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技術 はすば歯車駆動伝達装置、及び画像形成装置

出願人 株式会社リコー
発明者 川島康成
出願日 2015年3月16日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2015-052059
公開日 2016年9月29日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2016-173112
状態 未査定
技術分野 減速機1 電子写真一般。全体構成、要素 歯車・カム 伝動装置の一般的な細部
主要キーワード ギヤ歯車 歯車駆動機構 車軸受け 駆動歯車軸 歯車伝達装置 歯スジ 軸変位量 従動側歯車
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図面 (16)

課題

片持ち支持の駆動はすば歯車と被駆動用はすば歯車のかみ合いにおいて、駆動はすば歯車の軸の傾きによる軸変位と被駆動はすば歯車の歯面たわみ量とを同等に設定することで、かみ合い時に発生する回転方向振動や、歯車周辺並進方向への振動(起振力)や、周辺部に影響を与える振動伝播を夫々低減する。

解決手段

駆動はすば歯車と、該駆動はすば歯車とかみ合って駆動される被駆動はすば歯車と、駆動はすば歯車の軸部を回転自在に軸支する駆動歯車軸受部と、被駆動はすば歯車の軸部を回転自在に軸支する被駆動歯車軸受部と、を備え、駆動はすば歯車のかみ合い始めの軸方向の位置が駆動歯車軸受部から離れている側とし、かつ、駆動はすば歯車に加わる負荷トルクと駆動はすば歯車の軸受部の軸受け剛性とにより定まる駆動はすば歯車の回転軸の傾きによる軸変位と、被駆動はすば歯車の歯面たわみ量とを同等にした。

概要

背景

各種の機械装置、例えばプリンタ複写機ファクシミリ印刷装置等々の画像形成装置装備される駆動力伝達機構には、歯車駆動伝達装置が用いられている(特許文献1、2)。
特に、製品の小型化、軽量化、高速化が進む画像形成装置では安価で軽いプラスチック歯車が多用され、歯のたわみである歯面自体の曲げ変形が問題となると共に、歯のたわみを原因とする回転ムラ振動問題が発生する。

また、画像形成装置の小型化に伴って、歯車列を配置するスペースが少なくなり、歯車の数を少なくするために、例えば、駆動モータ出力軸に歯車の歯を形成したり、或いは歯車を中心としてその両側に軸受を配置せず、歯車軸を片側のみで支持する、いわゆる、片持ち方式が採用されたりしている。そのため、歯車軸の傾きに伴う回転ムラの悪化や歯車の起振力の増加が懸念される。
例えば、画像形成装置では歯車駆動系周囲部にレーザー書き込み系などが配置されることが多く、歯車のかみ合い時の起振力により書き込み系内部のレンズミラー等が振動して画像品質劣化させる。また、回転方向の回転ムラだけでなく、歯車周辺並進方向振動低減や振動に伴う装置の騒音問題が重要な課題である。
特許文献1には、はすば歯車を用いた駆動伝達機構において、歯車のスラスト弾性変化に伴う歯面位置の変化を軽減するため、歯車を支持している軸を傾けて設定した駆動伝達機構、及び画像形成装置が開示されている。

また、特許文献2には、プラスチックはすばギヤスラスト荷重が加わる実稼働時のかみ合い位置において、高精度な歯形歯スジを保つはすばギヤが開示され、実稼働時のスラスト荷重によるギヤ歯車変位キャンセルするようにギヤ歯部をギヤ軸心に対して傾けて形成した駆動力伝達装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1、及び特許文献2に記載の従来技術は、大口径の歯車のスラスト方向の弾性変形には有効であるが、口径が小さい場合や歯車の歯自体の曲げ変形(歯を梁として見た場合のたわみに相当するもの)や、負荷トルクに伴う歯車軸受けの弾性変形に伴う軸の傾きに対しては効果がないという不具合があった。

概要

片持ち支持の駆動はすば歯車と被駆動用はすば歯車のかみ合いにおいて、駆動はすば歯車の軸の傾きによる軸変位と被駆動はすば歯車の歯面たわみ量とを同等に設定することで、かみ合い時に発生する回転方向の振動や、歯車周辺の並進方向への振動(起振力)や、周辺部に影響を与える振動伝播を夫々低減する。駆動はすば歯車と、該駆動はすば歯車とかみ合って駆動される被駆動はすば歯車と、駆動はすば歯車の軸部を回転自在に軸支する駆動歯車軸受部と、被駆動はすば歯車の軸部を回転自在に軸支する被駆動歯車軸受部と、を備え、駆動はすば歯車のかみ合い始めの軸方向の位置が駆動歯車軸受部から離れている側とし、かつ、駆動はすば歯車に加わる負荷トルクと駆動はすば歯車の軸受部の軸受け剛性とにより定まる駆動はすば歯車の回転軸の傾きによる軸変位と、被駆動はすば歯車の歯面たわみ量とを同等にした。

目的

また、回転方向の回転ムラだけでなく、歯車周辺の並進方向の振動低減や振動に伴う装置の騒音問題が重要な課題である

効果

実績

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請求項1

駆動はすば歯車と、該駆動はすば歯車とかみ合って駆動される被駆動はすば歯車と、前記駆動はすば歯車の軸部を回転自在に軸支する駆動歯車軸受部と、前記被駆動はすば歯車の軸部を回転自在に軸支する被駆動歯車軸受部と、を備えたはすば歯車駆動伝達装置において、前記駆動はすば歯車のかみ合い始めの軸方向の位置が前記駆動歯車軸受部から離れている側とし、かつ、前記駆動はすば歯車に加わる負荷トルクと前記駆動歯車軸受部の軸受け剛性とにより定まる前記駆動はすば歯車の回転軸の傾きによる軸変位と、前記被駆動はすば歯車の歯面たわみ量とを同等にしたことを特徴とするはすば歯車駆動伝達装置。

請求項2

前記駆動はすば歯車を、駆動源出力軸上に形成したことを特徴とする請求項1に記載のはすば歯車駆動伝達装置。

請求項3

前記駆動歯車軸受部の軸受け剛性には、軸受けを支持する部材の剛性を含めていることを特徴とする請求項1又は2に記載のはすば歯車駆動伝達装置。

請求項4

前記駆動はすば歯車の回転軸の軸変位と歯面たわみ量を同等とするために、前記駆動はすば歯車、或いは前記被駆動はすば歯車のいずれか一方、若しくは両方のはすば歯車の歯幅を調整したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のはすば歯車駆動伝達装置。

請求項5

前記軸変位と歯面たわみ量を同等とするために、前記駆動歯車軸受部と前記被駆動歯車軸受部との距離を調整したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のはすば歯車駆動伝達装置。

請求項6

前記駆動はすば歯車の材質を金属とし、前記被駆動はすば歯車の材質を樹脂としたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のはすば歯車駆動伝達装置。

請求項7

請求項1乃至6の何れか一項に記載のはすば歯車駆動伝達装置を、駆動系に組み込んでいることを特徴とする画像形成装置

請求項8

請求項1乃至6の何れか一項に記載のはすば歯車駆動伝達装置を、電子写真式画像形成装置感光体ドラム駆動用に組み込んでいることを特徴とする画像形成装置。

請求項9

請求項1乃至6の何れか一項に記載のはすば歯車駆動伝達装置を、画像形成装置の中間転写ベルトを駆動する中間転写ベルト駆動用に組み込んでいることを特徴とする画像形成装置。

請求項10

請求項1乃至6の何れか一項に記載の前記はすば歯車駆動伝達装置を、画像形成装置の二次転写ローラを駆動する二次転写ローラ駆動用に組み込んでいることを特徴とする画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、はすば歯車駆動伝達装置、及び画像形成装置に関し、例えば画像形成装置の歯車駆動機構に適用されることにより駆動はすば歯車と被駆動はすば歯車とのかみ合い時に発生する回転方向振動や周囲部に影響を与える振動の伝播を低減することを可能とした技術に関する。

背景技術

0002

各種の機械装置、例えばプリンタ複写機ファクシミリ印刷装置等々の画像形成装置に装備される駆動力伝達機構には、歯車駆動伝達装置が用いられている(特許文献1、2)。
特に、製品の小型化、軽量化、高速化が進む画像形成装置では安価で軽いプラスチック歯車が多用され、歯のたわみである歯面自体の曲げ変形が問題となると共に、歯のたわみを原因とする回転ムラ振動問題が発生する。

0003

また、画像形成装置の小型化に伴って、歯車列を配置するスペースが少なくなり、歯車の数を少なくするために、例えば、駆動モータ出力軸に歯車の歯を形成したり、或いは歯車を中心としてその両側に軸受を配置せず、歯車軸を片側のみで支持する、いわゆる、片持ち方式が採用されたりしている。そのため、歯車軸の傾きに伴う回転ムラの悪化や歯車の起振力の増加が懸念される。
例えば、画像形成装置では歯車駆動系周囲部にレーザー書き込み系などが配置されることが多く、歯車のかみ合い時の起振力により書き込み系内部のレンズミラー等が振動して画像品質劣化させる。また、回転方向の回転ムラだけでなく、歯車周辺並進方向振動低減や振動に伴う装置の騒音問題が重要な課題である。
特許文献1には、はすば歯車を用いた駆動伝達機構において、歯車のスラスト弾性変化に伴う歯面位置の変化を軽減するため、歯車を支持している軸を傾けて設定した駆動伝達機構、及び画像形成装置が開示されている。

0004

また、特許文献2には、プラスチックはすばギヤスラスト荷重が加わる実稼働時のかみ合い位置において、高精度な歯形歯スジを保つはすばギヤが開示され、実稼働時のスラスト荷重によるギヤ歯車変位キャンセルするようにギヤ歯部をギヤ軸心に対して傾けて形成した駆動力伝達装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1、及び特許文献2に記載の従来技術は、大口径の歯車のスラスト方向の弾性変形には有効であるが、口径が小さい場合や歯車の歯自体の曲げ変形(歯を梁として見た場合のたわみに相当するもの)や、負荷トルクに伴う歯車軸受けの弾性変形に伴う軸の傾きに対しては効果がないという不具合があった。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は上記に鑑みてなされたものであり、片持ち支持の駆動はすば歯車と被駆動用はすば歯車のかみ合いにおいて、駆動はすば歯車の軸の傾きによる軸変位と被駆動はすば歯車の歯面たわみ量とを同等に設定することで、かみ合い時に発生する回転方向の振動(回転ムラ)や、歯車周辺の並進方向への振動(起振力)や、周辺部に影響を与える振動伝播を夫々低減することを可能にしたはすば歯車駆動伝達装置、及び画像形成装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するため、駆動はすば歯車と、該駆動はすば歯車とかみ合って駆動される被駆動はすば歯車と、駆動はすば歯車の軸部を回転自在に軸支する駆動歯車軸受部と、被駆動はすば歯車の軸部を回転自在に軸支する被駆動歯車軸受部と、を備えたはすば歯車駆動伝達装置において、駆動はすば歯車のかみ合い始めの軸方向の位置が駆動歯車軸受部から離れている側とし、かつ、駆動はすば歯車に加わる負荷トルクと駆動はすば歯車の軸受部の軸受け剛性とにより定まる駆動はすば歯車の回転軸の傾きによる軸変位と、被駆動はすば歯車の歯面たわみ量とを同等にしたことを特徴とする。

発明の効果

0007

本発明によれば、駆動はすば歯車と被駆動はすば歯車の2つの歯車のかみ合い時に発生する回転方向の振動(回転ムラ)や、歯車周辺の並進方向への振動(起振力)や、周辺部に影響を与える振動伝播を夫々低減することができる。

図面の簡単な説明

0008

本発明の実施形態に係る歯車駆動伝達装置を適用する画像形成装置の一例としてのカラープリンタの内部構成を示す概略図である。
本発明の一実施形態に係るはすば歯車駆動伝達装置の構成を示す説明図である。
(a)は駆動はすば歯車65にかみ合い力Fが加えられていない状態を示す図、(b)は駆動はすば歯車65にかみ合い力Fが加えられた状態を示す図である。
駆動はすば歯車65の傾きを説明するための図である。
駆動軸心が傾斜した場合の歯幅中央における歯の断面と、歯幅上端における歯の断面との位置関係を示した図である。
はすば歯車の歯の変形を説明するための図である。
(a)は駆動軸心と従動軸心とが平行を保った状態で歯面の変形が発生した状態を説明するための図、(b)は駆動軸心と駆動軸心とが非平行状態で歯面の変形が発生した状態を説明するための図である。
本発明の第2の実施形態に係るはすば歯車駆動伝達装置の構成を示す正面縦断面図ある。
本発明の第3の実施形態に係るはすば歯車駆動伝達装置の構成を示す正面縦断面図である。
本発明の第4の実施形態を示す図であり、(a)は駆動はすば歯車65の傾きを説明するための図、(b)は駆動はすば歯車65の歯幅を変化させた図である。
本発明の第5の実施形態を説明するための図である。
本発明の第6の実施形態を説明するための図であり、(a)は駆動側従動側の歯車に変形が生じていない場合の模式図、(b)は駆動側、従動側の歯車に金属製のものを用いた場合の状態を表す模式図、(c)は駆動側歯車を金属製、従動側歯車樹脂製のものを用いた場合の状態を表す模式図である。
本発明の第7の実施形態に係るはすば歯車伝達駆動装置の説明図である。
本発明の第8の実施形態に係るはすば歯車伝達駆動装置の説明図である。
本発明の第9の実施形態に係るはすば歯車伝達駆動装置の説明図である。

実施例

0009

以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るはすば歯車駆動伝達装置を適用する画像形成装置の一例としてのカラープリンタの内部構成を示す概略図である。
カラープリンタ1は、記録紙上に画像を形成する画像形成部2、画像形成部に記録紙を搬送する記録紙搬送部20、記録紙上の未定着トナー像定着させる定着部25、排紙部30、制御手段等を備えており、カラープリンタ1の歯車を用いた駆動機構にははすば歯車駆動伝達装置50が組み込まれている。

0010

画像形成部2は、駆動ローラ3、従動ローラ4、及び加圧ローラ5によってエンドレス張設されて矢印方向へ走行する中間転写ベルト6と、中間転写ベルト6の一つの走行面に沿って順次配置されて一方向に回転するイエロー感光体ドラム8、シアン感光体ドラム9、マゼンタ感光体ドラム10、ブラック感光体ドラム11と、各感光体ドラム外周面に沿って夫々配置された帯電部、露光部、現像部、一次転写部、クリーニング部等と、各感光体ドラムの露光部に画像情報を書き込むレーザー書込み部12と、中間転写ベルト6を間に挟んで加圧ローラ5と対向配置された二次転写ローラ14(二次転写部)と、各可動部材を駆動するための駆動系と、を概略備えている。
記録紙搬送部20は、画像形成部2の下方に配置された給紙装置21と、給紙装置21から加圧ローラ5と二次転写ローラ14とのニップ部(二次転写部)を経て定着部25、排紙部30へ向けて延びる搬送経路22と、搬送経路を構成するローラベルト等の搬送部材を駆動する搬送駆動系と、を備えている。
画像形成部2、定着部25、記録紙搬送部20等は制御手段によって制御される。

0011

帯電部によって予め一様に帯電された各感光体ドラム8〜11の表面(露光部)には、レーザー書込み部12から色毎の画像情報に応じたレーザー光照射されて各色の画像情報に応じた静電潜像が形成される。各感光体ドラムに配置された色毎の現像部から各静電潜像に対してトナーが供給されて可視像化される。各感光体ドラムの回転に同期して中間転写ベルト6が走行し、各一次転写部において、中間転写ベルト6上にイエロートナー像シアントナー像、マゼンタトナー像ブラックトナー像が順次重ね転写される。この重ね転写像は二次転写部に達したときに給紙装置21から供給された記録紙上に一括転写され、その後定着部25において定着されて排紙部30へ排出される。
画像形成装置には、稼動する部品が多数あり、夫々に多数の歯車が使用されている。例えば、歯車同士の噛合部で発生した起振力が書き込みユニット内のミラー等を振動させると、濃度ムラであるバンディングとなり画像品質を低下させていた。

0012

以下に説明する各実施形態に係るはすば歯車駆動伝達装置を各歯車伝達機構に適用することにより、起振力を低減させ、画像品質の低下を回避できる。
即ち、本発明に係るはすば歯車駆動伝達装置50は、例えば画像形成部2を構成する可動部材である感光体ドラム、現像部を構成する現像ローラ現像タンク内で回転することにより周面のトナーを感光体に付着させる部材)、中間転写ベルト駆動ローラ3、二次転写ローラ14等を駆動する駆動機構に含まれる歯車伝達機構に適用されることにより、歯車同士のかみ合い時に発生する回転方向の振動(回転ムラ)や周辺部に影響を与える振動伝播を低減することを可能にする。

0013

<第1の実施形態>
図2は本発明の一実施形態に係るはすば歯車駆動伝達装置の構成を示す説明図である。
図2において、平板状の側板52の一面には、断面形状がコ字状のフレーム53の基端部が固定され、側板52とフレーム53との間には歯車等を収容する空間が形成されている。フレーム53は、並行に配置された二枚の縦板54a、54bの先端縁間を側板52と並行な横板55で連結した構成を有する。側板52と横板55との間には駆動軸60と被駆動軸70とが並行に配置されている。駆動軸60は、横板55に設けた駆動歯車軸受部である軸受ユニット80の軸受80a、80bにより駆動はすば歯車65の歯面に対して片持ちの状態で回転自在に軸支されている。また、被駆動軸70は、側板52に設けた被駆動歯車軸受部である軸受部52aとフレームの横板55に設けた軸受部55aによって両端部を回転自在に軸支されている。駆動軸60は図示を省略したモータ等の駆動源によって回転駆動される。

0014

被駆動軸70には各種負荷72、例えば感光体ドラム、現像ローラ、中間転写ベルトの駆動ローラ等が接続されている。駆動軸60には駆動はすば歯車(ねじれ方向が左)65の軸心が固定されており、被駆動軸70には被駆動はすば歯車(ねじれ方向が右)75の軸心が固定され、両歯車はかみ合っている。また駆動はすば歯車のかみ合い始めの軸方向の位置は軸受ユニット80から遠方、すなわち、符号Sで示した位置であり、かみ合いの終わりの軸方向の位置は軸受ユニット80側、すなわち、符号Fで示した位置である。なお、以下の説明においては、駆動はすば歯車を駆動歯車、被駆動はすば歯車を被駆動歯車若しくは従動歯車と、被駆動軸を従動軸ということがある。

0015

駆動軸60には、モータからのトルクが加わり、このトルクを駆動はすば歯車65と被駆動はすば歯車75とから成る歯車対により減速し、被駆動軸70に連結された負荷72を駆動する。歯車の歯のかみ合いで発生する起振力や周波数は、歯車の回転速度(回転/秒)と歯数(歯)の積から求められ、これをかみ合い周波数と呼ぶ。負荷が加わった歯車が稼動すると、このかみ合い周波数に応じた回転ムラや起振力が発生し、駆動はすば歯車65と被駆動はすば歯車75の各軸受80a、80b、52a、55aに作用力反作用力として周期的(かみ合い周波数)な力が加わる。

0016

また、図2に示したように駆動はすば歯車65の軸受方式が片持ち、すなわち、軸方向に駆動はすば歯車65を挟む形で軸受が配置されず、駆動はすば歯車65の軸方向の一方のみを軸支されている場合には、負荷トルクTに対応した歯車かみ合い力F(=T/r、rは駆動はすば歯車のピッチ半径)と軸受剛性Kbによって歯車が傾く

0017

図3(a)は駆動はすば歯車65にかみ合い力Fが加えられていない状態を示す図であり、図3(b)は駆動はすば歯車65にかみ合い力Fが加えられた状態を示す図である。図4図3(b)に示した駆動はすば歯車65の傾きを説明するための拡大図であり、図5は駆動軸心が傾斜した場合の駆動はすば歯車の歯幅中央における歯の断面と、歯幅上端における歯の断面との位置関係を示した図である。
駆動はすば歯車65にかみ合い力Fが加わると、駆動はすば歯車65の軸受方式が片持ちであるため、駆動軸60の駆動軸心はかみ合い力Fが加わっていない状態と比較して図3(b)若しくは図4に示すようにδθ傾斜することになる。この場合、駆動はすば歯車65の歯幅bの中央(直線CL)を基準として考えると、かみ合い力Fが加わっていない初期の駆動軸心と被駆動軸心との軸間距離L0は駆動軸60の傾斜によって広がり、その距離はL0+δLになる。そのため、駆動はすば歯車65の歯幅bの軸受80a、80bから離れている上端側では、δθ・b/2の距離で歯面が遅れてかみ合い始め、一方、軸受80a、80bに近い、駆動はすば歯車65の下端側ではδθ・b/2の距離で歯面が早くかみ合い始めることとなる。なお、図4においては歯面のかみ合いが遅れる距離をプラス(+)、歯面のかみ合いが早まる距離をマイナス(−)として表示している。
この状態における駆動はすば歯車65の歯幅bの中央の歯の断面と、軸受80a、80bから離れている上端側の歯の断面との位置関係は図5に示す状態となる。すなわち、歯幅中央の歯の断面65aに対し、歯幅bの上端の歯の断面65bは駆動軸心の傾きに応じて歯面法線に対してδθ・b/2だけずれ、作用線(歯面法線)におけるかみ合い遅れ量はδθ・b/2・sinαで表すことができる。

0018

図6ははすば歯車の歯の変形を説明するための図、図7(a)は駆動軸心と従動軸心とが平行を保った状態で、歯面の変形が発生した状態を説明するための図、(b)は駆動軸心と駆動軸心とが非平行状態で、歯面の変形が発生した状態を説明するための図である。なお、後述する歯面のたわみは歯車を構成する部材の剛性等により決定し、かつ、駆動はすば歯車65及び被駆動はすば歯車75のいずれの歯面にも生じるが、特に図6図7図12における説明では、理解を容易にするため駆動はすば歯車65の歯面はたわみ等の変形を生じず、被駆動はすば歯車75の歯面にのみたわみ等の変形が生じる場合を例に挙げて説明する。
被駆動はすば歯車75の断面形状は駆動はすば歯車65による負荷トルクが加わっていない場合には理想的な歯車曲線であるインボリュート曲線であり、このような形状の歯車は駆動はすば歯車に対して滑らかなすべり接触からかみ合いが始まる。しかし、負荷トルクが歯面に加わると、歯面に変形が生じ、歯の断面形状はインボリュート曲線からずれ、滑らかな滑り接触によるかみ合いが行われなくなる。
従って、駆動歯車軸60と被駆動歯車軸70とが平行を保った状態で被駆動はすば歯車75の歯75aに変形(たわみ)が生じると、図7(a)に示したように、被駆動はすば歯車75のA部における歯のたわみにより次にかみ合い始まる歯75bまでのピッチ間距離(歯75aと歯75bとの間隔(A−A’))が広がる。このため、次にかみ合いが始まる歯75bの歯先A’は駆動はすば歯車65の歯のB部と衝突する。これが回転ムラや起振力の要因となっている。

0019

一方、駆動はすば歯車65と被駆動はすば歯車75とがかみ合い、かみ合い力Fが加わると、前述したように駆動はすば歯車65の軸心と被駆動はすば歯車75の軸心との軸間距離がL0+δLとなり、さらにかみ合いによる負荷トルクの影響により被駆動はすば歯車75の歯面に変形が生じる。この際の歯幅中央における歯の断面形状は図7(b)に示すような状態となる。すなわち、駆動はすば歯車65の駆動軸心が傾いたことで、駆動はすば歯車65の歯面は実線で示したように下がる(作用線上でかみ合い点が遅れる方向)方向に移動する。従って、被駆動はすば歯車75の歯面にたわみが生じて歯75aと歯75bとの間隔(A−A’)が広がっても、駆動はすば歯車65は駆動軸心の傾斜によりかみ合い点が遅れ、被駆動はすば歯車75の歯先A’と駆動はすば歯車65の歯のB部とは衝突することなく滑らかなかみ合いとなり、回転ムラや起振力を小さくすることができる。なお、図7(b)において点線で示した駆動はすば歯車65は歯のずれ量を理解するために示したものであり、図7(b)中の点線で示した駆動はすば歯車65は、図7(a)の駆動はすば歯車65の状態(位置)と同一である。

0020

このように、負荷トルクによる被駆動はすば歯車75の歯面の弾性変形による撓み量と、かみ合い力Fによる駆動はすば歯車65の軸傾斜に起因するかみ合い遅れ量とを同等とすることで、滑らかなかみ合いを実現することができる。なお、滑らかなかみ合いを実現するには歯車のかみ合い始めの側でかみ合い点が遅れることが必要であり、本実施例のように駆動はすば歯車の歯のねじれ方向が左の場合には、駆動軸60は負荷側から見てCW方向(時計回り)の回転方向にする必要がある。また、駆動はすば歯車65の歯のねじれ方向が右の場合には駆動軸60は負荷側から見てCCW方向(反時計回り)に回転させればよい。

0021

<第2の実施形態>
図8は第2の実施形態に係る歯車駆動伝達装置の構成を示す正面縦断面図である。なお、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この実施形態では、駆動はすば歯車65をモータ(駆動源)90の軸上に形成した点が特徴的である。モータ90はハウジング93内に磁石95と、コイルが巻き回されたステータ96と、出力軸であるシャフト97とシャフト軸受98a、98bから構成し、横板55の下面にモータベース99を介して取り付けられている。このモータ90は、いわゆるアウターロータ型ブラシレス・モータである。シャフト97の上端部には駆動はすば歯車65が形成されている。
モータ90のシャフト97に直接駆動はすば歯車65を形成することで、小径の駆動はすば歯車を得ることができ、大口径の被駆動はすば歯車75と組み合わせることで大きな減速比を得ることができ、かつ、省スペースでの配置が可能となる。

0022

また、駆動源であるモータ90の歯車は駆動系動力の最上流駆動力を供給する歯車であるため、駆動力の下流の歯車すべてに影響を及ぼすこととなる。また全ての負荷が集中するので、被駆動はすば歯車の歯面に与える負荷トルクの影響も最も大きい個所である。従って、モータ出力における回転ムラや起振力を小さくすることは駆動系を設計する上で非常に重要である。
この第2の実施形態においても、モータ90のシャフト97は駆動はすば歯車65からみてシャフト軸受98a、98bにより片持ちの状態で軸支されており、駆動はすば歯車65と被駆動はすば歯車75とがかみ合い、被従動はすば歯車75の歯面に負荷トルクが加わり、歯面が撓んだ場合であっても、駆動はすば歯車65が形成されたシャフト97の軸心の傾きによりかみ合い始めが遅れ、駆動はすば歯車65と被駆動はすば歯車75との歯のかみ合いは図7(b)に示した状態となり、滑らかな滑り接触からかみ合いを始めることができる。

0023

<第3の実施形態>
図9は第3の実施形態に係るはすば歯車駆動伝達装置の構成を示す正面縦断面図である。上記各実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この実施形態は図2に示した実施形態と同様に、駆動はすば歯車65の軸方向の一方のみを軸受80a、80bにより回転自在に軸支しているため、駆動はすば歯車65と被駆動はすば歯車75とのかみ合いにより負荷トルクTに対応した歯車かみ合い力F(=T/r、rは駆動はすば歯車のピッチ半径)と軸受剛性Kbによって駆動はすば歯車の駆動軸60が傾くが、軸受剛性Kbのみならず、軸受ユニット80が取り付けられた横板55の剛性によっても駆動軸60の傾斜が生じる状態を示している。
従って、駆動軸60の傾き量見積もる場合には、軸受剛性Kbと軸受ユニット80を支持する板金樹脂モールドからなる横板55の肉厚等に起因する支持剛性をも考慮する必要がある。図に示したように軸受ユニット80を支持する横板55が駆動軸60の傾きを増す方向で弾性変形する場合には、弾性変形しない場合に比してよりかみ合いが遅れる方向となるので、その遅れ量を利用して歯車のかみ合い初めに歯が衝突することなく滑らかなかみ合いとし、回転ムラや起振力を小さくすることができる。

0024

例えば、図8に示したように駆動はすば歯車65をモータ90のシャフト97に片持ちで形成するような場合、モータ90のシャフト軸受98a、98bにおける軸受剛性が高く、シャフト97に所望の傾きが得られない場合には、モータベースを取り付けている横板55の剛性を所望のものとすることで、シャフト軸受98a、98bによる駆動軸60の傾斜が得られなくとも駆動はすば歯車65と被駆動はすば歯車75とがかみ合った際に、モータ90の全体が傾斜し、シャフト97が所望角度傾斜するよう構成することも可能である。

0025

また、横板55が駆動軸60の傾きを減らす方向で弾性変形するよう横板55の板厚等を設計し、軸受ユニット80の軸受剛性と横板55の支持剛性との合成により所望の角度駆動軸60が傾くようにしても良い。
このように軸受剛性を考慮するにあたり、軸受を支持する部材の剛性を含めることで、軸受を支持する構造体堅牢でない場合であっても、正確な軸変位を求めることができ、狙いとする歯面たわみ量に適した駆動軸変位となるよう設計することができる。
その結果、回転ムラと起振力の軽減を効率よく実施することができる歯車駆動伝達装置を提供することができる。

0026

<第4の実施形態>
図10は本発明の第4の実施形態を示す図であり、図10(a)は駆動はすば歯車65の傾きを説明するための図であり、図4に示したものと同一である。図10(b)は駆動はすば歯車65の歯幅を変化させた図である。
前述したように、駆動はすば歯車65の駆動軸60の傾きによる軸変位はδθ・b/2であり、その軸変位量は駆動軸60の傾き量とはすば歯車の歯幅bの1/2の長さに比例する。従って、図10(b)に示したように駆動はすば歯車65の歯幅を例えばb’(=2b)に設定すると、歯車のかみ合い初めである歯車上端における軸変位は、図10(a)に示したものの2倍となる。換言すれば、被駆動はすば歯車75の歯面たわみ量と駆動軸60の変位とを同等とするために、駆動はすば歯車60の歯幅を調整することで軸変位量を自由に設定することができる。これにより、所望の軸変位量を得るために軸受剛性を変更せず、すなわち、軸受ユニット80やモータ90或いは軸受ユニット80やモータ90が取り付けられる横板55等の部材の種類や構成を変えることなく軸変位量を変化させることができる。
駆動はすば歯車の歯幅を変化させることにより、狙いとする歯面たわみ量に適した駆動軸変位となるよう設計することができ、回転ムラと起振力の軽減を効率よく実施することができる歯車駆動伝達装置を提供することができる。

0027

<第5の実施形態>
次に、図11は本発明の第5の実施形態を説明するための図である。前述した実施形態においては、被駆動はすば歯車75の歯面のたわみ量と駆動軸60の傾きによる軸変位の量とを等しくするために、歯幅bを調整する例について説明したが、この実施の形態では軸受ユニット80の軸受80a、80b間の軸間距離Lbを調整することで駆動軸60の傾きを調整するものである。
駆動軸60を軸支する軸受ユニット80は、図2図3等に示したように、駆動はすば歯車65の被駆動はすば歯車75に対する与圧を与えるために軸方向に離間した2つの軸受80a、80bを用いている。この軸受80a、80bの間の距離である軸受間距離をLb、軸受剛性をKbとした場合、被駆動はすば歯車75に負荷トルクTが加わると、軸受荷重Fb1、Fb2はそれぞれ以下のように表すことができる。
Fb1=(T/r)・(−L0+L2)/(L1+L2)
Fb2=(T/r)・(L0+L1)/(L1+L2)
ただし、rは駆動はすば歯車65のピッチ半径、L0は駆動軸60の重心CGから歯車65の歯幅中央までの距離、L1は上側軸受80aと重心CGまでの距離、L2は下側軸受80bと重心CGまでの距離、軸間距離LbはL1+L2である。

0028

各軸受の軸受荷重Fb1、Fb2と、軸受剛性Kbから各軸受におけるたわみ量δ1=Fb1/Kbとδ2=Fb2/Kbとを算出し、このたわみ量δ1とδ2との合成によって軸が傾く。
従って、駆動軸60の軸の傾き量δθは、δθ=aTan((δ1+δ2)/Lb)となる。このδθを用いて算出した軸変位と歯面のたわみ量を同等とするように軸受同士の距離Lbを調整して、設計を実施することで滑らかな滑り接触からかみ合いの始まるはすば歯車駆動伝達装置を実現することが可能となる。
このように軸受間距離によって駆動軸60の傾きを調整することができ、軸受の種類を変えることなく所望の軸変位が得られ、歯面のたわみ量に対応するかみ合い初めの遅れが得られ、回転ムラと起振力の軽減化を効率よく実現したはすば歯車駆動伝達装置を得ることができる。

0029

<第6の実施形態>
図12は本発明の第6の実施形態を説明するための図であり、(a)は駆動側、従動側の歯車に変形が生じていない場合の模式図、(b)は駆動側、従動側の歯車に金属製のものを用いた場合に負荷トルクにより駆動側歯車及び従動側歯車の歯面にたわみが発生し、歯車のかみ合い始めにおいてわずかな食い込みが生じている状態を表す模式図、(c)は駆動側の歯車を金属製とし、他方、従動側の歯車を樹脂製のものを用いた場合に負荷トルクにより駆動側のはすば歯車及び従動側のはすば歯車の歯面にたわみが発生し、歯車のかみ合い始めにおいて比較的大きい食い込みが生じている状態を表す模式図である。
図12(a)に示すように、駆動側、従動側の歯車共に変形がない場合、次にかみ合う歯(点線で囲った部分)は、歯面同士食込みもなく、滑らかなすべり接触でかみ合いが始まる。また、金属歯車同士の場合には、(b)に示すように、負荷に応じて駆動側及び従動側の歯車共にその歯面は多少変形はするが、その変形の程度は小さく、歯車のかみ合い始め(点線で囲った部分)における食込み量も小さく、歯と歯との衝突も小さい。

0030

一方、図12(c)に示したように駆動側の歯車を金属製とし、被駆動側(従動側)の歯車を樹脂製のものを用いた場合には、金属製の駆動側の歯車の歯面変形が少ないのに対し、樹脂製の従動側歯車の歯の歯面変形が大きく、かみ合い始め(点線で囲った部分)における食込み量が大きい。このため、かみ合い始めの衝突が大きくなり、回転ムラや起振力が悪化する。
従って、上述した各実施例におけるはすば歯車駆動伝達装置は、一方の歯車、例えば駆動はすば歯車が金属製で、被駆動はすば歯車が樹脂製の場合に、歯車同士のかみ合い始めにおける食い込みを軽減する上で、より一層効果を有する。

0031

<第7の実施形態>
この実施形態では、歯車駆動伝達装置50は、記録紙上に画像を形成する画像形成部2、及び画像形成部に記録紙を搬送する記録紙搬送部20を備えた画像形成装置1の駆動系に組み込まれていることを特徴とする。
図1に基づいて説明したように、画像形成装置では、中間転写ベルト6の一つの走行面に沿って4つの各色の感光体ドラム(Y;イエロー、C;シアン、M;マゼンタ、K;ブラック)を順次配置し、色ごとに書き込み、現像などを行う。単色トナー画像を1次転写装置により中間転写材である中間転写ベルト6に順次転写した後、この中間転写ベルト上の画像を二次転写ローラ14で構成された二次転写部により、給紙装置21から点線で示す搬送経路22に沿って送られてきた記録紙に一括転写し、トナーを紙に定着する定着部25を経由して出力される。画像形成装置には、このように稼動する部品が多数あり、それぞれに多数の歯車が使用されている。ここで発生した起振力が書き込みユニット内のミラーなどを振動させると、濃度ムラであるバンディングとなり画像品質を低下させていた。

0032

第7の実施形態によれば、画像形成装置1に組み込まれたはすば歯車駆動伝達装置の駆動はすば歯車65の駆動軸心が傾くことで、駆動はすば歯車65の歯面はかみ合い点が遅れる方向に移動し、駆動はすば歯車65や被駆動はすば歯車75の歯面にたわみが生じて歯と歯との間隔が広がっても歯車同士のかみ合い始めが遅れることで駆動はすば歯車65の歯先と被駆動はすば歯車75の歯先とは衝突することなく滑らかなかみ合いとなり、回転ムラや起振力を小さくすることができる。

0033

<第8の実施形態>
次に、図13は本発明の第8の実施形態に係る歯車伝達駆動装置の説明図である。なお、上記各実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
このはすば歯車駆動伝達装置50は、画像形成装置の画像形成部を構成する感光体ドラムを駆動する感光体ドラム駆動用であることを特徴とする。
図13では感光体ドラム8〜11に図8の歯車駆動伝達装置を適用した構成例を示しており、各感光体ドラムが負荷72となる。

0034

各色の感光体ドラム8乃至11の回転速度は、数rps(回転/秒)程度の低速となっており、歯車減速機を用いて駆動するのが一般的である(減速機を用いないダイレクト駆動モータでは、モータサイズが大きくコスト面などで不利)。この感光体ドラム上での回転ムラや周辺部にある書き込み系への振動は、画像品質に直接影響を与えるものであり、重要な解決課題となっている。
感光体ドラムを駆動するための歯車機構である駆動はすば歯車65、及び被駆動はすば歯車75のかみ合いを適正に設定するための構成として、上記各実施形態の構成(本例では、図8の構成)を採用したことにより、感光体ドラム8〜10を駆動する歯車65、75における回転ムラを低減し、かみ合い時に発生する起振力を小さくすることができ、画像品質の低下を防ぐことができる。

0035

<第9の実施形態>
次に、図14は本発明の第9の実施形態に係る歯車伝達駆動装置の説明図である。なお、上記各実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
このはすば歯車駆動伝達装置50は、画像形成装置の中間転写ベルト6を駆動する中間転写ベルト駆動用の歯車伝達装置であることを特徴とする。より具体的には、はすば歯車駆動伝達装置50は駆動ローラ3の駆動機構に適用される。
図14では中間転写ベルトの駆動ローラ3の駆動機構に図8の歯車駆動伝達装置を適用した構成例を示しており、駆動ローラ3が負荷72となる。
中間転写ベルト6上での速度ムラや周辺部にある書き込み系への振動は、画像品質に直接影響を与えるものであり、重要な解決課題となっている。

0036

中間転写ベルト用の駆動ローラ3を駆動するための歯車機構である駆動はすば歯車65、及び被駆動はすば歯車75のかみ合いを適正に設定するための構成として、上記各実施形態の構成(本例では、図8の構成)を採用したことにより、中間転写ベルト6を駆動する歯車65、75における回転ムラを低減し、かみ合い時に発生する起振力を小さくすることができ、画像品質の低下を防ぐことができる。

0037

<第10の実施形態>
次に、図15は本発明の第10の実施形態に係るはすば歯車伝達駆動装置の説明図である。なお、上記各実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
このはすば歯車駆動伝達装置50は、画像形成装置の二次転写ローラ14用の歯車伝達装置であることを特徴とする。
図15では二次転写ローラ14の駆動機構に図8の歯車駆動伝達装置を適用した構成例を示しており、二次転写ローラ14が負荷72となる。

0038

二次転写ローラ14は中間転写ベルト上の画像を記録紙に転写する際の紙送りを制御しており、中間転写ベルト6上での速度ムラや周辺部にある書き込み系への振動は、画像品質に直接影響を与えるものであり、重要な解決課題となっている。
二次転写ローラ14を駆動するための歯車機構であるはすば駆動歯車65、及び被駆動はすば歯車75のかみ合いを適正に設定するための構成として、上記各実施形態の構成(本例では、図8の構成)を採用したことにより、二次転ローラを駆動する歯車65、75での回転ムラを低減し、かみ合い時に発生する起振力を小さくすることができ、画像品質の低下を防ぐことができる。

0039

<本発明の構成、作用、効果のまとめ>
第1の本発明に係る歯車駆動伝達装置50は、駆動はすば歯車65と、駆動はすば歯車とかみ合って駆動される被駆動はすば歯車75と、駆動はすば歯車65の軸部60(モータシャフト97)を回転自在に軸支する駆動歯車軸受部80a、80b(98a、98b)と、被駆動はすば歯車75の軸部を回転自在に軸支する被駆動歯車軸受部52b、55bと、を備え、駆動はすば歯車65のかみ合い始めの軸方向の位置が駆動歯車軸受部80a、80b(98a、98b)から離れている側とし、かつ、駆動はすば歯車65に加わる負荷トルクと駆動歯車軸受部の軸受け剛性とにより定まる駆動はすば歯車の回転軸の傾きによる軸変位と、被駆動はすば歯車75の歯面たわみ量とを同等になるように構成したことを特徴とする。

0040

歯車同士のかみ合いに起因し、歯車の歯面のたわみにより生じる歯のピッチ間距離(歯と歯との間隔)の広がりと、駆動軸の軸部60の傾きに起因するかみ合い遅れにより生じる歯面のずれとが同じになるよう調整、設定することにより、かみ合い始めにおける歯面間の食い込みを低減させることができる。つまり、駆動はすば歯車と被駆動はすば歯車が駆動する際に駆動はすば歯車の軸部が傾斜し、かつ被駆動はすば歯車の歯面が撓んでも、歯面のたわみによるピッチ間距離の変化を吸収するよう駆動はすば歯車の駆動軸を傾斜させることで、かみ合い始めにおける駆動はすば歯車と被駆動はすば歯車との歯面同士の衝突を軽減し、回転ムラや振動量、外部に影響を与える起振力を低減することができる。

0041

第2の本発明に係る歯車駆動伝達装置50は、駆動はすば歯車65が駆動源90の出力軸97上に形成されたことを特徴とする。
これによれば、駆動源としてのモータ90のシャフト(出力軸)97は駆動はすば歯車65からみてシャフト軸受98a、98bにより片持ちの状態で軸支されており、駆動はすば歯車65と被駆動はすば歯車75とがかみ合い、被従動はすば歯車75の歯面に負荷トルクが加わり、歯面が撓んだ場合であっても、駆動はすば歯車65が形成されたシャフト97の軸心の傾きによりかみ合い始めが遅れ、滑らかな滑り接触からかみ合いを始めることができる。
その結果、はすば歯車駆動伝達装置を小型化することができると共に、回転ムラや振動量、外部に影響を与える起振力を低減できる。

0042

第3の本発明に係るはすば歯車駆動伝達装置50は、駆動歯車軸受部の軸受け剛性には、軸受けを支持する部材の剛性を含めていることを特徴とする。
これによれば、軸受を支持する構造体が堅牢でない場合であっても、正確な軸変位を求めることができ、歯面のたわみ量に応じた駆動軸の傾きを設定することができる。また、駆動軸を回転軸支する軸受の軸受剛性が高く、駆動軸に所望の傾きが得られない場合にも、駆動軸の軸受を軸支する構造体の剛性を利用して歯面のたわみ量に応じた駆動軸の傾きを設定することができる。
その結果、回転ムラや振動量、外部に影響を与える起振力を低減できる。

0043

第4の本発明に係る歯車駆動伝達装置50は、駆動はすば歯車の回転軸の軸変位と歯面たわみ量を同等とするために、駆動はすば歯車或いは被駆動はすば歯車のいずれか一方若しくは両方のはすば歯車の歯幅を調整したことを特徴とする。
これによれば、駆動軸の軸変位と歯面たわみ量とを同等とするために歯車の歯幅を調整したので、軸受の種類や構成を変えることなく軸変位量を変えることができ、歯面たわみ量に応じた所望の軸傾斜である軸変位量を得る設計が可能となる。
その結果、回転ムラと起振力の軽減化を効率よく達成できる。

0044

第5の本発明に係る歯車駆動伝達装置50は、軸変位と歯面たわみ量を同等とするために、駆動歯車軸受部と被駆動歯車軸受部との距離を調整したことを特徴とする。
これによれば、軸受の種類を変えることなく軸変位量を変えることができ、歯面たわみ量に応じた所望の軸傾斜である軸変位量を得る設計が可能となる。
その結果、回転ムラと起振力の軽減化を効率よく達成できる。

0045

第6の本発明に係る歯車駆動伝達装置50では、駆動はすば歯車の材質を金属に、被駆動はすば歯車の材質を樹脂としたことを特徴とする。
これによれば、被駆動はすば歯車の歯面のたわみ量が大きい場合であっても、これに体操した軸変位が得られるように設計することが可能である。
その結果、回転ムラと起振力の軽減化を効率よく達成できる。

0046

第7の本発明に係る画像形成装置1では、記録紙上に画像を形成する画像形成部2、及び画像形成部に記録紙を搬送する記録紙搬送部20を備えた画像形成装置1の駆動系に歯車駆動伝達装置が組み込まれていることを特徴とする。
これによれば、かみ合いにおける振動が減少し、画像形成装置1内の駆動用に用いられる歯車から発生する起振力を低減し、周辺ユニットに与える影響を抑えることで、高画像な印字品質を得ることが可能になる。
その結果、高画質な印字品質を提供することができる。

0047

第8の本発明に係る画像形成装置1では、記録紙上に画像を形成する画像形成部2、及び該画像形成部に記録紙を搬送する記録紙搬送部20を備えた画像形成装置の感光体ドラム8〜10の駆動系にはすば歯車伝達装置を組み込んだことを特徴とする。
これによれば、画像形成装置内の感光体ドラム駆動用に用いられる歯車から発生する起振力を低減し、周辺ユニットに与える影響を抑え、また、感光体ドラムの回転ムラをも低減することで、高画像な印字品質を提供することができる。

0048

第9の本発明に係る画像形成装置1では、はすば歯車駆動伝達装置50は、画像形成装置の中間転写ベルト6を駆動する中間転写ベルト駆動用であることを特徴とする。
これによれば、画像形成装置内の中間転写ベルト駆動用に用いられる駆動ローラ3を駆動するための歯車から、かみ合いに起因して発生する起振力を低減し、周辺ユニットに与える影響を抑え、また、中間転写ベルト速度ムラ(歯車の回転ムラ)も低減することで、高画像な印字品質を得ることができる。

0049

第10の本発明に係る画像形成装置1では、はすば歯車駆動伝達装置50は、該画像形成装置の二次転写ローラを駆動する二次転写ローラ駆動用の歯車駆動伝達装置であることを特徴とする。
これによれば、画像形成装置内の二次転写ローラ駆動用に用いられる歯車から、かみ合いに起因して発生する起振力を低減し、周辺ユニットに与える影響を抑え、また、二次転写ローラの回転ムラ(歯車の回転ムラ)も低減することで、高画像な印字品質を提供することが可能となる。
なお、本発明の歯車駆動伝達装置は、歯車機構系を用いた精密機械製品である情報機器(複写機、プリンタ等の画像形成装置)以外であっても、家電製品ロボット幅広い分野での設計工程に応用することができる。

0050

1…画像形成装置(カラープリンタ)、2…画像形成部、3…駆動ローラ、4…従動ローラ、5…加圧ローラ、6…中間転写ベルト、8〜11…感光体ドラム、12…光書込み部、14…二次転写ローラ、20…記録紙搬送部、21…給紙装置、22…搬送経路、25…定着部、30…排紙部、50…はすば歯車駆動伝達装置、52…側板、52a…軸受部、53…フレーム、54a、54b…縦板、55…横板、55a…軸受部、60…駆動軸(軸部)、65…はすば駆動歯車、70…被駆動軸(軸部)、72…負荷、75…被駆動はすば歯車、75a、75b…歯部、80…軸受ユニット、80a、80b…軸受、90…モータ、93…ハウジング、95…磁石、96…ステータ、97…シャフト、98a、98b…シャフト軸受、99…モータベース。

先行技術

0051

特開2009−108976公報
特開2003−28277公報

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