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技術 新規なフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物

出願人 株式会社カネカ
発明者 田中立志遠藤敬宏石黒真子
出願日 2015年3月12日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2015-049535
公開日 2016年9月23日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2016-168002
状態 特許登録済
技術分野 食用油脂
主要キーワード 加圧圧搾 分別液 水系原料 油溶性原料 結晶速度 ボルネオ脂 かや油 油中水型油脂組成物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年9月23日)のものです。
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課題

豊かな乳風味コクを有するフィリングトッピング油中水型乳化油脂組成物及びその油中水型乳化油脂組成物をフィリング又はトッピングしてなる食品を提供する。

解決手段

油中水型乳化油脂組成物全体中、油脂40〜97重量%、無脂乳固形分0.3〜5重量%(乾燥重量)、穀類及び/又は魚介類原料とする発酵調味料及び昆布エキスを合計で0.05〜0.5重量%(乾燥重量)及び水分2〜40重量%を含有し、発酵調味料/昆布エキス(乾燥重量比)が95/5〜15/85であるフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物。

概要

背景

マーガリン等の油中水型乳化油脂組成物は、バターとは異なり主に植物性油脂を使用するため、健康面や価格面で優れているものの、バターのような独特風味コクを有しない。このため、フレーバーを添加して香り付けすることが一般的であるが、香り不自然であったり、後味広がり欠けたり、加熱後の風味持続が劣るなどの問題がある。

一方、醤油魚醤などの液状調味料野菜果物等のジュースをバターやマーガリンに混合することで豊かな味を付与した新規スプレッドの製造方法(特許文献1)、充分な発酵の行われていないパンの発酵不足小麦粉特有の粉っぽい風味を改善するために、コンブより抽出した風味成分と油脂とをあらかじめ混合した組成物を添加するパンの製造方法(特許文献2)が開示されている。しかしながら、何れもパンや菓子などのフィリングトッピングに用いる油中水型乳化油脂組成物ではなく、醤油、魚醤、味噌等の発酵調味料もしくは昆布エキス片方のみを使用しており、また目的が違うことからそれらの添加量も多く、従ってフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物に豊かな乳風味とコクを付与する効果についての示唆も全くない。

概要

豊かな乳風味とコクを有するフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物及びその油中水型乳化油脂組成物をフィリング又はトッピングしてなる食品を提供する。油中水型乳化油脂組成物全体中、油脂40〜97重量%、無脂乳固形分0.3〜5重量%(乾燥重量)、穀類及び/又は魚介類原料とする発酵調味料及び昆布エキスを合計で0.05〜0.5重量%(乾燥重量)及び水分2〜40重量%を含有し、発酵調味料/昆布エキス(乾燥重量比)が95/5〜15/85であるフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物。なし

目的

本発明の目的は、豊かな乳風味とコクを有するフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物及びその油中水型乳化油脂組成物をフィリング又はトッピングしてなる食品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

油中水型乳化油脂組成物全体中、油脂40〜97重量%、無脂乳固形分0.3〜5重量%(乾燥重量)、穀類及び/又は魚介類原料とする発酵調味料及び昆布エキスを合計で0.05〜0.5重量%(乾燥重量)及び水分2〜40重量%を含有し、発酵調味料/昆布エキス(乾燥重量比)が95/5〜15/85であるフィリングトッピング用油中水型乳化油脂組成物。

請求項2

発酵調味料が、魚醤醤油味噌オイスターソースからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物。

請求項3

油中水型乳化油脂組成物全体中、糖類(乳糖を除く)を0.2〜40重量%(乾燥重量)含有する請求項1又は2に記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物。

請求項4

油脂全体中、乳脂肪を0.1〜30重量%含有する請求項1〜3の何れかに記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物。

請求項5

油脂全体中、パーム系油脂エステル交換油分別液状部であり且つヨウ素価が35〜62の油脂を10〜70重量%含有する請求項1〜4の何れかに記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物。

請求項6

パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部であり且つヨウ素価が35〜62の油脂が、SSSを2〜13重量%含有し、SSUとSUSを合計で34〜54重量%含有し、(SSUとSUSの合計含量)/(SSS含量)の重量比率が4〜20且つ(SSU含量)/(SUS含量)の重量比率が1以上である請求項5に記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物。SSS:トリ飽和脂肪酸グリセリドSSU:1,2−ジ飽和脂肪酸−3−モノ不飽和脂肪酸グリセリド光学異性体を含む)SUS:1,3−ジ飽和脂肪酸−2−モノ不飽和脂肪酸グリセリド

請求項7

穀類及び/又は魚介類を原料とする発酵調味料及び昆布エキスが、水相部に含まれる請求項1〜6の何れかに記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物。

請求項8

請求項1〜7の何れかに記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物を、フィリング又はトッピングしてなる食品

技術分野

0001

本発明は、豊かな乳風味コクを有するフィリングトッピング油中水型乳化油脂組成物及びその油中水型乳化油脂組成物をフィリング又はトッピングしてなる食品に関する。

背景技術

0002

マーガリン等の油中水型乳化油脂組成物は、バターとは異なり主に植物性油脂を使用するため、健康面や価格面で優れているものの、バターのような独特風味やコクを有しない。このため、フレーバーを添加して香り付けすることが一般的であるが、香り不自然であったり、後味広がり欠けたり、加熱後の風味持続が劣るなどの問題がある。

0003

一方、醤油魚醤などの液状調味料野菜果物等のジュースをバターやマーガリンに混合することで豊かな味を付与した新規スプレッドの製造方法(特許文献1)、充分な発酵の行われていないパンの発酵不足小麦粉特有の粉っぽい風味を改善するために、コンブより抽出した風味成分と油脂とをあらかじめ混合した組成物を添加するパンの製造方法(特許文献2)が開示されている。しかしながら、何れもパンや菓子などのフィリング・トッピングに用いる油中水型乳化油脂組成物ではなく、醤油、魚醤、味噌等の発酵調味料もしくは昆布エキス片方のみを使用しており、また目的が違うことからそれらの添加量も多く、従ってフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物に豊かな乳風味とコクを付与する効果についての示唆も全くない。

先行技術

0004

特開2012−110282号公報
特開平2−249445号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の目的は、豊かな乳風味とコクを有するフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物及びその油中水型乳化油脂組成物をフィリング又はトッピングしてなる食品を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、油脂、無脂乳固形分穀類原料とする発酵調味料及び/又は魚介類を原料とする発酵調味料、昆布エキス及び水分をそれぞれ特定量含有する油中水型乳化油脂組成物が、豊かな乳風味とコクを有することを見出し、本発明を完成するに至った。

0007

即ち、本発明の第一は、油中水型乳化油脂組成物全体中、油脂40〜97重量%、無脂乳固形分0.3〜5重量%(乾燥重量)、穀類及び/又は魚介類を原料とする発酵調味料及び昆布エキスを合計で0.05〜0.5重量%(乾燥重量)及び水分2〜40重量%を含有し、発酵調味料/昆布エキス(乾燥重量比)が95/5〜15/85であるフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物に関する。好ましい実施態様は、発酵調味料が、魚醤、醤油、味噌、オイスターソースからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物に関する。より好ましくは、油中水型乳化油脂組成物全体中、糖類(乳糖を除く)を0.2〜40重量%(乾燥重量)含有する上記記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物、更に好ましくは、油脂全体中、乳脂肪を0.1〜30重量%含有する上記記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物、特に好ましくは、油脂全体中、パーム系油脂エステル交換油分別液状部であり且つヨウ素価が35〜62の油脂を10〜70重量%含有する上記記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物、極めて好ましくは、パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部であり且つヨウ素価が35〜62の油脂が、SSSを2〜13重量%含有し、SSUとSUSを合計で34〜54重量%含有し、(SSUとSUSの合計含量)/(SSS含量)の重量比率が4〜20且つ(SSU含量)/(SUS含量)の重量比率が1以上である上記記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物[SSS:トリ飽和脂肪酸グリセリド、SSU:1,2−ジ飽和脂肪酸−3−モノ不飽和脂肪酸グリセリド光学異性体を含む)、SUS:1,3−ジ飽和脂肪酸−2−モノ不飽和脂肪酸グリセリド]、最も好ましくは、穀類及び/又は魚介類を原料とする発酵調味料及び昆布エキスが、水相部に含まれる上記記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物、に関する。本発明の第二は、上記記載のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物を、フィリング又はトッピングしてなる食品に関する。

発明の効果

0008

本発明に従えば、豊かな乳風味とコクを有するフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物及びその油中水型乳化油脂組成物をフィリング又はトッピングしてなる食品を提供することができる。

0009

以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物は、油脂、無脂乳固形分、穀類及び/又は魚介類を原料とする発酵調味料及び昆布エキス、及び水をそれぞれ特定量含有することを特徴とする。

0010

前記油中水型乳化油脂組成物中の油脂は、従来フィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物に使用されるいかなる油脂を使用してもよく、例えば、パーム油パーム核油ヤシ油亜麻仁油桐油サフラワー油かや油胡桃油、芥子油、向日葵油、綿実油菜種油コーン油大豆油辛子油、カポック油米糠油胡麻油、落花生油オリーブ油椿油茶油ひまし油葡萄油、カカオ脂シア脂サル脂、コクム脂、ボルネオ脂等の植物性油脂や、魚油鯨油牛脂乳脂豚脂、鶏油、卵黄油油等の動物性油脂が挙げられ、また、これらの油脂をエステル交換したものや、硬化分別したもの等、通常食用に供されるすべての油脂類からなる群より選ばれる少なくとも1種を使用することができる。前記油脂の含有量は、前記油中水型乳化油脂組成物全体中40〜97重量%が好ましく、45〜95重量%がより好ましく、48〜90重量%が更に好ましく、50〜80重量%が特に好ましい。前記油脂の含有量が40重量%より少ないと、フィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物としての好ましい物性を得ることができない場合がある。また含有量が97重量%を超えると、好ましい風味を付与するに十分な水溶性風味素材を添加することができない場合がある。

0011

また前記油中水型乳化油脂組成物には、豊かな乳風味とコクを付与する観点から、乳脂肪を含有していることが好ましく、乳脂肪の含有量は前記油中水型乳化油脂組成物に含まれる油脂全体中0.1〜30重量%が好ましく、0.5〜20重量%がより好ましく、0.7〜10重量%が更に好ましく、1〜7重量%が特に好ましい。前記乳脂肪の含有量が0.1重量%より少ないと、豊かな乳風味とコクの付与効果が得られにくい場合があり、30重量%を超えると、効果が頭打ちになったり、価格が高くなる場合がある。乳脂肪とは、牛乳由来の脂質を言い、バター、発酵バター生乳牛乳、特別牛乳、濃縮乳クリーム、発酵クリーム、加糖練乳無糖練乳チーズ全脂粉乳バターミルクバターミルクパウダー及びこれらを酸、酵素加熱処理したものや分別したものなどが例示でき、これらの群より選ばれる少なくとも1種が用いられる。

0012

さらに前記油中水型乳化油脂組成物には、豊かな乳風味とコクを増強する観点から、パーム系油脂のランダムエステル交換油の分別液状部であり且つヨウ素価が35〜62の油脂を含有していることが好ましい。また該ヨウ素価は、37〜58がより好ましく、40〜55が更に好ましい。前記分別液状部のヨウ素価が35より低いと、硬すぎて可塑性が不足しクリーミング性が悪くなったり、食感が悪くなる場合があり、また62より高いと、軟らかすぎて保型性が劣る場合がある。

0013

前記パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部の含有量は、前記油中水型乳化油脂組成物に含まれる油脂全体中10〜70重量%が好ましく、20〜60重量%がより好ましく、30〜50重量%が更に好ましい。前記分別液状部の含有量が10重量%より少ないと、豊かな乳風味とコクの増強効果が得られにくい場合がある。り、また70重量%を超えると、効果が頭打ちになったり、フィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物としての好ましい物性が損なわれる場合がある。

0014

パーム系油脂のランダムエステル交換方法としては、「ナトリウムメチラートなどのアルカリ触媒などを用いた化学法」や「リパーゼを用いた酵素法」など、一般的に食用油脂に適用することができる方法が挙げられる。なお、本発明におけるランダムエステル交換方法としては、「化学法」もしくは「トリグリセリドの2位にもある程度の反応性があるリパーゼ、例えば、Thermomyces属由来のリパーゼなどを用いる酵素法」を利用することが好ましい。

0015

前記エステル交換に供するパーム系油脂のヨウ素価は30〜58が好ましく、その範囲であれば、最終的に得られる油脂のヨウ素価を35〜62に調整し易い。前記エステル交換に供するパーム系油脂としては、例えば、そのまま使用する場合、パーム油、パームステアリンパーム融点部、パームオレインが挙げられ、そのまま使用しない場合でも、ヨウ素価が30〜58の範囲外にあるパームダブルオレインパームスーパーオレイン、パームトップオレイン、パームハードステアリンなどのパーム系油脂と他のパーム系油脂を混合してヨウ素価30〜58に調整しても良い。

0016

前記エステル交換後の分別方法としては、食用油脂に一般的に適用される方法が挙げられ、例えば、パーム系油脂のエステル交換油を温調しながら攪拌して結晶析出させた後、その油脂を加圧圧搾装置に導入して圧搾して液状部を得る。具体的には、パーム系油脂のランダムエステル交換油を5〜48時間、分別に供するエステル交換油脂の融点よりも2〜14℃低い温度で温調しながら攪拌して結晶を析出させ、その油脂を加圧圧搾装置に導入し、前記温度を維持しながら0.5〜5MPaで圧搾すると、容易にヨウ素価が35〜62の液状部が得られて好ましい。

0017

更に前記パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部であり且つヨウ素価が35〜62の油脂は、SSSを2〜13重量%含有し、SSUとSUSを合計で34〜54重量%含有し、(SSUとSUSの合計含量)/(SSS含量)の重量比率が4〜20且つ(SSU含量)/(SUS含量)の重量比率が1以上であることが好ましい。

0018

前記SSS含量は、2重量%未満であると保型性が悪くなる場合があり、13重量%を超えると口溶けが悪くなる場合がある。また前記SSUとSUSの合計含量は、34重量%未満では結晶速度が遅く経時変化が大きくなる場合があり、54重量%を超えると硬くなり可塑性が悪くなる場合がある。

0019

また(SSUとSUSの合計含量)/(SSS含量)の重量比率は、4より小さいとSSSが多く口溶けが悪くなるか、もしくはSSS、SSU、SUSの合計量が少ないために結晶速度の遅い軟質の油脂となる場合があり、20より大きくなると、結晶核となるSSSが相対的に少ないために粗大結晶となり物性が悪化する場合がある。

0020

前記(SSU含量)/(SUS含量)の重量比率は1未満であると、SSUに対してSUSが多くなり結晶速度が遅く経時的に物性変化が大きくなり好ましくない場合がある。

0021

上記記載のパーム系油脂を原料とし、上記記載のエステル交換方法及びエステル交換後の分別方法に従えば、多大な試行錯誤をすることなく前記分別液状部のトリグリセリド組成を得ることができる。

0022

本発明におけるSSS含量、SSU含量、SUS含量は「AOCS Official Method Ce 5c−93」に準拠してHPLCにより分析できる。また、SSU/SUS比率は、HPLCを用いて硝酸銀カラムにより分析できる。分析条件は「Journal of the American Oil Chemists Society,68,289−293,1991」記載の方法に準拠して分析できる。更に、ヨウ素価は、日本油化学会制定、基準油脂分析試験法2.3.4.1−1996」に準拠して測定できる。

0023

前記無脂乳固形分の原料は、例えば、牛乳、クリーム、脱脂乳、バターミルク、脱脂粉乳、全脂粉乳、バターミルクパウダー、ホエー蛋白質カゼイン蛋白質乳清ミネラル、加糖練乳、無糖練乳、チーズ等が挙げられ、中でも脱脂乳、脱脂粉乳、バターミルク及びバターミルクパウダーが好ましく、特にバターミルクパウダーが好ましい。前記無脂乳固形分の含有量は、前記油中水型乳化油脂組成物全体中、乾燥重量で0.3〜5重量%が好ましく、0.5〜4重量%がより好ましく、1〜3重量部が更に好ましく、1.2〜2.5重量%が特に好ましい。前記無脂乳固形分の含有量が0.3重量部より少ないと豊かな乳風味とコクが感じられない場合があり、5重量%より多いと製造時に離水し安定的に生産することが困難となる場合がある。

0024

前記穀類及び/又は魚介類を原料とする発酵調味料は、穀類又は魚介類の原料を自己消化及び/又は酵素を添加して、蛋白質などを分解して製造される調味料を意味し、例えば味噌、醤油、みりん豆板醤、甜麺醤、魚醤、オイスターソースなどが挙げられ、これらのうち魚醤、醤油、味噌、オイスターソースからなる群から選ばれる少なくとも1種を使用することが好ましい。

0025

前記昆布エキスは、昆布原藻、もしくはその乾燥品水抽出アルコール抽出又はアルカリ抽出して得られる抽出液、該抽出液の濃縮液、あるいは該抽出液を粉末化したものを意味し、更に塩、糖、アミノ酸有機酸核酸等で調味されていてもよく、一般に市販されている昆布エキス等を用いることができる。上記において、抽出前に前記昆布原藻、もしくはその乾燥品を切断し、砂等の異物を取り除いておくことが好ましい。

0026

前記穀類及び/又は魚介類を原料とする発酵調味料と前記昆布エキスの合計含有量(乾燥重量)は、前記油中水型乳化油脂組成物全体中、0.05〜0.5重量部が好ましく、0.08〜0.4重量部がより好ましく、0.1〜0.3重量部が更に好ましく、0.12〜0.2重量部が特に好ましい。前記発酵調味料と前記昆布エキスの合計含有量が0.05重量部より少ないと、豊かな乳風味とコクを付与する効果が得られない場合があり、0.5重量部より多いと発酵調味料や昆布エキスの風味が感じられる場合がある。

0027

また、前記において発酵調味料/昆布エキス(乾燥重量比)は95/5〜15/85が好ましく、90/10〜20/80がより好ましく、85/15〜40/60が更に好ましく、80/20〜55/45が特に好ましい。前記重量比が95/5より大きいと、後味の乳風味が弱く感じられる場合があり、また15/85より小さいと、先味の乳風味が弱く感じられる場合がある。

0028

また、前記において(発酵調味料)/(昆布エキス)/(無脂乳固形分)の比率は、乾燥重量で、(2〜25)/(0.8〜7)/(70〜97)が好ましい。

0029

前記水分は、前記油中水型乳化油脂組成物中、2〜40重量%が好ましく、3〜35重量%がより好ましく、4〜30重量%が更に好ましく、5〜20重量%が特に好ましい。水分の含有量が2重量%より少ないと豊かな乳風味とコクが弱く感じられる場合があり、40重量%より多いと豊かな乳風味とコクが感じられなかったり、乳化が不安定になって製造時に離水して安定的に生産することが困難となる場合がある。

0030

さらに前記油中水型乳化油脂組成物には、豊かな乳風味とコクを増強する観点から、糖類(乳糖を除く)を含有していることが好ましい。前記糖類としては、砂糖果糖ブドウ糖水飴還元水飴はちみつ異性化糖転化糖オリゴ糖イソマルトオリゴ糖還元キシロオリゴ糖、還元ゲンチオオリゴ糖、キシロオリゴ糖、ゲンチチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖テアンデオリゴ糖、大豆オリゴ糖等)、トレハロース糖アルコールマルチトールエリスリトールソルビトールパラチニットキシリトールラクチトール等)、砂糖結合水飴等を挙げることができ、粉糖でも液糖でも構わない。また糖類の代わりに甘味成分を用いることができ、例えばアスパルテームアセスルファムカリウムスクラロースアリテーム、ネオテームカンゾウ抽出物グリチルリチン)、サッカリンサッカリンナトリウムステビア抽出物ステビア粉末等などが挙げられ、これらの群より選ばれる少なくとも1種を使用することもできる。

0031

前記糖類の含有量は、油中水型乳化油脂組成物全体中0.2〜40重量%が好ましく、より好ましくは1〜35重量%、さらに好ましくは5〜32重量%である。前記糖類の含有量が0.2重量%より少ないと良好な風味の増強効果が得られない場合があり、40重量%より多いと甘味が強く感じられる場合がある。なお前記糖類は、該油中水型乳化油脂組成物の製造時に添加しても、できた該油中水型乳化油脂組成物に後合わせしても構わない。

0032

本発明の油中水型乳化油脂組成物においては、前記記載の原材料の他に、必要に応じて、例えば、乳化剤、増粘安定剤、β−カロテンカラメル紅麹色素等の着色料トコフェロール茶抽出物カテキン等)、ルチン等の酸化防止剤小麦蛋白大豆蛋白といった植物蛋白及び各種卵加工品香料乳製品、調味料、pH調整剤食品保存料果実果汁コーヒーナッツペースト香辛料ココアマスココアパウダー、穀類、豆類野菜類肉類、魚介類等の食品素材食品添加物などを添加することもできる。

0033

前記乳化剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステルショ糖脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステルポリソルベート縮合シノレイン脂肪酸エステルグリセリン脂肪酸エステル等の合成乳化剤や、大豆レシチン卵黄レシチン大豆リゾレシチン卵黄リゾレシチン、酵素処理卵黄サポニン植物ステロール類乳脂肪球皮膜等の合成乳化剤でない乳化剤が挙げられ、これらの群より選ばれる少なくとも1種を使用すればよい。前記乳化剤の配合量は、油中水型乳化油脂組成物全体中0.01〜5重量%であることが好ましく、0.05〜2重量%であることがより好ましく、0.1〜1重量%であることが更に好ましい。0.01重量%より少ないと、乳化剤の効果が得られない場合があり、5重量%より多いと乳化剤の苦味が感じられる場合がある。

0035

なお、前記その他の成分の含有量は、好ましくは油中水型乳化油脂組成物全体中10重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。

0036

本発明のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物の製造方法は、通常のフィリング・トッピング用油中水型油脂組成物と同様の方法で実施でき、以下に例示する。まず、50〜80℃に加温溶解した油脂に油溶性原料を混合して油相部を得る。一方、50〜70℃の温水に、前記穀類及び/又は魚介類を原料とする発酵調味料、昆布エキス、無脂乳固形分などの水系原料攪拌溶解して水相部を得る。前記油相部に前記水相部を添加し、予備乳化した乳化液を、冷却し、結晶化させることで製造することができる。

0037

本発明のフィリング・トッピング用油中水型乳化油脂組成物は、例えば、食パン菓子パンクロワッサンデニッシュ等のパン類クッキービスケット、ケーキ、パイ等の焼き菓子類等にフィリング又はトッピングして使用することができる。

0038

以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は重量基準である。

0039

<SSS含量及びSSUとSUSの合計含量の測定>
実施例・比較例における各トリグリセリド含量は、「AOCS Official Method Ce 5c−93」に準拠して、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いてODSカラムにより分析した。

0040

<SSU含量/SUS含量の重量比率の分析>
SSU含量/SUS含量の重量比率の分析は、HPLCを用いて硝酸銀カラムにより分析した。分析条件は、「Journal of the American Oil Chemists Society,68,289−293,1991」に記載の方法に基づいて実施した。

0041

<ヨウ素価の測定>
ヨウ素価は、「日本油化学会制定、基準油脂分析試験法2.3.4.1−1996」に従い測定した。

0042

官能評価方法>
実施例・比較例で得られたトッピング用マーガリンの官能評価は、20℃で3時間温調後のものを、訓練された10名(男性5人、女性5人)のパネラーにより、以下の基準により実施し、それらの平均点評価値とした。
(乳の風味)
5点:乳の風味が非常に強く、大変好ましい。
4点:乳の風味が強く、好ましい。
3点:乳の風味がやや強く、やや好ましい。
2点:乳の風味が弱く、もの足りない。
1点:乳の風味が感じられない。
(乳のコク)
5点:乳のコクが非常に強く、大変好ましい。
4点:乳のコクが強く、好ましい。
3点:乳のコクがやや強く、やや好ましい。
2点:乳のコクが弱く、もの足りない。
1点:乳のコクが感じられない。

0043

(製造例1)エステル交換油脂Aの作製
パーム核オレイン(ヨウ素価25、株式会社カネカ製)30重量部、パームステアリン(ヨウ素価32.5、株式会社カネカ製)47重量部、パーム油の極度硬化油(ヨウ素価1、株式会社カネカ製)23重量部を混合し、90℃、真空下で脱水を行った。そこへナトリウムメチラート0.30重量部を加え、90℃、窒素気流下で30分間ランダムエステル交換反応を行い、水を加えて反応停止後、水洗した。次に、活性白土3.0重量部を加え、減圧下で攪拌して20分後に全量濾過してエステル交換油脂Aを得た。

0044

(製造例2)エステル交換油脂Bの作製
パーム核オレイン(ヨウ素価25、株式会社カネカ製)26重量部、パーム油(ヨウ素価52、株式会社カネカ製)69重量部、パームステアリン(ヨウ素価32.5、株式会社カネカ製)5重量部を混合し、90℃、真空下で脱水を行った。そこへナトリウムメチラート0.30重量部を加え、90℃、窒素気流下で30分間ランダムエステル交換反応を行い、水を加えて反応停止後、水洗した。次に、活性白土3.0重量部を加え、減圧下で攪拌して20分後に全量濾過してエステル交換油脂Bを得た。

0045

(製造例3)エステル交換油脂Cの作製
精製牛脂(株式会社カネカ製)90重量部、極度硬化ハイエルシン菜種油(ヨウ素価1、株式会社カネカ製)10重量部を混合し、90℃、真空下で脱水を行った。そこへナトリウムメチラート0.30重量部を加え、90℃、窒素気流下で30分間ランダムエステル交換反応を行い、水を加えて反応停止後、水洗した。次に、活性白土3.0重量部を加え、減圧下で攪拌して20分後に全量濾過してエステル交換油脂Cを得た。

0046

(製造例4)エステル交換油脂Dの作製
パームスーパーオレイン(ヨウ素価65、株式会社カネカ製)100重量部を90℃、真空下で脱水を行った。そこへナトリウムメチラート0.30重量部を加え、90℃、窒素気流下で30分間ランダムエステル交換反応を行い、水を加えて反応停止後、水洗した。次に、活性白土3.0重量部を加え、減圧下で攪拌して20分後に全量濾過してエステル交換油脂Cを得た。

0047

(製造例5)パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部の作製
脱酸処理されたパームステアリン(ヨウ素価35、株式会社カネカ製)100重量部を500Paの減圧下90℃に加熱し、0.2重量部のナトリウムメチラートを加えて30分攪拌してランダムエステル交換し、水洗した後、500Paの減圧下、90℃で2重量部の白土を加えて脱色した。脱色後の油脂を、70℃に加熱して完全に溶解し、46℃で攪拌しながら24時間晶析した。晶析後3.0MPaでフィルタープレスして液状部を得た。得られた液状部を240℃、200Paの条件で1時間脱臭してヨウ素価43のエステル交換分別油脂を得た。

0048

(実施例1)油中水型乳化油脂組成物(トッピング用マーガリン)の作製
表1に示す配合に従い、油中水型乳化油脂組成物を作製した。即ち、エステル交換油脂A、エステル交換油脂B、エステル交換油脂C及び菜種油を70℃に加温・融解したところに、レシチン、グリセリン脂肪酸エステルおよび香料を混合して油相部を調製した。次に、60℃の温水に異性化液糖マルトース水飴、加糖脱脂練乳上白糖、脱脂粉乳、魚醤パウダー及び昆布エキスを撹拌混合して水相部を調製した。油相部に水相部を徐々に添加し、その後約60℃に温調し、プロペラミキサーにて攪拌混合し乳化液にした。その後、急冷捏和装置にて捏和して、出口温度を15℃としてトッピング用マーガリンを得た。

0049

(実施例2〜4)油中水型乳化油脂組成物(トッピング用マーガリン)の作製
表1に示す配合に従い、魚醤パウダーの代わりに醤油、味噌又はオイスターソースを用い、水で全体量を調整した以外は実施例1と同様にしてトッピング用マーガリンを得た。

0050

(比較例1,2)油中水型乳化油脂組成物(トッピング用マーガリン)の作製
表1に示す配合に従い、魚醤パウダーと昆布エキスの配合比を変更し、水で全体量を調整した以外は実施例1と同様にしてトッピング用マーガリンを得た。

0051

実施例1〜4、比較例1,2の油中水型乳化油脂組成物(トッピング用マーガリン)についての官能評価結果を表1に示す。

0052

0053

表1から明らかなように、発酵調味料と昆布エキスとを併用することで、トッピング用マーガリンに豊かな乳風味とコクが付与される。しかし、その配合比が本発明の範囲を外れると、トッピング用マーガリンの乳風味とコクが不足する。

0054

(実施例5〜7、比較例3,4)油中水型乳化油脂組成物(トッピング用マーガリン)の作製
表2に示す配合に従い、魚醤パウダーと昆布エキスの配合量を変更し、水で全体量を調整した以外は実施例1と同様にしてトッピング用マーガリンを得た。実施例5〜7、比較例3,4のトッピング用マーガリンについての官能評価結果を表2に示す。

0055

0056

表2から明らかなように、実施例のトッピング用マーガリンでは豊かな乳風味とコクが付与されている。しかし、発酵調味料と昆布エキスの含有量が本発明の範囲を外れると、トッピング用マーガリンの乳風味とコクが不足する。

0057

(実施例8〜10)油中水型乳化油脂組成物(トッピング用マーガリン)の作製
表3に示す配合に従い、脱脂粉乳の配合量を変更し、水で全体量を調整した以外は実施例1と同様にしてトッピング用マーガリンを得た。

0058

(実施例11)油中水型乳化油脂組成物(トッピング用マーガリン)の作製
表3に示す配合に従い、脱脂粉乳の代わりにバターミルクパウダーを用い、水で全体量を調整した以外は実施例1と同様にしてトッピング用マーガリンを得た。

0059

(比較例5)油中水型乳化油脂組成物(トッピング用マーガリン)の作製
表3に示す配合に従い、脱脂粉乳を配合せず、水で全体量を調整した以外は実施例1と同様にしてトッピング用マーガリンを得た。

0060

実施例8〜11、比較例5のトッピング用マーガリンについての官能評価結果を、表3に示す。

0061

0062

表3から明らかなように、実施例のトッピング用マーガリンでは豊かな乳風味とコクが付与されており、また無脂乳固形分の種類は、脱脂粉乳よりもバターミルクパウダーが豊かな乳風味とコクの点で好ましい。しかし、無脂乳固形分量が本発明の範囲を外れると、トッピング用マーガリン乳風味とコクが不足する。

0063

(実施例12)油中水型乳化油脂組成物(トッピング用マーガリン)の作製
表4に示す配合に従い、油脂として乳脂肪を加え、他の油脂の配合量を調整した以外は実施例11と同様にしてトッピング用マーガリンを得た。

0064

(実施例13)油中水型乳化油脂組成物(トッピング用マーガリン)の作製
表4に示す配合に従い、エステル交換油脂A、Bに代えてエステル交換油脂D及びパーム系油脂のエステル交換油の分別液状部(製造例5)を用い、他の油脂の配合量を調整した以外は実施例11と同様にしてトッピング用マーガリンを得た。

0065

(実施例14)油中水型乳化油脂組成物(トッピング用マーガリン)の作製
表4に示す配合に従い、エステル交換油脂A、Bに代えてエステル交換油脂D、パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部(製造例5)及び乳脂肪を用い、他の油脂の配合量を調整した以外は実施例11と同様にしてトッピング用マーガリンを得た。

0066

実施例12〜14のトッピング用マーガリンについての官能評価結果を、表4に示す。

0067

実施例

0068

表4から明らかなように、トッピング用マーガリンの油脂として乳脂肪やパーム系油脂のエステル交換油の分別液状部を用いることで、豊かな乳風味とコクを増強することができる。

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