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課題

種々のウイルス感染およびウイルス疾患に有効な組成物を提供すること。

解決手段

本発明は、ポリN−アセチルグルコサミン及び/又はその誘導体短ファイバ(「sNAGナノファイバ」)を含む組成物、並びに、疾患の治療のためにこのような組成物を使用する方法に関する。

概要

背景

概要

種々のウイルス感染およびウイルス疾患に有効な組成物を提供すること。本発明は、ポリN−アセチルグルコサミン及び/又はその誘導体短ファイバ(「sNAGナノファイバ」)を含む組成物、並びに、疾患の治療のためにこのような組成物を使用する方法に関する。なし

目的

5.8キット
ここに記載したsNAGナノファイバ組成物の1以上を含む医薬パック又はキットもまた、ここで提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

ヒト対象におけるウイルス感染治療する方法であって、ウイルス感染を有するヒト対象に、sNAGナノファイバを含む組成物局所投与する工程を包含し、50%を超える上記sNAGナノファイバは、長さが約1から15μmの間であり、上記sNAGナノファイバは、(a)筋肉内移植試験において試験したときに非反応性であり、かつ(b)MT分析において血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞代謝率を向上させる、及び/又は、トリパンブルー排除試験において血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞のアポトーシス救済しない、方法。

請求項2

ヒト対象におけるウイルス疾患を予防する方法であって、ウイルス疾患が進行する危険性のあるヒト対象に、sNAGナノファイバを含む組成物を局所投与する工程を包含し、50%を超える上記sNAGナノファイバは、長さが約1から15μmの間であり、上記sNAGナノファイバは、(a)筋肉内移植試験において試験したときに非反応性であり、かつ(b)MTT分析において血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞の代謝率を向上させる、及び/又は、トリパンブルー排除試験において血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞のアポトーシスを救済しない、方法。

請求項3

上記ウイルス感染又は上記ウイルス疾患は、局所的なウイルス感染又は局所的なウイルス疾患である、請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

上記ウイルス感染は、HSV感染である、請求項1又は2に記載の方法。

請求項5

sNAGナノファイバを含む上記組成物は、上記対象の皮膚又は粘膜投与される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。

請求項6

sNAGナノファイバを含む上記組成物は、上記ウイルス感染又は上記ウイルス疾患の症状のある部位又はその近傍に局所投与される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。

請求項7

上記ウイルス感染又は上記ウイルス疾患の症状は、発疹病斑ヘルペス水疱丘疹小胞又は痂皮である、請求項6の方法。

請求項8

ヒト対象における固形癌を治療する方法であって、固形癌であると診断されたヒト対象に、sNAGナノファイバを含む組成物を局所投与する工程を包含し、50%を超える上記sNAGナノファイバは、長さが約1から15μmの間であり、上記sNAGナノファイバは、(a)筋肉内移植試験において試験したときに非反応性であり、かつ(b)MTT分析において血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞の代謝率を向上させる、及び/又は、トリパンブルー排除試験において血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞のアポトーシスを救済しない、方法。

請求項9

ヒト対象においてクローン病を治療する方法であって、クローン病を有するヒト対象に、sNAGナノファイバを含む組成物を局所投与する工程を包含し、50%を超える上記sNAGナノファイバは、長さが約1から15μmの間であり、上記sNAGナノファイバは、(a)筋肉内移植試験において試験したときに非反応性であり、かつ(b)MTT分析において血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞の代謝率を向上させる、及び/又は、トリパンブルー排除試験において血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞のアポトーシスを救済しない、方法。

請求項10

ヒト対象において炎症性腸疾患を治療する方法であって、炎症性腸疾患を有するヒト対象に、sNAGナノファイバを含む組成物を局所投与する工程を包含し、50%を超える上記sNAGナノファイバは、長さが約1から15μmの間であり、上記sNAGナノファイバは、(a)筋肉内移植試験において試験したときに非反応性であり、かつ(b)MTT分析において血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞の代謝率を向上させる、及び/又は、トリパンブルー排除試験において血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞のアポトーシスを救済しない、方法。

請求項11

上記炎症性腸疾患は潰瘍性大腸炎である、請求項10に記載の方法。

請求項12

sNAGナノファイバを含む上記組成物は、上記対象の肛門又は直腸内に投与される、請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。

請求項13

ヒト対象において皮膚炎又は乾癬である疾患を治療する方法であって、皮膚炎又は乾癬を有するヒト対象に、sNAGナノファイバを含む組成物を局所投与する工程を包含し、50%を超える上記sNAGナノファイバは、長さが約1から15μmの間であり、上記sNAGナノファイバは、(a)筋肉内移植試験において試験したときに非反応性であり、かつ(b)MTT分析において血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞の代謝率を向上させる、及び/又は、トリパンブルー排除試験において血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞のアポトーシスを救済しない、方法。

請求項14

sNAGナノファイバを含む上記組成物は、皮膚炎又は乾癬の症状のある部位に局所投与される、請求項13の方法。

請求項15

上記sNAGナノファイバは、膜、粉、懸濁液、溶液軟膏クリームスプレー又はゲルとして形成されている、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。

請求項16

上記固形癌の全て又は一部は外科手術により除去されている、請求項8に記載の方法。

請求項17

上記sNAGナノファイバは、上記外科手術前、間及び/又は後に、上記固形癌の部位に投与される、請求項16に記載の方法。

請求項18

上記sNAGナノファイバは座薬として形成されている、請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。

請求項19

50%を超える上記sNAGナノファイバは、長さが約2から10μmの間である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。

請求項20

50%を超える上記sNAGナノファイバは、長さが約4から7μmの間である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。

請求項21

100%の上記sNAGナノファイバは、長さが約1から15μmの間である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。

請求項22

上記sNAGナノファイバは、ポリN−アセチルグルコサミン及び/又はその誘導体ガンマ線照射により生成され、上記ポリ−β−N−アセチルグルコサミン及び/又はその誘導体は、乾燥ファイバの形態で500〜2,000kgyにおいて放射線照射される、又は上記ポリ−N−アセチルグルコサミン及び/又はその誘導体は、ウエットファイバの状態で100〜500kgyにおいて放射線照射される、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。

請求項23

上記sNAGナノファイバは、微小藻類のポリ−N−アセチルグルコサミンから生成された、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。

請求項24

上記sNAGナノファイバは、N−アセチルグルコサミン単糖類及び/又はグルコサミン単糖類を含み、70%を超える上記sNAGナノファイバの上記単糖類は、N−アセチルグルコサミン単糖類である、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。

請求項25

上記sNAGナノファイバは、N−アセチルグルコサミン単糖類及び/又はグルコサミン単糖類を含み、90%を超える上記sNAGナノファイバの上記単糖類は、N−アセチルグルコサミン単糖類である、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。

請求項26

上記sNAGナノファイバは、N−アセチルグルコサミン単糖類及び/又はグルコサミン単糖類を含み、95%を超える上記sNAGナノファイバの上記単糖類は、N−アセチルグルコサミン単糖類である、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。

発明の詳細な説明

0001

1.序論
本発明は、ポリN−アセチルグルコサミン及び/又はその誘導体短ファイバ(sNAGナノファイバ)を含む組成物、並びに、疾患の治療における当該組成物の使用に関する。

0002

2.背景技術
ディフェンシンは、小さく(3〜4kDa)、システインリッチカチオンペプチドであり、動物昆虫及び植物中において見られ、そのジスルフィド結合パターンに基づいて、異なるファミリー(α、β及びθ)に分類されている。これらの小さいペプチドは、先天性免疫の重要なエフェクターであり、結果として、種々の疾患に対する体内戦闘において重要な役割を果たす。

0003

現時点において、多くの疾患が不治であるか、又は、可能な治療が最適状態には及んでいない。これは、治療が部分的にのみ効果的であるため、又は、治療に関連する副作用のためである。このような疾患は、例えば、癌、いくつかのウイルス疾患、いくつかの真菌性疾患、炎症性腸疾患(例えば、クローン病)、並びに、乾癬及び皮膚炎のような皮膚病を含む。これらの疾患に対する効果的な治療の要求が存在し、この治療が、単独で又は標準的な療法と組み合わせて利用することが可能であり、安全で効果的であることが求められている。

0004

3.概要
一つの局面において、ディフェンシン生成及び/又は分泌を増加させる、感染症及び/又は疾患を予防及び/又は治療する有益な方法を、ここに記載する。この方法は、ポリ−β−1→4−N−アセチルグルコサミン及び/又はその誘導体の短ファイバ(本明細書においては「sNAGナノファイバ」と称する)を含む組成物を、対象に投与することを含む。このような感染症及び/又は疾患の例は、固形癌皮膚癌ウイルス感染症酵母感染症、真菌感染症、炎症性腸疾患、クローン病、乾癬、及び、皮膚炎を含むが、これに限定されない。

0005

一実施形態において、対象におけるウイルス感染症を治療する方法を、ここに記載する。この方法は、sNAGナノファイバを含む組成物を、ウイルス感染症(例えばHSV感染症)にかかった(診断された)患者に投与することを含む。他の実施形態において、ヒト対象におけるウイルス疾患を予防する方法を、ここに記載する。この方法は、sNAGナノファイバを含む組成物を、ウイルス疾患が進行する危険性のある(例えば、ヘルペス又は病斑のようなHSV感染の症状のある)対象に投与することを含む。特定の実施形態において、sNAGナノファイバ組成物を、対象に局所的に(例えば、皮膚又は粘膜に)投与する。特定の実施形態において、対象はヒトである。

0006

他の実施形態において、対象における固形癌を治療する方法を、ここに記載する。この方法は、sNAGナノファイバを含む組成物を、固形癌と診断された対象に投与することを含む。特定の実施形態において、固形癌の全て又は一部が対象から除去され(例えば、外科的除去)、そして、固形癌の全て又は一部が除去される前、除去される間及び/又は除去された後に、sNAGナノファイバを固形癌部位に投与する。特定の実施形態において、対象はヒトである。

0007

他の実施形態において、対象における皮膚癌を治療する方法を、ここに記載する。この方法は、sNAGナノファイバを含む組成物を、皮膚癌と診断されたヒト対象に局所投与することを含む。特定の実施形態において、皮膚癌の全て又は一部が対象から除去され(例えば、外科的除去)、そして、皮膚癌の全て又は一部が除去される前、間及び/又は後に、sNAGナノファイバを皮膚癌部位に投与する。特定の実施形態において、対象はヒトである。

0008

他の実施形態において、対象における炎症性腸疾患を治療する方法を、ここに記載する。この方法は、sNAGナノファイバを含む組成物を、炎症性腸疾患の対象(例えば、炎症性腸疾患と診断された対象)に投与することを含む。特定の実施形態において、対象におけるクローン病の治療方法を、ここに記載する。この方法は、sNAGナノファイバを含む組成物を、クローン病の対象(例えば、クローン病と診断された対象)に投与することを含む。特定の実施形態において、sNAGナノファイバ組成物を、対象に局所(例えば、座薬により直腸に)投与する。特定の実施形態において、対象はヒトである。

0009

ここに記載した方法において検討するsNAGナノファイバは、以下の5.1の項に示すように、種々の長さ、幅及び分子量であってもよい。ある実施形態において、sNAGナノファイバの大部分(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%若しくは99%)、又は、sNAGナノファイバの100%は、その長さが、約1μmから15μmの間である。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバの大部分(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%若しくは99%)、又は、sNAGナノファイバの100%は、その長さが、約2μmから10μmの間、約4μmから7μmの間、約4μmから10μmの間、又は、約5μmから10μmの間である。ここに示した長さのsNAGナノファイバは、例えば、以下の5.2の項に示したように得られる。

0010

ある実施形態において、sNAGナノファイバは、ポリ−N−アセチルグルコサミン又はその誘導体の放射線照射、例えば、ガンマ線照射により生成される。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバは、乾燥ファイバの形態(例えば、50〜2000kgy)における、ポリ−β−1→4−N−アセチルグルコサミンの放射線照射、又は、ウエットファイバの形態(例えば、100〜500kgy)における、ポリ−β−1→4−N−アセチルグルコサミンの放射線照射により生成される。

0011

ある実施形態において、sNAGナノファイバは、微小藻類由来である。他の実施形態において、sNAGナノファイバは、甲殻類由来ではない。さらに他の実施形態において、sNAGナノファイバは、微小藻類、甲殻類(例えば、エビ)、菌類、又は、他の何れかのもの由来であってもよい。

0012

ある実施形態において、sNAGナノファイバは、N−アセチルグルコサミン単糖類及び/又はグルコサミン単糖類を含み、60%、70%、80%、90%、95%又は99%より多いsNAGナノファイバの単糖類は、N−アセチルグルコサミン単糖類である。他の実施形態において、sNAGナノファイバは、N−アセチルグルコサミン単糖類及び/又はグルコサミン単糖類を含み、70%より多いsNAGナノファイバの単糖類は、N−アセチルグルコサミン単糖類である。

0013

ある実施形態において、ここに記載した方法において用いるsNAGナノファイバは、生体適合性試験非反応性である。例えば、ここに記載した方法において用いるsNAGナノファイバは、溶出試験筋肉内移植試験、皮内反応試験、又は、全身性試験において試験したときに、非反応性である。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物は、溶出試験、筋肉内移植試験、皮内反応試験、又は、全身性試験において試験したときに、非反応性である。他の実施形態において、ここに記載した方法において用いるsNAGナノファイバは、溶出試験、筋肉内移植試験、皮内反応試験、又は、全身性試験において試験したときに、グレード0又は1である。さらに他の実施形態において、ここに記載した方法において用いるsNAGナノファイバは、溶出試験、筋肉内移植試験、皮内反応試験、又は、全身性試験において試験したときに、最も穏やかに反応する。一実施形態において、sNAGナノファイバ、又は、このようなナノファイバを含む組成物は、筋肉内移植試験により決定される場合、非反応性である。ある実施形態において、ここに記載した組成物は、例えば、投与部位において、アレルギー反応又は炎症を引き起こさない。他の実施形態において、ここに記載した組成物は、例えば、投与した部位において、最も穏やかなアレルギー反応又は最も穏やかな炎症を引き起こす。

0014

ある実施形態において、ここに記載した方法において使用するsNAGナノファイバは、MT分析において、血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞代謝率を上昇させ、及び/又は、トリパンブルー排除試験において、血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞のアポトーシス救済しない。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバは、MTT分析において、血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞の代謝率を上昇させ、かつ、トリパンブルー排除試験において、血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞のアポトーシスを救済しない。

0015

ここに記載した組成物の検討した投与方法は、例えば皮膚の局所のように局所的;創傷部位手術部位ウイルス感染部位、真菌感染部位、若しくは、感染症状(例えば、腫物、水疱発疹創傷)部位に局所的;皮膚、粘膜(例えば、肛門、目、)、若しくは、他の組織表面のような体表面に局所的な投与である。ある実施形態において、sNAGナノファイバ又はこのようなナノファイバを含む組成物は、手当用品包帯マットスプレー液体、懸濁液(例えば、濃厚懸濁液)、膜、粉、軟膏クリームペースト、座薬、又は、ゲルのような形態である。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバ又はこのようなナノファイバを含む組成物は、懸濁液、クリーム、液体溶液、ゲル、軟膏、膜、粉、スプレー、又は、座薬のような形態である。一実施形態において、sNAGナノファイバ又はこのようなナノファイバを含む組成物は、懸濁液(例えば、濃厚懸濁液)の形態である。特定の実施形態において、sNAGナノファイバを含む組成物は、固形物又はバリ形成物ではない。

0016

他の曲面において、ここに記載した方法において使用するための組成物を、ここに記載する。特定の実施形態において、組成物は、sNAGナノファイバを含む。ある実施形態において、ここに記載した組成物は、sNAGナノファイバと1以上の活性加成分とを含む。この活性添加成分は、固形癌、皮膚癌、ウイルス感染、ウイルス疾患、酵母感染、真菌感染、真菌性疾患、炎症性腸疾患、クローン病、皮膚炎、及び、乾癬の、予防及び/又は治療に有用なものである。ある実施形態において、ここに記載した組成物は、いずれの抗菌添加剤(例えば、抗生物質)も含まない。特定の実施形態において、ここに記載した組成物は、唯一活性成分としてsNAGナノファイバを含み、他にいずれの活性添加成分を含まない。

0017

ある実施形態において、ここに記載した組成物は、1以上のさらなる療法と共同投与してもよい。他の実施形態において、ここに記載した組成物は、他のいずれの療法とも共同では投与しない。

0018

3.1専門用語
ここで使用する限り、用語「sNAGナノファイバ」、「sNAG」、「タリデルム(Taliderm)」又は「タリム(Talymed)」(以前は「タリデルム」として知られた)は、ポリ−N−アセチルグルコサミン及び/又はその誘導体の短ファイバに関して、交換可能に使用される。好ましい実施形態において、sNAGナノファイバは、ポリ−N−アセチルグルコサミン及び/又はその誘導体の短ファイバの全体からなる。タリデルム又はタリムは、ポリ−N−アセチルグルコサミン及び/又はその誘導体の短ファイバの全体からなる膜である、sNAGナノファイバの例である。

0019

ここで使用する限り、用語「約」は、任意の値の周囲の範囲を意味しており、結果値が、明白に記載された値と同一又は実質的に同一であること(例えば、10%、5%又は1%内)を意味している。一実施形態において、用語「約」は、任意の値又は範囲の10%以内であることを意味している。他の実施形態において、用語「約」は、任意の値又は範囲の5%以内であることを意味している。他の実施形態において、用語「約」は、任意の値又は範囲の1%以内であることを意味している。

0020

ここで使用する限り、用語「疾患」及び「病気」は、対象の状態に関して交換可能に用いられる。ここに記載した方法に基づき治療又は予防可能な疾患/病気の例は、固形癌、皮膚癌、ウイルス疾患、酵母疾患、真菌疾患、炎症性腸疾患、クローン病、皮膚炎、及び、乾癬を含むが、これに限定されない。ウイルス疾患、酵母疾患、及び、真菌疾患との関連で、疾患は、ウイルス、酵母又は真菌それぞれの感染の結果による病理状態である。

0021

ここで使用する限り、用語「感染」は、細胞又は対象において、病原体(例えば、ウイルス、酵母又は真菌)の増殖及び/又は存在による侵入を意味している。

0022

ここで使用する限り、数値用語「log」は、log10に関する。

0023

ここで使用する限り、用語「対象」及び「患者」は、動物(例えば、ウシウマヒツジブタトリシチメンチョウウズラネコイヌネズミラットウサギ、ギニーピッグ等)に関して、交換可能に用いられる。いくつかの実施形態において、対象は、非霊長類及び霊長類のような哺乳動物である(例えば、サル及びヒト)。特定の実施形態において、対象はヒトである。

0024

ここで使用する限り、用語「効果的な量」は、sNAGナノファイバ又はその組成物を対象に投与することとの関連でsNAGナノファイバ又はその組成物の量に関し、有益な効果又は治療効果が結果として得られる量である。特定の実施形態において、sNAGナノファイバ又はその組成物の「効果的な量」は、sNAGナノファイバ又はその組成物の量に関し、以下に示す効果のうち、少なくとも1、2、3、4又はそれ以上を達成するために十分な量である:(i)対象若しくは対象集団における、疾患又はそれに関連する症状の重大性縮小又は回復;(ii)対象若しくは対象集団における、疾患又はそれに関連する症状の持続期間の短縮;(iii)対象若しくは対象集団における、疾患又はそれに関連する症状の進行阻止;(iv)対象若しくは対象集団における、疾患又はそれに関連する症状の後退;(v)対象若しくは対象集団における、疾患又はそれに関連する症状の発生又は攻撃阻止;(vi)対象若しくは対象集団における、疾患又はそれに関連する症状の再発防止;(vii)対象若しくは対象集団から、他の対象若しくは対象集団への、疾患の拡大防止又は低減;(viii)対象若しくは対象集団における、疾患に関連する臓器損傷の減少;(ix)対象若しくは対象集団の入院発生の減少;(x)対象若しくは対象集団の入院期間の短縮;(xi)対象若しくは対象集団の生存率の上昇;(xii)対象若しくは対象集団の疾患の排除;(xiii)対象若しくは対象集団の他の療法における予防又は治療効果の強化又は改善;(xiv)対象の細胞、組織、臓器から、対象の他の細胞、組織、臓器への病原体拡散防止;(xv)対象若しくは対象集団における疾患の症状数の減少;(xvi)病原体(例えば、ウイルス、真菌又は酵母)による感染の除去;(xvii)感染に関連した1以上の症状の根絶;(xviii)感染根絶に要求される期間の短縮;(xix)感染根絶に要求される期間の短縮;(xx)感染及び/又はこれに関連する1以上の症状の重症度の低減又は改善;(xxi)感染及び/又はこれに関連する1以上の症状の再発防止;(xxii)病原体における、例えばウイルス数等の測定値の減少又は除去;(xxiii)1つの対象から他の対象、又は、1つの臓器若しくは組織から他の臓器若しくは組織への病原体拡散の低減又は除去;(xxiv)病原体における、例えばウイルス数等の測定値の上昇防止;(xxv)感染又はこれに関連する1以上の症状の発展又は攻撃防止;(xxvi)感染に関連した症状数の減少;(xxvii)感染に関連した炎症の安定化又は減少;(xxviii)1以上のディフェンシンタンパク質及び/又はディフェンシン様タンパク質発現誘導;(xxix)1以上のToll様レセプターの発現誘導;(xxx)病原体感染若しくはこれに関連した1以上病状の解消又は減退に有益な1以上の蛋白質の発現誘導;(xxxi)病原体感染又はこれに関連した疾患に関連した臓器不全の減退;(xxxii)病原体感染に起因する又は関連した状態の発現、発展又は再発の防止;(xxxiii)死亡率低下;(xxxiv)癌及び/又はこれに関連した1以上の症状の進展抑制;(xxxv)癌細胞群の減少又は除去;(xxxvi)腫瘍又は新生物成長低下;(xxxvii)腫瘍サイズ(例えば、量又は直径)の縮小;(xxxviii)初期、局所的及び/又は転移性癌の根絶、除去又は制御;(xxxix)転移数又はサイズの減少;(xxxx)患者の腫瘍フリー生存率の上昇;(xxxxi)再発フリー生存率の上昇;(xxxxii)寛解した患者数の増加;(xxxxiii)PSA濃度、直腸内触診、超音波(例えば、経直腸超音波)、骨のスキャンコンピュータ断層撮影スキャン、磁気共鳴映像法MRI)、動的コントラスト促進MRI(DCE−MRI)又は陽電子放出断層撮影(PET)スキャンのような、当業者が可能な従来の方法により測定した、腫瘍サイズが維持される、拡大しない、又は、標準的な療法投与後の腫瘍よりも拡大量が少ない;(xxxiv)患者における寛解期間の延長;(xxxxv)癌患者の症状フリー生存率の上昇;(xxxxvi)腫瘍又は腫瘍周囲炎又は浮腫の安定化又は減少;(xxxxvii)腫瘍代謝又は潅流の抑制又は減少;並びに/又は(xxxiii)例えば、アンケート等のような当業者に公知の方法により評価した生活の質の向上。特定の実施形態において、sNAGナノファイバの「効果的な量」は、例えば、以下の5.6の項目に記載した特定のsNAGナノファイバ組成物の量に関連する。

0025

ここで使用する場合、用語「ヒト早産児」は、妊娠期間37週未満で生まれたヒト乳児に関する。

0026

ここで使用する場合、用語「ヒト乳児」は、1までのヒトの新生児に関する。

0027

ここで使用する場合、用語「ヒト早産児」は、妊娠期間37未満(例えば、妊娠37週、36週、35週、34週、33週、32週、31週、30週、29週、28週、又は、28週よりも少ない週数未満)で生まれた1歳までのヒトの新生児に関する。

0028

ここで使用する場合、用語「ヒト幼児」は、1歳から3歳までのヒトに関する。

0029

ここで使用する場合、用語「ヒト小児」は、1歳から18歳までのヒトに関する。

0030

ここで使用する場合、用語「ヒト成人」は、18歳以上のヒトに関する。

0031

ここで使用する場合、用語「ヒト老人」は、65歳以上のヒトに関する。

0032

ここで使用する場合、用語「低発現」は、(例えば、遺伝子による生成されるタンパク質又はペプチドのレベルに基づく)遺伝子発現との関連で、「標準的」な遺伝子発現よりも発現が少ないことに関する。特定の実施形態において、「低発現」は、「標準的」な遺伝子発現よりも、99%未満、95%未満、90%未満、85%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満、50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、又は20%未満の遺伝子発現に関する。他の特定の実施形態において、「低発現」は、「標準的」な遺伝子発現の、約20倍、約15倍、約10倍、約5倍、約4倍、約3倍、約2倍、又は、約1.5倍少ない遺伝子発現に関する。

0033

ここで使用する場合、用語「大多数」は、例えば50.5%、51%、55%等を含む50%よりも多いことに関する。

0034

ここで使用する場合、用語「療法群」及び「療法」は、病原体感染、疾患若しくはその症状、又は、ここに記載した疾患(例えば、クローン病、炎症性腸疾患、乾癬、皮膚炎及び固形癌)の予防及び/又は治療において使用可能な、いずれかの手順、方法、組成物、化合物、及び/又は、試薬に関してもよい。病原体は、ウイルス、真菌、又は、酵母であり得る。ある実施形態において、用語「療法群」及び「療法」は、薬剤療法、アジュバント療法放射線療法手術生物学的療法支持療法、及び/又は、病原体感染、疾患若しくはその症状、又はここに記載した疾患の治療及び/又は予防に有用な他の療法に関する。ある実施形態において、用語「療法」は、sNAGナノファイバ又はその薬学組成物以外の療法に関する。特定の実施形態において、「追加療法」及び「追加療法群」は、sNAGナノファイバ又はその薬学組成物を用いた治療以外の療法に関する。特定の実施形態において、療法には、アジュバント療法としてのsNAGナノファイバの使用を含む。例えば、薬学療法、生物学的療法、手術及び/又は支持療法と組み合わせたsNAGナノファイバの使用である。

0035

4.図面の簡単な説明
図1〕ナノファイバが、Ets1の上流レギュレータであるAkt1活性化を刺激する。(A)は、NAG応答によるリン酸化Akt及び血清欠乏ECのsNAG刺激のウエスタンブロット分析である。(B)は、スクランブルコントロールSCR)又はAkt1 shRNAレンチウイルスの何れかに感染したECのRTPCR分析、及び、ローディングコントロールとしてのEts1及びS26の発現評価である。(C)は、sNAGナノファイバからAkt1、Ets1及びディフェンシンへ信号伝達する信号伝達経路の概略図である。

0036

〔図2〕Akt1欠損動物における遅延した創傷治癒が、タリデルム治療により部分的に救済されている。(A)は、タリデルムにより治療した又は治療していない、WT及びAKT1欠損創傷マウスの、代表的な図である。(B)は、創傷3日後のマウスにおける、代表的なマウス皮膚部分のH&E染色である。

0037

図3〕sNAGナノファイバが、一次内皮細胞におけるサイトカイン及びディフェンシン発現を刺激する。(A)は、a−ディフェンシンに対する直接抗体を用いた、sNAGにより治療した又は治療していないECの免疫組織化学である。(B)は、ECのナノファイバ治療(血清欠乏、5μg/mL又は10μg/mLのsNAGによる治療)が、α−ディフェンシン1−3の分泌をもたらしたことを示すELISAである。

0038

図4〕sNAGナノファイバが、Akt1依存様式による一次内皮細胞におけるディフェンシン発現を刺激する。(A)及び(B)は、sNAG(「snag」)、PD98059(MAPインヒビター、「PD」)、ウォルトマンニン(wortmannin)(PI3Kインヒビター、「wtm」)、又は、スクランブルコントロール(「SCR」)若しくはAkt1(「AKT1」)shRNAレンチウイルスによる感染、のいずれかの処理をした又は処理をしない血清欠乏EC(「ss」)の量的RT−PCR分析、並びに、遺伝子発現の分析を示している。

0039

〔図5〕sNAGナノファイバが、マウスケラチン生成細胞におけるβ−ディフェンシン3発現を刺激する。(A)は、3日目における、WT及びAkt1欠損動物からのパラフィン包埋マウス皮膚創傷部位の、β−ディフェンシン3(右手上部パネルにおいて明るい染色として見られる;例えば濃白矢印を参照)及びInvolucrin抗体での免疫蛍光染色である。(B)は、NIHImageJソフトウェアを用いた、β−ディフェンシン3免疫蛍光染色の定量化である(TX=タリデルム;Akt1=Akt1欠損)。(C)は、β−ディフェンシン3(明るい染色として見られる;例えば濃白矢印を参照)及びTOPRO−3(核染色;例えば薄白矢印を参照)により治療した及び治療していない、WT及びAkt1欠損ケラチン生成細胞の免疫蛍光染色である。WT及びAkt1タリデルムで治療した創傷におけるβ−ディフェンシン3染色の増加に注目する。

0040

図6〕Akt1依存転写因子結合部位である。Akt1依存転写因子結合部位の概略図である。Genomatixソフトウェアを用いて、転写開始部位の500塩基上流を、DEF1、4及び5のmRNAにおける保存部位として分析した(ETS−黒楕円;FKHD−縞模様楕円;CREB−白楕円;NFKB格子縞楕円)。

0041

図7〕sNAG処理が、in vitroにおけるディフェンシンの発現及び分泌をもたらす。(A)は、示した時間sNAG(50μg/mL)で処理した血清欠乏(SS)一次内皮細胞のRTPCR分析、ならびに、β−ディフェンシン3及びα−ディフェンシン1の発現の評価である。(B)は、血清欠乏(非処理)又はsNAGナノファイバで処理した(10μg/mLで5時間)内皮細胞の免疫蛍光標識である。抗体は、α−ディフェンシン5(FITC左手上部パネル)、β−ディフェンシン3(テキサスレッド、右手上部パネル)に対する直接抗体である。核はTOPRO−3(青、左手下部パネル)で染色された。右手下部パネルは、三重オーバーレイを表している。(c)は、血清欠乏(非処理)又はsNAGナノファイバで処理した(10μg/mLで5時間)ケラチン生成細胞(HaCat)の免疫蛍光標識である。抗体は、α−ディフェンシン5(FITC、左手上部パネル)、β−ディフェンシン3(テキサスレッド、右手上部パネル)に対する直接抗体である。核はTOPRO−3(青、左手下部パネル)で染色した。

0042

〔図8〕sNAG誘導ディフェンシン発現がAkt1に依存する。(A)は、sNAGによる3時間の処理若しくは非処理、PD098059(「PD」)による処理(50μM)若しくは非処理、ウォルトマンニン(「WTM」)による処理(100nm)若しくは非処理の、血清欠乏内皮細胞から単離した全長RNAからの、α−ディフェンシン1に対するプライマーを用いた量的RT−PCR分析である。(B)は、sNAGによる3時間の処理若しくは非処理、PD98059による処理(50μm)若しくは非処理、ウォルトマンニン(「WTM」)による処理(100nm)若しくは非処理の、血清欠乏内皮細胞から単離した全長RNAからのβ−ディフェンシン3の定量化であり、S26に関連して示す。(C)は、示した時間sNAGにより刺激した血清欠乏内皮細胞(SS)におけるリン酸化−Aktのウエスタンブロット分析である。ラインは、除去されたレーンを示している。(D)は、スクランブルコントロール(SCR)又はAkt1 shRNAレンチウイルスに感染し、sNAGにより処理又は非処理の血清欠乏内皮細胞の量的RT−PCR分析であり、α−ディフェンシン 4発現により評価した。定量化はS26に対して示す。(E)は、スクランブルコントロール(SCR)又はAkt1 shRNAレンチウイルスに感染し、sNAGにより処理又は非処理の血清欠乏内皮細胞から単離した全長RNAから発現したβ−ディフェンシン3の定量化である。定量化はS26に対して示す。全ての実験を、少なくとも3通り行い、少なくとも独立して3回繰り返し、p値を示した。

0043

図9〕in vivoにおけるsNAG誘導ディフェンシン発現が、Akt1を要求する。(A)は、創傷後3日目に回収された、WT(n=3)及びAkt1マウスからの、パラフィン包埋皮膚創傷部位である。創傷部に、非処理又はsNAG膜による処理のいずれかを行った。β−ディフェンシン3(緑、右手上部パネルにおいて明るい染色部として見られる。例えば濃白矢印参照)、Involucrin(赤)、及び、Topro(青、核染色、例えば薄白矢印)に対する直接抗体を用いて、免疫蛍光を行った。(B)は、3日目に回収した、sNAGで処理したWTからのパラフィン包埋部位である。βディフェンシン3(緑、明るい染色として見られる;例えば濃白色矢印参照)、Involucrin(赤)及びTopro(青、核染色;例えば薄白矢印参照)に対する直接抗体を用いて、免疫蛍光を行った。この低倍率(20×)は、β−ディフェンシン3を発現する内皮層をより良く示すためでもある。スケールバーは50μmである。(C)は、NIH
ImageJソフトウェアを用いて行った、パラフィン包埋部位から発現したβ−ディフェンシン3発現の定量化である。実験を独立して3回繰り返し、p値を示す。

0044

図10〕sNAG処理により、野生型マウスにおいて、創口閉鎖が向上する。sNAG膜により処理した又は非処理のC57B16野生型動物由来創傷組織部位のH&E染色である。創傷後の日数を各パネルの左側に示す。濃い黒線は、創口閉鎖を示すケラチン生成細胞層に沿っている。黒矢印は、創面の縁を示す。

0045

〔図11〕sNAG処理により、Alt1依存様式における微生物感染が減少する。(A)は、WTマウスのS.アウレアス(aureus)感染創傷部位の組織グラム染色である。WTマウスを、4mm生検穿孔機を用いて傷つけた。創傷後すぐにマウスに1×109cfu/mLを接種させた。感染30分後に、処理群のマウスをタリデルムで処理した。皮膚サンプルを処理の5日後に採取し、分析のために区分化した。組織グラム染色を行った。暗紫染色は、グラム陽性微生物及び微生物を呑食した好中球を示している。領域を20倍及び40倍に拡大して示す。(B)は、WTマウス及びAkt1欠損マウス(n=3)のパラフィン包埋S.アウレアス感染創傷の組織グラム染色である。感染創傷をsNAG膜で処理又は非処理し、創面を3日目及び5日目に分析のために回収した。暗紫染色は、創面中のグラム陽性微生物の存在を示す。黒矢印はグラム陽性染色の例を示す。sNAG処理したWT動物においてはなかったが、非処理WTにおいては陽性染色蓄積が見られたことに注目する。スケールバーは50μmである。(C)は、処理又は非処理のWTマウス(n=3)及びAkt1マウス(n=3)の両方を用いて、創傷5日後のCFUsのS.アウレアス感染創傷を定量化した。sNAGで処理した野生型マウスにおいては、Akt1欠損動物と比較して、創面中の微生物の顕著な減少(p<.01)が見られる。全ての実験を独立して3回繰り返し、p値を示す。(D)は、図11Cに示したのと同様の方法で、創傷3日後における感染した創傷部位から定量化したCFUである。感染創傷のsNAG処理により、3日目のWT動物及びAkt1欠損動物の両方においてCFUの顕著な減少が見られたが、WT動物は約10倍の差が見られたのに対して、Akt1動物においては約2倍の差が見られた。(E)は、種々の量のsNAGナノファイバで処理した又は非処理のS.アウレアス培地におけるCFUsの定量化である。各実験を独立して3回行い、p値を示した。(F)は、β−ディフェンシン3ペプチド(1.0μM)で処理した又は非処理のWTマウス(n=3)において、創傷3日後に回収したS.アウレアス感染創傷の組織グラム染色である。β−ディフェンシン3ペプチドで処理した感染創傷におけるグラム陽性染色が減少したことに注目する。(G)は、β−ディフェンシン3ペプチドで処理した又は非処理の、S.アウレアス感染WTマウス(n=3)からのCFUsの定量化である。ペプチドで処理した感染創傷は、CFUにおいて顕著な減少(p<.05)を示す。スケールバーは50μmである。各実験を独立して3回行い、p値を示す。

0046

図12〕S.アウレアス感染創傷のsNAG処理によるディフェンシン発現の迅速な誘導。(A)は、sNAG処理したWTマウス(n=3)及び非処理のWTマウス(n=3)の両方において、3日目に回収したS.アウレアス感染創傷からのパラフィン包埋組織部位を、β−ディフェンシン3(緑、右手上部パネル及び下部中央パネルにおいて明るい染色が見られた、例えば濃白矢印参照)、ケラチン生成細胞層を特徴づけるためのInvolucrim(赤)、及び、Topro(青、核染色、例えば薄白矢印参照)に対する直接抗体を用いた免疫蛍光の対象とした。ケラチン非特異的染色が、二次抗体でのみ染色されており、一次コントロールではないことが示された。スケールバーは50μmである。(B)は、NIH ImageJソフトウェアを用いた、パラフィン包埋部位におけるβ−ディフェンシン3発現の定量化である。sNAGで処理したS.アウレアス感染創傷においては、β−ディフェンシン3染色の顕著な上昇(p<.05)がみられる。実験を独立して3回繰り返し、p値を示す。

0047

図13〕β−ディフェンシン3に対する抗体が、sNAG処理の抗菌効果を妨げる。(A)は、3日目に回収した、WTマウス(n=3)のsNAG処理したパラフィン包埋S.アウレアス感染創傷の組織グラム染色である。sNAG処理した創傷は、sNAG処理の前に、β−ディフェンシン3抗体又はコントロールのヤギIgG抗体アイソタイプで処理した。代表的な図は、β−ディフェンシン3の直接抗体で処理したマウスの創面において、グラム陽性染色の蓄積(黒矢印)の増加を示す。スケールバーは20μmである。(B)は、sNAG処理の前にβ−ディフェンシン3抗体(n=3)又はコントロールのIgG抗体(n=3)により処理した、S.アウレアス感染WTマウスからのCFUsの定量化である。β−ディフェンシン3適用により、CFUが顕著に増加した(p<.05)。

0048

〔図14〕ポリ−N−アセチルグルコサミン(「pGlcNAc」)ファイバの化学的構造及び物理的構造に対する放射線照射の効果。(A)は、pGlcNAcの分子量と、放射線レベル/放射線照射のための形成との間の相関である。(B)は、非放射線照射pGlcNAcスラリー赤外線スペクトル(上部ライン)、100kGyで放射線照射したpGlcNAcスラリーの赤外線スペクトル(下部ライン)、200kGyで放射線照射したpGlcNAcスラリーの赤外線スペクトル(中央ライン)である。(C)は、pGlcNAcの走査型電子顕微鏡(SEM)分析である。(D)は、sNAGの走査型電子顕微鏡(SEM)分析である。

0049

図15〕pGlcNAcが代謝率に影響しなかった。各期間(例えば、24時間及び48時間)において、4つの棒グラフ(左から右)のそれぞれは、以下に一致する;血清欠乏(SS)、VEGF、並びに、50μg/mL及び100μg/mLにおけるpGlcNAc(NAG)。

0050

図16〕pGlcNAcが、血清欠乏により引き起こされる細胞死から、ヒト臍静脈内皮細胞(EC)を保護したことを示す。各期間(例えば、24時間、48時間及び72時間)において、5つの棒グラフ(左から右)のそれぞれは、以下に一致する;血清欠乏(SS)、VEGF、並びに、50μg/mL、100μg/mL及び250μg/mLにおけるpGlcNAc(NAG)。

0051

図17〕sNAGが代謝率の著しい増加を引き起こした。5つの棒グラフ(左から右)のそれぞれは、以下に一致する;血清欠乏(SS)、VEGF、並びに、50μg/mL、100μg/mL及び200μg/mLにおけるsNAG。

0052

図18〕sNAGが、血清欠乏により引き起こされる細胞死からECを保護しなかった。各期間(例えば24時間及び48時間)において、5つの棒グラフ(左から右)のそれぞれは、以下に一致する;血清欠乏(SS)、VEGF、並びに、50μg/mL、100μg/mL及び200μg/mLにおけるsNAG。

0053

図19〕痛みの強さの数値スケール

0054

図20〕マウスモデルにおける3%DSS(硫酸ナトリウムデキストラン誘引炎症性腸疾患(特に、潰瘍性大腸炎)のために用意した実験の概略。

0055

図21〕sNAG処理が、炎症性腸疾患の動物モデルにおいて、炎症を減少させた。(A)は、飲料水を介して3% DSSを7日間(0日目から7日目)投与し、かつ、直腸座薬を介して生理食塩水(100μL)を0日目から3日目まで投与した10匹のマウスのコントロール群における、腸上皮組織領域のH&E染色である。(B)は、飲料水を介して3% DSSを7日間(0日目から7日目)投与し、かつ、直腸座薬を介してsNAG(sNAGを総量で12μg/μL含む100μL)を0日目から3日目まで投与した10匹のマウスの試験群における、腸上皮組織領域のH&E染色である。薄い矢印及び括弧書きは浮腫部位を示しており、濃い矢印は白血球炎症部位を示している。

0056

図22〕sNAG処理が、炎症性腸疾患の動物モデルにおいて、線維形成を減少させた。(A)は、飲料水を介して3% DSSを7日間(0日目から7日目)投与し、かつ、直腸座薬を介して生理食塩水(100μL)を0日目から3日目まで投与した10匹のマウスのコントロール群における、腸上皮組織領域の線維染色である。(B)は、飲料水を介して3% DSSを7日間(0日目から7日目)投与し、かつ、直腸座薬を介してsNAG(sNAGを総量で12μg/μL含む100μL)を0日目から3日目まで投与した10匹のマウスの試験群における、腸上皮組織領域の線維染色である。

0057

5.詳細な説明
本発明の発明者らは、sNAGナノファイバが、ディフェンシンの発現を刺激し、先天性免疫反応を促進するであろうことを見出した。ディフェンシンは、先天性免疫において重要な役割を果たすことは広く受け入れられている。下記の項目6.1及び6.2に記載した実施例において実証したように、本発明の発明者らは、sNAGナノファイバが、i
vitro及びin vivoの創傷回復モデルにおいて、内皮細胞におけるα型ディフェンシンとβ型ディフェンシンとの両方、並びに、ケラチン生成細胞におけるβ型ディフェンシンの発現を増加させることを見出した。

0058

さらに、下記の項目6.1及び6.2に記載した実施例において実証したように、いずれかの特定の作用メカニズムの結合なしに、Akt1は、i vitro及びin vivoの創傷回復におけるsNAG依存ディフェンシン発現にとって、重要であることを示す。

0059

本発明の発明者らは、いくつかのToll様レセプターが、ヒト内皮細胞のsNAG処理により上方制御され得ることを見出した。Toll様レセプター(「TLRs」又は「TLR」)は、高度に保存されたレセプターであり、先天性免疫を活性化する。最近の研究は、TLR活性化、特に、TLRsの刺激に対するヒトディフェンシン発現が、ディフェンシン合成の促進につながり得ることに関連している。それゆえに、活性のいずれのメカニズムにも結び付かずに、sNAGナノファイバが全身性免疫の刺激剤として作用するかもしれない。

0060

したがって、有用であり得る1つ以上のディフェンシン及びToll様レセプターの発現及び/又は分泌を促進することによって、感染及び疾患を予防及び/又は治療するための新規な方法としての、sNAGナノファイバの使用をここに記載する。ある実施形態において、sNAGナノファイバを用いたウイルス、酵母又は真菌感染の治療は、患者における病原体数を減少させる。特定の実施形態において、sNAGナノファイバの使用は、創傷のウイルス、真菌又は酵母感染を根絶する、低減させる、又は、予防する一方で、同時に、創口閉鎖を向上させる。他の実施形態において、sNAGナノファイバを、例えば、このような疾患の1以上の症状を軽減することにより、皮膚炎又は乾癬のような皮膚の状態の治療に用いることができる。さらに他の実施形態において、sNAGナノファイバを、例えば、このような疾患の1以上の症状を軽減することにより、炎症性腸疾患(例えばクローン病)の治療に用いることができる。

0061

本発明者らは、事実、sNAGナノファイバがウイルス感染治療に効果的であり得ることを見出した。特に、本発明者らは、sNAGナノファイバをヒト患者に局所投与したときに、HSV感染の治療に効果的であることを見出した。下記の実施例8は、ヒト患者において、sNAGナノファイバのヘルペスへの局所投与が、ヘルペスに関連する痛みを軽減し、さらに、ヘルペスの持続期間を短縮したことを示している。ヘルペスは、典型的には、HSV−1感染により引き起こされる。それゆえに、ウイルス感染、特に局所ウイルス感染を治療するための、sNAGナノファイバの使用を、ここに記載する。特定の実施形態において、sNAGナノファイバを患者に局所(例えば、HSV感染部位若しくはHSV感染症状部位、又は、感染症状の発生が知られている部位)投与することによって、HSV感染(例えばヘルペス又は創傷)を治療するための、sNAGナノファイバの使用を、ここに記載する。

0062

本発明者らは、また、sNAGナノファイバが炎症性腸疾患(IBD)の治療に効果的であり得ることを見出した。特に、本発明者らは、sNAGナノファイバを腸に投与したときに(座薬を介する等)、IBD動物モデルにおけるIBDの治療に効果的であることを見出した。下記の実施例9は、sNAGナノファイバの投与が、IBDマウスモデルにおいて、IBDに関連する炎症及び線維形成を低減したことを示す。それゆえに、潰瘍性大腸炎及びクローン病のようなIBDを治療するための、sNAGナノファイバの使用について、ここに記載する。特定の実施形態において、患者に対してsNAGナノファイバを局所(例えば、座薬、クリーム、懸濁液、液体溶液、ゲル又は軟膏を介して肛門又は腸に)投与することによって、IBD(例えば、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を治療するための、sNAGナノファイバの使用についてここに記載する。

0063

5.1 sNAGナノファイバ
sNAGナノファイバ組成物をここに記載する。sNAGナノファイバは、ポリ−N−アセチルグルコサミン及び/又はその誘導体のファイバを含んでおり、例えば、走査型電子顕微鏡(「SEM」)のような、当業者に公知のいずれかの方法により測定した長さは概ね30μmより短く、少なくとも1μmである。このようなsNAGナノファイバは、例えば、本明細書に記載したように得ることができる。

0064

ある実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、例えばSEMのような、当業者に公知の何れかの方法により測定した長さが、約30、25、20、15、12、10、9、8、7、6、5、4又は3μmより短く、少なくとも1μmである。特定の実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、例えばSEMのような、当業者に公知の何れかの方法により測定した長さが、約15μm又は約12μmより短く、少なくとも1μmである。特定の実施形態において、全て(100%)のsNAGナノファイバは、例えばSEMのような、当業者に公知の何れかの方法により測定した長さが、約15μm又は約10μmより短く、少なくとも1μmである。ある実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、例えばSEMのような、当業者に公知の何れかの方法により測定した長さが、14、13、12、11、10、9、8又は7μm以下であり、少なくとも1μmである。ある実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、例えばSEMのような、当業者に公知の何れかの方法により測定した長さが、1〜15、2〜15、2〜14、1〜12、2〜12、1〜10、2〜10、3〜12、3〜10、4〜12、4〜10、5〜12、5〜10、1〜9、2〜9、3〜9、1〜8、2〜8、3〜8、4〜8、1〜7、2〜7、3〜7、4〜7、1〜6、1〜5、1〜4、又は、1〜3μmである。

0065

特定の実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、例えばSEMのような、当業者に公知の何れかの方法により測定した長さが、約8、7、6、5、4、3又は2μmである。他の特定の実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、例えばSEMのような、当業者に公知の何れかの方法により測定した長さが、約2〜10μm、約3〜8μm、約4〜7μm、約4〜10μm、又は、約5〜10μmである。他の特定の実施形態において、全て(100%)のsNAGナノファイバは、例えばSEMのような、当業者に公知の何れかの方法により測定した長さが、約2〜10μm、約3〜8μm、約4〜7μm、約4〜10μm、又は、約5〜10μmである。

0066

ある実施形態において、sNAGナノファイバは、電子顕微鏡により決定した厚み及び/又は直径が0.005〜5μmの範囲である。特定の実施形態において、sNAGナノファイバは、平均又はいずれかの範囲(例えば、0.02〜2μm、0.02〜1μm、0.02〜0.75μm、0.02〜0.5μm、0.02〜0.5μm、0.05〜1μm、0.05〜0.75μm、0.05〜0.5μm、0.1〜1μm、0.1〜0.75μm、0.1〜0.5μm等)における厚み及び/又は直径が、約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.2、2.4、2.6、2.8、3又は4μmである。特定の実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、厚み又は直径が、約0.02〜1μmである。他の特定の実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、厚み又は直径が、約0.05〜0.5μmである。特定の実施形態において、全て(100%)のsNAGナノファイバは、厚み又は直径が、約0.02〜1μm又は約0.05〜0.5μmである。ある実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、厚み又は直径が、約0.02〜2μm、0.02〜1μm、0.02〜0.75μm、0.02〜0.5μm、0.02〜0.5μm、0.05〜1μm、0.05〜0.75μm、0.05〜0.5μm、0.1〜1μm、0.1〜0.75μm、又は、0.1〜0.5μmである。

0067

ある実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、長さが1〜15μmの間である、又は、長さが1〜10μm、2〜10μm、3〜10μm、4〜10μm、4〜7μm、5〜10μm若しくは5〜15μmの間若しくはその範囲内であり、かつ、厚み又は直径が、約0.02〜1μmである。

0068

ある実施形態において、sNAGナノファイバの分子量は、100kDa、90kDa、80kDa、75kDa、70kDa、65kDa、60kDa、55kDa、50kDa、45kDA、40kDa、35kDa、30kDa又は25kDaより小さい。ある実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、分子量が、100kDa、90kDa、80kDa、75kDa、70kDa、65kDa、60kDa、55kDa、50kDa、45kDa、40kDa、35kDa、30kDa又は25kDaより小さい。他の実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、分子量が、約5kDa〜100kDa、約10kDa〜100kDa、約20kDa〜100kDa、約10kDa〜80kDa、約20kDa〜80kDa、20kDa〜75kDa、約25kDa〜約75kDa、約30kDa〜約80kDa、約30kDa〜約75kDa、約40kda〜約80kDa、約40kDa〜約75kDa、約40kDa〜約70kDa、約50kDa〜約70kDa又は約55kDa〜約65kDaの間である。ある実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のsNAGナノファイバ)は、分子量が、約60kDaである。

0069

ある実施形態において、sNAGナノファイバの1%〜5%、5%〜10%、5%〜15%、20%〜30%又は25%〜30%は、脱アセチル化されている。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバの1%、5%、10%、15%、20%、25%又は30%は、脱アセチル化されている。他の実施形態において、sNAGナノファイバの30%、25%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%又は1%未満は、脱アセチル化されている。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバの1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%若しくは99%以上、又は、全て(100%)は、脱アセチル化されている。他の実施形態において、sNAGナノファイバの1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%又は100%未満は、脱アセチル化されている。

0070

ある実施形態において、sNAGナノファイバの70%〜80%、75%〜80%、75%〜85%、85%〜95%、90%〜95%、90%〜99%又は95%〜100%は、アセチル化されている。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバの70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、99%又は100%は、アセチル化されている。他の実施形態において、sNAGナノファイバの70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.5%又は99.9%より多くは、アセチル化されている。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバの1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%若しくは99%以上、又は、全て(100%)は、アセチル化されている。他の実施形態において、sNAGナノファイバの1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%未満は、アセチル化されている。

0071

ある実施形態において、大多数のsNAGナノファイバ(さらに、ある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.9%若しくは100%のsNAGナノファイバ)は、2〜12μm、2〜10μm、4〜15μm、4〜10μm、5〜15μm若しくは5〜10μmの間又は範囲内であり、このようなsNAGナノファイバの少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%は、アセチル化されている。

0072

ある実施形態において、sNAGナノファイバは、少なくとも1つのグルコサミン単糖類を含んでおり、さらに、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は99%のN−アセチルグルコサミン単糖類を含んでいてもよい。他の実施形態において、sNAGナノファイバは、少なくとも1つのN−アセチルグルコサミン単糖類を含んでおり、さらに、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は99%のグルコサミン単糖類を含んでいてもよい。

0073

ある局面において、sNAGナノファイバは、MTT分析において、血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞(「EC」)の代謝率を上昇させる。MTT分析は、細胞増殖細胞成長)のための、臨床試験及び標準比色分析(色の変化を測定する分析)である。簡単に言うと、黄色MTT(3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウム臭化物テトラゾール)は、生細胞ミトコンドリアにおいて、紫ホルマザンに変換される。ミトコンドリア還元酵素が活性であるときにのみこの変換は生じ、それゆえに、この変換は、細胞の生存数(生細胞の数)に直接関連する。MTT分析は、下記の実施例6に記載しており、EC細胞の代謝率に対するsNAGナノファイバの効果を評価するために用いている。細胞の代謝率は、また、当業者に周知の他の技術により決定してもよい。

0074

他の局面において、sNAGナノファイバは、トリパンブルー排除試験において、血清欠乏ECのアポトーシスを救済しない。トリパンブルー排除試験は、細胞懸濁液に存在する生存細胞数を決定するために用いられる、色素排除試験である。生細胞が、トリパンブルー、エオシン又はプロピジウムのような特定の色素を排除する完全細胞膜を有している一方で、死亡細胞が有していないという原理に基づいている。トリパンブルー分析は、下記の実施例6に記載しており、EC細胞の細胞生存能力に対するsNAGナノファイバの効果を評価するために用いている。細胞の生存能力は、また、当業者に周知の他の技術により決定してもよい。

0075

ある実施形態において、sNAGナノファイバを含む組成物を記載しており、このsNAGナノファイバは、MTT分析における血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞の代謝率を上昇させる、及び/又は、トリパンブルー排除試験における血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞のアポトーシスを救済しない。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバは、MTT分析における血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞の代謝率を上昇させ、かつ、トリパンブルー排除試験における血清欠乏ヒト臍帯静脈内皮細胞のアポトーシスを救済しない。

0076

特定の実施形態において、sNAGナノファイバは生体適合性がある。溶出試験、筋肉注入、又は、動物対象への皮内若しくは全身注射のような処置を含むが、これらに限定されない種々の技術によって、生体適合性を決定してもよい。このような試験は、米国特許番号6,686,342(例えば実施例10参照)に記載されており、当該文献の全てを参照としてここに組み込む。生体適合性試験のいくつかは、下記の実施例7に記載しており、sNAGナノファイバがこのような試験に反応しないことを示している。

0077

ある実施形態において、ここに記載した方法において使用されるsNAGナノファイバは、生体適合性試験又は試験群において、反応しない。例えば、ここに記載した方法において使用されるsNAGナノファイバは、溶出試験、筋肉注入試験皮内試験、及び/又は、全身性試験において試験したときに、反応しない。他の実施形態において、ここに記載した方法において使用されるsNAGナノファイバは、溶出試験、筋肉注入試験、皮内試験又は全身性試験において試験したときに、試験結果がグレード0又はグレード1である。さらに他の実施形態において、ここに記載した方法において使用されるsNAGナノファイバは、溶出試験、筋肉注入試験、皮内試験、及び/又は、全身性試験において試験したときに、最も穏やかに反応する。ある実施形態において、ここに記載した組成物は、アレルギー反応又は炎症を引き起こさない。他の実施形態において、ここに記載した組成物は、例えば適用部位において、最も穏やかなアレルギー反応又は最も穏やかな炎症を引き起こす。試験結果に関連する試験及び評価は、その全てを参照としてここに組み込む米国特許番号6,686,342及び下記の項目6.8に記載されている。

0078

特定の実施形態において、sNAGナノファイバは、筋肉注入試験において試験したときに、反応しない。ある局面において、筋肉注入試験は、下記の項目6.8.3に記載したような、筋肉注入試験−ISO4週間注入である。ある実施形態において、sNAGナノファイバは、溶出試験により決定する場合に、生物学的反応性を全く示さない(溶出試験グレード=0)。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバは、筋肉注入試験により決定される試験スコアが「0」と同等である、及び/又は、最も無視できる刺激性である。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバは、Kligman試験において皮内反応を導かない(例えば、グレードI反応)、及び/又は、Kligman試験により決定される弱いアレルゲン性能力を有している。下記の実施例7に、sNAGナノファイバが、筋肉注入試験、皮内注入試験及びKligman試験において、反応しないことを示す。

0079

ある局面において、sNAGナノファイバは免疫中性である(例えば、免疫反応を導かない)。

0080

いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバは生体分解性である。sNAGナノファイバは、好ましくは、患者に適用又は注入した後、約1日、2日、3日、5日、7日(1週)、8日、10日、12日、14日(2週)、17日、21日(3週)、25日、28日(4週)、30日、1月、35日、40日、45日、50日、55日、60日、2月、65日、70日、75日、80日、85日、90日、3月、95日、100日又は4月以内に分解される。

0081

ある実施形態において、sNAGナノファイバは、検出可能な異物反応を引き起こさない。異物反応は、損傷部位における滲出物の蓄積、その領域の創傷清拭するための炎症細胞の湿潤、及び、肉芽組織の形成を含む、創傷治癒中に生じ得る。異物の存在の持続は、完全治癒を妨げ得る。創傷治癒において生じる再吸収及び再建というよりむしろ、異物巨細胞の形成、異物のカプセル化及び慢性炎症によって、異物反応は特徴づけられる。カプセル化は、異物周囲堆積した、硬く無血管性コラーゲンシェルに関し、宿主組織から有効に分離される。一実施形態において、sNAGナノファイバを用いた部位(例えば、創傷部位又は創傷の微生物感染部位)の治療は、治療の1日、3日、5日、7日、10日又は14日後の、検出可能な異物反応を導かない。このような一実施形態において、sNAGナノファイバを用いた部位(例えば創傷)の治療は、治療の1日、3日、5日、7日、10日又は14日後の、異物カプセル化を導かない。

0082

いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバは、(i)大多数のファイバの長さが約1〜15μmのファイバ群を含み、並びに、(ii)(a)MTT分析における血清欠乏ECの代謝率を上昇させる及び/又はトリパンブルー排除試験における血清欠乏ECのアポトーシスを救済せず、及び、(b)筋肉注入試験において試験したときに反応しない。ある実施形態において、sNAGナノファイバは、(i)大多数のファイバの長さが約1〜12μmであるファイバ群を含み、並びに、(ii)(a)MTT分析における血清欠乏ECの代謝率を上昇させる及び/又はトリパンブルー排除試験における血清欠乏ECのアポトーシスを救済せず、及び、(b)筋肉注入試験において試験したときに反応しない。ある実施形態において、sNAGナノファイバは、(i)大多数のファイバの長さが1〜10μmの間(又は範囲内)であるファイバ群を含み、並びに、(ii)(a)MTT分析における血清欠乏ECの代謝率を上昇させる及び/又はトリパンブルー排除試験における血清欠乏ECのアポトーシスを救済せず、及び、(b)筋肉注入試験において試験したときに反応しない。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバは、(i)大多数のファイバの長さが約4〜10μmであるファイバ群を含み、並びに、(ii)(a)MTT分析における血清欠乏ECの代謝率を上昇させる及び/又はトリパンブルー排除試験における血清欠乏ECのアポトーシスを救済せず、及び、(b)筋肉注入試験において試験したときに反応しない。ある実施形態において、sNAGナノファイバは、(i)大多数のファイバの長さが約4〜7μmであるファイバ群を含み、並びに、(ii)(a)MTT分析における血清欠乏ECの代謝率を上昇させる及び/又はトリパンブルー排除試験における血清欠乏ECのアポトーシスを救済せず、及び、(b)筋肉注入試験において試験したときに反応しない。

0083

ある実施形態において、sNAGナノファイバは、当業者が決定する場合、S.アウレアスのような微生物の成長又は生存に直接影響しない。他の実施形態において、sNAGナノファイバは、下記の項目6.2.2.5に記載した方法により決定する場合、S.アウレアスのような微生物の成長又は生存に直接影響しない。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバは、in vitroにおける微生物の成長又は生存に直接影響しない。一実施形態において、sNAGナノファイバは、(例えばin vitroにおける)グラム陰性菌の成長又は生存に直接影響しない。他の実施形態において、sNAGナノファイバは、(例えばin vitroにおける)グラム陽性菌の成長又は生存に直接影響しない。さらに他の実施形態において、sNAGナノファイバは、(例えばin vitroにおける)グラム陽性菌又はグラム陰性菌のいずれかの成長又は生存に直接影響しない。

0084

いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバは、(i)大多数のファイバの長さが約1〜15μm、1〜12μm、1〜10μm、4〜10μm、4〜15μm、5〜10μm、5〜15μm又は4〜7μmの間(又は範囲内)であるファイバ群を含み、(ii)in vitroにおけるスタフィロコッカスアウレアス(Staphylococcus aureus)菌株の細菌成長又は生存に影響せず、並びに、(iii)生体適合性試験(例えば、筋肉注入試験)において試験したときに反応しない。

0085

ある実施形態において、sNAGナノファイバは、sNAGナノファイバ組成物で処理又は暴露した細胞、組織又は臓器において、特定の発現(例えば、RT−PCR、マイクロアレイ又はELISAにより決定したRNA又はタンパク質発現)パターンを引き起こさない。特に、いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、1以上のディフェンシンタンパク質、1以上のディフェンシン様タンパク質、及び/又は、1以上のToll様レセプターの発現を誘引する。さらに他の実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、抗菌効果を有することが知られている1以上のタンパク質の発現を誘引する。

0086

ある実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、1以上のα−ディフェンシン(例えばDEFA1(例えばα−ディフェンシン1)、DEFA1B、DEFA3、DEFA4、DEFA5、DEFA6)、1以上のβ−ディフェンシン(例えばDEFB1(例えばβ−ディフェンシン1)、DEFB2、DEFB4、DEFB103A、DEFB104A、DEFB105B、DEFB107B、DEFB108B、DEFB110、DEFB112、DEFB114、DEFB118、DEFB119、DEFB123、DEFB124、DEFB125、DEFB126、DEFB127、DEFB128、DEFB129、DEFB131、DEFB136)、及び/又は、1以上のθ−ディフェンシン(例えばDEFT1P)の発現を誘導する。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、1以上のDEFA1、DEFA3、DEFA4、DEFA5、DEFB1、DEFB3、DEFB103A、DEFB104A、DEFB108B、DEFB112、DEFB114、DEFB118、DEFB119、DEFB123、DEFB124、DEFB125、DEFB126、DEFB128、DEFB129及びDEFB131の発現を誘導する。ある実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、1以上のTollレセプター(例えば、TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11及び/又はTLR12)の発現を誘導する。他の実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、1以上のIL−1、CEACAM3、SPAG11、SIGIRR(IL1様レセプター)、IRAK1、IRAK2、IRAK4、TBK1、TRAF6及びIKKiの発現を誘導する。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、1以上のIRAK2、SIGIRR、TLR1、TLR2、TLR4、TLR7、TLR8、TLR10及びTRAF6の発現を誘導する。一実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、上記列挙した遺伝子産物の少なくとも1つの発現を誘導する。

0087

いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、sNAGナノファイバで処理する前の対象の細胞、組織又は臓器における、上記列挙した1以上の遺伝子の発現レベル(例えば、上記列挙した遺伝子の1以上の公知の平均発現レベル)と比較して、約0.25倍、0.5倍、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍又は20倍以上の、上記列挙した1以上の遺伝子の発現を誘導する。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、sNAGナノファイバで処理する前の対象の細胞、組織又は臓器における、上記列挙した1以上の遺伝子の発現レベル(例えば、上記列挙した遺伝子の1以上の公知の平均発現レベル)の10%、25%、50%、75%、100%、125%、150%、175%、200%、225%、250%、275%、300%、350%、400%、450%、500%、550%、600%、650%、700%、750%、800%、900%又は1000%の、上記列挙した1以上の遺伝子の発現を誘導する。

0088

いくつかの実施形態において、長いポリ−N−アセチルグルコサミン、キチン及び/又はキトサンではないsNAGナノファイバは、当業者に公知の方法又はここに記載した方法により決定した場合、1以上の上記列挙した遺伝子の発現を誘引する。いくつかの実施形態において、長いポリ−N−アセチルグルコサミン、キチン及び/又はキトサンではないsNAGナノファイバは、当業者に公知の方法又はここに記載した方法により決定した場合、上記列挙した遺伝子の発現を引き起こさない、又は、sNAGナノファイバにより引き起こされる1以上の上記列挙した遺伝子の発現よりも低いレベルの発現(例えば、1.25倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍若しくは10倍以上低い)を誘導する。

0089

ある実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、下記の表I、II,III,V、VIII及びIX、項目6.2〜6.5に示した1以上の遺伝子発現特性に一致した、同様の、概ね同一の又は同等の遺伝子発現特性を誘導する。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、下記の表I、II,III,V、VIII及びIX、項目6.2〜6.5において、sNAG処理により上方制御された1以上の遺伝子発現を誘導する。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、下記の表I、II,III,V、VIII及びIX、項目6.2〜6.5において、sNAG処理により上方制御された遺伝子の大多数又は全ての発現を誘導する。いくつかのこれら実施形態においては、細胞、組織又は臓器をsNAGナノファイバにより処理した、1時間、2時間、4時間、5時間、6時間、8時間、10時間、12時間、14時間、16時間、18時間、20時間、24時間、48時間、3日又は5日後に、当業者に公知の方法又はここに記載した方法によって遺伝子発現を測定する。

0090

ある実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、長いポリ−N−アセチルグルコサミンポリマー又はファイバにより引き起こされる特性とは異なる遺伝子発現特性を誘導する。特定の実施形態において、sNAGナノファイバにより誘導される遺伝子発現特性は、下記の表I、II,III,V、VIII及びIX、項目6.2〜6.5に示されたものに一致する、同様である、概ね同一である又は同等である一方で、長いポリ−N−アセチルグルコサミンポリマー又はファイバにより誘導される遺伝子発現特性は、下記の表VIII及び/又はIX、項目6.5に示されたものに一致する、同様である、概ね同一である又は同等である。他の実施形態において、sNAGナノファイバ又はsNAGナノファイバを含む組成物は、キチン又はキトサンが誘導する遺伝子発現特性とは異なる遺伝子発現特性を誘導する。

0091

特定の実施形態において、sNAGナノファイバは、ポリ−N−アセチルグルコサミン及び/又はその誘導体に放射線照射することによって得られる。ポリ−N−アセチルグルコサミン及びその誘導体に関しては、下記の項目5.1.1を参照し、放射線照射を用いたsNAGナノファイバを生成するための方法に関しては、下記の項目5.2を参照する。例えばsNAGナノファイバのように、短縮したポリ−β−1→4−N−アセチルグルコサミンファイバ及び/又は短縮したポリ−N−アセチルグルコサミン誘導体ファイバを形成するために、放射線照射は、ポリ−N−アセチルグルコサミンナノファイバ及びポリ−N−アセチルグルコサミン誘導体ファイバの長さの短縮に用いられる。特に、放射線照射は、ポリ−N−アセチルグルコサミン又はその誘導体の長さ及び分子量を、そのマクロ構造を邪魔することなく減ずる。sNAGナノファイバの赤外線スペクトル(IR)は、放射線照射されていないポリ−β−1→4−N−アセチルグルコサミン又はその誘導体と同様である、概ね同一である又は同等である。

0092

一実施形態において、sNAGナノファイバは、キチン又はキトサン由来ではない。他の実施形態に反して、ここに記載した組成物は、キチン若しくはキトサン由来である、又は、sNAGナノファイバは、キチン若しくはキトサン由来である。

0093

5.1.1ポリ−N−アセチルグルコサミン及びその誘導体
US特許番号5,622,834、5,623,064、5,624,679、5,686,115、5,858,350、6,599,720、6,686,342、7,115,588、及び、US特許公開番号2009/0117175(それぞれ参照としてここに組み込む)は、ポリ−N−アセチルグルコサミン及びその誘導体、並びに、これらの生成方法について記載されている。いくつかの実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミンは、β−1→4構造である。他の実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミンは、α−1→4構造である。ポリ−N−アセチルグルコサミン及びその誘導体は、ポリマー形式又はファイバ形式であり得る。

0094

ポリ−N−アセチルグルコサミンは、例えば、微小藻類、好ましくは珪藻植物より生成することが可能であり、かつ、精製されてもよい。ポリ−N−アセチルグルコサミンの生成出発源として使用される珪藻植物は、Coscinodiscus genus、Cyclotella genus及びThalassiosira genusのメンバーを含むが、これに限定されない。ポリ−N−アセチルグルコサミンは、公知の機械力法及び化学生物学的方法(例えば、米国特許番号5,622,834、5,623,064、5,624,679、5,686,115、5,858,350、6,599,720、6,686,342及び7,115,588を参照、それぞれの全てを参照としてここに組み込む)を含む、多くの異なる方法を介して、珪藻植物菌株から得ることができる。ある実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミンは、アワビ、甲殻類、昆虫、真菌又は酵母の1つ以上に由来しない。

0095

一実施形態において、ポリ−β−1→4−N−アセチルグルコサミンは、a)細胞体及びポリ−β−1→4−N−アセチルグルコサミンポリマーファイバを含む微小藻類を、十分な時間でN−アセチルグルコサミンポリマーファイバを細胞体から分離可能生物因子フッ化水素のような)で処理することによって、ポリ−β−1→4−N−アセチルグルコサミンポリマーファイバを細胞体から放出させる工程、b)ポリ−β−1→4−N−アセチルグルコサミンポリマーファイバを細胞体から分離する工程、及び、c)分離されたポリ−β−1→4−N−アセチルグルコサミンポリマーファイバから不純物を除去し、ポリ−β−1→4−N−アセチルグルコサミンポリマーを単離及び精製する工程を含む処理により得られる。

0096

他の実施形態において、ポリ−β−1→4−N−アセチルグルコサミンは、アワビ、甲殻類、昆虫、真菌又は酵母の1つ以上に由来してもよい。ある実施形態において、ここに記載した組成物は、キチン又はキトサンを含まない。

0097

ポリ−N−アセチルグルコサミンの単糖類単位の1以上は、脱アセチル化されていてもよい。ある実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミンの1%〜5%、5%〜10%、5%〜15%、20%〜30%又は25%〜30%は、脱アセチル化されている。いくつかの実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミンの1%、5%、10%、15%、20%、25%又は30%は、脱アセチル化されている。他の実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミンの30%、25%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%又は1%未満は、脱アセチル化されている。いくつかの実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミンの1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%若しくは99%以上、又は、全て(100%)は、脱アセチル化されている。他の実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミンの1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%又は100%未満は、脱アセチル化されている。

0098

ある実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミン組成物は、アセチル化グルコサミン(例えばN−アセチルグルコサミン)単糖類を、70%〜80%、75%〜80%、75%〜85%、85%〜95%、90%〜95%、90%〜99%又は95%〜100%含む。いくつかの実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミン組成物は、アセチル化グルコサミン(例えばN−アセチルグルコサミン)単糖類を、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%又は100%含む。他の実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミン組成物は、アセチル化グルコサミンを、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.5%又は99.9%より多く含む。いくつかの実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミン組成物は、アセチル化グルコサミンを、1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%若しくは99%以上含む、又は、全て(100%)において含む。他の実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミン組成物は、アセチル化グルコサミンを、1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%又は100%以下含む。

0099

いくつかの実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミン組成物は、少なくとも1つのグルコサミン単糖類を含み、さらに、N−アセチルグルコサミン単糖類を、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は99%含んでもよい。他の実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミン組成物は、少なくとも1つのN−アセチルグルコサミン単糖類を含み、さらに、グルコサミン単糖類を、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は99%含んでもよい。

0100

ポリ−N−アセチルグルコサミン誘導体は、また、ここに記載した組成物において用いられ得る。ポリ−N−アセチルグルコサミン誘導体及びこのような誘導体を生成する方法は、米国特許番号5,623,064(例えば項目5.4参照)に記載されており、その全てを参照としてここに組み込む。ポリ−N−アセチルグルコサミン誘導体は、部分的に若しくは完全に脱アセチル化されたポリ−N−アセチルグルコサミン、又は、その脱アセチル化された誘導体を含んでもよいが、これに限定されない。さらに、ポリ−N−アセチルグルコサミンは、硫酸化、リン酸化及び/又は硝酸化により誘導体化されてもよい。ポリ−N−アセチルグルコサミン誘導体は、例えば、硫酸化ポリ−N−アセチルグルコサミン誘導体、リン酸化ポリ−N−アセチルグルコサミン誘導体、又は、硝酸化ポリ−N−アセチルグルコサミン誘導体を含む。さらに、ポリ−N−アセチルグルコサミンの単糖類単位の1以上は、1以上のスルホニル基、1以上のO−アシル基を含んでもよい。さらに、脱アセチル化ポリ−N−アセチルグルコサミンの1以上の単糖類は、N−アシル基を含んでもよい。ポリ−N−アセチルグルコサミン又はその脱アセチル化誘導体の1以上の単糖類は、O−アルキル基を含んでもよい。ポリ−N−アセチルグルコサミンの単糖類単位の1以上は、アルカリ誘導体であってもよい。ポリ−N−アセチルグルコサミンの脱アセチル化誘導体の単糖類単位の1以上は、N−アルキル基を含んでもよい。ポリ−N−アセチルグルコサミンの脱アセチル化誘導体の単糖類単位の1以上は、少なくとも1つのデオキシハロゲン誘導体を含んでもよい。ポリ−N−アセチルグルコサミンの脱アセチル化誘導体の単糖類単位の1以上は、塩を形成してもよい。ポリ−N−アセチルグルコサミンの脱アセチル化誘導体の単糖類単位の1以上は、金属キレートを形成してもよい。特定の実施形態において、金属は亜鉛である。ポリ−N−アセチルグルコサミンの脱アセチル化誘導体の単糖類単位の1以上は、N−アルキリデン基又はN−アリ−リデン基を含んでもよい。一実施形態において、上記誘導体は酢酸塩誘導体である。他の実施形態において、上記誘導体は酢酸塩誘導体ではない。一実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミン又は脱アセチル化ポリ−N−アセチルグルコサミンは、乳酸により誘導体化される。他の実施形態において、上記誘導体は、乳酸により誘導体化されない。

0101

5.2 sNAGナノファイバの生成方法
ポリ−N−アセチルグルコサミンポリマー若しくはファイバ、並びに、上記ポリ−N−アセチルグルコサミンポリマー若しくはファイバ誘導体のいずれかは、乾燥ポリマー若しくはファイバ、又は、ポリマー膜若しくはファイバ膜として、放射線照射することができる。代替として、ポリ−N−アセチルグルコサミンポリマー若しくはファイバ、並びに、上記ポリ−N−アセチルグルコサミンポリマー若しくはファイバ誘導体のいずれかは、湿った状態で放射線照射することができる。放射線照射によりsNAGナノファイバを生成する方法、及び、そのように生成したsNAGナノファイバは、米国特許公開番号2009/0117175に記載されており、その全てを参照としてここに組み込む。

0102

ある実施形態において、ポリ−N−アセチルグルコサミンポリマー又はファイバは、放射線照射のために、懸濁液/スラリー又はウエットケーキの形態にする。放射線照射は、手当用品のような最終形態に上記ポリマー又はファイバを成形する前、同時又は後に、行うことができる。一般に、懸濁液/スラリー及びウエットケーキの、上記ポリマー又はファイバ含有量は様々であり、例えば、蒸留水1mLあたり約0.5mg〜約50mgのポリマー又はファイバをスラリー成形のために用い、蒸留水1mLあたり約50mg〜約1000mgのポリマー又はファイバをウエットケーキ成形のために用いる。ポリマー又はファイバを、まず、凍結乾燥液体窒素凍結及び粉砕し、懸濁液/スラリー又はウエットケーキの成形のために、より影響されやすくしてもよい。また、懸濁液/スラリーをろ過して水を取り除くことによって、ウエットケーキを形成してもよい。ある局面において、上記ポリマー又はファイバを、蒸留水1mLあたり約0.5mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、12mg、15mg、18mg、20mg、25mg若しくは50mg、又は、上記実施形態のいずれかの範囲(例えば1〜10mg/mL、5〜15mg/ml、2〜8mg/ml、20〜50mg/ml等)のポリマー又はファイバを含む懸濁液として、放射線照射する。他の局面において、ポリマー又はファイバを、蒸留水1mLあたり約50〜1000mgのポリマー又はファイバを含むウエットケーキとして、放射線照射する。特定の実施形態において、ウエットケーキは、蒸留水1mLあたり約50、100、200、300、400、500、600、700、800、900若しくは1,000mg、又は、いずれかの範囲(例えば100〜500mg/ml、300〜600mg/ml、50〜1,000mg/ml等)のポリマー又はファイバを含む。

0103

放射線照射は、好ましくは、ガンマ線電子ビーム線又はX線の形式である。放射線照射の2つの発生源は、好ましくは、放射線核種及び電気である。特定の実施形態において、放射線核種はコバルト60及びセシウム137である。これらの核種の両方はガンマ線を放出し、質量のない光子である。ガンマ線のエネルギーは、0.66〜1.3MeVである。電気を用いるとき、電子を生成し、10MeV又はそれより高くなるまでエネルギーを高める。ポリマー又はファイバに放射線照射してその長さを減じるとき、10MeVの電子による、約3.7cmの一方向照射、又は、約8.6cmの二方向照射に限定することによって、水と同様の密度を有する材料への侵入深さを考慮する。侵入深さはより低い電子エネルギーにおいて減少する。電子ビーム経路金属ターゲット(通常タングステン又はタンタル)を配置することによって、電子エネルギーをX線に変換することができる。X線への返還は、エネルギーが5MeVまでの電子に限定される。X線は、質量のない光子でありガンマ線と同様に、ポリマー又はファイバに侵入することができる。電子エネルギーからX線エネルギーへの変換は、わずか約8%の効率である。変換効率の低さを補うために、X線生成設備として高出力の電子ビーム装置が必要である。

0104

特定の実施形態において、放射線照射はガンマ線照射である。

0105

放射線照射の吸収線量は、グレイ(gy)又はキログレイ(kgy)で測定され、製品単位質量あたりのエネルギー吸収である。乾燥ポリマー又はファイバのために、好ましい吸収線量は、約500〜2,000kgyの放射線照射であり、最も好ましくは約750〜1,250kgy又は約900〜1,100kgyの放射線照射である。ウエットポリマー又はファイバのために、好ましい吸収線量は、約100〜500kgyの放射線照射であり、最も好ましくは約150〜250kgy又は約200〜250kgyの放射線照射である。

0106

放射線照射量は、ポリマー又はファイバの長さにおけるその効果に関して記載することができる。特定の実施形態において、好ましく使用される放射線照射量は、ポリマー又はファイバそれぞれの開始時の長さの約10%〜90%のいずれかに、ポリマー又はファイバの長さを減じる放射線照射量である。特定の実施形態において、平均の長さを、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%若しくは約90%、又は、いずれかの範囲(例えば20〜40%、30〜70%等)に減じる。代替として、好ましく使用される放射線照射量は、ポリマー又はファイバの長さを、1〜100μmのいずれかに減ずる放射線照射量である。特定の実施形態において、また、開始時のファイバの長さに応じて、ポリマー又はファイバの長さを、約15μm未満、約14μm未満、約13μm未満、約12μm未満、約11μm未満、約10μm未満、約8μm未満、約7μm未満、約5μm未満、約4μm未満、約3μm未満、約2μm未満又は約1μm未満に減じる。ある実施形態において、大多数の(さらに、ある実施形態において、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%の)ポリマー又はファイバの長さを、約20μm未満、約15μm未満、約12μm未満、約10μm未満、約8μm未満、約7μm未満又は約5μm未満に減じる。ある実施形態において、ポリマー又はファイバの放射線照射を、大多数の(さらに、ある実施形態において、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%の)ファイバの長さを、約1〜20μm、約1〜15μm、約2〜15μm、約1〜12μm、約2〜12μm、約1〜10μm、約2〜10μm、約1〜8μm、約2〜8μm、約1〜7μm、約2〜7μm、約3〜8μm、約4〜10μm、約4〜7μm、約5〜10μm、約1〜5μm、約2〜5μm、約3〜5μm、約4〜10μm又は上述の長さ範囲のいずれかに減ずることもまた、本発明の範疇である。

0107

放射線照射量は、ポリマー又はファイバの分子量に対するその効果に関して記載することもできる。特定の実施形態において、好ましく使用される放射線照射量は、開始時のポリマー又はファイバの分子量を、約10%〜90%のいずれかに減ずる放射線照射量である。特定の実施形態において、平均分子量を、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%若しくは約90%、又は、いずれかの範囲(例えば、20〜40%、30〜70%等)に減ずる。代替として、好ましく使用される放射線照射量は、ポリマー又はファイバの分子量を、1,000〜1,000,000ダルトンのいずれかに減ずる放射線照射量である。特定の実施形態において、また、開始時の分子量に応じて、ポリマー又はファイバの平均分子量を、1,000,000ダルトン未満、750,000ダルトン未満、500,000ダルトン未満、300,000ダルトン未満、200,000ダルトン未満、100,000ダルトン未満、90,000ダルトン未満、80,000ダルトン未満、70,000ダルトン未満、60,000ダルトン未満、50,000ダルトン未満、25,000ダルトン未満、10,000ダルトン未満又は5000ダルトン未満に減ずる。ある実施形態において、平均分子量を、少なくとも500ダルトン、1,000ダルトン、2,000ダルトン、3,500ダルトン、5,000ダルトン、7,500ダルトン、10,000ダルトン、25,000ダルトン、50,000ダルトン、60,000ダルトン又は100,000ダルトンに減ずる。上記平均分子量の何れかの範囲として、例えば、ある実施形態において、ポリマー又はファイバの放射線照射により減じる範囲が、10,000〜100,000ダルトン、1,000〜25,000ダルトン、50,000〜500,000ダルトン、25,000〜100,000ダルトン、30,000〜90,000ダルトン、約40,000〜80,000ダルトン、約25,000〜75,000ダルトン、約50,000〜70,000ダルトン又は約55,000〜65,000ダルトン等のいずれかである場合も、発明の範疇に含まれる。ある実施形態において、ポリマー又はファイバの放射線照射は、大多数及びある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のファイバの分子量を、約20,000〜100,000ダルトン、約25,000〜75,000ダルトン、約30,000〜90,000ダルトン、約40,000〜80,000ダルトン、約50,000〜70,000ダルトン又は約55,000〜65,000ダルトンの範囲の何れかに減ずる。ある実施形態において、ポリマー又はファイバの放射線照射は、大多数及びある実施形態においては、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.8%、99.9%若しくは100%、又は、55%〜65%、55%〜75%、65%〜75%、75%〜85%、75%〜90%、80%〜95%、90%〜95%若しくは95%〜99%のファイバの分子量を、約60,000ダルトンに減ずる。

0108

放射線照射に続いて、スラリーをろ過して乾燥させる、及び、ウエットケーキを乾燥させることが可能であり、これにより、本発明の実施に有用な組成物(例えば、手当用品及びここに記載した他の組成物)を形成することができる。

0109

5.3 sNAGナノファイバを含む組成物
sNAGナノファイバを、ここに記載したように局所投与するために、種々の組成物に成形してもよい。

0110

sNAGナノファイバを含む組成物は、クリーム、膜、フィルム、液体溶液、懸濁液(例えば濃厚懸濁液)、粉、ペースト、軟膏、座薬、ゲル化組成物噴霧剤、ゲル又はスプレーとして形成してもよい。一実施形態において、sNAGナノファイバを含む組成物は、極薄膜として形成する。いくつかの実施形態において、sNAGナノファイバを含む組成物は、手当用品、マット又は包帯として形成する。特定の実施形態において、sNAGナノファイバを含む組成物は、硬くない、又は、障壁形成されていない。投与前の液体中の溶液若しくは懸濁液に適した硬い形状もまた検討する。このような組成物を、(臀部、肩のための)整形インプラントピンネジ等)、心臓血管インプラントステントカテーテル等)及び抗菌活性に効果的な同様のもののような、移植可能な装置に組み込む又は移植可能な装置で被覆することも可能である。

0111

sNAGナノファイバを含む組成物は、1以上の薬学的に許容される賦形剤を含んでいてもよい。適切な賦形剤は、水、生理食塩水、食塩水ぶどう糖グリセロース、エタノール及び同様のもの、又は、これらの組み合わせを含んでもよい。適切な賦形剤は、また、でんぷんグルコースラクトーススクロースゼラチンモルト、米、小麦石灰粉末シリカゲルステアリン酸ナトリウムグリセロールモノステアレート、油(ピーナツ油、大豆油鉱物油ごま油のような、石油動物油野菜油又は合成源油)、タルク塩化ナトリウム、乾燥スキムミルクプロピレングリコール等も含む。さらに、sNAGナノファイバを含む組成物は、1以上の湿潤剤乳化剤、pH緩衝化剤及び他の薬剤を含んでもよい。sNAGナノファイバ組成物は、例えば、局所投与に適した生理学的に許容されるキャリアのような、生理学的に許容されるキャリアに組み込まれてもよい。用語「薬学的に許容される」は、連邦若しくは州政府規制当局、米国薬局方に列挙された規制当局、又は、一般的に認識された薬局方によって、動物及びより具体的にはヒトにおいて使用することが承認されていることを意味する。適切な薬学キャリアは、E.W. Martin による「Remington’s Pharmaceutical Sciences」に記載されている。

0112

組成物中のsNAGナノファイバの終量は様々であってよい。例えば、(例えば患者に投与するために調製した)組成物中のsNAGナノファイバの終量は、約50w/v%以上、約60w/v%以上、約70w/v%以上、約75w/v%以上、約80w/v%以上、約85w/v%以上、約90w/v%以上、約95w/v%以上、約98w/v%以上又は約99w/v%以上であってもよい。一実施形態において、組成物中のsNAGナノファイバの量は、約95%、約98%、約99%又は約100%である。また、(例えば、患者に投与するために調製した)組成物中のsNAGナノファイバの量は、約50w/v%〜100w/v%、約60w/v%〜100w/v%、約70w/v%〜100w/v%、約75w/v%〜100w/v%、約80w/v%〜100w/v%、約90w/v%〜100w/v%、約95w/v%〜100w/v%、約70w/v%〜95w/v%、約75w/v%〜95w/v%、約80w/v%〜95w/v%、約90w/v%〜95w/v%、約70w/v%〜90w/v%、約75w/v%〜90w/v%又は約80w/v%〜90w/v%であってもよい。組成物は、sNAGナノファイバの30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、95%又は99%より多い溶液を含んでいてもよい。

0113

sNAGナノファイバ組成物は、創傷包帯中に形成してもよい。ある実施形態において、sNAGナノファイバ組成物を、バリア、膜又はフィルムの形式の創傷包帯として形成する。代替として、sNAGナノファイバ組成物を、バリア、膜又はフィルムのように、手当用品の基材に添加してもよい。バリア、膜又はフィルムは、様々な標準サイズで供給することが可能であり、さらに、切断して治療する領域に合わせた大きさにすることができる。基剤は、包帯又はガーゼのような従来の手当用品材料から形成することが可能であり、患者に適用する前に、ポリマー又はファイバを添加又は被覆する。代替として、sNAGナノファイバを、糸、マイクロビーズミクロスフェア若しくは微小線維により形成したバリア、膜若しくはフィルムとして形成することが可能であり、又は、組成物をバリア形成マットとして形成することができる。ある実施形態において、手当用品の少なくとも75%、85%、90%又は95%がsNAGナノファイバにより構成されている。ある局面において、手当用品は、ガーゼ又は包帯のような従来の手当用品材料を含んでいない。このような実施形態においては、sNAGナノファイバ自身を創傷包帯として形成する。

0114

sNAGナノファイバを含む組成物は、さらに、適切な天然又は合成ポリマー又はファイバを含んでいてもよい。適切なポリマー又はファイバの例には、セルロースポリマーキサンポリアラミドポリアミドポリイミド、ポリアミド/イミド、ポリアミドヒドラジドポリヒドラジドポリイミダゾールポリベンゾオキサゾールポリエステルアミド、ポリエステル/イミド、ポリカーボネート/アミド、ポリカーボネート/イミド、ポリスルホン/アミド、ポリスルホンイミド等、並びに、これらのコポリマー及び混合物が含まれる。ポリマー又はファイバの他の適切な部類には、ポリフッ化ビニリデン及びポリアクリロニトリルが含まれる。これらのポリマー又はファイバの例には、米国特許番号RE 30,351、4,705,540、4,717,393、4,717,394、4,912,197、4,838,900、4,935,490、4,851,505、4,880,442、4,863,496、4,961,539、並びに、欧州特許出願0 219 878に記載されたものが含まれ、これらを参照として組み込む。ポリマー又はファイバは、少なくとも1つの、セルロースポリマー、ポリアミド、ポリアラミド、ポリアミド/イミド又はポリイミドのいずれかを含むことができる。ある実施形態において、ポリマー又はファイバは、ポリアラミド、ポリエステル、ウレタン及びポリテトラフルオロエチレンを含む。一実施形態において、ここに記載した組成物は、一種類以上のポリマーを含む(例えば、sNAGナノファイバ及びセルロース)。

0115

ある局面において、sNAGナノファイバは、組成物中の唯一の活性成分である。

0116

他の実施形態において、組成物は、例えば、抗ウイルス剤抗菌剤、抗酵母剤化学療法薬剤又は他のいずれかの薬剤のような、1以上の添加活性成分を含む。いくつかの実施形態において、添加活性成分は、抗ウイルス剤、抗菌剤、抗酵母剤、ディフェンシンペプチド、ディフェンシン様ペプチド若しくはTollレセプター様ペプチド、又は、成長因子の1つ以上である。特定の実施形態において、添加活性成分は、PDGF−AA、PDGF−AB、PDGF−BB、PDGF−CC、PDGF−DD、FGF−1、FGF−2、FGF−5、FGF−7、FGF−10、EGF、TGF−α、(HB−EGF)、アンフィレグリン(amphiregulin)、エピレグリン(epiregulin)、ベータセルリン(betacellulin)、ニューレグリン(neuregulins)、エピゲン(epigen)、VEGF−A、VEGF−B、VEGF−C, VEGF−D、VEGF−E、胎盤成長因子(PLGF)、アンジオポイエチン(angiopoietin)−1、アンジオポイエチン−2、IGF−I、IGF−II、肝細胞成長因子HGF)及びマクロファージ刺激タンパク質(MSP)の1つ以上のような、成長因子である。他の実施形態において、添加活性成分は、免疫システム痛み止め剤又は解熱剤を増強する薬剤である。

0117

ある実施形態において、添加活性成分は抗ウイルス剤である。当業者に公知のいずれかの抗ウイルス剤を、sNAGナノファイバ組成物において使用してもよい。抗ウイルス剤の限定されない例には、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、融合タンパク質、抗体、核酸分子有機分子無機分子及び小分子が含まれ、これらは、そのレセプターへのウイルスの付着、細胞中へのウイルスの内在化、ウイルスの複製、又は、細胞からのウイルスの放出を、抑制及び/又は減ずる。特に、抗ウイルス剤には、ヌクレオシド類似物(例えば、ジドブジンアシクロビルガングシクロビルビダラビンイドクスリジン、トリフルリジン及びリバビリン)、ホスミシンアマンタジンペラミビル(peramivir)、リマンタジン(rimantadine)、サクイナビル(saquinavir)、インジナビル(indinavir)、リトナビル(ritonavir)、α−インターフェロン及び他のインターフェロン、AZT、ザナミビル(Relenza(登録商標))、及び、オセルタミビル(Tamiflu(登録商標))が含まれるが、これに限定されない。他の抗ウイルス剤は、例えば、Fluarix(登録商標)(GlaxoSmithKline)、FluMist(登録商標)(MedImmune Vaccines)、Fluvirin(登録商標)(Chiron Corporation)、Flulaval(登録商標)(GlaxoSmithKline)、Afluria(登録商標)(CSL Biotherapies Inc.)、Agriflu(登録商標)(Novartis)又はFluzone(登録商標)(Aventis Pasteur)のような、インフルエンザウイルスワクチンを含む。

0118

ある実施形態において、添加活性成分は抗がん剤である。特定の実施形態において、抗がん剤は化学療法薬剤である。当業者に公知のいずれかの抗がん剤を、sNAGナノファイバ組成物中で使用してもよい。抗がん剤の例には、アシビチン(acivicin)、アントラサイクリンアントラマイシン、アザシチジン(Vidaza)、ビスホスホネート(例えば、パミドロネート(Aredria)、クロンドロネートナトリウム(Bonefos)、ゾレドロン酸(Zometa)、アレンドロネート(Fosamax)、エチドロネートイバンドロネート、シマドロネート、リセドロメート及びチルドロメート)、カルボプラチンクロラムブシルシスプラチン(Ara−C)、ダウノルビシン塩酸塩デシタビン(Dacogen)、脱メチル化剤ドセタキセルドキソルビシン、EphA2インヒビター、エトポシド(etoposide)、ファザラビン(fazarabine)、フルオロウラシルゲムシタビン(gemcitabine)、ヒストン脱アセチル酵素インヒビター(HDACs)、インターロイキンII(組み換えインターロイキンII又はrIL2を含む)、インターフェロンアルファインターフェロンベータインターフェロンガンマレナリドミド(Revlimid)、抗−CD2抗体(例えば、シプリツマブ(MedImmune Inc.、国際公開番号WO 02/098370、その全てを参照としてここに組み込む))、メルファランメトトレキサートマイトマイシンオキサリプラチンパクリタキセルピューロマイシンリボプリン(riboprine)、スピロプラチン(spiroplatin)、テガフル、テニポシド(teniposide)、硫酸ビンブラスチン硫酸ビンクリスチン、ボロゾール(vorozole)、ゼニプラチン(zeniplatin)、ジノスタチン(zinostatin)及びゾルビシン(zorubicin)塩酸塩が含まれる。

0119

sNAGナノファイバ組成物中で使用し得る添加活性成分の他の例には、脈管形成インヒビターアンチセンスオリゴヌクレオチドアポトーシス遺伝子モジュレーター、アポトーシスレギュレーター、BCR/ABLアンタゴニストベータラクタム誘導体カゼインキナーゼインヒビター(ICOS)、エストロゲンアゴニストエストロゲンアンタゴニストグルタチオンインヒビター、HMGCoA還元酵素インヒビター、免疫刺激ペプチド、インスリン様成長因子−1レセプターインヒビター、インターフェロンアゴニスト、インターフェロン、インターロイキン、親油性プラチナ化合物、マトリリシン(matrilysin)インヒビター、マトリクスメタロプロテイナーゼインヒビター不適合二本鎖RNA一酸化窒素モジュレーター、オリゴヌクレオチド、プラチナ化合物、タンパク質キナーゼCインヒビター、タンパク質チロシンリン酸化酵素インヒビター、プリンヌクレオシドリン酸化酵素インヒビター、rafアンタゴニスト、情報伝達インヒビター、情報伝達モジュレーター、翻訳インヒビター、チロシンキナーゼインヒビター、及び、ウロキナーゼレセプターアンタゴニストが含まれるが、これに限定されない。

0120

ある実施形態において、添加活性成分は抗脈管形成剤である。抗脈管形成剤の限定されない例には、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、共役剤、TNF−αに特異的に結合するような抗体(例えば、ヒト、ヒト化した、キメラモノクローナルポリクローナル、Fvs、ScFvs、Fabフラグメント、F(ab)2フラグメント及びそのフラグメントに結合する抗原)、核酸分子(例えば、アンチセンス分子又は三重螺旋)、有機分子、無機分子及び小分子が含まれ、脈管形成を減ずる又は抑制する。抗脈管形成剤の他の例は、例えば、米国公開番号2005/000234A1の段落277〜282に見られ、その全てを参照としてここに組み込む。他の実施形態において、添加活性成分は、抗脈管形成剤ではない。

0121

いくつかの実施形態において、添加活性成分は、抗炎症剤である。抗炎症剤の限定されない例には、非ステロイド抗炎症剤(NSAIDs)(例えば、セレコキシブ(CELEBREX(登録商標))、ジクロフェナク(VOLTAREN(登録商標))、エトドラク(LODINE(登録商標))、フェノプロフェンNALFON(登録商標))、インドメタシン(INDOCIN(登録商標))、ケトララック(TORADOL(登録商標))、オキサプロジン(DAYPRO(登録商標))、ナブメントン(RELAFEN(登録商標))、スリンダック(CLINORIL(登録商標))、トルメンチン(TOLECTIN(登録商標))、ロフェコキシブ(VIOXX(登録商標))、ナプロセンALEVE(登録商標)、NAPROSYN(登録商標))、ケトプロフェン(ACTRON(登録商標))及びナブメトン(RELAFEN(登録商標)))、ステロイド抗炎症薬(例えば、グルココルチコイドデキサメタゾン(DECADRON(登録商標))、コルチコステロイド(例えば、メチルプレドニゾロンMEDROL(登録商標)))、コルチゾンヒドロコルチゾンプレドニゾン(PREDNISONE(登録商標)及びDELTASONE(登録商標))及びプレドニゾロン(PRELONE(登録商標)及びPEDIAPRED(登録商標)))、抗コリン作用薬(例えば、硫酸アトロピン硝酸メチルアトロピン及び臭化イプラトロピウムATROVENT(登録商標)))、ベータ2−アゴニスト(例えば、アブテロール(VENTOLIN(登録商標)及びPROVENTIL(登録商標))、ビトルテロール(TORNALATE(登録商標))、レバルブテロール(XOPONEX(登録商標))、メタプロテレノール(ALUPENT(登録商標))、ピルブテロール(MAXAIR(登録商標))、ターブトライン(BRETHAIRE(登録商標)及びBRETHINE(登録商標))、アルブテロール(PROVENTIL(登録商標)、REPETABS(登録商標)及びVOLMAX(登録商標))、フォルモテロール(FORADILAEROLIZER(登録商標))及びサルメテロール(SEREVENT(登録商標)及びSEREVENT DISKUS(登録商標)))、並びに、メチルキサンチン(例えば、テオフィリン(UNIPHYL(登録商標)、THEO−DUR(登録商標)、SLO−BID(登録商標)及びTEHO−42(登録商標)))が含まれる。

0122

ある実施形態において、添加活性成分は、アルキル化剤ニトロソウレア、代謝拮抗剤、アントラサイクリン、トポイソメラーゼIIインヒビター又は分裂インヒビターである。アルキル化剤には、ブスルファン、シスプラチン、カルボプラチン、クロルブチルシクロホスファミドイフォスファミドデカルバジン、メクロレタミン、メファレン及びテモゾロミドが含まれるが、これに限定されない。ニトロソウレアには、カルムスチン(BCNU)及びロムスチン(CCNU)が含まれるが、これに限定されない。代謝拮抗剤には、5−フルオロウラシルカペシタビン、メトトレキサート、ゲムシタビン及びフルダラビンが含まれるが、これに限定されない。アントラサイクリンには、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシンイダルビシン及びミトザントロンが含まれるが、これに限定されない。トポイソメラーゼIIインヒビターには、トポテカンイリノテカンエトピシド(VP−16)及びテニポシドが含まれるが、これに限定されない。分裂インヒビターには、テキサン(パクリキシル、ドセタキシル)及びビンカアルカロイドビンブラスチンビンクリスチン及びビノレルビン)が含まれるが、これに限定されない。

0123

sNAGナノファイバ組成物は、コラーゲンを含んでいてもよいが、ある局面において、sNAGナノファイバ組成物はコラーゲンを含んでいない。

0124

ある実施形態において、sNAGナノファイバ組成物は別の療法を含んでいない。ある実施形態において、sNAGナノファイバ組成物は、いかなる別の抗ウイルス剤、抗がん剤、抗菌剤、抗酵母剤、抗炎症剤、化学療法剤、抗脈管形成剤、ディフェンシンペプチド、ディフェンシン様ペプチド、Tollレセプター様ペプチド又は成長因子も含んでいない。

0125

いくつかの実施形態において、別の活性成分は、抗微生物剤(例えば、抗生物質、ディフェンシンペプチド、ディフェンシン様ペプチド若しくはTollレセプター様ペプチド)又は成長因子ではない。特定の実施形態において、別の活性成分は、PDGF−AA、PDGF−AB、PDGF−BB、PDGF−CC、PDGF−DD、FGF−1、FGF−2、FGF−5、FGF−7、FGF−10、EGF、TGF−α、(HB−EGF)、アンフィレグリン、エピレグリン、ベータセルリン、ニューレグリン、エピゲン、VEGF−A、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−E、胎盤成長因子(PLGF)、アンジオポイエチン−1、アンジオポイエチン−2、IGF−I、IGF−II、肝細胞成長因子(HGF)及びマクロファージ刺激タンパク質(MSP)のような成長因子ではない。ある実施形態において、別の活性成分は、免疫システム、鎮痛剤又は解熱剤を促進する薬剤ではない。

0126

ある実施形態において、別の活性成分は、抗生物質の下記分類の1つから選択される抗生物質ではない:マイクロライド(例えば、エリスロマイシンアジスロマイシン)、アミノグリコシド(例えば、アミカシンゲンタマイシンネオマイシンストレプトマイシン)、セファロスポリン(例えば、セファドロキシルセファクロール、セファタキシン、セフェピン)、フルオロキノロン(例えば、チプロフロサシン、レボフロキサシン)、ペニシリン(例えば、ペニシリン、アンピシリンアモキシリン)、テトラサイクリン(例えば、テトラサイクリン、ドキシサイクリン)、及び、カルバペネン(例えば、メロペネン、イミペネン)。いくつかの実施形態において、別の活性成分は、バンコマイシンサルファ剤(例えば、コトリモキサゾール/トリメトプリムスルファメトキサゾール)、テトラサイクリン(例えば、ドキシサイクリン、ミノサイクリン)、クリンダマイシンオキサソリジノン(例えば、リンゾリド)、ダプトマイシンテイコプラニン、クイヌプリスチン/ダルフォプリスチンシネルシド)、タイゲサイクリンアリシンバシトラシンニトロフラントイン過酸化水素ノボビオシンネチルマイシンメチルグリオキサル、ビーディフェンシン−1、トブラマイシンクロルヘキシジンジグルコネートクロルヘキシジングルコネート、レボフロキサシン、亜鉛、及び/又は、銀ではない。

0127

他の局面において、sNAGナノファイバ組成物は、有意な量のタンパク質材料を含んでいない。特定の実施形態において、sNAGナノファイバ組成物のタンパク質含有量は、0.1w%、0.5w%又は1w%以下である。他の実施形態において、上記組成物のタンパク質含有量はクマシー染色により検出されない量である。

0128

一実施形態において、亜鉛もsNAGナノファイバ組成物に含まれている。その抗微生物特性に加えて、亜鉛は、創傷治癒においても機能する(Andrews et al.,1999,Adv Wound Care 12:137−8参照)。亜鉛を、好ましくは、酸化亜鉛硫酸亜鉛酢酸亜鉛又はグルコン酸亜鉛のような、塩の形態で添加する。

0129

5.4 予防及び療法のための使用
ある実施形態において、ここに記載した組成物は、感染及び/又は疾患の予防及び/又は治療に使用可能であり、ディフェンシン生成及び/又は分泌の増加に有益である。このような疾患は、ディフェンシン欠乏の結果として引き起こされ得る、又は、ディフェンシンの存在量の増加が効果的であり得る。

0130

特定の実施形態において、ここに記載した組成物は、1以上のディフェンシンペプチドの無発現若しくは低発現レベルに関連する疾患、又は、1以上のディフェンシンペプチドをコードする遺伝子若しくは遺伝子群の変異/欠失/低遺伝子コピー数(「GCN」)
に関連する疾患、の治療及び/又は予防に用いられる。変異/欠失/低GCN/無発現又は低発現若しくは発現が改変され得るディフェンシン遺伝子の例には、公知のα−ディフェンシン(例えば、DEFA1、DEFA1B、DEFA3、DEFA4、DEFA5、DEFA6)のいずれか、公知のβ−ディフェンシン(例えば、DEFB1、DEFB2、DEFB4、DEFB103A、DEFB104A、DEFB105B、DEFB107B、DEFB108B、DEFB110、DEFB112、DEFB114、DEFB118、DEFB119、DEFB123、DEFB124、DEFB125、DEFB126、DEFB127、DEFB128、DEFB129、DEFB131、DEFB136)のいずれか、及び、公知のθ−ディフェンシン(例えば、DEFT1P)のいずれかが含まれる。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、上記列挙した1以上の遺伝子における、無発現、低発現若しくは発現の改変、又は、変異/欠失/低GCN、に関連する疾患又は感染の治療又は予防に用いる。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、1以上の、DEFA1、DEFA3、DEFA4、DEFA5、DEFB1、DEFB3、DEFB103A、DEFB104A、DEFB108B、DEFB112、DEFB114、DEFB118、DEFB119、DEFB123、DEFB124、DEFB125、DEFB126、DEFB128、DEFB129及びDEFB131における、無発現、低発現若しくは発現の改変、又は、変異/欠失/低GCN、に関連する疾患又は感染の治療又は予防に用いる。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、1以上のTollレセプター(例えば、TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11及び/又はTLR12)における、無発現、低発現若しくは発現の改変、又は、変異/欠失/低GCN、に関連する疾患又は感染の治療又は予防に用いる。さらに他の実施形態において、ここに記載した組成物を、1以上のIL−1、CEACAM3、SPAG11、SIGIRR(IL1−l様レセプター)、IRAK1、IRAK2、IRAK4、TBK1、TRAF6及びIKKiにおける、無発現、低発現若しくは発現の改変、又は、変異/欠失/低GCN、に関連する疾患又は感染の治療又は予防に用いる。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、1以上のRAK2、SIGIRR、TLR1、TLR2、TLR4、TLR7、TLR8、TLR10及びTRAF6における、無発現、低発現若しくは発現の改変、又は、変異/欠失/低GCN、に関連する疾患又は感染の治療又は予防に用いる。

0131

遺伝子の低発現レベルは、「標準的な」発現レベルよりも低い(例えば、1.25倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍以上低い)レベルである。遺伝子の改変された発現レベルは、「標準的な」発現レベルとは異なる(例えば、20%、25%、30%、50%、75%、100%、150%、200%、250%、300%以上異なる)レベルである。ある実施形態において、ここに記載した組成物を投与した患者における、1以上のディフェンシン遺伝子(例えば、上記列挙したディフェンシン遺伝子)の発現は、1以上のディフェンシン遺伝子の「標準的な」発現の、90%未満、75%未満、60%未満、50%未満、30%未満、20%未満であってもよい。1以上のディフェンシン遺伝子の「標準的な」発現とは、(i)治療する疾患又は感染の症状を示さない又は診断されていない患者において見られる公知の平均発現レベル、(ii)治療する疾患又は感染の症状を示さない又は診断されていない対象の3、5、10、20、25、50又はそれ以上において検出される平均発現レベル、及び/又は、(iii)疾患又は感染に攻撃される前に、ここに記載した組成物を投与した患者において検出される発現レベル、である。

0132

他の特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、固形腫瘍癌の治療のために用いる。作用のいずれの機構にも結びつけることなく、アルファ及びベータディフェンシン(例えば、ベータ−ディフェンシン1)により誘引されるsNAGナノファイバの能力は、sNAGナノファイバの抗がん活性に寄与することであってもよい。ヒトアルファ及びベータディフェンシン(例えば、ベータ−ディフェンシン1)は、抗がん活性を有することを示している。ここに記載した組成物により治療可能な固形腫瘍癌には、骨及び結合組織肉腫脳腫瘍乳癌卵巣癌腎臓癌すい臓癌、食道癌胃癌、卵巣癌、肺癌(例えば、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、咽喉癌及び中皮腫)、肝臓癌、及び、前立腺癌が含まれるが、これに限定されない。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、ウイルス感染に起因する又は関連した癌の治療のために用いる。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、カポジ肉腫の治療のために用いる。ある実施形態において、ここに記載した組成物を投与することによる固形腫瘍を有する対象の治療は、以下の1つ以上の結果をもたらす:固形腫瘍サイズの縮小;固形腫瘍の転移抑制;固形腫瘍の再発防止;固形腫瘍に関連する1以上の症状の持続期間の短縮及び/又は重症度の軽減;固形腫瘍に関連する症状数の削減;固形腫瘍サイズ増大の抑制;固形腫瘍の癌細胞増殖の削減/抑制;固形腫瘍に関連する臓器不全の低減;対象の入院発生率の低下;対象の入院期間の短縮;対象の生存率の上昇;及び/又は対象における他の療法の予防又は治療効果の強調又は向上。

0133

他の特定の実施形態において、ここに記載した組成物を皮膚癌の治療に用いる。ここに記載した組成物により治療できる皮膚癌の例には、黒色腫基底細胞癌及び扁平上皮細胞癌が含まれるが、これに限定されない。ある実施形態において、ここに記載した組成物を投与することによる皮膚癌を有する対象の治療は、以下の1つ以上の結果をもたらす:皮膚癌サイズの縮小;皮膚癌の転移抑制;皮膚癌の再発防止;皮膚癌に関連する1以上の症状の持続期間の短縮及び/又は重症度の軽減;皮膚癌に関連する症状数の削減;皮膚癌に関連する臓器不全の低減;対象の入院発生率の低下;対象の入院期間の短縮;対象の生存率の上昇;及び/又は対象における他の療法の予防又は治療効果の強調又は向上。

0134

他の特定の実施形態において、ここに記載した組成物を炎症性腸疾患(IBD)の治療のために用いる。作用のいずれの機構にも結びつけることなく、アルファ及びベータディフェンシンにより誘引されるsNAGナノファイバの能力は、sNAGナノファイバの抗IBD活性に寄与し得る。アルファ及びベータディフェンシンは抗IBD活性を有することが示されている。IBDには、クローン病及び潰瘍性大腸炎が含まれるが、これに限定されない。ある実施形態において、ここに記載した組成物を投与することによるIBDを有する対象の治療は、以下の1つ以上の結果をもたらす:IBDの再発防止;IBDに関連する1以上の病状の持続期間の短縮及び/又は重症度の軽減;IBDに関連する症状数の削減;対象の入院発生率の低下;対象の入院期間の短縮;及び/又は対象における他の療法の予防又は治療効果の強調又は向上。IBDの行くつかの症状には、腹痛嘔吐下痢直腸出血骨盤領域における重篤な内部痙攣/筋肉痙攣、体重減少、並びに、関節炎壊疽性膿皮症及び/又は原発性硬化性胆管炎のような種々の関連する不具合又は疾患が含まれる。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物は、上記列挙した症状若しくは当該分野で公知の他の症状の1つ以上の攻撃若しくは進行を防ぐ、又は、1以上のこれらの症状の持続期間を短縮及び/若しくは重症度を軽減する。一実施形態において、ここに記載した組成物を、潰瘍性大腸炎の治療のために用いる。潰瘍性大腸炎の症状には、上記列挙したIBDの症状が含まれてもよく、また、頻繁な粘液様排便及び血便しぶり、並びに/又は、発熱が含まれていてもよい。下記の実施例9は、IBDの動物モデルにおいて得たデータに基づいて、sNAGナノファイバがIBDの治療に効果的であることを示す。IBD治療のために用いることが可能なsNAGナノファイバを含む組成物は、ここに記載したsNAG組成物であってもよい。一実施形態において、IBD治療のために用いることができるsNAGナノファイバを含む組成物は、実施例9に記載した組成物と同一又は同様である。

0135

特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、クローン病(例えば、回腸クローン病)の治療のために用いる。作用のいずれの機構にも結びつけることなく、アルファ及びベータディフェンシンにより誘引されるsNAGナノファイバの能力は、sNAGナノファイバの抗クローン病活性に寄与し得る。アルファ及びベータディフェンシンは、抗クローン病活性を有することが示されている。ある実施形態において、ここに記載した組成物を投与することによるクローン病を有する対象の治療は、以下の1つ以上の結果をもたらす:クローン病の再発防止;クローン病に関連する1以上の症状の持続期間の短縮及び/又は重症度の軽減;クローン病に関連する症状数の削減;対象の入院発生率の低下;対象の入院期間の短縮;及び/又は対象における他の療法の予防又は治療効果の強調又は向上。クローン病のいくつかの症状には、腹痛、嘔吐、下痢、直腸出血、骨盤領域における重篤な内部痙攣/筋肉痙攣、体重減少、並びに、関節炎、壊疽性膿皮症及び原発性硬化症胆管炎のような種々の関連する不具合又は疾患が含まれる。クローン病の症状には、また、頻繁な粘液様排便及び時々脂肪便、発熱、婁孔形成膨満鼓脹かゆみ及び痛みのような肛門周囲不快感便失禁口腔内アフター潰瘍、並びに/又は、体重減少も含まれる。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物は、上記列挙した症状若しくは当該分野において公知の他の症状の1つ以上の攻撃若しくは侵攻を防ぐ、又は、1以上のこれらの症状の持続期間を短縮及び/若しくは重症度を軽減する。

0136

いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、粘膜炎の予防及び/又は治療のために用いる。粘膜炎は、消化管内面の粘膜における痛みを伴う炎症及び潰瘍形成である。粘膜炎は、例えば口腔内(例えば、口腔粘膜)のように、消化管に沿ったいずれにでも発生し得る。したがって、いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、粘膜炎を治療するために、患者(例えば、粘膜炎と診断された又は粘膜炎の症状を示した患者)に局所投与する(例えば、口腔内の炎症領域若しくは潰瘍領域への局所投与、又は、クリーム、座薬、懸濁液、液体溶液、ゲル若しくは軟膏を介する等による肛門若しくは直腸領域への局所投与)。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、(例えば、口腔内における)粘膜炎が原因の若しくは粘膜炎に関連した炎症若しくは潰瘍部位又はその近接部位に投与する。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、粘膜炎が小康状態になるまで(例えば、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、2週間、3週間、4週間、4週間以上)、毎日投与する(例えば、1日1回又は2回)ことができる。ある実施形態において、ここに記載した組成物を投与することによる粘膜炎を有する対象の治療は、以下の1つ以上の結果をもたらす:粘膜炎の頻繁な再発の防止又は抑制;粘膜炎に関連する1以上の症状(例えば、痛み、潰瘍形成)の持続期間の短縮及び/又は重症度の軽減;粘膜炎に関連する症状数の削減;対象の入院発生率の低下;対象の入院期間の短縮;及び/又は対象における他の療法の予防又は治療効果の強調又は向上。

0137

他の特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、ウイルス感染又はこれに起因する若しくは関連する疾患の予防及び/又は治療のために用いる。作用のいずれの機構にも結びつけることなく、アルファ及びベータディフェンシン(例えば、ベータ−ディフェンシン1)により誘引されるsNAGナノファイバの能力は、sNAGナノファイバの抗ウイルス活性に寄与し得る。ベータディフェンシン(ベータ−ディフェンシン1)は、抗ウイルス活性を有することが示されている。ここに記載した組成物を用いて予防及び/又は治療される感染又は疾患の原因となり得るウイルスの例には、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、インフルエンザウイルス(インフルエンザAウイルス、インフルエンザBウイルス又はインフルエンザCウイルス)、ヒトメタスーモウイルス(HMPV)、ライノウイルスパラインフルエンザウイルスSARSコロナウイルスヒト免疫不全ウイルス(HIV)、肝炎ウイルス(A、B、C)、エボラウイルス単純ヘルペスウイルス(例えば、HSV-1、HSV-2、HSV-6、HSV-7)、水痘ウイルス水痘帯状ヘルペスウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)、パラポックスウイルス麻疹ウイルスエコーウイルスアデノウイルスエプスタインバーウイルスコクサッキーウイルスエンテロウイルス風疹ウイルス大痘瘡ウイルス及び小痘瘡ウイルス、が含まれるが、これに限定されない。ある実施形態において、ここに記載した組成物を投与することによる、対象におけるウイルス感染又はこれに起因する若しくは関連する疾患の予防は、以下の1つ以上の結果をもたらす:ウイルス感染に起因する若しくは関連する疾患の進行若しくは攻撃の予防;及び/又は、ウイルス感染又はこれに起因する若しくは関連する疾患の、対象から他の対象又は対象群への拡大の予防。ある実施形態において、ここに記載した組成物を投与することによるウイルス感染又はこれに起因する若しくは関連する疾患を有する対象の治療は、以下の1つ以上の結果をもたらす:ウイルス感染又はこれに起因する若しくは関連する疾患の再発防止;ウイルス感染又はこれに起因する若しくは関連する疾患の症状数の削減;ウイルス感染又はこれに起因する若しくは関連する疾患に関連する臓器不全の低減:ウイルス感染又はこれに起因する若しくは関連する疾患の重症度の軽減及び/又は持続期間の短縮;ウイルス感染又はこれに起因する若しくは関連する疾患の1以上の症状の重症度の軽減及び/又は持続期間の短縮;ウイルス負荷又はウイルス数の削減(例えば、約0.25log、0.5log、0.75log、1log、1.5log、2logs、2.5logs、3logs、4logs、5logs、6logs、7logs、8logs、9logs又は10logs以上);対象の入院発生率の低減;対象の入院期間の短縮;対象の生存率の上昇;対象における他の療法の予防又は治療効果の強調又は向上;対象の細胞、組織、臓器から、対象の他の細胞、組織、臓器へのウイルス拡散防止;ウイルス感染に起因する若しくは関連する疾患又はその1以上の症状の進行抑制又は攻撃抑制;及び/又は、対象から他の対象若しくは対象群への、ウイルス感染又はこれに起因する若しくは関連する疾患の拡散防止。

0138

特定の一実施形態において、ここに記載した組成物を、HIV感染又はHIV感染に起因する若しくは関連する疾患の予防及び/又は治療のために使用しない。

0139

ウイルス感染の症状には、発熱、悪寒頭痛肩こり神経過敏肥大、下痢、吐き気、嘔吐、ウイルス感染に関連する皮膚若しくは粘膜異常(例えば、発疹、潰瘍形成、ヘルペス、病斑、腫物、赤み、かゆみ、丘疹気胞吹出物、水膨れ痂皮)及び/若しくはこのような異常に関連する痛み、腹痛、ヘルペス、耳痛、体重減少、倦怠感全身痛、並びに/又は、他の風邪様症状が含まれるが、これに限定されない。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物は、上記列挙した症状又は当該分野において公知の他の症状の1つ以上の攻撃又は進行を抑制する、又は、1つ以上のこれらの症状の持続期間を短縮及び/又は重症度を軽減する。

0140

他の特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、創傷(例えば、切開裂傷、侵入、擦り傷又は火傷のような開放創)のウイルス感染を予防及び/又は治療するために用いる。他の特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、創傷のウイルス感染を予防及び/又は治療するために使用しない。開放創及び閉塞創の2つのタイプの創傷が存在する。開放創は、創傷の原因となる目的物により分類される。例えば、切開又は切開創手術創傷を含む)は、ナイフカミソリ又はガラス破片のような清潔で先の鋭い目的物により生じる。裂傷は、硬い組織の上にある柔らかい組織に対する鈍い衝突により生じる変則的な創傷(例えば、頭蓋骨を被覆する皮膚の裂傷)、又は、出産により生じるような皮膚若しくは他の組織の裂けである。擦り傷又はかすり傷は、皮膚(表皮)の最表層が削り取れる表面的な創傷である。穿刺創傷は、爪又は針のような、皮膚に穴をあける目的物により生じる。侵入創傷は、体内に入ったナイフのような目的物によって生じる。銃創は、体内を通過する(例えば、射入口)及び/又は体を通過した銃弾(例えば、射出口)又は同様の発射体により生じる。医学に関する場合、全ての刺創及び銃創は開放創とみなす。開放創には、また、熱損傷、化学損傷又は電気損傷により誘引される火傷も含む。閉塞創には、挫傷打撲としてより一般的に知られており、鈍い力で皮下の組織が損傷することにより生じる)、血塊血腫とも呼ばれ、血管損傷に続いて皮下に血液が集まることにより生じる)及び圧縮傷(長期間加えられる非常に大きな力又は極度の力により生じる)を含む。

0141

ある実施形態において、ここに記載したsNAG組成物を、患者(例えば、ウイルス感染と診断された患者又はウイルス感染の症状を示した患者)における局所ウイルス感染の予防及び/又は治療に用いる。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、皮膚、粘膜(例えば、目、耳、喉、膣、肛門)又は他の組織表面における、ウイルス感染又はウイルス感染の症状の予防及び/又は治療に用いる。ある実施形態において、ここに記載した組成物を、皮膚、粘膜(例えば、目、耳、喉、口腔、膣、肛門)又は他の組織の表面に直接投与する。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、ウイルス感染(例えば、単純ヘルペスウイルス感染又は帯状疱疹性感染)の(小胞、吹出物又は水疱のような)小胞段階、潰瘍段階又は痂皮段階の治療に用いる。他の実施形態において、ここに記載した組成物を、ウイルス感染(例えば、単純ヘルペスウイルス感染又は帯状疱疹性感染)の前兆段階、紅斑段階又は丘疹/水腫段階の治療に用いる。ある実施形態において、ここに記載した組成物を、ウイルス感染部位若しくはその近傍、又は、ウイルス感染症状部位若しくはその近傍(例えば、ウイルス感染に関連するヘルペス、病斑、水疱、吹出物、潰瘍、発疹、腫物又は痂皮)に投与する。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を投与することによる、局所ウイルス感染を有する患者の治療は、以下の1つ以上の結果をもたらす:局所ウイルス感染の症状(例えば、痒み、病斑、潰瘍、水疱、丘疹、発疹、痂皮、又は、ここに記載した若しくは当業者に公知の局所ウイルス感染の他のいずれかの症状)の重症度の軽減及び/又は持続期間の短縮;局所ウイルス感染の症状に関連する痛みの軽減;局所ウイルス感染に関連する症状数の削減;局所ウイルス感染の症状の再発予防又は再発頻度の低減;対象から他の対象への局所ウイルス感染拡大予防;ここに記載した若しくは当業者に公知の局所ウイルス感染の1以上の症状の攻撃予防若しくは進行予防;及び/又は対象における他の療法(例えば、他の抗ウイルス療法)の予防効果若しくは治療効果の強調若しくは向上。特定の実施形態において、ここに記載したsNAG組成物を、局所ウイルス感染の治療において使用するために、障壁のない形状に形成する。例えば、ここに記載した組成物を、局所ウイルス感染の治療に使用するために、液体溶液、懸濁液(例えば濃厚懸濁液)、クリーム又は軟膏の形状に形成する。一実施形態において、ここに記載したsNAG組成物は、局所ウイルス感染の治療に使用するとき、固形ではない。さらに他の実施形態において、ここに記載したsNAG組成物は、局所ウイルス感染の治療に使用するために、障壁形成形状及び/又は固形である。下記の実施例8は、ヒト患者から得られたデータに基づいて、sNAGナノファイバが局所ウイルス感染の治療に効果的であることを示す。特に実施例8は、ヒト患者において、HSV感染が原因となる又はHSV感染に関連するヘルペスのようなHSV感染の治療に、sNAGナノファイバが、効果的であることを示す。局所ウイルス感染の治療に用いることができるsNAGナノファイバを含む組成物は、ここに記載したsNAG組成物のいずれかであり得る。一実施形態において、局所ウイルス感染(例えばHSV)の治療に用いることができるsNAGナノファイバを含む組成物は、実施例8に記載した組成物と同一又は同様であり得る。

0142

ここに記載した組成物を用いて局所治療可能なウイルス感染に関連する皮膚のウイルス感染及び疾患/状態は、麻疹はしか)、風疹三日ばしか)、水疱瘡(水痘)、第5病(パルボウイルスによる伝染性紅斑)、バラ疹感染性単核球症若しくは腺熱EBウイルスエプスタイン−バーウイルス))、エンテロウイルス感染、バラ色粃糠疹(ヘルペス6又は7が原因である可能性)、手足口病コクサッキー感染による)、ギアノットクロスティ症候群(小児に生じる一般的な肢端長大症;EBウイルス若しくはB型肝炎による感染性単球増加が最も多い原因である)、ラテロトラシック発疹(幼児期又はAPECの非対称屈曲周囲発疹)、疱瘡牛痘疣贅表皮発育異常症、HIV感染及び/若しくはカポジ肉腫に起因する又は関連する皮膚症状リケッチア症黄熱病フラビウイルス感染による)、単純ヘルペス(ヘルペス及び陰部ヘルペス)、疱疹湿疹、帯状ヘルペス(帯状疱疹)、ヘルパンギーナ/水疱性口内炎(口腔内潰瘍)、伝染性軟属腫ウイルス性疣贅(例えば、いぼ、陰部疣贅若しくはコンジローム扁平細胞乳頭腫)、疱疹性ひょう疽状ヘルペス、羊痘、並びに、ミルカー含むが、これに限定されない。

0143

特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、単純ヘルペスウイルス(例えばHSV−1、HSV−2)の感染、又は、単純ヘルペス(例えばHSV−1、HSV−2)が原因となる病状若しくは状態の、予防及び/又は治療に用いる。単純ヘルペスウイルス1型(HSV−1)の症状には、口、喉、(例えば、口腔周囲ヘルペス)における水疱若しくは病斑が含まれてもよく、また、単純ヘルペスウイルス2型(HSV−2)の症状には、生殖器外部表面における水疱若しくは病斑が含まれてもよい。HSVの両方の型は、皮膚の感覚神経潜在状態で存在する。このウイルスは、攻撃中に神経を下降して拡散し、増殖して皮膚又は粘膜に表れ、臨床病斑の原因となる。それぞれの攻撃後、ウイルスは神経線維に引っ込み、再び休止状態となる。活性段階中は、ウイルスの放出が顕著であり、病斑はより伝染性が強い。1型の一次感染は、主に、乳児及び早期小児において起こり、たいてい穏やか又は無症状である。大勢の子供、すなわち、世界の後進領域の100%に至る子供が、5歳までに感染する。2型は、通常、思春期後の性的後天性であり、無症候性であることは稀である。ウイルスは、臨床攻撃中及びその後数日若しくは数週間中に、唾液及び生殖器分泌物中で減少する。活性病斑からの減少量は、不活性状態よりも100〜1,000倍多い。HSVの拡散は、通常、感染分泌物への直接接触である。免疫が不完全なところは、感染がより頻繁に生じ、さらに、より明白でかつ持続性がある。再発は、軽度の外傷鼻かぜを含む他の感染症、紫外線太陽光露光);ホルモン因子月経前のほてりの発生);感情ストレス顔面に行う手術若しくは処置(歯科医術を含む)により誘引され得る。したがって、いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、HSV−1感染、又は、HSV−1感染に関連した病斑若しくはヘルペスの治療のために、局所投与する(例えば、口腔投与又は口腔周囲投与)。他の実施形態において、ここに記載した組成物を、HSV−2感染、又は、HSV−2感染に関連した生殖器病斑の治療のために局所投与する(例えば、膣のような生殖器領域への局所投与)。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物の投与による、HSV感染又はこれに起因する若しくは関連する疾患を有する患者の治療は、以下の1つ以上の結果をもたらす:HSV感染(例えば、ヘルペス、病斑又はここに記載した若しくは当業者に公知のHSV感染の他の症状)の重症度の軽減及び/又は持続期間の短縮;HSV感染に関連する症状数の削減、HSV感染の症状(例えば、ヘルペス若しくは病斑)に関連する痛みの軽減;HSV感染の症状の再発予防若しくは再発頻度の低減;対象から他の対象へのHSV感染の拡散予防;HSV感染の1以上の症状進行の攻撃予防;及び/又は対象における他の療法の予防若しくは治療効果の強調若しくは向上。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、HSV感染又はHSV感染の症状を有する、ヒト乳児、ヒト幼児、ヒト小児、ヒト成人及び/又はヒト老人に投与する。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、表面領域(例えば、皮膚若しくは粘膜における口腔周囲、口腔若しくは生殖器領域)がうずき、痒み又は腫れ始めたときに、当該表面領域に局所投与する(表面領域におけるうずき、痒み又は腫れが、HSV感染(例えばHSV−1又はHSV−2)に関連する場合)。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、ヘルペス又は病斑領域又はその周囲領域(皮膚又は粘膜における口腔周囲、口腔又は生殖器)に局所投与する(ヘルペス又は病斑がHSV感染(例えばHSV−1又はHSV−2)に関連する場合)。実施例8は、sNAGナノファイバ組成物を患者のヘルペス部位に局所適用したときに、ヒト患者におけるHSV感染に関連するヘルペスの治療に効果的であることを示し、また、sNAGナノファイバ組成物によるHSV関連ヘルペスの治療が、ヘルペスの重症度の軽減若しくは持続期間の短縮、及び、ヘルペスに関連する痛みの軽減をもたらすことも示す。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、HSV(例えば、HSV−1又はHSV−2)感染の小胞(気胞、吹出物若しくは水疱のような)段階、潰瘍段階又は痂皮段階を治療するために用いる。他の実施形態において、ここに記載した組成物を、感染におけるHSV(例えば、HSV−1又はHSV−2)の前兆段階、紅斑/斑段階、又は、丘疹/水腫段落を治療するために用いる。ある実施形態において、ここに記載した組成物を、HSV感染の治療において、抗ウイルス薬(例えば、アシクロビル又はここに記載した若しくは当業者に公知の他のいずれかの抗ウイルス薬)と組み合わせて投与する。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、HSV感染の症状が小康状態になるまで、毎日(例えば1日1回又は2回)投与することができる(例えば、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、2週間、3週間、4週間又は4週間以上)。

0144

特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、水痘ウイルス感染、又は、水痘ウイルスに起因する病状若しくは状態(帯状ヘルペス、帯状疱疹又は水疱瘡)を、予防及び/又は治療するために用いる。水痘感染は通常幼児期に生じ、神経細胞、通常、感覚細胞にウイルスがまかれる(Shingles、Clinical Knowledge Summaries(2008)参照)。帯状ヘルペス又は帯状疱疹は、単一の皮膚分節分布により特徴づけられる。これらは、通常1つの皮膚分節に制限され、そのため中線を超えず、皮膚分節の全てに影響しない場合もある。帯状ヘルペスの症状は、斑及び丘疹からなり、かつ、皮膚分節分布内(もっとも一般的には)の小胞病斑及び痛みに発展する発疹を含むが、これに限定されない。発疹は7〜10日間続く場合が多く、2〜4週間で完治し得る。より広範な疾患が免疫不全患者(例えば、リンパ腫及びHIV)に起こり得る。帯状ヘルペスはいずれの年代にも起こり得るが、老人がより一般的であり、かつ、(水痘の影響は両方の性別平等であるが)わずかに女性がより一般的である。皮膚合併症には、二次感染傷痕化及び色素新着変化が含まれ得る。老人は、帯状ヘルペスの合併症(特にヘルペス後神経痛)がより起こり易い。したがって、いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、帯状ヘルペス又は水痘の治療のために局所投与する(例えば、皮膚に投与する)。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、発疹部位又は発疹近傍部位(例えば、皮膚の斑又は丘疹)に投与する(発疹が帯状ヘルペス感染に関連する場合)。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物の投与による、帯状ヘルペス感染又はこれに起因する疾患を有する対象の治療は、以下の1つ以上の結果をもたらす:帯状ヘルペス感染の症状(例えば、発疹又はここに記載した若しくは当業者に公知の帯状ヘルペス感染の他のいずれかの症状)の重症度の軽減及び/又は持続期間の短縮;帯状ヘルペス感染に関連する症状数の削減;帯状ヘルペス感染の症状に関連する痛みの低減;帯状ヘルペス感染症状の再発予防又は再発頻度の低減;対象から他の対象への帯状ヘルペス感染の拡散予防;帯状ヘルペス感染症状の攻撃予防若しくは進行予防;及び/又は対象における他の療法(例えば、他の抗ウイルス療法)の予防効果若しくは治療効果の強調若しくは向上。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、帯状ヘルペス感染又は帯状ヘルペス感染の症状を有する、ヒト乳児、ヒト幼児、ヒト小児、ヒト成人及び/又はヒト老人に投与する。ある実施形態において、ここに記載した組成物を、帯状ヘルペス感染の治療において、抗ウイルス薬(例えば、アシクロビル又はここに記載した若しくは当業者に公知の他のいずれかの抗ウイルス薬)と組み合わせて投与する。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、帯状ヘルペス感染の症状が小康状態になるまで、毎日(例えば、1日1回又は2回)投与することができる(例えば、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、2週間、3週間、4週間又は4週間以上)。

0145

他の特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、伝染性軟属腫の予防及び/又は治療に用いる。伝染性軟属腫は、一般に及びたいてい乳児及び早期小児に影響し、成人には稀にしか影響しない(Clinical Knowledge Summaries(2008)の伝染性軟属腫を参照)。伝染性軟属腫の症状には、特に、腋窩鼠径又は膝裏のような温暖湿潤部の小さい丘疹群を含むが、これに限定されない。丘疹領域の大きさは1〜6mmであり、白、ピンク又は色であってもよい。これらは、蝋状でピンクがかった外見であり、かつ、窪んでいる場合が多い(表面の中央のくぼみ)。これらが消滅すると、炎症、痂皮又はかさぶたになる。これらは、いずれの固体においても、2、3百個又は数百個になる。この疾患は数ヶ月持続し、2、3年間持続する場合もある。まれに、非常に小さいくぼみのような傷跡硬化)を残すことがある。伝染性軟属腫は、直接的な皮膚接触により、ヒトからヒト、通常小児間で拡散され得、及び、成人における性接触によっても感染伝染し得る。病斑は、アトピー性湿疹の小児及びHIV感染患者において、より多くなる及びより持続する傾向である。小児において、顔及び胴体に病斑が表れやすい。したがって、いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、伝染性軟属腫感染を治療するために局所投与する(例えば、皮膚に投与)。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、発疹(例えば、皮膚の斑又は丘疹)部位又は発疹近傍部位に投与する(発疹が伝染性軟属腫感染に関連する場合)。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物の投与による、伝染性軟属腫又はこれに起因する若しくは関連する疾患を有する対象の治療は、以下の1つ以上の結果をもたらす:伝染性軟属腫の症状(例えば、発疹又はここに記載した若しくは公知の伝染性軟属腫の他のいずれかの症状)の重症度の軽減及び/又は持続期間の短縮;伝染性軟属腫の症状数の削減;伝染性軟属腫の症状に関連する痛みの低減;伝染性軟属腫の症状の再発予防又は再発頻度の低減;対象から他の対象への伝染性軟属腫拡散の予防;伝染性軟属腫の症状の攻撃予防若しくは進行の予防;及び/又は対象における他の療法の予防若しくは治療効果の強調若しくは向上。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、伝染性軟属腫又は伝染性軟属腫の症状を有する、ヒト乳児、ヒト幼児、ヒト小児、ヒト成人及び/又はヒト老人に投与する。ある実施形態において、ここに記載した組成物を、伝染性軟属腫感染の治療において、公知の療法(例えば、圧迫穿孔掻爬凍結療法サリチル酸及びポドフィリンのような瘤塗装イミキモドクリームのような免疫調節剤、1%ヒドロコルチゾンクリーム;又はフシジン酸クリーム2%)と組み合わせて投与する。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、伝染性軟属腫感染の症状が小康状態になるまで、毎日(例えば、1日1回又は2回)投与することができる(例えば、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、2週間、3週間、4週間又は4週間以上)。

0146

他の特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、ヒトパピローマウイルス又はヒトパピローマウイルスに関連する若しくは瘤の予防及び/又は治療に用いる。80以上のHPVサブタイプが知られており(Clinical Knowledge Summaries (June 2009)の疣及び瘤を参照)、そのうちの20は生殖管に影響し得る。HPV感染の存在及び様子は、感染部位により異なる。例えば、足底の疣は、圧迫点領域に生じ、また、持ち上がるよりもむしろ平たくなる。疣は、幼児期に生じることが最も一般的であり、直接接触又は自動予防接種により拡散する;疣が現れるまで12か月かかることもある。HPV疣は、免疫抑制に関連して最も頻度が高く、最も厄介であり、疣が濡れているとき又は疣の傷(例えばひっかき傷)から出血しているときに、より感染しやすい。HPV感染は、小児よりも成人においてより持続する。したがって、いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、HPV感染又はHPV感染に関連する疣若しくは瘤を治療するために、局所投与する。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、疣若しくは瘤の領域又はその近傍領域に投与する(疣又は瘤がHPVに起因する又は関連する場合)。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物の投与による、HPV感染又はこれに起因する若しくは関連する疾患を有する患者の治療は、以下の1以上の結果をもたらす:HPV感染の症状(例えば、疣、瘤、又は、ここに記載した若しくは当業者に公知の他のいずれかのHPV感染の症状)の重症度の軽減及び/又は持続期間の短縮HPV感染に関連する症状数の削減;HPV感染症状に関連する痛みの低減;HPV感染の症状の再発予防又は再発頻度の低減;対象から他の対象へのHPV感染の拡散予防;HPV感染症状の攻撃予防若しくは進行予防;及び/又は対象における他の療法の予防若しくは治療効果の強調若しくは向上。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、HPV感染又はHPV感染の症状を有する、ヒト乳児、ヒト幼児、ヒト小児、ヒト成人及び/又はヒト老人に投与する。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、HPV感染の症状が小康状態になるまで、毎日(例えば、1日1回又は2回)投与することができる(例えば、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、2週間、3週間、4週間又は4週間以上)。

0147

他の特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、羊痘の予防及び/又は治療に用いる。羊痘は、ヒツジ及びヤギから感染する(Health Protection Agency(2010)の羊痘を参照)羊痘は、感染に接触した主に若い子及びヤギが互いに感染するパラポックスウイルスが原因である。(又は牧草において残留するウイルスから感染する可能性もある)。ヒト病斑は、感染物質直接接種が原因である。これは、農業従事者屠殺者、獣医、子羊からの人工栄養により育てられた子供、及び、もしかするとヒツジを放牧する牧草で遊ぶ子供にさえ、生じ得る。パラポックスウイルスの潜伏期間は5日又は6日である。羊痘病斑はたいてい独立しているが、複数の病斑が生じることもある。羊痘病斑はたいてい小さく、硬く、赤色又は赤みがかった青色であり、上部が平らで薄く血の色がついた吹出物又は水疱を形成するために広がったしこりを形成する。完全に進行した病斑は、たいてい直径2又は3cmであるが、5cmになることもあり、白い皮膚の下でになるが、これを切開すると、その下の硬い赤い組織が現れる。病斑は、初期段階の間は炎症性の場合があり、たいてい敏感である。これは、たいてい、指、手又は前腕に生じるが、顔に生じることもある。赤いリンパ線がからまでの内側に生じることもある。羊痘に関連する軽い発熱が生じることもある。したがって、いくつかの実施形態においては、ここに記載した組成物を、羊痘を治療するために局所投与する(例えば、皮膚に投与する)。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、病斑、吹出物又は水疱の部位又はその周辺部位に投与する(病斑、吹出物又は水疱は羊痘に起因する又は関連する)。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物の投与による羊痘を有する対象の治療は、以下の1以上の結果をもたらす:羊痘(例えば、病斑、吹出物、水疱、又は、ここに記載した若しくは当業者に公知の羊痘の他のいずれかの症状)の重症度の軽減及び/又は持続期間の短縮;羊痘に関連する症状数の削減;羊痘の症状に関連する痛みの軽減;羊痘の症状の再発予防又は再発頻度の低減;対象から他の対象への羊痘の拡散予防;羊痘の症状の攻撃又は進行予防;及び/又は対象における他の療法の予防若しくは治療効果の強調若しくは向上。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、羊痘又は羊痘の症状を有するヒト乳児、ヒト幼児、ヒト小児、ヒト成人及び/又はヒト老人に投与する。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、羊痘の症状が小康状態になるまで、毎日(例えば、1日1回又は2回)投与することができる(例えば、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、2週間、3週間、4週間又は4週間以上)。

0148

ある実施形態において、ここに記載した組成物を、発疹が生じるウイルス感染の治療に用いる。発疹が生じるウイルス感染の例には、麻疹(はしか)、風疹(三日はしか)、水疱瘡(水痘ウイルス)、第5病(パルボウイルスによる伝染性紅斑)、バラ疹(ヘルペスウイルス6による突発性紅斑)、バラ色粃糠疹(ヘルペスウイルス6及び7が原因である可能性もあるが、原因不明)、エコーウイルス及びアデノウイルス感染、感染性単球増加若しくは腺熱のEBウイルス、並びに、初期HIV感染が含まれるが、これに限定されない。ある実施形態において、ここに記載した組成物を、ウイルス感染に関連する非特異的発疹(例えば、紅斑染み皮疹のような紅斑発疹)の治療に用いる。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、ウイルス感染に起因する若しくは関連する発疹部位、又は、ウイルス感染に起因する若しくは関連する発疹部位近傍に、投与する。ある実施形態において、ここに記載した組成物は、発疹の重症度を軽減する、発疹の持続期間を短縮する、及び/又は、ウイルス感染に起因する発疹に関連する痛みを軽減する。

0149

他の特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、手足口病又はコクサッキーウイルス若しくはエンテロウイルスに起因する感染の予防及び/又は治療に用いる。手足口病は、発症率が高く、症状が穏やかで短期間であり、の期間に幼い小児が最も頻繁に罹患する(Clinical Knowledge Summaries(March 2010)の手足口病を参照)。手足口病は、コクサッキーウイルスA16が原因であるが、エンテロウイルス71も原因となり得る。このようなウイルスの潜伏期間は3〜5日である。手足口病の症状には、痛みを伴うこともある、手及び足における小さく平坦な水疱並びに口の潰瘍が含まれ、この病気は、軽い発熱又は臀部の発疹(幼い幼児において)を伴うこともある。したがって、いくつかの実施形態においては、ここに記載した組成物を、手足口病、又は、コクサッキーウイルス感染若しくはエンテロウイルス感染に起因する若しくは関連する症状の治療のために、局所投与する(例えば、皮膚に投与)。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物を、水疱、潰瘍又は発疹の部位又はその近傍部位に投与する(この水疱、潰瘍又は発疹は、手足口病、又は、コクサッキーウイルス感染若しくはエンテロウイルス感染に起因する若しくは関連する症状に関連する)。いくつかの実施形態において、ここに記載した組成物の投与による手足口病を有する対象の治療は、以下の1以上の結果をもたらす:手足口病の症状(例えば、発疹、水疱、潰瘍、又は、ここに記載した若しくは当業者に公知の手足口病の他の症状)の重症度の軽減及び/又は持続期間の短縮;手足口病の症状数の削減;手足口病の症状に関連する痛みの軽減;手足口病の症状の再発予防又は再発頻度の低減;対象から他の対象への手足口病の拡散予防;手足口病の症状の攻撃若しくは進行予防;及び/又は対象における他の療法の予防若しくは治療効果の強調若しくは向上。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、手足口病又は手足口病の症状を有するヒト乳児、ヒト幼児、ヒト小児、ヒト成人、及び/又は、ヒト老人に投与する。特定の実施形態において、ここに記載した組成物を、手足口病の症状が小康状態になるまで、毎日(例えば、1日1回又は2回)投与することができる(例えば、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、2週間、3週間、4週間又は4週間以上)。

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