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技術 籾摺りロール

出願人 バンドー化学株式会社
発明者 阿部勇喜岩崎成彰
出願日 2015年3月9日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2015-046210
公開日 2016年9月15日 (4年8ヶ月経過) 公開番号 2016-165672
状態 特許登録済
技術分野 穀粒の調整加工処理 高分子組成物 ポリウレタン,ポリ尿素
主要キーワード 耐湿気性 副ロール 付加力 もみすり カントリーエレベーター もみすり機 末端変性シリコーン 主ロール
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年9月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

耐久性及び耐水性に優れるゴム組成物を備えた籾摺りロールを提供する。

解決手段

しん材部と、上記しん材部の外周面に積層されたゴム層とを備えた籾摺りロールであって、上記ゴム層は、ポリオール成分、イソシアネート成分、架橋剤及びシリコーンオイルを含有する熱硬化性ウレタン組成物硬化物からなり、上記イソシアネート成分は、TDI及び/又はMDIであり、上記シリコーンオイルは、25℃での動粘度が10〜3000mm2/sであり、上記熱硬化性ウレタン組成物における上記シリコーンオイルの含有量は、ポリオール成分、イソシアネート及び架橋剤の合計量に対して、0.3〜10.0重量%である籾摺りロール。

概要

背景

農業用脱穀機には籾摺りロールが取り付けられている。この籾摺りロールは、2個の籾摺りロールを一対とし、籾摺りロール同士が所定の間隔を有するように配置して使用する。このように配置された一対の籾摺りロールでは、各籾摺りロールを異なる周速度で回転させつつ、籾摺りロール同士の隙間に籾米籾殻が付いた米)を投入することにより、籾殻を脱ぷし、籾殻と玄米とに分離することができる。

このようなロール部材としては、円筒状のしん材部とその周囲に設けられたゴム部とからなるロール部材が一般に使用されている(例えば、特許文献1参照)。
上記ゴム部は、例えば、ニトリルゴム(NBR)やスチレンブタジエンゴムSBR)等の合成ゴムを用いて形成されている。

籾摺りロールは、上述したような構成を備えているため、籾殻の脱ぷに伴いゴム部が徐々に摩耗していくこととなり、ゴム層の厚さが薄くなると籾摺りロールとしての性能を発揮することができなくなる。そのため、ゴム層の厚さが設定値に到達した場合には、籾摺りロールを交換する必要があった。
そのため、長期間に渡って籾摺りロールを交換することなく籾殻を脱ぷするために、耐久性耐摩耗性)に優れたゴム層を備えた籾摺りロールが求められている。しかしながら、特許文献1に記載の籾摺りロールでは、ゴム層の耐久性が充分ではなかった。

耐久性に優れた籾摺りロールとして、例えば、特許文献2、3には、ウレタン樹脂を用いて作製されたゴム層を備えた籾摺りロールが提案されており、ゴム層がウレタン樹脂製のため、耐久性に優れるとされている。

概要

耐久性及び耐水性に優れるゴム組成物を備えた籾摺りロールを提供する。しん材部と、上記しん材部の外周面に積層されたゴム層とを備えた籾摺りロールであって、上記ゴム層は、ポリオール成分、イソシアネート成分、架橋剤及びシリコーンオイルを含有する熱硬化性ウレタン組成物硬化物からなり、上記イソシアネート成分は、TDI及び/又はMDIであり、上記シリコーンオイルは、25℃での動粘度が10〜3000mm2/sであり、上記熱硬化性ウレタン組成物における上記シリコーンオイルの含有量は、ポリオール成分、イソシアネート及び架橋剤の合計量に対して、0.3〜10.0重量%である籾摺りロール。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

しん材部と、前記しん材部の外周面に積層されたゴム層とを備えた籾摺りロールであって、前記ゴム層は、ポリオール成分、イソシアネート成分、架橋剤及びシリコーンオイルを含有する熱硬化性ウレタン組成物硬化物からなり、前記イソシアネート成分は、TDI及び/又はMDIであり、前記シリコーンオイルは、25℃での動粘度が10〜3000mm2/sであり、前記熱硬化性ウレタン組成物における前記シリコーンオイルの含有量は、ポリオール成分、イソシアネート成分及び架橋剤の合計量に対して、0.3〜10.0重量%であることを特徴とする籾摺りロール。

請求項2

前記シリコーンオイルは、ジメチルポリシロキサンである請求項1に記載の籾摺りロール。

請求項3

前記架橋剤は、少なくとも1,4−BDである請求項1又は2に記載の籾摺りロール。

技術分野

0001

本発明は、籾摺りロールに関する。

背景技術

0002

農業用脱穀機には籾摺りロールが取り付けられている。この籾摺りロールは、2個の籾摺りロールを一対とし、籾摺りロール同士が所定の間隔を有するように配置して使用する。このように配置された一対の籾摺りロールでは、各籾摺りロールを異なる周速度で回転させつつ、籾摺りロール同士の隙間に籾米籾殻が付いた米)を投入することにより、籾殻を脱ぷし、籾殻と玄米とに分離することができる。

0003

このようなロール部材としては、円筒状のしん材部とその周囲に設けられたゴム部とからなるロール部材が一般に使用されている(例えば、特許文献1参照)。
上記ゴム部は、例えば、ニトリルゴム(NBR)やスチレンブタジエンゴムSBR)等の合成ゴムを用いて形成されている。

0004

籾摺りロールは、上述したような構成を備えているため、籾殻の脱ぷに伴いゴム部が徐々に摩耗していくこととなり、ゴム層の厚さが薄くなると籾摺りロールとしての性能を発揮することができなくなる。そのため、ゴム層の厚さが設定値に到達した場合には、籾摺りロールを交換する必要があった。
そのため、長期間に渡って籾摺りロールを交換することなく籾殻を脱ぷするために、耐久性耐摩耗性)に優れたゴム層を備えた籾摺りロールが求められている。しかしながら、特許文献1に記載の籾摺りロールでは、ゴム層の耐久性が充分ではなかった。

0005

耐久性に優れた籾摺りロールとして、例えば、特許文献2、3には、ウレタン樹脂を用いて作製されたゴム層を備えた籾摺りロールが提案されており、ゴム層がウレタン樹脂製のため、耐久性に優れるとされている。

先行技術

0006

特開2001−029809号公報
特開昭51−107948号公報
特開昭51−74865号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1に記載された籾摺りロールは、上述したように、ゴム層の耐久性(耐摩耗性)が不充分であった。そのため、頻繁に籾摺りロールを交換しなければならないとの問題があった。
また、特許文献2、3に記載された籾摺りロールは、ゴム層がウレタン組成物を用いて形成されているため、NBR製やSBR製のゴム層を備えた籾摺りロールに比べると耐久性に優れる傾向にある。
しかしながら、その耐久性については更なる向上が望まれていた。

0008

また、ウレタン組成物からなるゴム層を備えた籾摺りロールでは、ウレタン樹脂が加水分解により劣化しやすく、ゴム層の耐水性耐湿気性)がNBR製やSBR製のゴム層に比べて劣るため、長期間保管した後の籾摺りロールを使用すると、籾摺りロールの性能が低下していることがあった。また、籾摺りロールは、時期(季節)によって使用頻度が異なる為、籾摺りロールを取り付けた籾摺り機稼働を長期に渡って中断することがある。この場合も、ゴム層がウレタン組成物を用いて形成されていると、籾摺り機を再稼働した際にゴム層の劣化により、所定の性能を発揮することができないことがあった。

課題を解決するための手段

0009

そこで、本発明者らは上記課題を解決すべく検討を行い、特定の動粘度シリコーンオイルを所定量含有する熱硬化性ウレタン組成物硬化物からなるゴム層を備えた籾摺りロールが、耐久性及び耐水性に優れることを見出し、本発明を完成した。

0010

本発明の籾摺りロールは、しん材部と、上記しん材部の外周面に積層されたゴム層とを備えた籾摺りロールであって、
上記ゴム層は、ポリオール成分、イソシアネート成分、架橋剤及びシリコーンオイルを含有する熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなり、
上記イソシアネート成分は、TDI(トルエンジイソシアネート)及び/又はMDIジフェニルメタンジイソシアネート)であり、
上記シリコーンオイルは、25℃での動粘度が10〜3000mm2/sであり、
上記熱硬化性ウレタン組成物における上記シリコーンオイルの含有量は、ポリオール成分、イソシアネート成分及び架橋剤の合計量に対して、0.3〜10.0重量%であることを特徴とする。

0011

本発明の籾摺りロールは、特定の動粘度のシリコーンオイルが所定量配合された熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなるゴム層を備えており、上記ゴム層は、シリコーンオイルを含有しているため、耐久性(耐摩耗性)及び耐水性(耐湿気性)に優れる。
よって、本発明の籾摺りロールは長期間に渡って交換することなく使用することができる。
また、本発明の籾摺りロールは、耐水性に優れるため、使用前の保管時や、籾摺りロールを籾摺り機に取り付けた後の籾摺り機の停止中(使用中断中)等に、水分の吸湿によるゴム層の劣化を抑制することができ、長期間に渡って安定した性能を確保することができる。

0012

本発明の籾摺りロールにおいて、上記シリコーンオイルは、ジメチルポリシロキサンであることが好ましい。
また、本発明の籾摺りロールにおいて、上記架橋剤は、少なくとも1,4−BD(1,4−ブタンジオール)であることが好ましい。

発明の効果

0013

本発明の籾摺りロールでは、ゴム層が特定の動粘度のシリコーンオイルを所定量含有する熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなるため、耐久性及び耐水性に優れる。そのため、長期間に渡って優れた性能を維持したまま交換することなく使用することができる。
また、本発明の籾摺りロールは、長期保管にも適している。

図面の簡単な説明

0014

(a)は本発明の籾摺りロールの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は(a)に示した籾摺りロールの正面図であり、(c)は(a)のA−A線断面図である。
本発明の籾摺りロールの使用方法を説明するための模式図である。

0015

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の籾摺りロールは、しん材部と上記しん材部の外周面に積層されたゴム層とを備えた籾摺りロールであって、上記ゴム層は、ポリオール成分、イソシアネート成分、架橋剤及びシリコーンオイルを含有する熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなり、上記イソシアネート成分は、TDI及び/又はMDIであり、上記シリコーンオイルは、25℃での動粘度が10〜3000mm2/sであり、上記熱硬化性ウレタン組成物における上記シリコーンオイルの含有量は、ポリオール成分、イソシアネート成分及び架橋剤の合計量100に対して、0.3〜10.0重量%であることを特徴とする。

0016

図1(a)は本発明の籾摺りロールの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は(a)に示した籾摺りロールの正面図であり、(c)は(a)のA−A線断面図である。
図1(a)〜(c)に示す籾摺りロール10は、金属製のしん材部11と、しん材部11の外周面に積層されたゴム層12とからなる。
しん材部11は、筒内に籾摺りロール10を籾摺り機に取り付けるための取付用フランジ11aが設けられた円筒状の部材である。
しん材部11に外周面の全体には均一な厚さでゴム層12が形成されている。

0017

以下、本発明の籾摺りロールの構成部材について説明する。
上記しん材部としては、従来公知の籾摺りロールで使用されているしん材部と同様のものを用いることができる。上記しん材部に材質としては、例えば、アルミニウムステンレス、鉄、モリブデンチタン等が挙げられる。
また、上記しん材部の形状やサイズも特に限定されず、従来品と同様、籾摺りロールを取り付ける籾摺り機の仕様や、JIS規格(JIS B 9214:もみすりゴムロール)に合わせて適宜設定すればよい。

0018

上記ゴム層は、ポリオール成分、イソシアネート成分、架橋剤及及びシリコーンオイルを含有する熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなり、上記シリコーンオイルの25℃での動粘度が10〜3000mm2/sである。
本発明の籾摺りロールでは、上記範囲のシリコーンオイルを上記熱硬化性ウレタン組成物に含有させることにより、ゴム層の耐久性(耐摩耗性)を格別向上させることができる。
これに対して、上記シリコーンオイルの25℃での動粘度が10mm2/s未満の場合や、上記動粘度が3000mm2/sを超える場合には、ゴム層の耐久性が著しく低下してしまう。

0019

更に、本発明の籾摺りロールは、後述するように、シリコーンオイルを熱硬化性ウレタン組成物に含有させることにより、耐水性の向上を図っているが、シリコーンオイルの上記動粘度が10mm2/s未満の場合には、ゴム層の初期の耐水性は確保することができるものの、ゴム層が摩耗した後の耐水性が不充分になることがある。また、シリコーンオイルの上記動粘度が10mm2/s未満の場合には、シリコーンオイルのブリードが発生することがある。シリコーンオイルのブリードが発生すると、籾摺り時に、玄米を汚してしまったり、籾殻が籾摺り機に付着してしまったりすることになる。

0020

また、シリコーンオイルの上記動粘度が3000mm2/sを超えると、取り扱いが困難になり、熱硬化性ウレタン組成物を調製する際に、シリコーンオイルを均一に混合することが困難となる。シリコーンオイルが均一に混合されていない熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなるゴム層を備えた籾摺りロールでは、籾摺りロールの耐久性が低下したり、ゴム層に不均一な摩耗が生じたり、籾摺り時の脱ぷ率が低下したりすることがある。

0021

本発明の籾摺りロールでは、シリコーンオイルを熱硬化性ウレタン組成物に配合することにより、ゴム層の耐久性の向上を達成しているが、このとき、単にシリコーンオイルを配合するのではなく、上述した特定の動粘度を有するシリコーンオイルを配合することが重要である。このように、特定の動粘度を有するシリコーンオイルを配合することにより、特異的にゴム層の耐久性を向上させることができるとの知見は、本発明者らによって新たに見出された知見である。

0022

上記熱硬化性ウレタン組成物において、上記シリコーンオイルの含有量は、ポリオール成分、イソシアネート成分及び架橋剤の合計量に対して、0.3〜10.0重量%である。
上記シリコーンオイルの含有量が0.3重量%未満では、ゴム層に充分な耐水性を付与することができない。また、上述した通り、本発明の籾摺りロールでは、熱硬化性ウレタン組成物にシリコーンオイルを含有させることにより、ゴム層の耐久性の向上を図っているが、シリコーンオイルの含有量が0.3重量%未満では、耐久性を充分に向上させることができない。
一方、上記シリコーンオイルの含有量が10重量%を超えると、耐久性及び耐水性は良好となるものの、シリコーンオイルのブリードが発生してしまう。シリコーンオイルのブリードが発生すると、上述した不都合が生じる。
上記シリコーンオイルの含有量は、ポリオール成分、イソシアネート成分及び架橋剤の合計量に対して、0.5〜5.0重量%が好ましく、0.7〜2.5重量%がより好ましい。

0023

上記シリコーンオイルを配合することにより耐水性が向上するのは、シリコーンオイルを配合しない場合に比べて、ゴム層の表面の疎水性が強まるため、ゴム層が吸湿しにくく、ポリウレタンの加水分解による劣化が生じにくくなるからと考えられる。

0024

また、上記籾摺りロールでは、シリコーンオイルを含有する熱硬化性ウレタン組成物を用いてゴム組成物が形成されており、ゴム層全体にシリコーンオイルが分散している。そのため、籾摺りロールを使用することによりゴム層が摩耗しても、ゴム層の表面の疎水性はシリコーンオイルにより常に確保されており、製造後、籾摺りロールを使い終わるまで優れた耐水性を維持することができる。
従って、本発明の籾摺りロールでは、籾摺りロールを籾摺り機に取り付けた後、長期間に渡って籾摺り機の稼働を中断しても、中断時に籾摺りロールのゴム層が劣化して籾摺りロールの性能が低下してしまうことを回避することができる。

0025

上記シリコーンオイルとしては特に限定されず、例えば、ジメチルシリコーンオイルメチルフェニルシリコーンオイルメチルハイドロジェンシリコーンオイル、これらのシリコーンオイルの側鎖及び/又は末端有機基を導入した変性シリコーンオイル(例えば、シラノール基末端変性シリコーンオイルなど)等が挙げられる。
これらのなかでは、ジメチルシリコーンオイルが好ましい。ジメチルシリコーンオイルは、シリコーンオイルの中では比較的構造が単純であり、立体的に大きな障害が無いため、ウレタン組成物中に分散させた際に、ポリウレタン分子中に分散しやすく、熱硬化性ウレタン組成物の硬化物を均質にするのに適している。一方、変性シリコーンオイルのように、立体障害となり得る部位を有するシリコーンオイルでは、ポリウレタン分子の絡み合いの中にシリコーンオイルが取り込まれず、熱硬化性ウレタン組成物の硬化物においてシリコーンオイルが局在してしまう、例えば、ゴム層の表面付近に局在してしまうことがある。

0026

上記熱硬化性ウレタン組成物は、上記イソシアネート成分として、TDI及び/又はMDIを含有する。
上記TDI(トリレンジイソシアネート)としては従来公知のTDIを用いることができ、上記TDIにおいて、2,4−TDIと2,6−TDIとの配合比(2,4−TDI/2,6−TDI)は特に限定されないが、65/35〜80/20(重量比)が好ましい。上記TDIとしては、例えば、T−80(2,4−TDI/2,6−TDI=80/20)、T−100(2,4−TDI/2,6−TDI=100/0)、T−65(2,4−TDI/2,6−TDI=65/35)等を用いることができる。
勿論、上記TDIとしては各種市販品を使用することもできる。

0027

上記MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート又はポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート)は特に限定されるものではなく、その分子量分布広狭を問わず用いることができ、例えば、ピュアMDI(4,4’−MDI)、ポリメリックMDI等を用いることができる。
勿論、上記MDIとしては各種市販品を使用することもできる。

0028

上記熱硬化性ウレタン組成物におけるイソシアネート基濃度は、1.2〜4.5重量%であることが好ましい。
上記イソシアネート基濃度が、1.2重量%未満では硬化物の耐摩耗性が低下してしまうことがある。一方、上記イソシアネート基濃度が4.5重量%を超えると、硬化物が硬度の高すぎるものとなってしまうことがある。
上記イソシアネート基濃度(重量%)とは、イソシアネート成分、ポリオール成分、及び、架橋剤の合計量中に含まれるイソシアネート基重量割合をいう。

0029

上記ポリオール成分としては、従来、ポリウレタンの合成に使用されるポリオール成分であれば特に限定されず、例えば、ポリエステルポリオールポリエーテルポリオールポリカプロラクトンポリオール等が挙げられる。
これらのなかでは、ポリエステルポリオールが好ましい。極性の高いポリエステルポリオール基により発現する高い分子間力により、耐摩耗性に優れたゴム層を形成することができるからである。

0030

上記ポリエステルポリオールとしては、例えば、ジカルボン酸グリコールとを常法に従って反応させることにより得たもの等が挙げられる。
上記ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸アジピン酸アゼライン酸セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸、それらのエステル形成性誘導体等が挙げられる。
これらのなかではアジピン酸が好ましく、グリコールや架橋剤として1,4−ブタンジオールを用いる場合にはアジピン酸が特に好ましい。アジピン酸のC原子配列は、1,4−ブタンジオールと同じ4連配列であるため、配向結晶性に優れ、結晶化構造を有することにより強固な分子間力を発現する。また、アジピン酸は安価であるため、経済的にも優れる。
上記ジカルボン酸は単独で用いても良いし、2種以上併用してもよい。

0031

上記グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコールネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオールトリエチレングリコール等の脂肪族グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコールp−キシレンジオール等の芳香族ジオールポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール等が挙げられる。
上記グリコールとしては、脂肪族グリコールが好ましく、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールが更に好ましい。JIS−A硬さが90°程度のゴム層を形成するのに適しており、かつ、安価である。
ジカルボン酸及びグリコールの反応物であるポリエステルポリオールは、線状構造であるが、3価以上のエステル形成成分を用いた分枝ポリエステルであってもよい。
上記グリコールは単独で用いても良いし、2種以上併用しても良い。

0032

上記ポリエステルポリオールとしては、特に、ポリエチレンアジペート系ポリエステルポリオールポリブチレンアジペート系ポリエステル、及び、ポリエチレンブチレンアジペート系ポリエステルが好ましい。JIS−A硬さが90°程度のゴム層を形成するのに適した分子構造を有しており、かつ、安価である。

0033

上記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、それらの共重合体等のポリアルキレングリコール等が挙げられる。これらのなかでは、耐摩耗性が良好な点から、ポリテトラメチレングリコールが好ましい。

0034

上記ポリカプロラクトンポリオールとしては、例えば、触媒の存在下に低分子量グリコール開始剤としてε−カプロラクトン開環付加させることにより得られるものが挙げられる。
上記低分子量グリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の2価のアルコールトリメチレングリコールグリセリン等の3価のアルコールが好ましく用いられる。上記触媒としては、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラエチルチタネート等の有機チタン系化合物オクチル酸スズジブチルスズオキシドジブチルズラレート、塩化第1スズ、臭化第1スズ等のスズ系化合物等が好ましく用いられる。
なお、上記ε−カプロラクトン以外にもトリメチルカプロラクトンやバレロラクトンのような他の環状ラクトンを一部混合してもかまわない。
上述したポリオールは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0035

上記ポリオールは、数平均分子量が1000〜3000であることが好ましい。数平均分子量が1000未満では、ゴム層に満足ゴム弾性を発現せず、剛性が高いものとなることがある。一方、数平均分子量が3000を超えると、ゴム層に満足なゴム強度を付与できず、柔軟すぎるゴム層となることがある。
上記数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)測定によるポリスチレン換算測定値である。

0036

上記架橋剤としては、例えば、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシベンゼン(BHEB)、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン(TMP)、グリセリン、4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)、ヒドラジンエチレンジアミンジエチレントリアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピルアニリン、水等が挙げられる。
これらのなかでは、適切なゴム硬度ゴム剛性を発現させやすいことから、1,4−ブタンジオール、BHEBが好ましい。また、1,4−ブタンジオールやBHEBを含む熱硬化性ウレタン組成物は、ポットライフが比較的長く、手注型でも成形することができる。
上記架橋剤は、単独で用いても良いし、2種以上併用してもよい。また、複数の架橋剤を併用する場合、上記架橋剤は少なくとも1,4−ブタンジオールを含有することが好ましい。耐久性の向上に適しているからである。

0037

上記熱硬化性ウレタン組成物は、更に、鎖延長剤架橋促進剤架橋遅延剤等の反応助剤加水分解防止剤無機繊維無機フィラー等の補強材着色剤光安定剤熱安定剤酸化防止剤防黴剤難燃剤充填剤増量剤)等の各種添加剤などを必要に応じて含有していてもよい。

0038

上記ゴム層(上記熱硬化性ウレタン組成物の硬化物)は、20℃におけるJIS−A硬さが85°以上であることが好ましい。上記JIS−A硬さが85°未満では、上記ゴム層が柔らかすぎるため、耐摩耗性が低下することがある。
上記JIS−A硬さは、88°以上がより好ましく、90°以上が更に好ましい。
一方、上記ゴム層の20℃におけるJIS−A硬さは、99°未満が好ましい。99°を超えると、籾摺り時に米が破損し、いわゆる砕米発生率が増加するおそれがある。
また、上記ゴム層のJIS−A硬さは、籾摺りの対象となる米が比較的柔らかいジャポニカ米等である場合には88〜92°程度が好ましく、籾摺りの対象となる米が比較的固いインディカ米等である場合は92〜96°程度が好ましい。
上記JIS−A硬さは、JIS K 9124で引用するJIS K 6253に準拠して測定すればよい(但し、測定温度は20℃)。
なお、本発明における「ゴム層」は、JIS K 9124にいう「ゴム部」に相当する。

0039

上記ゴム層(上記熱硬化性ウレタン組成物の硬化物)は、tanδのピーク温度(Tg)が、10℃以下である好ましい。使用時のゴム層の温度である30〜50℃において適切なゴム弾性を発現するからである。

0040

上記ゴム層(上記熱硬化性ウレタン組成物の硬化物)は、DIN摩耗減量が、40〜100mm3であることが好ましい。
上記DIN摩耗減量が40mm3未満では、籾摺り時に砕米の発生率が高くなることがあり、一方、100mm3を超えると、耐久性が不充分となる。
上記DIN摩耗減量は、JIS K 6264のDIN摩耗試験に準拠して測定すればよい。
上記DIN摩耗減量は、40〜85mm3がより好ましい。

0041

上記ゴム層の厚さは特に特に限定されず、従来品と同様、籾摺りロールを取り付ける籾摺り機の仕様や、JIS規格(JIS B 9214)に合わせて適宜設定すればよい。
上記ゴム層の厚さ(図1(b)中、Tで示す)とは、未使用時のゴム層の外径内径の差の1/2の値をいう。

0042

本発明の籾摺りロールでは、上記しん材部と上記ゴム層との密着性をより向上させるべく、両者の間にプライマー層及び/又は接着剤層を形成したり、上記しん材部の外周面にゴム層との密着性を高めるための表面処理を及び施したりしてもよい。
上記接着剤の形成は、例えば、フェノール系接着剤等を用いて行うことができる。また、上記プライマー層の形成は、例えば、ウレタン系、ポリエステル系、シラン系、ポリアミド系、フェノール系のプライマーや、シランカップリング剤等を用いて行うことができる。
上記表面処理としては、例えば、粗化面の形成等が挙げられ、上記粗化面の形成は、例えば、ブラスト処理研削処理エッチング処理メッキ処理研磨処理酸化処理等により行えばよい。

0043

上記籾摺りロールは、その断面(使用時の回転軸に垂直な断面)の真円度が0.5mm以下であることが好ましい。上記真円度が0.5mmを超えると、使用時に籾摺りロール同士の間隔のバラツキが大きくなり、脱ぷ率が低下したり、砕米の発生率が増加したりすることがある。

0044

次に、本発明の籾摺りロールの製造方法について説明する。
上記籾摺りロールは、例えば、下記(1)及び(2)の工程を経ることにより製造することができる。
(1)まず、しん材部を作製する。上記しん材部は、従来公知の方法により作製することができ、例えば、アルミダイキャスト等により作製することができる。
その後、必要に応じて、しん材部の外周面に接着剤層及び/又はプライマー層を形成したり、しん材部に外周面に表面処理を施したりする。

0045

(2)次に、上記しん材部の周囲にゴム層を形成する。ここでは、しん材部を円筒形金型内に載置し、その後、しん材部の外周面と金型内壁面との間隙に、上述した熱硬化性ウレタン組成物を注入し、所定の条件で硬化させることによりゴム層を形成する。
このとき、硬化条件は特に限定されず、上記熱硬化性ウレタン組成物に組成に応じて適宜設定すればよいが、通常、100〜160℃で30〜90分間加熱する条件を採用することができる。
また、上記条件で硬化処理を行い、金型から脱型した後、例えば、100〜160℃で3〜48時間の条件で後硬化を行ってもよい。

0046

このような方法により、しん材部の外周面にゴム層を積層することにより、全体に渡って均一な密度を有するゴム層が形成された籾摺りロールを製造することができる。
本発明で用いられる熱硬化性ウレタン組成物は、調製後の硬化の進行が比較的緩やかだからである。
また、上記籾摺りロールの製造方法では、必要に応じて、研削加工によってゴム層の表面を形成してもよい。勿論、金型から脱型したまま、上記研削加工を行わなくてもよい。

0047

次に、本発明の籾摺りロールの使用方法について説明する。
図2は、本発明の籾摺りロールの使用方法を説明するための模式図である。
本発明の籾摺りロールは、2個の籾摺りロールを1組にして、従来公知のゴムロール式の籾摺り機に取り付けて使用する。
即ち、図2に示すように、一対の籾摺りロール10A、10Bを所定の間隔Lを有するように平行に取り付け、籾摺りロール10A、10Bのそれぞれを互いに逆方向に、かつ、異なる回転速度(籾摺りロール10Aの回転速度Va≠籾摺りロール10Bの回転速度Vb)で回転させる。そして、この状態で籾摺りロール10A、10B同士の間に籾米1を投入すると、籾摺りロール10Aと籾摺りロール10Bとの周速差により籾米1から籾殻が脱ぷされることとなる。

0048

上記籾摺りロールの使用時における、籾摺りロール10Aと籾摺りロール10Bとの隙間の距離Lや、籾摺りロール10A及び籾摺りロール10Bのそれぞれの回転速度(周速度)Va、Vbは特に限定されず、籾摺り機の仕様、投入する籾米の種類や乾燥率、処理速度、脱ぷ率等の各種条件に応じて適宜設定すればよい。

0049

以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。

0050

1.熱硬化性ウレタン組成物の調製
(調製例1)
MDIをイソシアネート成分とし、ポリエチレンアジペートエステルジオール(PEA)をポリオール成分とするウレタンプレポリマーサンプレンP6814、三洋化成社製)100重量部、シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング社製、SH200−100CS(ジメチルシリコーンオイル:動粘度100mm2/s))1.0重量部、黄色顔料(ZAイエロー#200、御国化学株式会社製)0.02重量部、及び、白色顔料(ZAホワイト#2200、御国化学株式会社製)0.02重量部をアジターにて混合した。次に、得られた混合物に、1,4−ブタンジオール(BASFジャパン社製)1.59重量部、BHEB(三井化学社製)10.50重量部を追加混合し、熱硬化性ウレタン組成物(1)を調製した。

0051

(調製例2)
シリコーンオイルの配合量を0.34重量部に変更した以外は調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(2)を調製した。

0052

(調製例3)
シリコーンオイルの配合量を11.2重量部に変更した以外は調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(3)を調製した。

0053

(調製例4)
シリコーンオイルを東レ・ダウコーニング社製、SH200−10CS(ジメチルシリコーンオイル:動粘度10mm2/s)に変更した以外は、調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(4)を調製した。

0054

(調製例5)
シリコーンオイルを東レ・ダウコーニング社製、SH200−3000CS(ジメチルシリコーンオイル:動粘度3000mm2/s)に変更した以外は、調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(5)を調製した。

0055

(調製例6)
シリコーンオイルの配合量を0.56重量部に変更した以外は調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(6)を調製した。

0056

(調製例7)
シリコーンオイルの配合量を5.60重量部に変更した以外は調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(7)を調製した。

0057

(調製例8)
シリコーンオイルを東レ・ダウコーニング社製、BY16−873(シラノール基末端変性シリコーンオイル:動粘度2250mm2/s)に変更した以外は、調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(8)を調製した。

0058

(調製例9)
シリコーンオイルを東レ・ダウコーニング社製、SH550(メチルフェニルシリコーンオイル:動粘度130mm2/s)に変更した以外は、調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(9)を調製した。

0059

(調製例10)
1,4−ブタンジオールの配合量を6.42重量部とし、BHEBを配合せず、シリコーンオイルの配合量を0.97重量部とした以外は、
調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(10)を調製した。

0060

(調製例11)
1,4−ブタンジオールを配合せず、BHEBの配合量を14.14重量部とし、シリコーンオイルの配合量を1.04重量部とした以外は、調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(11)を調製した。

0061

(調製例12)
1,4−ブタンジオールの配合量を0.95重量部に変更し、BHEBの配合量を11.90重量部に変更し、シリコーンオイルの配合量を1.02重量部とした以外は、調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(12)を調製した。

0062

(調製例13)
TDIをイソシアネート成分とし、ポリエチレンアジペートエステルジオール(PEA)をポリオール成分とするウレタンプレポリマー(タケネートL−1290、三井化学社製)100重量部、シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング社製、SH200−100CS)1.0重量部、黄色顔料(ZAイエロー#200)0.02重量部、及び、白色顔料(ZAホワイト#2200)0.02重量部をアジターにて混合した。次に、得られた混合物に、メチレンビス(2−クロロアニリン)(イハラケミカル工業社製、イハラキュアミンMT)12.6重量部を追加混合し、熱硬化性ウレタン組成物(13)を調製した。

0063

(調製例14)
MDIをイソシアネート成分とし、ポリエチレンアジペートエステルジオール(PEA)をポリオール成分とするウレタンプレポリマー(サンプレンP6814、三洋化成社製)100重量部、シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング社製、SH200−100CS(ジメチルシリコーンオイル:動粘度100mm2/s))1.02重量部、黄色顔料(ZAイエロー#200、御国化学株式会社製)0.02重量部、及び、白色顔料(ZAホワイト#2200、御国化学株式会社製)0.02重量部をアジターにて混合した。次に、得られた混合物に、1,4−ブタンジオール(BASFジャパン社製)0.32重量部、BHEB(三井化学社製)10.61重量部、トリメチロールプロパン(三菱ガス化学株式会社製)1.28重量部を追加混合し、熱硬化性ウレタン組成物(14)を調製した。

0064

(調製例15)
1,4−ブタンジオールの配合量を0.32重量部、BHEBの配合量を12.02重量部、トリメチロールプロパンの配合量を0.64重量部、シリコーンオイルの配合量を1.03重量部に変更した以外は、調製例14と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(15)を調製した。

0065

比較調製例1)
シリコーンオイルを配合しなかった以外は調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(16)を調製した。

0066

(比較調製例2)
シリコーンオイルを東レ・ダウコーニング社製、SH200−2CS(ジメチルシリコーンオイル:動粘度2mm2/s)に変更した以外は、調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(17)を調製した。

0067

(比較調製例3)
シリコーンオイルを東レ・ダウコーニング社製、SH200−10000CS(ジメチルシリコーンオイル:動粘度10000mm2/s)に変更した以外は、調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(18)を調製した。

0068

(比較調製例4)
シリコーンオイルの配合量を0.22重量部に変更した以外は調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(19)を調製した。

0069

(比較調製例5)
シリコーンオイルの配合量を13.5重量部に変更した以外は調製例1と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(20)を調製した。

0070

(比較調製例6)
シリコーンオイルを配合しなかった以外は調製例10と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(21)を調製した。

0071

(比較調製例7)
シリコーンオイルを配合しなかった以外は調製例11と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(22)を調製した。

0072

(比較調製例8)
シリコーンオイルを配合しなかった以外は調製例13と同様にして熱硬化性ウレタン組成物(23)を調製した。

0073

下記表1、2には、熱硬化性ウレタン組成物(1)〜(23)の組成について記載した。

0074

0075

2.籾摺りロールの作製及び評価(1)
(実施例1)
本実施例では、形式統合大60型の籾摺りロールを作製した。
まず、アルミダイキャストにより、図1に示した形状のしん材部を鋳造した。
次に、円筒形の金型内に、上記しん材部の外周面と上記金型の内周面との間隔が全周に渡ってほぼ等間隔になるように上記しん材部を設置した。
その後、上記しん材部の外周面と上記金型の内周面との間隙に、熱硬化性ウレタン組成物(1)を注入し、下記の条件で硬化させ、外径寸法と幅寸法とを切削により調整し、上記しん材部の外周面にゴム層が積層された籾摺りロールを作製した。

0076

(硬化条件)
注入時の熱硬化性ウレタン組成物(1)の温度を105℃とし、金型温度130℃で60分間硬化させた。
その後、金型から脱型し、110℃、24時間の条件で後硬化を行った。

0077

(実施例2〜10及び12)
熱硬化性ウレタン組成物(1)に代えて、それぞれ熱硬化性ウレタン組成物(2)〜(10)及び(12)のいずれかを使用した以外は実施例1と同様にして籾摺りロールを作製した。

0078

(実施例11)
熱硬化性ウレタン組成物(1)に代えて熱硬化性ウレタン組成物(11)を使用し、下記の条件で硬化させた以外は実施例1と同様にして籾摺りロールを作製した。
(硬化条件)
注入時の熱硬化性ウレタン組成物(11)の温度を105℃とし、金型温度130℃で90分間硬化させた。
その後、金型から脱型し、110℃、24時間の条件で後硬化を行った。

0079

(実施例13)
熱硬化性ウレタン組成物(1)に代えて熱硬化性ウレタン組成物(13)を使用し、下記の条件で硬化させた以外は実施例1と同様にして籾摺りロールを作製した。
(硬化条件)
注入時の熱硬化性ウレタン組成物(13)の温度を85℃とし、金型温度130℃で60分間硬化させた。
その後、金型から脱型し、110℃、24時間の条件で後硬化を行った。

0080

(実施例14)
熱硬化性ウレタン組成物(1)に代えて熱硬化性ウレタン組成物(14)を使用し、下記の条件で硬化させた以外は実施例1と同様にして籾摺りロールを作製した。
(硬化条件)
注入時の熱硬化性ウレタン組成物(14)の温度を105℃とし、金型温度130℃で60分間硬化させた。
その後、金型から脱型し、110℃、24時間の条件で後硬化を行った。

0081

(実施例15)
熱硬化性ウレタン組成物(14)に代えて熱硬化性ウレタン組成物(15)を使用した以外は実施例14と同様にして籾摺りロールを作製した。

0082

(比較例1〜6)
熱硬化性ウレタン組成物(1)に代えて、それぞれ熱硬化性ウレタン組成物(16)〜(21)のいずれかを使用した以外は実施例1と同様にして籾摺りロールを作製した。

0083

(比較例7)
熱硬化性ウレタン組成物(11)に代えて熱硬化性ウレタン組成物(22)を使用した以外は実施例11と同様にして籾摺りロールを作製した。

0084

(比較例8)
熱硬化性ウレタン組成物(13)に代えて熱硬化性ウレタン組成物(23)を使用した以外は実施例13と同様にして籾摺りロールを作製した。

0085

(評価)
(1)JIS−A硬さ
実施例1〜15及び比較例1〜8で作製した籾摺りロールに形成されたゴム層のJIS−A硬さを、JIS K 9124で引用するJIS K 6253に準拠して測定した。但し、測定温度は20℃とし、測定箇所は3か所とした。結果を表3に示した。

0086

(2)DIN摩耗減量
実施例1〜15及び比較例1〜8で作製した籾摺りロールに形成されたゴム層のDIN摩耗減量を測定した。
上記DIN摩耗減量の評価は、上記ゴム層と同様の組成の試験片(直径16mm×厚さ6mm)を別途作製し、この試験片を用いて、JIS K 6264に準拠した方法において、試験片の回転:無し(A法)、試験片の付加力:10Nで行った。結果を表2に示した。

0087

(3)撥水性(水の接触角
実施例1〜15及び比較例1〜8で作製した籾摺りロールに形成されたゴム層の水の接触角を下記の方法で測定した。ここで、接触角の測定は、上記(2)のDIN摩耗減量の測定の前後に行った。
即ち、上記(2)で作製した試験片を測定試料とし、DIN摩耗減量を測定する前と測定した後とのそれぞれで、下記の方法により、試験片の表面(摩耗面)の水の接触角を測定した。
協和界面科学株式会社製の自動接触角計DMe-200を使用し、JIS R 3257「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」でのガラス試験片を、上記DIN摩耗減量の測定で使用した試験片に置き換え、静滴法により接触角を測定した。
なお、この評価では、接触角が大きいほど表面が疎水性であり、耐水性に優れることを意味する。

0088

(4)外観評価(ブリードの有無(1))
実施例1〜15及び比較例1〜8で作製した籾摺りロールについて、その外観を観察し、表面におけるブリードの発生の有無を評価した。結果を表3に示した。
具体的には、籾摺りロールのゴム層の表面を指触観察し、指先オイル状成分を拭い取れるか否かで判断した。その結果、オイル成分を拭い取れなかった場合は「ブリードの発生無し」と判断し、オイル成分を拭い取れた場合は「ブリードの発生有り」と判断した。

0089

(5)その他(ブリードの有無(2))
上記(2)で作製した試験片を測定試料とし、DIN摩耗減量を測定する前と測定した後とのそれぞれで、上記(4)の評価と同様の手法を用いて、試験片の表面におけるブリードの発生の有無を評価した。
その結果、上記(4)の評価において「ブリードの発生無し」と判断された実施例1〜
15、並びに、比較例1、3〜4及び6〜8の試験片では、本評価でも、DIN摩耗減量の測定前及び測定後の両時点において、ブリードの発生はなかった。
一方、比較例2の試験片では、DIN摩耗減量の測定前にはブリードの発生があったものの、DIN摩耗減量に測定後にはブリードの発生は無くなっていた。
また、比較例5の試験片では、DIN摩耗減量の測定前及び測定後の両時点でブリードの発生があった。

0090

0091

表3に示したように、25℃での動粘度が10〜3000mm2/sのシリコーンオイルを、ポリオール成分、イソシアネート成分及び架橋剤の合計量に対して0.3〜10.0重量%含有した熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなるゴム層を備えた籾摺りロールでは、耐久性(耐摩耗性)及び耐水性に優れることが明らかとなった。また、シリコーンオイルがブリードするとの不都合が発生しないことも明らかとなった。

0092

3.籾摺りロールの作製及び評価(2)
(実施例16)
本実施例では、形式:統合100型の籾摺りロールを作製した。
ここでは、形状及び寸法を変更した以外は、実施例1と同様の方法を用いて籾摺りロールを作製した。

0093

作製した籾摺りロールについて、稲美カントリーエレベーター農業協同組合)にて、籾摺り量とゴム層の摩耗量との関係を評価した。
籾摺り機は、株式会社サタケ製、型式:HPS−100HEA(1999年導入)を使用した。
籾米は、銘柄キヌヒカリ水分率(玄米基準)14.1〜14.3%とした。
処理速度は、約2.5トン/時間とした。
なお、本実施例の脱ぷ率は79%であった。

0094

本評価では、約1417トンの籾米を処理し、そのときの籾摺りロールのゴム層の摩耗量を計測した。このとき摩耗量は、一対の籾摺りロール(主ロール及び副ロール)のそれぞれの端面に定規を押し当て、残存するゴム層の厚さを計測し、初期のゴム層の厚さ(25mm)との差として算出した。結果を表4に示した。
なお、表4において、主ロール前及び副ロール前の摩耗量とは、籾摺りロールを籾摺り機に取り付けた際に手前に位置する端面で計測した摩耗量をいい、主ロール後及び副ロール後の摩耗量とは、籾摺りロールを籾摺り機に取り付けた際に奥側に位置する端面で計測した摩耗量をいう。

0095

更に、上記摩耗量の計測結果に基づいて、籾摺りロールを使用寿命まで(ゴム層の厚さが5mmになるまで)使用した際の予想限界籾摺り量(籾摺り可能な籾米の重量の予想値)を算出した。結果を表4に示した。
なお、予想限界籾摺り量は、上述した方法で計測した4か所の摩耗量の平均値平均摩耗量)を算出し、平均摩耗量(A)、及び、実際に処理した籾米の重量(B)に基づき、下記計算式(1)より算出した。
予想限界籾摺り量=籾米の重量(B)÷〔平均摩耗量(A)/20〕・・・(1)

0096

(実施例17)
本実施例では、形式:統合100型の籾摺りロールを作製した。
ここでは、形状及び寸法を変更した以外は、実施例12と同様の方法を用いて籾摺りロールを作製した。

0097

作製した籾摺りロールについて、豊岡カントリーエレベーター(たじま農業協同組合)にて、籾摺り量とゴム層の摩耗量との関係を評価した。
籾摺り機は、株式会社サタケ社製、型式:HPS−100HEA-K(2004年導入)を使用した。
籾米は、銘柄:コシヒカリ、水分率(玄米基準)14.1〜14.5%とした。
処理速度は、約2.8トン/時間とした。
なお、本実施例の脱ぷ率は78%であった。

0098

本評価では、約378トンの籾米を処理し、そのときの籾摺りロールのゴム層の摩耗量を実施例16と同様にして計測した。
更に、上記摩耗量の計測結果に基づいて、予想限界籾摺り量を算出した。
結果を表4に示した。

0099

(実施例18)
本実施例では、形式:統合100型の籾摺りロールを作製した。
ここでは、形状及び寸法を変更した以外は、実施例13と同様の方法を用いて籾摺りロールを作製した。

0100

作製した籾摺りロールについて、稲美カントリーエレベーター(兵庫南農業協同組合)にて、籾摺り量とゴム層の摩耗量との関係を評価した。
籾摺り機は、サタケ社製、型式:HPS100HEA(1999年導入)を使用した。
籾米は、銘柄:ヒノヒカリ及びキヌヒカリ、水分率(玄米基準):14.3%(ヒノヒカリ)、14.1%(キヌヒカリ)とした。
処理速度は、約2.0トン/時間とした。
なお、本実施例の脱ぷ率は78%であった。

0101

本評価では、約588トンの籾米を処理し、そのときの籾摺りロールのゴム層の摩耗量を実施例16と同様にして計測した。
更に、上記摩耗量の計測結果に基づいて、予想限界籾摺り量を算出した。
結果を表4に示した。

0102

(実施例19)
本実施例では、形式:統合100型の籾摺りロールを作製した。
ここでは、形状及び寸法を変更した以外は、実施例14と同様の方法を用いて籾摺りロールを作製した。

0103

作製した籾摺りロールについて、日高カントリーエレベーター(たじま農業協同組合)にて、籾摺り量とゴム層の摩耗量との関係を評価した。
籾摺り機は、株式会社サタケ製、統合100型ロール使用もみすり機(1972年導入)を使用した。
籾米は、銘柄:コシヒカリ、水分率(玄米基準):14.2〜14.6%とした。
処理速度は、約2.8トン/時間とした。
なお、本実施例の脱ぷ率は78%であった。

0104

本評価では、約175トンの籾米を処理し、そのときの籾摺りロールのゴム層の摩耗量を実施例16と同様にして計測した。
更に、上記摩耗量の計測結果に基づいて、予想限界籾摺り量を算出した。
結果を表4に示した。

0105

(実施例20)
本実施例では、形式:統合100型の籾摺りロールを作製した。
ここでは、形状及び寸法を変更した以外は、実施例15と同様の方法を用いて籾摺りロールを作製した。

0106

作製した籾摺りロールについて、日高カントリーエレベーター(たじま農業協同組合)にて、籾摺り量とゴム層の摩耗量との関係を評価した。
籾摺り機は、株式会社サタケ製、統合100型ロール使用もみすり機(1972年導入)を使用した。
籾米は、銘柄:コシヒカリ、水分率(玄米基準):14.2〜14.6%とした。
処理速度は、約2.8トン/時間とした。
なお、本実施例の脱ぷ率は78%であった。

0107

本評価では、約145トンの籾米を処理し、そのときの籾摺りロールのゴム層の摩耗量を実施例16と同様にして計測した。
更に、上記摩耗量の計測結果に基づいて、予想限界籾摺り量を算出した。
結果を表4に示した。

0108

(比較例9)
本比較例では、形式:統合100型の籾摺りロールを作製した。
ここでは、形状及び寸法を変更した以外は、比較例1と同様の方法を用いて籾摺りロールを作製した。

0109

作製した籾摺りロールについて、出石カントリーエレベーター(たじま農業協同組合)にて、籾摺り量とゴム層の摩耗量との関係を評価した。
籾摺り機は、株式会社サタケ社製、統合100型ロール使用もみすり機(1972年導入)を使用した。
籾米は、銘柄:コシヒカリ、水分率(玄米基準)14.8〜15.0%とした。
処理速度は、約2.5トン/時間とした。
なお、本比較例の脱ぷ率は79%であった。

0110

本評価では、約142トンの籾米を処理し、そのときの籾摺りロールのゴム層の摩耗量を実施例16と同様にして計測した。
更に、上記摩耗量の計測結果に基づいて、予想限界籾摺り量を算出した。
結果を表4に示した。

0111

(比較例10)
本比較例では、形式:統合100型の籾摺りロールを作製した。
ここでは、形状及び寸法を変更した以外は、比較例6と同様の方法を用いて籾摺りロールを作製した。

0112

作製した籾摺りロールについて、出石カントリーエレベーター(たじま農業協同組合)にて、籾摺り量とゴム層の摩耗量との関係を評価した。
籾摺り機は、株式会社サタケ社製、統合100型ロール使用もみすり機(1972年導入)を使用した。
籾米は、銘柄:コシヒカリ、水分率(玄米基準)14.8〜15.0%とした。
処理速度は、約2.5トン/時間とした。
なお、本比較例の脱ぷ率は79%であった。

0113

本評価では、約220トンの籾米を処理し、そのときの籾摺りロールのゴム層の摩耗量を実施例16と同様にして計測した。
更に、上記摩耗量の計測結果に基づいて、予想限界籾摺り量を算出した。
結果を表4に示した。

0114

実施例

0115

表4に示したように、特定の動粘度のシリコーンオイルを所定量含有する熱硬化性ウレタン組成物の硬化物からなるゴム層を備えた本発明の籾摺りロールは、耐久性に優れるため、長期に渡って使用することができ、籾摺りロールの交換頻度を低減することができることが明らかとなった。

0116

10、10A、10B籾摺りロール
11しん材部
11a取付用フランジ
12 ゴム層

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