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図面 (6)

課題

機能ドメインの機能の高さとDNA配列に対する認識特異性の高さを両立し、所望の機能を高確率で安全に発揮させることができ、しかも、簡便な操作で作製することができるポリペプチドを提供。

解決手段

35〜55のアミノ酸からなるポリペプチドにより接続されたDNA結合ドメインおよび機能ドメインを含み、DNA結合ドメインに含まれるDNA結合モジュールにおける2つの位置のアミノ酸が、4つのDNA結合モジュールごとに異なる繰り返し様式を呈する人工ヌクレアーゼ;当該人工ヌクレアーゼを発現するためのベクター;当該ベクターを作製するためのベクターライブラリー;および当該ベクターライブラリーを作製するためのベクターセット

概要

背景

DNA結合ドメイン機能ドメインからなるヌクレアーゼサブユニットを複数含むポリ
ペプチドとして、TALEN(TALE Nuclease)やZFN(Zinc Fi
nger Nuclease)などが知られている(特許文献1〜4、非特許文献1〜5
)。例えば、機能ドメインとしてDNA切断ドメインを用いる人工ヌクレアーゼが知られ
ている。これらの人工ヌクレアーゼは、DNA結合ドメインの結合部位において複数のD
NA切断ドメインが近接して多量体を形成することによって、DNAの二本鎖切断を引き
起こす。DNA結合ドメインは、複数のDNA結合モジュールを繰り返して含み、それぞ
れのDNA結合モジュールが、DNA鎖中の特定の塩基対を認識するため、DNA結合モ
ジュールを適切に設計することによって、目的とする配列の特異的な切断を行うことがで
きる。配列特異的な切断の修復の際に生じるエラー組換えを利用すれば、ゲノムDNA
上の遺伝子の欠失、挿入、変異導入が可能であり、これらのヌクレアーゼは、ゲノム編集
などの様々な遺伝子改変に応用することができる(非特許文献6参照)。

非特許文献1は、DNA結合ドメインと機能ドメインとが47アミノ酸リンカーによ
って接続されたポリペプチドを開示している。非特許文献1には、DNA結合モジュール
におけるDNA認識部位のアミノ酸以外の特定の部位の1つのアミノ酸を、用いる4つの
DNA結合モジュールごとに周期的に変化させたヌクレアーゼが記載されている。しかし
ながら、非特許文献1には、用いたポリペプチドが機能ドメインによる所望の機能の高さ
とDNA結合ドメインの配列認識特異性の高さを両立させるものであるとの記載はなく、
また、DNA結合モジュールにおける複数のアミノ酸を周期的に変化させることの記載は
なく、周期的な変化についての意義や目的に関する記載はない。

非特許文献2は、DNA結合ドメインと機能ドメインが63アミノ酸のリンカーによっ
て接続されたポリペプチドを開示している。また、非特許文献2には、DNA結合モジュ
ールにおけるDNA認識部位のアミノ酸以外のアミノ酸を、用いる4つのDNA結合モジ
ュールごとに周期的に変化させたポリペプチドが記載されている。しかしながら、非特許
文献2には、用いたポリペプチドが、機能ドメインによる所望の機能の高さとDNA結合
ドメインの配列認識特異性の高さを両立させるものであるとの記載はなく、また、4つの
DNA結合モジュールごとの周期的な変化の目的や意義については何らの言及もない。

非特許文献3は、DNA結合ドメインと機能ドメインが47アミノ酸のリンカーによっ
て接続されたポリペプチドを開示している。また、非特許文献3には、DNA結合モジュ
ールにおけるDNA認識部位のアミノ酸以外のアミノ酸を、用いるDNA結合モジュール
ごとにランダムに変化させたポリペプチドが記載されている。しかしながら、非特許文献
3には、用いたポリペプチドが、機能ドメインによる所望の機能の高さとDNA結合ドメ
インの配列認識特異性の高さを両立させるものであるとの記載はなく、ランダムに変化さ
せることの目的や意義に関する記載はなく、また、DNA結合モジュールごとに周期的に
変化させることの記載はない。

非特許文献4は、DNA結合ドメインと機能ドメインが63アミノ酸のリンカーによっ
て接続されたポリペプチドを開示している。また、非特許文献5は、DNA結合ドメイン
と機能ドメインが47アミノ酸のリンカーによって接続されたポリペプチドを開示してい
る。しかしながら、非特許文献4にも非特許文献5にも、用いたポリペプチドが、機能ド
メインによる所望の機能の高さとDNA結合ドメインの配列認識特異性の高さを両立させ
るものであるとの記載はなく、DNA結合モジュールごとに周期的な変化を持たせること
の記載はない。

概要

機能ドメインの機能の高さとDNA配列に対する認識特異性の高さを両立し、所望の機能を高確率で安全に発揮させることができ、しかも、簡便な操作で作製することができるポリペプチドを提供。35〜55のアミノ酸からなるポリペプチドにより接続されたDNA結合ドメインおよび機能ドメインを含み、DNA結合ドメインに含まれるDNA結合モジュールにおける2つの位置のアミノ酸が、4つのDNA結合モジュールごとに異なる繰り返し様式を呈する人工ヌクレアーゼ;当該人工ヌクレアーゼを発現するためのベクター;当該ベクターを作製するためのベクターライブラリー;および当該ベクターライブラリーを作製するためのベクターセット。なし

目的

DNA結合ドメインは、複数のDNA結合モジュールを繰り返して含み、それぞ
れのDNA結合モジュールが、DNA鎖中の特定の塩基対を認識するため、DNA結合モ
ジュールを適切に設計することによって、目的とする

効果

実績

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請求項1

DNA結合ドメインおよび機能ドメインを含むポリペプチドであって、ここで、DNA結合ドメインと機能ドメインは、35〜55のアミノ酸からなるポリペプチドにより接続されており、DNA結合ドメインは、複数のDNA結合モジュールN末端側から連続的に含み、N末端から4n−3番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、任意のnに関して同一であり、N末端から4n−2番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、任意のnに関して同一であり、N末端から4n−1番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、任意のnに関して同一であり、N末端から4n番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、任意のnに関して同一であり、N末端から4n−3番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、N末端から4n−2番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、N末端から4n−1番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、およびN末端から4n番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、互いに異なり、ここで、nは、1〜10の自然数であり、xは、1〜40の自然数であり、yは、1〜40の自然数であり、xとyは、異なる自然数である、ポリペプチド。

請求項2

機能ドメインがDNA切断ドメインである、請求項1に記載のポリペプチド。

請求項3

請求項1または2に記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む、ベクター

請求項4

請求項3に記載のベクターを作製するためのベクターライブラリーであって、ここで、ベクターライブラリーは、5’末端から順に、第1の制限酵素切断部位、4つのDNA結合モジュールをコードするポリヌクレオチド、および第2の制限酵素切断部位を有する複数のベクターによって構成され、ここで、第1の制限酵素切断部位および第2の制限酵素切断部位の組合せは、A型の制限酵素切断部位およびB型の制限酵素切断部位の組合せ、A型の制限酵素切断部位およびC型の制限酵素切断部位の組合せ、A型の制限酵素切断部位およびD型の制限酵素切断部位の組合せ、A型の制限酵素切断部位およびE型の制限酵素切断部位の組合せ、B型の制限酵素切断部位およびC型の制限酵素切断部位の組合せ、C型の制限酵素切断部位およびD型の制限酵素切断部位の組合せ、ならびにD型の制限酵素切断部位およびE型の制限酵素切断部位の組合せのいずれかであり、ここで、A型の制限酵素切断部位〜E型の制限酵素切断部位は、同一の制限酵素による切断によって、いずれも、互いに異なる切断末端を生じさせるものであり、4つのDNA結合モジュールのうち、5’末端から1番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、任意のベクターに関して同一であり、5’末端から2番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、任意のベクターに関して同一であり、5’末端から3番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、任意のベクターに関して同一であり、5’末端から4番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、任意のベクターに関して同一であり、5’末端から1番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、5’末端から2番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、5’末端から3番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、および5’末端から4番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、互いに異なり、ここで、xは、1〜40の自然数であり、yは、1〜40の自然数であり、xとyは、異なる自然数である、ベクターライブラリー。

請求項5

請求項4に記載のベクターライブラリーを作製するためのベクターセットであって、ここで、ベクターセットは、5’末端から順に、1番目の制限酵素切断部位、DNA結合モジュール、および2番目の制限酵素切断部位を含む複数のベクターを含み、1番目の制限酵素切断部位、および2番目の制限酵素切断部位は、同一の制限酵素による切断によって、互いに異なる切断末端を生じさせるものであり、DNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、4つの異なる組合せのいずれかであり、ここで、xは、1〜40の自然数であり、yは、1〜40の自然数であり、xとyは、異なる自然数である、ベクターセット。

技術分野

0001

本発明は、DNA結合ドメインおよび機能ドメインを含むポリペプチドに関する。また
、本発明は、当該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含むベクターに関する。
さらに、本発明は、当該ベクターを作製するためのベクターライブラリーに関する。また
、本発明は、当該ベクターライブラリーを作製するためのベクターセットに関する。

背景技術

0002

DNA結合ドメインと機能ドメインからなるヌクレアーゼサブユニットを複数含むポリ
ペプチドとして、TALEN(TALE Nuclease)やZFN(Zinc Fi
nger Nuclease)などが知られている(特許文献1〜4、非特許文献1〜5
)。例えば、機能ドメインとしてDNA切断ドメインを用いる人工ヌクレアーゼが知られ
ている。これらの人工ヌクレアーゼは、DNA結合ドメインの結合部位において複数のD
NA切断ドメインが近接して多量体を形成することによって、DNAの二本鎖切断を引き
起こす。DNA結合ドメインは、複数のDNA結合モジュールを繰り返して含み、それぞ
れのDNA結合モジュールが、DNA鎖中の特定の塩基対を認識するため、DNA結合モ
ジュールを適切に設計することによって、目的とする配列の特異的な切断を行うことがで
きる。配列特異的な切断の修復の際に生じるエラー組換えを利用すれば、ゲノムDNA
上の遺伝子の欠失、挿入、変異導入が可能であり、これらのヌクレアーゼは、ゲノム編集
などの様々な遺伝子改変に応用することができる(非特許文献6参照)。

0003

非特許文献1は、DNA結合ドメインと機能ドメインとが47アミノ酸リンカーによ
って接続されたポリペプチドを開示している。非特許文献1には、DNA結合モジュール
におけるDNA認識部位のアミノ酸以外の特定の部位の1つのアミノ酸を、用いる4つの
DNA結合モジュールごとに周期的に変化させたヌクレアーゼが記載されている。しかし
ながら、非特許文献1には、用いたポリペプチドが機能ドメインによる所望の機能の高さ
とDNA結合ドメインの配列認識特異性の高さを両立させるものであるとの記載はなく、
また、DNA結合モジュールにおける複数のアミノ酸を周期的に変化させることの記載は
なく、周期的な変化についての意義や目的に関する記載はない。

0004

非特許文献2は、DNA結合ドメインと機能ドメインが63アミノ酸のリンカーによっ
て接続されたポリペプチドを開示している。また、非特許文献2には、DNA結合モジュ
ールにおけるDNA認識部位のアミノ酸以外のアミノ酸を、用いる4つのDNA結合モジ
ュールごとに周期的に変化させたポリペプチドが記載されている。しかしながら、非特許
文献2には、用いたポリペプチドが、機能ドメインによる所望の機能の高さとDNA結合
ドメインの配列認識特異性の高さを両立させるものであるとの記載はなく、また、4つの
DNA結合モジュールごとの周期的な変化の目的や意義については何らの言及もない。

0005

非特許文献3は、DNA結合ドメインと機能ドメインが47アミノ酸のリンカーによっ
て接続されたポリペプチドを開示している。また、非特許文献3には、DNA結合モジュ
ールにおけるDNA認識部位のアミノ酸以外のアミノ酸を、用いるDNA結合モジュール
ごとにランダムに変化させたポリペプチドが記載されている。しかしながら、非特許文献
3には、用いたポリペプチドが、機能ドメインによる所望の機能の高さとDNA結合ドメ
インの配列認識特異性の高さを両立させるものであるとの記載はなく、ランダムに変化さ
せることの目的や意義に関する記載はなく、また、DNA結合モジュールごとに周期的に
変化させることの記載はない。

0006

非特許文献4は、DNA結合ドメインと機能ドメインが63アミノ酸のリンカーによっ
て接続されたポリペプチドを開示している。また、非特許文献5は、DNA結合ドメイン
と機能ドメインが47アミノ酸のリンカーによって接続されたポリペプチドを開示してい
る。しかしながら、非特許文献4にも非特許文献5にも、用いたポリペプチドが、機能ド
メインによる所望の機能の高さとDNA結合ドメインの配列認識特異性の高さを両立させ
るものであるとの記載はなく、DNA結合モジュールごとに周期的な変化を持たせること
の記載はない。

0007

国際公開第2011/072246号
国際公開第2011/154393号
国際公開第2011/159369号
国際公開第2012/093833号

先行技術

0008

Nucleic AcidsRes.2011 Nov;39(21):9283−93.
Nat Biotechnol.2011 Aug 5;29(8):697−8.
Nat Biotechnol.2011 Feb;29(2):143−8.
Nature. 2012 Nov 1;491(7422):114−8.
Genes Cells.2013 Apr;18(4):315−26.
Cell.2011 Jul 22;146(2):318−31.

発明が解決しようとする課題

0009

DNA結合ドメインを含むポリペプチドとして、機能ドメインによる機能を高く示すも
のを用いれば、所望の結果が得られる効率が向上すると期待される。たとえば、DNA結
合ドメインとDNA切断ドメインを含む人工ヌクレアーゼの場合には、DNA切断活性
高く示すものを用いることによって、DNA切断が起こる確率が向上し、目的とする遺伝
改変の生じた細胞を取得できる効率も向上すると期待される。しかしながら、従来のD
NA結合ドメインを含むポリペプチドにおいては、機能ドメインによる活性を高く示すも
のは、DNA結合ドメインによる標的塩基配列以外の部分においても高い機能を発揮し、
安全性などの観点から十分とはいえないという傾向があった。このように、DNA配列
対する認識特異性の高さと機能ドメインによる機能の高さの両立は困難であった。また、
DNA結合ドメインを含むポリペプチドの調製には、標的配列に対応したDNA結合モジ
ュールの繰り返しをベクターに導入するなどの煩雑な操作が必要であり、より簡便な操作
で迅速に作製することができるポリペプチドが求められている。

0010

したがって、本発明は、機能ドメインによる機能の高さとDNA配列に対する認識特異
性の高さを両立し、所望の機能を高確率で安全に発揮させることができ、しかも、簡便な
操作で作製することができるポリペプチドを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明者らは、鋭意検討したところ、DNA結合ドメインと機能ドメインが、35〜5
5のアミノ酸からなるポリペプチドにより接続され、かつ、DNA結合ドメインに含まれ
るDNA結合モジュールにおける2つの特定の位置のアミノ酸が、4つのDNA結合モジ
ュールごとに異なる繰り返し様式を呈するポリペプチドは、機能ドメインによる機能の高
さとDNA配列に対する認識特異性の高さを両立することができることを見出した。当該
ポリペプチドを発現させるためのベクターは、特定の特徴を有するベクターセット、およ
び特定の特徴を有するベクターライブラリーを用いることによって簡便に作製することが
できた。

0012

すなわち、本発明は、第1の態様において、
DNA結合ドメインおよび機能ドメインを含むポリペプチドであって、
ここで、DNA結合ドメインと機能ドメインは、35〜55のアミノ酸からなるポリペ
プチドにより接続されており、
DNA結合ドメインは、複数のDNA結合モジュールをN末端側から連続的に含み、
N末端から4n−3番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のア
ミノ酸の組合せは、任意のnに関して同一であり、
N末端から4n−2番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のア
ミノ酸の組合せは、任意のnに関して同一であり、
N末端から4n−1番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のア
ミノ酸の組合せは、任意のnに関して同一であり、
N末端から4n番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ
酸の組合せは、任意のnに関して同一であり、
N末端から4n−3番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目の
アミノ酸の組合せ、N末端から4n−2番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のア
ミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、N末端から4n−1番目のDNA結合モジュールに
おけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、およびN末端から4n番目のDN
A結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、互いに異な
り、
ここで、nは、1〜10の自然数であり、xは、1〜40の自然数であり、yは、1〜
40の自然数であり、xとyは、異なる自然数である、
ポリペプチド
を提供するものである。

0013

また、本発明は、第2の態様において、機能ドメインがDNA切断ドメインである、第
1の態様に記載のポリペプチドを提供するものである。

0014

また、本発明は、第3の態様において、第1の態様または第2の態様に記載のポリペプ
チドをコードするポリヌクレオチドを含む、ベクターを提供するものである。

0015

さらに、本発明は、第4の態様において、
第3の態様に記載のベクターを作製するためのベクターライブラリーであって、
ここで、ベクターライブラリーは、5’末端から順に、第1の制限酵素切断部位、4つ
のDNA結合モジュールをコードするポリヌクレオチド、および第2の制限酵素切断部位
を有する複数のベクターによって構成され、
ここで、第1の制限酵素切断部位および第2の制限酵素切断部位の組合せは、A型の制
酵素切断部位およびB型の制限酵素切断部位の組合せ、A型の制限酵素切断部位および
C型の制限酵素切断部位の組合せ、A型の制限酵素切断部位およびD型の制限酵素切断部
位の組合せ、A型の制限酵素切断部位およびE型の制限酵素切断部位の組合せ、B型の制
限酵素切断部位およびC型の制限酵素切断部位の組合せ、C型の制限酵素切断部位および
D型の制限酵素切断部位の組合せ、ならびにD型の制限酵素切断部位およびE型の制限酵
素切断部位の組合せのいずれかであり、ここで、A型の制限酵素切断部位〜E型の制限酵
素切断部位は、同一の制限酵素による切断によって、いずれも、互いに異なる切断末端
生じさせるものであり、
4つのDNA結合モジュールのうち、
5’末端から1番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ
酸の組合せは、任意のベクターに関して同一であり、
5’末端から2番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ
酸の組合せは、任意のベクターに関して同一であり、
5’末端から3番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ
酸の組合せは、任意のベクターに関して同一であり、
5’末端から4番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ
酸の組合せは、任意のベクターに関して同一であり、
5’末端から1番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミ
ノ酸の組合せ、5’末端から2番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸と
y番目のアミノ酸の組合せ、5’末端から3番目のDNA結合モジュールにおけるx番目
のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、および5’末端から4番目のDNA結合モジュ
ールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、互いに異なり、
ここで、xは、1〜40の自然数であり、yは、1〜40の自然数であり、xとyは、
異なる自然数である、
ベクターライブラリーを提供するものである。

0016

さらに、本発明は、第5の態様において、
第4の態様に記載のベクターライブラリーを作製するためのベクターセットであって、
ここで、ベクターセットは、5’末端から順に、1番目の制限酵素切断部位、DNA結
合モジュール、および2番目の制限酵素切断部位を含む複数のベクターを含み、
1番目の制限酵素切断部位、および2番目の制限酵素切断部位は、同一の制限酵素によ
る切断によって、互いに異なる切断末端を生じさせるものであり、
DNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、4つ
の異なる組合せのいずれかであり、
ここで、xは、1〜40の自然数であり、yは、1〜40の自然数であり、xとyは、
異なる自然数である、
ベクターセットを提供するものである。

発明の効果

0017

本発明のポリペプチドは、機能ドメインによる高い機能を実現すると同時に、DNA配
列に対する高い認識特異性を実現するため、本発明のポリペプチドをコードするポリヌク
レオチドを含むベクターを細胞に導入することによって、安全に、かつ高確率で、所望の
結果を実現することができる。また、本発明のベクターライブラリーを用いれば、機能ド
メインによる高い機能とDNA配列に対する高い認識特異性を両立するポリペプチド発現
用ベクターを、簡便かつ迅速に調製することができる。さらに、本発明のベクターセット
を用いれば、本発明のベクターライブラリーを簡便に調製することができる。

図面の簡単な説明

0018

図1は、本発明のベクターセット、ベクターライブラリー、およびベクターの構造的特徴、および作製方法を示す模式図である。
図2は、本発明のベクターセット、ベクターライブラリー、およびベクターに含まれるDNA結合モジュールのアミノ酸配列および塩基配列の一例を示す図である。
図3は、本発明のベクターに含まれるアミノ酸配列および塩基配列の一例を示す図である。
図4は、実施例3、および比較例1〜3の方法によって作製したベクターの構造的特徴を示し(図4Aおよび図4B)、各種のベクターの組合せにより発現されるヌクレアーゼの配列特異性の高さを比較する(図4C)ものである。
図5は、実施例3、および比較例1〜3の方法によって作製するベクターの設計を示し(図5A)、それらのベクターにより発現されるヌクレアーゼのDNA切断活性の高さを比較する(図5B)ものである。
図6は、実施例3、および比較例1〜3の方法によって作製するベクターの設計を示し(図6A)、それらのベクターにより発現されるヌクレアーゼのDNA切断活性の配列特異性を比較する(図6B)ものである。

0019

第1の態様において、本発明は、DNA結合ドメインおよび機能ドメインを含むポリペ
プチドを提供する。DNA結合ドメインの由来としては、植物病原菌Xanthomon
asのTALE(Transcription Activator−Like Eff
ector)、ジンクフィンガー(Zinc finger)などが挙げられる。

0020

機能ドメインとしては、酵素転写調節因子レポータータンパク質などをコードする
ドメインが挙げられる。酵素としては、リコンビナーゼ、ヌクレアーゼ、リガーゼキナ
ーゼ、フォスファターゼなどのDNA修飾酵素ラクタマーゼなどのその他の酵素が挙げ
られる。本明細書においては、ヌクレアーゼをコードするドメインを、DNA切断ドメイ
ンと称する。転写調節因子としては、アクチベーターリプレッサーなどが挙げられる。
レポータータンパク質としては、緑色蛍光タンパク質(GFP)、ヒト化ウミシイタケ
蛍光タンパク質(hrGFP)、増強緑色蛍光タンパク質(eGFP)、増強青色蛍光
タンパク質(eBFP)、増強シアン蛍光タンパク質(eCFP)、増強黄色蛍光タンパ
ク質(eYFP)、赤色蛍光タンパク質(RFPまたはDsRed)、mCherryな
どの蛍光タンパク質;ホタルルシフェラーゼ、ウミシイタケルシフェラーゼなどの生物
光タンパク質;アルカリホスファターゼペルオキシダーゼクロラムフェニコールアセ
チルトランスフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼなどの化学発光基質を変換する酵素など
が挙げられる。DNA切断ドメインは、好ましくは、他のDNA切断ドメインと接近して
多量体を形成し、向上したヌクレアーゼ活性を取得するものである。このようなDNA切
断ドメインとしては、FokIに由来するものなどが挙げられる。

0021

本発明の第1の態様のポリペプチドにおいて、DNA結合ドメインと機能ドメインは、
35〜55、好ましくは、40〜50、より好ましくは、45〜49、最も好ましくは、
47のアミノ酸からなるポリペプチドにより接続されている。DNA結合ドメインと機能
ドメインを接続するポリペプチドとしては、例えば、配列番号34の754番目から80
1番目のアミノ酸配列からなるポリペプチドが挙げられ、また、配列番号34の754番
目から801番目のアミノ酸配列と、85%、90%、95%、または97%の同一性
有するポリペプチドが挙げられる。

0022

本発明の第1の態様のポリペプチドにおいて、DNA結合ドメインは、複数のDNA結
合モジュールをN末端側から連続的に含む。1つのDNA結合モジュールは、1つの塩基
対を特異的に認識する。DNA結合ドメインに含まれるDNA結合モジュールの数は、機
能ドメインの機能の高さとDNA配列認識特異性の高さの両立性の観点から、好ましくは
、8〜40、より好ましくは、12〜25、さらにより好ましくは、15〜20である。
DNA結合モジュールとしては、たとえば、TALエフェクターリピート(effect
or repeat)などが挙げられる。1つのDNA結合モジュールの長さとしては、
例えば、20〜45、30〜38、32〜36、または34などが挙げられる。DNA結
合ドメインに含まれるDNA結合モジュールの長さは、好ましくは、全てのDNA結合モ
ジュールに関して同一である。DNA結合モジュールとしては、例えば、配列番号2、4
、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、また
は32の1番目から34番目のアミノ酸配列からなるポリペプチドが挙げられる。配列番
号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、3
0、または32の1番目から34番目のアミノ酸配列からなるポリペプチドにおける12
番目のアミノ酸と13番目のアミノ酸が、順にH、Dである場合には、当該DNA結合ド
メインは、塩基としてCを認識し、順にN、Gである場合には、当該DNA結合ドメイン
は、塩基としてTを認識し、順にN、Iである場合には、当該DNA結合ドメインは、塩
基としてAを認識し、順にN、Nである場合には、当該DNA結合ドメインは、塩基とし
てGを認識する。また、DNA結合モジュールとしては、例えば、配列番号2、4、6、
8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、または32
の1番目から34番目のアミノ酸配列と、85%、90%、95%、または97%の同一
性を有し、1つの塩基対を認識する機能を実質的に保持するポリペプチドが挙げられる。

0023

本発明の第1の態様のポリペプチドにおいて、N末端から4n−3番目のDNA結合モ
ジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、任意のnに関して同
一である。また、N末端から4n−2番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミ
ノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、任意のnに関して同一である。また、N末端から4
n−1番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合
せは、任意のnに関して同一である。また、N末端から4n番目のDNA結合モジュール
におけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、任意のnに関して同一である
。ここで、nは、1〜10の自然数、好ましくは、1〜7の自然数、より好ましくは、1
〜5の自然数である。nは、好ましくは、DNA結合ドメインに含まれるDNA結合モジ
ュールの全てを指し示すに足りる自然数である。また、xは、1〜40の自然数、好まし
くは、1〜10の自然数、より好ましくは、2〜6の自然数、さらにより好ましくは、3
〜5の自然数、最も好ましくは、自然数4である。また、yは、1〜40の自然数、好ま
しくは、25〜40の自然数、より好ましくは、30〜36の自然数、さらにより好まし
くは、31〜33の自然数、最も好ましくは、自然数32である。xとyは、異なる自然
数である。xおよびyの数値は、用いるDNA結合モジュールの長さによって異なりうる
。xは、好ましくは、34のアミノ酸からなるDNA結合モジュールにおける2番目のア
ミノ酸に相当する位置を示す数値である。yは、好ましくは、34のアミノ酸からなるD
NA結合モジュールにおける32番目のアミノ酸に相当する位置を示す数値である。

0024

本発明の第1の態様のポリペプチドにおいて、N末端から4n−3番目のDNA結合モ
ジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、N末端から4n−2番
目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、N末
端から4n−1番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ
酸の組合せ、およびN末端から4n番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ
酸とy番目のアミノ酸の組合せは、互いに異なる。ここで、nは、1〜10の自然数、好
ましくは、1〜7の自然数、より好ましくは、1〜5の自然数である。nは、好ましくは
、DNA結合ドメインに含まれるDNA結合モジュールの全てを指し示すに足りる自然数
である。また、xは、1〜40の自然数、好ましくは、1〜10の自然数、より好ましく
は、2〜6の自然数、さらにより好ましくは、3〜5の自然数、最も好ましくは、自然数
4である。また、yは、1〜40の自然数、好ましくは、25〜40の自然数、より好ま
しくは、30〜36の自然数、さらにより好ましくは、31〜33の自然数、最も好まし
くは、自然数32である。xとyは、異なる自然数である。好ましくは、N末端から4n
−3番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ
、N末端から4n−2番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目の
アミノ酸の組合せ、およびN末端から4n番目のDNA結合モジュールにおけるx番目の
アミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、それぞれ、xとyの順にDとDの組合せ、Eと
Aの組合せ、DとAの組合せ、およびAとDの組合せからなる群から選ばれる。

0025

本発明は、第2の態様において、機能ドメインがDNA切断ドメインである、第1の態
様のポリペプチドを提供する。

0026

本発明は、第3の態様において、第1の態様または第2の態様のポリペプチドをコード
するポリヌクレオチドを含む、ベクターを提供する。ベクターとしては、プラスミドベク
ター、コスミドベクターウイルスベクター人工染色体ベクターなどが挙げられる。人
染色体ベクターとしては、酵母人工染色体ベクター(YAC)、細菌人工染色体ベクタ
ー(BAC)、P1人工染色体ベクター(PAC)、マウス人工染色体ベクター(MAC
)、ヒト人工染色体ベクターHAC)が挙げられる。また、ベクターの成分としては、
DNA、RNAなどの核酸、GNA、LNA、BNA、PNA、TNAなどの核酸アナロ
グなどが挙げられる。ベクターは、糖類などの核酸以外の成分によって修飾されていても
よい。

0027

本発明の第3の態様のベクターを、細胞などに導入して、発現させることによって、本
発明の第1の態様または第2の態様のポリペプチドを調製することができる。また、本発
明の第3の態様のベクターを、細胞などに導入して、発現させることによって、細胞内に
おいて、DNA組換え、DNA切断などのDNA修飾転写調節などのその他の酵素活性
の発現;レポータータンパク質によるDNA領域標識化などの機能ドメインに応じた所
望の機能を発揮させることができる。機能ドメインがDNA切断ドメインである場合には
、複数の、好ましくは、2つの本発明の第3の態様のベクターを、細胞などに導入して、
発現させることによって、ベクターを導入した細胞のゲノムDNA上において塩基配列特
異的な二本鎖切断を生じさせることができ、細胞のゲノム上に変異を導入することができ
る。本発明の第3の態様のベクターを導入する細胞の由来としては、ショウジョウバエ
ゼブラフィッシュ、マウスなどの哺乳類などの動物シロイヌナズナなどの植物、ES
胞、iPS細胞などの培養細胞などが挙げられる。

0028

本発明は、第4の態様において、第3の態様のベクターを作製するためのベクターライ
ブラリーを提供する。本発明の第4の態様のベクターライブラリーは、複数のベクターに
よって構成される。ベクターライブラリーは、第3の態様のベクターを作製するのに有用
なベクターを、4つのDNA結合モジュールの組合せが認識する4つの塩基の組合せに関
して網羅的に含むことが好ましいが、第3の態様のベクターの作製が可能であるかぎり、
含まれるベクターは網羅的でなくてもよい。本発明の第4の態様のベクターライブラリー
は、たとえば、6〜9個、10〜13個、14〜17個、または18〜21個のDNA結
合モジュールを含む本発明の第1の態様または第2の態様のポリペプチドを網羅的に構築
するためのベクターを含み、好ましくは、14〜21個のDNA結合モジュールを含む本
発明の第1の態様または第2の態様のポリペプチドを網羅的に構築するためのベクターを
含む。本発明の第1の態様または第2の態様のポリペプチドは、14〜21のDNA結合
モジュールを含む場合において、認識特異性の高さと機能ドメインによる機能の高さの両
立性が特に優れているため、このようなベクターライブラリーは、構成するベクターが少
ないながらも、効果の高い本発明の第1の態様または第2の態様のポリペプチドを簡便に
作製することができ、優れている。

0029

本発明の第4の態様のベクターライブラリーを構成する全てのベクターは、5’末端か
ら順に、第1の制限酵素切断部位、4つのDNA結合モジュールをコードするポリヌクレ
オチド、および第2の制限酵素切断部位を有する。

0030

本発明の第4の態様のベクターライブラリーを構成するベクターに含まれる第1の制限
酵素切断部位および第2の制限酵素切断部位の組合せは、A型の制限酵素切断部位および
B型の制限酵素切断部位の組合せ、A型の制限酵素切断部位およびC型の制限酵素切断部
位の組合せ、A型の制限酵素切断部位およびD型の制限酵素切断部位の組合せ、A型の制
限酵素切断部位およびE型の制限酵素切断部位の組合せ、B型の制限酵素切断部位および
C型の制限酵素切断部位の組合せ、C型の制限酵素切断部位およびD型の制限酵素切断部
位の組合せ、ならびにD型の制限酵素切断部位およびE型の制限酵素切断部位の組合せの
いずれかである。制限酵素切断部位についてのA型〜E型は、制限酵素切断部位の性質
相違を示すために本明細書において便宜的に設定した表記である。型が異なる場合には、
制限酵素切断部位の性質が互いに異なり、および型が同一である場合には、制限酵素切断
部位の性質が共通であることを示す。本発明の第4の態様のベクターライブラリーにおい
て、A型の制限酵素切断部位〜E型の制限酵素切断部位は、同一の制限酵素によって切断
されるものである。また、A型の制限酵素切断部位〜E型の制限酵素切断部位は、同一の
制限酵素による切断によって、いずれも、互いに異なる切断末端を生じさせるものである
。このような制限酵素切断部位としては、制限酵素による認識部位に隣接する任意の部位
を切断する制限酵素(たとえば、BsaI、BbsI、BsmBIなど)による切断部位
が挙げられる。

0031

図1STEP2に示されるように、18〜21のDNA結合モジュールを含む本発明
の第3の態様のベクターを作製することを目的とする場合には、本発明の第4の態様のベ
クターライブラリーは、第1の制限酵素切断部位および第2の制限酵素切断部位の組合せ
がA型の制限酵素切断部位およびB型の制限酵素切断部位の組合せであるベクター、第1
の制限酵素切断部位および第2の制限酵素切断部位の組合せがB型の制限酵素切断部位お
よびC型の制限酵素切断部位の組合せであるベクター、第1の制限酵素切断部位および第
2の制限酵素切断部位の組合せがC型の制限酵素切断部位およびD型の制限酵素切断部位
の組合せであるベクター、ならびに第1の制限酵素切断部位および第2の制限酵素切断部
位の組合せがD型の制限酵素切断部位およびE型の制限酵素切断部位の組合せであるベク
ターを、好ましくは、DNA結合モジュールによる認識塩基に関して網羅的に含む。

0032

また、図1のSTEP2に示されるように、14〜17のDNA結合モジュールを含む
本発明の第3の態様のベクターを作製することを目的とする場合には、本発明の第4の態
様のベクターライブラリーは、第1の制限酵素切断部位および第2の制限酵素切断部位の
組合せがA型の制限酵素切断部位およびC型の制限酵素切断部位の組合せであるベクター
、第1の制限酵素切断部位および第2の制限酵素切断部位の組合せがC型の制限酵素切断
部位およびD型の制限酵素切断部位の組合せであるベクター、ならびに第1の制限酵素切
断部位および第2の制限酵素切断部位の組合せがD型の制限酵素切断部位およびE型の制
限酵素切断部位の組合せであるベクターを、好ましくは、DNA結合モジュールによる認
識塩基に関して網羅的に含む。

0033

さらに、図1のSTEP2に示されるように、10〜13のDNA結合モジュールを含
む本発明の第3の態様のベクターを作製することを目的とする場合には、本発明の第4の
態様のベクターライブラリーは、第1の制限酵素切断部位および第2の制限酵素切断部位
の組合せがA型の制限酵素切断部位およびD型の制限酵素切断部位の組合せであるベクタ
ー、ならびに第1の制限酵素切断部位および第2の制限酵素切断部位の組合せがD型の制
限酵素切断部位およびE型の制限酵素切断部位の組合せであるベクターを、好ましくは、
DNA結合モジュールによる認識塩基に関して網羅的に含む。

0034

さらに、図1のSTEP2に示されるように、6〜9のDNA結合モジュールを含む本
発明の第3の態様のベクターを作製することを目的とする場合には、本発明の第4の態様
のベクターライブラリーは、第1の制限酵素切断部位および第2の制限酵素切断部位の組
合せがA型の制限酵素切断部位およびE型の制限酵素切断部位の組合せであるベクターを
、好ましくは、DNA結合モジュールによる認識塩基に関して網羅的に含む。

0035

本発明の第4の態様のベクターライブラリーを構成するベクターは、DNA結合モジュ
ールを含む。1つのDNA結合モジュールの長さとしては、例えば、30〜38、32〜
36、または34などが挙げられる。DNA結合ドメインに含まれるDNA結合モジュー
ルの長さは、好ましくは、ベクターライブラリーを構成する全てのベクターに関して同一
である。また、DNA結合ドメインに含まれるDNA結合モジュールの長さは、好ましく
は、ベクターライブラリーを構成するベクターに含まれる4つのDNA結合モジュールの
全てに関して同一である。DNA結合モジュールとしては、例えば、配列番号2、4、6
、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、または3
2の1番目から34番目のアミノ酸配列からなるポリペプチドが挙げられる。また、DN
A結合モジュールとしては、例えば、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16
、18、20、22、24、26、28、30、または32の1番目から34番目のアミ
ノ酸配列と、85%、90%、95%、または97%の同一性を有し、1つの塩基対を認
識する機能を実質的に保持するポリペプチドが挙げられる。

0036

本発明の第4の態様のベクターライブラリーを構成するベクターに含まれる4つのDN
A結合モジュールのうち、5’末端から1番目のDNA結合モジュールにおけるx番目の
アミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、ベクターライブラリーを構成する任意のベクタ
ーに関して同一である。同様に、5’末端から2番目のDNA結合モジュールにおけるx
番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、ベクターライブラリーを構成する任意の
ベクターに関して同一である。また、5’末端から3番目のDNA結合モジュールにおけ
るx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、ベクターライブラリーを構成する任
意のベクターに関して同一である。また、5’末端から4番目のDNA結合モジュールに
おけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、ベクターライブラリーを構成す
る任意のベクターに関して同一である。ここで、xは、1〜40の自然数、好ましくは、
1〜10の自然数、より好ましくは、2〜6の自然数、さらにより好ましくは、3〜5の
自然数、最も好ましくは、自然数4である。また、yは、1〜40の自然数、好ましくは
、25〜40の自然数、より好ましくは、30〜36の自然数、さらにより好ましくは、
31〜33の自然数、最も好ましくは、自然数32である。xとyは、異なる自然数であ
る。xおよびyの数値は、用いるDNA結合モジュールの長さによって異なりうる。xは
、好ましくは、34のアミノ酸からなるDNA結合モジュールにおける2番目のアミノ酸
に相当する位置を示す数値である。yは、好ましくは、34のアミノ酸からなるDNA結
合モジュールにおける32番目のアミノ酸に相当する位置を示す数値である。

0037

本発明の第4の態様のベクターライブラリーを構成するベクターに含まれる4つのDN
A結合モジュールのうち、5’末端から1番目のDNA結合モジュールにおけるx番目の
アミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、5’末端から2番目のDNA結合モジュールにお
けるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、5’末端から3番目のDNA結合モ
ジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せ、および5’末端から4
番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、
互いに異なる。ここで、xは、1〜40の自然数、好ましくは、1〜10の自然数、より
好ましくは、2〜6の自然数、さらにより好ましくは、3〜5の自然数、最も好ましくは
、自然数4である。また、yは、1〜40の自然数、好ましくは、25〜40の自然数、
より好ましくは、30〜36の自然数、さらにより好ましくは、31〜33の自然数、最
も好ましくは、自然数32である。xとyは、異なる自然数である。xおよびyの数値と
しては、例えば、前述と同様の数値が挙げられる。好ましくは、5’末端から1番目のD
NA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、xとyの
順にDとDであり、5’末端から2番目のDNA結合モジュールにおけるx番目のアミノ
酸とy番目のアミノ酸の組合せは、xとyの順にEとAであり、5’末端から3番目のD
NA結合モジュールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、xとyの
順にDとAであり、かつ、5’末端から4番目のDNA結合モジュールにおけるx番目の
アミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、xとyのAとDである。

0038

本発明の第4の態様のベクターライブラリーを用いれば、本発明の第3の態様のベクタ
ーを、簡便に作製することができる。具体的には、本発明の第3の態様のベクターに含ま
れるDNA結合モジュールの配列に対応するベクターを、本発明の第4の態様のベクター
ライブラリーから選択し、選択したベクターを、A型の制限酵素切断部位〜E型の制限酵
素切断部位を切断する制限酵素によって消化して、消化によって得られたベクター断片を
接続することによって本発明の第3の態様のベクターを作製することができる。本発明の
第4の態様のベクターライブラリーを構成する全てのベクターは、同一の制限酵素によっ
て切断される制限酵素切断部位を2つ有し、かつ、その制限酵素切断部位は、当該酵素に
よる切断によって互いに異なる切断末端を生じさせる。したがって、本発明の第3の態様
のベクターの作製において、選択したベクターの消化、およびベクター断片の接続は、そ
れぞれ、同一の反応液において行うことができる。そのため、本発明の第4の態様のベク
ターライブラリーを用いれば、極めて簡便に、本発明の第3の態様のベクターを作製する
ことができる。

0039

本発明は、第5の態様において、本発明の第4の態様のベクターライブラリーを作製す
るためのベクターセットを提供する。

0040

本発明の第5の態様のベクターセットは、複数のベクターを含む。ベクターセットは、
第4の態様のベクターライブラリーを作製するのに有用なベクターを網羅的に含むことが
好ましいが、第4の態様のベクターライブラリーの作製が可能なかぎり、含まれるベクタ
ーは網羅的でなくてもよい。

0041

本発明の第5の態様のベクターセットに含まれる全てのベクターは、5’末端から順に
、1番目の制限酵素切断部位、DNA結合モジュール、および2番目の制限酵素切断部位
を含む。1番目の制限酵素切断部位、および2番目の制限酵素切断部位は、本発明の第4
の態様のベクターライブラリーを構成するベクターに含まれる第1の制限酵素切断部位お
よび第2の制限酵素切断部位を切断する制限酵素によって切断されない部位であることが
好ましい。この場合、第4の態様のベクターライブラリーから第3の態様のベクターを、
より簡便に作製することができる。

0042

本発明の第5の態様のベクターセットに含まれるベクターに含まれるDNA結合モジュ
ールの長さは、好ましくは、ベクターセットに含まれる全てのベクターに関して同一であ
る。DNA結合モジュールとしては、例えば、配列番号2、4、6、8、10、12、1
4、16、18、20、22、24、26、28、30、または32の1番目から34番
目のアミノ酸配列からなるポリペプチドが挙げられる。また、DNA結合モジュールとし
ては、例えば、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、
24、26、28、30、または32の1番目から34番目のアミノ酸配列と、85%、
90%、95%、または97%の同一性を有し、1つの塩基対を認識する機能を実質的に
保持するポリペプチドが挙げられる。

0043

本発明の第5の態様のベクターセットに含まれるベクターに含まれる1番目の制限酵素
切断部位および2番目の制限酵素切断部位は、同一の制限酵素によって切断されるもので
ある。また、1番目の制限酵素切断部位、および2番目の制限酵素切断部位は、同一の制
限酵素による切断によって、互いに異なる切断末端を生じさせるものである。このような
制限酵素切断部位としては、制限酵素による認識部位に隣接する任意の部位を切断する制
限酵素(たとえば、BsaI、BbsI、BsmBIなど)による切断部位が挙げられる

0044

本発明の第5の態様のベクターセットに含まれるベクターに含まれるDNA結合モジュ
ールにおけるx番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の組合せは、4つの異なる組合せのい
ずれかである。x番目のアミノ酸とy番目のアミノ酸の4つの異なる組合せとしては、例
えば、xとyの順に、DとDの組合せ、EとAの組合せ、DとAの組合せ、およびAとD
の組合せが挙げられる。ここで、xは、1〜40の自然数、好ましくは、1〜10の自然
数、より好ましくは、2〜6の自然数、さらにより好ましくは、3〜5の自然数、最も好
ましくは、自然数4である。また、yは、1〜40の自然数、好ましくは、25〜40の
自然数、より好ましくは、30〜36の自然数、さらにより好ましくは、31〜33の自
然数、最も好ましくは、自然数32である。xとyは、異なる自然数である。xおよびy
の数値は、用いるDNA結合モジュールの長さによって異なりうる。xは、好ましくは、
34のアミノ酸からなるDNA結合モジュールにおける2番目のアミノ酸に相当する位置
を示す数値である。yは、好ましくは、34のアミノ酸からなるDNA結合モジュールに
おける32番目のアミノ酸に相当する位置を示す数値である。

0045

本発明の第5の態様のベクターセットに含まれるベクターとしては、1番目の制限酵素
切断部位および2番目の制限酵素切断部位の組合せが、α型の制限酵素切断部位およびβ
型の制限酵素切断部位の組合せであり、DNA結合モジュールが、塩基A、T、G、また
はCを認識するもの;1番目の制限酵素切断部位および2番目の制限酵素切断部位の組合
せが、β型の制限酵素切断部位およびγ型の制限酵素切断部位の組合せであり、DNA結
合モジュールが、塩基A、T、G、またはCを認識するもの;1番目の制限酵素切断部位
および2番目の制限酵素切断部位の組合せが、γ型の制限酵素切断部位およびδ型の制限
酵素切断部位の組合せであり、DNA結合モジュールが、塩基A、T、G、またはCを認
識するもの;1番目の制限酵素切断部位および2番目の制限酵素切断部位の組合せが、δ
型の制限酵素切断部位およびε型の制限酵素切断部位の組合せであり、DNA結合モジュ
ールが、塩基A、T、G、またはCを認識するものを例示することができる。ここで、制
限酵素切断部位についてのα型〜ε型は、制限酵素切断部位の性質の相違を示すために本
明細書において便宜的に設定した表記である。型が異なる場合には、制限酵素切断部位の
性質が互いに異なり、および型が同一である場合には、制限酵素切断部位の性質が共通で
あることを示す。本発明の第5の態様のベクターセットは、好ましくは、上で例示した全
てのベクターを含む。この場合、あらゆる態様の本発明の第4の態様のベクターライブラ
リーを作製することができる。

0046

本発明の第5の態様のベクターセットを用いれば、本発明の第4の態様のベクターライ
ブラリーを簡便に作製することができる。具体的には、本発明の第4の態様のベクターラ
イブラリーを構成するベクターに含まれる4つのDNA結合モジュールの組合せに基づき
、本発明の第5の態様のベクターセットに含まれるベクターを4つ選択し、選択されたベ
クターを、1番目の制限酵素切断部位および2番目の制限酵素切断部位を切断する制限酵
素によって消化し、消化によって得られたベクター断片を、接続することによって、本発
明の第4の態様のベクターライブラリーを作製することができる。本発明の第5の態様の
ベクターセットに含まれる全てのベクターは、同一の制限酵素によって切断される制限酵
素切断部位を2つ有し、かつ、その制限酵素切断部位は、当該酵素による切断によって互
いに異なる切断末端を生じさせる。したがって、本発明の第4の態様のベクターライブラ
リーの作製において、選択したベクターの消化、およびベクター断片の接続は、それぞれ
、同一の反応液において行うことができる。そのため、本発明の第5の態様のベクターセ
ットを用いれば、極めて簡便に、本発明の第4の態様のベクターライブラリーを作製する
ことができる。

0047

以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例の範囲に限定
されるものではない。

0048

実施例1ベクターセットの作製:
図2に示した塩基配列の両端に制限酵素BsaIの認識サイトを付加した配列を、人工
遺伝子合成により作製し、pBluescriptSKvectorに挿入して、図
1のSTEP1に用いるベクターセット(p1HD−p4HD、p1NG−p4NG、p
1NI−p4NI、p1NN−p4NN)を作製した。

0049

実施例2ベクターライブラリーの作製:
pFUS_B6ベクター(Addgene)を鋳型とし、In−Fusionクロー
ング(クロンテック)によって、図1のSTEP1に示すpFUS2ベクターを作製した
図1のSTEP1に示すように、作製したpFUS2ベクターと、実施例1において作
製したベクターセットを用いて、Golden Gate反応を行い、ベクターライブラ
リーを作製した。

0050

実施例3 TALEN発現ベクターの作製:
pTALEN_v2およびpcDNA−TAL−NC2(共にAddgene)を用い
て、In−Fusionクローニングによって、作製した後、モジュールを組込むBsm
BIサイト周辺配列をIn−Fusionクローニングによって調製し、更に開始コドン
上流にglobin leader配列をIn−Fusionクローニングによって挿
入して、図1のSTEP2に示すptCMVベクターを作製した。作製したptCMVベ
クター、実施例2において作製したベクターライブラリー、およびGolden Gat
e TALEN and TAL Effector Kit、Yamamoto La
b TALEN Accessory Pack(共にAddgene)に含まれるベク
ター類を用いて、図1のSTEP2に示すように、Golden Gate法によって、
DNA結合ドメインを挿入し、TALEN発現ベクターを作製した。ptCMVベクター
としては、DNA結合ドメインのN末端側に隣接する領域(TALEN−N’)のアミノ
酸数が153であり、DNA結合ドメインのC末端側とDNA切断ドメインに挟まれた領
域(TALEN−C’)のアミノ酸数が47であるものを用いた。作製したTALENの
塩基配列ならびにアミノ酸配列の一例を、図3に示す。
図3に示すように、実施例3のTALEN発現用ベクターにおけるDNA結合モジュー
ル(全34アミノ酸)の4番目および32番目のアミノ酸は、4n−3番目、4n−2番
目、4n−1番目、および4n番目(nは自然数)のDNA結合モジュールにおいて、そ
れぞれ異なっていた。また、4n−3番目(nは自然数)のDNA結合モジュールにおけ
る4番目および32番目のアミノ酸は、それぞれのDNA結合モジュールにおいて共通で
あった。このことは、4n−2番目、4n−1番目、および4n番目(nは自然数)のD
NA結合モジュールにおいても、同様であった。このように、実施例1のベクターセット
および実施例2のベクターライブラリーを用いることによって、4つのDNA結合モジュ
ールごとに繰り返し様式を呈するTALEN発現ベクターを作製することができた。

0051

比較例1 TALEN発現ベクターの作製:
実施例1において作製したベクターセットの代わりに、Golden Gate TA
LEN and TAL Effector Kit(Addgene)に含まれるpH
D1−6、pNG1−6、pNI1−6、pNN1−6を使用し、また、反応に使用する
pFUSベクターとして、Yamamoto Lab TALEN Accessory
Pack(Addgene)を使用した他は、実施例2と同様にGolden Gat
e反応を行い、ベクターライブラリーを作製した。作製したベクターライブラリーを用い
て、実施例3と同様の方法によってGolden Gate反応を行い、TALEN発現
ベクターを作製した。

0052

比較例2 TALEN発現ベクターの作製:
ptCMVベクターとして、DNA結合ドメインのN末端側に隣接する領域(TALE
N−N’)のアミノ酸数が136でありDNA結合ドメインのC末端側とDNA切断ドメ
インに挟まれた領域(TALEN−C’)のアミノ酸数が63であるものを用いた他は、
実施例3と同様の方法を行い、TALEN発現ベクターを作製した。

0053

比較例3 TALEN発現ベクターの作製:
ptCMVベクターとして、DNA結合ドメインのN末端側に隣接する領域(TALE
N−N’)のアミノ酸数が136でありDNA結合ドメインのC末端側とDNA切断ドメ
インに挟まれた領域(TALEN−C’)のアミノ酸数が63であるものを用いた他は、
比較例1と同様の方法を行い、TALEN発現ベクターを作製した。

0054

試験例1 TALENの認識特異性の評価:
図4Bに示すとおりの部位を認識するTALEN発現ベクター(L14〜L20、およ
びR14〜R20)を、実施例3、または比較例1〜3と同様の方法によって作製した。
作製したL14〜L20から1種と、R14〜R20から1種とを、図4Cの表に示すよ
うに組み合わせて左右のTALEN発現ベクターとし、図4Bに示す配列をTALENの
標的配列として用いて、HEK293T細胞を用いたシングルストランドアニリン
アッセイ(非特許文献5参照)によって、TALEN活性評価を行った。
シングル・ストランド・アニーリングアッセイは、具体的には、以下のようにして行っ
た。まず、CMVプロモーターの下流にホタルルシフェラーゼ遺伝子分断化して連結し
レポーターベクター(pGL4−SSA;Addgene)に、目的のTALENの標
的配列を挿入したレポーターベクターを作製した。この際、TALENの標的配列は、合
オリゴをアニーリングして作製し、BsaI処理したpGL4−SSAベクターにLi
gation−Convenience Kit(ニッポンジーン)を用いて挿入した。
その後、作製したレポーターベクターを、TALEN発現ベクター、およびウミシイタケ
ルシフェラーゼの発現ベクターであるpRL−CMVベクター(プロメガ)と共に、96
ウェルプレート上で、リポフェクション法によってHEK293T細胞に導入し、24時
間培養した後、Dual−Glo Luciferase Assay System(
プロメガ)を用いてレポーター活性を測定した。導入したDNA量は、左右のTALEN
発現ベクターは、それぞれ200ng、レポーターベクターが100ng、pRL−CM
Vベクターが20ngである。化学発光計測にはTriStar LB 941 pl
ate reader(ベルトルド)を用いた。
実施例3、および比較例1〜3における各左右のTALEN発現ベクターの組合せのそ
れぞれの場合について、比較例1のL20およびR17の組合せの場合と比較したレポー
ター活性の相対値図4Cに示す。各左右のTALENの組合せについての左右のTAL
ENの認識部位に挟まれるスペーサー領域の長さ(塩基数)を、図4Bの表に示す。
図4Cに示すように、実施例3および比較例1の場合には、スペーサー領域が、12〜
15などの限られた場合において、特異的に高い活性が得られ、限られたスペーサー領域
に対する特異的な切断が可能であることが分かる。これに対して、比較例2および比較例
3の場合には、活性の高さは、スペーサー領域の長さと特に関係がなく、スペーサー配列
の長さが異なる配列をも認識して切断する可能性が高いことが分かる。このことから、実
施例3のTALEN発現ベクターを用いることによって、スペーサー領域の異なる配列に
対する非特異的切断の少ない効果的なDNA切断を行うことができることが分かる。

0055

試験例2 TALENの活性の評価:
図5Aに示すとおりの部位を認識するTALEN発現ベクターの左右のペアATM
左としてL17、右としてR17)、APC(左としてL17、右としてR17)、およ
びeGFP(左としてL20、右としてR18))を、実施例3、または比較例1〜3と
同様の方法によって作製した。それぞれの方法によって作製した左右のペアを左右のTA
LEN発現ベクターとして用いて、図5Aに示す配列をTALENの標的配列として用い
て、試験例1と同様の方法を用いて、HEK293T細胞を用いたシングル・ストランド
・アニーリングアッセイ(非特許文献5)を行い、TALEN活性評価を行った。
結果を図5Bに示す。図5Bにおいて、縦軸の数値は、試験例1において作製した比較
例1のL20およびR17の組合せの場合と比較したレポーター活性の相対値である。図
5Bに示すように、実施例3の場合には、ATM、APC、およびeGPFのいずれの場
合においても、比較例1に比して高いTALENのDNA切断活性が観察された。このこ
とから、DNA結合モジュールについての本発明の繰り返し構造を持たせることによって
、TALENのDNA切断活性を向上させることができることが分かった。

実施例

0056

試験例3 TALENの認識特異性の評価:
図6Aに示すとおりの部位を認識するTALEN発現ベクターの左右のペア(左として
L19および右としてR18)を、実施例3、または比較例1〜3と同様の方法によって
作製した。それぞれの方法によって作製した左右のペアを左右のTALEN発現ベクター
として用いて、図6Aに示す配列(ミスマッチなし(no mismatches)、左
1ミスマッチ右0ミスマッチ(L:1mismatch/R:0mismatch)、左
1ミスマッチ右1ミスマッチ(L:1mismatch/R:1mismatch)、ま
たは左2ミスマッチ右2ミスマッチ(L:2mismatches/R:2mismat
ches))をTALENの標的配列として用いて、試験例1と同様の方法を用いて、H
EK293T細胞を用いたシングル・ストランド・アニーリングアッセイ(非特許文献5
)を行い、TALEN活性評価を行った。TALENの標的配列として図6A中のそれぞ
れの配列を用いた場合には、図6Aにおける小文字の部分においてミスマッチが生じるた
め、用いたTALENの標的配列についてTALEN活性評価の結果を比較することによ
って、用いたTALENの認識特異性の高さを比較することができる。
結果を図6Bに示す。図6Bの縦軸の数値は、ホタルルシフェラーゼ活性の測定値をウ
ミシイタケルシフェラーゼ活性の測定値で割った相対活性を示す。図6Bに示すように、
比較例2のTALEN発現ベクターを用いた場合には、左2ミスマッチ右2ミスマッチの
配列を用いた場合であっても、高い活性が観察され、比較例2のTALEN発現ベクター
の認識特異性は、低かった。これに対して、実施例3のTALEN発現ベクターを用いた
場合には、左2ミスマッチ右2ミスマッチの配列を用いた場合には、活性のほぼ完全な消
失が観察された。このことから、実施例3のTALEN発現ベクターは、試験例2に示す
ような高い切断活性を保持しつつ、特異性の高いDNA切断を行うことができるものであ
り、実施例3のTALEN発現ベクターを用いることによって、目的とする標的DNAを
高確率で安全に切断できることが分かった。

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