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技術 エアロゾル消火剤組成物。

出願人 株式会社ダイセルヤマトプロテック株式会社
発明者 富山昇吾吉川昭光福田泰欣高塚勇希
出願日 2015年3月13日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2015-051031
公開日 2016年9月23日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2016-168255
状態 特許登録済
技術分野 消化剤;有害な化学剤の無害化 防災 火薬、マッチ等
主要キーワード 最大設定温度 熱分解温度範囲 引火温度 金網容器 集熱効果 みかけ密度 熱センサー 消火作用
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年9月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

火災が発生したときの消火剤として使用することができるエアロゾル消火剤組成物の提供。

解決手段

(A)燃料20〜50質量%および(B)無機酸化剤80〜50質量%を含有し、さらに(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、(C)有機カルボン酸カリウム塩7〜1000質量部を含有しており、熱分解開始温度が90℃超〜260℃の範囲である、エアロゾル消火剤組成物。

概要

背景

一般的な消火器消火装置などには、消火剤として微粉末状態のものが充填されている。
このような消火器や消火装置は、作動時において微粉末状態の消火剤を炎に向けて拡散させることで瞬時にカリウムラジカルのようなラジカルを発生させ、前記ラジカルによって燃焼反応推進する水素ラジカル酸素ラジカル水酸化ラジカルなどを捕捉して消火するというのが基本的な機能である。
このような粉末系の消火剤を使用した消火器や消火装置は、粉体のまま拡散させるため、容器が大きく嵩張ってしまい、瞬時に噴出させるため高圧に耐える容器である必要があるので重くなってしまう。

特許文献1では、よりコンパクトな消火装置を実現するべく、燃料成分ジシアンジアミド酸化剤成分硝酸カリウムから構成される火薬組成物を使用することで、酸化由来のカリウムラジカルを含むエアロゾルを発生させることを可能としている。

特許文献2では、酸化剤としてクエン酸カリウムを添加する系もあるが、酸化剤は無機化合物の方が酸化力は優れており、自発的な燃焼推進するだけの酸化還元反応は起こりえないため実現は難しい。

概要

火災が発生したときの消火剤として使用することができるエアロゾル消火剤組成物の提供。(A)燃料20〜50質量%および(B)無機酸化剤80〜50質量%を含有し、さらに(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、(C)有機カルボン酸カリウム塩7〜1000質量部を含有しており、熱分解開始温度が90℃超〜260℃の範囲である、エアロゾル消火剤組成物。なし

目的

本発明は、消火器、消火装置などの消火剤として使用したとき、粉末系の消火剤を使用した場合と比べると、消火器、消火装置などをよりコンパクトで軽量にすることができる、エアロゾル消火剤組成物と、前記組成物を使用したエアロゾル発生自動消火装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

(A)燃料20〜50質量%および(B)無機酸化剤80〜50質量%を含有し、さらに(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、(C)有機カルボン酸カリウム塩7〜1000質量部を含有しており、熱分解開始温度が90℃超〜260℃の範囲である、エアロゾル消火剤組成物

請求項2

前記有機カルボン酸カリウム塩が、酢酸カリウムプロピオン酸カリウムクエン酸一カリウム、クエン酸二カリウムクエン酸三カリウムエチレンジアミン四酢酸水素一カリウム、エチレンジアミン四酢酸二水素二カリウム、エチレンジアミン四酢酸一水素三カリウム、エチレンジアミン四酢酸四カリウム、フタル酸水素カリウムフタル酸二カリウム、シュウ酸水素カリウムシュウ酸二カリウムから選ばれるものである、請求項1記載のエアロゾル消火剤組成物。

請求項3

請求項4

前記無機酸化剤が、硝酸カリウム硝酸ナトリウム硝酸ストロンチウム過塩素酸アンモニウム過塩素酸カリウム塩基性硝酸銅酸化銅(I)、酸化銅(II)、酸化鉄(II)、酸化鉄(III)、三酸化モリブデンから選ばれるものである、請求項1記載のエアロゾル消火剤組成物。

請求項5

見かけ密度が1.3g/cm3以上である、請求項1記載のエアロゾル消火剤組成物。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載のエアロゾル発生消火剤組成物を用いたエアロゾル発生自動消火装置

技術分野

0001

本発明は、燃焼によりエアロゾルを発生して火災消火抑制することができるエアロゾル消火剤組成物と、それを使用したエアロゾル発生自動消火装置に関する。

背景技術

0002

一般的な消火器消火装置などには、消火剤として微粉末状態のものが充填されている。
このような消火器や消火装置は、作動時において微粉末状態の消火剤を炎に向けて拡散させることで瞬時にカリウムラジカルのようなラジカルを発生させ、前記ラジカルによって燃焼反応推進する水素ラジカル酸素ラジカル水酸化ラジカルなどを捕捉して消火するというのが基本的な機能である。
このような粉末系の消火剤を使用した消火器や消火装置は、粉体のまま拡散させるため、容器が大きく嵩張ってしまい、瞬時に噴出させるため高圧に耐える容器である必要があるので重くなってしまう。

0003

特許文献1では、よりコンパクトな消火装置を実現するべく、燃料成分ジシアンジアミド酸化剤成分硝酸カリウムから構成される火薬組成物を使用することで、酸化由来のカリウムラジカルを含むエアロゾルを発生させることを可能としている。

0004

特許文献2では、酸化剤としてクエン酸カリウムを添加する系もあるが、酸化剤は無機化合物の方が酸化力は優れており、自発的な燃焼推進するだけの酸化還元反応は起こりえないため実現は難しい。

先行技術

0005

RU2357778 C2
KR101209706 B1

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、消火器、消火装置などの消火剤として使用したとき、粉末系の消火剤を使用した場合と比べると、消火器、消火装置などをよりコンパクトで軽量にすることができる、エアロゾル消火剤組成物と、前記組成物を使用したエアロゾル発生自動消火装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、(A)燃料20〜50質量%および(B)無機酸化剤80〜50質量%を含有し、
さらに(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、(C)有機カルボン酸カリウム塩7〜1000質量部を含有しており、
熱分解開始温度が90℃超〜260℃の範囲である、エアロゾル消火剤組成物と、前記組成物を使用したエアロゾル発生自動消火装置を提供する。

発明の効果

0008

本発明のエアロゾル消火剤組成物とそれを使用したエアロゾル発生自動消火装置は、粉体の状態で拡散使用するものではなく、火災による熱を受けて自動的に着火燃焼して、消火作用を有するエアロゾルを発生させることができる。
このため、粉末系の消火剤を使用した場合と比べると、消火器、消火装置などをよりコンパクトで軽量にすることができる。

図面の簡単な説明

0009

本発明のエアロゾル消火剤組成物を使用した消火性能確認試験試験方法の説明図(燃焼空間容積が5L、20Lおよび50L)。
本発明のエアロゾル消火剤組成物を使用した消火性能の確認試験の試験方法の説明図(燃焼空間容積が80L、600L、2000L)。

0010

<エアロゾル消火剤組成物>
(A)成分の燃料は、(B)成分の無機酸化剤と共に燃焼により熱エネルギーを発生させて(C)成分の有機カルボン酸カリウム塩に由来するエアロゾル(カリウムラジカル)を発生させるための成分である。
(A)成分の燃料としては、ジシアンジアミド、ニトログアニジン硝酸グアニジン尿素メラミンメラミンシアヌレートアビセルグアガムカルボキシルメチルセルロースナトリウムカルボキシルメチルセルロースカリウム、カルボキシルメチルセルロースアンモニウムニトロセルロースアルミニウムホウ素、マグネシウムマグナリウムジルコニウムチタン水素化チタンタングステンケイ素から選ばれるものが好ましい。

0011

(B)成分の無機酸化剤は、(A)成分の燃料と共に燃焼により熱エネルギーを発生させて(C)成分の有機カルボン酸カリウム塩に由来するエアロゾル(カリウムラジカル)を発生させるための成分である。
(B)成分の無機酸化剤としては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム硝酸ストロンチウム過塩素酸アンモニウム過塩素酸カリウム塩基性硝酸銅酸化銅(I)、酸化銅(II)、酸化鉄(II)、酸化鉄(III)、三酸化モリブデンから選ばれるものが好ましい。

0012

(A)成分の燃料と(B)成分の無機酸化剤の合計量中の含有割合は、(A)成分は20〜50質量%、好ましくは25〜40質量%、より好ましくは25〜35質量%であり、(B)成分は80〜50質量%、好ましくは75〜60質量%、より好ましくは75〜65質量%である。

0013

(C)成分の有機カルボン酸カリウム塩は、(A)成分と(B)成分の燃焼により生じた熱エネルギーによりエアロゾル(カリウムラジカル)を発生させるための成分である。
(C)成分の有機カルボン酸カリウム塩としては、酢酸カリウムプロピオン酸カリウム、クエン酸一カリウム、クエン酸二カリウムクエン酸三カリウムエチレンジアミン四酢酸水素一カリウム、エチレンジアミン四酢酸二水素二カリウム、エチレンジアミン四酢酸一水素三カリウム、エチレンジアミン四酢酸四カリウム、フタル酸水素カリウムフタル酸二カリウム、シュウ酸水素カリウムシュウ酸二カリウムから選ばれるものが好ましい。

0014

(C)成分の含有割合は、(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して(C)成分が7〜1000質量部であり、好ましくは10〜900質量部である。

0015

本発明の組成物は、熱分解開始温度が90℃超〜260℃の範囲のものであり、好ましくは150℃超〜260℃のものである。前記熱分解開始温度は、上記した(A)、(B)および(C)成分を上記した割合で組み合わせることで満たすことができる。
本発明の組成物は、上記した熱分解温度範囲を満たすことで、例えば点火装置などを使用することなく、火災発生時の熱を受けて(A)成分と(B)成分が自動的に着火燃焼して、(C)成分に由来するエアロゾル(カリウムラジカル)を発生させて消火することができる。
また、室内にある可燃物として一般的な木材の引火温度は260℃であり、火気取扱う場所に設置する自動火災報知設備熱感知器の一般的な作動温度である90℃以下では起動しない条件に熱分解温度を設定することで、速やかな消火ができると共に、前記熱感知器の誤作動も防止することができる。特に、熱感知器の最大設定温度は150℃であるため、熱分解開始温度の下限値を150℃超に設定することで高い汎用性が得られる。

0016

本発明の組成物の形態は特に制限されるものではなく、粉末や所望形状の成形体にすることができる。
成形体は、顆粒、所望形状のペレット円柱形状など)、錠剤、球形、円板などにすることができる。
成形体は、見かけ密度が1.3g/cm3以上のものであることが好ましい。

0017

<エアロゾル発生自動消火装置>
本発明の自動消火装置は、(A)成分の燃料を着火するための点火手段を有していないものと、(A)成分の燃料を着火するための公知のイニシエータ雷管などの点火手段を有しているもののいずれかの形態にすることができる。

0018

点火手段を有していない自動消火装置は、本発明の組成物が可燃性または不燃性の容器に収容されたものにすることができる。
自動消火装置として、本発明の組成物が可燃性の容器に収容された形態であるものは、例えば、火炎に対して前記容器ごと投入して使用することができる。
自動消火装置として、本発明の組成物が不燃性の容器に収容された形態のものは、例えば、調理中の発火物(の内容物の発火など)に対して、前記容器の開口部を通して組成物を振りかけて使用することができる。

0019

また本発明の自動消火装置は、火災をより早く感知するため、本発明の組成物を熱電導性が良い材料(アルミニウム、銅など)からなる容器内に収容した形態のものにすることができ、さらに前記容器には、集熱効果を高めるため、表面積を増大するためのフィン構造が有しているものにすることもできる。
この自動消火装置は、万一の発火により火災が発生したときに対応するため、例えば、各種バッテリーなどの近傍に配置して使用することができる。

0020

点火手段を有している自動消火装置は、消火剤となる本発明の組成物と点火手段が収容された容器と、火災の発生を前記点火手段に伝えて作動させるための熱センサーなどを組み合わせたものにすることができる。

0021

実施例1〜3、5、7〜12、比較例1、4
表1に示す(A)、(B)および(C)成分を表1に示す配合割合(水分を含まない乾燥物として)十分混合し、(A)、(B)、(C)成分の合計量100質量部に対して、20質量部相当のイオン交換水を添加してさらに混合した。
得られた水湿混合品を110℃×16時間の恒温槽にて乾燥させて、水分1質量%以下の乾燥品にした。
乾燥品をメノウ乳鉢にて破砕して、500μm以下の粒径になるように整粒して粉砕品を得た。
粉砕品2.0gを内径9.6mmの所定の金型(臼)に充填し、を挿入の上、油圧ポンプ面圧220.5MPa(2250kg/cm2)にて、5秒ずつ両面より加圧して、本発明の組成物の成形体(みかけ密度は表1に記載のもの)を得た。

0022

実施例4、6、比較例2、3
表1に示す(A)、(B)および(C)成分を表1に示す配合割合(水分を含まない乾燥物として)十分混合した。
得られた混合品2.0gを内径9.6mmの所定の金型(臼)に充填し、杵を挿入の上、油圧ポンプで面圧220.5MPa(2250kg/cm2)にて5秒ずつ両面より加圧して、本発明の組成物の成形体(みかけ密度は表1に記載のもの)を得た。

0023

実施例13、14、17、18
実施例1と同様にして得た粉砕品1.7gを内径9.6mmの所定の金型(臼)に充填し、杵を挿入の上、油圧ポンプで面圧73.5MPa(750kg/cm2)にて5秒ずつ両面より加圧して、本発明の組成物の成形体(みかけ密度は表1に記載のもの)を得た。

0024

実施例15、16
実施例1と同様にして粉砕品を得た。この粉砕品を本発明の組成物とした。

0025

<消火試験1>
図1に示す装置にて試験した。
支持台1の上に鉄製の金網2を置き、その中心部に実施例および比較例の組成物(成形体)6を置いた。なお、実施例15、16(粉砕品)は、アルミニウム製の皿に入れた状態で、金網2の中心部に置いた。
金網2の上には、耐熱ガラス製透明容器(5L、20Lまたは50L)を被せて、金網2に面している部分以外は密閉した。
金網2を介して組成物6の直下には、着火剤としてn−ヘプタン100mlを入れた皿5を置いた。
この状態にてn−ヘプタンを着火して火炎7を生じさせ、組成物6を熱してエアロゾルを発生させ、前記炎7が消火できるかどうかを観察した。結果を表1に示す。

0026

<消火試験2>
図2に示す装置にて試験した。
支持台11の上に鉄製の金網容器12を置き、その内部に実施例および比較例の組成物(成形体)16を置いた。
金網12を介して組成物16の直下には、着火剤としてn−ヘプタン100mlを入れた皿15を置いた。
これらの支持台11、鉄製の金網容器12および皿15は、観察用の窓のある13金属製のチャンバー13(80L、600L、2000L)に入れた。
この状態にてn−ヘプタンに着火して火炎17を生じさせ、組成物16を熱してエアロゾルを発生させ、消火できるかどうかを観察窓から観察した。結果を表1に示す。

0027

実施例

0028

実施例は、いずれも瞬時に消火できた。
比較例は、一時的に火勢は小さくなったが、消火はできなかった。

0029

本発明のエアロゾル消火剤組成物は、火災が発生したときの消火剤として使用することができる。

0030

1、11支持台
2、12金網
3、13容器
5、15着火剤
6、16エアロゾル消火剤組成物
7、17 炎

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