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技術 液化二酸化炭素送液ポンプとそれを備えた超臨界流体クロマトグラフ

出願人 株式会社島津製作所
発明者 山本慎太郎
出願日 2015年3月18日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2015-054422
公開日 2016年9月29日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2016-173343
状態 特許登録済
技術分野 往復動ポンプ(2) クロマトグラフィによる材料の調査、分析
主要キーワード イオン化促進剤 超臨界流体クロマトグラフ 流路切換えバルブ プランジャ式ポンプ 冷却水循環装置 熱交換ブロック 冷媒用ポンプ プランジャシール
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図面 (5)

課題

超臨界流体クロマトグラフ液化二酸化炭素を送液する送液ポンプ保守作業作業効率を向上させるとともに、周囲の温度が変化してもポンプヘッドの温度を一定に保つことができるようにする。

解決手段

液化二酸化炭素送液ポンプは、液化二酸化炭素を送液するためのポンプ室及びポンプ室を通る流路とは別の冷媒流路を備えたポンプヘッドと、前記冷媒流路を含む冷媒用循環流路と、前記冷媒循環させる冷媒用ポンプと、ポンプヘッドから離れた位置に配置されて冷媒を冷却する冷却部とを備え、さらにポンプヘッドの周囲の温度又はポンプヘッドの温度を検出する温度センサと、その温度センサの検出信号に基づいてポンプヘッドを流れる液化二酸化炭素が一定温度になるように冷媒用ポンプの流量を調節するポンプ制御部とを備えている。

概要

背景

超臨界流体クロマトグラフSFC)は移動相として超臨界流体を用いる。超臨界流体の典型例は超臨界二酸化炭素である。超臨界二酸化炭素は、臨界温度もしくは臨界圧力、又はそれらを越えた状態にある二酸化炭素である。二酸化炭素は臨界圧力が7.38MPaであり、臨界温度が31.1℃と比較的常温に近く、引火性化学反応性がなく、純度の高いものが安価に手に入ることなどから、超臨界流体クロマトグラフィーで最もよく利用されている。超臨界二酸化炭素は低粘度と高拡散性というクロマトグラフィーとして好ましい性質をもっている。超臨界二酸化炭素クロマトグラフィーは、液体クロマトグラフィーと比べると、より高速で、かつより良好な分離を得ることができるものと期待されている。

超臨界二酸化炭素は非極性n−ヘキサンに類似していることから、超臨界二酸化炭素を移動相とする超臨界流体クロマトグラフィーは、基本的には順相クロマトグラフィーであり、非極性化合物分析に適したものである。しかし、超臨界二酸化炭素は、メタノールエタノールといった極性をもつ有機溶媒に対して相溶性をもつことから、これらの極性有機溶媒モディファイアとして添加することにより移動相に極性をもたせることができ、極性化合物の分析もできるようになる。そこで、モディファイアの添加割合を時間とともに徐々に増加させるグラジエント分析も行われている。

超臨界二酸化炭素を用いた超臨界流体クロマトグラフでは、液化二酸化炭素が送液ポンプにより加圧されながら送液される。送液ポンプとしては、例えば、ポンプ室内プランジャ往復移動するプランジャポンプが使用されている。送液ポンプは液化二酸化炭素の状態を保って送液するために臨界温度未満の温度、例えば5℃に冷却した状態で使用される。

送液ポンプでは液化二酸化炭素を加圧する際に熱が発生して温度が上昇するのを防ぐために、ポンプヘッド熱交換ブロックを取り付け、その熱交換ブロックを冷却水で冷却するために装置外部に設置された冷却水循環装置からの配管を接続したり、その熱交換ブロックにペルチェ素子などの冷却素子を取り付けて冷却したりすることが行われている(特許文献1参照。)。

概要

超臨界流体クロマトグラフで液化二酸化炭素を送液する送液ポンプの保守作業作業効率を向上させるとともに、周囲の温度が変化してもポンプヘッドの温度を一定に保つことができるようにする。液化二酸化炭素送液ポンプは、液化二酸化炭素を送液するためのポンプ室及びポンプ室を通る流路とは別の冷媒流路を備えたポンプヘッドと、前記冷媒流路を含む冷媒用循環流路と、前記冷媒循環させる冷媒用ポンプと、ポンプヘッドから離れた位置に配置されて冷媒を冷却する冷却部とを備え、さらにポンプヘッドの周囲の温度又はポンプヘッドの温度を検出する温度センサと、その温度センサの検出信号に基づいてポンプヘッドを流れる液化二酸化炭素が一定温度になるように冷媒用ポンプの流量を調節するポンプ制御部とを備えている。

目的

本発明は、超臨界流体クロマトグラフで液化二酸化炭素を送液する送液ポンプの保守作業の作業効率を向上させるとともに、周囲の温度が変化してもポンプヘッドの温度を一定に保つことができるようにすることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

液化二酸化炭素を送液するためのポンプ室、及び前記ポンプ室を通る流路とは別の冷媒流路を備えたポンプヘッドと、前記冷媒流路を含む冷媒用循環流路と、前記循環流路上に配置され前記循環流路内で前記冷媒循環させる冷媒用ポンプと、前記循環流路上で前記ポンプヘッドから離れた位置に配置され、前記循環流路内を通る冷媒を冷却するように構成された冷却部と、前記ポンプヘッドの周囲の温度又は前記ポンプヘッドの温度を検出する温度センサと、前記温度センサの検出信号に基づいて前記ポンプヘッドを流れる液化二酸化炭素が一定温度になるように前記冷媒用ポンプの流量を調節する冷媒用ポンプ制御部と、を備えた液化二酸化炭素送液ポンプ

請求項2

前記温度センサは前記ポンプヘッドの周囲の温度を検出するように設置されたものであり、前記冷媒用ポンプ制御部は、ポンプヘッドの周囲の温度と前記ポンプヘッドを流れる液化二酸化炭素の温度が一定になるときの前記冷媒用ポンプの流量との関係として予め求められた情報を保持した情報保持部と、前記情報保持部に保持された情報及び前記温度センサの検出信号に基づいて前記冷媒用ポンプの流量を調節する流量制御部と、を備えている請求項1に記載の液化二酸化炭素送液ポンプ。

請求項3

前記情報保持部は前記情報をテーブルとして保持する周囲温度ポンプ流量テーブル保持部である請求項2に記載の液化二酸化炭素送液ポンプ。

請求項4

前記温度センサは前記ポンプヘッドの温度を検出するように設置されたものであり、前記冷媒用ポンプ制御部は前記温度センサの検出温度が一定になるように前記冷媒用ポンプの流量をフィードバック制御する流量制御部を備えている請求項1に記載の液化二酸化炭素送液ポンプ。

請求項5

請求項1から4のいずれか一項に記載の液化二酸化炭素送液ポンプと、前記液化二酸化炭素送液ポンプから液化二酸化炭素が供給される移動相流路モディファイアを供給するモディファイア供給流路と、前記移動相流路とモディファイア供給流路との合流部の下流の移動相流路に試料注入する試料注入部と、前記試料注入部の下流に配置された分離カラムと、前記分離カラムの下流に配置され、前記分離カラムにおける移動相超臨界流体状態になる圧力に維持する背圧弁と、前記分離カラムと前記背圧弁の間又は前記背圧弁の下流に配置された検出器と、を備えた超臨界流体クロマトグラフ

技術分野

0001

本発明は、超臨界流体クロマトグラフと、それに用いる液化二酸化炭素液ポンプに関するものである。

背景技術

0002

超臨界流体クロマトグラフ(SFC)は移動相として超臨界流体を用いる。超臨界流体の典型例は超臨界二酸化炭素である。超臨界二酸化炭素は、臨界温度もしくは臨界圧力、又はそれらを越えた状態にある二酸化炭素である。二酸化炭素は臨界圧力が7.38MPaであり、臨界温度が31.1℃と比較的常温に近く、引火性化学反応性がなく、純度の高いものが安価に手に入ることなどから、超臨界流体クロマトグラフィーで最もよく利用されている。超臨界二酸化炭素は低粘度と高拡散性というクロマトグラフィーとして好ましい性質をもっている。超臨界二酸化炭素クロマトグラフィーは、液体クロマトグラフィーと比べると、より高速で、かつより良好な分離を得ることができるものと期待されている。

0003

超臨界二酸化炭素は非極性n−ヘキサンに類似していることから、超臨界二酸化炭素を移動相とする超臨界流体クロマトグラフィーは、基本的には順相クロマトグラフィーであり、非極性化合物分析に適したものである。しかし、超臨界二酸化炭素は、メタノールエタノールといった極性をもつ有機溶媒に対して相溶性をもつことから、これらの極性有機溶媒モディファイアとして添加することにより移動相に極性をもたせることができ、極性化合物の分析もできるようになる。そこで、モディファイアの添加割合を時間とともに徐々に増加させるグラジエント分析も行われている。

0004

超臨界二酸化炭素を用いた超臨界流体クロマトグラフでは、液化二酸化炭素が送液ポンプにより加圧されながら送液される。送液ポンプとしては、例えば、ポンプ室内プランジャ往復移動するプランジャポンプが使用されている。送液ポンプは液化二酸化炭素の状態を保って送液するために臨界温度未満の温度、例えば5℃に冷却した状態で使用される。

0005

送液ポンプでは液化二酸化炭素を加圧する際に熱が発生して温度が上昇するのを防ぐために、ポンプヘッド熱交換ブロックを取り付け、その熱交換ブロックを冷却水で冷却するために装置外部に設置された冷却水循環装置からの配管を接続したり、その熱交換ブロックにペルチェ素子などの冷却素子を取り付けて冷却したりすることが行われている(特許文献1参照。)。

先行技術

0006

特表2014−517179号公報

発明が解決しようとする課題

0007

液化二酸化炭素の送液ポンプとしてプランジャポンプを使用した場合、プランジャやプランジャシールを定期的に交換したりする保守作業が必要となる。保守作業ではポンプヘッドを分解してプランジャやプランジャシールを取り出す必要がある。しかし、ポンプヘッドに熱交換ブロックが取り付けられ、さらにそれに配管や冷却素子が取り付けられていると、保守作業の際にそれらの部材の脱着作業が必要になるため、保守作業の作業効率が悪くなる。

0008

送液ポンプとしてプランジャポンプ以外のポンプを使用する場合でも、そのポンプヘッドを分解することにより保守作業が必要になるものは本発明の対象となる。

0009

本発明は、超臨界流体クロマトグラフで液化二酸化炭素を送液する送液ポンプの保守作業の作業効率を向上させるとともに、周囲の温度が変化してもポンプヘッドの温度を一定に保つことができるようにすることを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0010

本発明の液化二酸化炭素送液ポンプは、液化二酸化炭素を送液するためのポンプ室及び前記ポンプ室を通る液化二酸化炭素流路とは別の冷媒流路を備えたポンプヘッドと、前記冷媒流路を含む冷媒用循環流路と、前記循環流路上に配置され前記循環流路内で前記冷媒循環させる冷媒用ポンプと、前記循環流路上で前記ポンプヘッドから離れた位置に配置され、前記循環流路内を通る冷媒を冷却するように構成された冷却部と、前記ポンプヘッドの周囲の温度又は前記ポンプヘッドの温度を検出する温度センサと、前記温度センサの検出信号に基づいて前記ポンプヘッドを流れる液化二酸化炭素が一定温度になるように前記冷媒用ポンプの流量を調節する冷媒用ポンプ制御部と、を備えている。

0011

本発明の超臨界流体クロマトグラフは、本発明の液化二酸化炭素送液ポンプと、前記液化二酸化炭素送液ポンプから液化二酸化炭素が供給される移動相流路にモディファイアを供給するモディファイア供給流路と、前記移動相流路とモディファイア供給流路との合流部の下流の移動相流路に試料注入する試料注入部と、前記試料注入部の下流に配置された分離カラムと、前記分離カラムの下流に配置され、前記分離カラムにおける移動相が超臨界流体状態になる圧力に維持する背圧弁と、前記分離カラムと前記背圧弁の間又は前記背圧弁の下流に配置された検出器と、を備えている。

発明の効果

0012

本発明では、送液ポンプのポンプヘッドには熱交換ブロックは取り付けられていない。その代わりに、冷媒流路がポンプヘッドと熱交換を行ってポンプ室を冷却する。従来のような熱交換ブロックが取り付けられていないので、ポンプヘッドの保守作業が容易になる。
さらに、ポンプヘッドの周囲の温度又はポンプヘッドの温度を温度センサで検出し、その検出信号に基づいてポンプヘッドを流れる液化二酸化炭素が一定温度になるように冷媒用ポンプの流量を調節するようにしたので、周囲の温度が変化してもポンプヘッドの温度を一定に保つことができる。

図面の簡単な説明

0013

一実施例の超臨界流体クロマトグラフを示す概略構成図である。
同超臨界流体クロマトグラフにおける背圧弁の一例を示す概略断面図である。
一実施例の送液ポンプの主要部をポンプヘッドの蓋を取り外した状態で示す正面図である。
図3のA−A線位置での断面図である。

実施例

0014

図1は一実施例の超臨界流体クロマトグラフを概略的に示したものである。送液ポンプ2は液化二酸化炭素容器4からの液化二酸化炭素を加圧しながら移動相流路6に供給する。液化二酸化炭素容器4は、液化二酸化炭素を収容したボンベであってもよく、又は供給された二酸化炭素ガスを冷却して液化二酸化炭素を生成し、それを収容したタンクでもよい。

0015

移動相流路6にメタノールなどの極性の大きな溶媒からなるモディファイア8をポンプ10により供給するモディファイア供給流路12が接続されている。

0016

移動相流路6とモディファイア供給流路12の合流点14の下流の移動相流路9には分離カラム16が配置されている。分離カラム16は温度が一定になるようにカラムオーブン17内に収容されている。合流点14と分離カラム16の間の移動相流路9に試料を注入するための自動試料注入装置オートサンプラ)などの試料注入部18が配置されている。移動相流路9内の圧力を維持するために分離カラム16の下流には背圧弁(BPR)20が配置されている。移動相流路9内の移動相が少なくとも分離カラム16内では超臨界状態となるように、背圧弁20による圧力とカラムオーブン17による温度が設定されている。

0017

分離カラム16で分離された試料成分を検出するために検出器22が配置されている。検出器22としては、特に限定されるものではないが、この実施例では質量分析計、例えばタンデム四重極質量分析計を使用する。検出器22としての質量分析計は、ESI(エレクトロスプレーイオン化)源を備えている。背圧弁20の上流側の移動相流路9内では移動相は超臨界状態であるが、背圧弁20の下流側では移動相は大気圧下に放出されるため、カラム16で分離されて溶出した試料成分は背圧弁20の下流側で移動相とともに霧状になって放出される。移動相の放出口と質量分析計のイオン化室の間に電圧(エレクトロスプレー電圧)を印加することにより、溶出した試料成分がイオン化され、質量分析計により分析される。

0018

検出器22として質量分析計を使用する場合は、質量分析計のイオン化室での試料成分のイオン化を促進するために、移動相にギ酸アンモニア等のイオン化促進剤を添加しておいてもよい。また、カラム16と背圧弁20との間の移動相流路に、イオン化補助剤となるメイクアップ溶液をポンプにより供給するようにしてもよい。そのメイクアップ溶液としては、例えばメタノールなどの有機溶媒又は水に、ギ酸やアンモニア等のイオン化促進剤を含む溶液を使用することができる。

0019

検出器としては、分離カラム16と背圧弁20の間に紫外可視分光光度計などの検出器22Aを配置してもよい。そのような検出器22Aは背圧弁20の下流に配置される検出器22の代わりに設けられたものであってもよく、背圧弁20の下流に配置される検出器22とともに設けられたものであってもよい。

0020

また、分離カラム16と背圧弁20の間に紫外可視分光光度計などの検出器22Aを配置し、背圧弁20の下流に分取装置(フラクションコレクタ)を接続して、検出器22Aの検出信号を基づいて分取装置の動作を制御するようにしてもよい。

0021

移動相流路6には移動相流路6、9内の圧力が耐圧以上になるのを防止するためのリリーフバルブ7が設けられている。リリーフバルブ7は、一定圧力、例えば45MPa又は60MPaで解放されるように設定できるものとすることができる。

0022

分析を行っていないときにこの超臨界流体クロマトグラフの流路を洗浄するために、洗浄液9A〜9Cがポンプ10により流路内に供給できるようになっている。ポンプ10とモディファイア8、洗浄液9A〜9Cの間の流路には、図示は省略されているが、いずれかを選択してポンプ10により供給できるように流路切換えバルブが設けられている。

0023

この超臨界流体クロマトグラフにおける液化二酸化炭素の挙動を説明する。液化二酸化炭素はボンベ4に収納されているものとし、その圧力は例えば7MPAである。移動相流路内の圧力が分離カラム16内では例えば20〜25MPAとなるように、背圧弁20が10〜41MPAの間の一定の圧力になるように制御され、少なくとも分離カラム16内では液化二酸化炭素は超臨界二酸化炭素となっている。グラジエント分析では、超臨界二酸化炭素中のモディファイアの割合が時間的に増加することにより分離カラム16での圧力が上昇する。

0024

次に、送液ポンプ2について説明する。送液ポンプ2はプランジャ式のポンプヘッド30により液化二酸化炭素を送液するものである。送液ポンプ2は、ボンベ4からの液化二酸化炭素を液体状態のまま送液するためにポンプヘッド30が二酸化炭素の臨界温度未満の温度、例えば5℃に冷却され、ポンプヘッド30の下流で移動相が二酸化炭素の臨界温度以上に加熱されたときに超臨界状態になるように、液化二酸化炭素を例えば20MPaに加圧しながら移動相流路6に送り出す。

0025

ボンベ4からポンプヘッド30にいたる液化二酸化炭素の流路5には開閉弁32が配置されている。開閉弁32は例えば7.4MPaの耐圧をもっている。開閉弁32の制御回路の図示は省略されているが、開閉弁32はポンプヘッド30が作動(オン)しているときだけ液化二酸化炭素を流すように、ポンプヘッド30のオン・オフのタイミングと同期して開閉するように制御される。

0026

ポンプヘッド30におけるプランジャによる吐出動作により発生する熱を除去してポンプヘッド30の温度を一定(この実施例では5℃)に保つために、ポンプヘッド30には冷却された冷媒が通る冷媒用の流路34が設けられている。流路34はポンプ36により冷媒が循環させられる循環流路となっている。ポンプ36としては例えばダイアフラムポンプを使用することができる。流路34上には冷媒用のタンク38が配置されている。冷媒としては例えば不揮発性エチレングリコールを使用する。しかし他の冷媒を使用してもよい。

0027

流路34を循環する冷媒を冷却するために、流路34は冷却部40の冷却ブロック41と接触し、冷却ブロック41を貫通するように配置されている。流路34を流れる冷媒は、冷却ブロック41により冷却される。冷却ブロック41は冷却素子としてペルチェ素子を備えている。符号42で示される部分は、ペルチェ素子とその放熱フィンを示しており、放熱フィンの熱を放出するために放熱フィンに風を送るファン44が設けられている。冷却部40は、ペルチェ素子及び放熱フィン42、冷却ブロック41並びにファン44を含んでいる。

0028

ボンベ4からポンプヘッド30に至る液化二酸化炭素用の流路5は、開閉弁32の下流部分がその冷却ブロック41と接触し、冷却ブロック41を貫通するように配置されている。この構成により、ポンプヘッド30に至る液化二酸化炭素も冷却部40の冷却ブロック41により冷却される。

0029

送液ポンプ2では、ポンプヘッド30により液化二酸化炭素が断熱圧縮されて加圧され、その際に発生した熱が流路34を流れる冷媒に吸収されて放熱される。

0030

ポンプヘッド30の周囲の温度が変化してもポンプヘッド30を流れる液化二酸化炭素の温度を一定温度(この実施例では5℃)に保つための構成を説明する。

0031

ポンプヘッド30の周囲の温度又はポンプヘッド30の温度を検出するために温度センサ100が設けられている。温度センサ100は熱電対測温抵抗体など、種々のものを使用することができる。温度センサ100の検出信号に基づいてポンプヘッド30を流れる液化二酸化炭素が一定温度になるように冷媒用ポンプ36の流量を調節するために冷媒用ポンプ制御部102が設けられている。

0032

冷媒用ポンプ制御部102は送液ポンプ2の専用のコンピュータにより、もしくはこの送液ポンプ2が用いられる超臨界流体クロマトグラフの専用のコンピュータにより、又は汎用パーソナルコンピュータによりにより実現することができる。また、冷媒用ポンプ制御部102は電子回路により構成することもできる。

0033

一実施形態では、温度センサ100はポンプヘッド30の周囲の温度を検出するように設置される。その場合、冷媒用ポンプ制御部102は、ポンプヘッド30の周囲の温度とポンプヘッド30を流れる液化二酸化炭素の温度が一定になるときの冷媒用ポンプ36の流量との関係として予め求められた情報を保持した情報保持部104と、情報保持部104に保持された情報及び温度センサ100の検出信号に基づいて冷媒用ポンプ36の流量を調節する流量制御部106とを備えている。情報保持部104が保持する情報の一例は、周囲温度ポンプ流量との関係を示すテーブルである。その場合は、情報保持部104はその情報をテーブルとして保持する周囲温度−ポンプ流量テーブル保持部108となる。

0034

他の実施形態では、温度センサ100はポンプヘッド30の温度を検出するように設置される。その場合、冷媒用ポンプ制御部102は温度センサ100の検出温度が一定になるように冷媒用ポンプ36の流量をフィードバック制御する流量制御部106を備える。

0035

図2は背圧弁20の一例を示したものである。背圧弁20は移動相流路9につながる流路50と大気に解放された流路52の間の接続が弁54により調節されるようになっている。流路50の開口と流路52の開口が設けられている弁座と弁54との間の隙間の大きさが調節され、その隙間の大きさに対応する流路抵抗がこの背圧弁20の上流側の圧力となる。弁54を弁座方向に移動させるアクチュエータ55がステッピングモータ56とピエゾ素子58により駆動され、弁座と弁54との間の隙間が調節される。ステッピングモータ56はアクチュエータ55を大きい範囲で移動させるときに使用され、ピエゾ素子58はアクチュエータ55を微小な範囲で移動させるときに使用されるものである。移動相流路9には圧力センサ60が設けられ、圧力センサ60の検出信号が一定になるように、ステッピングモータ56とピエゾ素子58によりアクチュエータ55が駆動される。

0036

送液ポンプ2の具体的な構造を図3図4に示す。この実施例では2台のプランジャ式ポンプヘッド30Aと30Bを備え、それらの出口側の流路が合流される。その合流した液化二酸化炭素の流量の脈動が小さくなるように2台のポンプヘッド30Aと30Bが互いに位相を異ならせて駆動される。

0037

図3は、ポンプヘッド30A、30Bにおいて冷媒が流れるそれぞれの流路88A、88Bを構成している蓋61が外された状態を示されている。その蓋61のある側がこの送液ポンプの正面側であり、それとは反対側の背面側にプランジャ65が配置されている。

0038

まず、液化二酸化炭素を供給するためのポンプヘッド30A、30Bの構造について説明する。ポンプヘッド30Aと30Bは同じ構造であるので、図4を参照してポンプヘッド30Aについて説明する。ポンプヘッド30Aはポンプ室62内を、プランジャシール63により液密状態封止されたプランジャ65が往復移動することにより送液を行う。プランジャ65はロッド66の先端に配置され、ロッド66の基端部のカムフォロア67がカム64と当接し、そのカム64がモータ(図示略)により回転させられることにより、ロッド66を介してプランジャ65のポンプ室62内での往復移動が駆動される。ポンプ室62の入口には液化二酸化炭素を供給する流路68が逆止弁70を介して接続され、ポンプ室62の出口には出口側の流路74が逆止弁72を介して接続されている。ポンプ室62でのプランジャ65の往復移動と逆止弁70、72の作用により、液化二酸化炭素が流路68からポンプ室62に供給され、ポンプ室62で加圧されて流路74から送り出される。

0039

次に、冷媒の循環流路について説明する。冷媒タンク38(図1参照。)を設置するように冷媒タンク収納部76が設けられている。冷媒タンク収納部76に設置された冷媒タンク38中の冷媒を循環させるために、ポンプ(図示略)により冷媒を吸入するチューブ78の先端が冷媒タンク38に挿入される位置に配置されている。チューブ78はそのポンプを経て金属パイプからなる流路84につながり、流路84は冷却部40の冷却ブロック41(図1参照。)中を通るように配置されている。冷却ブロック41はポンプヘッド30A、30Bから離れた位置に配置され、この実施例ではポンプヘッド30A、30Bの下方に配置されている。流路84を構成するパイプステンレスなどの金属製であり、冷却ブロック41中では熱導電性の部材を介して冷却ブロック41と接触している。冷却ブロック41は熱伝導性のよいアルミニウムなどの金属製である。このように、流路84と冷却ブロック41との間の熱交換が良好に行われるように構成されている。冷却ブロック41を経た流路84は、図3に示されるように、金属パイプからなる流路86を経てポンプヘッド30A、30Bにそれぞれ設けられた冷媒用の流路88A、88Bにつながっている。ポンプヘッド30A、30Bはステンレスなどの熱伝導性のよい金属で構成されている。流路88A、88Bはポンプヘッド30A、30B内でポンプ室62と隣接する位置に設けられた蛇行した流路であり、ポンプヘッド30A、30B内においてポンプ室62との間で熱交換する。流路88A、88Bはそれぞれの出口流路を経て1本のパイプからなる流路90に合流しており、その流路90の出口は冷媒タンク収納部76に設置された冷媒タンク38に挿入される位置に配置されており、流路90からの冷媒が冷媒タンク38に戻される。

0040

チューブ78と流路90の材質は特に限定されるものではないが、冷媒タンク収納部76において冷媒タンク38への挿入動作が容易になるように柔軟性をもつ材質、例えばフッ素樹脂などが好ましい。

0041

このように、チューブ78、流路84、流路86、流路88A、88B及び流路90は図1に示した循環流路34を構成している。冷媒は、冷媒タンク38からチューブ78により吸入され、流路84を流れる間に冷却ブロック41で冷却されてポンプヘッド30A、30Bに導かれ、ポンプヘッド30A、30Bを冷却する。ポンプヘッド30A、30Bを経た冷媒は流路90を経て冷媒タンク38に戻され、再びチューブ78から吸入されてポンプヘッド30A、30Bの冷却に供される。

0042

ポンプヘッド30A、30Bの正面側には、冷却ブロック41のような、ポンプヘッド30A、30Bの保守作業の妨げになる部材は配置されていない。冷却ブロック41を含む冷却部40は、ポンプヘッド30A、30Bから離れた位置、この例では、下方に配置されている。ポンプヘッド30A、30Bを冷却するのは冷却ブロック41自体ではなく、冷却ブロック41で冷却された冷媒であるので、ポンプヘッド30A、30Bと冷却ブロック41の間を冷媒用の流路で接続することにより冷却ブロック41をポンプヘッド30A、30Bから離れた位置に配置できるようになった。

0043

冷媒循環用のポンプ36は、図3図4には示されていないが、ポンプヘッド30A、30Bを備えた液化二酸化炭素送液用のポンプの側方に配置されている。このように、冷却ブロック41もポンプ36も、ともにポンプヘッド30A、30Bの正面の位置から離れた位置に配置されている。液化二酸化炭素送液用のポンプは、冷媒用の流路を構成している蓋61を外し、さらにポンプヘッド30A、30Bを正面側に外すと、プランジャシール63とプランジャ65を取り外すことができる。従来のようにポンプヘッドに冷却ブロックが取り付けられている構造と比べると、液化二酸化炭素送液用のポンプの保守作業が容易である。

0044

液化二酸化炭素を供給する流路68も熱伝導性のよい金属製であり、冷媒用の流路84と同様に冷却ブロック41の中を通って冷却ブロック41と熱交換可能に接触して冷却されるように構成されている。液化二酸化炭素はポンプヘッド30A、30Bで加圧される際に断熱圧縮により発熱するので、ポンプヘッド30A、30Bに導かれる液化二酸化炭素を冷却ユニット82で冷却しておくことによりポンプヘッド30A、30Bから送り出される液化二酸化炭素を所定の温度に維持するのが容易になる。

0045

送液ポンプ2のほとんどの部分は筐体63内に収容され、保守と操作を容易にするために、ポンプヘッド30A、30Bと冷媒タンク収納部76は筐体63の前面パネルから正面側に露出するように配置されている。

0046

2 送液ポンプ
4液化二酸化炭素容器
6、9移動相流路
8モディファイア
10ポンプ
12 モディファイア供給流路
16分離カラム
18試料注入部
20背圧弁
30、30A、30Bポンプヘッド
34、84、88A、88B、90冷媒用の流路
36 冷媒用のポンプ
38冷媒タンク
41冷却ブロック
62ポンプ室
65プランジャ
78チューブ
100温度センサ
102冷媒用ポンプ制御部
104情報保持部
106流量制御部
108周囲温度−ポンプ流量テーブル保持部

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