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技術 濁りのある液状食品の清澄化を抑制する固形調味料組成物及びその製造方法

出願人 味の素株式会社
発明者 吾妻洋太小山哲也寺下雅之
出願日 2015年3月12日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2015-049901
公開日 2016年9月23日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2016-168009
状態 特許登録済
技術分野 調味料 種実、スープ、その他の食品
主要キーワード 流動層混合 ロータリー成形 アルギン酸ナトリウム粉末 立体形 植物性レシチン 容器回転式混合機 ペクチン粉末 デカグリセリンラウリン酸エステル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年9月23日)のものです。
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図面 (1)

課題

濁りのある液状食品における清澄化を抑制し得、且つ、液中での崩壊性にも優れる、成形してなる固形調味料組成物及びその製造方法の提供。

解決手段

少なくとも下記(A)及び(B)を、A:B=2:8〜9:1の重量比で含み、成形されてなる固形調味料組成物。(A)レシチン及びHLB値が7〜16である親水性乳化剤からなる群より選択される少なくとも1種の乳化剤(B)体積基準累積粒度分布における50%粒子径(D50)が150μm〜1mmである増粘多糖類粉末

概要

背景

従来より、白湯鍋等の濁りのあるスープは、幅広消費者に支持されている。その理由としては、濃厚旨味コクといった食味が高く評価されていることに加え、その独特乳白色の外観や、なめらか食感が好まれていることも挙げられる。

濁りのあるスープは、その調理の際に生肉等を投入すると、濁りが減少してスープが清澄化し、好ましい外観が損なわれることにより、商品価値落ちるという問題がある。特に、スープが低温の時に生肉等を入れ、その後に加熱を行った場合、顕著に清澄化が起こる。

このような濁りのあるスープの清澄化の問題に対し、特定の乳化剤と増粘多糖類とを特定の重量比で配合した調味料組成物によって、濁りのあるスープの清澄化を抑制できることが報告されている(特許文献1)。

一方、特許文献2には、150メッシュ以上の微粉末繊維素グリコール酸を、固形食品に対して2重量%の配合割合で加えることで、固形食品の崩壊を促進させ得、溶解性が改善することが報告されている。

概要

濁りのある液状食品における清澄化を抑制し得、且つ、液中での崩壊性にも優れる、成形してなる固形調味料組成物及びその製造方法の提供。少なくとも下記(A)及び(B)を、A:B=2:8〜9:1の重量比で含み、成形されてなる固形調味料組成物。(A)レシチン及びHLB値が7〜16である親水性乳化剤からなる群より選択される少なくとも1種の乳化剤(B)体積基準累積粒度分布における50%粒子径(D50)が150μm〜1mmである増粘多糖類粉末なし

目的

本発明の目的は、濁りのある液状食品における清澄化を抑制し得、且つ、液中での崩壊性にも優れる(即ち、液中で速やかに崩壊し得る)、成形してなる固形調味料組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

少なくとも下記(A)及び(B)を、A:B=2:8〜9:1の重量比で含み、成形されてなる固形調味料組成物。(A)レシチン及びHLB値が7〜16である親水性乳化剤からなる群より選択される少なくとも1種の乳化剤(B)体積基準累積粒度分布における50%粒子径(D50)が150μm〜1mmである増粘多糖類粉末

請求項2

成形方法が、圧縮成形である、請求項1記載の組成物。

請求項3

増粘多糖類粉末が、キサンタンガム粉末である、請求項1又は2記載の組成物。

請求項4

増粘多糖類粉末のD50が、150〜350μmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。

請求項5

固形調味料組成物の摩損度が、30%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。

請求項6

固形調味料組成物の形状が、ブロック状である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。

請求項7

乳化剤の含有量と増粘多糖類粉末の含有量との合計が、3〜23重量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。

請求項8

調味料が、濃縮調味料である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。

請求項9

濁りのある液状食品調理用である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。

請求項10

濁りのある液状食品が、乳化食品である、請求項9記載の組成物。

請求項11

少なくとも下記(A)及び(B)を、A:B=2:8〜9:1の重量比で含む原料混合物を成形することを含む、固形調味料組成物の製造方法。(A)レシチン及びHLB値が7〜16である親水性乳化剤からなる群より選択される少なくとも1種の乳化剤(B)体積基準累積粒度分布における50%粒子径(D50)が150μm〜1mmである増粘多糖類粉末

技術分野

0001

本発明は、濁りのある液状食品清澄化を抑制する固形調味料組成物及びその製造方法に関する。より詳細には、濁りのある液状食品の清澄化を抑制し、且つ液中での崩壊性に優れる、成形してなる固形調味料組成物及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

従来より、白湯鍋等の濁りのあるスープは、幅広消費者に支持されている。その理由としては、濃厚旨味コクといった食味が高く評価されていることに加え、その独特乳白色の外観や、なめらか食感が好まれていることも挙げられる。

0003

濁りのあるスープは、その調理の際に生肉等を投入すると、濁りが減少してスープが清澄化し、好ましい外観が損なわれることにより、商品価値落ちるという問題がある。特に、スープが低温の時に生肉等を入れ、その後に加熱を行った場合、顕著に清澄化が起こる。

0004

このような濁りのあるスープの清澄化の問題に対し、特定の乳化剤と増粘多糖類とを特定の重量比で配合した調味料組成物によって、濁りのあるスープの清澄化を抑制できることが報告されている(特許文献1)。

0005

一方、特許文献2には、150メッシュ以上の微粉末繊維素グリコール酸を、固形食品に対して2重量%の配合割合で加えることで、固形食品の崩壊を促進させ得、溶解性が改善することが報告されている。

先行技術

0006

特開2015−006147公報
特開昭52−42859号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1記載の調味料組成物は、優れた製品ではあるものの、増粘多糖類を含有するため、立方体直方体状等の形状に成形して製造すると、水やお湯等の液中で崩壊しづらい(言い換えると、崩壊するまでに時間がかかる)傾向があり、調理時の利便性に改善の余地があった。

0008

本発明の目的は、濁りのある液状食品における清澄化を抑制し得、且つ、液中での崩壊性にも優れる(即ち、液中で速やかに崩壊し得る)、成形してなる固形調味料組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討した結果、驚くべき事に、特定の粒度の増粘多糖類粉末を用いることにより、固形調味料組成物の液中での崩壊性を向上させ得ることを見出し、かかる知見に基づいてさらに研究を進めることによって本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。

0010

[1]少なくとも下記(A)及び(B)を、A:B=2:8〜9:1の重量比で含み、成形されてなる固形調味料組成物。
(A)レシチン及びHLB値が7〜16である親水性乳化剤からなる群より選択される少なくとも1種の乳化剤
(B)体積基準累積粒度分布における50%粒子径(D50)が150μm〜1mmである増粘多糖類粉末
[2]成形方法が、圧縮成形である、[1]記載の組成物。
[3]増粘多糖類粉末が、キサンタンガム粉末である、[1]又は[2]記載の組成物。
[4]増粘多糖類粉末のD50が、150〜350μmである、[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]固形調味料組成物の摩損度が、30%以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]固形調味料組成物の形状が、ブロック状である、[1]〜[5]のいずれかに記載の組成物。
[7]乳化剤の含有量と増粘多糖類粉末の含有量との合計が、3〜23重量%である、[1]〜[6]のいずれかに記載の組成物。
[8]調味料が、濃縮調味料である、[1]〜[7]のいずれかに記載の組成物。
[9]濁りのある液状食品の調理用である、[1]〜[8]のいずれかに記載の組成物。
[10]濁りのある液状食品が、乳化食品である、[9]記載の組成物。

0011

[11]少なくとも下記(A)及び(B)を、A:B=2:8〜9:1の重量比で含む原料混合物を成形することを含む、固形調味料組成物の製造方法。
(A)レシチン及びHLB値が7〜16である親水性乳化剤からなる群より選択される少なくとも1種の乳化剤
(B)体積基準累積粒度分布における50%粒子径(D50)が150μm〜1mmである増粘多糖類粉末
[12]成形方法が、圧縮成形である、[11]記載の方法。
[13]増粘多糖類粉末が、キサンタンガム粉末である、[11]又は[12]記載の方法。
[14]増粘多糖類粉末のD50が、150〜350μmである、[11]〜[13]のいずれかに記載の方法。
[15]固形調味料組成物の摩損度が、30%以下である、[11]〜[14]のいずれかに記載の方法。
[16]固形調味料組成物の形状が、ブロック状である、[11]〜[15]のいずれかに記載の方法。
[17]固形調味料組成物における乳化剤の含有量と増粘多糖類粉末の含有量との合計が、3〜23重量%である、[11]〜[16]のいずれかに記載の方法。
[18]調味料が、濃縮調味料である、[11]〜[17]のいずれかに記載の方法。
[19]固形調味料組成物が、濁りのある液状食品の調理用である、[11]〜[18]のいずれかに記載の方法。
[20]濁りのある液状食品が、乳化食品である、[19]記載の方法。

発明の効果

0012

本発明によれば、濁りのある液状食品における清澄化を抑制し得、且つ、液中での崩壊性にも優れる、成形してなる固形調味料組成物及びその製造方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0013

実施例1〜5及び比較例1の固形調味料組成物の崩壊時間を示すグラフである。

0014

本発明の固形調味料組成物(以下、単に「本発明の組成物」とも称する)は、少なくとも(A)レシチン及びHLB値が7〜16である親水性乳化剤からなる群より選択される少なくとも1種の乳化剤(以下、単に「成分A」とも称する)、並びに、(B)体積基準累積粒度分布における50%粒子径(D50)が150μm〜1mmである増粘多糖類粉末(以下、単に「成分B」とも称する)を、A:B=2:8〜9:1の重量比で含み、成形(好ましくは、圧縮成形)されてなることを主たる特徴とする。

0015

[成分A]
成分Aは、レシチン及びHLB値が7〜16である親水性乳化剤からなる群より選択される少なくとも1種である乳化剤である。

0016

本発明において使用される「レシチン」は、ホスファチジルコリンホスファチジルエタノールアミンホスファチジルイノシトールホスファチジン酸ホスファチジルセリン等のリン脂質の混合物をいう。具体的には、例えば、アブラナ大豆、なたね、ひまわり、サフラワー綿実トウモロコシアマニ、ごま、オリーブ、米、ヤシ、又はパーム等から製造される植物性レシチン及び卵黄レシチン等が挙げられる。また、これらの水素添加物酵素処理物酵素分解物、レシチン分別物等も本明細書に記載の「レシチン」に包含される。これらのレシチンは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、市販品を使用してもよい。

0017

本発明において使用される「親水性乳化剤」としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル(例、ショ糖ステアリン酸エステルショ糖パルミチン酸エステルショ糖ミリスチン酸エステルショ糖オレイン酸エステルショ糖ラウリン酸エステル等)、ポリグリセリン脂肪酸エステル(例、デカグリセリンカプリル酸エステルデカグリセリンラウリン酸エステルデカグリセリンミリスチン酸エステル、デカグリセリンステアリン酸エステル、デカグリセリンジステアリン酸デカグリセリンオレイン酸エステル等)等が挙げられ、好ましくはショ糖ステアリン酸エステル及びデカグリセリンステアリン酸エステルである。

0018

本発明において使用される親水性乳化剤は、HLB値が7〜16であることが好ましい。当該HLB値が7未満である場合、濁りのある液状食品における清澄化を充分に抑制できない傾向があり、当該HLB値が16を超える場合、親水性が高すぎるため調味料組成物の吸湿性が高まる傾向がある。当該HLB値は、清澄化の抑制及び吸湿性の観点から、9〜16であることが好ましい。
本明細書において「HLB値」とは、親水親油バランス(hydrophile−lipophile balance)を表し、W.C.Griffinによって提唱された計算式(W.C.Griffin,J.Soc.Cosmetic Chemists,1,311(1949)参照)に従って求められるものをいう。

0019

親水性乳化剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、市販品を使用してもよい。

0020

成分Aは、好ましくはレシチンである。

0021

[成分B]
成分Bは、体積基準累積粒度分布における50%粒子径(D50)が特定の範囲の増粘多糖類粉末である。

0022

本発明において使用する「増粘多糖類粉末」とは、粉末状の増粘多糖類をいい、当該増粘多糖類粉末の例としては、ガム類粉末、アルギン酸類粉末、カラギナン粉末、寒天粉末ペクチン粉末カードラン粉末及びグルコマンナン粉末等が挙げられるが、好ましくはガム類粉末、アルギン酸類粉末であり、特に好ましくはガム類粉末である。ガム類粉末としては、例えば、キサンタンガム粉末、タマリンドシードガム粉末、ローカストビーンガム粉末、グアーガム粉末ジェランガム粉末等が挙げられ、好ましくはキサンタンガム粉末である。また、アルギン酸類粉末としては、例えば、アルギン酸粉末、アルギン酸ナトリウム粉末アルギン酸プロピレングリコールエステル粉末等が挙げられ、好ましくはアルギン酸ナトリウム粉末である。これらの増粘多糖類粉末は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、市販品を使用してもよい。
本発明において「粉末」とは、粒子集合体を意味し、散、微粒及び細粒等に加え、顆粒等も包含する概念であり、またそれらが混合した粉粒体等も包含する。具体的には、粒径が2mm以下の粒子の集合体をいう。

0023

成分Bは、体積基準累積粒度分布における50%粒子径(D50)が特定の範囲であることが重要である。当該D50が特定の範囲であることにより、濁りのあるスープの清澄化を抑制しつつ、液中での崩壊性にも優れるものとなる。
具体的にはD50は、通常150μm〜1mmであり、好ましくは150〜500μmであり、より好ましくは150〜350μmであり、更に好ましくは180〜300μmであり、特に好ましくは230〜300μmである。

0024

成分Bの、体積基準累積粒度分布における20%粒子径(D20)は、好ましくは50μm以上であり、入手しやすさの観点から、特に好ましくは80〜200μmである。

0025

成分Bの、体積基準累積粒度分布における80%粒子径(D80)は、好ましくは200μm以上であり、入手しやすさの観点から、特に好ましくは250〜400μmである。

0026

本発明において、体積基準累積粒度分布は、レーザー回折式粒度分布測定によって得られる。具体的には、レーザー回折式粒度分布測定装置(日機装株式会社製、マイクロトラックHRA(9320−X100)型)を用い、測定条件は、粒子形状:非球形、粒子透過性:透過、粒子屈折率:1.81、溶媒エタノール(99.5%)、溶媒屈折率:1.36、とし、2回測定した後の平均値測定値とする。

0027

成分BのD20、D50及びD80は、自体公知の方法で調整すればよいが、例えば、流動層造粒機等を用いて造粒を行い、その後、篩分機等を用いて粉末をい分けることにより所望の粒度に調整できる。

0028

成分Bは、好ましくは、D50が150μm〜1mmであるキサンタンガム粉末であり、より好ましくは、D50が150〜500μmであるキサンタンガム粉末であり、更に好ましくは、D50が150〜350μmであるキサンタンガム粉末であり、特に好ましくは、D50が180〜300μmであるキサンタンガム粉末であり、最も好ましくは、D50が230〜300μmであるキサンタンガム粉末である。

0029

本発明の組成物は、含有する成分Aと成分Bとの重量比が、A:B=2:8〜9:1であることが好ましい。当該重量比が、A:B=2:8〜9:1の範囲外である場合、濁りのある液状食品の清澄化の抑制と、該液状食品への好ましい粘性の付与とを、両立することが困難となる。当該重量比は、清澄化を抑制しつつも、より好ましい粘性を液状食品に付与する観点から、好ましくはA:B=4:6〜9:1であり、特に好ましくは6:4〜7:1である。

0030

本発明の組成物は、成分A及び成分Bに加え、必要に応じて、固形調味料の製造に通常用いられる食材及び/又は食品添加物を更に含有してもよい。当該食材及び食品添加物としては、例えば、糖類(例、グラニュー糖砂糖等)、食用油脂(例、なたね油大豆油トウモロコシ油ごま油パーム油ヤシ油オリーブ油米油落花生油ヒマワリ油等の植物油牛脂豚脂、鶏脂等の動物油;これらの硬化油等)、食塩酸味料(例、食酢クエン酸等)、醤油粉末醤油を含む)、味噌粉末味噌を含む)、エキス類(例、ビーフエキスポークエキスチキンエキス等の畜肉エキス鰹エキス牡蠣エキス酵母エキス等)、うまみ調味料(例、グルタミン酸ナトリウムイノシン酸ナトリウムグアニル酸ナトリウム等)、香味野菜(例、にんにく、しょうが等)、香辛料(例、胡椒等)、たん白加水分解物賦形剤(例、乳糖デキストリン等)、炭酸塩(例、炭酸ナトリウム炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩炭酸マグネシウム炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩炭酸水素ナトリウム炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩炭酸水素マグネシウム炭酸水素カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸水素塩等)、有機酸(例、クエン酸、酒石酸フマル酸コハク酸グルコン酸リンゴ酸及びそれらの塩等)等が挙げられる。

0031

本発明の組成物における成分Aの含有量は、好ましくは1.5〜15重量%であり、濁りのある液状食品における効果的な清澄化抑制の観点から、より好ましくは2〜11重量%であり、特に好ましくは4〜9重量%である。

0032

本発明の組成物における成分Bの含有量は、好ましくは0.5〜8.5重量%であり、濁りのある液状食品における効果的な清澄化抑制と該液状食品に好ましい粘性を付与する効果の観点から、より好ましくは1〜6重量%である。

0033

本発明の組成物における成分Aの含有量と成分Bの含有量との合計は、好ましくは3〜23重量%であり、濁りのある液状食品における効果的な清澄化抑制と該液状食品に好ましい粘性を付与する効果の観点から、より好ましくは5〜20重量%であり、特に好ましくは5〜15重量%である。

0034

本発明の組成物の形態は、成形(例、圧縮成形、押出成形等)により得られた固形状の形態であることが好ましく、特にブロック状であることが好ましい。ここで「ブロック状」とは、粉末より大きい立体形状を意味し、それ以外の形状については特に限定されず、その表面形状の一部又は全部が平面であっても曲面であってもよい。例えば、ブロック状には、立方体状及び直方体状等の多面体状球体状角柱状円柱状、角錐状、円錐状、角錐台状円錐台状、シート状、板状、フレーク状等が包含される。

0035

本発明の組成物の1個当たり体積は特に制限されないが、通常1〜15cm3であり、製造時及び調理時の取扱いやすさの観点から、好ましくは4〜8cm3である。

0036

本発明の組成物の1個当たりの重量は特に制限されないが、通常3〜15gであり、製造時及び調理時の取扱いやすさの観点から、好ましくは5〜10gである。

0037

本発明の組成物は、少なくとも成分A及び成分Bを、A:B=2:8〜9:1の重量比で含む原料混合物を成形することを含む製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」とも称する)によって、製造し得る。

0038

本発明の製造方法において用いられる原料混合物は、成分A及び成分B、並びに、必要に応じてその他の原料(食材及び/又は食品添加物)を、成分Aと成分Bとの重量比がA:B=2:8〜9:1となるように配合し、混合することによって得られる。混合方法は特に制限されず、例えば、横型粉体混合機容器回転式混合機万能ミキサー等を用いて混合することができる。混合時間及び混合方法についても特に制限されないが、混合時間は通常5分間〜10分間であり、混合温度は通常10〜40℃である。

0039

原料混合物を成形する方法は特に制限されず自体公知の方法によって行い得る。本発明において「成形」とは、一定の大きさの立体形状に形作ることを意味し、成形方法としては、例えば、圧縮成形、押出成形等が挙げられるが、好ましくは圧縮成形である。原料混合物を圧縮成形する場合、例えば、単発式堅型成形機連続式ロータリー成形機等を用いて圧縮成形することができる。その場合、圧縮方式は特に制限されず、予圧後に本圧を行う2段加圧、本圧のみの1段加圧等のいずれの方式を用いてもよい。も特に制限されず、上杵及び下杵の両方で圧縮させる方法を用いてもよいし、上杵又は下杵のどちらか一方のみで圧縮させる方法を用いてもよい。圧縮圧は通常8MPa(82kgf/cm2)〜60(612kgf/cm2)である。

0040

本発明の製造方法は、固形調味料の分野において慣用の製造工程を更に含んでいてもよい。例えば、本発明の組成物が、成分A及び成分Bに加えて、炭酸塩及び/又は有機酸を含有するものである場合、本発明の製造方法は、炭酸塩及び/又は有機酸を、硬化油(例、なたね硬化油、大豆硬化油パーム硬化油等)でコートすることを含んでもよい。炭酸塩及び/又は有機酸を硬化油でコートすることにより、炭酸塩と他の原料に由来する水分との接触や、炭酸塩と有機酸との接触が妨げられ、本発明の組成物の保管時における二酸化炭素の発生を有効に抑制できる。炭酸塩及び/又は有機酸の硬化油によるコートは、自体公知の方法により行い得るが、例えば、高速攪拌混合機流動層混合機等の混合機を用いて、加熱して溶解した硬化油を高速攪拌中の炭酸塩又は有機酸に少量ずつ噴霧添加し所定量配合した後、冷却することにより行い得る。
また本発明の製造方法は、例えば圧縮成形後に、成形品加湿、冷却、乾燥する工程等を更に含んでいてもよい。

0041

本発明の組成物の摩損度は、製造時、流通時及び保管時等において所望の形状を保持し得るよう、好ましくは30%以下であり、より好ましくは20%以下である。ここで摩損度とは、有限会社ステムステージ東京製錠剤摩損度計を用いて、固形調味料組成物1個を2分間摩損させたときの、欠け割れ及び削れの発生の程度をいい、具体的には以下の方法によって測定される。
(1)固形調味料組成物1個当たりの重量を測定した後、摩損度計(有限会社システムステージ東京製錠剤摩損度計)に充填する。
(2)回転数25rpmにて2分間摩損させる。
(3)その後、固形調味料組成物を測定器より取り出し、重量を測定する。
(4)下記式に基づき、摩損度を算出する。
摩損度(%)=(摩損前の固形調味料組成物の重量−摩損後の固形調味料組成物の重量)/摩損前の固形調味料組成物の重量×100
本発明の組成物の摩損度は低い程好ましく、その下限は特に限定されないが、通常0.5%である。

0042

本発明の組成物の摩損度は、自体公知の方法で調整すればよいが、例えば、原料の配合や、圧縮成形の圧縮圧を適宜調節すること等により所望の摩損度に調整できる。

0043

本発明において調味料は濃縮調味料であることが好ましく、すなわち、本発明の組成物は、濃縮調味料組成物であることが好ましい。ここで「濃縮調味料」とは、水又はお湯等により希釈されて喫食される調味料をいう。希釈倍率は特に制限されないが、通常2〜40倍程度であり、好ましくは15〜25倍程度である。具体的には、本発明の組成物は、例えば、固形ブイヨン固形コンソメ即席固形スープ、固形の素、固形ルー等として用い得る。

0044

本発明の組成物は、濁りのある液状食品の調理に好ましく用いられる。本発明の組成物によれば、濁りのある液状食品の清澄化を抑制し、且つ、該液状食品に好ましい粘性を付与することができる。本発明の組成物は、濁りのある液状食品に添加されるものであってもよいし、本発明の組成物自体が、必要に応じて水又はお湯等を加えて希釈されることによって、濁りのある液状食品になるものであってもよい。

0045

濁りのある液状食品としては、例えば、乳化食品(例、白湯鍋、白湯スープ等)、豆乳スープ練りごまスープ等が挙げられ、好ましくは乳化食品、豆乳スープであり、より好ましくは白湯鍋、白湯スープ、豆乳スープである。濁りのある液状食品は、有形具材を含むものであってもよい。

0046

濁りのある液状食品における「濁り」は、例えば、当該液状食品が乳化食品である場合は、乳化状態に基づく濁りをいう。この乳化状態に基づく濁りは、水相油相とが分離する等して乳化状態が破壊すること、もしくは乳化物が乳化物単独で凝集したり、たんぱく質等と共に凝集したりすること等により減少する。また、当該液状食品が、不溶性食品が液中に浮遊した状態である場合も、濁りが生じる。この濁りは、液中に浮遊した不溶性の食品がたんぱく質等と共に凝集すること等により減少する。

0047

本発明において、濁りのある液状食品の「清澄化」は、例えば、当該液状食品に非加熱の動物性たんぱく質を添加した後、当該液状食品を加熱すること等によって濁りが減少し、当該液状食品の不透明度が低下することをいう。より詳細には、例えば、濁りのある液状食品が乳化食品である場合、非加熱の動物性たんぱく質が添加され、60〜100℃程度(好ましくは90〜100℃程度)に加熱されることにより、当該たんぱく質の変性と共に乳化物が減少し、その結果、当該液状食品は濁りが減少し、不透明度が低下する。濁りのある液状食品の清澄化の原因となる動物性たんぱく質としては、例えば、畜肉(例、牛肉豚肉鶏肉等)、魚肉等が挙げられる。

0048

本発明の組成物は、15〜25倍量の水の中に本発明の組成物(例えば、体積が1〜15cm3であり、且つ、摩損度が30%以下である、本発明の組成物等)を1個投入し、中火にて沸騰させたときの崩壊時間(投入から本発明の組成物(本発明の組成物が崩壊して2個以上の塊に分離した場合は、それらのうちで体積が最大のもの)の体積が1mm3以下になるまでの時間)が通常460秒以下であり、調理に関する利便性の観点から、好ましくは430秒以下である。
本発明の組成物の崩壊時間は短い程好ましく、その下限は特に限定されないが、通常250秒である。

0049

以下の実施例において本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。

0050

(実施例1〜5及び比較例1の固形調味料組成物の製造)
食塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウム、表1記載の各キサンタンガム粉末、大豆レシチン及びその他の原料(調味成分香味成分等)を、表2に示す割合で配合した後、混合機(株式会社ダルトン製バッチニーダーKDRJ−2(特)型)を用いて均一に混合し(設定回転数;130rpm、混合時間;7分間)、得られた原料混合物を単発式堅型成形機(市橋精機株式会社製打状シミュレーターS100)を用いて、固形調味料組成物1個当たりの体積が7.6cm3となるよう圧縮成形することにより(充填量;9.1g、圧縮圧;15MPa、圧縮方式;1段圧縮)、実施例1〜5及び比較例1の固形調味料組成物をそれぞれ製造した。

0051

表1記載のキサンタンガム粉末のD20、D50及びD80は、レーザー回折式粒度分布測定装置(日機装株式会社製、マイクロトラックHRA(9320−X100)型)を用いて測定した。測定条件は、粒子形状:非球形、粒子透過性:透過、粒子屈折率:1.81、溶媒:エタノール(99.5%)、溶媒屈折率:1.36、とし、2回測定した後の平均値を測定値とした。

0052

0053

0054

(崩壊時間の測定)
180mlの水が入った鍋に、実施例1〜5及び比較例1の各固形調味料組成物を1個ずつ投入してIHヒーターの中火にかけ、投入から固形調味料組成物(固形調味料組成物が崩壊して2個以上の塊に分離した場合は、それらのうちで体積が最大のもの)の体積が1mm3以下になるまでの時間を、崩壊時間として計測した。尚、水中の固形調味料組成物の体積は、目視で確認した。
実施例1〜5及び比較例1の固形調味料組成物の崩壊時間を表3及び図1に示す。

0055

0056

表3及び図1に示す結果から明らかとおり、本発明の実施例1〜5の固形調味料組成物は、いずれも液中での崩壊性に優れるものであった。
一方、D50が41.9μmである比較例1の固形調味料組成物は、崩壊時間が長く、崩壊性に劣っていた。

0057

(清澄化抑制効果の評価)
360mlの水が入った鍋に、実施例1〜5及び比較例1の各固形調味料組成物を2個(1個あたり9g)ずつ投入して混合することにより、スープを調製した。得られたスープに豚肉(ロース薄切り)100gを投入した後、スープの温度が100℃に到達するまで加熱した。3名の専門パネラーにより、100℃における各スープの外観及び粘性を下記の基準に従って評価した。

0058

[外観の評価基準
4:スープは白濁し、均質な外観を呈している。
3:凝集物の浮遊が若干確認されるが、白濁している。
2:スープが凝集物と不透明な液体とに分離している。
1:スープが凝集物と液体とに分離し、該液体の透明さが2に比べて増している。

0059

[粘性の評価基準]
○:好ましい。
△:やや好ましい(粘性がやや低いものの、スープとして許容範囲である)。
×:好ましくない(粘性が著しく低く、スープとして外観を損ねる)。

0060

総合評価
◎:非常に好ましい。
○:好ましい。
×:好ましくない。

0061

結果を表4に示す。

0062

0063

表4に示す結果から明らかなように、本発明の実施例1〜5の固形調味料組成物は、いずれもスープの清澄化を抑制し得た。

0064

(摩損度の測定)
実施例1〜5及び比較例1の固形調味料組成物を、有限会社システムステージ東京製錠剤摩損度計を用いて測定した。測定は、下記の方法にて実施した。
(1)固形調味料組成物1個当たりの重量を測定した後、摩損度計(有限会社システムステージ東京製錠剤摩損度計)に充填した。
(2)回転数25rpmにて2分間摩損させた。
(3)その後、固形調味料組成物を測定器より取り出し、重量を測定した。
(4)下記式に基づき、摩損度を算出した。
摩損度(%)=(摩損前の固形調味料組成物の重量−摩損後の固形調味料組成物の重量)/摩損前の固形調味料組成物の重量×100
実施例1〜5及び比較例1の固形調味料組成物の摩損度を表5に示す。

0065

実施例

0066

表5に示す結果から明らかなように、本発明の実施例1〜5の固形調味料組成物は、いずれも摩損度が低く、製造時、流通時及び保管時等の形状の安定性に優れるものであることが確認された。

0067

本発明によれば、濁りのある液状食品における清澄化を抑制し得、且つ、液中での崩壊性にも優れる、成形してなる固形調味料組成物及びその製造方法を提供することができる。

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