図面 (/)

技術 視覚障害者支援システムおよびこれに使用する視覚障害者用白杖

出願人 安永隆治
発明者 安永隆治
出願日 2015年3月18日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2015-054610
公開日 2016年9月29日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2016-171972
状態 未査定
技術分野 眼耳の治療、感覚置換 盲人、聾者、聾唖者の教習、意志伝達 道路標識、道路標示 リハビリ用具
主要キーワード RFIDタグリーダー 誘導マーク レンガブロック 歩行履歴 強化プラスチック材料 ホーム階 専用携帯端末 エレベータ乗り
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年9月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

視覚障害者外出支援するシステムおよびこれに使用する視覚障害者用白杖を安価に提供する。

解決手段

視覚障害者外出支援システムは、路面に軟磁性体材料を塗布して形成された誘導マーク部と、その先端と誘導マーク部との位置関係を検出するセンサー部およびこの位置関係を情報として使用者に提供する情報提供部を有する視覚障害者用白杖とからなる。

概要

背景

視覚障害者は、外出の際、白杖携帯し、視覚障害者であることを周囲に知らしめるとともに、これを操作し、路面前方の状態を探知しながら歩行する。また、主要な鉄道駅構内通路周辺歩道には、視覚障害者のための点字ブロックが設けられている。点字ブロックとして、直進が可能である旨を表す棒状のブロックと、停止を促すドット状のブロックの2種類が用いられ、靴裏感覚により認識できるようになっている。

この点字ブロックは、鉄道事業者、歩道管理者など、それぞれの施設の管理者により、適宜設置されているが、施工に相当の費用がかかり、その設置箇所は、ごく一部に限られいる。とくに、レンガブロックにより舗装された駅周辺の歩道などに敷設する場合、その施工はより多額の費用を必要とする。また、横断歩道に点字ブロックが設けられていることは稀である。一方、点字ブロックは、その突起部に高齢者が躓き、転倒事故を引き起こす要因となる。

特許文献1は、視覚障害者への情報伝達システムとして、点字ブロックに磁石の粉を練りこみ、白杖に設けたホール素子により点字ブロックの場所を検出する技術を開示する。また、横断歩道の白線、その他の路面マーク磁石粉塗料によりペイントすることも示している。

特許文献1に開示された技術によれば、点字ブロックなどの場所を白杖を介して視覚障害者に知らせることができるが、点字ブロックまたは路面マークを永久磁石として機能するように形成する必要があり、その施工には多くの手間と多額の費用が必要である。また、路面に永久磁石が形成されるため、鉄くずクリップなどの小さなごみが貼り付くなどの他、路面からの磁力により予測できない影響がでる可能性もある。

特許文献2にも、路面にフェライトブロックなどの磁性体を敷設し、白杖に設けた磁気センサー感知できるようにする技術が開示されている。これも、路面に永久磁石を設置するという点で、特許文献1と同様の問題が生じる。

特開平10−113359号公報
特開昭58−163365号公報

概要

視覚障害者の外出を支援するシステムおよびこれに使用する視覚障害者用白杖を安価に提供する。視覚障害者外出支援システムは、路面に軟磁性体材料を塗布して形成された誘導マーク部と、その先端と誘導マーク部との位置関係を検出するセンサー部およびこの位置関係を情報として使用者に提供する情報提供部を有する視覚障害者用白杖とからなる。

目的

そこで、個々の視覚障害者へ有用な情報を提供し、その外出を支援する一方で、視覚障害者以外の人たちに不便を与えない視覚障害者支援のためのシステムを安価に提供することが求められている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

路面に軟磁性体材料を塗布して形成された誘導マーク部と、その先端と誘導マーク部との位置関係を検出するセンサー部およびこの位置関係を情報として使用者に提供する情報提供部を有する視覚障害者用白杖とからなることを特徴とする視覚障害者支援システム

請求項2

棒状の白杖本体、この白杖本体に設けられたセンサー部および情報提供部を有し、前記センサー部は、路面の軟磁性体材料の有無を検出し、前記情報提供部は、路面の軟磁性体材料の有無を情報として使用者に提供することを特徴とする視覚障害者用白杖。

請求項3

路面にその設置位置に関する情報を記憶する情報記憶部を設け、この情報記憶部に記憶された情報を読み取るための読み取り部を白杖に設け、読み取られた情報を情報提供部により音情報として使用者に提供することを特徴とする請求項1記載の視覚障害者支援システム。

請求項4

路面に設けられた情報記憶部に記憶されたその設置位置に関する情報を読み取るための読み取り部をさらに備え、この読み取られた情報を情報提供部により音情報として使用者に提供するとを有することを特徴とする請求項2記載の視覚障害者用白杖。

技術分野

0001

本発明は、視覚障害者の単独による外出支援する視覚障害者支援システムおよびこれに使用する視覚障害者用白杖に関する。

背景技術

0002

視覚障害者は、外出の際、白杖携帯し、視覚障害者であることを周囲に知らしめるとともに、これを操作し、路面前方の状態を探知しながら歩行する。また、主要な鉄道駅構内通路周辺歩道には、視覚障害者のための点字ブロックが設けられている。点字ブロックとして、直進が可能である旨を表す棒状のブロックと、停止を促すドット状のブロックの2種類が用いられ、靴裏感覚により認識できるようになっている。

0003

この点字ブロックは、鉄道事業者、歩道管理者など、それぞれの施設の管理者により、適宜設置されているが、施工に相当の費用がかかり、その設置箇所は、ごく一部に限られいる。とくに、レンガブロックにより舗装された駅周辺の歩道などに敷設する場合、その施工はより多額の費用を必要とする。また、横断歩道に点字ブロックが設けられていることは稀である。一方、点字ブロックは、その突起部に高齢者が躓き、転倒事故を引き起こす要因となる。

0004

特許文献1は、視覚障害者への情報伝達システムとして、点字ブロックに磁石の粉を練りこみ、白杖に設けたホール素子により点字ブロックの場所を検出する技術を開示する。また、横断歩道の白線、その他の路面マーク磁石粉塗料によりペイントすることも示している。

0005

特許文献1に開示された技術によれば、点字ブロックなどの場所を白杖を介して視覚障害者に知らせることができるが、点字ブロックまたは路面マークを永久磁石として機能するように形成する必要があり、その施工には多くの手間と多額の費用が必要である。また、路面に永久磁石が形成されるため、鉄くずクリップなどの小さなごみが貼り付くなどの他、路面からの磁力により予測できない影響がでる可能性もある。

0006

特許文献2にも、路面にフェライトブロックなどの磁性体を敷設し、白杖に設けた磁気センサー感知できるようにする技術が開示されている。これも、路面に永久磁石を設置するという点で、特許文献1と同様の問題が生じる。

0007

特開平10−113359号公報
特開昭58−163365号公報

発明が解決しようとする課題

0008

視覚障害者は、足裏からの点字ブロックの情報および白杖の先端からのすぐ前方の路面形状に関する情報を得ることができるものの、この限られた情報では、事前介助者とともに練習をすることなく、単独で歩行することは困難である。このため、視覚障害者の行動範囲は、きわめて限定されている状況にあり、バリアフリー環境には、程遠い状況にある。

0009

視覚障害者のためのメロディーを流す機能を持つ歩行者用信号機があるが、近隣居住者騒音被害を与えている一面がある。一定時間立ち止まることにより、周辺の公共施設音声メッセージ案内をする装置が設けられている場所があるが、視覚障害者以外の人たちにとって不要な音声メッセージを流していることになる。

0010

そこで、個々の視覚障害者へ有用な情報を提供し、その外出を支援する一方で、視覚障害者以外の人たちに不便を与えない視覚障害者支援のためのシステムを安価に提供することが求められている。

課題を解決するための手段

0011

本発明による視覚障害者支援システムは、路面に軟磁性体材料を塗布して形成された誘導マーク部と、その先端と誘導マーク部との位置関係を検出するセンサー部およびこの位置関係を情報として使用者に提供する情報提供部を有する視覚障害者用白杖とからなることを特徴とする。

0012

このような構成とすることにより、路面への誘導マークの設置が容易かつ安価にでき、駅周辺などの範囲に限らず、より広い範囲について白杖使用者の歩行を支援することが可能となる。

0013

本発明による視覚障害者用白杖は、棒状の白杖本体、この白杖本体に設けられたセンサー部および情報提供部を有し、センサー部は、路面の軟磁性体材料の有無を検出し、情報提供部は、路面の軟磁性体材料の有無を情報として使用者に提供することを特徴とする。具体的には、センサー部としてマグネットキャッチを使用して、路面の軟磁性体材料の有無を検出することができ、情報提供部として、バイブレータを使用して白杖のグリップ部を経て白杖使用者の手に振動を伝えることにより、路面の軟磁性体材料の有無を情報として使用者に提供することができる。

0014

このような構成とすることにより、路面の軟磁性体材料による誘導マークの位置を白杖使用者に知らせて、その歩行を支援できる一方、路面に磁石を敷設することによる弊害を除去することができる。

0015

本発明による視覚障害者支援システムは、路面に設置位置に関する情報を記憶する情報記憶部を設け、この情報記憶部に記憶された情報を読み取るための読み取り部を白杖に設け、読み取られた情報を情報提供部により音情報として使用者に提供することを特徴とする。

0016

RFIDタグなどの安価な情報記憶部を使用することにより、数多くのRFIDタグを設置してきめ細やかな情報提供を行うことができる。また、視覚障害者が常時使用する白杖にこれら機能を備えることにより、別個専用携帯端末を持ち歩く必要はない。

0017

本発明による視覚障害者用白杖は、路面に設けられた情報記憶部に記憶された設置位置に関する情報を読み取るための読み取り部をさらに備え、この読み取られた情報を情報提供部により音情報として使用者に提供するとを有することを特徴とする。

0018

情報記憶部は、たとえばRFIDタグであり、路面に設置され、その設置位置および周辺に関する情報を記憶する。白杖に備えられた読み取り部は、たとえばRFIDタグリーダーであり、RFIDタグに記憶された情報を読み取り、所定の処理を行い、音声信号に変換し、イヤホンなどの情報提供部により白杖使用者に情報を提供する。

0019

このような構成とすることにより、個々の白杖使用者にのみ、必要な情報を音声で提供することができ、他の歩行者などに不便を与えることなく、白杖使用者の歩行を支援することができる。

発明の効果

0020

本発明によれば、安価に施工でき、かつ視覚障害者以外の者に不便を与えることなく視覚障害者の外出を支援する視覚障害者支援システムおよびこれに使用する視覚障害者用白杖を提供することができる。

図面の簡単な説明

0021

本発明の一実施形態による視覚障害者支援システムを歩道および交差点に適用した例を示す平面図である。
図1中の歩道に設置された誘導マークおよびRFIDタグを示す平面図である。
本発明の一実施形態による視覚障害者用白杖、誘導マークおよびRFIDタグの構成を示す断面概略図である。
図3中のセンサーに使用されるマグネットキャッチの動作を示す概略構成図である。
図3中の視覚障害者用白杖に設けられる構成要素を示す概略ブロック図である。
本発明の一実施形態による視覚障害者支援システムを地下鉄構内に適用した例を示す平面図である。

実施例

0022

以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による視覚障害者支援システムの構成を説明する。図1図2は、路面に設けられる構成要素を示し、図3は、白杖の構成および路面との関係を示す。

0023

図1は、2つの車道10の交差点を例示しており、車道10の両側には歩道11が設置され、交差点には横断歩道12、歩行者用信号機13が設けられている。図2に示すように、歩道11の中間部の表面に、帯状軟磁性体である誘導マーク20が歩道11の長手方向に沿って線状に形成されている。誘導マーク20は、軟磁性体塗料を歩道表面に塗布することにより安価かつ容易に形成される。軟磁性体とは、鉄、ケイ素鋼パーマロイなどの磁性体であり、それ自体が永久磁石とならない材料である。それ自体が磁化されて永久磁石となる硬磁性体とは区別される。

0024

誘導マーク20は、弱視者のために黄色とすることができるが、美観の点から下地とほぼ同色とすることもできる。この場合、弱視者には、後述する別の支援を行うことが考えられる。誘導マーク20の厚さは、数ミリメートル程度あれば足り、高齢者、車椅子使用者に不便を与えることはない。

0025

図2に示すように、帯状の誘導マーク20の途中にRFIDタグ21を設置し、RFIDタグ21の上に保護カバー22を設ける。この例では、保護カバー22が透明であり、下にあるRFIDタグ21が見えている。たとえば、歩道の表面側を若干斫りし、該斫り部にRFIDタグ21を収容し、その表面に保護カバー22を設けることができる。この場合、保護カバー22の表面は、歩道表面との段差がほとんど無いようにすることができる。また、歩道を斫りすることなく路面上に設置したRFIDタグ21の上に保護カバー22を設けることもできる。この場合であっても、薄いRFIDタグ21を衝撃から保護できればよく、大きな段差とならないように形成することができる。

0026

なお、保護カバー22は、たとえば強化プラスチック材料により形成でき、弱視者のために黄色とすることもでき、あるいは反射板のような機能を持たせたり、LED照明を施すことも可能である。また、保護カバー22を強化プラスチック材料で形成すれば、白杖使用者が白杖先端の石突部で打突することで、材質の違いから白杖先端がRFIDタグの上にあることを知ることができる。

0027

RFIDタグとして、パッシブタグを使用すれば、タグへの電源供給は不要であるが、LED照明を施す場合には、その電源を利用してアクティブタグまたはセミアクティブタグを使用することもできる。

0028

図1に示すように、歩道11上にRFIDタグ21が複数個設けられ、これらが誘導マーク20により連結されている。図示は省略するが、横断歩道12上にも、誘導マーク20が設けられている。

0029

図3には、誘導マーク20、RFIDタグ21、保護カバー22、白杖30が示されている。白杖30は、杖本体31、グリップ部32、センサー33、読み取り部34、処理部35、バイブレータ36、イヤホン37およびスイッチ38,39からなる。なお、各構成要素の接続関係は、省略している。

0030

杖本体31先端部に設けられるセンサー33は、図4に示すようなマグネットキャッチ40の構造を有する。図4(A)に示すように、杖本体31先端部すなわちマグネットキャッチ40の端部が誘導マーク20から離れている場合、磁力線43で模式的に示すように、磁石41からの磁束はホール素子42と鎖交する。このときのセンサー33の出力をOFF信号とする。図4(B)に示すように、杖本体31先端部すなわちマグネットキャッチ40の端部が誘導マーク20に近接した場合、磁力線43で模式的に示すように、磁石41からの磁束は軟磁性体である誘導マーク20を通り、磁束はホール素子42と鎖交しない。このときのセンサー33の出力をON信号とする。センサー33は、石突部内に設け、マグネットキャッチ40の端部が、誘導マーク20に対向するように、白杖30の傾きに応じて石突部内部で回動するよう構成することができる。

0031

読み取り部34は、たとえばRFIDタグリーダーであり、杖本体31に設けられ、RFIDタグ21に記憶された情報を読み取る。RFIDタグ21に記憶された情報の伝達方式として、電磁誘導方式または電波方式を使用することができる。RDIDタグ21の設置間隔は、伝達距離を考慮して決められ、1つのみのRDIDタグ21の情報を読み取ることができるようにすることが望ましい。複数のRDIDタグ21からの情報を同時に読み取ってしまう場合には、その区別をする工夫が必要である。

0032

図5は、杖本体31およびグリップ部32に設けられた各要素の接続関係を示す。図5において、使用者が誘導マークによる支援を要求する場合、スイッチ38を閉じた状態で、白杖を操作する。杖本体31先端部に設けられたセンサー33により誘導マーク20の近接が検知されると、センサー33からON信号が出力され、グリップ部32内に設けられたバイブレータ36が動作し、使用者の手に振動が伝わり、白杖先端が誘導マーク上にあることが認識される。白杖30の先端部が誘導マーク部20から離れると、センサー33からの出力はOFF信号となり、バイブレータ36の振動は停止する。これにより、白杖使用者は、誘導マーク部20の位置を確認しながら、それに沿って歩行することができる。

0033

読み取り部34は、RFIDタグ21に記憶された情報を無線リンクを介して読み取り、処理部35で音声信号に変換し、イヤホン37に提供する。白杖使用者は、RFIDタグ21に記憶された情報を、音声情報として聞くことができる。白杖使用者が、周囲の音を聞くことに集中したい場合には、スイッチ39を開いて、音声情報を遮断することができる。処理部35は、たとえば、マイクロコントローラであり、メモリー部を有し、使用者の歩行履歴が記憶できるようになっている。また、センサー33の出力信号を処理部35に供給して、音信号に変換し、イヤホン37から音または音声により、白杖先端と誘導マークとの位置関係を白杖使用者に知らせるように構成することもできる。

0034

次に、このように構成された視覚障害者支援システムの作用を説明する。図1において、RFIDタグ21−1はバス停留所前、RFIDタグ21−2はスーパーマーケット前、RFIDタグ21−3および21−4は交差点に設置されている。使用者が駅方面から市民病院に向かう例について説明する。

0035

白杖30の使用者が、誘導マークに沿って駅から歩いてきて、白杖30がRFIDタグ21−1に到達する。RFIDタグ21−1には、「バス停留所前、駅から東、交差点から西にある。」という情報が記憶されており、読み取り部34で読み取られて、処理部35で処理される。処理部35には、駅方面から歩いてきた履歴が記憶されているので、この情報をもとに処理され、音声信号に変換されて、イヤホン37を介して白杖使用者が「バス停留所前です。駅から東に向かって歩いています。」という音声情報を得る。

0036

白杖30の使用者が、さらに誘導マーク20に沿って進むと、白杖30がRFIDタグ21−2に到達する。RFIDタグ21−2には、「スーパーマーケット前、OOOなどが買える。駅方面からは右手、交差点方面からは左手。」という情報が記憶されている。この情報が読み取り部34で読み取られて、処理部35で処理される。処理部35には、駅方面から歩いてきた履歴が記憶されているので、この情報をもとに処理され、音声信号に変換される。使用者は、イヤホン37を介して、「スーパーマーケット前です。OOOなどが買えます。駅方面からは右手にあります。」という音声情報を得る。

0037

白杖30の使用者が、さらに誘導マーク20に沿って進むと、白杖30がRFIDタグ21−3に到達する。RFIDタグ21−3には、「交差点西。に横断歩道、その先は市民病院方面。南に警察署。東に市役所。」という情報が記憶されている。この情報が読み取り部34で読み取られて、処理部35で処理される。処理部35には、駅方面から歩いてきた履歴が記憶されているので、この情報をもとに処理され、音声信号に変換される。使用者は、イヤホン37を介して、「交差点です。東方向に歩いています。北に10mの横断歩道、その先に市民病院方面があります。南に警察署、東に市役所があります。」という音声情報を得る。また、歩行者用信号からの情報もRFIDタグ21−3に提供されている。そこで、「横断歩道は左手です。道路幅は10m、歩行者用信号は、現在赤です。」というような横断歩道および歩行者用信号についての音声情報を、使用者がイヤホン37を介して得る。

0038

RFIDタグ21−3に記憶された情報は、歩行者用信号に連動しており、信号が青になると、「市民病院への信号は青です。道路幅は10m、青信号の残り時間は15秒です。」というデータに書き換えられ、イヤホン37を介して使用者がこの情報を得る。青信号の残り時間は順次更新され、白杖使用者は、道路幅と残り時間から安全に渡りきれることを確認することができる。

0039

横断歩道12上の誘導マーク部20をたどって歩き、横断歩道を渡りきって、RFIDタグ21—4に到達する。RFIDタグ21−4には、「交差点北西。南に横断歩道、その先に警察署。北に市民病院、西に駅」という情報が記憶されている。この情報が読み取り部34で読み取られて、処理部35で処理される。処理部35には、横断歩道12を渡った履歴が記憶されているので、この情報をもとに処理され、音声信号に変換される。使用者は、イヤホン37を介して、「交差点北西です。横断歩道を渡りました。北方向に歩いています。北に市民病院、西に駅があります。」という音声情報を得る。処理部35には、横断歩道を渡ってきた履歴が記憶されているので、この場合、横断歩道および信号についての音声情報は提供されない。

0040

白杖30の使用者が、さらに誘導マーク20に沿って北方向に進むと、白杖30がRFIDタグ21−5に到達する。RFIDタグ21−5には、「交差点北西。東に横断歩道、その先に市役所。北に市民病院、南に警察署。西に駅。」という情報が記憶されている。この情報が読み取り部34で読み取られて、処理部35で処理される。処理部35には、北に向かって歩いてきた履歴が記憶されているので、この情報をもとに処理され、音声信号に変換される。

0041

使用者は、イヤホン37を介して、「交差点北西です。北方向に歩いています。東に横断歩道、その先に市役所があります。北に市民病院、南に警察署、西に駅があります。」という音声情報を得る。これに続いて、「横断歩道は右手です。道路幅は10m、歩行者用信号は、現在赤です。」というような、横断歩道および歩行者用信号についての音声情報を、使用者がイヤホン37を介して得る。この音声情報を基に、白杖30の使用者は、東方向の横断歩道を渡らずに、そのまま北方向に誘導マーク20をたどって進む。

0042

このようにして、白杖30の使用者は、駅から市民病院へ安全に歩いていくことができる。以上に述べたRFIDタグ21から得た情報の処理は、所定のソフトウエアを使用して処理部35により行われる。

0043

本実施形態によれば、その白杖使用者のみに必要な個別の情報を提供することができ、他の歩行者、近隣住民へ不要な音情報を与えることがない。
上述の例では、屋外の歩道に適用する場合を説明したが、駅構内、駅のプラットフォーム、公共施設内、大型店舗内などにも、本発明は適用することができ、床面に設けた誘導マークにより使用者の歩行を支援し、RFIDタグにより、階段エスカレータエレベーター洗面所売り場など、施設についての情報提供を行うことができる。

0044

以下、図6を参照して、本発明の一実施形態を、地下鉄のホーム階コンコースに適用した例を説明する。図6において、線路側への転落防止のためのホームドア61,62,63が設置されており、車両ドア開閉に連動するようになっている。ホームドアから十分な間隔をあけて、ホームドアそれぞれに対応して、RFIDタグ21−61,21−62,21−63が設置される。ホームドア61,62,63とRFIDタグ21−61,21−62,21−63との間は、誘導マーク20でそれぞれ結ばれ、RFIDタグ同士も、誘導マーク20で適宜結ばれるようになっている。

0045

ホーム階コンコースには、改札階へ向かうためのエレベータ70、エスカレータ80、階段90が設けられ、また他の路線への乗り換えのための動く歩道100が設けられている。これら設備の設置箇所には、それぞれRFID21−70、21−80,21−90,21−100が設けられ、白杖使用者の導線に沿って、他のRFID21−64,21−65,21−66が設けられている。

0046

各RFIDタグには、周辺のRFIDタグの配置についての情報が記憶されている。たとえば、白杖使用者が、ホームドア62から車両を降り、RFIDタグ21−62に進むと、その周辺のRFIDタグ21−61,21−63,21−64についての直前の履歴が白杖の処理部35に記憶されていないので、処理部35は、車両からの降車と判定し、RFIDタグ21−62に記憶された情報から、「直進すると、改札階への階段などがあります。左右は、線路に平行です。」という処理された音声案内をイヤホン37を介して白杖使用者に提供する。

0047

白杖使用者がRFIDタグ21−64に進むと、RFIDタグ21−62を経由した履歴が白杖の処理部35に記憶されているので、処理部35は、「直進すると、改札階への階段、乗換えのための動く歩道があります。右は改札階へのエスカレータ、左は改札階へのエレベータです。」という処理された音声案内をイヤホン37を介して白杖使用者に提供する。

0048

白杖使用者がエレベータ70を使用する場合、エレベータ乗り口に設置されたRFIDタグ21−70に進む。白杖の読み取り部34によって、RFIDタグ21−70に記憶された情報が読み取られる。RFIDタグ21−64を経由した履歴が白杖の処理部35に記憶されているので、処理部35は、「改札階への昇りエレベータ乗り口です。」という処理された音声案内をイヤホン37を介して白杖使用者に提供する。また、エレベータ70の制御信号によってRFIDタグ21−70の情報が随時書き換えられるようになっており、「エレベータは、改札階に止まっています。しばらく待ちください。」という情報、「エレベータが到着し、ドアが開きました。お乗りください。」という情報などが、白杖使用者にイヤホン37から提供される。エレベータかごが改札階に到着すると、「改札階です。ドアが開きます。」というエレベータかご内アナウンスにより促されて、白杖使用者は、エレベータかごから降りる。改札階のエレベータ前方にも、RFIDタグおよび誘導マークが設置されており、白杖使用者を改札口まで誘導する。

0049

白杖使用者がエスカレータ80を使用する場合、エスカレータ乗り口に設置されたRFIDタグ21−80に進む。白杖の読み取り部34によって、RFIDタグ21−80に記憶された情報が読み取られる。RFIDタグ21−64を経由した履歴が白杖の処理部35に記憶されているので、処理部35は、「改札階への昇りエスカレータ乗り口です。前方のステップを杖で確認して、乗ってください。」という処理された音声案内をイヤホン37を介して白杖使用者に提供する。白杖使用者は、白杖の操作により、エスカレータの降り口を探知し、エスカレータを降りる。改札階のエスカレータ降り口の前方にも、RFIDタグおよび誘導マークが設置されており、白杖使用者を改札口まで誘導する。

0050

白杖使用者が階段90または動く歩道100を使用する場合、RFID21−65に進む。RFIDタグ21−64を経由した履歴が白杖の処理部35に記憶されているので、処理部35は、「直進すると、乗換えのための動く歩道、右は改札階へ階段です。」という処理された音声案内をイヤホン37を介して白杖使用者に提供する。

0051

白杖使用者が階段90を使用する場合、階段登り口に設置されたRFIDタグ21−90に進む。白杖の読み取り部34によって、RFIDタグ21−90に記憶された情報が読み取られる。RFIDタグ21−65を経由した履歴が白杖の処理部35に記憶されているので、処理部35は、「改札階への階段登り口です。階段は20段あります。」という処理された音声案内をイヤホン37を介して白杖使用者に提供する。白杖使用者は、階段の始まりを白杖で探し、あらかじめ階段の段数を知った上で階段を登ることができる。白杖使用者は、白杖の操作により、階段の終わりを確認する。階段を登りきった改札階フロアの前方にも、RFIDタグおよび誘導マークが設置されており、白杖使用者を改札口まで誘導する。

0052

白杖使用者が動く歩道100を使用する場合、RFIDタグ21−66を経て、動く歩道乗り口に設置されたRFIDタグ21−100に進む。白杖の読み取り部34によって、RFIDタグ21−100に記憶された情報が読み取られる。RFIDタグ21−66を経由した履歴が白杖の処理部35に記憶されているので、処理部35は、「OO線へ乗り換えのための動く歩道乗り口です。前方の動く歩道のベルトを杖で確認して、乗ってください。」という処理された音声案内をイヤホン37を介して白杖使用者に提供する。白杖使用者は、白杖の操作により、動く歩道の降り口を探知し、動く歩道を降りる。動く歩道降り口の前方にも、RFIDタグおよび誘導マークが設置されており、白杖使用者を他の路線の乗り場まで誘導する。

0053

このように、本発明の一実施形態によれば、地下鉄駅構内、階段、エスカレータ、エレベータ、動く歩道などの設備の情報を白杖使用者に提供し、安全にその歩行を誘導することができる。

0054

図1図2および図6には、直線状の誘導マーク20が示されているが、軟磁性体塗料を塗布して形成されるので、その形状の自由度は高い。使用者の誘導を円滑にするため、または自然な誘導とするために、曲線状の誘導マークとすることもできる。

0055

本発明の一実施形態の視覚障害者用白杖によれば、使用者は、別個に情報端末を持つことなく、歩行を支援する情報を得ることができ、その歩行がより安全なものとなる。

0056

10車道
11歩道
12横断歩道
13信号機
20誘導マーク
21RFIDタグ
21保護カバー
30白杖
31 白杖本体
32グリップ部
33センサー
34読み取り部
35演算処理
36バイブレータ
37イヤホン
38、39 スイッチ
40マグネットキャッチ
41磁石
42ホール素子
43磁力線
61,62,63ホームドア
70エレベータ
80エスカレータ
90階段
100 動く歩道

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ