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技術 燃料噴射装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 恒川貴範西脇正
出願日 2015年3月17日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2015-052915
公開日 2016年9月29日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2016-173046
状態 特許登録済
技術分野 燃料噴射装置
主要キーワード 可動ボルト テーパ状傾斜面 位置決め凹溝 内外連通孔 部分円環 外周平面 仮固定位置 ガタ吸収
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

従来のコモンレール支持部構造は、ボルト締結によりコモンレールをエンジン本体に取り付けるための工程が必要であり、組付作業性が悪いという課題があった。

解決手段

エンジン本体のレール支持部3に2つの収納凹部6を設け、これらの収納凹部6の溝幅方向の両側に第1、第2溝側壁7をそれぞれ設け、各第1、第2溝側壁7の対向面でそれぞれ開口した一対の第1、第2係止凹溝8を設け、コモンレール1のレール本体2の外周面に、第1、第2係止凹溝8の各溝壁面に向かってそれぞれ突出する一対の第1、第2係止突条11を一体で設けている。そして、第1、第2係止凹溝8内に第1、第2ゴムブッシュ9を圧入して固定し、その第1、第2ゴムブッシュ9の各凹溝10内に第1、第2係止突条11を嵌め込んで固定することにより、エンジン本体のレール支持部3に、コモンレール1をワンタッチで取り付けることができる。

概要

背景

[従来の技術]
従来より、内燃機関エンジン本体)の各気筒燃料分配する燃料供給装置として、図25および図26に示したように、フィードポンプ(図示せず)、サプライポンプ101、燃料パイプ102、コモンレール103、燃料パイプ104および複数のインジェクタ105を備えたコモンレールシステムが公知である。
このようなコモンレールシステムに使用されるコモンレール103および複数のインジェクタ105をエンジン本体のシリンダヘッド106に固定する構造として、一般に採用されているコモンレール支持部構造を図27および図28に示す。
エンジン本体のシリンダヘッド106には、エンジン本体の気筒配列方向である長手方向に延びる円筒状のレール本体111を有するコモンレール103、および複数のインジェクタ105が仮固定されている。

コモンレール103は、レール本体111と一体で設けられる複数の配管ジョイント112と、レール本体111と一体で設けられる一対の取付ステー113とを備えている。 一対の取付ステー113の各ボルト挿通孔114にボルト115を通してボルト締結することで、シリンダヘッド106の雌螺子孔にコモンレール103が締結固定される。
複数のインジェクタ105は、燃料噴射ノズル121、インジェクタボディ122、クランプ部材123を備えている。
クランプ部材123のボルト挿通孔124にボルト125を通してボルト締結することで、シリンダヘッド106の雌螺子孔にインジェクタ105が締結固定される。
そして、各燃料パイプ104によって、コモンレール103の各配管ジョイント112と各インジェクタ105の導入ポートとを接続することで、コモンレール103および複数のインジェクタ105がシリンダヘッド106に本固定される。

[従来の技術の不具合
ところが、上記のような一般的なコモンレール支持部構造においては、エンジン機種毎にコモンレール103の取り付け位置等の搭載環境が異なるため、レール本体111に対する取付ステー113の突出方向や取付ステー113の軸方向ピッチ等がそのエンジン機種のみに対応できる形状となっている。これにより、あらゆる機種用にコモンレールの形状を設定する必要がある。
また、コモンレール103の形状は、シリンダヘッド106に設けられる雌螺子孔の間隔(ピッチ)や配管ジョイント形成方向等、エンジン機種毎に特注品となり、他機種のエンジンには、同じ形状のコモンレールを転用することができなかった。

また、レール本体111の外周面に取付ステー113を一体的に形成するために、レール本体111のみ成形可能な鍛造素材と比べて、鍛造素材の外径や軸方向寸法(軸長)を大きくしなければならず、ボルト取付部以外の部位は切削加工時にバリとして大量に廃材となってしまうので、材料コストが高くなる。
また、コモンレールの形状を決定するのに時間がかかり、コモンレールの製造工程の中で初工程となる鍛造加工工程に必要な鍛造型手配遅れ易い。
また、取付ステー113を、切削加工や組み付けの基準にするため、締結作業時に必要な治具締結工具も含む)も、エンジン機種毎に新設する必要があるので、製品コストが高くなる。
また、ボルト挿通孔114にボルト115を通した後に、ボルト115の雄螺子をシリンダヘッド106の雌螺子孔に螺合する取り付け方法では、組付作業性が悪い。

そこで、一対のボルト取付部のうちの一方のボルト取付部をレール本体に一体で設け、他方のボルト取付部をレール本体とは別体で設けることで、取付位置が異なる場合であっても、ボルトでシリンダヘッドにコモンレールを締結固定可能なレール搭載支持方法が公知である(例えば、特許文献1参照)。
このコモンレールは、レール本体に一体的に形成された固定ボルト取付部と、このレール本体とは別体で設けられて、レール本体に対してスライド移動可能な可動ボルト取付部と、可動ボルト取付部の挿入孔を通り、レール本体の外周に長手方向に沿うように設けられた複数の位置決め溝の中の1つの位置決め溝に係止する固定ピンとを備えている。
このような構成によって、レール本体の形状が同じであっても、ボルト孔の位置をシリンダヘッドの雌螺子孔に合わせて設定することで、取付位置が異なる、すなわち、雌螺子孔の孔ピッチが異なる複数のエンジン機種のシリンダヘッドに取り付けることが可能となる。これにより、複数のエンジン機種のシリンダヘッドに対するコモンレールの搭載性を向上している。

ところが、特許文献1に記載のコモンレール搭載方法においては、最終的には、ボルト締結によりコモンレールをシリンダヘッドに取り付けるための締結工程が必要であり、組付作業性が悪い。
このため、コモンレールをシリンダヘッドに固定するには、ボルト取付部、締結作業スペースミスアライメントの調整(ガタ吸収仮組み等)が必要である。
また、ボルトの挿通方向にボルト孔が貫通した固定ボルト取付部をレール本体に一体で設けるには、元の鍛造素材を大きくする必要がある。また、ボルト取付部以外の部位は切削加工時にバリとして大量に廃材となってしまうので、材料コストが高くなる。

概要

従来のコモンレール支持部構造は、ボルト締結によりコモンレールをエンジン本体に取り付けるための工程が必要であり、組付作業性が悪いという課題があった。 エンジン本体のレール支持部3に2つの収納凹部6を設け、これらの収納凹部6の溝幅方向の両側に第1、第2溝側壁7をそれぞれ設け、各第1、第2溝側壁7の対向面でそれぞれ開口した一対の第1、第2係止凹溝8を設け、コモンレール1のレール本体2の外周面に、第1、第2係止凹溝8の各溝壁面に向かってそれぞれ突出する一対の第1、第2係止突条11を一体で設けている。そして、第1、第2係止凹溝8内に第1、第2ゴムブッシュ9を圧入して固定し、その第1、第2ゴムブッシュ9の各凹溝10内に第1、第2係止突条11を嵌め込んで固定することにより、エンジン本体のレール支持部3に、コモンレール1をワンタッチで取り付けることができる。

目的

本発明の目的は、レール本体にボルト取付部を持たず、すなわち、ボルト締結するための工程が不必要で、しかも内燃機関の支持部にコモンレールをワンタッチで固定することのできる燃料噴射装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

内燃機関の各気筒燃料配管(4)を介して燃料分配する円筒状のレール本体(2)を有し、前記内燃機関の支持部(3、5)に固定されるコモンレール(1)を備えた燃料噴射装置において、前記支持部(3、5)は、前記レール本体(2)の少なくとも一部を収納する収納凹部(6)、および前記収納凹部(6)の溝幅方向の少なくとも一端側の壁面で開口し、この開口側から奥側へ向かって凹んだ係止凹部(8、17)を有し、前記コモンレール(1)は、前記レール本体(2)に対して一体または別体で設けられて、前記係止凹部(8、17)の壁面に向かって突出する係止凸部(11、18)を有し、前記係止凸部(11、18)は、前記係止凹部(8、17)内に嵌め込まれて固定される、あるいは前記係止凹部(8、17)の壁面に当接して固定されることを特徴とする燃料噴射装置。

請求項2

請求項1に記載の燃料噴射装置において、前記係止凹部(8、17)内に圧入されて固定されるブッシュタイプ弾性部材(9)を備え、前記弾性部材(9)は、前記係止凹部(8、17)と前記係止凸部(11、18)との間の隙間を埋めるように配置されて、少なくとも一端が開口した凹溝(10)を有し、前記係止凸部(11、18)は、前記凹溝(10)内に嵌め込まれて固定されることを特徴とする燃料噴射装置。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の燃料噴射装置において、前記レール本体(2)は、その外周から径方向の外側へ向かって突出する突起(12)、およびこの突起(12)に組み付けられるブッシュタイプの弾性部材(13)を有し、前記支持部(3、5)は、前記レール本体(2)の組み付け時に、前記突起(12)をスライド移動可能にガイドするガイドレール溝(43)を有し、前記ガイドレール溝(43)は、その溝幅方向の少なくとも一端側の壁面で開口し、この開口側から奥側へ向かって凹んだ位置決め凹部(44)を有し、前記弾性部材(13)は、前記位置決め凹部(44)内に圧入されて固定される位置決め凸部(46)を有していることを特徴とする燃料噴射装置。

請求項4

請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射装置において、前記コモンレール(1)は、前記レール本体(2)の長手方向に所定の間隔を隔てて設置されて、前記燃料配管(4)と接続される複数の配管接続部(26、27)を有し、前記複数の配管接続部(26、27)は、前記レール本体(2)に対して一体または別体で設けられていることを特徴とする燃料噴射装置。

請求項5

請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射装置において、前記レール本体(2)と前記収納凹部(6)の溝底面(4)との間に圧縮状態で配置される弾性部材(16)を備え、前記係止凸部(11、18)は、前記係止凹部(8、17)の壁面(64、67)に前記弾性部材(16)の復元力によって押し当てられて固定されることを特徴とする燃料噴射装置。

請求項6

請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射装置において、前記コモンレール(1)は、前記レール本体(2)とは別体で設けられて、前記レール本体(2)を前記支持部(3、5)に取り付けるためのU字状のクランプ部材(14)を有し、前記係止凸部は、前記クランプ部材(14)の長手方向の両端部にそれぞれ設けられた一対の係止凸部(18)を有していることを特徴とする燃料噴射装置。

請求項7

請求項6に記載の燃料噴射装置において、前記係止凹部は、前記収納凹部(6)の溝幅方向の両側の壁面で開口した一対の係止凹部(17)を有し、前記一対の係止凸部(18)は、前記クランプ部材(14)の長手方向の両端部の外側面から外側に突出するように設けられ、前記一対の係止凹部(17)の壁面に係止される被係止部(76)をそれぞれ有していることを特徴とする燃料噴射装置。

請求項8

請求項6または請求項7に記載の燃料噴射装置において、前記クランプ部材(14)は、その長手方向の両端部分に、前記嵌合部(15)から前記一対の係止凸部(18)まで前記嵌合部(15)の接線方向に延びる一対のクランプアーム(71)を有していることを特徴とする燃料噴射装置。

請求項9

請求項6ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射装置において、前記レール本体(2)は、前記クランプ部材(14)に係合支持される係合部(61)を有し、前記クランプ部材(14)は、前記支持部(3、5)に対する前記レール本体(2)の搭載角度の調整が可能となるように前記係合部(61)を係合支持する部分円環状の嵌合部(15)を有していることを特徴とする燃料噴射装置。

請求項10

請求項9に記載の燃料噴射装置において、前記係合部(61)は、前記レール本体(2)の長手方向に垂直な断面形状が四角以上の多角形状を呈し、前記レール本体(2)の周方向に所定の間隔で設けられた4つ以上の外周平面(62)を有し、前記嵌合部(15)は、前記係合部(61)の外周を部分的に取り囲むように前記係合部(61)を保持する部分円環状の保持部(72)、およびこの保持部(72)の内周に設けられて、前記複数の外周平面(62)のうちの少なくとも2つの外周平面(62)と係合可能な2つ以上の内周平面(73)を有していることを特徴とする燃料噴射装置。

技術分野

0001

本発明は、内燃機関エンジン本体)の支持部に固定されたコモンレールを備えた燃料噴射装置に関するものである。

背景技術

0002

[従来の技術]
従来より、内燃機関(エンジン本体)の各気筒燃料分配する燃料供給装置として、図25および図26に示したように、フィードポンプ(図示せず)、サプライポンプ101、燃料パイプ102、コモンレール103、燃料パイプ104および複数のインジェクタ105を備えたコモンレールシステムが公知である。
このようなコモンレールシステムに使用されるコモンレール103および複数のインジェクタ105をエンジン本体のシリンダヘッド106に固定する構造として、一般に採用されているコモンレール支持部構造図27および図28に示す。
エンジン本体のシリンダヘッド106には、エンジン本体の気筒配列方向である長手方向に延びる円筒状のレール本体111を有するコモンレール103、および複数のインジェクタ105が仮固定されている。

0003

コモンレール103は、レール本体111と一体で設けられる複数の配管ジョイント112と、レール本体111と一体で設けられる一対の取付ステー113とを備えている。 一対の取付ステー113の各ボルト挿通孔114にボルト115を通してボルト締結することで、シリンダヘッド106の雌螺子孔にコモンレール103が締結固定される。
複数のインジェクタ105は、燃料噴射ノズル121、インジェクタボディ122、クランプ部材123を備えている。
クランプ部材123のボルト挿通孔124にボルト125を通してボルト締結することで、シリンダヘッド106の雌螺子孔にインジェクタ105が締結固定される。
そして、各燃料パイプ104によって、コモンレール103の各配管ジョイント112と各インジェクタ105の導入ポートとを接続することで、コモンレール103および複数のインジェクタ105がシリンダヘッド106に本固定される。

0004

[従来の技術の不具合
ところが、上記のような一般的なコモンレール支持部構造においては、エンジン機種毎にコモンレール103の取り付け位置等の搭載環境が異なるため、レール本体111に対する取付ステー113の突出方向や取付ステー113の軸方向ピッチ等がそのエンジン機種のみに対応できる形状となっている。これにより、あらゆる機種用にコモンレールの形状を設定する必要がある。
また、コモンレール103の形状は、シリンダヘッド106に設けられる雌螺子孔の間隔(ピッチ)や配管ジョイント形成方向等、エンジン機種毎に特注品となり、他機種のエンジンには、同じ形状のコモンレールを転用することができなかった。

0005

また、レール本体111の外周面に取付ステー113を一体的に形成するために、レール本体111のみ成形可能な鍛造素材と比べて、鍛造素材の外径や軸方向寸法(軸長)を大きくしなければならず、ボルト取付部以外の部位は切削加工時にバリとして大量に廃材となってしまうので、材料コストが高くなる。
また、コモンレールの形状を決定するのに時間がかかり、コモンレールの製造工程の中で初工程となる鍛造加工工程に必要な鍛造型手配遅れ易い。
また、取付ステー113を、切削加工や組み付けの基準にするため、締結作業時に必要な治具締結工具も含む)も、エンジン機種毎に新設する必要があるので、製品コストが高くなる。
また、ボルト挿通孔114にボルト115を通した後に、ボルト115の雄螺子をシリンダヘッド106の雌螺子孔に螺合する取り付け方法では、組付作業性が悪い。

0006

そこで、一対のボルト取付部のうちの一方のボルト取付部をレール本体に一体で設け、他方のボルト取付部をレール本体とは別体で設けることで、取付位置が異なる場合であっても、ボルトでシリンダヘッドにコモンレールを締結固定可能なレール搭載支持方法が公知である(例えば、特許文献1参照)。
このコモンレールは、レール本体に一体的に形成された固定ボルト取付部と、このレール本体とは別体で設けられて、レール本体に対してスライド移動可能な可動ボルト取付部と、可動ボルト取付部の挿入孔を通り、レール本体の外周に長手方向に沿うように設けられた複数の位置決め溝の中の1つの位置決め溝に係止する固定ピンとを備えている。
このような構成によって、レール本体の形状が同じであっても、ボルト孔の位置をシリンダヘッドの雌螺子孔に合わせて設定することで、取付位置が異なる、すなわち、雌螺子孔の孔ピッチが異なる複数のエンジン機種のシリンダヘッドに取り付けることが可能となる。これにより、複数のエンジン機種のシリンダヘッドに対するコモンレールの搭載性を向上している。

0007

ところが、特許文献1に記載のコモンレール搭載方法においては、最終的には、ボルト締結によりコモンレールをシリンダヘッドに取り付けるための締結工程が必要であり、組付作業性が悪い。
このため、コモンレールをシリンダヘッドに固定するには、ボルト取付部、締結作業スペースミスアライメントの調整(ガタ吸収仮組み等)が必要である。
また、ボルトの挿通方向にボルト孔が貫通した固定ボルト取付部をレール本体に一体で設けるには、元の鍛造素材を大きくする必要がある。また、ボルト取付部以外の部位は切削加工時にバリとして大量に廃材となってしまうので、材料コストが高くなる。

先行技術

0008

特開2002−089406号公報

発明が解決しようとする課題

0009

本発明の目的は、レール本体にボルト取付部を持たず、すなわち、ボルト締結するための工程が不必要で、しかも内燃機関の支持部にコモンレールをワンタッチで固定することのできる燃料噴射装置を提供することにある。
また、廃材を極力出すことなく、レール本体の形状を標準化を実現しながらも、内燃機関の支持部にコモンレールをワンタッチで固定することのできる燃料噴射装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

請求項1に記載の発明(燃料噴射装置)によれば、内燃機関の支持部に、レール本体の少なくとも一部を収納する収納凹部、およびこの収納凹部の溝幅方向の少なくとも一端側の壁面で開口した係止凹部を設けている。また、コモンレールに、係止凹部の壁面に向かって突出する係止凸部を設けている。
そして、係止凹部内に係止凸部が嵌め込まれて固定されることで、コモンレールが内燃機関の支持部に取り付けられる。あるいは係止凹部の壁面に係止凸部が当接(係止)して固定されることで、コモンレールが内燃機関の支持部に取り付けられる。
これによって、レール本体にボルト取付部を持たず、すなわち、ボルト締結するための工程が不必要となる。また、廃材を極力出すことなく、レール本体の形状を標準化を実現しながらも、内燃機関の支持部にコモンレールをワンタッチで固定することができる。また、レール本体の形状を標準化できるので、コモンレールの生産性を向上することができる。

0011

請求項2に記載の発明(燃料噴射装置)によれば、係止凹部内に圧入されて固定されるブッシュタイプ弾性部材を設けている。
そして、弾性部材の凹溝内に係止凸部が嵌め込まれて固定されることで、コモンレールが内燃機関の支持部に取り付けられる。
また、弾性部材が、係止凹部と係止凸部との間の隙間を埋めるように配置されているため、耐振動性を向上できるので、コモンレールの振動を抑制することができる。
請求項3に記載の発明(燃料噴射装置)によれば、レール本体の外周から突出する(少なくとも1つの)突起に、ブッシュタイプの弾性部材を組み付け、内燃機関の支持部に、少なくとも突起をスライド移動可能にガイドするガイドレール溝を設けている。
そして、ガイドレール溝の溝幅方向の少なくとも一端側の壁面で開口した位置決め凹部内に弾性部材が圧入されて固定されることにより、コモンレールが内燃機関の支持部に位置決めされる状態で取り付けられる。
また、弾性部材が、突起と位置決め凹部との間の隙間を埋めるように配置されているため、耐振動性を向上できるので、コモンレールの振動を抑制することができる。
なお、突起は、レール本体に対して一体または別体で設けられる。

0012

請求項6及び7に記載の発明(燃料噴射装置)によれば、レール本体を内燃機関の支持部に取り付けるためのU字状のクランプ部材がレール本体とは別体で設けられている。
そして、クランプ部材の長手方向の両端部に設けられた一対の係止凸部が、一対の係止凹部の壁面に当接(係止)して固定されることで、コモンレールが内燃機関の支持部に取り付けられる。
また、レール本体と収納凹部の溝底面との間に圧縮状態で弾性部材を配置したことにより、一対の係止凸部の各被係止部が、一対の係止凹部の壁面に弾性部材の復元力によって押し当てられることで、コモンレールが内燃機関の支持部にワンタッチで固定される。
また、弾性部材の復元力によって一対の係止凹部の壁面に対する一対の係止凸部の係止力を高めることができる。

0013

請求項8及び9に記載の発明(燃料噴射装置)によれば、レール本体の係合部の各外周平面と、クランプ部材の嵌合部の保持部の各内周平面との係合状態を変更することにより、内燃機関の支持部に対するレール本体の搭載角度を調整することができる。
これにより、少なくともクランプ部材の形状を標準化でき、特にクランプ部材をレール本体の搭載形態が異なる複数のエンジン機種に共用化することができる。
また、少なくともクランプ部材の形状を決めるのに手間を取ることはなく、また、エンジン機種毎にクランプ部材を新設する必要はない。したがって、生産性を向上でき、製造コストを低減できる。
また、内燃機関の支持部に対してレール本体を、ある程度、任意の角度で固定できるので、支持部へのレール本体の搭載を考える上での設計自由度を高めることができる。

図面の簡単な説明

0014

レール本体を有するコモンレールを示した断面図である(実施例1)。
(a)、(b)はコモンレール支持部構造を示した断面図である(実施例1)。
図2のIII−III断面図である(実施例1)。
(a)、(b)はコモンレール支持部構造を示した断面図である(実施例2)。
(a)、(b)はゴムブッシュを示した断面図、正面図で、(c)、(d)はゴムブッシュを示した断面図、側面図である(実施例2)。
(a)、(b)はコモンレール支持部構造を示した断面図である(実施例3)。
コモンレール支持部構造を示した断面図である(実施例3)。
(a)、(b)はコモンレール支持部構造を示した断面図である(実施例4)。
コモンレール支持部構造を示した断面図である(実施例4)。
(a)、(b)は一対の係止突条をレール本体の上下方向にずらした例を示した正面図、側面図で、(c)は一対の係止突条をレール本体の長手方向にずらした例を示した側面図である(実施例5)。
レール本体を有するコモンレールを示した斜視図である(実施例6)。
レール本体の長手方向の端部を示した斜視図である(実施例6)。
(a)、(b)はコモンレール支持部構造を示した断面図である(実施例6)。
コモンレール支持部構造を示した断面図である(実施例6)。
コモンレール支持部構造を示した斜視図である(実施例6)。
(a)、(b)はコモンレール支持部構造を示した側面図、正面図である(実施例6)。
(a)〜(c)はクランプ部材を示した斜視図、側面図、正面図である(実施例6)。
コモンレール支持部構造を示した斜視図である(実施例6)。
(a)、(b)はコモンレール支持部構造を示した側面図、正面図である(実施例6)。
コモンレール支持部構造を示した斜視図である(実施例7)。
(a)、(b)はコモンレール支持部構造を示した側面図、正面図である(実施例7)。
(a)〜(c)はクランプ部材を示した斜視図、側面図、正面図である(実施例7)。
コモンレール支持部構造を示した斜視図である(実施例7)。
(a)、(b)はコモンレール支持部構造を示した側面図、正面図である(実施例7)。
コモンレールシステムを搭載したエンジンを示した平面図である(従来の技術)。
インジェクタ支持部構造を示した断面図である(従来の技術)。
コモンレール支持部構造を示した断面図である(従来の技術)。
コモンレールを示した側面図である(従来の技術)。

0015

以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。

0016

[実施例1の構成]
図1ないし図3は、本発明を適用したコモンレール支持部構造(実施例1)を示したものである。

0017

本実施例の燃料噴射装置は、例えば自動車等の車両に搭載される内燃機関用燃料噴射システムとして知られる蓄圧式燃料噴射システム(以下コモンレールシステム)によって構成されている。
内燃機関としては、例えば自動車等の車両走行用ディーゼルエンジン(以下エンジン本体)が採用されている。
エンジン本体のシリンダヘッドには、コモンレールシステムに使用される複数の燃料噴射弁(以下インジェクタ)およびコモンレール1が搭載されている。
エンジン本体のシリンダヘッドには、コモンレール1のレール本体2を支持固定するレール支持部3が設けられている。

0018

コモンレールシステムは、フィードポンプ、サプライポンプ、コモンレール1、複数のインジェクタおよびエンジン制御装置電子制御装置:以下ECU)を備えている。
フィードポンプは、燃料タンクから燃料を汲み上げる低圧燃料ポンプである。
サプライポンプは、フィードポンプから供給される燃料を加圧して高圧化する高圧燃料ポンプであって、コモンレール1と外部配管高圧配管:以下燃料パイプ)を介して接続されている。
複数のインジェクタは、各気筒に形成される燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁であって、コモンレール1と各外部配管(高圧配管:以下燃料パイプ)4を介して接続されている。

0019

レール支持部3は、コモンレール1のレール本体2を取り付けるレール取付面5を備えている。このレール取付面5は、レール本体2の全長よりも長い平面を有している。また、レール取付面5は、一端側から他端側に至るまで真っ直ぐに延びている。
レール支持部3は、レール本体2の直径方向図示上下方向)の少なくとも一部を収納する2つの収納凹部(クランプ凹溝)6を備えている。
2つの収納凹部6の溝幅方向の両側には、収納凹部6の溝長さ方向に部分的に延びる一対の第1、第2溝側壁7がそれぞれ設けられている。

0020

ここで、収納凹部6のうち図示左側の収納凹部6を手前側の収納凹部6と呼び、収納凹部6のうち図示右側の収納凹部6を奥側の収納凹部6と呼ぶ。また、第1、第2溝側壁7のうち図示左側の第1、第2溝側壁7を手前側の第1、第2溝側壁7と呼び、第1、第2溝側壁7のうち図示右側の第1、第2溝側壁7を奥側の第1、第2溝側壁7と呼ぶ。
2つの第1、第2溝側壁7は、各収納凹部6を隔てて溝幅方向に対向している対向壁左右側壁)である。
手前側の第1、第2溝側壁7は、レール取付面5の一端の位置(手前側の位置)から所定の距離だけ隔てた位置に設けられている。
奥側の第1、第2溝側壁7は、手前側の第1、第2溝側壁7の他端の位置から所定の距離だけ隔てた位置(奥側の位置)に設けられている。

0021

したがって、レール取付面5の一端の位置と手前側の第1、第2溝側壁7との間には、一対の空間(手前側の空間)Sが形成され、また、手前側の第1、第2溝側壁7と奥側の第1、第2溝側壁7との間には、一対の空間(奥側の空間)Sが形成されている。
また、レール取付面5は、手前側の空間Sに対応した第1拡幅部、この第1拡幅部よりも溝幅が狭く、手前側の第1、第2溝側壁7間に形成された第1縮幅部、この第1縮幅部よりも溝幅が広く、奥側の空間Sに対応した第2拡幅部、およびこの第2拡幅部よりも溝幅が狭く、奥側の第1、第2溝側壁7間に形成された第2縮幅部等を有している。
なお、収納凹部6および空間Sは、少なくとも溝深さ方向の一端側が開口している。

0022

手前側の第1、第2溝側壁7には、収納凹部6の溝幅方向の両側の溝壁面で開口し、この開口側から溝幅方向の奥側に引っ込んだ一対の係止凹部(以下第1、第2係止凹溝)8が設けられている。また、奥側の第1、第2溝側壁7には、同様な一対の第1、第2係止凹溝8が設けられている。
第1、第2係止凹溝8は、その溝長さ方向の一端で開口し、溝長さ方向の他端で閉塞された左右係合凹溝である。
各第1、第2係止凹溝8内には、ブッシュタイプの弾性部材(一対の弾性部材:以下第1、第2ゴムブッシュ)9がそれぞれ圧入されて固定されている。これらの第1、第2ゴムブッシュ9は、少なくとも一端が開口した凹溝10が形成されている。

0023

一方、レール本体2の直径方向(図示左右方向)の両側面には、図2に示したように、第1、第2ゴムブッシュ9の各凹溝10内に嵌め込まれる一対の係止凸部(以下第1、第2係止突条)11が設けられている。
第1、第2係止突条11は、レール本体2の両側面から外側に向かって突出した左右係合突条である。
また、レール本体2の直径方向(図示上下方向)の下端側の面には、収納凹部6の溝底面(レール取付面5)上に載置される複数の突起12が図示下方に突出するように設けられている。
なお、本実施例のレール支持部3、第1、第2係止凹溝8、第1、第2ゴムブッシュ9、および第1、第2係止突条11の詳細は、後述する。

0024

次に、本実施例のコモンレール1の詳細を図1ないし図3に基づいて説明する。
コモンレール1は、エンジン本体の各気筒に燃料を分配する部品である。このコモンレール1は、エンジンの気筒配列方向である長手方向に真っ直ぐに延びる中空円筒パイプ形状のレール本体2を備えている。このレール本体2の内部には、サプライポンプから外部配管(燃料パイプ)を介して導入された高圧燃料貯留する燃料孔21がレール本体2の長手方向に沿って貫通形成されている。

0025

レール本体2の長手方向の両端には、円筒状の嵌合部22、23がそれぞれ設けられている。これらの嵌合部22、23には、燃料圧センサプレッシャリミッタまたは電磁減圧弁等の機能部品を締結固定するための雌螺子孔24、25が形成されている。
レール本体2の直径方向(図示上下方向)の上端には、燃料パイプ4を接続するための複数の配管接続部(以下配管ジョイント)26、27が一体的に形成されている。
複数の配管ジョイント26、27は、レール本体2の長手方向に所定の軸方向距離配管ピッチ)を隔てて配置されている。これらの配管ジョイント26、27は、レール本体2の外周面からレール本体2の半径方向の外側へ向かって突出するように設けられている。

0026

複数の配管ジョイント26の外周には、燃料パイプ4の配管ナット28の雌螺子が螺合して燃料パイプ4を締結固定する雄螺子31が形成されている(図1および図27参照)。
配管ジョイント27の内周には、配管中継ジョイント(図示せず)の雄螺子が螺合して配管中継ジョイントを締結固定する雌螺子32が形成されている(図1参照)。
複数の配管ジョイント26の内部には、レール本体2内の燃料孔21と燃料パイプ4内の燃料流路29とを連通する内外連通孔(以下分岐孔)33が形成されている。
配管ジョイント27の内部には、レール本体2内の燃料孔21と配管中継ジョイント内の燃料流路とを連通する内外連通孔(以下分岐孔)34が形成されている。

0027

複数の配管ジョイント26、27の各先端部には、燃料パイプ4の接続頭部30に形成された先端テーパ面が差し込まれる円錐面形状受圧座面35が形成されている。この受圧座面35の底部において各分岐孔33の開口部が開口している(図1および図27参照)。
各分岐孔33の最奥部(最も燃料孔側)には、燃料の圧力変動を低減するためのオリフィス孔36が形成されている。このオリフィス孔36の開口部は、燃料孔21の孔壁面で開口している。

0028

次に、本実施例のレール支持部3の詳細を図1ないし図3に基づいて説明する。
レール支持部3は、レール取付面5の長手方向における所定の位置に設けられた収納凹部6、一端が開口し、他端が閉塞された第1、第2係止凹溝8、およびこれらの第1、第2係止凹溝8内に圧入されて固定される第1、第2ゴムブッシュ9を備えている。
収納凹部6は、その溝深さ方向の奥側に溝底面(レール取付面5)を有している。この収納凹部6は、レール本体2の直径よりも僅かに広い溝幅を有している。
収納凹部6の溝幅は、(レール本体2の直径+第1、第2係止突条11の突出高さ)よりも狭くなっている。

0029

第1、第2溝側壁7は、相互に所定の位置関係でそれぞれ配置されている。また、第1、第2溝側壁7の対向面は、収納凹部6の溝幅方向の両側の溝壁面(平面)に相当する。
空間Sは、コモンレール1を収納凹部6に組み込む際に、レール本体2に一体の第1、第2係止突条11が通過可能な隙間を形成する。これにより、コモンレール1の組み付け時における第1、第2溝側壁7と第1、第2係止突条11との干渉を防止できる。

0030

第1、第2係止凹溝8は、第1、第2溝側壁7の対向面で開口し、この開口側から溝幅方向の奥側に延びる矩形状の凹部である。これらの第1、第2係止凹溝8は、第1、第2係止突条11の挿入方向の一端(開口部)から他端(閉塞部)まで、第1、第2係止突条11がスライド移動可能な開口面積を有する長溝状のスライド凹部である。
第1、第2係止凹溝8の各開口部は、第1、第2係止突条11が通過可能な挿入口41となっている。
また、第1、第2係止凹溝8は、第1、第2溝側壁7の対向面で開口した側面開口を有している。

0031

第1、第2ゴムブッシュ9は、耐振動性(防振性)に優れ、全方向に弾性変形可能な合成ゴム防振ゴム)によって形成されており、第1、第2係止凹溝8と第1、第2係止突条11との間の隙間を埋めるブッシュタイプのゴム状弾性部材である。これらの第1、第2ゴムブッシュ9は、第1、第2係止凹溝8の開口側に位置する一端が開口し、第1、第2係止凹溝8の閉塞側に位置する他端が閉塞された有底角筒状を呈する。
第1、第2ゴムブッシュ9は、第1、第2係止突条11が嵌め込まれる凹溝10を備えている。これらの第1、第2ゴムブッシュ9は、第1、第2係止凹溝8内に嵌め込まれ(挿入され)て固定される。

0032

次に、本実施例のコモンレール1のレール本体2の詳細を図1ないし図3に基づいて説明する。
レール本体2は、収納凹部6の開口側から収納凹部6の奥側に向かって斜め挿入して所定の仮固定位置に配置される。このレール本体2は、第1、第2係止凹溝8と対応する位置関係でそれぞれ配置された第1、第2係止突条11を備えている。
第1、第2係止突条11は、レール本体2の直径方向(図示左右方向、溝幅方向)の両側面に、レール本体2の長手方向に沿って設けられている。また、第1、第2係止突条11は、レール本体2の両側面に一体で設けられて、第1、第2係止凹溝8の各壁面に向かってそれぞれ突出するように設けられている。

0033

第1、第2係止突条11は、第1、第2係止凹溝8内に第1、第2ゴムブッシュ9と一緒に嵌め込まれて固定される。
また、第1、第2溝側壁7、第1、第2係止凹溝8および第1、第2係止突条11は、相互に所定の位置関係でそれぞれ配置されている。
すなわち、第1、第2溝側壁7、第1、第2係止凹溝8および第1、第2係止突条11は、レール本体2の直径に組付クリアランス分を考慮した所定の隙間を隔てて対向する位置関係でそれぞれ配置されている。

0034

[実施例1の製造方法]
次に、本実施例のコモンレール1の製造方法を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。

0035

先ず、炭素鋼等の金属を鋳造することで、コモンレール用のインゴット金属塊)を作り、このインゴットを鍛造型に入れて熱間鍛造する。この熱間鍛造によって、レール本体2、燃料孔21、複数の配管ジョイント26、27および第1、第2係止突条11を有する鍛造品が製造される。
そして、熱間鍛造の鍛造品に切削加工や研磨加工等を施すことにより、雌螺子孔24、25、複数の雄螺子31、雌螺子32、複数の分岐孔33、分岐孔34、複数の受圧座面35、複数のオリフィス孔36を有するコモンレール1が製造される。

0036

[実施例1の組付方法
次に、本実施例のエンジン本体のレール支持部3に対するコモンレール1の組み付け手順を説明する。

0037

先ず、レール支持部3のレール取付面5よりも所定の高さに位置で開口した挿入口41から第1、第2ゴムブッシュ9を第1、第2係止凹溝8内に圧入して固定する。このとき、第1、第2ゴムブッシュ9の閉塞部が第1、第2係止凹溝8の奥側面に当接するまで第1、第2係止凹溝8内に嵌め込む。

0038

次に、レール本体2の両側に一体で形成された第1、第2係止突条11を、空間Sの開口側から第2空間8、9内に差し込む。
そして、収納凹部6の溝長さ方向に対してレール本体2を傾けながらレール本体2を挿入し、第1、第2係止凹溝8の各挿入口41と、第1、第2係止突条11の先端とが合致するように、レール取付面5上にレール本体2の突起12を接触させる。すると、第1、第2溝側壁7間に形成される収納凹部6内に、レール本体2の直径方向(図示上下方向)の少なくとも一部が嵌まる。
そして、レール取付面5上においてレール本体2をレール取付面5の一端側から他端側へ向かってスライド移動させる。これにより、第1、第2係止突条11が第1、第2ゴムブッシュ9の各凹溝10の開口側から奥側へ向かって嵌め込まれて固定される。
これにより、レール本体2を有するコモンレール1がエンジン本体のレール支持部3に位置決めされて仮固定される。

0039

次に、エンジン本体のシリンダヘッドに複数のインジェクタを固定した後、複数の配管ジョイント26の雄螺子31に複数の燃料パイプ4の配管ナット28の雌螺子を螺合して複数の燃料パイプ4を複数の配管ジョイント26に締結固定する。
これにより、コモンレール1がエンジン本体のシリンダヘッドに本固定される。
なお、これらの第1、第2ゴムブッシュ9は、第1、第2係止突条11に装着された状態で、第1、第2係止突条11と一緒に第1、第2係止凹溝8内に嵌め込まれ(挿入され)て固定される。
また、第1、第2ゴムブッシュ9の長手方向の両端が開口している場合には、先に第1、第2係止凹溝8内に第1、第2係止突条11を挿入した後、第1、第2係止凹溝8と第1、第2係止突条11との間に第1、第2ゴムブッシュ9を圧入しても良い。

0040

[実施例1の効果]
以上のように、本実施例のエンジン本体は、そのレール支持部3に2つの収納凹部6を設け、これらの収納凹部6の溝幅方向の両側に第1、第2溝側壁7をそれぞれ設け、一対の第1、第2溝側壁7の各対向面でそれぞれ開口した一対の第1、第2係止凹溝8を設けている。さらに、円筒状のレール本体2の外周面に、一対の係止凹溝8の各溝壁面に向かってそれぞれ突出する一対の第1、第2係止突条11を一体で設けている。
そして、第1、第2係止凹溝8内に第1、第2ゴムブッシュ9を圧入して固定し、その第1、第2ゴムブッシュ9の各凹溝10内にコモンレール1の第1、第2係止突条11を嵌め込んで固定することにより、エンジン本体のレール支持部3に、レール本体2を有するコモンレール1をワンタッチで取り付けることができる。

0041

これによって、コモンレール1のレール本体2にボルト取付部を持たず、すなわち、ボルト締結するための工程が不必要となる。また、締結作業スペースを確保しなくても良く、ミスアライメントの調整(ガタ吸収の仮組み等)も不必要となる。また、廃材を極力出すことなく、レール本体2の形状を標準化を実現しながらも、レール支持部3にコモンレール1をワンタッチで固定することができる。また、レール本体2の形状を標準化できるので、コモンレール1の生産性を向上することができる。
また、第1、第2ゴムブッシュ9が、第1、第2係止凹溝8と第1、第2係止突条11との間の隙間を埋めるように配置されているため、耐振動性を向上できるので、コモンレール1の振動を抑制することができる。
したがって、エンジン本体のレール支持部3に対するコモンレール1の組み付け工数を低減することができる。

0042

また、レール本体2からボルト取付部をなくすことにより、レール本体2の構造、形状を簡略化、標準化できる。
また、コモンレール1のエンジン搭載を決める上で、自動車メーカ等のエンジンメーカからの様々なレール形状に関する要求への対応が容易となり、更に作り易くなるので、製品コストの低減化を図ることができる。
したがって、コモンレール1の生産性および設計自由度を向上することができる。

0043

[実施例2の構成]
図4および図5は、本発明を適用したコモンレール支持部構造(実施例2)を示したものである。
ここで、実施例1と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。

0044

本実施例のコモンレール1は、上述したように、複数の配管ジョイント26、27が一体で形成されたレール本体2を備えている。
レール本体2は、その外周から半径方向の外側(図示下方)へ向かって突出する位置決め下部突起(以下突起)12、およびこれらの突起12に組み付けられるブッシュタイプの弾性部材(第1、第2ゴムブッシュ)13を有している。
なお、突起12および第1、第2ゴムブッシュ13の詳細は、後述する。

0045

一方、レール支持部3は、所定の距離だけ隔てた位置に第1、第2ブロック42が設けられている。これらの第1、第2ブロック42は、レール支持部3の最下部の底面よりも所定の高さ分高い場所、つまり上面に、一対の第1、第2係止突条11が突出したレール本体2を取り付けるレール取付面5を備えている。
第1、第2ブロック42には、一端面(レール取付面5)で開口し、レール取付面5の長手方向に延びる有底筒状の第1、第2ガイドレール溝43が形成されている。これらの第1、第2ガイドレール溝43は、その溝長さ方向の一端が開口し、溝長さ方向の他端が閉塞されている。これにより、レール本体2に一体で設けられた突起12が第1、第2ガイドレール溝43に対して、開口側から挿入可能となっている。

0046

第1、第2ガイドレール溝43は、レール支持部3に対するレール本体2の組み付け時に、第1、第2ガイドレール溝43の開口側から挿入された突起12をスライド移動可能にそれぞれガイドする。
この第1、第2ガイドレール溝43は、その溝幅方向の両側の壁面でそれぞれ開口し、この開口側から奥側へ向かって凹んだ一対の第1、第2位置決め凹部(以下第1、第2位置決め凹溝)44を有している。第1、第2位置決め凹溝44は、断面形状が半円形状を呈し、第1、第2ガイドレール溝43の全長よりも短い長さ分だけ長手方向に延長されている。
突起12の外周には、円周方向に連続する円環状の全周溝45が形成されている。

0047

第1、第2ゴムブッシュ13は、耐振動性(防振性)に優れ、全方向に弾性変形可能な合成ゴム(防振ゴム)によって形成されている。この第1、第2ゴムブッシュ13は、第1、第2位置決め凹溝44内に圧入されて固定される一対の位置決め凸部(以下位置決め外周突条)46を有している。また、第1、第2ゴムブッシュ13の内周には、全周溝45に嵌合可能な円環状の内周突起47が設けられている。また、第1、第2ゴムブッシュ13には、少なくとも一端で開口し、突起12が嵌合可能な嵌合凹溝48が形成されている。これにより、第1、第2ゴムブッシュ13は、嵌合凹溝48の開口側から突起12を挿入することで、突起12の外周に嵌め込まれて固定される。

0048

第1、第2ゴムブッシュ13は、レール支持部3へのコモンレール1の組み付け時に、予め突起12に第1、第2ゴムブッシュ13を装着しておく。そして、突起12を、第1、第2ガイドレール溝43の開口側から第1、第2ガイドレール溝43内に挿入して、第1、第2ゴムブッシュ13の位置決め外周突条46を第1、第2位置決め凹溝44内に圧入する。これにより、第1、第2ガイドレール溝43から突起12が抜け落ちる方向の動き規制できるので、レール支持部3に対するレール本体2の位置決めを行うことができる。

0049

以上のように、本実施例のコモンレール支持部構造においては、実施例1と同様な効果を奏する。
その上、第1、第2ゴムブッシュ13の位置決め外周突条46と第1、第2ガイドレール溝43の壁面との間の隙間を埋めるように配置されているので、レール支持部3に対するレール本体2の位置決めを行うことができ、第1、第2位置決め凹溝44からの第1、第2ゴムブッシュ13の脱落を防止することができる。
また、第1、第2ゴムブッシュ13の位置決め外周突条46と第1、第2ガイドレール溝43の壁面との間の隙間を埋めるように配置されているので、コモンレール1の耐振動性を抑えることができ、且つ騒音の発生を防止(防音)することができる。

0050

[実施例3の構成]
図6および図7は、本発明を適用したコモンレール支持部構造(実施例3)を示したものである。
ここで、実施例1及び2と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。

0051

本実施例のコモンレール1は、上述したように、複数の配管ジョイント26、27が一体で形成されたレール本体2を備えている。このレール本体2は、上述したように、突起12を有している。
一方、レール支持部3は、上述したように、レール取付面5、収納凹部6および第1、第2溝側壁7を備えている。
レール取付面5の途中には、収納凹部6の溝底面を形成する平面部を有する第1、第2突出部51、およびこの第1、第2突出部51よりもレール本体2の挿入方向の奥側に隣接して設けられて、図示上方へ向かって突出した円筒ボス52が設けられている。
第1、第2突出部51の一端側には、第1、第2突出部51がレール取付面5よりも高くなるように段差が設けられている。

0052

また、円筒ボス52の一端側には、円筒ボス52の頂き面が第1、第2突出部51よりも僅かに高くなるように段差が設けられている。また、円筒ボス52の他端側には、円筒ボス52の頂き面がレール取付面5よりも高くなるように段差が設けられている。
円筒ボス52には、一端が開口した嵌合凹溝53が設けられている。
これにより、円筒ボス52は、嵌合凹溝53の溝長さ方向および溝幅方向の移動を規制することが可能となる。したがって、レール支持部3のレール取付面5で開口した嵌合凹溝53内に突起12が嵌め込まれて固定されることで、レール支持部3に対するレール本体2の位置決めを行うことができる。

0053

第1、第2係止凹溝8の開口部は、第1、第2係止凹溝8に対してレール本体2の挿入方向の手前側から第1、第2係止突条11を挿入可能な挿入口41として使用されている。また、第1、第2係止凹溝8の図示上方を覆う上部壁(第1、第2溝側壁7の上部壁)の開口端側には、開口端に向かって開口面積が漸増するテーパ形状の面取り部54が設けられている。
これによって、レール支持部3へのコモンレール1の組み付け時に、収納凹部6の開口側から奥側に向かってレール本体2を斜め挿入する場合、挿入口41の開口面積が上方側に拡がる。これにより、レール支持部3へのコモンレール1の組み付け時に、レール本体2と挿入口41の上端縁と第1、第2ゴムブッシュ9との干渉がなくなるので、レール本体2の斜め挿入がし易くなる。したがって、コモンレール1の生産性を向上することができる。
以上のように、本実施例のコモンレール支持部構造においては、実施例1及び2と同様な効果を奏する。

0054

[実施例4の構成]
図8および図9は、本発明を適用したコモンレール支持部構造(実施例4)を示したものである。
ここで、実施例1〜3と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。

0055

本実施例のレール支持部3は、上述したように、レール取付面5、収納凹部6および第1、第2溝側壁7を備えている。
レール取付面5の途中には、実施例3と同様に、第1、第2突出部51および円筒ボス52が設けられている。
一方、第1、第2係止凹溝8の各挿入口41の上端縁には、開口端に向かって開口面積が漸増するテーパ形状の面取り部54が設けられている。また、第1、第2溝側壁7の上部壁の開口側には、図示上方側から第1、第2係止凹溝8内に第1、第2係止突条11を差し込むことが可能な一対の切欠き55が設けられている。

0056

第1、第2ゴムブッシュ9は、有底筒状を呈し、少なくとも一端(対向側)が開口した凹溝10を有している。これらの第1、第2ゴムブッシュ9は、レール支持部3へのコモンレール1の組み付け前に予め第1、第2係止突条11の先端(両端)外周に嵌め込まれて組み付けられる。
これにより、図示上下方向の上方側から切欠き55を通して第1、第2係止凹溝8の溝底面上に第1、第2ゴムブッシュ9および第1、第2係止突条11を載せた後、レール本体2をスライド移動させることで、第1、第2係止凹溝8内に嵌め込まれて固定される。したがって、エンジン本体のレール支持部3にコモンレール1のレール本体2をワンタッチで取り付けることができる。
以上のように、本実施例のコモンレール支持部構造においては、実施例1〜3と同様な効果を奏する。

0057

[実施例5の構成]
図10は、本発明を適用したコモンレール支持部構造(実施例5)を示したものである。
ここで、実施例1〜4と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。

0058

本実施例のコモンレール1は、図10(a)、(b)に示したように、レール本体の上下方向に第1、第2係止突条11をずらしている。
また、本実施例のコモンレール1は、図10(a)、(c)に示したように、レール本体の上下方向および長手方向に第1、第2係止突条11をずらしている。
以上のように、本実施例のコモンレール支持部構造においては、実施例1〜4と同様な効果を奏する。

0059

[実施例6の構成]
図11ないし図19は、本発明を適用したコモンレール支持部構造(実施例6)を示したものである。
ここで、実施例1〜5と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。

0060

ところで、従来のコモンレールにおいて、ボルト締結方向に対して、複数の燃料パイプの配管接続方向、つまりレール本体2の周方向における配管ジョイントの突出方向との角度だけが異なるコモンレール形状がある。この場合、レール本体および配管ジョイントが同一仕様であっても、別々のコモンレール製品として製作しているのが現状である。
そこで、コモンレール1のレール本体2の構造や形状を簡略化および標準化して生産性を向上し、且つ製造コストを減少すると共に、レール支持部3のレール取付面5に対するレール本体2の搭載角度調整を実施することを可能とするという目的で、次のようなコモンレール支持部構造を提案する。

0061

本実施例のコモンレール1は、複数の配管ジョイント26、27が一体で形成された円管状のレール本体2と、このレール本体2とは別体で構成されて、レール本体2をレール支持部3に取り付けるための2つのクランプ部材14とを備えている。
レール本体2の長手方向の両端外周には、U字状のクランプ部材14の嵌合部15に係合支持される係合部61がそれぞれ設けられている。係合部61は、相互に所定の位置関係でそれぞれ配置されている。
ここで、係合部61のうち図示左側の係合部61を手前側の係合部61と呼び、係合部61のうち図示右側の係合部61を奥側の係合部61と呼ぶ。

0062

係合部61は、レール本体2の長手方向に垂直な断面形状が多角筒四角筒)形状を呈し、レール本体2の外周方向に所定の間隔(90°等間隔)で設けられた4つの外周平面62を有している。また、係合部61の外周には、隣接する2つの外周平面62間に形成される交差稜線(角部)をアール面取りした凸曲面形状の面取り部63が設けられている。
なお、外周平面62と面取り部63とは、係合部61の周方向に交互に設けられている。

0063

本実施例のレール支持部3は、実施例3及び4と同様に、レール取付面5を備えている。このレール取付面5の途中には、実施例3及び4と同様に、第1、第2突出部51および円筒ボス52が設けられている。これらの円筒ボス52には、図示上方側から突起12が嵌合可能な嵌合凹溝53が設けられている。なお、突起12、円筒ボス52および嵌合凹溝53は設けなくても構わない。
また、レール支持部3は、レール取付面5の長手方向の両端部に、レール本体2の各係合部61を収納する収納凹部6、およびこれらの収納凹部6の溝幅方向の両側に設けられる第1、第2溝側壁7を備えている。
手前側の収納凹部6および手前側の第1、第2溝側壁7は、手前側の係合部61と対応する位置関係でそれぞれ配置されている。また、奥側の収納凹部6および奥側の第1、第2溝側壁7は、奥側の係合部61と対応する位置関係でそれぞれ配置されている。

0064

収納凹部6は、係合部61の面取り部63との間にブッシュゴム16を圧縮した状態で挟み込む平面形状の溝底面(レール取付面5)を有している。
第1、第2溝側壁7の対向面には、一対の係止凹部(以下第1、第2係止凹溝)17が設けられている。これらの第1、第2係止凹溝17は、収納凹部6の溝幅方向の両側の溝壁面で開口し、この開口側から溝幅方向の奥側に引っ込んだ左右係合凹溝である。
第1、第2係止凹溝17には、クランプ部材14の嵌合部15よりも両端側に設けられる一対の係止凸部(以下第1、第2係止突起)18を係止する平面形状の係止部(以下段差面)64が設けられている。
第1、第2溝側壁7の開口側には、収納凹部6の開口面積を狭くする一対の内周突起65が一体的に形成されている。

0065

ブッシュゴム16は、耐振動性(防振性)に優れ、全方向に弾性変形可能な直方体形状の合成ゴム(防振ゴム)によって形成されている。このブッシュゴム16は、レール取付面5、特に収納凹部6の溝底面上に接着剤を用いて固定されている。ブッシュゴム16の上面には、クランプ部材14を用いてコモンレール1をレール支持部3に取り付けた際に4つの面取り部63のうちの1つの面取り部63に押圧されることで凹部66が形成される。
なお、レール取付面5の所定の位置に凹部を設け、ブッシュゴム16に凹部内に圧入されて嵌合する凸部を設けても良い。

0066

クランプ部材14は、断面U字状を呈し、金属材料または合成樹脂材料によって形成されている。このクランプ部材14は、部分円環状の嵌合部15から第1、第2係止突起18まで嵌合部15の接線方向に延びる一対の第1、第2クランプアーム71を有している。これらの第1、第2クランプアーム71は、クランプ部材14の長手方向の両端部分に設けられている。
嵌合部15は、レール支持部3のレール取付面5に対するレール本体2の搭載角度(配管接続方向、複数の配管ジョイント26、27の突出方向)の調整が可能となるように係合部61を係合支持している。

0067

嵌合部15は、係合部61の外周を部分的に取り囲むように係合部61を保持する部分円環状(円弧状)の保持部72、およびこの保持部72の内周に設けられて、複数の外周平面62のうちの少なくとも隣接する2つの外周平面62と選択的に係合可能な複数の内周平面73を有している。また、保持部72の内周には、隣接する2つの内周平面73間に形成される交差稜線(角部)を面取り部63と係合可能となるようにアール面取りした凹曲面形状の凹部74が設けられている。
なお、第1、第2クランプアーム71の付け根には、面取り部63と係合(当接)可能で、且つ係合部61をレール本体2の直径方向の外側から挟み込む挟持部75が設けられている。

0068

第1、第2係止突起18は、断面三角形状を呈し、第1、第2クランプアーム71の先端外周に一体で設けられている。これらの第1、第2係止突起18は、第1、第2クランプアーム71の先端外周から第1、第2係止凹溝17の各溝壁面に向かってそれぞれ突出した左右係合突起である。
また、第1、第2係止突起18には、第1、第2溝側壁7の各段差面64に当接して固定される平面形状の被係止部(端面)76が設けられている。
また、第1、第2係止突起18には、端面76から第1、第2クランプアーム71の先端側に向かって突出量が漸減するテーパ状傾斜面77が設けられている。

0069

[実施例6の組付方法]
次に、本実施例のエンジン本体のレール支持部3に対するコモンレール1の組み付け手順を説明する。
ここで、図11ないし図17は、エンジン本体のレール取付面5に対して垂直な方向に配管接続方向を有するコモンレール支持部構造を示した図である。また、図18および図19は、エンジン本体のレール取付面5に対して45°傾いた方向に配管接続方向を有するコモンレール支持部構造を示した図である。

0070

先ず、複数のブッシュゴム16を、各収納凹部6の図示上方側から第1、第2溝側壁7間に形成される各収納凹部6の溝底面(レール取付面5)に固定する。
次に、複数の配管ジョイント26、27が形成された円筒状のレール本体2を、レール支持部3の図示上方側からレール取付面5へ組み付ける。
そして、レール本体2の外周面から突出した複数の突起12を、レール支持部3に設けられた複数の円筒ボス52の各嵌合凹溝53内に図示上方側から嵌め込んで、レール取付面5の長手方向および幅方向に対するレール本体2の位置決めを行う。

0071

なお、突起12、円筒ボス52および嵌合凹溝53を設けない場合には、この位置決め工程は不要である。また、他の位置決め方法を採用しても良い。
例えばレール本体2の外周面に円環状の外周凸部を周設し、レール取付面5の仮固定位置に、上方側から外周凸部が嵌合可能な嵌合凹部(嵌合溝)を形成する。この場合には、レール本体2に複数の突起12を設ける場合と比べて、レール本体2の形状を標準化できるので、より製造コストを低減できる。

0072

すると、レール本体2の長手方向の両端外周に形成された2つの係合部61が対応した各収納凹部6内に挿入される。具体的には、手前側の係合部61が、手前側の第1、第2溝側壁7間に形成される手前側の収納凹部6内に挿入され、また、奥側の係合部61が、奥側の第1、第2溝側壁7間に形成される奥側の収納凹部6内に挿入される。 2つの係合部61が各収納凹部6内に挿入されると、予め組み付けられているブッシュゴム16の上面に置かれることになる。

0073

次に、複数のクランプ部材14の嵌合部15を、各収納凹部6の図示上方側からレール本体2の各係合部61と嵌合するように組み付けた後、複数のクランプ部材14を図示下方に押さえ付けることで、各ブッシュゴム16が圧縮変形する。
このとき、複数のクランプ部材14の各第1、第2係止突起18のテーパ状傾斜面77が、第1、第2溝側壁7の内周突起65と接触すると、各第1、第2クランプアーム71が内側に弾性変形するため、各第1、第2係止突起18が内周突起65を乗り越えた段階で各第1、第2クランプアーム71の復元力によって第1、第2係止突起18の各端面76が第1、第2溝側壁7の各段差面64に当接して固定される。

0074

また、レール本体2と収納凹部6の溝底面との間に圧縮状態でブッシュゴム16が配置されているため、第1、第2係止突起18の各端面76が、第1、第2係止凹溝17の各段差面64にブッシュゴム16の復元力によって押し当てられることで、コモンレール1がエンジン本体のレール支持部3にワンタッチで固定される。
また、ブッシュゴム16の復元力によって第1、第2係止凹溝17の各段差面64に対する第1、第2係止突起18の各端面76の係止力を高めることができる。
以上のように、本実施例のコモンレール支持部構造においては、実施例1〜5と同様な効果を奏する。

0075

ここで、エンジン機種の変更に伴って、レール支持部3のレール取付面5に対するレール本体2の搭載角度(配管接続方向、複数の配管ジョイント26、27の突出方向)を変更する場合の角度調整について説明する。
当該エンジン機種における、レール支持部3のレール取付面5に対して直交する複数の突起12の突出方向と、レール本体2の円周方向に対する配管接続方向との位置関係に合わせて、レール本体2の係合部61と、クランプ部材14の嵌合部15との組み付け角度を調整する。
なお、レール本体2の係合部61に対するクランプ部材14の嵌合部15の組み付け角度調整を実施は、上述したように、90°間隔で実施できる。

0076

以上のように、本実施例のコモンレール支持部構造においては、実施例1〜6と同様な効果を奏する。
その上、図18および図19に示したように、レール本体2の係合部61に対するクランプ部材14の嵌合部15の組み付け角度調整を実施できるので、レール支持部3のレール取付面5に対するレール本体2の搭載角度を実施することができる。これにより、レール本体2の形状およびクランプ部材14の形状を標準化でき、特にクランプ部材14をレール本体2の搭載形態が異なる複数のエンジン機種に共用化することができる。

0077

また、レール本体2の形状およびクランプ部材14の形状を決めるのに手間を取ることはなく、また、エンジン機種毎にレール本体2やクランプ部材14を新設する必要はない。したがって、生産性を向上でき、製造コストを低減できる。
また、レール支持部3のレール取付面5に対してレール本体2を、ある程度、任意の角度で固定できるので、レール支持部3のレール取付面5へのレール本体2の搭載を考える上での設計自由度を高めることができる。

0078

[実施例7の構成]
図20ないし図24は、本発明を適用したコモンレール支持部構造(実施例7)を示したものである。
ここで、実施例1〜6と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。

0079

本実施例のレール支持部3は、コモンレール1のレール本体2を取り付けるレール取付面5、このレール取付面5の長手方向に延びる少なくとも1つの収納凹部6、およびこの収納凹部6の溝幅方向の両側に設けられる第1、第2溝側壁7を備えている。
収納凹部6は、レール本体2の直径方向(図示上下方向)の少なくとも一部を収納する。この収納凹部6は、その溝長さ方向の両端が開口している。また、収納凹部6は、その溝深さ方向の一端が開口し、且つ溝深さ方向の他端が閉塞されている。

0080

第1、第2溝側壁7の長手方向の両端部には、収納凹部6の溝幅方向の両側の溝壁面で開口し、この開口側から溝幅方向の奥側に引っ込んだ一対の第1、第2係止凹溝17が設けられている。
これらの第1、第2係止凹溝17には、クランプ部材14の嵌合部15よりも両端側に設けられる一対の第1、第2係止突起18を係止する平面形状の係止部(以下溝壁面)67が設けられている。

0081

クランプ部材14は、部分円環状の嵌合部15、第1、第2係止突起18および第1、第2クランプアーム71を有している。
第1、第2係止突起18は、断面三角形状を呈し、第1、第2クランプアーム71の先端外周に一体で設けられている。これらの第1、第2係止突起18は、第1、第2クランプアーム71の先端外周から第1、第2係止凹溝17の各溝壁面に向かってそれぞれ突出している。
また、第1、第2係止突起18には、第1、第2溝側壁7の各溝壁面67に当接して固定される平面形状の被係止部(端面)76が設けられている。また、第1、第2係止突起18には、端面76から第1、第2クランプアーム71の先端側に向かって突出量が漸減するテーパ状傾斜面77が設けられている。

0082

[実施例7の組付方法]
次に、本実施例のエンジン本体のレール支持部3に対するコモンレール1の組み付け手順を説明する。
ここで、図20ないし図22は、エンジン本体のレール取付面5に対して垂直な方向に配管接続方向を有するコモンレール支持部構造を示した図である。また、図23および図24は、エンジン本体のレール取付面5に対して45°傾いた方向に配管接続方向を有するコモンレール支持部構造を示した図である。また、レール支持部3に対するレール本体2の組み付け手順は、実施例6と同じであるため、クランプ部材14の組み付け手順のみ説明し、レール本体2の組み付け手順は省略する。

0083

次に、複数のクランプ部材14の嵌合部15を、各収納凹部6の図示上方側からレール本体2の各係合部61と嵌合するように組み付けた後、複数のクランプ部材14を図示下方に押さえ付けることで、各ブッシュゴム16が圧縮変形する。
このとき、複数のクランプ部材14の各第1、第2係止突起18が第1、第2溝側壁7の開口周縁エッジと接触すると、各第1、第2クランプアーム71が内側に弾性変形するため、各第1、第2係止突起18が開口周縁エッジを乗り越えた段階で各第1、第2クランプアーム71の復元力によって第1、第2係止突起18の各端面76が第1、第2溝側壁7の各溝壁面67に当接して固定される。

0084

また、レール本体2と収納凹部6の溝底面との間に圧縮状態でブッシュゴム16が配置されているため、第1、第2係止突起18の各端面76が、第1、第2係止凹溝17の各溝壁面67にブッシュゴム16の復元力によって押し当てられることで、コモンレール1がエンジン本体のレール支持部3にワンタッチで固定される。
また、ブッシュゴム16の復元力によって第1、第2係止凹溝17の各溝壁面67に対する第1、第2係止突起18の各端面76の係止力を高めることができる。

0085

ここで、エンジン機種の変更に伴って、レール支持部3のレール取付面5に対するレール本体2の搭載角度(配管接続方向、複数の配管ジョイント26、27の突出方向)を変更する場合の角度調整について説明する。
当該エンジン機種における、レール支持部3のレール取付面5に対して直交する複数の突起12の突出方向と、レール本体2の円周方向に対する配管接続方向との位置関係に合わせて、レール本体2の係合部61と、クランプ部材14の嵌合部15との組み付け角度を調整する。
なお、レール本体2の係合部61に対するクランプ部材14の嵌合部15の組み付け角度調整を実施は、実施例6と同様に、90°間隔で実施できる。
以上のように、本実施例のコモンレール支持部構造においては、実施例1〜6と同様な効果を奏する。

0086

[変形例]
本実施例では、一対の係止凸部(第1、第2係止突条11)を、レール本体2に対して一体で設けているが、一対の係止凸部(第1、第2係止突条11)を、レール本体2に対して別体で設けても良い。
本実施例では、一対の係止凸部(第1、第2係止突起18)を、レール本体2に対して別体で設けているが、一対の係止凸部(第1、第2係止突起18)を、レール本体2に対して一体で設けても良い。

0087

本実施例では、レール本体2の係合部61に対するクランプ部材14の嵌合部15の組み付け角度調整を実施を、90°間隔で実施できるように構成しているが、レール本体2の係合部61に対するクランプ部材14の嵌合部15の組み付け角度調整を実施を、30°間隔、45°間隔、60°間隔で実施できるように構成しても良い。
本実施例では、コモンレールとして、レール本体2に対して複数の配管ジョイント26、27を一体で設けたコモンレール1を採用しているが、コモンレールとして、レール本体2に対して複数の配管ジョイント26、27を別体で設けたコモンレールを採用しても良い。なお、レール本体2と複数の配管ジョイント26、27とを別体で設けた場合には、更にレール本体2の形状を単純化および標準化することができる。

0088

本実施例では、収容凹部6の溝幅方向の両側の壁面で開口し、この開口側から奥側へ向かって凹んだ(引っ込んだ)一対の第1、第2係止凹溝8、17を設けた例を示したが、収容凹部6の溝幅方向の片側の壁面で開口し、この開口側から奥側へ向かって凹んだ(引っ込んだ)片側の係止凹部(係止凹溝8)を設けても良い。
本実施例では、一対の第1、第2係止凹溝8、17の各壁面に向かってそれぞれ突出する一対の第1、第2係止突条11または一対の第1、第2係止突起18を設けた例を示したが、片側の係止凹部の壁面に向かって突出する片側の係止凸部(係止突条11または係止突起18)を設けても良い。

実施例

0089

本実施例では、レール支持部3のガイドレール溝43の溝幅方向の両側の壁面で開口し、この開口側から奥側へ向かって凹んだ(引っ込んだ)一対の第1、第2位置決め凹溝44を設けた例を示したが、ガイドレール溝43の溝幅方向の片側の壁面で開口し、この開口側から奥側へ向かって凹んだ(引っ込んだ)片側の第1、第2位置決め凹部(位置決め凹溝44)を設けても良い。
本実施例では、第1、第2ゴムブッシュ13に、一対の第1、第2位置決め凹溝44内に圧入されて固定される一対の位置決め外周突条46を設けた例を示したが、第1、第2ゴムブッシュ13に、片側の位置決め凹部(位置決め凹溝44)内に圧入されて固定される片側の位置決め凸部(位置決め外周突条46)を設けても良い。

0090

1コモンレール
2レール本体
3レール支持部
5 レール取付面
6収納凹部
7 第1、第2溝側壁
8 第1、第2係止凹溝(係止凹部)
9 第1、第2ゴムブッシュ(弾性部材)
10凹溝
11 第1、第2係止突条(係止凸部)

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