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図面 (9)

課題

核医学診断法治療法に利用することができるペプチド化合物を提供することを目的とする。

解決手段

下記式(B)で表される構造を含むペプチド化合物を準備する準備工程、及び酸化剤の存在下、前記ペプチド化合物と臭素76(76Br2)、臭素77(77Br2)、ヨウ素124(124I2)、又はヨウ素125(125I2)とを反応させて下記式(A)で表される構造を含むペプチド化合物を生成する標識化工程を含むペプチド化合物の製造方法によって、核医学的診断法や治療法に有用なペプチド化合物を提供することができる。

概要

背景

臨床現場における非侵襲的画像診断は、腫瘍脳疾患などの早期治療治療効果の判定において重要である。核医学診断法の1つにポジトロン断層撮像法(PET)がある。現在,臨床現場では短半減期核種、例えば11C(半減期20.4分)や18F(半減期109.8分)が用いられているが、より半減期の長いPET核種を利用できれば患者に注射した後のRI薬剤がん組織に十分集積した後の撮像が可能になり、診断精度が向上するなどの利点がある。
76Brは、半減期16.2時間のポジトロン放出核種であり、その核的性質からPETにおける利用が期待されている。76Brは、11Cや18Fと比較して標識合成時の放射能減衰が少なく、検査時においても時間的制約を受けずに動態解析を行えるという利点を有する。また、標識後に輸送すればサイクロトロンを持たない遠隔地医療施設における核医学検査が可能になり、さらに治療診断両立するセラノスティクスプローブの開発も期待できる。

PET薬剤の母骨格となる分子は、低分子化合物から抗体などの生体関連化合物まで多様性に富んでいる。そのうちペプチドは、抗体に匹敵する受容体親和性を持ちつつ比較的安価に製造できるため、腫瘍検出用PET薬剤の母骨格として有用であるが、意外にも76Br標識ペプチドは、過去に数例報告されているのが現状である(非特許文献1参照)。
アミノ酸やペプチドに放射性ハロゲンを導入する方法としては、スズと放射性ハロゲンとの交換反応を利用する合成法が提案されている。例えば、非特許文献2には、トリアルキルスタンニル基(−SnR3)を導入したα−メチルフェニルアラニンを前駆体とし、トリアルキルスタンニル基と76Brや77Brを交換して標識体を合成したことが報告されている。

概要

核医学的診断法や治療法に利用することができるペプチド化合物を提供することを目的とする。下記式(B)で表される構造を含むペプチド化合物を準備する準備工程、及び酸化剤の存在下、前記ペプチド化合物と臭素76(76Br2)、臭素77(77Br2)、ヨウ素124(124I2)、又はヨウ素125(125I2)とを反応させて下記式(A)で表される構造を含むペプチド化合物を生成する標識化工程を含むペプチド化合物の製造方法によって、核医学的診断法や治療法に有用なペプチド化合物を提供することができる。なし

目的

本発明は、核医学的診断法や治療法に利用することができるペプチド化合物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

下記式(B)で表される構造を含むペプチド化合物を準備する準備工程、及び酸化剤の存在下、前記ペプチド化合物と臭素76(76Br2)、臭素77(77Br2)、ヨウ素124(124I2)、又はヨウ素125(125I2)とを反応させて下記式(A)で表される構造を含むペプチド化合物を生成する標識化工程を含むペプチド化合物の製造方法。(式(A)及び(B)中、“Xは臭素76原子(76Br)、臭素77原子(77Br)、ヨウ素124原子(124I)、又はヨウ素125原子(125I)を、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。)

請求項2

前記準備工程が、ロジウム錯体の存在下、下記式(E)で表されるアミノ酸誘導体ヒドロシラン化合物とを反応させて式(D’)で表されるアミノ酸誘導体を生成することを含む、請求項1に記載のペプチド化合物の製造方法。(式(D’)及び(E)中、Xはハロゲン原子を、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又はアミノ基の保護基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。但し、R3の少なくとも1つはアミノ基の保護基である。)

請求項3

下記式(D’)で表されるアミノ酸誘導体を準備する準備工程、及び酸化剤の存在下、前記アミノ酸誘導体と臭素76(76Br2)、臭素77(77Br2)、ヨウ素124(124I2)、又はヨウ素125(125I2)とを反応させて下記式(C)で表されるアミノ酸誘導体を生成する標識化工程を含むアミノ酸誘導体の製造方法。(式(C)及び(D’)中、“Xは臭素76原子(76Br)、臭素77原子(77Br)、ヨウ素124原子(124I)、又はヨウ素125原子(125I)を、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又はアミノ基の保護基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。但し、R3の少なくとも1つはアミノ基の保護基である。)

請求項4

下記式(B)で表される構造を含むペプチド化合物。(式(B)中、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。)

請求項5

下記式(D)で表されるアミノ酸化合物又はアミノ酸誘導体。(式(D)中、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又はアミノ基の保護基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を、R5はヒドロキシル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子、又は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)

請求項6

下記式(A)で表される構造をペプチド鎖内部に含むペプチド化合物。(式(A)中、“Xは臭素76原子(76Br)、臭素77原子(77Br)、ヨウ素124原子(124I)、又はヨウ素125原子(125I)を、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)

請求項7

前記“Xが、臭素76原子(76Br)又はヨウ素124原子(124I)である、請求項6に記載のペプチド化合物。

請求項8

請求項7に記載のペプチド化合物を含むポジトロン断層撮像用の標識組成物

技術分野

0001

本発明は、ペプチド化合物及びペプチド化合物の製造方法に関し、より詳しくは核医学診断法治療法に利用することができるペプチド化合物及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

臨床現場における非侵襲的画像診断は、腫瘍脳疾患などの早期治療治療効果の判定において重要である。核医学的診断法の1つにポジトロン断層撮像法(PET)がある。現在,臨床現場では短半減期核種、例えば11C(半減期20.4分)や18F(半減期109.8分)が用いられているが、より半減期の長いPET核種を利用できれば患者に注射した後のRI薬剤がん組織に十分集積した後の撮像が可能になり、診断精度が向上するなどの利点がある。
76Brは、半減期16.2時間のポジトロン放出核種であり、その核的性質からPETにおける利用が期待されている。76Brは、11Cや18Fと比較して標識合成時の放射能減衰が少なく、検査時においても時間的制約を受けずに動態解析を行えるという利点を有する。また、標識後に輸送すればサイクロトロンを持たない遠隔地医療施設における核医学検査が可能になり、さらに治療診断両立するセラノスティクスプローブの開発も期待できる。

0003

PET薬剤の母骨格となる分子は、低分子化合物から抗体などの生体関連化合物まで多様性に富んでいる。そのうちペプチドは、抗体に匹敵する受容体親和性を持ちつつ比較的安価に製造できるため、腫瘍検出用PET薬剤の母骨格として有用であるが、意外にも76Br標識ペプチドは、過去に数例報告されているのが現状である(非特許文献1参照)。
アミノ酸やペプチドに放射性ハロゲンを導入する方法としては、スズと放射性ハロゲンとの交換反応を利用する合成法が提案されている。例えば、非特許文献2には、トリアルキルスタンニル基(−SnR3)を導入したα−メチルフェニルアラニンを前駆体とし、トリアルキルスタンニル基と76Brや77Brを交換して標識体を合成したことが報告されている。

先行技術

0004

L. Lang et al., Theranostics,2011,1,341
H.Hanaoka et al.,JAEA-Review 2012-046, p89.(2013)

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、核医学的診断法や治療法に利用することができるペプチド化合物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ケイ素と放射性ハロゲンとの交換反応を利用することにより、特定の構造をペプチド鎖内部に含んだ新規なペプチド化合物を合成することが可能であり、さらにこれらが核医学的診断法や治療法に有用な化合物であることを見出し、本発明を完成させた。

0007

即ち、本発明は以下の通りである。
<1> 下記式(B)で表される構造を含むペプチド化合物を準備する準備工程、及び
酸化剤の存在下、前記ペプチド化合物と臭素76(76Br2)、臭素77(77Br2)、ヨウ素124(124I2)、又はヨウ素125(125I2)とを反応させて下記式(A)で表される構造を含むペプチド化合物を生成する標識化工程
を含むペプチド化合物の製造方法。




(式(A)及び(B)中、“Xは臭素76原子(76Br)、臭素77原子(77Br)、ヨウ素124原子(124I)、又はヨウ素125原子(125I)を、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。)<2> 前記準備工程が、ロジウム錯体の存在下、下記式(E)で表されるアミノ酸誘導
体とヒドロシラン化合物とを反応させて式(D’)で表されるアミノ酸誘導体を生成することを含む、<1>に記載のペプチド化合物の製造方法。




(式(D’)及び(E)中、Xはハロゲン原子を、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又はアミノ基の保護基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。但し、R3の少なくとも1つはアミノ基の保護基である。)
<3> 下記式(D’)で表されるアミノ酸誘導体を準備する準備工程、及び
酸化剤の存在下、前記アミノ酸誘導体と臭素76(76Br2)、臭素77(77Br2)、ヨウ素124(124I2)、又はヨウ素125(125I2)とを反応させて下記式(C)で表されるアミノ酸誘導体を生成する標識化工程
を含むアミノ酸誘導体の製造方法。




(式(C)及び(D’)中、“Xは臭素76原子(76Br)、臭素77原子(77Br)、ヨウ素124原子(124I)、又はヨウ素125原子(125I)を、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又はアミノ基の保護基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。但し、R3の少なくとも1つはアミノ基の保護基である。)
<4> 下記式(B)で表される構造を含むペプチド化合物。




(式(B)中、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。)
<5> 下記式(D)で表されるアミノ酸化合物又はアミノ酸誘導体。




(式(D)中、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基
、又はアミノ基の保護基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を、R5はヒドロキシル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子、又は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)
<6> 下記式(A)で表される構造をペプチド鎖内部に含むペプチド化合物。




(式(A)中、“Xは臭素76原子(76Br)、臭素77原子(77Br)、ヨウ素124原子(124I)、又はヨウ素125原子(125I)を、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)
<7> 前記“Xが、臭素76原子(76Br)又はヨウ素124原子(124I)であ
る、<6>に記載のペプチド化合物。
<8> <7>に記載のペプチド化合物を含むポジトロン断層撮像用の標識組成物

発明の効果

0008

本発明によれば、核医学的診断法や治療法に有用なペプチド化合物を提供することができる。

図面の簡単な説明

0009

合成例1で合成したTfa-D-Phe(4-I)-OMeの1HNMRスペクトルである。
合成例2で合成したTfa-L-Phe(4-I)-OMeのの1H NMRスペクトルである。
実施例1で合成したTfa-D-Phe(4-SiEt3)-OMeの1H NMRスペクトルである。
実施例2で合成したTfa-L-Phe(4-SiEt3)-OMeの1H NMRスペクトルである。
実施例5で合成したFmoc-D-Phe(4-SiEt3)-OHの1H NMRスペクトルである。
実施例6で合成したFmoc-L-Phe(4-SiEt3)-OHの1H NMRスペクトルである。
実施例7で合成したBoc-L-Phe(4-SiEt3)-OMeの1H NMRスペクトルである。
実施例9で合成したcyclo[Asp(OtBu)-D-Phe(4-SiEt3)-Lys(Boc)-Arg(Pbf)-Gly]の1H NMRスペクトルである。
合成例3で合成したBoc-L-Phe(4-Br)-OMeと実施例10で標識化したBoc-L-Phe(4-77Br)-OMeの逆相高速液体クロマトグラフィー測定結果である。

0010

本発明の詳細を説明するに当たり、具体例を挙げて説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り以下の内容に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。

0011

<ペプチド化合物の製造方法>
本発明の一態様であるペプチド化合物の製造方法は、下記式(B)で表される構造を含むペプチド化合物を準備する準備工程(以下、「準備工程」と略す場合がある。)、及び酸化剤の存在下、前記ペプチド化合物と臭素76(76Br2)、臭素77(77Br2)、ヨウ素124(124I2)、又はヨウ素125(125I2)とを反応させて下記式(A)で表される構造を含むペプチド化合物を生成する標識化工程(以下、「標識化工程」と略す場合がある。)を含むものである。




(式(A)及び(B)中、“Xは臭素76原子(76Br)、臭素77原子(77Br)、ヨウ素124原子(124I)、又はヨウ素125原子(125I)を、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。)
前述のように、アミノ酸やペプチドに放射性ハロゲンを導入する方法として、スズと放射性ハロゲンとの交換反応を利用する合成法が報告されている。しかしながら、例えばトリアルキルスタンニル基(−SnR3)を導入したフェニルアラニンは、酸性条件下において非常に不安定であるため、脱保護等のその後の合成反応に利用しにくく、結果、このアミノ酸をペプチド鎖の内部に組み込んだペプチド化合物を効率良く合成することが困難であった。
本発明者らは、新たな合成経路として、下記式に示されるように、シリル基(−SiR43)を導入したフェニルアラニン誘導体を前駆体とし、ケイ素と放射性ハロゲンとの交換反応を利用することを見出したのである。




かかる方法は、非常に効率良く放射性ハロゲンを導入することができ、さらに前駆体が酸性条件下においても比較的安定なため、その後の合成反応に利用し易い特長がある。そのため、このフェニルアラニン誘導体をペプチド鎖の内部に組み込んだペプチド化合物を効率良く合成することが可能となったのである。
なお、「式(A)で表される構造を含む」と「式(B)で表される構造を含む」とは、
式(A)で表される構造や式(B)で表される構造が、ペプチド鎖のN末端C末端、及び内部の何れに含まれていてもよいことを意味する。
また、式(A)と式(B)中の*印は、印された炭素原子不斉炭素原子であることを表しており、ペプチド化合物は、D体、L体、ラセミ体の何れであってもよいものとする。
以下、準備工程、標識化工程について詳細に説明する。なお、“X、R1、R2、R3、R4については、<ペプチド化合物1>及び<ペプチド化合物2>において詳細を説明する。

0012

(準備工程)
準備工程は、式(B)で表される構造を含むペプチド化合物を準備する工程であるが、準備する手段は特に限定されず、自ら合成しても、或いは入手してもよい。以下、合成する場合に使用する原料出発物質)、合成経路等について詳細に説明する。

0013

原料(出発物質)としては、D−フェニルアラニン、L−フェニルアラニン、N−Boc−D−フェニルアラニン、N−Boc−L−フェニルアラニン、DL−ホモフェニルアラニン、DL−p−クロロフェニルアラニン、DL−p−ブロモフェニルアラニン、DL−N−Boc−α−メチルフェニルアラニン、DL−p−ブロモ−α−メチルフェニルアラニン、D−2−ヨード−α−メチルフェニルアラニン、L−2−ヨード−α−メチルフェニルアラニン等が挙げられる(下記式参照)。なお、これらの化合物は、市販されており、適宜入手することができる。

0014

合成経路としては、下記式で表される合成経路が挙げられる。




上記式で表される合成経路は、以下の(1)〜(4)の工程を含む経路である。
(1)フェニル基ヨード基(−I)等のハロゲン原子が導入され、アミノ基とカルボキシル基が保護されたフェニルアラニン誘導体を準備する。
(2)(1)で準備したフェニルアラニン誘導体を、ロジウム錯体の存在下でヒドロシラン化合物と反応させて、フェニル基をシリル化したフェニルアラニン誘導体を合成する。(3)(2)で合成したフェニルアラニン誘導体のアミノ基とカルボキシル基を脱保護し、さらにカルボキシル基に9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc)を導入して、ペプチド合成用のフェニルアラニン誘導体を合成する。
(4)(3)で合成したフェニルアラニン誘導体を利用してペプチド合成し、式(B)で表される構造を含むペプチド化合物を合成する。

0015

準備工程は、上記(1)〜(4)の工程の中でも、(2)の工程を含むことが好ましい。(2)の工程を含むことにより、効率的に式(B)で表されるペプチド化合物を準備することができる。
なお、(2)の工程は、ロジウム錯体の存在下、下記式(E)で表されるアミノ酸誘導体とヒドロシラン化合物とを反応させて式(D’)で表されるアミノ酸誘導体を生成すると表現することができる。




(式(D’)及び(E)中、Xはハロゲン原子を、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又はアミノ基の保護基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。但し、R3の少なくとも1つはアミノ基の保護基である。)
なお、式(D’)と式(E)中の*印は、印された炭素原子が不斉炭素原子であることを表しており、アミノ酸誘導体は、D体、L体、ラセミ体の何れであってもよいものとする。
また、R1、R2、R3、R4、R5については、<ペプチド化合物1>及び<アミノ酸化合物又はアミノ酸誘導体>において詳細を説明する。
以下、ロジウム錯体、ヒドロシラン化合物、塩基溶媒反応温度、反応時間等について詳細に説明する。

0016

ロジウム錯体は、ハロゲン化アリール化合物ヒドロシリル化反応触媒として利用されるものであれば、特に限定されないが、シクロオクタジエンロジウムクロリドダイマー([Rh(cod)Cl]2)、ビス(シクロオクタジエン)ロジウムテトラフルオロボレート([Rh(cod)2]BF4)等が挙げられる。

0017

ロジウム錯体の使用量は、式(E)で表されるアミノ酸誘導体に対して、通常0.001等量以上、好ましくは0.002等量以上であり、通常0.5等量以下、好ましくは0.1等量以下である。

0018

ヒドロシラン化合物は、ケイ素−水素結合(Si−H結合)を少なくとも1つ有する化合物であれば、特に限定されないが、通常は、下記式(s)で表される化合物である。




(式(s)中、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。)

0019

ヒドロシラン化合物の使用量は、式(E)で表されるアミノ酸誘導体に対して、通常1.5等量以上、好ましくは2等量以上であり、通常4等量以下、好ましくは3等量以下である。

0020

式(E)で表されるアミノ酸誘導体とヒドロシラン化合物とを反応させて式(D’)で表されるアミノ酸誘導体を生成する反応は、塩基の存在下で行うことが好ましい。
塩基としては、トリエチルアミン(NEt3)、N−エチルジイソプロピルアミン(E
tN(i−Pr)2)等が挙げられる。

0021

塩基の使用量は、式(E)で表されるアミノ酸誘導体に対して、通常3等量以上、好ましくは3等量以上であり、通常4等量以下、好ましくは4等量以下である。

0023

反応温度は、通常60℃以上、好ましくは80℃以上であり、通常100℃以下、好ましくは90℃以下である。
反応時間は、通常16時間以上、好ましくは20時間以上であり、通常36時間以下、好ましくは24時間以下である。

0024

(1)、(3)、(4)の工程の詳細は、特に限定されず、公知の内容を適宜採用することができる。なお、(4)の工程のペプチド合成としては、ペプチド固相合成法を利用することが好ましい。

0025

(標識化工程)
標識化工程は、酸化剤の存在下、下記式(B)で表される構造を含むペプチド化合物と臭素76(76Br2)、臭素77(77Br2)、ヨウ素124(124I2)、又はヨウ素125(125I2)とを反応させて下記式(A)で表される構造を含むペプチド化合物を生成する工程であるが、酸化剤、溶媒、反応温度、反応時間等について詳細に説明する。

0026

臭素76(76Br2)、臭素77(77Br2)、ヨウ素124(124I2)、ヨウ素125(125I2)の使用量は、式(B)で表される構造を含むペプチド化合物に対して、通常1/1,000,000等量以上、好ましくは1/200,000等量以上であり、通常1,000,000等量以下、好ましくは200,000等量以下である。

0027

酸化剤は、次亜塩素酸tert−ブチル等の次亜塩素酸エステル、N−クロロコハク酸イミドNCS)、クロラミンTクロラミンB等が挙げられる。

0028

酸化剤の使用量は、式(B)で表される構造を含むペプチド化合物に対して、通常0.1等量以上、好ましくは1等量以上であり、通常100等量以下、好ましくは10等量以下である。

0030

反応温度は、通常20℃以上、好ましくは25℃以上であり、通常80℃以下、好ましくは60℃以下である。
反応時間は、通常1分以上、好ましくは5分以上であり、通常30分以下、好ましくは15分以下である。

0031

<アミノ酸誘導体の製造方法>
本発明の別の一態様であるアミノ酸誘導体の製造方法は、下記式(D’)で表されるアミノ酸誘導体を準備する準備工程、及び酸化剤の存在下、前記アミノ酸誘導体と臭素76(76Br2)、臭素77(77Br2)、ヨウ素124(124I2)、又はヨウ素125(125I2)とを反応させて下記式(C)で表されるアミノ酸誘導体を生成する標識化工程を含むものである。




(式(C)及び(D’)中、“Xは臭素76原子(76Br)、臭素77原子(77Br)、ヨウ素124原子(124I)、又はヨウ素125原子(125I)を、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又はアミノ基の保護基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。但し、R3の少なくとも1つはアミノ基の保護基である。)
なお、式(C)と式(D’)中の*印は、印された炭素原子が不斉炭素原子であることを表しており、アミノ酸誘導体は、D体、L体、ラセミ体の何れであってもよいものとする。
また、“X、R1、R2、R3、R4、R5については、<ペプチド化合物1>、<アミノ酸化合物又はアミノ酸誘導体>、及び<ペプチド化合物2>において詳細を説明する。
さらに酸化剤、溶媒、反応温度、反応時間等についても、<ペプチド化合物の製造方法>で説明したものと同様である。

0032

<ペプチド化合物1>
本発明の別の一態様であるペプチド化合物(以下、「本発明のペプチド化合物1」と略す場合がある)は、下記式(B)で表される構造を含むものである。




(式(B)中、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を表す。)
なお、「式(B)で表される構造を含む」とは、式(B)で表される構造が、ペプチド鎖のN末端、C末端、及び内部の何れに含まれていてもよいことを意味する。
また、式(B)中の*印は、印された炭素原子が不斉炭素原子であることを表しており、本発明のペプチド化合物1も、D体、L体、ラセミ体の何れであってもよいものとする。
以下、R1、R2、R3、R4について詳細に説明する。

0033

R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表しているが、「炭化水素基」とは、直鎖状飽和炭化水素基に限られず、炭素−炭素不飽和結合分岐構造環状構造のそれぞれを有していてもよいことを意味する。
R1が炭化水素基である場合の炭素数は、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下である。
R1の炭化水素基としては、メチル基(−CH3)、エチル基(−C2H5)、n−プロピル基(−nC3H7)、i−プロピル基(−iC3H7)、n−ブチル基(−nC4H9)、t−ブチル基(−tC4H9)、フェニル基(−C6H5)等が挙げられる。
R1としては、水素原子(−H)、メチル基(−CH3)が好ましく、水素原子(−H)が特に好ましい。

0034

R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を表しているが、「2価の炭化水素基」とは、2つの結合部位を有する炭化水素基であることを意味し、直鎖状の飽和炭化水素基に限られず、炭素−炭素不飽和結合、分岐構造のそれぞれを有していてもよいことを意味する。
R2の炭化水素基としては、メチレン基(−CH2−)、エチレン基(−C2H4−)、n−プロピレン基(−C3H6−)、i−プロピレン基(−CH(CH3)CH2−)等が挙げられる。
R2としては、メチレン基(−CH2−)、エチレン基(−C2H4−)が好ましく、メチレン基(−CH2−)が特に好ましい。

0035

R3は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表しているが、「炭化水素基」は、前述のものと同義である。
R3が炭化水素基である場合の炭素数は、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下である。
R3の炭化水素基としては、メチル基(−CH3)、エチル基(−C2H5)、n−プロピル基(−nC3H7)、i−プロピル基(−iC3H7)、n−ブチル基(−nC4
H9)、t−ブチル基(−tC4H9)、フェニル基(−C6H5)等が挙げられる。
R3としては、水素原子(−H)、メチル基(−CH3)が好ましく、水素原子(−H)が特に好ましい。

0036

R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を表しているが、「アルコキシ基」は、炭化水素基が直鎖状の飽和炭化水素基であるものに限られず、炭素−炭素不飽和結合、分岐構造、環状構造のそれぞれを有していてもよい炭化水素基であることを意味する。また、「炭化水素基」は、前述のものと同義である。
R4のハロゲン原子としては、塩素原子(−Cl)、臭素原子(−Br)が特に好ましい。
R4が炭化水素基である場合の炭素数は、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下である。
R4の炭化水素基としては、メチル基(−CH3)、エチル基(−C2H5)、n−プロピル基(−nC3H7)、i−プロピル基(−iC3H7)、n−ブチル基(−nC4H9)、t−ブチル基(−tC4H9)、フェニル基(−C6H5)等が挙げられる。
R4がアルコキシ基である場合の炭素数は、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下である。
R4のアルコキシ基としては、メトキシ基(−OCH3)、エトキシ基(−OC2H5)、フェノキシ基(−OC6H5)等が挙げられる。
R4としては、塩素原子(−Cl)、メチル基(−CH3)、エチル基(−C2H5)、メトキシ基(−OCH3)、エトキシ基(−OC2H5)、フェノキシ基(−OC6H5)が好ましく、エチル基(−C2H5)が特に好ましい。

0037

本発明のペプチド化合物1は、前述の式(B)で表される構造を含むものであれば、その他のアミノ酸構造、アミノ酸数アミノ酸配列、N末端及びC末端の構造等は、特に限定されないが、以下、具体例を挙げて説明する。
本発明のペプチド化合物1のその他のアミノ酸構造としては、アラニン(Ala)、アルギニン(Arg)、アスパラギン(Asn)、アルパラギン酸(Asp)、システイン(Cys)、グルタミン(Gln)、グルタミン酸(Glu)、グリシン(Gly)、ヒスチジン(His)、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、リシン(Lys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、プロリン(Pro)、セリン(Ser)、トレオニン(Thr)、トリプトファン(Trp)、チロシン(Tyr)、バリン(Val)等の構造が挙げられる。

0038

本発明のペプチド化合物1を構成するアミノ酸の数は、通常2以上、好ましくは5以上であり、通常50以下、好ましくは30以下である。

0039

本発明のペプチド化合物1のN末端のアミノ基は、アミノ基の保護基によって保護されている、又はC末端のカルボキシル基と結合(アミド結合)し、本発明のペプチド化合物1として環状構造を形成していることが好ましい。なお、アミノ基の保護基としては、下記式(a)で表されるアルコキシカルボニル基、下記式(b)で表されるアシル基、下記式(c)で表されるアルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基等が挙げられる。




(式(a)中、Raはハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表
す。)




(式(b)中、Rbはハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)




(式(c)中、Rcはハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)
また、式(a)で表されるアルコキシカルボニル基としては、t−ブトキシカルボニル基(Boc)、ベンジルオキシカルボニル基Cbz)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc)、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基(Troc)、アリルオキシカルボニル基(Alloc)等が挙げられる。
式(b)で表されるアシル基としては、トリフルオロアセチル基(Tfa)等が挙げられる。
式(c)で表されるアルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基としては、p−トルエンスルホニル基(Ts)、2−ニトロベンゼンスルホニル基(Ns)等が挙げられる。

0040

本発明のペプチド化合物1のC末端のカルボキシル基は、エステル化されて保護されている、又はN末端のアミノ基と結合(アミド結合)し、本発明のペプチド化合物1として環状構造を形成していることが好ましい。

0041

本発明のペプチド化合物1としては、下記式で表されるペプチド化合物等が挙げられる。

0042

本発明のペプチド化合物1の調製方法は、特に限定されず、公知の有機合成法とペプチド合成法を利用して調製してもよいが、<ペプチド化合物の製造方法>において説明した方法が好ましい。

0043

<アミノ酸化合物又はアミノ酸誘導体>
本発明の別の一態様であるアミノ酸化合物又はアミノ酸誘導体(以下、「本発明のアミノ酸化合物等」と略す場合がある)は、下記式(D)で表されるものである。




(式(D)中、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又はアミノ基の保護基を、R4はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基を、R5はヒドロキシル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子、又は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)
なお、式(D)中の*印は、印された炭素原子が不斉炭素原子であることを表しており、本発明のアミノ酸化合物等は、D体、L体、ラセミ体の何れであってもよいものとする。
また、R1、R2、R4は、<ペプチド化合物1>で説明したものと同義である。
以下、R3、R5について詳細に説明する。

0044

R3はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又はアミノ基の保護基を表しているが、「炭化水素基」は、前述のものと同義である。
R3が炭化水素基である場合の炭素数は、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下である。
R3の炭化水素基としては、メチル基(−CH3)、エチル基(−C2H5)、n−プロピル基(−nC3H7)、i−プロピル基(−iC3H7)、n−ブチル基(−nC4H9)、t−ブチル基(−tC4H9)、フェニル基(−C6H5)等が挙げられる。
R3のアミノ基の保護基としては、前述の式(a)で表されるアルコキシカルボニル基、式(b)で表されるアシル基、式(c)で表されるアルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基等が挙げられる。
R3としては、水素原子(−H)、式(a)で表されるアルコキシカルボニル基、式(b)で表されるアシル基が好ましく、水素原子(−H)、t−ブトキシカルボニル基(Boc)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc)、トリフルオロアセチル基(Tfa)が特に好ましい。

0045

R5はヒドロキシル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子、又は炭素数1〜10の炭化水素基を表しているが、「炭化水素基」と「アルコキシ基」は、前述のものと同義である。
R5がアルコキシ基である場合の炭素数は、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下である。
R5のアルコキシ基としては、メトキシ基(−OCH3)、エトキシ基(−OC2H5)、フェノキシ基(−OC6H5)等が挙げられる。
R5のハロゲン原子としては、塩素原子(−Cl)が特に好ましい。
R5が炭化水素基である場合の炭素数は、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下である。
R5の炭化水素基としては、メチル基(−CH3)、エチル基(−C2H5)、n−プロピル基(−nC3H7)、i−プロピル基(−iC3H7)、n−ブチル基(−nC4H9)、t−ブチル基(−tC4H9)、フェニル基(−C6H5)等が挙げられる。
R5としては、ヒドロキシル基(−OH)、塩素原子(−Cl)、メトキシ基(−OCH3)、エトキシ基(−OC2H5)、フェノキシ基(−OC6H5)が好ましく、ヒドロキシル基(−OH)、メトキシ基(−OCH3)、エトキシ基(−OC2H5)が特に好ましい。

0046

本発明のアミノ酸化合物等としては、下記式で表されるアミノ酸等が挙げられる。

0047

本発明のアミノ酸化合物等の調製方法は、特に限定されず、公知の有機合成法を利用して調製してもよいが、<ペプチド化合物の製造方法>において説明した方法が好ましい。

0048

<ペプチド化合物2>
本発明の別の一態様であるペプチド化合物(以下、「本発明のペプチド化合物2」と略す場合がある)は、下記式(A)で表される構造をペプチド鎖内部に含むものである。




(式(A)中、“Xは臭素76原子(76Br)、臭素77原子(77Br)、ヨウ素124原子(124I)、又はヨウ素125原子(125I)を、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を、R2は炭素数1〜3の2価の炭化水素基を、R3は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。)
なお、「式(A)で表される構造をペプチド鎖内部に含む」とは、式(A)で表される構造が、ペプチド鎖のN末端やC末端ではない内部に含まれていることを意味する。
また、式(A)中の*印は、印された炭素原子が不斉炭素原子であることを表しており、本発明のペプチド化合物2は、D体、L体、ラセミ体の何れであってもよいものとする。
さらに、R1、R2、R3は、<ペプチド化合物1>で説明したものと同義である。
以下、“Xについて詳細に説明する。

0049

“Xは臭素76原子(76Br)、臭素77原子(77Br)、ヨウ素124原子(124I)、又はヨウ素125原子(125I)を表しているが、ペプチド化合物の用途に応じて適宜選択されるべきである。例えば、本発明のペプチド化合物2をポジトロン断層撮像用の標識物質として使用する場合には、“Xは臭素76原子(76Br)又はヨウ素124原子(124I)が好ましい。なお、“Xのベンゼン環への結合位置は、o位、m位、p位のいずれであってもよいが、p位が特に好ましい。

0050

本発明のペプチド化合物2は、前述の式(A)で表される構造をペプチド鎖内部に含むものであれば、その他のアミノ酸構造、アミノ酸数、アミノ酸配列、N末端及びC末端の構造等は、特に限定されず、具体例としては<ペプチド化合物1>で説明したものが挙げられる。

0051

本発明のペプチド化合物2としては、下記式で表されるペプチド化合物等が挙げられる。

0052

本発明のペプチド化合物2の調製方法は、特に限定されず、公知の有機合成法とペプチド合成法を利用して調製してもよいが、<ペプチド化合物の製造方法>において説明した方法が好ましい。

0053

本発明のペプチド化合物2は、ポジトロン断層撮像用の標識物質として有用である。なお、本発明のペプチド化合物2を含むポジトロン断層撮像用の標識組成物も本発明の一態様である。

0054

以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
なお、実施例中に示されている略号を正式名称とともに以下に示す。
Arg:arginine
Asp:aspartic acid
Boc:tert-butoxycarbonyl
tBu:tert-butyl
cod:cyclooctadiene
COMU:1-[(1-(cyano-2-ethoxy-2-oxo-ethylideneaminoxy)dimethylaminomorpholino)]uranium hexafluorophosphate
CDCl3:chloroform-d
DBU:1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene
DCM:dichloromethane
DIEA:N,N-diisopropylethylamine
DMF:N,N-dimethylformamide
DMSO-d6:dimethylsulfoxide-d6
Et:ethyl
EtOAc:ethyl acetate
ESI-MS:electrospray-ionization mass spectroscopy
Fmoc:9-fluorenylmethoxycarbonyl
Fmoc-OSu:9-fluorenylmethyl-succinimidyl carbonate
Gly:glycine
HBTU:2-(1H-benzotriazole-1-yl)-1,1,3,3-tetramethyluronium hexafluorophosphate
HPLC:high performance liquid chromatography
Lys:lysine
Me:methyl
NMR:nuclear magnetic resonance
NBS:N-bromosuccinimide
NCS:N-chlorosuccinimide
Pbf:2,2,4,6,7-pentamethyldihydrobenzenofuran-5-sulfonyl
Phe:phenylalanine
TEA:triethylamine
TFAA:trifluoroscetic anhydride
Tfa:trifluoroacetyl
THF:tetrahydrofuran
TLC:thin layer chromatography

0055

<合成例1:Nα-Trifluoroacetyl-4-iodo-D-phenylalanine methyl ester (Tfa-D-Phe(4-I)-OMe)の合成>




100 mLナスフラスコにHCl・H-Phe(4-I)-OMe (4.00 g, 11.7 mmol)を入れ、DCM (50 mL)
とMeOH (10 mL)を加えて溶解させた。この溶液にTFAA (3.3 mL, 23.4 mmol, 2 eq.)を
冷下で10 分かけてゆっくりと滴下した。室温で16時間撹拌後、TLCにて反応終了を確認
し、反応溶液減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶かして分液ロートに移し、有機層飽和炭酸水素ナトリウム水溶液イオン交換水飽和食塩水洗浄した。有機層に無水Na2SO4を加えて乾燥後、Na2SO4をろ去し、得られたろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(hexane:EtOAc=1:1 (v/v))によって精製し、Tfa-D-Phe(4-I)-OMe (2.90 g, 62% yield)を白色固体として得た。
Rf 0.75 (hexane:EtOAc=1:1(v/v))
mp. 101-103 oC
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ7.64(d, 2H, J=8.2Hz), 6.81 (d, 2H, J=8.2Hz), 6.77 (d, 1H, J=6.2Hz), 4.86 (dd, 1H, J=7.6Hz, 5.5Hz), 3.79 (s, 3H), 3.16 (dq, 2H, J=14.0Hz, 5.7Hz)

0056

<合成例2:Nα-Trifluoroacetyl-4-iodo-L-phenylalanine methyl ester Tfa-L-Phe(4-I)-OMeの合成>




100 mLナスフラスコにHCl・H-L-Phe(4-I)-OMe (1.28 g, 3.75 mmol)を入れ、DCM (15 mL)とMeOH (5 mL) を加えて溶解させた。この溶液にTFAA (1.06 mL, 7.50 mmol, 2 eq.)
氷冷下で10 分かけてゆっくりと滴下した。室温で20時間撹拌後、TLCにて反応終了を
確認し、反応溶液を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶かして分液ロートに移し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、イオン交換水、飽和食塩水で洗浄を行った。有機層に無水Na2SO4を加えて乾燥後、Na2SO4をろ去し、ろ液を減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(hexane:EtOAc=1:1 (v/v))によって精製し、Tfa-L-Phe(4-I)-OMe (1.13 g, 75% yield)を白色固体として得た。
Rf 0.75 (hexane:EtOAc=1:1(v/v))
mp. 101-103 oC
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ7.64 (d, 2H, J=8.2Hz), 6.81 (d, 2H, J=8.2Hz), 6.79 (br,
1H), 4.86 (dd, 1H, J=7.3Hz, 5.5Hz), 3.79 (s, 3H), 3.16 (dq, 2H, J=14.0Hz, 5.7Hz)

0057

<実施例1:Nα-Trifluoroacetyl-4-triethylsilyl-D-phenylalanine methyl ester (Tfa-D-Phe(4-SiEt3)-OMe)の合成>




50 mL二口ナスフラスコにTfa-D-Phe(4-I)-OMe (2.88 g, 7.18 mmol), [Rh(cod)Cl]2 (5.31 mg, 0.0108 mmol, 0.0015 eq.)を加えてセプタムを付け、真空乾燥後窒素置換した。DMF(30 mL), TEA (3.0 mL, 21.5 mmol, 3 eq.), Et3SiH (2.3 mL, 14.4 mmol, 2 eq.)を順にシリンジで加え、80 oCで14時間撹拌した。TLCで反応の進行を確認後、反応混
合物をろ過した。得られたろ液を酢酸エチルに溶かし、分液ロートに移した。有機層をイオン交換水で三回洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥後、Na2SO4をろ去し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(hexane:EtOAc=7:3(v/v))によって精製
し、Tfa-D-Phe(4-SiEt3)-OMe (2.12 g, 76% yield)を黄色油状物質として得た。
Rf 0.63 (hexane:EtOAc=7:3(v/v))
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ7.43 (d, 2H, J=8.0Hz), 7.05 (d, 2H, J=8.0Hz), 6.78 (d, 1H, J=6.9Hz), 4.89 (dt, 1H, J=7.6Hz, 5.7Hz), 3.19 (dq, 2H, J=14.0Hz, 5.5Hz), 0.95 (t, 9H, J=8.0Hz), 0.78 (q, 6H, J=7.8Hz)

0058

<実施例2:Nα-Trifluoroacetyl-4-triethylsilyl-L-phenylalanine methyl ester (Tfa-L-Phe(4-SiEt3)-OMe)の合成>




50 mL二口ナスフラスコに撹拌子、Tfa-L-Phe(4-I)-OMe(519 mg, 1.27 mmol)、[Rh(cod)Cl]2(1.3 mg, 0.0026 mmol, 0.0020 eq.)を加えてセプタムをし、真空乾燥後に窒素で置
換した。DMF(10 mL), TEA(530 μL, 3.81 mmol, 3 eq.), Et3SiH (410 μL, 2.54 mmol,
2 eq.)を順にシリンジで加え、80 oCで20時間撹拌した。TLCで反応の進行を確認後、反
応混合物をろ過した。得られたろ液を酢酸エチルに溶かし、有機層をイオン交換水で三回洗浄した。有機層に無水Na2SO4を加えて乾燥後、Na2SO4をろ去し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(hexane:EtOAc= 7:3, (v/v))によって精製し、Tfa-L-Phe(4-SiEt3)-OMe (381 mg, 77% yield)を黄色油状物質として得た。
Rf 0.63 (hexane:EtOAc=7:3(v/v))
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ7.42 (d, 2H, J=8.0Hz), 7.05 (d, 2H, J=8.0Hz), 6.76 (d, 1H, J=6.9Hz), 4.89 (dt, 1H, J=7.6Hz, 5.7Hz), 3.19 (dq, 2H, J=14.0Hz, 5.5Hz), 0.95 (t, 9H, J=8.2Hz), 0.78 (q, 6H, J=8.0Hz)

0059

<実施例3:4-Triethylsilyl-D-phenylalanine (H-D-Phe(4-SiEt3)-OH)の合成>




50 mLナスフラスコにTfa-D-Phe(4-SiEt3)-OMe (1.37 g, 3.52 mmol)を加え、THF (30 mL)で溶解した。氷冷撹拌しながら、2MNaOH水溶液(4 mL, 2.3 eq.)を少量ずつゆっくり
加えた。室温で14時間撹拌後、TLCにて反応進行を確認し、10%クエン酸水溶液を加えてpH
7に調整した。減圧濃縮後、析出した固体をろ取し、これをイオン交換水、酢酸エチルで洗浄した。得られた固体をデシケーターで真空乾燥後、H-D-Phe(4-SiEt3)-OH (960 mg, 98% yield)を白色固体として得た。
Rf 0.58 (DCM:MeOH:AcOH=93:5:2(v/v/v))
mp. 198-199 oC

0060

<実施例4:4-Triethylsilyl-L-phenylalanine methyl ester (H-L-Phe(4-SiEt3)-OH)の合成>




50 mLナスフラスコにTfa-L-Phe(4-SiEt3)-OMe (173 mg, 0.43 mmol)を加え、THF (7 mL)で溶解した。氷冷撹拌しながら、1MNaOH水溶液(1.2 mL, 1.2 mmol, 2.8 eq.)を少量ずつゆっくり加えた。室温で24時間撹拌後、TLCにて反応進行を確認し、10%クエン酸水溶液を加えてpH 7に調整した。減圧濃縮後、析出した固体を桐山ロートでろ取し、イオン交換水、酢酸エチルで洗浄した。デシケーターで真空乾燥後、H-L-Phe(4-SiEt3)-OH (100.1 mg, 83% yield)を白色固体として得た。
Rf 0.58 (DCM:MeOH:AcOH=93:5:2(v/v/v))
mp. 198-200 oC

0061

<実施例5:Nα-(9-Fluorenylmethoxycarbonyl)-4-triethylsilyl-D-phenylalanine methyl ester (Fmoc-D-Phe(4-SiEt3)-OH)の合成>




50 mLナスフラスコにH-D-Phe(4-SiEt3)-OH(980 mg, 3.50 mmol)を加え、イオン交換水(20 mL)、DIEA(1.43 mL, 8.4 mmol, 2.4 eq.)で溶解した。Fmoc-OSu (1.18 g, 3.50 mmol, 1.0 eq.)をCH3CN (20 mL)に溶かしたものを加え、室温で27時間撹拌した。TLCにて反
応の進行を確認後、有機溶媒のみ減圧溜去し、10%クエン酸水溶液を加えてpH 7に調整し
た。その後、DCMで抽出し、有機層に無水Na2SO4を加えて乾燥させた。Na2SO4をろ去した
後減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM)によって精製してFmoc-D-Phe(4-SiEt3)-OH (1.43 g, 81% yield)を白色固体として得た。
Rf 0.38 (DCM:MeOH=9:1 (v/v)), 0.63 (DCM:MeOH:AcOH=93:5:2(v/v/v))
mp. 53-54 oC
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ7.87 (d, 2H, J=7.3Hz), 7.77 (d, 1H, J=8.7Hz), 7.64 (dd, 2H, J=8.8Hz, 8.0Hz), 7.43-7.25 (m, 8H), 4.22-4.08 (m, 4H), 3.08 (dd, 1H, J=13.9Hz, 4.0Hz), 2.85 (dd, 1H, J=13.6Hz, 10.8Hz), 0.84 (t, 9H, J=7.3Hz), 0.67 (q, 6H, J=7.3Hz)

0062

<実施例6:Nα-(9-Fluorenylmethoxycarbonyl)-4-triethylsilyl-L-phenylalanine methyl ester (Fmoc-L-Phe(4-SiEt3)-OH)の合成>




50 mLナスフラスコにH-L-Phe(4-SiEt3)-OH (83 mg, 0.205 mmol)を加え、イオン交換水(10 mL)、DIEA (84 μL, 0.492 mmol, 2.4 eq.)で溶解した。Fmoc-OSu (69 mg, 0.205 mmol, 1 eq.)をCH3CN (10 mL)に溶かしたものを加え、室温で27時間撹拌した。TLCにて反応の進行を確認後、有機溶媒のみ減圧溜去し、10%クエン酸水溶液を加えてpH 7に調整した
。その後、DCMで抽出し、有機層に無水Na2SO4を加えて乾燥させた。Na2SO4をろ去した後
減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM)によって精製してFmoc-L-Phe(4-SiEt3)-OH (93 mg, 90% yield)を白色固体として得た。
Rf 0.38 (DCM:MeOH=9:1 (v/v)), 0.63 (DCM:MeOH:AcOH=93:5:2(v/v/v))
mp. 56-57 oC
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ7.87 (d, 2H, J=7.3Hz), 7.77 (d, 1H, J=8.5Hz), 7.64 (dd, 2H, J=8.8Hz, 8.0Hz), 7.43-7.25 (m, 8H), 4.22-4.08 (m, 4H), 3.08 (dd, 1H, J=13.7Hz, 4.1Hz), 2.85 (dd, 1H, J=13.6Hz, 11.0Hz), 0.84 (t, 9H, J=7.3Hz), 0.67 (q, 6H, J=7.3Hz)

0063

<実施例7:Nα-(tert-Buthoxycarbonyl)-4-triethylsilyl-L-phenylalanine methyl ester (Boc-L-Phe(4-SiEt3)-OMe)の合成>




50 mL二口ナスフラスコに撹拌子、Boc-L-Phe(I)-OMe (360 mg, 0.89 mmol)、[Rh(cod)Cl]2(1.0 mg, 0.002 mmol, 0.002 eq.)を加えてセプタムをし、真空乾燥後に窒素で置換した。DMF(10 mL), TEA(390 μL, 2.67 mmol, 3 eq.), Et3SiH (290 μL, 1.78 mmol, 2 eq.)を順にシリンジで加え、80oCで20時間撹拌した。TLCで反応の進行を確認後、ひだ折り
ろ過をした。反応溶液を分液ロートに移して酢酸エチルに溶かし、有機層をイオン交換水で三回洗浄した。有機層に無水Na2SO4を加えて乾燥後、Na2SO4をろ去し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(hexane:EtOAc= 7:3 (v/v))によって精製し
、Boc-L-Phe(4-SiEt3)-OMe (196.1 mg, 56% yield)を黄色油状物質として得た。
Rf 0.68 (hexane:EtOAc=7:3(v/v))
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ7.40 (d, 2H, J=7.8Hz), 7.10 (d, 2H, J=7.6Hz), 4.96 (d, 1H, J=8.5Hz), 4.59 (q, 1H, J=7.6Hz), 3.69 (s, 3H), 3.09 (dd, 1H, J=13.7Hz, 5.7Hz), 3.00 (dd, 1H, J=13.6Hz, 6.5Hz), 1.39 (s, 9H), 0.94 (t, 9H, J=7.6Hz), 0.76 (q,
6H, J=7.6Hz)

0064

<合成例3:Nα-(tert-Buthoxycarbonyl)-4-bromo-L-phenylalanine methyl ester (Boc-L-Phe(4-Br)-OMe)の合成




30 mLナスフラスコに加えたBoc-L-Phe(4-SiEt3)-OMe (50 mg, 0.12 mmol)をDMF(3 mL)に溶解し、NBS(45 mg, 0.25 mmol, 2 eq.)を加えた。室温で20時間撹拌後TLCにて反応の進行を確認し、減圧濃縮した。残渣にイオン交換水を加えて固体を析出させ、桐山ロートでろ取した。得られた固体をCH2Cl2に溶かし、イオン交換水で分液を行った。有機層に無水Na2SO4を加えて乾燥後、Na2SO4をろ去し、ろ液を減圧濃縮した。残渣を真空乾燥に付し、Boc-L-Phe(4-Br)-OMeを白色固体として得た(37.5 mg, 82% yield)。
Rf 0.50 (DCM:MeOH=9:1 (v/v))
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ7.93 (d, 2H, J=8.5Hz), 6.98 (d, 2H, J=8.2Hz), 4.98 (d, 1H, J=7.3Hz), 4.55 (q, 1H, J=7.6Hz), 3.69 (s, 3H), 3.02 (dq, 2H, J=13.7Hz, 5.7Hz), 1.40 (s, 9H)

0065

<実施例8:鎖状RGDペプチド(H-Asp(OtBu)-D-Phe(4-SiEt3)-Lys(Boc)-Arg(Pbf)-Gly-OH)の合成>




ディスポーサブル反応容器にH-Gly-(Cl-Trt)樹脂(Novabiochem社製、導入率0.63 mmol/g)120 mg (合成スケール:0.076 mmol)を入れ、DMFを加えて一晩膨潤させた。膨潤
後、反応容器中のDMFを吸引により除き、Fmoc-Arg(Pbf)-OH (147 mg, 0.228 mmol, 3 eq.)、COMU (97 mg, 0.228 mmol, 3 eq.)、DIEA (77 μL, 0.456 mmol, 6 eq.)を加え、30分間振とうした。なお、Fmoc-Arg(Pbf)-OHを縮合させる場合のみ、ダブルカップリングを行った。反応液を吸引後DMFで4回洗浄し、クロラニル試験陰性を示したことから反応の終了を確認した。2%DBU/DMFを加えて2分間振とうする操作を3回行い、DMF加えて4回洗浄後
、クロラニル試験にて陽性を示したことから脱保護を確認した。同様の手順によりFmoc-Lys(Boc)-OH (106 mg, 0.228 mmol, 3 eq.), Fmoc-D-Phe(4-SiEt3)-OH (181 mg, 0.228 mmol, 3 eq.), Fmoc-Asp(OtBu)-OH (148 mg, 0.228 mmol, 3 eq.)を縮合剤HBTU (86 mg, 0.228 mmol, 3 eq.)とDIEA (77 μL, 0.456 mmol, 6 eq.)と共に加え、室温で30分間反応させた。反応液を吸引後、樹脂をDMFで4回洗浄し、クロラニル試験で陰性を示したことから反応の終了を確認した。ペプチド鎖伸長反応の終了後、2%DBU/DMFで脱保護を行い、樹脂
をDMFで4回、DCMで3回洗浄した。反応容器ごと樹脂をデシケーター中で乾燥させ、1% TFA/DCM (v/v, 3 mL)を加えて60分間反応させた。反応液をナスフラスコに回収し、減圧濃縮した。残渣に水を加え、凍結乾燥を経て鎖状RGDペプチドH-Asp(OtBu)-D-Phe(4-SiEt3)-Lys(Boc)-Arg(Pbf)-Gly-OHを得た (27 mg, 37% yield)。
HPLCtR=24.9 min(カラム: YMC-pack Triart C18 (150 x 4.6 mmi.d.),溶離液: 40-80%MeCN水溶液(0.1% (v/v) TFAを含む),流速: 1 mL/min, 検出: UV220 nm)
ESI-MS: found m/z 1143.9 ([M+H]+), calcd. for C55H89N9O13SSi 1143.6

0066

<実施例9:環状RGDペプチド(cyclo[Asp(OtBu)-D-Phe(4-SiEt3)-Lys(Boc)-Arg(Pbf)-Gly])の合成>



200 mLナスフラスコにH-Asp(OtBu)-D-Phe(4-SiEt3)-Lys(Boc)-Arg(Pbf)-Gly-OH (26.6 mg, 0.023 mmol)を加え、DMF(230 mL)で溶解した。PyBOP(14 mg, 0.028 mmol, 1.2 eq.)、DIEA (10 mL, 0.055 mmol, 2.4 eq.)を加えて室温で24時間撹拌した。反応混合物
減圧濃縮後、残渣に水を加えて凍結乾燥し、粗精製物24.8 mg を得た。これを逆相HPLC
分取精製した(カラム: YMC-packODS-A (150 x 10 mm i.d.),溶離液: 70-100% CH3CN水溶液(0.1% (v/v) TFAを含む),流速: 3.0 mL/min, 検出:UV 220 nm)。目的物を含む画分を回収し、凍結乾燥を経てcyclo[Asp(OtBu)-D-Phe(4-SiEt3)-Lys(Boc)-Arg(Pbf)-Gly] を得た (6.1 mg, 22% yield)。
HPLC tR=15.6 min(カラム: YMC-pack Triart C18 (150 x 4.6 mmi.d.), 溶離液: 70-100%MeCN水溶液(0.1%(v/v) TFAを含む), 流速: 1 mL/min, 検出: UV220 nm)
ESI-MS: found m/z 1126.9 ([M+H]+), calcd. for C55H88N9O12SSi 1126.6

実施例

0067

<実施例10:放射性臭素標識化>
1.5 mLマイクロチューブにBoc-L-Phe(4-SiEt3)-OMe (50 μg, 0.13 μmol)を入れ、EtOH (100 μL)に溶解させた。これに77Br水溶液(10 μL, 112 kBq)、酸化剤として次亜
素酸tert-ブチル(1 μL, 8.8 μmol)を添加し、室温にて振とう撹拌した。15分後、Na2S2O5 (100 μg, 0.53 μmol)を添加して反応を停止させた。生成物の逆相HPLC分析を行った結果、標識率は95.2%であった。生成物の逆相HPLCを図9に示す。
分析条件
カラム:TSK-GelODS-100V (250 mm x 4.6 mmi.d., 東ソー)
移動相:アセトニトリル/0.1%酢酸水溶液= 60/40 (v/v)(アイクラテック溶出
流速:1 mL/min
検出:UV(254nm), NaI (300-800 keV)

0068

本発明のペプチド化合物の製造方法によって製造されたペプチド化合物は、核医学的診断法や治療法に有用である。

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