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技術 印刷装置

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 安藤将明
出願日 2015年3月20日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2015-057455
公開日 2016年10月6日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2016-175291
状態 特許登録済
技術分野 インクジェット(インク供給、その他)
主要キーワード 液位センサー 飽和溶存酸素量 エアー流路 供給開閉弁 電磁操作弁 印加電流値 給気部 温水循環流路
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

紫外線硬化型インク中に重合異物が生ずることを抑制することができる印刷装置を提供する。

解決手段

紫外線硬化型インクを吐出するインク吐出ヘッド12と、紫外線硬化型インクを収容したインクカートリッジ21からインク吐出ヘッド12へ供給される紫外線硬化型インクが流れる供給流路22および循環往路36と、循環往路36に設けられ、熱を発生する循環ポンプ29と、供給流路22および循環往路36において循環ポンプ29よりも上流側に設けられ、供給流路22を流れる紫外線硬化型インクに対し、空気を供給する給気モジュール50とを備えた。

概要

背景

従来、紫外線硬化型インクを収容したインクカートリッジと、紫外線硬化型インクを吐出するヘッドと、インクカートリッジからヘッドへ供給される紫外線硬化型インクが流れるチューブと、チューブに設けられた送液ポンプと、チューブに設けられ、紫外線硬化型インクから気泡を除去する脱気モジュールとを備えたプリンターが知られている。このプリンターでは、紫外線硬化型インクの溶存酸素量が6ppm未満とならないように、脱気モジュールの真空度を制御することにより、紫外線硬化型インク中に重合異物が生じることを抑制している(特許文献1参照)。

概要

紫外線硬化型インク中に重合異物が生ずることを抑制することができる印刷装置を提供する。紫外線硬化型インクを吐出するインク吐出ヘッド12と、紫外線硬化型インクを収容したインクカートリッジ21からインク吐出ヘッド12へ供給される紫外線硬化型インクが流れる供給流路22および循環往路36と、循環往路36に設けられ、熱を発生する循環ポンプ29と、供給流路22および循環往路36において循環ポンプ29よりも上流側に設けられ、供給流路22を流れる紫外線硬化型インクに対し、空気を供給する給気モジュール50とを備えた。

目的

本発明は、紫外線硬化型インク中に重合異物が生ずることを抑制することができる印刷装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

紫外線硬化型インク吐出するインク吐出ヘッドと、前記紫外線硬化型インクを収容したインク収容部から前記インク吐出ヘッドへ供給される前記紫外線硬化型インクが流れるインク流路と、前記インク流路に設けられ、熱を発生する発熱部と、前記インク流路において前記発熱部よりも上流側に設けられ、前記インク流路を流れる前記紫外線硬化型インクに対し、酸素を含む気体を供給する給気部と、を備えたことを特徴とする印刷装置

請求項2

前記給気部は、前記給気部を通過し前記発熱部に到達した前記紫外線硬化型インクの重合可能温度が、前記発熱部の発熱温度を超えるように、前記紫外線硬化型インクに対して前記気体を供給することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。

請求項3

前記給気部を通過し前記発熱部に到達した前記紫外線硬化型インクの溶存酸素量が、5ppm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。

請求項4

前記発熱部の発熱温度は、50℃以上100℃以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の印刷装置。

請求項5

前記発熱部は、ギアポンプを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の印刷装置。

請求項6

前記インク流路において、前記インク収容部と前記インク吐出ヘッドとの間に設けられ、前記紫外線硬化型インクを貯留するインク貯留部と、前記インク貯留部よりも上流側に設けられ、前記インク収容部に収容された前記紫外線硬化型インクを前記インク貯留部へ送る供給ポンプと、をさらに備え、前記ギアポンプは、前記インク貯留部よりも下流側に設けられ、前記給気部は、前記供給ポンプと前記インク貯留部との間に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。

技術分野

0001

本発明は、紫外線硬化型インク吐出する印刷装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、紫外線硬化型インクを収容したインクカートリッジと、紫外線硬化型インクを吐出するヘッドと、インクカートリッジからヘッドへ供給される紫外線硬化型インクが流れるチューブと、チューブに設けられた送液ポンプと、チューブに設けられ、紫外線硬化型インクから気泡を除去する脱気モジュールとを備えたプリンターが知られている。このプリンターでは、紫外線硬化型インクの溶存酸素量が6ppm未満とならないように、脱気モジュールの真空度を制御することにより、紫外線硬化型インク中に重合異物が生じることを抑制している(特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開2014−180857号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明者は、以下の課題を見出した。
従来のプリンターのような印刷装置では、インク収容部に収容された紫外線硬化型インクの溶存酸素量が低いと、脱気モジュールの真空度を制御したとしても、紫外線硬化型インクの溶存酸素量が低いままである。この場合、インク流路に設けられた発熱部から発生した熱により、紫外線硬化型インクが重合反応を起こし、紫外線硬化型インク中に重合異物が生ずるおそれがある。

0005

本発明は、紫外線硬化型インク中に重合異物が生ずることを抑制することができる印刷装置を提供することを課題としている。

課題を解決するための手段

0006

本発明の印刷装置は、紫外線硬化型インクを吐出するインク吐出ヘッドと、紫外線硬化型インクを収容したインク収容部からインク吐出ヘッドへ供給される紫外線硬化型インクが流れるインク流路と、インク流路に設けられ、熱を発生する発熱部と、インク流路において発熱部よりも上流側に設けられ、インク流路を流れる紫外線硬化型インクに対し、酸素を含む気体を供給する給気部と、を備えたことを特徴とする。

0007

この構成よれば、インク収容部に収容された紫外線硬化型インクの溶存酸素量が低い場合にも、紫外線硬化型インクが給気部を通過することにより、発熱部には溶存酸素量の高い紫外線硬化型インクが到達する。このため、発熱部の発熱による紫外線硬化型インクの重合反応が抑制される。したがって、印刷装置は、紫外線硬化型インク中に重合異物が生ずることを抑制することができる。

0008

この場合、給気部は、給気部を通過し発熱部に到達した紫外線硬化型インクの重合可能温度が、発熱部の発熱温度を超えるように、紫外線硬化型インクに対して気体を供給することが好ましい。

0009

この構成によれば、発熱部の発熱による紫外線硬化型インクの重合反応が、より効果的に抑制される。

0010

この場合、給気部を通過し発熱部に到達した紫外線硬化型インクの溶存酸素量が、5ppm以上であることが好ましい。

0011

この場合、発熱部の発熱温度は、50℃以上100℃以下であることが好ましい。

0012

この場合、発熱部は、ギアポンプを有することが好ましい。

0013

この構成によれば、ギアポンプがギア同士の摩擦により発熱するが、この発熱による紫外線硬化型インクの重合反応が抑制される。

0014

この場合、インク流路において、インク収容部とインク吐出ヘッドとの間に設けられ、紫外線硬化型インクを貯留するインク貯留部と、インク貯留部よりも上流側に設けられ、インク収容部に収容された紫外線硬化型インクをインク貯留部へ送る供給ポンプと、をさらに備え、ギアポンプは、インク貯留部よりも下流側に設けられ、給気部は、供給ポンプとインク貯留部との間に設けられていることが好ましい。

0015

インク収容部と供給ポンプとの間、或いは、インク貯留部とギアポンプとの間、に給気部が設けられると、給気部から紫外線硬化型インクが供給ポンプ或いはギアポンプへ負圧で引かれるため、給気部において紫外線硬化型インクに気体が過剰に供給され、紫外線硬化型インクに気泡が生じるおそれがある。
これに対し、本構成によれば、供給ポンプとインク貯留部との間に給気部が設けられていることから、給気部には紫外線硬化型インクが供給ポンプから加圧で送られるため、給気部において紫外線硬化型インクに気体が過剰に供給されることが抑制される。したがって、本構成よれば、給気部において紫外線硬化型インクに気泡が生じることが抑制される。

図面の簡単な説明

0016

本発明の一実施形態に係る印刷装置の概略構成図である。
図1に示した印刷装置が備えるインク供給部を示す配管系統図である。

実施例

0017

以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係る印刷装置1について説明する。

0018

図1を参照して、印刷装置1の全体構成について説明する。印刷装置1は、セットされた印刷媒体100に対して、紫外線硬化型インク(以下「UVインク」という。)を吐出することにより印刷を行う。印刷媒体100は、帯状連続紙である。なお、印刷媒体100の材質としては、特に限定されるものではなく、紙系フィルム系など、種々のものが用いられる。

0019

印刷装置1は、送り部2と、インク吐出部3と、照射部4とを備えている。また、印刷装置1は、図1では図示省略したが、インク吐出部3にUVインクを供給するインク供給部5(図2参照)を備えている。

0020

送り部2は、ロール・ツー・ロール方式で、印刷媒体100を送る。送り部2は、繰出しリール6と、巻取りリール7と、回転ドラム8と、複数のローラー9とを備えている。繰出しリール6から繰り出された印刷媒体100は、回転ドラム8および複数のローラー9を経て、巻取りリール7に巻き取られる。回転ドラム8は、図示しない支持機構により回転可能に支持された円筒形状のドラムである。回転ドラム8は、回転ドラム8の周面に沿って印刷媒体100が送られると、周面と印刷媒体100との間の摩擦力により、従動回転する。回転ドラム8は、インク吐出部3に対するプラテンとして機能する。

0021

インク吐出部3は、複数のヘッドユニット11を備えている。複数のヘッドユニット11は、回転ドラム8の周面に沿って並び設けられている。複数のヘッドユニット11は、複数種類(例えばCMYKの4色)のUVインクと一対一に対応している。各ヘッドユニット11は、インクジェット方式でUVインクを吐出するインク吐出ヘッド12(図2参照)を複数備えている。ヘッドユニット11は、回転ドラム8の周面に支持された印刷媒体100に対して、UVインクを吐出する。これにより、印刷媒体100上にカラー画像が形成される。

0022

UVインクは、重合性モノマーと、重合開始剤と、色材と、重合禁止剤等の各種添加剤とを含んでいる。UVインクとしては、紫外線により分解してラジカルを発生させる重合開始剤を含んだ、ラジカル重合系のものが好ましい。

0023

照射部4は、複数の仮硬化用照射器13と、本硬化用照射器14とを備えている。複数の仮硬化用照射器13は、回転ドラム8の周面に沿って、複数のヘッドユニット11と1つずつ交互に並ぶようにして設けられている。仮硬化用照射器13は、対応するヘッドユニット11に対して、印刷媒体100の送り経路下流側に設けられている。仮硬化用照射器13は、UVインクが吐出された印刷媒体100に対して、紫外線を照射する。これにより、印刷媒体100に着弾した直後のUVインクが仮硬化し、ドット拡がりや混色が抑制される。本硬化用照射器14は、送り経路の最下流側に設けられた仮硬化用照射器13よりも、さらに下流側に設けられている。本硬化用照射器14は、UVインクの吐出および仮硬化が行われた印刷媒体100に対し、仮硬化用照射器13よりも大きい積算光量の紫外線を照射する。これにより、印刷媒体100に着弾したUVインクが、完全に硬化し、印刷媒体100に定着する。
なお、仮硬化用照射器13および本硬化用照射器14には、例えば、紫外線を照射するLED(Light Emitting Diode)ランプ高圧水銀ランプなどを用いることができる。

0024

図2を参照して、インク供給部5について説明する。インク供給部5は、インクカートリッジ21と、供給流路22と、供給開閉弁23と、供給ポンプ24と、サブタンク25と、液位センサー26と、加減圧部27と、インク循環流路28と、加熱部31と、脱気部32と、往路フィルター30と、逆止弁33と、給気モジュール50とを備えている。

0025

インクカートリッジ21には、UVインクが収容されている。インクカートリッジ21は、ホルダー34に装着される。供給流路22の上流端は、ホルダー34に装着されたインクカートリッジ21に差し込まれ、供給流路22の下流端は、サブタンク25に差し込まれている。供給流路22には、上流側から順に、供給開閉弁23、供給ポンプ24および給気モジュール50が設けられている。供給開閉弁23は、供給流路22を開閉する。供給開閉弁23としては、例えば、電磁操作弁を用いることができる。供給ポンプ24は、インクカートリッジ21に収容されたUVインクを、供給流路22を介してサブタンク25へ送液する。給気モジュール50については後述する。

0026

サブタンク25は、インクカートリッジ21から送液されたUVインクを、一時的に貯留する。サブタンク25は、開放式のものである。液位センサー26は、サブタンク25内のUVインクの液位が、第1液位L1以上であるか否かを検出すると共に、第1液位L1より高い第2液位L2以上であるか否かを検出する。液位センサー26により、サブタンク25内のUVインクの液位が、第1液位L1未満であることが検出されると、インクカートリッジ21からサブタンク25にUVインクが供給される。液位センサー26により、サブタンク25内のUVインクの液位が、第2液位L2以上であることが検出されると、インクカートリッジ21からサブタンク25へのUVインクの供給が停止する。これにより、サブタンク25の液位が、第1液位L1と第2液位L2との間に維持される。したがって、インク吐出ヘッド12のノズル面と、サブタンク25の液面との水頭差ΔHは、所定の範囲内に維持される。これにより、インク吐出ヘッド12の内部のUVインクの背圧が所定の範囲内(例えば、−400Pa以上3000Pa以下)に維持され、インク吐出ヘッド12のノズルにおいて良好なメニスカスが形成される。

0027

加減圧部27は、エアー流路35を介して、サブタンク25内に空気を供給またはサブタンク25内の空気を排出することにより、サブタンク25内を加圧または減圧する。加減圧部27は、例えば、UVインクのインク循環流路28への初期充填時や、インク吐出ヘッド12のクリーニング時などに、サブタンク25を加圧する。

0028

インク循環流路28は、サブタンク25からインク吐出ヘッド12を経てサブタンク25に戻るUVインクの流路である。インク循環流路28は、循環往路36と、循環復路37とを備えている。

0029

循環往路36には、サブタンク25からインク吐出ヘッド12へ供給されるUVインクが流れる。循環往路36は、往路側路36aと、往路側幹路36aから分岐した複数の往路側枝路36bとを備えている。往路側幹路36aの上流端は、サブタンク25に差し込まれている。往路側幹路36aには、上流側から順に、循環ポンプ29と、往路フィルター30と、加熱部31と、脱気部32と、が設けられている。往路側枝路36bは、1つのインク吐出ヘッド12に対して1つ設けられている。往路側枝路36bの下流端は、インク吐出ヘッド12に接続されている。

0030

循環復路37には、インク吐出ヘッド12からサブタンク25に戻るUVインクが流れる。つまり、サブタンク25から循環往路36を介してインク吐出ヘッド12に供給されたUVインクのうち、インク吐出ヘッド12から吐出されなかったUVインクが、循環復路37を介してサブタンク25に戻る。循環復路37は、複数の復路側枝路37bと、複数の復路側枝路37bがその下流側で合流した復路側幹路37aとを備えている。復路側枝路37bは、1つのインク吐出ヘッド12に対して1つ設けられている。復路側枝路37bの上流端は、インク吐出ヘッド12に接続されている。復路側幹路37aの下流端は、サブタンク25に差し込まれている。復路側幹路37aには、逆止弁33が設けられている。

0031

循環ポンプ29は、サブタンク25に貯留されたUVインクを、インク吐出ヘッド12側に向けて送る。なお、循環ポンプ29としては、脈動を抑制でき、経時的な流量変動が少ないことから、ギアポンプを好適に用いることができる。循環ポンプ29は、ギア同士の摩擦により局所的に発熱する。循環ポンプ29の発熱温度は、例えば50℃以上100℃以下である。また、循環ポンプ29は、駆動源としてDCモーターを備えている。

0032

往路フィルター30は、循環往路36を流れるUVインクをろ過することにより、UVインク中の異物を取り除く。この異物は、例えば、供給流路22の上流端がインクカートリッジ21に差し込まれる際に混入した塵埃等である。なお、インク吐出ヘッド12の流入側にも、UVインクをろ過するヘッドフィルター38が設けられているが、循環往路36に往路フィルター30を設けることで、交換困難なヘッドフィルター38を長持ちさせることができる。

0033

加熱部31は、インク循環流路28を流れるUVインクを、所定の温度(例えば35〜40℃)に加熱する。この所定の温度とは、インク吐出ヘッド12に供給されるUVインクが、インク吐出ヘッド12からの吐出に適した粘度となる温度である。印刷装置1は、印刷装置1の立上げ時には、所定の温度よりも低温のUVインクを、加熱部31により所定の温度に加熱してから、印刷動作を開始する。

0034

加熱部31は、ヒーターおよび温度計を有する温水タンク41と、温水循環流路42と、温水ポンプ43と、熱交換器44とを備えている。温水タンク41は、所定の温度範囲に調整された温水を貯留する。温水循環流路42は、温水タンク41から熱交換器44を経て温水タンク41に戻る流路である。温水ポンプ43は、温水を温水循環流路42内で循環させる。熱交換器44は、温水循環流路42を流れる温水と、インク循環流路28を流れるUVインクとの間で、熱交換を行う。

0035

脱気部32は、インク循環流路28を流れるUVインクを脱気する。これにより、気泡を含んだUVインクがインク吐出ヘッド12に供給されることが防止される。脱気部32は、脱気モジュール45と、負圧ポンプ46とを備えている。脱気モジュール45は、例えば複数本中空糸膜を備えたものである。負圧ポンプ46は、中空糸膜の外側を減圧する。これにより、中空糸膜内を流れるUVインクが脱気される。

0036

逆止弁33は、循環復路37においてサブタンク25側にUVインクが流れることを許容し、インク吐出ヘッド12側にUVインクが逆流することを阻止する。この逆止弁33により、循環復路37を逆流するUVインクに含まれる異物が、インク吐出ヘッド12に流入することが抑制される。なお、一部のインク吐出ヘッド12を交換するために、循環復路37をサブタンク25から取り外す場合などに、循環復路37においてインク吐出ヘッド12側にUVインクが逆流する。

0037

ところで、UVインクは、ギアポンプである循環ポンプ29で発生した摩擦熱により、ラジカル重合反応を起こす場合がある。循環ポンプ29の発熱によるUVインクの重合反応により生じた異物(以下「重合異物」という。)は、循環ポンプ29において詰まり摩耗の原因となり、循環ポンプ29の寿命を縮めてしまう。また、循環ポンプ29で生じた重合異物がインク吐出ヘッド12に達すると、吐出不良の要因となる。

0038

溶存酸素量の高いUVインクでは、ラジカルとの反応性が高い酸素により、ラジカル重合反応が抑制される。そこで、インクカートリッジ21に、溶存酸素量の高いUVインクを収容しておくことで、循環ポンプ29の発熱によるUVインクの重合反応を抑制することが考えられる。しかしながら、インクカートリッジ21の保存中にも、酸素がラジカルと反応して消費されるため、溶存酸素量が低下する。このため、長期間保存されたインクカートリッジ21が印刷装置1に装着された場合には、循環ポンプ29の発熱によるUVインクの重合反応を抑制することができない。また、UVインクは、循環ポンプ29に達する前に、サブタンク25に貯留され、サブタンク25において空気と触れるが、インク吐出ヘッド12からの吐出量が多い場合には、サブタンク25におけるUVインクの滞留時間が短くなるため、サブタンク25においてUVインクの溶存酸素量が高まることもほとんど期待できない。そこで、本実施形態の印刷装置1では、供給ポンプ24とサブタンク25との間に、給気モジュール50が設けられている。

0039

給気モジュール50は、供給ポンプ24から加圧で送られてきたUVインクに対し、空気を供給する。これにより、インクカートリッジ21に収容されたUVインクの溶存酸素量が低い場合にも、溶存酸素量の高いUVインクが循環ポンプ29に到達する。給気モジュール50は、脱気モジュール45と同様に、例えば複数本の中空糸膜を備えたものである。中空糸膜の内側に大気圧の空気が供給された状態で、UVインクが中空糸膜の外側を通過することにより、UVインクに空気が供給される。このため、これとは逆に、中空糸膜の外側に大気圧の空気が供給された状態で、UVインクが中空糸膜の内側を通過する場合に比べ、給気モジュール50におけるUVインクの圧力損失が低下する。

0040

以下、実施例および比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例]
本実施形態の印刷装置1において、35℃に加温されたUVインクをインク循環流路28内で循環させた。このとき、循環ポンプ29の発熱温度は、75℃であった。また、インクカートリッジ21内のUVインクの溶存酸素量は、2ppmであり、給気モジュール50を通過し、循環ポンプ29に達したUVインクの溶存酸素量は、10ppmであった。その結果、UVインク中に重合異物の発生は認められなかった。
なお、UVインク中に重合異物が発生したか否かは、往路フィルター30に補足された重合異物がある否かにより判断した。すなわち、往路フィルター30を観察し、往路フィルター30に補足された重合異物がある場合には、UVインク中に重合異物が発生したものと判断した。

0041

[比較例]
給気モジュール50において中空糸膜内に空気を供給しないようにした点を除き、実施例と同様に行った。この場合、給気モジュール50を通過し、循環ポンプ29に達したUVインクの溶存酸素量は、2ppmのままであった。その結果、UVインク中に重合異物の発生が認められた。

0042

[重合可能温度]
UVインクの重合可能温度は、溶存酸素量が2ppmの場合に55℃、5ppmの場合に90℃、10ppmの場合に110℃、15ppmの場合に120℃であった。なお、15ppmは、大気圧、25℃におけるUVインクの飽和溶存酸素量である。ここで、UVインクの重合可能温度とは、循環ポンプ29の発熱温度を変化させながら、循環ポンプ29を稼動した場合に、UVインクが重合反応を起こす、最も低い循環ポンプ29の発熱温度を意味する。例えば、溶存酸素量が2ppmの場合、循環ポンプ29の発熱温度が55℃未満では、UVインクは重合反応を起こさなかったが、循環ポンプ29の発熱温度が55℃以上では、UVインクが重合反応を起こした。UVインクが重合反応を起こしたか否かは、重合したUVインクの増粘により、循環ポンプ29のDCモーターの負荷トルク変動幅が大きくなったか否かにより判断した。すなわち、DCモーターの印加電流値が、安定稼動時における振れ幅(例えば10mA)に比べ、5倍以上の振れ幅(例えば50mA以上)となった場合に、UVインクが重合反応を起こしたものと判断した。

0043

給気モジュール50は、給気モジュール50を通過して循環ポンプ29に到達したUVインクの重合可能温度が、循環ポンプ29の発熱温度を超えるように、UVインクに対して空気を供給することが好ましい。上記の実施例では、循環ポンプ29の発熱温度が75℃であることから、UVインクの重合可能温度が75℃を超えるように、すなわち、UVインクの溶存酸素量が5ppm以上となるように、UVインクに対して空気を供給することが好ましい。

0044

以上のように、本実施形態の印刷装置1によれば、インクカートリッジ21に収容されたUVインクの溶存酸素量が低い場合にも、UVインクが給気モジュール50を通過することにより、循環ポンプ29には溶存酸素量の高いUVインクが到達する。このため、循環ポンプ29の発熱によるUVインクの重合反応が抑制される。したがって、印刷装置1は、UVインク中に重合異物が生ずることを抑制することができる。

0045

本実施形態の印刷装置1によれば、給気モジュール50にはUVインクが供給ポンプ24から加圧で送られるため、給気モジュール50においてUVインクに空気が過剰に供給されることが抑制される。したがって、本実施形態の印刷装置1によれば、給気モジュール50においてUVインクに気泡が生じることが抑制される。

0046

なお、インクカートリッジ21は、「インク収容部」の一例である。供給流路22および循環往路36は、「インク流路」の一例である。循環ポンプ29は、「発熱部」の一例である。給気モジュール50は、「給気部」の一例である。サブタンク25は、「インク貯留部」の一例である。
本発明は上記した実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採用可能であることは言うまでもない。例えば、本実施形態は、以下のような形態に変更することができる。

0047

給気モジュール50の設置位置は、循環ポンプ29よりも上流側であれば特に限定されるものではなく、例えば、インクカートリッジ21と供給ポンプ24との間でもよく、サブタンク25と循環ポンプ29との間でもよい。

0048

給気モジュール50においては、上記の実施形態とは逆に、中空糸膜の外側に大気圧の空気が供給された状態で、UVインクが中空糸膜の内側を通過するようにしてもよい。
給気モジュール50に対し、空気を大気圧よりも高い圧力で供給してもよい。これにより、給気モジュール50において、UVインクに対しより多くの空気が供給され、UVインクの溶存酸素量をより高めることができる。ただし、この場合、給気モジュール50においてUVインクに気泡が生じるおそれがある。
給気モジュール50に供給される気体は、酸素を含むものであれば特に限定されるものではなく、例えば酸素自体であってもよい。

0049

1 :印刷装置
12 :インク吐出ヘッド
21 :インクカートリッジ
22 :供給流路
29 :循環ポンプ
36 :循環往路
50 :給気モジュール

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