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技術 ネイルマニキュア、ネイルマニキュアの塗布方法およびネイルマニキュア液キット

出願人 合同インキ株式会社有限会社ケイジインターナショナル
発明者 東田圭司星野鉄男高藤寿行
出願日 2015年3月20日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2015-058772
公開日 2016年10月6日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2016-175883
状態 未査定
技術分野 化粧料
主要キーワード 木工用ボンド 有底円筒部材 変性シリコーン系接着剤 トップコート液 ペン型容器 塩化ビニル系接着剤 左右手 調整基準
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年10月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

ジェルネイル匹敵するくらい長く化粧もちをするマニキュアを提供する。

解決手段

爪52の表面に形成されるネイルマニキュア100であって、爪52の上に形成され、粘着剤から構成されたベースコート層粘着層)10と、ベースコート層10の上に形成され、顔料成分及びクリア成分の少なくとも一方を含む光沢コート層12と、光沢コート層12の上に形成されるトップコート層14と備えている、ネイルマニキュア100である。

概要

背景

近年、手や足の爪にデザインを施すネイルアートに対する人気が高まっており、爪(自爪)に合成樹脂製の人工爪付け爪)を形成する技術も種々提案されているが、依然として、ネイルマニキュアマニキュアネイルエナメルネイルカラー美爪料などとも称される。)の人気が高い。ネイルマニキュア(以後、「マニキュア」と称する)は、アクリルニトロセルロースなどの合成樹脂を着色し、それを有機溶剤に溶いたものであり、そのマニキュアは、爪に塗布されて被膜となり、その被膜は、爪を守るとともに、爪の華やかにすることができる。

マニキュアの使用中および乾燥までは、有機溶剤による刺激臭を発する。そのため、マニキュアを扱う場所では換気を徹底し、火気を遠ざける必要がある。また、塗布したマニキュアを落とすときは、除光液エナメルリムーバー)が用いられる。除光液の成分は、アセトンなどであるので、使いすぎると爪を黄変させて痛めてしまうこともある。

マニキュアもいろいろなものが開発されており、剥がれ特性等を改良したマニキュアもある(特許文献1参考)。あるいは、有機溶媒の問題を緩和する、水性マニキュア組成物のマニキュアが開発されている(特許文献2)。しかしながら、基本的に、広く流通しているものは、有機溶剤にニトロセルロース系のラッカー色素などを混合したマニキュアであるのは事実であり、これは、専門家目線で見ると、80年間ほどさほど変化がないとも言える。

マニキュアには、マニキュア液中の有機溶剤の問題、除光液(アセトン)の問題があるものの、それを除くと、マニキュアは、2日〜数日で爪から剥がれてしまうという問題が大きい。爪からマニキュアが剥がれたら、その都度、同じマニキュアで新たに塗布すればよいのであるが、やはり、ユーザーにとってはあまり日持ちしないのは不便である。そのような状況な中、特に最近、ウレタン系樹脂アクリル系樹脂等と光重合性モノマーを含むジェル状人工爪組成物ジェルネイル組成物)を爪に塗布した後、紫外線照射して硬化させた人工爪(ジェルネイル)が、仕上がりクリアである等の理由から注目を集めている(例えば、特許文献3)。

ジェルネイルは、マニキュアなどと比較して、爪との密着性が良く長持ちするという点で人気がある。すなわち、マニキュアは日常生活で数日にて爪から剥がれたりするのに対して、ジェルネイルは数週間持つものが多く人気がある。

概要

ジェルネイルに匹敵するくらい長く化粧もちをするマニキュアを提供する。爪52の表面に形成されるネイルマニキュア100であって、爪52の上に形成され、粘着剤から構成されたベースコート層粘着層)10と、ベースコート層10の上に形成され、顔料成分及びクリア成分の少なくとも一方を含む光沢コート層12と、光沢コート層12の上に形成されるトップコート層14と備えている、ネイルマニキュア100である。

目的

本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、長い寿命(例えば、3週間程度)を持ったマニキュアを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

爪の表面に形成されるネイルマニキュアであって、爪の上に形成され、粘着剤から構成されたベースコート層と、前記ベースコート層の上に形成され、顔料成分及びクリア成分の少なくとも一方を含む光沢コート層と、前記光沢コート層の上に形成され、前記光沢コート層を保護するトップコート層とを備えている、ネイルマニキュア。

請求項2

前記ベースコート層の前記粘着剤は、溶剤系粘着剤である、請求項1に記載のネイルマニキュア。

請求項3

前記ベースコート層の前記粘着剤は、アクリル系樹脂の粘着剤から構成されている、請求項1または2に記載のネイルマニキュア。

請求項4

前記アクリル系樹脂の粘着剤は、ポリアクリル酸アルキルから構成されている、請求項3に記載のネイルマニキュア。

請求項5

前記ベースコート層は、酢酸エチル酢酸ブチル、および、ポリアクリル酸アルキルを含む、請求項1に記載のネイルマニキュア。

請求項6

前記ベースコート層は、酢酸エチル、酢酸ブチル、ポリアクリル酸アルキル、ブトキシエタノールメトキシメチルブタノール、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチルHEMA)コポリマー、および、メトキシPEG−10を含む、請求項1に記載のネイルマニキュア。

請求項7

前記ベースコート層は、さらに、ニトロセルロースおよびイソプロパノールを含み、前記ニトロセルロースは、前記ベースコート層(10)において1質量%以上10質量%以下含まれている、請求項6に記載のネイルマニキュア。

請求項8

前記光沢コート層は、イソプロパノール、メトキシイソプロパノール、ニトロセルロース、安息香酸スクロールクエン酸アセチルトリブチル、ブトキシエタノール、シリル化シリカ、メトキシメチルブタノール、酢酸ブチル、アジピン酸ジイソデシルトリフルオロプロピルジメチコン、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチル/HEMA)コポリマー、メトキシPEG−10、および、ステアラルコニウムヘクトライトを含む、請求項1から7の何れか一つに記載のネイルマニキュア。

請求項9

前記トップコート層は、イソプロパノール、メトキシイソプロパノール、ニトロセルロース、安息香酸スクロース、クエン酸アセチルトリブチル、ブトキシエタノール、PEG/PPG−27/9ブチルエーテルジメチコン、および、PEG−9メチルエーテルジメチコンを含む、請求項1から8の何れか一つに記載のネイルマニキュア。

請求項10

前記光沢コート層の前記顔料が、金属光沢を有する顔料であり、前記ベースコート層の上に、アンダーコート層が形成されており、前記アンダーコート層の上に、前記光沢コート層が形成されている、請求項1から7の何れか一つに記載のネイルマニキュア。

請求項11

前記アンダーコート層は、酢酸ブチル、ポリメタクリル酸メチルジアセトンアルコール、酢酸エチル、ポリ塩化ビニルポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ジアセトンアルコール、酢酸エチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニル、アジピン酸ジイソデシル、トリフルオロプロピルジメチコン、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチル/HEMA)コポリマー、メトキシPEG−10、および、メトキシメチルブタノールを含む、請求項10に記載のネイルマニキュア。

請求項12

前記光沢コート層は、イソプロパノール、メトキシイソプロパノール、ブトキシエタノール、酢酸イソプロピル、ニトロセルロース、および、アルミニウムを含む、請求項10または11に記載のネイルマニキュア。

請求項13

前記光沢コート層は、さらに、色素を含んでいる、請求項12に記載のネイルマニキュア。

請求項14

前記ネイルマニキュアは、シール部材の底面に粘着層が位置するネイルシールの形態ではないネイルマニキュアであって、前記ベースコート層、前記光沢コート層、前記トップコート層が積層された積層被服膜である、請求項1から13の何れか一つに記載のネイルマニキュア。

請求項15

爪の表面にネイルマニキュアを塗布する方法であって、爪の上に粘着剤を塗布し、次いで、塗布した該粘着剤を乾燥させることによって、粘着層からなるベースコート層を形成する工程と、前記ベースコート層の上に、顔料成分及びクリア成分の少なくとも一方を含む光沢コート層を形成する工程と、前記光沢コート層の上に、前記光沢コート層を保護するトップコート層を形成する工程とを含む、塗布方法

請求項16

前記粘着剤は、溶剤系粘着剤であり、かつ、アクリル系樹脂の粘着剤から構成されている、請求項15に記載の塗布方法。

請求項17

前記粘着剤は、酢酸エチル、および、ポリアクリル酸アルキルを含み、前記粘着剤には、酢酸ブチルが付与されている、請求項16に記載の塗布方法。

請求項18

さらに、前記トップコート層を形成する工程の後、除光液を塗布することによって前記ベースコート層を溶解し、それによって前記ネイルマニキュアを除去する工程を実行する、請求項15から17の何れか一つに記載の塗布方法。

請求項19

ネイルマニキュアを形成するためのマニキュア液キットであって、粘着剤から構成されたベースコート層を形成するためのベースコート液が含まれている第1容器と、顔料成分及びクリア成分の少なくとも一方を含む光沢コート層を形成するための光沢コート液が含まれている第2容器と、光沢コート層を保護するトップコート層を形成するためのトップコート液が含まれている第3容器とを備えている、マニキュア液キット。

請求項20

前記ベースコート液は、酢酸エチル、酢酸ブチル、および、ポリアクリル酸アルキルを含む、請求項19に記載のマニキュア液キット。

請求項21

さらに、前記ベースコート層と前記光沢コート層の間に介在するアンダーコート層を形成するためのアンダーコート液が含まれている第4容器を備えている、請求項19または20に記載のマニキュア液キット。

請求項22

爪の表面に形成されるネイルマニキュアであって、爪の上に形成され、溶剤系の粘着剤から構成されたベースコート層を備え、前記ベースコート層の前記粘着剤は、粘着力(対SUS)4.0N/mm以上を有し、保持力(40℃・1kg・1時間)0mm(ずれ無し)、そして、ボールタック4以上の特性を有する、ネイルマニキュア。

請求項23

前記ベースコート層の前記粘着剤は、かつ、アクリル系樹脂の粘着剤から構成されている、請求項22に記載のネイルマニキュア。

請求項24

前記アクリル系樹脂の粘着剤は、ポリアクリル酸アルキルから構成されている、請求項23に記載のネイルマニキュア。

請求項25

前記ネイルマニキュアは、シール部材の底面に粘着層が位置するネイルシールの形態ではないネイルマニキュアであって、前記ベースコート層には、他の層が塗布によって積層されることになるネイルマニキュアである、請求項22から24の何れか一つに記載のネイルマニキュア。

請求項26

ネイルマニキュアを形成するためのマニキュア液であって、爪の上に形成され、溶剤系の粘着剤から構成されたベースコート層を形成するためのベースコート液が含まれている容器を備え、前記ベースコート液は、アクリル系樹脂の粘着剤から構成されている、ネイルマニキュア液

請求項27

前記ベースコート液は、酢酸エチル、酢酸ブチル、および、ポリアクリル酸アルキルを含む、請求項26に記載のマニキュア液。

技術分野

0001

本発明は、ネイルマニキュア、ネイルマニキュアの塗布方法およびネイルマニキュア液キットに関する。特に、紫外線照射によって硬化する人工爪(いわゆるジェルネイル)に匹敵する寿命化粧もち)を持つネイルマニキュアに関する。

背景技術

0002

近年、手や足の爪にデザインを施すネイルアートに対する人気が高まっており、爪(自爪)に合成樹脂製の人工爪(付け爪)を形成する技術も種々提案されているが、依然として、ネイルマニキュア(マニキュアネイルエナメルネイルカラー美爪料などとも称される。)の人気が高い。ネイルマニキュア(以後、「マニキュア」と称する)は、アクリルニトロセルロースなどの合成樹脂を着色し、それを有機溶剤に溶いたものであり、そのマニキュアは、爪に塗布されて被膜となり、その被膜は、爪を守るとともに、爪の華やかにすることができる。

0003

マニキュアの使用中および乾燥までは、有機溶剤による刺激臭を発する。そのため、マニキュアを扱う場所では換気を徹底し、火気を遠ざける必要がある。また、塗布したマニキュアを落とすときは、除光液エナメルリムーバー)が用いられる。除光液の成分は、アセトンなどであるので、使いすぎると爪を黄変させて痛めてしまうこともある。

0004

マニキュアもいろいろなものが開発されており、剥がれ特性等を改良したマニキュアもある(特許文献1参考)。あるいは、有機溶媒の問題を緩和する、水性マニキュア組成物のマニキュアが開発されている(特許文献2)。しかしながら、基本的に、広く流通しているものは、有機溶剤にニトロセルロース系のラッカー色素などを混合したマニキュアであるのは事実であり、これは、専門家目線で見ると、80年間ほどさほど変化がないとも言える。

0005

マニキュアには、マニキュア液中の有機溶剤の問題、除光液(アセトン)の問題があるものの、それを除くと、マニキュアは、2日〜数日で爪から剥がれてしまうという問題が大きい。爪からマニキュアが剥がれたら、その都度、同じマニキュアで新たに塗布すればよいのであるが、やはり、ユーザーにとってはあまり日持ちしないのは不便である。そのような状況な中、特に最近、ウレタン系樹脂アクリル系樹脂等と光重合性モノマーを含むジェル状人工爪組成物(ジェルネイル組成物)を爪に塗布した後、紫外線照射して硬化させた人工爪(ジェルネイル)が、仕上がりクリアである等の理由から注目を集めている(例えば、特許文献3)。

0006

ジェルネイルは、マニキュアなどと比較して、爪との密着性が良く長持ちするという点で人気がある。すなわち、マニキュアは日常生活で数日にて爪から剥がれたりするのに対して、ジェルネイルは数週間持つものが多く人気がある。

先行技術

0007

国際公開WO2002/43676号公報
特開平6−227945号公報
特開2009−126833号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、ジェルネイルは、紫外線照射によって硬化させて皮膜(人工爪)にするために、特殊な樹脂材料紫外線硬化樹脂材料)が必要となり、自宅では行うことが難しい。すなわち、自宅でジェルネイルを行うには、紫外線ランプと、専用のジェルネイル材料(紫外線硬化樹脂材料)の両方を揃える必要があり、また、ジェルネイルの塗りムラ塗り間違いの調整も、マニキュアの塗布と比べると、専門的なスキルが必要である。結論としては、ジェルネイルの塗布は、専門のサロンネイルサロン)に行く必要があり、手間も費用もかかる。

0009

加えて、ジェルネイルは、皮膜を落とす時に専門のスキルが必要になる。すなわち、ジェルネイルは、紫外線硬化樹脂を硬化させているので、除光液(アセトン)で落とすことができない。したがって、ジェルネイルを落とす時は、自宅ではできないので、専門のサロン(ネイルサロン)に行く必要がある。さらに、ジェルネイルの除去には、サンディングと呼ばれる爪をヤスリで磨ぐ作業が行われるので、爪が痛む(または爪が薄くなる)という問題もある。

0010

本願発明者は、ジェルネイルの開発をしていたことがある経緯も踏まえて、再び、マニキュアの良さに注目した。つまりは、専門サロンに行かなくても、自宅で気軽にネイルアートができるというメリットに再度注目した。一方で、マニキュアは、ジェルネイルほど皮膜が持たないという本質的な欠点がある。

0011

さらには、現在、有機溶媒のできるだけ使わないようにしたいという市場要請があるものの、水性マニキュアの開発品は長寿命を謳っていても、やはり、通常のマニキュアと比較すると、皮膜の寿命が短かったり、光沢が良くないなどの別の問題もある。

0012

本願発明者は、種々の問題には目をつぶり、まずは、ジェルネイルの寿命に匹敵するような長寿命のマニキュアの開発に挑んだ。マニキュアの成分として常識外のものを多数選んだため、セメダイン商品名:セメダインC)、木工用ボンドなども爪につけて、データをとり続けた。その中で、接着成分ではなく、粘着成分ベース層位置づけることにより、驚異的な寿命の皮膜(マニキュア)を実現できることを偶然見出し、本発明に至った。

0013

本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、長い寿命(例えば、3週間程度)を持ったマニキュアを提供することにある。

課題を解決するための手段

0014

本発明に係るネイルマニキュアは、爪の表面に形成されるネイルマニキュアであり、爪の上に形成され、粘着剤から構成されたベースコート層と、前記ベースコート層の上に形成され、顔料成分及びクリア成分の少なくとも一方を含む光沢コート層と、前記光沢コート層の上に形成され、前記光沢コート層を保護するトップコート層とを備えている。

0015

ある好適な実施形態において、前記ベースコート層の前記粘着剤は、溶剤系粘着剤である。

0016

ある好適な実施形態において、前記ベースコート層の前記粘着剤は、アクリル系樹脂の粘着剤から構成されている。

0017

ある好適な実施形態において、前記アクリル系樹脂の粘着剤は、ポリアクリル酸アルキルから構成されている。

0018

ある好適な実施形態において、前記ベースコート層は、酢酸エチル酢酸ブチル、および、ポリアクリル酸アルキルを含む。

0019

ある好適な実施形態において、前記ベースコート層は、酢酸エチル、酢酸ブチル、ポリアクリル酸アルキル、ブトキシエタノールメトキシメチルブタノール、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチルHEMA)コポリマー、および、メトキシPEG−10を含む。

0020

ある好適な実施形態において、前記ベースコート層は、さらに、ニトロセルロースおよびイソプロパノールを含み、前記ニトロセルロースは、前記ベースコート層において1質量%以上10質量%以下含まれている。

0021

ある好適な実施形態において、前記光沢コート層は、イソプロパノール、メトキシイソプロパノール、ニトロセルロース、安息香酸スクロールクエン酸アセチルトリブチル、ブトキシエタノール、シリル化シリカ、メトキシメチルブタノール、酢酸ブチル、アジピン酸ジイソデシルトリフルオロプロピルジメチコン、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチル/HEMA)コポリマー、メトキシPEG−10、および、ステアラルコニウムヘクトライトを含む。

0022

ある好適な実施形態において、前記トップコート層は、イソプロパノール、メトキシイソプロパノール、ニトロセルロース、安息香酸スクロース、クエン酸アセチルトリブチル、ブトキシエタノール、PEG/PPG−27/9ブチルエーテルジメチコン、および、PEG−9メチルエーテルジメチコンを含む。

0023

ある好適な実施形態において、前記光沢コート層の前記顔料が、金属光沢を有する顔料であり、前記ベースコート層の上に、アンダーコート層が形成されており、前記アンダーコート層の上に、前記光沢コート層が形成されている。

0024

ある好適な実施形態において、前記アンダーコート層は、酢酸ブチル、ポリメタクリル酸メチルジアセトンアルコール、酢酸エチル、ポリ塩化ビニル、および、ポリ酢酸ビニルを含む。

0025

ある好適な実施形態において、前記光沢コート層は、イソプロパノール、メトキシイソプロパノール、ブトキシエタノール、酢酸イソプロピル、ニトロセルロース、および、アルミニウムを含む。

0026

ある好適な実施形態において、前記光沢コート層は、さらに、色素を含んでいる。

0027

ある好適な実施形態において、前記ネイルマニキュアは、シール部材の底面に粘着層が位置するネイルシールの形態ではないネイルマニキュアであって、前記ベースコート層、前記光沢コート層、前記トップコート層が積層された積層被服膜である。

0028

本発明に係る塗布方法は、爪の表面にネイルマニキュアを塗布する方法であり、爪の上に粘着剤を塗布し、次いで、塗布した該粘着剤を乾燥させることによって、粘着層からなるベースコート層を形成する工程と、前記ベースコート層の上に、顔料成分及びクリア成分の少なくとも一方を含む光沢コート層を形成する工程と、前記光沢コート層の上に、前記光沢コート層を保護するトップコート層を形成する工程とを含む。

0029

ある好適な実施形態において、前記粘着剤は、溶剤系粘着剤であり、かつ、アクリル系樹脂の粘着剤から構成されている。

0030

ある好適な実施形態において、前記粘着剤は、酢酸エチル、および、ポリアクリル酸アルキルを含み、前記粘着剤には、酢酸ブチルが付与されている。

0031

ある好適な実施形態では、さらに、前記トップコート層を形成する工程の後、除光液を塗布することによって前記ベースコート層を溶解し、それによって前記ネイルマニキュアを除去する工程を実行する。

0032

本発明に係るマニキュア液キットは、ネイルマニキュアを形成するためのマニキュア液キットであり、粘着剤から構成されたベースコート層を形成するためのベースコート液が含まれている第1容器と、顔料成分及びクリア成分の少なくとも一方を含む光沢コート層を形成するための光沢コート液が含まれている第2容器と、光沢コート層を保護するトップコート層を形成するためのトップコート液が含まれている第3容器とを備えている。

0033

ある好適な実施形態において、前記ベースコート液は、酢酸エチル、酢酸ブチル、および、ポリアクリル酸アルキルを含む。

0034

ある好適な実施形態では、さらに、前記ベースコート層と前記光沢コート層の間に介在するアンダーコート層を形成するためのアンダーコート液が含まれている第4容器を備えている。

0035

本発明に係るネイルマニキュアは、爪の表面に形成されるネイルマニキュアであって、爪の上に形成され、溶剤系の粘着剤から構成されたベースコート層を備え、前記ベースコート層の前記粘着剤は、粘着力(対SUS)4.0N/mm以上を有し、保持力(40℃・1kg・1時間)0mm(ずれ無し)、そして、ボールタック4以上の特性を有する。

0036

ある好適な実施形態において、前記ベースコート層の前記粘着剤は、アクリル系樹脂の粘着剤から構成されている。

0037

ある好適な実施形態において、前記アクリル系樹脂の粘着剤は、ポリアクリル酸アルキルから構成されている。

0038

ある好適な実施形態において、前記ネイルマニキュアは、シール部材の底面に粘着層が位置するネイルシールの形態ではないネイルマニキュアであって、前記ベースコート層には、他の層が塗布によって積層されることになるネイルマニキュアである。

0039

本発明に係るマニキュア液は、ネイルマニキュアを形成するためのマニキュア液であり、爪の上に形成され、溶剤系の粘着剤から構成されたベースコート層を形成するためのベースコート液が含まれている容器を備え、前記ベースコート液は、アクリル系樹脂の粘着剤から構成されている。

0040

ある好適な実施形態において、前記ベースコート液は、酢酸エチル、酢酸ブチル、および、ポリアクリル酸アルキルを含む。

発明の効果

0041

本発明のネイルマニキュアによれば、粘着剤から構成されたベースコート層が爪の上に形成されており、そのベースコート層の上に光沢コート層を備えている。したがって、ベースコート層が、接着層でなく粘着層であることから、爪の変化(爪の成長、爪にかかる応力など)にベースコート層が柔軟に追随することができる。その結果、ベースコート層及び光沢コート層を含む多層皮膜を、長い寿命(例えば、2週間程度)を持たせることができるネイルマニキュアを実現することができる。

図面の簡単な説明

0042

本発明の実施形態に係るネイルマニキュア100の構成を説明するための断面模式図である。
本発明の実施形態に係るネイルマニキュア100の形成方法を説明するためのフローチャートである。
(a)から(c)は、本発明の実施形態に係るベースコート液10を塗布する工程を説明するための図である。
(a)および(b)は、本発明の実施形態に係るベースコート液10を収容する容器90の構成を示す図である。
本発明の実施形態に係るネイルマニキュア100の各コート(10、12、14)の成分を表したテーブルである。
本発明の実施形態に係るマニキュア液キット92構成を模式的に示した斜視図である。
本発明の実施形態に係るマニキュア液を収納するペン型容器95を示した斜視図である。
本発明の実施形態に係るベースコート層10が長寿命皮膜を実現できる仮説を説明するための斜視図である。
本発明の実施形態に係るネイルマニキュア100が長寿命皮膜を実現できる仮説を説明するための斜視図である。
本発明の実施形態に係るネイルマニキュア100の改変例を説明するための断面模式図である。
本発明の実施形態に係るベースコート液10の成分を表したテーブルである。
本発明の実施形態に係るアンダーコート液11の成分を表したテーブルである。
本発明の実施形態に係る光沢コート液(シルバー)12の成分を表したテーブルである。
本発明の実施形態に係る光沢コート液(カラー)12の成分を表したテーブルである。
本発明の実施形態に係る光沢コート液(クリア)12の成分を表したテーブルである。
ベースコート液10の成分を表したテーブルである。
光沢コート液(クリア)12の成分を表したテーブルである。
トップコート液14の成分を表したテーブルである。
アンダーコート液11の成分を表したテーブルである。
ベースコート液10の成分を表したテーブルである。
アンダーコート液11の成分を表したテーブルである。
ネイルマニキュア100の実施例の結果を示すテーブルである。
ネイルマニキュア100の実施例の結果を示すテーブルである。
ネイルマニキュア100の実施例の結果を示すテーブルである。
発明者が実験した接着剤リストを示すテーブルである。

実施例

0043

本願発明者は、ジェルネイルで用いられている紫外線硬化の手法(紫外線硬化樹脂、紫外線照射など)を用いずに、長寿命(例えば2〜3週間)のネイルマニキュアを実現するために、種々の実験を行った。まず前提として、典型的な市販のネイルマニキュアは、ニトロセルロースが主体乾燥型接着タイプである。そして、その市販のネイルマニキュアは、2〜3日もしたら一部が剥げてしまい、化粧もちが悪い。

0044

通常は、マニキュア液の成分を変えて、マニキュアの化粧もちの寿命を伸ばすところであるが、それは世界中の化粧メーカー研究開発者が行っていることであるとともに、そのやり方では、従来の寿命を大幅に超えて、ジェルネイルのレベルの長寿命(2〜3週間)のマニキュアはできないと確信して、新たな手法をトライしてみた。それは、マニキュアの持ちを伸ばすために、マニキュアと爪との間の接着力を増強することが一番と考え、まず、爪の上に接着剤を塗布して、その接着剤の上にマニキュアを塗ることで、長寿命のマニキュアの完成を目指す実験を行った。

0045

具体的には、図25に示すように種々の接着剤を人間の爪に直接塗って皮膜を作り、その皮膜の上に、ニトロセルロース主体の溶剤で乾燥させるタイプの市販のマニキュアを塗り、そのマニキュアの化粧もち(マニキュア寿命)の実験を行った。

0046

本願発明者が実験した接着剤は、図25に示したように、(1)木工用ボンド、(2)ゴム系接着剤、(3)塩化ビニル系接着剤、(4)変性シリコーン系接着剤、(5)ニトセルロール系接着剤である。なお、この実験においてマニキュア(爪につける)として不向きと思われる2液混合型接着剤、及び、シアノアクリレートタイプの接着剤は試さなかった。

0047

図25には、それらの接着剤の主な成分および市販品名も並記している。以下、本願発明者が行った実験結果を説明する。なお、市販の接着剤には強力、速乾、多用途、所定材質用などのように限定した特性・用途の表示があったが、今回の実験では、爪にカラーマニキュアを接着させる実験と割り切って、そのような表示の限定は無視して幅広く実験することにした。

0048

(1)木工用ボンドの場合、お湯につけると皮膜は剥がれた。そして、木工用ボンドの場合、硬化までの時間がかかりすぎた。
(2)ゴム系接着剤の場合、その皮膜はそれなりに長持ちの効果はあったが、高温(40度)のお湯につけると皮膜はポロリと取れた。
(3)塩化ビニル系接着剤の場合、その皮膜は1日ぐらいで剥がれた。皮膜は1枚でべろーんと捲れイメージの剥がれ方であった。
(4)変性シリコーン系接着剤の場合、硬化して皮膜になるまでの時間が長すぎた。さらに、その皮膜は2日ほどで剥がれた。
(5)ニトロセルロール系接着剤の場合、その皮膜は、フラット感などをみると性能的にほとんどマニキュアに近かった。ただし、皮膜は4日ほどで剥がれた。皮膜を構成している樹脂が脆いように感じた。

0049

上記の実験の結果、マニキュアの長寿命化には、ニトロセルロース系接着剤が一番適していることがわかった。やはり、80年前の昔からニトロセルロース系の成分が使用されていたのは、それなりの理由があることが改めて確認された。

0050

しかしながら、本願発明者の目標は、4日程度のマニキュアもち(化粧もち)ではなく、ジェルネイルに匹敵する長寿命(2〜3週間レベル)であるので、上記の実験は失敗と位置づけた。その後、実験を続けるうちに、実験用購入したものの中に、接着剤でなく、粘着剤(例えば、アクリル系粘着剤)があり、粘着剤を下地にした実験も実行した。本願発明者の考えとしては、接着剤でも4日を超えるものは出てこなかったのであるから、ましてや、接着剤よりも接着力が弱い粘着剤では、すぐに剥がれてしまうと予想しながら、実験を行った。

0051

すると、予想に反して、爪の表面に粘着剤を塗布して形成した皮膜の上に、マニキュアを塗ったものは、1週間以上の化粧もちを見せた。具体的には、ジェルネイルに匹敵する3週間もマニキュアの寿命(化粧もち)になった実験結果がでた。つまり、本願発明者の実験により、接着成分ではなく、粘着成分をベースコート層(粘着層)にして、その上にマニキュアを塗布することにより、驚異的な寿命の皮膜(マニキュア積層体)を実現できることを偶然見出し、本発明に至った。

0052

本発明はこのような観点に基づいて創出されたものであり、以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のために、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。加えて、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。

0053

図1を参照しながら、本発明の実施形態に係るネイルマニキュア100について説明する。図1は、本実施形態のネイルマニキュア(以下、「マニキュア」と称する)100の構造を説明するための分解断面図である。

0054

本実施形態のマニキュア100は、爪52の表面に形成されるネイルマニキュアである。本実施形態のマニキュア100は、基本的に、手の指50の爪52の上に形成されるものであるが、足の指(50)の爪52の上に形成されていても構わない。足の指50の爪に塗るマニキュアは、ペディキュアと称されることもあるが、本実施形態では、いずれも、マニキュアと称する。本実施形態のマニキュア100は、多層構造の皮膜となっており、ベースコート層10と、光沢コート層12と、トップコート層14とが積層された構造を有している。なお、図1では、理解を容易にするために、各層(10、12、14)を分解して示している。

0055

本実施形態の構成では、ベースコート層10は、粘着剤から構成された粘着層である。ベースコート層10は、爪52の上に直接塗布によって形成され、その厚さは、例えば2μm〜25μmである。当該ベースコート層10は、粘着層であることがポイントであり、硬化して接着した形態のもの(いわゆる接着層)ではない。

0056

本実施形態の構成例におけるベースコート層10の粘着剤は、溶剤系粘着剤である。ここで、溶剤系粘着剤は、溶媒(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル)に可溶な粘着剤であり、水に耐性を有する特性を有している。溶剤系粘着剤以外の粘着剤としては、水系粘着剤(例えば、エマルジョン粘着剤)が存在する。この水系粘着剤は、水に可溶する特性を有している。水系粘着剤を用いてベースコート層10を構成した場合、指をお湯に浸した時(又は手洗いをした時)にベースコート層10が溶解して取れてしまうという欠点がある。一方、溶剤系粘着剤から構成した場合、そのベースコート層10は、水に耐性を持っているので、指をお湯に浸した時(又は手洗いをした時)にベースコート層10が溶解して取れてしまうことを抑制することができる。なお、水系粘着剤から構成したベースコート層10であっても、湯または水に指(爪)を浸さないという条件下で使用することが明確であれば、水系粘着剤から構成したベースコート層10を使用しても構わない。

0057

ベースコート層10を構成できる粘着剤には、溶剤系粘着剤および水系粘着剤の他に、紫外線硬化型粘着剤(UV粘着剤)も存在する。紫外線硬化型粘着剤の場合、粘着層のベースコート層10を形成する場合に、紫外線硬化のための照射(紫外線照射)が必要になるとともに、紫外線硬化のための開始剤をベースコート層10に含ませる必要がある。この場合、いわゆるジェルネイルと比較した利便性が低下するので、紫外線照射ランプなしで自宅でも塗布できる溶剤系粘着剤を用いる方が利便性に優れている。なお、紫外線硬化型粘着剤から構成したベースコート層10であっても、紫外線照射ランプを使用することの困難性がないユーザー(又は専門ネイルサロン)で使用する条件であれば、紫外線硬化型粘着剤から構成したベースコート層10を使用しても構わない。その場合、紫外線硬化型粘着剤から構成したベースコート層10は、耐水性を有していることが好ましい。なお、粘着剤としては、ホットメルト型の粘着剤も存在する。ホットメルト型の粘着剤は、室温で固形状をなしており、100℃〜180℃で加熱溶融をさせるものであるので、ベースコート層10を構成できる粘着剤としては向いていない。

0058

アクリル系樹脂の粘着剤(例えば、ポリアクリル酸アルキル)である。本実施形態のポリアクリル酸アルキルとしては、例えば、有機合成によって生成したポリアクリル酸アルキル(アルキル炭素数C1〜C14のうちの何れか一つの単一系材料、又は、複数種類のアルキル炭素数の材料を混在させた混在系材料)であり、あるいは、市販品のものとしてアロンタックS−1511改(製品名:東亞合成株式会社製)を挙げることができる。

0059

また、本実施形態のベースコート層10は、酢酸エチル、酢酸ブチル、および、ポリアクリル酸アルキルを含む材料(組成物)を爪52に塗布することによって形成されている。本実施形態のベースコート層10において、一例では、酢酸エチルを31.8質量%、酢酸ブチルを35.7質量%、および、ポリアクリル酸アルキルを23.8質量%の配合にすることができる。ここで、2種類の有機溶剤(酢酸エチル、酢酸ブチル)を使用しているのは、酢酸エチル(約40%溶液)は、粘着剤(ポリアクリル酸アルキル)を溶かしつつ、酢酸ブチルを加えることで、乾燥を遅くして、粘着性をより出しやくするようにしているものである。つまり、乾燥させすぎてしまうと、接着性は向上するものの、粘着性の特性は低下ないし悪化してしまうので、当該乾燥を調整(制御)しているものである。また、酢酸ブチルは、塗りやすさの向上の役割も持っている。なお、本実施形態の構成の一例においては、酢酸エチルは、粘着剤(ポリアクリル酸アルキル)を溶解させている溶媒であり、すなわち、ポリアクリル酸アルキルを含有する酢酸エチル溶液が、塗布用の粘着剤である。そして、酢酸ブチルは、その酢酸エチル溶液に加えられる有機溶剤である。

0060

なお、本実施形態のベースコート層10において、酢酸エチルを100質量部とした場合、酢酸ブチルを20以上100以下の質量部(好適には112質量部)、ポリアクリル酸アルキルを50以上200以下の質量部(好適には75質量部)にすることが可能である。なお、酢酸エチルおよび酢酸ブチルは、粘着剤(ポリアクリル酸アルキル、または、溶剤系粘着剤の特性を有するアクリル系樹脂粘着剤)を溶解させるための溶媒であるが、有機溶剤による刺激臭を発する。したがって、ユーザーへの刺激臭のことを考慮すると、その溶剤(ここでは、酢酸エチルおよび酢酸ブチル)の量は、粘着剤は溶解させる量でありつつも、できるだけ少ない方が好ましい。例えば、粘着剤(ポリアクリル酸アルキル)を100質量部としたとき、溶剤の量(酢酸エチルおよび酢酸ブチルの合計量)は、例えば、100質量部〜500質量部(例えば、283質量部)であることが好ましい。なお、刺激臭の問題を考慮しない場合には、溶剤(ここでは、酢酸エチルおよび酢酸ブチル)の大半は、空気中に蒸発するので、その量は特に制限はなく、適宜好適な量を選択したらよい。

0061

より具体的には、本実施形態のベースコート層10は、粘着剤樹脂(ポリアクリル酸アルキル)、樹脂(ニトロセルロース)、溶剤(酢酸エチル、酢酸ブチル)、添加剤レベリング剤)から構成されている。なお、本実施形態のベースコート層10に、ニトロセルロースを含めていないものも好適に使用される。レベリング剤は、例えば、メトキシメチルブタノール、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチル/HEMA)コポリマー、および、メトキシPEG−10である。ここで、本実施形態のベースコート層10の一例は、酢酸エチル、酢酸ブチル、ポリアクリル酸アルキル、ブトキシエタノール、ニトロセルロース、イソプロパノール、メトキシメチルブタノール、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチル/HEMA)コポリマー、および、メトキシPEG−10を含む材料(組成物)を爪52に塗布することによって形成されている。本実施形態のベースコート層10における一例では、酢酸エチルを32.45質量%、酢酸ブチルを37.39質量%、および、ポリアクリル酸アルキルを21.64質量%の配合にするとともに、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチル/HEMA)コポリマーを1質量%未満、メトキシPEG−10を1質量%未満配合することができる。ニトロセルロースを用いない構成において、ニトロセルロースとイソプロパノールとの両者が混合物の場合は、ニトロセルロースおよびイソプロパノールを上記構成から除くことができる。

0062

この上記例のベースコート層10において、酢酸エチルを100質量部としたとき、酢酸ブチル20以上200以下の質量部(好適には115質量部)、ポリアクリル酸アルキルを30以上150以下の質量部(好適には67質量部)にすることが可能である。また、酢酸エチルを100質量部としたとき、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチル/HEMA)コポリマーを0.005以上2.670以下の質量部(好適には0.035質量部)、メトキシPEG−10を0.005以上2.670以下の質量部(好適には0.035質量部)にすることができ、また、ブトキシエタノールを3以上30以下の質量部(好適には19質量部)、メトキシメチルブタノールを0.020以上2.200以下の質量部(好適には0.15質量部)にすることができる。

0063

なお、これらの成分の配合量は、適宜好適なものを採用することができるとともに、ここに示した成分の一部を取り除いたり、変更したり、あるいは、他の成分を追加することも、好適なベースコート層10を形成する目的の範囲内で可能である。また、ベースコート層10を構成する成分にニトロセルロースが含まれている場合は、ベースコート層10全体を100質量%としたときに、ニトロセルロースは、例えば、1質量%以上10質量%以下含めることが好ましいが、必ずしもその配合量に限定されるものでもない。また、上記の成分の配合量は、ベースコート層10を塗布するための塗布液コーティング溶液)のときの配合量であり、爪に塗布したあとは、溶剤の蒸発などによって成分及び配合量は変化していくことを付言しておく。

0064

本実施形態のベースコート層10の粘着力(対SUS)は、例えば4.0N/mm以上を有していることが好ましい。粘着力の測定値は、JIS Z 0237(2009)の粘着テープ試験法に基づいて求められるものである。なお、粘着力は、粘着性を選択するための指標であり。この例のベースコート層10の粘着力の上限は、特に明確に制限されるものではないが、例えば30N/mmである。また、ベースコート層10の保持力(40℃/1kg/1時間)は、0mm(ずれ無し)であることが好ましい。保持力は、凝集力を選択するための使用である。さらに、ベースコート層10のボールタックは、4以上であることが好ましい。ボールタックは、タック力選定するための指標である。この例のベースコート層10のボールタックの上限は、特に明確に制限されるものではないが、例えば15である。保持力およびボールタックの測定値は、JIS Z 0237(2009)の粘着テープ試験法に基づいて求められるものである。粘着テープ試験法の詳細については、JISの規格に基づくものであるので、その説明は省略する。

0065

本実施形態では、ベースコート層10の粘着層を構成するアクリル系樹脂の粘着剤として、例えば、ポリアクリル酸アルキル(例えば、アルキル基がC1〜C16)を使用したが、これに限定されるものではない。アクリル系樹脂の粘着剤としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、または、それらの混合物などを用いることができる。使用するのに好適なアクリル系樹脂は、(メタアクリル酸エステルモノマー重合して合成されるアクリル酸エステル重合体または共重合体であり、ポリマー自体で粘着性を有しているものが多い。アクリル系樹脂には、アクリル酸エステルモノマーの重合体メタクリル酸エステルモノマーの重合体、または、それらの共重合体などが含まれ、それらの中で適宜好適なものを選択することが可能である。溶媒系粘着剤の場合は、(メタ)アクリル酸の共重合体のものが多い。ここで、「(メタ)アクリル酸」の表記は、アクリル酸、および、メタクリル酸のいずれでもよいことを表すものであり、両者を包含する表記であり、「アクリル系」と表記する場合には、アクリル酸及び/又はメタクリル酸の誘導体(重合体、共重合体など)を含むものとする。また、アクリル系樹脂の粘着剤は、化粧品用途以外のものの他、電子機器医療・衛生用(両面粘着テープ紙ラベル)として使用されているものも特性によって使用することができる。

0066

さらに、アクリル系樹脂の粘着剤について説明すると次の通りである。アクリルモノマーを選択し共重合することによって、必要な機能を持ったアクリルポリマーが合成され、粘着剤として使用することができる。アクリル系樹脂の粘着剤は、特に透明性、耐候性耐熱性耐溶剤性などに優れている。粘着剤合成の設計(アクリルモノマーの選択)に当たっては、合成されるアクリルポリマーのガラス転移点(Tg)(被着体に対する接着性、適用可能な温度など)、架橋点の導入(耐久性、耐熱性など)、アクリルモノマーの共重合性(アクリルポリマーや架橋点の均一性)が重要となる。アクリル系粘着剤に用いられるモノマーは、主モノマーとしては、アクリル酸エチルアクリル酸ブチルアクリル酸2-エチルヘキシルなどを挙げることができる。また、コモノマー(凝集力の向上)としては、酢酸ビニルアクリルニトリルアクリルアミドスチレンメタクリル酸メチルアクリル酸メチルを挙げることができる。さらに、官能基含有モノマー(架橋点の導入)としては、アクリル酸、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリルアミド、メタクリル酸グリシジルを挙げることができる。

0067

なお、アクリル系粘着剤について、主モノマーと、付加する機能に応じたコモノマーおよび官能基含有モノマーを示すと、次の通りである。カッコ内は特徴を示している。
<主モノマー>
エチルアクリレート(臭い強い)、ブチルアクリレートタッキネス大)、2-エチルヘキシルアクリレート(タッキネス大)
<コモノマー>
酢酸ビニル(凝縮力)、アクリロニトリル(凝縮力)、アクリルアマイド(凝縮力)、スチレン(凝縮力)、メチルメタクリレート(凝縮力、タッキネス制御)、メチルアクリレート親水性
<官能基含有モノマー>
メタクリル酸(接着力)、アクリル酸(接着力)、イタコン酸架橋基点)、ヒドロキシエチルメタクリレート(架橋化基点)、ヒドロキシプロピルメタクリレートNCO反応が遅い)、ジメチルアミノエチルメタクリレート乳化剤がいらないエマルジョンができる)、アクリルアマイド(架橋化基点)、メチロールアクリルアマイド(凝縮力)、グリシジルメタクリレート自己架橋性、架橋化基点)、無水マレイン酸(密着性、架橋化基点)
これらの主モノマーと、コモノマーおよび官能基含有モノマーのうち、適宜好適なものを選択して重合すると、所望の特定を有するポリマー(アクリル系粘着剤)を得ることができる。

0068

さらに、ベースコート層10を構成する粘着剤(粘着層)は、アクリル系樹脂の粘着剤に限らず、マニキュアの長寿命を実現できる特性のものであれば、他の樹脂または材料を使用することができる。本実施形態のベースコート層10が粘着層として成立するための粘着剤としては、例えば、ゴム系樹脂シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、フェノール樹脂ポリエステル樹脂エポキシ樹脂系、酢酸ビニル系樹脂などを挙げることができる。

0069

ゴム系樹脂は、例えば、天然ゴムSBR(スチレン・ブタジエンゴム)、ブチルゴムなどであり、包装・事務・家庭用包装テープセロハンテープ・紙ラベル)として使用されているものを挙げることができる。シリコーン系樹脂は、例えば、シリコーンゴムであり、電気絶縁電子機器用耐熱性粘着テープ耐熱性ラベル)として使用されているものを挙げることができる。ウレタン系樹脂は、例えばウレタン樹脂であり、再剥離可能な紙ラベル(ポストイット(商品名))として使用されているものを挙げることができる。フェノール樹脂は、合板用・金属用・耐熱用接着剤のものを挙げることができる。ポリエステル樹脂は、ホットメルト型の接着剤として使用されているものを挙げることができる。エポキシ樹脂系は、2液硬化型接着剤として使用されているものを挙げることができる。酢酸ビニル系樹脂は、例えば、塩ビ/酢ビ樹脂、エチレン/酢ビ樹脂であり、木工用ボンド・包装・建築紙加工などの接着剤として使用されているものを挙げることができる。いずれも、接着層として使用するのではなく、ベースコート層10を構成する粘着層(粘着剤)として使用する点がポイントである。なお、上述したように、粘着剤のなかでも、溶媒系粘着剤であることが好ましい。

0070

なお、接着剤と粘着剤は共に「つける」という役割を有しているが、接着剤が「使う前は液体で、貼り付けると固体になる」のに対し、粘着剤は「液体と固体の両方の性質を持ち、常に濡れた状態を安定して保っている」という点が異なる。さらに説明を続けると、物と物とが「つく」ためには「濡れた状態」が必要であり、それゆえ、接着剤は液体である。しかし、液体のままでは力がかかった時に流れてしまい安定が悪いため、貼った後に液体から固体になるよう設計されている。固体になるような手法としては、乾燥・冷却・化学反応などがある。これに対して粘着剤は、常に濡れた状態を安定して保っており、そのため、すぐ「つく」ことが可能で、剥がすことも可能である。粘着剤は、基本的には、貼る前も貼った後も、べたべたした柔らかい状態に変化はない。なお、英語では、ともに「adhesive」であり、特に粘着剤を強調する時に「pressure‐sensitive adhesive(感圧性接着剤)」と称されることがあるので、単に、「adhesive」の表記だけでは、粘着剤とは言えない場合があり、その場合は材料の物性を確認する必要がある。

0071

また、「接着」と「粘着」を対比する場合、「接着」は、界面での接着が理想的になっており、剥離時、両側の被着体に接着剤が残るいわゆる凝集破壊が理想的である。従って、接着剤層が薄いほど強く、厚いとボイドなどの欠陥部に応力集中が起り接着力が低下する。一方、「粘着」は、剥離時に凝集破壊をおこさず、被着体に糊残りしない状態が理想的であり、このため、必然的に界面の接着力が少し弱くなっている。従って、剥離応力粘着剤層中に分散するように、柔らかく厚くなっており、また粘着剤層は厚いほど接着力は強くなる。また、貼り合わせると直ちに実用に耐える接着力を発揮するために、初期タック(単にタック)が強い必要がある。このため、粘着剤は、被着体に濡れていくための流動性と、剥離に抵抗する凝集力という相反する2つの特性が要求される。接着剤は、貼り合わせるときには流動性のある液体であり、容易に被着体に接触し、濡れていくことができる。その後、加熱や化学反応により固体に変化し、界面で強固に結び付き剥離に抵抗する力を発揮する。液体で濡れ、固体で剥離に抵抗するのが接着剤である。これに対し粘着剤は、貼り合せるときもゲル状の柔らかい固体で、そのままの状態で被着体に濡れ、その後も、態の変化を起こさず剥離に抵抗している。このように粘着剤は、貼り合わせるとすぐに実用に耐える接着力を発揮する。このため、粘着剤は、被着体に濡れていくための液体の性質(流動性)と、剥離に抵抗する固体の性質(凝集力)という相反する2つの特性が要求されている。

0072

次に、図1に示すように、ベースコート層10の上には、光沢コート層12が形成されている。光沢コート層12は、顔料成分及びクリア成分の少なくとも一方を含んでおり、いわゆるマニキュアの色層になる。顔料成分(例えば、化粧品業界で指定の法定色素)が入っている場合には、カラーの光沢コート層12になる。透明の光沢コート層12にしたい場合には、光沢コート層12にクリア成分を含めて、顔料成分は入れないようにする。なお、クリア成分と顔料成分の両方を入れて、クリア感のある光沢コート層にすることができる。さらには、光沢コート層12をメタリックカラーにする場合には、光沢コート層12に金属成分(例えば、アルミニウム)を入れる。均一の金属光沢を有する光沢コート層12を構築することができるとともに、ラメと呼ばれる多数の小片の金属光沢を有する光沢コート層12を構築することができる。

0073

本実施形態の光沢コート層12は、樹脂、溶剤、顔料、および、添加剤から構成されている。この例で、光沢コート層12を構成する樹脂は、ニトロセルロースおよび安息香酸スクラースである。光沢コート層12を構成する溶剤は、イソプロパノール、メトキシイソプロパノール、ブトキシエタノールおよび酢酸ブチルである。光沢コート層12を構成する顔料は、シリル化シリカおよびステアラルコニウムヘクトライトである。光沢コート層12を構成する添加剤は、消泡剤、レベリング剤および可塑剤を含んでいる。消泡剤は、アジピン酸ジイソデシル、トリフルオロプロピルジメチコンおよびメトキシメチルブタノールである。レベリング剤は、メトキシPEG−10、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチル/HEMA)コポリマー、および、メトキシメチルブタノールである。可塑剤は、クエン酸アセチルトリブチルである。この本実施形態の配合例は、例示であり、それ以外の配合成分で光沢コート層12を構築することは可能である。

0074

上記例の光沢コート層12は、次の配合割合を有している。樹脂:ニトロセルロース(12.10質量%)、安息香酸スクラース(9.0質量%)。溶剤:イソプロパノール(34.0質量%)、メトキシイソプロパノール(27.05質量%)、ブトキシエタノール(5.55質量%)、酢酸ブチル(0.6質量%)。顔料:シリル化シリカ(2.50質量%)、ステアラルコニウムヘクトライト(0.10質量%)。消泡剤:アジピン酸ジイソデシル(0.2質量%)、トリフルオロプロピルジメチコン(0.2質量%)。レベリング剤:メトキシPEG−10(0.305質量%)、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチル/HEMA)コポリマー(0.305質量%)、メトキシメチルブタノール(0.109質量%)。可塑剤:クエン酸アセチルトリブチル(7.0質量%)。この配合例は、あくまで例示であり、それ以外の配合成分で光沢コート層12を構築することは可能であり、また配合割合も変更することが可能である。一例としては、100質量%を超えない範囲で、それぞれの配合量を±1%〜10%で変更(調整)してもよいし、それを超える範囲で変更(調整)しても構わない。

0075

また、この光沢コート層12では、溶剤として、アルコール成分をメインとし、酢酸エチル及び/又は酢酸ブチルのような刺激臭のある有機溶剤成分(ここでは、酢酸エステル成分)は極力少なくしている。すなわち、有機溶剤成分は刺激臭がするためにできるだけ避け、アルコール成分(イソプロパノール、メトキシイソプロパノール、ブトキシエタノール)を溶剤にすることで、ユーザーの不快感を低減している。なお、上記例の成分で、酢酸ブチルが溶剤として入っているが、この酢酸ブチルは、積極的に溶剤として使用しているわけでなく、他の材料の一部(液体成分)として混入しているものにすぎない。ここでは、酢酸エステル(酢酸エチル及び/又は酢酸ブチル)の量は、できるだけ少ない方が好ましく、例えば、1.0質量%以下であることが好ましい。あるいは、例えば、メトキシイソプロパノールを100質量部としたとき、酢酸エステル(酢酸エチル及び/又は酢酸ブチル)の量は、例えば、0質量部〜5質量部であることが好ましい。なお、刺激臭の問題を考慮しない場合には、溶剤(ここでは、酢酸ブチル)の全部または大半は、空気中に蒸発するので、その量は特に制限はなく、適宜好適な量を選択したらよい。ただし、以下に説明する積層構造の点にも留意した方が好ましい。

0076

つまり、刺激臭の問題とは別に、ベースコート層10と光沢コート層12との積層状態を維持するという観点から、酢酸エステル成分(酢酸エチル及び/又は酢酸ブチル)の量は、できるだけ少ない方が好ましい。本実施形態の構成では、ベースコート層10の上に光沢コート層12が積層されるが、光沢コート層12の中に酢酸エステル成分が多すぎると、光沢コート層12が下層に位置するベースコート層10を溶解してしまうおそれがある。さらに説明すると、ベースコート層10を構成する粘着剤が、酢酸エステル成分(酢酸エチル及び/又は酢酸ブチル)に溶解する構成の場合には、ベースコート層10の粘着層が崩れやすくなってしまい、ベースコート層10と光沢コート層12とのきれいな積層状態が維持できなくなる傾向が強くなる。そのようなことを防ぐ意味で、光沢コート層12の酢酸エステル成分(または、粘着剤の溶解成分)は少ない方がよい。光沢コート層12の酢酸エステル成分(または、粘着剤の溶解成分)は例えば1.0質量%以下(光沢コート層12が100質量%)であることが好ましい。あるいは、例えば、メトキシイソプロパノールを100質量部としたとき、酢酸エステル(酢酸エチル及び/又は酢酸ブチル)の量は、例えば0質量部〜5質量部であることが好ましい。

0077

本実施形態の光沢コート層12における他の一例では、次のような成分および配合(質量%)である。イソプロパノール(54質量%)、メトキシイソプロパノール(31質量%)、ブトキシエタノール(8質量%)、酢酸イソプロピル(2.4質量%)、ニトロセルロース(2質量%)、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチル/HEMA)コポリマー(1質量%未満)、メトキシPEG−10(1質量%未満)、メトキシメチルブタノール(0.6質量%)である。ここに、金属成分を入れる場合には、例えば、Al(アルミニウム)を混入させることができ、例えば、1.2質量%を入れることができる。また、法定顔料を入れる場合には、例えば、シリカ、または、シリル化シリカを入れることができ、例えば、2.5質量%を入れることができる。この本実施形態の配合例は、例示であり、それ以外の配合成分で光沢コート層12を構築することは可能であり、また配合割合も変更することが可能である。一例としては、100質量%を超えない範囲で、それぞれの配合量を±1%〜10%で変更(調整)してもよいし、それを超える範囲で変更(調整)しても構わない。加えて、上記の成分の配合量は、光沢コート層12を塗布するための塗布液(コーティング溶液、または、マニキュア液)のときの配合量であり、爪に塗布したあとは、溶剤(アルコール成分を含む)の蒸発などによって成分及び配合量は変化していくことを付言しておく。

0078

次に、図1に示すように、光沢コート層12の上には、光沢コート層12を保護するトップコート層14が形成されている。トップコート層14は、光沢コート層12(いわゆるマニキュア層)の表面を保護して、光沢コート層12の化粧もちを良くする機能を有している。トップコート層14は、基本的に、クリア層で、光沢コート層12のカラーを引き立てるようになっている。

0079

本実施形態のトップコート層14は、樹脂、溶剤、顔料、および、添加剤から構成されている。この例で、トップコート層14を構成する樹脂は、ニトロセルロースおよび安息香酸スクラースである。トップコート層14を構成する溶剤は、イソプロパノール、メトキシイソプロパノール、ブトキシエタノールである。トップコート層14を構成する添加剤は、可塑剤およびレベリング剤およびを含んでいる。可塑剤は、クエン酸アセチルトリブチルである。レベリング剤は、PEG/PPG−27/9ブチルエーテルジメチコン、PEG−9メチルエーテルジメチコンである。この本実施形態の配合例は、例示であり、それ以外の配合成分でトップコート層14を構築することは可能である。

0080

上記例のトップコート層14は、次の配合割合を有している。樹脂:ニトロセルロース(12.6質量%)、安息香酸スクラース(6.0質量%)。溶剤:イソプロパノール(54.05質量%)、メトキシイソプロパノール(14.85質量%)、ブトキシエタノール(6.0質量%)。可塑剤:クエン酸アセチルトリブチル(6.0質量%)。レベリング剤:PEG/PPG−27/9ブチルエーテルジメチコン(0.25質量%)、PEG−9メチルエーテルジメチコン(0.25質量%)。この配合例は、あくまで例示であり、それ以外の配合成分でトップコート層14を構築することは可能であり、また配合割合も変更することが可能である。一例としては、100質量%を超えない範囲で、それぞれの配合量を±1%〜10%で変更(調整)してもよいし、それを超える範囲で変更(調整)しても構わない。加えて、上記の成分の配合量は、トップコート層14を塗布するための塗布液(コーティング溶液、または、トップコート液)のときの配合量であり、爪に塗布したあとは、溶剤(アルコール成分を含む)の蒸発などによって成分及び配合量は変化していくことを付言しておく。

0081

このトップコート層14では、溶剤として、アルコール成分をメインとし、酢酸エチル及び/又は酢酸ブチルのような刺激臭のある有機溶剤成分(ここでは、酢酸エステル成分)を入れていない。これは、トップコート層14の下層に位置する層(光沢コート層12、ベースコート層10)をなるべく浸食(溶解)させないためである。加えて、有機溶剤成分を入れないことにより、刺激臭がするためにできるだけ避けるという役割もある。すなわち、アルコール成分(イソプロパノール、メトキシイソプロパノール、ブトキシエタノール)を溶剤にすることで、ユーザーの不快感を低減している。ただし、刺激臭の問題および下層への浸食の問題を考慮した上で、適量の溶剤(酢酸ブチルなど)を使用することを禁止するものではない。

0082

上述したように、本実施形態のマニキュア100は、図1に示すような多層構造の皮膜となっており、粘着層であるベースコート層10と、マニキュア層である光沢コート層12と、保護層であるトップコート層14とが積層されている。刺激臭の問題を考慮した場合には、本実施形態のマニキュア100において、有機溶剤成分(ここでは、酢酸エステル成分)は、20質量%以下(マニキュア100全体が100質量%)にすることが好ましい。

0083

次に、図2から図4を参照しながら、本実施形態のマニキュア100の形成方法(塗布方法)について説明する。図2は、本実施形態のマニキュア100の形成方法を説明するためのフローチャート図である。図3(a)から(c)は、本実施形態のベースコート層10を形成するための塗布工程を説明するための工程図である。図4(a)および(b)は、本実施形態のベースコート層10を形成するための粘着剤(ベースコート液)を収容する容器90を示す斜視図である。

0084

図2に示すように、本実施形態の手法では、ベースコート層10の形成(ステップS10)、光沢コート層12の形成(ステップS12)、そして、トップコート層の形成(ステップS14)を経て、マニキュア100を完成させることができる。そして、マニキュア100を使用し(ステップS20)、所定の期間の経過後、マニキュア100は除去することができる(ステップS22)。

0085

ベースコート層10は、ベースコート液(粘着剤)を爪52に塗布して、それを乾燥させることによって得ることができる(ステップS10)。次に、得られたベースコート層10(粘着層)の上に、光沢コート液を塗布して、それを乾燥させることによって、光沢コート層12を得ることができる(ステップS12)。最後に、光沢コート層12の上に、トップコート液を塗布して、それを乾燥させることによって、トップコート層14を得る(ステップS14)。このようにして得られたマニキュア100を使用し(ステップS20)、その後、そのマニキュア100を除去したい時は、除光液(リムーバー)を用いてマニキュア100を取り外すことができる。

0086

本実施形態のマニキュア100の除去においては、除光液(アセトンなど)の塗布より、粘着層であるベースコート層10が溶解して、マニキュア100が除去される機構になっている。マニキュア100は、粘着層(ベースコート層10)によって爪52にくっついているので、接着剤による場合と異なり、爪52からきれいに剥がれる。すなわち、接着機能を有するマニキュア(従来のマニキュア)の場合、除光液を使ってマニキュアを取ると、爪52の表面が白くなるケースが多い。一方、本実施形態のマニキュア100の場合は、粘着層であるベースコート層10が爪52に粘着(弱くくっついていた)していたことから、除光液を使ってマニキュア100を取った後、爪52は白くなることはなく、きれいな爪52の表面となる。この点も、本実施形態のマニキュア100の顕著な効果の一つである。

0087

次に、図3(a)から(c)を参照しながら、使用者(ユーザ)50の爪52に、本実施形態のベースコート液を塗布して、爪52の表面にベースコート層(粘着層)10を形成する工程を説明する。

0088

まず、図3(a)に示すように、ハケまたは筆ペンのような塗布器具(蓋部)35の先端部分(塗布部)30に、本実施形態のベースコート液(10)を付着させて、それを使用者(ユーザ)50の爪52の方に近づける。ベースコート液(粘着剤組成物)10は、ベースコート層10を構成する材料として上述した通りであるので、ここでは説明を省略する。なお、この例のベースコート液10は、図4に示した容器90に収納されている。

0089

次いで、図3(b)に示すように、塗布器具35の先端部分30に付着したベースコート液10を爪52に塗布していく。ベースコート液10を塗布した爪52の表面には、粘着層からなる皮膜15(ベースコート層10)が形成される。この例では、ベースコート液10を爪52に塗布した後は、乾燥させるだけで、皮膜15(ベースコート層10)が形成される。すなわち、紫外線照射などは行わないので、紫外線ランプなどは不要である。なお、乾燥を早くさせるために、ドライヤーなどの加熱装置を使用してもよいし、ベースコート液10から出る揮発成分を吸い込むための吸引装置を使っても構わない。

0090

その後、図3(c)に示すように、塗布が必要な指の爪(ここでは、全ての指の爪52)にベースコート液10を塗布し、その塗布膜が乾燥することによって皮膜15(ベースコート層10)が形成される。皮膜(ベースコート層10)の厚さは、使用するベースコート液10の溶液濃度、塗布量などに依存するが、例えば5mm以下(一例では、5mm〜0.01mm程度)である。

0091

この後は、図3(a)から(c)と同様の工程を実行して、ベースコート層10の上に、光沢コート液(12)を塗布して、その塗布膜を乾燥させることによって、皮膜15(光沢コート層12、マニキュア層)を形成する。次いで、さらに図3(a)から(c)と同様の工程を実行して、光沢コート層12の上に、トップコート液(14)を塗布して、その塗布膜を乾燥させることによって、皮膜15(トップコート層14、表面保護層)を形成する。光沢コート層12およびトップコート層14のいずれも、乾燥させるだけで、皮膜15(12、14)が形成される。すなわち、紫外線ランプなどは不要である。なお、乾燥を早くさせるために、ドライヤーなどの加熱装置を使用してもよいし、揮発成分を吸い込むための吸引装置を使っても構わない。

0092

このように、塗布工程を繰り返して、ベースコート層10、光沢コート層12、トップコート層14を積層させることによって、本実施形態のマニキュア100を得ることができる。乾燥させる条件にもよるが、ベースコート層10、光沢コート層12、トップコート層14の各層(片手の全ての指)を形成するのに、例えば1分〜10分程度の時間がかかる。また、マニキュア100の全体(片手の全ての指)を形成するのに、例えば30分〜60分程度の時間がかかる。

0093

次に、図4(a)および(b)を参照しながら、ベースコート液(粘着剤組成物)10を収納する容器90について説明する。

0094

図4に示した容器90は、容器本体部20および蓋部35を備えている。容器本体部20は、ビン形状を有しており、容器本体部20の内部は、空洞22となっており、ベースコート液10を収納(保管)することができるようになっている。容器本体部20の上部には、ベースコート液10を導入可能な開口部25を有するビン口部24が形成されている。また、ビン口部24には、開口部25を塞ぐ蓋部35が取り付けられている。本実施形態の容器本体部20は、プラスチック材料(例えば、高密度ポリエチレンポリプロピレンポリエチレンテレフタレート(PET)など)、または、ガラスから構成されている。破損しないという点からは、容器本体部20は、プラスチック材料から構成されていることが好ましい。

0095

本実施形態の構成では、ベースコート液10を塗布する塗布部30は、蓋部35に取り付けられている。塗布部30は、ハケまたは筆ペンのような部材である。図示した例では、塗布部30は、蓋部35の天面の内部から延びた支持棒32の先端に取り付けられている。すなわち、塗布部30は、塗布部30を支持する支持棒32によって蓋部35に固定されている。したがって、蓋部35を手で持つことにより、支持棒32の先端に位置する塗布部30を爪に接触させることによって、爪52にベースコート液10を塗布することができる。

0096

本実施形態の容器90では、ビン口部24の外面と、蓋部35のうちのビン口部24の外面に対応する部位36には、それぞれネジ部(26、36)が形成されている。したがって、蓋部35の支持棒32をビン口部24の開口部25に挿入した後、蓋部35をビン口部24に締めることによって、図4(b)に示すように、容器90(または容器本体部20)を密閉状態にすることができる。この密閉状態であれば、容器90の移動時において、容器本体部20内のベースコート液(粘着剤組成物)10が外部に漏れ出すことはない。

0097

図4(b)に示した状態では、蓋部(塗布器具)35の塗布部(またはハケ部分)30は、容器本体部20の内部の底面またはその付近に位置して、その塗布部30は、ベースコート液10によって浸されることになる。蓋部(塗布器具)35によってベースコート液10を爪に塗布する場合には、図4(b)に示した状態から、蓋部35を取り外して、図4(a)に示した状態にして、その塗布部30に付与されたベースコート液10を爪に塗布すればよい。

0098

図4では、ベースコート液10を収容した容器90について説明したが、同様に、光沢コート液12を収容した容器90、トップコート液14を収容した容器90を準備しておくことができる。そして、それらの容器90を用いて、塗布工程(ステップS12、ステップ14)を実行することが可能である。また、同様に、容器90に除光液(リムーバー)を入れておけば、マニキュア100の除去工程(ステップS22)を実行することも可能である。なお、図4では、蓋部(塗布器具)35に塗布部(またはハケ部分)30を備えた容器90を示したが、容器90には、塗布部(またはハケ部分)30が備え付けられておらず、別途、塗布器具(ハケ)を用いた形で塗布工程(S10、S12、S14)を行っても構わない。

0099

図5は、本実施形態の一例となるベースコート液10、光沢コート液12、トップコート液14の配合成分の一覧を示した表である。これらの液(10、12、14)が容器90に収納されており、そして、塗布工程(S10、S12、S14)が実行されて、本実施形態のマニキュア100が完成する。

0100

図6は、本実施形態のマニキュア液キット92の構成を模式的に示している。本実施形態のマニキュア液キット92は、ベースコート液10が含まれている第1容器90Aと、光沢コート液12が含まれている第2容器90Bと、トップコート液14が含まれている第3容器90Cとを備えている。図示した例では、3つの容器90A〜90Cは、ケース91に収納された形になっている。容器90A〜90Cに入っているベースコート液10、光沢コート液12、トップコート液14の成分の一例は、図5に示した通りである。

0101

図6に示したマニキュア液キット92に、さらに、除光液が含まれている容器を追加してもよい。なお、マニキュア液キット92は、ケース91で一体の形にしなくても、バンドのようなもので、容器90A〜90Cを集合して配列させたような形態でも構わない。

0102

また、容器90A〜90Cの一部(または全部)は、ビン型のものに限らず、図7に示すようなペン型の構成のものであっても構わない。図7に示した容器95では、塗布液(例えば、光沢コート液12)を収容する容器本体部40は、円筒形状を有している。塗布部42は、容器本体部40から延びた円錐部43の先端に配置されている。この例では、塗布部42は、筆ペンの先の部のような構成となっている。容器本体部40の内部と塗布部42とは繋がっており、容器本体部40の内部に収納された塗布液(例えば、光沢コート液12)は、順次、塗布部42に供給されていく。塗布液が順次供給される塗布部42によって、爪52に塗布液(例えば、光沢コート液12)を塗布することができる。

0103

容器本体部40の後端には、容器本体部40の後端開口部を封止する封止部(有底円筒部材)47が設けられている。封止部47を外すと、容器本体部40の後端開口部が露出し、その後端開口部から塗布液を充填することができる。また、図示した構成例では、円錐部43および塗布部(筆部)42を収容するキャップ部45が取り付けられるようになっている。この例では、円錐部43の外面と、キャップ部45の内面とにネジ部(43a、45a)が形成されており、キャップ部45を円錐部43に対して回転させることにより、両者を嵌合させることができる。

0104

キャップ部45は、円錐部43に回転させて嵌め込む方式でなく、容器本体部40の長軸方向に沿って入れ込むことで固定できる方式であっても構わない。また、封止部47は、容器本体部40に対してねじ切り回転方式で固定してもよいし、他の方式(例えば、容器本体部40の長軸方向に沿って差し込む方式)で固定してもよい。図7に示した容器100では、容器本体部40は円筒形のものを示したが、それに限らず、他の形態のもの(六角筒など)を採用することも可能である。

0105

図7に示した容器95に、ベースコート液(粘着剤組成物)10を収容させる場合は、粘着性を有するベースコート液10が、塗布部42まで行くように、工夫を凝らしておくことが好ましい。例えば、容器本体部40から延びた円錐部43の部分を、すぐに塗布部42にしてしまうような構造や、その他好適な構造を採用するのが好ましい。

0106

次に、図8および図9を参照しながら、ベースコート層(粘着層)10を爪52の上に形成すると、本実施形態のマニキュア100の寿命(化粧持ち)が伸びる仮説について説明する。本実施形態のベースコート層(粘着層)10を形成した後に、光沢コート層(マニキュア層)12およびトップコート層(表面保護層)14を形成すると、ジェルネイルに匹敵する長寿命(例えば、約2週間)のマニキュア100が実現する理由については、そのマニキュア100が実験により偶然見つかったこともあり、正直、本願発明者には正確なところはわからない。ただし、下地が接着でなく粘着によってマニキュア100の寿命が伸びたことを踏まえると、以下のような説明が付くのではないかと推測した。

0107

図8は、指50の爪52の上に、ベースコート層(粘着層)10が位置している様子を表している。爪52は、一見すると静止しているように見えるが、実際には、毎日伸びている。加えて、爪52に力がかかると、爪52はその応力を逃がすために変形する(図中の矢印参照)。そうすると、爪52の変形によって、その上に位置するマニキュア層にも歪みがでることになる。本実施形態の構成の場合、ベースコート層10は、粘着剤から構成された粘着層であり、硬化して接着した形態のもの(いわゆる接着層)ではない。したがって、粘着層であるベースコート層10は、爪52の変形に追随することが可能となる。

0108

さらに、図9に示すように、ベースコート層10の上には、光沢コート層12およびトップコート層14が積層されているが、光沢コート層12と爪52との間にベースコート層(粘着層)10が介在している。このことにより、爪52の変形が、直接、光沢コート層12に及ばず、光沢コート層12は、ベースコート層(粘着層)10の上で、一種フロート状態(擬似的な浮遊状態)になるがゆえに、光沢コート層12に応力がかかりにくくなる。つまりは、光沢コート層12に歪みが生じることが緩和され、光沢コート層12に欠け割れが生じることを抑制することができる。これが、本実施形態のマニキュア100が、2週間またはそれ以上の長寿命の化粧持ちを達成できる理由ではないかと推論している。ただし、詳細な解析による真の原因がわかったとしたら、他の要因も存在しているかもしれない点は付言しておく。

0109

本実施形態のマニキュアによれば、粘着剤(ベースコート液)から構成されたベースコート層10が爪52の上に形成されており、そのベースコート層10の上に光沢コート層12を備えている。したがって、ベースコート層10が、接着層でなく粘着層であることから、爪52の変化(爪の成長、爪にかかる応力など)にベースコート層10が柔軟に追随することができる。その結果、ベースコート層10及び光沢コート層12を含む多層皮膜(100)を、長い寿命(例えば、2週間程度)を持たせることができるマニキュア100を実現することができる。

0110

なお、本実施形態の構成では、爪52の表面にベースコート層10を直接形成しているが、本発明の権利範囲を回避する目的で、爪52の表面に一層介在させた上で、ベースコート層10を形成する態様が考えられる。この場合、爪52の表面に形成された追加の層(表面層)が実質的に爪52に同化するようなもの(例えば、爪の表面から染みこんで爪と一体化するようなもの、または、爪と実質的に同質の人工生体材料から構成された材料のようなもの)であれば、それは爪52と同一視できるので、そのような表面層の上にベースコート層10を形成した場合は、爪52の表面にベースコート層10を形成した態様とみなせる。また、爪52に塗ったものの蒸発してなくなるようなもの(例えば、爪の洗浄工程、および/または、アルコール消毒の塗布工程で使用する液体)を爪52に塗った後に、ベースコート層10を構成する粘着剤を塗るような場合も、爪52の表面にベースコート層10を形成した態様とみなせる。一方で、爪52の表面に形成された追加の層(表面層)が実質的に爪52と同化するものではなく、爪52の応力の影響を受けて、その追加の層(表面層)が破壊されてしまうような場合は、その追加の層の破壊の影響をベースコート層10が受けて剥がれてしまう可能性が高くなるので、その態様では、長寿命(2週間またはそれ以上)という本発明の効果を得ることができないということになる。

0111

次に、本発明の実施形態の改変例について説明する。図10は、本実施形態の改変例のマニキュア100を説明するための分解断面図である。図10に示した構成例では、ベースコート層10と光沢コート層12との間に、アンダーコート層11が形成されている。他の要素については上述した実施形態と同じであるので、説明を省略する。

0112

アンダーコート層11は、光沢コート層12の顔料に金属光沢を有する顔料(例えば、アルミニウム)が入っている場合に、その金属光沢をきれいにするために導入される介在層である。アンダーコート層11は、ベースコート層10と光沢コート層12との間の親和性を増す機能があり、光沢コート層12の下地の平面性レベリング)を良好にする役割がある。

0113

図10に示した構成では、ベースコート層10の上に、アンダーコート層11が形成されており、そして、アンダーコート層11の上に、光沢コート層12が形成されている。そして、アンダーコート層11の表面がきれいな面になっていることから、光沢コート層12はきれいな面(特に、きれいな金属光沢)を示すことができる。アンダーコート層11の厚さは、例えば2μm〜25μmであるが、それ以外の範囲のものであっても構わない。なお、光沢コート層12が金属光沢を有するものであっても、アンダーコート層11を設けずに、本実施形態のマニキュア100を構築しても構わない。

0114

本実施形態のアンダーコート層11は、酢酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ジアセトンアルコール、酢酸エチル、ポリ塩化ビニル、および、ポリ酢酸ビニルから構成されている。ただし、この成分に限られるものではなく、当該成分を変更・削除したり、他の成分を追加したりすることも可能である。さらに、アンダーコート層11の成分の一例としては、酢酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ジアセトンアルコール、酢酸エチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、アジピン酸ジイソデシル、トリフルオロプロピルジメチコン、(アクリル酸パーフルオロアルキル(C6−14)エチル/HEMA)コポリマー、メトキシPEG−10、メトキシメチルブタノールから構成されている。

0115

図11から図14は、本実施形態のマニキュア100の成分の一例である。表中の成分名は、マニキュア液の原料材料名(成分名)である。「INCI」は、「化粧品原料の国際命名法」の略であり、この番号が付されていることは、化粧品の原料として使用可能なことを意味している。また、割合は、マニキュア液における質量%を表している。図11は、ベースコート液10の成分表である。図12は、アンダーコート液11の成分表である。図13は、金属光沢色(シルバー)を有する光沢コート液12の成分表である。また、図14は、色付きの金属光沢色(カラーシルバー)を有する光沢コート液12の成分表である。図13中の「法定色素」の割合は、追加分としての表示であり、100質量%の制約の範囲外となる。

0116

さらに、金属光沢色(シルバー)を含めずに、クリアだけの光沢コート液12の成分表を図15に示す。クリア専用の光沢コート液12には、金属(アルミニウムなど)は含まれておらず、クリア専用の光沢コート液12を塗布することによって、透明の光沢コート層12が形成される。クリア専用の光沢コート層12を形成する場合、アンダーコート層11は形成しなくてもよいが、アンダーコート層11を形成した上で、クリア専用の光沢コート層12を形成しても構わない。

0117

さらに、本実施形態のマニキュア100の成分は、以下のように改変することができる。図16は、ベースコート液10の成分の一例である。図16に示したベースコート液10の成分から、ニトロセルロースはゼロ(0質量パーセント)にしてもよい。図17は、クリア専用の光沢コート液12の成分の一例である。さらに、図18は、トップコート液14の成分の一例である。加えて、図19は、アンダーコート液11の成分の一例である。

0118

また、次のような成分にすることもできる。図20は、ベースコート液10の成分の一例である。当該図20の成分例から、ニトロセルロースを除外することも可能である。図21は、アンダーコート液11の成分の一例である。

0119

図11から図21に示した成分は、例示であり、その成分および割合は変更可能である。割合については、図11から図21に示した成分の割合において、全体が100質量%を超えないという制限下で、適宜調整可能である。一例としては、100質量%を超えない範囲で、それぞれの配合量を±1%〜10%で変更(調整)してもよいし、それを超える範囲で変更(調整)しても構わない。具体的には、図13中のメトキシイソプロパノールの割合31質量%から、さらに10%調整したいとしたら、31質量%±3.1質量%の範囲内で調整したらよい。

0120

なお、上述の例は、10%調整基準を説明したが、配合量が少ないものを調整する場合は、10%を超える調整が行われる場合がある。例えば、図13中のメトキシメチルブタノールは、0.6質量%から、0.5質量%に変更が可能である。これは、0.1質量%分の変更であり、16.6%の調整(すなわち、10%を超える調整)である。また、図14中の図13中のメトキシメチルブタノールも、0.6質量%から、0.5質量%に変更が可能である。これも同様に、0.1質量%分の変更であり、16.6%の調整(すなわち、10%を超える調整)である。

0121

加えて、上記の成分の配合量は、塗布液(コーティング溶液)のときの配合量であり、爪に塗布したあとは、溶剤(アルコール成分を含む)の蒸発などによって成分及び配合量は変化していく。

0122

<実施例1>
次に、本願発明者が行った実施例について説明する。図15は、マニキュアのつきやすさ、爪へのやさしさ、化粧もちを、本実施形態のマニキュア100(実施例)と、比較例(市販品)とを比べて評価したものである。マニキュア100(実施例)は、図11に示した成分のベースコート層10、図15に示した成分のクリア専用の光沢コート層12、図18に示した成分のトップコート層14を積層したマニキュア100である。比較例は、O・P・I社のマニキュア(オーピーアイ社製)の市販品のマニキュアである。

0123

本実験は、マニキュア100(実施例)と、比較例(市販品のO・P・Iマニキュア)をガラス瓶に充填し、モニター10名に左右手足無差別に塗布して、そして、2週間後に評価をした。図22中の評価基準は以下の通りである。
<つきやすさ>
◎:モニター8名以上が、塗布中爪につきやすいと認めた。
○:モニター6名以上8名未満が、塗布中爪につきやすいと認めた。
△:モニター3名以上6名未満が、塗布中爪につきやすいと認めた。
×:モニター3名未満が、塗布中爪につきやすいと認めた。
<爪へのやさしさ>
◎:モニター8名以上が、爪にやさしいと認めた。
○:モニター6名以上8名未満が、爪にやさしいと認めた。
△:モニター3名以上6名未満が、爪にやさしいと認めた。
×:モニター3名未満が、爪にやさしいと認めた。
<化粧もち>
◎:モニター8名以上が、二週間以上持つと認めた。
○:モニター6名以上8名未満が、一週間以上持つと認めた。
△:モニターが3名以上6名未満五日以上持つと認めた。
×:モニターが3名未満三日以上持つと認めた。

0124

図22の実験結果の通り、実施例(マニキュア100)は、つきやすさ、爪へのやさしさ、化粧もちのいずれも高評価(◎)であった。特に、ジェルネイルでなく、マニキュアであるにもかかわらず、モニター8名以上が二週間以上持ったと評価した事実は、マニキュア業界の常識を覆す驚くべきことであった。一方、比較例の方は、つきやすさは高評価であったものの、化粧もちは悪い結果であった。なお、この化粧もちが悪いという結果は、すなわち、マニキュアが2〜4日しか持たなかったという結果は、この比較例のマニキュアの特性が悪かったというものではなく、マニキュア業界で常識の結果である。

0125

<実施例2>
次に、実施例(マニキュア100)のベースコート層10におけるニトロセルロースの量を変化させて、その評価を検証する実験を行った。この実験例では、一般的なマニキュアに使用されているニトロセルロースの濃度を変化させた場合の影響を調べるためと、ニトロセルロースの添加量を変化させることで、粘着成分(ポリアクリル酸アルキル)の濃度変化(粘着の度合い)を調べるという少なくとも二つ意味を持っている。

0126

具体的には、実施例(マニキュア100)において、ニトロセルロース(酢酸エチル20%希釈)を、0%(ニトロセルロースなし)、1%、5%、10%、20%混合させたベースコート液10を調製して、ガラス瓶に充填する。つまり、ニトロセルロース(酢酸エチル20%希釈)の配合量が多くなるほど、ニトロセルロールおよび溶剤(酢酸エチル)の量が増えて、粘着成分(ポリアクリル酸アルキル)の濃度は薄くなる。

0127

そして、ベースコート層10を含むマニキュア100をモニター10名に左右手足無差別に塗布して、2週間後に評価をしてもらう。その結果を図23に示す。なお、配合割合(%)は質量%であり、評価基準(「◎」など)は、上記の実施例1と同じである。

0128

図23に示すように、つきやすさは、0%から20%のいずれも最高評価(◎)であった。爪へのやさしさは、0%から1%が最高評価(◎)で、5%から10%が高評価(○)であった。化粧もちは、0%から1%が最高評価(◎)で、5%が高評価(○)であった。一方、ニトロセルロースが20%になると、化粧もちは悪くなった。

0129

この実施例でわかったことは、ニトロセルロースが20%になると、ベースコート層10の乾燥の度合いが増えてしまい、爪52とベースコート層10との密着性が不十分となった。また、粘着成分(ポリアクリル酸アルキル)の濃度が薄くなったことも影響していると予測される。一方で、ニトロセルロースが0%〜10%の範囲(好ましくは0%〜5%、さらに好ましくは0%〜1%)では、ベースコート層10の粘着性の効果を利用しながら、化粧もちの良い効果(2週間の連続使用後の化粧もち)を得ることができた。

0130

また、爪へのやさしさについては、ニトロセルロースが0%〜20%の範囲(好ましくは0%〜10%、さらに好ましくは0%〜1%)で、やさしさが認められた。これは、ベースコート層10が、接着力ではなく、粘着力を有することで、爪にやさしいという効果の証明となった。

0131

<実施例3>
次に、複数種類のベースコート層10の粘着力の特性(SUS粘着力、保持力、ボールタック力)と、耐久性の関係を実験した結果を図24に示す。例1〜例7(ex.1〜ex.7)は、本実施形態のベースコート層10の種類を表している。例1〜例4(ex.1〜ex.4)は、溶剤系粘着剤(溶剤系のアクリル系粘着剤)である。例5〜例7(ex.5〜ex.7)は、水系粘着剤(エマルジョンのアクリル系粘着剤)である。

0132

例1〜例7(ex.1〜ex.7)の粘着特性は、図24に示す通りである。例1(ex.1)の対SUS粘着力(30分後)は7.8で、保持力はずれ無しで、ボールタックは4である。例2(ex.2)の対SUS粘着力(30分後)は4.0で、保持力はずれ無しで、ボールタックは10である。例3(ex.3)の対SUS粘着力(30分後)は9.8で、保持力はずれ無しで、ボールタックは8である。例4(ex.4)の対SUS粘着力(30分後)は19.6で、保持力はずれ無しで、ボールタックは8である。そして、例5(ex.5)の対SUS粘着力(30分後)は9.0で、保持力はずれ無しで、ボールタックは14である。耐久試験は、例1〜例7(ex.1〜ex.7)のベースコート層10を含むマニキュア100にて行った。良好な結果を「○」とし、悪い結果を「×」とした。

0133

耐久試験結果は、図24に示すように、まず、水系粘着剤のベースコート層10を用いたマニキュア100(例5〜例7)は、指が湯または水に濡れることによって1週間持たなかった。したがって、水を使用しない環境ではともかく、日本での日常生活をおくる上では、水系粘着剤のベースコート層10は耐久性(化粧もち)が悪く、好ましくないことがわかった。

0134

次に、溶剤系粘着剤のベースコート層10を用いたマニキュア100(例1〜例4)は、いずれも、2週間の耐久力(化粧もち)が確認された。さらに、例3、例4のベースコート層10を用いたマニキュア100では、3週間の耐久力(化粧もち)が確認された。図17に示した耐久性の試験結果から、対SUS粘着力(30分後)は4.0(N/25mm)以上であることが好ましく、9.8(N/25mm)以上であることがさらに好ましい。また、保持力(40℃・1kg・1時間)は、ずれ無しであることが好ましい。さらに、ボールタックは、4以上であることが好ましく。8以上であることがさらに好ましい。例3を基準にすると、対SUS粘着力(30分後)が9.8(N/25mm)以上で、かつ、ボールタックは8以上であることがより好ましい。

0135

例1〜例7は、溶剤系のアクリル系粘着剤からなるベースコート層10を用いたが、溶剤系であれば、図17に示した粘着力特性を示す粘着剤は、アクリル系粘着剤でなくても、他の材料の系統の粘着剤でも同様の結果になると予想される。すなわち、対SUS粘着力(30分後)は4.0(N/25mm)以上、保持力(40℃・1kg・1時間)はずれ無し、ボールタック4以上の溶剤系粘着剤から構成されたベースコート層10を含むマニキュア100であれば、良好な耐久力(少なくとも1週間、好ましくは2週間以上)の結果を示すものと予想される。

0136

以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、トップコート層14の表面に、ネイルストーン(不図示)を取り付けることも可能であるネイルストーンは、様々な材質や種類があり、形や色も様々であり、特に特定の種類・形状のものに限定されるものではない。ネイルストーンとしては、スワロフスキー(スワロフスキー社が製造しているストーン)、アクリルまたはガラスストーン(材質がアクリルまたはガラスからなるストーン)、パールストーン(真珠のように加工されたストーンであり、半球体のアクリルにパールカラーを加工したもの)、ブリオン球体の小さな粒状のタイプのストーン)などを挙げることができる。

0137

また、本実施形態のマニキュア100は、ベースコート層10の粘着層によって長寿命化が確保されているので、ベースコート層10の上の層としては、本実施形態の光沢コート層12の他、市販品のマニキュア液によるマニキュア層を形成しても構わない。その場合、ベースコート層10が溶解しないようなマニキュア層を用いることが好ましい。さらには、本実施形態のベースコート層10および光沢コート層12の積層体の上に、市販品のトップコート液によるトップコート層(表面保護層)を形成してもよい。

0138

なお、本発明の技術的思想は大きく異なるものであるが、粘着層をしたネイルアートとして、ネイルシール(または、マニキュアフィルム)と呼ばれるものがある(例えば、特開平6−279240号公報参照)。このネールシール(または、マニキュアフィルム)は、爪の表面に貼るシールであり、爪にシールを貼り付けるために、粘着剤からなる粘着層が離型紙の表面に形成される。このネイルシールは、通常のテープの粘着層の手法を用いたものにすぎない。本発明の実施形態に係るマニキュア100は、爪の上に、マニキュア液(10、12、14)からなる塗布膜を積層していくものであるが、ネールシール(または、マニキュアフィルム)は予め作製しておいたネールシール(または、マニキュアフィルム)を爪に転写するものであり、基本的なコンセプトが異なるものであり、それゆえに、本発明の技術的思想とも顕著に相違するものである。

0139

本発明によれば、長く化粧もち(例えば、2週間程度またはそれ以上)をするマニキュアを提供することができる。

0140

10ベースコート層(ベースコート液)
11アンダーコート層(アンダーコート液)
12光沢コート層(光沢コート液)
14トップコート層(トップコート液)
15皮膜
20容器本体部
22 空洞
24ビン口部
25 開口部
30 塗布部
32支持棒
35塗布器具(蓋部)
40 容器本体部
42 塗布部
43円錐部
45キャップ部
47封止部
50 指(ユーザー)
52 爪
90 容器
91ケース
92マニキュア液キット
95ペン型容器
100 マニキュア

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