実施形態では、アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子の存在および/または量は、
a)アリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子を、酸素の存在下でアリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼで酸化して、アリールアルデヒド分子または不飽和脂肪族アルデヒド分子およびH2O2を生成することと、
b)アリールアルデヒド分子または不飽和脂肪族アルデヒド分子を、NADHまたはNADPHの存在下でアリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼで還元して、還元されたアリールアルコール分子または不飽和脂肪族アルコール分子が、酸素の存在下でアリールアルコールオキシダーゼまたは脂肪族アルコールオキシダーゼによって酸化されて、追加のアリールアルデヒド分子または不飽和脂肪族アルデヒド分子およびH2O2を生成する反応サイクルを形成することと、
c)H2O2の存在および/もしくは量、またはNADH、NADPH、NAD+もしくはNADP+の量を評価することと
によって評価される。

0159

これらの実施形態では、2種類の異なる酵素が使用され、一方はアルコールをアルデヒドに酸化し、他方はアルデヒドを還元してアルコールに戻す。異なる酵素は、異なる補助因子を使用し、異なる副生成物を生成する。同時に機能する2種類の異なる酵素の組合せは、加水分解酵素基質の最初の加水分解から生じるシグナルを有効に増幅するサイクリングアッセイ系を提供する。循環する酸化/還元の組合せから形成される副生成物の量は、使用される加水分解酵素基質の量をはるかに上回り得る。したがってこの系では、酵素の量から加水分解された基質の量までの最初の増幅と、加水分解された基質分子を、酸化状態および還元状態の間で循環させることによって提供されるさらなる増幅の、2つの増幅ステップが導入される。

0160

H2O2の量または存在は、上で論じた通りTrinder反応などの公知の方法によって測定することができ、存在する補助因子の量も同様に測定することができる。これらの方法では、過酸化水素の形成と、NAD+/NADHまたはNADP+/NADHの形成速度の両方をモニタすることも可能である。

0161

これらの方法のいくつかの実施形態では、加水分解酵素基質は、β−グリコシダーゼ基質分子の少なくとも一部(認識部分)を含み、加水分解酵素は、β−グリコシダーゼである。

0162

他の実施形態では、加水分解酵素基質は、アルカリホスファターゼ基質分子の少なくとも一部(例えば、必要に応じて置換されているリン酸ベンジル)を含み、加水分解酵素は、アルカリホスファターゼである。

0163

本明細書に記載されている方法は、標的の存在を検出するための分析アッセイとして、または標的のための単離方法の一部として、または標的分子の生成のためのプロセスの一部として使用することができる。標的分子は、上記の通り有機または無機または複合体であってよい。いくつかの実施形態では、標的は、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、核酸、ビタミン、単糖、オリゴ糖、炭水化物、脂質およびその複合体からなる群から選択される有機分子である。

0164

いくつかの実施形態では、該方法は、免疫アッセイ、タンパク質配列決定、核酸増幅、ハイブリダイゼーションまたは配列決定において利用される。いくつかの実施形態では、該方法は、RNAまたはDNA配列決定系において使用される。これらの実施形態では、アルカリホスファターゼが、好ましい加水分解酵素である。

0165

本発明の方法では、任意の適切なアルコールオキシダーゼを使用することができる。例えば、米国特許第7,160,708号、同第5,166,329号、同第4,956,290号、同第4,729,956号および同第4,619,898号に開示され、かつ/または特許請求されているアルコールオキシダーゼを使用することができる。別の例では、JanssenおよびRuelius、Biochim. Biophys. Acta.、151巻(2号):330〜42頁(1968年)およびSuye、Curr.
Microbiol.、34巻(6号):374〜7頁(1997年)に開示されているアルコールオキシダーゼを使用することができる。

0166

本発明の方法では、任意の適切なアリールアルコールオキシダーゼを使用することができる。例えば、米国特許第3,183,235号、同第3,290,326号および同第6,835,212号、ならびに米国特許出願第US2009/053780A1号に開示され、かつ/または特許請求されているアリールアルコールオキシダーゼを使用することができる。別の例では、Farmerら、Biochem. J. 74巻:257〜62頁(1960年)ならびにGuillenおよびEvans、Applied and Enviromental Microbiology、60巻(8号):2811〜2817頁(1994年)に開示されているアリールアルコールオキシダーゼを使用することができる。

0167

本発明の方法では、任意の適切なアリールアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。例えば、米国特許第4,020,070号、同第5,182,209号、同第6,262,295号、同第7,750,135号、ならびに米国特許出願第US2009/017510A1号、同第US2009/186900A1号、同第US2006/074060A1号およびJP2147956Aに開示され、かつ/または特許請求されているアリールアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。別の例では、Suharaら、Arch. Biochem. Biophys.、130巻(1号):422〜9頁(1969年)ならびにYamanakaおよびMinoshima、Agric. Biol. Chem.、48巻:1161〜1171頁(1984年)に開示されているアリールアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。

0168

本発明の方法では、任意の適切なアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。例えば、米国特許第7,750,135号、同第7,354,751号、同第6,552,249号、同第6,432,688号、同第6,255,092号、同第6,225,099号、同第5,908,924号、同第5,855,881号、同第5,695,973号、同第5,445,943号、同第5,385,833号、同第5,344,777号、同第5,162,516号、同第5,162,203号、同第4,241,184号、同第4,131,727号および同第4,111,751号に開示され、かつ/または特許請求されているアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。別の例では、YakushiおよびMatsushita、Appl Microbiol Biotechnol.、86巻(5号):1257〜65頁(2010年)ならびにYin、Alcohol Alcohol Suppl.、2巻:113〜9頁(1994年)に開示されているアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。

0169

本発明の方法は、免疫アッセイ、タンパク質配列決定、核酸増幅、ハイブリダイゼーションまたは配列決定などの任意の適切なアッセイにおいて使用することができる。例示的な免疫アッセイには、サンドイッチアッセイまたは競合アッセイ、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、イムノブロッティング、免疫沈降、免疫染色、ラテラルフロー免疫アッセイ、u−キャプチャーアッセイ、阻害アッセイおよびアビディティアッセイが含まれる。例示的な核酸配列決定技術には、加水分解酵素、例えばアルカリホスファターゼを使用して、シグナル読取り値を得るDNA配列決定技術が含まれる。例えば、PatelおよびNash、Biotechniques、18巻(2号):328〜33頁(1995年)を参照されたい。

0170

本発明の方法は、任意の適切なアッセイの型式または配置で使用することができる。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、不均一アッセイ型式で使用することができる。他の実施形態では、本発明の方法は、均一アッセイ型式で使用することができる。例示的な均一アッセイ型式には、クローン化酵素ドナー免疫アッセイ(CEDIA)、増幅免疫アッセイ技術(EMIT)、アポ酵素再活性化免疫アッセイ(ARIA)、補因子標識化免疫アッセイおよび阻害剤標識化免疫アッセイが含まれる。例えば、米国特許第4,708,929号、同第5,120,653号、同第5,244,785号および同第5,362,625号、WO96/41172A1、ならびにJenkins、J. Immunol. Meth.、150巻:91〜97頁(1992年)を参照されたい。

0171

本発明の組合せ物および/または方法は、任意の適切な試料液体における分析物を検出するために使用することができる。いくつかの実施形態では、液体試料は、全血、血清、血漿、尿試料または口腔液などの体液試料であってよい。このような体液試料は、直接使用することができ、または使用前に処理することができ、例えば富化、精製もしくは希釈することができる。他の実施形態では、液体試料は、ファージ、ウイルス、細菌細胞真核生物細胞真菌細胞哺乳動物細胞培養細胞細胞構造物もしくは細胞内構造物細胞凝集体、組織または器官などの固体または半固体の生物学的材料に由来する液体抽出物懸濁物または溶液であってよい。特定の実施形態では、試料液体は、哺乳動物またはヒト供給源から得られ、または哺乳動物またはヒト供給源に由来する。さらに他の実施形態では、液体試料は、生物学的供給源法医学の供給源、食品供給源、生物戦争の(biowarfare)供給源または環境の供給源に由来する試料である。他の実施形態では、試料液体は、臨床試料、例えばヒトまたは動物の臨床試料である。さらに他の実施形態では、試料液体は、人工試料、例えば品質管理または較正目的のための標準試料である。

0172

本発明の組合せ物および/または方法は、任意の適切な試料液体における分析物の存在、非存在および/または量を検出するために使用することができる。いくつかの実施形態では、本発明の試験デバイスは、任意の適切な試料液体における分析物の存在または非存在を検出するため、すなわちイエスまたはノーの答えを得るために使用される。他の実施形態では、本発明の試験デバイスは、液体試料における分析物の量を定量化または半定量化するために使用される。

0173

組合せ物および/または方法は、任意の適切な試料液体における単一の分析物の存在、非存在および/または量を検出するために使用することができる。あるいは、本発明の試験デバイスは、液体試料における複数の分析物の存在、非存在および/または量を検出するために使用することができる。さらに他の実施形態では、本発明の試験デバイスは、液体試料における複数の分析物の量を定量化または半定量化するために使用することができる。

0174

組合せ物および/または方法は、試料液体における任意の適切な分析物の存在、非存在および/または量を検出するために使用することができる。例示的な分析物には、無機分子、有機分子またはその複合体が含まれる。例示的な有機分子は、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、核酸、例えばDNAもしくはRNA分子またはそのハイブリッド、ビタミン、単糖、オリゴ糖、炭水化物、脂質およびその複合体であってよい。いくつかの実施形態では、分析物は、細胞、ウイルスまたは分子である。他の実施形態では、分析物は、疾患または障害のマーカー感染性生物抗原、感染性生物に対する抗体等である。

0175

組合せ物および/または方法は、任意の適切な目的で使用することができる。例えば、本発明の組合せ物および/または方法は、臨床診断、予後、危険性の評価および予測層別化、ならびに処置モニタリングおよび調節のために使用することができる。別の例では、本発明の組合せ物および/または方法は、基礎研究薬物候補スクリーニング、動物研究および臨床試験などの様々な研究目的のために使用することができる。さらに別の例では、本発明の組合せ物および/または方法は、標準設定、品質管理、違法薬物スクリーニング、食品安全性環境安全性、工業安全性および汚染等に関する試験において使用することができる。本発明の組合せ物および/または方法は、実験室クリニック病院診療所家庭自然環境および戦場での試験などの任意の適切な状況において使用することができる。

0176

F.例示的実施形態
加水分解酵素は、研究および臨床診断のためのバイオアッセイにおいて幅広く使用されている。バイオアッセイにおいて最も一般的に使用されている加水分解酵素のうちの2種は、ベータ−ガラクトシダーゼおよびアルカリホスファターゼである。ベータ−ガラクトシダーゼは多くの場合に、ホルモン、ビタミン、治療薬を包含する様々な分析物を検出するための臨床診断および薬物乱用に関する試験などの多くのアッセイで幅広く使用されているCEDIA(クローン化酵素ドナー免疫アッセイ)プラットフォームのための酵素として使用されている(例えば、米国特許第4,708,929号、同第5,120,653号、同第5,244,785号および同第5,362,625号およびWO96/41172A1を参照されたい)。

0177

CEDIAアッセイでは、典型的には組換えDNA技術によって調製されるベータ−ガラクトシダーゼ(EC3.2.1.23)の2つの断片が使用される。より大きな断片は、酵素アクセプターまたはEAと称され、より小さな断片は、酵素ドナーまたはEDと称される。それらが別々になっているときには、断片は両方とも、酵素として不活性である。これらの断片が溶液中で混合されると、それらは自発的に集合して、天然ベータ−ガラクトシダーゼのような完全に活性な酵素になる。臨床診断を包含する多くのアッセイにおいて均一系アッセイが望ましい。なぜなら、均一系アッセイは時間の節約となり、試薬の節約となり、かつ自動化が容易であるからである。均一系アッセイは、未結合の構成成分を除去するための、長時間で、時間を浪費する洗浄ステップを必要とすることなく、単純な「混合および読み取り」プロセスを可能にする。

0178

CEDIAアッセイは、所望の臨床試験要件の幾つかを満たす均一系アッセイである。CEDIA均一系アッセイプラットフォームは、標的−バインダーを介してのEAおよびEDの自発的集合、例えば、抗原−抗体反応を制御することによって操作される。一部の実施形態では、分析物またはバイオマーカーをEDに共有結合で付着させて、そのEDコンジュゲートがEAと混合されるときに、活性なベータ−ガラクトシダーゼ酵素の形成において干渉が存在しないようにすることができる。系に、分析物またはバイオマーカーに対するバインダーまたは抗体を加えると、酵素の自発的集合が阻害される。この系を、試料、例えば、患者の血清中の分析物について競合させると、試料中の遊離未知の分析物またはバイオマーカーの量に正比例して、活性酵素が作り出される。作り出される酵素の量を、o−ニトロフェニル−ベータ−D−ガラクトピラノシドまたはクロロフェノールレッド−ベータ−D−ガラクトピラノシドなどの適切な酵素基質の加水分解を介してモニタする。しかしながら、これらの基質は、その吸光係数において限界があり、CEDIAアッセイを、化学発光に基づく不均一系免疫アッセイと同様の高感度アッセイ系にするには適していない。

0179

一部の実施形態では、本発明者らは、CEIDA系を改良するために、ベータ−ガラクトシダーゼのための一連の新たな基質を設計した。新たな基質に特有の特徴の1つは、アリールアルコール分子がそのヒドロキシル基を介してベータ−D−ガラクトピラノシドに結合することである。ベータ−ガラクトシダーゼによってこれらの基質が加水分解されると、遊離のアリールアルコール分子が生成し、これは、アリールアルコールオキシダーゼによって酸化されて、アリールアルデヒドになり、その際、過酸化水素(H2O2)の随伴形成を伴う。次いで、アリールアルデヒドを酵素アリールアルコールデヒドロゲナーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼによって還元して、アリールアルコールに戻す。この酸化および還元反応は、酵素サイクリングを形成し、その際、反応副生成物であるH2O2の蓄積を伴うが、それは、各反応サイクルにおいて指数的に増幅される。

0180

任意の適切なアリールアルコールオキシダーゼおよびアリールアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる。例えば、真菌、例えば、Pleurotus eryngii由来のアリールアルコールオキシダーゼおよびアリールアルコールデヒドロゲナーゼを使用することができる(GuillenおよびEvans、Applied and Enviromental Microbiology、60巻(8号):2811〜2817頁(1994年))。本明細書に記載されているアッセイでは、ベータ−ガラクトシダーゼのための新規基質を使用することによって、検出用の反応シグナルを有意に増幅して、CEDIA均一系プラットフォームのアッセイ感度を改良する、共役している酵素サイクリング反応が可能となる。

0181

他の例として、アルカリホスファターゼは、ELISAおよびDNA配列決定などの免疫アッセイを包含する様々なアッセイにおいてレポーティング酵素として幅広く使用されている酵素である。本明細書に記載されている新たな基質は、ヒドロキシル基をリン酸基(H2PO4)と結合させるアリールアルコール類似体を包含する。アルカリホスファターゼによってこれらの基質が加水分解されることで、遊離のアリールアルコール分子が生成し、それが、アリールアルコールオキシダーゼのための基質として役立ち、かつシグナル増幅のためのアリールアルコールオキシダーゼ/デヒドロゲナーゼに基づく酵素サイクリング系に共役され得る。このことによって、免疫アッセイおよびDNA配列決定のためのより高い感度の検出が得られる。

0182

次に列挙される実施形態は、本発明のある種の態様を提示している:
1.式(I)の化合物である加水分解酵素基質

0183

[式中、
Aは、芳香族基もしくは複素芳香族基、1−アルケン、または1−アルキンであり、そのそれぞれは、必要に応じて置換されており、
各Rは、独立に、H、または必要に応じて置換されているC1−C4アルキルもしくはアリールであり、
nは、1〜4の整数であり、
Xは、基質部分を含む基であり、
ここで、該基質部分は、加水分解酵素のための基質の認識成分を含み、ここで、該加水分解酵素の活性は、該式(I)の化合物を加水分解して、化合物(II)および(III)を形成することができる]。

0184

2.Aが、必要に応じて置換されている芳香族基または複素芳香族基である、実施形態1に記載の加水分解酵素基質。
3.Aが、必要に応じて置換されているフェニルまたはナフチルである、実施形態2に記載の加水分解酵素基質。
4.Aが、式(IV)の1−アルケンである

0185

[式中、
波線が、式(I)の−[CH(R)]n−O−XへのAの付着点を示し、各G、G’およびG’’が、独立に、Hであるか、またはC1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C3−C8ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される、必要に応じて置換されている基である]、
実施形態1に記載の加水分解酵素基質。
5.Aが、式(V)の1−アルキンである

0186

[式中、
波線が、式(I)の−[CH(R)]n−O−XへのAの付着点を示し、Gが、Hであるか、またはC1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロアルキル、C3−C8ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される、必要に応じて置換されているメンバーである]、
実施形態1に記載の加水分解酵素基質。
6.Rが、H、Meまたはフェニルである、実施形態1に記載の加水分解酵素基質。
7.Xが糖を含む、実施形態1に記載の加水分解酵素基質。
8.前記化合物が、式(VIa)または(VIb)を有する、実施形態7に記載の加水分解酵素基質

0187

[式中、R2は、Hまたは−CH2OQであり、各Qは、独立に、H、または単糖、二糖もしくはオリゴ糖であり、A、Rおよびnは、実施形態1に定義されている通りである]。
9.前記化合物が、式(VII)のエステルである、実施形態1に記載の加水分解酵素基質

0188

[式中、R3は、H、または必要に応じて置換されているアリール基、ヘテロアリール基、C1−C8アルキル基、C3−C8シクロアルキル基もしくはC3−C8ヘテロシクリル基であり、A、Rおよびnは、実施形態1に定義されている通りである]。
10.R3が、Me、Etおよびフェニルからなる群から選択され、または、ここで、HO2C−R3がアルファ−アミノ酸である、実施形態9に記載の加水分解酵素基質。
11.前記化合物が、式(VIII)を有する、実施形態1に記載の加水分解酵素基質

0189

[式中、Zは、N、S、S=O、PまたはP−OHであり、R4は、O、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキルまたはアリールである]。
12.Xがリン酸基を含む、実施形態1に記載の加水分解酵素基質。
13.前記化合物が、式(IX)を有する化合物

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