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概要
背景
概要
本発明では、使用環境によらず設備への取付け、荷の取付けが可能な電気チェーンブロックを提供することを目的とする。 吊荷を上げ下げする電気チェーンブロックであって電気チェーンブロック本体をトロリもしくは設備に取付けるための上フックと、荷物を引っ掛ける下フックを備えたロードブロックを有し、前記上フックと前記下フックの少なくともいずれかが外れ止め金具の付いた鉤形状を有するフックである懸垂式用と外れ止め金具がなく円環形状を有するフックである直結式用の両方を兼用可能な構造を有する懸垂直結共用式フックであることを特徴とする。
目的
本発明では、使用環境によらず設備への取付け、荷の取付けが可能な電気チェーンブロックを提供する
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 0件
この技術が所属する分野
請求項1
吊荷を上げ下げする電気チェーンブロックであって電気チェーンブロック本体をトロリもしくは設備に取付けるための上フックと、荷物を引っ掛ける下フックを備えたロードブロックを有し、前記上フックと前記下フックの少なくともいずれかが外れ止め金具の付いた鉤形状を有するフックである懸垂式用と外れ止め金具がなく円環形状を有するフックである直結式用の両方を兼用可能な構造を有する懸垂直結共用式フックであることを特徴とする電気チェーンブロック。
請求項2
請求項1に記載の電気チェーンブロックであって、前記懸垂直結共用式フックは、鉤形状の係合部と円環形状の係合部を有することを特徴とする電気チェーンブロック。
請求項3
請求項1に記載の電気チェーンブロックであって、前記懸垂直結共用式フックは上吊具連結金具に取付けることによって電気チェーンブロック本体に取付けられることを特徴とする電気チェーンブロック。
請求項4
請求項3に記載の電気チェーンブロックであって、前記懸垂直結共用式フックと前記上吊具連結金具はピンによって取付けられ、前記懸垂直結共用式フックが回転可能であることを特徴とする電気チェーンブロック。
請求項5
請求項1に記載の電気チェーンブロックであって、前記ロードブロックが懸垂直結共用式フックと下吊具連結金具とハンガーから構成されることを特徴とする電気チェーンブロック。
請求項6
請求項5に記載の電気チェーンブロックであって、前記懸垂直結共用式フックと前記下吊具連結金具はピンによって取付けられ、前記懸垂直結共用式フックが回転可能であることを特徴とする電気チェーンブロック。
技術分野
0001
本発明は、電気チェーンブロックに関する。
背景技術
0002
本技術分野の背景技術として、電気チェーンブロックのフックには上フック及び下フックがあり、また、フックの種類については、特許文献1(特開2007−261800号公報)に記載されたような外れ止め金具の付いた鉤形状を有するフック(以下、懸垂式フック)と、特許文献2(特開平11−106189号公報)に記載されたような外れ止め金具がなく円環形状を有するフック(以下、直結式フック)がある。
先行技術
0003
特開2007−261800号公報
特開平11−106189号公報
発明が解決しようとする課題
0004
電気チェーンブロックを吊下げて設置するための上フックには懸垂式フックと直結式フックの二種類の形状がある。また、吊荷を巻上げ、巻下げするためのロードブロックはハンガーと下フックから構成されており、下フックにも上フックと同様に二種類の形状がある。
0005
懸垂式フックに関しては外れ止め金具の付いた鉤形状を有しており、外れ止め金具を開閉することで、上フックの場合はトロリもしくは設備への取付け、取外しを容易に行うことできる。下フックの場合は荷を吊るための吊り具つまりワイヤーロープ等の取付け、取外しが容易に行うことできる。
0006
直結式フックに関しては外れ止め金具がなく円環形状を有しており、上フックの場合はトロリもしくは設備に直接組込むことができるため使用中には決して外れない構造となる。下フックの場合は荷を吊るための吊り具が直結用の専用のものとなり、常に同一形態での使用となり、吊具が外れて吊荷が落下する危険をなくすことでできる。
0007
従来、この2種類のフックは上記の状況に応じてそれぞれ個別に使用されていたが、電気チェーンブロックの使用環境や設置環境を変更する場合に、フックの種類も変える必要が生じ、この変更作業に時間や費用をかけなければならなかった。
0008
そこで、本発明では、使用環境によらず設備への取付け、荷の取付けが可能な電気チェーンブロックを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
0009
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、吊荷を上げ下げする電気チェーンブロックであって電気チェーンブロック本体をトロリもしくは設備取付けるための上フックと、荷物を引っ掛ける下フックを備えたロードブロックを有し、前記上フックと前記下フックの少なくともいずれかが懸垂式用と直結式用の両方を兼用可能な構造を有する懸垂直結共用式フックであることを特徴とする。
発明の効果
0010
本発明によれば、使用環境によらず設備への取付け、荷の取付けが可能な電気チェーンブロックを提供することができる。
図面の簡単な説明
0011
従来の電気チェーンブロック本体の構成を例示した正面図である。
従来の電気チェーンブロック本体の構成を例示した側面図である。
本発明の実施形態にかかるもので、懸垂直結共用式フックを例示した正面図である。
本発明の実施形態にかかるもので、懸垂直結共用式フックを上フックとして使用する場合に使用する上吊具連結金具と組立図時の正面図である。
本発明の実施形態にかかるもので、懸垂直結共用式フックを上吊具で使用する場合の懸垂直結共用式フックの動作を表す正面図である。
本発明の実施形態にかかるもので、懸垂直結共用式フックを下フックとして使用する場合に使用する下吊具連結金具と組立時の正面図である。
本発明の実施形態にかかるもので、垂直結共用式フックを上吊具で使用する場合の懸垂直結共用式フックの動作を表す正面図である。
実施例
0012
以下、実施例を図面を用いて説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
0013
以下、本発明の実施形態を、図1〜7を参照して説明する。図1は従来の電気チェーンブロック本体の構成を例示した正面図、図2は従来の電気チェーンブロック本体の構成を例示した側面図、図3は懸垂直結共用式フックを例示した正面図、図4は懸垂直結共用式フックを上フックとして使用する場合に使用する上吊具連結金具と組立時の正面図、図5は懸垂直結共用式フックを上フックで使用する場合の懸垂直結共用式フックの動作を表す正面図、図6は懸垂直結共用式フックを下フックとして使用する場合に使用する下吊具連結金具と組立時の正面図、図7は懸垂直結共用式フックを上吊具で使用する場合の懸垂直結共用式フックの動作を表す正面図を示す。
0014
図1、2に基づき電気チェーンブロックの全体構成及び動作原理について説明する。まず全体構成について説明する。電気チェーンブロック100は、電動機1、減速部2、電磁ブレーキ3、上吊具4、押しボタンスイッチ5、チェーンバケット6、スプロケット7、ロードブロック10、ロードチェーン11を有する。電気チェーンブロック100には、電気チェーンブロック100を吊り下げて設置するための上フック4が取付けられている。また、電気チェーンブロック100には電動機1が取付けられており、電動機1には電動機1で発生した回転を減速させるための減速部2が接続されおり、減速部2で減速させた回転数がスプロケット7に伝達されている。減速部2の電動機1の反対側には電動機1で発生した回転を停止させるための電磁ブレーキ3が取付けられている。
スプロケット7にはロードチェーン11が掛け渡されているおり、ロードチェーン11の一端にはロードブロック10が取付けられている。電機チェーンブロック本体100にはチェーンバケット6が吊り下げられており、ロードチェーン11のロードブロック10の反対側はチェーンバケット6に収納されるようになっている。
0015
次に動作原理について説明する。押しボタン5の操作ボタンの押し込みにより電動機1に通電されると同時に、電磁ブレーキ3にも通電されて電磁ブレーキ3が開放し、電動機1が回転を開始する。電動機1の回転動力は減速機2で所定の回転速度に減速され、最終減速段と連結されたスプロケット7により回転をロードチェーン9に伝達し、ロードチェーン11を介してロードブロック10の巻上げ、巻下げを行い、吊荷を巻上げ、巻下げする。
0017
図3を用いて、本実施例における懸垂直結共用式フック21の構造について説明する。懸垂直結共用式フック21は一つのフックで懸垂部21aと直結部21bの両方の構造を有している。また、懸垂直結共用式フック21は金具取付け穴21cを有している。
0018
懸垂部21aは電気チェーンブロックを取り付ける設備と係合する鉤形状の係合部と外れ止め金具12を有し、直結部21bは電気チェーンブロックを取り付ける設備と係合する円環形状の係合部を有している。
0019
金具取付け穴21cは懸垂部21aの外れ止め金具12が付いた鉤形状の係合部と直結部21bの円環形状の係合部との間に設けられており、この金具取付け穴21cで懸垂直結共用式フック21と電気チェーンブロックの本体部が接続される。
0020
図4を用いて懸垂直結共用式フック21を上フックで使用する場合の構造について説明する。上フックとして使用する場合には図5に示すように懸垂直結共用式フック21は金具取付け穴21cと上吊具連結金具22のフック取付け穴22aにピン24によって回転可能に取付けられる。
0021
また、上吊具連結金具22は本体取付け部22bを有している。つまり、懸垂直結共用式フック21は上吊具連結金具22を介して電気チェーンブロック100に取付けることが可能となる。
0022
図5を用いて上フックで使用する場合の懸垂直結共用式フック21の動作について説明する。上述のように懸垂直結共用式フックは一つのフックで懸垂部21aと直結部21bの両方の構造を有しており、用途に合わせて使いわけることが可能となる。
0023
懸垂直結共用式フック21は上吊具連結金具22にピン24で回転可能に取付けられているため、トロリもしくは設備に設置する際、懸垂直結共用式フック21の可動範囲内であれば、どの状態で取り付けても懸垂直結共用式フック21は電気チェーンブロック100の自重によって、ピン24を支点として回転し、懸垂部21aを使用する場合には、懸垂部21aが本体に対して上側に出るような方向26aに回転し、所定の位置31aで保持される。一方、直結部21bを使用する場合には、直結部21bが本体に対して上側に出るような方向26bに回転し、所定の位置31bで保持される。
0024
このことから、電気チェーンブロックの取付け環境によらず、設備への取付けが可能となる。
0025
図6を用いて懸垂直結共用式フック21を下フックで使用する場合の構造について説明する。下フックとして使用する場合には懸垂直結共用式フック21は金具取付け穴21cと下吊具連結金具23のフック取付け穴23aにピン24で回転可能となるように取付けられる。
0026
また、下吊具連結金具23はハンガー取付け穴23bによってハンガー24に水平方向に回転自在に連結され、ハンガー8にはロードチェーン11が取付けられる。懸垂直結共用式フック21は下吊具連結金具23及びハンガー24を介してロードチェーン11に取付けることが可能となる。
0027
つまり、本実施例ではハンガー24・下吊具連結金具23・懸垂式共用フック21が一体となり共用式ロードブロック26となる。
0028
図7を用いて下フックで使用する場合の懸垂直結共用式フック21の動作について説明する。懸垂式直結式共用フック21は下吊具連結金具23にピン24で回転可能となるように取付けられているため、懸垂直結共用式フック21は吊荷を吊ることによって、ピン24を支点として回転することで、懸垂部21aで使用する場合には懸垂部21aが本体に対して下側に出るような方向27aに回転し、所定の位置32aで保持される。
0029
直結部21bで使用する場合には、直結部21bが本体に対して下側に出るような方向27bに回転し、所定の位置32bで保持される。
0030
このことから、使用環境によらず荷の取付けが可能な電気チェーンブロックを提供することができる。
0031
懸垂部21aでの使用から直結部21bへの使用の変更、または、直結部21aでの使用から懸垂部21bの使用の変更は、フックを回転させることで可能となる。
0032
以上のことから、本実施例によれば、懸垂直結共用式フック21を上吊具の上フックとして使用すると、電気チェーンブロックを設置する際に、トロリもしくは設備に直接組込み使用中には決して外れない直結式、または取付け・取外しが容易に行える懸垂式を選択することができる。
0033
また、ロードブロックの下フックとして使用すると、ワイヤーロープ等一般的に使用される吊り具の場合には外れ止め金具を有するフックを、専用の吊り具を使用する場合には直結式フックの使用と、使い分けることが可能となる電気チェーンブロックを提供することができる。
0034
100…電気チェーンブロック
1…電動機
2…減速部
3…電磁ブレーキ
4…上吊具
5…押しボタンスイッチ
6…チェーンバケット
7…スプロケット
8…ハンガー
9…下フック
10…ロードブロック
11…ロードチェーン
12…外れ止め金具
21…懸垂直結式共用式フック
21a…懸垂直結式共用式フック懸垂部
21b…懸垂直結式共用式フック直結部
21c…懸垂直結式共用式フック金具取付け穴
22…上吊具連結金具
22a…上吊具連結金具フック取付け穴
22b…上吊具連結金具本体取付け部
23…下吊具連結金具
23a…下吊具連結金具下フック取付け穴
23b…下吊具連結金具ハンガー取付け穴
24…ピン
25…共用式ロードブロック
26a…懸垂部21aが本体に対して垂直となる方向(上フック時)
26b…直結部21bが本体に対して垂直となる方向(上フック時)
27a…懸垂部21aが本体に対して垂直となる方向(下フック時)
27b…直結部21bが本体に対して垂直となる方向(下フック時)
31a…懸垂式上フック使用時
31b…直結式上フック使用時
32a…懸垂式下フック使用時
32b…直結式下フック使用時