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技術 ポジ型感光性樹脂組成物、感光性エレメント、及びレジストパターンを形成する方法

出願人 日立化成株式会社
発明者 岩永抗太山口正利江尻貴子
出願日 2015年3月12日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2015-049201
公開日 2016年9月23日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2016-170245
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 フォトリソグラフィー用材料 エポキシ樹脂
主要キーワード センサー部位 巻きしわ スルホニルクロリド基 不飽和炭化水素基含有化合物 変性フェノール化合物 ピーラー ミックスローター 加工植物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年9月23日)のものです。
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図面 (1)

課題

ガラスに対する密着性、及び弗化水素酸を含む溶液を用いたエッチングに対する耐性に優れるレジストパターンを形成できる感光性樹脂組成物を提供すること。

解決手段

(A)クレゾール樹脂、(B)光酸発生剤、及び(C)エポキシ基を有するシラン化合物を含有する、ポジ型感光性樹脂組成物が開示される。

概要

背景

近年、スマートフォンタブレット端末等のポータブル機器の普及によりタッチパネル需要が高まっている。タッチパネルのタッチセンサー部は、視覚的情報を表示する範囲(ビューエリア)において、人の指等の接触による位置情報を検出するセンサー部位と、位置情報を外部素子に伝えるための引き出し配線部位と、人の指等が接触する接触部位と、を備える構成となっている。

接触部位には、一般的に、ガラス基板カバーガラス)が使用されている。このようなカバーガラスの加工方法として、感光性樹脂組成物を用いて形成されるレジストパターンマスクとし、弗化水素酸溶液を用いてガラスエッチング処理する化学的工法が提案されている。このような化学的工法は、グラインダルータ等を用いる物理的工法と比較して、加工後にクラック入りにくく、ガラス強度の低下を抑制する技術として検討が進められている(例えば、特許文献3を参照)。カバーガラスの加工に用いられる感光性樹脂組成物には、ガラスに対する密着性に優れることが求められる。

また、近年、タッチパネルの薄型化に伴って、カバーガラスとして、強化ガラスが導入されている。強化ガラスのエッチングは、その条件が過酷なものとなり、例えば、弗化水素酸を含む溶液を用いることが知られている(例えば、特許文献4を参照)。

概要

ガラスに対する密着性、及び弗化水素酸を含む溶液を用いたエッチングに対する耐性に優れるレジストパターンを形成できる感光性樹脂組成物を提供すること。(A)クレゾール樹脂、(B)光酸発生剤、及び(C)エポキシ基を有するシラン化合物を含有する、ポジ型感光性樹脂組成物が開示される。なし

目的

本発明は、ガラス等の基板に対する密着性、及び弗化水素酸を含む溶液を用いたエッチングに対する耐性に優れるレジストパターンを形成できる感光性樹脂組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(A)クレゾール樹脂、(B)光酸発生剤、及び(C)エポキシ基を有するシラン化合物を含有する、ポジ型感光性樹脂組成物

請求項2

前記シラン化合物の含有量が、前記クレゾール樹脂及び前記光酸発生剤の総量100質量部に対し、0.1〜8質量部である、請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。

請求項3

前記クレゾール樹脂が、不飽和炭化水素基を有するクレゾール樹脂を含む、請求項1又は2に記載のポジ型感光性樹脂組成物。

請求項4

支持体と、該支持体上に設けられた感光層と、を備え、前記感光層が、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を含む層である、感光性エレメント

請求項5

基板上に形成された、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を含む感光層の一部を露光する工程と、露光後の前記感光層を現像して、前記基板の表面の一部を露出させるレジストパターンを形成させる工程と、を備える、レジストパターンを形成する方法。

技術分野

0001

本発明は、ポジ型感光性樹脂組成物感光性エレメント、及びレジストパターンを形成する方法に関する。

背景技術

0002

近年、スマートフォンタブレット端末等のポータブル機器の普及によりタッチパネル需要が高まっている。タッチパネルのタッチセンサー部は、視覚的情報を表示する範囲(ビューエリア)において、人の指等の接触による位置情報を検出するセンサー部位と、位置情報を外部素子に伝えるための引き出し配線部位と、人の指等が接触する接触部位と、を備える構成となっている。

0003

接触部位には、一般的に、ガラス基板カバーガラス)が使用されている。このようなカバーガラスの加工方法として、感光性樹脂組成物を用いて形成されるレジストパターンをマスクとし、弗化水素酸溶液を用いてガラスエッチング処理する化学的工法が提案されている。このような化学的工法は、グラインダルータ等を用いる物理的工法と比較して、加工後にクラック入りにくく、ガラス強度の低下を抑制する技術として検討が進められている(例えば、特許文献3を参照)。カバーガラスの加工に用いられる感光性樹脂組成物には、ガラスに対する密着性に優れることが求められる。

0004

また、近年、タッチパネルの薄型化に伴って、カバーガラスとして、強化ガラスが導入されている。強化ガラスのエッチングは、その条件が過酷なものとなり、例えば、弗化水素酸を含む溶液を用いることが知られている(例えば、特許文献4を参照)。

先行技術

0005

特開2008−76768号公報
特開2013−29687号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、従来の感光性樹脂組成物を用いた場合、ガラス等の基板に対する密着性が充分でないために、レジストパターンを形成した場合に、レジスト欠け等の不良が発生することがある。また、本発明者らが検討したところ、強化ガラスを加工するために、従来の感光性樹脂組成物を用いて形成したレジストパターンと、弗化水素酸を含む溶液とを用いてエッチング処理した際に、レジストパターンが剥離する、すなわち、エッチング耐性が充分とはいえない場合があることが分かった。

0007

そこで、本発明は、ガラス等の基板に対する密着性、及び弗化水素酸を含む溶液を用いたエッチングに対する耐性に優れるレジストパターンを形成できる感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、優れる特性を有する感光性樹脂組成物を見出すに至った。すなわち、本開示の一実施形態は、(A)クレゾール樹脂、(B)光酸発生剤、及び(C)エポキシ基を有するシラン化合物を含有するポジ型感光性樹脂組成物を提供する。

発明の効果

0009

本開示によれば、ガラス等の基板に対する密着性、及び弗化水素酸を含む溶液を用いるエッチングに対する耐性に優れるポジ型感光性樹脂組成物を提供することができる。

図面の簡単な説明

0010

感光性エレメントの一実施形態を示す模式断面図である。

0011

以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

0012

以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。

0013

本明細書において、「層」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含する。本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。本明細書において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。

0014

本実施形態のポジ型感光性樹脂組成物は、(A)クレゾール樹脂、(B)光酸発生剤、及び(C)エポキシ基を有するシラン化合物を含有する。本明細書において、これらの成分は、単に(A)成分、(B)成分、(C)成分等と称することがある。

0015

以下、当該ポジ型感光性樹脂組成物を構成する各成分について詳細に説明する。

0016

<(A)成分>
(A)成分として用いるクレゾール樹脂は、メタクレゾールパラクレゾールオルトクレゾールから選ばれる1種以上のクレゾール化合物を含むフェノール化合物と、アルデヒド化合物との重縮合生成物である。クレゾール樹脂は、ノボラック型クレゾール樹脂であることが好ましい。重縮合は、例えば酸等の触媒存在下で行われる。

0017

重縮合に用いられるフェノール化合物は、メタクレゾール及びパラクレゾールを主成分として含んでもよい。この場合、メタクレゾールとパラクレゾールとの質量比に関して、露光部の現像性及び未露光部の耐現像液性の観点から、メタクレゾール/パラクレゾールが30/70〜70/30であることが好ましく、35/65〜65/35であることがより好ましく、40/60〜60/40であることが更に好ましい。

0018

重縮合に用いられるフェノール化合物は、クレゾール化合物以外のフェノール化合物をさらに含むことができる。クレゾール化合物以外のフェノール化合物は、置換されていてもよいフェニル基と該フェニル基に結合したフェノール性水酸基とを有する化合物であればよく、例えば、フェノール;2−エチルフェノール、3−エチルフェノール、4−エチルフェノール、2−ブチルフェノール、3−ブチルフェノール、4−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール等のアルキルフェノールメトキシフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノール等のアルコキシフェノール;ビニルフェノールアリルフェノール等のアルケニルフェノールベンジルフェノール等のアラルキルフェノール;メトキシカルボニルフェノール等のアルコキシカルボニルフェノール;ベンゾイルオキシフェノール等のアリールカルボニルフェノール;クロロフェノール等のハロゲン化フェノール;及び、カテコールレゾルシノールピロガロール等のポリヒドロキシベンゼンからなる群から選ばれる1種又は2種以上であり得る。これらのフェノール化合物は本発明が趣旨を逸脱しない範囲で用いることができる。例えば、クレゾール化合物以外のフェノール化合物の量は、アルデヒド化合物との重縮合に用いられるフェノール化合物の総量を基準として30質量%以下であることが好ましい。

0019

アルデヒド化合物は、アルデヒド基を有しフェノール化合物と重縮合反応する化合物であればよく、例えば、ホルムアルデヒドアセトアルデヒドアセトングリセルアルデヒド及びグリオキシル酸メチル等から選ばれる。パラホルムアルデヒドトリオキサン等のホルムアルデヒドの前駆体をフェノール化合物との反応に用いてもよい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。

0020

パラクレゾール及びメタクレゾールを含むフェノール化合物から得られるノボラック型クレゾール樹脂を感光性樹脂組成物が含有する場合、その重量平均分子量(以下、場合により「Mw」ともいう)は、感光特性感度及び解像性)と機械的強度とをよりバランスよく向上させる観点で、108〜30000であることが好ましく、1000〜15000であることがより好ましい。中でも、ラミネート速度を考慮すると、重量平均分子量は低いことが特に好ましく、機械的強度を考慮すると、重量平均分子量は高いことが特に好ましい。

0021

本明細書における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリスチレン検量線より換算して得た値である。

0022

パラクレゾール及びメタクレゾールを含むフェノール化合物から得られるノボラック型クレゾール樹脂を感光性樹脂組成物が含有する場合、その含有割合は、感光層の機械的強度と現像性とをよりバランスよく向上させる観点から、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して5〜55質量部であることが好ましく、10〜50質量部であることがより好ましく、15〜45質量部であることが更に好ましい。

0023

オルトクレゾールを含むフェノール化合物から得られるノボラック型クレゾール樹脂を感光性樹脂組成物が含有する場合、その重量平均分子量は、感光層における未露光部の耐現像液性と露光部の現像性とをよりバランス良く向上できる観点から、500〜5000であることが好ましく、800〜4000であることがより好ましく、1000〜3000であることが特に好ましい。

0024

オルトクレゾールを含むフェノール化合物から得られるノボラック型クレゾール樹脂を感光性樹脂組成物が含有する場合、その含有割合は、感光層の現像性と種々の導体を備える基板に対する密着性との両立の観点から、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して20〜60質量部であることが好ましく、30〜50質量部であることがより好ましく、35〜45質量部であることが更に好ましい。

0025

(A)成分は、不飽和炭化水素基を有するクレゾール樹脂(以下「変性クレゾール樹脂」ということがある)を含有してもよい。変性クレゾール樹脂を用いることで、感光層を形成した時の可とう性を更に向上させることができる。不飽和炭化水素基を有する変性クレゾール樹脂としては、不飽和炭化水素基を有する化合物で変性された、不飽和炭化水素基を有する化合物を含むクレゾール化合物から得られるクレゾール樹脂を用いることができる。不飽和炭化水素基を有する変性クレゾール樹脂として、クレゾール樹脂を、不飽和炭化水素基を有する化合物で変性した樹脂を用いることもできる。

0026

不飽和炭化水素基を有する変性クレゾール樹脂は、密着性及び可とう性を更に向上させる観点から、2以上の不飽和炭化水素基を有することができる。不飽和炭化水素基は、例えば、アルケンジイル基(−CH=CH−)であってもよい。感光性樹脂組成物を調製するときの相溶性及び感光層の可とう性を更に向上させる観点からは、不飽和炭化水素基含有化合物炭素数は4〜100が好ましく、8〜80がより好ましく、10〜60が更に好ましい。

0027

不飽和炭化水素基を有する上記化合物としては、例えば、炭素数4〜100の不飽和炭化水素カルボキシル基を有するポリブタジエンエポキシ化ポリブタジエン、リノリルアルコールオレイルアルコール不飽和脂肪酸不飽和脂肪酸エステル等が挙げられる。好適な不飽和脂肪酸としては、例えば、クロトン酸ミリストレイン酸パルミトレイン酸オレイン酸エライジン酸バクセン酸ガドレイン酸エルカ酸ネルボン酸リノール酸、α−リノレン酸エレオステアリン酸ステアリドン酸アラキドン酸エイコサペンタエン酸イワシ酸ドコサヘキサエン酸等が挙げられる。これらの中でも特に、炭素数8〜30の不飽和脂肪酸と、炭素数1〜10の1価から3価のアルコールとのエステルがより好ましく、炭素数8〜30の不飽和脂肪酸と3価のアルコールであるグリセリンとのエステルが特に好ましい。

0028

炭素数8〜30の不飽和脂肪酸とグリセリンとのエステルは、例えば、植物油として商業的に入手可能である。植物油の主成分は、それぞれ組成を異にする各種不飽和脂肪酸とグリセリンとのエステルの混合物であり、不飽和脂肪酸としては、上記不飽和脂肪酸が挙げられる。植物油としては、例えば、ヨウ素価が100以下の不乾性油、ヨウ素価が100を超えて130未満の半乾性油、ヨウ素価が130以上の乾性油等が挙げられる。不乾性油としては、例えば、オリーブ油、あさがお種子油カシュウ実油、さざんか油、つばき油ひまし油落花生油等が挙げられる。半乾性油としては、例えば、コーン油綿実油ごま油等が挙げられる。乾性油としては、例えば、桐油亜麻仁油大豆油胡桃油、サフラワー油ひまわり油、荏の油、芥子油等が挙げられる。また、炭素数8〜30の不飽和脂肪酸とグリセリンとのエステルとして、これらの植物油を加工して得られる加工植物油を用いてもよい。

0029

フェノール化合物又はクレゾール樹脂と、植物油との反応において、過度の反応の進行に伴うゲル化を防ぎ、歩留まりが向上する観点から、上記植物油の中でも、不乾性油を用いることが好ましい。一方、レジストパターンの密着性及び機械的強度が向上する観点では、乾性油を用いることが好ましい。乾性油の中でも、レジストパターンの密着性及び可とう性がより一層優れる観点から、桐油、亜麻仁油、大豆油、胡桃油又はサフラワー油が好ましく、桐油又は亜麻仁油がより好ましい。

0030

不飽和炭化水素基を有する化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0031

感光性樹脂組成物が不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂を含有する場合、その重量平均分子量は、感光特性(感度及び解像性)と機械的強度とをよりバランスよく向上させる観点で、108〜30000であることが好ましく、1000〜15000であることがより好ましく、1500〜13000であることが更に好ましい。中でも、ラミネート速度を考慮すると、重量平均分子量は低いことが特に好ましく、機械的強度を考慮すると、重量平均分子量は高いことが特に好ましい。不飽和炭化水素基を有する変性クレゾール樹脂の重量平均分子量の下限値は、108であることが好ましく、1000であることがより好ましく、1500であることが更に好ましい。不飽和炭化水素基を有する変性クレゾール樹脂の重量平均分子量の上限値は、30000であることが好ましく、15000であることがより好ましく、13000であることが更に好ましい。

0032

感光性樹脂組成物が不飽和炭化水素基を有する変性クレゾール樹脂を含有する場合、その含有割合は、ポジ型感光性樹脂組成物から形成される感光層の機械的強度と露光部の現像性とをよりバランスよく向上させる観点から、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して10〜35質量部であることが好ましく、15〜30質量部であることがより好ましく、15〜25質量部であることが更に好ましい。

0033

クレゾール化合物を含むフェノール化合物とアルデヒド化合物との重縮合には、従来公知のフェノール樹脂合成条件を用いることができる。重縮合反応には、酸触媒又は塩基触媒を用いることが好ましく、酸触媒を用いることがより好ましい。酸触媒としては、例えば、塩酸硫酸ギ酸酢酸p−トルエンスルホン酸シュウ酸等が挙げられる。これらの酸触媒は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0034

上記重縮合は、反応温度100〜120℃で行うことが好ましい。反応時間は使用する触媒の種類又は量により異なるが、通常1〜50時間である。反応終了後反応生成物を200℃以下の温度で減圧脱水することで、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂が得られる。反応には、トルエンキシレンメタノール等の溶媒を用いることができる。

0035

不飽和炭化水素基を有する変性クレゾール樹脂を調製する場合、まず、上記フェノール化合物と不飽和炭化水素基を有する上記化合物とを反応させ、不飽和炭化水素基を有するフェノール化合物(変性フェノール化合物)を作製することができる。上記反応は、50〜130℃で行うことが好ましい。フェノール化合物と不飽和炭化水素基を有する化合物との反応割合は、ポジ型感光性樹脂組成物から形成される感光層の可とう性を向上させる観点から、フェノール化合物100質量部に対し、不飽和炭化水素基を有する化合物1〜100質量部であることが好ましく、5〜50質量部であることがより好ましい。上記反応においては、必要に応じてp−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等を触媒として用いてもよい。

0036

上記反応により生成する不飽和炭化水素基を有する変性フェノール化合物と、アルデヒド化合物とを重縮合させることにより、不飽和炭化水素基を有するクレゾール樹脂(変性クレゾール樹脂)を得ることができる。

0037

不飽和炭化水素基を有する変性クレゾール樹脂は、上述の不飽和炭化水素基を有する変性フェノール化合物を、m−キシレンのようなフェノール化合物以外の芳香族化合物とともにアルデヒド化合物と重縮合することにより得ることもできる。この場合、フェノール化合物と不飽和炭化水素基を有する化合物とを反応させて得られる変性フェノール化合物に対するフェノール化合物以外の芳香族化合物のモル比は、0.5未満であることが好ましい。

0038

不飽和炭化水素基を有する変性クレゾール樹脂は、メタクレゾール、パラクレゾール及びオルトクレゾールから選ばれる1種以上のクレゾール化合物を含むフェノール化合物とアルデヒド化合物との重縮合によって得られるクレゾール樹脂と、不飽和炭化水素基を有する化合物とを反応させて得ることもできる。

0039

クレゾール樹脂と不飽和炭化水素基を有する化合物との反応は、反応温度50〜130℃で行うことが好ましい。また、クレゾール樹脂と不飽和炭化水素基を有する化合物との反応割合は、感光層の可とう性を向上させる観点から、フェノール樹脂100質量部に対し、不飽和炭化水素基を有する化合物が1〜100質量部であることが好ましく、2〜70質量部であることがより好ましく、10〜30質量部であることが更に好ましい。このとき、必要に応じて、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等を触媒として用いてもよい。なお、反応にはトルエン、キシレン、メタノール、テトラヒドロフラン等の溶媒を用いることができる。

0040

<(B)成分>
(B)成分である光酸発生剤は、光により酸を発生する化合物(又は感光剤)ともいえる。このような(B)成分は、光照射により酸を発生させ、光照射した部分のアルカリ水溶液への可溶性を増大させる機能を有する。(B)成分の具体例としては、o−キノンジアジド化合物アリールジアゾニウム塩ジアリールヨードニウム塩トリアリールスルホニウム塩等が挙げられる。これらの中で、感度が高いことから、1,2−キノンジアジド化合物が好ましい。

0041

1,2−キノンジアジド化合物は、1,2−キノンジアジド及び/又はその誘導体である。1,2−キノンジアジド誘導体は、例えば、水酸基又はアミノ基を有する有機化合物と、スルホ基及び/又はスルホニルクロリド基を有する1,2−キノンジアジド化合物との反応により得られる化合物である。このとき、水酸基又はアミノ基と、1,2−キノンジアジド化合物のスルホ基又はスルホニルクロリド基とが結合する。この結合は、得られる1,2−キノンジアジド誘導体の分子内に一つ以上あればよい。

0042

上記スルホ基及び/又はスルホニルクロリド基を有する1,2−キノンジアジド化合物としては、例えば、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸、オルトアントラキノンジアジドスルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド、及びオルトアントラキノンジアジドスルホニルクロリドが挙げられる。これらの中でも、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロリド及び1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリドからなる群より選ばれる1種以上の化合物が好ましい。これらのスルホ基及び/又はスルホニルクロリド基を有する1,2−キノンジアジド化合物は、溶剤によく溶解することから、水酸基又はアミノ基を有する上記有機化合物との反応効率を高めることができる。

0043

水酸基又はアミノ基を有する上記有機化合物としては、例えば、ポリヒドロキシベンゾフェノン類、ビス[(ポリヒドロキシフェニルアルカン類トリス(ヒドロキシフェニル)メタン類又はそのメチル置換体、ビス(シクロヘキシルヒドロキシフェニル)(ヒドロキシフェニル)メタン類又はそのメチル置換体、フェノール、p−メトキシフェノール、ジメチルフェノールヒドロキノンナフトールピロカテコール、ピロガロール、ピロガロールモノメチルエーテル、ピロガロール−1,3−ジメチルエーテル没食子酸アニリン、p−アミノジフェニルアミン、4,4’−ジアミノベンゾフェノンノボラック、ピロガロール−アセトン樹脂、p−ヒドロキシスチレンホモポリマー又はこれと共重合し得るモノマーとの共重合体が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。

0044

ポリヒドロキシベンゾフェノン類としては、例えば、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシ−2’−メチルベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’,6−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,5−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’,5’,6−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン及び2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノンが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。

0045

ビス[(ポリ)ヒドロキシフェニル]アルカン類としては、例えば、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2’,4’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−{1−[4−〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕フェニル]エチリデンビスフェノール及び3,3’−ジメチル−{1−[4−〔2−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕フェニル]エチリデン}ビスフェノールが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。

0046

トリス(ヒドロキシフェニル)メタン類又はそのメチル置換体としては、例えば、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン及びビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタンが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。

0047

ビス(シクロヘキシルヒドロキシフェニル)(ヒドロキシフェニル)メタン類又はそのメチル置換体としては、例えば、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−4−チルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン及びビス(5−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタンが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。

0048

これらの中でも、水酸基又はアミノ基を有する上記有機化合物は、ポリヒドロキシベンゾフェノン類、ビス[(ポリ)ヒドロキシフェニル]アルカン類、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン類、及び/又は、ビス(シクロヘキシルヒドロキシフェニル)(ヒドロキシフェニル)メタン類であることが好ましい。

0049

水酸基を有する上記有機化合物は、下記一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物であることがより好ましい。この場合、感光性樹脂組成物への光照射前と光照射後との現像液に対する溶解度差が大きくなるため、画像コントラストにより優れるという利点がある。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。

0050

0051

ここで、式(1)〜(3)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びR12は、それぞれ独立に水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、又は、置換若しくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基を示し、Xは単結合酸素原子又はフェニレン基を示す。

0052

水酸基を有する上記有機化合物が上記一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物である場合、スルホ基及び/又はスルホニルクロリド基を有する1,2−キノンジアジド化合物が、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、及び/又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリドであることが好ましい。これらのスルホ基及び/又はスルホニルクロリド基を有する1,2−キノンジアジド化合物は、上記一般式(1)〜(3)で表される化合物との相溶性が良好であることから、(A)成分と(B)成分とを混合した場合に生じる凝集物発生量を低減させることができる。また、これらを含む感光性樹脂組成物を用いると、感度、画像コントラスト及び耐熱性により優れるものとなる。

0053

上記一般式(1)〜(3)で表される化合物は、下記化学式(4)〜(6)のいずれかで表される化合物であることがより好ましい。この場合、光感度により優れるという利点がある。

0054

0055

上記化学式(4)〜(6)で表される化合物を用いた1,2−キノンジアジド誘導体の合成方法としては、下記の方法が挙げられる。すなわち、例えば、上述の化学式(4)〜(6)のいずれかで表される化合物と、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−スルホニルクロリドとを、ジオキサン、THFのような溶媒中に添加し、トリエチルアミントリエタノールアミン炭酸アルカリ又は炭酸水素アルカリ等のアルカリ触媒存在下で反応させる方法が挙げられる。このとき、上記化学式(4)〜(6)で表される化合物の水酸基と、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−スルホニルクロリドのスルホニル基とが縮合した1,2−キノンジアジド化合物が合成される。得られる1,2−キノンジアジド化合物の分子内において、化学式(4)〜(6)で表される化合物の水酸基と、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−スルホニルクロリドのスルホニル基との結合は少なくとも一つあればよい。

0056

1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−スルホニルクロリドとしては、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、又は、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリドが好適である。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0057

感光性樹脂組成物中の(B)成分の含有量は、感光特性及び機械特性の観点から、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の総量100質量部に対して、3〜30質量部であることが好ましく、5〜25質量部であることがより好ましく、10〜20質量部であることが特に好ましい。

0058

<(C)成分>
当該ポジ型感光性樹脂組成物は、(C)成分としてエポキシ基を有するシラン化合物を含有する。(C)成分を含有させることで、当該ポジ型感光性樹脂組成物と種々の基板又は基材、特にガラスへの密着性を付与することができる。

0059

エポキシ基を有するシラン化合物としては公知のものを用いることができるが、ジアルコキシシリル基又はトリアルコキシシリル基を有するシラン化合物を用いることが好ましく、トリアルコキシシリル基を有するシラン化合物を用いることが特に好ましい。

0060

エポキシ基とジアルコキシシリル基又はトリアルコキシシリル基とを有するシラン化合物としては、例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが挙げられる。これらのシラン化合物は、単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。

0061

(C)成分の含有量は、基材への密着性、露光部の現像性、未露光部の耐現像液性及び機械的強度を向上させる観点から、(A)成分、及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜8質量部であることが好ましく、0.5〜5質量部であることがより好ましく、1〜4質量部であることが特に好ましい。

0062

<その他の成分>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、粘度を調整するために後述する溶剤を含有させてもよく、増感剤吸光剤染料)、可塑剤顔料充填材難燃剤、安定剤、香料熱架橋剤等を含有させてもよい。これらのその他の成分の含有量は上述した特性を実質的に損なわない範囲であれば、特に限定されない。

0063

本実施形態の感光性樹脂組成物の調製は、通常の方法で各成分の混合物を攪拌すればよく、充填材、顔料等を添加する場合にはディゾルバーホモジナイザー、3本ロールミル等の分散機を用いてこれらを含む混合物を分散、混合させればよい。必要に応じて、混合物をメッシュメンブレンフィルター等を用いてろ過してもよい。

0064

[感光性エレメント]
本実施形態に係る感光性エレメントは、支持体と、該支持体上に設けられた上記ポジ型感光性樹脂組成物から形成された感光層とを備える。感光層の支持体と反対側の面には、必要に応じて、保護層を積層してもよい。

0065

図1は、感光性エレメントの一実施形態を示す模式断面図である。図1に示した感光性エレメント10は、支持体3と、支持体3上に積層された感光層1と、感光層1の支持体3と反対側の面に積層された保護層5とを有する。感光層1は、本実施形態の感光性樹脂組成物を用いて形成された層である。

0066

<支持体>
本実施形態に係る支持体3は、少なくとも一方の面が離型処理されていることが好ましい。支持体の離型処理面上に上記ポジ型感光性樹脂組成物から形成された感光層を備えることによって、支持体を除去する際に、感光層に欠け等の不良が発生しにくくなる。ここで、離型処理とは、シリコーン系界面活性剤シリコーン樹脂等のシリコーン系化合物フッ素系界面活性剤フッ素樹脂等のフッ素含有化合物アルキッド樹脂等の離型剤で支持体の表面を薄く塗布する化学処理や、支持体をコロナ処理する等の物理処理を指す。

0067

支持体に離型剤を塗布する場合は、離型性を向上させる効果が得られる範囲で、薄く塗布することが好ましい。離型剤の塗布後は、熱又はUV処理により離型剤を支持体に定着させてもよい。離型剤を塗布する前に、支持体に下塗り層を施すことがより好ましい。

0068

感光性樹脂組成物の塗布性及び感光層の剥離性の観点からは、支持体の離型処理面の23℃における表面張力ぬれ張力)が、20〜45mN/mであることが好ましく、30〜45mN/mであることがより好ましく、35〜45mN/mであることが更に好ましい。

0069

感光層の剥離性の観点から、支持体の離型処理面の23℃における180℃剥離強度が、0.193〜11.564N/mであることが好ましく、0.193〜7.713N/mであることがより好ましく、3.861〜7.713N/mであることが更に好ましい。上記180°剥離強度は、粘着テープ(例えば、日東電工株式会社製、商品名:「NITTO31B」)を用いて、一般的な方法(例えば、JIS K6854−2:1999に準拠する方法等)で測定することができる。

0070

離型処理を施す前の支持体としては、表面が平滑で、耐熱性及び耐溶剤性があることが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレートポリプロピレンポリエチレン等の重合体フィルムを用いることができ、中でも、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「PETフィルム」という)が好ましい。

0071

少なくとも一方の面がシリコーン化合物で離型処理されたPETフィルムとしては、例えば、「ピューレクスA53」、「A31−25」、「A51−25」、「A53−38」(以上、帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名、「ピューレックス」は登録商標。)等を市販品として入手可能である。

0072

支持体3の厚さは、15〜50μmであることが好ましく、25〜40μmであることがより好ましい。上記支持体3の厚さが15μm以上であると、離型処理時のひずみが残留しにくく、支持体を巻き取った際に巻きしわが発生しにくい傾向があり、50μm以下であると、基板に感光層1をラミネートする時に、基板と感光層1との間に気泡が入りにくくなる傾向がある。

0073

<保護層>
保護層5としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の重合体フィルムを用いることができる。また、支持体と同様に、離型処理を施した重合体フィルムを用いてもよい。感光性エレメントをロール状に巻き取る際の柔軟性の観点からは、保護層5として、ポリエチレンフィルムが特に好ましい。また、保護層5、感光層表面の凹みを低減できるよう、低フィッシュアイのフィルムであることが好ましい。

0074

保護層5厚さは、10〜100μmであることが好ましく、15〜80μmであることが特に好ましい。

0075

次に、本実施形態の感光性エレメント10の作製方法について説明する。

0076

感光層1は、上記感光性樹脂組成物を液状レジストとして支持体3上に塗布することで形成することができる。感光性樹脂組成物を支持体3上に塗布する際には、必要に応じて、上記感光性樹脂組成物を所定の溶剤に溶解して固形分20〜90質量%の溶液としたものを塗布液として用いてもよい。この場合、感光性樹脂組成物を支持体3上に塗布した後で溶剤を除去する工程を有していてもよい。

0077

溶剤としては、例えば、メタノール、エタノールプロパノールイソプロパノールエチレングリコールプロピレングリコール、アセトン、メチルイソブチルケトンジエチルケトンジイソブチルケトンメチルアミルケトンメチルエチルケトンシクロヘキサノン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミドN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミドジメチルスルホキシドヘキサメチルホスホリルアミドテトラメチレンスルホンγ−ブチロラクトンエチレングリコールモノエチルエーテルエチレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノブチルエーテルジエチレングリコールモノエチルエーテルジエチレングリコールモノメチルエーテルジエチレングリコールモノブチルエーテルジエチレングリコールジメチルエーテルプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピレングリコールモノエチルエーテルプロピレングリコールモノプロピルエーテルプロピレングリコールモノブチルエーテルプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートトリエチレングリコールモノエチルエーテル酢酸エチル酢酸ブチル乳酸エチル酢酸ベンジルn−ブチルアセテートエトキシエチルプロピオナート、3−メチルメトキシプロピオナート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートジプロピレングリコールモノメチルエーテルジプロピレングリコールジエチルエーテルジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の有機溶剤、又はこれらの混合溶剤が挙げられる。

0078

塗布の方法としては、例えば、ロールコート、コンマコート、グラビアコートエアーナイフコート、ダイコート、バーコート、スピンコート等の方法が挙げられる。また、上記溶剤を除去する工程は、塗布した後の感光層から溶剤の少なくとも一部を除去することができれば特に制限はなく、例えば、加熱により行うことができ、その場合の加熱温度は70〜150℃であると好ましく、加熱時間は5〜30分間であると好ましい。

0079

形成された感光層1中の残存溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する観点から、2質量%以下であることが好ましい。

0080

感光層1の厚さは、用途により適宜選択することができるが、溶剤を除去した後の厚さが1〜30μmであることが好ましい。

0081

感光性エレメント10は、支持体3と感光層1との間、及び/又は、感光層1と保護層5との間に、クッション層接着層、光吸収層ガスバリア層等の中間層又は保護層5以外の保護層を更に備えていてもよい。

0082

[レジストパターンの形成方法
次に、レジストパターンの形成方法について説明する。

0083

レジストパターンの形成方法は、任意の基板上に上記ポジ型感光性樹脂組成物を含む感光層を形成する工程と、感光層を所定のパターンに露光する工程と、露光後の感光層をアルカリ性水溶液により現像してレジストパターンを形成する工程とを備える。なお、レジストパターンは、レリーフパターンとも、パターンを有する感光層とも、パターンを有するレジスト層ともいえる。露光後の感光層の現像により、基板の表面の一部を露出させるパターンが形成される。本実施形態のポジ型感光性樹脂組成物から形成される感光層に対して、露光処理及び現像処理の工程を繰り返し行うことができる。なお、レジストパターンの形成方法は、レジストパターン付き基板の製造方法ともいえる。

0084

上記基板としては、例えば、ガラス基板、導体用途のエッチング液に溶解されない素材から構成される層(「基材」ともいう)と、その上に設けられた2層以上の導体を含む層(以下、金属層という。)とを備える基板を用いることができる。

0085

基材としては、例えば、ガラス;酸化チタンアルミナ等の金属酸化物シリコン等の半導体;ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルポリカーボネート等の有機化合物などから構成されるものを用いることができる。

0086

上記2層以上の金属層としては、2層以上の金属酸化物を含む層、2層以上の金属を含む層、又は、少なくとも1層の金属酸化物及び少なくとも1層の金属を含む層が挙げられる。金属としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、鉄、タングステンモリブデンチタンニッケル等が挙げられる。金属酸化物としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛等が挙げられる。金属層は、これらの金属又は金属酸化物を、真空蒸着スパッタリング等の物理気相成長電解めっき、無電解めっき、プラズマ化学蒸着等の化学気相成長により、上記基材の上に形成できる。

0087

感光層を形成する方法としては、上記ポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、塗膜を乾燥して溶剤等を揮発させて感光層を形成する方法、上述の感光性エレメントにおける感光層を基板上に転写する方法等が挙げられる。

0088

上記ポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布する方法としては、上述した支持体上に塗布する方法と同様の方法を用いることができる。

0089

感光性エレメント10を用いて基板上に感光層を形成する方法を説明する。感光性エレメント10が、保護層5を備える場合は、保護層5を除去した後、感光層1が基板側になる向きで感光性エレメントを基板に積層(ラミネート)する。ラミネートは、感光層1を加熱しながら基板に圧着することにより行うことができる。このようにして、ラミネートにより、基板と感光層1と支持体3とがこの順に積層された積層体が得られる。ラミネートの条件は必要に応じて適宜調整することができ、ラミネートにおける加熱は、例えば、70℃〜130℃の温度であることが好ましく、ラミネートにおける圧着は、例えば、0.1MPa〜1.0MPaの圧力であることが好ましい。ラミネートに際しては、回路形成用基板を予め、上記温度範囲に加熱してもよい。また、減圧下で、基板上に感光層1を形成してもよい。

0090

レジストパターンの形成方法は、基板上に感光層を形成した後、活性光線を画像状に照射し、活性光線が照射された領域(露光部)を現像により除去するものである。活性光線が照射されていない領域(未露光部)では、感光剤である(B)成分が、(A)成分であるクレゾール樹脂のフェノール水酸基相互作用して、(B)成分が溶解禁止剤として働いているので、アルカリ性水溶液に対する溶解性が低くなる。しかしながら、露光部では、(B)成分が光分解して、前述した相互作用をしなくなるため、溶解禁止効果を失う。これにより、露光部では、アルカリ性水溶液に対する溶解性が向上する。

0091

活性光線を画像状に照射するために、例えば、ネガ又はポジマスクパターンを用いることができ、ネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線を画像状に照射して露光部を形成させることができる。この際、感光性エレメントを用いて感光層を形成し、感光層1上に存在する支持体3が活性光線に対して透過性を有する場合には、支持体3を通して活性光線を照射することができる。一方、支持体3が活性光線に対して遮光性を有する場合には、支持体3を除去した後に感光層1に活性光線を照射する。

0092

活性光線の光源としては、従来公知の光源、例えば、カーボンアーク灯水銀蒸気アーク灯高圧水銀灯キセノンランプ等の紫外線可視光等を有効に放射するものが用いられる。また、レーザー直接描画露光法等を用いてもよい。

0093

露光後、露光部の感光層を現像により除去することで、レジストパターンが形成される。かかる露光部の除去方法としては、感光層1上に支持体3が存在する場合にはオートピーラー等で支持体3を除去し、アルカリ性水溶液、有機溶剤等の現像液によるウェット現像、又はドライ現像で露光部を除去する方法等が挙げられ、ウェット現像が好適に用いられる。

0095

アルカリ性水溶液のpHは9〜13とすることが好ましく、環境負荷低減の観点からは、pHは9〜12とすることがより好ましい。アルカリ性水溶液の温度は、感光層の現像性に合わせて適宜調整される。また、アルカリ性水溶液中には、界面活性剤消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。

0096

上記現像方法としては、例えば、ディップ方式スプレー方式ブラッシングスラッピング等が挙げられる。なお、現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃で加熱すること等によりレジストパターンを硬化させて用いてもよい。

0097

本実施形態の感光性エレメント10を用いることによって、感光層1の基板への転写性に優れ、支持体3の剥離及び除去が容易になり、感光層1が欠陥なく基板へ転写できる。その結果、欠陥が充分に少ないレジストパターンを形成することができる。

0098

本実施形態では、ポジ型感光性樹脂組成物を、上記基板上に直接塗布し乾燥して感光層を形成することができる。この場合、例えば、スピンコーター等を用いてポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、塗膜を形成する。該塗膜が形成された基板をホットプレートオーブン等を用いて乾燥する。これにより、基板上に感光層が形成される。感光層を形成した後の露光工程及び現像工程は、感光性エレメント10を用いた場合と同様に行うことができる。

0099

[基板の加工方法]
本実施形態に係る基板の加工方法は、基板(例えば、ガラス基板、金属表面を有する基板、透明導電層(ITO等)を有する基板)上に、上述したレジストパターンの形成方法によって、パターンを有する感光層(R1)形成する工程と、感光層R1をマスクとして、エッチング液を用いて前記基板をエッチングする第一のエッチング工程と、を備える。本実施形態に係る方法は、感光層R1の一部を露光し、露光後の感光層R1の一部を除去(現像)して、基板の表面の一部を露出させるパターンを有する感光層(R2)を形成する工程と、その後、感光層R2をマスクとして、エッチング液を用いて前記基板をエッチングする第二のエッチング工程と、を更に備えてもよい。これによって、異なる深さで基板を加工することができる。この場合も上述する感光性樹脂組成物を用いることで、優れたスループットが得られる。

0100

エッチング液は、加工される基板に合わせて選択することができる。例えば、エッチング液は、ガラス基板の場合、弗化水素酸含有水溶液(例えば、濃度が、0.5〜20質量%、又は8〜18質量)であってもよく、金属表面を有する基板の場合、塩化第二銅水溶液、塩化第二鉄水溶液、リン酸であってもよく、ITO層を有する基板の場合、シュウ酸、塩酸、王水であってもよい。2種以上のエッチング液を組み合わせてもよい。

0101

本実施形態に係る方法は、基板のエッチングの後、レジストパターンを剥離する工程を備えることができる。剥離液としては、現像に用いるアルカリ性水溶液よりも、強いアルカリ性の水溶液を用いることができる。例えば、1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10質量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。剥離の方式としては、浸漬方式、スプレー方式等が挙げられ、これらは単独で用いても併用してもよい。

0102

上述するガラスの加工方法の第一のエッチング工程において、基板の深さ方向の一部又は全てをエッチングにより除去してもよく、第二のエッチング工程において凹部を形成してもよい。この凹部を埋める加飾部を形成することができる。また、加飾部は、いわゆる、額縁状に形成してもよい。また、ガラス基板(及び、加飾部)上に、オーバーコート層及びタッチセンサー部を設けることで、タッチパネルを製造することができる。

0103

以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。

0104

1.(A)成分の合成
(A)成分として、乾性油で変性したクレゾールから得られる変性ノボラック型フェノール樹脂(A1)及び(A2)を合成した。

0105

(合成例A1)
メタクレゾール及びパラクレゾールが質量比40:60で混合されたクレゾール混合体450質量部に、亜麻仁油50質量部を加え15分間撹拌した。その後、50質量%トリフルオロ酢酸水溶液を1.12質量部加え、120℃で2時間撹拌した。2時間撹拌した後、混合物を室温(25℃、以下同様)まで冷却し、92%パラホルムアルデヒド75質量部、メタノール18質量部及びシュウ酸2質量部を加え、90℃で3時間撹拌した。次いで、減圧蒸留することで未反応のクレゾールを除去し、不飽和炭化水素基を有する変性クレゾール樹脂(A1)を得た。(A1)の重量平均分子量(Mw)は12000であった。

0106

重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することで導出した。GPCの条件を以下に示す。
ポンプ:L−6200型(株式会社日立製作所製、商品名)
カラム:TSKgel−G5000HXL(東ソー株式会社製、商品名)
検出器:L−3300RI型(株式会社日立製作所製、商品名)
溶離液:テトラヒドロフラン
温度:30℃
流量:1.0mL/分

0107

(合成例A2)
メタクレゾール及びパラクレゾールからなるクレゾール混合体をオルトクレゾールに変更し、メタノールの量を50質量部に変更した以外は、合成例A1と同様に操作して、不飽和炭化水素基を有する変性クレゾール樹脂(A2)を得た。(A2)のMwは2000であった。

0108

(A)成分として、クレゾールから得られる未変性のノボラック型クレゾール樹脂(A3)、(A4)及び(A5)を合成した。
(合成例A3)
メタクレゾール及びパラクレゾールが質量比40:60で混合されたクレゾール混合体500質量部に、92%パラホルムアルデヒド83質量部、メタノール18質量部及びシュウ酸1質量部を加え、90℃で3時間撹拌した。その後、減圧蒸留することで未反応のクレゾールを除去し、メタパラクレゾール樹脂(A3)を得た。(A3)のMwは12000であった。

0109

(合成例A4)
メタノール添加量を130質量部に変更した以外は、合成例A3と同様に操作して、メタ−パラクレゾール樹脂(A4)を得た。(A4)のMwは1000であった。

0110

(合成例A5)
オルトクレゾール336質量部に92%パラホルムアルデヒド60質量及びシュウ酸1.2質量部を加え、120℃で4時間撹拌した。その後、減圧蒸留することで未反応のオルトクレゾールを除去し、オルトクレゾール樹脂(A5)を得た。(A5)のMwは1000であった。

0111

2.感光性樹脂組成物の調製
(実施例1)
(A)成分としての(A1)20質量部、(A3)20質量部及び(A5)45質量部と、(B)成分としての1,2−キノンジアジド化合物であるジアゾナフトキノン系感光剤(ダイトーケミックス株式会社製、商品名「PA−28」)(以下、「PA−28」と略記する)15質量部と、(C)成分としての3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(以下、「KBM−403」と略記する)(信越化学工業株式会社製、商品名「KBM−403」)1質量部と、溶媒としてのメチルエチルケトン(以下、「MEK」と略記する)113質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート(以下、「PGMEA」と略記する)70質量部とを混合した。その後、混合物をミックスローターで1日攪拌することで、感光性樹脂組成物を調製した。

0112

(実施例2〜10、及び比較例1〜5)
表1に示す組成(単位:質量部)に変更した以外は、実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製した。表1に(C)成分として記載のシランカップリング剤の詳細は以下のとおりである。
KBM−403:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名)
KBE−403:3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名)
KBE−402:3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名)
KBM−573:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名)
KBM−503:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名)
KBE−585:3−ウレイドプロピルトリアルコキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名)

0113

0114

3.感光性エレメントの作製
(実施例1〜10、及び比較例1〜5)
上記表1の感光性樹脂組成物を用い、以下の手順に従って感光性エレメントを作製した。まず、スピンコーター(ダイトロンテクノロジー株式会社製)を用いて、片面がシリコーン系化合物で離型処理された支持体としてのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名「ピューレックスA53」)の離型処理面に、感光性樹脂組成物を塗布した。支持体の離型処理面の、膜厚25μmの粘着テープ(日東電工株式会社製、商品名「NITTO31B」)を用いた23℃での180°剥離試験により測定される剥離強度は3.861N/mであり、離型処理面の表面張力は44mN/mであった。スピンコートの条件は、回転速度300min−1で5秒間、次いで回転速度600min−1で30秒間の条件とした。その後、クリーンオーブン(タバイエスペック株式会社製、PVHC−231MS)にて、95℃で10分間乾燥を行い、厚み10μmの感光層を支持体上に有する感光性エレメントを得た。

0115

4.評価サンプルの作製
ロールラミネータ(日立化成テクプラント株式会社製、商品名)を用いて、上記感光性エレメントの感光層をガラス基板にラミネートし、評価サンプルを得た。ラミネートの条件は、圧力0.5MPa、上下ロール温度120℃、ラミネート速度0.5m/分とした。

0116

5.感光層の評価
後述する評価を行った。結果を表2に示す。
(露光工程及び現像工程)
得られた評価サンプルから支持体を剥がし、UV露光機(大日本スクリーン株式会社製、商品名「大型マニュアル露光機MAP−1200」)を用いて400mJ/cm2の露光量(エネルギー量)で、フォトマスクを介して、感光層を露光した。フォトマスクとして、露光部及び未露光部の幅が1:1となるパターンを1μm:1μm〜50μm:50μmの範囲で有するガラスマスク凸版印刷株式会社製、商品名「TOPPAN−TEST−CHART−NO1−N L78I1」)を用いた。次いで、現像液として25℃の2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用い、最短現像時間(露光部が除去される最短時間)の1.5倍に相当する時間で浸漬することで現像した。次いで、蒸留水洗浄した後、窒素ブローにて乾燥し、レジストパターンをガラス基板上に形成した。

0117

基板密着性の評価)
露光及び現像によって形成したレジストパターンとガラス基板との密着性(基板密着性)を以下の3段階で評価した。密着性の評価には、ガラス基板に代えて、2種類の基板(シリコンウェハ、Cu/Ni合金基板)上にガラス基板の場合と同様の手順でレジストパターンを形成し、各基板とレジストパターンとの密着性も同様の方法で評価した。
A:円形のレジスト欠けの発生が確認できない。
B:円形のレジスト欠けが発生する割合が、レジストパターン全体を基準として10%未満。
C:レジストパターンの全面に、円形のレジスト欠けが発生。

0118

(耐現像液性の評価)
露光及び現像によって形成したレジストパターンを観察し、耐現像液性を以下の3段階で評価した。
A:クラックの発生が確認できない。
B:発生したクラックの割合が、レジストパターン全体を基準として10%未満。
C:レジストパターンの全面に、クラックが発生。

0119

現像残渣の評価)
露光及び現像後に、現像残渣の有無を以下の3段階で評価した。
A:現像残渣の発生が確認できない。
B:発生した現像残渣の割合が、露光部の領域全体を基準として10%未満。
C:露光部の全面に、現像残渣が発生。

0120

(エッチング耐性の評価)
評価サンプルを、ポリプロピレン製容器に入った15%弗化水素酸溶液(富士技研工業社製、商品名:FCS−AD)に浸漬し、100分間静置した。その後、純水に1分間浸漬させて洗浄した。洗浄を3回行った後で、感光層を観察し、感光層のエッチング耐性を以下の3段階で評価した。
A:感光層の剥離が発生しない。
B:剥離した感光層の割合が、感光層の領域全体の10%未満。
C:剥離した感光層の割合が、感光層の領域全体の10%以上。

0121

実施例

0122

表2で示すように、実施例1〜12のポジ型感光性樹脂組成物は、ガラスとの密着性、及びエッチング耐性に優れることが証明され、ガラスエッチング加工への展開も期待できる結果を得た。

0123

1…感光層、3…支持体、5…保護層、10…感光性エレメント。

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